平面材を固定するハニカム状3次元立体セル構造体の敷設方法
【課題】セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定することにより意匠性を高めた該構造体の敷設方法の提供。
【解決手段】幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
上記セル構造体を展張し、
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定し、そして
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧する、
を含む前記方法。
【解決手段】幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
上記セル構造体を展張し、
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定し、そして
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧する、
を含む前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハニカム状3次元立体セル構造体の側面を構成するシートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定することにより意匠性を高めた該構造体の敷設方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、土木建築等の分野では、道路の路盤材、歩道の基礎材、仮設道路や擁壁等の土木用途の地盤補強材として、重荷重の支持や浸食防止等のために、以下の特許文献1に開示されるような、ハニカム状3次元立体セル構造体が一般に使用されている。
かかるセル構造体は、例えば、図1に示すように、幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合され、その幅方向と直行する方向に展張した時、該シートにより囲まれたハニカム状のセルが多数形成されるように、構成されている。
【0003】
このようなハニカム状3次元立体セル構造体は、前記したセル構造により、軽量で、強度が優れるという特徴がある。かかるハニカム状3次元セル構造体は、通常、一定の大きさのブロックとして、折り畳まれた状態で、敷設現場に運ばれ、現場で展張して、使用される。例えば、ハニカム状3次元立体セル構造体は、略平面の地表面、例えば、河川堤防の斜面、法面に複数のブロックとして、場合により積層されて、敷設され、各ブロックを互いに連結し、ハニカム状の各セル内に、砂、砕石、コンクリート、現地発生土等の充填材を充填し、転圧して、地盤補強材としての機能が発揮される。
【0004】
従来、敷設する複数のブロックの連結は、例えば、地表面上で展張され、方向を揃えて敷設された隣接するブロックの最外側のストリップ同士を、U字クギ・ステイプラー等で、上から挟むようにして連結する等の各種方法で行われてきた。例えば、以下の特許文献1には、図1に示すように、隣接するハニカム状3次元立体セル構造体のブロックの最外側ストリップの凸部領域に設けられた開口スロット(溝孔)36に、挿入部材44とハンドル部材70をもつブロック接続治具24を挿入して、これを約90度回転させることにより、隣接するブロック同士を連結する方法及び該接続治具が開示されている(図2参照)。
特許文献1に開示されるハニカム状3次元立体セル構造体のブロックの側面は、各セルの形状に応じた波型となる(図9参照)。このため、該側面を略平面とすることが景観上好ましい場合に対処できないという課題があった。
【0005】
これに対して、以下の特許文献2には、ハニカム状立体補強材に土砂・砕石等を充填したハニカム構造体を構築するに際して、ハニカム構造体の端部側面の位置を固定するために設けられる支持具であって、ハニカム構造体端部側面と接する長方形状板と、地面と接する長方形状板からなり、ハニカム構造体端部側面と接する長方形状板の一辺と地面と接する長方形状板がほぼ垂直に結合したハニカム構造体建築用支持具8が開示されている(請求項1と2参照)。本願明細書に添付する図3〜5から分かるように、特許文献2に記載された支持具がL型であるため、セル構造体の湾曲した側面に沿うことはできず、また、該支持具は構造が複雑であり、また、ステンレスなどの耐食性のある金属でることが材質として望ましいと記載されるため(段落0026)、一般に高コストである。
【0006】
また、以下の特許文献3には、ハニカム状立体補強材に充填材を充填したハニカム構造体を水平に積層して構築するハニカム擁壁の小口部に設置される小口止め型枠であって、壁面部と底面部とからなるL字状の小口止め型枠が記載されている(請求項1参照)。本願明細書に添付する図6〜8から分かるように、文字通りL字型であるため、セル構造体の湾曲した側面に沿うことはできず、また、耐食性向上のため、亜鉛80〜95重量%及びアルミニウム5〜20重量5からなる合金でメッキ処理されている鋼線(段落0028)やエキスパンドメタル(段落0026)からなるため、一般に高コストである。
【0007】
ところで、ハニカム状3次元立体セル構造体を積層する場合、直線状の型枠を用いて構築された積層セル構造体の外壁面は直線状になるものの、直線状の型枠を用いずに構築された場合や、そもそも構築すべき積層構築物の外壁が直線状でなく、湾曲したものであることが想定されている場合には、当然に直線状の外壁は存在しない。したがって、積層セル構造体の外壁に意匠性をもたせたい場合、標示や化粧を施したい場合、あるいは個々のセルの凹凸を線状にして、施行面積を単純化した場合などに、特許文献2又は3に記載されたようなL字型の型枠では対応できない。すなわち、現状では、湾曲した、セル構造体のの最外側シート又はストリップに平面材を係止して意匠性や美観を高めることは実施されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第US2010/0119766A1号公報
【特許文献2】特開2008−248655号公報
【特許文献3】特開2009−281084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定することにより意匠性を高めた該構造体の敷設方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明者らは、鋭意検討し、実験を重ねた結果、セル構造体の側面を構成するシートの外部表面を覆い隠すように、L字型ではなく、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて該シートに固定することにより意匠性を高めることができることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
【0011】
[1]幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
上記セル構造体を展張し、
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定し、そして
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧する、
を含む前記方法。
【0012】
[2]前記セル構造体を展張するステップにおいて、杭を地面に打ち込むことにより展張状態を保持し、
前記平面材を、該セル構造体の側面を構成する該シートを介して、該杭に固定する、前記[1]に記載の方法。
【0013】
[3]前記係止手段が、ボルトとナットである、前記[1]又は[2]に記載の方法。
【0014】
[4]幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定し、
上記セル構造体を展張し、そして
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧する、
を含む前記方法。
【0015】
[5]前記係止手段は、前記長片状の樹脂又はシートの該平面材と接すべき凸領域に設けられた開口スロットと、前記平面材に設けられた開口ストットとが重なり合うように配置され、そしてかかる重なり合う両開口スロットにブロック接続治具を貫通させて、該シートと該平面材を固定する係止手段である、前記[1]又は[4]に記載の方法。
【0016】
[6]前記平面材が、樹脂又は再生樹脂からなる、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
【0017】
[7]前記[1]〜[6]のいずれかに記載の方法により構築された前記ハニカム状3次元立体セル構造体の積層構造物。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るセル構造体の敷設方法においては、セル構造体の側面を構成するシートの外部表面を覆い隠すように、L字型ではなく、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて該シートに固定することにより意匠性を高めることができる。本発明に係る平面材は可撓性であるため、セル構造体の側面に位置するシート又はストリップの凸部の接線が直線状でなく、湾曲していても該シート又はストリップに固定することができる。また、該平面材の材質を樹脂又は再生樹脂とすれば低コストである。さらに、係止手段として、例えば、従来技術のブロック接続治具24を使用することができる(図1、2、11参照)。また、本発明に係るセル構造体の敷設方法においては、該平面材は、展張の前後のいずれにも係止手段により、セル構造体に固定することができる。あるいは、最外側のセル内に杭を地面に打ち込むことにより展張状態を保持し、平面材を、該セル構造体の側面を構成する該シートを介して、該杭に、例えば、ボルトとナットを用いて、固定することができる。シートではなく、杭に固定する場合には、平面材の垂直性が高くなり、美しい施工が可能となる。杭の材料を、平面材と同様に樹脂又は再生樹脂とすればさらに低コストとなる。平面材に、標識等を取り付けたりして積層セル構造体の壁面の意匠性や美観を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】ハニカム状3次元立体セル構造体の概略図(特許文献1のFIG.1A)。
【図2】ハニカム状3次元構造体の隣接する複数のブロック同士を接続するためのブロック接続治具の概略図(特許文献1のFIG.5)。
【図3】特許文献2に記載のハニカム構造体構築用支持具(L型)の概略図(特許文献2の図3)。
【図4】特許文献2に記載の支持具(L型)の施工例の斜視図である(特許文献2の図5)。
【図5】特許文献2に記載の支持具(L型)及びハニカム構造体施行例の斜視図である(特許文献2の図6)。
【図6】特許文献3に記載の小口止め型枠の(L型エキスパンドメタル状)の斜視図である(特許文献3の図5)。
【図7】特許文献3に記載の小口止め型枠の(L型エキスパンドメタル状)の施行時の斜視図である(特許文献3の図7)。
【図8】特許文献3に記載の小口止め型枠の(L型エキスパンドメタル状)を用いたハニカム擁壁完成時の斜視図である(特許文献3の図8)。
【図9】ハニカム状3次元立体セル構造体に充填材を充填し転圧したブロックの具体例(本発明に係る平面材を固定していない)を示す図面に代わる写真である。
【図10】本発明に係る平面材の固定の一例を示す概略図。
【図11】本発明に係る平面材の固定の他の例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、第一の態様において、幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互い所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
上記セル構造体を展張し、
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧し、そして
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定する、
を含む前記方法に関する。
【0021】
すなわち、第一の態様では、可撓性を有する材料からなる平面材は、展張後、充填前に固定される。かかる固定は、例えば、前記セル構造体を展張するステップにおいて、杭を地面に打ち込むことにより展張状態を保持し、前記平面材を、該セル構造体の側面を構成する該シートを介して、例えば、係止手段としてボルトとナットを用いて該杭に固定するような方法で行われる(図10参照)。
【0022】
本発明は、第二の態様において、幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互い所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定し、
上記セル構造体を展張し、そして
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧する、
を含む前記方法に関する。
【0023】
すなわち、第二の態様においては、可撓性を有する材料からなる平面材は、展張、充填前に固定される。前記係止手段としては、図11に示すように、前記長片状の樹脂又はシートの該平面材と接すべき凸領域に設けられた開口スロットと、前記平面材に設けられた開口スロットとが重なり合うように配置され、そしてかかる重なり合う両開口スロットにブロック接続治具を貫通させて、該シートと該平面材を固定する係止手段であることができる。
【0024】
以下、ハニカム状3次元立体セル構造体、係止手段、可撓性を有する材料からなる平面材について説明する。
[ハニカム状3次元立体セル構造体]
幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互い所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体とは、一般に、土木建築等の分野で、道路の路盤材、歩道の基礎材、仮設道路や擁壁、河川堤防の法面保護等の土木用途の地盤補強材として、重荷重の支持、浸食防止等のために使用される、例えば、特許文献1に開示されるような、ハニカム状3次元立体セル構造体であることができるが、これに限定されるものではない。前記樹脂又は繊維シートの材質は特に限定されないが、耐候性の観点からポリエチレンが好ましい。樹脂又は繊維シートの接合の間隔(ピッチ)は200〜800mmが好ましい。前記接合は、例えば、熱融着等の手段によって行われる。前記ハニカム状3次元立体セル構造体の各ブロックは、好ましくは縦3〜40個、横5〜10個のセルを有する。セル構造体の展張後の大きさは、好ましくは縦700〜6000mm、横2000〜3500mm、長辺状の樹脂又は繊維シートの高さ100〜400mmである。
【0025】
かかるセル構造体は、一般には、ブロック毎に、折り畳んで現場に搬入され、施工地表面上で展張され、ブロック同士を連結し、形成された各セルに砂、砕石、コンクリート、現地発生土等の充填材を充填し、転圧することにより、例えば、河川の堤防法面に敷設される。但し、かかるセル構造体のブロックは積層されて盛土壁面等を構築するために使用することもできる。
【0026】
図1に示すように、隣接するセル構造体第一ブロック20とセル構造体第二ブロック22において長片状の樹脂又はシート26の最外側の凸領域内に開口スロット(溝孔)36が設けられている。かかる開口スロット(溝孔)36は、ブロック接続治具24がその中に貫通することができる程度の大きさであることができる。本発明においては、図11に示すように、かかるブロック接続治具24を、平面材を固定する係止手段としても使用することができる。
【0027】
[係止手段]
係止手段は、前記したように、図2に示すような、ブロック接続治具24であることができる。その他の係止手段としては、図10に示すような、最外側のセル内に杭を地面に打ち込むことにより展張状態を保持し、平面材を、該セル構造体の側面を構成する該シートを介して、該杭に、例えば、ボルトとナットを用いて、固定するようなものであることができる。平面材を、ブロック接続治具24でシートに固定するのではなく、杭に固定する場合には、杭の垂直性を確保すれば、これに固定される平面材の垂直性も高くなるため、美しい施工が可能となる。杭の材料を、平面材と同様に樹脂又は再生樹脂とすればさらに低コストとなる。杭と平面材との係止手段は、例えば、ボルトとナットであることができるが、これに限定されない。
【0028】
[可撓性を有する材料からなる平面材]
可撓性を有する材料からなる平面材は、図10と11に示すように、セル構造体のシート又はストリップの垂直方向の幅と略同一のタテ方向の長さと一定のヨコ方向(シートの幅方向)の長さをもった長方形の形状であることができる。例えば、タテ約10〜30cm×ヨコ100〜300cmの長方形であることができる。平面材の材料によるが、作業者が容易に施工でき、かつ施工後に長期に亘りその形状を保持できる程度の可撓性を持たせるため、平面材の厚さは、例えば、約0.5mm〜5mmであることが好ましい。平面材の材料又は材質は、特に限定されないが、可撓性を有する材料として金属、プラスチック、織布又は不織布等であることができる。耐候性の樹脂又は再生樹脂であることが、コスト又は環境の観点から好ましい。また、必要により、平面材の外表面には、標識を付したり、塗料でイラストを描いたりしてもよい。平面材は、セル構造体の意匠性や美観を高めるために用いられるため、かかる用途に相応しい材料又は材質等である必要がある。また、作業性の観点から、平面材の重量は軽量であることが好ましい。
【0029】
本発明に係る平面材の固定方法等は、図10及び11を見れば、技術常識を参酌して、当業者にとって明らかであろう。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、ハニカム状3次元立体セル構造体の側面を構成するシートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定することにより意匠性を高めた該構造体の敷設方法であるため、意匠性を高めたいセル構造体を敷設する土木分野において、好適に利用可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 ハニカム状立体補強材
7 充填材
8 支持具
9 孔
10 補強部材
11 補強部材接続用スリット
13 小口止め型枠
14 壁面部
15 底面部
16 背面地山部
17 側面部山部
19 ハニカム状3次元立体セル構造体
20 セル構造体第一ブロック
22 セル構造体第二ブロック
24 ブロック接続治具
26 ストリップ(長片状の樹脂又は繊維シート)
32 セル
34 孔
36 開口スロット(溝孔)
44 第一挿入部材
47 第二挿入部材
54 挿入部材プレート
55 挿入部材プレート
61 ブリッジ部材
62 ブリッジ部材
64 柄部材
70 ハンドル部材
80 本発明に係る平面材
81 杭
82 ボルト・ナット固定手段
83 開口スロット(溝孔)
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハニカム状3次元立体セル構造体の側面を構成するシートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定することにより意匠性を高めた該構造体の敷設方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、土木建築等の分野では、道路の路盤材、歩道の基礎材、仮設道路や擁壁等の土木用途の地盤補強材として、重荷重の支持や浸食防止等のために、以下の特許文献1に開示されるような、ハニカム状3次元立体セル構造体が一般に使用されている。
かかるセル構造体は、例えば、図1に示すように、幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合され、その幅方向と直行する方向に展張した時、該シートにより囲まれたハニカム状のセルが多数形成されるように、構成されている。
【0003】
このようなハニカム状3次元立体セル構造体は、前記したセル構造により、軽量で、強度が優れるという特徴がある。かかるハニカム状3次元セル構造体は、通常、一定の大きさのブロックとして、折り畳まれた状態で、敷設現場に運ばれ、現場で展張して、使用される。例えば、ハニカム状3次元立体セル構造体は、略平面の地表面、例えば、河川堤防の斜面、法面に複数のブロックとして、場合により積層されて、敷設され、各ブロックを互いに連結し、ハニカム状の各セル内に、砂、砕石、コンクリート、現地発生土等の充填材を充填し、転圧して、地盤補強材としての機能が発揮される。
【0004】
従来、敷設する複数のブロックの連結は、例えば、地表面上で展張され、方向を揃えて敷設された隣接するブロックの最外側のストリップ同士を、U字クギ・ステイプラー等で、上から挟むようにして連結する等の各種方法で行われてきた。例えば、以下の特許文献1には、図1に示すように、隣接するハニカム状3次元立体セル構造体のブロックの最外側ストリップの凸部領域に設けられた開口スロット(溝孔)36に、挿入部材44とハンドル部材70をもつブロック接続治具24を挿入して、これを約90度回転させることにより、隣接するブロック同士を連結する方法及び該接続治具が開示されている(図2参照)。
特許文献1に開示されるハニカム状3次元立体セル構造体のブロックの側面は、各セルの形状に応じた波型となる(図9参照)。このため、該側面を略平面とすることが景観上好ましい場合に対処できないという課題があった。
【0005】
これに対して、以下の特許文献2には、ハニカム状立体補強材に土砂・砕石等を充填したハニカム構造体を構築するに際して、ハニカム構造体の端部側面の位置を固定するために設けられる支持具であって、ハニカム構造体端部側面と接する長方形状板と、地面と接する長方形状板からなり、ハニカム構造体端部側面と接する長方形状板の一辺と地面と接する長方形状板がほぼ垂直に結合したハニカム構造体建築用支持具8が開示されている(請求項1と2参照)。本願明細書に添付する図3〜5から分かるように、特許文献2に記載された支持具がL型であるため、セル構造体の湾曲した側面に沿うことはできず、また、該支持具は構造が複雑であり、また、ステンレスなどの耐食性のある金属でることが材質として望ましいと記載されるため(段落0026)、一般に高コストである。
【0006】
また、以下の特許文献3には、ハニカム状立体補強材に充填材を充填したハニカム構造体を水平に積層して構築するハニカム擁壁の小口部に設置される小口止め型枠であって、壁面部と底面部とからなるL字状の小口止め型枠が記載されている(請求項1参照)。本願明細書に添付する図6〜8から分かるように、文字通りL字型であるため、セル構造体の湾曲した側面に沿うことはできず、また、耐食性向上のため、亜鉛80〜95重量%及びアルミニウム5〜20重量5からなる合金でメッキ処理されている鋼線(段落0028)やエキスパンドメタル(段落0026)からなるため、一般に高コストである。
【0007】
ところで、ハニカム状3次元立体セル構造体を積層する場合、直線状の型枠を用いて構築された積層セル構造体の外壁面は直線状になるものの、直線状の型枠を用いずに構築された場合や、そもそも構築すべき積層構築物の外壁が直線状でなく、湾曲したものであることが想定されている場合には、当然に直線状の外壁は存在しない。したがって、積層セル構造体の外壁に意匠性をもたせたい場合、標示や化粧を施したい場合、あるいは個々のセルの凹凸を線状にして、施行面積を単純化した場合などに、特許文献2又は3に記載されたようなL字型の型枠では対応できない。すなわち、現状では、湾曲した、セル構造体のの最外側シート又はストリップに平面材を係止して意匠性や美観を高めることは実施されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】米国特許出願公開第US2010/0119766A1号公報
【特許文献2】特開2008−248655号公報
【特許文献3】特開2009−281084号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定することにより意匠性を高めた該構造体の敷設方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
発明者らは、鋭意検討し、実験を重ねた結果、セル構造体の側面を構成するシートの外部表面を覆い隠すように、L字型ではなく、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて該シートに固定することにより意匠性を高めることができることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下のとおりのものである。
【0011】
[1]幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
上記セル構造体を展張し、
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定し、そして
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧する、
を含む前記方法。
【0012】
[2]前記セル構造体を展張するステップにおいて、杭を地面に打ち込むことにより展張状態を保持し、
前記平面材を、該セル構造体の側面を構成する該シートを介して、該杭に固定する、前記[1]に記載の方法。
【0013】
[3]前記係止手段が、ボルトとナットである、前記[1]又は[2]に記載の方法。
【0014】
[4]幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定し、
上記セル構造体を展張し、そして
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧する、
を含む前記方法。
【0015】
[5]前記係止手段は、前記長片状の樹脂又はシートの該平面材と接すべき凸領域に設けられた開口スロットと、前記平面材に設けられた開口ストットとが重なり合うように配置され、そしてかかる重なり合う両開口スロットにブロック接続治具を貫通させて、該シートと該平面材を固定する係止手段である、前記[1]又は[4]に記載の方法。
【0016】
[6]前記平面材が、樹脂又は再生樹脂からなる、前記[1]〜[5]のいずれかに記載の方法。
【0017】
[7]前記[1]〜[6]のいずれかに記載の方法により構築された前記ハニカム状3次元立体セル構造体の積層構造物。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係るセル構造体の敷設方法においては、セル構造体の側面を構成するシートの外部表面を覆い隠すように、L字型ではなく、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて該シートに固定することにより意匠性を高めることができる。本発明に係る平面材は可撓性であるため、セル構造体の側面に位置するシート又はストリップの凸部の接線が直線状でなく、湾曲していても該シート又はストリップに固定することができる。また、該平面材の材質を樹脂又は再生樹脂とすれば低コストである。さらに、係止手段として、例えば、従来技術のブロック接続治具24を使用することができる(図1、2、11参照)。また、本発明に係るセル構造体の敷設方法においては、該平面材は、展張の前後のいずれにも係止手段により、セル構造体に固定することができる。あるいは、最外側のセル内に杭を地面に打ち込むことにより展張状態を保持し、平面材を、該セル構造体の側面を構成する該シートを介して、該杭に、例えば、ボルトとナットを用いて、固定することができる。シートではなく、杭に固定する場合には、平面材の垂直性が高くなり、美しい施工が可能となる。杭の材料を、平面材と同様に樹脂又は再生樹脂とすればさらに低コストとなる。平面材に、標識等を取り付けたりして積層セル構造体の壁面の意匠性や美観を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】ハニカム状3次元立体セル構造体の概略図(特許文献1のFIG.1A)。
【図2】ハニカム状3次元構造体の隣接する複数のブロック同士を接続するためのブロック接続治具の概略図(特許文献1のFIG.5)。
【図3】特許文献2に記載のハニカム構造体構築用支持具(L型)の概略図(特許文献2の図3)。
【図4】特許文献2に記載の支持具(L型)の施工例の斜視図である(特許文献2の図5)。
【図5】特許文献2に記載の支持具(L型)及びハニカム構造体施行例の斜視図である(特許文献2の図6)。
【図6】特許文献3に記載の小口止め型枠の(L型エキスパンドメタル状)の斜視図である(特許文献3の図5)。
【図7】特許文献3に記載の小口止め型枠の(L型エキスパンドメタル状)の施行時の斜視図である(特許文献3の図7)。
【図8】特許文献3に記載の小口止め型枠の(L型エキスパンドメタル状)を用いたハニカム擁壁完成時の斜視図である(特許文献3の図8)。
【図9】ハニカム状3次元立体セル構造体に充填材を充填し転圧したブロックの具体例(本発明に係る平面材を固定していない)を示す図面に代わる写真である。
【図10】本発明に係る平面材の固定の一例を示す概略図。
【図11】本発明に係る平面材の固定の他の例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、第一の態様において、幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互い所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
上記セル構造体を展張し、
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧し、そして
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定する、
を含む前記方法に関する。
【0021】
すなわち、第一の態様では、可撓性を有する材料からなる平面材は、展張後、充填前に固定される。かかる固定は、例えば、前記セル構造体を展張するステップにおいて、杭を地面に打ち込むことにより展張状態を保持し、前記平面材を、該セル構造体の側面を構成する該シートを介して、例えば、係止手段としてボルトとナットを用いて該杭に固定するような方法で行われる(図10参照)。
【0022】
本発明は、第二の態様において、幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互い所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定し、
上記セル構造体を展張し、そして
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧する、
を含む前記方法に関する。
【0023】
すなわち、第二の態様においては、可撓性を有する材料からなる平面材は、展張、充填前に固定される。前記係止手段としては、図11に示すように、前記長片状の樹脂又はシートの該平面材と接すべき凸領域に設けられた開口スロットと、前記平面材に設けられた開口スロットとが重なり合うように配置され、そしてかかる重なり合う両開口スロットにブロック接続治具を貫通させて、該シートと該平面材を固定する係止手段であることができる。
【0024】
以下、ハニカム状3次元立体セル構造体、係止手段、可撓性を有する材料からなる平面材について説明する。
[ハニカム状3次元立体セル構造体]
幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互い所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体とは、一般に、土木建築等の分野で、道路の路盤材、歩道の基礎材、仮設道路や擁壁、河川堤防の法面保護等の土木用途の地盤補強材として、重荷重の支持、浸食防止等のために使用される、例えば、特許文献1に開示されるような、ハニカム状3次元立体セル構造体であることができるが、これに限定されるものではない。前記樹脂又は繊維シートの材質は特に限定されないが、耐候性の観点からポリエチレンが好ましい。樹脂又は繊維シートの接合の間隔(ピッチ)は200〜800mmが好ましい。前記接合は、例えば、熱融着等の手段によって行われる。前記ハニカム状3次元立体セル構造体の各ブロックは、好ましくは縦3〜40個、横5〜10個のセルを有する。セル構造体の展張後の大きさは、好ましくは縦700〜6000mm、横2000〜3500mm、長辺状の樹脂又は繊維シートの高さ100〜400mmである。
【0025】
かかるセル構造体は、一般には、ブロック毎に、折り畳んで現場に搬入され、施工地表面上で展張され、ブロック同士を連結し、形成された各セルに砂、砕石、コンクリート、現地発生土等の充填材を充填し、転圧することにより、例えば、河川の堤防法面に敷設される。但し、かかるセル構造体のブロックは積層されて盛土壁面等を構築するために使用することもできる。
【0026】
図1に示すように、隣接するセル構造体第一ブロック20とセル構造体第二ブロック22において長片状の樹脂又はシート26の最外側の凸領域内に開口スロット(溝孔)36が設けられている。かかる開口スロット(溝孔)36は、ブロック接続治具24がその中に貫通することができる程度の大きさであることができる。本発明においては、図11に示すように、かかるブロック接続治具24を、平面材を固定する係止手段としても使用することができる。
【0027】
[係止手段]
係止手段は、前記したように、図2に示すような、ブロック接続治具24であることができる。その他の係止手段としては、図10に示すような、最外側のセル内に杭を地面に打ち込むことにより展張状態を保持し、平面材を、該セル構造体の側面を構成する該シートを介して、該杭に、例えば、ボルトとナットを用いて、固定するようなものであることができる。平面材を、ブロック接続治具24でシートに固定するのではなく、杭に固定する場合には、杭の垂直性を確保すれば、これに固定される平面材の垂直性も高くなるため、美しい施工が可能となる。杭の材料を、平面材と同様に樹脂又は再生樹脂とすればさらに低コストとなる。杭と平面材との係止手段は、例えば、ボルトとナットであることができるが、これに限定されない。
【0028】
[可撓性を有する材料からなる平面材]
可撓性を有する材料からなる平面材は、図10と11に示すように、セル構造体のシート又はストリップの垂直方向の幅と略同一のタテ方向の長さと一定のヨコ方向(シートの幅方向)の長さをもった長方形の形状であることができる。例えば、タテ約10〜30cm×ヨコ100〜300cmの長方形であることができる。平面材の材料によるが、作業者が容易に施工でき、かつ施工後に長期に亘りその形状を保持できる程度の可撓性を持たせるため、平面材の厚さは、例えば、約0.5mm〜5mmであることが好ましい。平面材の材料又は材質は、特に限定されないが、可撓性を有する材料として金属、プラスチック、織布又は不織布等であることができる。耐候性の樹脂又は再生樹脂であることが、コスト又は環境の観点から好ましい。また、必要により、平面材の外表面には、標識を付したり、塗料でイラストを描いたりしてもよい。平面材は、セル構造体の意匠性や美観を高めるために用いられるため、かかる用途に相応しい材料又は材質等である必要がある。また、作業性の観点から、平面材の重量は軽量であることが好ましい。
【0029】
本発明に係る平面材の固定方法等は、図10及び11を見れば、技術常識を参酌して、当業者にとって明らかであろう。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、ハニカム状3次元立体セル構造体の側面を構成するシートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定することにより意匠性を高めた該構造体の敷設方法であるため、意匠性を高めたいセル構造体を敷設する土木分野において、好適に利用可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 ハニカム状立体補強材
7 充填材
8 支持具
9 孔
10 補強部材
11 補強部材接続用スリット
13 小口止め型枠
14 壁面部
15 底面部
16 背面地山部
17 側面部山部
19 ハニカム状3次元立体セル構造体
20 セル構造体第一ブロック
22 セル構造体第二ブロック
24 ブロック接続治具
26 ストリップ(長片状の樹脂又は繊維シート)
32 セル
34 孔
36 開口スロット(溝孔)
44 第一挿入部材
47 第二挿入部材
54 挿入部材プレート
55 挿入部材プレート
61 ブリッジ部材
62 ブリッジ部材
64 柄部材
70 ハンドル部材
80 本発明に係る平面材
81 杭
82 ボルト・ナット固定手段
83 開口スロット(溝孔)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
上記セル構造体を展張し、
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定し、そして
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧する、
を含む前記方法。
【請求項2】
前記セル構造体を展張するステップにおいて、杭を地面に打ち込むことにより展張状態を保持し、
前記平面材を、該セル構造体の側面を構成する該シートを介して、該杭に固定する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記係止手段が、ボルトとナットである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定し、
上記セル構造体を展張し、そして
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧する、
を含む前記方法。
【請求項5】
前記係止手段は、前記長片状の樹脂又はシートの該平面材と接すべき凸領域に設けられた開口スロットと、前記平面材に設けられた開口スロットとが重なり合うように配置され、そしてかかる重なり合う両開口スロットにブロック接続治具を貫通させて、該シートと該平面材を固定する係止手段である、請求項1又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記平面材が、樹脂又は再生樹脂からなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法により構築された前記ハニカム状3次元立体セル構造体の積層構造物。
【請求項1】
幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
上記セル構造体を展張し、
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定し、そして
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧する、
を含む前記方法。
【請求項2】
前記セル構造体を展張するステップにおいて、杭を地面に打ち込むことにより展張状態を保持し、
前記平面材を、該セル構造体の側面を構成する該シートを介して、該杭に固定する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記係止手段が、ボルトとナットである、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
幅方向に並設された複数の長片状の樹脂又は繊維シートを互いに所定の間隔で千鳥状に繰り返し部分的に接合し、これを前記幅方向と直交する方向に展張することによってハニカム状のセルを形成するハニカム状3次元立体セル構造体の複数のブロックを敷設する方法であって、以下のステップ:
該セル構造体の側面を構成する該シートの外部表面を覆い隠すように、可撓性を有する材料からなる平面材を、係止手段を用いて固定し、
上記セル構造体を展張し、そして
該展張された各セルの内部に、砂、砕石、コンクリート又は現地発生土を含む充填材を充填、転圧する、
を含む前記方法。
【請求項5】
前記係止手段は、前記長片状の樹脂又はシートの該平面材と接すべき凸領域に設けられた開口スロットと、前記平面材に設けられた開口スロットとが重なり合うように配置され、そしてかかる重なり合う両開口スロットにブロック接続治具を貫通させて、該シートと該平面材を固定する係止手段である、請求項1又は4に記載の方法。
【請求項6】
前記平面材が、樹脂又は再生樹脂からなる、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法により構築された前記ハニカム状3次元立体セル構造体の積層構造物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図10】
【図11】
【図9】
【公開番号】特開2013−11099(P2013−11099A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144243(P2011−144243)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(591041196)旭化成ジオテック株式会社 (25)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(591041196)旭化成ジオテック株式会社 (25)
【Fターム(参考)】
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