説明

工作機械のパレット交換装置

【課題】機械全体の設置スペースを縮小でき、又は切り粉がリニアガイドレールに堆積するのを防止できる工作機械のパレット交換装置を提供する。
【解決手段】加工テーブル8に、X軸方向(所定方向)と直交するY軸方向に延びる加工側リニアガイドレール25を配設し、ワーク段取部9,10に、前記Y軸方向に延びる段取側リニアガイドレール26,27を加工側リニアガイドレール25と同軸をなすように配設し、各パレットP1,P2に、加工側,段取側リニアガイドレール25〜27に摺動自在に係合するリニアガイド28を配設し、前記加工テーブル8の加工側パレットP1と、前記ワーク段取部10の待機側パレットP2とを前記Y軸方向に移動させて交換する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加工テーブルに搭載された加工側パレットと、ワーク段取部に搭載された待機側パレットとを自動的に交換するようにした工作機械のパレット交換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のパレット交換装置として、従来、加工テーブル側に複数のパレット受け座,パレット位置センサ及び位置決めピンを設け、ワーク段取部側のパレットを油圧シリンダにより上昇させて加工テーブル側のパレット受け座に位置を確認しつつ載置し、位置決めピンによりロックする構造が一般的である。この場合、各パレット受け座に切り粉が噛み込むのを回避するためにエアブローにより除去している。
【0003】
ところで、長尺ワークが搭載可能な大型パレットの交換の場合に、前記従来構造を採用すると、パレット受け座,位置センサ,位置決めピンが多数必要となり、それに伴ってパレットの上昇ストロークが大きくなると共に、配線,配管等の構造が複雑化し、さらに必要なエアブロー量が増加する問題が生じる。
【0004】
このような構造複雑化やエアブロー量増加の問題を解決するには、リニアガイド方式によりパレット交換を行なうことが有効である。例えば、特許文献1には、加工テーブルにこれの移動方向と直列にワーク段取部を配置し、加工テーブル及びワーク段取部に前記移動方向に延びる加工側,段取側リニアガイドレールを配置し、前記ワーク段取部を加工テーブルと同一直線上に位置するパレット交換時位置と、前記移動方向と直交方向に偏位する待機時位置との間で移動させるようにした構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平3−26439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1のパレット交換装置のように、加工テーブルとワーク段取部とを直列に配置する構造とした場合には、特に長尺ワークを搭載可能の大型パレットの場合、機械全体の設置スペースが前記移動方向に大きくなる問題がある。
【0007】
また前記パレット交換装置において、例えば加工側,段取側リニアガイドレールを近接対向させた状態でワーク加工を行なうと、飛散した切り粉が両リニアガイドレールの対向部分に堆積し易く、場合によっては堆積物がリニアガイドレールとリニアガイドとの間に挟まるおそれがある。
【0008】
本発明は、前記従来の状況に鑑みてなされたもので、大型パレットを交換する場合の構造の複雑化の問題を解消しつつ、機械全体の設置スペースを縮小でき、あるいは飛散した切り粉がリニアガイドレール上に堆積するのを防止できる工作機械のパレット交換装置を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1の発明は、所定方向に長尺状をなすとともに、該所定方向に移動可能に設けられた加工テーブルと、前記所定方向に長尺状をなし、前記加工テーブルと平行かつ該加工テーブルの両側に隣接するように配設された一対のワーク段取部とを備えた工作機械の、前記加工テーブルに搭載された加工側パレットと、前記ワーク段取部に搭載された待機側パレットとを交換するパレット交換装置であって、前記加工テーブルに、前記所定方向と直交する方向に延びる加工側リニアガイドレールを配設し、前記各ワーク段取部に、前記所定方向と直交する方向に延びる段取側リニアガイドレールを前記加工側リニアガイドレールと同軸をなすように配設し、前記各パレットに、前記加工側,段取側リニアガイドレールに摺動自在に係合するリニアガイドを配設し、前記加工テーブルの加工側パレットと、前記ワーク段取部の待機側パレットとを前記所定方向と直交する方向に移動させて交換することを特徴としている。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の工作機械のパレット交換装置において、前記加工テーブルと前記ワーク段取部との間には開閉式シャッタが配設され、前記段取側リニアガイドレールは、前記加工側リニアガイドレールに当接又は近接対向するパレット交換時位置と、前記シャッタの機外側に位置する待機時位置との間で進退可能に構成されていることを特徴としている。
【0011】
請求項3の発明は、加工テーブルと、該加工テーブルに隣接するように配設された一対のワーク段取部とを備えた工作機械の、前記加工テーブルに搭載された加工側パレットと、前記ワーク段取部に搭載された待機側パレットとを交換するパレット交換装置であって、前記加工テーブルに、加工側リニアガイドレールを配設し、前記ワーク段取部に、段取側リニアガイドレールを前記加工側リニアガイドレールと同軸をなすように配設し、前記各パレットに、前記加工側,段取側リニアガイドレールに摺動自在に係合するリニアガイドを配設し、前記段取側リニアガイドレールを、前記加工側リニアガイドレールに当接又は近接対向するパレット交換時位置と、前記加工側リニアガイドレールから離反する待機時位置との間で進退可能としたことを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
請求項1の発明に係るパレット交換装置によれば、所定方向に長尺状をなす加工テーブルとワーク段取部とを並列に配置し、加工側パレットと待機側パレットとを所定方向と直交する方向に移動させて交換するようにしたので、従来の直列に配置する場合に比べて機械全体の設置スペースを縮小できる。
【0013】
また、加工テーブル,段取部のリニアガイドレール上を加工側パレット,待機側パレットのリニアガイドが摺動することによりパレット交換を行なうようにしたので、従来のパレット受け座,位置決めピン等を不要にでき、長尺状の大型パレットを交換する場合の構造の複雑化を回避できる。
【0014】
請求項2の発明では、加工テーブルとワーク段取部との間にシャッタを開閉可能に配置し、段取側リニアガイドレールを、加工側リニアガイドレールに当接又は近接するパレット交換時位置と、シャッタの機外側に退避する待機時位置との間で進退可能としたので、ワーク加工中の段取側リニアガイドレールはシャッタより機外側に退避していることから、飛散した切り粉が段取側リニアガイドレールに堆積するのを確実に防止できる。
【0015】
請求項3の発明に係るパレット交換装置では、加工テーブルの加工側リニアガイドレールと、ワーク段取部の段取側リニアガイドレールとを同軸をなすよう配置し、段取側リニアガイドレールを、加工側リニアガイドレールに近接対向する位置と、該リニアガイドレールから離反する位置との間で進退可能としたので、加工中には段取り側リニアガイドレールを後退させておくことにより、飛散した切り粉が段取側リニアガイドレールの対向部分に堆積するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施例1によるパレット交換装置を備えた工作機械の全体斜視図である。
【図2】前記工作機械のパレット交換装置部分の斜視図である。
【図3】前記パレット交換装置の斜視図である。
【図4】前記パレット交換装置の斜視図である。
【図5】前記パレット交換装置のリニアガイド機構の斜視図である。
【図6】前記リニアガイド機構の斜視図である。
【図7】前記リニアガイド機構の斜視図である。
【図8】前記リニアガイド機構の駆動部の斜視図である。
【図9】前記駆動部の背面図である。
【図10】前記パレット交換装置のクランプ機構の平面図である。
【図11】前記クランプ機構の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【実施例1】
【0018】
図1ないし図11は、本発明の実施例1による工作機械のパレット交換装置を説明するための図である。なお、本実施例において,前後左右とは、機械正面から見た場合の前後左右を意味する。
【0019】
図において、1はパレット交換装置2を備えたマシニングセンタ(工作機械)を示している。このマシニングセンタ1は、機械正面から見て、X軸方向(前後方向)に延びる固定ベッド3と、該固定ベッド3の長手方向中途部を跨ぐように立設された門形のコラム4と、該コラム4にY軸方向(左右方向)に移動可能に支持されたサドル5と、該サドル5にZ軸方向(上下方向)に移動可能に支持された主軸頭6と、該主軸頭6に軸線をX軸方向に向けて支持され、回転工具(不図示)が着脱可能に装着された主軸7とを備えている。また前記固定ベッド3上には、X軸方向に長尺状をなす加工テーブル8がX軸方向に移動可能に搭載されている。
【0020】
前記加工テーブル8は、前記固定ベッド3のX軸方向長さの概ね1/2程度の長さを有し、例えば鉄道車両,バス,航空機のボディ等の幅広で、長尺のワークが搭載可能となっている。前記加工テーブル8が固定ベッド3のコラム4の手前側と奥側との間をX軸方向に、前記主軸7がY軸,Z軸方向にそれぞれ相対移動することにより所定のワーク加工が施される。
【0021】
前記固定ベッド3の、コラム4より手前側,奥側には、それぞれ固定ベッド3の加工領域を覆う箱状の前カバー13,後カバー14が配設されている。
【0022】
前記前カバー13の左,右側部には、パレット交換開口13aが形成されており、この左,右のパレット交換開口13aには、該開口13aを開閉するシャッタ15,15が配設されている。この左,右のシャッタ15は、前記加工テーブル8と後述する第1,第2ワーク段取部9,10との間に位置するよう配設されており、以下、加工テーブル側を機内、段取部側を機外と称する。
【0023】
前記左,右のシャッタ15は、それぞれ前,後一対の支持柱16,16により昇降可能に支持されており、不図示のモータによりチェーンを介して開閉駆動される。前記シャッタ15には、機内が目視可能な複数の透視窓15aが形成されている。
【0024】
前記パレット交換装置2は、前記加工テーブル8と略同じX軸方向長さを有し、前記固定ベッド3の左,右両側に、該加工テーブル8と平行かつ隣接するように配設された第1,第2ワーク段取部9,10を備えており、前記加工テーブル8に搭載された加工側パレットP1と、前記第1,第2ワーク段取部9,10の何れか一方に搭載された待機側パレットP2とを自動的に交換するよう構成されている。
【0025】
詳細には、例えば図2に示すように、機械加工が終了すると、加工テーブル8上の加工済みワークがセットされた加工側パレットP1は、第1ワーク段取部9上に搬出され、該第1ワーク段取部9上の待機側パレットP1′から加工済みワークが搬出される。前記機械加工中に第2ワーク段取部10にて待機側パレットP2上に次加工ワークがセットされており、前記加工側パレットP1の第1ワーク段取部9への搬出が終了すると、前記第2ワーク段取部10上の待機側パレットP2が加工テーブル8上に搬入され、セットされている次加工ワークに所定の機械加工が施される。機械加工が終了すると、加工済みワークがセットされた加工側パレットP1は、今度は第2ワーク段取部10側に搬出される。このように第1,第2ワーク段取部9,10のパレットと加工テーブル8上のパレットとが交互に搬入,搬出されることでパレット交換が行なわれる。
【0026】
前記パレット交換装置2は、前記加工側パレットP1,待機側パレットP2をY軸方向に移動可能に支持するリニアガイド機構18と、前記パレットP1,P2を加工テーブル8に位置決め固定する一対のクランプ機構19,19とを備えている。
【0027】
前記各クランプ機構19は、図10及び図11に示すように、前記加工テーブル8のX軸方向両端部に固定されたクランプ部20と、前記パレットP1,P2の底面に固定されたクランプブロック21とを有する。
【0028】
前記クランプ部20は、X軸方向に並列配置された第1,第2油圧シリンダ23,22と、該両シリンダ間に配置されたストッパブロック24とを有する。前記第1,第2油圧シリンダ23,22のピストンロッド23a,22aの前端部にはくさび面23c,22cを有するクランパ23b,22bが固定されている。また前記クランプブロック21には、前記ストッパブロック24の当たり面24aに当接する当接部21aと、前記クランパ22bのくさび面22cが嵌合するくさび面21bとが形成されている。
【0029】
例えば、第2ワーク段取部10の待機側パレットP2が加工テーブル8上に搬入されると、該待機側パレットP2のクランプブロック21の当接部21aがストッパブロック24の当り面24aに当接する。この状態で第2油圧シリンダ22のピストンロッド22aが前進し、クランパ22bのくさび面22cがクランプブロック21のくさび面21bを嵌合押圧し、これによりパレットP2はストッパブロック24とクランパ22bとで挟持され、前記パレットP2はY軸方向の移動が規制される。前記ピストンロッド22aが後退するとクランプが解除される。なお、第1ワーク段取部9の待機側パレットP2が搬入された場合には、第1油圧シリンダ23がパレットP2のクランプブロック(不図示)をクランプすることとなる。
【0030】
前記リニアガイド機構18は、加工テーブル8上に配設された5本の加工側リニアガイドレール25と、第1,第2ワーク段取部9,10に配設された5本の第1,第2段取側リニアガイドレール26,27と、各パレットP1,P2に配設され、各加工側,段取側リニアガイドレール25,26、27に摺動自在に係合する第1,第2リニアガイド28とを有し、詳細には以下の構造となっている。
【0031】
前記各加工側リニアガイドレール25は、X軸方向と直交するY軸方向に延び、かつX軸方向に所定間隔をあけて配設されており、加工テーブル8にボルト締め固定されている。
【0032】
前記第1,第2段取側リニアガイドレール26,27は、X軸方向と直交するY軸方向に延び、かつX軸方向に所定間隔をあけて配設されている。この第1,第2段取側リニアガイドレール26,27は、加工テーブル8がパレット交換時位置に位置決めされたとき加工側リニアガイドレール25と同軸をなすよう配置されている。
【0033】
前記各リニアガイド28は、パレットP1,P2の底面にボルト締め固定されており、前記加工側,段取側リニアガイドレール25〜27に多数のボール(不図示)を介在させて摺動自在に係合可能となっている。
【0034】
前記第1,第2段取側リニアガイドレール26,27は、その軸方向機内側端面26a,27aが加工側リニアガイドレール25の機外側端面25a,25aに当接,又は僅かな隙間(0.5mm程度)設けて近接するパレット交換時位置Aと、加工側リニアガイドレール25から離反して前記シャッタ15の機外側に退避する待機時位置Bとの間で進退可能となっている(図5,図6参照)。
【0035】
前記第1,第2段取側リニアガイドレール26,27は、それぞれ独立した駆動機構30により前記パレット交換時位置Aと待機時位置Bとの間で進退駆動される。前記各駆動機構30は、何れも同じ構造であるので、以下、図7〜図9に示す第2段取側リニアガイドレール27に配設された駆動機構30についてのみ詳細に説明する。
【0036】
前記駆動機構30は、第2ワーク段取部10にベースプレート31aを介してボルト締め固定されたレールガイド用のリニアガイドレール31と、前記第2段取側リニアガイドレール27が固定されたベースプレート32の底面に所定間隔をあけて複数配設され、前記リニアガイドレール31に摺動自在に係合するレールガイド用のリニアガイド33と、前記第2段取側リニアガイドレール27を進退駆動する油圧シリンダ34とを有する。
【0037】
前記第2段取側リニアガイドレール27は、これと同じ長さの前記ベースプレート32の上面にボルト締め固定されており、該ベースプレート32の下面に前記リニアガイド33がボルト締め固定されている。
【0038】
前記油圧シリンダ34は、リニアガイドレール31と平行にかつ隣接するよう配置され、そのピストンロッド34aは連結部材34bを介して前記ベースプレート32に接続されている。ここで、第2段取側リニアガイドレール27を5本一括して進退駆動するように構成することも可能である。なお、35は、パレットP2の待機時位置Bを規制するストッパである。
【0039】
本実施例によれば、X軸方向に長尺状をなす加工テーブル8と、第1,第2ワーク段取部9,10とを並列に、かつ隣接させて配置し、加工側パレットP1と待機側パレットP2とをX軸方向と直交するY軸方向に移動させて交換するようにしたので、従来の加工テーブルと段取部とを直列に配置する場合に比べて機械全体の設置スペースを縮小できる。
【0040】
本実施例では、前記加工テーブル8にX軸方向と直交するY軸方向に延びる加工側リニアガイドレール25を配設し、第1,第2ワーク段取部9,10に加工側リニアガイドレール25と同軸をなすように第1,第2段取側リニアガイドレール26,27を配設し、該リニアガイドレール25〜27にリニアガイド28を摺動させることによりパレット交換を行なうようにしたので、従来のパレット受け座,位置決めピン,エアブロー並びにパレット持ち上げ油圧シリンダを不要にでき、長尺状の大型パレットを交換する場合の構造を簡略化できる。
【0041】
また、本実施例では、加工テーブル8をパレット交換時位置Aに位置決めした状態で、第1,第2段取側リニアガイドレール26,27をその前進端に移動させるだけで、該第1,第2リニアガイドレール26,27と加工側リニアガイドレール25とを容易確実にかつ精度よく同軸をなすように位置決めすることができる。
【0042】
本実施例では、前記加工テーブル8と第1,第2ワーク段取部9,10との間にシャッタ15を開閉可能に配置し、第1,第2段取側リニアガイドレール26,27を加工側リニアガイドレール25に当接又は近接するパレット交換時位置Aと、該加工側リニアガイドレール25から離反する待機時位置Bとの間で進退可能としたので、段取側リニアガイドレール26,27は、ワーク加工中においては、シャッタ15より機外側に退避していることから、飛散した切り粉が段取側リニアガイドレール26,27に堆積することはなく、リニアガイド28が堆積物に乗り上げることによる損傷を防止できる。
【0043】
なお、前記実施例1では、長尺状の加工テーブル8の左,右両側に、同様に長尺状をなす第1,第2段取部9,10を並列配置した場合に、第1,第2段取側リニアガイドレール26,27を軸方向に進退可能に構成した場合を説明したが、このリニアガイドレールの進退構造の適用範囲は前記実施例1に限定されない。例えば、上述の、加工テーブルと段取部とを直列に配置する場合にも適用可能であり、この場合も前記実施例と同様の効果が得られる。
【符号の説明】
【0044】
1 マシニングセンタ(工作機械)
2 パレット交換装置
8 加工テーブル
9,10 ワーク段取部
15 シャッタ
25 加工側リニアガイドレール
26,27 段取側リニアガイドレール
28 リニアガイド
A パレット交換時位置
B 待機時位置
P1,P2 パレット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定方向に長尺状をなし、該所定方向に移動可能に設けられた加工テーブルと、前記所定方向に長尺状をなし、前記加工テーブルと平行かつ該加工テーブルの両側部に隣接するように配設された一対のワーク段取部とを備えた工作機械の、前記加工テーブルに搭載された加工側パレットと、前記ワーク段取部に搭載された待機側パレットとを交換するパレット交換装置であって、
前記加工テーブルに、前記所定方向と直交する方向に延びる加工側リニアガイドレールを配設し、
前記各ワーク段取部に、前記所定方向と直交する方向に延びる段取側リニアガイドレールを前記加工側リニアガイドレールと同軸をなすように配設し、
前記各パレットに、前記加工側,段取側リニアガイドレールに摺動自在に係合するリニアガイドを配設し、
前記加工テーブルの加工側パレットと、前記ワーク段取部の待機側パレットとを前記所定方向と直交する方向に移動させて交換する
ことを特徴とする工作機械のパレット交換装置。
【請求項2】
請求項1に記載の工作機械のパレット交換装置において、
前記加工テーブルと前記ワーク段取部との間には開閉式シャッタが配設され、
前記段取側リニアガイドレールは、前記加工側リニアガイドレールに当接して又は近接して対向するパレット交換時位置と、前記シャッタの機外側に位置する待機時位置との間で進退可能に構成されている
ことを特徴とする工作機械のパレット交換装置。
【請求項3】
加工テーブルと、該加工テーブルに隣接するように配設された一対のワーク段取部とを備えた工作機械の、前記加工テーブルに搭載された加工側パレットと、前記ワーク段取部に搭載された待機側パレットとを交換するパレット交換装置であって、
前記加工テーブルに、加工側リニアガイドレールを配設し、
前記ワーク段取部に、段取側リニアガイドレールを前記加工側リニアガイドレールと同軸をなすように配設し、
前記各パレットに、前記加工側,段取側リニアガイドレールに摺動自在に係合するリニアガイドを配設し、
前記段取側リニアガイドレールを、前記加工側リニアガイドレールに当接して又は近接して対向するパレット交換時位置と、前記加工側リニアガイドレールから離反する待機時位置との間で進退可能とした
ことを特徴とする工作機械のパレット交換装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−55978(P2012−55978A)
【公開日】平成24年3月22日(2012.3.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−198574(P2010−198574)
【出願日】平成22年9月6日(2010.9.6)
【出願人】(000146847)株式会社森精機製作所 (204)
【Fターム(参考)】