説明

履物の構造

【課題】優れた可撓性及び快適性、高度の支持性を有する新規の履物を提供する。
【解決手段】前足フレームベース52及び踵フレームベース54は、フレーム空隙80により互いから分離する。前足フレームベース52は、履物の可撓性を高めるように履物の幅にわたって延びる少なくとも1つの前足フレームベース空隙82,84を有する。また、ミッドソールフレーム50内に少なくとも部分的に収容され、且つ/又はミッドソールフレーム50と接合された下面を有するミッドソール30を備え、前足フレームベース52及び踵フレームベース54は、フレーム空隙80によりミッドソール30の下面37の下で互いに分離しており、中間フレーム部60により下面37の上で接続される。当該構造がアウトソールを備える場合、アウトソール90は、前足フレームベース空隙82,84と位置合わせすることのできるアウトソール空隙92,94を画定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は履物に関し、より詳細には、履物の構造及び当該履物の構造を製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
[発明の背景]
履物産業では、優れた快適性を維持しつつ高レベルの安定性及び支持性を提供する履物を製造するための努力が続けられている。このような努力は、ウォータースポーツ用履物、ハイキング用履物、登山用履物、マルチスポーツ用履物、及び凹凸のあるアウトドアウォーキング用履物のような高性能の履物の設計において強まっている。ぎざぎざ状であるか、凹凸状であるか、又は不均一である表面を移動する際の影響を最小にするために、高性能の履物には、多くの場合、ねじり安定性(例えば耐ねじれ力)及び縦方向安定性(例えば耐直線力)を提供する構成部材が設けられている。
【0003】
従来、安定性及び快適性は矛盾する特性であった。安定性及び支持性を高める努力により、通常、靴の柔軟性、したがって快適性が低下することになる。高性能なサンダルのような、ウォータースポーツ用履物の安定性を高めるための共通の技術は、履物のつま先部から踵部に延びる単一の連続したミッドソールと、同様に履物のつま先部から踵部に延びる単一の連続した高グリップアウトソールとを有するソールアセンブリを提供することである。ミッドソールは、上述したねじり安定性及び縦方向安定性を提供するのに十分剛性である。ミッドソールには、革製アッパー又は合成アッパーが縫合によって接合される。アッパーは、ミッドソールから着用者の前足の頂部にわたって上方に延びる。ここでは、アッパーの対向する両側は、着用者の足に履物を固定するひもシステムに接合される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
この構造、特にそのソールアセンブリは安定性を高めるものの、一般的に、履物の快適性及び耐久性が低下する。例えば、剛性ミッドソールは通常、緩衝性が非常に限定されているため、快適性が低くなる。さらに、剛性ミッドソールは一般に、概ね履物の中心に沿ってつま先から踵部にかけて延びる、履物の長手方向軸に沿って曲がることができない。したがって、各ステップに関して、着用者は、ミッドソールを曲げるのに十分な力を加えねばならない。このことは、着用者の足の筋肉疲労を増大しかねない。そのため、所望レベルの安定性及び支持性、並びに快適性及び可撓性を提供する履物の構造の必要性が長い間望まれているが、実現されていないままである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
[発明の概要]
上記課題は、前足ベースと、踵ベースと、前足ベース及び踵ベースを接続する中間フレーム部とを有するミッドソールフレームを備える履物の構造によって解消される。一つの実施形態では、前足ベース及び踵ベースはまた、フレーム空隙により、互いから分離されている。
【0006】
別の実施形態では、前足ベースは、履物の可撓性を高めるために、履物の幅にわたって延びる少なくとも1つの前足ベース空隙を有することができる。
【0007】
さらなる実施形態では、当該構造は、上面及び下面を含むミッドソールを備えることができる。ミッドソールは、ミッドソールフレーム内に少なくとも部分的に収容され、及び/又は、ミッドソールフレームに接合され、ミッドソールフレームの前足ベース及び踵ベースは、フレーム空隙により、ミッドソールの下面の下方で互いから分離されていると共に、中間フレーム部により、下面の上方で互いに接続されている。
【0008】
さらに別の実施形態では、当該構造は、ミッドソールフレームに固定されたアウトソールを備えることができる。アウトソールの前足部は、前足ベース空隙と位置合わせされることができる少なくとも1つのアウトソール前足空隙を画定することができる。任意に、アウトソールは、アウトソール空隙により、互いから分離されたアウトソール前足部とアウトソール踵部とに分離することができる。
【0009】
さらに他の実施形態では、当該履物の構造は、アッパー及びクロージャを備えることができ、着用者の足に履物をさらに固定するために、クロージャがミッドソールフレームの一部に固定することができ、任意に中間フレーム部に固定することができる。
【0010】
本明細書に記載の構造は、向上した可撓性及び快適性はもちろんのこと、高度の支持性を有する新規の履物を提供する。ミッドソールフレーム及びその構成部材は、履物に構造上の安定性及び堅固性を付加する。これらの特性は、高性能の他の履物において特に有利である。1つ又は複数の空隙がミッドソールフレーム及び/又はアウトソールに含まれていれば、履物の構造安定性を妥協せずに、可撓性レベルの付加を与えることができる。
【0011】
本発明のこれら及び他の目的、利点、並びに特徴は、好適な実施形態の詳細な説明及び図面を参照することにより、より容易に理解され、認識されるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
[発明の詳細な説明]
I.概要
好適な実施形態に従って構成された履物が図1〜図6に示され、全体として10で示されている。履物10は、ミッドソール30に接合されたアッパー20を有し、ミッドソール30がさらにミッドソールフレーム50に接合され、ミッドソールフレーム50がアウトソール90に接合されている。着用者の足に履物10をさらに固定するために、クロージャ40をミッドソールフレーム50及び/又はアッパー20に接合することができる。ミッドソールフレーム50は、前足フレームベース52及び踵フレームベース54を有することができ、これらは中間フレーム部60によって接合されている。任意に、板70を、履物10のミッドソール30とミッドソールフレーム50との間に含むことができる。ミッドソールフレーム50及びアウトソール90はそれぞれ、空隙80、82、84と、91、92、94とを含むことができ、これらは、それぞれ互いにほぼ位置合わせされている。これら空隙を含む場合、これら空隙は、履物10の長手方向軸Aに沿って履物10をさらに屈曲させて、着用者の足の疲労を減らすようにすることができる。
【0013】
開示の目的のため、本発明は、ウォータースポーツ用サンダルに関して説明する。理解されるように、本発明は、他のマルチスポーツ用履物、アウトドア用履物、ウォーキング用履物、競技用履物、及び仕事用靴を含めた任意の他のタイプのソール付き履物の使用によく適している。
【0014】
II.構造
次に、サンダル10の構成部材を、より詳細に説明する。アッパー20はほぼ従来通りであり、腰革22及び爪革24を有し、これらは別々であってもよく、又は一体構成部材であってもよい。図1に示されように、アッパー20は、着用者の足の一方の側面から前足の頂部を通って足のもう一方の側面の下にまわり込むように構成することができる。周縁部26は、接着剤、縫合、ホッチキス、溶融等のような任意の従来手段によって、ミッドソール30から延びている直立フランジ34及び36に固定することができる。任意に、アッパー20はまた、腰革22から延びる踵部28を有し、着用者の踵又はアキレス腱の後部の周りを包み込むことで着用者の足への履物10のさらなる固定を提供するようにすることができる。さらに任意に、アッパー20は、着用者のつま先を覆うように延びてつま先を覆った履物(図示せず)を提供することができる。最後に、アッパー20は、所望に応じて履物から全くなくすことができる。アッパー20は、ネオプレン、EVA、プラスチック、メッシュ生地、キャンバス布地、革、又は任意の他の適した材料のような任意の好適な材料から構成することができる。
【0015】
アッパー20が固定されたミッドソール30は概して、着用者の足の形状に形成される。ミッドソール30は、前方の直立フランジ34及び後方の直立フランジ36を有することができ、それぞれ、ミッドソールにアッパーの取付点を与える役割を果たしている。これらのフランジは、所望に応じてこの構造からなくすことができ、アッパーが任意の従来の締結構造によってミッドソール30の板凹部38に直接固定されている。ミッドソール30の上面35に対向して下面37があり、下面37は、着用者の足の外側に対応する履物10の一方の側から、着用者の足の内側に対応する履物10の別の側に、ミッドソール30の底部の幅にわたって延びている。ミッドソール30はまた、履物10の最前方部から履物10の最後方部に延びることができる。
【0016】
ミッドソール30と、履物10の他の構成部材とは、弾性及び半剛性の合成材料、例えばポリウレタンから構成することができる。ポリウレタンは一般に、履物産業においてよく知られているため、ここでは詳細には説明しない。ポリウレタンの剛性及び可撓性は、材料を構成する反応材のタイプ、割合及び量を調整することによって、種々のよく知られている技術を用いて、所望に応じて用途ごとに変えることができる。さらに、ポリウレタンの剛性及び可撓性は、用いるポリウレタンの体積を調整することによって変えることができる。ポリウレタンが好適なミッドソール材料であるが、ミッドソール材料の密度及びミッドソール材料を構成する厳密な化学物質は、ミッドソールのサイズ及び履物の所望の緩衝特性及び可撓性特性を含めた種々の要因に応じて変るであろう。
【0017】
図2に示されるように、ミッドソール30の下面37は、任意に板凹部38を含むことができる。この板凹部38は、板70を受け入れるように構成することができる。この板凹部38は、所望の場所に板70を位置付けするのに十分な深さ、すなわち板自体と同じ深さを有するように構成することができる。
【0018】
任意の板70は、履物10の前足部100からアーチ部110に、所望であれば踵部120に延びるように構成することができる。しかしながら、図示されるように、板70は、前足部100から踵部120へ延びているが、踵部120内で終端している。したがって、図示されるように、板70は、履物10のつま先部から踵部120の距離の一部にしか延びていない。さらに、板70は、板70のほぼ平坦な構造から突出している1つ又は複数の突出領域72を有することができる。これら突出領域72は、以下に記載するように、ミッドソールフレーム50及び/又はアウトソール90によって画定された空隙と整合するように構成することができる。板70は、半剛性及び/又は剛性であるが可撓性の任意の材料から構成することができる。任意に、かかる材料は、プラスチック、高密度EVA、ポリウレタン、硬質ゴム等とすることができる。
【0019】
任意の板はまた、ミッドソール30の下面37にも画定される任意の踵ボタン凹部39の周りに形成されるように構成することもできる。踵ボタン凹部39内には、踵ボタン76を位置させることができる。この踵ボタン76は、任意のサイズ又は形状、例えば円形、正方形、楕円形、三角形等であってもよく、任意の適した踵用緩衝材料、例えば低密度EVAから構成してもよい。
【0020】
ミッドソールフレーム50は、前足フレームベース52及び踵フレームベース54を有することができ、これらは中間フレーム部60によって接合されている。前足フレームベース52及び踵フレームベース54は任意に、実質的に中間フレーム部60によってのみ接合される。実際、前足フレームベース52及び踵フレームベース54は、これらが共通の平面内又は異なる平面内にある場合に、フレーム空隙80によって分離することができる。前足フレームベース52は、上面57から上方に延びる前足壁53を有する。前足フレームベース52は、フレーム空隙も画定する。これらの前足フレーム空隙82及び84は、前足フレームベース52の底部51、及び前足壁53によって画定することができる。前足壁53では、所望に応じて空隙82及び84を広くすることができる。
【0021】
図2及び図3に示されるように、踵フレームベース54は、踵フレームベース54の上面59から上方に延びる踵壁55を有することができる。図示されるように、この踵壁55は、踵フレームベース54の複数の選択領域から上方に延びることができる。したがって、ミッドソール30の側壁33のいくつかの部分は、踵フレームベース54と中間フレーム部60との間で履物を目にする者に晒された状態となる。所望であれば、踵壁55を踵フレームベース54から上方に踵フレームベース54の周全体の周りに延ばすことができ、任意に、側壁33を隠すことができる。
【0022】
図1及び図2を参照すると、中間フレーム部60は、前足フレームベース52及び踵フレームベース54を接続している。中間フレーム部60は、所望に応じて、前足フレームベース52及び踵フレームベース54の任意の部分、例えば前足壁53及び踵壁55に接合することができる。図2は、中間フレーム部60が踵壁55の後方部及び前足壁53の後方部に接続されることを示している。さらに、図2は、踵フレームベース54が前足フレームベース52に実質的に中間フレーム部60のみによって(履物の両側に)接続することができること、及び、これらの構成部材の全てが所望に応じて1つの一体部品から形成することができることを示している。
【0023】
中間フレーム部60は、弧状構成部材として示されているが、所望に応じて、任意の他の幾何学形状、例えば四辺形又は三角形の一部であってもよい。図示されるように、中間フレーム部60の一部は、前足フレームベース52及び踵フレームベース54の双方の上方である距離だけ延びている。この中間フレーム部60はまた、板70及びミッドソール30の上面35の上方で選択された距離だけ延びている。一つの実施形態では、中間フレーム部60は、アッパー20の腰革22に隣接する。
【0024】
図1、図4、及び図5に示される中間フレーム部60はさらに、クロージャ40の複数の部分を受け入れる穴67を有することができ、これら複数の部分は、図示されるように、ひもシステムの一部であるストラップである。穴67は、クロージャ40の所望の属性に応じて、図示されたサイズ及び形状を変えることができる。さらに、中間フレーム部60は、1つ又は複数の踵ストラップ穴69を画定することができ、踵ストラップ穴69を通して踵ストラップ75が着用者の踵に履物をさらに固定するように位置付けることができる。
【0025】
任意に、前足フレームベース52及び踵フレームベース54の下面は、アライメントリッジ59を有することができる。図2及び図3に示されるように、アライメントリッジ59は、空隙82及び84のすぐ隣にある。アライメントリッジ59を用いて、アウトソール90をミッドソールフレーム50と位置合わせし、特に、アウトソール空隙92及び94をミッドソールフレーム空隙82及び84と位置合わせすることができる。
【0026】
中間フレーム部60は、ポリウレタン、EVA、プラスチック、合成材料、ゴム、上記の組み合わせ、又は所望に応じて任意の他の材料から構成することができる。さらに、中間フレーム部60は、射出成形技術又は所望に応じて任意の他の技術を用いて構成することができる。
【0027】
図2及び図3を参照すると、アウトソール90は、比較的硬質であるがグリップ性のあるゴム又は他の十分に耐久性のある耐摩耗性材料から構成されている。アウトソール90は、アウトソール90の摩耗面を形成すると共に所望のトレッドパターンを画定するように構成され得る底部99を有している。さらに、底部99は、靴の魅力的な美的外観を高めるような構造であってもよい。アウトソール90は、ほぼ平坦であるが、靴の内側及び/又は外側、及び/又は踵部又は前足部に沿って上方に延びる1つ又は複数の周壁93、95を有してもよい。図示されるように、周壁93、95は、履物の前足領域内及び踵領域内のミッドソールフレーム50の側壁に沿って上方に延びている。具体的には、周壁93は、前足フレームベース52内の前足壁53に沿って上方に延び、周壁95は、踵フレームベース54内の踵壁55に沿って上方に延びている。
【0028】
図3に示されるように、アウトソール90は任意に、2つの別々の部分、すなわち踵部96と前足部97とに分割することができる。踵部96と前足部97とは、アウトソール空隙91によって分離することができる。前足部97及び踵部96は、さらなる空隙を有することができる。例えば、図示されるように、前足部97は、前足空隙92及び94を画定している。前足空隙92及び94は、前足部97の底面99及びアウトソール90の周壁93によって画定されている。アウトソール90の周壁93では、前足空隙92及び94は、所望に応じて広くすることができる。
【0029】
図2、図3、及び図6を参照すると、アウトソール90の前足空隙92及び94は、ミッドソールフレーム50の前足フレーム空隙82及び84と位置合わせされている。さらに、含まれる場合、突出領域72は、ミッドソールフレーム50及びアウトソール90によって画定された空隙の少なくとも1つにわずかに突出することができる。任意に、アウトソール90は、ミッドソールフレーム50の一体構成部材とすることができ、その場合には、空隙は、ミッドソールフレームからその最下位置まで延び、履物10の着地面も構成する。
【0030】
図1及び図4を参照すると、履物10は任意に、クロージャ40を有することができる。図示されるように、クロージャ40は、ひも42及びひもストラップ44を有するひもシステムであり、ひも42及びひもストラップ44は、穴67を通して中間フレーム部60に固定されている。クロージャ40は任意に、圧力パッド49を有して、クロージャ40が締め付けられたときに着用者の前足にかかる圧力を分散するようにすることができる。さらに、ひもロック46がひもシステムに含まれることで、所望に応じてひもシステムを締め付けたままにすることを保証することができる。クロージャ40はひもシステムとして図示されているが、全体又は一部をフックアンドループクロージャシステム、ラチェット式クロージャシステム、ストラップ、ストラップシステム、及びスナップクロージャシステムに代えることができる。
【0031】
III.製造
次に、履物10の製造を図1〜図3を参照しながら説明する。一般に、構成部材のそれぞれ、すなわち、ミッドソール30、ミッドソールフレーム50、板70、及びアウトソール90は、射出成形のような従来の技術を用いて形成することができる。構成部材は硬化され、次にトリミングされて、周知の洗浄剤を用いて洗浄される。さらに、アッパー20が従来のカット技術及び縫合技術を用いて形成される。構成部材がこのようにして作製されると、これら構成部材を組み付ける。
【0032】
具体的には、アッパー20は、セメント、接着剤、及び/又は縫合のような任意の従来の固着具を用いて、ミッドソール30の直立フランジ34及び36に固定される。可撓性の板70及び踵ボタン76はさらに、所望に応じてセメント及び他の接着剤を用いてミッドソール30に固定することができる。
【0033】
さらに、アウトソール90の部分、すなわち、踵部96及び前足部97はそれぞれ、セメント及び/又は接着剤又は他の成形技法を用いて踵フレームベース54及び前足フレームベース52に固定することができる。アッパー20が組み付けられたミッドソール30は、アウトソール90が取り付けられたミッドソールフレーム50に固定することができる。一つの実施形態では、ミッドソール30は、中間フレーム部60が上方に突出すると共にアッパー20に隣接するように固定される。構成部材を接合するのに用いた過剰のセメント及び/又は接着剤は、洗浄して履物10から除去することができる。
【0034】
構成部材が組み付けられると、クロージャ40及び踵ストラップ75をミッドソールフレーム50に固定して履物を完成することができる。その後、履物製品を次の処理、包装、及び出荷に備える。
【0035】
上記説明は、本発明の好適な実施形態の説明である。添付の特許請求の範囲に定義された本発明の精神及びより広範の態様から逸脱しない限り、種々の代替及び変更を行うことができ、これらの代替及び変更は、均等論を含めた特許法の原則に従って解釈されるべきである。例えば冠詞「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」、又は「前記(said)」を用いて要素を単数で特許請求の範囲に記載するいかなる言及も、要素を単数に限定するものと解釈すべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】第1の実施形態の履物の斜視図である。
【図2】履物の底部の分解斜視図である。
【図3】履物の底部の斜視図である。
【図4】履物の側面図である。
【図5】図4の線5−5に沿った断面図である。
【図6】図4の線6−6に沿った断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
履物の構造であって、
アッパーと、
前記アッパーに接合されたミッドソールと、
前記ミッドソールに接合されたミッドソールフレームであって、前足フレームベースと、踵フレームベースと、該前足フレームベース及び該踵フレームベースと一体になっていると共に該前足フレームベース及び該踵フレームベースを接続する中間フレーム部とを有し、前記前足フレームベースは少なくとも1つの前足フレームベース空隙を画定し、前記前足フレームベース及び前記踵フレームベースはフレーム空隙により互いに分離し、前記中間フレーム部は前記踵フレームベース及び前記前足フレームベースから上方に延びると共に前記ミッドソールの少なくとも部分的に上方に位置するミッドソールフレームと、
前記ミッドソールフレームに固定されたクロージャであって、前記アッパーの一部を覆って配置されると共に着用者の足に前記履物を固定するようになっているクロージャと、
前記ミッドソールフレームに固定されたアウトソールであって、アウトソール前足部及びアウトソール踵部を有し、該アウトソール前足部及び該アウトソール踵部はアウトソール空隙により互いに分離される分離部材であり、該アウトソール空隙は前記フレーム空隙と位置合わせされ、前記アウトソール前足部は前記前足フレームベースに固定され、前記アウトソール踵部は前記踵フレームベースに固定され、前記アウトソール前足部は前記前足フレームベース空隙と位置合わせされるアウトソール前足空隙を画定するアウトソールと
を備える履物の構造。
【請求項2】
前記ミッドソールは、上面及び下面を有し、
前記中間フレーム部は、前記下面の上方で少なくとも部分的に延びる、請求項1に記載の履物の構造。
【請求項3】
前記ミッドソールは、上面及び下面を有し、
前記下面は、板凹部及び踵ボタン凹部の少なくとも一方を画定する、請求項1に記載の履物の構造。
【請求項4】
前記板凹部内に位置する板及び前記踵ボタン凹部内に位置する踵ボタンの少なくとも一方を含む、請求項3に記載の履物の構造。
【請求項5】
前記ミッドソールフレームは、少なくとも1つのひも穴を画定し、
前記クロージャは、前記少なくとも1つのひも穴に少なくとも部分的に固定されたひもを含む、請求項1に記載の履物の構造。
【請求項6】
前記前足フレームベースは、第2の前足フレームベース空隙を画定し、
前記アウトソール前足部は、前記第2の前足フレームベース空隙と位置合わせされた第2のアウトソール前足空隙を画定する、請求項1に記載の履物の構造。
【請求項7】
履物の構造であって、
上面及び下面を含むミッドソールと、
フレーム空隙により前記下面の下方で互いに分離していると共に、中間フレーム部によって前記下面の上方で互いに接続された前足ベース及び踵ベースを含むミッドソールフレームと、
前記ミッドソールフレームに固定されると共に着用者の足に前記履物をさらに固定するようになっているクロージャと、
前記ミッドソールフレーム及び前記ミッドソールの少なくとも一方に接続されたアウトソールと
を備える履物の構造。
【請求項8】
前記アウトソールは、前記ミッドソールフレームと一体になっているか、又は前記ミッドソールフレームと一体になっていないかの少なくとも一方である、請求項7に記載の履物の構造。
【請求項9】
前記アウトソールは、アウトソール前足部及び別々のアウトソール踵部を含み、
該アウトソール踵部は、前記踵ベースに固定され、
前記アウトソール前足部は、前記前足ベースに固定され、
前記アウトソール前足部は、アウトソール空隙により、前記アウトソール踵部から分離される、請求項7に記載の履物の構造。
【請求項10】
前記アウトソール前足部は、第1のアウトソール前足空隙を画定し、
前記前足ベースは、第1の前足ベース空隙を画定し、
前記第1のアウトソール前足空隙及び前記第1の前足ベース空隙は、互いに位置合わせされる、請求項9に記載の履物の構造。
【請求項11】
前記ミッドソールの前記下面に接合された板を含む、請求項7に記載の履物の構造。
【請求項12】
前記アウトソールは、第1のアウトソール前足空隙を画定し、
前記前足ベースは、第1の前足ベース空隙を画定し、
前記第1のアウトソール前足空隙及び前記第1の前足ベース空隙は、互いに位置合わせされ、
前記板の少なくとも一部は、前記位置合わせされた前記第1のアウトソール前足空隙及び前記第1の前足ベース空隙を通して露出される、請求項11に記載の履物の構造。
【請求項13】
前記ミッドソールに固定されたアッパーを備え、
前記中間フレーム部は、上方に向かって突出すると共に前記アッパーの少なくとも一部に隣接する、請求項7に記載の履物の構造。
【請求項14】
履物の構造であって、
アッパーと、
フレーム空隙により前記アッパーの下方で互いに分離された前足ベース及び踵ベースを有するミッドソールフレームであって、前記前足ベース及び前記踵ベースは、中間フレーム部によって互いに接続され、該中間フレーム部は、前記前足ベース及び前記踵ベースの上方で前記アッパーの少なくとも一部に隣接して上方に延び、前記前足ベースは前足ベース空隙を画定するミッドソールフレームと、
前記ミッドソールフレームに接合されたアウトソールであって、前記前足ベース空隙と位置合わせされたアウトソール前足空隙を画定するアウトソールと
を備える履物の構造。
【請求項15】
前記アウトソールは、前記ミッドソールフレームと一体になっているか、又は前記ミッドソールフレームと一体になっていないかの少なくとも一方である、請求項14に記載の履物の構造。
【請求項16】
前記アウトソールは、アウトソール前足部及びアウトソール踵部を有する、請求項14に記載の履物の構造。
【請求項17】
前記ミッドソールに隣接するように位置する可撓性の板を備える、請求項14に記載の履物の構造。
【請求項18】
前記可撓性の板は、前記ミッドソールフレームと前記アウトソールとの間に位置する、請求項17に記載の履物の構造。
【請求項19】
前記アッパーに固定されたミッドソールを備える、請求項14に記載の履物の構造。
【請求項20】
クロージャを備え、
該クロージャは、前記アッパーの少なくとも一部の上方の前記クロージャの上方の前記ミッドソールに固定されている、請求項14に記載の履物の構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−307378(P2007−307378A)
【公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−131754(P2007−131754)
【出願日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【出願人】(501090238)ウルヴリン ワールド ワイド インコーポレイテッド (5)
【Fターム(参考)】