説明

少なくとも1つの外部機能手段を装置に接続するための接続デバイス、かかる接続デバイスを含む装置、および、接続のための方法

本発明は、少なくとも1つの外部機能手段(1)を、該外部機能手段(1)を押圧することにより装置(200)に接続する、特に結合するための接続デバイス(100)に関する。接続デバイス(100)は、少なくとも1つの第1の接触部(111)を有する少なくとも1つの受容手段(151)を備える。接続デバイスは、第1の力(F)および第2の力(F)を加えることによって少なくとも第1の接触部(111)を第1の位置から第2の位置へ移動させるように構成される少なくとも1つの押圧手段を更に備える。2つの力(F)、(F)は異なる大きさを有する。また、本発明は、少なくとも1つの外部機能手段(1)を装置(200)に接続するための方法、および、そのような接続デバイス(100)を備える装置(200)に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つの外部機能手段を、該外部機能手段を押圧することによってある装置に接続するための請求項1の前文に係る接続デバイスに関する。また、本発明は、請求項19の前文に係る接続方法に関する。更に、本発明は、本発明に係る接続デバイスを含む請求項26に係る装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば医療技術処理機器、実験技術装置、または、食品製造用装置などの装置では、チューブ、熱交換器、測定チャンバ、または、多機能使い捨てカセットなどの外部機能手段をその使用前に装置に接続する、特に結合することがしばしば必要である。
【0003】
かかる外部機能手段を装置に接続するあるいは結合することは、外部機能手段を受けるための受容手段と、外部機能手段に圧力を及ぼすための押圧手段とを備える接続デバイスを用いて行なわれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、少なくとも1つの機能手段を装置に接続するための更なる接続デバイスを提供することである。また、本発明の目的は、そのような接続デバイスを使用することにより少なくとも1つの外部機能手段を接続するための方法、および、そのような接続デバイスを備える装置を規定することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の目的は、請求項1の特徴を有する接続デバイスによって達成される。
【0006】
本発明の接続デバイスは、少なくとも1つの第1の接触部を有し、第1の接触部と少なくとも1つの更なる接触部との間に少なくとも1つの外部機能手段を受けるための少なくとも1つの受容手段を備える。また、本発明の接続デバイスは、第1の接触部と更なる接触部との間で少なくとも1つの外部機能手段を押圧するための少なくとも1つの押圧手段を更に備える。押圧手段は、異なる大きさの第1の力Fおよび第2の力Fを加えることによって少なくとも第1の接触部を第1の位置、特にセットアップ位置から第2の位置へ移動させるように構成される。
【0007】
本発明で使用される「外部機能手段」は、チューブ、熱交換器、測定手段、多機能使い捨てカセット、任意の使い捨て物品などである。なお、本開示の文において、「備えるてもよい」または「としてもよい」という表現は、本発明または他の場所でも使用される「備えることが好ましい」または「ことが好ましい」という表現と同義である。
【0008】
外部機能手段は、エネルギ、測定値、および/または、機械的な動きや力を装置へ伝えてもよく、あるいは、これらを装置から受けてもよい。しかしながら、外部機能手段は、装置と相互作用しないあるいは装置と通信しない状態で装置により保持されるだけであってもよい。
【0009】
本発明の意味における「装置」は、例えば血液処理機器、例えば透析機器などの医療技術装置、実験技術における装置、薬物または食品製造用の装置等であってもよい。
【0010】
本発明によれば、ここで使用される「押圧する」という表現は、圧力によって、特に押圧や挟圧等によって保持することを示す場合もある。
【0011】
本発明の接続デバイスは、少なくとも1つの外部機能手段を結合するようになっていてもよい。
【0012】
そのような押圧は好ましくは一時的な性質を有してもよい。押圧によって結合される外部機能手段は、取外し可能な態様で締結されてもよい。外部機能手段が交換可能となるように締結されてもよい。
【0013】
受容手段に加えて、例えばループ、取っ手、ストラップ、ばね荷重ラッチ、レバーなどの外部機能手段を押圧しあるいは保持するための更なる手段が設けられてもよい。
【0014】
ここで使用される「接続する」および/または「結合する」という表現は、装置の側の結合相手に対する外部機能手段の機能的なおよび/または機械的な接続を示しあるいは包含してもよい。
【0015】
「装置の結合相手」は、例えばセンサなどの測定手段であってもよい。
【0016】
本発明の意味における「受容手段」は、少なくとも1つの外部機能手段を受けるのに適した手段である。
【0017】
少なくとも1つの外部機能手段を受けるための受容手段の開口または隙間の寸法は、とりわけ少なくとも1つの外部機能手段を受けるために少なくとも1つの外部機能手段の高さ、長さ、幅、直径等に対応して設定されてもよい。
【0018】
寸法を変えることができてもよい。
【0019】
受容手段は少なくとも1つの第1の接触部を備える。
【0020】
「第1の接触部」が押えプレートであってもよい。第1の接触部は、平坦なあるいは湾曲した形態を有してもよい。第1の接触部は、外部機能手段と点形状接触または平面接触してもよい。第1の接触部は、その形状が押圧状態または非押圧状態で結合されるべき外部機能手段の延在部に対応する部分を備えてもよい。
【0021】
第1の接触部は、多機能態様で、粗い位置合わせ、ロック、および/または、押圧力を外部機能手段に伝えることに役立ってもよい。
【0022】
第1の接触部は、所定の場合には、外部機能手段を支持し、押圧し、および/または、外部機能手段を保持するための更なる手段を備えてもよい。
【0023】
「更なる接触部」は、本発明の正にその接続デバイスまたは装置に設けられることが好ましい。
【0024】
更なる接触部が第1の接触部と同じ形態を有してもよい。更なる接触部が結合面であってもよい。「結合面」という表現は、例えば、装置または接続デバイスのキャリア部材および/または支持部材および/または測定手段等の上面の少なくとも1つの部分を示してもよい。
【0025】
第1の接触部は移動可能に構成される。更なる接触部が移動可能に構成されてもよい。接触部のうちの少なくとも1つが剛体となるようにあるいは剛体態様で配置されてもよい。
【0026】
第1の接触部は、更なる接触部から可変間隔dを隔てて配置される。間隔dは、特に、第1の接触部を更なる接触部へ向かう方向で移動させることにより変えられてもよい。
【0027】
本発明の接続デバイスまたは装置の少なくとも1つの更なる部分、例えばキャリア部材と共同であるいは一緒に、接触部がC形状部分を形成してもよい。
【0028】
受容手段は、その高さまたは幅を変えることができる少なくとも1つの取付け隙間を備えてもよく、セットアップ位置で取付け隙間内に外部機能手段が挿入されてもよく、また、必要に応じて取付け隙間から外部機能手段が再び取り除かれてもよい。
【0029】
本発明の意味における「押圧手段」は、少なくとも第1の接触部および/または更なる接触部を、接続デバイスの第1の位置から、接触部によって圧力が外部機能手段に及ぼされる第2の位置へ移動させることによって外部機能手段を押圧するようになっている。
【0030】
そのような「押圧」は、それぞれの第1および第2の機械的、液圧的、空気圧的、電磁気的、誘導的、または、何らかの他の適した力F、Fまたはそれらの組み合わせを少なくとも第1の接触部に加えることによって達成されてもよい。
【0031】
この場合、第1の力Fは例えば機械的に発生されてもよいが、第2の力Fは空気圧的に発生されてもよく、あるいは、逆もまた同様である。
【0032】
第1の位置がセットアップ位置であってもよい。
【0033】
本発明の意味における「セットアップ位置」は、第1の接触部が更なる接触部から間隔dだけ離間される位置である。
【0034】
セットアップ位置において、受容手段の開口は、少なくとも1つの外部機能手段の挿入を許容するために十分大きい。
【0035】
また、開口は、身体部分、特に指を開口内へ導入するために十分大きくてもよい。
【0036】
本発明によれば、「第2の位置」は、第1の接触部が更なる接触部から間隔dだけ離間される位置である。この場合、第2の間隔dは第1の間隔dよりも小さい。
【0037】
第2の位置において、接続デバイスの開口は、外部機能手段を挿入するためおよび/または身体部分を導入するには小さすぎてもよい。
【0038】
2つの異なる力F、Fの印加に起因して、押圧手段の動作中、段階的な力効果を得ることができ有益である。
【0039】
そのような段階的な力効果は、例えば速度、動作の継続時間、加速度、力分布、位置などの動作のパラメータに対して意図的に影響を与えることができてもよい。また、段階的な力効果は、接続デバイス、装置、装置の単一部品、および/または、更なる手段および要素の構造的空間の可変レイアウトを許容してもよい。
【0040】
本発明の有利な実施形態または進展がそれぞれの従属請求項の主題である。
【0041】
本発明の好ましい実施形態において、押圧手段は、間隔dに応じて第1の力Fおよび/または第2の力Fにより少なくとも第1の接触部を第1の位置から第2の位置へ移動させるように構成される。
【0042】
少なくとも1つの可動接触部を第1の位置と第2の位置との間で移動させるために必要とされる力には、第1の接触部と更なる接触部との間の実際の既存の間隔dに応じた大きさが与えられてもよく、あるいは、力が変化可能であってもよい。
【0043】
第1の位置から第2の位置への移行は、意図的な態様で、すなわち、前もって確定されたあるいは予め決定された態様で行なわれてもよい。特に、力の漸進的変化に急激な変化を与えることができる。
【0044】
本発明の更なる好ましい実施形態において、押圧手段は、少なくとも第1の接触部を第1の位置から第2の位置へ移動させるために少なくとも2つのエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段を備える。
【0045】
エネルギ蓄積手段および/または力伝達手段は、エネルギを受けて蓄えるおよび/または空気圧力などの力を伝達するのに適してもよい。
【0046】
更なる好ましい実施形態で与えられるように、押圧手段は、例えばスプリングの形態を有する単一のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段だけを備えてもよく、この場合、スプリングは、1つの位置から他の位置への移行時に、力/経路図の不連続なあるいは「途切れた」経路に依存する力の漸進的変化を備えあるいはもたらす。所定の場合にはこの目的のために必要なストッパおよび結合リンクが押圧手段によって更に取り囲まれてもよい。
【0047】
本発明の更なる好ましい実施形態では、第1のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が第1の力Fを加えるおよび/または伝えるように構成され、また、第2のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が第2の力Fを加えるおよび/または伝えるように構成される。第1の力Fが第2の力Fより小さくあるいは弱くてもよい。第1の力Fおよび第2の力Fが同じ量または大きさを有してもよい。第1の力Fが第2の力Fより高くあるいは強くてもよい。
【0048】
第1の力Fおよび/または第2の力Fはそれぞれ、力範囲または一連の力を示してもよく、あるいは、そのような力の範囲を形成してもよい。しかしながら、これらの力が別個の力レベルまたは絶対的な力を示してもよい。第1の力Fおよび第2の力Fが互いに重なり合ってもよい。すなわち、それらの力範囲が互いに融合されてもよい。
【0049】
力F、Fの力範囲に関する例が図6に示されている。このように、例えば、Fは低い方の力の力範囲を表わしあるいは示してもよく、また、Fは、高い方の力の力範囲を表わしあるいは示してもよい。
【0050】
本発明の更に好ましい実施形態において、第1および第2のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段は、第1のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が第1の位置からここでは力変化位置として示される位置への移行中に第1の力Fを加えおよび/または伝え且つ第2のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が力変化位置から第2の位置への移行中に第2の力Fを加えおよび/または伝えるように配置される。
【0051】
第1の位置から第2の位置への移行中に第1の力Fが最初に加えられる。力変化位置に達すると、第2の力Fが加えられる。第1の力Fは、例えば、摩擦および他の力を無視した第1のスプリングのスプリング力FEと第2のスプリングのスプリング力FEとの力の総和であってもよい。第2の力Fは、第2のスプリングの力FEに正確に対応しあるいはほぼ対応してもよい。
【0052】
重なり合いが可能であるため、力変化位置は、力の変化が起こる所定のポイントであると排他的に理解されるべきではない。むしろ、力変化位置は、接触部に作用する力のかなりの変化を伴う移行範囲を示してもよい。
【0053】
第1の力Fは、例えば図6の力/経路図で示されるように、第2の力Fより低くあるいは弱くてもよい。
【0054】
第1の力Fは、第2の力Fよりも高い移動速度vを移動される接触部にもたらしてもよい。第1の位置から第2の位置への移行時に本発明の接続デバイスが移動される速度は、力変化位置において、高い速度から低い速度へ移行してもよい。
【0055】
本発明の更なる好ましい実施形態では、エネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が応力・歪み要素として構成される。そのような応力・歪み要素は第1および第2のスプリングとして実現されるのが好ましい。
【0056】
第1および第2のスプリングは、スプリングダボ−添付図面およびその説明で典型的に明らかにされるように−および/または動作ストッパと組み合わせて、取外し可能な態様または取外しできない態様で配置されてもよい。
【0057】
第1および第2のスプリングは、好ましくは同軸態様で平行に配置されてもよくおよび/または入れ子にされてもよい。これらのスプリングは、直列に配置されてもよく、並んだ関係を成して並列に配置されてもよく、あるいは、前後関係を成して同軸的に配置されてもよい。
【0058】
第1および第2のスプリングは、螺旋スプリング、巻回トーションスプリング、レッグスプリング、トーションおよび/またはトルクロッド、スパイラルスプリング、フラットコイルスプリング、リーフスプリング、ディスクスプリング、ダイアフラムスプリング、空気圧スプリング、ガス圧スプリング、エラストマースプリング、管状スプリング等であってもよい。
【0059】
スプリングは、例えば38Si7、61SiCr7、52CrMoV4、51CrV4などのスプリングスチール(規格EN 10089に準じる)、銅−ベリリウム合金のスプリングスチール1.4310、ゴム、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、または、ポリアミドから成るガラス繊維強化プラスチックなどの複合繊維材料、ニッケル合金、および/または、同様のものから形成されあるいはこれらを備えてもよい。
【0060】
本発明の好ましい実施形態において、少なくとも1つの外部機能手段は、外部機能手段を装置の側で結合相手に機能的に結合するために、摩擦および/または形状閉塞接続によって装置に結合されるようになっている。
【0061】
装置の側の結合相手に対する外部機能手段のそのような「機能的結合」は、例えば測定値を送信するなどの機能を達成するように少なくとも1つの外部機能手段と装置の側の少なくとも1つの結合相手とが互いに接続されることを意味する。
【0062】
そのような結合は、結合相手に対する少なくとも1つの外部機能手段の直接的な接続によって、および/または、電気ライン、データ送信用のケーブルの介在による接続および/または例えば赤外線、ブルートゥース、WLAN、RFID(Radio Frequency Identification;電磁波を用いた識別表示)などの無線接続によって行なわれてもよい。結合または機能接続のための更なる手段が設けられてもよい。
【0063】
また、結合は、形状閉塞または摩擦接続によって、磁気的または電磁気的な吸引力または反発力、負圧、あるいは、真空吸引等によって行なわれてもよい。対応する手段が設けられてもよい。
【0064】
本発明の更なる好ましい実施形態において、本発明の接続デバイスは、装置に一体固定されるようになっている少なくとも1つのキャリア部材および/または支持部材を備えてもよい。
【0065】
「キャリア部材」は、装置の結合相手および/または外側キャリアおよび/または内側キャリアであってもよい。
【0066】
「支持部材」は、接続キャリア、添付図面およびその説明で典型的に明らかにされるような下側ダボストッパ、開放ストッパ、上側ダボストッパ、および/または、結合ストッパであってもよい。
【0067】
そのような支持部材は、本発明のデバイスの可動手段の動作を制限するのに適する場合がある。
【0068】
一体固定される手段は摩耗が少ない傾向があり有益である。これらの手段は、本発明の接続デバイスの保護として、結合相手等を受けるためのハウジングとしての機能を果たしてもよい。また、支持部材は、可動手段が滑り出るのを防止してもよい。
【0069】
本発明の好ましい実施形態において、少なくとも1つの更なる接触部は、例えば外側キャリアおよび/または結合相手は、装置に一体固定されるようになっている。
【0070】
本発明の好ましい実施形態では、第2の位置がワーク位置である。
【0071】
本発明の意味における「ワーク位置」では、少なくとも1つの外部機能手段がその意図される使用のために装置で押圧される。
【0072】
ワーク位置では、特に、外部機能手段と結合相手との間の実際の有用な結合が行なわれてもよい。外部機能手段は、機械的な遊びがなく力に晒される装置側の結合相手に結合されてもよい。外部機能手段は結合相手に対して機能的に接続される。
【0073】
本発明の更なる好ましい実施形態では、第2の位置が閉塞位置である。閉塞位置において、第1の接触部は、更なる接触部または装置の一部、例えばハウジング部と当接してもよく、あるいは、これらと共にシールを成してもよい。
【0074】
閉塞位置では、第1の接触部が、好ましくは気密態様および/または液密態様で、一般的に特に好ましい態様では流体密な態様で、更なる接触部と当接してもよい。
【0075】
第1の接触部が蓋であってもよい。更なる接触部に対する第1の接触部の当接、または、更なる接触部とのシールの形成は、塵埃および/または他の異物が本発明のデバイスの内部または装置の内部に侵入しないように本発明のデバイスを有利に保護することができる。また、湿気等が装置の内部に入ることなく何らかの他の態様でそのようなシールを拭き取るあるいは洗浄することができるのが好ましい。本発明によれば、例えば、シールリング、ばね荷重ラッチなど、本発明のデバイスをシールするための更なる手段が設けられてもよい。
【0076】
本発明の更なる好ましい実施形態において、外部機能手段は、透析機器のチューブ、導管、体外血液回路などの使い捨て製品である。
【0077】
本発明の更なる好ましい実施形態において、外部機能手段は、圧力測定ディスポ、特に、使い捨てチューブセットの構成部品である圧力測定ディスポを備え、あるいは、そのような圧力測定ディスポとして実現される。結合相手は、体外血液処理用の血液処理機器、特に透析機器に圧力センサを備え、または、そのような圧力センサである。圧力測定ディスポは、圧力測定ディスポ内の圧力を測定するための圧力センサに結合されるようになっている。
【0078】
更なる好ましい実施形態において、本発明の接続デバイスは、最初に第1の位置から第2の位置への移行時に低い方の典型的な力F11<F22で動作し、その後においてのみ、高い方の典型的な力F22>F11で動作することも可能にする。ここで、例えば指が挟まれる場合がある幅広い取付け隙間を、指を傷付けない力を使用することにより減少させることができる。同様に、高い力を使用することによる押圧は、例えば指をもはや取付け隙間内に挿入することができない取付け隙間の幅からのみ行なわれる。
【0079】
好ましい態様において、第1の位置、例えばセットアップ位置から始めて隙間が減少される速度は、最初は、押圧のための高い力が作用し始める前に取付け隙間内に不用意に導入された指を引き戻すための十分な時間が残るように非常に低く設定されてもよい。
【0080】
本発明の目的は、請求項19に係る方法によって同様に達成される。
【0081】
本発明の方法は先の説明に係る本発明の接続デバイスの使用に関するため、前述した説明を参照して、繰り返しを避ける。本発明の接続デバイスを用いて達成できるそれぞれの利点は、この方法を用いても損なわれることなく達成できる。
【0082】
本発明の方法の好ましい実施形態では、外部機能手段を接続するために、少なくとも第1の接触部が第1の位置から力変化位置を通過することにより第2の位置へ移動され、力変化位置に達する前に押圧手段を用いて第1の力Fが加えられおよび/または伝えられ、力変化位置に達した後または力変化位置から離れた後に第2の力Fが加えられおよび/または伝えられる。
【0083】
第2の位置がワーク位置または閉塞位置であってもよい。
【0084】
本発明の方法の更なる好ましい実施形態では、外部機能手段を接続するために、少なくとも第1の接触部が第1の位置から力変化位置を通過することにより第2の位置へ移動され、力変化位置に達する前に第1の移動速度vで移行が行なわれ、力変化位置から第2の位置への移行が第2の移動速度vで行なわれる。第1の移動速度vが第2の移動速度vより大きくてもよい。第1の移動速度が第2の移動速度vより小さくてもよい。
【0085】
本発明の方法の更なる好ましい実施形態では、第2の位置がワーク位置である。
【0086】
第1の圧力pがワークスペース内に行き渡る第1の位置からワーク位置への移行は、第1の圧力pよりも低い第2の圧力pがワークスペース内に加えられ且つ外部機能手段がワーク位置において装置で押圧されるまで本発明の接続デバイスの押圧手段がワークスペース内へ移動されるように行なわれる。外部機能手段によって受けられるべき力は、高い方の第2の力Fから低い方の第1の力Fへ減少してもよい。そのような力の漸進的変化が図6に右から左へ典型的に示されている。
【0087】
ここで、「ワークスペース」は、内部で圧力が増大する可変容積を有しおよび/またはそれにより圧力を及ぼすことができるスペースであると理解されるべきである。そのようなワークスペースは、圧力を加えるおよび/または伝えるための圧力ポートに接続されてもよい。
【0088】
本発明の方法の更なる好ましい実施形態では、第2の位置が閉塞位置である。
【0089】
第1の位置から閉塞位置への移行は、ワークスペース内の第2の圧力pがゼロまたはゼロに近い値まで下げられるように行なわれてもよい。閉塞位置におけるエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段は小さい付勢のみに晒されてもよい。第1の接触部は更なる接触部または何らかの他の部分と当接する。
【0090】
閉塞位置で、外側に対する装置の内部のシールが得られてもよい。
【0091】
本発明の方法の更なる好ましい実施形態において、外部機能手段は、圧力測定ディスポ、特に、使い捨てチューブセットの構成部品である圧力測定ディスポを備え、あるいは、そのような圧力測定ディスポである。結合相手は、体外血液処理用の血液処理機器、特に透析機器に圧力センサを備え、または、そのような圧力センサである。方法は、圧力測定ディスポを圧力センサに結合するステップと、圧力センサによって圧力測定ディスポ内の圧力を測定するステップとを含む。圧力決定のプロセスシーケンスは、例えば、その関連する内容が参照することにより本願に完全に組み入れられる独国特許出願公開第4419593号明細書において見ることができる。
【0092】
本発明の目的は、請求項26に係る装置によって同様に達成される。
【0093】
本発明の装置は、少なくとも1つの外部機能手段を装置に接続するための本発明の接続デバイスを備えるため、前述したその説明を参照して、繰り返しを避ける。本発明の接続デバイスを用いて得ることができる利点は、本発明の装置を用いても損なわれることなく得ることができる。
【0094】
本発明の装置は、本発明の目的に適する任意の医療技術装置、実験技術または食品製造による装置であってもよい。本発明の好ましい実施形態では、本発明の装置が血液処理機器である。
【0095】
好ましい実施形態で提供されるように、本発明の装置は、接続デバイスの空気圧作用するあるいは空気圧で動作可能な手段−例えば開放アクタサブアセンブリ−を制御するあるいは調整するように適合されて構成される制御手段または調整手段を更に備えてもよい。
【0096】
制御手段または調整手段は、血液処理装置または他の装置に一般に設けられるような制御または調整のための手段であってもよい。別の方法として、制御手段または調整手段が血液処理装置または他の装置とは別個に設けられてもよい。
【0097】
制御手段または調整手段は、CPUであってもよく、そのようなCPUを備えてもよく、あるいは、CPUにプログラムされてもよい。
【0098】
外部機能手段が実際には圧力によって一般に保持されあるいは押圧されるという事実に起因して、外部機能手段を挿入する人の指が接触部同士の間に挟まれる場合があるという危険がある。従来技術から、様々な安全デバイスが知られている。
【0099】
この場合、外部機能手段を押圧するための力を、指が挟まれるにはあまりにも低い値に制限することが独国特許出願公開第4419593号明細書から知られている。実務から知られる他のデバイスは、指等の導入を検出して報告するセンサを備える。
【0100】
本発明において、第1の位置から第2の位置への押圧手段の移行は、例えば、異なるスプリング力FE、FEをそれぞれ有する第1および第2のスプリングを用いて行なわれ、それにより、第1の力Fおよび第2の力Fを得ることができる。スプリングのスプリング力FE、FEはそれらのスプリング特性に起因する。例えば、線形なスプリング特性−摩擦を無視する−は、スプリング力=スプリング剛性×スプリング偏位として規定される。
【0101】
接触部の相互の間隔に応じて、力の印加を段階的にあるいは急激に変化させることがなされてもよい。
【0102】
したがって、例えば外部機能手段の厚さあるいは直径に対応する幅広く開放された取付け隙間で短い移動経路にのみ全接触圧を好ましくは有利に印加することができる。接続デバイスの更なる閉塞が減少された力で有利に行なわれてもよく、それにより、取付け隙間内に入った例えば指を負傷させないで済む。これは、本発明によって達成され得る想定し得る利点を成す。
【0103】
本発明を用いると、接続デバイスの接触圧を高めることができ、したがって、結合を高めることができ更に有益である。同時に、前述した態様でユーザへの損傷の危険を減らすことができ有益である。
【0104】
このように、本発明は、押圧経路の一部が変位スプリングの小さい力を受けて果たされるため、駆動エネルギの付加的な消費を伴うことなくあるいはほんの僅かな消費で結合力を高めることができ有益である。これにより、接触部を移動させるために第1の低い力と第2の高い力との間に差を伴わない従来技術の接続デバイスと比べて、本発明の接続デバイスの比較的簡略化された構造が可能になる。
【0105】
殆どの用途では、装置の閉塞位置に置かれている期間がワーク位置で費やされる期間よりも長いため、本発明は、変形、疲労、摩耗等に関して構造部品のより穏やかな処理が可能であり有益である。これは、これらが閉塞位置にある間に変位スプリングの低い力効果に晒されるにすぎないからである。
【0106】
変位スプリングの力は、該変位スプリングが依然として機械装置をリセットしてシールするという所望の機能を達成するべく非常に低くなるように選択することができる。したがって、休止状態における想定し得る挟圧力、変位力、および、負荷力を、多くの場合に、ほぼ許容できるあるいは必要とされる押圧力を視野に入れて選択された1つの力段階しか有さない従来の装置の場合よりも低くなるように有利に選択することができる。これにより、構造的空間の要求が減り有益である。
【0107】
外部機能手段が押圧されないあるいは取り付けられない本発明の閉塞位置では、本発明の接続デバイスを用いて、取付け空間、所定の場合には更なる空間も閉じることができ更に有益である。それにより、装置の良好な洗浄態様を有利に確保できるとともに、望ましくない粒子および液体が侵入しないように本発明のデバイスおよび/または装置の内部の安全な保護を有利に確保できる。
【0108】
本発明により、取付け空間および力を積極的に変化させることができ有益である。本発明を用いると、それぞれの機能的部分を対応して適合させることができるとともに、機能的部分に対して可能な限り最適な構造を与えることができ有益である。
【0109】
本発明は、それ自体知られる機械的なあるいは他の機能的な要素から成る新規な装置により、新規で、安全で、簡単な、コストを削減する態様で、前述した要求を有利に満たすことができる。
【0110】
接触部の間隔に応じた段階的な力効果が本発明を用いてなされるため、グリッドまたはセンサまたは制御された安全アクタまたはアクセスに対する複合障害などの他の保護システムの利用を省くことができ有益である。これにより、同等の安全性であるいは更には高い安全性で技術的な複雑さを有利に低減できる。
【0111】
電源障害または制御障害の場合には、特に機械的なエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が使用されれば、本発明を用いて安全なプロセスシーケンスを有利に行なうことができる。想定し得る挟圧隙間または取付け隙間の想定し得る挟圧力または幅はそれぞれ、それらが機械的態様で固定して予め決定されるため、安全な範囲に常に位置付けられる。
【0112】
本発明を用いると、ワーク位置での押圧力を例えば当初の値の約3倍まで増大させることができるため、装置の機械的な特性を有利に向上させることができる。これは、装置および外部機能手段の基本的な寸法比率に関しておよび/または装置のエネルギレイアウトに関して変更を行なう必要なくあるいは人への危険を受け入れる必要なく段階的な力効果によって得ることができる。
【0113】
セットアップ位置の取付け隙間内へ導入される身体部分、特に指を挟圧する想定し得る力は、印加される力を異なる力へ分配することにより、例えば第1および第2の力へ分配することにより減らすことができ有益である。
【0114】
本発明は、低い技能および低い力を加えることにより、外部機能手段の手動挿入を可能にでき有益である。
【0115】
以下、添付の概略的で非常に簡略化された図面を参照しつつ、本発明を好ましい典型的な実施形態により説明する。図中、同じ参照符号が同じ要素を示すために使用される。
【図面の簡単な説明】
【0116】
【図1】本発明のデバイスの第1の実施形態のセットアップ位置の長手方向断面図を概略的に示している。
【図2】図1の実施形態のワーク位置の長手方向断面図を概略的に示している。
【図3】図1の実施形態の閉塞位置の長手方向断面図を概略的に示している。
【図4】図1の実施形態の力変化位置の長手方向断面図を概略的に示している。
【図5】本発明の装置を簡略表示で部分ブロック図として示している。
【図6】力/経路図の一例を示している。
【発明を実施するための形態】
【0117】
以下、本発明の方法の想定し得る実施形態について説明する。本発明の接続デバイスの典型的な第1の実現可能形態または実施形態の図1〜図4に示される4つの位置、接続デバイスの構造的形態、および、参照符号の添付のリストを参照する。
【0118】
図1は、いわゆるセットアップ位置にある本発明の接続デバイス100を示している。セットアップ位置は、少なくとも1つの外部機能手段1を含む装置を「セットアップする」のに適し、すなわち、外部機能手段1を受容手段151内に、特に受容手段の開口または隙間または取付け隙間内に挿入するのに適している。
【0119】
簡単に言えば、図1〜図4の接続デバイス100は、異なる直径を有する3つの略円筒状の同軸的に入れ子にされる中空体から構成される。セットアップ位置から他の位置への移行は、押圧手段によって行なわれてもよく、また、所定のストッパによって制限されてもよい。
【0120】
接続デバイス100は、例えば力および/または動きおよび/または速度を与える手段などの可動手段を備える。これらの手段の中には、中心キャリア(carrier:支持体ともいう)10などの可動キャリア部材、力を加えるための開放アクタサブアセンブリ6、7、8、9(以下では、簡潔に、6〜9)、および、変位スプリング12および押圧スプリング13の形態を有するエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段がある。
【0121】
空気圧開放アクタサブアセンブリ6〜9は、ローラベローズ7、加圧空気ポート9、ピストン8、および、シリンダ6を備える。
【0122】
あるいは、開放アクタサブアセンブリ6〜9は、既知のピストン/シリンダアセンブリ(好ましくは、ピストンシールリングを含む)またはリニアドライブ(例えば、電気駆動機構を含む)から成ってもよくあるいはこれらを備えてもよい。
【0123】
開放アクタサブアセンブリ6〜9は、接続デバイス100の開放方向でのみ駆動効果を有するように構成されてもよい。
【0124】
変位スプリング12および押圧スプリング13は、機能的な関係では、押圧手段に含まれてもよく、それにより、外部機能手段1が押圧されてもよい。押圧手段が更なる要素を備えてもよい。
【0125】
開放アクタサブアセンブリ6〜9は、押圧手段の閉塞方向でのみ受動的態様でおよび/または制動態様で移動できるように構成されてもよい。
【0126】
押圧目的で、少なくとも1つの力が、開放アクタサブアセンブリ6〜9によっておよび/またはエネルギ蓄積および/または力効果手段によって、底部101を有する可動キャリア部材10へ伝えられあるいは加えられる。
【0127】
図1は3つの入れ子にされた中空体を示している。3つの中空体のうちの最も外側の中空体は外側キャリア5と称される。外側キャリアは、その端面に、外部機能手段1を結合するための結合面Aの高さで装置200、例えば血液処理機器の内側に接続される剛体フランジ接続部、すなわち、一体固定されるフランジ接続部を有してもよい。
【0128】
結合面Aは外側キャリア5の上面の一部である。しかしながら、結合面は、外側センサ面、または、内側キャリア3と一体固定されるセンサ2の突起201、または、力を受けるのに適する任意の他の部分であってもよい。
【0129】
外側キャリア5の内側には、略円筒状の内側キャリア3が剛体径方向接続キャリア4によって外側キャリア5と同軸に保持される。内側キャリア3によって支持されるセンサ2は、常に結合面Aに対して同じ位置に厳格に配置される。
【0130】
外側キャリア5と内側キャリア3との間には、自由な規則的なリング形状またはパイプ形状の隙間が設けられる。図の下側に表わされる外側キャリア5の自由端は、底部によって閉じられ、圧力ポート9を備える。
【0131】
更なる入れ子にされた中空体として、中心キャリア10およびスプリングダボ14が設けられる。これらの2つの中空体はそれぞれ互いに独立して外側キャリア5の内側で軸方向に移動できる。
【0132】
中心キャリア10は、最大伸長位置で、更なる伸長を防止する開放ストッパ18によって制限される。押圧スプリング13は、テンションが掛けられるとともに、中心キャリア10の底部101に対して下側ダボストッパ17が押し付け固定されるスプリングダボ14を保持する。押圧スプリング13が変位スプリング12よりも大きな力を有するため、変位スプリング12は、所定の長さまで、すなわち、スプリングダボ14の内側の内部空間の長さまで圧縮される。変位スプリング12は押圧スプリング13に抗して作用する。結局のところ、結果として得られる力F2,set−upが押圧力として作用する。
【0133】
中心キャリア10は、その一方の端部側が押えプレート11に接続固定される。押えプレート11は、結合面Aから離間されており、その間隔を変えることができる。図1では、間隔がdである。2つの接触部111、201が互いから第1の間隔dを隔てて配置される。図示の実施形態では、結合面Aが接触部として作用してもよい。それにもかかわらず、以下では、押えプレート11の対応する面が更なる接触部111として主に言及されるものとする。
【0134】
可動中心キャリア10は外周に凹部を有しており、該凹部を貫通して接続キャリア4が中心キャリア10の内部へ突出する。中心キャリア10は、外側キャリア5と内側キャリア3との間の環状の隙間内で軸方向の変位が制限されるようになっている。
【0135】
中心キャリア10の内側にはスプリングダボ14が配置される。スプリングダボ14は、内側キャリア3の内部に対して軸方向に変位するようになっている。中心キャリア10は、その他端側(図1では、下端側として表わされる)がその底部101によって閉じられる。
【0136】
押えプレート11、中心キャリア10の部分112、および、センサ2の上側またはセンサ2の部分201は、ここではC形状形態を有する受容手段151の一部である。
【0137】
外側キャリア5の底部の範囲内には、開放アクタサブアセンブリ6〜9が配置される。
【0138】
開放アクタサブアセンブリ6〜9は気密ローラベローズ7を備える。気密ローラベローズは、底部101とローラベローズ7との間に空気圧ワークスペース21が形成されるように外周がシールされる態様で配置されてもよい。ローラベローズ7は、中心キャリア10の底部101に対して下側から外的に当接する。ローラベローズは、中心キャリア10と外側キャリア5との間のリング隙間に対してワークスペース21をシールする。
【0139】
外部機能手段1を受けるために、第1の圧力pの空気、何らかの他の気体、または、何らかの他の流体が加圧空気ポート9を介してワークスペース21内に押し込まれる。ローラベローズ7が、中心キャリア10の底部101を押圧して、中心キャリア10を外側キャリア5の外側へ軸方向に−第1の圧力pに応じて−移動させる。
【0140】
押えプレート11が上昇して結合面Aから離間する。その後、前述したように押えプレート11と結合面Aとが間隔dを隔てて離間される。これが図1に示されている。間隔dは、外部機能手段1を受けるための開口または隙間、あるいは、取付け隙間15を形成する。
【0141】
外部機能手段1は、図1に矢印で示される水平に行なわれる動き16によって取付け隙間15内に挿入されてもよい。この位置では、前述したような外部機能手段のための間隔dが接触部111、201間で生じる。
【0142】
スプリングダボ14は、中心キャリア10および内側キャリア3に抗する2つのスプリング12、13によって装着されあるいは支持されてもよい。スプリング力FEを有する強力で大きい方のスプリング13はその機能にしたがって押圧スプリング13と称され、また、スプリング力FEを有する弱くて小さい方のスプリング12はその機能にしたがって変位スプリング12と称される。
【0143】
例えば関連する構造要素およびストッパの弾性変形、スプリングの力効果の方向などによってもたらされる複雑な力関係に起因して、実際の例は、一般に、変位スプリング12および押圧スプリング13の明確なスプリング力FE、FEを表わさない。スプリング12、13は、一般に、接続デバイスの任意の位置で付勢に晒されてもよい。それらのそれぞれの付勢の程度は、接続デバイスのそれぞれの位置に応じて変化してもよい。
【0144】
変位スプリング12は、その一端がストッパ121に当接した状態でスプリングダボ14の内側に装着されるとともに、その他端が中心キャリア10の底部101の内側を押圧する。中心キャリア10の底部101と対向するスプリングダボ14の端部は外側フランジを備える。
【0145】
スプリングダボ14の他端は柔軟なスナップ作用デバイスとして実現されあるいは設けられる。本発明の接続デバイス100の組み立て中、接続デバイスは、内側キャリア3の上側ダボストッパ19の開口が装置200でロックされてもよい。
【0146】
一方では、変位スプリング12の外径と変位スプリング12の範囲内のスプリングダボ14の内径との間の許容誤差(「残余隙間」)に起因して、変位スプリング12を取り付ける結果として、スナップ作用デバイスが圧縮に抗することができ、それにより、スプリングダボ14が内側キャリア3の内側にロックされる。その結果、スプリングダボ14の圧縮またはスプリングダボ14の持続的な曲げ変形に起因するスナップ式接続の不用意な脱落が動作中に生じないようにされる。
【0147】
他方では、取付および分解の両方にとって適した態様で残余隙間が実現されあるいは設けられ、それにより、変位スプリング12の長さにわたって変位スプリング12の外径とスプリングダボ14の内径との間の摩擦が防止される。
【0148】
基本的には、変位スプリング12によりスプリングダボ14が形状閉塞接続に起因してその環状端部のみによって径方向の圧縮に抗することができれば十分である。このため、変位スプリング12の上端の受容支持面が、スプリングの端部が嵌め込まれる短い段付きの肩部としてスプリングダボ14で実現されてもよく、それにより、それ以外では残余隙間に比較的大きな幅を与えることができる。
【0149】
しかしながら、スプリングダボ14の内部をそのほぼ全体にわたってあるいはそのほぼ全長にわたってあるいはその一部にわたって円錐にすることもでき、それにより、変位スプリング12を容易に取り付けて分解できるが、それにもかかわらずスナップ式接続の不用意な脱落が防止される。このとき、変位スプリング12の上端が、スプリングダボ14の内側の円錐の円錐状の幅狭く先細る部分に装着されて、スプリングダボ14の圧縮を防止する。
【0150】
押圧スプリング13がスプリングダボ14の一部を取り囲む。一端がスプリングダボ14の外側フランジに押し付けられ、他端が内側キャリア3の上側ダボストッパ19に押し付けられる。
【0151】
変位スプリング12および押圧スプリング13は、開放アクタサブアセンブリ6〜9を用いて圧縮されてもよい。
【0152】
図1に示されるセットアップ位置は開放アクタサブアセンブリ6〜9を用いて得られる。図1に示されるセットアップ位置からの移行中、開放アクタサブアセンブリ6〜9は、それに抗して作用するスプリング12、13の力と、静止している構造要素2、3、4、5と本発明の接続デバイス100の移動可能な構造要素7、8、10、11、12、13、14との間の摩擦力とに打ち勝つ。セットアップ位置では、2つのスプリング12、13が最大の度合いで圧縮される。
【0153】
中心キャリア10が内側キャリア3の開放ストッパ18に当接すると、取付け隙間15の開放動作が終了する。スプリングダボ14が内側キャリア3の上側ダボストッパ19から最大の度合いまで上昇される。
【0154】
取付け隙間15からの外部機能手段1の手動挿入(あるいは、除去も)中、開放アクタサブアセンブリ6〜9が能動状態へ切り換えられ続ける。
【0155】
しかしながら、受容手段151の開放隙間または取付け隙間15は、−図の表示とは異なるが−開放アクタサブアセンブリ6〜9の効果または存在を伴わずに生じてもよい。この目的を達成するため、装置200のユーザが例えば自分の指を使用してもよい。ユーザが受容手段151を手で引き上げてもよい。
【0156】
指を用いた良好な取り扱いのため、あるいは、指との良好な係合のため、ハンドル、取っ手、リングなどの把持手段が設けられてもよい。この把持手段(図示せず)は押えプレート11の外面に締結されてもよい。この実施形態は、本発明の特に低コストな実施形態に相当する。また、それにより、電力障害の場合であっても装置200の動作、セットアップ、または、分解が可能であり有益である。このように、緊急動作を可能にするために把持手段が補助的に設けられてもよい。
【0157】
セットアップ位置において、取付け隙間15は、外部機能手段1の人間工学的に有利な挿入および除去を可能にするために十分に大きい。しかしながら、取付け隙間15のサイズに起因して、例えば操作者の指の不用意な導入もあり得る。
【0158】
図1は、下側ダボストッパ17および結合ストッパ20を更に示している。
【0159】
外部機能手段1を装置で押圧して外部機能手段を装置に結合するために、本発明のデバイスは図2に示されるようにワーク位置へ移動される。
【0160】
ワーク位置では、図2で明らかなように、押えプレート11と結合面Aとが間隔dを隔てて離間される。この位置では、第1の接触部111と外部機能手段1を受けるための更なる接触部201との間に第2の隙間dが生じる。
【0161】
本発明の接続デバイス100のワーク位置は、開放アクタサブアセンブリ6〜9を受動状態へ切り換えた後に至らされあるいは達せられる。ワーク位置は、図1に関して代案として説明された実施形態では、指により加えられるテンションを解放することにより達せられてもよい。
【0162】
2つのスプリング12、13は、本発明の接続デバイス100の移動可能な構造要素7、8を既存の摩擦抵抗に抗して駆動させる。
【0163】
ワークスペース21の内側には第2の空気圧pが印加される。第2の圧力pは、図1のセットアップ位置で行き渡る第1の圧力pよりも低い。中心キャリア10は、スプリング力FE、FEの総和が外部機能手段1によって受けられて外側キャリア5の上側部分上またはセンサ2の表面上の結合ストッパ20のワーク位置に達するまでワークスペース21内へ付勢される。
【0164】
図1のセットアップ位置と比べると、中心キャリア10はあまり伸長されない位置にある。押圧スプリング13はセットアップ位置(図1)の場合ほど圧縮されない。中心キャリア10が内側キャリア3の開放ストッパ18から離間される。セットアップ位置の場合と同様に、スプリングダボ14は下側ダボストッパ17に作用する押圧スプリング13によって中心キャリア10の底部101に押し付け固定される。セットアップ位置(図1)の場合と同様に、変位スプリング12がスプリングダボ14の内側の内部空間の長さまで圧縮される。スプリングダボ14は上側ダボストッパ19と接触しない。変位スプリング12は押圧スプリング13に抗して作用する。全体では、結果して得られる力Fが押圧力として作用する。ワーク位置では、平らな特性ライン(力/経路図、図6参照)に起因して、力F2,workがセットアップ位置(図1)の場合よりもほんの僅かだけ小さい。
【0165】
スプリングダボ14は、ワーク位置および結合ストッパ20での結合に達するまで下側ダボストッパ17にとどまる。
【0166】
力伝達は、外部機能手段1と例えばセンサなどの結合相手2との間の結合力が装置の側であるいは第2の接触部201でゼロから押圧スプリング13の付勢力を幾分下回る値へ上昇するように行なわれ、一方、開放アクタサブアセンブリ6〜9に作用する力は、摩擦および残余付勢に依存する差分値まで下降する。
【0167】
外部機能手段1の構成要素および本発明のデバイスまたは装置の構成要素の想定し得る許容誤差および弾力性を考慮した場合であっても確実な押圧を保証するため、与えられるリザーブ経路は押圧方向のままであり、これは、図2の上側ダボストッパ19の2つのストッパ相手の間隔によって明らかである。
【0168】
ワーク位置での外部機能手段の利用後、例えば、医療処置の完了後、開放アクタサブアセンブリ6〜9は、少なくとも押圧スプリング13の力および摩擦力の反対の力を受けて、本発明の接続デバイス100の移動可能な構成要素11、12、13、14を元のセットアップ位置へ移動させる。外部機能手段1は取付け隙間15から取り除かれてもよい。
【0169】
弱くなるように設計されて付勢される変位スプリング12は、本発明の接続デバイス100のセットアップ/ワークサイクル中にそのほぼ一定の付勢値に永久にとどまる。
【0170】
下側ダボストッパ17は、底部101から離脱せずあるいは解放されずあるいは離間されない。変位スプリング12は、形状閉塞・摩擦接続に起因して、その取付け空間内の一定の位置で囲繞されたままである。
【0171】
従来技術のデバイスでは、とりわけ、外部機能手段1が取付け隙間15内に挿入されない間、セットアップ位置から閉塞位置への移行中またはセットアップ位置からワーク位置への移行中に操作者が怪我をする場合がある。
【0172】
セットアップ位置から閉塞位置へ至る経路は、この説明の枠組みでは、2つの動作段階に分けられる。第1の動作段階は、セットアップ位置から力変化位置への移行を特徴とする。第2の動作段階は、力変化位置から閉塞位置への移行を特徴とする。
【0173】
図3は、いわゆる閉塞位置にある本発明の接続デバイス100を示している。
【0174】
2つのスプリング12、13はそれぞれ最大可能偏位を有する。ワークスペース21内において、空気過圧は、好ましくはゼロに向かう傾向を伴いつつ可能な限り低い。したがって、変位スプリング12の残存付勢の大部分を押えプレート11と外側キャリア5との間のシール力として利用できる。これは、最も低い想定し得る特定の力を得るために有利に使用でき、それにより、簡略化された大型化しない低コストな構造が可能になる。
【0175】
閉塞位置への移行中、中心キャリア10は変位スプリング12によってワークスペース21内へ付勢される。ワークスペース21は最小の容積を有する。
【0176】
閉塞位置では、中心キャリア10が完全に引き込まれた位置にある。下側ダボストッパ17が中心キャリア10の底部101から上昇される。押圧スプリング13は、上側ダボストッパ19が固定された内側キャリア3に押し付けられるような程度まで伸長する。上側ダボストッパ19が固定された内側キャリア3に押し付けられて中心キャリア10が更に引き込まれると直ぐに、変位スプリング12がスプリングダボ14の内部空間から外側へ伸長する。閉塞位置では、押圧スプリング13の力がスプリングダボ14によって完全に受けられてスプリングダボ14の対応する弾性変形をもたらす。押圧スプリング13は、この位置では、中心キャリア10に直接に作用しない。変位スプリング12だけが中心キャリア10の底部101に直接に作用する。結果として得られる更に低い力F1,closureが押えプレート11と結合面Aとの間に作用する。
【0177】
中心キャリア10の底部101の内側とスプリングダボ14の外側フランジとの間には、保証された自由空間があり、そのため、作用流体がその圧力を開放ストローク中にピストン表面全体に対して及ぼす。スプリングダボ14が内側キャリア3の上側ダボストッパ19に当接する。
【0178】
押えプレート11は、結合面A、この場合には外側キャリア5の上面の一部と実質的に接触する。
【0179】
図3のこの位置は閉塞位置と称される。これは、押えプレート11がセンサ2へのアクセスまたは本発明の接続デバイス100あるいは装置200の内部へのアクセスを環境に対して閉じるからである。これにより、装置200の外側に対する本発明の接続デバイス100のシールが達成されてもよい。
【0180】
閉塞位置への変位または移行中、本発明の接続デバイス100は図4に示されるように力変化位置を通過する。図4の力変化位置では、空気圧ワークスペース21内の第3の圧力pがゼロよりも高い。圧力に関しては、環境圧力に対して過圧範囲内の圧力が一般に印加される。
【0181】
中心キャリア10の底部101に作用する空気圧力は、変位スプリング12のスプリング力FEを超える。変位スプリング12は最大まで圧縮される。
【0182】
スプリングダボ14の外側フランジは、中心キャリア10の底部で下側ダボストッパ17と当接する。第3の圧力pは、押圧スプリング13が上側ダボストッパ19に対するスプリングダボ14の接触によって予め決定される長さおよび付勢を維持するのに十分高い。閉塞位置へ向かう方向での力変化位置からの中心キャリア10の更なる変位のため、空気圧pは、付勢される変位スプリング12の更なる伸長を可能にする程度まで下げられなければならない。
【0183】
最初に、力Fが行き渡り、この力は、ワーク位置への接続デバイスの更なる移動時に突然に降下し、非常に小さい力Fまで減少される。この漸進的変化は、右から左へ見たときに図6の添付の力/経路図に一例として示されている。
【0184】
力変化位置は、セットアップ位置から閉塞位置へのおよびその逆への変化時に通過される移行位置である。変化が閉塞位置からセットアップ位置へ行なわれる場合、すなわち、中心キャリア10が閉塞位置(図3)から始めて伸長される場合には、変位スプリング12が次第に圧縮されて、上側ダボストッパ19が内側キャリア3に当接し続けて下側ダボストッパ17が中心キャリア10の底部101と接触する動作点に達する。この動作点は、第1の不連続部41によって力/経路図に表わされる。押圧スプリング13の力は、この動作点では、依然としてスプリングダボ14と内側キャリア3との間で完全に受けられ、未だ中心キャリア10に直接に作用しない。変位スプリング12の力だけが中心キャリア10に直接に作用する。結果として得られる小さい力F1,force changeは、押えプレート11と結合面Aとの間の想定し得る物体(例えば、指)に作用する。この力は、押えプレート11と結合面Aとの間に場合により存在する指などの身体部分を傷付けることはできない。
【0185】
前述した動作点を越える中心キャリア10の更なる伸長時、全ての構造要素、例えば、スプリングダボ14、中心キャリア10、内側キャリア3、外側キャリア5の弾性的な構成要素挙動は、スプリング12、13と共に、総合すれば、中心キャリア10の伸長の増大と時を同じくして、力/経路図において短い範囲の急勾配の増大をもたらす。この範囲では、力が中心キャリア10の底部101へ次第に伝えられ、上側ダボストッパ19で内側キャリア3から上昇するスプリングダボ14が次第に取り外される。力Fの範囲の移行が第2の不連続部43として力/経路図に表わされている。
【0186】
セットアップ位置から閉塞位置への移行またはセットアップ位置からワーク位置への移行の第1の動作段階中に十分に大きい物体が取付け隙間15内に導入される場合には、閉塞動作がこの物体で停止する。しかしながら、取付け隙間15はこの第1の動作段階で非常に大きくなるように選択されるため、不用意に導入される指が挟まれて痛みを感じることはない。
【0187】
導入される物体または指に作用する押圧スプリング13の付勢力に起因する力の効果は、所定の場合には本発明のデバイス100の摩擦抵抗によって減少され、残存する隙間幅に起因して指を著しく傷付けることはできない。
【0188】
図4に係る力変化位置は、閉塞位置へ向かう方向でのセットアップ位置からの移行を見ると、前述したリザーブ経路の分だけワーク位置へ向けて移され、それに対応して減少される取付け隙間15を与える。力変化位置では、上側ダボストッパ19が係合し、あるいは、スプリングダボ14が上側ダボストッパ19に当接する。これは、この上側ダボストッパ19に作用する力のゼロから押圧スプリング13の付勢値への増大を伴う。
【0189】
このとき、押圧スプリング13は、スプリングダボ14および内側キャリア3の機械的に閉塞される空間内でのみ作用する。
【0190】
−力変化位置から閉塞位置への−第2の動作段階中、弱い付勢を有する変位スプリング12がアクティブになってもよい。その力FEは、図3に表わされるように、本発明の接続デバイス100、特に開放アクタサブアセンブリ6〜9の摩擦抵抗に打ち勝って閉塞位置への更なる閉塞動作を達成するように作用する。
【0191】
変位スプリング12の付勢力は、この動作段階中に存在する取付け隙間15の形態および/またはサイズと組み合わせてそれが打撲傷などの任意の痛みを伴う傷害を指に対して引き起こすことができないように選択される。
【0192】
他方では、変位スプリング12の選択された付勢力は、−適切なシールエラストマーと組み合わせて閉塞位置で押えプレート11のシールリムと外側キャリア5のシールリムとの間に作用するシール力に起因して−、粒子および液体が入り込まないように閉塞された装置の十分な緊密性を得るのに十分高い。
【0193】
以下、図1〜図4で説明した本発明の接続デバイスの4つの重要な位置を参照することにより、本発明の方法の第2の実施形態について説明する。
【0194】
第2の実施形態はその構成が前述した実施形態に対応する。第2の実施形態に関して、本発明の接続デバイス100またはその一部の構成における典型的な寸法は以下で与えられるものとする。
【0195】
本発明の接続デバイス100のセットアップ位置では、取付け隙間15が例えば18mmまたは19mm(ミリメートル)の寸法を有してもよい。ストッパに起因して、押圧スプリング13は57mmの最小長さを有する。変位スプリング12は55mmの長さを有してもよい。中心キャリア10の底部101と圧力ポート9の入口との間の距離は26mmであってもよい。ワークスペース21の容積は最大値となる。
【0196】
本発明の接続デバイス100のワーク位置では、取付け隙間15の高さが、−所定の場合には少しだけあるいはしかしながら更に強く押圧される−外部機能手段1の高さにほぼ対応し、例えば11、12、または、13mmである。押圧スプリング13は64mmの長さを有してもよく、変位スプリング12は54mmの長さを有してもよい。中心キャリア10の底部101と圧力ポート9の入口との間の距離は18mmであってもよい。
【0197】
閉塞位置では、押えプレート11が外側キャリア5と当接する。したがって、取付け隙間15の高さはほぼゼロに対応する。押圧スプリング13は、付勢されて、66mmの長さを有してもよい。これは、ストッパに起因してその最大可能長さに対応してもよい。変位スプリング12は65mmの長さを有してもよい。中心キャリア10の底部と圧力ポート9の入口との間の距離は7mmであってもよい。ワークスペース21の容積は最小値になる。スプリングダボ14の底部の外面と中心キャリア10の底部101の内面との間に形成される自由空間は10mmの高さを有してもよい。
【0198】
力変化位置では、取付け隙間15の高さが例えば10、11、または、12mmであってもよい。ストッパに起因して、押圧スプリング13は66mmの最大可能長さを有してもよい。変位スプリング12は56mmの長さを有してもよい。中心キャリア10の底部101と圧力ポート9の入口との間の距離は17mmであってもよい。
【0199】
本出願で与えられる全ての寸法、特にミリメートルで示される寸法は、典型的な値を表わす。本発明はこれらに限定されない。なお、無論、寸法は、全国的なおよび地域的な安全規則に適合されてもよく、また、本発明のユーザまたは購入者の望みに適合されてもよい。
【0200】
図5は、本発明の装置200の一例としての血液処理装置を部分ブロック図として簡略的に表わしている。装置200は、開放アクタサブアセンブリ6〜9を有する接続デバイス100を備える。また、装置は、開放アクタサブアセンブリ6〜9に作用するための制御手段203を更に備える。開放アクタサブアセンブリ6〜9と制御手段203との間に制御ライン205が設けられる。
【0201】
当業者であれば明らかなように、図5に示される実施形態は、そこに示される接続デバイスを用いるだけでなく本発明に係る任意の接続デバイスを用いて実現されてもよい。図5の接続デバイス100のその特定の構成の図は、単に理解を促すのに役立つ。
【0202】
図6は力/経路図の一例を示している。
【0203】
x軸線には、図1〜図4を参照して詳しく説明したように本発明の接続デバイスの様々な位置、すなわち、閉塞位置23、力変化位置25、ワーク位置27、および、セットアップ位置29が表わされている。
【0204】
[mm]の単位の数値表示は、接触部または隙間幅dのそれぞれの対応する関連する変位を示す。
【0205】
例えば、接触部の相互の間隔は、閉塞位置23では0mmであり、力変化位置25では12mmであり、ワーク位置27では13mmであり、セットアップ位置29では18mmである。
【0206】
y軸線には、力Fが[N]の単位で示されている。太い実線30aは、外部機能手段、指、シール相手などに作用する力の力漸進的変化を表わしている。それは統計的状態を示している。
【0207】
破線30bおよび一点鎖線30cは、開放アクタまたは開放アクタサブアセンブリのそれぞれの力の漸進的変化を表わしている。破線30bは、開放中の開放アクタの結果的な力を表わしている。一点鎖線30cは、閉塞時の開放アクタの結果的な力を表わしている。
【0208】
接続デバイスの利用中のほぼ通常の力の漸進的変化が図6に右から左へ示されている。
【0209】
接続デバイスは最初はセットアップ位置29にある。セットアップ位置29では、接続デバイスが外部機能手段を受けてもよい。
【0210】
セットアップ位置29から外部機能手段の機能的な結合のための閉塞位置23への接続デバイスの移動中、最初は、約130Nの絶対的な第2の力Fが接続デバイスに加えられる。更なる移動時、ワーク位置27までずっと第1の勾配33を有する第1の力範囲31中にわたって力Fが降下する。
【0211】
ワーク位置27から、接続デバイスに作用する力が力変化位置25までずっと更に降下する。力変化位置25の範囲では、図6に示されるように、約0.2mmの全体的変形が生じる。
【0212】
全体的変形の部分35では、力が、第1の力範囲31の約125Nの第2の力Fから、第2の力範囲37の約25Nの力Fまで急降下する。したがって、第1の力範囲31から全体的変形の部分35への移行時に第1の不連続部41が生じる。第2の力範囲37内での全体的変形の部分35を横切る移行時、第2の不連続部43が生じる。
【0213】
力変化位置25および閉塞位置23の範囲では、第2の力範囲37内の力Fが実質的に作用する。
【0214】
力変化位置25から閉塞位置23への接続デバイスの移動中、力Fが第2の勾配39で降下する。
【0215】
閉塞位置23での絶対的な力Fが例えば約20Nであってもよい。
【0216】
力/経路図から分かるように、外部機能手段は力Fまたは力Fのいずれかのみを受ける。
【0217】
本発明はここで説明した実施形態に限定されず、これらの実施形態は単なる例示にすぎない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの外部機能手段(1)を、該外部機能手段(1)を押圧することによって、所定の装置(200)に接続するための、特に結合するための接続デバイス(100)であって、
少なくとも1つの第1の接触部(111)を有し、前記第1の接触部(111)と少なくとも1つの更なる接触部(A、201)との間に前記外部機能手段(1)を受けるための少なくとも1つの受容手段(151)であり、前記第1の接触部(111)が前記更なる接触部(A、201)から可変間隔dを隔てて配置される、受容手段(151)と、
前記可変間隔dを減じて、少なくとも前記第1の接触部(111)を、前記第1の接触部(111)と前記更なる接触部(A、201)との間に第1の間隔(d)が存在する接続デバイス(100)の第1の位置、特にセットアップ位置から、前記第1の接触部(111)と前記更なる接触部(A、201)との間に第2の間隔(d)が存在する第2の位置に移動させることにより、前記第1の接触部(111)と前記更なる接触部(A、201)との間で前記外部機能手段(1)を押圧するための少なくとも1つの押圧手段であり、前記第2の間隔(d)が前記第1の間隔(d)よりも小さい、少なくとも1つの押圧手段と、
を備える接続デバイス(100)において、
前記押圧手段が、第1の力(F)および第2の力(F)を加えることによって少なくとも前記第1の接触部(111)を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させるように構成され、前記第1の力(F)および前記第2の力(F)が異なる大きさを有することを特徴とする、接続デバイス(100)。
【請求項2】
前記押圧手段が、前記間隔dに応じて前記第1の力(F)および/または前記第2の力(F)により少なくとも前記第1の接触部(111)を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させるように構成される、請求項1に記載の接続デバイス(100)。
【請求項3】
前記押圧手段が、少なくとも前記第1の接触部(111)を前記第1の位置から前記第2の位置へ移動させるために少なくとも2つのエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段を備える、請求項1または2に記載の接続デバイス(100)。
【請求項4】
第1のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が前記第1の力(F)を加えるように構成され、第2のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が前記第2の力(F)を加えるように構成される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)。
【請求項5】
前記第1エネルギ蓄積手段および/または力伝達手段ならびに前記第2のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が、前記第1のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段(13)が前記第1の位置から力変化位置への移行中に前記第1の力(F)を及ぼし且つ前記第2のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が前記力変化位置から前記第2の位置への移行中に前記第2の力(F)を及ぼすように配置される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)。
【請求項6】
前記第1エネルギ蓄積手段および/または力伝達手段ならびに前記第2のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が、前記第1のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が前記第2のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段と共に前記第1の位置から力変化位置への移行中に前記第1の力(F)を及ぼし且つ前記第2のエネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が前記力変化位置から前記第2の位置への移行中に前記第2の力(F)を及ぼすように配置される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)。
【請求項7】
前記第2の力(F)が前記第1の力(F)よりも大きい、請求項1〜6のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)。
【請求項8】
前記エネルギ蓄積手段および/または力伝達手段が応力・歪み要素である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)。
【請求項9】
前記応力・歪み要素がスプリング(12、13)である、請求項8に記載の接続デバイス(100)。
【請求項10】
少なくとも1つの前記外部機能手段(1)が、前記外部機能手段(1)を前記装置(200)の側で結合相手(2)に機能的に結合するために、摩擦および/または形状閉塞接続によって前記装置(200)に結合されるようになっている、請求項1〜9のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)。
【請求項11】
前記装置(200)に一体固定されるようになっている少なくとも1つのキャリア部材(3、5)および/または支持部材(4、17、18、19、20)を備える、請求項1〜10のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)。
【請求項12】
少なくとも1つの前記更なる接触部(A、201)が、前記装置(200)に一体固定されるようになっており、または、少なくとも1つの前記更なる接触部(A、201)が、前記装置の一部である、請求項11に記載の接続デバイス(100)。
【請求項13】
前記第2の位置は、前記外部機能手段(1)が前記装置(200)で押圧されるワーク位置である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)。
【請求項14】
前記第2の位置は、前記第1の接触部(111)がシールを行なう閉塞位置である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)。
【請求項15】
前記外部機能手段(1)が使い捨て製品である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)。
【請求項16】
前記外部機能手段(1)が圧力測定ディスポを備え、該圧力測定ディスポが、圧力測定ディスポ内の圧力を測定するための体外血液処理用の血液処理機器、特に透析機器の圧力センサに接続するように設けられる、請求項1〜15のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)。
【請求項17】
前記圧力測定ディスポが使い捨て可能なチューブセットの構成部品である、請求項16に記載の接続デバイス(100)。
【請求項18】
少なくとも前記第1の接触部(111)を前記第2の位置から前記第1の位置へ移動させるための空気圧作用するあるいは空気圧で動作可能な開放アクタサブアセンブリ(6〜9)を備える、請求項1〜17のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)。
【請求項19】
少なくとも1つの外部機能手段(1)を装置(200)に接続するための方法において、
請求項1〜18のいずれか一項に記載の接続デバイス(100)を使用するステップを備えることを特徴とする、方法。
【請求項20】
前記外部機能手段(1)を接続するために、少なくとも第1の接触部(111)が第1の位置から力変化位置を通過することにより第2の位置へ移動され、前記力変化位置に達する前に押圧手段を用いて第1の力(F)が加えられ、力変化位置に達した後または力変化位置から離れた後に第2の力(F)が加えられる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記外部機能手段(1)を接続するために、少なくとも第1の接触部(111)が第1の位置から力変化位置を通過することにより第2の位置へ移動され、前記力変化位置に達する前に第1の移動速度(v)で移行が行なわれ、前記力変化位置から前記第2の位置への移行が第2の移動速度(v)で行なわれ、前記第1の移動速度(v)が前記第2の移動速度(v)よりも大きい請求項19または20に記載の方法。
【請求項22】
前記第2の位置がワーク位置であり、第1の圧力(p)がワークスペース(21)内に行き渡る第1の位置から前記ワーク位置への移行は、前記第1の圧力(p)よりも低い第2の圧力(p)が前記ワークスペース(21)内に加えられ且つ前記外部機能手段(1)が前記ワーク位置において前記装置(200)で押圧されるまで前記押圧手段が前記ワークスペース(21)内へ移動されるように行なわれる、請求項19〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
前記第2の位置が閉塞位置であり、前記第1の位置から前記閉塞位置への移行は、第2の圧力(p)が前記ワークスペース(21)内に加えられてそれにより前記第1の接触部(111)がシールをもたらすように行なわれる、請求項19〜21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記外部機能手段(1)が、圧力センサに接続するようになっている圧力測定ディスポであり、
前記圧力測定ディスポを体外血液処理用の血液処理機器、特に透析機器の圧力センサに結合するステップと、
前記圧力測定ディスポ内の圧力を測定するステップと、
を含む、請求項19〜23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
前記圧力測定ディスポが使い捨て可能なチューブセットの構成部品である、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
請求項1〜18のいずれか一項に記載の少なくとも1つの接続デバイス(100)を備える装置(200)。
【請求項27】
接続デバイス(100)の空気圧作用するあるいは空気圧で動作可能な開放アクタサブアセンブリ(6〜9)を制御するあるいは調整するように適合されて構成される制御手段または調整手段(203)を更に備える、請求項26に記載の装置(200)。
【請求項28】
血液処理機器である、請求項26または27に記載の装置(200)。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2013−500798(P2013−500798A)
【公表日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−523230(P2012−523230)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【国際出願番号】PCT/EP2010/004642
【国際公開番号】WO2011/015309
【国際公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(597075904)フレゼニウス メディカル ケア ドイッチェランド ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (55)
【Fターム(参考)】