説明

導波管型終端器、およびレーダ装置

【課題】本体を大型化することなく、導波管内における電波吸収体の固定強度の経年劣化を十分に抑えた導波管型終端器を提供する。
【解決手段】導波管型終端器1は、下板部材2の電波吸収体配置領域に載置した電波吸収体4が下板部材2の左右両側および背面のそれぞれに立設する立設片との間にほとんど隙間が生じない。また、電波吸収体4は、短絡終端反対側の端部も、段差部2aの壁面とほとんど隙間が生じない。このため、下板部材2の電波吸収体配置領域に載置した電波吸収体4は、下板部材2の左右両側および背面のそれぞれに立設する立設片や、段差部2aの壁面によって、電波吸収体配置領域内での移動および挙動を制限し、保持できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、導波管の一端を電気的に短絡した短絡終端とし、この短絡終端の端面に対向させて電波吸収体を配置した導波管型終端器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ミリ波やマイクロ波を用いるレーダ等では、伝送路である導波管の終端に終端器(導波管型終端器)を取り付けることがある。この終端器は、矩形導波管内の一端を電気的に短絡した短絡終端とし、この短絡終端の端面に対向させて電波吸収体を導波管内に配置した構成である。従来の終端器は、接着剤や、ネジで電波吸収体を導波管内に固定していた。
【0003】
特に、電波吸収体をネジで固定する終端器では、このネジにより生じる反射を打ち消すために、電波吸収体を固定する2本のネジの取り付け位置を伝搬方向にλ/4だけ離すことを提案したものがある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第2670640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、接着剤で電波吸収体を導波管内に固定する終端器は、組み立て時に、接着剤が硬化し、電波吸収体が固定されるまでの時間が必用になる。このため、終端器の組み立てにかかる時間が長くなり、組み立て作業が効率的に行えなかった。また、接着剤は、導波管と、電波吸収体と、の間に位置するので、導波管内で発生した熱によって接着強度が劣化し、信頼性の面で問題があった。また、電波吸収体を構成する金属の熱膨張係数が異なるため、歪みが生じ、接着剤が剥離する問題点もあった。
【0006】
これに対して、特許文献1に記載された構成は、ネジで電波吸収体を導波管内に固定するので、上述の問題については生じない。しかし、電波吸収体を固定する2本のネジの取り付け位置を伝搬方向にλ/4だけ離す必用があるので、その分だけ導波管を長くする必用があった。その結果、終端器本体が大型化するという問題があった。
【0007】
この発明の目的は、本体を大型化することなく、導波管内における電波吸収体の保持強度の経年劣化を十分に抑えた導波管型終端器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の導波管型終端器は、上述の課題を解決し、その目的を達するために、以下のように構成した。
【0009】
この発明の導波管終端器は、一端が電気的に短絡された短絡終端である矩形導波管と、
該矩形導波管内の前記短絡終端に配置された電波吸収体と、矩形導波管の壁面に対して形成された凹部もしくは突起部により電波吸収体を係止する係止手段と、を備える。
【0010】
この構成では、接着剤等を用いることなく、係止手段により電波吸収体が導波管内の所定位置で固定される。
【0011】
また、この発明の導波管型終端器では、係止手段は、矩形導波管の壁面に対して設けられた、電波吸収体が収容可能な形状の凹部である。
【0012】
この構成では、係止手段を凹部で形成する場合について示している。この場合、電波吸収体の一部が凹部内に収まることで、電波吸収体が保持される。
【0013】
また、この発明の導波管型終端器では、係止手段は、短絡終端となる壁面から、電波吸収体の長さに略等しい距離だけ電波搬送方向に沿って離間した位置に設けられた突起部である。
【0014】
この構成では、係止手段を突起部で形成する場合について示している。この場合、電波吸収体における短絡終端と反対側の端部が突起部に当接することで、電波吸収体が保持される。
【0015】
また、この発明の導波管型終端器では、突起部は、導波管を開口面から見た長手方向の端部近傍に形成されている。
【0016】
また、この発明の導波管型終端器では、突起部は、長手方向を四等分した端部近傍の1/4の領域に形成されている。
【0017】
これらの構成では、突起部を設ける位置について具体的に示している。このような位置は、電界強度が弱いため、突起部を設けても、電波伝搬に殆ど影響を与えない。すなわち、電波伝搬に影響を与えることなく、電波吸収体を保持することができる。
【0018】
また、この発明の導波管型終端器では、電波吸収体は、電波搬送方向に沿って、短絡終端に近づくほど、導波管の開口の短手方向に沿った高さが高くなる形状である。そして、凹部および突起部は、次に条件を満たすように形成されている。
【0019】
凹部の深さもしくは突起部の高さをhとし、電波吸収体の短絡終端側の高さをHとし、電波吸収体の電波伝搬方向に沿った長さをLとし、凹部の短絡終端と反対側の壁面もしくは突起部から短絡終端までの距離をDとする。この場合に、h>L(D−L)/Hが成り立つ。
【0020】
この構成では、凹部および突起部の具体的寸法を示しており、当該寸法条件を満たすことで、より確実に電波吸収体を導波管内の短絡終端の位置に保持することができる。
【0021】
また、この発明の導波管型終端器では、導波管外部から短絡終端となる壁を貫通し、先端が電波吸収体に当接するもしくは螺合するネジを備える。
【0022】
この構成では、前記凹部もしくは突起部ととともにネジによって電波吸収体が固定される。これにより、より確実に電波吸収体を導波管内の短絡終端の位置に固定することができる。
【0023】
また、この発明は上述の導波管型終端器を備えた導波管と、該導波管に接続するアンテナと、導波管を介してアンテナに接続する送受信部と、を備えたレーダ装置に関する。
【0024】
この構成とすることで、導波管終端器の経年劣化によるレーダ装置の特性劣化を抑制できる。
【発明の効果】
【0025】
この発明によれば、導波管型終端器本体を大型化することなく、導波管内における電波吸収体の保持強度の経年劣化が十分に抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】この発明の実施形態にかかる導波管型終端器の分解図である。
【図2】電波吸収体を下板部材の電波吸収体配置領域に載置した状態を示す上面図である。
【図3】電波吸収体を下板部材の電波吸収体配置領域に載置した状態を示す側面断面図である。
【図4】段差部の壁面の高さhを説明する図である。
【図5】別の実施形態にかかる導波管型終端器の分解図である。
【図6】別の実施形態にかかる電波吸収体を下板部材の電波吸収体配置領域に載置した状態を示す上面図である。
【図7】別の実施形態にかかる電波吸収体を下板部材の電波吸収体配置領域に載置した状態を示す側面断面図である。
【図8】導波管断面における電界強度分布を示す図である。
【図9】さらに、別の実施形態にかかる電波吸収体を下板部材の電波吸収体配置領域に載置した状態を示す側面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、この発明の実施形態である導波管型終端器について説明する。なお、本実施形態に示す導波管型終端器は、例えばレーダ装置の導波管に用いられている。具体的には、レーダ装置は、アンテナと、送受信部とを備える。送受信部は、探知信号を生成し、受信信号から例えば探知画像を生成する等の物標探知処理を実行する。このようなレーダ装置において、導波管は、アンテナと送受信部とを接続する機能を有し、送受信部で生成された探知信号をアンテナへ伝送し、アンテナで受信した受信信号を送受信部へ伝送する。
【0028】
図1は、この発明の実施形態にかかる導波管型終端器の分解図である。この導波管型終端器1は、下板部材2と、上板部材3と、電波吸収体4と、を有している。下板部材2は、左右両側、および背面のそれぞれに、立設する立設片を設けた形状である。左右両側、および背面の立設片は、連続しており、下板部材2の底面を囲んでいる。左右両側、および背面の立設片の高さは、同じである。
【0029】
上板部材3は、下板部材2の左右両側、および背面に設けた立設片の上端に載置し、ネジで下板部材2(立設片)に固定する構成である。下板部材2、および上板部材3の内側が、矩形導波路になる。電波吸収体4は、下板部材2、および上板部材3で形成される矩形導波路内に配置される。
【0030】
図2は、電波吸収体を下板部材の電波吸収体配置領域に載置した状態を示す上面図であり、図3は電波吸収体を下板部材の電波吸収体配置領域に載置した状態を示す側面断面図である。この導波管型終端器1は、下板部材2の背面に設けた立設片が電気的に短絡した短絡終端である。また、この導波管型終端器1は、前面側(短絡終端の反対側)に、導波管との接続に用いるフランジ部を有している。電波吸収体4は、三角柱形状、もしくはステップ形状など整合を勘案した形状であり、下板部材2上に載置する構成である。
【0031】
なお、ここでは、電波吸収体4は、三角柱形状として説明する。
【0032】
下板部材2の底面は、背面に立設する立設片(短絡終端)から、前面側に距離Dの位置までの領域の底面の高さを、削り出し加工等により、他の領域(短絡終端から前面側に距離Dの位置から前面側の領域)よりも低くしている。すなわち、下板部材2の底面は、短絡終端から前面側に距離Dの位置に、幅方向にわたって、高さhの段差部2aを有する形状である。
【0033】
下板部材2の短絡終端から、前面側に距離Dの位置までの領域が、電波吸収体4を配置する電波吸収体配置領域である。電波吸収体4は、下板部材2に載置する載置面が、下板部材2の底面における上述した削り出し加工を施した領域(電波吸収体配置領域)よりも少し小さい矩形形状である。また、電波吸収体4は、下板部材2の電波吸収体配置領域に配置したときに、下板部材2の短絡終端に対向する面(短絡終端対向面)が、短絡終端と同じ大きさの矩形形状である。電波吸収体4は、上述の載置面と、短絡終端対向面とが直交する平面である。
【0034】
ここで、この導波管型終端器1の組み立て工程について説明する。まず、電波吸収体4を、下板部材2の電波吸収体配置領域に載置する。また、このとき、接着剤は、電波吸収体4の固定に使用しない。そして、上板部材3を下板部材2に載置し、ネジで固定する。これにより、導波管型終端器1の組み立てが完了する。
【0035】
上述したように、電波吸収体4は、載置面が下板部材2に形成した電波吸収体配置領域よりも少し小さい矩形形状であるので、無理なく、下板部材2の電波吸収体配置領域に載置することができる。下板部材2の電波吸収体配置領域に載置した電波吸収体4は、下板部材2の、左右両側および背面のそれぞれに立設する立設片との間にほとんど隙間が生じない。また、電波吸収体4は、短絡終端反対側の端部も、段差部2aの壁面とほとんど隙間が生じない。したがって、下板部材2の電波吸収体配置領域に載置した電波吸収体4は、下板部材2の左右両側および背面のそれぞれに立設する立設片や、段差部2aの壁面によって、電波吸収体配置領域内での移動および挙動が制限される。すなわち、下板部材2の電波吸収体配置領域に載置した電波吸収体4は、下板部材2の左右両側および背面のそれぞれに立設する立設片や、段差部2aの壁面によって保持される。
【0036】
このように、この導波管型終端器1は、接着剤を使用せずに、電波吸収体4を矩形導波管内(下板部材2)に保持する構成であるので、組み立て作業が効率的に行える。また、接着剤を使用しないので、導波管内で発生した熱による接着強度の劣化にともなう、電波吸収体4の保持強度の低下、接着剤の剥離も生じず、信頼性の向上が図れる。
【0037】
また、この導波管型終端器1は、下板部材2の電波吸収体配置領域に載置した電波吸収体4を、下板部材2の左右両側および背面のそれぞれに立設する立設片や、段差部2aの壁面によって、電波吸収体配置領域内での移動および挙動を制限し保持する構成であるので、導波管を無駄に長くする必要がなく、本体の大型化も生じない。
【0038】
次に、上述した実施形態における、段差部2aの壁面の高さhについて説明する。図4は、段差部の壁面の高さhを説明する図である。
【0039】
上述したように、下板部材2は、削り出し加工等により、電波吸収体配置領域を底面に形成している。電波吸収体配置領域や、電波吸収体4の加工精度により、電波吸収体4を下板部材2の電波吸収体配置領域に載置したときに、下板部材2の短絡終端と、電波吸収体4の短絡終端対向面と、が完全に平行にならず、若干の傾斜角が生じる。この傾斜角が図4に示すθである。
【0040】
また、電波吸収体4は、下板部材2に載置する載置面が、下板部材2の電波吸収体配置領域よりも少し小さい矩形形状である。ここで、図4に示すように、下板部材2の短絡終端から、段差部2aまでの長さをD、電波吸収体4の対応する方向の底面の長さをL(L<D)とすると、傾斜角がθであるとき、電波吸収体4の短絡終端反対側の端部は、下板部材2の電波吸収体配置領域面よりも、
L×sinθ
だけ、上方に位置する。
【0041】
段差部2aの壁面の高さhは、θを、電波吸収体4の短絡終端反対側の端部が段差部2aの壁面に当接する角度にしたときにおける、電波吸収体4の短絡終端反対側の端部の電波吸収体配置領域面からの高さよりも高くしなければならない。ここで、電波吸収体4の短絡終端対向面の高さをHとすると、θを、電波吸収体4の短絡終端反対側の端部が段差部2aの壁面に当接する角度にしたときにおける、電波吸収体4の短絡終端反対側の端部の電波吸収体配置領域面からの高さは、近似式で、
L(D−L)/H
になる。したがって、この実施形態の導波管型終端器1は、段差部2aの壁面の高さhを、上述した、
L(D−L)/H
以上の高さにするのがこのましい。
【0042】
これにより、段差部2aが、電波吸収体4の移動および挙動を確実に制限できる。
【0043】
次に、この発明の別の実施形態について説明する。図5は、この別の実施形態にかかる導波管型終端器の分解図である。この導波管型終端器1も、下板部材2と、上板部材3と、電波吸収体4と、を有しており、上述した導波管型終端器1と同様の構成である。上述した導波管型終端器1と異なる点は、下板部材2の底面に段差部2aではなく、突出部2bを形成したところである。
【0044】
図6は、電波吸収体を下板部材の電波吸収体配置領域に載置した状態を示す上面図であり、図7は電波吸収体を下板部材の電波吸収体配置領域に載置した状態を示す側面断面図である。この導波管型終端器1では、短絡終端から突出部2bまでの領域が、電波吸収体配置領域になる。この突出部2bは、背面に立設する立設片(短絡終端)から、前面側に距離Dの位置に設けている。また、突出部2bは、下板部材2の左右両側に1つずつ(合計2つ)設けている。下板部材2は、突出部2bを底面に一体形成した構成である。
【0045】
導波管断面における、電界は、図8に示すように、
E(l)=sin(l/2a)
で分布している。すなわち、幅方向の中心に近いほど、電界が強い。突出部2bは、金属であるので、電界強い位置に設けると、導波管内における電磁界分布を乱し、特性を低下させる。また、突出部2bは、その高さが高くなるにつれて、導波管内における電磁界分布を乱す度合が大きくなる。この導波管型終端器1は、突出部2bを電界が比較的弱い左右両端部に設けるとともに、その高さも比較的低くしている。例えば、突出部2bは、矩形導波路の幅を4等分したときに、左右両端に位置する範囲内に設けている。また、突出部2bは、その高さを、矩形導波路の高さを4等分した高さよりも、低くしている。図8において、破線で示す領域が、上述した突出部2bを設けるのに適した範囲である。
【0046】
この導波管型終端器1も、電波吸収体4を下板部材2の電波吸収体配置領域に載置した後、上板部材3を下板部材2に載置し、ネジで固定することで組み立てる。
【0047】
この導波管型終端器1は、下板部材2の電波吸収体配置領域に載置した電波吸収体4は、下板部材2の、左右両側および背面のそれぞれに立設する立設片との間にほとんど隙間が生じない。また、電波吸収体4は、短絡終端反対側の端部も、突出部2bとほとんど隙間が生じない。したがって、下板部材2の電波吸収体配置領域に載置した電波吸収体4は、下板部材2の左右両側および背面のそれぞれに立設する立設片や、突出部2bによって、電波吸収体配置領域内での移動および挙動が制限される。すなわち、下板部材2の電波吸収体配置領域に載置した電波吸収体4は、下板部材2の左右両側および背面のそれぞれに立設する立設片や、突出部2bによって保持される。
【0048】
したがって、上述した実施形態の導波管型終端器1と同様に、組み立て作業が効率的に行えるとともに、本体の大型化も生じない。
【0049】
なお、上記の説明では、下板部材2の底面に設ける突出部2bを2つとしたが、突出部2bの個数については、1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。ただし、この場合も、突出部2bは、図8に示した破線で囲んだ領域内に設けるのが好ましい。
【0050】
さらに、図9に示すように、下板部材2の電波吸収体配置領域に載置した電波吸収体4を、導波管型終端器1の外側から短絡終端を通したネジ5で前面側に押圧することにより、この電波吸収体4の短絡終端反対側の端部を突出部2bに押し当て、固定する構成としてもよい。これにより、電波吸収体4を一層強固に保持できる。この場合、ネジ5を通すためのタップを導波管型終端器1の短絡終端に形成すればよい。
【0051】
また、電波吸収体4を固定するネジ5の周辺は、電波吸収体4が電磁波の大部分を吸収しているので、導波管内における電磁界分布をほとんど乱すこともない。
【0052】
なお、図9では、図5に示した導波管型終端器1を例にして、電波吸収体4をネジ5で固定する構成を示したが、図1に示した導波管型終端器1においても、導波管型終端器1の外側から短絡終端を通したネジ5で電波吸収体4を固定する構成としてもよい。
【0053】
また、電波吸収体4を固定するために用いる、導波管型終端器1の外側から短絡終端を通すネジ5については、1本であってもよいし、複数本であってもよい。
【符号の説明】
【0054】
1…導波管型終端器
2…下板部材
2a…段差部
2b…突出部
3…上板部材
4…電波吸収体
5…ネジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端が電気的に短絡された短絡終端である矩形導波管と、
該矩形導波管内の前記短絡終端に配置された電波吸収体と、
前記矩形導波管の壁面に対して形成された凹部もしくは突起部により前記電波吸収体を係止する係止手段と、を備えた導波管型終端器。
【請求項2】
請求項1に記載の導波管型終端器であって、
前記係止手段は、前記矩形導波管の壁面に対して設けられた、前記電波吸収体が収容可能な形状の凹部である、導波管型終端器。
【請求項3】
請求項1に記載の導波管型終端器であって、
前記係止手段は、前記短絡終端となる壁面から、前記電波吸収体の長さに略等しい距離だけ電波搬送方向に沿って離間した位置に設けられた突起部である、導波管型終端器。
【請求項4】
請求項3に記載の導波管型終端器であって、
前記突起部は、前記導波管を開口面から見た長手方向の端部近傍に形成されている、導波管終端器。
【請求項5】
請求項4に記載の導波管型終端器であって、
前記突起部は、前記長手方向を四等分した端部近傍の1/4の領域に形成されている、導波管型終端器。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の導波管型終端器であって、
前記電波吸収体は、前記電波搬送方向に沿って、前記短絡終端に近づくほど、前記導波管の開口の短手方向に沿った高さが高くなる形状であり、
前記凹部の深さもしくは前記突起部の高さをhとし、
前記電波吸収体の短絡終端側の高さをHとし、
前記電波吸収体の前記電波伝搬方向に沿った長さをLとし、
前記凹部の前記短絡終端と反対側の壁面もしくは前記突起部から短絡終端までの距離をDとした場合に、
h>L(D−L)/H
が成り立つように、前記凹部もしくは前記突起部が形成されている、導波管型終端器。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の導波管型終端器であって、
導波管外部から前記短絡終端となる壁を貫通し、先端が前記電波吸収体に当接するもしくは螺合するネジを備える、導波管型終端器。
【請求項8】
請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の導波管型終端器を備えた導波管と、
該導波管に接続するアンテナと、
前記導波管を介して前記アンテナに接続する送受信部と、を備えたレーダ装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2012−109883(P2012−109883A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−258435(P2010−258435)
【出願日】平成22年11月19日(2010.11.19)
【出願人】(000166247)古野電気株式会社 (441)
【Fターム(参考)】