布張りインソールの製造方法
【課題】 煩雑な製造工程を必要とせず、且つ材料の廃棄も最小限とされる布張りインソールの製造方法を提供する。
【解決手段】 その上面に布地が張っている所定サイズの発泡体シートを先に製作した後、該発泡体シートを金型で所定の立体形状に成形してから、その周縁のバリを取り除く布張りインソールの製造方法において、前記所定サイズを、ほぼ足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールの予定肉厚とし、また、前記所定サイズの発泡体シートを、前記形状、面積を有し、且つその肉厚が前記予定肉厚より大である発泡体プレートを発泡成形する発泡体プレート成形工程と、前記発泡体プレートをその肉厚から横切って前記所定サイズを有する素材シートを取る素材シート製作工程と、前記素材シートの一面に布地を貼る布張り工程とで製作する。
【解決手段】 その上面に布地が張っている所定サイズの発泡体シートを先に製作した後、該発泡体シートを金型で所定の立体形状に成形してから、その周縁のバリを取り除く布張りインソールの製造方法において、前記所定サイズを、ほぼ足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールの予定肉厚とし、また、前記所定サイズの発泡体シートを、前記形状、面積を有し、且つその肉厚が前記予定肉厚より大である発泡体プレートを発泡成形する発泡体プレート成形工程と、前記発泡体プレートをその肉厚から横切って前記所定サイズを有する素材シートを取る素材シート製作工程と、前記素材シートの一面に布地を貼る布張り工程とで製作する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴のインソールの製造方法に関し、特に発泡体製の布張りインソールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
靴の布張りインソールは、通常、布張り発泡体シートを金型に入れて所定の立体形状に成形してから、その周縁のバリを取り除くプロセスで製作するのである。
【0003】
このようなプロセスで布張りインソールを製作する場合、布張り発泡体シート、即ち、その上面に布地が張っている所定サイズの発泡体シートを先に用意しなければならない。
【0004】
前記布張り発泡体シートの用意は、従来から、まず発泡体メーカまたは自家工場より発泡成形されたばかりの発泡体スラブを取得する。発泡体スラブは、汎用な発泡体素材であるため、図10に示すように、通常、厚くて広いばかりでなく、形状も少々上下カーヴ状になるように曲がっているので、先に切削により図11に示すような整然とした平板体に整形し、そして図12に示すようにその肉厚から数枚のシートに横切ってから、図13に示すように各シートの上下両面に布地を貼った後、図14に示すように、前記金型に入れるに妥当な面積を有する長方形に分断し、最後に図15に示すように再度にその肉厚から横切って需要な厚さを有する前記布張り発泡体シートを得る(例えば特許文献1)。
【0005】
前記布張りインソールの製造方法、特に布張り発泡体シートの用意プロセスをみれば、その過程が発泡体を巨大なスラブから段段と金型に入れるに妥当な面積を有するシートに加工するので、非常に複雑であるばかりでなく、過程中に切削加工により取り除く材料も多くてコストがかなり高い。それに、用意した布張り発泡体シートは金型のキャビティの形状でなく長方形であるので、バリ取りで取り除かなければならないのは、正常のバリだけでなくキャビティ範囲外の余裕部分をも含むので、材料の浪費をもっと酷くさせる欠点がある。なお、高弾性または高クッション性を付与させようとする場合、他に弾性材やクッション材など補強材を埋める工程を追加する必要があってもう一つのコストアップの原因ともなる。
【特許文献1】中国特許公開第1092962A号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、即ち、煩雑な製造工程を必要とせず、且つ材料の廃棄も最小限とされる布張りインソールの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は、その上面に布地が張っている所定サイズの発泡体シートを先に製作した後、該発泡体シートを金型で所定の立体形状に成形してから、その周縁のバリを取り除く布張りインソールの製造方法において、前記所定サイズを、ほぼ足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールの予定肉厚とし、また、前記所定サイズの発泡体シートを、前記形状、面積を有し、且つその肉厚が前記予定肉厚より大である発泡体プレートを発泡成形する発泡体プレート成形工程と、前記発泡体プレートをその肉厚から横切って前記所定サイズを有する素材シートを取る素材シート製作工程と、前記素材シートの一面に布地を貼る布張り工程とで製作することを特徴とする布張りインソールの製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
前記プロセスによる布張りインソールの製造方法は、従来の巨大な発泡体スラブからではなく、発泡体材料を用意する初めから、予定製品としての布張りインソールの形状(即ち足形)、面積を有する発泡体プレートを成形するので、製作過程中の切削による整形及び分断工程、並びにバリ取りによる余裕部分の除去を免れ、プロセスがかなり簡易になり、材料の使用をも合理化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態の一例の布張りインソールの製造方法について詳細に説明する。
【0010】
図1は、該布張りインソールの製造方法の手順を示すフローチャートである。この布張りインソールの製造方法は、従来技術と同様に、靴の布張りインソールを、その上面に布地が張っている所定サイズの発泡体シートを先に製作した後、該発泡体シートを金型で所定の立体形状に成形してから、その周縁のバリを取り除くプロセスで製作するのである。
【0011】
しかし、この布張りインソールの製造方法における前記布張り発泡体シートの用意は、従来技術の巨大な発泡体スラブからではなく、発泡体材料を用意する初めから、予定製品としての布張りインソールの形状(即ち足形)、面積を有する発泡体プレートを成形する。この点で従来技術と大差があるので、かなり簡易になる。
【0012】
以下、図2〜図9をも参照しつつその詳細を説明する。
【0013】
この布張りインソールの製造方法において、前記布張り発泡体シートの用意プロセスを工程1と工程2と工程3とから組み合わせてなり、且つ前記所定サイズを、ほぼ足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールの予定肉厚とする。
【0014】
その中に、工程1は発泡体プレート成形工程である。この工程は、図2に示すように、発泡体成形型2で発泡体成形材料(例えばEVA(エチレン―酢酸ビニル共重合体))を発泡体プレート3に発泡成形するのである。
【0015】
この工程における発泡体成形型2のキャビティ21は、足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールより大である深みを有するので、成形される発泡体プレートは足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールより大である肉厚を有するものになる。
【0016】
図2に示す実施例における発泡体成形型2のキャビティ21は、一側から他側へと深みが次第に減少しているが、予定製品の布張りインソールまたはその製造プロセスに応じて、例えば、図3に示す実施例のように、更に発泡体成形型2Aのキャビティ21Aのほぼ中央部が膨らむようになっていてもよい。この実施例により成形される発泡体プレート4は、そのほぼ中央部が少々上下に隆起している。また、その肉厚が前記予定肉厚より大であることについて、材料及び工程数の節約のために、例えばこの例において後程その肉厚から一回横切って残量がなく丁度前記所定サイズのものを上下から一枚ずつ取ることができるように、その肉厚を前記予定肉厚の丁度2倍とすることが好ましい。なお、この工程においては、予定製品のインソールに応じて、図6に示すように、例えば補強材5を発泡成形型2Aのキャビティ21Aにその予定の前足部に埋めて発泡成形し、発泡体プレートに高クッション性を付与させることもできる。もちろん、補強材5をインソール製品の予定の踵部に埋めることもできる。補強材5の機能として、発泡体プレートに高クッション性を付与させるほか、例えば高弾性を付与させることも可能である。
【0017】
工程2は素材シート製作工程である。この工程は、図4に示すように、図3に示す発泡体プレート4をその肉厚から横切って前記所定サイズを有する素材シート41を上下からそれぞれ一枚ずつ取る。
【0018】
そして、工程3は布張り工程である。この工程は、図5に示すように素材シート41の一面に布地7を貼る。この例においては、先に前記横切り面411の反面412に紫外線照射による粗化処理を行ってから布地7を該反面412に貼る。もし、横切り面411を製品の表面としてそれに布張りをしようとする場合、粗化処理を行わずに直接横切り面411に貼ることもできる。
【0019】
前記プロセスによると、図7に示すような、足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールの予定肉厚を有する足形の布張り発泡体シート42を得ることができる。
【0020】
次に、工程4はインソールの金型成形である。即ち、図8に示すように、前記足形の布張り発泡体シート42を先に加熱軟化させてから、金型8に入れて位置決めピン811により位置決めされた状態で所定の立体形状に成形し、図9に示す中間製品43とする(位置決めピン811は、図8には3本を示しているが、需要、金型の設計に応じて3本以下または3本以上であってもよい)。
【0021】
最後に、工程5はバリ取り工程である。即ち、前記中間製品43の周縁のバリを取り除いて布張りインソール製品を得る。
【0022】
以上、本発明の好適な実施形態例について説明したが、本発明は前記実施形態例に限定して狭義に解釈されるものではなく、本発明の思想の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0023】
叙上のように、本発明の布張りインソールの製造方法は、プロセスがかなり簡易になり、材料の使用をも合理化させることができ、且つ各種の靴におけるインソールに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態の一例の布張りインソールの製造方法の手順を示すフローチャートである。
【図2】該製造方法において発泡体成形型で発泡体プレートを発泡成形する状態を示す断面図である。
【図3】該製造方法において他例の発泡成形型で発泡体プレートを発泡成形する状態を示す断面図である。
【図4】図3に示す発泡体プレートを示す拡大側面図である。
【図5】素材シートの一面に布地を貼る状態を示す側面図である。
【図6】図3における線X−Xに沿う断面図であり、該製造方法において補強材も入れて発泡体成形型で発泡体プレートを発泡成形する状態を示す。
【図7】足形の布張り発泡体シートの斜視図である。
【図8】図7に示す足形の布張り発泡体シートを金型で所定の立体形状に成形する状態を示す模式図である。
【図9】中間製品を示す斜視図である。
【図10】従来技術において工場より取得する発泡体スラブの斜視図である。
【図11】図10に示す発泡体スラブが平板体に整形されたものを示す斜視図である。
【図12】図11に示す平板体に整形されたものをその肉厚から数枚のシートに横切った状態を示す斜視図である。
【図13】図12に示すシートの上下両面に布地を貼る状態を示す斜視図である。
【図14】布地が貼られた図13に示すシートを長方形に分断した状態を示す斜視図である。
【図15】図14に示す長方形のものを再度にその肉厚から横切る状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0025】
2、2A、2B 発泡体成形型
3、4 発泡体プレート
5 補強材
7 布地
8 金型
21、21A、21B キャビティ
41 素材シート
42 足形の布張り発泡体シート
43 中間製品
411 横切り面
412 (横切り面の)反面
811 位置決めピン
【技術分野】
【0001】
本発明は、靴のインソールの製造方法に関し、特に発泡体製の布張りインソールの製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
靴の布張りインソールは、通常、布張り発泡体シートを金型に入れて所定の立体形状に成形してから、その周縁のバリを取り除くプロセスで製作するのである。
【0003】
このようなプロセスで布張りインソールを製作する場合、布張り発泡体シート、即ち、その上面に布地が張っている所定サイズの発泡体シートを先に用意しなければならない。
【0004】
前記布張り発泡体シートの用意は、従来から、まず発泡体メーカまたは自家工場より発泡成形されたばかりの発泡体スラブを取得する。発泡体スラブは、汎用な発泡体素材であるため、図10に示すように、通常、厚くて広いばかりでなく、形状も少々上下カーヴ状になるように曲がっているので、先に切削により図11に示すような整然とした平板体に整形し、そして図12に示すようにその肉厚から数枚のシートに横切ってから、図13に示すように各シートの上下両面に布地を貼った後、図14に示すように、前記金型に入れるに妥当な面積を有する長方形に分断し、最後に図15に示すように再度にその肉厚から横切って需要な厚さを有する前記布張り発泡体シートを得る(例えば特許文献1)。
【0005】
前記布張りインソールの製造方法、特に布張り発泡体シートの用意プロセスをみれば、その過程が発泡体を巨大なスラブから段段と金型に入れるに妥当な面積を有するシートに加工するので、非常に複雑であるばかりでなく、過程中に切削加工により取り除く材料も多くてコストがかなり高い。それに、用意した布張り発泡体シートは金型のキャビティの形状でなく長方形であるので、バリ取りで取り除かなければならないのは、正常のバリだけでなくキャビティ範囲外の余裕部分をも含むので、材料の浪費をもっと酷くさせる欠点がある。なお、高弾性または高クッション性を付与させようとする場合、他に弾性材やクッション材など補強材を埋める工程を追加する必要があってもう一つのコストアップの原因ともなる。
【特許文献1】中国特許公開第1092962A号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、即ち、煩雑な製造工程を必要とせず、且つ材料の廃棄も最小限とされる布張りインソールの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、本発明は、その上面に布地が張っている所定サイズの発泡体シートを先に製作した後、該発泡体シートを金型で所定の立体形状に成形してから、その周縁のバリを取り除く布張りインソールの製造方法において、前記所定サイズを、ほぼ足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールの予定肉厚とし、また、前記所定サイズの発泡体シートを、前記形状、面積を有し、且つその肉厚が前記予定肉厚より大である発泡体プレートを発泡成形する発泡体プレート成形工程と、前記発泡体プレートをその肉厚から横切って前記所定サイズを有する素材シートを取る素材シート製作工程と、前記素材シートの一面に布地を貼る布張り工程とで製作することを特徴とする布張りインソールの製造方法を提供する。
【発明の効果】
【0008】
前記プロセスによる布張りインソールの製造方法は、従来の巨大な発泡体スラブからではなく、発泡体材料を用意する初めから、予定製品としての布張りインソールの形状(即ち足形)、面積を有する発泡体プレートを成形するので、製作過程中の切削による整形及び分断工程、並びにバリ取りによる余裕部分の除去を免れ、プロセスがかなり簡易になり、材料の使用をも合理化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態の一例の布張りインソールの製造方法について詳細に説明する。
【0010】
図1は、該布張りインソールの製造方法の手順を示すフローチャートである。この布張りインソールの製造方法は、従来技術と同様に、靴の布張りインソールを、その上面に布地が張っている所定サイズの発泡体シートを先に製作した後、該発泡体シートを金型で所定の立体形状に成形してから、その周縁のバリを取り除くプロセスで製作するのである。
【0011】
しかし、この布張りインソールの製造方法における前記布張り発泡体シートの用意は、従来技術の巨大な発泡体スラブからではなく、発泡体材料を用意する初めから、予定製品としての布張りインソールの形状(即ち足形)、面積を有する発泡体プレートを成形する。この点で従来技術と大差があるので、かなり簡易になる。
【0012】
以下、図2〜図9をも参照しつつその詳細を説明する。
【0013】
この布張りインソールの製造方法において、前記布張り発泡体シートの用意プロセスを工程1と工程2と工程3とから組み合わせてなり、且つ前記所定サイズを、ほぼ足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールの予定肉厚とする。
【0014】
その中に、工程1は発泡体プレート成形工程である。この工程は、図2に示すように、発泡体成形型2で発泡体成形材料(例えばEVA(エチレン―酢酸ビニル共重合体))を発泡体プレート3に発泡成形するのである。
【0015】
この工程における発泡体成形型2のキャビティ21は、足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールより大である深みを有するので、成形される発泡体プレートは足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールより大である肉厚を有するものになる。
【0016】
図2に示す実施例における発泡体成形型2のキャビティ21は、一側から他側へと深みが次第に減少しているが、予定製品の布張りインソールまたはその製造プロセスに応じて、例えば、図3に示す実施例のように、更に発泡体成形型2Aのキャビティ21Aのほぼ中央部が膨らむようになっていてもよい。この実施例により成形される発泡体プレート4は、そのほぼ中央部が少々上下に隆起している。また、その肉厚が前記予定肉厚より大であることについて、材料及び工程数の節約のために、例えばこの例において後程その肉厚から一回横切って残量がなく丁度前記所定サイズのものを上下から一枚ずつ取ることができるように、その肉厚を前記予定肉厚の丁度2倍とすることが好ましい。なお、この工程においては、予定製品のインソールに応じて、図6に示すように、例えば補強材5を発泡成形型2Aのキャビティ21Aにその予定の前足部に埋めて発泡成形し、発泡体プレートに高クッション性を付与させることもできる。もちろん、補強材5をインソール製品の予定の踵部に埋めることもできる。補強材5の機能として、発泡体プレートに高クッション性を付与させるほか、例えば高弾性を付与させることも可能である。
【0017】
工程2は素材シート製作工程である。この工程は、図4に示すように、図3に示す発泡体プレート4をその肉厚から横切って前記所定サイズを有する素材シート41を上下からそれぞれ一枚ずつ取る。
【0018】
そして、工程3は布張り工程である。この工程は、図5に示すように素材シート41の一面に布地7を貼る。この例においては、先に前記横切り面411の反面412に紫外線照射による粗化処理を行ってから布地7を該反面412に貼る。もし、横切り面411を製品の表面としてそれに布張りをしようとする場合、粗化処理を行わずに直接横切り面411に貼ることもできる。
【0019】
前記プロセスによると、図7に示すような、足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールの予定肉厚を有する足形の布張り発泡体シート42を得ることができる。
【0020】
次に、工程4はインソールの金型成形である。即ち、図8に示すように、前記足形の布張り発泡体シート42を先に加熱軟化させてから、金型8に入れて位置決めピン811により位置決めされた状態で所定の立体形状に成形し、図9に示す中間製品43とする(位置決めピン811は、図8には3本を示しているが、需要、金型の設計に応じて3本以下または3本以上であってもよい)。
【0021】
最後に、工程5はバリ取り工程である。即ち、前記中間製品43の周縁のバリを取り除いて布張りインソール製品を得る。
【0022】
以上、本発明の好適な実施形態例について説明したが、本発明は前記実施形態例に限定して狭義に解釈されるものではなく、本発明の思想の範囲内において種々の変形や変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0023】
叙上のように、本発明の布張りインソールの製造方法は、プロセスがかなり簡易になり、材料の使用をも合理化させることができ、且つ各種の靴におけるインソールに適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態の一例の布張りインソールの製造方法の手順を示すフローチャートである。
【図2】該製造方法において発泡体成形型で発泡体プレートを発泡成形する状態を示す断面図である。
【図3】該製造方法において他例の発泡成形型で発泡体プレートを発泡成形する状態を示す断面図である。
【図4】図3に示す発泡体プレートを示す拡大側面図である。
【図5】素材シートの一面に布地を貼る状態を示す側面図である。
【図6】図3における線X−Xに沿う断面図であり、該製造方法において補強材も入れて発泡体成形型で発泡体プレートを発泡成形する状態を示す。
【図7】足形の布張り発泡体シートの斜視図である。
【図8】図7に示す足形の布張り発泡体シートを金型で所定の立体形状に成形する状態を示す模式図である。
【図9】中間製品を示す斜視図である。
【図10】従来技術において工場より取得する発泡体スラブの斜視図である。
【図11】図10に示す発泡体スラブが平板体に整形されたものを示す斜視図である。
【図12】図11に示す平板体に整形されたものをその肉厚から数枚のシートに横切った状態を示す斜視図である。
【図13】図12に示すシートの上下両面に布地を貼る状態を示す斜視図である。
【図14】布地が貼られた図13に示すシートを長方形に分断した状態を示す斜視図である。
【図15】図14に示す長方形のものを再度にその肉厚から横切る状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0025】
2、2A、2B 発泡体成形型
3、4 発泡体プレート
5 補強材
7 布地
8 金型
21、21A、21B キャビティ
41 素材シート
42 足形の布張り発泡体シート
43 中間製品
411 横切り面
412 (横切り面の)反面
811 位置決めピン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
その上面に布地が張っている所定サイズの発泡体シートを先に製作した後、該発泡体シートを加熱軟化させ、金型で所定の立体形状に成形してから、その周縁のバリを取り除く布張りインソールの製造方法であって、
前記所定サイズを、ほぼ足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールの予定肉厚とし、
また、前記所定サイズの発泡体シートを、
前記形状、面積を有し、且つその肉厚が前記予定肉厚より大である発泡体プレートを発泡成形する発泡体プレート成形工程と、
前記発泡体プレートをその肉厚から横切って前記所定サイズを有する素材シートを取る素材シート製作工程と、
前記素材シートの一面に布地を貼る布張り工程とで製作することを特徴とする布張りインソールの製造方法。
【請求項2】
前記発泡体プレート成形工程において、前記発泡体プレートをその肉厚が前記素材シートを二枚重ねる場合の厚さとし、
また、前記素材シート製作工程において、前記発泡体プレートをその肉厚から横切って前記素材シートを上下からそれぞれ一枚ずつ取ることを特徴とする請求項1に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項3】
前記布張り工程において、前記布地は前記素材シートの前記横切り面の反面に貼る時、先に前記反面に粗化処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項4】
前記粗化処理は、紫外線照射で行うことを特徴とする請求項3に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項5】
前記発泡体プレート成形工程において補強材を埋めることを特徴とする請求項1に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項6】
前記補強材をインソール製品の予定の前足部に埋めることを特徴とする請求項5に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項7】
前記補強材をインソール製品の予定の踵部に埋めることを特徴とする請求項5に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項8】
金型で前記発泡体シートを成形する時、該発泡体シートを前記金型に入れて位置決めピンにより位置決めされた状態で所定の立体形状に成形することを特徴とする請求項1に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項1】
その上面に布地が張っている所定サイズの発泡体シートを先に製作した後、該発泡体シートを加熱軟化させ、金型で所定の立体形状に成形してから、その周縁のバリを取り除く布張りインソールの製造方法であって、
前記所定サイズを、ほぼ足形同様な形状、面積及び予定製品の布張りインソールにおけるインソールの予定肉厚とし、
また、前記所定サイズの発泡体シートを、
前記形状、面積を有し、且つその肉厚が前記予定肉厚より大である発泡体プレートを発泡成形する発泡体プレート成形工程と、
前記発泡体プレートをその肉厚から横切って前記所定サイズを有する素材シートを取る素材シート製作工程と、
前記素材シートの一面に布地を貼る布張り工程とで製作することを特徴とする布張りインソールの製造方法。
【請求項2】
前記発泡体プレート成形工程において、前記発泡体プレートをその肉厚が前記素材シートを二枚重ねる場合の厚さとし、
また、前記素材シート製作工程において、前記発泡体プレートをその肉厚から横切って前記素材シートを上下からそれぞれ一枚ずつ取ることを特徴とする請求項1に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項3】
前記布張り工程において、前記布地は前記素材シートの前記横切り面の反面に貼る時、先に前記反面に粗化処理を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項4】
前記粗化処理は、紫外線照射で行うことを特徴とする請求項3に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項5】
前記発泡体プレート成形工程において補強材を埋めることを特徴とする請求項1に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項6】
前記補強材をインソール製品の予定の前足部に埋めることを特徴とする請求項5に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項7】
前記補強材をインソール製品の予定の踵部に埋めることを特徴とする請求項5に記載の布張りインソールの製造方法。
【請求項8】
金型で前記発泡体シートを成形する時、該発泡体シートを前記金型に入れて位置決めピンにより位置決めされた状態で所定の立体形状に成形することを特徴とする請求項1に記載の布張りインソールの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2008−43764(P2008−43764A)
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−209770(P2007−209770)
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(596176828)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月10日(2007.8.10)
【出願人】(596176828)
【Fターム(参考)】
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