説明

工事管理システム

【課題】各部門が構造物に対する各検査の実施状況を把握することができる工事管理システムを提供する。
【解決手段】工事管理システムは、各種複数の工事管理データを保管するサーバと、管理部門に設置されてサーバにネットワークを介して接続された管理端末と、現場部門に設置されてサーバにネットワークを介して接続された現場端末とから形成されている。サーバは、設計図画像を含む検査指示情報を管理端末や現場端末に送信する検査指示情報送信手段と、検査結果情報を管理端末や現場端末に送信する検査結果情報送信手段とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設工事や土木工事における工事管理を行う工事管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ネットワークに接続されたサーバおよび複数のクライアントから形成され、サーバが工事管理データ格納手段を有し、クライアントが工事計画登録データ入力手段、工事購入依頼登録データ入力手段、業者選定データ入力手段、発注登録データ入力手段、検収日データ入力手段、進捗状況表示手段を有する工事管理システムがある(特許文献1参照)。
【0003】
この工事管理システムでは、担当部門において工事計画書が作成されると、年度や事業所区分、工事区分、工事計画名称、予算額、月別検収予想の工事計画登録データがクライアントからサーバに入力され、さらに、工事購入名称や原価、仕様、数量、見積区分、希望納期、固定資産番号の工事購入依頼登録データがクライアントからサーバに入力される。その工事購入が認証されると、見積希望先や希望メーカー、勘定科目の業者選定データがクライアントからサーバに入力される。また、業者が選定されると、業者名や決定納期、決定金額、支払条件の発注登録データがクライアントからサーバに入力される。その後、工事が行われて検収が完了すると、検収日データがクライアントからサーバに入力される。各クライアントでは、発注一覧表や検収一覧表、工事予測管理台帳、工事費実績表、納品予定リストの進捗状況をディスプレイに表示することができる。
【特許文献1】特開2004−70482号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記特許文献1に記載の工事管理システムは、各種複数の工事管理データをサーバに入力し、発注一覧表や検収一覧表、工事予測管理台帳、工事費実績表、納品予定リストの進捗状況をクライアントのディスプレイに表示することで、工事計画から検収までを管理することができる。しかし、工事の進行にともなって行われる構造物の各検査に対する検査指示を表示することはなく、検査指示に対して行われた検査結果を表示することもないから、管理部門と現場部門とが各検査の実施状況をリアルタイムかつ適時に把握することができない。また、この工事管理システムは、管理部門や現場部門が検査の不適の程度を確認することができないから、工事の再施工や補強処理、再検査等の実施を指示することができず、工事の不備を防ぐことが難しい。
【0005】
本発明の目的は、各部門が構造物に対する各検査の実施状況を把握することができる工事管理システムを提供することにある。本発明の他の目的は、検査の不適の程度を確認することができ、工事の不備を防ぐことができる工事管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明の特徴は、各種複数の工事管理データを保管するサーバと、管理部門に設置されてサーバにネットワークを介して接続され、工事管理データをサーバに送信可能かつ該工事管理データを該サーバから受信可能な管理端末と、現場部門に設置されてサーバにネットワークを介して接続され、工事管理データをサーバから受信可能かつ該工事管理データを該サーバに送信可能な現場端末とを備え、工事管理データには、管理部門と現場部門との少なくとも一方からサーバに送信され、所定の構造物の設計図画像に基づいて該構造物に対して行う検査の各種複数の検査指示情報と、現場部門からサーバに送信され、それら検査指示に対して行われた検査の各種複数の検査結果情報とが含まれ、サーバが、設計図画像を含む検査指示情報を管理端末と現場端末との少なくとも該現場端末に送信する検査指示情報送信手段と、検査結果情報を管理端末と現場端末との少なくとも該管理端末に送信する検査結果情報送信手段とを有することにある。
【0007】
本発明の一例としては、検査指示における設計図画像が構造物の間取図画像と立体図画像とのうちの少なくとも一方であり、検査指示情報には、設計図画像に示された構造物の検査日付、検査内容、検査手順が含まれる。
【0008】
本発明の他の一例として、検査指示における設計図画像には、撮影機器による構造物の撮影箇所、撮影方向、撮影地点、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率、撮影順番のうちの少なくとも撮影箇所、撮影方向が表示される。
【0009】
本発明の他の一例としては、サーバが検査結果情報に基づいて設計図画像に示された構造物の検査結果の合否を判断する検査合否判断手段を有し、サーバは、構造物の検査結果が合格していると判断すると、検査指示情報送信手段によって次の設計図画像を管理端末と現場端末との少なくとも該現場端末に送信する。
【0010】
本発明の他の一例として、サーバは、検査合否判断手段によって構造物の検査結果が不合格であると判断すると、検査不合格情報を生成する検査不合格情報生成手段を実行するとともに、検査不合格情報を管理端末と現場端末との少なくとも該現場端末に送信する検査不合格情報送信手段を実行する。
【0011】
本発明の他の一例として、検査不合格情報生成手段では、検査結果の不合格レベルに対応した段階的な検査不合格情報を生成する。
【0012】
本発明の他の一例として、工事管理データには、管理部門と現場部門との少なくとも一方からサーバに送信され、構造物の設計図画像に基づいて該構造物に対して行う測量の各種複数の測量指示情報と、現場部門からサーバに送信され、それら測量指示に対して行われた測量の各種複数の測量結果情報とが含まれ、サーバが、設計図画像を含む測量指示情報を管理端末と現場端末との少なくとも該現場端末に送信する測量指示情報送信手段と、測量結果情報を管理端末と現場端末との少なくとも該管理端末に送信する測量結果情報送信手段とを有する。
【0013】
本発明の他の一例としては、測量指示における設計図画像が構造物の平面図画像と立体図画像とのうちの少なくとも一方であり、測量指示情報には、設計図画像に示された構造物の測量日付、測量内容、測量手順が含まれる。
【0014】
本発明の他の一例として、測量指示における設計図画像には、構造物の測量箇所と測量機器の測量地点とが表示される。
【0015】
本発明の他の一例としては、サーバが測量結果情報に基づいて設計図画像に示された構造物の測量結果の合否を判断する測量合否判断手段を有し、サーバは、構造物の測量結果が合格していると判断すると、測量指示情報送信手段によって次の設計図画像を管理端末と現場端末との少なくとも該現場端末に送信する。
【0016】
本発明の他の一例として、サーバは、測量合否判断手段によって構造物の測量結果が不合格であると判断すると、測量不合格情報を生成する測量不合格情報生成手段を実行するとともに、測量不合格情報を管理端末と現場端末との少なくとも該現場端末に送信する測量不合格情報送信手段を実行する。
【0017】
本発明の他の一例として、測量不合格情報生成手段では、測量結果の不合格レベルに対応した段階的な測量不合格情報を生成する。
【発明の効果】
【0018】
本発明にかかる工事管理システムによれば、工事管理データに含まれる検査指示情報と検査結果情報とがサーバにおいて一元管理され、それら情報がサーバを経由して管理部門や現場部門に送信されるから、それら部門が各現場部門における検査の実施状況をリアルタイムかつ適時に把握することができる。この工事管理システムは、検査指示情報と検査結果情報とを利用して工事計画の立案、工事計画の変更、検査方法の変更、検査の再実施、工事や検査の支援措置等の検討を行うことができ、検査を滞りなく行うことで工事を適正かつ円滑に進めることができる。また、検査指示情報に構造物の設計図画像が含まれるから、設計図画像を利用してその画像を確認しつつ検査を進めることができ、検査を容易に実施することができる。
【0019】
検査指示における設計図画像が構造物の間取図画像と立体図画像とのうちの少なくとも一方であり、検査指示情報に設計図画像に示された構造物の検査日付、検査内容、検査手順が含まれる工事管理システムは、構造物の画像を利用してその画像を確認しつつ検査を進めることができるから、検査を容易に実施することができる。この工事管理システムは、検査指示情報に構造物の検査内容や検査手順が含まれ、それらに従って検査を進めればよいから、検査を円滑かつ迅速に実施することができる。
【0020】
検査指示における設計図画像に構造物の写真撮影における撮影箇所、撮影方向、撮影地点、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率、撮影順番のうちの少なくとも撮影箇所、撮影方向が表示される工事管理システムは、設計図画像に構造物の撮影箇所と撮影方向とを表示することで、撮影箇所の間違いや撮影方向の間違いを防ぐことができ、異なる箇所を撮影することや撮影のやり直しによる時間と手間とを省くことができる。この工事管理システムは、設計図画像に構造物の撮影地点、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率、撮影順番を表示することで、撮影地点、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率、撮影順番の間違いを防ぐことができる。
【0021】
設計図画像に示された構造物に対する検査結果が合格していると判断すると、次の設計図画像を管理端末と現場端末との少なくとも該現場端末に送信する工事管理システムは、構造物の検査結果が合格する度毎にあらたな設計図画像が管理端末や現場端末に送信されるから、個々の設計図画像を利用してそれら画像を個別に確認しつつ検査を進めることができ、検査を一層容易に実施することができる。この工事管理システムは、複数の設計図画像が管理端末や現場端末に一度に送信されることによる検査の混乱を防ぐことができ、検査を順序よく確実に実施することができる。
【0022】
設計図画像に示された構造物に対する検査結果が不合格であると判断すると、検査不合格情報を生成するとともに、検査不合格情報を管理端末と現場端末との少なくとも該現場端末に送信する工事管理システムは、検査不合格情報を管理端末や現場端末に送信するから、管理部門や現場部門が検査不合格情報によって構造物に対する検査の不合格を把握することができる。この工事管理システムは、検査不合格情報を送信することで、工事の再施工や補強処理、再検査等を実施させ、工事の不備を防ぐことができ、欠陥工事をなくすことができる。また、検査不合格情報を受け取った各部門が工事方法の変更、工事の支援措置等を検討することができ、工事を適正かつ円滑に進めることができる。
【0023】
設計図画像に示された構造物に対する検査結果が不合格であると判断すると、検査結果の不合格レベルに対応した段階的な検査不合格情報を生成する工事管理システムは、軽度の検査不合格や中度の検査不合格、重度の検査不合格等に対応した段階的な検査不合格情報を管理端末や現場端末に送信するから、管理部門や現場部門がそれら検査不合格情報によって構造物に対する検査の不合格の程度を把握することができる。この工事管理システムは、それら検査不合格情報を送信することで、工事の再施工や補強処理、再検査等を実施させ、工事の不備を防ぐことができ、欠陥工事をなくすことができる。また、それら検査不合格情報を受け取った各部門が工事方法の変更、工事の支援措置等を検討することができ、工事を適正かつ円滑に進めることができる。
【0024】
工事管理データに測量指示情報と測量指示に対する測量結果情報とが含まれ、設計図画像を含む測量指示情報を少なくとも現場端末に送信し、測量結果情報を少なくとも管理端末に送信する工事管理システムは、工事管理データに含まれる測量指示情報と測量結果情報とがサーバにおいて一元管理され、それら情報がサーバを経由して管理部門や現場部門に送信されるから、それら部門が各現場部門における測量の実施状況をリアルタイムかつ適時に把握することができる。この工事管理システムは、測量指示情報と測量結果情報とを利用して工事計画の立案、工事計画の変更、測量方法の変更、測量の再実施、工事や測量の支援措置等の検討を行うことができ、測量を滞りなく行うことで工事を適正かつ円滑に進めることができる。また、測量指示情報に構造物の設計図画像が含まれるから、設計図画像を利用してその画像を確認しつつ測量を進めることができ、測量を容易に実施することができる。
【0025】
測量指示における設計図画像が構造物の平面図画像と立体図画像とのうちの少なくとも一方であり、測量指示情報に設計図画像に示された構造物の測量日付、測量内容、測量手順が含まれる工事管理システムは、構造物の画像を利用してその画像を確認しつつ測量を進めることができるから、測量を容易に実施することができる。この工事管理システムは、測量指示情報に構造物の測量内容や測量手順が含まれ、それらに従って測量を進めればよいから、測量を円滑かつ迅速に実施することができる。
【0026】
測量指示における設計図画像に構造物の測量箇所と測量機器の測量地点とが表示される工事管理システムは、設計図画像に構造物の測量箇所と測量機器の測量地点とを表示することで、測量箇所の間違いや測量地点の間違いを防ぐことができ、異なる箇所を測量することや測量のやり直しによる時間と手間とを省くことができる。
【0027】
設計図画像に示された構造物に対する測量結果が合格していると判断すると、次の設計図画像を管理端末と現場端末との少なくとも該現場端末に送信する工事管理システムは、構造物の測量結果が合格する度毎にあらたな設計図画像が管理端末や現場端末に送信されるから、個々の設計図画像を利用してそれら画像を個別に確認しつつ測量を進めることができ、測量を一層容易に実施することができる。この工事管理システムは、複数の設計図画像が管理端末や現場端末に一度に送信されることによる測量の混乱を防ぐことができ、測量を順序よく確実に実施することができる。
【0028】
設計図画像に示された構造物に対する測量結果が不合格であると判断すると、測量不合格情報を生成するとともに、測量不合格情報を管理端末と現場端末との少なくとも該現場端末に送信する工事管理システムは、測量不合格情報を管理端末や現場端末に送信するから、管理部門や現場部門が測量不合格情報によって構造物に対する検査の不合格を把握することができる。この工事管理システムは、測量不合格情報を送信することで、工事の再施工や補強処理、再検査等を実施させ、工事の不備を防ぐことができ、欠陥工事をなくすことができる。また、測量不合格情報を受け取った各部門が工事方法の変更、工事の支援措置等を検討することができ、工事を適正かつ円滑に進めることができる。
【0029】
設計図画像に示された構造物に対する測量結果が不合格であると判断すると、測量結果の不合格レベルに対応した段階的な測量不合格情報を生成する工事管理システムは、軽度の測量不合格や中度の測量不合格、重度の測量不合格等に対応した段階的な測量不合格情報を管理端末や現場端末に送信するから、管理部門や現場部門がそれら測量不合格情報によって構造物に対する測量の不合格の程度を把握することができる。この工事管理システムは、それら測量不合格情報を送信することで、工事の再施工や補強処理、再検査等を実施させ、工事の不備を防ぐことができ、欠陥工事をなくすことができる。また、それら測量不合格情報を受け取った各部門が工事方法の変更、工事の支援措置等を検討することができ、工事を適正かつ円滑に進めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
添付の図面を参照し、本発明に係る工事管理システムの詳細を説明すると、以下のとおりである。図1は、検査を実施する場合の一例として示す工事管理システム10の概略構成図であり、図2は、測量を実施する場合の一例として示す工事管理システム10の概略構成図である。図1,2ではコンピュータ12A,12B,13Aや携帯電話13B、PDA13C(Personal Digital Assistant)、測量機器14を1つだけ示しているが、実際の社屋や事務所、作業所、工事現場には複数のそれらが存在する。この工事管理システムは、サーバ11と管理端末12と現場端末13とから形成され、建設工事や土木工事における工事管理を行う。管理端末12や現場端末13はインターネット(ネットワーク)を介してサーバ11にアクセス可能であり、サーバ11はインターネットを介して管理端末12や現場端末13にアクセス可能である。このシステム10では、サーバ11や管理端末12、現場端末13がサーバ11を中心としたネットワークを形成している。なお、サーバ11と管理端末12や現場端末13との間の通信手段としては、インターネットの他に、無線LANや無線WANを利用することもできる。
【0031】
サーバ11は、中央処理部(CPUまたはMPU)とメモリとを備えたコンピュータであり、大容量ハードディスクを内蔵している。サーバ11には、図示はしていないが、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイスを介して接続されている。メモリの内部アドレスファイルには、サーバ11にこのシステム10の各手段を実行させるための工事管理アプリケーションが格納されている。サーバ11の中央処理部は、オペレーティングシステムによる制御に基づいて、メモリに格納された工事管理アプリケーションを起動し、起動したアプリケーションに従って以下の各手段を実行する。
【0032】
サーバ11の中央処理部は、管理端末12と現場端末13との少なくとも一方から送信された検査指示情報(工事管理データ)および測量指示情報(工事管理データ)をハードディスクに格納する指示情報格納手段を実行し、現場端末13から送信された検査結果情報(工事管理データ)および測量結果情報(工事管理データ)をハードディスクに格納する結果情報格納手段を実行する。中央処理部は、ハードディスクに格納した検査指示情報および測量指示情報を管理端末12と現場端末13との少なくとも現場端末13に送信する指示情報送信手段を実行し、ハードディスクに格納した検査結果情報および測量結果情報を管理端末12と現場端末13との少なくとも管理端末12に送信する結果情報送信手段を実行する。
【0033】
検査指示情報は、構造物に対して行う検査の各種複数の検査指示(検査日付、検査内容、検査手順)であり、検査結果情報は、各検査指示に対して行われた検査の各種複数の検査結果である。検査指示情報には、構造物の間取図の画像(設計図画像)と立体図の画像(設計図画像)とが含まれる。間取図画像や立体図画像には、写真撮影における構造物の撮影箇所、撮影方向、撮影地点、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率、撮影順番が表示される。なお、検査指示情報をそれらに限定するものではなく、検査に必要な他のあらゆる項目を検査指示情報に含めることができる。
【0034】
測量指示情報は、構造物に対して行う測量の各種複数の測量指示(測量日付、測量内容、測量手順)であり、測量結果情報は、各測量指示に対して行われた測量の各種複数の測量結果である。測量指示情報には、構造物の平面図の画像(設計図画像)と立体図の画像(設計図画像)とが含まれる。測量指示における平面図画像や立体図画像には、構造物の測量箇所と測量機器の測量地点とが表示される。なお、測量指示情報をそれらに限定するものではなく、測量に必要な他のあらゆる項目を測量指示情報に含めることができる。
【0035】
サーバ11の中央処理部は、検査結果情報に基づいて、構造物に対する検査結果の合否を判断する検査合否判断手段を実行する。中央処理部は、検査合否判断手段を実行した結果、画像に示された構造物に対する検査結果が不合格であると判断すると、検査結果の不合格レベルに対応した段階的な検査不合格情報を生成する検査不合格情報生成手段を実行し、生成した検査不合格情報を管理端末12と現場端末13との少なくとも現場端末13に送信する検査不合格情報送信手段を実行する。中央処理部は、検査合否判断手段を実行した結果、画像に示された構造物に対する検査結果が合格していると判断すると、検査指示情報送信手段を実行し、次の検査指示に対応するあらたな画像を管理端末12と現場端末13との少なくとも現場端末13に送信する。
【0036】
サーバ11の中央処理部は、測量結果情報に基づいて、構造物に対する測量結果の合否を判断する測量合否判断手段を実行する。中央処理部は、測量合否判断手段を実行した結果、画像に示された構造物に対する測量結果が不合格であると判断すると、測量結果の不合格レベルに対応した段階的な測量不合格情報を生成する測量不合格情報生成手段を実行し、生成した測量不合格情報を管理端末12と現場端末13との少なくとも現場端末13に送信する測量不合格情報送信手段を実行する。中央処理部は、測量合否判断手段を実行した結果、画像に示された構造物に対する測量結果が合格していると判断すると、測量指示情報送信手段を実行し、次の測量指示に対応するあらたな画像を管理端末12と現場端末13との少なくとも現場端末13に送信する。
【0037】
管理端末12には、本支社(管理部門)社屋に設置された本支社コンピュータ12A、各現場の管理事務所(管理部門)や作業所(管理部門)に設置された管理用コンピュータ12Bがある。現場端末13には、各現場の管理事務所(現場部門)や作業所(現場部門)に設置された作業用コンピュータ13A、各現場の責任者(現場部門)や作業者(現場部門)が所持する携帯電話13BやPDA13Cがある。それらコンピュータ12A,12B,13Aには、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイやプリンタ等の出力装置がインターフェイスを介して接続されている。
【0038】
携帯電話13BやPDA13Cには、中央処理部(CPUまたはMPU)とメモリとを備えたコンピュータが内蔵され、デジタルカメラが搭載されている。携帯電話13BやPDA13Cは、デジタルカメラを利用して所定の被写体を撮影することができる。それらコンピュータ12A,12B,13Aや携帯電話13B、PDA13Cには、インターネットを利用してサーバ11に工事管理データ(検査結果情報、測量結果情報)を送信し、サーバ11から工事管理データ(検査指示情報、検査結果情報、検査不合格情報、測量指示情報、測量結果情報、測量不合格情報)を受信するデータ送受信アプリケーションが格納されている。
【0039】
図3は、ディスプレイに表示された検査指示情報の一例を示す図であり、図4は、一例として示す建物(構造物)の室の間取図である。図5は、一例として示す建物の室の立体図であり、図6は、一例として示す検査結果情報の出力図である。図3,6では、各表示エリアに表示される項目の図示を省略している。以下、鉄筋配置確認検査を例としてこの工事管理システム10を説明する。なお、このシステム10は、鉄筋配置確認検査に利用することができるのみならず、建築工事や土木工事に関するあらゆる検査に利用することができる。
【0040】
検査指示情報および検査結果情報の送受信は、サーバ11とコンピュータ12A,12B,13Aや携帯電話13B、PDA13Cとの間で行われる。検査指示は、本支社や管理事務所、現場作業所において立案、作成され、検査指示情報として本支社コンピュータ12Aや管理用コンピュータ12Bに格納される。本支社社員、管理事務所や作業所の管理者は、コンピュータ12A,12Bを利用してインターネットに接続した後、サーバ11のURLを使用してサーバ11にアクセスし、検査指示情報をサーバ11に送信する。検査指示情報を受信したサーバ11は、それら情報をハードディスクに格納する(指示情報格納手段)。検査指示情報には、検査日付や検査内容、検査手順、設計図画像の他に、検査現場特定項目(事務所ID番号または作業所ID番号、現場住所、電話番号、FAX番号等)が含まれる。
【0041】
現場責任者や作業者は、所定期間の検査指示情報や当日の検査指示情報、翌日以降の検査指示情報を作業用コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cにおいて確認することができる。現場責任者や作業者は、作業用コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cを利用してインターネットに接続した後、サーバ11のURLを使用してサーバ11にアクセスする。サーバ11にアクセスすると、作業用コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cのディスプレイに初期画面(図示せず)が表示される。
【0042】
初期画面には、検査指示情報送信ボタン、測量指示情報送信ボタン、検査結果情報表示ボタン、測量結果情報表示ボタン、閉じるボタンが表示される。検査指示情報送信ボタンをクリックすると、ディスプレイには、条件入力画面(図示せず)が表示される。条件入力画面には、管理事務所指定プルダウンリスト、作業所指定プルダウンリスト、管理事務所ID番号入力エリア、作業所ID番号入力エリア、日付入力エリア、期間入力エリア、実行ボタン、クリアボタン、閉じるボタンが表示される。クリアボタンをクリックすると、入力した数値がクリアされた条件入力画面が表示される。閉じるボタンをクリックすると、条件入力画面から初期画面に戻る。
【0043】
プルダウンリストから管理事務所や作業所を指定し、または、ID番号入力エリアにID番号を入力し、日付入力エリアに日付を入力または期間入力エリアに期間を入力した後、実行ボタンをクリックすると、指定された工事現場(管理事務所、作業所)の指定日付または指定期間における検査指示情報の送信要求がサーバ11に送信される。サーバ11は、検査指示情報の送信要求があると、指定された工事現場の指定日付または指定期間における検査指示情報(間取図画像および立体図画像を含む)をハードディスクから取り出し、インターネットを介してその検査指示情報を作業用コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cに送信する(指示情報送信手段)。
【0044】
作業用コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cは、サーバ11から送信された検査指示情報をメモリに格納する。検査指示情報は、図3に示すように、コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cのディスプレイに表示される。工事現場表示エリア15Aには、現場名(建物名)、現場住所、電話番号、FAX番号、ID番号が表示され、検査日付表示エリア15Bには、日付または期間が表示される。検査内容表示エリア15Cには、検査内容が表示され、検査手順表示エリア15Dには、検査手順が表示される。さらに、間取図画像選択ボタン15E、立体図画像選択ボタン15F、キャンセルボタン15Gが表示される。キャンセルボタン15Gをクリックすると、初期画面に戻る。現場責任者や作業者は、検査指示情報を確認することで、指定日付または指定期間における検査指示を知ることができる。
【0045】
間取図画像ボタン15Eをクリックすると、ディスプレイには、指定工事現場における検査対象の建物の画像番号(1)〜画像番号(n)まで順に並ぶ間取図画像の間取図リストが表示される(図示せず)。なお、サーバ11からは画像番号(1)に対応する間取図画像のみが送信されており、画像番号(2)〜画像番号(n)までの間取図画像は送信されていない。間取図リストから画像番号(1)の間取図画像を選択すると、ディスプレイには、図4に示すように、番号(1)の間取図画像16A、データ送信ボタン16B、クリアボタン16C、キャンセルボタン16Dが表示される。さらに、その間取図に示された室の階層が表示される。間取図の画像16Aには、室の撮影箇所、撮影方向、撮影地点、撮影順番が表示される。検査箇所や撮影箇所は○印で表され、撮影方向は矢印(→)で表される。撮影地点は×印で表され、撮影順番は番号で表される。
【0046】
間取図画像16Aにおいて撮影箇所の○印や撮影地点の×印、撮影順番の番号の上にカーソルを移動させると、その撮影箇所における撮影距離、撮影高さ、撮影倍率の撮影条件プルダウンリストが表示されるとともに、検査結果入力ボタン、写真データ格納ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンが表示される(図示せず)。プルダウンリストから撮影距離、撮影高さ、撮影倍率のいずれかをクリックすると、クリックした条件の詳細が表示される。クリアボタンは、撮影した写真をクリアする場合に使用する。キャンセルボタンをクリックすると、プルダウンリストや各ボタンを消去した間取図画像16Aに戻る。
【0047】
立体図画像ボタン15Fをクリックすると、ディスプレイには、指定工事現場における検査対象の建物の画像番号(1)〜画像番号(n)まで順に並ぶ立体図画像の立体図リストが表示される(図示せず)。なお、サーバ11からは画像番号(1)に対応する立体図画像のみが送信されており、画像番号(2)〜画像番号(n)までの立体図画像は送信されていない。また、間取図の画像番号(1)には立体図の画像番号(1)が対応し、間取図の画像番号(n)には立体図の画像番号(n)が対応する。立体図リストから画像番号(1)の立体図画像を選択すると、ディスプレイには、図5に示すように、番号(1)の立体図画像16E、データ送信ボタン16B、クリアボタン16C、キャンセルボタン16Dが表示される。さらに、その立体図に示された室の階層が表示される。立体図の画像16Eには、室の撮影箇所、撮影方向、撮影地点、撮影順番が表示される。撮影箇所は○印で表され、撮影方向は矢印(→)で表される。撮影地点は×印で表され、撮影順番は番号で表される。
【0048】
立体図画像16Eにおいて撮影箇所の○印や撮影地点の×印、撮影順番の番号の上にカーソルを移動させると、その撮影箇所における撮影距離、撮影高さ、撮影倍率の撮影条件プルダウンリストが表示されるとともに、検査結果入力ボタン、写真データ格納ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンが表示される(図示せず)。プルダウンリストから撮影距離、撮影高さ、撮影倍率のいずれかをクリックすると、クリックした条件の詳細が表示される。クリアボタンは、撮影した写真をクリアする場合に使用する。キャンセルボタンをクリックすると、プルダウンリストや各ボタンを消去した立体図画像16Eに戻る。
【0049】
現場責任者や作業者は、間取図画像16Aや立体図画像16Eを確認しつつ、それら画像16A,16Eに示された建物の室へ行き、撮影順番に従って鉄筋配置確認検査を行う。指定の室に着いた現場責任者や作業者は、撮影番号(1)の箇所に行き、あらかじめ所持する設計図面に記載された撮影番号(1)の箇所の鉄筋の配置、鉄筋の数量、鉄筋径、鉄筋種類を図面から読み取った後、画像番号(1)の室の撮影番号(1)の撮影箇所における現実の鉄筋の配置、鉄筋の数量、鉄筋径、鉄筋種類を目視によって比較する。それらを比較した後、撮影番号(1)の撮影箇所の○印や撮影地点の×印、撮影順番の番号(1)の上にカーソルを移動させ、ディスプレイに検査結果入力ボタン、写真データ格納ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンを表示させる。
【0050】
現場責任者や作業者は、検査結果入力ボタンをクリックして検査結果を入力する。検査結果入力ボタンをクリックすると、ディスプレイには、検査結果可チェックボックス、検査結果不可チェックボックス、入力ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンが表示される(図示せず)。目視の結果、撮影番号(1)の箇所における鉄筋配置確認検査の各項目すべてが正常である場合、検査可チェックボックスにチェックマークを入れた後、入力ボタンをクリックする。逆に、鉄筋配置確認検査の各項目の1つでも異常がある場合、検査不可チェックボックスにチェックマークを入れた後、入力ボタンをクリックする。クリアボタンは、チェックマークを外す場合に使用する。入力ボタンをクリックすると、撮影番号(1)の箇所における検査結果可または検査結果不可がID番号、画像番号(1)および撮影番号(1)に関連付けられた状態でメモリに格納される。
【0051】
検査結果を入力した後は、携帯電話13BやPDA13Cに搭載されたデジタルカメラを利用し、画像16A,16Eにおいて指定された撮影番号(1)の箇所の撮影を行う。現場責任者や作業者は、間取図画像16Aや立体図画像16Eから撮影箇所、撮影地点、撮影方向を確認し、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率を確認した後、それら撮影条件に従い、撮影位置(×印)に立って撮影箇所(○印)にカメラを向け、その箇所の写真を撮る。次に、撮影番号(1)の撮影箇所の○印や撮影地点の×印、撮影順番の番号の上にカーソルを移動させ、ディスプレイに検査結果入力ボタン、写真データ格納ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンを表示させる。クリアボタンは、撮影した番号(1)の箇所の写真をクリアする場合に使用する。撮影した番号(1)の箇所の写真を格納する場合は、写真データ格納ボタンをクリックする。格納ボタンをクリックすると、ディスプレイには、実行ボタンとキャンセルボタンとが表示される。実行ボタンをクリックすると、写真がID番号、画像番号(1)および撮影番号(1)に関連付けられた状態でメモリに格納される。キャンセルボタンをクリックすると、プルダウンリストや各ボタンを消去した画像16A,16Eに戻る。
【0052】
撮影番号(1)の撮影箇所の鉄筋配置確認検査を行った後、画像16A,16Eに表示された撮影番号(2)の撮影箇所に移動し、その箇所における鉄筋配置確認検査を行い、番号(2)の箇所の鉄筋配置確認検査を行った後、画像16A,16Eに表示された撮影番号(3)の撮影箇所に移動し、その箇所における鉄筋配置確認検査を行う。このように、撮影番号に従って画像16A,16Eに表示されたすべての撮影箇所において鉄筋配置確認検査を行う。すべての撮影番号(1)〜(4)における鉄筋配置確認検査が終了し、画像番号(1)の建物の室の鉄筋配置確認検査が終了すると、図4,5の画像16A,16Eに表示されたデータ送信ボタン16Bをクリックし、メモリに格納した検査結果および写真(検査結果情報)をインターネットを介してサーバ11に送信する。検査結果情報を受信したサーバ11は、検査結果情報をID番号、画像番号および撮影番号に関連付けた状態でハードディスクに格納する(結果情報格納手段)。
【0053】
なお、データ送信ボタン16Bをクリックした後、携帯電話13BやPDA13Cは、画像番号(1)の室のすべての撮影番号(1)〜(4)における検査結果および写真がメモリに格納されておらず、その室の検査が終了していないと判断すると、データ送信不可メッセージをディスプレイに表示するとともに、画像番号(1)の室の間取図画像16Aまたは立体図画像16Eを表示し、それら画像16A,16Eにおいて検査結果や写真が格納されていない箇所を示す。具体的には、検査結果や写真が格納されていない箇所の○印や撮影地点の×印、撮影順番の番号の色を反転させ、検査結果や写真が格納された箇所と区別する。現場責任者や作業者は、検査結果や写真が格納されていない箇所の鉄筋配置確認検査を行い、データ送信ボタン16Bをクリックし、メモリに格納した検査結果および写真(検査結果情報)をサーバ11に送信する。
【0054】
画像番号(1)の画像16A,16Eに示された室のすべての撮影番号において検査結果や写真が格納されると、サーバ11は、その番号の室の検査結果情報に基づいて、検査結果の合否を判断する(検査合否判断手段)。サーバ11は、検査合否判断手段を実行した結果、検査結果が不合格であると判断すると、検査結果の不合格レベルに対応した段階的な検査不合格情報を生成する(検査不合格情報生成手段)。その一例としては、目視による検査結果不可が1または照度不足の写真や不鮮明写真が1を軽度の検査不合格、目視による検査結果不可が2または照度不足の写真や不鮮明写真が2を中度の検査不合格、目視による検査結果不可が3以上または照度不足の写真や不鮮明写真が3以上を重度の検査不合格とし、軽度の不合格〜重度の不合格に対応する第1〜第3不合格情報を生成し、生成した各不合格情報をハードディスクに格納する。サーバ11は、インターネットを介して第1〜第3不合格情報のいずれかの検査不合格情報とともに検査結果情報を本支社コンピュータ12Aや管理用コンピュータ12B、作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信する(検査結果情報送信手段、検査不合格情報送信手段)。
【0055】
本支社社員や管理者、現場責任者、作業者は、初期画面から検査結果情報表示ボタンをクリックすることで、画像番号(1)の画像16A,16Eに示された室における検査結果情報や検査不合格情報を確認することができる。コンピュータ12A,12B,13Aや携帯端末13B、PDA13Cのディスプレイには、図6に示すように、検査結果情報や検査不合格情報が表示される。本支社社員や管理者、現場責任者、作業者は、検査結果情報や検査不合格情報をプリンタを介して出力することができる。検査結果情報には、工事現場特定項目、画像番号に対応する画像、検査日付、検査内容、検査手順、間取図番号、立体図番号、撮影番号に対応する検査結果(可、不可)、撮影番号に対応する写真がある。
【0056】
工事現場表示エリア17Aには、現場名(建物名)、現場住所、電話番号、FAX番号、ID番号が表示され、検査日付表示エリア17Bには、日付または期間が表示される。検査内容表示エリア17Cには、検査内容が表示され、検査手順表示エリア17Dには、検査手順が表示される。検査結果表示エリア17Eには、検査の各項目に対応する検査可が表示され、検査不合格表示エリア17Fには、軽度の不合格、中度の不合格、重度の不合格、検査不可数、写真不可数が表示される。画像表示エリア17Gには、画像番号に対応した間取図画像や立体図画像が表示され、写真表示エリア17Hには、撮影した写真とその写真の適否(○または)×)が表示される。現場責任者や作業者は、検査結果情報を確認することで、現場で行われた検査の結果を知ることができる。また、検査不合格情報を受け取った本支社や管理事務所、作業所では、不合格内容を検討し、画像番号(1)の建物の室における工事の再施工や補強処理、再検査実施、再撮影を現場責任者や作業者に指示する。
【0057】
図7は、他の一例として示す建物(構造物)の室の間取図であり、図8は、他の一例として示す建物の室の立体図である。サーバ11は、検査合否判断手段を実行した結果、画像番号(1)の画像16A,16Eに示された室の検査結果が合格であると判断すると、検査指示情報送信手段を実行し、次の画像番号(2)の室のあらたな画像をインターネットを介して作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信する(指示情報送信手段)。なお、画像番号(1)の室の再施工や補強処理が行われ、再検査の結果、検査結果が合格であると判断すると、サーバ11は、検査指示情報送信手段を実行し、次の画像番号(2)の室のあらたな画像をインターネットを介して作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信する(指示情報送信手段)。作業用コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cは、サーバ11から送信された検査指示情報をメモリに格納する。画像番号(2)の室の検査指示情報は、コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cのディスプレイに表示される(図3参照)。このシステム10では、検査結果が合格している場合に限り、サーバ11が次の画像番号の室の画像を送信する。
【0058】
間取図画像ボタン15Eをクリックすると、ディスプレイには、指定工事現場における検査対象の建物の画像番号(2)〜画像番号(n)まで順に並ぶ間取図画像の間取図リストが表示される(図示せず)。立体図画像ボタン15Fをクリックすると、ディスプレイには、指定工事現場における検査対象の建物の画像番号(2)〜画像番号(n)まで順に並ぶ立体図画像の立体図リストが表示される(図示せず)。なお、サーバ11からは画像番号(1)および画像番号(2)に対応する間取図画像や立体図画像が送信されており、画像番号(3)〜画像番号(n)までの間取図画像や立体図画像は送信されていない。間取図リストや立体図リストから番号(2)の画像を選択すると、ディスプレイには、図7,8に示すように、画像番号(2)の間取図または立体図の画像18A,18Eが表示される。
【0059】
現場責任者や作業者は、画像番号(2)の間取図画像18Aや立体図画像18Eを確認しつつ、それら画像18A,18Eに示された室の撮影番号(1)の箇所に移動し、その箇所における鉄筋配置確認検査を行った後、撮影番号(2)の箇所に移動し、その箇所における鉄筋配置確認検査を行う。鉄筋配置確認検査の具体的な内容は画像番号(1)の室において行われたそれと同一であるから、その説明は省略する。画像番号(2)の室のすべての撮影番号(1)〜(3)における鉄筋配置確認検査が終了し、画像番号(2)の室の鉄筋配置確認検査が終了すると、図7,8の画像18A,18Eに表示されたデータ送信ボタン18Bをクリックし、メモリに格納した検査結果および写真(検査結果情報)をインターネットを介してサーバ11に送信する。検査結果情報を受信したサーバ11は、検査結果情報をID番号、画像番号および撮影番号に関連付けた状態でハードディスクに格納する(結果情報格納手段)。
【0060】
サーバ11は、画像番号(2)の画像18A,18Eに示された室の検査結果情報に基づいて、検査結果の合否を判断する(検査合否判断手段)。サーバ11は、検査合否判断手段を実行した結果、検査結果が不合格であると判断すると、検査結果の不合格レベルに対応した段階的な検査不合格情報を生成する(検査不合格情報生成手段)。サーバ11は、生成した各不合格情報をハードディスクに格納する。サーバ11は、インターネットを介して第1〜第3不合格情報のいずれかの検査不合格情報とともに検査結果情報を本支社コンピュータ12Aや管理用コンピュータ12B、作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信する(検査結果情報送信手段、検査不合格情報送信手段)。
【0061】
本支社社員や管理者、現場責任者、作業者は、初期画面から検査結果情報表示ボタンをクリックすることで、画像番号(2)の室における検査結果情報や検査不合格情報を確認することができる。コンピュータ12A,12B,13Aや携帯端末13B、PDA13Cのディスプレイには、検査結果情報や検査不合格情報が表示される(図6参照)。現場責任者や作業者は、検査結果情報を確認することで、現場で行われた検査の結果を知ることができる。また、検査不合格情報を受け取った本支社や管理事務所、作業所では、不合格内容を検討し、画像番号(2)の建物の室における工事の再施工や補強処理、再検査実施、再撮影を現場責任者や作業者に指示する。
【0062】
サーバ11は、検査合否判断手段を実行した結果、画像番号(2)の画像18A,18Eに示された室の検査結果が合格であると判断すると、検査指示情報送信手段を実行し、次の画像番号(3)の室のあらたな画像をインターネットを介して作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信する(指示情報送信手段)。なお、画像番号(2)の室の再施工や補強処理が行われ、再検査の結果、検査結果が合格であると判断すると、サーバ11は、検査指示情報送信手段を実行し、次の画像番号(3)の室のあらたな画像をインターネットを介して作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信する(指示情報送信手段)。作業用コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cは、サーバ11から送信された検査指示情報をメモリに格納する。画像番号(3)の室の検査指示情報や検査結果情報、検査不合格情報は、コンピュータ12A,12B,13Aや携帯端末13B、PDA13Cのディスプレイに表示される(図6参照)。すべての番号の画像に示された室の鉄筋配置確認検査が終了した時点で、検査指示におけるその建物の検査が終了する。
【0063】
工事管理システム10は、検査指示情報と検査結果情報とがサーバ11において一元管理され、それら情報がサーバ11を経由して管理端末12や現場端末13に送信されるから、管理部門や現場部門が各現場における検査の実施状況をリアルタイムかつ適時に把握することができる。工事管理システム10は、検査指示情報と検査結果情報とを利用して工事計画の立案や工事計画の変更、検査方法の変更、検査の再実施、工事や検査の支援措置等の検討を行うことができ、検査を滞りなく行うことで工事を適正かつ円滑に進めることができる。また、検査指示情報に建物(構造物)の間取図画像16A,18Aや立体図画像16E,18Eが含まれるから、それら画像16A,16E,18A,18Eを利用してそれら画像16A,16E,18A,18Eを確認しつつ検査を進めることができ、検査を容易に実施することができる。
【0064】
工事管理システム10は、検査指示情報に画像16A,16E,18A,18Eに示された室の検査内容や検査手順が含まれ、それらに従って検査を進めればよいから、検査を円滑かつ迅速に実施することができる。工事管理システム10は、間取図画像16A,18Aや立体図画像16E,18Eに室の撮影箇所と撮影方向とが表示されるから、撮影箇所の間違いや撮影方向の間違いを防ぐことができ、異なる箇所を撮影することや撮影のやり直しによる時間と手間とを省くことができる。この工事管理システム10は、間取図画像16A,18Aや立体図画像16E,18Eに室の撮影地点、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率、撮影順番が表示されるから、撮影地点、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率、撮影順番の間違いを防ぐことができる。
【0065】
工事管理システム10は、室の検査結果が合格であると判断すると、次の画像番号のあらたな画像を作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信するから、順に送られる個々の画像を利用してそれら画像を個別に確認しつつ検査を進めることができ、検査を一層容易に実施することができる。この工事管理システム10は、複数の画像が作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに一度に送信されることによる検査の混乱を防ぐことができ、検査を順序よく確実に実施することができる。工事管理システム10は、画像16A,16E,18A,18Eに示された室に対する検査結果が不合格であると判断すると、軽度の検査不合格や中度の検査不合格、重度の検査不合格等に対応した段階的な検査不合格情報を管理端末12や現場端末13に送信するから、管理部門や現場部門がそれら検査不合格情報によって室に対する検査の不合格の程度を把握することができる。この工事管理システム10は、それら検査不合格情報を送信することで、工事の再施工や補強処理、再検査等を実施させ、工事の不備を防ぐことができ、欠陥工事をなくすことができる。また、それら検査不合格情報を受け取った各部門が工事方法の変更、工事の支援措置等を検討することができ、工事を適正かつ円滑に進めることができる。
【0066】
図9は、ディスプレイに表示された測量指示情報の一例を示す図であり、図10は、一例として示す盛土21(構造物)の平面図である。図11は、一例として示す盛土21の立体図であり、図12は、一例として示す測量結果情報(測量不合格情報を含む)の出力図である。図9,12では、各表示エリアに表示される項目の図示を省略している。以下、盛土の測量を例としてこの工事管理システム10を説明する。なお、このシステム10は、盛土の測量に利用することができるのみならず、他の構造物に関するあらゆる測量に利用することができる。
【0067】
測量指示情報および測量結果情報の送受信は、サーバ11とコンピュータ12A,12B,13Aや携帯電話13B、PDA13Cとの間で行われる。測量指示は、本支社や管理事務所、現場作業所において立案、作成され、測量指示情報として本支社コンピュータ12Aや管理用コンピュータ12Bに格納される。本支社社員、管理事務所や作業所の管理者は、コンピュータ12A,12Bを利用してインターネットに接続した後、サーバ11のURLを使用してサーバ11にアクセスし、測量指示情報をサーバ11に送信する。測量指示情報を受信したサーバ11は、それら情報をハードディスクに格納する(指示情報格納手段)。測量指示情報には、測量日付や測量内容(測量の各規格値を含む)、測量手順、設計画像の他に、測量現場特定項目(事務所ID番号または作業所ID番号、現場住所、電話番号、FAX番号等)が含まれる。
【0068】
現場責任者や作業者は、所定期間の測量指示情報や当日の測量指示情報、翌日以降の測量指示情報を作業用コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cにおいて確認することができる。現場責任者や作業者は、作業用コンピュータや携帯端末、PDAを利用してインターネットに接続した後、サーバのURLを使用してサーバにアクセスする。サーバにアクセスすると、作業用コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cのディスプレイに初期画面(図示せず)が表示される。
【0069】
初期画面には、検査指示情報送信ボタン、測量指示情報送信ボタン、検査結果情報表示場ボタン、測量結果情報表示ボタン、閉じるボタンが表示される。測量指示情報送信ボタンをクリックすると、ディスプレイには、条件入力画面(図示せず)が表示される。条件入力画面には、管理事務所指定プルダウンリスト、作業所指定プルダウンリスト、管理事務所ID番号入力エリア、作業所ID番号入力エリア、日付入力エリア、期間入力エリア、実行ボタン、クリアボタン、閉じるボタンが表示される。クリアボタンをクリックすると、入力した数値がクリアされた条件入力画面が表示される。閉じるボタンをクリックすると、条件入力画面から初期画面に戻る。
【0070】
プルダウンリストから管理事務所や作業所を指定し、または、ID番号入力エリアにID番号を入力し、日付入力エリアに日付を入力または期間入力エリアに期間を入力した後、実行ボタンをクリックすると、指定された工事現場(管理事務所、作業所)の指定日付または指定期間における測量指示情報の送信要求がサーバに送信される。サーバ11は、測量指示情報の送信要求があると、指定された工事現場の指定日付または指定期間における測量指示情報(平面図画像および立体図画像を含む)をハードディスクから取り出し、インターネットを介してその測量指示情報を作業用コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cに送信する(指示情報送信手段)。
【0071】
作業用コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cは、サーバ11から送信された測量指示情報をメモリに格納する。測量指示情報は、図9に示すように、コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cのディスプレイに表示される。工事現場表示エリア19Aには、現場名(建物名)、現場住所、電話番号、FAX番号、ID番号が表示され、測量日付表示エリア19Bには、日付または期間が表示される。測量内容表示エリア19Cには、測量内容(基準高、幅、法長、施工延長の各規格値を含む)が表示され、測量手順表示エリア19Dには、測量手順が表示される。さらに、平面図画像選択ボタン19E、立体図画像選択ボタン19F、キャンセルボタン19Gが表示される。キャンセルボタン19Gをクリックすると、初期画面に戻る。現場責任者や作業者は、測量指示情報を確認することで、指定日付または指定期間における測量指示を知ることができる。
【0072】
平面図画像ボタン19Eをクリックすると、ディスプレイには、指定工事現場における測量対象の盛土21の画像番号(1)〜画像番号(n)まで順に並ぶ平面図画像の平面図リストが表示される(図示せず)。なお、サーバ11からは画像番号(1)に対応する平面図画像のみが送信されており、画像番号(2)〜画像番号(n)までの平面図画像は送信されていない。平面図リストから画像番号(1)の平面図画像を選択すると、ディスプレイには、図10に示すように、番号(1)の平面図画像20A、データ送信ボタン20B、クリアボタン20C、キャンセルボタン20Dが表示される。平面図の画像20Aには、盛土21の測量箇所と測量機器の測量地点とが表示され、さらに、盛土21の撮影箇所、撮影方向、撮影地点、撮影順番が表示される。測量箇所および撮影箇所は○印で表され、撮影方向は矢印(→)で表される。測量地点および撮影地点は×印で表され、撮影順番は番号で表される。
【0073】
平面図画像において×印や番号の上にカーソルを移動させると、その撮影箇所における撮影距離、撮影高さ、撮影倍率の撮影条件プルダウンリストが表示されるとともに、測量結果入力ボタン、写真データ格納ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンが表示される(図示せず)。プルダウンリストから撮影距離、撮影高さ、撮影倍率のいずれかをクリックすると、クリックした条件の詳細が表示される。クリアボタンは、撮影した写真をクリアする場合に使用する。キャンセルボタンをクリックすると、プルダウンリストや各ボタンを消去した平面図画像20Aに戻る。
【0074】
立体図画像ボタン19Fをクリックすると、ディスプレイには、指定工事現場における測量対象の盛土21の画像番号(1)〜画像番号(n)まで順に並ぶ立体図画像の立体図リストが表示される(図示せず)。なお、サーバ11からは画像番号(1)に対応する立体図画像のみが送信されており、画像番号(2)〜画像番号(n)までの立体図画像は送信されていない。また、平面図の画像番号(1)には立体図の画像番号(1)が対応し、平面図の画像番号(n)には立体図の画像番号(n)が対応する。立体図リストから画像番号(1)の立体図画像を選択すると、ディスプレイには、図11に示すように、番号(1)の立体図画像20E、データ送信ボタン20B、クリアボタン20C、キャンセルボタン20Dが表示される。立体図の画像20Eには、盛土21の測量箇所と測量機器の測量地点とが表示され、さらに、盛土21の撮影箇所、撮影方向、撮影地点、撮影順番が表示される。測量箇所および撮影箇所は○印で表され、撮影方向は矢印(→)で表される。測量地点および撮影地点は×印で表され、撮影順番は番号で表される。
【0075】
立体図画像20Eにおいて×印や番号の上にカーソルを移動させると、その撮影箇所における撮影距離、撮影高さ、撮影倍率の撮影条件プルダウンリストが表示されるとともに、測量結果入力ボタン、写真データ格納ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンが表示される(図示せず)。プルダウンリストから撮影距離、撮影高さ、撮影倍率のいずれかをクリックすると、クリックした条件の詳細が表示される。クリアボタンは、撮影した写真をクリアする場合に使用する。キャンセルボタンをクリックすると、プルダウンリストや各ボタンを消去した立体図画像20Eに戻る。
【0076】
現場責任者や作業者は、平面図画像20Aや立体図画像20Eを確認しつつ、それら画像20A,20Eに示された盛土21の測量を測量内容や測量手順に従って行う。現場責任者や作業者は、盛土21の測量箇所に行き、最初に盛土21の基準高、次に幅、法長、施工延長を順番に測量する。なお、測量は、原則として水平距離とするが、法長の場合は、斜距離とする。出来形測量と写真撮影とは同一地点から行う。また、出来形図は、横断図等を利用して作成する。各測量地点における測量が終了すると、測量地点(撮影地点)の×印や番号の上にカーソルを移動させ、ディスプレイに測量結果入力ボタン、写真データ格納ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンのプルダウンリストを表示させる。
【0077】
現場責任者や作業者は、測量結果入力ボタンをクリックして測量結果を入力する。測量結果入力ボタンをクリックすると、ディスプレイには、基準高の測量値入力エリア、幅の測量値入力エリア、法長の測量値入力エリア、施工延長の測量値入力エリア、入力ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンが表示される(図示せず)。現場責任者や作業者は、各測量値入力エリアに測量値を入力した後、入力ボタンをクリックする。クリアボタンは、入力エリアに入力した測量値をクリアする場合に使用する。入力ボタンをクリックすると、画像番号(1)の盛土21における各測量値がID番号、画像番号(1)に関連付けられた状態でメモリに格納される。
【0078】
測量値を入力した後は、携帯電話13BやPDA13Cに搭載されたデジタルカメラを利用し、画像20A,20Eにおいて指定された盛土21の撮影箇所の撮影を行う。現場責任者や作業者は、平面図画像20Aや立体図画像20Eから撮影箇所、撮影地点、撮影方向、撮影順番を確認し、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率を確認した後、それら撮影条件に従い、撮影位置(×印)に立って撮影箇所(盛土21)にカメラを向け、その箇所の写真を撮る。次に、測量地点(撮影地点)の×印や番号の上にカーソルを移動させ、ディスプレイに測量結果入力ボタン、写真データ格納ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンを表示させる。クリアボタンは、撮影した写真をクリアする場合に使用する。写真を格納する場合は、写真データ格納ボタンをクリックする。格納ボタンをクリックすると、ディスプレイには、実行ボタンとキャンセルボタンとが表示される。実行ボタンをクリックすると、写真がID番号、画像番号(1)に関連付けられた状態でメモリに格納される。キャンセルボタンをクリックすると、プルダウンリストや各ボタンを消去した画像20A,20Eに戻る。
【0079】
画像番号(1)の盛土21の測量が終了すると、図10,11の画像20A,20Eに表示されたデータ送信ボタン20Bをクリックし、メモリに格納した測量値および写真(測量結果情報)をインターネットを介してサーバ11に送信する。測量結果情報を受信したサーバ11は、測量結果情報をID番号、画像番号に関連付けた状態でハードディスクに格納する(測量情報格納手段)。
【0080】
なお、データ送信ボタン20Bをクリックした後、携帯電話13BやPDA13Cは、画像番号(1)に対応するすべての測量値および写真がメモリに格納されておらず、画像番号(1)の盛土21の測量が終了していないと判断すると、データ送信不可メッセージをディスプレイに表示するとともに、画像番号(1)の盛土21の平面図画像20Aまたは立体図画像20Eを表示し、測量値が格納されていない測量項目および写真が格納されていない撮影地点を示す。具体的には、測量値が格納されていない測量項目を表示するとともに、写真が格納されていない撮影地点の×印の色を反転させる。現場責任者や作業者は、測量値が格納されていない測量項目の測量を行うとともに、写真が格納されていない箇所の撮影を行った後、データ送信ボタン20Bをクリックし、メモリに格納した測量値および写真(検査結果情報)をサーバ11に送信する。
【0081】
画像番号(1)の画像20A,20Eに示された盛土21のすべての測量値や写真が格納されると、サーバ11は、その番号の盛土21の測量項目の規格値(測量指示情報)と測量項目の測量値(測量結果情報)とを比較し、規格値(測量指示)に対する測量値(測量結果)の合否を判断する(測量合否判断手段)。具体的には、基準高の規格値と測量した盛土21の実際の基準高とを比較し、幅の規格値と測量した盛土の実際の幅とを比較する。さらに、法長の規格値と測量した盛土の実際の法長とを比較し、施工延長の規格値と測量した盛土の実際の施工長とを比較する。
【0082】
サーバ11は、測量合否判断手段を実行した結果、規格値に対して測量値が不合格であると判断すると、規格値に対する測量値の不合格レベルに対応した段階的な測量不合格情報を生成する(測量不合格情報生成手段)。サーバ11は、測量した盛土21の実際の基準高が規格値の範囲から逸脱している場合、測量した盛土21の実際の幅が規格値の範囲から逸脱している場合、測量した盛土21の実際の法長が規格値の範囲から逸脱している場合、測量した盛土21の実際の施工長が規格値の範囲から逸脱している場合に、規格値に対して測量値(測量結果)が不合格であると判断する。また、撮影された盛土21の写真が不鮮明である場合、測量結果が不合格であると判断する。
【0083】
サーバは、写真が不鮮明の場合または基準高、幅、法長、施工長のうちの1つが規格値から逸脱している場合を軽度の測量不合格、基準高、幅、法長、施工長のうちの2つが規格値から逸脱している場合を中度の測量不合格、基準高、幅、法長、施工長のうちの3つ以上が規格値から逸脱している場合を重度の測量不合格とし、軽度の不合格〜重度の不合格に対応する第1〜第3不合格情報を生成し、生成した各不合格情報をハードディスクに格納する。サーバ11は、インターネットを介して第1〜第3不合格情報のいずれかの測量不合格情報とともに測量結果情報を本支社コンピュータ12Aや管理用コンピュータ12B、作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信する(測量結果情報送信手段、測量不合格情報送信手段)。
【0084】
本支社社員や管理者、現場責任者、作業者は、初期画面から測量結果情報表示ボタンをクリックすることで、画像番号(1)の盛土21における測量結果情報や測量不合格情報を確認することができる。コンピュータ12A,12B,13Aや携帯端末13B、PDA13Cのディスプレイには、図12に示すように、測量結果情報や測量不合格情報が表示される。本支社社員や管理者、現場責任者、作業者は、測量結果情報や測量不合格情報をプリンタを介して出力することができる。測量結果情報には、工事現場特定項目、画像番号に対応する画像、測量日付、測量内容、測量手順、平面図番号、立体図番号、各測量値、盛土21の写真がある。
【0085】
工事現場表示エリア22Aには、現場名(建物名)、現場住所、電話番号、FAX番号、ID番号が表示され、測量日付表示エリア22Bには、日付または期間が表示される。測量内容表示エリア22Cには、測量内容が表示され、測量手順表示エリア22Dには、測量手順が表示される。測量結果表示エリア22Eには、測量の各項目に対応する規格値と測量値とが表示され、測量不合格表示エリア22Fには、軽度の不合格、中度の不合格、重度の不合格、測量不可数、写真不可数が表示される。画像表示エリア22Gには、画像番号に対応した間取図画像20Aや立体図画像20Eが表示され、写真表示エリア22Hには、撮影した写真とその写真の適否(○または×)が表示される。現場責任者や作業者は、測量結果情報を確認することで、盛土21の測量の結果を知ることができる。また、測量不合格情報を受け取った本支社や管理事務所、作業所では、不合格内容を検討し、画像番号(1)の盛土21における工事の再施工や補強処理、再測量実施、再撮影を現場責任者や作業者に指示する。
【0086】
図13は、他の一例として示す盛土24(構造物)の平面図であり、図14は、他の一例として示す盛土24の立体図である。サーバ11は、測量合否判断手段を実行した結果、画像番号(1)の画像に示された盛土21の測量値(測量結果)が規格値(測量指示)の範囲内にある(測量結果合格)と判断し、写真が適合していると判断すると、測量指示情報送信手段を実行し、次の画像番号(2)の盛土のあらたな画像をインターネットを介して作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信する(指示情報送信手段)。なお、画像番号(1)の盛土21の再施工や補強処理が行われ、再測量の結果、測量値(測量結果)が規格値(測量指示)の範囲内にある(測量結果合格)と判断し写真が適合していると判断すると、サーバ11は、測量指示情報送信手段を実行し、次の画像番号(2)の盛土のあらたな画像をインターネットを介して作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信する(指示情報送信手段)。作業用コンピュータ13Bや携帯端末13B、PDA13Cは、サーバ11から送信された測量指示情報をメモリに格納する。画像番号(2)の盛土の測量指示情報は、コンピュータ13Bや携帯端末13B、PDA13Cのディスプレイに表示される(図9参照)。このシステム10では、測量結果が合格している場合に限り、サーバ11が次の画像番号の盛土の画像を送信する。
【0087】
平面図画像ボタン19Eをクリックすると、ディスプレイには、指定工事現場における測量対象の盛土24の画像番号(2)〜画像番号(n)まで順に並ぶ平面図画像の平面図リストが表示される(図示せず)。立体図画像ボタン19Fをクリックすると、ディスプレイには、指定工事現場における測量対象の盛土24の画像番号(2)〜画像番号(n)まで順に並ぶ立体図画像の立体図リストが表示される(図示せず)。なお、サーバ11からは画像番号(1)および画像番号(2)に対応する平面図画像や立体図画像が送信されており、画像番号(3)〜画像番号(n)までの平面図画像や立体図画像は送信されていない。平面図リストや立体図リストから番号(2)の画像を選択すると、ディスプレイには、図13,14に示すように、画像番号(2)の平面図または立体図の画像23A,23Eが表示され、データ送信ボタン23B、クリアボタン23C、キャンセルボタン23Dが表示される。
【0088】
現場責任者や作業者は、画像番号(2)の平面図画像23Aや立体図画像23Eを確認しつつ、画像番号(1)の盛土21の箇所から画像番号(2)の盛土24の箇所に移動し、それら画像23A,23Eに示された盛土24の測量を測量内容や測量手順に従って行う。現場責任者や作業者は、盛土の基準高、幅、法長、施工延長を順番に測量する。測量が終了すると、測量地点(撮影地点)の×印や番号の上にカーソルを移動させ、ディスプレイに測量結果入力ボタン、写真データ格納ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンのプルダウンリストを表示させる。現場責任者や作業者は、測量結果入力ボタンをクリックして測量結果を入力する。画像番号(2)の盛土24の箇所における各測量値は、ID番号、画像番号に関連付けられた状態でメモリに格納される。
【0089】
測量値を入力した後は、画像23A,23Eにおいて指定された盛土24の撮影箇所の撮影を行う。現場責任者や作業者は、平面図画像23Aや立体図画像23Eから撮影箇所、撮影地点、撮影方向、撮影順番を確認し、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率を確認した後、それら撮影条件に従い、撮影位置(×印)に立って撮影箇所(盛土24)にカメラを向け、その箇所の写真を撮る。次に、測量地点(撮影地点)の×印や番号の上にカーソルを移動させ、ディスプレイに測量結果入力ボタン、写真データ格納ボタン、クリアボタン、キャンセルボタンを表示させる。現場責任者や作業者は、写真データ格納ボタンをクリックしてデジタル写真を入力する。画像番号(2)の盛土24の箇所におけるデジタル写真は、ID番号、画像番号に関連付けられた状態でメモリに格納される。
【0090】
画像番号(2)の盛土24の測量が終了すると、図13,14の画像23A,23Eに表示されたデータ送信ボタン23Bをクリックし、メモリに格納した測量値および写真(測量結果情報)をインターネットを介してサーバ11に送信する。測量結果情報を受信したサーバ11は、測量結果情報をID番号、画像番号に関連付けた状態でハードディスクに格納する(測量情報格納手段)。
【0091】
サーバ11は、画像番号(2)の画像23A,23Eに示された盛土24の測量項目の規格値(測量指示情報)と測量項目の測量値(測量結果情報)とを比較し、規格値(測量指示)に対する測量値(測量結果)の合否を判断する(測量合否判断手段)。サーバ11は、測量合否判断手段を実行した結果、規格値に対して測量値が不合格であると判断すると、規格値に対する測量値の不合格レベルに対応した段階的な測量不合格情報を生成する(測量不合格情報生成手段)。サーバ11は、生成した各不合格情報をハードディスクに格納する。サーバ11は、インターネットを介して第1〜第3不合格情報のいずれかの測量不合格情報とともに測量結果情報を本支社コンピュータ12Aや管理用コンピュータ12B、作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Dに送信する(測量結果情報送信手段、測量不合格情報送信手段)。
【0092】
本支社社員や管理者、現場責任者、作業者は、初期画面から測量結果情報表示ボタンをクリックすることで、画像番号(2)の盛土における測量結果情報や測量警告情報を確認することができる。コンピュータ12A,12B,13Aや携帯端末13B、PDA13Cのディスプレイには、測量結果情報や測量不合格情報が表示される(図12参照)。現場責任者や作業者は、測量結果情報を確認することで、盛土24の測量の結果を知ることができる。測量不合格情報を受け取った本支社や管理事務所、作業所では、不合格内容を検討し、画像番号(2)の盛土24の工事の再施工や補強処理、再測量実施、再撮影を現場責任者や作業者に指示する。
【0093】
サーバ11は、測量合否判断手段を実行した結果、画像番号(2)の画像23A,23Eに示された盛土24の測量値(測量結果)が規格値(測量指示)の範囲内にある(測量結果合格)と判断し、写真が適合していると判断すると、測量指示情報送信手段を実行し、次の画像番号(3)の盛土のあらたな画像をインターネットを介して作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信する(指示情報送信手段)。なお、画像番号(2)の盛土24の再施工や補強処理が行われ、再測量の結果、測量値(測量結果)が規格値(測量指示)の範囲内にある(測量結果合格)と判断し、写真が適合していると判断すると、サーバ11は、測量指示情報送信手段を実行し、次の画像番号(3)の盛土のあらたな画像をインターネットを介して作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信する(指示情報送信手段)。作業用コンピュータ13Aや携帯端末13B、PDA13Cは、サーバ11から送信された測量指示情報をメモリに格納する。画像番号(3)の盛土の測量指示情報や測量結果情報、測量不合格情報は、コンピュータ12A,12B,13Aや携帯端末13B、PDA13Cのディスプレイに表示される(図9参照)。すべての番号の画像に示された盛土の測量が終了した時点で、測量指示における測量が終了する。
【0094】
工事管理システム10は、測量指示情報と測量結果情報とがサーバ11において一元管理され、それら情報がサーバ11を経由して管理端末12や現場端末13に送信されるから、管理部門や現場部門が各現場部門における測量の実施状況をリアルタイムかつ適時に把握することができる。工事管理システム10は、測量指示情報と測量結果情報とを利用して工事計画の立案、工事計画の変更、測量方法の変更、測量の再実施、工事や測量の支援措置等の検討を行うことができ、測量を滞りなく行うことで工事を適正かつ円滑に進めることができる。また、測量指示情報に盛土(構造物)の間取図画像20A,23Aや立体図画像20E,23Eが含まれるから、それら画像20A,23A,20E,23Eを利用してそれら画像20A,23A,20E,23Eを確認しつつ測量を進めることができ、測量を容易に実施することができる。
【0095】
工事管理システム10は、測量指示情報に画像20A,23A,20E,23Eに示された盛土21,24の測量内容や測量手順が含まれ、それらに従って測量を進めればよいから、測量を円滑かつ迅速に実施することができる。工事管理システム10は、間取図画像20A,23Aや立体図画像20E,23Eに盛土21,24の測量箇所と測量機器の測量地点とが表示されるから、測量箇所の間違いや測量地点の間違いを防ぐことができ、異なる箇所を測量することや測量のやり直しによる時間と手間とを省くことができる。この工事管理システム10は、間取図画像20A,23Aや立体図画像20E,23Eに盛土21,24の撮影地点、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率、撮影順番が表示されるから、撮影地点、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率、撮影順番の間違いを防ぐことができる。
【0096】
工事管理システム10は、盛土21,24の検査結果が合格であると判断すると、次の画像番号のあらたな画像を作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに送信するから、順に送られる個々の画像を利用してそれら画像を個別に確認しつつ測量を進めることができ、測量を一層容易に実施することができる。この工事管理システム10は、複数の画像が作業用コンピュータ13A、携帯端末13B、PDA13Cに一度に送信されることによる測量の混乱を防ぐことができ、測量を順序よく確実に実施することができる。工事管理システム10は、画像20A,23A,20E,23Eに示された盛土に対する測量結果が不合格であると判断すると、軽度の測量不合格や中度の測量不合格、重度の測量不合格等に対応した段階的な測量不合格情報を管理端末12や現場端末13に送信するから、管理部門や現場部門がそれら測量不合格情報によって盛土21,24に対する測量の不合格の程度を把握することができる。この工事管理システム10は、それら測量不合格情報を送信することで、工事の再施工や補強処理、再測量等を実施させ、工事の不備を防ぐことができ、欠陥工事をなくすことができる。また、それら測量不合格情報を受け取った各部門が工事方法の変更、工事の支援措置等を検討することができ、工事を適正かつ円滑に進めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】検査を実施する場合の一例として示す工事管理システムの概略構成図。
【図2】測量を実施する場合の一例として示す工事管理システムの概略構成図。
【図3】ディスプレイに表示された検査指示情報の一例を示す図。
【図4】一例として示す建物(構造物)の室の間取図。
【図5】一例として示す建物の室の立体図。
【図6】一例として示す検査結果情報の出力図。
【図7】他の一例として示す建物(構造物)の室の間取図。
【図8】他の一例として示す建物の室の立体図。
【図9】ディスプレイに表示された測量指示情報の一例を示す図。
【図10】一例として示す盛土(構造物)の平面図。
【図11】一例として示す盛土の立体図。
【図12】一例として示す測量結果情報(測量不合格情報を含む)の出力図。
【図13】他の一例として示す盛土(構造物)の平面図。
【図14】他の一例として示す盛土の立体図。
【符号の説明】
【0098】
10 工事管理システム
11 サーバ
12 管理端末
12A 本支社コンピュータ
12B 管理用コンピュータ
13 現場端末
13A 作業用コンピュータ
13B 携帯電話
13C PDA
16A 間取図画像(設計図画像)
16E 立体図画像(設計図画像)
18A 間取図画像(設計図画像)
18E 立体図画像(設計図画像)
20A 平面図画像(設計図画像)
20E 立体図画像(設計図画像)
23A 平面図画像(設計図画像)
23E 立体図画像(設計図画像)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種複数の工事管理データを保管するサーバと、管理部門に設置されて前記サーバにネットワークを介して接続され、前記工事管理データを前記サーバに送信可能かつ該工事管理データを該サーバから受信可能な管理端末と、現場部門に設置されて前記サーバにネットワークを介して接続され、前記工事管理データを前記サーバから受信可能かつ該工事管理データを該サーバに送信可能な現場端末とを備え、
前記工事管理データには、前記管理部門と前記現場部門との少なくとも一方から前記サーバに送信され、所定の構造物の設計図画像に基づいて該構造物に対して行う検査の各種複数の検査指示情報と、前記現場部門から前記サーバに送信され、それら検査指示に対して行われた検査の各種複数の検査結果情報とが含まれ、
前記サーバが、前記設計図画像を含む前記検査指示情報を前記管理端末と前記現場端末との少なくとも該現場端末に送信する検査指示情報送信手段と、前記検査結果情報を前記管理端末と前記現場端末との少なくとも該管理端末に送信する検査結果情報送信手段とを有する工事管理システム。
【請求項2】
前記検査指示における設計図画像が、前記構造物の間取図画像と立体図画像とのうちの少なくとも一方であり、前記検査指示情報には、前記設計図画像に示された構造物の検査日付、検査内容、検査手順が含まれる請求項1記載の工事管理システム。
【請求項3】
前記検査指示における設計図画像には、撮影機器による構造物の撮影箇所、撮影方向、撮影地点、撮影距離、撮影高さ、撮影倍率、撮影順番のうちの少なくとも撮影箇所、撮影方向が表示される請求項1または請求項2に記載の工事管理システム。
【請求項4】
前記サーバが、前記検査結果情報に基づいて前記設計図画像に示された構造物の検査結果の合否を判断する検査合否判断手段を有し、前記サーバは、前記構造物の検査結果が合格していると判断すると、前記検査指示情報送信手段によって次の設計図画像を前記管理端末と前記現場端末との少なくとも該現場端末に送信する請求項1ないし請求項3いずれかに記載の工事管理システム。
【請求項5】
前記サーバは、前記検査合否判断手段によって前記構造物の検査結果が不合格であると判断すると、検査不合格情報を生成する検査不合格情報生成手段を実行するとともに、前記検査不合格情報を前記管理端末と前記現場端末との少なくとも該現場端末に送信する検査不合格情報送信手段を実行する請求項4記載の工事管理システム。
【請求項6】
前記検査不合格情報生成手段では、検査結果の不合格レベルに対応した段階的な検査不合格情報を生成する請求項5記載の工事管理システム。
【請求項7】
前記工事管理データには、前記管理部門と前記現場部門との少なくとも一方から前記サーバに送信され、前記構造物の設計図画像に基づいて該構造物に対して行う測量の各種複数の測量指示情報と、前記現場部門から前記サーバに送信され、それら測量指示に対して行われた測量の各種複数の測量結果情報とが含まれ、前記サーバが、前記設計図画像を含む前記測量指示情報を前記管理端末と前記現場端末との少なくとも該現場端末に送信する測量指示情報送信手段と、前記測量結果情報を前記管理端末と前記現場端末との少なくとも該管理端末に送信する測量結果情報送信手段とを有する請求項1ないし請求項6いずれかに記載の工事管理システム。
【請求項8】
前記測量指示における設計図画像が、前記構造物の平面図画像と立体図画像とのうちの少なくとも一方であり、前記測量指示情報には、前記設計図画像に示された構造物の測量日付、測量内容、測量手順が含まれる請求項7記載の工事管理システム。
【請求項9】
前記測量指示における設計図画像には、前記構造物の測量箇所と測量機器の測量地点とが表示される請求項7または請求項8に記載の工事管理システム。
【請求項10】
前記サーバが、前記測量結果情報に基づいて前記設計図画像に示された構造物の測量結果の合否を判断する測量合否判断手段を有し、前記サーバは、前記構造物の測量結果が合格していると判断すると、前記測量指示情報送信手段によって次の設計図画像を前記管理端末と前記現場端末との少なくとも該現場端末に送信する請求項7ないし請求項9いずれかに記載の工事管理システム。
【請求項11】
前記サーバは、前記測量合否判断手段によって前記構造物の測量結果が不合格であると判断すると、測量不合格情報を生成する測量不合格情報生成手段を実行するとともに、前記測量不合格情報を前記管理端末と前記現場端末との少なくとも該現場端末に送信する測量不合格情報送信手段を実行する請求項10記載の工事管理システム。
【請求項12】
前記測量不合格情報生成手段では、測量結果の不合格レベルに対応した段階的な測量不合格情報を生成する請求項11記載の工事管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−193407(P2009−193407A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−34165(P2008−34165)
【出願日】平成20年2月15日(2008.2.15)
【出願人】(000235543)飛島建設株式会社 (132)