説明

定時刺激装置

本発明は、耳の部位に位置する神経末端の定時刺激のための装置に関し、この装置は、耳の部位内で装着されるハウジング内に配置される電池式の治療電流発生器(3)を有し、この発生器は低周波治療電流を供給する。治療電流発生器(3)は、複数の出力チャネル(9a、9b、9c)を融資、各出力チャネルは専用の刺激電極(6a、6b、6c)と関連付けられ、これらの出力チャネルは入力側でマイクロコンピュータ回路(10)に接続される。各出力チャネル(9a、9b、9c)は、デジタル−アナログ変換器(12)によって制御され、両極性出力信号のために設計される増幅器(15a、15b、15c)を含む。制御信号は、好ましくは増幅器(15a、15b、15c)に送られ、この信号はそれぞれの増幅器(15a、15b、15c)の出力回路内で電流強度および刺激電圧の動作を引き起こし、この動作は、この回路内の抵抗値に適応し、I = k・RおよびU = k・Rに相当し、ここではkは選択可能な定数である。さらに、好ましくは、それぞれが専用の刺激電極と関連付けられる3つの出力チャネルが設けられ、電流フローの期間中、各刺激電極(6a、6b、6c)に供給される治療電流は、毎回、強度および極性に関して、他の刺激電極(6a、6b、6c)に供給される治療電流によって補償される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耳の部位に位置し、脳幹の核まで通る神経の末端の定時刺激のための装置に関し、この装置は、耳の部位内で装着されるためのハウジング内に配置され、低周波治療電流を形成する電子回路を備える電池式の治療電流発生器を有し、その装置は、各事例で神経末端に位置決めされる刺激針電極に接続するために治療電流生成器から伸びる少なくとも2つのたわみ管路をさらに有する。
【背景技術】
【0002】
刺激の詳細に関して可能性の大きな範囲を提供し、したがってより幅広い範囲の治療応用を達成できるようにする、上述のタイプの装置を提供することが本発明の目的である。また、装置が、電極の外部から作用する力の効果、または電極領域内の抵抗値の変化の効果等の刺激等に影響を与えることがある影響の効果を小さく保ち得る、または補償できることを提供されることも可能であるものとする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述のタイプの本発明による装置は、治療電流発生器が複数のアナログ出力チャネルを有し、これらの出力チャネルのそれぞれが専用の刺激電極に関連付けられ、治療電流を制御するためのこれらのアナログ出力チャネルが、それぞれの療法に提供される治療電流のために提供されるパラメータ値を、連続読み出しのために使用できる記憶装置内に記憶できるマイクロコンピュータ回路に、それぞれ個々に接続されることを特徴とする。この構成により、上述の目的は容易に達成できる。例えば、当初良好な電気伝導性を備えていた刺激電極の適合の外部で引き起こされる緩みの事例、または例えば刺激電極の注入部位での皮下組織の電気抵抗の急激な増加の事例、それぞれの刺激電極の刺激機能が影響を受けることがあるが、刺激は、限られたものではあるが、言及されたように専用の出力チャネルに接続されている別の刺激電極を用いて依然として発生し得る。また、基準電極の領域内での機能的なエラーの事例、刺激は、2つ以上の刺激電極を通して供給される電流フローが確立されるという点で、互いに独立している出力チャネルを適切に制御することによって維持できる。複数の出力チャネルの存在は、異なる神経末端が位置する異なる受容体部位で、それらのパラメータという点で異なる治療電流で刺激する可能性も提供する。したがって、耳の様々な場所で異なる強度の刺激を提供することができ、例えば副交感神経の神経索および交感神経の神経索を任意選択で刺激できる。治療電流のパラメータは、広い範囲で単純に選択または設定することができ、例えば、一連のパルスパケットから形成され、急性期の疼痛治療に特に適した高強度の治療電流から、個々のパルスによって形成され、慢性痛の症例の疼痛治療に特に適している低強度の治療電流への変更が生じることがあり、かかる治療の間、治療の始まりでは強度のゆっくりとした増加を提供し、治療の終わりにはゆっくりとした減衰を提供することも可能である。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明による装置の好ましい実施形態は、各事例の個々の出力チャネルで、デジタル−アナログ変換器によって制御され、両極性出力信号のために構成される1台の増幅器が提供され、デジタル−アナログ変換器が、それに関する限り、マイクロコンピュータ回路のデジタル接続に接続されることを特徴とする。これによって、個々の出力チャネルで、操作可能な増幅器が増幅器として提供される場合に好ましい実装例が得られる。
【0005】
各事例で、刺激電極への刺激治療の間に送られる電流の発生値、および各事例でこれらの刺激電極に存在する電圧を収集することは、治療電流のパラメータをプログラミングし、刺激の間に同を維持するために有利である。このために、一方では、本発明による装置の好ましい実施形態に従って、出力チャネルで、刺激電極まで通る電流経路に電流測定用の測定抵抗器が挿入されること、および各事例での個々の測定抵抗器に対して1台の測定増幅器が接続され、その出力信号が治療電流の電流強度の基準となり、マイクロコンピュータ回路に供給されることが提供され、他方、少なくとも1つの出力チャネルに、関係のある出力チャネルと関連付けられる刺激電極と、治療電流発生器内に位置し、好ましくは基準電極に接続される基準電位点との間に存在する電圧に相当する測定信号をマイクロコンピュータ回路に出力する電圧測定回路が設けられること提供される。
【0006】
治療電流の強度の選択的な設定に関して特に有利であり、その増加が肌または皮下組織における抵抗の増加の結果、または刺激電極の適合の緩みの結果である場合がある刺激電極を通して供給される回路内の電気抵抗の故意にではなく発生する増加の場合に、特定の状況下では不快と知覚される電圧ピークが生じないという利点も提供する本発明による装置の設計は、マイクロコンピュータ回路内に、外部作動によって任意選択で活性化可能であり、療法電流パラメータ用の内部記憶装置に動作可能なように接続され、出力チャネル内に設けられる少なくとも1台の増幅器にデジタル−アナログ変換器を介して制御信号を供給する定電圧制御回路が設けられ、この制御信号が、刺激電極に接続される増幅器の出力回路内で、電圧値に関して調整可能である定電圧源の動作を引き起こすことを特徴とする。ここではさらに、定電圧制御回路内に、関係のある電圧測定回路の測定信号が実際の信号として送られる定電圧フィードバック制御回路が統合されることが提供されると有利である。
【0007】
治療電流の特定の選択された強度を維持することに焦点が当てられている場合、マイクロコンピュータ回路内に、外部作動によって任意選択で活性化可能であり、治療電流パラメータ用の内部記憶装置に動作可能なように接続され、デジタル−アナログ変換器を介して出力チャネル内に設けられる少なくとも1台の増幅器に制御信号を供給する定電流制御回路が設けられ、この制御信号が、刺激電極に接続される増幅器の出力回路内で、電圧値に関して調整可能である定電圧源の動作を引き起こすことと、定電圧制御回路内に、関係のある電圧測定回路の測定信号が実際の信号として送られる定電圧フィードバック制御回路が統合されることとを特徴とする、本発明による装置の実施形態が有利である。
【0008】
それぞれの刺激回路内の電気抵抗の変化の発生時にも刺激の感覚および効果が実質的に変わらないままとなり、これが多くの異なる病状の治療に当てはまるという有利な特性を達成できる、本発明による装置の別の構成は、マイクロコンピュータ回路内に、外部作動によって任意選択で活性化可能であり、治療電流パラメータ用の内部記憶装置に動作可能な用に接続され、デジタル−アナログ変換装置を介して、出力チャネル内に設けられる少なくとも1台の増幅器に制御信号を供給する適応電流制御回路が設けられ、この制御信号が、刺激電極に接続される増幅器の出力回路内で、この出力回路内の抵抗値に適応し、以下の関係に相当する電流強度および刺激電圧の動作を引き起こし、
【数1】

上式ではkが選択可能な定数であることを特徴とする。適応電流制御回路内に、電圧測定回路の測定信号および電流測定の測定増幅器の出力信号から得られる抵抗測定値が実際の信号として送られる適応電流フィードバック制御回路が統合されることが有利に提供される。特に、刺激に伴う感覚が変わらないままであることを達成するために―マイクロコンピュータ回路内に設けられ、出力チャネル内に設けられる増幅器に制御信号を送る制御回路であって、この信号が、周期的に連続して、刺激電極への電流フローが起こる時間間隔、および出力チャネルが不活性である時間間隔を形成し、各事例で、1つの電流フロー時間間隔および1つの不活性時間間隔がともに1つの刺激サイクルを形成する―制御回路が、刺激サイクルの持続時間を通して決定される電流強度の平均の変動を、制御信号を通してこの持続時間を変えることによって引き起こすことを特徴とする本発明による装置の構成が有利である。
【0009】
特定の疾患または病気の事例での刺激療法のために、および例えば耳全体での均質な感覚を達成するために、治療電流の極性を連続的に変更することが有利である。このため、個々の刺激電極に供給される治療電流の電流フローの間に、これらの刺激電極が、各事例で考えられる時点で、治療電流回路と接続される基準電位点に関して互いに異なる極性を有することを特徴とする本発明の装置の構成が提供される。また、この構成は、刺激電極を通って流れる治療電流からの、基準電位点に接続される基準電極の少なくとも部分的な解放ももたらす。この効果は、それぞれに考えられる時点で互いに異なる極性を有する個々の刺激電極に供給される治療電流が、治療電流が基準電極を通って流れないように、そのそれぞれに考えられる時点で互いを補償することを特徴とする改良に、さらにかなり当てはまる。このようにして、基準電極を排除できる。マイクロコンピュータ回路内に設けられ、出力チャネル内に設けられる増幅器に制御信号を送る制御回路であって、この制御信号が、周期的に連続して、刺激電極への電流フローが起こる時間間隔、および出力チャネルが不活性である時間間隔を形成し、各事例で、1つの電流フロー時間間隔および1つの不活性時間間隔がともに1つの刺激サイクルを形成し、電流フロー時間間隔で、治療電流が連続パルスのパケットの形で、または単一のパルスの形で流れる―制御回路が、電流フローの各時間間隔で極性の反転を引き起こすことが提供される場合に、さらに有益である。極性の反転が電流フロー時間間隔内で引き起こされることが、好ましくはこの関連で提供される。これは、多くの場合、治療上有益であると見なされる。
【0010】
治療の観点から、および基準電国を通る治療電流フローの削減または回避に関しても―マイクロコンピュータ回路内に設けられ、出力チャネル内に設けられる増幅器に制御信号を送る制御回路であって、この信号が、周期的に連続して、刺激電極への電流フローが起こる時間間隔、および出力チャネルが不活性である時間間隔を形成し、各事例で、1つの電流フロー時間間隔および1つの不活性時間間隔がともに1つの刺激サイクルを形成する―制御回路が、個々の電流フロー時間間隔の間に、個々の刺激電極に供給される治療電圧の強度の1つまたは複数の変化を引き起こし、それぞれに考えられる刺激電極で起こる強度変化が、他のそれぞれに考えられる刺激電極の内の1つまたは複数で起こる強度変化に反することを特徴とする、本発明の装置の構成は有利である。これは、ただ2つの出力チャネルおよび刺激電極でさえ実装できるが、3つ以上の出力チャネルおよび刺激電極でより実現可能である。好ましい構成は、この状況では、3つの出力チャネルが設けられ、それらのそれぞれがそれ専用の刺激回路と関連付けられ、それぞれの個々の刺激電極に電流フロー時間間隔の中で供給される治療電流が、それぞれに考えられる時点での強度および極性に関して、各事例では2つの他の刺激電極に供給される治療電流によって補償されることを特徴とする。
【0011】
特に、慢性的な症例での疼痛治療に焦点を当てているが、他の症例でも適しているのが、個々の刺激電極に供給される治療電流が、単一パルスによって各電流フロー間隔の中で形成され、これらの単一のパルスのそれぞれで、複数の強度の変化、および少なくとも1回の極性の反転が時系列の連続で提供されることを特徴とする、装置の構成である。ここでは、3つの出力チャネルに関連する実装例が好ましい。言及された相互補償を達成するために、個々の電流フローの間隔で提供される一時的なまたは繰り返される治療電流強度の変化が増分的に起こることを提供することが有益である。
【0012】
すでに上述されたように、慢性的な疾患のための疼痛治療等の特定の刺激療法は、治療の始まりでは低い値で開始し、刺激の強度を完全な意図された範囲までゆっくりと増加することが有利である。このために―マイクロコンピュータ回路内に設けられ、出力チャネル内に設けられる増幅器に制御信号を送る制御回路であって、この信号が、周期的に連続して、刺激電極への電流フローが起こる時間間隔、および出力チャネルが不活性である時間間隔を形成し、各事例で、1つの電流フロー時間間隔および1つの不活性時間間隔がともに1つの刺激サイクルを形成する―制御回路が、多数の連続刺激サイクルによって形成される1つの刺激サイクルシーケンスの始まりで、各事例の1つの刺激サイクルから、次の続く刺激サイクルまでの複数の連続刺激サイクルの間に、それぞれに考えられる刺激電極に供給される治療電流の強度を連続的に増加し、その強度がそれぞれの電流フロー時間間隔を通した平均と見なされ、制御回路が、それぞれの電流フロー時間間隔の中の多数の連続刺激サイクルの間、治療電流の強度の過去に達成されたレベルを維持することを特徴とする、本発明による装置の実施形態が提供される。それによって、刺激サイクルシーケンスの終わりに、制御回路が出力チャンネル内の設けられる増幅器に制御信号を送り、この制御信号が、各事例の1つの刺激サイクルから次の続く刺激サイクルまでに、それぞれに考えられる刺激電極に供給される治療電流の強度を連続的に減少させ、その強度がそれぞれの電流フロー時間間隔を通した平均と見なされることが提供される場合に、治療の効果だけではなく、刺激の感覚もさらに改善し得る。
【0013】
本発明による装置のエネルギー供給に関して、出力チャネル内に設けられる増幅器を供給するために、それ自体に関する限り装置内に設けられる電池によって供給される、両極性出力のある電圧変圧器が提供されることを特徴とする実施形態が好ましい。このようにして、増幅器を供給することは、ただ1つのセルまたは少ないセルから形成され、所与の空間では、数日間を通して刺激動作を可能にする、相対的に高いエネルギー量をもつ電池で実施できる。この装置を用いて可能な処置の持続時間の別の延長は、上述された電圧変圧器で発生する損失を最小限に抑えることによって達成できる。このために、上述された実施形態の改良は、電池から電圧変圧器に供給する関連で、電池から電圧変圧器によって引き出される電流の所定の限度値を超えたときだけではなく、治療電流回路に存在する電流フローの休止の間の供給も中断する切り替え装置が挿入されることを提供する。省エネルギー機能以外に、切り替え装置は、電池に過負荷をかけること、および治療電流の所定の値を超えることからの保護の機能も有する。
【0014】
供給電池に含まれるエネルギーの考えられる最良の活用という点で効果的である別の実施形態は、マイクロコンピュータ回路、デジタル−アナログ変換器および潜在的に提供される測定信号回路を供給するために、単極性の出力を有し、電池に接続される電圧変圧器が設けられ、この電圧変圧器がショットキーダイオードで迂回され、電池電圧が低下したときにだけ活性化され、その出力で電池目標電圧に一致する電圧を送達することを特徴とする。
【0015】
それぞれの現在の治療の症例のために治療電流のパラメータを設定するために、装置が、マイクロコンピュータ回路に接続され、外部制御装置によって、それぞれの治療のために提供される治療電流の記憶されるパラメータを入力するために役立つ、無線で動作する伝送装置を有することを特徴とする、本発明による装置の実施形態は有利であり、好ましい。さらに、装置が、マイクロコンピュータ回路に接続され、それぞれの治療のために提供される治療電流の記憶されたパラメータを、外部制御および監視装置に伝送するために役立つ、無線で動作する伝送装置を有することが、有利に規定できる。
【0016】
外部制御装置として、トランシーバ装置を備えたアダプタを接続できるインタフェースを有する従来のコンピュータを使用できる。
【0017】
無線伝送のために、有利なことに、制御目的のために提供されるデシメートル波のバンドで動作する装置を使用することができる。ただし、赤外領域内で制御情報を伝送する他の装置も使用できる。また、提供される治療電流のパラメータに相当する制御情報が、その製作中にかかる装置内に記憶される、より単純な実施形態も考えられる。
【0018】
本発明は、ここで、例示的な実施形態が概略で示される図面に関して例によってさらに説明される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に従って構成される装置の例示的な実施形態の概略で示されるブロック図である。
【図2】刺激のために提供される治療電流を制御する異なる方法を示す図である。
【図3】刺激のために提供される治療電流を制御する異なる方法を示す図である。
【図4】刺激のために提供される治療電流を制御する異なる方法を示す図である。
【図5】本発明による装置の異なる実施形態で発生する、刺激のために提供される電流の曲線を示す時間図である。
【図6】本発明による装置の異なる実施形態で発生する、刺激のために提供される電流の曲線を示す時間図である。
【図7】本発明による装置の異なる実施形態で発生する、刺激のために提供される電流の曲線を示す時間図である。
【図8】本発明による装置の異なる実施形態で発生する、刺激のために提供される電流の曲線を示す時間図である。
【図9】本発明による装置の異なる実施形態で発生する、刺激のために提供される電流の曲線を示す時間図である。
【図10】本発明による装置の異なる実施形態で発生する、刺激のために提供される電流の曲線を示す時間図である。
【図11】本発明による装置内に設けられる電圧源の実施形態のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1に、本発明に従って構成される装置の概略ブロック図で示される実施形態は、耳の部位に位置し、脳幹の核まで通る神経末端の定時刺激のために提供される。
【0021】
この装置1は、刺激が実行される耳2の部位で装着される、ハウジング4の中に配列される電池式の治療電流発生器3を有する。装置1の寸法に関して、図1の図はおもに構造上および機能上の特長を示すことを目的とし、装置の構成部品が入っているハウジング4の寸法は、通常、耳2の寸法よりも小さく保つことができることが言及されるべきである。電池式電流発生器3は、たわみ管路5a、5、5cを介して、耳2の中に配列される刺激針電極6a、6b、6cを送る低周波治療電流形成電子回路を含む。示されている事例では、針電極7として構成される基準電極は、たわみ接続部8を介して、装置の基準電位点0に接続される。基準電極7は、例えば、示されるようにたわみ接続部8に配置できる、または装置のハウジング4上で機械的に異なる方法で取り付けることができる、表面電極の形で等、異なる形で構成することもできる。上述された電子回路の関連では、電流発生器3は、複数のアナログ出力チャネル9a、9b、9cを有し、これらの出力チャネルのそれぞれがそれ専用の刺激電極6a、6b、6cと関連付けられ、これらの電極に治療電流を供給する。上述されたアナログ出力チャネルは、それぞれ個々に入力側で、それぞれの治療のために提供される治療電流のパラメータ値を連続読み出しのために使用できるように記憶装置11内に記憶できるマイクロコンピュータ回路10に接続される。個々の出力チャネル9a、9b、9cでは、各事例で、デジタル−アナログ変換器12によって制御され、両極性出力信号のために構成される、1台の増幅器15a、15b、15cが提供される。構造上有利なことに、デジタル−アナログ変換器は1つのユニットを形成するために結合されるが、別々に実装することもできる。デジタル−アナログ変換器12は、それに関する限り、マイクロコンピュータ回路10のデジタル接続部13に接続される。それぞれ、それら自体の刺激電極と関連付けられる、言及された出力チャネルの内の少なくとも2つ、好ましくは3つのかかる出力チャネルが、示されるように設けられる。ただし、所望される場合、より多くの数のかかる出力チャネルおよび関連付けられる刺激電極を設けることができる。好ましくは、増幅器15a、15b、15cとして、演算増幅器が設けられる。
【0022】
出力チャネル9a、9b、9cに位置し、刺激電極61,6b、6cまで通る電流経路16a、16b、16cには、治療電流の強度を測定するために役立つ測定抵抗器17a、17b、17cが挿入される。各事例で個々の測定抵抗器17a、17b、17cに接続されるのが、測定増幅器18a、18b、18cであり、その出力信号は、治療電流の電流強度のための基準となり、この出力信号はマイクロコンピュータ回路10に送られる。また、出力チャネル9a、9b、9cに設けられるのは、電圧測定回路19a、19b、19cであり、そのそれぞれは、関係のある出力チャネルおよび基準電位0または基準電極7と関連付けられる刺激電極6a、6b、6cの間に存在する電圧に相当する測定信号をマイクロコンピュータ回路10に伝送する。
【0023】
マイクロコンピュータ回路10内に設けられるのは、外部作動によって任意選択で活性化可能であり、治療電流パラメータ用の内部記憶装置11に動作可能なように接続され、デジタル−アナログ変換器12を介して、デジタル−アナログ変換器12の出力14a、14b、14cを介する制御信号を、それぞれ出力チャネル9a、9b、9cに設けられる少なくとも1台の増幅器15a、15b、15cに送る定電圧制御回路20であり、前記制御信号は、刺激電極6a、6b、6cに接続される、それぞれの増幅器15a、15b、15cの出力円内で、電圧値に関して調整可能である定電圧源の動作を引き起こす。ここでは、図1に示されるように、好ましくは、定電圧制御回路20内に、関係のある電圧測定回路19a、19b、19cの測定信号が実際の信号として送られる定電圧フィードバック制御回路23が統合されることが提供される。さらに、外部作動によって任意選択で活性可能であり、同様に治療電流パラメータ用の内部記憶装置11に動作可能なように接続され、その出力14a、14b、14cで増幅器15a、15b、15cが接続されるデジタル−アナログ変換器12を介して、制御信号をこれらの増幅器の内の少なくとも1つに送る定電流制御回路21が設けられ、前記制御信号は、刺激電極6a、6b、6cに接続されるこの増幅器15a、15b、15cの出力回路内で、電流強度に関して調整可能である定電流源の動作を引き起こし、ここでは、この定電流制御回路21内に、それぞれに考えられる増幅器15a、15b、15cと関連付けられる測定増幅器18a、18b、18cの出力信号が実際の信号として送られる定電流フィードバック制御回路が統合される。
【0024】
さらに、マイクロコンピュータ回路10内に設けられるのは、外部作動によって任意選択で活性可能であり、治療電流パラメータ用の内部記憶装置11に動作可能に接続され、出力チャネル9a、9b、9c内に設けられる少なくとも1台の増幅器15a、15b、15cに制御信号を送る適応電流制御回路22であり、前記制御信号は、刺激電極6a、6b、6cに接続されるそれぞれの増幅器15a、15b、15cの出力回路内で、電流強度、およびこの出力回路の抵抗値に適応し、関係
【数2】

および
【数3】

に相当する刺激電圧動作を引き起こし、上式ではkは選択可能な定数である。好ましくは、適応電流制御回路22内に統合されるのは、それぞれの電圧測定回路19a、19b、19cの測定信号、およびそれぞれの測定増幅器18a、18b、18cの出力信号から得られる抵抗測定値が実際の信号として送られる適応電流フィードバック制御回路25である。抵抗測定値を形成するために、抵抗計算回路26がマイクロコンピュータ回路10内に設けられる。
【0025】
抵抗決定、または上述された電圧測定回路を用いた電圧測定値も、刺激電極が設置中に正しく配置されたかどうかをチェックするために使用できる。
【0026】
装置の多様性のある有用性という意味では、図1に示されるように、マイクロコンピュータ回路10に3つの異なる制御回路20、21、22を設けることが可能である。ただし、特定の療法形式のために装置を簡略化する、または調整するという意味で、これらの制御回路の内の1つまたは2つだけを設けることも可能である。また、示されているように、装置のハウジング4内に、供給電池7、および例えばアンテナを装備し、それぞれの治療のために提供される治療電流の記憶されるパラメータを入力するために役立ち、それに関する限りマイクロコンピュータ回路10に接続される、無線で動作する伝送装置29を設けることも可能である。
【0027】
その記憶装置11および制御回路20、21、22、26を備えるマイクロコンピュータ回路10、および好ましくは出力チャネル9a、9b、9cを形成し、これらの出力チャネルと関連付けられる構成要素も、マイクロチップに統合されることが提供される場合、構造上、および機能上有利である。治療電流のパラメータの無線伝送に役立つ構成部品も、かかる統合に含まれ得る。
【0028】
図2、図3、および図4は、電極に作用する電流および電圧の値と、それぞれの出力チャネル内に位置する増幅器から関連付けられた刺激電極に通るそれぞれの電流回路での異なる動作モードで存在する電気抵抗の値との関係を示す。
【0029】
図2は、この関連で、刺激電極を通る上述された電流回路で、それぞれの出力チャネルに存在する増幅器が調整可能な定電圧源の動作を有するときを示す。複数の選択可能な電圧値は、U1、U2、およびU3で示され、各事例で流れる電流は、Rで示される抵抗線が各事例で設定される電圧値を交差することから生じる。各事例で設定される電圧(U1、U2、U3)は刺激電極に印加され、刺激電極を通って流れる電流Iは刺激電極の回路内の抵抗が増加すると減少し、抵抗が減少すると増加する。抵抗Rの増加は、図2で+で示され、抵抗Rの減少は−で示される。
【0030】
図3は、この出力回路が刺激電極に接続される出力チャネルに設けられる増幅器のそれぞれの出力回路内で、電流強度に関して調整可能な定電流源の動作が存在するときの関係性を示す。3つの任意選択で調整可能な電流値I1、I2、I3が示される。各事例で考えられる刺激電極で発生する電圧は、抵抗が増加すると増加し、抵抗が減少すると減少する。
【0031】
図4は、電流強度および刺激電圧の動作の場合の関係性を示し、この関係性は刺激電極の電流回路内に存在する抵抗値に適応し、増幅器の適応制御は関係
【数4】

および
【数5】

に相当する。関係のある刺激電極を通って流れる電流の電流強度の値、および刺激電極に印加される電圧の値は、その値がともに各事例に入り、比喩のような特性曲線上にあり、kの異なる値に適用するかかる2つの特性曲線が図4に描かれ、k1およびk2で示される。刺激電極を通って流れる電流回路内の抵抗の特定値から生じる電流強度および刺激電圧の値は、各事例において、抵抗線Rが、それぞれの値kに相当する特性線と交差することによって与えられる。抵抗値が減少すると、刺激回路の電流および電圧が減少し、逆に、刺激回路内で作用する抵抗が増加すると、刺激回路の電圧が増加する。それぞれに考えられる刺激電極での電流および電圧の値のかかる適応動作は、多くの患者に存在する感覚への適応という利点を提供し、それに従って、刺激電流が低い値の場合、後者の変化は激しく感じられるのに対し、刺激電流が高い値の場合、同の変化が感じられる程度は著しく少ない。
【0032】
刺激治療は、通常、相対的に長期間に渡って継続し、刺激電極への電流フローが起こる時間間隔が、電流フローが遮られる時間間隔と交互に起こる。大部分の場合、短い電流フロー時間間隔、および短い不活性時間間隔が交互のシーケンスで提供され、相対的に多数のかかるサイクルの後に、例えば1時間という持続時間の相対的に長い休止が提供される。
【0033】
図5は、かかる刺激の時系列のシーケンスを示し、電流フロー時間間隔30が、周期的に連続して不活性時間間隔31と交互に起こり、各事例で、1つの電流フロー時間間隔30および1つの不活性時間間隔31がともに1つの刺激サイクル32を形成する。電流フロー時間間隔30では、治療電流は、それぞれが、例えば数ミリ秒継続する連続パルス33のパケットの形を有する。各電流フロー時間価格30の間、図4に示される事例では、この間隔の始まりに、治療電流の極性の反転が起こる。
【0034】
図6は、図5に示される刺激治療の時系列シーケンスの変形を示し、図6で示される事例では、電流フロー時間間隔30で流れる治療電流は、それぞれのかかる時間間隔30内で、単一パルス34の形を有する。図5に示されるシーケンスに類似する各電流フロー間隔30の始まりで、治療電流の極性の反転が起こる。
【0035】
図5および図6では、刺激パルスは、本発明による装置の出力チャネル内に設けられる増幅器の定電圧源としての動作に対応する定電圧値とともに示される。
【0036】
図7は、刺激の追加の形の時系列のシーケンスを示す。ここでは、電流フロー時間間隔30を流れる治療電流は、極性が互いに反対である二重パルス35、36の形を有し、極性の反転は、電流フロー時間間隔30の過程で起こる。治療電流の適応フィードバック制御に特に焦点を当てる本実施形態では、治療電流の強度が、各事例に存在する条件に適応するために変えられることが提供される。ここでは、他方、刺激サイクルの不活性時間間隔が変えられ、それによってまた刺激サイクルの持続時間が変化し、例えば不活性時間間隔31bは不活性時間間隔31よりも長くなり、相応して刺激サイクル32bは刺激サイクル32aよりも長くなる。このようにして、刺激サイクルの持続時間を通して決定される電流強度の平均の変動は、刺激サイクルの持続時間の変動を通して得られる。電流強度は、ここでは、極性の反転を無視しながら、個々のパルス35、36の合計に基づいて検討されるべきである。さらに、図7に示される刺激プロセスのシーケンスでは、治療電流の振幅の変動が提供される。
【0037】
図8は、時系列シーケンスで、各事例で本発明による装置の1つの出力チャネルと関連付けられた2つの刺激電極に存在する治療電流を示す。ここでは、治療電流は、連続パルス33のパケットによって各事例での電流フロー間隔30で形成され、各事例では、これらのパルス33の1つのパケットからこれらのパルスの次のパケットまでの遷移中に、極性の反転37が起こる。治療電流回路に接続される基準電極に関して、電流フロー間隔30で刺激電極6aに供給される治療電流は、電流フロー時間間隔30で刺激電極6bに供給される治療電流に関して、異なる極性を有する。さらに、刺激電極6aに供給される治療電流のパルス33の強度は、刺激電極6bに供給される治療電流のパルス33の強度に等しく、それぞれ考えられた時点での異なる極性のために互いを補償するので、これは、ここでは治療電流回路に接続される基準電極を通って何の治療電流も流れないという結果となる。刺激電極6a、6bに供給される治療電流のパルスの強度が等しくない場合、部分的な補償しか得られず、係る基準電極を通る電流フローは、削減された電流フローであるが、起こる。
【0038】
図9は、3つの刺激電極6a、6b、6cに供給される治療電流の時系列シーケンスを示し、これらの刺激電極は、それらに関する限り、各事例で、本発明に従って構成される装置の1つの出力チャネルと関連付けられる。個々の刺激電極6a、6b、6cに供給される治療電圧は、単一パルス34によって各電流フロー時間間隔30内で形成され、これらの単一パルスのそれぞれで、複数の時系列上連続する強度の変化および極性の反転37が提供される。治療電流の強度変化は増分的に起こる。それぞれに考えられる刺激電極で起こる強度の変化が、1つまたは複数の他のそれぞれに考えられる刺激電極で起こる強度の変化に反することがここで適用する。強度変化の範囲の相互適応を通して、電流フロー時間間隔の中のそれぞれの考えられた時点で、各個々の刺激電極6a、6b、6cに供給される治療電流は、強度および極性に関して、各事例で、他の2つの刺激電極6a、6b、6cに供給される治療電流によって補償される。この結果、装置に設けられる基準電極を通って治療電流が流れない結果となる。また、刺激電極の1つでの潜在的に発生する接触不確実性は、概して自動的に補償され、またかかる事例では、潜在的に基準電極を通って流れる補償電流は低いままとなる。
【0039】
図10に示される治療電流の流れの場合、複数の連続刺激サイクルの間の、多数の連続刺激サイクル32によって形成される1つの刺激サイクルシーケンスの始まり38で、それぞれに考えられる刺激電極6a、6b、6cに供給される治療電流の強度、つまりそれぞれの電流フロー時間間隔30を通して平均と見なされる強度は、各事例で、1つの刺激サイクル32から次の続く刺激サイクルまで連続的に増加し、その後、多数の連続刺激サイクルの間、過去に達成された強度のレベルで維持されることが提供される。刺激サイクルシーケンスの終わり39で、それぞれに考えられる刺激電極に供給される治療電流の強度は、各事例で、1つの刺激サイクルから、次の続く刺激サイクルまで連続的に減らされる。
【0040】
刺激のために提供される治療電流の時間シーケンスの例示的な実施形態での特長は、それぞれの例示的な実施形態にだけ関連して見なされるべきではなく、本発明の関連の中で互いに結びつけることができる。特に、よりよい理解のために1つの出力チャネルについて示されている図5、図6、図7、および図10に示される時間シーケンスは、本発明の概念に従って、複数の出力チャネルのために使用することもでき、提供される刺激パルスのパラメータに関して、全ての事例で異なる可能性が存在する。したがって、異なる例示的な実施形態では、連続パルスのパケットまたは単一パルスを任意選択で影響することが可能であり、極性の反転および強度の変化の異なる変形が実現可能である。異なる刺激電極に対する異なる電流の供給は別として、これらの電極への同時供給が、任意選択でやはり可能である。
【0041】
本発明に従って構成される装置内に向けられる動作電圧供給回路の図10に示される実施形態では、両極性出力のある電圧変圧器40が、出力チャネル9a、9b、9cに設けられる増幅器15a、15b、15cを供給するために設けられ、この電圧変圧器は、それに関する限り、装置内に設けられる電池27によって供給される。電池27から電圧変圧器40に通る供給接続41では、マイクロコンピュータ回路10で制御される一方、治療電流回路内で発生する電流フロー休止の間、およびまた、電池27から電圧変圧器40によって引き出される電流の所定制限値を超過する場合に、電圧変圧器40への供給を中断し、切り替え装置42が挿入される。マイクロコンピュータ回路10、デジタル−アナログ変換器12および潜在的に提供される測定信号回路18a、18b、18c、19a、19b、19cを供給するために、単極性の出力を有し、電池27に接続される電圧変圧器43が提供され、この変圧器はショットキーダイオード44で迂回され、電池電圧が低下したときにだけ活性化され、その出力で電池目標電圧に一致する電圧を送達する。
【0042】
伝送装置29は、好ましくは、それぞれの治療のために提供される治療電流のパラメータを外部制御および監視装置に伝送するためだけではなく、それぞれの治療のために提供される治療電流の記憶されるパラメータを入力するためにもセットアップされ、このパラメータはマイクロコンピュータ回路10の記憶装置11に記憶される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
前記耳の前記部位に位置し、前記脳幹の核まで通る神経の末端の前記定時刺激のための装置であって、前記装置は、前記耳の前記部位で装着されるハウジング内に配置され、低周波治療電流を形成する電子回路を備える電池式の治療電流発生器を有し、前記装置は、各事例で、神経末端に位置決めされる刺激針電極に接続するために前記治療電流発生器から伸びる少なくとも2つのたわみ管路を有し、前記治療電流発生器(3)は、複数のアナログ出力チャネル(9a、9b、9c)を有し、これらの出力チャネルのそれぞれが専用の刺激電極(6a、6b、6c)に関連付けられ、前記治療電流を制御するためのこれらのアナログ出力チャネルが、各事例で、前記それぞれの治療のために提供される前記治療電流のパラメータ値が、連続読み出しのために使用できるように記憶装置(11)内に記憶できるマイクロコンピュータ回路(10)に、前記入力側で個々に接続される装置。
【請求項2】
各事例の前記個々の出力チャネル(91,9b、9c)内で、デジタル−アナログ変換器(12)によって制御され、両極性出力信号のために構成される1台の増幅器(15a、15b、15c)が設けられ、前記デジタル−アナログ変換器(12)が、それに関する限り前記マイクロコンピュータ回路(10)のデジタル接続(13)に接続される、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記個々の出力チャネル(9a、9b、9c)内に、演算増幅器が増幅器(15a、15b、15c)として設けられる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記出力チャネル(9a、9b、9c)内で、電流測定のための測定抵抗器(17a、17b、17c)が、前記刺激電極(6a、6b、6c)まで通る電流経路(16a、16b、16c)に差し込まれ、各事例で、1台の測定増幅器(18a、18b、18c)が個々の測定抵抗器(17a、17b、17c)に接続され、その測定増幅器の前記出力信号が、前記治療電流の前記電流強度の基準となり、前記マイクロコンピュータ回路(10)に送られる、請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
少なくとも1つの出力チャネル(9a、9b、9c)で、前記マイクロコンピュータ回路(10)に測定信号を送信する電圧測定回路(19a、19b、19c)が設けられ、前記測定信号が、関係のある出力チャネルと関連付けられた前記刺激電極(6a、6b、6c)と、前記治療電流発生器(3)に位置し、好ましくは基準電極(7)に接続される基準電位点(0)との間に存在する前記電圧に相当する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記マイクロコンピュータ回路(10)内に、外部作動によって任意選択で活性化可能であり、治療電流パラメータ用の内部記憶装置(11)に動作可能なように接続され、デジタル−アナログ変換器(12)を介して、出力チャネル(9a、9b、9c)内に設けられる少なくとも1台の増幅器(15a、15b、15c)に制御信号を送る定電圧制御回路(20)が設けられ、前記制御信号が、刺激電極(6a、6b、6c)に接続されるこの増幅器(15a、15b、15c)の出力チャネル内で、前記電圧値に関して調整可能である定電圧源の動作を引き起こす、請求項2または請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記定電圧制御回路(20)内に、前記関係のある電圧測定回路(19a、19b、19c)が実際の信号として送られる定電圧フィードバック制御回路(23)が統合される、請求項5および請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記マイクロコンピュータ回路(10)内に、外部作動によって任意可能で活性化可能であり、治療電流パラメータ用の内部記憶装置(11)に動作可能なように接続され、デジタル−アナログ変換器(12)を介して、出力チャネル(9a、9b、9c)内に設けられる少なくとも1台の増幅器(15a、15b、15c)に制御信号を送る定電流制御回路(21)が設けられ、前記制御信号が、刺激電極(6a、6b、6c)に接続されるこの増幅器(15a、15b、15c)の出力チャネル内で、前記電流強度に関して調整可能である定電流源の動作を引き起こし、前記定電流制御回路(21)内に、前記測定増幅器(18a、18b、18c)の前記出力信号が実際の信号として送られる定電流フィードバック制御回路(24)が統合される、請求項2または請求項3および請求項4に記載の装置。
【請求項9】
前記マイクロコンピュータ回路(10)内に、外部作動によって任意選択で活性化可能であり、治療電流パラメータ用の内部記憶装置(11)に動作可能なように接続され、デジタル−アナログ変換器(12)を介して、出力チャネル(9a、9b、9c)内に設けられる少なくとも1台の増幅器(15a、15b、15c)に制御信号を送る適応電流制御回路(22)が設けられ、前記制御信号が、刺激電極(6a、6b、6c)に接続される前記それぞれの増幅器(15a、15b、15c)の出力回路内で、電流強度、およびこの出力回路内の抵抗値に適応し、関係
【数1】

に相当する刺激電圧動作を引き起こし、上式でkが選択可能な定数である、請求項2または請求項3に記載の装置。
【請求項10】
前記適応電流制御回路(22)内に、前記電圧測定回路(19a、19b、19c)の前記測定信号、および前記電流測定の前記測定増幅器(18a、18b、18c)の前記出力信号から得られる抵抗測定値が、実際の信号として送られる適応電流フィードバック制御回路(25)が統合される、請求項9、請求項4、および請求項5に記載の装置。
【請求項11】
前記マイクロコンピュータ回路(10)内に設けられ、前記出力チャネル内に設けられる前記増幅器(15a、15b、15c)に制御信号を送る前記制御回路(20、21、22)であって、前記信号が、周期的に連続して、前記刺激電極への電流フローが起こる時間間隔(30)および前記出力チャネルが不活性である時間間隔(31)を形成し、各事例で、1つの電流フロー時間間隔(30)および1つの不活性時間間隔(31)が1つの刺激サイクル(32)をともに形成する−前記制御回路(20、21、22)が、前記制御信号を通るこの持続時間を変えることによって刺激サイクルの前記持続時間を通して決定される前記電流強度の平均の変動を引き起こす、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記個々の刺激電極に供給される前記治療電流の電流フローの間に、これらの刺激電極(6a、6b、6c)が、前記それぞれに考えられた時点で、前記治療電流回路と接続される基準電位点(0)に関して異なる極性を有する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
その電極が前記それぞれに考えられた時点で異なる極性を有する、前記個々の刺激電極(6a、6b、6c)に送られる前記治療電流が、前記それぞれに考えられる時点で互いを補償し、したがって治療電流が基準電極(7)を通って流れない、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記マイクロコンピュータ回路(10)内に設けられ、前記出力チャネルに設けられる前記増幅器(15a、15b、15c)に制御信号を送る前記制御回路(20、21、221)であって、前記信号が、周期的に連続して、前記刺激電極への電流フローが起こる時間間隔(30)および前記出力チャネルが不活性である時間間隔(31)を形成し、各事例で、1つの電流フロー時間間隔(30)および1つの不活性時間間隔(31)が1つの刺激サイクル(32)をともに形成し、連続パルス(30)のパケットの形をとる、または単一パルス(34)の形をとる治療電流が、前記電流フロー時間価格(30)内を流れる−前記制御回路(20、21、22)が、各電流フロー時間間隔(30)で極性の反転を引き起こす、請求項12または請求項13に記載の装置。
【請求項15】
前記極性の反転が、前記電流フロー時間間隔(30)の過程で引き起こされる、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記マイクロコンピュータ回路(10)内に設けられ、前記出力チャネルに設けられる前記増幅器(15a、15b、15c)に制御信号を送る前記制御回路(20、21、221)であって、前記信号が、周期的に連続して、前記刺激電極への電流フローが起こる時間間隔(30)および前記出力チャネルが不活性である時間間隔(31)を形成し、各事例で、1つの電流フロー時間間隔(30)および1つの不活性時間間隔(31)が1つの刺激サイクル(32)をともに形成する−前記制御回路(20、21、22)が、前記個々の電流フロー時間間隔の過程で、前記個々の刺激電極に供給される前記治療電流の前記強度の1つまたは複数の変化を引き起こし、それぞれに考えられる刺激電極(6a、6b、6c)で起こる前記強度の変化が、他のそれぞれに考えられる刺激電極(n)の1つまたは複数で起こる前記強度の変化に反する、請求項1〜15のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
3つの出力チャネルが設けられ、それらのそれぞれが専用の刺激電極と関連付けられ、前記電流フロー時間間隔内で各個々の刺激電極(6a、6b、6c)に供給される前記治療電流が、各それぞれに考えられる時点での強度および極性に関して、各事例で、前記2つの他の刺激電極(6a、6b、6c)に供給される前記治療電流によって補償される、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
各電流フロー時間間隔(30)で前記個々の刺激電極(6a、6b、6c)に供給される前記治療電流が、単一のパルス(34)で形成され、これらの単一のパルスのそれぞれで、複数の強度変化および少なくとも1つの極性の反転(37)が時系列で連続して提供される、請求項16または17に記載の装置。
【請求項19】
前記個々の電流フロー間隔(30)で提供される前記一時的なまたは繰り返される前記治療電流強度の変化が、増分的に起こる、請求項16〜18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記マイクロコンピュータ回路(10)内に設けられ、前記出力チャネルに設けられる前記増幅器(15a、15b、15c)に制御信号を送る前記制御回路(20、21、221)であって、前記信号が、周期的に連続して、前記刺激電極への電流フローが起こる時間間隔(30)および前記出力チャネルが不活性である時間間隔(31)を形成し、各事例で、1つの電流フロー時間間隔(30)および1つの不活性時間間隔(31)が1つの刺激サイクル(32)をともに形成する−前記制御回路(20、21、22)が、多数の連続刺激サイクル(32)によって形成される刺激サイクルシーケンスの始め(38)に、各事例で1つの刺激サイクル(32)から次の続く刺激サイクルへの複数の連続刺激サイクルの間に、それぞれに考えられる刺激電極(6a、6b、6c)に供給される前記治療電圧の前記強度を連続的に増加し、前記強度が、前記それぞれの電流フロー時間間隔(30)を通しての平均と見なされ、その後、それらの電流フロー時間間隔内の多数の連続刺激サイクルの間、前記達成された前記治療電流の強度のレベルを維持する、請求項2〜19のいずれか1つに記載の装置。
【請求項21】
前記刺激サイクルシーケンスの終わり(39)に、前記制御回路が前記出力チャネル内に設けられる前記増幅器に制御信号を送り、前記制御信号が各事例で1つの刺激サイクル(32)から次に続く刺激サイクルへ、それぞれに考えられる刺激電極(6a、6b、6c)に供給される前記治療電流の前記強度を連続的に減らし、前記強度が前記それぞれの電流フロー時間間隔を通して平均と見なされる、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
その記憶装置(11)および前記制御回路(20、21、22、26)を備える前記マイクロコンピュータ回路(10)、および好ましくは前記出力チャネル(9a、9b、9c)を形成し、これらの出力チャネルと関連付けられる前記構成部品がマイクロチップに集積される、請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記出力チャネル(9a、9b、9c)に設けられる前記増幅器(15a、15b、15c)を供給するために、両極性出力のある電圧変圧器(40)が設けられ、前記変圧器が、それに関する限り、前記装置内に設けられる前記電池(27)によって供給される、請求項2〜22のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
前記電池(27)から前記電圧変圧器(40)まで通る前記供給接続(41)内に、前記電池(27)から前記電圧変圧器(40)によって引き出される前記電流の所定の制限値を超えたときだけではなく、前記治療電流開路内に存在する前記電流フロー休止中にも前記供給を中断する切り替え装置(42)が挿入される、請求項23に記載の装置。
【請求項25】
前記マイクロコンピュータ回路(10)、前記デジタル−アナログ変換器(12)および潜在的に設けられる測定信号回路(18a、18b、18c、19a、19b、19c)を供給するために、単極性出力を有し、前記電池(27)に接続される電圧変圧器(43)が設けられ、前記電圧変圧器は、ショットキーダイオード(44)で迂回され、前記電池電圧が低下するときにだけ活性化され、その出力で、前記電池目標電圧に相当する電圧を送達する、請求項2〜24のいずれか1項に記載の装置。
【請求項26】
前記装置が、前記マイクロコンピュータ回路(10)に接続され、外部制御装置によって、前記それぞれの治療に提供される前記治療電流の記憶されるパラメータを入力するために役立つ、無線で動作する伝送装置(29)を有する、請求項1〜25のいずれか1項に記載の装置。
【請求項27】
前記装置(1)が、前記マイクロコンピュータ回路(10)に接続され、前記それぞれの治療のために提供される前記治療電流の基多くされるパラメータを、外部制御および監視装置に伝送するために役立つ、無線で動作する伝送装置(29)を有する、請求項1〜26のいずれか1項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2013−504357(P2013−504357A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528464(P2012−528464)
【出願日】平成22年9月13日(2010.9.13)
【国際出願番号】PCT/IB2010/002261
【国際公開番号】WO2011/030210
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(512061700)
【Fターム(参考)】