説明

帆船

【課題】航行効率に優れ、複雑なブームとメインセールの取り付け構造を避けることにより製作費用を低減できる帆船を提供する。
【解決手段】左右のジブセール56,57を使用するだけで帆船5の操作を可能とし、メインセール及びブームの取り付け費用、操作過程を省き、操作する人力を削減でき、交互に左右のジブセールを運用することで、優れた航行効率を得る。また、帆船5のマスト51を船体モジュールの中心線500上で船の中央部から船尾箇所510に配置することにより、マスト上のジブセールはラダーの一部機能を代替するため、船に自動的に風を受けさせることができる。帆船が順風を受けている時、伝統的なジェネカーを使用せずに、左右船べり上にある左右ジブセールの固定端52,53を解き開くと、二つの左右ジブセールが開かれてジェネカーの効果を達成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帆船に関し、特に左右のジブセールを備える帆船に係る。
【背景技術】
【0002】
帆船はマストの数量に違いによって単マストの帆船と複数のマストを備える帆船とに分けられる。複数のマストを備える帆船には、二本マストと三本マスト等があるが、マストの数量はこれに制限されないものとする。帆船の船体モジュールは単胴船或いは多胴船とし、多胴船には双胴船や三胴船等を含むが、船体数量はこれに制限されないものとする。
【0003】
公知の単胴船を例にとると、マストの数量が一本である時、これは即ち単胴単マスト(モノハル)型帆船である。マストの数量が一本を超えた時、これは即ち単胴多マストの帆船となる。本実施例においては、一つのマストを例とするが。マスト数量はこれに制限されないものとする。図1には、公知の単胴単マスト型帆船を示す。本公知の単胴単マスト型帆船1には、船体10とマスト11と固定部12とキャプスタン13と軸方向プーリー130とジブセール14とブーム15とメインセール16とを備え、前記船体10には中心線100と舳先101と船の中央部102と船尾103と左舷104と右舷105とを備える。前記マスト11には対応するマストの第一端110とマストの第二端111とを備え、前記マストのマストの第一端110は前記船体10の中心線100上の舳先101から船の中央部102間の任意の一箇所に連接し、前記中心線100は舳先101と船尾103とによって繋がれるラインとする。前記固定部12は船体10の舳先101上に配置する。前記キャプスタン13は前記船体10上に配置する。前記軸方向プーリー130は船体10の左舷104または右舷105に連結する。前記ジブセール14には複数の端部を備え、前記複数の端部には、第一端140と第二端141と第三端142とを備える。前記ジブセールの第一端140は前記マストの第二端111に連接し、前記ジブセールの第二端141は前記固定部12に連接し、前記ジブセールの第三端142は軸方向プーリー130によってキャプスタン13に連接される。前記ブーム15には対応する第一端150と第二端151とを備え、前記ブームの第一端150はマスト11に連接される。前記メインセール16には複数の端部を備え、前記複数の端部には第一端160と第二端161と第三端162とを含む。前記メインセールの第一端160は前記マストの第二端111に連接し、前記メインセールの第二端161はブームの第一端150に連接し、前記メインセールの第三端162はブームの第二端151に連接される。
【0004】
前記公知の単胴単マスト型帆船1はジブセール14とメインセール16の風を受ける角度を調節して帆船を移動させる。図2には公知の単胴単マスト型帆船1の俯瞰図を示す。現在の単胴単マスト型帆船1はただ、中心線100との角度が25度以上の風向010しか受け入れられないが、風向010と中心線100の角度が25度より小さい場合、船は効果的に風向010を利用して移動することはできないため、他にラダーを使用して船の方向転換を行い、セールに風を当てる。並びに、図3には前記公知の単胴単マスト型帆船の航行軌跡2を示すが、前記公知の単胴単マスト型帆船の航行軌跡2において帆船が効果的な風向010を受けて目的地に向かい移動する時、風を受ける角度が制限されるため、帆船は終点21に向かって直進移動することはできず、起点20から終点21はノコギリ歯形状に左右に前進移動する方法で目的地に達する。
【0005】
公知の多胴タイプの帆船において、マスト数量が一本である時は、即ち多胴単マスト型の帆船となり、マスト数量が一本を超える場合、即ち多胴多マストの帆船となる。本実施例においては一つのマストを備える帆船を例とするが、マストの数量はこれに制限されないものとする。図4には公知の双胴単マスト(カタマラン)型帆船3を示す。図に示す通り、公知のカタマラン型帆船3には、船体モジュール30とマスト31と固定部32とキャプスタン33と軸方向プーリー330とジブセール34とブーム35とメインセール36とにより構成される。前記船体モジュール30は、第一舳先3000と第一船尾3001とを含む第一船体300と、第二舳先3010と第二船尾3011とを含む第二船体301と、中心線302と、中心線と船体モジュールの交差するスタート点303と、船の中央部304と、中心線と船体モジュールの交差する最終点305と、左舷306と、右舷307とにより構成される。前記マスト31には対応する第一端310と第二端311とを備え、マストの第一端310は船体モジュール30の中心線302上にある中心線と船体モジュールの交差するスタート点303から船の中央部304との間に連結する。前記中心線302は、第一舳先3000と第二舳先3010の舳先とによって繋がれる線の中間点と第一船尾3001と第二船尾3011の船尾によって繋がれる線の中間点とを結ぶラインであり、前記固定部32は、船体モジュール30の中心線と船体モジュールの交差するスタート点303上に配置する。前記キャプスタン33は船体モジュール30上に配置し、前記軸方向プーリー330は船体モジュール30の左舷306または右舷307に連接され、前記ジブセール34は複数の端部を備え、前記複数の端部とは、第一端340と第二端341と第三端342であり、前記ジブセールの第一端340はマストの第二端311に連接し、前記ジブセールの第二端341は前記固定部32に連接し、前記ジブセールの第三端342は軸方向プーリー330によってキャプスタン33に連接される。前記ブーム35には対応する第一端350と第二端351とを備え、前記ブームの第一端350は前記マスト31に連接される。メインセール36には複数の端部を備え、前記複数の端部には第一端360と第二端361と第三端362とを設け、前記メインセールの第一端360は前記マストの第二端311に連接し、前記メインセールの第二端361は前記ブームの第一端350に連接し、前記メインセールの第三端362は前記ブームの第二端351に連接される。
【0006】
前記公知のカタマラン型帆船3はジブセール34とメインセール36の風を受ける角度を調節することによって帆船を移動させる。図5の公知のカタマラン型帆船の俯瞰図3に示す通り、現在のカタマラン型帆船はただ、中心線302との角度が42度以上の風向010を受け入れることができるだけであり、風向010と中心線302の角度が42度より小さい場合、船は効率的に風向010を利用して移動することはできない。この時、他のラダーを使って船を方向転換させ、セールに風を受けさせる。また、図6の公知のカタマラン型帆船の航行軌跡4に示す通り、公知のカタマラン型帆船の航行軌跡4において帆船は、起点40から目標とする終点41へ移動する場合、風を受ける角度に制限されるため、帆船の移動方向はノコギリ状の左右前進移動となって終点41に達する。図3と図6から理解されるように、帆船と目的地の航行距離と効率には何れも改善が待たれている。
【0007】
また、帆船の製作において、ブームとメインセールの取り付け構造は非常に複雑で製作費用も非常に高価であり、操作者が帆船を使用する場合にはジブセールとメインセールをコントロールしなければならないため、操作には多くの者が必要がある。
【0008】
前述に鑑み、本発明では、経済的で操作が便利で、航行効率の良好な帆船の提供によって公知技術に生じた問題点を解決する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の帆船は、帆船と目的地までの航行距離と航行効率、及びブームとメインセールの取り付け構造が複雑故の高価な製作費用といった問題点を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、経済的で操作が便利で、しかも航行効率の良好な帆船であり、左右のジブセールを相互に利用することができるため、操作が便利である他、目的地までの航行距離の効果的な短縮を可能とする帆船である。
【0011】
一実施例において本発明が提供する帆船は、船体モジュールとマストと第一固定部と第一キャプスタンと第一軸方向プーリーと第一ジブセールと第二固定部と第二キャプスタンと第二軸方向プーリーと第二ジブセールとにより構成される。前記船体モジュールは、少なくとも一つの船体を備え、前記マストには対応する第一端と第二端とを備え、前記マストの第一端は船体モジュールの中心線上にある任意の位置に連接し、前記中心線は、各舳先によって繋がる線の中間点と各船尾によって繋がる中間点とを結ぶラインである。前記第一固定部は、前記船体モジュールの中心線の左側に配置し、前記キャプスタンは、前記船体モジュールの中心線の左側に配置し、前記第一軸方向プーリーは前記船体モジュールの左舷に連接され、前記第一ジブセールには、第一端、第二端、第三端を含む複数の端部を備え、前記第一ジブセールの第一端はマストの第二端に連接され、前記第一ジブセールの第二端は前記第一固定部に連接され、前記第一ジブセールの第三端は第一軸方向プーリーによって第一キャプスタンに連接される。前記第二固定部は、前記船体モジュールの中心線の右側に配置し、前記第二キャプスタンは、前記船体モジュールの中心線の右側に配置し、前記第二軸方向プーリーは前記船体モジュールの右舷に連接され、前記第二ジブセールには、第一端、第二端、第三端を含む複数の端部を備え、前記第二ジブセールの第一端はマストの第二端に連接され、前記第二ジブセールの第二端は前記第二固定部に連接され、前記第二ジブセールの第三端は第二軸方向プーリーによって第二キャプスタンに連接される。
【発明の効果】
【0012】
本発明の帆船は、使用者の要望に基づくことができる他、左右のジブセールを交互に使用することにより前記単マスト型帆船を操作でき、メインセール及びブームの取り付け費用、操作過程を省き、操作する人力を削減し、並びに、固定部の設置箇所を変えることによって航行距離を短縮する目的を達成する。また、マストを前記船体モジュールの中心線上の船の中央部から船尾までに配置する時、ジブセールはラダーの一部機能の代替となり船に自動的に風を受けさせる。単マスト型帆船が追い風を受けている時、船側上にある左右ジブセールの固定点を直接解き開くと、左右ジブセールが開いてジェネカーの効果を達成する。順風である時伝統的なジェネカーを使用したい場合は両側の舳先の固定部を利用するとジェネカーの取り付けを更に便利にする。当然ながら、二つのジブセールを開いて同時にジェネカーを使用することも可能であり、これにより船は更に多くの風量を得て、帆船の走行速度を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】公知の単胴単マスト型帆船の全体図である。
【図2】公知の単胴単マスト型帆船の俯瞰図である。
【図3】公知の単胴単マスト型帆船の航行軌跡図である。
【図4】公知の双胴単マスト型帆船の全体図である。
【図5】公知の双胴単マスト型帆船の俯瞰図である。
【図6】公知の双胴単マスト型帆船の航行軌跡図である。
【図7】第一ジブセールを開いた単胴単マスト型帆船の全体図である。
【図8】第一ジブセールを開いた単胴単マスト型帆船の全体図である。
【図9】左側のジブセールを開いた単胴双マスト型帆船の全体図である。
【図10】第一ジブセールを開いた単胴単マスト型帆船の俯瞰図である。
【図11】単胴単マスト型帆船の航行軌跡図である。
【図12】第一ジブセールを開いた単胴単マスト型帆船の全体図である。
【図13】第一ジブセールを開いた単胴単マスト型帆船の全体図である。
【図14】第一ジブセールを開いた単胴単マスト型帆船の俯瞰図である。
【図15】単胴単マスト型帆船の航行軌跡図である。
【図16】第一ジブセールを開いた双胴単マスト型帆船の全体図である。
【図17】第一ジブセールを開いた双胴単マスト型帆船の全体図である。
【図18】左側のジブセールを開いた双胴双マスト型帆船の全体図である。
【図19】第一ジブセールを開いた双胴単マスト型帆船の俯瞰図である。
【図20】双胴単マスト型帆船の航行軌跡図である。
【図21】第一ジブセールを開いた双胴単マスト型帆船の全体図である。
【図22】第一ジブセールを開いた双胴単マスト型帆船の全体図である。
【図23】第一ジブセールを開いた双胴単マスト型帆船の俯瞰図である。
【図24】双胴単マスト型帆船の航行軌跡図である。
【図25】二枚のジブセールを開いた単胴単マスト型帆船の俯瞰図である。
【図26】伝統的なジェネカーを用いた単胴単マスト型帆船の俯瞰図である。
【図27】二枚のジブセールを開いた双胴単マスト型帆船の俯瞰図である。
【図28】伝統的なジェネカーを用いた双胴単マスト型帆船の俯瞰図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の特徴、目的、及び効果について更に御理解いただくために、次の通り、本発明の仕組みに関する詳細構造及び設計の理念に基づく詳しい説明を行う。
【実施例】
【0015】
図7及び図12に、第一ジブセールを開いた単胴単マスト(モノハル)型帆船の全体図を示す。本実施例は一つのマストを例としたものであるが、マスト数量はこれに制限されないものとする。前記単胴単マスト型帆船5には、船体50とマスト51と第一固定部52と第二固定部53と第一キャプスタン54と第一軸方向プーリー540と第二キャプスタン55と第二軸方向プーリー550と第一ジブセール56と第二ジブセール57とを備える。前記船体50には中心線500と舳先501と船の中央部502と船尾503と左舷504と右舷505とを備える。前記マスト51には対応する第一端510と第二端511とを備え、前記マストの第一端510は前記船体50の中心線500上の任意の一箇所に連接され、図7のマストの第一端510は船体50の中心線500上の船の中央部502から船尾503までの任意位置に連接され、図12のマストの第一端510は船体50の中心線500上の舳先501から船の中央部502までの任意位置に連接される。前記中心線500は舳先501と船尾503によって繋がれるラインである。第一固定部52は船体50の左舷504上に配置し、前記第一キャプスタン54は船体50の中心線500の左側に配置し、前記第一軸方向プーリー540は前記船体50の左舷504に連接する。前記第一ジブセール56には、第一端560と第二端561と第三端562とを含む複数の端部を備える。前記第一ジブセールの第一端560は前記マストの第二端511に連接し、前記第一ジブセールの第二端561は前記第一固定部52に連接し、前記第一ジブセールの第三端562は第一軸方向プーリー540によって第一キャプスタン54に連接される。前記第二固定部53は前記船体50の右舷505上に配置する。前記第二キャプスタン55は前記船体50の中心線500右側に配置する。前記第二軸方向プーリー550は前記船体の右舷に連結する。前記第二ジブセール57には複数の端部を備え、前記複数の端部には、第一端570と第二端571と第三端572を含む。前記第二ジブセールの第一端570はマストの第二端511に連接し、第二ジブセールの第二端571は前記第二固定部53に連接する。一般的に、前記第一ジブセール56或いは第二ジブセール57は順風以外では同時に使用しない。操作者は風向に基づいて第一ジブセール56を使用するか第二ジブセール57を使用するかを選択する。船体モジュールの右舷505側から風を受けた場合(スターボードタック)、操作者は第一ジブセール56を開き、その逆に、船体モジュールの左舷504側から風を受けた場合(ポートタック)、操作者は第二ジブセール57を開く。第一ジブセール56を使用する時、前記第二ジブセール57は第二ジブセールの第一端570及び第二端571を繋ぐラインに伸ばして第二ジブセール57を巻き付ける。この時、第二ジブセールの第三端572は第一端570及び第二端571を繋ぐラインの間に巻きつけられ、第二ジブセール57を使用したい場合は、第一ジブセール56を収納し、第二ジブセール57を開く。前記第二ジブセールの第三端572は第二軸方向プーリー550によって第二キャプスタン55に連接される。
【0016】
図8及び図13には、第一ジブセールを開いた単胴単マスト(モノハル)型帆船の全体図を示す。本実施例は一つのマストを例としたものであるが、マスト数量はこれに制限されないものとする。前記単胴単マスト型帆船5には、船体50とマスト51と第一固定部52と第二固定部53と第一キャプスタン54と第一軸方向プーリー540と第二キャプスタン55と第二軸方向プーリー550と第一ジブセール56と第二ジブセール57とブーム58とメインセール59とを備える。前記船体50には中心線500と舳先501と船の中央部502と船尾503と左舷504と右舷505とを備える。前記マスト51には対応する第一端510と第二端511とを備え、前記マストの第一端510は前記船体50の中心線500上の任意一箇所に連接し、図8のマストの第一端510は船体50の中心線500上の船の中央部502から船尾503までの任意位置に連接し、図13のマストの第一端510は船体50の中心線500上の舳先501から船の中央部502までの任意位置に連接される。前記中心線500は舳先501と船尾503によって繋がれるラインである。前記第一固定部52は船体50の左舷504上に配置し、前記第一キャプスタン54は前記船体50の中心線500左側に配置し、前記第一軸方向プーリー540は前記船体50の左舷504に連接する。前記第一ジブセール56には、第一端560と第二端561と第三端562とを含む複数の端部を備える。前記第一ジブセールの第一端560は前記マストの第二端511に連接し、前記第一ジブセールの第二端561は前記第一固定部52に連接し、前記第一ジブセールの第三端562は第一軸方向プーリー540によって第一キャプスタン54に連接される。前記第二固定部53は前記船体50の右舷505上に配置する。前記第二キャプスタン55は前記船体50の中心線500右側に配置する。前記第二軸方向プーリー550は前記船体の右舷に連接する。前記第二ジブセール57には複数の端部を備え、前記複数の端部には、第一端570と第二端571と第三端572とを含む。前記第二ジブセールの第一端570は前記マストの第二端511に連接し、前記第二ジブセールの第二端571は第二固定部53に連接する。一般的に、前記第一ジブセール56或いは第二ジブセール57は順風以外では同時に使用しない。操作者は風向に基づいて第一ジブセール56を使用するか第二ジブセール57を使用するかを選択する。船体モジュールの右舷505側から風を受けた場合(スターボードタック)、操作者は第一ジブセール56を開き、その逆に、船体モジュールの左舷504側から風を受けた場合(ポートタック)、操作者は第二ジブセール57を開く。第一ジブセール56を使用する時、前記第二ジブセール57は第二ジブセールの第一端570及び第二端571を繋ぐラインに伸ばして第二ジブセール57を巻き付ける。この時、第二ジブセールの第三端572は第一端570及び第二端571を繋ぐラインの間に巻きつけられ、第二ジブセール57を使用したい場合は、第一ジブセール56を収納し、第二ジブセール57を開く。前記第二ジブセールの第三端572は第二軸方向プーリー550によって第二キャプスタン55に連接される。前記ブーム58には対応する第一端580と第二端581を備え、前記ブームの第一端580は前記マスト51に連接する。前記メインセール59には第一端590と第二端591と第三端592との複数の端部を備え、前記メインセールの第一端590はマストの第二端511に連接し、前記メインセールの第二端591は前記ブームの第一端580に連接し、前記メインセールの第三端592は前記ブームの第二端581に連接する。
【0017】
単胴多マスト型帆船は図9に示す通りであり、それは左側のジブセールを開いた単胴双マスト型帆船の全体図である。前記単胴双マスト型の帆船にはジブセールだけを表示したが、各マスト上にブーム及びメインセールを連接することも可能で、これに制限されないものとする。
【0018】
次に、本発明の単胴船と公知の単胴船の相違点を示す。第一は、本発明の単胴船は製造コストが高く製作の困難なブームとメインセールを省くことが可能で、交互に左右のジブセールを使用することにより、前記単胴船を操作する点である。第二は、固定部の数量と船体上に設置した位置が異なる点にある。本発明の単胴船は左右にジブセールを備える故、船体の左舷と右舷上に左右固定部を設置する必要があり、公知の単胴船と比較すると、本発明の単胴船は、セール面と中心線の角度を増加させられる。即ち、中心線の角度が比較的小さい風向010に使用可能である。図10の例では、第一ジブセールを開いた単胴単マスト型帆船の俯瞰図を示したが、有効な風の範囲として中心線との角度17度以上の風向010が拡大されている。また、図14の例では、第一ジブセールを開いた単胴単マスト型帆船の俯瞰図を示したが、有効な風の範囲として中心線との角度4度以上の風向010が拡大されている。第三は、船体上に配置するマストの位置が異なる点にある。本発明の単胴船のマストは船体の中心線上の任意の一箇所に連接するものであり、船体の中心線上の舳先から船の中央部間にマストを連接する公知の単胴船とは異なる。本発明の単胴船は図7と図8の如し、マストを中心線上の船の中央部から船尾に繋いだライン間の後方へと移動することも可能であり、これによって船の中央部の後ろにおけるジブセール57の面積が拡大するため、セール面が風を受ける時、船の中央部後方のセール面積が更に拡大され、当該部分に生じる力のモーメントが大きくなり、船体を方向転換させる故、ラダーの一部機能を代替して船体に自動的に風を受けさせる効果を達成する。図11と図15は単胴単マスト型帆船の航行軌跡図を示したものであり、単胴単マスト型帆船の航行軌跡6は起点60から終点61までの航行軌跡であり、図3、図11、図15に示す通り、本発明の単胴船の航行軌跡と公知の単胴船の航行軌跡を比較すると、本発明の単胴船の航行軌跡の方が短い故、不必要な航行経路を効果的に減少させることがわかる。
【0019】
多胴船のマスト数量が一本である時、これは多胴単マスト型帆船に属し、マスト数量が一本を超える時、これは多胴多マスト型帆船に属する。多胴船には、双胴船や三胴船が含まれるが、船体数量は前記数量に限らないものとする。本実施例においては双胴単マスト(カタマラン)型帆船を例に挙げるが、船体とマストの数量はこれに制限されないものとする。図16と図21に示した、第一ジブセールを開いた双胴単マスト型帆船の全体図の通り、前記双胴単マスト型帆船7は、船体モジュール70とマスト71と第一固定部72と第二固定部73と第一キャプスタン74と第一軸方向プーリー740と第二キャプスタン75と第二軸方向プーリー750と第一ジブセール76と第二ジブセール77とを備える。前記船体モジュール70は、第一舳先7000と第一船尾7001とを含む第一船体700と、第二舳先7010と第二船尾7011とを含む第二船体701と、中心線702と、中心線と船体モジュールの交差するスタート点703と、船の中央部704と、中心線と船体モジュールの交差する最終点705と、左舷706と右舷707とにより構成される。前記マスト71には対応する第一端710と第二端711とを備え、前記マストの第一端710は前記船体モジュール70中心線702上の任意の一箇所に連接され、図16のマストの第一端710は前記船体モジュール70の中心線702上の船の中央部704から中心線と船体モジュールの交差する最終点705までの任意位置に連接され、図21のマストの第一端710は前記船体モジュール70の中心線702上の中心線と船体モジュールの交差するスタート点703から船の中央部704までの任意位置に連接される。前記中心線702は前記第一舳先7000と第二舳先7010によって繋がれる線の中点と第一船尾7001と第二船尾7011によって繋がれる線の中点とを結ぶラインである。前記第一固定部72は前記船体モジュール70の左舷706上に配置し、前記第一キャプスタン74は前記船体モジュール70の中心線左側に配置し、前記第一軸方向プーリー740は前記船体モジュール70の左舷に連接する。前記第一ジブセール76には、第一端760と第二端761と第三端762とを含む複数の端部を備える。前記第一ジブセールの第一端760は前記マストの第二端711に連接し、前記第一ジブセールの第二端761は前記第一固定部72に連接し、前記第一ジブセールの第三端762は第一軸方向プーリー740によって第一キャプスタン74に連接される。前記第二固定部73は前記船体モジュール70の右舷707上に配置し、前記第二キャプスタン75は前記船体モジュール70の中心線右側に配置する。前記第二軸方向プーリー750は前記船体モジュール70の右舷に連接する。前記第二ジブセール77には、第一端770と第二端771と第三端772とを含む複数の端部を備え、前記第二ジブセールの第一端770は前記マストの第二端711に連接し、前記第二ジブセールの第二端771は前記第二固定部73に連接する。一般的に、前記第一ジブセール76或いは第二ジブセール77は順風以外では同時に使用しない。操作者は風向に基づいて第一ジブセール76を使用するか第二ジブセール77を使用するかを選択する。船体モジュールの右舷707側から風を受けた場合(スターボードタック)、操作者は第一ジブセール76を開き、その逆に、船体モジュールの左舷706側から風を受けた場合(ポートタック)、操作者は第二ジブセール77を開く。第一ジブセール76を使用する時、前記第二ジブセール77は第二ジブセールの第一端770及び第二端771を繋ぐラインに伸ばして第二ジブセール77を巻き付ける。この時、第二ジブセールの第三端772は第一端770及び第二端771を繋ぐラインの間に巻きつけられ、第二ジブセール77を使用したい場合は、第一ジブセール76を収納し、第二ジブセール77を開く。前記第二ジブセールの第三端772は第二軸方向プーリー750によって第二キャプスタン75に連接される。
【0020】
本実施例では双胴単マスト(カタマラン)型帆船を例に挙げるが、船体とマストの数量はこれに制限されないものとする。図17と図22に示した、第一ジブセールを開いた双胴単マスト型帆船の全体図の通り、前記双胴単マスト型帆船7は、船体モジュール70とマスト71と第一固定部72と第二固定部73と第一キャプスタン74と第一軸方向プーリー740と第二キャプスタン75と第二軸方向プーリー750と第一ジブセール76と第二ジブセール77とブーム78とメインセール79とを備える。前記船体モジュール70は、第一舳先7000と第一船尾7001とを含む第一船体700と、第二舳先7010と第二船尾7011とを含む第二船体701と、中心線702と、中心線と船体モジュールの交差するスタート点703と、船の中央部704と、中心線と船体モジュールの交差する最終点705と、左舷706と右舷707とにより構成される。前記マスト71には対応する第一端710と第二端711とを備え、前記マストの第一端710は前記船体モジュール70中心線702上の任意の一箇所に連接され、図16のマストの第一端710は前記船体モジュール70の中心線702上の船の中央部704から中心線と船体モジュールの交差する最終点705までの任意位置に連接され、図21のマストの第一端710は前記船体モジュール70の中心線702上の中心線と船体モジュールの交差するスタート点703から船の中央部704までの任意位置に連接される。前記中心線702は前記第一舳先7000と第二舳先7010によって繋がれる線の中点と第一船尾7001と第二船尾7011によって繋がれる線の中点とを結ぶラインである。前記第一固定部72は前記船体モジュール70の左舷706上に配置し、前記第一キャプスタン74は前記船体モジュール70の中心線左側に配置し、前記第一軸方向プーリー740は前記船体モジュール70の左舷に連接する。前記第一ジブセール76には、第一端760と第二端761と第三端762とを含む複数の端部を備える。前記第一ジブセールの第一端760は前記マストの第二端711に連接し、前記第一ジブセールの第二端761は前記第一固定部72に連接し、前記第一ジブセールの第三端762は第一軸方向プーリー740によって第一キャプスタン74に連接される。前記第二固定部73は前記船体モジュール70の右舷707上に配置し、前記第二キャプスタン75は前記船体モジュール70の中心線右側に配置する。前記第二軸方向プーリー750は前記船体モジュール70の右舷に連接する。前記第二ジブセール77には、第一端770と第二端771と第三端772とを含む複数の端部を備え、前記第二ジブセールの第一端770は前記マストの第二端711に連接し、前記第二ジブセールの第二端771は前記第二固定部73に連接する。一般的に、前記第一ジブセール76或いは第二ジブセール77は順風以外では同時に使用しない。操作者は風向に基づいて第一ジブセール76を使用するか第二ジブセール77を使用するかを選択する。船体モジュールの右舷707側から風を受けた場合(スターボードタック)、操作者は第一ジブセール76を開き、その逆に、船体モジュールの左舷706側から風を受けた場合(ポートタック)、操作者は第二ジブセール77を開く。第一ジブセール76を使用する時、前記第二ジブセール77は第二ジブセールの第一端770及び第二端771を繋ぐラインに伸ばして第二ジブセール77を巻き付ける。この時、第二ジブセールの第三端772は第一端770及び第二端771を繋ぐラインの間に巻きつけられ、第二ジブセール77を使用したい場合は、第一ジブセール76を収納し、第二ジブセール77を開く。前記第二ジブセールの第三端772は第二軸方向プーリー750によって第二キャプスタン75に連接される。前記ブーム78には対応する第一端780と第二端781とを備え、前記ブームの第一端780はマスト71に連接される。前記メインセール79には第一端790と第二端791と第三端792とを含む複数の端部を備え、前記メインセールの第一端790は前記マストの第二端711に連接し、前記メインセールの第二端791はブームの第一端780に連接し、前記メインセールの第三端792はブームの第二端781に連接される。
【0021】
多胴多マスト型帆船は図18に示す通りであり、それは左側のジブセールを開いた多胴多マスト型帆船の全体図である。前記多胴多マスト型帆船にはジブセールだけを表示したが、各マスト上にブーム及びメインセールを連接することも可能で、これに制限されないものとする。
【0022】
次に、本発明の多胴船と公知の多胴船の相違点を示す。第一に、本発明の多胴船は製造コストが高く製作の困難なブームとメインセールを省くことが可能で、交互に左右のジブセールを使用することにより、前記多胴船を操作する点にある。第二は、固定部の数量と船体上に設置した位置が異なる点にある。本発明の多胴船は左右にジブセールを備える故、船体の左舷と右舷上に左右固定部を設置する必要があり、公知の多胴船の固定部を中心線と船体モジュールの交差するスタート点と比較すると、本発明の多胴船は、セール面と中心線の角度を増加させられる。即ち、本発明の多胴船は中心線の角度が比較的小さい風向に使用可能である。図19の例では、第一ジブセールを開いた双胴単マスト型帆船の俯瞰図を示したが、有効な風の範囲として中心線との角度25度以上の風向010が拡大されている。図23の例では、第一ジブセールを開いた単胴単マスト型帆船の俯瞰図を示したが、有効な風の範囲として中心線との角度13度以上の風向010が拡大されている。第三は、船体上に配置するマストの位置が異なる点にある。本発明の多胴船のマストは船体モジュール中心線上の任意の一箇所に連接するものであり、船体モジュールの中心線上の舳先から船の中央部間にマストを連接する公知の多胴船とは異なる。本発明の多胴船は図16と図17の如し、マストを中心線上の船の中央部から船尾に繋いだライン間の後方へと移動することも可能であり、これによって船の中央部の後ろにおけるジブセールの面積が拡大するため、セール面が風を受ける時、船の中央部後方のセール面積が更に拡大され、当該部分に生じる力のモーメントが大きくなり、船体を方向転換させる故、ラダーの一部機能を代替して船体に自動的に風を受けさせる効果を達成する。図20と図24は双胴単マスト型帆船の航行軌跡図を示したものであり、双胴単マスト型帆船の航行軌跡8は起点80から終点81までの航行軌跡であり、図6、図20、図24に示す通り、本発明の多胴船の航行軌跡と公知の多胴船の航行軌跡を比較すると、本発明の多胴船の航行軌跡の方が短い故、不必要な航行経路を効果的に減少させることが可能であることがわかる。
【0023】
前記帆船は上述した長所のほか、順風時には左舷と右舷上の一端に連接した左右のジブセールをそれぞれ開くことも可能であり、二つのジブセールを開いてジェネカーの効果を達成することも可能である。前述で解き開いたジブセールの一端は固定部に連接する一端或いはキャプスタンに連接する一端とすることも可能である。図25に二つのジブセールを開いた単胴単マスト型帆船の俯瞰図を示す。本実施例は一本のマストを例とするが、マスト数量はこれに制限されないものとする。順風である時、本実施例の風向010を例に挙げると、前記単胴単マスト型帆船5は伝統的なジェネカーの使用を不要とし、直接、第一キャプスタン54上に連接した第一ジブセールの第三端562と第二キャプスタン55上に連接した第二ジブセールの第三端572を開くと、二つのジブセールが開かれてジェネカーの効果を達成する。図25中の単胴単マスト型帆船はメインセールを備えているが、メインセールのない帆船にもまたこの方法を用いることができ、二つのジブセールを開くことにより伝統的なジェネカーを代替する。順風である時にジェネカー9を使用したい場合は、ジェネカーをマストの上端、船体モジュールの中心線の左側と右側の任意一箇所に連接することも可能である。船体モジュールの中心線の左側と右側に固定部とキャプスタンを備えてあるため、本発明の単胴船上に取り付けたジェネカーは公知の単胴船より更に便利である。詳細は図26に示す通りであるが、図26は伝統的なジェネカーを使用した単胴単マスト型帆船の俯瞰図である。本実施例は一本マストを例としたが、マスト数量はこれに制限されないものとする。前記ジェネカー9は、ジェネカーの第一端90とジェネカーの第二端91とジェネカーの第三端92とを含む複数の端部を備え、順風時には本実施例の風向010を例として、前記ジェネカーの第一端90をマスト51に連接し、前記ジェネカーの第二端91を綱を使って第一キャプスタン54に連接し、前記ジェネカーの第三端92を綱を使って第二キャプスタン55に連接するが、前記ジェネカーの第二端91と第三端92はまた、直接第一キャプスタン54と第二キャプスタン55に連接してもよい。当然ながら、二つのジブセールを開き、それと同時にジェネカーを使用することも可能であり、これによって船は更に多くの風量を得て、帆船の走行速度を向上させる。
【0024】
多胴船において、図27では二つのジブセールを開いた双胴単マスト(カタマラン)型帆船の俯瞰図を示す。本実施例は一本のマストを例とするが、マスト数量はこれに制限されないものとする。順風である時、本実施例の風向010を例に挙げると、前記双胴単マスト型帆船7は伝統的なジェネカーの使用を不要とし、直接、第一キャプスタンと第二キャプスタン上の第一ジブセールの第三端762と第二ジブセールの第三端772を解き開くと、二つのジブセールが開かれてジェネカーの効果を達成する。図27中の双胴船はメインセールを備えているが、メインセールのない双胴船にもまたこの方法を用いることができ、順風時に二つのジブセールを開くことにより伝統的なジェネカーを代替する。順風である時にジェネカー9を使用したい場合は、図28の通りである。伝統的なジェネカーを使用した双胴船の俯瞰図を示した図28において、本実施例は一本マストを例とするが、マスト数量はこれに制限されないものとする。前記ジェネカー9には、ジェネカーの第一端90とジェネカーの第二端91とジェネカーの第三端92とを含む複数の端部を備える。順風時には本実施例の風向010を例として、前記左舷と右舷の第一キャプスタン74と第二キャプスタン75の利用が可能であり、前記ジェネカーの第一端90をマストの第二端711に連接し、前記ジェネカーの第二端91を綱を使って第一キャプスタン74に連接し、前記ジェネカーの第三端92を綱を使って第二キャプスタン75に連接するが、前記ジェネカーの第二端91と第三端92はまた、直接第一キャプスタン74と第二キャプスタン75に連接してもよい。当然ながら、二つのジブセールを開き、それと同時にジェネカーを使用することも可能であり、これによって船は更に多くの風量を得て、帆船の走行速度を向上させる。
【0025】
本帆船は、使用者の要望に基づくことができる他、左右のジブセールを交互に使用することにより前記単マスト型帆船を操作でき、メインセール及びブームの取り付け費用、操作過程を省き、操作する人力を削減でき、並びに、固定部の設置箇所を変えることによって航行距離を短縮する目的を達成する。また、マストを前記船体モジュールの中心線上の船中央部から船尾までに配置する時、ジブセールはラダーの一部機能の代替となり、船に自動的に風を受けさせる。単マスト型帆船が追い風を受けている時、船側上にある左右ジブセールの固定点を直接解き開くと、左右ジブセールが開いてジェネカーの効果を達成する。順風である時伝統的なジェネカーを使用したい場合は両側の舳先の固定部を利用するとジェネカーの取り付けを更に便利にする。当然ながら、二つのジブセールを開いて同時にジェネカーを使用することも可能であり、これにより船は更に多くの風量を得て、帆船の走行速度を向上させる。
【0026】
但し、前述したものは本発明の実施例を述べただけであり、これによって本発明の登録請求の範囲を制限するものではない。本発明の登録請求の範囲に基づく同等価値の変化や修飾が本発明の重要な意義を失わずになされた場合は、本発明の更なる実施例と見做すことを明記する。
【符号の説明】
【0027】
1 公知の単胴単マスト型帆船
10 船体
100 中心線
101 舳先
102 船の中央部
103 船尾
104 左舷
105 右舷
11 マスト
110 マストの第一端
111 マストの第二端
12 固定部
13 キャプスタン
130 軸方向プーリー
14 ジブセール
140 ジブセールの第一端
141 ジブセールの第二端
142 ジブセールの第三端
15 ブーム
150 ブームの第一端
151 ブームの第二端
16 メインセール
160 メインセールの第一端
161 メインセールの第二端
162 メインセールの第三端
2 公知の単胴単マスト型帆船の航行軌跡
20 起点
21 終点
3 公知の双胴単マスト型帆船
30 船体モジュール
300 第一船体
3000 第一舳先
3001 第一船尾
301 第二船体
3010 第二舳先
3011 第二船尾
302 中心線
303 中心線と船体モジュールの交差するスタート点
304 船の中央部
305 中心線と船体モジュールの交差する最終点
306 左舷
307 右舷
31 マスト
310 マストの第一端
311 マストの第二端
32 固定部
33 キャプスタン
330 軸方向プーリー
34 ジブセール
340 ジブセールの第一端
341 ジブセールの第二端
342 ジブセールの第三端
35 ブーム
350 ブームの第一端
351 ブームの第二端
36 メインセール
360 メインセールの第一端
361 メインセールの第二端
362 メインセールの第三端
4 公知の双胴単マスト型帆船の航行軌跡
40 起点
41 終点
5 単胴単マスト型帆船
50 船体
500 中心線
501 舳先
502 船の中央部
503 船尾
504 左舷
505 右舷
51 マスト
510 マストの第一端
511 マストの第二端
52 第一固定部
53 第二固定部
54 第一キャプスタン
540 第一軸方向プーリー
55 第二キャプスタン
550 第二軸方向プーリー
56 第一ジブセール
560 第一ジブセールの第一端
561 第一ジブセールの第二端
562 第一ジブセールの第三端
57 第二ジブセール
570 第二ジブセールの第一端
571 第二ジブセールの第二端
572 第二ジブセールの第三端
58 ブーム
580 ブームの第一端
581 ブームの第二端
59 メインセール
590 メインセールの第一端
591 メインセールの第二端
592 メインセールの第三端
6 単胴単マスト型帆船の航行軌跡
60 起点
61 終点
7 双胴単マスト型帆船
70 船体モジュール
700 第一船体
7000 第一舳先
7001 第一船尾
701 第二船体
7010 第二舳先
7011 第二船尾
702 中心線
703 中心線と船体モジュールの交差するスタート点
704 船の中央部
705 中心線と船体モジュールの交差する最終点
706 左舷
707 右舷
71 マスト
710 マストの第一端
711 マストの第二端
72 第一固定部
73 第二固定部
74 第一キャプスタン
740 第一軸方向プーリー
75 第二キャプスタン
750 第二軸方向プーリー
76 第一ジブセール
760 第一ジブセールの第一端
761 第一ジブセールの第二端
762 第一ジブセールの第三端
77 第二ジブセール
770 第二ジブセールの第一端
771 第二ジブセールの第二端
772 第二ジブセールの第三端
78 ブーム
780 ブームの第一端
781 ブームの第二端
79 メインセール
790 メインセールの第一端
791 メインセールの第二端
792 メインセールの第三端
8 双胴単マスト型帆船の航行軌跡
80 起点
81 終点
9 ジェネカー
90 ジェネカーの第一端
91 ジェネカーの第二端
92 ジェネカーの第三端
010 風向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つの船体を備える船体モジュールと、
対応する第一端と第二端とを備え、前記第一端は前記船体モジュールの中心線上にある任意の位置に連接し、前記中心線は、各舳先によって繋がる線の中間点と各船尾によって繋がる中間点とを結ぶラインとするマストと、
前記船体モジュールの中心線の左側に配置する第一固定部と、
前記船体モジュールの中心線の左側に配置する第一キャプスタンと、
第一端と第二端と第三端とを含む複数の端部を備え、前記第一端を前記マストの第二端に連接し、前記第二端を前記第一固定部に連接し、前記第三端を前記第一キャプスタンに連接する第一ジブセールと、
前記船体モジュールの中心線の右側に配置する第二固定部と、
前記船体モジュールの中心線の右側に配置する第二キャプスタンと、
第一端と第二端と第三端とを含む複数の端部を備え、前記第一端を前記マストの第二端に連接し、前記第二端を前記第二固定部に連接し、前記第三端を前記第二キャプスタンに連接する第二ジブセールとにより構成されることを特徴とする帆船。
【請求項2】
前記帆船には更にブームとメインセールとを備え、前記ブームには対応する第一端と第二端とを設け、前記ブームの第一端は前記マストに連接させ、前記メインセールには第一端と第二端と第三端とを含む複数の端部を備え、前記メインセールの第一端は前記マストの第二端に連接し、前記メインセールの第二端は前記ブームの第一端に連接し、前記メインセールの第三端は前記ブームの第二端に連接することを特徴とする請求項1記載の帆船。
【請求項3】
前記帆船には更に前記船体の左舷に連接する第一軸方向プーリーと前記船体の右舷に連接する第二軸方向プーリーとを設け、前記第一ジブセールの第三端を前記第一軸方向プーリーによって第一キャプスタンに連接し、前記第二ジブセールの第三端を前記第二軸方向プーリーによって第二キャプスタンに連接することを特徴とする請求項1或いは請求項2記載の帆船。
【請求項4】
前記船体モジュールには船体を備え、前記第一固定部は船体左側の船べりに配置し、前記第二固定部は船体右側の船べりに配置することを特徴とする請求項1記載の帆船。
【請求項5】
前記船体モジュールには複数の船体を備え、前記第一固定部を船体モジュールの最も左側の舳先或いは船べりに連結し、前記第二固定部を船体モジュールの最も右側の舳先或いは船べりに連結することを特徴とする請求項1記載の帆船。
【請求項6】
前記マストの第一端は前記船体モジュールの船の中央部から船尾までの前記中心線上の任意位置に連接させることを特徴とする請求項1記載の帆船。
【請求項7】
前記帆船は、更にジェネカーを含み、前記ジェネカーは、第一端と第二端と第三端とを含む複数の端部を備え、前記ジェネカーの第一端を前記マストの第二端に連接し、前記ジェネカーの第二端を船体モジュールの中心線左側に連接し、前記ジェネカーの第三端を船体モジュールの中心線右側に連接することを特徴とする請求項1記載の帆船。
【請求項8】
前記ジェネカーの第二端は第一固定部或いは第一キャプスタンに連接し、前記ジェネカーの第三端は第二固定部或いは第二キャプスタンに連接することを特徴とする請求項7記載の帆船。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2012−25371(P2012−25371A)
【公開日】平成24年2月9日(2012.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−263617(P2010−263617)
【出願日】平成22年11月26日(2010.11.26)
【出願人】(510313016)