説明

履物のための改善された交換可能なトラクションクリート

調整可能トラクションが、クリート上の動的トラクション要素に許容される屈曲の量を選択的に制限するかまたは制限しないことによって、トラクションクリートに提供される。屈曲を制限することは、調整可能な位置決め可能リングまたはクリートを回転させ動的要素を異なる靴外底の形状特徴に整列させることによって、代わりに達成される。デュアルロッキングポストが提供され、ロッキング構造のためのクリートハブにおいて必要とされる表面積を減少させる。クリートは、2ショット成形プロセスにおいて形成され、該2ショット成形プロセスは、クリート構造の一体性を犠牲にすることなく動的トラクション要素を長くすることを許容する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の参照)
本出願は、2009年1月28日に出願された、名称「Improved Replaceable Traction Cleat and Method of Connection」の米国仮特許出願第60/644,532号からの優先権を主張する。上記の仮出願の開示は、その全体が本明細書に参考として援用される。
【0002】
(発明の背景)
(技術分野)
本発明は、運動競技用履物に関し、より詳細には、運動競技用靴の着用者のために改善されたトラクション(traction)と快適性とを提供する運動競技用靴およびトラクションクリートに関する。さらに、本発明は、靴用クリートによって与えられるトラクションおよび快適性の調整可能性を提供し、靴の外底に取り付けられるレセプタクル内の正しい位置に交換可能なトラクションクリートをロックする機構および方法を改善する方法および装置に関する。さらに、本発明は、クリートの構造的完全性を犠牲にすることなく、動的トラクションを改善することに関する。
【0003】
本発明の好ましい実施形態は、ゴルフシューズおよびゴルフシューズ用クリートに関連して説明されるが、クリートまたは類似のトラクション提供デバイスが利用される任意の靴に本発明の原理が適用することは理解されるべきである。
【背景技術】
【0004】
(最新技術の考察)
歴史的にゴルフシューズは、芝生を掘り抜く尖った金属スパイクによってトラクションを提供された。長年を経て、これらの金属スパイクがゴルフコース、特にグリーン上の草の根の構造を損傷し、その結果、草の葉および根を損傷しないようにプラスチック製クリート構造が開発された。そのようなクリートの初期の例は、特許文献1(Deaconら)に見出される。プラスチック製トラクションクリートの概念の洗練は、特許文献2(McMullin‘923)に載っており、該特許における開示は、その全体が本明細書に参考として援用される。McMullin‘923において、ねじ切りされたステム付きのハブを有するクリートが開示され、該ステムはハブの上部表面から突き出、靴の外底に取り付けられたレセプタクルとねじ切りで係合する。ハブの下側は、複数の比較的短いトラクション突出部を有し、該突出部の各々は、芝生の草の葉と係合するのに十分な高さを有し、芝生を傷つけることなくトラクションを提供する。後の開発は、これらのプラスチック製であるが比較的硬いトラクション要素の長さおよび断面を増加させた。
【0005】
プラスチック製トラクションクリートの当該技術分野における次の主要な開発は、動的トラクション要素である。具体的には、動的トラクションの概念の一部として、クリートハブの下側は、いくぶんより長い動的トラクション要素が提供され、該動的トラクション要素は、ハブに固定され、ハブから下向きかつ外側に突き出、靴の着用者の重量の負荷により外側に広がるように屈曲し、着用者に対してトラクションと、クッション状の「感じ」とをもたらす。クッション状の「感じ」は、靴底が芝生または地面に対して押し付けられると、屈曲するトラクション要素が徐々に外側に広がり、着用者に弾力性のある感覚を与えることに起因する。動的トラクション要素を組み込むクリートの例は、特許文献3(Curley‘230)、特許文献4(McMullin‘104)、および特許文献5(McMullin‘043)に見出され、これらの特許における開示は、その全体が本明細書に参考として援用される。これらのクリートは、典型的には、靴底に取り付けられるねじ切りされた靴レセプタクルまたはコネクタに、ハブから上向きに延びた対応するねじ切りされたステムによって固定される。
【0006】
柔軟性のある(すなわち、動的)トラクション要素と比較的柔軟性のない(すなわち、静的)トラクション要素の両方の組み合わせを有するクリートもまた、当該技術分野において公知である。例えば、特許文献6(McMullin‘446)を参照されたい。個の特許文献6の開示は、その全体が本明細書に参考として援用される。動作時、歩行ステップ中にゴルフシューズの着用者の重量の増加により、長い方の動的要素は、靴底の方に向かってたわみ、最初に芝生に接触し、広がる。静的トラクション要素は、地面と係合したとき、たわみに対して抵抗し、靴底を介して加えられる重量を支える適切な支持を提供するように構成される。動的要素および静的要素は、意図する静的要素に従って、ハブ周囲の周りに交互に、または任意の対称的アレイまたは非対称的アレイで配列され得る。非対称的アレイが用いられる場合、クリートが外底に対して1つのみの特定の回転方向を有し、それによって静的トラクション要素および動的トラクション要素の位置が事前に決定されるような協働的な方法で、ねじ切りされたステムまたはクリート上の他の接続部材、およびねじ切りされたレセプタクルまたは靴外底における他の対になる接続部材を設計することは、特許文献7(Kellyら‘613)から公知である。特許文献7における開示は、その全体が本明細書に参考として援用される。
【0007】
動的トラクション要素のクッション状の感じを好むゴルファーもいるし、静的トラクション要素のより硬い感じを好むゴルファーもいる。多くの場合、地形および芝生の相違は、より硬いかまたはより柔らかい感じの必要性と、必要とされるトラクションの性質(すなわち、静的もしくは動的またはその間の中間物)の必要性とを決定し得る。従って出願人は、着用者がより硬い「感じ」またはよりクッション状のある「感じ」から選択すること、ならびに動的トラクションまたは静的トラクションの異なるレベルから選択することを可能にする、靴およびクリートに対するニーズがあると理解した。
【0008】
また、靴に取り付けられたコネクタへのクリートの接続に関連付けられ、不慮の接続のゆるみおよびクリートの外れを防ぐロッキング機構を提供することも先行技術において公知である。そのようなロッキング機構の例は、Kellyら‘613、ならびに特許文献8(Kelly‘700)および特許文献9(Kellyら‘708)、ならびに特許文献10(Kellyら‘239)に見出され、これらの特許および特許出願公開からの開示もまたその全体が本明細書に参考として援用される。これらのロッキング機構のうちの1つは、商標FAST TWIST(登録商標)の下で販売され、該ロッキング機構は、ステムがねじ込まれるか、またはそうでなければ、靴取り付けコネクタのレセプタクルソケットの中に回転可能に係合されたとき、相互に係合するように動作可能である、クリートおよびレセプタクルのそれぞれの上にある半径方向に向かい合うロッキング構成を備えている。内部にねじ切りされたレセプタクルの外壁上のロッキング構成は、半径方向に外側に向かう歯様の突出部の環状のアレイ備え、一方、クリート上のロッキング構成は、角度がついて延びるリードインランプ(lead−in ramp)と、窪みと、停止部材とを含む。歯様の突出部は、ステム回転中に、窪みの中にスナップ留めする前にリードインランプの上を強く進み、次いで停止部材に接し、クリートがレセプタクルソケットの中にそれ以上さらにねじ込まれるのを防ぐ。ロッキング機構は、ロッキング構成の弾性的な曲がりによる所定のレベルのトルクを加えると(すなわち、典型的には特別なツールによって)、クリートが取り外しおよび交換のために回して外されることを可能にする。突出部およびリードインランプは、典型的には、ねじ切りされたステムおよびソケットを囲み、角度の間隔を空けて置かれ半径方向に延びるウエブ上に形成される。1つのロッキングアセンブリの突出部は、他の突出部より大きい軸方向の拡張を有し得、対応するリードインランプはより小さい軸方向の拡張を有し得る。この突出部が他のランプのうちの1つと係合する場合、この突出部は係合していないステムおよびソケットのねじ切りを押さえ、それによって、誤った初期位置にねじ切りを挿入することを防ぐ。
【0009】
FAST TWIST(登録商標)取り付け機構ならびに動的トラクション要素および/または静的トラクション要素の両方を利用する、市販されているいくつかの取り外し可能クリートがある。典型的には、これらのクリートは、成形された第1のショットベース(shot base)を利用し、該成形された第1のショットベースは、その上部表面にねじ切りされたステム形態を有する本体部材またはハブと、円形のハブの周りに角度の間隔を空けて置かれ、一様に配置されたロッキングポストの円形のアレイとを含む。追加のポリマー材料は、ハブの下部表面に成形され(すなわち、第2のショット)、円形のハブから下向きおよび外側に延びる動的トラクション要素もしくは静的トラクション要素またはレッグを提供する。動的トラクションレッグは、その長さおよび柔軟性などの要因に従って、1)草がからまること、2)靴の外底の方に上向きにたわみ、トラクションレッグの上部表面と靴の底との間に草を捕らえること、および/または3)靴が横にスリップしたとき、横方向のスリップの力を吸収するかまたはそれに対抗し、クリート軸の方に内側に折り重なるようにすることによって、トラクションを提供し、要素の下向きまたは垂直方向への延長は、屈曲していない位置における延長から弾性的に増加する。
【0010】
従来は、動的トラクション要素が円形のハブの周囲から延びるという要求は、横方向のスリップに対抗するようにトラクションを提供するときトラクション要素が達成し得る下向きまたは垂直方向の延長を制限するように働く。本発明者らは、動的レッグまたは動的要素を別個に成形し、次いで、一体化ユニットとしてハブおよびレッグを成形すること以外によって動的レッグまたは動的要素をハブに固定する努力に気づいている。この方法は、理論では、動的要素がクリートハブの中心に近い方に取り付けられ、それによって、ハブ周囲からハブ中心軸に近い方の位置への横方向のスリップ中に、要素固定点を動かすことを可能にし得る。その結果、クリートの同じ全高または全垂直寸法に対して、動的トラクション要素は、その近位端(すなわち、ハブへの取り付け点)からその遠位先端まで、より長く作られ得る。動的牽引要素の長さが長ければ長いほど、横方向のスリップ中に、軸方向に内側に屈曲し、トラクションの増加を提供するように延びる動的牽引要素の能力が大きくなる。しかしながら、(1つのユニットとして)動的要素を別個に成形し、次いでピンまたは類似のものによって動的要素をハブに取り付ける方法は、コストがかかり、かつ要素ユニットがハブから分離される可能性を許す。本発明の別の局面において、出願人は、その問題に対して解決策を提示する。
【0011】
先行の動的トラクションクリートの設計における別の制限は、上記のFAST TWIST(登録商標)ロッキング機構を収容するために、実質的に固体の円形ハブを提供する必要があることである。より具体的には、クリートハブに配置される典型的には6個のFAST TWIST(登録商標)ロッキングポストは、FAST TWIST(登録商標)靴取り付けレセプタクルの歯と協働して機能を果たすために、ねじ切りされたステムの周りに連続的アレイで等角に間隔を空けて配置されることが必要である。ハブがより少ない材料を必要とするように構成され得る場合、このことは製造コストを低減させる。本発明の特徴はこの問題に対処する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許第6,354,021号明細書
【特許文献2】米国特許第6,052,923号明細書
【特許文献3】米国特許第6,209,230号明細書
【特許文献4】米国特許第6,305,104号明細書
【特許文献5】米国特許第7,040,043号明細書
【特許文献6】米国特許第6,834,446号明細書
【特許文献7】米国特許第6,823,613号明細書
【特許文献8】米国特許第5,974,700号明細書
【特許文献9】米国特許第7,107,708号明細書
【特許文献10】米国特許出願公開第2007/0209239号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0013】
(発明の概要)
本発明の一局面に従って、FAST TWIST(登録商標)タイプのコネクタシステムは、接続手順を容易にし、クリートハブに必要とされる材料の量を最小限にし、動的トラクション要素に、より大きい屈曲スペースを提供するために、修正される。先行のクリート上の6個/12個の個々のロッキングポストは、4つのデュアルロッキング構造によって取り替えられ、該4つのデュアルロッキング構造の各々は、内側に向かう表面を備え、2つのポストセクションの間に配置される中央窪みの周りに角度的に対称的になるように位置を決められる2つのポストセクションを形成する。各ポストセクションは、内部および外部のランプセグメントを含む。窪みは、レセプタクルのそれぞれの歯を受容し、保持するように構成され、該レセプタクルのそれぞれの歯は、レセプタクルのクリートへの接続中に、外部ランプセグメントに沿って通過し、次いで窪みの中に入る。2つの内部ランプセグメントは集中して中心に置かれた窪みを形成し、外部セグメントは、集中し、デュアルポスト構造のそれぞれの端部で終結する。各ポストセクションの内部および外部のランプセグメントは、内側に集中し、交差し、好ましくは丸くされる頂点を形成する。内部ランプセグメントの傾斜は、外部セグメントの傾斜より急であり、その結果、クリートが回転しレセプタクルと係合すると、歯はスライドし、外部セグメントのより浅い傾斜に沿って比較的容易に歯の通過を押し進める。しかしながら、一旦頂点を通過し、窪みの中にスナップ止めされると、歯は、より急な傾斜の内部ランプセグメント通過し、デュアルポスト構造と比較してさらに遠くに動かなければならず、より大きなトルクの行使によってのみそのようにし得、従って、レセプタクルからのクリートの取り外しに対抗するロッキング力を強める。
【0014】
本発明の別の実施形態に従って、トラクションおよびクリートの感じは、調整可能である。本発明のこの局面の一バージョンにおいて、クリートは、3個の部品と、ベースと、動的トラクション部品と、角度の間隔を空けて置かれた突出部またはブロッキング部材を有する分離可能な調整リングとを含む。調整可能性は、リングの位置を選択的に決めることによって達成され、その結果、ブロッキング部材は動的トラクション要素との角度の整列または角度の整列から外れ、許容される動的要素屈曲の程度を制限するか、または制限しない。代わりに、別個の調整リングの代わりに、ブロッキング部材または窪みは、レセプタクルまたは靴の外底に形状特徴として配置され得、クリートの回転位置は、動的トラクション要素がブロッキング部材、窪みと選択的に整列させられるかまたは整列させられないか、または外底表面に形状変化がないようにすることを許容する。いずれかのアプローチによって、ブロッキング部材は、種々の高さであり得、リングまたはクリートの回転位置に従って屈曲の選択的な量を提供し得る。従って、本発明のこの局面は、上記の動的トラクション要素に許容される屈曲の量を選択的に調整することによって、運動競技用靴の動的トラクションクリートにおいて調整可能トラクションを提供することとして広く見られ得る。
【0015】
本発明のなおも別の局面に従って、本発明のクリートの動的トラクション要素は、先行技術の動的クリートにおけるようにクリートハブの周囲から生じるのではない。それよりはむしろ、動的要素は、成形されたクリート第2のショットの動的トラクション部分の一部であり、ハブ周囲におけるよりも、ハブ中央の長手方向軸の方により内側寄りに生じる動的要素のルートまたは近位端を有する。2ショット成形プロセスは、2つの化学的および機械的に接合された部分、すなわちクリートハブを含むベース部分と、コネクタと、ロッキング部材および静的トラクション要素と、動的トラクション要素を含むより柔らかくより柔軟性のあるトラクション部分とを備えている一体化クリートを形成する。その結果、動的要素は、ベース部分に一体化して接合され、先行技術のクリートにおける動的クリートより長く、それによって、クリートの構造的な一体性を犠牲にすることなく、屈曲走行距離に追加する。
【0016】
上記されたなおさらなる本発明の特徴および利点は、本発明の特定の実施形態の以下の定義、説明および説明的な図を考慮して明らかとなり、該説明図において、様々な図における同様の参照数字は、同様の構成要素を示すために利用される。これらの説明は、本発明の特定の詳細を説明するが、変形が、存在し得、まさに存在し、本明細書における説明に基づき当業者に明らかであることは理解されるべきである。本明細書において用いられ得るように、「第1」、「第2」、「左」、「右」、「上部」、「下部」、「垂直」、「水平」、「前部」、「後部」、「側部」、「高さ」、「長さ」、「幅」、「上向き」、「下向き」、「内部」、「外部」、「内側」、「外側」などの用語は、単に参照の点を説明するものであり、本発明を任意の特定な配向または構成に限定するものではないことは理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】図1は、FAST TWIST(登録商標)レセプタクルの斜視底面図であり、本発明のクリートはFAST TWIST(登録商標)レセプタクルを用いて利用され得る。
【図2】図2は、図1のレセプタクルの平面底面図である。
【図3】図3は、本発明の1つの好ましい実施形態に従うクリートの平面上面図であり、クリートベース部分と、動的トラクション部分と、調整リングとを示し、調整リングは設置された位置において示される。
【図4】図4は、図3のクリートの平面底面図である。
【図5】図5は、図3のクリートの斜視上面図である。
【図6】図6は、図3のクリートの立面側面図である。
【図7】図7は、図3のクリートの斜視底面図である。
【図8】図8は、図3のクリートのベース部分であって、簡潔さの目的のために動的トラクション部分および調整リングを省いたベース部分の上面図である。
【図9】図9は、図8のベース部分の立面側面図である。
【図10】図10は、図8のベース部分の斜視底面図である。
【図11】図11は、図6のベース部分の平面上面図である。
【図12】図12は、図3のクリートの動的トラクション部分であって、簡潔さの目的のためにベース部分および調整リングを省いた動的トラクション部分の上面図である。
【図13】図13は、図12の動的トラクション部分の立面側面図である。
【図14】図14は、図12の動的トラクション部分の斜視底面図である。
【図15】図15は、図12の動的トラクション部分の平面底面図である。
【図16】図16は、図3のクリートの調整リングであって、簡潔さの目的のためにベース部分および動的トラクション部分を省いた調整リングの平面上面図である。
【図17】図17は、図16の調整リングの立面側面図である。
【図18】図18は、図16の調整リングの斜視底面図である。
【図19】図19は、図16の調整リングの平面底面図である。
【図20】図20は、図3のクリートの斜視上面図であり、ロックされた位置における調整リングを示す。
【図21】図21は、図20のクリートの平面上面図である。
【図22】図22は、図20のクリートの平面底面図である。
【図23】図23は、図20のクリートの立面側面図である。
【図24】図24は、図20のクリートの斜視底面図である。
【図25】図25は、トラクション調整要素を有する靴外底に固定される調整リングを省き、かつクリートがクリートの動的トラクション要素の屈曲を妨げるように回転して位置を決められている、図3のクリートを示す平面図である。
【図26】図26は、図25のクリートの動的トラクション要素と外底のトラクション調整要素との相互作用を例示する断面図である。
【図27】図27は、図25の図に類似しているが、クリートがクリートの動的トラクション要素の中位の屈曲を可能にするように回転して位置を決められる、平面図である。
【図28】図28は、図27に例示されるクリート位置に関する、外底に対する動的トラクション要素を例示する断面図である。
【図29】図29は、図25の図に類似しているが、クリートがクリートの動的トラクション要素の最大の屈曲を可能にするように回転して位置を決められる、平面図である。
【図30】図30は、図29に例示されるクリート位置に関する、外底に対する動的トラクション要素を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
(好ましい実施形態の説明)
図面および好ましい実施形態の以下の詳細な説明は、本発明の方法および装置を明らかにする。
【0019】
最初に図1および図2を参照すると、典型的なFAST TWIST(登録商標)レセプタクルが例示され、該FAST TWIST(登録商標)レセプタクルは、プラスチック材料の単一式成形物であり、該単一式成形物は、円形プレート15から延びる(depend)中央が空洞の円筒形ボス10を有する円形プレート15を含む。ボス10を囲むプレート15の環状の部分は、靴外底にレセプタクルを固定するためのアンカーフランジとして働き、アンカー機能を支援するために外底材料が設置されるアパーチャ17の環状のアレイが備えられる。小さな突出部18(これは代替的には、窪みであり得る)は、プレート15の周囲における一地点に位置を定められ、外底におけるレセプタクルの角度のある配向を可能にする。
【0020】
ボス10の内壁は、内側がねじ切りされたソケットを形成し、該内側のねじ切りされたソケットは、クリート上の対になった外側がねじ切りされたステムを受容し、係合するように適合され、構成される。図1および図2に例示されるねじ切りの配置は、120°の角度の間隔を空けて置かれるリードインポイント12、13および14である3スタートねじ切りである。
【0021】
レセプタクルは、レセプタクルにクリートを挿入するプロセスを妨げることなく、完全挿入後に係合したクリートがソケットから意図せずに外れることを防ぐためのロッキング配置の一部を含む。ロッキング配置のレセプタクル部分は、ボス10の外壁に形成され、ボス10の外壁から延びる輪状の歯11を含む。歯は、レセプタクルソケットの中へのねじ切りされたクリートステムを挿入中に以下に説明される方法でクリート上のロッキングポストと係合するようになり、一旦クリートがソケットに完全に挿入されるとステムの回転に抵抗する。歯11は、プレート15から軸方向に(すなわち、ソケットの中央回転軸に平行な方向に)突き出る短く太いリブの形態をとる。横断面において、歯11は、クリートロッキングポストの方に向けられる丸くなった頂点を有する概ね三角形の形状を有する。例示された実施形態において、歯はソケット軸の周りに同心状に一様に分配され、30°の間隔で12個のそのような歯が配置される。
【0022】
以下の説明は、1つの好ましい実施形態に従うクリートが例示される図3〜図24を詳細に参照する。図3〜図7は、ベース部分25と、動的トラクション部分35と、調整リング50とを備えているクリートの全体を例示する。ベースと動的部分とは、典型的には2ショット成形プロセスにおいて、2個の異なるポリマーから一体化ユニットとして一緒に形成され、該2ショット成形プロセスにおいて、比較的堅く柔軟性のないベース部分25は第1ショットであり、より柔らかくより柔軟性のある動的トラクション部分35は第2のショットである。これらの部分は、2ショットプロセス中に、化学的に、かつ機械的に一緒に接合され、クリート全体の構造的一体性を確実にする。ベース部分は、クリートのハブ26と、ロッキングポスト20と、図1および図2のレセプタクルと係合するマルチスタートのねじ切りを有するステム24と、等しい角度の間隔を空けて置かれ、ハブ周囲に隣接する位置から下向きに突き出る静的トラクション要素40とを含む。
【0023】
動的トラクション部分に用いられるポリマー材料は、好ましくは、ベース部分に用いられるポリマー材料よりも柔らかく、柔軟性がある。調整リング50は、以下に説明されるように、別個の部品であり、一体に形成されたベースおよび動的トラクション部分に対して可動である。理解を容易にするために、図3〜図7においてクリート全体を示すことの他に、ベースステーション25は図8〜図11に別に示され、動的部分は図12〜図15に別に示され、調整リングは図16〜図19に別に示される。
【0024】
図3〜図7および図8〜図11を参照すると、クリートのベース部分25は概ね円形の構成のハブ26を含み、ハブ26は外側がねじ切りされたステム24を有し、ステム24はハブの上部表面および下部表面に対して垂直に延びる、クリートの中心の長手方向軸の周りに同心状にハブの上部表面から上向きに突き出る。好ましい実施形態において、ステム24上の外側ねじ切りは、図1および図2に例示されるレセプタクルのボス10における内側ねじ切りと一致するように構成される。4個の概ね鍵穴形状のスロット28は、等しい角度の間隔を空けた位置に、ハブの上部表面と下部表面との間のハブの厚さ全体を通ってハブ周囲に規定される。スロット28は、成形プロセス中に動的トラクション部分からポリマーを受容し、2個の部分間の機械的接合を強化するように働く。
【0025】
隣接するスロット28の各対の間の角度の中間に、ハブの下部表面および周辺リムから垂れ下がり、ハブ周囲を越えて外側に半径方向に延びる概ねパイ形状のくさびの形態である4個の静的トラクション要素40のうちの1つがある。静的トラクション要素は、実質的に柔軟性がなく、それらの要素の下部表面41は、クリートが取り付けられた靴を着用する人の重量によって地面に対して下向きに押されるとき、支持表面として働くために比較的平らである。静的トラクション要素40の半径方向の外側表面は、クリート軸の周りにアーチ形であり得る。静的要素40の上部表面の近位端は、ハブ上部表面のわずかに下の位置におけるハブの周辺リムにおいて終結し、それによって、調整リング50の下部表面がある環状のサポートショルダとして働く平面の、角度の間隔を空けて置かれた4個の共平面点43を規定する。
【0026】
図1および図2のレセプタクルと先行技術のクリートとの間の先行技術のロッキング配置において、歯11は、ねじ切りされたクリートステム24から半径方向に間隔を空けて置かれた環状のアレイにおけるクリートに配置された等しい角度の間隔を空けて置かれた6個または12個の個々のロッキングポストの異なる1つ1つと係合する。本発明の一実施形態に従って、それらの個々のロッキングポストは、4個のデュアルロッキングポスト構造20によって取り替えられる。ポスト20は、ハブ26の上部表面から上向きに延び、ハブ周囲のわずかに内側寄りの半径方向の位置におけるその上部表面に沿って等しい角度の間隔を空けて置かれる。ポストの半径方向の位置は、ポストが以下に説明される方法で図1および図2に例示されるレセプタクルの歯11と物理的に相互に作用するような位置である。ポスト20の特定の角度の位置は、2個のスロット28の間の実質的に中間に位置を決められるような位置である。
【0027】
各ポスト20は、角度により中心を合わせられた窪み21によって結合された2個のポスト部22、23を備えている、概ね弓形の外側に向かう表面および内側に向かうロッキング表面を有する。クリート中心軸に対するポストの半径方向の位置は、窪み21の構成と結合して、各窪みが図1および図2に示されるレセプタクルのそれぞれの歯11を受容し保持することを可能にする。ポスト部22および23は、それぞれの内部ランプセグメント22a、23aに隣接した窪み21を有し、内部ランプセグメント22a、23aは、集中し、ポストの角度の中心に位置を決められ、ポストの天底において丸くされる窪み21を形成する。ポスト部22、23はまた、ハブ中心から互いに外側にたわむそれぞれの外部ランプセグメント22b、23bを有する。各ポスト部の内部ランプセグメントおよび外部ランプセグメントは、概ねハブ中心の方に向かうそれぞれの丸くされた頂点22c、23cにおいて交差する。ランプセグメント22bおよび23bの角度のある外側端部は、それぞれの短い平らなエッジにおいて終結する。各ポスト20は、クリートの中心軸から窪み21の天底21を通って半径方向に延びる想像線の周りに角度上対称である。
【0028】
内部ランプセグメント22a、23aの傾斜は、外部ランプセグメント22b、23bの傾斜より大きい。すなわち、セグメント22aおよび23aは、セグメント22bおよび23bが集中する角度より小さい角度で収束する。その結果、ねじ切りのあるステム24がソケット10において回転させられると(図1および図2)、歯11は、より浅く傾斜した外部ランプセグメント22bまたは23bに沿って比較的に容易にスライドし、ハブの上部表面におけるポスト構造のルート近くで弾性的な方法で、強制的にポスト構造を半径方向に外側にわずかにたわむようにする。しかしながら、一旦頂点22cまたは32cを通過し、窪み21に到達すると、歯は、より傾斜の急な内部ランプ部22aまたは23aを通過して窪みを出なければならず、そのことは、クリートに加えられるより大きなトルクの行使によってのみ行い得、従って、クリートのレセプタクルから外れることに対抗するロッキング力を高め得る。
【0029】
各ポスト20の外形は、砂時計の半分のように見られ得、窪み21は砂時計のネックのようであり得る。レセプタクル上の隣接する歯と係合する各ポスト上の2個のランプセグメントのこの外形は、上記の先行の配置においてポストの外形のうちの2個の効果的なロッキング機能を提供する。従って、レセプタクルロッキング歯11と係合する6個のポストのロッキング効果の代わりに、本発明は、4個のデュアルロッキングポストを用いて、8個のロッキングポストのロッキング効果を有する。重要なことであるが、4個の対称のデュアルロッキングポスト20は、ポスト間の角度のある間隔を空ける配置が先行技術の6個または12個の等しく間隔を空ける配置の個々のロッキングポストの各々の間の間隔を空ける配置よりも大きくなることを可能にする。このことは次に、デュアルポスト間のハブからプラスチック材料が除去され、それによって、ポストに対する構造上の支持を犠牲にすることなく、クリートのコストを低減させることを可能にする。さらに以下に説明されるように、除去された材料は、動的トラクション要素のためのアクセススロットを提供し得、その要素の許容屈曲度を増加させ得る。
【0030】
本発明の別の局面に従って、クリートのトラクションおよび「感じ」は調整可能である。本発明のこの局面の一実施形態において、調整リング50は、選択的な方法でクリートの動的トラクション部分35と協働する。図12〜図15ならびに図3〜図7および図20〜図24を参照すると、クリートの動的トラクション部分35は、中央領域31を含み、中央領域31は、完全なクリートアセンブリにおいて、ハブ26の直下にあり、ハブ26に対して軸方向に中心を合わせられる。等しい角度の間隔を空けて置かれた4個の動的トラクション要素30は、静的トラクション要素40の角度のある位置の中間の角度のある位置において概ね半径方向に外側に延びる。各動的トラクション要素は、遠位のトラクションヘッドにおいて終結するアーム部分を有する。アーム部分の下側または下部表面39は、ハブ周囲の十分に内側寄りの中央領域31に、または中央領域31に隣接して位置を定められる近位端を有する。要素アームの上部表面38は、要素アームの近位端をハブ周囲に有する。表面38および39は、外側にかつ下向きに傾斜し、遠位のトラクションヘッドにおいて終結する。トラクションヘッドの半径方向の外側表面32は、平らであるかまたはほんのわずかに弓形であり、クリート軸に平行であるかまたはわずかに内側にかつ下向きに角度をつけられる。トラクションヘッドの下部表面33は、平らであるかまたは示されるようにバーブ(barb)が備えられ得、トラクションを強化しかつ/またはクリートまたは靴製造業者を識別するロゴとして働く。トラクションヘッドの上部表面34は、要素アームの上部表面38から持ち上げられ、以下に説明する理由により、好ましくは平らである。短いガセット37は、トラクションヘッドの内側に向かう表面と要素30のアームの上部表面との間のクロッチに延びる。
【0031】
各動的トラクション要素30の下部表面39の近位端またはルートが中央領域31の近位に位置を定められると、弾性的に柔軟性のある動的トラクション要素は、ハブ周囲からよりはむしろ片持ちばりの方法で内側寄りの位置から効果的に吊るされる。その結果、トラクション要素は、ハブ周囲に結合された要素の全近位端を有する要素よりも広い角度のある空間であって、その空間内において屈曲する、空間を有する。そのような屈曲は、靴の着用者の重量によって靴の外底の方に上向きに向き得るか、または、外側表面32に対抗する横の力に応答して下向きにかつ半径方向の内側に向き(すなわち、ひとりでに戻り)得る。下向きおよび内側への屈曲は、結果としてハブ下のクリート軸の方へのトラクションヘッドの弾性的な曲がりとなり、それによって、草および芝生を通る横の動きに対立する要素30の実効長さを伸ばす。いずれの場合においても、中央領域31にあるかまたは中央領域31の近くの表面下の動的トラクション要素のルートの取り付けに起因する細長い片持ちばりアームは、要素のトラクション能力を増加させる。
【0032】
動的トラクション部分35はまた、複数の動的トラクション要素30間の角度の間隔を空けて置かれる4個の位置に配置される角度の間隔を空けて置かれる4個のガイド部材36を含む。ガイド部材36は各々、ふたまたに分かれ、2個の分岐するアームを形成し、該2個の分岐するアームは、成形されたクリートユニットのベース部分25上のそれぞれの静的トラクション要素40の向かい合う側壁に沿って延びる。静的トラクション要素がすり減ると、ガイド部材のアームは、クリートの滑らない特徴を提供することを助ける。具体的には、静的要素材料がすり減ると、ガイド部材アームのより柔らかい動的トラクション材料は、ついには地面に接触し、トラクションを提供するように静的要素を助ける。中央領域31の直径上の反対側に配置されるガイド部材のうちの2個は、分岐するアームの頂点に円形の開口部が備えられ、クリートの取り付けおよび取り外しツールとして機能を果たす、レンチからのピンを受容する。
【0033】
図16〜19、ならびに図3〜図7および図20〜図24に例示される調整リング50は、4個の突出部51を有する、放射方向に短く軸方向に薄い環状の部材であり、4個の突出部51は、等しい角度の間隔を空けて置かれ、リング周囲から半径方向に外側にかつ下向きに突き出る。調整リングは、2個の回転(すなわち、角度)位置、すなわち、(図3〜図7に例示される)パーク位置および(図20〜図24に例示される)ロック位置のいずれかにおいてベース部材に固定され得る。ロック位置において、調整リングは、動的トラクション要素が屈曲するのを防ぎ、それによって、クリートが本質的に静的トラクションクリートとなるようにクリートを調整する。パーク位置において、調整リングは、動的トラクション要素の屈曲を妨げない。リング50の下部表面は、ハブ26のリムに隣接した4個の静的トラクション要素40の上部表面の近位端43によって規定される環状のサポートショルダ上にあるように構成される。各突出部51は、突出部51の遠位端に狭い下部エッジ52を有する。エッジ52は、角度の中心ノッチ53を除き実質的に平面であり、角度の中心ノッチ53は、リングロック位置において動的トラクション要素30のトラクションヘッドの後ろに位置を定められるガセット37を受容し、ガセット37としっかりと係合するように構成される。この位置において、図20〜図24に例示されるように、リング50の上部表面は、ハブ26の上部表面と共平面にあり、突出部50の遠位端エッジ52は、トラクションヘッドの内側と動的トラクション要素30上の上部表面38との間に規定されるクロッチの中に下向きに突き出る。突出部51の上部表面は、図1および図2のレセプタクルが取り付けられる靴の外底の下部に接するように構成され、それによって、動的トラクション要素30の上向きの垂直の動きを妨げる。従って、リング50がこのロック位置において、靴の着用者の重量などによって、上向きの力が動的トラクション要素に加えられた場合、突出部51は、動的トラクション要素30が屈曲することを防ぎ、それによって、動的トラクションを効果的に除去し、着用者に対してより堅い「感じ」を提供する。
【0034】
調整リング50のパーク位置または不活動位置は、ロック位置から45°ずれた位置であり、図3〜図7に最も良く例示される。この位置において、調整リングの突出部51は、静的トラクション要素40に角度上整列され、加えられた力に応じて、動的要素30が自由に屈曲するがままにし、それによって、クリートの動的トラクション機能を保持する。突起部51の下側は、1個または1個より多いガイドフランジ54が備えられ得、ガイドフランジ54は、リングのロック位置の動的トラクション要素30またはリングのパーク位置の静的トラクション要素40の1個または1個より多い側面と係合し得る。フランジ54は、リングの位置の変化中にリングの位置決めを容易にし、一旦リングがいずれかの位置に配置されるとリングの不慮の回転を制限する。
【0035】
リング50がパーク位置にあるとき、感じとしての最大の動的トラクション要素の柔軟性および柔らかさが達成されることは理解される。これらの動的トラクション要素は、靴の着用者の重量による圧力が加えられ、屈曲することが妨げられないとき、垂直方向に屈曲し得る(すなわち、靴底の方に上向きに)。従って、これらの要素は、外側には広がらず、従って、クリートは、屈曲したとき正に半径方向に外側に広がる従来の動的要素を有するクリートよりはるかに小さい靴底上のスペースを占め得る。実際に、動的要素トラクションヘッドの実質的に垂直に外側に向かう表面32の比較的大きい面積の結果、クリートが草および芝生を通って横に動くとき(すなわち、着用者の靴がスリップし、横にスリップしようとしたとき)、表面32に加えられた水平の力は、トラクションヘッドおよび動的要素30のアームがそのような動きに抵抗するのでひとりでに内側に弾性的に曲がるようにする。
【0036】
「感じ」および調整リング50の2つの位置によって与えられるトラクションにおける相違に関して、動的トラクション要素30は、静的要素40より長い。従って、靴の着用者が地面または芝生に踏み込んだとき、動的要素30の遠位端が最初に地面に接触する。(図3〜図7に例示される)リング50のパーク位置において、動的トラクション要素30は、上記のように自由に屈曲し、上向きまたは垂直に屈曲する。従って、動的トラクション要素30は、着用者の重量により徐々に弾性的に曲がり、柔らかい感じおよび動的トラクションを提供する。リング50のロック位置において(図20〜図24)、突出部51は、動的要素30の実質的な屈曲を妨げる。従って、要素30の遠位端は、たわまず、静的要素40と共に、着用者によってなされる一歩ごとの動的トラクションがない、より硬い感じを提供する。
【0037】
トラクションおよび柔らかさの「感じ」の調整可能性が特定のクリート対して望ましくない特徴である場合、リング50は単に除去され得ることは注意されるべきである。
【0038】
ロッキングリング50を利用し、動的トラクション要素の屈曲を選択的に妨げる、本発明の調整可能なトラクションの特徴は、好ましい実施形態に示される。しかしながら、調整可能なトラクションは、別個のリング部材の必要なしに達成され得ることは注意されるべきである。具体的には、クリートとそのレセプタクルとの間のねじ切りの係合に関連して適切な割出し構造(indexing structure)を提供することによって、靴外底に対するクリートの、異なる最終の回転または角度の位置を選択的に提供し得ることは周知である。図1および図2におけるねじ切りされたステム24およびねじ切りされたレセプタクルに関連して上記に説明されたものなどのマルチスタートねじ切りは、レセプタクルにおけるクリートの複数の最終回転位置を可能にする。これらの位置は、許容角度のスタート位置を限定し、それによって許容最終位置を規定するために、キー溝または他の構造を提供するなどによってしばしば限定される。このことを心に留めて、クリートの選択された回転位置に従って、動的要素の屈曲を妨害するかまたは許容する、屈曲妨害の構造または突出部および屈曲許容の領域または窪みなどの、外底表面において適切に位置を決められる形状の特徴を提供することが可能である。実際に、異なる高さでこれらの構造または窪みを提供することによって、靴外底におけるクリートの角度の位置に従う3個または3個より多い屈曲度を提供することが可能である。図25〜図30を参照すると、外底60は、そのような構造および窪みを備えている形状特徴のある繰り返し環状のアレイが備えられる。各アレイは、時計回りの連続において、外底表面の中への窪み61と、外底表面から垂れ下がる構造62と、構造も窪みも有しないブランク領域63とを含む。上記に例示されそして説明されるクリートに非常に似ている例示されるクリートは、等しい角度の間隔を空けて置かれた4個の静的トラクション要素71によって角度的に点在させられた、等しい角度の間隔を空けて置かれた4個の動的トラクション72を含む。屈曲妨害構造62の高さは、動的トラクション要素72がその静止した(すなわち、屈曲していない)状態にあるとき、外底60と動的トラクション要素72のトラクションヘッド73との間の間隔に対応する。窪み61の深さは、トラクション要素72に望ましい最大の屈曲度によって決定される。典型的には、窪み61は、トラクションヘッド73の輪郭に適合するように輪郭を描かれる。示されるようにクリートに4個の動的トラクション要素がある場合、それらの要素は45°の角度の間隔を空けて置かれる。従って、窪み61と構造62との間および構造62とブランク領域63との間に等しい間隔を維持するための、そのような間隔は15°である。アレイが異なる高さの追加の構造を含む場合、間隔はそれに従って減少させられることは理解されるべきである。
【0039】
図25および図26に見られるように、屈曲していない動的要素が回転して構造62と整列されるようなクリート位置の場合、トラクションヘッドの平らな上部表面は、構造62の平らな下部表面と接する。従って、靴の着用者の重量によって、垂直の力がトラクション要素に加えられた場合、動的要素72は屈曲することが可能ではない。クリートのこの位置において、着用者にとっての「感じ」は、比較的堅く、トラクションの効果は動的よりはむしろ実質的に静的である。
【0040】
図27および図28に示されるクリート位置は、各アレイにおいてブランクスペース63と角度的に整列された動的トラクション要素72を有する。このクリート位置においてトラクション要素72に加えられた垂直の力は、該要素のそれぞれのトラクションヘッドが外底表面に隣接するまで該要素を屈曲させる。この位置において、「感じ」は、中間的に柔らかくそして堅く、トラクション効果に対する中間の動的構成要素がある。
【0041】
図29および図30に描かれるクリート位置に対して、動的トラクション要素72は、各アレイにおいて窪み61に角度的に整列させられる。この位置において、動的要素に加えられる垂直の力は、上向きの最大のたわみを引き起こすことが可能であり、トラクションヘッド73が窪み61に入ることを許容する。この位置において、「感じ」は、最大限に柔らかく、トラクションの効果に対する最大の動的構成要素がある。
【0042】
外底に適切に位置を決められた突出部および窪みを提供し、マルチスタートのねじ切りを用いることによって、複数のレベルの「感じ」またはトラクションが選択的に達成されることは理解される。図25〜図30の実施形態に対して、調整可能性のキーは、複数のリードインねじ切りを用い、クリートの異なる最終の位置を提供することである。任意の数のリードインねじ切りを用いることは可能であるが、異なる数の動的トラクション要素がなければならない。例えば、3個のリードインねじ切りおよび3個の動的トラクション要素がある場合、終了位置間において事実上差はない。3個のマルチリードインおよび4個または5個のレッグ数に対して、定義によってトラクション要素の異なる最終の配向がある。
【0043】
図25、図27および図29から気づかれるように、ハブは、動的トラクション要素72に整列された切欠き部64が備えられ得、動的要素の屈曲のための追加のスペースを許容し得る。
【0044】
クリートの部品のための好ましい材料は、次のとおりである。
【0045】
ベース部分は、好ましくは約55D〜65D(ショアDスケール)の硬さまたはデュロメータを有するポリウレタンなどのポリマーである。動的トラクション部分は、好ましくはポリマーであり、また典型的には約82A〜90A(ショアAスケール)の硬さを有するポリウレタンである。動的トラクション部分は、クリートを製造するために用いられる2ショット成形プロセスにおける第2のショットであり、動的トラクション部分の材料は、ベース部分の輪郭ならびに窪み領域およびスロット28においてより硬い材料で部分的に包まれ、動的トラクション要素に用いられる、より柔らかい材料の摩滅を減少させる。調整リング50は、好ましくはナイロンであり、特に調整リング50の高さの寸法において圧縮されたとき、より多くの堅さを与える。
【0046】
上記に説明され、図面に例示される実施形態が本発明の概念を実装する多くの方法のうちのほんのいくつかを表すことは理解される。例えば、例示される実施形態におけるクリートは、クリート軸の周りに対称的に配置される、4個の静的トラクション要素および4個の動的トラクション要素を含む。トラクション要素の数およびタイプならびにトラクション要素の配向は、調整可能トラクションの特徴および細長い動的トラクション要素の特徴が少なくとも1個の動的トラクション要素を必要とするという事実以外に、本発明の特徴ではないことが理解される。本発明の他の特徴は、動的トラクションが利用されるか否かにかかわらずあてはまる。
【0047】
所望されるトラクションの特性に従って、調整可能性は、特定のクリート上の必ずしもすべての動的トラクション要素に備えられる必要はない。従って、調整リング50上の突出部51の数および調整リング50上の突出部51の位置は、クリート上の動的要素の数および位置とは異なり得る。同様に、窪み61、構造62および空間63の形状のアレイにおいて、アレイの数は動的トラクション要素の数に従う必要はなく、各アレイの内容は異なり得る。
【0048】
調整リング50は、本発明に従って調整可能トラクションを提供するために特に有用な構造である。しかしながら、本発明の原理内において、他のリング外形および非環状の構造でさえもが、異なる位置においてクリートに取り付けられ得、動的トラクション要素のたわみを選択的に制限するかまたは制限しないことがあり得ることは理解されるべきである。
【0049】
4個のデュアルロッキングポストが好ましい実施形態において示されかつ説明されるが、そのようなポストの数は、本発明の限定する特徴ではないことが理解されるべきである。
【0050】
本明細書において説明される好ましい実施形態は、クリートを靴底に取り外し可能に取り付けるように、ねじ切りされたレセプタクルと組み合せて機能を果たすねじ切りされたステムをクリート上に含む。特定の取り付け機構が、本発明の限定する特徴ではなく、ねじ切りの係合が、単一の角度の位置または選択的に代わりとなる位置のいずれかにおいて外底取り付けのレセプタククルにクリートが固定され得る様々な方法の一例に過ぎないことは理解される。一例として、米国特許第6,631,571号(McMullin‘571)に開示される非ねじ切りのQ−FitTM取り付け機構が利用され得、該特許の開示は、その全体が本明細書において参考として援用される。該特許において、開示されたクリートコネクタは、クリートハブの上部表面から延びる複数の独立したポストを含み、各ポストはその遠位端に保持部材を有し、保持部材は、それぞれの輪郭をしている開口部を通ってレセプタクルキャビティに受容されるように適合され、その後クリートはキャビティ内のロッキング位置にねじ込まれる。保持部材の輪郭が異なり、キャビティ開口部の輪郭が同様に異なる場合、レセプタクルにおけるクリートの特定の最初および最後の位置が決定され得る。用いられ得る取り付け機構の別の例は、米国特許第RE40,460号(Savoie‘460)に見出され、該特許の開示の全体が本明細書に参考として援用される。
【0051】
本明細書に開示される本発明の様々な特徴は、互いに相反する。例えば、調整可能トラクションの特徴は、クリートの製造のための2ショット成形プロセスを必要としなく、デュアルロッキングポストまたは任意の他のロッキング配置を必要としない。同様に、デュアルロッキングポストの特徴は、トラクション調整可能性および2ショット成形と関係がなく、2ショット成形の特徴は、デュアルロッキングポストの特徴および調整可能トラクションと関係がない。
【0052】
新規な履物のための改善された交換可能なトラクションクリートの好ましい実施形態を説明したが、本明細書において述べられる教示を考慮して、他の修正、変形および変更が当業者に示唆されることが考えられる。従って、そのような変形、修正および変更のすべてが添付の特許請求の範囲によって定義されるような範囲内に入ることが考えられることは理解されるべきである。特定の用語が本明細書において用いられるが、そのような用語は、一般的かつ説明的な意味でのみ用いられ、限定する目的のためではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
運動競技用のタイプのトラクションクリートを有する運動競技用靴において、調整可能なトラクションを提供する方法であって、該トラクションクリートは、動的トラクション要素を備え、該動的トラクション要素は、該クリートによって提供されたトラクションの性質および量を決定するために、該動的トラクション要素に加えられた力に応答して弾性的に屈曲し、該方法は、該動的トラクション要素に対して許容される屈曲の量を選択的に調整するステップを包含する、方法。
【請求項2】
前記選択的に調整するステップは、前記クリートに取り付けられた調整部材を、前記動的トラクション要素に対する少なくとも第1の異なる位置と第2の異なる位置との間で選択的に動かすことを含み、該第1の位置において、該調整部材は、該動的トラクション要素の屈曲を妨げる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記調整部材は、少なくとも1つの屈曲妨害突出部を有する前記クリートに固定されるリングであり、前記第1および第2の位置は、該クリートに対する該リングの回転位置であり、該第1の位置において、該少なくとも1つの屈曲妨害突出部は、前記動的トラクション要素の屈曲と回転により整列し、該動的トラクション要素の屈曲を制限する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記リングを前記第2の位置に動かすことは、前記動的トラクション要素との回転による整列から前記屈曲妨害突起部をずらす、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記クリートは、靴底に対して複数の特定の配向に回転可能であり、前記選択的に調整するステップは、該靴底の下部露出表面に一連の少なくとも2つの異なる形状特徴を提供することと、少なくとも第1の該特定の配向と第2の該特定の配向との間で該クリートを選択的に回転させ、前記動的トラクション要素を異なる形状特徴に選択的に整列させることとを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記提供するステップは、前記靴底から突き出した隆起した屈曲妨害要素として前記形状特徴のうちの1つを提供して、前記動的トラクション要素が、前記クリートの前記第1の特定の配向において前記屈曲妨害要素と回転により整列している場合に、該動的トラクション要素の屈曲を少なくとも部分的に制限することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記クリートの前記第2の特定の配向における前記動的トラクション要素との回転による整列において形状特徴を提供しないことをさらに包含する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記提供するステップは、前記靴底における窪みとして前記形状特徴のうちの1つを提供し、該窪みと回転により整列する場合に前記動的トラクション要素の屈曲部を強化することを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項9】
運動競技用靴と共に使用するトラクションクリートであって、
ハブと、
少なくとも1つの弾性的に柔軟性のある動的トラクション要素であって、該ハブから延び、該クリートによって提供されたトラクションの性質および量を少なくとも部分的に決定するために、該動的トラクション要素に加えられた力に応答して弾性的に屈曲するように配置される、動的トラクション要素と、
該動的要素に許容される屈曲の量を選択的に調整する調整手段と
を備えている、トラクションクリート。
【請求項10】
前記調整手段は、少なくとも第1の位置と第2の位置との間で前記クリートに可動に取り付けられる調整部材を備え、該調整部材は、該第1の位置において、該動的トラクション要素の屈曲を妨げるが、該第2の位置においては該動的トラクションの屈曲を妨げないように構成され、位置を決められる屈曲妨害要素を含む、請求項9に記載のトラクションクリート。
【請求項11】
前記調整部材は、前記第1の位置および第2の位置において前記ハブに取り付けるように構成されるリングであり、該第1および第2の位置は該ハブに対する回転位置であり、前記屈曲妨害要素は、該リングからの突出部であり、該第1の位置において、該突出部は、前記動的トラクション要素に回転により整列する、請求項10に記載のトラクションクリート。
【請求項12】
前記靴は、靴底を有し、該靴底は、該靴底の下部露出表面に少なくとも2つの異なる形状特徴を有し、前記調整手段は、該靴底に対する少なくとも第1の所定の配向と第2の所定の配向との間で前記クリートを選択的に回転する手段を備え、前記動的トラクション要素は、該第1の所定の配向および第2の所定の配向において、該複数の形状特徴のうちの異なる1つと整列するように構成され、位置を決められる、請求項9に記載のトラクションクリート。
【請求項13】
前記形状特徴のうちの少なくとも1つは、前記靴底から突き出、前記クリートの前記第1の配向において前記動的トラクションの屈曲を少なくとも部分的に制限するように位置を決められる、隆起した屈曲妨害要素である、請求項12に記載のトラクションクリート。
【請求項14】
前記形状特徴のうちの少なくとも1つは、前記靴底における窪みであり、該窪みと回転により整列する場合に、前記動的トラクション要素の屈曲を強化するように位置を決められる、請求項12に記載のトラクションクリート。
【請求項15】
ハブと、該ハブの上部表面上のクリート接続部材と、該ハブの底部表面から延びる少なくとも1つのトラクション要素とを有するタイプのクリートのためのロッキングポスト構造であって、該クリート接続部材は、靴底に固定され、ロッキング歯の環状のアレイを有するレセプタクル接続部材と回転可能に係合するように構成され、該ロッキング構造は、
複数のデュアルロッキングポストを備え、該複数のデュアルロッキングポストは、該ロッキング歯の環状のアレイと同心状に配置されるように配列された環状のアレイで該ハブの上部表面から延び、各デュアルロッキングポストは、該ロッキング歯に半径方向に面するように配列されるロッキング表面を有し、
角度により中心を合わせられた窪みによって結合される第1のポストセクションと、第2のポストセクションとを含み、
該ポストセクションは、それぞれの内部ランプセグメントであって、該内部ランプセグメントは収束して窪みを形成する、内部ランプセグメントと、それぞれの外部ランプセグメントとを含み、
各ポストセクションの該内部ランプセグメントおよび外部ランプセグメントは収束して、該ロッキング歯に半径方向に面するように配列される頂点を規定し、
該ポストは、該クリート接続部材と該レセプタクル接続部材との回転による係合の間に、該ロッキング歯の少なくとも1つが該ポストセクションのうちの少なくとも1つの該外部ランプセグメントに接触し、該外部ランプセグメントに沿って動き、隣接する頂点を通過する際に、該1つのポストセクションに隣接する窪みの中に動き、該1つのポストセクションに隣接する窪みに保持され、
該内部ランプセグメントは、該外部ランプセグメントより急な傾斜を有する、ロッキングポスト構造。
【請求項16】
前記クリートは、複数の動的トラクション要素を含み、該複数の動的トラクション要素は、それぞれの角度により間隔を空けた位置において、前記ハブの下部表面から延び、前記デュアルロッキングポストは、該動的トラクション要素の該角度により間隔を空けた位置の中間で、該ハブの上部表面上の角度により間隔を空けた位置に配置される、請求項15に記載の構造。
【請求項17】
取り外し可能な靴クリートのための接続およびロッキングシステムであって、
靴取り付けレセプタクルであって、
レセプタクル長手方向軸と、
該レセプタクル軸の周りに同心状に配置されるレセプタクルロッキング構造の環状のアレイと、
該レセプタクル軸の周りに同心状に配置される開口部であって、該開口部の中にレセプタクルコネクタを有する、開口部と
を有する靴取り付けレセプタクルと、
靴クリートであって、
長手方向クリート軸と、
上部表面と下部表面とを有するハブと、
該下部表面に固定される地面係合トラクション要素と、
該レセプタクル軸と該クリート軸の周りの該レセプタクルコネクタへの回転による取り付けのための該上部表面に固定されるクリートコネクタと、
該上部表面に固定され、該クリート軸の周りに同心状に配置される複数のクリートロッキング構造の環状のアレイと
を有する、靴クリートと
を備え、
該複数のクリートロッキング構造の各々は、
該上部表面から延び、該レセプタクルロッキング構造の少なくとも1つに半径方向に面するように配列されたロッキング表面を有するデュアルロッキングポストであって、該ロッキング表面は角度により中心を合わせられた窪みによって結合される第1のポストセクションと第2のポストセクションとを含み、該ポストセクションは収束して、窪みを形成するそれぞれの内部ランプセグメントと、それぞれの外部ランプセグメントとを含む、デュアルロッキングポストを含み、
各ポストセクションの該内部ランプセグメントおよび外部内部セグメントは収束して、該レセプタクルロッキング構造のうちの該少なくとも1つに半径方向に面するように配列される頂点を規定し、
該ポストは、該クリートコネクタの回転による取り付けおよび該レセプタクルコネクタの回転による取り付け中に、該レセプタクルロッキング構造の該少なくとも1つは該ポストセクションのうちの少なくとも1つの該外部ランプセグメントに接触しかつ該外部ランプセグメントに沿って動き、隣接する頂点を通過次第、該1つのポストセクションに隣接する窪みの中に動き、該窪みに保持されるように位置的に配置される、靴クリートと
を備えている、接続およびロッキングシステム。
【請求項18】
前記内部ランプセグメントは、前記外部ランプセグメントより急な傾斜を有する、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
2ショット成形プロセスで形成される一体化トラクションクリートであって、
第1のポリマー材料を含む第1の成形されたショット構成要素であって、
上部表面と下部表面とを有するハブと、
靴のレセプタクルに該クリートを回転可能に取り付けるための該上部表面から突き出る取り付け部材と、
該レセプタクルに固定されるロッキング手段と協働する該上部表面から突き出るロッキング構造と、
該下部表面から突き出る複数の静的トラクション要素と
を含む、第1の成形されたショット構成要素と、
第2の成形されたショット構成要素であって、該第1のポリマー材料より柔らかくかつ柔軟性があり、該第1の構成要素に化学的かつ機械的に接合される第2のポリマー材料を含み、該第2の構成要素は、該ハブの下から半径方向に外向きにかつ下向きに延び、該ハブ周囲の半径方向内向きに配置される近位端を有する複数の動的トラクション要素を備えている、第2の成形されたショット構成要素と
を備えている、一体化トラクションクリート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【公表番号】特表2011−508656(P2011−508656A)
【公表日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−548953(P2010−548953)
【出願日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際出願番号】PCT/US2010/022322
【国際公開番号】WO2010/088330
【国際公開日】平成22年8月5日(2010.8.5)
【出願人】(510162481)プライド マニュファクチャリング カンパニー, エルエルシー (3)
【Fターム(参考)】