説明

射出成形機の樹脂飛散防止装置

【課題】射出された樹脂が型締部に到達することを防止する遮蔽部材が、ノズル前進方向、即ち遮蔽部材がノズルからの距離を確保する方向、に回動して固定盤のロケート孔を遮蔽することで、遮蔽部材とノズルとの間の距離を十分に確保することができる射出成形機の樹脂飛散防止装置を提供すること。
【解決手段】射出された樹脂が型締部14に到達することを防止する射出成形機10の樹脂飛散防止装置において、ノズル挿通孔30へのノズル26の前進動作を妨げず且つスクリュシリンダ24と干渉しない格納位置と、格納位置からノズル26の前進方向に回動した位置であって固定盤22のロケート孔32を遮蔽する遮蔽位置との間を回動可能な遮蔽部材50を設けた射出成形機の樹脂飛散防止装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成形機の樹脂飛散防止装置に関し、詳細には、射出成形に用いる樹脂の変更などの際に行われる射出装置内に残留する溶融樹脂をノズル先端から吐出しパージするときに使用される射出成形機の樹脂飛散防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図11に示されるように射出成形機10は、機台12上に型締部14と射出部16を備え、機台12内に射出成形機10の全体を制御する制御装置20が設置されている。射出成形機10の射出部16に備わったスクリュシリンダ24内の樹脂の種類を変更する作業において、スクリュシリンダ24から高温の樹脂を射出させて廃棄する作業を、パージ作業と呼ぶ。また、射出された樹脂をパージ廃材と呼ぶ。
射出成形機における金型交換作業は、パージ作業(樹脂を変更するために樹脂を射出する作業)を伴うことが多い。金型交換作業とパージ作業を同時に行うと、段取り時間が短縮でき生産効率の改善が期待できる。
しかし、金型が装着されていない状態でパージ作業をおこなうと、射出された高温の樹脂が固定盤を貫通して型締側まで到達し、型締側で金型交換作業をしている作業者が火傷を負う危険性がある。このため、金型交換作業とパージ作業を同時に行うことが困難であった。これを解決するための手段として、従来技術(図12,図13参照)や特許文献1に開示される、射出された樹脂が型締部に到達することを防止する遮蔽部材を設けることが考案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平2−65515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
射出成形機では通常複数のスクリュ径から成形品にあったスクリュサイズを選択できるようになっているが、スクリュ径が大きいほどシリンダ全長が長くなる。一方射出ユニットの後退ストロークは機械で制限されるため、シリンダが長くなるほどパージ作業時のノズル先端位置は固定盤に接近する。
図12は従来技術の遮蔽部材を説明する図である。図13は図12の二点鎖線の断面を矢印方向に見た図である。図12に示されるように型締部14に備わった固定盤22はタイバー28によって図示しないリアプラテンと連結されており、該固定盤22には図示しない固定側金型が固定される。射出部16は、射出装置18、溶融樹脂が吐出するノズル26が先端部に装着されるスクリュシリンダ24を備えている。成形作業においては、ノズル26がノズル挿通孔30に挿入され図示しない固定金型に押し付けられた後、溶融樹脂を金型のキャビティに射出される。
【0005】
パージ作業(樹脂を変更するために樹脂を射出する作業)を安全に実行できるように遮蔽部材36が用いられる。遮蔽部材36は、スライド式のため固定盤22と射出装置18の間に配置する必要がある。パージ作業を行う際には遮蔽部材36はノズル挿通孔30を遮蔽するように位置決めされる。パージ作業が終了し成形作業を実行する際には、図13に示されるように遮蔽部材36は支持部材34をスライドしてノズル挿通孔30を遮蔽しない位置に退避させる。また特許文献1に開示されるパージ受装置は、遮蔽部材が、固定盤の射出装置側の外周付近まで移動して機能する構造になっている。
【0006】
従って、特に、スクリュシリンダ24の全長が長くノズル26の先端が固定盤22の付近に位置する場合には、遮蔽部材36とノズル26との距離を十分に確保することができない。このような位置関係でパージ作業を実行すると、射出された樹脂(パージ廃材40)が遮蔽部材に当たってノズル26側に跳ね返り、ノズル26を樹脂で覆ってしまい、正常なパージ作業が行えない。このように、パージ作業を安全に実行するために用いられる遮蔽部材の設置が困難である。
そこで本発明の目的は、上記従来技術の問題点に鑑み、射出された樹脂が型締部に到達することを防止する遮蔽部材が、ノズル前進方向、即ち遮蔽部材がノズルからの距離を確保する方向、に回動して固定盤のロケート孔を遮蔽することで、遮蔽部材とノズルとの間の距離を十分に確保することができる射出成形機の樹脂飛散防止装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願の請求項1に係る発明は、射出された樹脂が型締部に到達することを防止する射出成形機の樹脂飛散防止装置において、ノズル挿通部へのノズルの前進動作を妨げず且つスクリュシリンダと干渉しない格納位置と、格納位置からノズル前進方向に回動した位置であって固定盤のロケート孔を遮蔽する遮蔽位置との間を回動可能な遮蔽部材を設けたことを特徴とする射出成形機の樹脂飛散防止装置である。
請求項2に係る発明は、前記遮蔽部材を回動自在に支持する回動軸が固定盤または機台またはスクリュシリンダに設けられたことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の樹脂飛散防止装置である。
請求項3に係る発明は、前記遮蔽部材が複数に分割されて構成されたことを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載の射出成形機の樹脂飛散防止装置である。
【0008】
請求項4に係る発明は、前記回動軸は前記遮蔽部材の両端部を支持して回動する機構であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の射出成形機の樹脂飛散防止装置である。
請求項5に係る発明は、前記遮蔽部材は前記ロケート孔方向に湾曲し前記回動軸で両端部が支持される構造を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の射出成形機の樹脂飛散防止装置である。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、射出された樹脂が型締部に到達することを防止する遮蔽部材が、ノズル前進方向、即ち遮蔽部材がノズルからの距離を確保する方向、に回動して固定盤のロケート孔を遮蔽することで、遮蔽部材とノズルとの間の距離を十分に確保することができる射出成形機の樹脂飛散防止装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の第1の実施形態における主要な構成を説明するための外観斜視図である。
【図2】図1に示される本発明の第1の実施形態が動作する際の遮蔽部材の状態(格納位置)を説明する図である。
【図3】図1に示される本発明の実施形態が動作する際の遮蔽部材の状態(回動途中)を説明する図である。
【図4】図1に示される本発明の実施形態が動作する際の遮蔽部材の状態(遮蔽位置)を説明する図である。
【図5】本発明の実施形態に用いられる遮蔽部材が複数に分割された例において、本発明の実施形態が動作する際の遮蔽部材の状態(格納位置)を説明する図である。
【図6】本発明の実施形態に用いられる遮蔽部材が複数に分割された例において、本発明の実施形態が動作する際の遮蔽部材の状態(回動途中)を説明する図である。
【図7】本発明の実施形態に用いられる遮蔽部材が複数に分割された例において、本発明の実施形態が動作する際の遮蔽部材の状態(遮蔽位置)を説明する図である。
【図8】本発明の実施形態に用いられる遮蔽部材を回動させる回動軸が機台に設置された例を説明する図である。
【図9】本発明の実施形態に用いられる遮蔽部材を回動させる回動軸がスクリュシリンダに設置された例であって、遮蔽部材が遮蔽位置にある状態を説明する図である。
【図10】本発明の実施形態に用いられる遮蔽部材を回動させる回動軸がスクリュシリンダに設置された例であって、遮蔽部材が格納位置にある状態を説明する図である。
【図11】射出成形機におけるパージ作業を説明する図である。
【図12】従来技術の遮蔽部材を説明する図である。
【図13】図12の二点鎖線の断面を矢印方向に見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を説明する。なお、従来技術と同じまたは類似する構成については同じ符号を用いて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態における主要な構成を説明するための外観斜視図である。射出部16側から固定盤22のノズル挿通孔30の部分を見た図である。遮蔽部材50は固定盤22に設けられたノズル挿通孔30の内周の曲面に沿うように形成された略コの字形状をなす板状部材である。遮蔽部材50のロケート孔32に近接する側はロケート孔32の中心方向に折れ曲がっている。遮蔽部材50はその両端部が固定盤22に固定された回動軸支持部材52a,52bに設けられた回動軸54a,54bにより回動自在に軸支されている。回動軸54aと回動軸54bとを結ぶ線分は本実施形態ではノズル挿通孔30の中心軸と交叉するように配置されている。
なお、図1では回動軸54aと回動軸54bはベース面に対して水平な軸であるが、回動軸はベース面に対して垂直な方向あるいは任意の方向でもよい。
【0012】
図1に示される遮蔽部材50のノズル挿通孔30内での格納位置は、成形作業を実行可能なように退避位置に在る状態である。パージ作業を実行する際には、射出装置18を駆動することによりスクリュシリンダ24を固定盤22から遠ざかる方向に後退させる。パージ作業を実行する際に、ロケート孔32を飛び越えて型締部14側に高熱の溶融樹脂(パージ廃材40)が飛散しないように、作業者は遮蔽部材50に設けられた把持部を回動軸54a,54bの回りに引っ張りロケート孔32を遮蔽する位置まで遮蔽部材50を回動させることができる。あるいは、制御装置20によって制御される図示しない駆動用モータによって自動的に回動させる構成としてもよい。
【0013】
次に、図2,図3,図4を用いて、図1を用いて説明した遮蔽部材50を備えた本発明に実施形態の動作を説明する。図2は図1に示される本発明の第1の実施形態が動作する際の遮蔽部材50の状態(格納位置)を説明する図である。図3は図1に示される本発明の実施形態が動作する際の遮蔽部材50の状態(回動途中)を説明する図である。図4は図1に示される本発明の実施形態が動作する際の遮蔽部材50の状態(遮蔽位置)を説明する図である。なお、ここでは、回動軸支持部材52a,52bは固定盤22に取り付けられている。
【0014】
図2に示される遮蔽部材50は、通常、射出成形機10を用いて成形作業を実行するのに障害にならない位置に位置決めされている(格納位置)。この実施形態では、ノズル挿通孔30の下部が格納位置である。
作業者はパージ作業を実施する際には、パージ作業を開始する前に、遮蔽部材50を図示しない把持部を引っ張って回動軸54a,54b回りにロケート孔32を遮蔽する方向に回動する。図3は遮蔽部材50がロケート孔32を遮蔽する方向に回動途中の状態を図示している。このように遮蔽部材50を回動させることにより、遮蔽部材50の略コの字形状部がノズル26の固定盤22に対する前進方向、すなわち遮蔽部材50がノズル26からの距離を確保する方向に回動して、固定盤22のロケート孔32を遮蔽するので、遮蔽部材50のノズル26に対向する面とノズル26の先端との離間距離を十分に確保することができる。なお、遮蔽部材50で受け止めたパージ廃材40は下方に流れ、パージ廃材流下路38に流れ落ち、パージ廃材流下路38を更に流下し、図示しない回収トレーにパージ廃材40は回収される。
【0015】
そして、図4に示されるように、遮蔽部材50が完全にロケート孔32を遮蔽した状態となる遮蔽位置で、遮蔽部材50を位置決めして(遮蔽位置)、図示しないロック機構によりロックする。ロック機構を備えることによって、誤って遮蔽部材50が回動しロケート孔32の遮蔽が解かれる状態になることを防止できる。なお、ロケート孔32の矢印破線はロケート孔32が遮蔽部材50により遮蔽されていることを示している。
【0016】
図1,図2,図3,図4を用いて、遮蔽部材が1個の遮蔽部材50を備えた本発明の実施形態を説明した。本発明の実施形態において遮蔽部材は1個に限定されず複数個の遮蔽部材を用いることも可能である。射出成形機10が大型である場合、ロケート孔32の内径も大きくなる。そうすると、ロケート孔32を遮蔽する遮蔽部材も大型となり人手で回動するのが困難な場合が生じる。また、大型の遮蔽部材を狭い空間に取り付ける作業も困難となる。そこで、遮蔽部材を複数に分割することにより前記問題を解決することができる。
【0017】
図5,図6,図7を用いて、遮蔽部材が2個の場合の遮蔽部材60,61を備えた本発明の実施形態を説明する。図5は本発明の実施形態に用いられる遮蔽部材が2つに分割された例において、本発明の実施形態が動作する際の遮蔽部材の状態(格納位置)を説明する図である。この実施形態では、遮蔽部材60と遮蔽部材61の2つを備えている。遮蔽部材61の格納位置は図2に示される遮蔽部材50の格納位置と同様にノズル挿通孔30の下部である。遮蔽部材61の格納位置はノズル挿通孔30内の遮蔽部材60と対向する位置である。
【0018】
遮蔽部材60,61は固定盤22に設けられたノズル挿通孔30の内周の曲面に沿うように形成された略コの字形状をなす板状部材である。遮蔽部材60はその両端部が固定盤22に固定された回動軸支持部材62a,62bに設けられた回動軸64a1,64b1により回動自在に軸支されている。遮蔽部材61はその両端部が固定盤22に固定された回動軸支持部材62a,62bに設けられた回動軸64a2,64b2により回動自在に軸支されている。回動軸64a2と回動軸64b2とを結ぶ線分は本実施形態ではノズル挿通孔30の中心軸と交叉するように配置されている。この実施形態では、回動軸64a1,64a2は単一の回動軸支持部材62aに設けられている。また、回動軸64b1,64b2も同様に単一の回動軸支持部材62bに設けられている。そして、これらの回動軸支持部材62a,62bは固定盤22に取り付けられている。なお、それぞれの回動軸64a1,64a2,64b1,64b2をそれぞれ独立した回動軸支持部材により構成してもよい。
【0019】
図5に示される遮蔽部材60,61のノズル挿通孔30内での格納位置は、成形作業を実行可能なように退避位置に在る状態である。パージ作業を実行する際には、射出装置18を駆動することによりスクリュシリンダ24を固定盤22から遠ざかる方向に後退させる。パージ作業を実行する際に、ロケート孔32を飛び越えて型締部14側に高熱の溶融樹脂(パージ廃材40)が飛散しないように、作業者は遮蔽部材60,61に設けられた図示しない把持部を回動軸64a1,64b1、回動軸64a2,64b2の回りに引っ張りロケート孔32を遮蔽する位置まで遮蔽部材60,61を回動させることができる。あるいは、制御装置20によって制御される図示しない駆動用モータによって自動的に回動させる構成としてもよい。
【0020】
図6は本発明の実施形態に用いられる遮蔽部材が2つに分割された例において、本発明の実施形態が動作する際の遮蔽部材の状態(回動途中)を説明する図である。遮蔽部材60は、ノズル26の固定盤22に向かって前進する方向、すなわち、遮蔽部材60がノズル26からの距離を確保する方向に回動して固定盤22のロケート孔32を遮蔽する。同様に、遮蔽部材61は、ノズル26の固定盤22に向かって前進する方向、すなわち、遮蔽部材61がノズル26からの距離を確保する方向に回動して固定盤のロケート孔32を遮蔽する。この実施形態では、遮蔽部材60と遮蔽部材61とによってロケート孔32を遮蔽する。
【0021】
図7は本発明の実施形態に用いられる遮蔽部材が2つに分割された例において、本発明の実施形態が動作する際の遮蔽部材の状態(遮蔽位置)を説明する図である。遮蔽部材60と遮蔽部材61とで完全にロケート孔32を遮蔽した状態となる遮蔽位置で、遮蔽部材60,61を位置決めして(遮蔽位置)、図示しないロック機構により固定する。ロック機構を備えることによって、誤って遮蔽部材60,61が回動しロケート孔32の遮蔽が解かれる状態になることを防止できる。
【0022】
上述した本発明の実施形態では遮蔽部材の回動軸を支持する回動軸支持部材52a,52b,62a、62bが固定盤22に取り付けられている。これらの回動軸支持部材52a,52b,62a、62bは、固定盤22以外の射出成形機10を構成する要素に取り付けてもよい。
図8は本発明の実施形態に用いられる遮蔽部材を回動させる回動軸が機台12に設置された例を説明する図である。図8に示される本発明の実施形態と図2に示される本発明の実施形態の相違点は、遮蔽部材70を回動可能に支持する回動軸74a,74bを備えた回動軸支持部材72a,72bの下部が機台12に取り付けられている点である。その他の構成は図1を用いて説明したのと同様である。なお、ロケート孔32の矢印破線はロケート孔32が遮蔽部材70により遮蔽されていることを示している。
【0023】
図9と図10は回動軸がスクリュシリンダに設置された実施形態を説明する図である。図9は遮蔽部材が遮蔽位置にある状態を説明する図である。また、図10は遮蔽部材が格納位置にある状態を説明する図である。図9,図10に示される本発明の実施形態では、遮蔽部材80を回動可能に支持する回動軸84a,84bを備えた回動軸支持部材82a,82bがスクリュシリンダ24の側面に取り付けられている。この実施形態では、遮蔽部材80はノズル26の両側面を覆うように略コの字形状を有する。なお、回動軸支持部材82bと回動軸84bはスクリュシリンダ24の陰に隠れている。
【0024】
成形作業を行う際には、遮蔽部材80は図10に示されるようにスクリュシリンダ24の上,左,右側面を覆うように格納位置で格納される。パージ作業を行う際には、パージ作業を開始する前に、遮蔽部材80を図示しない把持部を引っ張って回動軸84a,84b回りにロケート孔32を遮蔽する方向に回動する。このように遮蔽部材80を回動させることにより、遮蔽部材80のコの字形状部がノズル26の固定盤22に対する前進方向、すなわち遮蔽部材80がノズル26からの距離を確保する方向に回動して、固定盤22のロケート孔32を遮蔽するので、遮蔽部材80とノズル26の先端との離間距離を十分に確保することができる。
【0025】
上述したように本発明の各実施形態では、射出された樹脂が型締部14に到達することを防止する遮蔽部材50,60,61,70,80が、固定盤22のノズル挿通孔30へのノズル26の前進動作を妨げない位置に格納され、格納位置からノズル前進方向に回動して、固定盤22のロケート孔32を遮蔽することができる。
【符号の説明】
【0026】
10 射出成形機
12 機台
14 型締部
16 射出部
18 射出装置
20 制御装置
22 固定盤
24 スクリュシリンダ
26 ノズル
28 タイバー
30 ノズル挿通孔
32 ロケート孔
34 支持部材
36 遮蔽部材
38 パージ廃材流下路
40 パージ廃材

50 遮蔽部材
52a,52b 回動軸支持部材
54a,54b 回動軸

60,61 遮蔽部材
62a,62b 回動軸支持部材
64a1,64a2,64b1,64b2 回動軸

70 遮蔽部材
72a,72b 回動軸支持部材
74a,74b 回動軸

80 遮蔽部材
82a,82b 回動軸支持部材
84a,84b 回動軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
射出された樹脂が型締部に到達することを防止する射出成形機の樹脂飛散防止装置において、
ノズル挿通部へのノズルの前進動作を妨げず且つスクリュシリンダと干渉しない格納位置と、格納位置からノズル前進方向に回動した位置であって固定盤のロケート孔を遮蔽する遮蔽位置との間を回動可能な遮蔽部材を設けたことを特徴とする射出成形機の樹脂飛散防止装置。
【請求項2】
前記遮蔽部材を回動自在に支持する回動軸が固定盤または機台またはスクリュシリンダに設けられたことを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の樹脂飛散防止装置。
【請求項3】
前記遮蔽部材が複数に分割されて構成されたことを特徴とする請求項1または2のいずれか一つに記載の射出成形機の樹脂飛散防止装置。
【請求項4】
前記回動軸は前記遮蔽部材の両端部を支持して回動する機構であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の射出成形機の樹脂飛散防止装置。
【請求項5】
前記遮蔽部材は前記ロケート孔方向に湾曲し前記回動軸で両端部が支持される構造を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の射出成形機の樹脂飛散防止装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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