説明

対象者動作判定装置及び対象者動作判定方法ならびにそのプログラム

【課題】 介護士などの測定対象者が、被介護者宅などの所定の場所で所定の動作を行ったか否かを判定することのできる対象者動作判定装置を提供する。
【解決手段】 介護士と被介護者とが所定の距離の閾値以内か否かを判定し、測定時刻と介護士測定装置2で測定した加速度との関係により表される波形、および測定時刻と被介護者測定装置3で測定した加速度との関係により表される波形をそれぞれフーリエ変換する。そしてフーリエ変換により得られた各結果の相関に基づいて、介護士と被介護者が連係した動作を行っているか否かを判定し、判定結果を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定対象者が所定の場所で所定の動作を行ったか否かを判定する対象者動作判定装置及び対象者動作判定方法ならびにそのプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、介護士が被介護者宅へ訪問して介護を行うサービスが提供されている。ここで介護士が被介護者宅を問題なく訪問したかどうかを判定する方法として、特許文献1が公開され居ている。
【特許文献1】特開2005−222273号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上述の技術では、介護士が被介護者宅を訪問した後に、問題なく介護作業を行ったかどうかは、その場所に重度の症状を持った(介護士を評価する能力が無い)被介護者しか居ない場合には介護士しか知り得ないことであり、介護作業が行われたか否かは介護士のモラルに依存することとなる。しかしながら、介護士を管理する管理者側においては、介護士が問題なく介護作業を行っていることを管理する必要があった。
【0004】
そこでこの発明は、介護士などの測定対象者が、被介護者宅などの所定の場所で所定の動作を行ったか否かを判定することのできる対象者動作判定装置及び対象者動作判定方法ならびにそのプログラムを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明は、第1測定対象者の位置情報と少なくとも当該対象者の所定の部位の加速度を示す動作情報とを所定の間隔で測定する第1測定対象者測定装置、および第2測定対象者の位置情報と当該対象者の所定の部位の加速度を示す動作情報とを前記所定の間隔で測定する第2測定対象者測定装置それぞれより、前記位置情報と動作情報を受信する測定情報受信手段と、前記位置情報に基づいて、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者とが同じ場所に居ると見なす距離の閾値以内か否かを判定する距離関係判定手段と、前記測定した時刻と前記第1測定対象者測定装置で測定した前記動作情報との関係により表される波形、および前記測定した時刻と前記第2測定対象者測定装置で測定した前記動作情報との関係により表される波形をそれぞれデジタル化処理するデジタル化処理手段と、前記デジタル化処理により得られた各結果の相関に基づいて、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者が連係した動作を行っているか否かを判定する動作判定手段と、前記距離関係判定手段における判定結果と、前記動作判定手段における判定結果を出力する判定結果出力手段と、を備えることを特徴とする対象者動作判定装置である。
【0006】
また本発明は、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者が介護士と被介護者であり、上述の対象者動作判定装置において、前記判定結果出力手段は前記判定結果に基づいて、さらに前記介護士が前記被介護者の位置する場所で介護動作を行ったか否かの情報を出力することを特徴とする。
【0007】
また本発明は、上述の対象者動作判定装置が、前記距離の閾値を記憶する距離閾値記憶手段と、前記測定毎に前記第1測定対象者と前記第2測定対象者の各位置に基づいて前記第1測定対象者と前記第2測定対象者の距離を算出する距離算出手段と、を備え、前記距離関係判定手段は、前記測定毎に算出した距離が前記距離の閾値以内か否かを判定することを特徴とする。
【0008】
また本発明は、上述の対象者動作判定装置において、前記測定情報受信手段は、前記第1測定対象者測定装置および前記第2測定対象者測定装置がGPS衛星から受信した信号に基づいて算出した位置情報を受信することを特徴とする。
【0009】
また本発明は、上述の対象者動作判定装置において、前記測定情報受信手段は、前記第1測定対象者測定装置および前記第2測定対象者測定装置が互いに無線通信接続を行うことができた場合に、前記第1測定対象者測定装置および前記第2測定対象者測定装置のいずれか一方または両方より位置情報を受信し、前記距離関係判定手段は、前記第1測定対象者測定装置と前記第2測定対象者測定装置のいずれか一方または両方より前記位置情報を受信した場合には、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者とが前記距離の閾値以内であると判定することを特徴とする。
【0010】
また本発明は、上述の対象者動作判定装置において、前記デジタル化処理はフーリエ変換処理であることを特徴とする。
【0011】
また本発明は、対象者動作判定装置の対象者動作判定方法であって、第1測定対象者の位置情報と少なくとも当該対象者の所定の部位の加速度を示す動作情報とを所定の間隔で測定する第1測定対象者測定装置、および第2測定対象者の位置情報と当該対象者の所定の部位の加速度を示す動作情報とを前記所定の間隔で測定する第2測定対象者測定装置それぞれより、前記位置情報と動作情報を受信する測定情報受信処理と、前記位置情報に基づいて、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者とが同じ場所に居ると見なす距離の閾値以内か否かを判定する距離関係判定処理と、前記測定した時刻と前記第1測定対象者測定装置で測定した前記動作情報との関係により表される波形、および前記測定した時刻と前記第2測定対象者測定装置で測定した前記動作情報との関係により表される波形をそれぞれデジタル化処理するデジタル化処理と、前記デジタル化処理により得られた各結果の相関に基づいて、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者が連係した動作を行っているか否かを判定する動作判定処理と、前記距離関係判定処理における判定結果と、前記動作判定処理における判定結果を出力する判定結果出力処理と、を有することを特徴とする対象者動作判定方法である。
【0012】
また本発明は、対象者動作判定装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、第1測定対象者の位置情報と少なくとも当該対象者の所定の部位の加速度を示す動作情報とを所定の間隔で測定する第1測定対象者測定装置、および第2測定対象者の位置情報と当該対象者の所定の部位の加速度を示す動作情報とを前記所定の間隔で測定する第2測定対象者測定装置それぞれより、前記位置情報と動作情報を受信する測定情報受信処理と、前記位置情報に基づいて、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者とが同じ場所に居ると見なす距離の閾値以内か否かを判定する距離関係判定処理と、前記測定した時刻と前記第1測定対象者測定装置で測定した前記動作情報との関係により表される波形、および前記測定した時刻と前記第2測定対象者測定装置で測定した前記動作情報との関係により表される波形をそれぞれデジタル化するデジタル化処理と、前記デジタル化処理により得られた各結果の相関に基づいて、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者が連係した動作を行っているか否かを判定する動作判定処理と、前記距離関係判定処理における判定結果と、前記動作判定処理における判定結果を出力する判定結果出力処理と、をコンピュータに実行させるプログラムである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、介護士の体の加速度測定部分の部位と、被介護者の体の加速度測定部分の部位とが連動した動作を行っているか否かを判定することにより、介護士が被介護者宅において介護作業を問題なく行っていることを確認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の一実施形態による対象者動作判定装置を図面を参照して説明する。図1は同実施形態による対象者動作判定装置の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は対象者動作判定装置である。また2は介護士が腕などの体の部位に装着する介護士測定装置である。また3は被介護者の腕などの体の部位に装着する被介護者測定装置である。また4は無線ルータである。そして対象者動作判定装置1は、介護士測定装置2や被介護者測定装置3から送信された情報を無線ルータ4と通信ネットワークを介して受信する通信処理部11と、対象者動作判定装置1の各処理部を制御する制御部12と、介護士と被介護者の距離の関係を判定する距離関係判定部13と、フーリエ変換処理を行うフーリエ変換処理部14と、介護士と被介護者が連係した動作を行っているか否かを判定する動作判定部15と、介護士が被介護者宅で介護作業を行ったか否かの判定結果を出力する判定結果出力部16と、各種情報を記憶するデータベース17とを備えている。
【0015】
図2は介護士測定装置から受信した情報を記憶する介護士動作記憶テーブルを示す図である。
この図が示すように、介護士動作記憶テーブルは、時刻、モード、位置情報、加速度情報、個人識別子を対応付けて記憶している。ここで介護士測定装置2は、情報を送信する送信部、位置情報を検出する位置情報検出部、加速度センサ、モード入力指定受付部、介護士測定装置2の各処理を行うアプリケーションプログラムを記憶する記憶部、個人識別子などを記憶するメモリ、時刻をカウントする時刻カウント部などを有している。そして、介護士測定装置2では所定の時間毎に、位置情報検出部が位置情報を検出し、また加速度センサが加速度を検出し、また送信部が前記検出された位置情報、加速度と、メモリに記録されている個人識別子と、介護士によって介護士測定装置2へ設定入力された介護作業のモード(入浴、散歩など)と、を通信ネットワークを介して対象者動作判定装置1へ送信する。なお、介護士が介護作業の開始時に介護士測定装置2へ当該作業の開始の情報の入力を行うことにより対象者動作判定装置1へ情報が送信される。また介護士が介護作業の終了時に介護士測定装置2へ当該作業の終了の情報の入力を行うことにより、測定終了が対象者動作判定装置1へ送信される。制御部12は介護士測定装置2より受信した情報を順次介護士動作記憶テーブルに記録していく。
【0016】
図3は被介護者測定装置から受信した情報を記憶する被介護者動作記憶テーブルを示す図である。
この図が示すように、被介護者動作記憶テーブルは、時刻、位置情報、加速度情報、個人識別子を対応付けて記憶している。ここで被介護者測定装置3は、情報を送信する送信部、位置情報を検出する位置情報検出部、加速度センサ、被介護者測定装置3の各処理を行うアプリケーションプログラムを記憶する記憶部、個人識別子などを記憶するメモリ、時刻をカウントする時刻カウント部などを有している。そして、被介護者測定装置3では所定の時間毎に、位置情報検出部が位置情報を検出し、また加速度センサが加速度を検出し、また送信部が前記検出された位置情報、加速度と、メモリに記録されている個人識別子と、を通信ネットワークを介して対象者動作判定装置1へ送信する。これにより、制御部12は被介護者測定装置3より受信した情報を順次被介護者動作記憶テーブルに記録していく。
【0017】
図4は介護士と被介護者の距離と動作の相関関係を判定するための相関関係判定情報記憶テーブルを示す図である。このテーブルは、図2で示した介護士動作記憶テーブルと、図3で示した被介護者動作記憶テーブルから情報を抽出して合成したテーブルであり、距離関係判定部13が、位置情報に基づいて同じ場所に居ると判定した介護士と被介護者の情報を抽出して、対応付けて記録することにより生成される。
【0018】
図5は各測定装置で測定された測定結果のグラフを示す図である。
この図では、測定時刻と介護士測定装置2で測定した加速度との関係により表される波形、および測定時刻と被介護者測定装置3で測定した加速度との関係により表される波形を示している。この波形は後述するフーリエ変換を行う際に用いられる。
【0019】
次に、図1〜図6を用いて対象者動作判定装置の処理フローについて順を追って説明する。図6は対象者動作判定装置の処理フローを示す図である。
まず、介護士測定装置2と被介護者測定装置3から送信された情報を通信処理部11が順次受信し(ステップS1)、制御部12が各受信した情報をデータベース17に格納されている介護士動作記憶テーブルと被介護者動作記憶テーブルに記録していく。これにより介護士動作記憶テーブルと被介護者動作記憶テーブルに情報が蓄積されていく。ここで、ある設定された時間に対象者動作判定装置1において、介護士が被介護者宅で所定の介護作業を行ったか否かの判定を行うプログラムが起動され(ステップS2)、当該判定の処理が開始される。これにより、対象者動作判定装置1では、距離関係判定部13、フーリエ変換処理部14、動作判定部15、判定結果出力部16の各処理部が構成される。
【0020】
距離関係判定部13は、データベース17に格納されている判定対象の介護士の個人識別子を読み取る。次に距離関係判定部13は、読み取った介護士の個人識別子に対応付けられて介護士動作記憶テーブルに記録されている情報(時刻、モード、位置情報、加速度情報)を読み取る。次に距離関係判定部13は、判定対象の介護士の個人識別子に基づいて読み取った情報のうちの位置情報と、被介護者動作記憶テーブルに記録されている位置情報とを比較して、介護士と被介護者の距離が所定の閾値以内となる被介護者の位置情報を検出し、その位置情報に対応付けられて被介護者動作記憶テーブルに記録されている被介護者の情報(時刻、位置情報、加速度情報)を読み取る。ここで本実施形態において位置情報は緯度、経度であるとする。従って所定の閾値は緯度経度ともに0度とする。つまり、同一の緯度経度に対応付けられて記録されている被介護者の情報が読み取られる。
【0021】
そして距離関係判定部13は介護士動作記憶テーブルから読み取った情報のうちの時刻と位置情報および、被介護者動作記憶テーブルから読み取った情報のうち時刻と位置情報と、を比較して、時刻帯が一致し、位置情報の閾値が閾値以内であるか否かを判定する(ステップS3)。この時、時刻帯が一致し位置情報の閾値が閾値以内(本実施形態においては緯度経度が一致)であれば、前記各テーブルから読み取った介護士と被介護者の情報を対応付けて相関関係判定情報記憶テーブルを生成する(ステップS4)。また距離関係判定部13は、介護士測定装置2や被介護者測定装置3から情報を受信した時刻帯において介護士と被介護者の距離が閾値以内であるか否かの判定結果を判定結果出力部16へ出力する。
【0022】
介護士測定装置2や被介護者測定装置3から情報を受信した時刻帯において介護士と被介護者の距離が閾値以内である場合には、次に、フーリエ変換処理部14が、測定時刻と介護士測定装置2で測定した加速度との関係により表される波形(図5)、および測定時刻と被介護者測定装置3で測定した加速度との関係により表される波形(図5)をそれぞれフーリエ変換する(ステップS5)。そして、動作判定部15が、フーリエ変換により得られた各結果の相関に基づいて介護士と被介護者が連係した動作を行っているか否かを判定する(ステップS6)。つまり、介護士が介護作業により被介護者の体を動かしたり、移動させたりすることによって、介護士の体の加速度測定部分の部位と、被介護者の体の測定部分の部位とが連動した動作を行っているか否かを判定する。具体的には、フーリエ変換の結果得られた周波数成分の相関が一致するか否かの判定や、その周波数成分における強度が一致するか否かを判定、またはフーリエ変換後の2つの結果を正規化して、その類似度を判定し、その結果、フーリエ変換の結果の相関や強度が類似する場合や、フーリエ変換の結果を正規化(最大値を1として他の値を最大値で除算し、フーリエ変換の結果を縮小または拡大)したものの類似度が一致する場合に、介護士と被介護者が連係した動作を行っていると判定する。また動作判定部15は判定結果を判定結果出力部16に通知する。
【0023】
次に判定結果出力部16では、距離関係判定部13から受付けた判定結果と、動作判定部15から受け付けた判定結果の出力を行う。また判定結果出力部16は、距離関係判定部13の判定結果が、介護士測定装置2や被介護者測定装置3から情報を受信した時刻帯において介護士と被介護者の距離が閾値以内である旨を示しており、また動作判定部15の判定結果が、介護士と被介護者が連係した動作を行っている旨を示している場合に、介護士が被介護者の位置する場所で正常な介護動作を行った旨を示す結果を出力する(ステップS7)。また、ステップS3において、介護士測定装置2や被介護者測定装置3から情報を受信した時刻帯において介護士と被介護者の距離が閾値以内でないと判定された場合や、ステップS6において介護士と被介護者が連係した動作を行っていないと判定された場合には、介護士が被介護者の位置する場所で正常な介護動作を行っていない旨を示す結果を出力する(ステップS8)。この出力結果はファイル等に記録されてデータベース17に格納される。なお介護士の管理者などは後日データベース17に格納された出力結果を確認し、介護士が問題なく介護作業を行っているか否かの評価を行う。
【0024】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上述の対象者動作判定装置の処理によれば、介護士の体の加速度測定部分の部位と、被介護者の体の測定部分の部位とが連動した動作を行っているか否かを判定することにより、介護士が被介護者宅において介護作業を問題なく行っていることを確認することができる。
【0025】
なお、上述の実施形態においては介護士測定装置2と被介護者測定装置3の距離が閾値以内であるか否かをGPSシステムより受信した信号による緯度経度に基づいて判定しているが、介護士測定装置2と被介護者測定装置3とが直接無線通信接続を行って無線通信接続ができた場合に、介護士と被介護者が同じ場所に居ると見なす距離の閾値内であると判定するようにしても良い。この場合例えば、特開2004−143806で公開されているような装置間の認証を行って、無線通信接続により受信する信号の強度などによりその距離を判定するようにしても良い。そして介護士測定装置2と被介護者測定装置3それぞれが無線通信接続完了の情報を対象者動作判定装置1に送信すると、距離関係判定部13は、介護士と被介護者が同じ場所に居ると見なす距離の閾値内であると判定して、上述の相関関係判定情報記憶テーブルを生成する処理を行う。
【0026】
なお上述の対象者動作判定装置、介護士測定装置、被介護者測定装置それぞれは内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0027】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】対象者動作判定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】介護士動作記憶テーブルを示す図である。
【図3】被介護者動作記憶テーブルを示す図である。
【図4】相関関係判定情報記憶テーブルを示す図である。
【図5】各測定装置で測定された測定結果のグラフを示す図である。
【図6】対象者動作判定装置の処理フローを示す図である。
【符号の説明】
【0029】
1・・・対象者動作判定装置
2・・・介護士測定装置
3・・・被介護者測定装置
11・・・通信処理部
12・・・制御部
13・・・距離関係判定部
14・・・フーリエ変換処理部
15・・・動作判定部
16・・・判定結果出力部
17・・・データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1測定対象者の位置情報と少なくとも当該対象者の所定の部位の加速度を示す動作情報とを所定の間隔で測定する第1測定対象者測定装置、および第2測定対象者の位置情報と当該対象者の所定の部位の加速度を示す動作情報とを前記所定の間隔で測定する第2測定対象者測定装置それぞれより、前記位置情報と動作情報を受信する測定情報受信手段と、
前記位置情報に基づいて、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者とが同じ場所に居ると見なす距離の閾値以内か否かを判定する距離関係判定手段と、
前記測定した時刻と前記第1測定対象者測定装置で測定した前記動作情報との関係により表される波形、および前記測定した時刻と前記第2測定対象者測定装置で測定した前記動作情報との関係により表される波形をそれぞれデジタル化処理するデジタル化処理手段と、
前記デジタル化処理により得られた各結果の相関に基づいて、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者が連係した動作を行っているか否かを判定する動作判定手段と、
前記距離関係判定手段における判定結果と、前記動作判定手段における判定結果を出力する判定結果出力手段と、
を備えることを特徴とする対象者動作判定装置。
【請求項2】
前記第1測定対象者と前記第2測定対象者が介護士と被介護者であり、前記判定結果出力手段は前記判定結果に基づいて、さらに前記介護士が前記被介護者の位置する場所で介護動作を行ったか否かの情報を出力する
ことを特徴とする請求項1に記載の対象者動作判定装置。
【請求項3】
前記距離の閾値を記憶する距離閾値記憶手段と、
前記測定毎に前記第1測定対象者と前記第2測定対象者の各位置に基づいて前記第1測定対象者と前記第2測定対象者の距離を算出する距離算出手段と、を備え、
前記距離関係判定手段は、前記測定毎に算出した距離が前記距離の閾値以内か否かを判定する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の対象者動作判定装置。
【請求項4】
前記測定情報受信手段は、
前記第1測定対象者測定装置および前記第2測定対象者測定装置がGPS衛星から受信した信号に基づいて算出した位置情報を受信する
ことを特徴とする請求項3に記載の対象者動作判定装置。
【請求項5】
前記測定情報受信手段は、
前記第1測定対象者測定装置および前記第2測定対象者測定装置が互いに無線通信接続を行うことができた場合に、前記第1測定対象者測定装置および前記第2測定対象者測定装置のいずれか一方または両方より位置情報を受信し、
前記距離関係判定手段は、前記第1測定対象者測定装置と前記第2測定対象者測定装置のいずれか一方または両方より前記位置情報を受信した場合には、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者とが前記距離の閾値以内であると判定する
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の対象者動作判定装置。
【請求項6】
前記デジタル化処理はフーリエ変換処理である
ことを特徴とする請求項1〜請求項5に記載の対象者動作判定装置。
【請求項7】
対象者動作判定装置の対象者動作判定方法であって、
第1測定対象者の位置情報と少なくとも当該対象者の所定の部位の加速度を示す動作情報とを所定の間隔で測定する第1測定対象者測定装置、および第2測定対象者の位置情報と当該対象者の所定の部位の加速度を示す動作情報とを前記所定の間隔で測定する第2測定対象者測定装置それぞれより、前記位置情報と動作情報を受信する測定情報受信処理と、
前記位置情報に基づいて、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者とが同じ場所に居ると見なす距離の閾値以内か否かを判定する距離関係判定処理と、
前記測定した時刻と前記第1測定対象者測定装置で測定した前記動作情報との関係により表される波形、および前記測定した時刻と前記第2測定対象者測定装置で測定した前記動作情報との関係により表される波形をそれぞれデジタル化処理するデジタル化処理と、
前記デジタル化処理により得られた各結果の相関に基づいて、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者が連係した動作を行っているか否かを判定する動作判定処理と、
前記距離関係判定処理における判定結果と、前記動作判定処理における判定結果を出力する判定結果出力処理と、
を有することを特徴とする対象者動作判定方法。
【請求項8】
対象者動作判定装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
第1測定対象者の位置情報と少なくとも当該対象者の所定の部位の加速度を示す動作情報とを所定の間隔で測定する第1測定対象者測定装置、および第2測定対象者の位置情報と当該対象者の所定の部位の加速度を示す動作情報とを前記所定の間隔で測定する第2測定対象者測定装置それぞれより、前記位置情報と動作情報を受信する測定情報受信処理と、
前記位置情報に基づいて、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者とが同じ場所に居ると見なす距離の閾値以内か否かを判定する距離関係判定処理と、
前記測定した時刻と前記第1測定対象者測定装置で測定した前記動作情報との関係により表される波形、および前記測定した時刻と前記第2測定対象者測定装置で測定した前記動作情報との関係により表される波形をそれぞれデジタル化するデジタル化処理と、
前記デジタル化処理により得られた各結果の相関に基づいて、前記第1測定対象者と前記第2測定対象者が連係した動作を行っているか否かを判定する動作判定処理と、
前記距離関係判定処理における判定結果と、前記動作判定処理における判定結果を出力する判定結果出力処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−213219(P2007−213219A)
【公開日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−31205(P2006−31205)
【出願日】平成18年2月8日(2006.2.8)
【出願人】(000002325)セイコーインスツル株式会社 (3,629)
【Fターム(参考)】