説明

容器

【課題】構造が簡単で、寸法誤差の少なく、しかも、開蓋強度の調整がやさしく、見栄えのよい容器を提供する。
【解決手段】上面に化粧皿収容凹部1aが形成された容器本体1と、この容器本体1の一端部に回動自在に連結されこの容器本体1の上面を蓋する蓋体3とを備えている。そして、上記容器本体1の上面のうち、上記一端部寄り部分に、閉蓋時に上記蓋体3に押圧状に当接する凸部16を突設し、少なくとも上記凸部16に当接する上記蓋体3の部分に可撓性を持たせ、閉蓋時に上記凸部16が上記蓋体3に当接したのちも閉蓋を続行しようとすると上記凸部16に当接する上記蓋体3の部分が撓んで上記閉蓋を続行しうるように構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧料容器等の容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、ファンデーション等の化粧料を収容する各種の化粧料容器として、図18に示すようなコンパクト容器が提案されている。このコンパクト容器は、上面に化粧皿収容凹部31aが形成された容器本体31と、この容器本体31の上面を蓋する蓋体32と、開蓋用フックピース33とを備えており、上記容器本体31の前端部中央に、奥面に係合突起34aが突設された切欠き凹部34を形成し、この切欠き凹部34にフックピース33を回動自在に固定している。また、上記蓋体32の前端部中央から、上記係合突起34aに着脱自在に係合する係合爪32aを垂設している。そして、閉蓋時には上記係合突起34aと係合爪32aとの係合により閉蓋状態を保持し、開蓋時にはフックピース33の下部を奥側に押圧してフックピース33を回動させることにより、上記係合を解除するようにしている。
【0003】
ところが、上記のコンパクト容器では、容器本体31の係合突起34a,蓋体32の係合爪32aおよびフックピース33の構造が複雑で、成形による寸法誤差が生じやすい。そのため、上記係合が強固になりすぎて開蓋しにくいものや、緩すぎて簡単に開蓋しすぎるものができる。特に上記係合が強固なコンパクト容器では、蓋体32の開閉を繰り返すと、上記係合爪32aに無理な力が加わって材質疲労が蓄積し、使用途中で上記係合爪32aが折れるという事態が生じる。また、上記係合が緩すぎて簡単に開蓋するコンパクト容器では、バッグ等に入れて携帯している際に、不用意に開蓋して化粧料でバッグ等の内部を汚すという事態を生じたりする。しかも、容器本体31,蓋体32およびフックピース33の3部品が必要であり、部品点数が多く、在庫管理等の管理面が煩雑になる。
【0004】
そこで、フックピース33を不要としたものとして、図19に示すようなコンパクト容器が提案されている。このコンパクト容器は、容器本体36と、この容器本体36の後部にヒンジ部38を介して開閉自在に取り付けた蓋体37とを備え、上記容器本体36の後部に断面コ字形の部位を形成し、この部位の後端片を弾性部39とし、この弾性部39の後面に、上記ヒンジ部38よりも下方の部位に突起39aを突設し、上記蓋体37に、上記突起39aの先端に接触する蓋体頂部37aを突設している。このコンパクト容器では、上記突起39aにより蓋体37が不用意に開放してしまうことを阻止して閉蓋状態で安定的に保持することができる。また、開蓋のために蓋体37を回動させると、蓋体37に設けた蓋体頂部37aにより突起39aに応力がかかって弾性部39が弾性変形し、蓋体頂部37aが突起39aを乗り越えることができ、蓋体37を開けることができる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2005−88925号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のコンパクト容器では、上記容器本体36の後部に形成した弾性部39の後面に突起39aを突設し、上記蓋体37に蓋体頂部37aを突設し、これら突起39aと蓋体頂部37aとを開蓋時に接触させるようにしているため、上記弾性部39,突起39a,蓋体頂部37aの構造が複雑になり、成形による寸法誤差が生じやすい。特に容器本体36に突設した突起39aと、この容器本体36とは別部材である蓋体37に突設した蓋体頂部37aとを接触させるようにしているため、上記寸法誤差により上記接触が強くなりすぎて開蓋しにくいものや、弱すぎて簡単に開蓋してしまうものができやすくなる。しかも、上記したように、開蓋時に、容器本体36に突設した突起39aと、この容器本体36とは別部材である蓋体37に突設した蓋体頂部37aとを接触させるようにしているため、開蓋強度の調整がむずかしい。しかも、上記のコンパクト容器を底側から見ると、上記弾性部39,突起39a,蓋体頂部37aにより見栄えが悪い。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、構造が簡単で、寸法誤差が少なく、しかも、開蓋強度の調整がやさしく、見栄えのよい容器の提供をその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明の容器は、上面に化粧料収容用孔部が形成された容器本体と、この容器本体の一端部に回動自在に連結されこの容器本体の上面を蓋する蓋体とを備え、上記容器本体の上面のうち、上記一端部寄り部分に、閉蓋時に上記蓋体に押圧状に当接する凸部を突設し、少なくとも上記凸部に当接する上記蓋体の部分に可撓性を持たせ、閉蓋時に上記凸部が上記蓋体に当接したのちも閉蓋を続行しようとすると上記凸部に当接する上記蓋体の部分が撓んで上記閉蓋を続行しうるように構成したという構成をとる。
【発明の効果】
【0008】
すなわち、本発明の容器は、上面に化粧料収容用孔部が形成された容器本体と、この容器本体の一端部に回動自在に連結されこの容器本体の上面を蓋する蓋体とを備え、上記容器本体の上面のうち、上記一端部寄り部分に、閉蓋時に上記蓋体に押圧状に当接する凸部を突設し、少なくとも上記凸部に当接する上記蓋体の部分に可撓性を持たせるようにしている。そして、閉蓋時に上記凸部が上記蓋体に当接したのちも閉蓋を続行しようとすると上記凸部に当接する上記蓋体の部分が撓んで上記閉蓋を続行しうるように構成している。したがって、本発明の容器では、開蓋状態から閉蓋状態にする際に、上記蓋体を閉蓋方向に手指等で回動させると、この閉蓋に伴う回動の途中で蓋体が上記凸部に押圧状に当接するものの、上記閉蓋を続行しようとすると、少なくとも上記凸部に当接する上記蓋体の部分がその可撓性により撓んで上記閉蓋を続行することができ、閉蓋状態にすることができる。また、この閉蓋状態にあるときに、不用意に開蓋しようとしても、この開蓋に伴う回動の途中で(もしくは全く回動することなく)蓋体が上記凸部に押圧状に当接し、この当接によりそれ以上回動することができなくなり、開蓋が阻止される。また、閉蓋状態から開蓋するために、上記蓋体を開蓋方向に手指等で回動させると、この回動に伴って(もしくは全く回動することなく)蓋体が上記凸部に当接するものの、この当接ののちも上記蓋体を開蓋方向に強く回動させると、少なくとも上記凸部に当接する上記蓋体の部分がその可撓性により撓むことから、上記凸部に上記蓋体の部分を押圧状に当接させながら開蓋を続行することができ、そののち、所定の角度まで回動させると上記凸部と上記蓋体の部分とが離間し、弱い力でも大きく開蓋させることができる。
【0009】
このように、本発明の容器では、上記容器本体の上面のうち、上記一端部寄り部分に、凸部を突設し、少なくとも上記凸部に当接する上記蓋体の部分に可撓性を持たせ、上記凸部と、可撓性を持たせた蓋体の部分(この蓋体の部分は、蓋体の一部でも、蓋体の全部でもよい)だけで、不用意に開蓋するのを阻止しているため、構造が簡単であり、成形による寸法誤差が生じにくくなる。このため、上記寸法誤差により上記当接が強くなりすぎて開蓋しにくいものや、弱すぎて簡単に開蓋してしまうものができなくなる。しかも、上記容器本体にだけ凸部を設けているため、開蓋強度の調整がやさしい。しかも、閉蓋状態では、上記凸部は蓋体に隠れて見えず、蓋体が見えるだけであるため、見栄えが悪くならない。
【0010】
また、上記蓋体を、上記容器本体の上面を蓋する蓋板部と、この蓋板部の一端部の一部から下向きに突設され上記容器本体の一端部に回動自在に連結される連結部とを備え、上記容器本体の上面に突設した凸部を、閉蓋時に上記蓋板部の一端部の他部に押圧状に当接するように構成すると、上記蓋板部の一端部の他部、他部およびその近傍部分もしくは上記蓋板部の全部等を、可撓性を有する構造(例えば、可撓部材で構成された平板)にすることで、少なくとも上記凸部に当接する上記蓋体の部分に可撓性を持たせることができ、上記蓋体が作製しやすくなる。しかも、閉蓋時には上記蓋板部を容器本体の上面上に載置し、もしくは容器本体の上面に略当接するように配設しているため、不用意に開蓋しようとしても、この開蓋に伴う回動の途中ですぐに(もしくは全く回動することなく)上記蓋板部の一端部の他部が上記凸部に当接し、全く開蓋せず、もしくはわずかな角度しか開蓋しない。
【0011】
また、上記容器本体の上面のうち、上記一端部寄り部分に、上記一端部の端縁に向かってなだらかに下る下り傾斜面が形成され、この下り傾斜面に上記凸部が上記容器本体の上面より上方に突出しない状態で形成されていると、(通常の容器では、閉蓋時および開蓋時に容器本体の一端部と蓋体の一端部とが当接するのを防ぐために)上記容器本体の一端部の上面に形成されている下り傾斜面を利用し、この下り傾斜面に上記凸部を容器本体の上面より上方に突出しない状態で形成することで、閉蓋時には蓋板部を上記凸部に当接させることなく容器本体の上面上に載置し、もしくは容器本体の上面に略当接するように配設することができる。したがって、閉蓋時には上記蓋板部や連結部に無理な力が全く作用せず、耐久性に優れる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
【0013】
図1および図2は本発明の容器の一実施の形態を示している。この実施の形態では、容器として、非フックピース型の化粧料容器を用いている。これらの図において、1は上面に平面視略四角形状の化粧皿収容凹部(化粧料収容用孔部)1aと平面視略四角形状の化粧用具収容凹部1bとが左右並設状に形成された容器本体であり、上記化粧皿収容凹部1aに、化粧料2aが充填された化粧皿2が着脱自在に収容され、上記化粧用具収容凹部1bにパフ等の化粧用具(図示せず)が収容されている。
【0014】
また、上記容器本体1には、図3および図4に示すように、その後側壁(容器本体の一端部)11に、その左右両側壁部分11aを残した状態で、後側面および上下両側面が開放された切欠き部12が切欠き形成されており、この切欠き部12に、後述する蓋体3の連結部18が回動自在に挿通されている。また、上記後側壁11の左右両側壁部分11aには、これを貫通するようにして左右一対の連結ピン挿通孔13が相対向する状態で形成されており、これら両連結ピン挿通孔13に、上記連結部18を回動自在に支受する連結ピン14(図5参照)が、上記左右両側壁部分11aの内面(すなわち、上記切欠き部12の左右両側面)から突出する状態で挿通,固定されている。
【0015】
また、上記後側壁11の左右両側壁部分11aの上面には、左右方向内側部分(すなわち、上記切欠き部12の左右両側部分)の後側部分(上記両連結ピン挿通孔13より後側部分)が、後端縁に向かってなだからに下向きに湾曲する下向き湾曲面(下向き傾斜面)15に形成されているとともに、左右方向外側部分(すなわち、上記左右両側壁部分11aの左右両端部分)が、上記容器本体1の上面と同一面に形成されており、この部分が上記両下向き湾曲面15に対して、上記容器本体1の上面に沿って前後方向に帯状に延びる凸部16となっている。なお、上記下向き湾曲面15は、従来の化粧料容器にも、形成されていたものである。
【0016】
3は上記容器本体1の上面を開閉自在に蓋するプラスチック製蓋体であり、可撓性を有する薄肉平板状体からなる蓋板部17と、この蓋板部17の後端部(蓋体の一端部)の左右方向中央部分(一部)から垂設される連結部18とからなっている(図5参照)。この連結部18には、その左右両側面にピン挿通孔18aが形成されており、これら両ピン挿通孔18aに、上記連結ピン14の、上記容器本体1の左右両側壁部分11aの内面から突出する部分が回動自在に挿通されている。
【0017】
また、上記蓋板部17の後端部は上記両ピン挿通孔18aより後側に突出しており、開蓋時に上記蓋体3を上方に回動させると、上記蓋板部17の後端部が下方に回動するようにしている。そして、上記蓋板部17の後端部のうち、左右方向内側部分(すなわち、上記連結部18の左右両側部分であって、上記両下向き湾曲面15に対応する部分)が上記両下向き湾曲面15に沿って移動し、左右方向外側部分(すなわち、左右両端部分であって、上記両凸部16に対応する部分)(他部)が開蓋時に上記両凸部16に当接するようにしている。また、このような構造であるため、閉蓋時にも、上記蓋板部17を容器本体1の上面に近づけると、上記蓋板部17の後端部の左右両端部が上記両凸部16に当接するようになっている。
【0018】
上記の構成において、上記容器本体1の上面を蓋体3の蓋板部17で閉じた状態(閉蓋状態)では、上記蓋板部17が容器本体1の上面上に載置されているとともに、上記連結部18の前側面が容器本体1の後側面(すなわち、上記切欠き部12の前側面)に略当接している(図5参照)。このため、不用意に開蓋しようとしても、(この開蓋に伴って下方に回動しようとする)上記蓋体3の後端部の左右両端部分が、上記両凸部16(すなわち、上記容器本体1の上面)に当接しているため(図6参照)、下方に回動することができず、開蓋が阻止される。
【0019】
一方、上記閉蓋状態から開蓋するために、上記蓋体3を開蓋方向に手指等で回動させると、上記蓋体3の後端部の左右両端部分が上記凸部16に当接していて上記蓋体3を回動させることができないものの、上記蓋体3を開蓋方向に強く回動させると(図7参照)、上記蓋板部17の後端部の左右方向内側部分が上記下向き湾曲面15に沿って移動するとともに(図8参照)、上記蓋体3の後端部の左右両端部分がその可撓性により撓むことから(図9および図10参照)、上記両凸部16に押圧状に当接しながら上記蓋体3が上方に回動する。そして、所定の角度回動すると、上記蓋体3の後端部の左右両端部分が上記両凸部16から離れ(図11および図12参照)、弱い力で大きく開蓋させることができる。
【0020】
また、上記開蓋状態から閉蓋状態にするため、上記蓋体3を閉蓋方向に手指等で回動させると、この閉蓋に伴う回動の途中で蓋体3が上記凸部16に押圧状に当接するものの、上記蓋体3を閉蓋方向に強く回動させると、上記蓋体3の後端部の左右両端部分がその可撓性により撓んで(図9および図10参照)上記閉蓋を続行することができるため、閉蓋状態にすることができる。そして、この閉蓋状態では、上記蓋板部17が容器本体1の上面上に載置されており、上記連結部18の前側面が容器本体1の後側面に略当接している(図5参照)。
【0021】
このように、上記実施の形態では、上記容器本体1の後側壁11の左右両側壁部分11aの上面にそれぞれ凸部16を突設し、上記蓋体3の蓋板部17に可撓性を持たせ、上記両凸部16と蓋板部17とだけで、不用意に開蓋するのを阻止しているため、構造が簡単であり、成形による寸法誤差が生じにくくなる。このため、上記寸法誤差により上記当接が強くなりすぎて開蓋しにくいものや、弱すぎて簡単に開蓋してしまうものができなくなる。しかも、上記容器本体1にだけ上記両凸部16を設けているため、開蓋強度の調整がしやすい。しかも、閉蓋状態では、上記両凸部16は蓋体3に隠れて見えず、蓋体3が見えるだけであるため、見栄えが悪くならない。しかも、閉蓋時には上記容器本体1の上面上に蓋板部17を載置するようにしているため、上記蓋板部17や連結部18に無理な力が全く作用せず、耐久性に優れる。
【0022】
図13は本発明の容器の他の実施の形態を示している。この実施の形態では、上記容器本体1には、その後端部の左右両側部分に、後側面および上下両側面が開放された左右一対の切欠き部21が切欠き形成されており、上記蓋体3には、その蓋板部17の後端部の左右両側部分(上記両切欠き部21に対応する部分)に左右一対の連結部22が垂設されている。また、上記容器本体1の後端部のうち、上記両切欠き部21および左右方向中央部分を除いた部分が、後端縁に向かってなだからに下向きに湾曲する下向き湾曲面(下向き傾斜面)23に形成されているとともに、上記左右方向中央部分が上記容器本体1の上面と同一面に形成されており、この左右方向中央部分が、上記両下向き湾曲面23に対して凸部24となっている。それ以外の部分は上記実施の形態と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この実施の形態でも、上記実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0023】
図14および図15は、図1〜図12に示す実施の形態に用いる容器本体1の変形例を示している。この例では、上記容器本体1の後側壁11の左右両側壁部分11a(図14および図15では、左側壁部分11aしか図示せず)には、その上面の後側部分(上記両連結ピン挿通孔13より後側部分)に、その左右方向の全幅にわたって下向き湾曲面25が形成されており、これら両下向き湾曲面25の上面に、左右方向に延びる一条の断面形状半球状の凸部26が突設されている。それ以外の部分は、図1〜図12に示す実施の形態に用いる容器本体1と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この例の容器本体1を用いた場合にも、図1〜図12に示す実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0024】
図16および図17は、図1〜図12に示す実施の形態に用いる容器本体1の他の変形例を示している。この例でも、上記容器本体1の後側壁11の左右両側壁部分11a(図16および図17では、左側壁部分11aしか図示せず)には、その上面の後側部分(上記両連結ピン挿通孔13より後側部分)に、その左右方向の全幅にわたって下向き湾曲面25が形成されているが、この例では、上記両下向き湾曲面25の後端部に、前面が凹曲面に形成された一条の凸部27が左右方向に延びるようにして突設されている。それ以外の部分は、図1〜図12に示す実施の形態に用いる容器本体1と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。この例の容器本体1を用いた場合にも、図1〜図12に示す実施の形態と同様の作用・効果を奏する。
【0025】
なお、上記各実施の形態では、上記容器本体1に化粧皿収容凹部1aを形成し、この化粧皿収容凹部1aに化粧皿2を着脱自在に収容しているが、これに限定するものではなく、上記容器本体1に化粧皿収容用の貫通孔を穿設し、この貫通孔に化粧皿2を着脱自在に収容してもよい。また、上記化粧皿収容凹部1aに化粧料2aを直接充填してもよい。
【0026】
また、上記各実施の形態では、上記容器本体1の後側壁11に下向き湾曲面15,23,25を形成しているが、この下向き湾曲面15,23,25に代えて、下向きに平面的に傾斜するテーパー面(傾斜面)に形成してもよい。また、上記各実施の形態において、上記凸部16,24,26,27を下向き湾曲面15,23,25の左右方向の全幅にわたって形成してもよいが、この場合には、蓋体3がたわみにくいため、好適には、上記蓋体3がたわみやすいように、下向き湾曲面15,23,25の左右方向の一部に形成することが好ましい。
【0027】
また、図14,図15に示す実施の形態および図16,図17に示す実施の形態では、上記凸部26,27の先端を容器本体1の上面と略同じに形成しているが、容器本体1の上面より低く形成してもよい。また、これら両実施の形態において、上記凸部26,27の形状は、どのような形状でもよい。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の容器の一実施の形態を示す斜視図である
【図2】上記容器の平面図である
【図3】容器本体の要部の断面図である。
【図4】上記容器本体の要部の斜視図である。
【図5】上記容器の作用を示す要部の断面図である。
【図6】上記容器の作用を示す要部の断面図である。
【図7】上記容器の作用を示す要部の断面図である。
【図8】上記容器の作用を示す要部の断面図である
【図9】上記容器の作用を示す要部の断面図である。
【図10】上記容器の作用を示す側面図である。
【図11】上記容器の作用を示す要部の断面図である。
【図12】上記容器の作用を示す要部の斜視図である。
【図13】本発明の容器の他の実施の形態を示す要部の斜視図である
【図14】上記容器本体の変形例を示す要部の断面図である。
【図15】上記容器本体の変形例を示す要部の斜視図である。
【図16】上記容器本体の他の変形例を示す要部の断面図である。
【図17】上記容器本体の他の変形例を示す要部の斜視図である。
【図18】従来例を示す斜視図である。
【図19】他の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
【0029】
1 容器本体
1a 化粧皿収容凹部
3 蓋体
16 凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に化粧料収容用孔部が形成された容器本体と、この容器本体の一端部に回動自在に連結されこの容器本体の上面を蓋する蓋体とを備え、上記容器本体の上面のうち、上記一端部寄り部分に、閉蓋時に上記蓋体に押圧状に当接する凸部を突設し、少なくとも上記凸部に当接する上記蓋体の部分に可撓性を持たせ、閉蓋時に上記凸部が上記蓋体に当接したのちも閉蓋を続行しようとすると上記凸部に当接する上記蓋体の部分が撓んで上記閉蓋を続行しうるように構成したことを特徴とする容器。
【請求項2】
上記蓋体を、上記容器本体の上面を蓋する蓋板部と、この蓋板部の一端部の一部から下向きに突設され上記容器本体の一端部に回動自在に連結される連結部とを備え、上記容器本体の上面に突設した凸部を、閉蓋時に上記蓋板部の一端部の他部に押圧状に当接するように構成した請求項1記載の容器。
【請求項3】
上記容器本体の上面のうち、上記一端部寄り部分に、上記一端部の端縁に向かってなだらかに下る下り傾斜面が形成され、この下り傾斜面に上記凸部が上記容器本体の上面より上方に突出しない状態で突設されている請求項2記載の容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2007−44188(P2007−44188A)
【公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−230662(P2005−230662)
【出願日】平成17年8月9日(2005.8.9)
【出願人】(000158781)紀伊産業株式会社 (327)