説明

広告配信システム及び広告配信方法

【課題】利用者の購買傾向、嗜好を反映した広告を放送する。
【解決手段】広告代理店サーバ104にて、携帯端末101から放送事業者サーバ103を介して送信されてきた商品に固有に付与された商品識別情報に基づいて、広告代理店サーバ104が有する、商品識別情報と特典情報とを対応付けて記憶するデータベースの中が検索されて特典情報が取得され、取得された特典情報が放送事業者サーバ103へ送信され、放送事業者サーバ103にて、広告代理店サーバ104から送信されてきた特典情報に基づいて広告が生成され、生成された広告が携帯端末101へ放送される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広告を配信する広告配信システム及び広告配信方法に関し、特にモバイル放送を利用して広告を配信する広告配信システム及び広告配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネットを利用して商品を販売するインターネット販売が急速に普及してきている。また、消費者に対して、このインターネットを利用して販売する商品の購入を促すために、インターネットを利用して当該商品に関わる広告の配信が行われている。
【0003】
さらに、配信された広告を消費者が聴取することにより商品が販売された商品販売実績に基づいて、当該広告を配信した放送事業者が当該広告の広告料金を決定するシステムが考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
この技術を用いることにより、配信された広告により、消費者が当該広告に記載された商品を購入することを促す効果がどの程度あるのかを実証することもできる。
【特許文献1】特開2001−236443号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した技術においては、消費者の購買傾向や嗜好などを把握することができないため、配信される広告として当該消費者の購買傾向や嗜好などに適応した情報を配信することができないという問題点がある。
【0006】
本発明は、上述した課題を解決する広告配信システム及び広告配信方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明は、
携帯端末と、商品の広告を生成し、該広告を前記携帯端末へ放送する広告放送サーバと、前記広告を生成するための特典情報を前記広告放送サーバへ提供する広告情報サーバとから構成される広告配信システムにおいて、
前記広告情報サーバは、前記商品に固有に付与された商品識別情報と前記特典情報とを対応付けて記憶する特典情報データベースを有し、前記携帯端末から前記広告放送サーバを介して送信されてきた前記商品識別情報に基づいて、前記特典情報データベースを検索して前記特典情報を取得し、該特典情報を前記広告放送サーバへ送信し、
前記広告放送サーバは、前記広告情報サーバから送信されてきた特典情報に基づいて広告を生成し、該広告を前記携帯端末へ放送することを特徴とする。
【0008】
また、携帯端末と、商品の広告を生成し、該広告を前記携帯端末へ放送する広告放送サーバと、前記広告を生成するための特典情報を前記広告放送サーバへ提供する広告情報サーバとから構成される広告配信システムにおける広告配信方法であって、
前記広告情報サーバが、携帯端末から前記広告放送サーバを介して送信されてきた商品に固有に付与された商品識別情報に基づいて、当該広告情報サーバが有する、前記商品識別情報と前記特典情報とを対応付けて記憶する特典情報データベースを検索して前記特典情報を取得する処理と、
前記広告情報サーバが、前記取得した特典情報を前記広告放送サーバへ送信する処理と、
前記広告放送サーバが、前記広告情報サーバから送信されてきた特典情報に基づいて広告を生成する処理と、
前記広告放送サーバが、前記広告を前記携帯端末へ放送する処理とを有する。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように本発明においては、広告情報サーバにて、携帯端末から広告放送サーバを介して送信されてきた商品に固有に付与された商品識別情報に基づいて、当該広告情報サーバが有する、商品識別情報と特典情報とを対応付けて記憶する特典情報データベースの中が検索されて特典情報が取得され、取得された特典情報が広告放送サーバへ送信され、広告放送サーバにて、広告情報サーバから送信されてきた特典情報に基づいて広告が生成され、生成された広告が携帯端末へ放送される構成としたため、利用者の購買傾向、嗜好を反映した広告を放送することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0011】
図1は、本発明の広告配信システムの一形態を示す図である。
【0012】
本形態は図1に示すように、携帯端末101と、販売店装置102と、放送事業者サーバ103と、広告代理店サーバ104とから構成されている。
【0013】
携帯端末101は、一般的な無線通信機能と、電子決済機能と、モバイル放送を受信する機能とを有する端末である。さらに、携帯端末101は、モバイル放送を視聴した場合、その視聴履歴である視聴情報を記憶する。
【0014】
販売店装置102は、放送事業者サーバ103から放送される広告に記載された商品を販売する販売店が有する商品サーバである。販売店装置102は、携帯端末101と、放送事業者サーバ103との間にてデータの送受信が可能である。
【0015】
放送事業者サーバ103は、販売店装置102を用いて販売される商品が記載された広告を携帯端末101へモバイル放送するモバイル放送事業者が有する広告放送サーバである。
【0016】
図2は、図1に示した放送事業者サーバ103の一構成例を示す図である。
【0017】
図1に示した放送事業者サーバ103には図2に示すように、信号送受信部301と、顧客管理部302と、購入履歴管理部303と、個別コンテンツ生成部304と、放送部305と、放送履歴管理部306と、統合管理部307とが設けられている。
【0018】
信号送受信部301は、販売店装置102及び広告代理店サーバ104との間にてデータの送受信を行う。
【0019】
顧客管理部302は、顧客情報である携帯端末101を識別するために固有に付与された端末IDを管理する。この顧客情報を管理するために、メモリ等の記憶素子を使用して顧客情報を記憶した顧客情報データベースを構成するものであっても良い。
【0020】
購入履歴管理部303は、販売店装置102から送信されてきた端末ID、商品ID(商品を識別するために当該商品固有に付与されたID)及び携帯端末101によって当該商品が購入された購入日時を管理する。これら情報を管理するために、メモリ等の記憶素子を使用して当該情報を記憶した購入履歴情報データベースを構成するものであっても良い。また、販売店装置102から送信されてきた端末IDと、顧客管理部302にて管理されている端末IDとの照合を行う。
【0021】
個別コンテンツ生成部304は、広告代理店サーバ104から送信されてきた特典情報に基づいて、当該特典情報の広告である個別コンテンツを生成する。
【0022】
放送部305は、個別コンテンツ生成部304にて生成された個別コンテンツを、携帯端末101へモバイル放送する。また、モバイル放送した放送履歴情報を放送履歴管理部306へ出力する。ここで、放送履歴情報は、端末ID、放送日時及び特典情報が含まれる。
【0023】
放送履歴管理部306は、放送部305から出力された放送履歴情報を管理する。この放送履歴情報を管理するために、メモリ等の記憶素子を使用して放送履歴情報を記憶した放送履歴情報データベースを構成するものであっても良い。
【0024】
統合管理部307は、放送履歴管理部306にて管理されている特典情報と、携帯端末101から送信されてきた視聴情報とを比較し、その比較結果に基づいて広告効果情報を信号送受信部301を介して広告代理店サーバ104へ送信する。
【0025】
また、広告代理店サーバ104は、販売店装置102を用いて販売される商品についての特典情報を管理し、特典情報を放送事業者サーバ103へ提供する広告情報サーバである。また、当該広告の広告料金を算出する。
【0026】
図3は、図1に示した広告代理店サーバ104の一構成例を示す図である。
【0027】
図1に示した広告代理店サーバ104には図3に示すように、送受信部401と、特典情報管理部402と、特典情報データベース403と、従量広告料金算出部404とが設けられている。
【0028】
送受信部401は、放送事業者サーバ103との間にてデータの送受信を行うインタフェース部である。
【0029】
特典情報データベース403は、販売店装置102を用いて販売される商品と、その商品についての特典情報とを対応付けて記憶する。
【0030】
図4は、図3に示した特典情報データベース403の一構造例を示す図である。
【0031】
図3に示した特典情報データベース403の構造は図4に示すように、販売店装置102を用いて販売される商品それぞれに固有に付与された識別情報である商品IDと、当該商品についての特典情報とが対応付けられて記憶されている。例えば、商品ID「ZZZ−1100」と特典情報「ZZZ」とが対応付けられて記憶されている。これは、商品IDが「ZZZ−1100」である商品についての特典情報が「ZZZ」であることを示している。また、商品ID「ZZZ−1101」と特典情報「ZZZ」とが対応付けられて記憶されている。これは、商品IDが「ZZZ−1101」である商品についての特典情報が「ZZZ」であることを示している。また、商品ID「ZZZ−1102」と特典情報「ZZZ」とが対応付けられて記憶されている。これは、商品IDが「ZZZ−1102」である商品についての特典情報が「ZZZ」であることを示している。また、商品ID「XXX−1100」と特典情報「XXX」とが対応付けられて記憶されている。これは、商品IDが「XXX−1100」である商品についての特典情報が「XXX」であることを示している。また、商品ID「XXX−1101」と特典情報「XXX」とが対応付けられて記憶されている。これは、商品IDが「XXX−1101」である商品についての特典情報が「XXX」であることを示している。また、商品ID「XXX−1102」と特典情報「XXX」とが対応付けられて記憶されている。これは、商品IDが「XXX−1102」である商品についての特典情報が「XXX」であることを示している。また、商品ID「XXX−1103」と特典情報「XXX」とが対応付けられて記憶されている。これは、商品IDが「XXX−1103」である商品についての特典情報が「XXX」であることを示している。また、商品ID「XXX−1104」と特典情報「XXX」とが対応付けられて記憶されている。これは、商品IDが「XXX−1104」である商品についての特典情報が「XXX」であることを示している。
【0032】
ここで、特典情報とは、対応付けられた商品IDが付与された商品と関連する商品の情報である。例えば、商品IDが「ZZZ−1100」である商品が男性用スーツである場合、特典情報「ZZZ」には、当該男性用スーツに合う、新作の靴、鞄、ネクタイ等の情報が含まれる。これらの商品を広告するのに必要な画像や価格(定価、特別価格、値引率等)の情報が含まれる。
【0033】
特典情報管理部402は、特典情報データベース403を管理する。
【0034】
従量広告料金算出部404は、放送事業者サーバ103から送信されてきた広告効果情報に基づいて、当該広告の広告料金を算出(決定)する。
【0035】
以下に、上述した広告配信システムにおける広告配信方法について説明する。
【0036】
まずは、図1に示した携帯端末101を所有する利用者が、図1に示した広告配信システムを初めて利用する場合の広告配信方法について説明する。
【0037】
図5は、図1に示した広告配信システムにおける広告配信方法のうち、図1に示した携帯端末101を所有する利用者が、図1に示した広告配信システムを初めて利用する場合の広告配信方法を説明するためのシーケンス図である。
【0038】
まず、初期設定として、当該利用者が放送事業者と契約するために、携帯端末101から放送事業者サーバ103へ携帯端末101の端末IDを送信し、送信された端末IDが顧客管理部302に記憶されることにより、携帯端末101の端末IDが顧客管理部302に登録される。この登録については、一般的なユーザ登録と同じであるため、登録方法の詳細についてはここでは説明しない。
【0039】
上述した初期設定が完了した後、利用者が携帯端末101から販売店装置102にアクセスを行い、所望の商品を購入するための操作として端末IDと当該商品の商品IDを携帯端末101に入力する。すると、入力された端末IDと商品IDと当該商品の購入日時とが携帯端末101から販売店装置102へ送信される(ステップS1)。これは、一般的に用いられているインターネットを用いる商品購入方法と同じである。ここで、購入日時とは、利用者が当該商品を購入した日時、つまり、携帯端末101から端末IDと商品IDとが販売店装置102へ送信された日時である。
【0040】
携帯端末101から送信された端末IDと商品IDとが販売店装置102にて受信されると、当該端末IDと、当該商品IDと、当該購入日時とが販売店装置102から放送事業者サーバ103へ送信される(ステップS2)。
【0041】
販売店装置102から送信された端末IDと、商品IDと、購入日時とが、放送事業部サーバ103の信号送受信部301にて受信されると、購入履歴管理部303によって、受信された端末IDと顧客管理部302に登録されている端末IDとが照合される(ステップS3)。つまり、携帯端末101と放送事業者サーバ103との間に契約関係があるかどうかが判断される。また、当該端末IDと、当該商品IDと、当該購入日時とが、購入履歴管理部303に記憶される。
【0042】
この照合の結果、受信された端末IDと顧客管理部302に登録されている端末IDとが一致した場合、購入履歴管理部303から信号送受信部301を介して広告代理店サーバ104へ商品IDが送信される(ステップS4)。
【0043】
放送事業者サーバ103から送信された商品IDが広告代理店サーバ104の送受信部401にて受信されると、特典情報管理部402によって受信された商品IDに基づいて特典情報データベース403から特典情報が検索される。検索の結果、当該商品IDに対応付けられた特典情報が検出された場合、特典情報管理部402によって当該特典情報が取得される(ステップS5)。
【0044】
特典情報管理部402によって特典情報が取得されると、取得された特典情報が送受信部401から放送事業者サーバ103へ送信される(ステップS6)。
【0045】
広告代理店サーバ104から送信された特典情報が放送事業者サーバ103の信号送受信部301にて受信されると、個別コンテンツ生成部304にて特典情報に基づいて個別コンテンツが生成される(ステップS7)。ここで生成される個別コンテンツは、特典情報に含まれる商品を広告するための当該商品の画像や価格の情報を表示するためのものである。
【0046】
個別コンテンツ生成部304にて生成された個別コンテンツは、放送部305から携帯端末101へ放送される(ステップS8)。
【0047】
放送された個別コンテンツが携帯端末101にて視聴された場合、当該個別コンテンツが視聴された旨を示す情報が視聴情報として携帯端末101に記憶される(ステップS9)。この視聴情報には、特典情報が含まれる。
【0048】
また、放送履歴管理部306に、放送した特典情報と、当該特典情報を放送した対象の端末IDと、放送日時とが記憶される(ステップS10)。
【0049】
次に、図1に示した携帯端末101を所有する利用者が、図1に示した広告配信システムを過去に利用したことがある場合の広告配信方法について説明する。
【0050】
図6は、図1に示した広告配信システムにおける広告配信方法のうち、図1に示した広告配信システムを過去に利用したことがある場合の広告配信方法を説明するためのシーケンス図である。
【0051】
利用者が携帯端末101から販売店装置102にアクセスを行い、所望の商品を購入するための操作として端末IDと当該商品の商品IDを携帯端末101に入力する。すると、ステップS1と同様に、入力された端末IDと商品IDと当該商品の購入日時とが携帯端末101から販売店装置102へ送信される。このとき、携帯端末101に記憶されている視聴情報も送信される(ステップS11)。
【0052】
携帯端末101から送信された端末IDと商品IDと視聴情報と購入日時とが販売店装置102にて受信されると、当該端末IDと、当該商品IDと、当該視聴情報と、当該購入日時とが販売店装置102から放送事業者サーバ103へ送信される(ステップS12)。
【0053】
その後、上述したステップS3〜S10までの処理が行われる。
【0054】
放送事業者サーバ103にてステップS10の処理が行われると、ステップS12にて販売店装置102から送信されてきた端末IDに基づいて、ステップS10にて放送履歴管理部306に記憶された特典情報が統合管理部307によって取得される(ステップS13)。
【0055】
そして、統合管理部307によって取得された特典情報と、ステップS12にて販売店装置102から送信されてきた視聴情報に含まれる特典情報とが、統合管理部307にて比較される(ステップS14)。
【0056】
ステップS14の処理にて、特典情報と視聴情報に含まれる特典情報とが一致した場合、放送した個別コンテンツである広告による広告効果があった旨を示す広告効果情報が統合管理部307から信号送受信部301を介して広告代理店サーバ104へ送信される(ステップS15)。
【0057】
放送事業者サーバ103から送信された広告効果情報が広告代理店サーバ104の送受信部401にて受信されると、当該広告効果情報に基づいて従量広告料金算出部404にて広告料金が算出される(ステップS16)。
【0058】
例えば、視聴情報に視聴回数が含まれるものであっても良い。その場合、広告効果情報に視聴回数を含んでおき、従量広告料金算出部404にて視聴回数に基づいて広告料金が算出されるものであっても良い。また、購入履歴管理部303に記憶された情報から購入回数を広告効果情報に含んでおき、従量広告料金算出部404にて購入回数に基づいて広告料金が算出されるものであっても良い。
(実施例)
実際の処理の流れとして、放送事業者サーバ103を有する放送事業者と端末契約を結んだ携帯端末101(端末ID:ABCCC)との電子決済で、販売店装置102を有する販売店で男性用スーツ(商品ID:ZZZ−1100)を購入した場合を例に挙げて説明する。
【0059】
2007年4月2日、放送事業者サーバ103に購入情報提供を行う販売店装置102にて、携帯端末101を用いて電子決済でスーツ(商品ID:ZZZ−1100)を購入した。この時、携帯端末101の電子決済により、販売店装置102へ購入情報[ABCCC:ZZZ−1100:2007/4/2](2007/4/2に端末ID:ABCCCが商品ID:ZZZ−1100のスーツを購入した)が送信される(ステップS1)。
【0060】
販売店装置102から放送事業者サーバ103へ購入情報[ABCCC:ZZZ−1100:2007/4/2]が送信され(ステップS2)、放送事業者サーバ103の購入履歴管理部303に購入情報[ABCCC:ZZZ−1100:2007/4/2]が記憶される。
【0061】
その後、放送事業者サーバ103の購入履歴管理部303に記憶された購入情報[ABCCC:ZZZ−1100:2007/4/2]の中から、端末ID:ABCCCが抽出され、その端末IDが放送事業者サーバ103と既に契約関係にあるか否かが、顧客管理部302を用いて購入履歴管理部303によって照合される(ステップS3)。
【0062】
放送事業者サーバ103と携帯端末101とに端末契約が存在すると、放送事業者サーバ103の信号送受信部301から広告代理店サーバ104へ購入情報[ABCCC:ZZZ−1100:2007/4/2]から抽出された商品ID[ZZZ−1100]が送信される(ステップS4)。
【0063】
放送事業者サーバ103から送信されてきた商品ID[ZZZ−1100]に基づいて、それに対応する特典情報(新作商品情報)[ZZZ]が特典情報管理部402によって特典情報データベース403から検索されて取得される(ステップS5)。ここで、特典情報[ZZZ]は、購入したスーツ[ZZZ−1100]に関連する商品の情報(例えば、購入したスーツに似合う新作の鞄、靴、ネクタイなどの情報)である。
【0064】
取得された特典情報[ZZZ]が、広告代理店サーバ104から放送事業者サーバ103へ送信される(ステップS6)。
【0065】
広告代理店サーバ104から送信された特典情報[ZZZ]と、購入履歴管理部303に記憶されている端末ID:ABCCC、商品ID:ZZZ−1100とに基づいて、個別コンテンツ生成部304にて、個別コンテンツ[ABCCC:2007/4/10:ZZZ]を作成が生成される(ステップS7)。
【0066】
そして、生成された個別コンテンツ[ABCCC:2007/4/10:ZZZ]が携帯端末101へ放送される(2007/4/10は予定放送日時であり、購入日時2007/4/2よりも過去に遡らず、かつ購入日時より2週間以上日を空けない限りにおいて任意のものとする)(ステップS8)。
【0067】
また、放送履歴管理部306に個別コンテンツ[ABCCC:2007/4/10:ZZZ]が記憶される(ステップS10)。
【0068】
一方、携帯端末101にて、個別コンテンツ[ABCCC:2007/4/10:ZZZ]が視聴されたとする。視聴された個別コンテンツは視聴情報[ABCCC:2007/4/10:ZZZ’]として携帯端末101に記憶される(ステップS9)。ここで、「’」は実際に同個別コンテンツが視聴されたことを示す。
【0069】
以下、2回目以降の商品の購入の処理である。
【0070】
携帯端末101の電子決済機能を用いて、2007年4月20日に販売店装置102でネクタイ(商品ID:ZZZ−1101)を購入すると、携帯端末101から販売店装置102へ購入情報[ABCCC:ZZZ−1101:2007/4/20]、ならびに視聴情報[ABCCC:2007/4/10:ZZZ’]が送信される(ステップS11)。
【0071】
すると、販売店装置102から放送事業者サーバ103へ購入情報[ABCCC:ZZZ−1101:2007/4/20]と視聴情報[ABCCC:2007/4/10:ZZZ’]とが送信される(ステップS12)。
【0072】
そして、放送事業者サーバ103の購入履歴管理部303に、端末IDがいずれもABCCCである複数の購入情報と視聴情報とが記憶される([ABCCC:ZZZ−1100:2007/4/2][ABCCC:ZZZ−1101:2007/4/20][ABCCC:2007/4/10:ZZZ’])。
【0073】
購入履歴管理部303から複数の購入履歴を持つ同一の端末IDであるABCCCの購入情報[ABCCC:ZZZ−1101:2007/4/20]と視聴情報である[ABCCC:2007/4/10:ZZZ’]とが統合管理部307へ出力される。
【0074】
放送履歴管理部306にて端末ID:ABCCC宛に送られた放送が照会され、個別コンテンツ[ABCCC:2007/4/10:ZZZ]が抽出される(ステップS13)。このことにより、統合管理部307に、端末ID:ABCCC宛てに放送された個別コンテンツ[ABCCC:2007/4/10:ZZZ]と、視聴情報[ABCCC:2007/4/10:ZZZ’]と、購入情報[ABCCC:ZZZ−1101:2007/4/20]とが集められる。個別コンテンツ[ABCCC:2007/4/10:ZZZ]と視聴情報[ABCCC:2007/4/10:ZZZ’]とを比較することにより(ステップS14)、放送事業者サーバ103から端末ID:ABCCCである携帯端末101へ送信されたモバイル放送が実際に視聴されたことの裏付けが取れる。さらに視聴情報[ABCCC:2007/4/10:ZZZ’]と購入情報[ABCCC:ZZZ−1101:2007/4/20]とから、特典情報[ZZZ]を見た(2007/4/10)ことによってネクタイ(ZZZ−1101)の購買(2007/4/20)が促されたことが時系列的にも証明される。
【0075】
その後、放送事業者サーバ103から広告代理店サーバ104へ広告効果情報[ABCCC:2007/4/10:ZZZ’,2007/4/20:ZZZ−1101]が送信されることで(ステップS15)、端末ID:ABCCCの携帯端末101にて4/10にZZZという特典情報[ZZZ](新作商品情報)が視聴された[ZZZ’]ことが、2007年4月20日にネクタイ[ZZZ−1101]の購買に繋がったことが証明される。
【0076】
そして、広告代理店サーバ104にて、広告効果情報に基づいて従量制の広告料金が算出される(ステップS16)。例えば、1回の視聴、購入に対して100円、複数回購入した場合には回数に応じて5パーセント(1回につき)の割り増しなどといった算出方法で算出される。この算出方法については、ここでは限定しない。
【0077】
上述したように本発明においては、利用者の購買傾向、嗜好を反映した広告を放送することが可能となり、利用者に応じた販売促進の効率化を実現することができる。また、放送した広告により、どの程度の購入効果があるのかを実証することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0078】
【図1】本発明の広告配信システムの一形態を示す図である。
【図2】図1に示した放送事業者サーバの一構成例を示す図である。
【図3】図1に示した広告代理店サーバの一構成例を示す図である。
【図4】図3に示した特典情報データベースの一構造例を示す図である。
【図5】図1に示した広告配信システムにおける広告配信方法のうち、図1に示した携帯端末を所有する利用者が、図1に示した広告配信システムを初めて利用する場合の広告配信方法を説明するためのシーケンス図である。
【図6】図1に示した広告配信システムにおける広告配信方法のうち、図1に示した広告配信システムを過去に利用したことがある場合の広告配信方法を説明するためのシーケンス図である。
【符号の説明】
【0079】
101 携帯端末
102 販売店装置
103 放送事業者サーバ
104 広告代理店サーバ
301 信号送受信部
302 顧客管理部
303 購入履歴管理部
304 個別コンテンツ生成部
305 放送部
306 放送履歴管理部
307 統合管理部
401 送受信部
402 特典情報管理部
403 特典情報データベース
404 従量広告料金算出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末と、商品の広告を生成し、該広告を前記携帯端末へ放送する広告放送サーバと、前記広告を生成するための特典情報を前記広告放送サーバへ提供する広告情報サーバとから構成される広告配信システムにおいて、
前記広告情報サーバは、前記商品に固有に付与された商品識別情報と前記特典情報とを対応付けて記憶する特典情報データベースを有し、前記携帯端末から前記広告放送サーバを介して送信されてきた前記商品識別情報に基づいて、前記特典情報データベースを検索して前記特典情報を取得し、該特典情報を前記広告放送サーバへ送信し、
前記広告放送サーバは、前記広告情報サーバから送信されてきた特典情報に基づいて広告を生成し、該広告を前記携帯端末へ放送することを特徴とする広告配信システム。
【請求項2】
請求項1に記載の広告配信システムにおいて、
前記商品を販売する商品サーバを有し、
前記広告情報サーバは、前記商品サーバから前記広告放送サーバを介して送信されてきた前記商品識別情報に基づいて、前記特典情報データベースを検索して前記特典情報を取得し、該特典情報を前記広告放送サーバへ送信することを特徴とする広告配信システム。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の広告配信システムにおいて、
前記広告情報サーバは、
前記商品識別情報に基づいて前記特典情報データベースから前記商品識別情報に対応付けられた前記特典情報を取得し、該特典情報を前記広告放送サーバへ送信する特典情報管理部を有することを特徴とする広告配信システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の広告配信システムにおいて、
前記広告放送サーバは、
前記広告情報サーバから送信されてきた特典情報に基づいて広告を生成するコンテンツ生成部と、
前記コンテンツ生成部にて生成された広告を前記携帯端末へ放送する放送部とを有することを特徴とする広告配信システム。
【請求項5】
携帯端末と、商品の広告を生成し、該広告を前記携帯端末へ放送する広告放送サーバと、前記広告を生成するための特典情報を前記広告放送サーバへ提供する広告情報サーバとから構成される広告配信システムにおける広告配信方法であって、
前記広告情報サーバが、携帯端末から前記広告放送サーバを介して送信されてきた商品に固有に付与された商品識別情報に基づいて、当該広告情報サーバが有する、前記商品識別情報と前記特典情報とを対応付けて記憶する特典情報データベースを検索して前記特典情報を取得する処理と、
前記広告情報サーバが、前記取得した特典情報を前記広告放送サーバへ送信する処理と、
前記広告放送サーバが、前記広告情報サーバから送信されてきた特典情報に基づいて広告を生成する処理と、
前記広告放送サーバが、前記広告を前記携帯端末へ放送する処理とを有する広告配信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−163679(P2009−163679A)
【公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−3249(P2008−3249)
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】