室内環境改善システム
【課題】ビニールシートを窓ガラスに貼って室内環境を改善する場合は、取り外しが容易に行えないという欠点がある。
【解決手段】窓枠7若しくは窓枠7近傍の壁面1の両側に向かい合うように上下方向に伸びる1組のレールを設け、対流制御パネル3を該レール4に上下方向に摺動自在で且つ着脱自在に配設した。また、前記レール4のそれぞれが、2本の細長い四角柱部材5・5を前記対流制御パネル3の厚みと同程度の間隔を隔てて上下方向に平行に窓枠7若しくは窓枠7近傍の壁面に固設して構成されるようにした。そして、前記対流制御パネル3の下面に上方に向けて支持柱収納穴23bを設け、該支持柱収納穴23bの口部を磁石若しくは鉄で構成し、該支持柱収納穴23bに上端部周辺を磁石若しくは鉄で構成した支持柱25を摺動可能に挿入した。
【解決手段】窓枠7若しくは窓枠7近傍の壁面1の両側に向かい合うように上下方向に伸びる1組のレールを設け、対流制御パネル3を該レール4に上下方向に摺動自在で且つ着脱自在に配設した。また、前記レール4のそれぞれが、2本の細長い四角柱部材5・5を前記対流制御パネル3の厚みと同程度の間隔を隔てて上下方向に平行に窓枠7若しくは窓枠7近傍の壁面に固設して構成されるようにした。そして、前記対流制御パネル3の下面に上方に向けて支持柱収納穴23bを設け、該支持柱収納穴23bの口部を磁石若しくは鉄で構成し、該支持柱収納穴23bに上端部周辺を磁石若しくは鉄で構成した支持柱25を摺動可能に挿入した。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境を改善するようなエアフローを実現する室内環境改善システムの技術に関する。より詳しくは、日中と夜間のいずれにも対処可能なエアフロー制御の室内環境改善システムを、簡単な構造の取り外し可能な室内環境改善パネルを用いて実現する技術である。
【背景技術】
【0002】
従来より、冬季等によく生じる窓の結露を防ぐための、結露防止シートが市販されている。これは、多数の空気室をもったビニールシート(所謂アエキャップ)を窓ガラスに貼っていく商品である。
また、住宅の壁面や窓ガラスから適宜距離を隔てて、板状の発熱体を設置し、該板状の発熱体の上方と下方に開口を設けて、壁面と窓ガラスの間を該発熱体に熱せられた空気が上昇することで、コールドドラフトの防止を行う技術等も公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2002−181354号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、ビニールシートを窓ガラスに貼る場合は、取り外しが容易に行えないという欠点がある。そのため、視界が遮られている場合にも我慢する必要があったし、窓やシートの掃除を頻繁に行えなかった。そして、一年のうちのある季節のみに利用したい場合にも、粘着力が弱くなってしまう等の問題点により、毎年繰り返して使用することが出来なかった。また、室内から窓ガラスを見た場合も室外から窓ガラスを見た場合も、見た目が安っぽくなってしまっていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
即ち、請求項1においては、窓枠若しくは窓枠近傍の壁面の両側に向かい合うように上下方向に伸びる1組のレールを、窓ガラスより所定距離離れた室内側に設け、
対流制御パネルを該レールに上下方向に摺動自在で且つ着脱自在に配設したものである。
【0006】
請求項2においては、前記レールのそれぞれが、2本の細長い四角柱部材を前記対流制御パネルの厚みと同程度の間隔を隔てて上下方向に平行に窓枠若しくは窓枠近傍の壁面に固設して構成されるものである。
【0007】
請求項3においては、長手方向にレールが設けられた2本の支持部材を、レールが向かい合うように垂直に立設し、
対流制御パネルを該支持部材のレール間に上下方向に摺動自在に配設し、
該対流制御パネルを該支持部材に着脱自在にしたものである。
【0008】
請求項4においては、前記対流制御パネルの下面に上方に向けて支持柱収納穴を設け、
該支持柱収納穴に段差を設けて口部の径を幅広にし、
該支持柱収納穴に隙間無く嵌入される支持柱を摺動可能に挿入したものである。
【0009】
請求項5においては、前記レール若しくは支持部材に複数の支持貫通孔を形成し、
該支持貫通孔を貫通するピンによって対流制御パネルの高さを調節するものである。
【0010】
請求項6においては、前記レールのそれぞれの下部に、レールに嵌入できる支持ブロックを着脱可能に配設したものである。
【0011】
請求項7においては、前記対流制御パネルの正面下端部に支持片を一端を軸支して回動可能に配設し、
該支持片が対流制御パネルの下に飛び出した状態で固定されるように該対流制御パネルの正面下端部に突起を設けたものである。
【0012】
請求項8においては、前記対流制御パネルを黒色のプラスチックや樹脂で構成する、
若しくは前記対流制御パネルに黒色の塗料を塗布する等して、前記対流制御パネルに蓄熱性を具備したものである。
【0013】
請求項9においては、前記対流制御パネルの上部に開口部若しくは凹み部を設けたものである。
【0014】
請求項10においては、前記対流制御パネルに左右方向に複数の切れ目を入れ、若しくは前記対流制御パネルを細長いパネルを連結して、構成したものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0016】
請求項1においては、窓付近に起こるコールドドラフト等、窓にそってカーテンの隙間等から冷たい空気が下降してきて、該冷たい空気が室内下部に広がってくること防ぐ。
【0017】
請求項2においては、独立したパネル保持部材を用いることなく、対流制御パネルを保持できるようになり、製作コストのコストダウンが図れる。また、施工後のリフォーム等でも対流制御パネルを利用した室内環境改善システムを簡単に付加することができる。
【0018】
請求項3においては、窓枠を傷つけたり汚したりせずに、対流制御パネルを保持することが可能となった。また、対流制御パネルが必要ないときは、押し入れ等に収納することが出来て、窓枠付近の見た目がすっきりして改善される。
【0019】
請求項4においては、安価な材料で、しかも容易に、対流制御パネルを持ち上げたままで保持することができ、同時に非常に容易に対流制御パネルを床まで下降させることができる。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネルを持ち上げて、対流制御パネルの下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネルと窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネルより室内側の室内下部の空気が対流制御パネルの下方を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネルの下を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【0020】
請求項5においては、安価な材料で、しかも容易に、対流制御パネルを持ち上げたままで保持することができ、同時に非常に容易に対流制御パネルを床まで下降させることができる。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネルを持ち上げて、対流制御パネルの下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネルと窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネルより室内側の室内下部の空気が対流制御パネルの下方を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネルの下を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【0021】
請求項6においては、安価な材料で、しかも容易に対流制御パネルを床から持ち上げた状態で保持することが可能となる。つまり、対流制御パネルを数cm持ち上げた状態で、パネルの下側のレールに支持部材を嵌入し、該支持部材によって対流制御パネルが床8まで落ちてこないようにできるし、同じく対流制御パネルを数cm持ち上げた状態で、対流制御パネルの下側の支持部材を取り外して、対流制御パネルを床まで下降させられる。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネルを持ち上げて、対流制御パネルの下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネルと窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネルより室内側の室内下部の空気が対流制御パネルの下方を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネルの下を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【0022】
請求項7においては、安価な材料で、しかも容易に対流制御パネルを床から持ち上げた状態で保持することが可能となる。つまり、対流制御パネルを数cm持ち上げた状態で、対流制御パネルの下側の回動支持片を回転させるだけで、該回動支持片によって対流制御パネルが床まで落ちてこないようにでき、上記支持片を用いる場合に比べて、支持片がどこかに行ってしまって探さなくてはならない自体が生じない。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネルを持ち上げて保持し、対流制御パネルの下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネルと窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネルより室内側の室内下部の空気が対流制御パネルの下方を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネルの下を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【0023】
請求項8においては、遮光の対流制御パネルにより太陽光を遮断することが可能となり、夏季のように暑いときは太陽光の差込を制限できるようになる。また、蓄熱性を有した対流制御パネルの場合には、窓ガラスと対流制御パネルの間の空気が効率的に暖められて上昇していき、対流制御パネルの下方を通って室内下部の空気が新たに窓ガラスと対流制御パネルの間に入り込んでくるため、効率的にエアフローを生じさせて室内空気を暖めることが可能となる。
【0024】
請求項9においては、握力が弱い、女性や子供でも簡単に対流制御パネルの取り外しができるようになり、その結果、室内環境に応じて細かく対流制御パネルの取り外しを行ことが可能となり、より快適な室内環境を実現できるようになる。
【0025】
請求項10においては、対流制御パネルを切れ目に沿って折りたたむことによって、容易に運搬や収納に便利な大きさに変形することができる。また、対流制御パネルをたたんだ後に、紐やゴムで縛っておくと、運搬や収納の際に対流制御パネルが開いてしまうことがなくなり、より便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る室内環境改善システムの全体的な構成を示した斜視図、図2は同じく平面図、図3は同じく側面断面図、図4は一方のレール4周辺部を示す斜視図、図5は室内環境改善システムの第2の実施例を示す正面図、図6は同じく平面図、図7は同じく側面図、図8は一方の支持部材14周辺部を示す斜視図、図9は支持部材14のレール13断面の別実施例を示す平面図、図10は室内環境改善システムの第3の実施例を示す斜視図、図11は室内環境改善システムの第4の実施例を示した斜視図、図12は第5の実施例を示す支持部材44周辺部を示す斜視図、図13は室内環境改善システムの第6の実施例を示す斜視図、図14は対流制御パネル53を床8から浮かせて保持した状態の正面図、図15は対流制御パネル53を床8まで下げた状態の正面図、図16は室内環境改善システムの第7の実施例を示す正面図、図17は室内環境改善システムの第8の実施例を示す正面図、図18は対流制御パネル63を折りたたむ過程を示す側面図、図19は折りたたんだ状態の対流制御パネル63の斜視図である。
【実施例1】
【0027】
住宅には側壁の一部に開口部を設けて窓2が設けられており、窓2から室内に太陽光等の外光を採光している。図2に示すように、窓2の室内側には、窓2の近傍に対流制御パネル3が窓2と向かい合うように(窓ガラス6と平行に)配設されている。対流制御パネル3はプラスチックや樹脂等の軽い材料によって形成されており、厚さは数mm程度のものであり、太くても2〜3cm程度のものである。このように、対流制御パネル3を配設することにより、窓2と対流制御パネル3の間の空気が室内側に流れ込むことを防いでいる。
【0028】
まず、対流制御パネル3の設置方法について説明する。
図1乃至図4に示すように、窓2が配設された室内の壁面1の窓近辺に左右一対(1組)のレール4・4を対向して配設する。レール4・4はそれぞれが、2本の細長い四角柱部材5・5を数mmから数cm隔てて、壁面1または窓枠7に固設して構成されたものである。そして、四角柱部材5・5の間(溝)に対流制御パネル3の左右方向の端部を嵌入することで、対流制御パネル3が四角柱部材5・5に挟まれて立ったまま保持されるようになっている。
ここで、四角柱部材5・5同士の間隔(レールの幅)は、対流制御パネル3の厚みより若干大きいものとし、対流制御パネル3を嵌入しやすい間隔に、四角柱部材5・5を調節しながら壁面1に固設すると良い。
【0029】
対流制御パネル3の高さは(上下方向の長さ)は、窓2の高さ(上下方向の長さ)の半分ぐらいが好適である。そして、レール4・4の高さ(上下方向の長さ)は対流制御パネル3の高さと略同じ程度が好適であるが、対流制御パネル3が倒れ難い高さ、すなわち対流制御パネル3の高さの2/3程度に構成しても良い。
レール4・4の四角柱部材5・5・・・は、窓2を開放したときに雨が吹き付けられた場合にも、錆びたり腐ったりしないように、軽いプラスチックや樹脂で構成することが好適ではあるが、壁面1・1や窓枠7・7と同じ材質で構成しても良い。四角柱部材5・5・・をプラスチックや樹脂で構成する場合には、壁面1・1や窓枠7・7と同じ色彩や模様の外装を施して目立たなくするとより好適である。
【0030】
そして、冬季のように寒い日には、太陽光が差し込まない夜や雨が降っているときに、前記対流制御パネル3をレール4・4に嵌入し、対流制御パネル3の下面が床8に接するまで下降させて、対流制御パネル3の下方を空気が通過できないようにする。逆に、寒くない日や、寒い日でも太陽光が差し込んで窓ガラス6の温度が低くならないときは、対流制御パネル3を上昇させて、レール4・4から取り外しておく。
【0031】
このように、窓枠7若しくは窓枠7近傍の壁面1の両側に向かい合うように上下方向に伸びる1組のレール4・4を、窓ガラス6より所定距離離れた室内側に設け、
対流制御パネル3を該レール4・4に上下方向に摺動自在で且つ着脱自在に配設したので、
窓2付近に起こるコールドドラフト等、窓2にそってカーテンの隙間等から冷たい空気が下降してきて、該冷たい空気が室内下部に広がってくること防ぐ。
【0032】
また、前記レール4・4のそれぞれが、2本の細長い四角柱部材5・5・・・を前記対流制御パネル3の厚みと同程度の間隔を隔てて上下方向に平行に窓枠7若しくは窓枠7近傍の壁面1に固設して構成されるので、
独立したパネル保持部材を用いることなく、対流制御パネル3を保持できるようになり、製作コストのコストダウンが図れる。また、施工後のリフォーム等でも対流制御パネル3を利用した室内環境改善システムを簡単に付加することができる。
【実施例2】
【0033】
次に本発明の第2の実施例について説明する。
図5乃至図8に示すように、対流制御パネル3は、2本の支持部材14・14によって、該2本の支持部材14・14の間に垂直に立てられた状態で支持されている。
図8に示すように、支持部材14はパネル挟持部15と台部16とにより構成されている。板状の台部16の上面の長手方向略中央部上面に、四角柱の形状をしたパネル挟持部15が接着されて立設されている。パネル挟持部15の台部16への接着方法は、接着剤等で強固に接着させる方法や、ネジ等を台部16の底面から打ち込んでパネル挟持部15へ到達させる方法や、その両方の方法を組み合わせて接着する方法等が挙げられる。また、合成樹脂等でパネル挟持部15と台部16を一体的に構成することも可能である。
【0034】
同じく図8に示すように、パネル挟持部15の側面の幅方向中央部にはレール(溝)15aが長手方向に形成されており、該レール15aの幅は対流制御パネル3の厚さより若干大きく形成され、対流制御パネル3の一端を挟持できる程度の深さのレール15aとし、該レール15aの上方は開放されている。なお、左右の台部16同士は連結部材で連結して強度を高めることも可能であり、一体的に形成することも可能である。
以上のように構成された2本の支持部材14・14を、窓2付近に設置する対流制御パネル3の幅と略同じ間隔になるように、そして前記レール15a・15aが向かい合うように立設する。そして、対流制御パネル3の側端部を前記レール15a・15aに差し込むことで、対流制御パネル3を窓2と向かい合うように(窓ガラス6と平行に)立てることができる。このようにして、対流制御パネル3は、レール15aを案内にして上下方向(図5及び図7においての矢印方向)に摺動可能に配設することができる。
【0035】
支持部材14のレール15aについては、図8に示すように、対流制御パネル3の厚みと略同じ幅に、単に凹ませるように形成してもよいが、図9(a)に示すように、レール15bの幅を狭く形成し、対流制御パネル3の側部を薄くして肉薄部3aを形成し、該肉薄部3aをレール15bに差し込む構成としても良い。
このように、レール15bの幅を狭めると、パネル挟持部15の幅を小さく出来るので、支持部材14の軽量化や材料費のコストダウンが為し得る。
【0036】
また、図9(b)に示すように、レール15cを内部が幅広になるように形成し、対流制御パネル3の側部は端部3bを肉厚になるように形成し、該端部3bを支持部材14の上方からレール15cに挿入する構成としても良い。
このように構成すると、より強固に対流制御パネルと支持部材14・14を合体できるので、室内にいる人が支持部材14・14や対流制御パネル3にぶつかっても、支持部材14・14間の間隔が開いて対流制御パネル3が支持部材14・14から外れるようなことがなくなる。
【0037】
以上のように、長手方向にレール15a・15aが設けられた2本の支持部材14・14を、レール15a・15aが向かい合うように垂直に立設し、
対流制御パネル3を該支持部材14・14のレール15a・15a間に上下方向に摺動自在に配設し、
該対流制御パネル3を該支持部材14・14に着脱自在にしたので、
窓枠7を傷つけたり汚したりせずに、対流制御パネル3を保持することが可能となった。また、対流制御パネル3が必要ないときは、押し入れ等に収納することが出来て、窓枠7付近の見た目がすっきりして改善される。
【実施例3】
【0038】
次に、第3の実施例として、対流制御パネルを持ち上げて保持する技術について説明する。
図10に示すように、対流制御パネル23の下面には上方に向かって支持柱収納穴23bが形成されている。支持柱収納穴23bは断面が略正方形に形成されている。そして、支持柱収納穴23bには段差を設けて、支持柱収納穴の口部23cの径が、支持柱収納穴23bの奥部の径より大きくなるように形成する。
そして、支持柱収納穴23bに対流制御パネル23の下方から、支持柱収納穴23bに隙間無く嵌入できる支持柱25を挿入する。支持柱25は、支持柱収納穴23bの口部23cにもぴったりと嵌るように、段差を設けて、下部25b(図10では支持柱25が上下反転された状態が図示されている。)の径が大きくなるように形成されている。
【0039】
このように、支持柱25を対流制御パネル23に挿入してあるので、使用者が対流制御パネル23を上方に持ち上げると、支持柱25が自重で下がって対流制御パネル23の支持柱収納穴23bから飛び出してくる。そして、対流制御パネル23を床8から浮かせて保持したいときは、図10に示すように、飛び出してきた支持柱25の上下を反転させて、再度支持柱収納穴23bへ挿入する。
前述したように、支持柱25は下部25bが幅広に形成されており、支持柱収納穴23は口部23cが幅広に形成されているため、支持柱25を上下反転させて支持柱収納穴23bに挿入したときは、下部25bが支持柱収納穴23bの段差にぶつかって口部23cの位置で止まりそれ以上奥まで入り込まない。その結果、対流制御パネル23が、床8から浮いた状態で保持されることとなる。
【0040】
また、前記口部23cの内周を磁石で形成し、前記下部25bを鉄や磁石で構成することで、対流制御パネル23の支持をより安定化させることが可能である。逆に、前記口部23cの内周を鉄で形成し、前記下部25bを磁石で構成しても良い。
磁石を用いる場合は、対流制御パネル23を持ち上げても、前述のように、支持柱25が自重だけでは支持柱収納穴23bからスムーズに飛び出して来ない場合もあるので、前記口部23c周辺部を欠落させておいて、指や爪で支持柱25を引っ張り出せるように構成するとより好適である。
【0041】
そして、対流制御パネル23を床8まで下降させたいときは、対流制御パネル23を持ち上げて、支持柱25・25を支持柱収納穴23b・23b取り外し、支持柱25・25の上下を反転させて、再度支持柱収納穴23b・23bに嵌入する。支持柱25・25を支持柱収納穴23b・23bに嵌入した後、指等で支持柱が落ちないように保持しながら、レール4・4若しくは支持部材14・14を案内に対流制御パネル23・23を下降させて床8に接するまで下降させる。
また、本実施例では、対流制御パネル23の下面に断面が四角柱の支持柱収納穴23bを形成したが、これも限定するものではなく、対流制御パネル23の下面に断面が円形状をした支持柱収納穴23bを形成しても良い。この場合は、挿入する支持柱25も円柱形状をしたものとする。口部23cや下部25bは前述同様に径を大きめに形成すれば良く、円柱形状に形成しても良いし、多角柱形状に形成しても良い。
また、本実施例では、支持柱25や支持柱収納穴23bを2組配設しているが、1組だけ配設しても良いし、また3組配設しても良く、限定するものではない。
【0042】
このように、前記対流制御パネル23の下面に上方に向けて支持柱収納穴23bを設け、
該支持柱収納穴23bに段差を設けて口部23cの径を幅広にし、
該支持柱収納穴23bに隙間無く嵌入される支持柱25を摺動可能に挿入したので、
安価な材料で、しかも容易に、対流制御パネル23を持ち上げたままで保持することができ、同時に非常に容易に対流制御パネル23を床8まで下降させることができる。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネル23を持ち上げて、対流制御パネル23の下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネル23と窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネル23より室内側の室内下部の空気が対流制御パネル23の下方を通過して、対流制御パネル23と窓の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネル23の下を通過して、対流制御パネル23と窓の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【実施例4】
【0043】
また、第4の実施例として、前記レール4や支持部材14によって対流制御パネルを床8から浮かせた状態で保持する方法について説明する。
図11に示すように、前記レール4の四角柱部材5・5の側面に複数の支持貫通孔5b・5b・・・を設ける。これらの支持貫通孔5b・5b・・・は上下方向に並んで形成されており、後述するように高さ調節ができるようになっている。まず、一方のレール4において、ピン35に一方の四角柱部材5の任意の高さの支持貫通孔5bを貫通させて、そのまま対向するもう一方の四角柱部材5の支持貫通孔5bに達するまで挿入していく。同様に、もう一方のレール4でも同じ高さの支持貫通孔5b・5bにピン35を挿入する。
最後に、両方のレール4・4にピン35・35が挿入された状態で、上から対流制御パネル33を摺動下降させる。そして、対流制御パネル33の下面が、前記ピン35当接し、該ピン35に支えられることによって、対流制御パネル33を床8から浮かせた状態で保持することができる。
【0044】
具体的には、対流制御パネル33を床8から浮かせた状態に保持したい場合には、対流制御パネル33を持ち上げてから、若しくは取り外してから、支持貫通孔5b・5b・・・にピン35・35を貫通させ、その後前記レール4若しくは前記支持部材14を案内にして該対流制御パネル33を摺動下降させる。
一方、対流制御パネル33を床8まで下降させたい場合には、対流制御パネル33を持ち上げてから、若しくは取り外してから、支持貫通孔5b・5b・・・からピン35・35を引き抜いて、その後、前記レール4若しくは前記支持部材14を案内にして該対流制御パネル33を摺動下降させる。
このように、貫通孔5b・5b・・・からピン35・35を引き抜けるように、ピン35の長さは、前記レール4や前記支持部材14の貫通孔5b・5b・・・の両端からはみ出る程度の長さに形成するのが良い。
【0045】
また、図11に示すように、対流制御パネル33にパネル貫通孔33b・33b・・・を設ける構成にしても良い。この場合は、先に対流制御パネル33を好みの高さに持ち上げてから、ピン35を支持柱部材5、対流制御パネル33、支持柱部材5の順に貫通させて、対流制御パネル33を床8から浮かせた状態で保持するものである。このような構成にすることで、対流制御パネル33の支持をより安定化させることが出来る。
【0046】
このように、前記レール4若しくは支持部材14に複数の支持貫通孔5b・5b・・・を形成し、
該支持貫通孔5b・5b・・・を貫通するピン35によって対流制御パネル33の高さを調節するので、
安価な材料で、しかも容易に、対流制御パネル33を持ち上げたままで保持することができ、同時に非常に容易に対流制御パネル33を床8まで下降させることができる。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネル33を持ち上げて、対流制御パネル33の下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネル33と窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネル33より室内側の室内下部の空気が対流制御パネル33の下方を通過して、対流制御パネル33と窓2の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネル33の下を通過して、対流制御パネル33と窓2の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【実施例5】
【0047】
また、対流制御パネル43を床8から浮かした状態で保持する技術として、以下のような実施例も挙げられる。
図12に示すように、支持部材44のレール45aの幅と同程度の幅を有する支持ブロック47を該レール45aの下部に挿入して、対流制御パネル43を両端の下方から支える方法である。同様にもう一方の支持部材44の方も同じように、レール45aの下部に支持ブロック47を挿入し、対流制御パネル43のもう一端の下面を支持している。
具体的には、対流制御パネル43を支持ブロック47・47が入る高さまで持ち上げ、持ち上げた状態のままで、該支持ブロック47・47を支持部材44・44のレール45a・45aの下部に挿入し、対流制御パネル43の下面が支持部材44・44にぶつかって止まるまで再び下降させるのである。
【0048】
本実施例では、支持部材44・44に第2の実施例の支持部材14・14と同形のものを用いたが、第1の実施例のレール4・4を用いて、同じようにレール4・4の下部に支持ブロック47を挿入する構成としても良く、限定するのものではない。
【0049】
このように、前記レール4・4のそれぞれの下部に、レール4・4に嵌入できる支持ブロック47・47を着脱可能に配設したので、
安価な材料で、しかも簡単に対流制御パネル43を床から持ち上げた状態で保持することが可能となる。つまり、対流制御パネル43を数cm持ち上げた状態で、対流制御パネル43の下側のレール45a・45aに支持ブロック47・47を嵌入し、該支持ブロック47・47によって対流制御パネル43が床8まで落ちてこないようにできるし、同じく対流制御パネル43を数cm持ち上げた状態で、対流制御パネル43の下側の支持ブロック47・47を取り外して、対流制御パネル43を床まで下降させられる。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネル43を持ち上げて、対流制御パネル43の下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネル43と窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネル43より室内側の室内下部の空気が対流制御パネル43の下方を通過して、対流制御パネル43と窓2の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネル43の下を通過して、対流制御パネル43と窓2の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【実施例6】
【0050】
また、また、対流制御パネル53を床8から浮かした状態で保持する技術として、以下のような別実施例も挙げられる。
図13に示すように、対流制御パネル53の下部の表面に、軸57によって回動自在に支持された回動支持片56を設ける。回動支持片56は、一端のみが軸57によって支持されており、軸57を中心に自由に回動することが出来る。そして、回動支持片56は、支持されている一端が上方に、支持されていない他端が下方に向いたときには、該他端側が対流制御パネル53の下面より下方に飛び出たように位置する。そして、軸57に支持されている一端が下方に、支持されていない他端が上方に向いたようなときは、該回動支持片56は対流制御パネル53の下面より下方に飛び出る部位がないように、構成されている。
【0051】
そして、図13に示すように、対流制御パネル53の表面には、軸57と略同じ高さの位置に、ストッパー58が突設されている。ストッパー58は、前記回動支持片56及び軸57の幅(高さ)と略同程度の高さに構成されており、図13のように円柱状のものでも良いし、多角柱の形状をしたものでも良い。また、単に釘等の突起でも良い。
そして、対流制御パネル53を床8から持ち上げた状態にするには、対流制御パネル53を持ち上げて保持し、保持している間に、正面視右側の回動支持片56は時計方向に、正面視左側の回動支持片56は半時計方向に、回動支持片56・56の上面がストッパー58・58の下部に当接するまで回動させる。そして、回動支持片56・56の下端が床8に接するまで対流制御パネル53を下降させる。このようにして、対流制御パネル53を床8から浮いた状態で保持する(図14参照)。
一方、対流制御パネル53を床8まで下降させる場合は、一旦対流制御パネル53を持ち上げて保持し、保持している間に、正面視右側の回動支持片56は半時計方向に、正面視左側の回動支持片56は時計方向に、回動支持片56・56の下面がストッパー58・58の上部に当接するまで回動させる。そして、対流制御パネル53を床8まで下降させる(図15参照)。
【0052】
本実施例では、対流制御パネル53の下部表面に、二つの(一組の)該回動支持片56・56、軸57・57及びストッパー58・58を配設したものであるが、一つの回動支持片56・軸57及びストッパー58だけでも、対流制御パネル53を持ち上げたまま保持することは可能であり、二つ(一組)に限定するものではない。
また、一つの回動支持片56、軸57及びストッパー58を対流制御パネル53の正面の表面に、もう一つの回動支持片56、軸57及びストッパー58を背面の表面に配設する構成としても良い。
【0053】
このように、前記対流制御パネル53の正面下端部に支持片56を一端を軸支して回動可能に配設し、
該支持片56が対流制御パネル53の下に飛び出した状態で固定されるように該対流制御パネル53の正面下端部に突起(ストッパー)58を設けたので、
安価な材料で、しかも簡単に対流制御パネル53を床8から持ち上げた状態で保持することが可能となる。つまり、対流制御パネル53を数cm持ち上げた状態で、対流制御パネル53の下側の回動支持片56・56を回転させるだけで、該回動支持片56・56によって対流制御パネル53が床まで落ちてこないようにでき、上記支持ブロック47・47を用いる場合に比べて、支持片56・56がどこかに行ってしまって探さなくてはならない自体が生じない。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネル53を持ち上げて保持し、対流制御パネル53の下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネル53と窓2の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネル53より室内側の室内下部の空気が対流制御パネル53の下方を通過して、対流制御パネル53と窓2の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネル53の下を通過して、対流制御パネル53と窓2の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【0054】
次に、対流制御パネル3について説明する。
対流制御パネル3は、上述のしたように、プラスチックや樹脂等の軽い材料で構成されている。そして、例えば、紫外線を反射させて通さない加工(酸化チタンなどの白色顔料を塗って反射する。)を施したり、紫外線吸収剤を使用する等して、室内に太陽光が差し込まないようにしても良い。このように、太陽光を通し難い対流制御パネル3に構成すると、夏季などは、日中に対流制御パネル3を設置して室内の温度上昇を防ぐことが可能となる。
また、対流制御パネル3を黒いプラスチックや、黒い樹脂で構成して、太陽光を集光するようにして、蓄熱材として利用しても良い。この場合は、太陽光の熱エネルギーを対流制御パネル3が蓄えることができるので、窓ガラス6と対流制御パネル3の間の空気が暖まりやすくなる。例えば、冬季においても日の当たる日中は、前記対流制御パネル3を持ち上げて保持しておけば、日光と蓄熱性を具備した対流制御パネル3によって、窓ガラス6と対流制御パネル3の間の空気が効率的に暖められて上昇していき、その分対流制御パネル3の下方を通って、室内下部の空気が新たに窓ガラス6と対流制御パネルの間に入り込んでくる。以上のような室内空気の循環を行うことにより、電気やガスを消費せずして室内空気を暖かくすることができる。
そして、これら様々な性能を有した対流制御パネル3・3・・を季節や時間帯に応じて交換することにより、電力やガスを消費することなく、室内環境を改善させることが出来る。
【0055】
このように、前記対流制御パネル3を黒色のプラスチックや樹脂で構成する、
若しくは前記対流制御パネル3に黒色の塗料を塗布する等して、前記対流制御パネル3に蓄熱性を具備したので、
遮光の対流制御パネル3により太陽光を遮断することが可能となり、夏季のように暑いときは太陽光の差込を制限できるようになる。また、蓄熱性を有した対流制御パネル3の場合には、窓ガラス6と対流制御パネル3の間の空気が効率的に暖められて上昇していき、対流制御パネル3の下方を通って室内下部の空気が新たに窓ガラス6と対流制御パネル3の間に入り込んでくるため、効率的にエアフローを生じさせて室内空気を暖めることが可能となる。
【実施例7】
【0056】
また、図16に示すように、対流制御パネル63の上部に開口部67・67を設け、該開口部67・67に指を通して対流制御パネル63の上下摺動を行うようにしても良い。開口部67・67は、対流制御パネル63の上端から数cm下方に形成し、対流制御パネル63をまたいで、開口部67・67に指を通せる構成としている。
図16では、両手で対流制御パネル63を持ち上げるものとするため、開口部67・67を2箇所設けているが、片手で保持するように開口部67を1箇所だけ設けても良いし、両手を通せるような左右方向に長い開口部を1箇所だけ設けても良く、開口部の個数は限定するものではない。
【0057】
また、開口部67のように貫通させなくても、握持しやすいように対流制御パネル63の握持する箇所の正面と背面を凹ませる構成としても良い。この場合は、凹ませた部分に複数の小さな突起等を設けたりして、滑り止めを具備させると好適である。
また、開口部67ではなく、対流制御パネル63を持ち上げやすいように、取っ手のようなものを対流制御パネル63の上面に取り付けても良い。
【0058】
このように、前記対流制御パネル63の上部に開口部67・67若しくは凹み部を設けたので、
握力が弱い、女性や子供でも簡単に対流制御パネル63の取り外しができるようになり、その結果、室内環境に応じて細かく対流制御パネル63の取り外しを行ことが可能となり、より快適な室内環境を実現できるようになる。
【実施例8】
【0059】
また、上記同様、対流制御パネル3の別実施例として、図17乃至図19に示すように、対流制御パネル73に左右方向に複数の切れ目73b・73b・・・を入れて、折りたためるようにしても良い。切れ目73bは折り曲げることが出来る程度まで、厚みを薄くして、対流制御パネル73を摺動して取り外した後に、図18に示すように、(a)(b)(c)の順に、前記切れ目73b・73b・・・で折り曲げることができるようにする。
図18において、(a)は折り曲げる前の状態の対流制御パネル73の側面図であり、(b)は折り曲げている途中の対流制御パネルの側面図であり、(c)は折り曲げを完了した状態の対流制御パネルの側面図である。そして、全ての切れ目73b・73b・・・で折り曲げを完了すると、図19に示すように、四角柱の形状になるまでコンパクトにできる。図19のように、対流制御パネル73を折り曲げた後、周囲を紐やゴム等で縛ると、収納するとき等の対流制御パネル73を使用しないときに特に便利である。
対流制御パネル73は、上記のように切れ目73b・73b・・・を入れる構成にしても良いが、左右方向に細長いパネルを複数連結させて対流制御パネル73とする構成でも良く、限定するものではない。細長いパネルを連結するように構成された対流制御パネルの場合は、連結部で折り曲げて、上記と同様に、四角柱の形状になるまでコンパクトするものである。
【0060】
このように、前記対流制御パネル73に左右方向に複数の切れ目を入れ、若しくは前記対流制御パネル73を細長いパネルを連結して、構成したので、
対流制御パネル73を切れ目に沿って折りたたむことによって、容易に運搬や収納に便利な大きさに変形することができる。また、対流制御パネル73をたたんだ後に、紐やゴムで縛っておくと、運搬や収納の際に対流制御パネル73が開いてしまうことがなくなり、より便利である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の一実施例に係る室内環境改善システムの全体的な構成を示した斜視図。
【図2】同じく平面図。
【図3】同じく側面断面図。
【図4】一方のレール4周辺部を示す斜視図。
【図5】室内環境改善システムの第2の実施例を示す正面図。
【図6】同じく平面図。
【図7】同じく側面図。
【図8】一方の支持部材14周辺部を示す斜視図。
【図9】支持部材14のレール13断面の別実施例を示す平面図。
【図10】室内環境改善システムの第3の実施例を示す斜視図。
【図11】室内環境改善システムの第4の実施例を示す斜視図。
【図12】第5の実施例を示す支持部材44周辺を示す斜視図。
【図13】室内環境改善システムの第6の実施例を示す斜視図。
【図14】対流制御パネル53を床8から浮かせて保持した状態の正面図。
【図15】対流制御パネル53を床8まで下げた状態の正面図。
【図16】室内環境改善システムの第7の実施例を示す正面図。
【図17】室内環境改善システムの第8の実施例を示す正面図。
【図18】対流制御パネル63を折りたたむ過程を示す側面図。
【図19】折りたたんだ状態の対流制御パネル63の斜視図。
【符号の説明】
【0062】
1 壁面
2 窓
3 対流制御パネル
4 レール
5 四角柱部材
5b 支持貫通孔
6 窓ガラス
7 窓枠
14 支持部材
15a レール
23 対流制御パネル
23b 支持柱収納穴
23c 口部
25 支持柱
25b 支持柱下部
33 対流制御パネル
33b パネル貫通孔
47 支持ブロック
53 対流制御パネル
56 回動支持片
57 軸
58 突起(ストッパー)
63 対流制御パネル
67 開口部
73 対流制御パネル
73b 切れ目
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境を改善するようなエアフローを実現する室内環境改善システムの技術に関する。より詳しくは、日中と夜間のいずれにも対処可能なエアフロー制御の室内環境改善システムを、簡単な構造の取り外し可能な室内環境改善パネルを用いて実現する技術である。
【背景技術】
【0002】
従来より、冬季等によく生じる窓の結露を防ぐための、結露防止シートが市販されている。これは、多数の空気室をもったビニールシート(所謂アエキャップ)を窓ガラスに貼っていく商品である。
また、住宅の壁面や窓ガラスから適宜距離を隔てて、板状の発熱体を設置し、該板状の発熱体の上方と下方に開口を設けて、壁面と窓ガラスの間を該発熱体に熱せられた空気が上昇することで、コールドドラフトの防止を行う技術等も公知となっている(例えば、特許文献1参照。)。
【特許文献1】特開2002−181354号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、ビニールシートを窓ガラスに貼る場合は、取り外しが容易に行えないという欠点がある。そのため、視界が遮られている場合にも我慢する必要があったし、窓やシートの掃除を頻繁に行えなかった。そして、一年のうちのある季節のみに利用したい場合にも、粘着力が弱くなってしまう等の問題点により、毎年繰り返して使用することが出来なかった。また、室内から窓ガラスを見た場合も室外から窓ガラスを見た場合も、見た目が安っぽくなってしまっていた。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
即ち、請求項1においては、窓枠若しくは窓枠近傍の壁面の両側に向かい合うように上下方向に伸びる1組のレールを、窓ガラスより所定距離離れた室内側に設け、
対流制御パネルを該レールに上下方向に摺動自在で且つ着脱自在に配設したものである。
【0006】
請求項2においては、前記レールのそれぞれが、2本の細長い四角柱部材を前記対流制御パネルの厚みと同程度の間隔を隔てて上下方向に平行に窓枠若しくは窓枠近傍の壁面に固設して構成されるものである。
【0007】
請求項3においては、長手方向にレールが設けられた2本の支持部材を、レールが向かい合うように垂直に立設し、
対流制御パネルを該支持部材のレール間に上下方向に摺動自在に配設し、
該対流制御パネルを該支持部材に着脱自在にしたものである。
【0008】
請求項4においては、前記対流制御パネルの下面に上方に向けて支持柱収納穴を設け、
該支持柱収納穴に段差を設けて口部の径を幅広にし、
該支持柱収納穴に隙間無く嵌入される支持柱を摺動可能に挿入したものである。
【0009】
請求項5においては、前記レール若しくは支持部材に複数の支持貫通孔を形成し、
該支持貫通孔を貫通するピンによって対流制御パネルの高さを調節するものである。
【0010】
請求項6においては、前記レールのそれぞれの下部に、レールに嵌入できる支持ブロックを着脱可能に配設したものである。
【0011】
請求項7においては、前記対流制御パネルの正面下端部に支持片を一端を軸支して回動可能に配設し、
該支持片が対流制御パネルの下に飛び出した状態で固定されるように該対流制御パネルの正面下端部に突起を設けたものである。
【0012】
請求項8においては、前記対流制御パネルを黒色のプラスチックや樹脂で構成する、
若しくは前記対流制御パネルに黒色の塗料を塗布する等して、前記対流制御パネルに蓄熱性を具備したものである。
【0013】
請求項9においては、前記対流制御パネルの上部に開口部若しくは凹み部を設けたものである。
【0014】
請求項10においては、前記対流制御パネルに左右方向に複数の切れ目を入れ、若しくは前記対流制御パネルを細長いパネルを連結して、構成したものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
【0016】
請求項1においては、窓付近に起こるコールドドラフト等、窓にそってカーテンの隙間等から冷たい空気が下降してきて、該冷たい空気が室内下部に広がってくること防ぐ。
【0017】
請求項2においては、独立したパネル保持部材を用いることなく、対流制御パネルを保持できるようになり、製作コストのコストダウンが図れる。また、施工後のリフォーム等でも対流制御パネルを利用した室内環境改善システムを簡単に付加することができる。
【0018】
請求項3においては、窓枠を傷つけたり汚したりせずに、対流制御パネルを保持することが可能となった。また、対流制御パネルが必要ないときは、押し入れ等に収納することが出来て、窓枠付近の見た目がすっきりして改善される。
【0019】
請求項4においては、安価な材料で、しかも容易に、対流制御パネルを持ち上げたままで保持することができ、同時に非常に容易に対流制御パネルを床まで下降させることができる。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネルを持ち上げて、対流制御パネルの下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネルと窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネルより室内側の室内下部の空気が対流制御パネルの下方を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネルの下を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【0020】
請求項5においては、安価な材料で、しかも容易に、対流制御パネルを持ち上げたままで保持することができ、同時に非常に容易に対流制御パネルを床まで下降させることができる。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネルを持ち上げて、対流制御パネルの下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネルと窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネルより室内側の室内下部の空気が対流制御パネルの下方を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネルの下を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【0021】
請求項6においては、安価な材料で、しかも容易に対流制御パネルを床から持ち上げた状態で保持することが可能となる。つまり、対流制御パネルを数cm持ち上げた状態で、パネルの下側のレールに支持部材を嵌入し、該支持部材によって対流制御パネルが床8まで落ちてこないようにできるし、同じく対流制御パネルを数cm持ち上げた状態で、対流制御パネルの下側の支持部材を取り外して、対流制御パネルを床まで下降させられる。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネルを持ち上げて、対流制御パネルの下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネルと窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネルより室内側の室内下部の空気が対流制御パネルの下方を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネルの下を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【0022】
請求項7においては、安価な材料で、しかも容易に対流制御パネルを床から持ち上げた状態で保持することが可能となる。つまり、対流制御パネルを数cm持ち上げた状態で、対流制御パネルの下側の回動支持片を回転させるだけで、該回動支持片によって対流制御パネルが床まで落ちてこないようにでき、上記支持片を用いる場合に比べて、支持片がどこかに行ってしまって探さなくてはならない自体が生じない。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネルを持ち上げて保持し、対流制御パネルの下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネルと窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネルより室内側の室内下部の空気が対流制御パネルの下方を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネルの下を通過して、対流制御パネルと窓の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【0023】
請求項8においては、遮光の対流制御パネルにより太陽光を遮断することが可能となり、夏季のように暑いときは太陽光の差込を制限できるようになる。また、蓄熱性を有した対流制御パネルの場合には、窓ガラスと対流制御パネルの間の空気が効率的に暖められて上昇していき、対流制御パネルの下方を通って室内下部の空気が新たに窓ガラスと対流制御パネルの間に入り込んでくるため、効率的にエアフローを生じさせて室内空気を暖めることが可能となる。
【0024】
請求項9においては、握力が弱い、女性や子供でも簡単に対流制御パネルの取り外しができるようになり、その結果、室内環境に応じて細かく対流制御パネルの取り外しを行ことが可能となり、より快適な室内環境を実現できるようになる。
【0025】
請求項10においては、対流制御パネルを切れ目に沿って折りたたむことによって、容易に運搬や収納に便利な大きさに変形することができる。また、対流制御パネルをたたんだ後に、紐やゴムで縛っておくと、運搬や収納の際に対流制御パネルが開いてしまうことがなくなり、より便利である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る室内環境改善システムの全体的な構成を示した斜視図、図2は同じく平面図、図3は同じく側面断面図、図4は一方のレール4周辺部を示す斜視図、図5は室内環境改善システムの第2の実施例を示す正面図、図6は同じく平面図、図7は同じく側面図、図8は一方の支持部材14周辺部を示す斜視図、図9は支持部材14のレール13断面の別実施例を示す平面図、図10は室内環境改善システムの第3の実施例を示す斜視図、図11は室内環境改善システムの第4の実施例を示した斜視図、図12は第5の実施例を示す支持部材44周辺部を示す斜視図、図13は室内環境改善システムの第6の実施例を示す斜視図、図14は対流制御パネル53を床8から浮かせて保持した状態の正面図、図15は対流制御パネル53を床8まで下げた状態の正面図、図16は室内環境改善システムの第7の実施例を示す正面図、図17は室内環境改善システムの第8の実施例を示す正面図、図18は対流制御パネル63を折りたたむ過程を示す側面図、図19は折りたたんだ状態の対流制御パネル63の斜視図である。
【実施例1】
【0027】
住宅には側壁の一部に開口部を設けて窓2が設けられており、窓2から室内に太陽光等の外光を採光している。図2に示すように、窓2の室内側には、窓2の近傍に対流制御パネル3が窓2と向かい合うように(窓ガラス6と平行に)配設されている。対流制御パネル3はプラスチックや樹脂等の軽い材料によって形成されており、厚さは数mm程度のものであり、太くても2〜3cm程度のものである。このように、対流制御パネル3を配設することにより、窓2と対流制御パネル3の間の空気が室内側に流れ込むことを防いでいる。
【0028】
まず、対流制御パネル3の設置方法について説明する。
図1乃至図4に示すように、窓2が配設された室内の壁面1の窓近辺に左右一対(1組)のレール4・4を対向して配設する。レール4・4はそれぞれが、2本の細長い四角柱部材5・5を数mmから数cm隔てて、壁面1または窓枠7に固設して構成されたものである。そして、四角柱部材5・5の間(溝)に対流制御パネル3の左右方向の端部を嵌入することで、対流制御パネル3が四角柱部材5・5に挟まれて立ったまま保持されるようになっている。
ここで、四角柱部材5・5同士の間隔(レールの幅)は、対流制御パネル3の厚みより若干大きいものとし、対流制御パネル3を嵌入しやすい間隔に、四角柱部材5・5を調節しながら壁面1に固設すると良い。
【0029】
対流制御パネル3の高さは(上下方向の長さ)は、窓2の高さ(上下方向の長さ)の半分ぐらいが好適である。そして、レール4・4の高さ(上下方向の長さ)は対流制御パネル3の高さと略同じ程度が好適であるが、対流制御パネル3が倒れ難い高さ、すなわち対流制御パネル3の高さの2/3程度に構成しても良い。
レール4・4の四角柱部材5・5・・・は、窓2を開放したときに雨が吹き付けられた場合にも、錆びたり腐ったりしないように、軽いプラスチックや樹脂で構成することが好適ではあるが、壁面1・1や窓枠7・7と同じ材質で構成しても良い。四角柱部材5・5・・をプラスチックや樹脂で構成する場合には、壁面1・1や窓枠7・7と同じ色彩や模様の外装を施して目立たなくするとより好適である。
【0030】
そして、冬季のように寒い日には、太陽光が差し込まない夜や雨が降っているときに、前記対流制御パネル3をレール4・4に嵌入し、対流制御パネル3の下面が床8に接するまで下降させて、対流制御パネル3の下方を空気が通過できないようにする。逆に、寒くない日や、寒い日でも太陽光が差し込んで窓ガラス6の温度が低くならないときは、対流制御パネル3を上昇させて、レール4・4から取り外しておく。
【0031】
このように、窓枠7若しくは窓枠7近傍の壁面1の両側に向かい合うように上下方向に伸びる1組のレール4・4を、窓ガラス6より所定距離離れた室内側に設け、
対流制御パネル3を該レール4・4に上下方向に摺動自在で且つ着脱自在に配設したので、
窓2付近に起こるコールドドラフト等、窓2にそってカーテンの隙間等から冷たい空気が下降してきて、該冷たい空気が室内下部に広がってくること防ぐ。
【0032】
また、前記レール4・4のそれぞれが、2本の細長い四角柱部材5・5・・・を前記対流制御パネル3の厚みと同程度の間隔を隔てて上下方向に平行に窓枠7若しくは窓枠7近傍の壁面1に固設して構成されるので、
独立したパネル保持部材を用いることなく、対流制御パネル3を保持できるようになり、製作コストのコストダウンが図れる。また、施工後のリフォーム等でも対流制御パネル3を利用した室内環境改善システムを簡単に付加することができる。
【実施例2】
【0033】
次に本発明の第2の実施例について説明する。
図5乃至図8に示すように、対流制御パネル3は、2本の支持部材14・14によって、該2本の支持部材14・14の間に垂直に立てられた状態で支持されている。
図8に示すように、支持部材14はパネル挟持部15と台部16とにより構成されている。板状の台部16の上面の長手方向略中央部上面に、四角柱の形状をしたパネル挟持部15が接着されて立設されている。パネル挟持部15の台部16への接着方法は、接着剤等で強固に接着させる方法や、ネジ等を台部16の底面から打ち込んでパネル挟持部15へ到達させる方法や、その両方の方法を組み合わせて接着する方法等が挙げられる。また、合成樹脂等でパネル挟持部15と台部16を一体的に構成することも可能である。
【0034】
同じく図8に示すように、パネル挟持部15の側面の幅方向中央部にはレール(溝)15aが長手方向に形成されており、該レール15aの幅は対流制御パネル3の厚さより若干大きく形成され、対流制御パネル3の一端を挟持できる程度の深さのレール15aとし、該レール15aの上方は開放されている。なお、左右の台部16同士は連結部材で連結して強度を高めることも可能であり、一体的に形成することも可能である。
以上のように構成された2本の支持部材14・14を、窓2付近に設置する対流制御パネル3の幅と略同じ間隔になるように、そして前記レール15a・15aが向かい合うように立設する。そして、対流制御パネル3の側端部を前記レール15a・15aに差し込むことで、対流制御パネル3を窓2と向かい合うように(窓ガラス6と平行に)立てることができる。このようにして、対流制御パネル3は、レール15aを案内にして上下方向(図5及び図7においての矢印方向)に摺動可能に配設することができる。
【0035】
支持部材14のレール15aについては、図8に示すように、対流制御パネル3の厚みと略同じ幅に、単に凹ませるように形成してもよいが、図9(a)に示すように、レール15bの幅を狭く形成し、対流制御パネル3の側部を薄くして肉薄部3aを形成し、該肉薄部3aをレール15bに差し込む構成としても良い。
このように、レール15bの幅を狭めると、パネル挟持部15の幅を小さく出来るので、支持部材14の軽量化や材料費のコストダウンが為し得る。
【0036】
また、図9(b)に示すように、レール15cを内部が幅広になるように形成し、対流制御パネル3の側部は端部3bを肉厚になるように形成し、該端部3bを支持部材14の上方からレール15cに挿入する構成としても良い。
このように構成すると、より強固に対流制御パネルと支持部材14・14を合体できるので、室内にいる人が支持部材14・14や対流制御パネル3にぶつかっても、支持部材14・14間の間隔が開いて対流制御パネル3が支持部材14・14から外れるようなことがなくなる。
【0037】
以上のように、長手方向にレール15a・15aが設けられた2本の支持部材14・14を、レール15a・15aが向かい合うように垂直に立設し、
対流制御パネル3を該支持部材14・14のレール15a・15a間に上下方向に摺動自在に配設し、
該対流制御パネル3を該支持部材14・14に着脱自在にしたので、
窓枠7を傷つけたり汚したりせずに、対流制御パネル3を保持することが可能となった。また、対流制御パネル3が必要ないときは、押し入れ等に収納することが出来て、窓枠7付近の見た目がすっきりして改善される。
【実施例3】
【0038】
次に、第3の実施例として、対流制御パネルを持ち上げて保持する技術について説明する。
図10に示すように、対流制御パネル23の下面には上方に向かって支持柱収納穴23bが形成されている。支持柱収納穴23bは断面が略正方形に形成されている。そして、支持柱収納穴23bには段差を設けて、支持柱収納穴の口部23cの径が、支持柱収納穴23bの奥部の径より大きくなるように形成する。
そして、支持柱収納穴23bに対流制御パネル23の下方から、支持柱収納穴23bに隙間無く嵌入できる支持柱25を挿入する。支持柱25は、支持柱収納穴23bの口部23cにもぴったりと嵌るように、段差を設けて、下部25b(図10では支持柱25が上下反転された状態が図示されている。)の径が大きくなるように形成されている。
【0039】
このように、支持柱25を対流制御パネル23に挿入してあるので、使用者が対流制御パネル23を上方に持ち上げると、支持柱25が自重で下がって対流制御パネル23の支持柱収納穴23bから飛び出してくる。そして、対流制御パネル23を床8から浮かせて保持したいときは、図10に示すように、飛び出してきた支持柱25の上下を反転させて、再度支持柱収納穴23bへ挿入する。
前述したように、支持柱25は下部25bが幅広に形成されており、支持柱収納穴23は口部23cが幅広に形成されているため、支持柱25を上下反転させて支持柱収納穴23bに挿入したときは、下部25bが支持柱収納穴23bの段差にぶつかって口部23cの位置で止まりそれ以上奥まで入り込まない。その結果、対流制御パネル23が、床8から浮いた状態で保持されることとなる。
【0040】
また、前記口部23cの内周を磁石で形成し、前記下部25bを鉄や磁石で構成することで、対流制御パネル23の支持をより安定化させることが可能である。逆に、前記口部23cの内周を鉄で形成し、前記下部25bを磁石で構成しても良い。
磁石を用いる場合は、対流制御パネル23を持ち上げても、前述のように、支持柱25が自重だけでは支持柱収納穴23bからスムーズに飛び出して来ない場合もあるので、前記口部23c周辺部を欠落させておいて、指や爪で支持柱25を引っ張り出せるように構成するとより好適である。
【0041】
そして、対流制御パネル23を床8まで下降させたいときは、対流制御パネル23を持ち上げて、支持柱25・25を支持柱収納穴23b・23b取り外し、支持柱25・25の上下を反転させて、再度支持柱収納穴23b・23bに嵌入する。支持柱25・25を支持柱収納穴23b・23bに嵌入した後、指等で支持柱が落ちないように保持しながら、レール4・4若しくは支持部材14・14を案内に対流制御パネル23・23を下降させて床8に接するまで下降させる。
また、本実施例では、対流制御パネル23の下面に断面が四角柱の支持柱収納穴23bを形成したが、これも限定するものではなく、対流制御パネル23の下面に断面が円形状をした支持柱収納穴23bを形成しても良い。この場合は、挿入する支持柱25も円柱形状をしたものとする。口部23cや下部25bは前述同様に径を大きめに形成すれば良く、円柱形状に形成しても良いし、多角柱形状に形成しても良い。
また、本実施例では、支持柱25や支持柱収納穴23bを2組配設しているが、1組だけ配設しても良いし、また3組配設しても良く、限定するものではない。
【0042】
このように、前記対流制御パネル23の下面に上方に向けて支持柱収納穴23bを設け、
該支持柱収納穴23bに段差を設けて口部23cの径を幅広にし、
該支持柱収納穴23bに隙間無く嵌入される支持柱25を摺動可能に挿入したので、
安価な材料で、しかも容易に、対流制御パネル23を持ち上げたままで保持することができ、同時に非常に容易に対流制御パネル23を床8まで下降させることができる。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネル23を持ち上げて、対流制御パネル23の下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネル23と窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネル23より室内側の室内下部の空気が対流制御パネル23の下方を通過して、対流制御パネル23と窓の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネル23の下を通過して、対流制御パネル23と窓の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【実施例4】
【0043】
また、第4の実施例として、前記レール4や支持部材14によって対流制御パネルを床8から浮かせた状態で保持する方法について説明する。
図11に示すように、前記レール4の四角柱部材5・5の側面に複数の支持貫通孔5b・5b・・・を設ける。これらの支持貫通孔5b・5b・・・は上下方向に並んで形成されており、後述するように高さ調節ができるようになっている。まず、一方のレール4において、ピン35に一方の四角柱部材5の任意の高さの支持貫通孔5bを貫通させて、そのまま対向するもう一方の四角柱部材5の支持貫通孔5bに達するまで挿入していく。同様に、もう一方のレール4でも同じ高さの支持貫通孔5b・5bにピン35を挿入する。
最後に、両方のレール4・4にピン35・35が挿入された状態で、上から対流制御パネル33を摺動下降させる。そして、対流制御パネル33の下面が、前記ピン35当接し、該ピン35に支えられることによって、対流制御パネル33を床8から浮かせた状態で保持することができる。
【0044】
具体的には、対流制御パネル33を床8から浮かせた状態に保持したい場合には、対流制御パネル33を持ち上げてから、若しくは取り外してから、支持貫通孔5b・5b・・・にピン35・35を貫通させ、その後前記レール4若しくは前記支持部材14を案内にして該対流制御パネル33を摺動下降させる。
一方、対流制御パネル33を床8まで下降させたい場合には、対流制御パネル33を持ち上げてから、若しくは取り外してから、支持貫通孔5b・5b・・・からピン35・35を引き抜いて、その後、前記レール4若しくは前記支持部材14を案内にして該対流制御パネル33を摺動下降させる。
このように、貫通孔5b・5b・・・からピン35・35を引き抜けるように、ピン35の長さは、前記レール4や前記支持部材14の貫通孔5b・5b・・・の両端からはみ出る程度の長さに形成するのが良い。
【0045】
また、図11に示すように、対流制御パネル33にパネル貫通孔33b・33b・・・を設ける構成にしても良い。この場合は、先に対流制御パネル33を好みの高さに持ち上げてから、ピン35を支持柱部材5、対流制御パネル33、支持柱部材5の順に貫通させて、対流制御パネル33を床8から浮かせた状態で保持するものである。このような構成にすることで、対流制御パネル33の支持をより安定化させることが出来る。
【0046】
このように、前記レール4若しくは支持部材14に複数の支持貫通孔5b・5b・・・を形成し、
該支持貫通孔5b・5b・・・を貫通するピン35によって対流制御パネル33の高さを調節するので、
安価な材料で、しかも容易に、対流制御パネル33を持ち上げたままで保持することができ、同時に非常に容易に対流制御パネル33を床8まで下降させることができる。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネル33を持ち上げて、対流制御パネル33の下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネル33と窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネル33より室内側の室内下部の空気が対流制御パネル33の下方を通過して、対流制御パネル33と窓2の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネル33の下を通過して、対流制御パネル33と窓2の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【実施例5】
【0047】
また、対流制御パネル43を床8から浮かした状態で保持する技術として、以下のような実施例も挙げられる。
図12に示すように、支持部材44のレール45aの幅と同程度の幅を有する支持ブロック47を該レール45aの下部に挿入して、対流制御パネル43を両端の下方から支える方法である。同様にもう一方の支持部材44の方も同じように、レール45aの下部に支持ブロック47を挿入し、対流制御パネル43のもう一端の下面を支持している。
具体的には、対流制御パネル43を支持ブロック47・47が入る高さまで持ち上げ、持ち上げた状態のままで、該支持ブロック47・47を支持部材44・44のレール45a・45aの下部に挿入し、対流制御パネル43の下面が支持部材44・44にぶつかって止まるまで再び下降させるのである。
【0048】
本実施例では、支持部材44・44に第2の実施例の支持部材14・14と同形のものを用いたが、第1の実施例のレール4・4を用いて、同じようにレール4・4の下部に支持ブロック47を挿入する構成としても良く、限定するのものではない。
【0049】
このように、前記レール4・4のそれぞれの下部に、レール4・4に嵌入できる支持ブロック47・47を着脱可能に配設したので、
安価な材料で、しかも簡単に対流制御パネル43を床から持ち上げた状態で保持することが可能となる。つまり、対流制御パネル43を数cm持ち上げた状態で、対流制御パネル43の下側のレール45a・45aに支持ブロック47・47を嵌入し、該支持ブロック47・47によって対流制御パネル43が床8まで落ちてこないようにできるし、同じく対流制御パネル43を数cm持ち上げた状態で、対流制御パネル43の下側の支持ブロック47・47を取り外して、対流制御パネル43を床まで下降させられる。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネル43を持ち上げて、対流制御パネル43の下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネル43と窓の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネル43より室内側の室内下部の空気が対流制御パネル43の下方を通過して、対流制御パネル43と窓2の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネル43の下を通過して、対流制御パネル43と窓2の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【実施例6】
【0050】
また、また、対流制御パネル53を床8から浮かした状態で保持する技術として、以下のような別実施例も挙げられる。
図13に示すように、対流制御パネル53の下部の表面に、軸57によって回動自在に支持された回動支持片56を設ける。回動支持片56は、一端のみが軸57によって支持されており、軸57を中心に自由に回動することが出来る。そして、回動支持片56は、支持されている一端が上方に、支持されていない他端が下方に向いたときには、該他端側が対流制御パネル53の下面より下方に飛び出たように位置する。そして、軸57に支持されている一端が下方に、支持されていない他端が上方に向いたようなときは、該回動支持片56は対流制御パネル53の下面より下方に飛び出る部位がないように、構成されている。
【0051】
そして、図13に示すように、対流制御パネル53の表面には、軸57と略同じ高さの位置に、ストッパー58が突設されている。ストッパー58は、前記回動支持片56及び軸57の幅(高さ)と略同程度の高さに構成されており、図13のように円柱状のものでも良いし、多角柱の形状をしたものでも良い。また、単に釘等の突起でも良い。
そして、対流制御パネル53を床8から持ち上げた状態にするには、対流制御パネル53を持ち上げて保持し、保持している間に、正面視右側の回動支持片56は時計方向に、正面視左側の回動支持片56は半時計方向に、回動支持片56・56の上面がストッパー58・58の下部に当接するまで回動させる。そして、回動支持片56・56の下端が床8に接するまで対流制御パネル53を下降させる。このようにして、対流制御パネル53を床8から浮いた状態で保持する(図14参照)。
一方、対流制御パネル53を床8まで下降させる場合は、一旦対流制御パネル53を持ち上げて保持し、保持している間に、正面視右側の回動支持片56は半時計方向に、正面視左側の回動支持片56は時計方向に、回動支持片56・56の下面がストッパー58・58の上部に当接するまで回動させる。そして、対流制御パネル53を床8まで下降させる(図15参照)。
【0052】
本実施例では、対流制御パネル53の下部表面に、二つの(一組の)該回動支持片56・56、軸57・57及びストッパー58・58を配設したものであるが、一つの回動支持片56・軸57及びストッパー58だけでも、対流制御パネル53を持ち上げたまま保持することは可能であり、二つ(一組)に限定するものではない。
また、一つの回動支持片56、軸57及びストッパー58を対流制御パネル53の正面の表面に、もう一つの回動支持片56、軸57及びストッパー58を背面の表面に配設する構成としても良い。
【0053】
このように、前記対流制御パネル53の正面下端部に支持片56を一端を軸支して回動可能に配設し、
該支持片56が対流制御パネル53の下に飛び出した状態で固定されるように該対流制御パネル53の正面下端部に突起(ストッパー)58を設けたので、
安価な材料で、しかも簡単に対流制御パネル53を床8から持ち上げた状態で保持することが可能となる。つまり、対流制御パネル53を数cm持ち上げた状態で、対流制御パネル53の下側の回動支持片56・56を回転させるだけで、該回動支持片56・56によって対流制御パネル53が床まで落ちてこないようにでき、上記支持ブロック47・47を用いる場合に比べて、支持片56・56がどこかに行ってしまって探さなくてはならない自体が生じない。
これにより、冬季のように日中の室温が低い場合には、前記対流制御パネル53を持ち上げて保持し、対流制御パネル53の下方を空気が通過できるようにしておけば、対流制御パネル53と窓2の間で太陽光によって暖められた空気が上昇し、対流制御パネル53より室内側の室内下部の空気が対流制御パネル53の下方を通過して、対流制御パネル53と窓2の間に入り込んでくる。そして、入り込んだ空気が太陽光で暖められると、その暖められた空気が上昇し、再び室内下部の冷たい空気が対流制御パネル53の下を通過して、対流制御パネル53と窓2の間に入り込んでくる。以上の過程が動力を使わずに繰り返し行われるので、動力を使用せずに室内温度を上昇させることが可能となる。
【0054】
次に、対流制御パネル3について説明する。
対流制御パネル3は、上述のしたように、プラスチックや樹脂等の軽い材料で構成されている。そして、例えば、紫外線を反射させて通さない加工(酸化チタンなどの白色顔料を塗って反射する。)を施したり、紫外線吸収剤を使用する等して、室内に太陽光が差し込まないようにしても良い。このように、太陽光を通し難い対流制御パネル3に構成すると、夏季などは、日中に対流制御パネル3を設置して室内の温度上昇を防ぐことが可能となる。
また、対流制御パネル3を黒いプラスチックや、黒い樹脂で構成して、太陽光を集光するようにして、蓄熱材として利用しても良い。この場合は、太陽光の熱エネルギーを対流制御パネル3が蓄えることができるので、窓ガラス6と対流制御パネル3の間の空気が暖まりやすくなる。例えば、冬季においても日の当たる日中は、前記対流制御パネル3を持ち上げて保持しておけば、日光と蓄熱性を具備した対流制御パネル3によって、窓ガラス6と対流制御パネル3の間の空気が効率的に暖められて上昇していき、その分対流制御パネル3の下方を通って、室内下部の空気が新たに窓ガラス6と対流制御パネルの間に入り込んでくる。以上のような室内空気の循環を行うことにより、電気やガスを消費せずして室内空気を暖かくすることができる。
そして、これら様々な性能を有した対流制御パネル3・3・・を季節や時間帯に応じて交換することにより、電力やガスを消費することなく、室内環境を改善させることが出来る。
【0055】
このように、前記対流制御パネル3を黒色のプラスチックや樹脂で構成する、
若しくは前記対流制御パネル3に黒色の塗料を塗布する等して、前記対流制御パネル3に蓄熱性を具備したので、
遮光の対流制御パネル3により太陽光を遮断することが可能となり、夏季のように暑いときは太陽光の差込を制限できるようになる。また、蓄熱性を有した対流制御パネル3の場合には、窓ガラス6と対流制御パネル3の間の空気が効率的に暖められて上昇していき、対流制御パネル3の下方を通って室内下部の空気が新たに窓ガラス6と対流制御パネル3の間に入り込んでくるため、効率的にエアフローを生じさせて室内空気を暖めることが可能となる。
【実施例7】
【0056】
また、図16に示すように、対流制御パネル63の上部に開口部67・67を設け、該開口部67・67に指を通して対流制御パネル63の上下摺動を行うようにしても良い。開口部67・67は、対流制御パネル63の上端から数cm下方に形成し、対流制御パネル63をまたいで、開口部67・67に指を通せる構成としている。
図16では、両手で対流制御パネル63を持ち上げるものとするため、開口部67・67を2箇所設けているが、片手で保持するように開口部67を1箇所だけ設けても良いし、両手を通せるような左右方向に長い開口部を1箇所だけ設けても良く、開口部の個数は限定するものではない。
【0057】
また、開口部67のように貫通させなくても、握持しやすいように対流制御パネル63の握持する箇所の正面と背面を凹ませる構成としても良い。この場合は、凹ませた部分に複数の小さな突起等を設けたりして、滑り止めを具備させると好適である。
また、開口部67ではなく、対流制御パネル63を持ち上げやすいように、取っ手のようなものを対流制御パネル63の上面に取り付けても良い。
【0058】
このように、前記対流制御パネル63の上部に開口部67・67若しくは凹み部を設けたので、
握力が弱い、女性や子供でも簡単に対流制御パネル63の取り外しができるようになり、その結果、室内環境に応じて細かく対流制御パネル63の取り外しを行ことが可能となり、より快適な室内環境を実現できるようになる。
【実施例8】
【0059】
また、上記同様、対流制御パネル3の別実施例として、図17乃至図19に示すように、対流制御パネル73に左右方向に複数の切れ目73b・73b・・・を入れて、折りたためるようにしても良い。切れ目73bは折り曲げることが出来る程度まで、厚みを薄くして、対流制御パネル73を摺動して取り外した後に、図18に示すように、(a)(b)(c)の順に、前記切れ目73b・73b・・・で折り曲げることができるようにする。
図18において、(a)は折り曲げる前の状態の対流制御パネル73の側面図であり、(b)は折り曲げている途中の対流制御パネルの側面図であり、(c)は折り曲げを完了した状態の対流制御パネルの側面図である。そして、全ての切れ目73b・73b・・・で折り曲げを完了すると、図19に示すように、四角柱の形状になるまでコンパクトにできる。図19のように、対流制御パネル73を折り曲げた後、周囲を紐やゴム等で縛ると、収納するとき等の対流制御パネル73を使用しないときに特に便利である。
対流制御パネル73は、上記のように切れ目73b・73b・・・を入れる構成にしても良いが、左右方向に細長いパネルを複数連結させて対流制御パネル73とする構成でも良く、限定するものではない。細長いパネルを連結するように構成された対流制御パネルの場合は、連結部で折り曲げて、上記と同様に、四角柱の形状になるまでコンパクトするものである。
【0060】
このように、前記対流制御パネル73に左右方向に複数の切れ目を入れ、若しくは前記対流制御パネル73を細長いパネルを連結して、構成したので、
対流制御パネル73を切れ目に沿って折りたたむことによって、容易に運搬や収納に便利な大きさに変形することができる。また、対流制御パネル73をたたんだ後に、紐やゴムで縛っておくと、運搬や収納の際に対流制御パネル73が開いてしまうことがなくなり、より便利である。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の一実施例に係る室内環境改善システムの全体的な構成を示した斜視図。
【図2】同じく平面図。
【図3】同じく側面断面図。
【図4】一方のレール4周辺部を示す斜視図。
【図5】室内環境改善システムの第2の実施例を示す正面図。
【図6】同じく平面図。
【図7】同じく側面図。
【図8】一方の支持部材14周辺部を示す斜視図。
【図9】支持部材14のレール13断面の別実施例を示す平面図。
【図10】室内環境改善システムの第3の実施例を示す斜視図。
【図11】室内環境改善システムの第4の実施例を示す斜視図。
【図12】第5の実施例を示す支持部材44周辺を示す斜視図。
【図13】室内環境改善システムの第6の実施例を示す斜視図。
【図14】対流制御パネル53を床8から浮かせて保持した状態の正面図。
【図15】対流制御パネル53を床8まで下げた状態の正面図。
【図16】室内環境改善システムの第7の実施例を示す正面図。
【図17】室内環境改善システムの第8の実施例を示す正面図。
【図18】対流制御パネル63を折りたたむ過程を示す側面図。
【図19】折りたたんだ状態の対流制御パネル63の斜視図。
【符号の説明】
【0062】
1 壁面
2 窓
3 対流制御パネル
4 レール
5 四角柱部材
5b 支持貫通孔
6 窓ガラス
7 窓枠
14 支持部材
15a レール
23 対流制御パネル
23b 支持柱収納穴
23c 口部
25 支持柱
25b 支持柱下部
33 対流制御パネル
33b パネル貫通孔
47 支持ブロック
53 対流制御パネル
56 回動支持片
57 軸
58 突起(ストッパー)
63 対流制御パネル
67 開口部
73 対流制御パネル
73b 切れ目
【特許請求の範囲】
【請求項1】
窓枠若しくは窓枠近傍の壁面の両側に向かい合うように上下方向に伸びる1組のレールを、窓ガラスより所定距離離れた室内側に設け、
対流制御パネルを該レールに上下方向に摺動自在で且つ着脱自在に配設したことを特徴とする室内環境改善システム。
【請求項2】
前記レールのそれぞれが、2本の細長い四角柱部材を前記対流制御パネルの厚みと同程度の間隔を隔てて上下方向に平行に窓枠若しくは窓枠近傍の壁面に固設して構成されることを特徴とする請求項1に記載の室内環境改善システム。
【請求項3】
長手方向にレールが設けられた2本の支持部材を、レールが向かい合うように垂直に立設し、
対流制御パネルを該支持部材のレール間に上下方向に摺動自在に配設し、
該対流制御パネルを該支持部材に着脱自在にしたことを特徴とする室内環境改善システム。
【請求項4】
前記対流制御パネルの下面に上方に向けて支持柱収納穴を設け、
該支持柱収納穴に段差を設けて口部の径を幅広にし、
該支持柱収納穴に隙間無く嵌入される支持柱を摺動可能に挿入したことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の室内環境改善システム。
【請求項5】
前記レール若しくは支持部材に複数の支持貫通孔を形成し、
該支持貫通孔を貫通するピンによって対流制御パネルの高さを調節することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の室内環境改善システム。
【請求項6】
前記レールのそれぞれの下部に、レールに嵌入できる支持ブロックを着脱可能に配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の室内環境改善システム。
【請求項7】
前記対流制御パネルの正面下端部に支持片を一端を軸支して回動可能に配設し、
該支持片が対流制御パネルの下に飛び出した状態で固定されるように該対流制御パネルの正面下端部に突起を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の室内環境改善システム。
【請求項8】
前記対流制御パネルを黒色のプラスチックや樹脂で構成する、
若しくは前記対流制御パネルに黒色の塗料を塗布する等して、前記対流制御パネルに蓄熱性を具備したことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の室内環境改善システム。
【請求項9】
前記対流制御パネルの上部に開口部若しくは凹み部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の室内環境改善システム。
【請求項10】
前記対流制御パネルに左右方向に複数の切れ目を入れ、若しくは前記対流制御パネルを細長いパネルを連結して、構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の室内環境改善システム。
【請求項1】
窓枠若しくは窓枠近傍の壁面の両側に向かい合うように上下方向に伸びる1組のレールを、窓ガラスより所定距離離れた室内側に設け、
対流制御パネルを該レールに上下方向に摺動自在で且つ着脱自在に配設したことを特徴とする室内環境改善システム。
【請求項2】
前記レールのそれぞれが、2本の細長い四角柱部材を前記対流制御パネルの厚みと同程度の間隔を隔てて上下方向に平行に窓枠若しくは窓枠近傍の壁面に固設して構成されることを特徴とする請求項1に記載の室内環境改善システム。
【請求項3】
長手方向にレールが設けられた2本の支持部材を、レールが向かい合うように垂直に立設し、
対流制御パネルを該支持部材のレール間に上下方向に摺動自在に配設し、
該対流制御パネルを該支持部材に着脱自在にしたことを特徴とする室内環境改善システム。
【請求項4】
前記対流制御パネルの下面に上方に向けて支持柱収納穴を設け、
該支持柱収納穴に段差を設けて口部の径を幅広にし、
該支持柱収納穴に隙間無く嵌入される支持柱を摺動可能に挿入したことを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の室内環境改善システム。
【請求項5】
前記レール若しくは支持部材に複数の支持貫通孔を形成し、
該支持貫通孔を貫通するピンによって対流制御パネルの高さを調節することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の室内環境改善システム。
【請求項6】
前記レールのそれぞれの下部に、レールに嵌入できる支持ブロックを着脱可能に配設したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の室内環境改善システム。
【請求項7】
前記対流制御パネルの正面下端部に支持片を一端を軸支して回動可能に配設し、
該支持片が対流制御パネルの下に飛び出した状態で固定されるように該対流制御パネルの正面下端部に突起を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の室内環境改善システム。
【請求項8】
前記対流制御パネルを黒色のプラスチックや樹脂で構成する、
若しくは前記対流制御パネルに黒色の塗料を塗布する等して、前記対流制御パネルに蓄熱性を具備したことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の室内環境改善システム。
【請求項9】
前記対流制御パネルの上部に開口部若しくは凹み部を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の室内環境改善システム。
【請求項10】
前記対流制御パネルに左右方向に複数の切れ目を入れ、若しくは前記対流制御パネルを細長いパネルを連結して、構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の室内環境改善システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
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【図5】
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【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2006−9316(P2006−9316A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−185375(P2004−185375)
【出願日】平成16年6月23日(2004.6.23)
【出願人】(000198787)積水ハウス株式会社 (748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年6月23日(2004.6.23)
【出願人】(000198787)積水ハウス株式会社 (748)
【Fターム(参考)】
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