説明

小動物飼育装置

【課題】簡単な構成によってケージ内の空気の換気を行うことができ、また、給水装置に入る水の量が少なく、そのため補充を頻繁に行う必要のない小動物飼育装置を提供する。
【解決手段】小動物飼育ラック4内に配設されるケージ2と、ケージ2内の空気を換気する換気装置6と、を備えた小動物飼育装置である。ケージ2は、上面が開口する箱体20と、箱体20の上面の開口部を覆う蓋22とを有し、蓋22に給水装置8および給餌装置がそれぞれ設けられている。蓋22に空気の排気口12および吸気口11がそれぞれ設けられ、該空気の排気口12と吸気口11の間において蓋22の下面より遮蔽板14が垂設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ラット、マウス、モルモット等の小動物を飼育する際に使用される小動物飼育装置に関し、詳しくは実験動物を入れるケージの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
小動物飼育装置は、アングル材などで構成される直方体形の枠体と、この枠体を上下に複数段に分割する棚枠と、これらの棚枠のそれぞれの上に形成される複数の飼育スペース内に載置される飼育用ケージと、を有している。小動物飼育装置には、さらに各飼育用ケージ内へ空気を送る吸気口と、該ケージ内の空気を排出する排気口とがそれぞれ設けられている。そして、該排気口にはフィルタが設けられている。
【0003】
このような構成の小動物飼育装置において、排気口に連結された排気装置を作動させると、飼育用ケージ内の空気が排気装置内へ吸引され、フィルタによってろ過されると共に、飼育用ケージ内の小動物による汚れた空気が排出される。ケージ内の汚染空気が室内へ洩れないようにするために、通常は、ケージ内を陰圧とされている。
【0004】
ところで、動物を良好な健康状態に維持するために、十分な空気の入れ換えをケージ内部で行うことが必要である。また、個々のケージに餌および水を供給するシステムが必要である。
【0005】
特開2006−311863号公報(特許文献1)には、動物を収容するケージを、上面が開口する箱体と、該箱体の上面の開口部を覆う通気性を有する蓋とから構成し、蓋の後部には吸気口と排気口を設け、蓋の上面に通気口を設けた構成が記載されている。また、このケージでは、蓋に凹部を形成して、この凹部内に給水装置を配置するように構成されている。
【0006】
しかし、上記構成のケージでは、吸気口と排気口がそれぞれ蓋の後部に設けられているので、ケージ内の空気の換気が悪いという欠点があり、また給水装置が傾斜した状態で蓋の上部に配置されるので、給水装置内の水を半分以上残した状態となり、そのため多数のケージへの水の補給を頻繁に行う必要があり、また補充作業に上部カバーの取り外しを必要とすることから、ケージ内の環境が所定値から大きく変動することがある。
【0007】
特開平9−252676号公報(特許文献2)には、ラックに気流調整板を揺動自在に設けて、この気流調整板によって空気をケージの下部に案内するようにした装置が記載されている。
【0008】
しかし、特許文献2に記載の構成では、ケージをラックから出し入れする際や排気フィルターの保守点検等を行う際に、気流調整板が邪魔になるという欠点があり、また給水装置を設けることについては考慮されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2006−311863号公報
【特許文献2】特開平9−252676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述の欠点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、簡単な構成によってケージ内の空気の換気を行うことができ、また給水装置に入る水の量が多くなり、そのため水の補充を頻繁に行う必要のない小動物飼育装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の小動物飼育装置は以下を特徴とする。
(項目1) 小動物飼育ラック内に配設される小動物飼育用ケージと、該ケージ内の空気を換気する換気装置と、を備えた小動物飼育装置であって、
該ケージは、上面が開口する箱体と、該箱体の上面の開口部を覆う蓋と、を有し、該蓋に給水装置および給餌装置がそれぞれ設けられ、
該蓋に空気の排気口および吸気口がそれぞれ設けられ、該空気の排気口と吸気口の間において蓋の下面より遮蔽板が垂設され、
該給水装置は、該蓋に形成された第1の開口部と、該第1の開口部に気密的に嵌合されたコップ状の収容部と、該収容部内に配設された給水ボトルと、を有し、該収容部の底部に形成された通孔に該給水ボトルの先端部が気密的に嵌合し、
該給餌装置は、該蓋に形成された第2の開口部と、該第2の開口部に嵌合されたコップ状の餌収容部と、該餌収容部の開口を閉塞し得るキャップとを有する、小動物飼育装置。
(項目2) 前記蓋と前記箱体によって前記ケージ内に密閉空間が形成されている項目1に記載の小動物飼育装置。
(項目3) 前記遮蔽板が、前記蓋の全幅に亘って設けられている項目1に記載の小動物飼育装置。
(項目4) 前記給水装置および給餌装置がそれぞれ蓋の中央部に設けられ、該給水装置の収容部および該給餌装置の餌収容部の周囲に沿って前記遮蔽板が配設されている項目1に記載の小動物飼育装置。
(項目5) 前記給水装置および前記給餌装置が、それぞれ蓋の一側部に設けられ、
前記空気の排気口および吸気口のうち一方が蓋の他側部に設けられ、前記空気の排気口および吸気口のうち他方が蓋の略中央部に設けら、該略中央部に配設された該空気の排気口又は吸気口の周囲に沿って前記遮蔽板が配設されている項目1に記載の小動物飼育装置。
(項目6) 前記小動物飼育ラックは排気管を有し、該排気管と前記小動物飼育用ケージの排気口とが連結部材によって接続され、
該連結部材は、該排気管に形成された通孔に挿入される挿入管と、該挿入管に接続された漏斗状の弾性部材と、を有し、該弾性部材が前記排気口に当接している項目1に記載の小動物飼育装置。
【発明の効果】
【0012】
本発明の小動物飼育装置によれば、ケージは、上面が開口する箱体と、該箱体の上面の開口部を覆う蓋と、を有し、該蓋に給水装置および給餌装置がそれぞれ設けられ、該蓋に空気の排気口および吸気口がそれぞれ設けられ、該空気の排気口と吸気口の間において蓋の下面より遮蔽板が垂設されていることにより、吸気口から排気口へ流れる空気は遮蔽板に遮られるので、空気はこの遮蔽板の下方側を通過する。よって、空気の移動がケージ内の空気を巻き込んで排気口に吸込まれ排出されるので、ケージ内の換気を十分行うことができる。また、遮蔽板は蓋の下面に設けられているので、飼育ケージをラックから出し入れする場合でも、遮蔽板が障害となることがない。
【0013】
また、給水装置は、蓋に形成された第1の開口部と、該第1の開口部に気密的に嵌合されたコップ状の収容部と、該収容部内に配設された給水ボトルと、を有し、該収容部の底部に形成された通孔に該給水ボトルの先端部が気密的に嵌合し、該給餌装置は、該蓋に形成された第2の開口部と、該第2の開口部に嵌合されたコップ状の餌収容部と、該餌収容部の開口を閉塞し得るキャップとを有することにより、箱体と蓋とで形成されるケージ内を気密状態に保つことができ、ケージ内の汚染された空気が外部へ漏れることを防止できる。しかも、給水装置の収容部内に給水ボトルを垂直状態で配置できるので、給水ボトル内の水を最大限活用でき、水の取替えの頻度を少なくすることができる。そのため、多くのケージをラックに配置する場合であっても、水の補充のための作業および時間を低減することができる。
【0014】
さらに、小動物飼育ラックは排気管を有し、該排気管と小動物飼育用ケージの排気口とが連結部材によって接続され、該連結部材は、該排気管に形成された通孔に挿入される挿入管と、該挿入管に接続された漏斗状の弾性部材と、を有し、該弾性部材が前記排気口に当接していることにより、
排気管に連結部材の挿入管を挿入し、連結部材の弾性部材をケージの排気口に接続するだけで、ケージ内と排気管とを連通できる。よって、ケージをラック内に配置して連結部材の弾性部材を排気口に接続するだけで、ケージ内と排気管とを連通できるので、両者を連結するための操作が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例の飼育ケージの斜視図である。
【図2】図1に示す飼育ケージの概略断面図である。
【図3】図1に示す飼育ケージの概略平面図である。
【図4】図1に示す飼育ケージの排気装置部分の拡大斜視図である。
【図5】図4に示す排気装置部分の断面図である。
【図6】排気装置に使用する連結部材の正面図である。
【図7】小動物飼育ラックの正面図である。
【図8】本発明の他の実施例の飼育ケージの要部の断面図である。
【図9】本発明のさらに他の実施例の飼育ケージの要部の断面図である。
【図10】本発明のさらに他の実施例の飼育ケージの要部の断面図である。
【図11】本発明のさらに他の実施例の飼育ケージの概略断面図である。
【図12】図11に示す飼育ケージの概略平面図である。
【図13】図11に示す飼育ケージの斜視図である。
【図14】図11に示す飼育ケージの要部の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
【0017】
本発明の小動物飼育装置は、図7に示すように、小動物飼育ラック4内に配設される小動物飼育用ケージ2と、該ケージ2内の空気を換気する換気装置6と、を備えている。該飼育用ケージ2は、該ラック4の前面側に形成された開口部5から出し入れ可能に装着される。
【0018】
該ラック4は、アングル材などで構成される直方体形の枠体30と、この枠体30を上下に複数段に分割する棚枠32とから構成され、これらの棚枠32のそれぞれの上部に形成される複数の飼育スペース34内に複数の飼育用ケージ2が載置される。各飼育スペース34は前面側に開口部5を有し、開口部5よりスペース34内へケージ2が取り出し可能に配置される。
【0019】
ラック4には、排気装置36が接続されており、この排気装置36にケージ2の排気口12が接続されている。排気装置36を作動させると、飼育用ケージ2内の空気が排気管43を通して外部へ排出される。ラック4には空気の供給装置40が接続され、この空気供給装置40にケージ2の吸気口11が接続されている。
【0020】
図1〜図4に示すように、該ケージ2は上面が開口する箱体20と、該箱体20の上面の開口部を覆う蓋22と、を有する。箱体20は透明な合成樹脂よりなり、その上端の周縁にはフランジ21が外側方へ向けて延出されている。
【0021】
蓋22は透明な合成樹脂よりなり、その周縁にはフランジ24が外側方へ向けて延出されている。蓋22のフランジ24にはガスケットなどのシール材(図示せず)が取り付けられており、蓋22を箱体20に被せた際には、ケージ2の内部が気密状態となるように構成されている。通常、該蓋22の両端部には蓋22を箱体20の上面開口部に装着するためのロック手段(図示せず)が設けられている。
【0022】
該蓋22の中央部には給水装置8および給餌装置10がそれぞれ設けられている。該給水装置8は、該蓋22のほぼ中央部に形成された円形の第1の開口部16と、該第1の開口部16に気密的に嵌合されたコップ状の収容部17と、該収容部17内に取り出し可能に配設された給水ボトル18と、を有する。該収容部17の底部には通孔19が形成され、その通孔19に該給水ボトル18の先端部18aが気密的に嵌合している。つまり、ボトル18の先端部18aを通孔19に挿入した際に、該先端部18aの周囲に形成されたシール部(図示せず)が該通孔19に気密的に嵌合するようになっている。
【0023】
該給餌装置10は、該給水装置8に隣接して蓋22の中央部に形成された円形の第2の開口部26と、該第2の開口部26に嵌合されたコップ状の餌収容部27と、該餌収容部27の開口を気密的に閉塞し得るキャップ28とを有する、餌収容部27の底部には餌が下方に露出する程度の切欠部が形成されている。該キャップ28は、収容部27の上端開口に取り外し可能に嵌合されている。
【0024】
該蓋22の一方側端部に第1の盛り上がり部41が形成され、その第1の盛り上がり部41に空気の排気口12が設けられ、蓋22の他方側の端部に第2の盛り上がり部42が形成され、その第2の盛り上がり部42に吸気口11が設けられている。つまり、空気の排気口12と吸気口11との間に、上記した給水装置8および給餌装置10が並んで配置されている。
【0025】
空気の排気口12および吸気口11に、通常は除塵フィルター13が内部に配設されている(図8)。除塵フィルター13を取り付けることにより、排気集合管等での塵埃の沈積を極力回避できる。
【0026】
空気の排気口12と吸気口11の間において箱体20の両側部間に亘って蓋22の下面より遮蔽板14が垂設されている。
【0027】
図3に示すように、遮蔽板14は、蓋22の一側部から給水装置8側へ延びる直線部14aと、給水装置8の収容部17の周囲に沿って配置される第1湾曲部14bと、さらに給餌装置10へ延びる直線部14cと、給餌装置10の餌収容部27の周囲に沿って配置される第2湾曲部14dと、該第2湾曲部14bから蓋22の他側部へ延びる直線部14eとからなる。
【0028】
遮蔽板14の上下高さは、吸気口11から排気口12への空気の移動およびケージ2内の空気の攪拌が十分に行え、かつケージ2内に収容された小動物の行動を阻害しない程度に設定されれば良く、例えば、2〜6cmが好ましい。
【0029】
図4〜図6に示すように、上記小動物飼育ラック4は横方向に走る断面各形状の排気管43を有する。この排気管43と小動物飼育用ケージ2の上記排気口12とが連結部材44によって接続されている。連結部材44は、該排気管43に形成された通孔46に挿入される挿入管48と、該挿入管48に接続された漏斗状の弾性部材50と、を有する。挿入管48の側面には側口52が形成されている。排気管43の通孔46内にOリング47が装着され、このOリング47の孔内に挿入管48が挿入されている。
【0030】
排気口12には接続管54が接続され、またこの接続管54の開口部に接続プレート56が取り付けられている。そして、上記弾性部材50の開口端部が接続管54の開口部に弾性的に接続されている。
【0031】
次に、本発明の小動物飼育装置の使用方法を説明する。
【0032】
小動物を箱体20内へ入れた後、箱体20の上面開口部に蓋22を被せてロック手段によりロックする。この操作により箱体20の周囲がシールされる。
【0033】
蓋22の中央部にある第1の開口部16にコップ状の収容部17を装着し、この収容部17内に給水ボトル18を挿入する。収容部17の開口にはキャップを設けても良い。蓋22の中央部に形成された第2の開口部26にコップ状の餌収容部27を嵌合し、餌収容部27内に餌を入れるとともに収容部27の開口をキャップ28で閉塞する。
【0034】
次に、小動物飼育ラック4の排気管43と小動物飼育用ケージ2の排気口12とを連結部材44により接続し、排気装置36によってケージ2内の空気を排気すると、吸気口11から外部の空気がケージ2内へ吸引される。ここで、吸気口11から排気口12へケージ2内の空気が流れる際に、遮蔽板14に遮られるために図1の矢印に示すように、箱体20の下方へ誘導される。また、吸気口11から排気口12への空気の流れる途中に、給水装置8および給餌装置10が配置されているために、空気が撹拌される。
【0035】
なお、連結部材44の弾性部材50を接続プレート56に接続または当接することにより、ケージ2内と排気管43とを接続できるので、ケージ2をラック4内に配置して連結部材44の弾性部材50を排気口12に接続するだけでよく、操作性が良い。
【0036】
図8〜図10は、換気装置6の他の実施形態を示す。
【0037】
図8および図9において、連結部材44は、挿入管48と、その挿入管48に接続された2つの漏斗状の弾性部材50、50と、を有する。一方の弾性部材50が接続管54に接続され、他方の弾性部材50が排気管43の側面に当接している。
【0038】
図10に示すケージでは、蓋22の盛り上がり部41、42に吸気口11および排気口12が直接形成されている。この排気口12に連結部材44の弾性部材50が装着される。
【0039】
図11〜図14にさらに他の実施例を示す。
【0040】
この実施例において、蓋22の一側部には給水装置8と給餌装置10がそれぞれ設けられ、またそれらの装置8,10に近接して吸気口11が設けられ、蓋22の他側部には排気口12が設けられている。
【0041】
蓋22のフランジ24にはガスケットなどのシール材(図示せず)が取り付けられており、蓋22を箱体20に被せた際には、箱体20の内部が気密状態となるように構成されている。通常、該蓋22の両端部には蓋22を箱体20の上面開口部に装着するためのロック手段(図示せず)が設けられている。
【0042】
該吸気口11と排気口12との間には、両者を遮るように、遮蔽板14が蓋22の下面より垂設されている。
【0043】
以下、上記部材を詳細に説明する。
【0044】
蓋22の一側部に設けられた上記給水装置8は、蓋22に円形の開口部16を形成すると共に、その開口部16にコップ状の収容部17を配置し、該収容部17内に給水ボトル18を取り出し可能に配置して構成されている。
【0045】
該収容部17は開口部16に気密的に嵌合されている。収容部17の底部には通孔19が形成され、ボトル18の先端部18aを通孔19に挿入した際に、該先端部18aに形成されたシール部(図示せず)が該通孔20に気密的に嵌合するようになっている。
【0046】
上記給餌装置10は、蓋22に円形の開口部26を形成すると共に、その開口部26にコップ状の収容部27を配置して構成されている。収容部27の底部には餌が下方に露出する程度の切欠部が形成されている。収容部27の上端開口には、該開口を気密的に閉塞し得るキャップ28が取り外し可能に嵌合されている。
【0047】
上記遮蔽板14は、箱体20の両側部間に亘って蓋22の下面より垂設されている。図12に示すように、遮蔽板14は、蓋22の一側部から延びる直線部14aと、第1換気装置11の周囲に沿って配置される湾曲部14bと、該湾曲部14bから蓋22の他側部へ延びる直線部14cとからなる。
【0048】
遮蔽板14の上下高さは、吸気口11から排気口12への空気の移動およびケージ2ないの空気の攪拌が十分に行え、かつケージ2内に収容された小動物の行動を阻害しない程度に設定されれば良く、例えば、2〜6cmが好ましい。
【0049】
第1の換気装置としての吸気口11からケージ2内へ入った空気は、この遮蔽板14に遮られて図11の矢印に示すように、箱体20の下方へ誘導される。第2の換気装置としての排気口12は、蓋22の隅部に配置されている。
【0050】
吸気口11の位置と排気口12の取り付け位置は、ケージ2内の空気の換気を良くするために可能な限り離れて配置するのが好ましい。
【0051】
なお、図12に示す実施形態では、遮蔽板14は、2つの直線部14a、14cと湾曲部14bとから構成されているが、この形状には限定されず、直線部のみから構成しても良く、または全体を湾曲させて形成しても良い。また、遮蔽板14は垂直線に対してやや傾斜させて蓋22の下面に配置してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明によれば、ラット、マウス、モルモット等の小動物を飼育する際に使用される小動物飼育装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0053】
2 飼育ケージ
4 動物飼育ラック
6 換気装置
8 給水装置
10 給餌装置
11 吸気口
12 排気口
14 遮蔽板
20 箱体
22 蓋

【特許請求の範囲】
【請求項1】
小動物飼育ラック内に配設される小動物飼育用ケージと、該ケージ内の空気を換気する換気装置と、を備えた小動物飼育装置であって、
該ケージは、上面が開口する箱体と、該箱体の上面の開口部を覆う蓋と、を有し、該蓋に給水装置および給餌装置がそれぞれ設けられ、
該蓋に空気の排気口および吸気口がそれぞれ設けられ、該空気の排気口と吸気口の間において蓋の下面より遮蔽板が垂設され、
該給水装置は、該蓋に形成された第1の開口部と、該第1の開口部に気密的に嵌合されたコップ状の収容部と、該収容部内に配設された給水ボトルと、を有し、該収容部の底部に形成された通孔に該給水ボトルの先端部が気密的に嵌合し、
該給餌装置は、該蓋に形成された第2の開口部と、該第2の開口部に嵌合されたコップ状の餌収容部と、該餌収容部の開口を閉塞し得るキャップとを有する、小動物飼育装置。
【請求項2】
前記蓋と前記箱体によって前記ケージ内に密閉空間が形成されている請求項1に記載の小動物飼育装置。
【請求項3】
前記遮蔽板が、前記蓋の全幅に亘って設けられている請求項1に記載の小動物飼育装置。
【請求項4】
前記給水装置および給餌装置がそれぞれ蓋の中央部に設けられ、該給水装置の収容部および該給餌装置の餌収容部の周囲に沿って前記遮蔽板が配設されている請求項1に記載の小動物飼育装置。
【請求項5】
前記給水装置および前記給餌装置が、それぞれ蓋の一側部に設けられ、
前記空気の排気口および吸気口のうち一方が蓋の他側部に設けられ、前記空気の排気口および吸気口のうち他方が蓋の略中央部に設けら、該略中央部に配設された該空気の排気口又は吸気口の周囲に沿って前記遮蔽板が配設されている請求項1に記載の小動物飼育装置。
【請求項6】
前記小動物飼育ラックは排気管を有し、該排気管と前記小動物飼育用ケージの排気口とが連結部材によって接続され、
該連結部材は、該排気管に形成された通孔に挿入される挿入管と、該挿入管に接続された漏斗状の弾性部材と、を有し、該弾性部材が前記排気口に当接している請求項1に記載の小動物飼育装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2011−234656(P2011−234656A)
【公開日】平成23年11月24日(2011.11.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107755(P2010−107755)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(506237377)株式会社イートロン (5)
【Fターム(参考)】