説明

射出成形機のノズル装置

【目的】 モーメントをなくして作動を円滑にし、また射出装置をノズルに近付けて残留樹脂量を少なくする。
【構成】 射出装置2を作動させる場合は、駆動シリンダ13でノズル11を後退させてノズル1を開く。射出装置12を作動させるときは、駆動シリンダ23でノズル21を後退させ、また射出装置22の場合は、駆動シリンダ33でニードル31を後退させる。各ノズルとニードル及び各駆動シリンダは中心軸線をほぼ一致させているので、モーメントが作用することはない。駆動シリンダの径を大きくする必要がなく、射出装置をノズルに近付けることができるので、残留樹脂量が少なくなる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、種類や色などが異なる2種以上の樹脂を一つの金型に同時、若しくは別々に射出してサンドイッチ成形等を行うことができる射出成形機のノズル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】サンドイッチ射出成形機のノズル装置として、図5と図6に示すように、前端(図で左側を前とする。)に射出口1aを有する外側ノズル1内に、前端に射出口11aを有し上記外側ノズル1の弁座1bに接して外側ノズル1を閉じる内側ノズル11が、第1射出装置2に連通する第1流通チャンバC1を外側ノズル1との間に形成して外側ノズル1と同心状に、かつ軸方向に移動自在に挿入され、上記内側ノズル11内に、該内側ノズル11の弁座11bに接して内側ノズル11を閉じるニードル31が、第2射出装置12に連通する第2流通チャンバC11を内側ノズル11との間に形成して内側ノズル11と同心状に、かつ軸方向に移動自在に挿入されている。
【0003】そして上記内側ノズル11には、該内側ノズル11を軸方向に外側ノズル1に対して移動させる第1駆動シリンダ13が付設され、また上記ニードル31には、該ニードル31を軸方向に内側ノズル11に対して移動させる第2駆動シリンダ33が付設されたものが知られている(図5のノズル装置は実開昭63−161811号公報参照、図6のノズル装置は特開平4−71813号公報参照)。
【0004】図5のノズル装置における第1駆動シリンダ13は、そのシリンダ本体13aを外側ノズル1の後端に直結し、ピストンロッド13bを内側ノズル11の後端に直結して設けられている。また、第2駆動シリンダ33は、そのシリンダ本体33aを内側ノズル11の後端に形成し、そのピストンロッド33bをニードル31の後端に直結して設けられている。そして、第1射出装置2は、外側ノズル1に形成された流通孔1cと内側ノズル11に形成された溝11cを介して第1流通チャンバC1に連通し、また第2射出装置12は、ノズル1,11に形成された流通孔1d,11dとニードル31に形成された溝31dを介して第2流通チャンバC11に連通する構造となっている。
【0005】一方、図6のノズル装置における第1駆動シリンダ13は、そのシリンダ本体13aを射出成形機の本体50に取り付け、ピストンロッド13bを本体50上のスライド板51に連結して設けられている。また、第2駆動シリンダ33は、そのシリンダ本体33aをスライド板51に取り付け、ピストンロッド33bをニードル31の後端に連結して設けられている。そしてこのノズル装置の場合は、第1射出装置2は、外側ノズル1に形成された流通孔1cを介して第1流通チャンバC1に連通し、また第2射出装置12は、ノズル1,11に形成された流通孔1d,11dを介して第2流通チャンバC11に連通する構造とされている。
【0006】図5と図6のいずれのノズル装置も、第1射出装置2を作動させて樹脂を射出する場合は、第1駆動シリンダ13で内側ノズル11を後退させることにより外側ノズル1の弁座1bから内側ノズル11を離し、外側ノズル1の射出口1aを図5と図6のように開いて行う。
【0007】また、第2射出装置12の作動で樹脂を射出するときは、第1駆動シリンダ13で内側ノズル11を前進させることにより外側ノズル1の弁座1bに当接させて外側ノズル1を閉じるとともに、第2駆動シリンダ33でニードル31を後退させることにより内側ノズル11の弁座11b(図6のノズル装置の場合は、射出口11の内面が弁座となっている。)からニードル31を離し、内側ノズル11の射出口11aを開いて行う。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図5のノズル装置は、ニードル31を駆動する第2駆動シリンダ33が内側ノズル11に内蔵されているので、外から第2駆動シリンダ33の作動状態を見ることができず、作動の確認が簡単にできないなど、何かと不便である。リミットスイッチ等を設けることによって第2駆動シリンダ33の作動状態を確認できるようにすることはできないことではないが、上記のように第2駆動シリンダ33は内側ノズル11に内蔵されているため、構造が非常に複雑になる。
【0009】また、内側ノズル11の後端部、つまり第1駆動シリンダ13のピストンロッド13bは、第2駆動シリンダ33の内蔵によって太くなるため、必然的に第1駆動シリンダ13の径が大きくなり、装置全体が大型化するとともに、各射出装置2,12から各流通チャンバC1,C11までの樹脂通路の長さが長くなってそこに残留する樹脂量が多くなるという問題点がある。
【0010】図6のノズル装置の場合は、上記のような問題点はないが、第1駆動シリンダ13が、中心軸線から距離Lだけ離れた内側ノズル11の端部をスライド板51で押し引きする構造になっているため、内側ノズル11の駆動時に内側ノズル11にモーメントFL(Fは駆動シリンダ13の駆動力)が生じ、内側ノズル11の円滑な作動が損なわれる。したがって内側ノズル11の駆動に関係する部材の剛性を十分に強くしなければならず、また、射出成形機の本体50とスライド板51等の摺動部の精度を常に維持する必要があり、製作及び管理が面倒である、といった問題点がある。
【0011】本発明は、駆動シリンダの作動状態を目視によって知ることができる上、装置全体を小さく纒めて残留樹脂量を少なくすることができ、また、ノズル等にモーメントが作用することがなく、作動が円滑な射出成形機のノズル装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するために、本発明は、前端に射出口を有する外側ノズル内に、前端に射出口を有し上記外側ノズルの弁座に接して外側ノズルを閉じる内側ノズルが、第1射出装置に連通する第1流通チャンバを外側ノズルとの間に形成して外側ノズルと同心状に、かつ軸方向に移動自在に挿入され、上記内側ノズル内に、該内側ノズルの弁座に接して内側ノズルを閉じるニードルが、第2射出装置に連通する第2流通チャンバを内側ノズルとの間に形成して内側ノズルと同心状に、かつ軸方向に移動自在に挿入されるとともに、上記内側ノズルには、該内側ノズルを軸方向に外側ノズルに対して移動させる第1駆動シリンダが付設され、また上記ニードルには、該ニードルを軸方向に内側ノズルに対して移動させる第2駆動シリンダが付設された射出成形機のノズル装置において、上記第1駆動シリンダは、そのシリンダ本体を、外側ノズルの後端に該シリンダ本体の中心軸線を外側ノズルの中心軸線にほぼ一致させて固定するとともに、中心軸線を内側ノズルの中心軸線にほぼ一致させた第1ピストンロッドを、内側ノズルの後端に連結して設け、また上記第2駆動シリンダは、そのシリンダ本体を、上記第1駆動シリンダの第2ピストンロッドに該シリンダ本体の中心軸線を第2ピストンロッドの中心軸線にほぼ一致させて固定するとともに、中心軸線をニードルの中心軸線にほぼ一致させたピストンロッドを、上記第1駆動シリンダの第1ピストンロッドと第2ピストンロッド及びピストンに形成された軸孔に挿通しニードルの後端に連結して設けた構成とした。
【0013】本発明の射出成形機のノズル装置において、ニードルをノズルに形成することができる。第2駆動シリンダに第2のピストンロッドを設けることが好ましい。また、駆動シリンダのシリンダ本体とその駆動シリンダの第2ピストンロッドとの間に、シリンダ本体に対する第2ピストンロッドの軸方向の移動を検知する、リミットスイッチ等からなる検知手段を設けることができる。
【0014】
【作用】第1駆動シリンダは、そのシリンダ本体とピストンロッドの中心軸線を、同心状にされた外側ノズルと内側ノズルの中心軸線にほぼ一致させ、また第2駆動シリンダは、そのシリンダ本体とピストンロッドの中心軸線を、上記同様に同心状にされた内側ノズルとニードルの中心軸線にほぼ一致させているので、内側ノズルとニードルの駆動時にモーメントが作用することはない。第2駆動シリンダのシリンダ本体の移動位置から、第1駆動シリンダの作動状態を目視によって確認することができる。
【0015】また、第2駆動シリンダは、そのシリンダ本体を、第1駆動シリンダの第2ピストンロッドに固定された構成となっているので、第2駆動シリンダが第1駆動シリンダのピストンロッドに内蔵された従来のノズル装置と違って、第1駆動シリンダの径を小さくすることができる。したがって、各射出装置を外側ノズルに近付けて装置全体を小さくすることができ、また樹脂通路を短くして残留樹脂量を少なくすることができる。
【0016】ニードルをノズルに形成すると、射出装置の設備数を増して射出樹脂の種類を増加することができるようになる。第2駆動シリンダに第2のピストンロッドを設けると、そのピストンロッドの動きから第2駆動シリンダの作動状態を知ることができる。また、リミットスイッチ等の検知手段を設けた場合は、自動制御等が可能になる。
【0017】
【実施例】図1ないし図4は本発明に係る射出成形機のノズル装置の一実施例を示す。実施例は3種の樹脂に対応できるノズル装置を示しているが、この装置から一成分を除けば2種対応となる。なお、図5及び図6のノズル装置と同一の機能を持つ部材等には同一の符号を符してその詳しい説明は省略する。
【0018】本実施例の射出成形機のノズル装置においては、第1内側ノズル11内に、前端(図5,図6と同様に左側を前とする。)に射出口21aを有し第1内側ノズル11の弁座21bに接して第1内側ノズル11を閉じる第2の内側ノズル21が、第2射出装置12に連通する第2流通チャンバC11を第1内側ノズル11との間に形成して、第1内側ノズル11と同心状に、かつ軸方向に移動自在に挿入されている。第1内側ノズル11は第2内側ノズル21に対して外側ノズルとなる。
【0019】そして、ニードル31は、第2内側ノズル21内に、第3射出装置22に連通する第3流通チャンバC11を第2内側ノズル21との間に形成してその内側ノズル21と同心状に、かつ軸方向に移動自在に挿入されている。第2内側ノズル21は弁座21bに対するニードル31の当接によって閉じられる。
【0020】また、第2射出装置12は、ノズル1,11に形成された流通孔1d,11dと第2内側ノズル21に形成された溝21dを介して第2流通チャンバC11に連通され、第3射出装置22は、ノズル1,11,21に形成された流通孔1e,11e,21eとニードル31に形成された溝31eを介して第3流通チャンバC21に連通される構成となっている。
【0021】更に、第1駆動シリンダ13は、ピストン13cの前後に同径のピストンロッド13b,13dを持ち、シリンダ本体13aを、外側ノズル1の後端にボルト55で取り付けられた固定板56にボルト57で固定するとともに、上記前側のピストンロッド13bを第1内側ノズル11の後端にボルト58で固定して設けられている。
【0022】第2駆動シリンダ23は、第1駆動シリンダ13と同様にピストン23cの前後に同径のビストンロッド23b,23dを持ち、シリンダ本体23aを第1駆動シリンダ13の後側のピストンロッド13dに螺着するとともに、前側のピストンロッド23bを、第1駆動シリンダ13の中空のピストン13cとピストンロッド13b,13dに挿通し、第2内側ノズル21の後端にボルト59で固定して設けられている。
【0023】第3駆動シリンダ33は、ピストン33cの前後にピストンロッド33b,33dを持ち、シリンダ本体33aを第2駆動シリンダ23の後側のピストンロッド23dに螺着するとともに、前側のピストンロッド33bを、第2駆動シリンダ23の中空のピストン23cとピストンロッド23b,23dに挿通し、ニードル31の後端に螺着して設けられている。
【0024】前側の各ピストンロッド13b,23b,33bはピストン13c,23c,33cにそれぞれ個々に螺着されている。各駆動シリンダ3,13,33のシリンダ本体とピストン及びピストンロッドの中心軸線と各ノズル1,11,21とニードル31の中心軸線は互いに一致している。
【0025】各駆動シリンダ13,23,33のシリンダ本体13a,23a,33aの後側面には、各一対のリミットスイッチ14a,14b、24a,24b、34a,34bがブラケット15,25,35によって取り付けられ、また各駆動シリンダ13,23,33の外部に露出した後側ピストンロッド13d,23d,33dの後端部にはドグ16,26,36が取り付けられている。各ドグ16,26,36は、各リミットスイッチ14a,14b、24a,24b、34a,34bの間に設けられている。
【0026】ここで、各ノズル1,11,21の開閉とリミットスイッチ14a,14b、24a,24b、34a,34b及びドグ16,26,36の関係について説明すると、外側ノズル1が内側ノズル11によって閉じられると、リミットスイッチ14aがドグ16で押されて閉信号を出力し、また外側ノズル1が開かれると、リミットスイッチ14bがドグ16で押されて開信号を出力する構成となっている。
【0027】同様に、第1内側ノズル11が第2内側ノズル21によって閉じられると、リミットスイッチ24aがドグ26で押されて閉信号を出力し、第1内側ノズル11が開かれると、リミットスイッチ24bがドグ26で押されて開信号を出力する。また、第2内側ノズル21がニードル31で閉じられると、リミットスイッチ34aがドグ36で押されて閉信号を出し、第2内側ノズル21が開かれると、リミットスイッチ34bがドグ36で押されて開信号を出力する。リミットスイッチ14a,14bとドグ16、リミットスイッチ24a,24bとドグ26、リミットスイッチ34a,34bとドグ36はそれぞれ検知手段を構成している。
【0028】符号40は油圧駆動装置である。油圧駆動装置は、各駆動シリンダ13,23,33を動かすものであり、油圧制御弁17,27,37が設けられた油圧回路によって各駆動シリンダ13,23,33に接続されている。
【0029】次に、上記の構成とされた本発明に係る射出成形機のノズル装置の作用を説明する。図1は総べてのノズル1,11,21が閉じられている状態を示すもので、この状態から、第1射出装置2を作動させて樹脂を射出する場合は、第1駆動シリンダ13を図1で右に作動させる。これにより、図2のように、第1内側ノズル11が右に後退して外側ノズル1の弁座1bから離れ、外側ノズル1が開かれるので、樹脂の射出が可能になる。この際、第2内側ノズル21とニードル31は第1内側ノズル11と一緒に後退する。
【0030】また、第2射出装置12の作動で樹脂を射出する場合は、図1の状態から第2駆動シリンダ23を右に作動させる。この作動によって、図3のように、第2内側ノズル21がニードル31と一緒に後退して第1内側ノズル11の弁座11bから離れるので、第1内側ノズル11が開かれ、樹脂の射出が可能になる。
【0031】更に、第3射出装置22の作動で樹脂を射出する場合は、図1の状態から第3駆動シリンダ33を右に作動させる。この作動で、図4のように、ニードル31が後退して第2内側ノズル21の弁座21bから離れるので、第2内側ノズル21が開かれ、樹脂を射出できるようになる。
【0032】上記は、ノズル1,11,21を1個だけ開いて射出装置2,12,22の樹脂を単独に射出する場合であるが、2個以上の駆動シリンダ13,23,33を後退作動させることにより、外側ノズル1と第1内側ノズル11、外側ノズル1と第2内側ノズル21、第1内側ノズル11と第2内側ノズル21、総べてのノズル1,11,21、というように2個以上のノズルを開いて2種以上の樹脂を同時に射出することができる。各ノズルの開閉は前記検出手段によって知ることができるが、駆動シリンダの移動間隔から目視によって簡単に知ることができる。
【0033】本発明においては、ノズルの設備本数を従来のように2本としたり、或いは4本以上とすることもできる。ノズルの使用本数を減らしたときは、そのノズルに関係する駆動シリンダが省かれ、また、ノズルを増す場合は、駆動シリンダも一緒に増設することは言うまでもない。
【0034】また、図のノズル装置は、外側のノズル1,11の射出口1a,11aに内側のノズル11,21が嵌まり込む構造となっているが、このようにせずに、図5と図6の従来例のようにしてもよい。対をなすピストンロッド13b,13d、23b,23d、33b,33dは同径でなくてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る射出成形機のノズル装置は、前端に射出口を有する外側ノズル内に、前端に射出口を有し上記外側ノズルの弁座に接して外側ノズルを閉じる内側ノズルが、第1射出装置に連通する第1流通チャンバを外側ノズルとの間に形成して外側ノズルと同心状に、かつ軸方向に移動自在に挿入され、上記内側ノズル内に、該内側ノズルの弁座に接して内側ノズルを閉じるニードルが、第2射出装置に連通する第2流通チャンバを内側ノズルとの間に形成して内側ノズルと同心状に、かつ軸方向に移動自在に挿入されるとともに、上記内側ノズルには、該内側ノズルを軸方向に外側ノズルに対して移動させる第1駆動シリンダが付設され、また上記ニードルには、該ニードルを軸方向に内側ノズルに対して移動させる第2駆動シリンダが付設された射出成形機のノズル装置において、上記第1駆動シリンダは、そのシリンダ本体を、外側ノズルの後端に該シリンダ本体の中心軸線を外側ノズルの中心軸線にほぼ一致させて固定するとともに、中心軸線を内側ノズルの中心軸線にほぼ一致させた第1ピストンロッドを、内側ノズルの後端に連結して設けられ、また上記第2駆動シリンダは、そのシリンダ本体を、上記第1駆動シリンダの第2ピストンロッドに該シリンダ本体の中心軸線を第2ピストンロッドの中心軸線にほぼ一致させて固定するとともに、中心軸線をニードルの中心軸線にほぼ一致させたピストンロッドを、上記第1駆動シリンダの第1ピストンロッドと第2ピストンロッド及びピストンに形成された軸孔に挿通しニードルの後端に連結して設けられた構成とされているので、駆動シリンダによるノズルとニードルの駆動時にモーメントが作用することがなく、常に円滑に作動する。したがって構成部材の剛性を強くしたり、管理に特別な配慮をする必要がない。
【0036】また、ノズルやニードルを作動させる駆動シリンダを大径にする必要がないので、射出装置をノズルに近付けて装置全体を小型に纒めることができる上、残留樹脂量を少なくすることができる。しかも、各駆動シリンダの移動間隔からノズルの開閉状態を目視によって簡単に知ることができる。各駆動シリンダの後側のピストンロッドは外に露出するようになるため、シリンダ本体と後側ピストンロッドとにリミットスイッチとドグ等からなる検知手段を設け、自動制御することが容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る射出成形機のノズル装置の一実施例を示す断面図である。
【図2】 本射出成形機のノズル装置の外側ノズルの開状態を示す断面略図である。
【図3】 本射出成形機のノズル装置の第1内側ノズルの開状態を示す断面略図である。
【図4】 本射出成形機のノズル装置の第2内側ノズルの開状態を示す断面略図である。
【図5】 従来の射出成形機のノズル装置の断面図である。
【図6】 従来の他のノズル装置の断面図である。
【符号の説明】
1 外側ノズル
1a 射出口
1b 弁座
2 射出装置
11 内側ノズル(外側ノズル)
11a 射出口
11b 弁座
12 射出装置
13 駆動シリンダ
13a シリンダ本体
13b ピストンロッド
13c ピストン
13d ピストンロッド
14a リミットスイッチ
14b リミットスイッチ
16 ドグ
21 内側ノズル
21a 射出口
21b 弁座
22 射出装置
23 駆動シリンダ
23a シリンダ本体
23b ピストンロッド
23c ピストン
23d ピストンロッド
24a リミットスイッチ
24b リミットスイッチ
26 ドグ
31 ニードル
33 駆動シリンダ
33a シリンダ本体
33b ピストンロッド
33c ピストン
33d ピストンロッド
34a リミットスイッチ
34b リミットスイッチ
36 ドグ
C1 流通チャンバ
C11 流通チャンバ
C21 流通チャンバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 前端に射出口を有する外側ノズル内に、前端に射出口を有し上記外側ノズルの弁座に接して外側ノズルを閉じる内側ノズルが、第1射出装置に連通する第1流通チャンバを外側ノズルとの間に形成して外側ノズルと同心状に、かつ軸方向に移動自在に挿入され、上記内側ノズル内に、該内側ノズルの弁座に接して内側ノズルを閉じるニードルが、第2射出装置に連通する第2流通チャンバを内側ノズルとの間に形成して内側ノズルと同心状に、かつ軸方向に移動自在に挿入されるとともに、上記内側ノズルには、該内側ノズルを軸方向に外側ノズルに対して移動させる第1駆動シリンダが付設され、また上記ニードルには、該ニードルを軸方向に内側ノズルに対して移動させる第2駆動シリンダが付設された射出成形機のノズル装置において、上記第1駆動シリンダは、そのシリンダ本体を、外側ノズルの後端に該シリンダ本体の中心軸線を外側ノズルの中心軸線にほぼ一致させて固定するとともに、中心軸線を内側ノズルの中心軸線にほぼ一致させた第1ピストンロッドを、内側ノズルの後端に連結して設けられ、また上記第2駆動シリンダは、そのシリンダ本体を、上記第1駆動シリンダの第2ピストンロッドに該シリンダ本体の中心軸線を第2ピストンロッドの中心軸線にほぼ一致させて固定するとともに、中心軸線をニードルの中心軸線にほぼ一致させたピストンロッドを、上記第1駆動シリンダの第1ピストンロッドと第2ピストンロッド及びピストンに形成された軸孔に挿通しニードルの後端に連結して設けられたことを特徴とする射出成形機のノズル装置。
【請求項2】 ニードルがノズルとされたことを特徴とする請求項1記載の射出成形機のノズル装置。
【請求項3】 第2駆動シリンダに第2のピストンロッドが設けられたことを特徴とする請求項1又は2記載の射出成形機のノズル装置。
【請求項4】 駆動シリンダのシリンダ本体とその駆動シリンダの第2ピストンロッドとの間に、シリンダ本体に対する第2ピストンロッドの軸方向の移動を検知する検知手段が設けられたことを特徴とする請求項1,2又は3記載の射出成形機のノズル装置。
【請求項5】 検知手段は、駆動シリンダのシリンダ本体に取り付けられたリミットスイッチとピストンロッドに取り付らたドグからなることを特徴とする請求項4記載の射出成形機のノズル装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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