説明

尿漏れパット保持カバー

【課題】失禁用パンツに装着した尿吸着パットの脱落を防止するための保持カバーを提供するものである。
【解決手段】ネット状の失禁パンツ形カバーに長方形状の保持カバーネットを取付け、失禁パンツをネット状の失禁パンツ形カバー本体内に装着し、局所部で失禁パンツに長方形状の保持カバーネットで失禁用パットを保持し、左右の両足の挿入部から失禁用パットを着脱できるように設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は失禁パンツに尿吸水用の尿漏れパットを装着した際、その尿漏れパットがパンツ着脱時に不用意に便器等に落下する事を防ぐ尿漏れパット落下保持カバーである。
【背景技術】
【0002】
従来、尿失禁の重軽度に応じてパンツやパットの使い分けをしているが、尿漏れパットに関してはそのパンツ類へのテープ接着力が非常に弱く、便器等に落下する事が多々あったため、本人と周りの介護する者にとっても困っていた。
【先行技術文献】
【0003】
【特許文献1】 特開平8−280726号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
失禁パンツを使用される方は身体的に不自由であったり、老齢化された方、老人性特有の認知であったりする方が殆どである。それらの方が用足しをする際に、パンツや失禁用のパンツを着用し、尿漏れを吸水するための尿漏れパットを装着して使用しているが、尿漏れパットの交換に際し容易に取替えが出来ず、時間が掛かってしまう等使用者にとって多大な苦労をしていた。又、介助者が尿漏れパット交換を補助する時はスムーズに尿漏れパットの交換を行うことが容易ではなく、使用者と介護者共に苦痛に感じることが度々あった。
又、従来は失禁用の尿漏れパットに取付けられている固定用の粘着テープの接着力が弱く、その尿漏れパットはパンツ着脱の際にパンツから外れてしまい、便器等に落下する事が度々あるので、落下した尿漏れパットを拾う事も出来ずパニックになり、迷惑を掛けてしまうことが度々あるので、落下を防止するための止め具が必要に迫られていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ネット状の失禁パンツ形カバー本体の背中側上端に長方形状の保持カバーネットを取付け、失禁パンツをネット状の失禁パンツ形カバー本体内に装着し、保持カバーネットの他の一端を背中側から失禁パンツの中に挿入して、腹部側の前方に引き出して固定するように装着し、失禁パンツの底部で左右の両足を挿入する部分の局所部に尿漏れパットを取付け、失禁パンツの局所部で失禁パンツに長方形状の保持カバーネットで尿漏れパットを保持し、左右の両足の挿入部から尿漏れパットを着脱できるように設ける。
【発明の効果】
【0006】
失禁パンツを使用される方は身体的が不自由である方、老齢化された方、老人性特有の認知の方が殆どである。それらの方が用足しをする際に、尿漏れを吸収するための尿漏れパットを使用しているので尿漏れパット交換をスムーズに出来るものが望まれていたので、前記した課題を本発明にて解決出来るものである。
トイレで用を足す時に、尿漏れ用の失禁パンツの上げ下げを行っても失禁パンツと尿漏れパットが一体に取付けられているため、尿漏れパットが落下することは無くスムーズに行われる。尿漏れパットを交換する際は両足が挿入されている失禁パンツの左右側から取出し交換が出来るので容易に着脱が可能なので、短時間で簡単に交換が出来、使用者は勿論介助者の負担が解消される。
又、市販品の失禁パンツと尿漏れパットに対応できるので非常に便利である。更に、保持カバーネットは汚れた場合は失禁パンツから簡単に外せるため、洗濯も出来、ネット状に形成されているため洗濯後の乾きも早いので取扱い易く、使用者に常に衛生的な失禁パンツと保持ネットカバーを提供出来るものである。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】本発明のネット状の失禁パンツ形カバー本体を示す斜視図
【図2】従来の市販品の失禁パンツ示す斜視図
【図3】本発明のネット状の失禁パンツ形カバー本体に失禁パンツと尿漏れパットを装着した状態の一実施例を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明のネット状の失禁パンツ形カバー本体(1)は図1に示されているように、ネット状の失禁パンツ形カバー本体(1)の背中側(2)に長方形状の尿漏れパット(9)の保持カバーネット(3)を縫いつけて固定する。失禁パンツ形カバー本体(1)には面ファスナー(4)、(5)、(6)が設けられ、長方形状の保持カバーネット(3)にも夫々の該面ファスナーと対峙する面ファスナー(5)(6)が設けられている。ネット状の失禁パンツ形カバー本体(1)には右足挿入口(7)と左足挿入口(8)の開口部が設けられ、失禁パンツ(9)がネット状の失禁パンツ形カバー本体(1)にスッポリと装着出来る形状と成っている。
【0009】
ネット状の失禁パンツ形カバー本体(1)に失禁パンツ(9)を挿入し装着すると、背中側(2)の上端に設けられた、長方形状の保持カバーネット(3)の端面(10)を背中側(2)から失禁パンツ(9)の内側に沿ってお尻から局部に当たるように腹部側(11)に引き出して、面ファスナー(4)(4)で固定する。又、長方形状の保持カバーネット(3)の途中に設けた面ファスナー(5)(5)と面ファスナー(6)(6)にて失禁パンツ(9)と保持カバーネット(3)を一体にして設ける。
【0010】
尿漏れパット(12)を失禁パンツ(9)に固定するやり方としては、失禁パンツ(9)の右足挿入口(7)と左足挿入口(8)どちらか一方又は両方から、下部のネット状の失禁パンツ形カバー本体(1)と上部の長方形状の保持カバーネット(3)の間に設けられた隙間に尿漏れパット(12)を差込み、面ファスナー(5)(5)又は面ファスナー(6)(6)或いは両方にて失禁パンツ(9)に固定保持される。本発明一実施例では面ファスナーで固定しているが、ホック等を用いても構わない。
【0011】
本発明を使用する時には図3に示されているように、ネット状の失禁パンツ形カバー本体(1)に挿入した失禁パンツ(9)を履き両足を挿入口(7)(8)に通した後に、背中側(2)の上端に設けられた、長方形状の保持カバーネット(3)の他端(10)を背中側(2)から失禁パンツ(9)の内側に沿ってお尻から局部に当たるように腹部側(11)に引き出して、面ファスナー(4)(4)で固定する。使用する時の一手順を示したが手順は使用する者がやり易い方法を取れば良い。
この時ネット状の失禁パンツ形カバー本体(1)と保持カバーネット(3)の間の局部取付け位置に尿漏れパット(12)を差し込んで両方の面ファスナー(5)(5)面ファスナー(6)(6)で固定することによって尿漏れパット(12)は保持固定されるので外れる事は無い。
【0012】
使用者がトイレなどで尿漏れパット(12)を交換する時は、失禁パンツ(9)を足元まで下ろし、用を足した後に右足挿入口(7)か左足挿入口(8)のどちらか一方から尿漏れパット(12)を引き抜くことで簡単に取外し、新しい尿漏れパット(12)を右足挿入口(7)か左足挿入口(8)のどちらか一方から差し込むことで容易に装着出来る。
【0013】
失禁パンツ(9)を足元まで下ろす際は尿漏れパット(12)は失禁パンツ(9)に固定されているので、便器の中に落下することや床に落ちることも無くなった。
介助者が補助する際も左右の足挿入口(7)(8)から尿漏れパット(12)を出し入れ交換できるので、介助体勢が悪い状態であっても自由度があるので楽に交換が出来るようになった。
【符号の説明】
【0014】
(1)ネット状の失禁パンツ形カバー本体、(2)背中側、(3)長方形状の保持カバーネット、(4)面ファスナー、(5)面ファスナー、(6)面ファスナー、(7)右足挿入口、(8)左足挿入口、(9)失禁パンツ、(10)端面、(11)腹部側、(12)尿漏れパット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネット状の失禁パンツ形カバー本体の背中側上端に長方形状の保持カバーネットを取付け、失禁パンツをネット状の失禁パンツ形カバー本体内に装着し、保持カバーネットの他の一端を背中側から失禁パンツの中に挿入して、腹部側の前方に引き出して固定するように装着し、失禁パンツの底部で左右の両足を挿入する部分の局所部に尿漏れパットを取付け、失禁パンツの局所部で失禁パンツに長方形状の保持カバーネットで尿漏れパットを保持し、左右の両足の挿入部から尿漏れパットを着脱できるように設けられた尿漏れパット保持カバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−125656(P2011−125656A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−299481(P2009−299481)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(503114149)
【Fターム(参考)】