説明

床仕上げ剤塗布アセンブリおよび方法

【課題】清掃作業の必要性をなくし、使い捨て可能または迅速交換可能な機構を備えた、床仕上げ剤塗布用具および方法を提供する。
【解決手段】床仕上げ剤塗布用具10は、床仕上げ剤の供給ラインまたは貯蔵器26などの使い捨て可能なまたは迅速交換可能な機構が設けられる。床仕上げ剤を広げるまたは分布させる部分と、床全体に実質的に一様な床仕上げ剤厚さをもたらし平らにする部分を有し、2つの部分が蝶番で繋がれたヘッド12が設けられる。少なくとも2つの異なる種類の材料からなる塗布器パッド44において、第1の材料は、大量の床仕上げ剤を床全面にわたり実質的に一様に広げる機能を果たす床仕上げ剤分布材料であり、第2の材料は、既に広げられた床仕上げ剤を平らにするのに適した床仕上げ剤仕上げ材料である。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
床の表面などの表面に床仕上げ剤(例えば、床ワックス、ポリウレタン、または他の床仕上げまたは床シール材料等)を塗布するのに使用される型式のモップのようなアセンブリはよく知られており、本明細書ではこの後一般的に床仕上げ剤塗布用具またはアセンブリと呼ばれる。いくつかの従来型の床仕上げ剤塗布用具は一般に、床仕上げ剤塗布ヘッドおよびヘッドに枢動可能に取り付けられたハンドルを含む。バルブ・アセンブリが、ヘッドに隣接するハンドルに搭載され、貯蔵器から床への床仕上げ剤の流れを制御するために床仕上げ剤と流体連通する。このバルブは、通常はバルブを通過する床仕上げ剤の流れを停止させるために閉じられているが、床仕上げ剤がヘッドに近接する位置のところで床上に置かれるようにバルブを通り流れ得るように手動で開けることができる。床仕上げ剤は、ヘッドによって、またはより具体的にはヘッドに連結される塗布パッドによって表面上に広げられる。
【0002】
関連出願の相互参照
本出願は、2006年12月21日出願の米国特許仮出願第60/871,295号に対する優先権を主張し、参照によりその全体内容を本明細書に組み込む。
【0003】
そのようなアセンブリは、それらが各使用間で完全に清掃される場合は効果的に使用することができるけれども、床仕上げ剤が使用間でバルブ・アセンブリ内に残ったままにされる場合は、重大な問題が起きる可能性がある。そのような液体は、バルブの出口開口部を介して大気に曝されるとき濃縮しかつ/または固化し、濃縮したまたは固化した材料のために、バルブを粘着性にさせるまたは閉塞さえさせる場合がある。これは、用具への液体供給システムが再度適切に動作するであろう前に、清掃を必要とする困難なかつ時間の掛かる状況をもたらす。
【0004】
その上、これらの従来型のアセンブリは一般に、床に塗布される床仕上げ剤の量を正確に制御しない。換言すれば、これらの装置は一般に床全体に床仕上げ剤の一貫した、均一な層を供給しない。そうではなく、床仕上げ剤の厚さは一般に塗布される床仕上げ剤の量、より具体的にはハンドルを介してヘッドに加えられる圧力によって決まる。一様な床仕上げ剤厚さを可能にする能力なしでは、床仕上げ剤は無駄にされる可能性があり、かつ床は床仕上げ剤のより多くの層を加えることなしでは一様な外観または保護(例えば、光沢、磨り減り抵抗性等)を有さない可能性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許仮出願第60/871,295号
【特許文献2】欧州特許第0997099号
【特許文献3】PCT国際公開第86/05376号
【特許文献4】ドイツ国特許第2932110号
【特許文献5】米国特許第2,958,593号
【特許文献6】米国特許第4,893,439号
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、床に床仕上げ剤を塗布するための床仕上げ剤塗布用具に関する。いくつかの実施形態は、時間の掛かる清掃作業の必要性をなくすために、供給ラインまたは貯蔵器などの使い捨てまたは迅速交換可能な機構が設けられる。いくつかの実施形態は、床全体で実質的に一様な床仕上げ剤厚さを可能にするように、広げるまたは分布させる部分および平らにする部分を有する蝶番または連接ヘッドが設けられる。
【0007】
いくつかの実施形態は、床などの基板表面上に床仕上げ組成物を塗布するのに有用なユニークな床仕上げ剤塗布器パッドも特徴とする。本発明の塗布器パッドは、少なくとも2つの異なる種類の材料から構成されることができる。第1の材料は、塗布器パッドに圧縮強度を与えるのを助け、床全体にわたり大量の床仕上げ剤を実質的に一様に広げる機能を果たす床仕上げ剤分布材料である。この床仕上げ剤分布材料は、隣接する繊維の間の隙間は開いておりそれによって相互連通する空洞の3次元で延びるネットワークが作り出される、例えば、固い繊維、大きなデニールの繊維、または織り交ぜられたランダムに延びる柔軟性のある繊維から形成される開いた不織3次元ウエブから構成することができる。第2の材料は、床仕上げ剤塗布の結果として残される筋、ブラシ・マークまたは他のマークなどの塗布マークが実質的にない平滑な、むらのない被覆に結果としてなるように、(第1の材料によって)既に広げられた床仕上げ剤を平らにするのに適した、マイクロファイバーなどの吸着性の、または小さなデニールの繊維から通常構成される床仕上げ剤仕上げ材料である。
【0008】
本発明のいくつかの実施形態は、床に床仕上げ剤を塗布するための床仕上げ剤塗布用具を提供する。この床仕上げ剤塗布用具は、床仕上げ剤塗布ヘッドと、ヘッドに枢動的に取り付けられる第1の端部と第1の端部と反対側の第2の端部を有する細長いハンドルを備え、第2の端部はヘッドを床に沿って移動させるように手動で係合可能である。この床仕上げ剤塗布用具は、ハンドルの第1の端部に隣接してハンドルに連結されるバルブ・アセンブリも備える。このバルブは開口部を画成し、かつバルブを通る床仕上げ剤の流れを停止させる閉位置とバルブを通る床仕上げ剤の流れを可能にする開位置の間をこの開口部内で移動可能な部材を有する。この床仕上げ剤塗布用具は、バルブ・アセンブリの上方でハンドル上に選択的に支持される、床仕上げ剤を収容する貯蔵器と、貯蔵器に連結され、貯蔵器から床まで床仕上げ剤を運搬するためにヘッドに向かって延びるある長さのチューブも備える。このチューブは、バルブ・アセンブリ内の開口部を貫通して延び、バルブ部材によって選択的に、弾性的に圧縮することができる。バルブ部材は、閉位置である長さのチューブを通る床仕上げ剤の流れを停止させるように、ある長さのチューブの両側を一緒に圧す。バルブ部材が開位置にあるとき、ある長さのチューブの両側の分離およびある長さのチューブを通る床仕上げ剤の流れを可能にするように、チューブの両側は弾性的に広がる。貯蔵器内の床仕上げ剤が使い果たされたとき、貯蔵器およびチューブは床仕上げ剤塗布用具から取り外され交換される。いくつかの実施形態はハンドルに連結されるスリーブも含み、このスリーブは、貯蔵器の少なくとも一部分を受け、かつ選択的に貯蔵器をハンドルに連結させるような形状にされかつ構成される。
【0009】
別の具体的な実施形態では、この床仕上げ剤塗布用具は、近位端部および遠位端部を有するハンドルと、ハンドルに連結されるアクチュエータと、ハンドルの遠位端部に隣接してハンドルに連結されかつアクチュエータに連結されるバルブとを備え、アクチュエータの操作は選択的にバルブを作動させる。この用具は、ハンドルの遠位端部に連結されるヘッドも備え、かつ脱着可能な床仕上げ剤塗布器パッドを保持するための機械的な固定具をさらに備える。この用具は、ハンドルに連結される交換可能な床仕上げ剤貯蔵器を受けるためのハウジングと、このハウジング内に受けられるようになされた交換可能な床仕上げ剤貯蔵器も備え、この交換可能な床仕上げ剤貯蔵器は、貯蔵器の開口部に連結されかつ貯蔵器から離れて延びる導管を有する。床仕上げ剤貯蔵器がハウジングに連結されるとき、導管はハウジング内の開口部を貫通して延び、かつバルブの作動は、交換可能な床仕上げ剤貯蔵器からの床仕上げ剤の分配を防止するようにこの導管を選択的に圧縮する。この交換可能な床仕上げ剤貯蔵器は、導管をバルブから取り外し、貯蔵器および導管を単一のアセンブリとしてハウジングから後退させることによって交換される。
【0010】
別の具体的な実施形態では、この床仕上げ剤塗布用具はハンドルとハンドルに連結される床仕上げ剤塗布ヘッドを備える。このヘッドは、床に隣接して置かれるようになされた第1の部分と床に隣接して置かれるようになされた第2の部分とを含み、第1の部分はハンドルに連結され、第2の部分は、第2の部分から床に加えられる圧力がハンドルを介して第1の部分に加えられる圧力から実質的に独立であるように、蝶番部材を介して第1の部分に連結される。この床仕上げ剤塗布用具は、ヘッドに連結され、ヘッドの第1および第2の部分と床との間に位置決めされる床仕上げ剤塗布パッドも備える。いくつかの実施形態ではこの用具は、ハンドルに連結され、ヘッドに隣接する床表面に床仕上げ剤を供給するようになされた床仕上げ剤貯蔵器をさらに備える。いくつかの実施形態は、ハンドルに連結されるアクチュエータとハンドルに連結されかつアクチュエータに連結されるバルブも備え、アクチュエータの操作は選択的にこのバルブを作動させる。いくつかの実施形態では、交換可能な床仕上げ剤貯蔵器を受けるためのハウジングがハンドルに連結され、床仕上げ剤貯蔵器は貯蔵器の開口部に連結され、貯蔵器から離れて延びる導管を有する。この導管はハウジング内の開口部を貫通して延びかつバルブを貫通して延び、バルブのそのような作動は、床仕上げ剤貯蔵器からの床仕上げ剤の分配を防止するように導管を選択的に圧縮する。いくつかの実施形態では、床仕上げ剤塗布器パッドはヘッドの第1の部分に隣接して位置決めされる第1の材料、およびヘッドの第2の部分に隣接して位置決めされる第2の材料をさらに備える。第1の材料は床仕上げ剤を広げるように構成され、第2の材料は、床仕上げ剤が第1の材料によって広げられた後、それを平滑化するように構成される。第1の材料は、相互連通する空洞の3次元に延びるネットワークを有する連続材料を備えることができ、第2の材料は連続する細い繊維の布を備えることができる。いくつかの実施形態では、この第1の材料は相対的に粗い、開放セル材料であり、第2の材料は相対的に柔らかな、細い材料である。いくつかの実施形態では、この第1の材料は固い繊維を有する床仕上げ剤分布材料を備え、第2の材料は、吸着性繊維を有する床仕上げ剤仕上げ材料である。
【0011】
別の具体的な実施形態では、この床仕上げ剤塗布用具は、ハンドルと、ハンドルの端部に取り付けられる床仕上げ剤塗布ヘッドと、ヘッドに連結され、床仕上げ剤分布材料および床仕上げ剤仕上げ材料を備える塗布器パッドとを備え、この床仕上げ剤分布材料はヘッドに連結されかつヘッドの下で支持され、床仕上げ剤仕上げ材料は床仕上げ剤分布材料に隣接して位置決めされ、床仕上げ剤仕上げ材料のかなりの部分が、ハンドルを介してヘッドに加えられる圧力に関係なく床に実質的に連続な力を加えるように床上で自由に浮遊するように、ヘッドの下から突起する。床仕上げ剤分布材料は、ヘッド加えられる荷重を介した塗布器パッドの圧縮を実質的に防止する、固い繊維を含む。いくつかの実施形態の床仕上げ剤仕上げ材料は、マイクロファイバーなどの吸着性繊維を備える。いくつかの実施形態では、床仕上げ剤分布材料および床仕上げ剤仕上げ材料は、異なるデニールまたは他の物理的特性を有する同じ種類の材料の繊維を備える。例えば、床仕上げ剤分布材料は大きなデニールの繊維を備え、床仕上げ剤仕上げ材料は小さなデニールの繊維を備える。いくつかの実施形態では、床仕上げ剤分布材料は、最小の引っ張り抵抗(引き摺り抵抗)で床仕上げ剤を広げるように構成される材料を備え、床仕上げ剤仕上げ材料は、床仕上げ剤が床仕上げ剤分布材料によって広げられた後、それを平滑化するように構成される材料を備える。いくつかの実施形態では、床仕上げ剤分布材料は開放セル材料であり、床仕上げ剤仕上げ材料は大幅により少ない開放セルを備える。いくつかの実施形態は、ヘッドに隣接して位置決めされかつ床に隣接して支持される重りの付いた部材も備える。この重りの付いた部材は、蝶番を介してヘッドに連結され、かつハンドルを介してヘッドに加えられる力に関係なく床仕上げ剤仕上げ材料および床に連続的な力を与えるように、少なくとも部分的に床仕上げ剤仕上げ材料上に位置決めされる。いくつかの実施形態では、この重りの付いた部材は、ヘッドに隣接して位置決めされ、ヘッドへのどのような他の結合もなしに床仕上げ剤仕上げ材料に連結される。
【0012】
他の具体的な実施形態では、この床仕上げ剤塗布用具は、ハンドルと、ハンドルの端部に取り付けられる床仕上げ剤塗布ヘッドと、床仕上げ剤分布材料および床仕上げ剤分布材料に隣接して位置決めされる床仕上げ剤仕上げ材料を備える塗布器パッドとを備える。このヘッドは、ハンドルに連結される主本体部分と、蝶番部材を介して主本体部分に連結される自由浮遊部分とを備え、ハンドルを介して主本体部分に加えられる圧力は作業者によってハンドルに加えられる力に依存し、この自由浮遊部分から床に加えられる圧力は、ハンドルに加えられる力から実質的に独立である。床仕上げ剤分布材料はヘッドの主本体部分に連結され、床仕上げ剤仕上げ材料はヘッドの自由浮遊部分に連結される。この床仕上げ剤分布材料は、ヘッドに加えられる荷重を介した塗布器パッドの圧縮を実質的に防止し、床仕上げ剤を塗布器パッドの全面に実質的にむらなく広げる。床仕上げ剤仕上げ材料は、所望されない筋またはブラシ・マークを残さずに平滑な床仕上げ剤被覆を提供する。いくつかの実施形態では、この床仕上げ剤仕上げ材料は、マイクロファイバーなどの吸着性繊維を備える。この床仕上げ剤分布材料は開放セル材料であることができ、床仕上げ剤仕上げ材料は大幅により少ない開放セル材料であることができる。
【0013】
本発明のいくつかの実施形態は床に保護床仕上げ剤を塗布する方法に関する。一実施形態のこの方法は、上記で説明された床仕上げ剤塗布用具を準備することと、バルブ・アセンブリを閉位置から開位置に作動させることとを含む。この方法は、バルブ・アセンブリを開位置に作動させるのに応答して床上に床仕上げ剤を分配することと、分配された床仕上げ剤をヘッドで床全体に広げることと、貯蔵器が空になった後、貯蔵器をハンドルからかつチューブをバルブから取り外すことをさらに含む。この貯蔵器およびチューブは、用具から単一のアセンブリとして取り外すことができる。いくつかの実施形態は、チューブを第2の貯蔵器に連結することと、第2の貯蔵器をハンドルに連結することと、チューブをバルブ・アセンブリ内の開口部を貫通して延ばすことと、バルブ・アセンブリを閉位置から開位置に作動させることと、バルブ・アセンブリを開位置に作動させるのに応答して床仕上げ剤を床上に分配することと、分配された床仕上げ剤をヘッドで床全体に広げることとをさらに含む。
【0014】
本発明のいくつかの実施形態は、使い捨て可能な床仕上げ剤供給システムを対象とする。この使い捨て可能な床仕上げ剤供給システムは、床仕上げ剤を収容しかつ床仕上げ剤塗布用具に連結するようになされた貯蔵器を備え、この貯蔵器は、床仕上げ剤を選択的に分配するための開口部、および部材が貯蔵器から分離切断されるとき、通気孔をもたらす分離切断部材を有する。いくつかの実施形態のこの使い捨て可能な床仕上げ剤供給システムは、近位端部および遠位端部を有する導管も含み、導管の近位端部は貯蔵器の開口部に連結され、かつこの導管は貯蔵器から離れて延びる。導管の遠位端部はシールされ、床仕上げ剤を分配できるように使い捨て可能な床仕上げ剤供給システムが床仕上げ剤塗布用具に連結された後、導管のこの遠位端部は封が切られる。いくつかの実施形態では、この導管は貯蔵器の開口部に取り外し不可能に連結される。いくつかの実施形態では、この貯蔵器は貯蔵器の長さを延びる細長い凹部を備え、この細長い凹部は、床仕上げ剤塗布用具のハンドルを受け、かつ貯蔵器の重量をハンドルの実質的に全円周周りに分布させるように寸法設定されかつ構成される。この細長い凹部は、ハンドルとの締まり嵌めを可能にするように凹部内に延びる複数の突起部を備えることができる。いくつかの実施形態では、貯蔵器の重心は、貯蔵器が細長い凹部に対して実質的に垂直な向きで位置決めされるとき、凹部内に位置決めされる。
【0015】
別の実施形態では、この使い捨て可能な床仕上げ剤供給システムは、床仕上げ剤を収容しかつ床仕上げ剤塗布用具に連結されるようになされた貯蔵器を備え、この貯蔵器は、床仕上げ剤を選択的に分配するための開口部を有する。この使い捨て可能な床仕上げ剤供給システムは、近位端部および遠位端部を有する導管も備え、導管の近位端部は貯蔵器の開口部に取り外し不可能に連結され、かつ導管は貯蔵器から離れて延びる。導管の遠位端部はシールされ、床仕上げ剤を分配できるように使い捨て可能な床仕上げ剤供給システムが床仕上げ剤塗布用具に連結された後、導管の遠位端部の封が切られる。いくつかの実施形態では、この貯蔵器は、貯蔵器に連結され、部材が貯蔵器から分離切断されるとき通気孔をもたらす分離切断部材をさらに備える。いくつかの実施形態では、この貯蔵器は、貯蔵器の長さを延びる細長い凹部をさらに備え、この細長い凹部は、床仕上げ剤塗布用具のハンドルを受け、かつ貯蔵器の重量をハンドルの実質的に全円周周りに分布させるように寸法設定されかつ構成される。
【0016】
本発明のいくつかの実施形態は、床用具のハンドル上に受けられるようになされた貯蔵器を対象とする。この貯蔵器は、実質的に密閉された領域を画成する複数の壁を備え、一開口部が、複数の壁のうちの少なくとも1つの中に画成され、閉鎖部によって閉じられるようになされている。長手方向に延びる凹部が、壁のうちの少なくとも1つの中に画成され、床用具のハンドルを受けるようになされている。この貯蔵器は、貯蔵器が長手方向に延びる凹部に対して実質的に垂直な向きに位置決めされるとき、凹部内に位置決めされる重心をさらに備える。そのようなものとして、この凹部は、貯蔵器の重量を実質的にハンドルの全円周周りに分布させるように寸法設定されかつ構成される。いくつかの実施形態では、この貯蔵器は、貯蔵器に連結されかつ部材が貯蔵器から分離切断されるとき通気孔をもたらす分離切断部材をさらに備える。いくつかの実施形態では、この凹部は、ハンドルとの締まり嵌めをもたらすように凹部内に延びる複数の突起部を備える。
【0017】
いくつかの実施形態は、パッドを備える床用具、パッドに連結されるヘッド、ヘッドに連結されるハンドルおよびハンドルに連結される貯蔵器を対象にしている。この貯蔵器は、実質的に密閉された領域を画成する複数の壁を備え、一開口部が、複数の壁のうちの少なくとも1つ内に画成され、閉鎖部によって閉鎖されるようになされている。長手方向に延びる凹部が、壁のうちの少なくとも1つ内に画成され、床用具のハンドルを受けるようになされている。この貯蔵器は、貯蔵器が長手方向に延びる凹部に対して実質的に垂直な向きで位置決めされるとき、凹部内に位置決めされる重心をさらに備える。
【0018】
いくつかの実施形態は、床仕上げ剤塗布用具の使い捨て可能な床仕上げ剤供給システムを交換するためのキットを対象にしている。このキットは、床仕上げ剤を収容しかつ床仕上げ剤塗布用具に連結されるようになされた貯蔵器を備え、この貯蔵器は床仕上げ剤を選択的に分配するための開口部を有する。このキットは、開口部に連結され、かつ貯蔵器から選択的に取り外し可能な第1の閉鎖部も備える。このキットは、貯蔵器の開口部に取り外し不可能に連結されるようになされた第2の閉鎖部も含む。このキットは、この第2の閉鎖部に連結される導管も含む。この導管は近位端部および遠位端部を有し、導管の近位端部は第2の閉鎖部に連結される。導管の遠位端部は選択的に取り外し可能なシールでシールされる。使用中、第1の閉鎖部は貯蔵器から取り外され、第2の閉鎖部は貯蔵器に取り外し不可能に取り付けられる。床仕上げ剤を分配できるように貯蔵器、第2の閉鎖部、および導管が床仕上げ剤塗布用具に連結された後、導管の遠位端部の封が切られる。いくつかの実施形態では、このキットは、床仕上げ剤塗布用具に連結するようになされた床仕上げ剤塗布パッドをさらに含む。
【0019】
本発明のいくつかの実施形態は、床仕上げ剤塗布パッドを提供する。このパッドは、第1の連続材料を備える第1の部分と第2の連続材料を備える第2の部分とを備え、この第2の部分は第1の部分に隣接して位置決めされる。第1の連続材料は、第1の部分に加えられる圧力に関係なく床仕上げ剤を実質的に一様に広げるように構成される相対的に大きな相互連通する空洞の3次元に延びるネットワークを備える。第2の連続材料は、第1の材料によって床仕上げ剤が広げられた後、それを平滑にするように構成される相対的に細い材料を備える。いくつかの実施形態では、第1の連続材料は、開放セル発泡体、スポンジ、間隔のあいたブラシ、および開放セル不織材料、開放編み上げ材料、ニードルパンチ不織材料等の開放セル材料を備える。いくつかの実施形態では、第2の連続材料は、フリース、フェルト、マイクロファイバー、およびパイル生地などの、細い繊維で織られた布および細い繊維の不織布のうちの少なくとも1つを備える。いくつかの実施形態では、第1の連続材料は相対的に粗い、開放セル材料であり、第2の連続材料は相対的に柔らかな、細い材料である。いくつかの実施形態では、この第1の連続材料は相対的に固い繊維を備え、第2の連続材料は吸着性繊維を備える。この固い繊維および吸着性繊維は、異なるデニールを有する同じ種類の材料の繊維を備えることができる。いくつかの実施形態では、この固い繊維は吸着性繊維に対して相対的に大きなデニールを有する。この固い繊維は、1つまたは複数の以下の特性を有する:高い曲げ剛性、高い弾力性、低い水吸収性、低い圧縮性、および低い柔軟性。いくつかの実施形態では、この第1の部分がパッドの少なくとも連続する50%を含む。他の実施形態では、第1の部分がパッドの少なくとも連続する60%を含む。さらに他の実施形態では、この第1の部分はパッドの少なくとも連続する70%を含む。さらに他の実施形態では、この第1の部分はパッドの少なくとも連続する75%を含む。いくつかの実施形態は、第1の部分に隣接して位置決めされる第3の部分も備え、この第3の部分は、パッドの前の単一の位置からパッドの外側縁部まで大量の床仕上げ剤を分布させるようになされた第3の連続材料を備える。いくつかの実施形態では、この第3の連続材料は吸収性材料である。第3の連続材料は第2の材料と同じ材料であることができる。いくつかの実施形態では、第1の部分が塗布パッドの少なくとも連続する50%を含み、第3の部分は塗布パッドの連続する約10%より少なく含む。
【0020】
いくつかの実施形態は、第1の連続材料を備える第1の部分と、第1の部分に隣接して位置決めされる、第2の連続材料を備える第2の部分と、第2の部分と反対側で第1の部分に隣接して位置決めされる、第3の連続材料を備える第3の部分とを備える床仕上げ剤塗布パッドを対象にしている。第1の連続材料は、第1の部分に加えられる圧力に関係なく床仕上げ剤を実質的に一様に広げるように構成される、相対的に大きな相互連通する空洞の3次元に延びるネットワークを備える。第2の連続材料は、床仕上げ剤が第1の材料によって広げられた後、それを平滑化するように構成される相対的に細い材料を備える。第3の連続材料は、床仕上げ剤塗布パッドに係合し、かつ大量の床仕上げ剤を床仕上げ剤塗布パッドの全面に分布させるように構成される、相対的に細い材料を備える。いくつかの実施形態では、この第1の部分は塗布パッドの少なくとも連続する50%を含み、第3の部分は塗布パッドの連続する約10%より少なく含む。いくつかの実施形態では、第3の部分は塗布パッドの連続する約5%より少なく含む。いくつかの実施形態では、第1の部分は塗布パッドの少なくとも連続する60%を含む。いくつかの実施形態では、この第3の連続材料は第2の材料と同じ材料であることができる。第1の連続材料が開放セル材料であることができ、第2の連続材料は、細い繊維で織られた布および細い繊維の不織布のうちの少なくとも1つであることができる。
【0021】
いくつかの実施形態は、パッドの約10%より少なく含む第1の連続材料と、第1の連続材料に隣接して位置決めされ、パッドの少なくとも50%を含む第2の連続材料と、第2の連続材料に隣接して位置決めされる第3の連続材料とを備える床仕上げ剤塗布パッドを対象とする。この第1の連続材料は、床仕上げ剤塗布パッドと係合し、大量の床仕上げ剤を床仕上げ剤塗布パッドの全面に分布させるように構成される。第2の連続材料は、床仕上げ剤を実質的に一様に広げるように構成される。第3の連続材料は、床仕上げ剤が第1の材料によって広げられた後、それを平滑化するように構成される。第2の連続材料は、相対的に大きな相互連通する空洞または開放セル材料の3次元に延びるネットワークであることができる。いくつかの実施形態では、第1の連続材料は、第3の連続材料と同じ材料である。第1の連続材料は吸収性材料であることができる。
【0022】
本発明の別の態様は、それらの組織体および動作とともに、添付の図面を参照して理解するとき本発明の以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の態様を具現化する床仕上げ剤塗布用具の斜視図である。
【図2】床仕上げ剤供給システムを用具から分解して示す、図1に示す床仕上げ剤塗布用具の部分分解斜視図である。
【図3】本発明の態様を具現化する床仕上げ剤貯蔵器の前面図である。
【図4】図3に示す床仕上げ剤貯蔵器の側面図である。
【図5】図3に示す床仕上げ剤貯蔵器の底面図である。
【図6】図3に示す床仕上げ剤貯蔵器の上面図である。
【図7】図3に示す床仕上げ剤貯蔵器の裏面図である。
【図8】本発明の態様を具現化する2つの部分の床仕上げ剤塗布ヘッドおよび床仕上げ剤塗布パッドの斜視図である。
【図9】図8に示す床仕上げ剤塗布ヘッドおよびパッドの側面図である。
【図10】本発明の態様を具現化する代替床仕上げ剤塗布ヘッドおよびパッドの斜視図である。
【図11】図10に示す床仕上げ剤塗布ヘッドおよびパッドの側面図である。
【図12】本発明の態様を具現化する別の床仕上げ剤塗布パッドの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
どのような本発明の実施形態も詳細に説明する前に、本発明はその適用分野で以下の説明で記載される、または添付の図面に図示される構造および構成部品の配置の詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施または実行することが可能である。同様に、本明細書で使用される語法および専門用語は説明の目的のためであり、限定であると見なすべきではないことを理解されたい。本明細書での「含む(including)」、「を備える(comprising)」、または「有する(having)」およびそれらの変形形態は、それらの後に記載される項目およびそれらの均等物ならびに追加の項目を包含することを意図している。用語「搭載される(mounted)」、「結合される(connected)」、および「連結される(coupled)」は広義に使用され、直接および間接の搭載、結合および連結の両方を包含する。さらに、「結合される」、および「連結される」は、物理的なまたは機械的な結合または連結に限定されず、直接であろうが間接であろうが、電気的な接続または連結を含むことができる。最後に、引き続く段落で説明されるように、図面に画かれた特定の機械的形態は、本発明の実施形態を例示することを意図している。したがって、他の代替の機械的形態が可能であり、かつ本発明の趣旨および範囲内にある。
【0025】
次に図面の図1を参照すると、本発明による床仕上げ剤塗布用具10が示されている。具体的には図示の用具は、従来技術で見られる整備および詰まりの問題なしに、床仕上げ剤(すなわち、一時的なまたは永久的な保護被覆を与えることができる組成物、通常は、床表面上への床被覆または下地塗料などの透明被覆)を床に塗布するように設計されかつ構成されている。さらに、この床仕上げ剤塗布用具は、作業者によって用具に加えられる力に関係なく、床仕上げ剤の実質的に一貫したかつ一様な層を床に塗布するように構成されている。
【0026】
この床仕上げ剤塗布用具10は、床仕上げ剤塗布ヘッド12、ヘッド12に枢動的に取り付けられる第1の端部15を有する細長いハンドル14、およびヘッド12を表面に沿って移動させるように手動で係合するようになされた、対向する第2の端部16に隣接する部分を備える。図示される実施形態などのいくつかの実施形態では、この床仕上げ剤塗布用具10は床仕上げ剤供給システム25を含み、それは床仕上げ剤貯蔵器26および床仕上げ剤貯蔵器26から延びる導管24を含む。そのような実施形態では、貯蔵器26から床への床仕上げ剤の流れを制御するためにバルブ・アセンブリ18も設けられる。さらに、バルブ・アセンブリ18を作動させるためのアクチュエータ20をハンドル14に連結することができる。
【0027】
図1に示すように、この細長いハンドル14は、第1の端部または遠位端部15および第2の端部または近位端部16を有する。遠位端部はヘッド12に枢動的に取り付けられる。さらに、近位端部16に隣接する部分は、ヘッド12を表面に沿って移動させるように手動で係合するようになされている。
【0028】
図1に示すものなどのいくつかの実施形態では、アクチュエータ20はハンドル14に連結することができる。アクチュエータ20は、作業者が貯蔵器26からの床仕上げ剤を制御するまたは選択的に分配するのを可能にする。アクチュエータ20は、ハンドル14に多くの位置で連結することができ、かつ多くの異なる方式で構成することができる。例えば図示のように、アクチュエータ20は押しボタン構造を有し、ハンドル14の近位端部16に配置される。しかしながら、他の実施形態では、アクチュエータ20は近位端部16に隣接する様々な位置に(またはハンドル上の多くの他の位置に)配置することができる。さらに、このアクチュエータ20の構造も同様に改変することができる。例えば、このアクチュエータ20は、この分野で知られている引き金構造または他の構造を有することができる。アクチュエータ20は、バルブ・アセンブリ18に連結することもできる。アクチュエータ20はバルブ・アセンブリ18にリンク、ロッド、ケーブル、他の伝動アセンブリ等々を介して連結することができる。以下でより詳細に論じるように、いくつかの実施形態では、このアクチュエータは電子アクチュエータまたはスイッチであることができる。
【0029】
いくつかの実施形態では、このアクチュエータは多段アクチュエータとして構成することができる。例えば、それが2段アクチュエータとして構成される場合は、このアクチュエータは、第1の流量を供給する第1の画定された位置または第2の流量を供給する第2の画定された位置に押圧する(またはその他の方法で作動させる)ことができる。重力供給分配アセンブリでは、この第2の流量位置は、床仕上げ剤が分配されるときのヘッド圧力の損失を克服するために利用することができる。しかしながら、他の実施形態では、このアクチュエータは、1つの画定される流量(および作動の非画定位置での変わり易い流量)を有する単段アクチュエータである。別法として、複数流量は、バルブ・アセンブリを所望の流量に対応する複数の所定の位置を有する多段バルブ・アセンブリとして構成することによって達成することができる。
【0030】
バルブ・アセンブリ18は、ハンドル14の第1の端部15に隣接して位置決めされ、貯蔵器26から床への床仕上げ剤の流れを調節するように動作可能である。バルブ・アセンブリ18は、床仕上げ剤が床に流れる開位置と、床仕上げ剤がバルブを介して(またはより具体的にはバルブ内に配置される導管を介して)床に流れない閉位置を有する。上記で論じたように、このバルブ・アセンブリは、複数の流量に対応する複数の所定の開位置を有することができる。
【0031】
前記バルブ・アセンブリ18は多くの異なる方式で構成することができるけれども、図示の実施形態では、このバルブ・アセンブリ18は、欧州特許第0997099号、PCT国際公開第86/05376号、またはドイツ国特許第2932110号に示されるもののような、ピンチバルブ構造を有する。換言すれば、このバルブ・アセンブリは第1の部材および第2の部材を含み、これらの2つの部材はバルブ・アセンブリ18の開および閉位置を画成するように互いに対して移動可能である。以下でより詳細に説明するように、弾力性のある導管24がこの第1の部材と第2の部材の間を延びる。バルブ・アセンブリ18の閉位置では、この第1および第2の部材は導管24を挟み込み、導管24を通る全ての流れを遮断するように導管24の壁を互いに圧し付ける。バルブ・アセンブリ18の開位置では、この第1および第2の部材は分離され、それが弾力性のある導管24がより少なく圧縮される状態に戻るのを可能にし、床仕上げ剤が導管24を通り流れるのを可能にする。
【0032】
このピンチバルブの1つの具体的な構成では、第1の部材は導管が貫通して延びる開口部を画成し、第2の部材は、導管を第1の部材の壁に押し付けて選択的に挟み込むように、第1の部材に対して移動可能である。床仕上げ剤塗布アセンブリ10のハンドル14は、アクチュエータ20がバルブ・アセンブリ18を作動させるためにそこを通り延びる通路を有する。バルブ・アセンブリの第2の部材は、アクチュエータ20の作動に際して静止する第1の部材に対して長手方向に移動可能である。バルブ・アセンブリ18は、第2の部材を閉位置に付勢するばねを含むことができ、第1および第2の部材は、導管24を通る液体の流れを停止させるために導管24の両側を一緒に圧すまたは挟み込む。次いでアクチュエータの作動が開位置を画成するために第1の部材に対して第2の部材を移動させる。他の実施形態では、このバルブは、導管を挟み込むために互いに向かって移動する2つの移動部材で構成することができる。
【0033】
図示されていないがこのバルブ・アセンブリ18はさらに、例えば導管を交換するのに有効であり得る、開位置にバルブ部材を移動させるように手動で係合するようになされた突起部材を含むことができる。
【0034】
上記で説明したバルブおよびアクチュエータは一般に、機械的バルブおよびアクチュエータである。いくつかの実施形態では、1つまたは複数のこれらの構成部品は、電子構成部品に置き換えるまたは電子構成部品と一体化することができる。例えば、このアクチュエータおよび/またはバルブは、電子アクチュエータおよびバルブと交換することができる。同様に、電子ポンプも床仕上げ剤の分配の手助けをするために床仕上げ剤塗布用具上に組み込むことができる。
【0035】
上記で示したように、床仕上げ剤塗布用具10のいくつかの実施形態は、床仕上げ剤供給システム25を含む。図1に示す実施形態は、ヘッド12に隣接するなどの床上の特定の場所に向かって床仕上げ剤を導くための、貯蔵器26から延びる導管24を有する、交換可能な床仕上げ剤貯蔵器26を含む床仕上げ剤供給システム25を含む。いくつかの実施形態では、この床仕上げ剤供給システム25は、単一使用のためにのみ意図されている。そのようなものとして、貯蔵器26が使い尽くされた後、この床仕上げ剤供給システム25は新しい床仕上げ剤供給システム25と交換される。この構成は、詰まりの可能性およびそのような詰まりに関連する時間の掛かる整備を実質的になくす。
【0036】
貯蔵器26は多くの異なる方式で構成することができる。例えば、この貯蔵器は、袋、実質的に剛体の器または容器等を備えることができる。この貯蔵器26は、ねじ切りされたキャップ、プラグまたは他の適切な閉鎖機構29によって閉じられる開口部27も有することができ、容器26はその開口部を介して分配することができ、そしていくつかの実施形態では再充填することができる。しかしながら、いくつかの好ましい実施形態ではこの貯蔵器26は、床仕上げ剤供給システムが再使用されることを防止するために非脱着可能な閉鎖機構29を設けることができ、それが関連する再使用の詰まり問題を防止することができる。
【0037】
上記で述べたように導管24は、床仕上げ剤を貯蔵器26から床に供給するために、貯蔵器26の開口部27から床表面に向かって延びる。この導管24は、多くの異なる方式で構成することができる。しかしながら説明したように、この導管24は、弾力性のある、柔軟なチューブを備えることができる。一般に、この導管は貯蔵器内の開口部に連結される閉鎖機構29に連結される。この導管24は、閉鎖部29上の出口から延びるバーブ(barb)を介して閉鎖機構29に連結することができ、あるいはこの導管24はいくつかの他の方式で閉鎖機構29に連結することができる。例えば、この導管24は閉鎖部29に溶接するまたは接着することができる。その上、この導管24は、貯蔵器26の出口に隣接する閉鎖部29に押し付けて捕捉されるショルダまたはフランジを含むことができる。
【0038】
床仕上げ剤供給システム25の1つの具体的な実施形態では、貯蔵器26は開口部27に取り付けられる出荷閉鎖部付きで作業者に出荷され、分配閉鎖部は使用に先立って付けるようにキット内で供給される。換言すれば、この出荷閉鎖部は最終使用者によって取り外され、分配閉鎖部が最終使用者によって貯蔵器に付けられる。この導管24は、最終使用者がキットを受け取るのに先立って、分配閉鎖部29に連結される。この分配閉鎖部29は、分配閉鎖部が取り付けられた後取り外されるのを防止するために、貯蔵器上の相補的なロック・システムと係合する、ラチェット・ロック部材などの、不正操作防止機能の付いたロック・システムを設けることができる。これは一般に床仕上げ剤供給システム25が、詰まりを引き起こす可能性がある、再使用されることから防止する。出荷のときこの導管24は、床仕上げ剤供給システム25が床仕上げ剤塗布用具10に搭載されている間に、床仕上げ剤の所望されない分配を防止するようにシールされた導管24の遠位端部を有することができる。導管の遠位端部は多くの方法でシールすることができる。例えば、プラグを導管内に挿入することができ、端部を熱シールすることができ、端部を接着剤でシールすることができ、端部を機械装置で挟み込むことができ、接着部材を導管内に画成される開口部上に置くことができ、等々することができる。床仕上げ剤供給システム25が用具10に連結された後、このシールは取り除くことができる。
【0039】
図3〜7は、床仕上げ剤貯蔵器26の1つの具体的な構成を示す。図示のように、この貯蔵器は、全体的に円筒状楕円形の形態を有する。この貯蔵器26には、長手方向に延びる細長い溝または凹部32が設けられている。この溝または凹部32は、貯蔵器26の実質的に全長または全高を延びる。この溝または凹部32も、ハンドル14を受けかつハンドル14を実質的に取り囲むように寸法設定されかつ形態にされる。一具体的形態では、貯蔵器の重心は凹部32と一致する。換言すれば貯蔵器の重心は、凹部が実質的に垂直な向きに向けられているとき、凹部内に位置する。そのような形態は、床仕上げ剤塗布用具10により良好なバランスをもたらすことが見出されてきた。具体的には、貯蔵器内に格納される床仕上げ剤の重量を実質的にハンドル14の全円周の周りに分配できるようにすることによって、床仕上げ剤塗布用具10はより良好にバランスがとれ、それが作業者の疲れを軽減するのに役立つ。
【0040】
図3〜7に示すようないくつかの実施形態では、1つまたは複数の突起部またはタブ34が貯蔵器26から凹部32内に延びることができる。この突起部34は、貯蔵器26をハンドル14により良好に固定するためにハンドル14と係合することができる。いくつかの実施形態では、このハンドル14に、突起部34を受けるための実質的に相補的な凹部を設けることができる。同様にいくつかの実施形態では、この構造は反転させることができ、そこでは突起部が貯蔵器上で受けられるようにハンドルから延びる。これらの突起部34の使用は、いくつかの実施形態では貯蔵器26を床仕上げ剤塗布用具10に取り付けるのに十分である場合がある。しかしながら、いくつかの実施形態では、ハンドル14に連結されるクレードル、スリーブまたはハウジング36もこの床仕上げ剤塗布用具10に設けることができる。このクレードル36は、図1および2に示すように、貯蔵器の一部分を受けるように寸法設定しかつ形態にすることができる。
【0041】
その上、貯蔵器26をハンドル14に対し保持するためにラッチ機構38をハンドル14に連結することができる。一具体的な実施形態では、このラッチ機構38は、貯蔵器の一部分と係合しかつ固定する枢動アームを含む。図1に示すように、このクレードル36は、貯蔵器26の底部部分を固定し、ラッチ機構38は貯蔵器26の頂部部分を固定する。
【0042】
いくつかの実施形態では、ラッチ機構38は、貯蔵器26内に通気をもたらすように貯蔵器26に孔をあける部材も含むことができ、これは床仕上げ剤を分配している間に貯蔵器内に真空が形成されるのを防止するのを助けるであろう。具体的には、この孔あけ部材は貯蔵器26と係合し、ラッチ機構38が定位置に固定されつつある間に貯蔵器の一部分に孔をあける。しかしながら、いくつかの実施形態では、この孔あけ部材は貯蔵器に孔をあけるために追加の移動を必要とする場合がある。別法として、この貯蔵器に多くの他の方法で通気孔を設けることができる。例えば、通気孔は閉鎖部内に組み込むことができる。図3〜9に示すものなどのいくつかの実施形態では、この貯蔵器26は、分離切断されるとき貯蔵器に開口部または通気孔をもたらす、ネジ切りタブなどの分離切断部材40を含むことができる。図示のように、この分離切断部材40は、この部材の不測の切断を防止するために貯蔵器26上の凹んだ領域内に配置することが好ましい。さらに他の実施形態では、従来型の通気方法、アセンブリ、および装置などの他の通気機構を利用することができる。
【0043】
図示されていないけれども、貯蔵器のいくつかの実施形態では、ボトルの内部で貯蔵器の開口部に隣接してじょうごを貯蔵器に設けることができる。この構成は、貯蔵器内に格納される床仕上げ剤の全てを空にするのを助けることが見出されてきた。
【0044】
上記で論じたように、ハンドル14の遠位端部15は、ヘッド12に連結される。具体的には、ハンドル14の遠位端部15は、ボール・ジョイント、ユニバーサル・ジョイント、蝶番等などのジョイントを介してヘッド12に枢動的に連結される。ヘッド12は、床仕上げ剤塗布パッド44をヘッド12に留めるための留め手段を含む。この留め手段は、マジックテープ、弾性掴み部材(elastic grabbing member)、挟み込み部材(pinching member)、ヘッドによって受けられるポケット等の、この分野で知られるほぼ任意の手段を含むことができる。
【0045】
いくつかの実施形態は、図8に示すものなどの、連接床仕上げ剤塗布器ヘッド12を組み込む。この図に示すように、ヘッド12は、ハンドル14に直接連結される第1の部分または主本体部分50を含む。このヘッド12は、蝶番54を介して主本体部分50に連結される第2の部分または自由浮遊部分52も含む。この第2の部分52は、床に一定の力を供給するための所定の重量が設けられる。いくつかの実施形態では、この所定の重量は、この第2の部分52に重りの付いた部材を加えるまたは取り除くことによって、または現在使用中のこの第2の部分52を異なる重量を有するものと切り替えることによって手動で調整することができる。
【0046】
この型式のヘッド12によって、ヘッド12の第1および第2の部分50、52は、床に床仕上げ剤を塗布することに関して異なる機能を果たすことができる。この第1の部分50は一般に、床仕上げ剤を床全体にわたって広げるまたは分布させるのに使用され、一方第2の部分52は、第1の部分50によって前に広げられた床仕上げ剤を平らにし、第1の部分50によって残されたどのような筋またはブラシ・マークも取り除く。この第2の部分52はそれが、作業者によってハンドル14に加えられる力に関係なく床表面に実質的に一定の力を加えることを意味する、自由浮遊なのでこの機能を果たすことができる。そのようなものとして、この第2の部分52は、床上に一定の床仕上げ外観および床仕上げ剤厚さを与えるのを助けることができる。
【0047】
第1の部分50を第2の部分52に結合する蝶番54は、多くの異なる方式で構築しかつ構成することができる。例えば、図8に示すようないくつかの実施形態では、蝶番54は、ゴムのストリップなどの柔軟性のある弾性部材である。しかしながら、他の実施形態では、この蝶番54は、枢動部または他の連接点を有する剛体の部材であることができる。さらに他の実施形態では、この第2の部分52は、図10に示すものなどの塗布器パッド44を介して第1の部分50に連結される。換言すれば、第2の部分52は直接塗布器パッド44に留められ、この塗布器パッド44は第2の部分52を第1の部分50に結合する唯一の部材である。さらに他の実施形態では、この蝶番は、ケーブル、ロープ、布等などの任意の他の柔軟性のある部材である。
【0048】
上記で示したように、塗布器パッド44はヘッド12に連結される。いくつかの実施形態では、この塗布器パッド44は、市販の従来型の床仕上げ剤塗布パッドである。しかしながら、他の実施形態では、この塗布器パッド44は、異なる材料特性を有する第1の部分46および第2の部分48を備えるユニークな構造を有する。例えば、第1の部分46は連続的な床仕上げ剤分布材料を備え、一方第2の部分48は連続的な床仕上げ剤平滑化または仕上げ材料を備える。この構造は、床仕上げ剤を床上に一様に広げことができるが、さらに従来型の塗布器パッドと比較して非常に低い引っ張り抵抗力を示すことができる。以下でより詳細に論じるように、本発明の塗布器パッド44の引っ張り抵抗特性が減少するのは、塗布器パッド内への相対的に固い繊維質の床仕上げ剤分布材料の組み込みから結果として生じる。
【0049】
次に図8〜11を参照すると塗布器パッド44の一実施形態が示され、これは少なくとも2つの異なる材料:房状になった(tufted)ポリプロピレンおよび/またはポリエチレン繊維などの固いまたは大きなデニールの繊維から作ることができる床仕上げ剤分布材料46、およびポリエステル・マイクロファイバーなどの相対的に柔らかい、平滑な、または小さなデニール繊維から作ることができる床仕上げ剤仕上げ材料48を有する作業表面を含む。一般にこの床仕上げ剤分布材料は、床仕上げ剤が最初に床仕上げ剤分布材料と接触し、床仕上げ剤仕上げ材料に2番目に接触するであろうように、床仕上げ剤仕上げ材料に隣接して位置決めされる。さらに、床仕上げ剤塗布器ヘッド12上に配置されるとき、この床仕上げ剤分布材料46は一般にヘッド12の第1の部分50に隣接してまたは下に位置決めされ、床仕上げ剤仕上げ材料48は一般にヘッド12の第2の部分52に隣接してまたは下に位置決めされる。
【0050】
この塗布器パッド44は一般に、床仕上げ剤分布材料を欠いたパッドと比較するとき引っ張り抵抗を減少させるために十分な量の床仕上げ剤分布材料46を含むが、被覆の品質が相当に低下するほどのそれほど多くの床仕上げ剤分布材料を含まない。一実施形態では、パッドの作業表面は約55%の床仕上げ剤分布材料、例えば、固い繊維と、約45%の床仕上げ剤仕上げ材料、例えば、より柔らかなまたは吸収性繊維を含む。しかしながら他の実施形態では、これらの相対的な割合は改変することができる。例えばいくつかの実施形態では、このパッドは少なくとも連続する50%の床仕上げ剤分布材料を備える。他の実施形態では、このパッドは少なくとも連続する60%の床仕上げ剤分布材料を備える。さらに他の実施形態では、このパッドは少なくとも連続する70%の床仕上げ剤分布材料を備える。さらに他の実施形態では、このパッドは少なくとも連続する75%の床仕上げ剤分布材料を備える。この段落で使用されるとき用語「連続する」は、床を横切るパッド移動の方向でなどの画定された方向内で材料が別の材料によって中断されないことを意味する。同様に、パーセントの測定は、被覆される合計面積、床を横切るパッド移動の方向でなどの単一の方向で占有される長さなどのいくつかの方法で測定することができる。
【0051】
床仕上げ剤分布材料46の高さは、床仕上げ剤仕上げ材料48の高さより高くすることができる。別法として、床仕上げ剤分布材料46の高さは、床仕上げ剤仕上げ材料の高さと実質的に等しくすることができ、あるいは床仕上げ剤仕上げ材料は、より高い高ささえ有することができる。一般に、材料の相対的な高さまたは厚さに関わらず、この材料間の界面はそれらが床に接触するところで材料間は全体的に平らまたは平滑であるべきである。
【0052】
様々な異なる材料を床仕上げ剤分布材料46として使用することができる。固いまたは大きなデニール繊維を、床仕上げ剤塗布用具10内の分布要素とすることができる。この固いまたは大きなデニール繊維は、単フィラメント、編み糸、タウ糸または束ねられたフィラメント状材料であることができる。この束ねられた材料は、接着、溶接、包み込み、またはこの分野で知られている他の方法によって互いに接合することができる。固い繊維(すなわち、荷重下での圧縮に抵抗する繊維)または高い曲げ剛性および高い弾力性を有する大きなデニールの繊維(すなわち、相対的に厚く、重く、または固い繊維、繊維の束、タウ糸、または少なくとも約10の、より典型的には少なくとも約15デニールのデニールを有する編み糸)は、床仕上げ剤分布材料として特によく適している。通常、固いまたは大きなデニールの繊維は、低い水吸収性、低い圧縮性、および低い柔軟性を有する。しかしながら、床仕上げ剤分布材料として使用できる材料はフィラメント繊維に限られず、3次元繊維ウエブなどのウエブ、発泡体、フロック発泡体、および他のスポンジのような材料、ニードルパンチ材料、開放セル材料等も含むことができる。具体的な一実施形態では、この床仕上げ剤分布材料は、織り交ぜられるランダムに延びる柔軟性のある繊維から形成される開放不織3次元ウエブであり、隣接する繊維間の間隙は開いており、それによって相互連通する空洞の3次元に延びるネットワークを作り出す。一般に、そのような構造では、この空洞は材料の体積の少なくとも50%を形成する。より好ましくは、この空洞は材料の体積の少なくとも75%を形成する。さらにこの材料は、柔軟性があり、圧縮可能であり、かつ実質的に非圧縮形態に弾力的に戻ることができるのが好ましい。
【0053】
塗布器パッド44用の床仕上げ剤分布材料の例には、限定ではなく、ポリプロピレンおよび/またはポリエチレン繊維が含まれる。追加の床仕上げ剤分布材料には、例えば、米国特許第2,958,593号および米国特許第4,893,439号に記載される低密度開放不織繊維材料などの不織材料、およびスクリムおよびスクリーンなどの織られた材料が含まれる。さらに、十分に間隔をあけたブラシを含む他の開放構造材料を使用することができる。床仕上げ剤分布材料として適切な物質には、限定ではなく、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル、改質ポリウレタンを含むポリウレタン、ナイロンなどのポリアミド、およびそれらの混合物および組合せが含まれる。
【0054】
最も好ましい材料は、約84またはそれより大きな圧縮抵抗値(Compression Resistance)を有する。しかしながら、約81またはそれより大きな圧縮抵抗値を有するいくつかの材料は、本明細書で開示される利益のうちの少なくともいくつかを提供することができる。材料の圧縮抵抗値を求めるための1つのあり得る試験は、ASTM D6571試験である。この試験は、質量に伴う圧縮とその質量が取り除かれた後の緩和を求めるために、パッドに質量を加えパッドから質量を取り除く多数の段階を含む。以下の表Iは、この試験中に使用されたパッドサイズおよび質量値の一覧表を示す。
【表1】

【0055】
このASTM試験中、当初のパッド高さが測定され、次いで質量がパッド上に配置されたすぐ後で高さが測定され、次いで質量がパッド上にある状態で10分間経過した後で再度測定された。次いでこの質量は取り除かれ、高さが直ちに測定され、次いでパッド上に質量がない状態で10分後に再度測定された。これらのステップは、真のASTM D6571試験から改変された、異なる時間間隔に対して繰り返された。この質量は、試験に指定されている24時間の代わりに2時間で交換される。高さはパッド上に重量が支持されるとき直ちに、かつ重量支持の2時間後に測定される。重量が取り除かれ、高さが直ちに、かつ30分経過後に再度測定される。この試験から収集されたデータは以下に表IIに含まれる。
【表2】

【0056】
これらの結果から3つの変数L、MおよびL−2時間が計算された。Lは圧縮抵抗値であり、質量がパッド上に10分間配置された後の高さを当初の質量のない高さで割った値を100倍したものに等しい。Mは、弾力性喪失値であり、全て当初の質量のない高さで割られた、当初の質量のない高さと10分後の緩和高さの差を、100倍したものに等しい。L−2時間は、質量が加えられかつ2時間経過した後の2回目に対するパッドの圧縮抵抗値である。具体的には、L−2時間は、質量が10分間取り除かれた後、回復した高さで割られた、質が2時間加えられた後の高さに100倍したものに等しい。要約すればこの式は、表IIから取られるように、L=100C/A、M=100(A−E)/A、およびL−2時間=100G’/Eである。計算された値L、MおよびL−2時間を含む、このデータの一覧は以下の表IIIに含まれる。
【表3】

【0057】
表IIIのデータは、Glit(登録商標)ホワイト・パッド、3M(登録商標)90パッドおよびGlit(登録商標)イエロー・パッドは全て少なくとも約84の圧縮抵抗値を有し、したがって、上記で定義されたような最も好ましい材料のうちのいくつかであることを示す。
【0058】
適切な床仕上げ剤仕上げ材料には、所望されない筋またはブラシ・マークを残さずに平滑な被覆を与えることができるものが含まれる。高度に吸収性の、または吸着性の繊維またはマイクロファイバーは、床仕上げ剤仕上げ材料として特によく適している。同様、小さなデニールの繊維(すなわち、約1デニール未満のデニールを有する細い繊維、繊維の束、タウ糸、または編み糸)がよく適した材料であることがやはり示されている。
【0059】
しかしながら、床仕上げ剤分布材料46についてのように、床仕上げ剤仕上げ材料48は、例えば、ウエブ、発泡体、および他のスポンジのような材料、プラスチック要素等などの、フィラメント繊維以外の材料から構築することができる。例示的な床仕上げ剤仕上げ材料には、限定ではなく、ポリエステル繊維、レーヨン、綿、羊毛、ポリオレフィン、ナイロンなどのポリアミド、およびそれらの組合せが含まれる。
【0060】
図8〜11に示す具体的な一実施形態では、作業表面の第1の連続部分は床仕上げ剤分布材料46であり、一方作業表面の後続の連続部分は床仕上げ剤仕上げ材料48である。図12に示す別の実施形態では、作業表面の第1の連続部分は床仕上げ剤仕上げ材料であり、(第1の部分に隣接する)作業表面の第2の連続部分は床仕上げ剤分布材料であり、一方(第2の部分に隣接する)作業表面の後続の連続部分は床仕上げ剤仕上げ材料である。この具体的な構成については、床仕上げ剤仕上げ材料の第1の部分が大量の床仕上げ剤を単一の場所からヘッドの外側範囲に分布させるのを助けることが見出されてきている。一般に、この第1の部分は追加の引っ張り抵抗および不必要な床仕上げ剤の吸収を防止するように、相対的に小さい(すなわち、ストリップ)。残りの2つの部分は、前述の実施例で説明したように働く。この3つの材料の実施形態では、各材料の相対的な割合は、以下に論じるようなものであることができる。第1の部分は、パッドの約連続する10%より少なく、より具体的にはいくつかの好ましい実施形態ではパッドの約連続する5%より少なくすることができる。第2の部分は、少なくともパッドの連続する50%を含むことができる。他の実施形態では、このパッドは少なくとも連続する60%の床仕上げ剤分布材料を含む。さらに他の実施形態では、このパッドは少なくとも連続する70%の床仕上げ剤分布材料を含む。さらに他の実施形態では、このパッドは少なくとも連続する75%の床仕上げ剤分布材料を含む。この段落で使用されるとき、用語「連続する」は、この材料が一般に、床を横切るパッド移動の方向でなどの、画定される方向内で実質的に異なる仕上げ特性を有する別の材料によって中断されないことを意味する。同様に、パーセントの測定値は、覆われる全表面積、または床を横切るパッド移動の方向などの単一の方向内で占有される長さなどの、いくつかの方法で測定することができる。
【0061】
ある実施形態では、この床仕上げ剤分布材料46は、床仕上げ剤仕上げ材料48が支持機能を提供することができるように十分にしっかりと詰め込まれる区域を例えば作業表面上に設けることによって、床仕上げ剤仕上げ材料48と同じ種類の繊維/材料にすることができる。他の実施形態では、この床仕上げ剤分布材料46および床仕上げ剤仕上げ材料48は、異なる機械的/物理的特性をもたらすように構成された同じ種類の繊維または化学化合物を備えることができる。例えば、この床仕上げ剤分布材料46および床仕上げ剤仕上げ材料48は、異なって編まれた、または異なるデニールまたは密度を有する、または床仕上げ剤分布材料46に床仕上げ剤仕上げ材料48と異なる特性を付与する樹脂被覆または同様な処理によって処理された、同じ種類の材料であることができる。
【0062】
本発明の塗布器パッド44は、使用されるべき材料に応じて、布構築のための任意のよく知られた技術を使用して製作することができる。それらは、丸編み、編み上げ、ニードルパンチ、タフティング(tufting)等などの方法を使用して製造することができる。
【0063】
塗布器パッド44に使用される布は、生地で覆われた後で縫うことができる。このように縁部を仕上げることは、布のほぐれを防止し塗布器パッド44の形状を維持するのを助ける。縁部は、例えばシートに布の非作動側で接着剤を加えることによって、仕上げることができる。次いでこのシートおよび布の縁部は、仕上げられた縁部を作るように、調べられまたは布によって覆われかつ縫われる。
【0064】
以前は、基板上に被覆を塗布するための塗布システム内に固いまたは大きなデニールの繊維を使用することは、しばしば被覆内の所望されない筋またはブラシ・マークを伴っていた。本発明の利点の1つは、柔らかな、平滑な、または吸収性の繊維と組み合わされた固い繊維を含む塗布器パッド44が塗布器パッド44の引っ張り抵抗を減少させるが、一方依然として、筋またはマークの実質的にない平滑な被覆をもたらすことである。以下で論じるように、床仕上げ剤仕上げ材料48と組合せで床仕上げ剤分布材料46を使用することは、達成される被覆の品質を損なわずに引っ張り抵抗での驚くほどに劇的な減少を有する。さらに、床仕上げ剤仕上げ材料48の連続区画と直列で床仕上げ剤分布材料46の連続区画を使用することは、使用者によって床仕上げ剤塗布用具に加えられる圧力に関係なく、床上に実質的に一様な被覆をもたらすことが見出されてきた。
【0065】
次に床仕上げ剤供給システム25を利用する床仕上げ剤塗布用具10の動作を説明する。動作では、塗布器パッド44を有するヘッド12、ヘッド12に連結されるハンドル14、およびハンドル14に連結されるバルブ18およびアクチュエータ20を有する床仕上げ剤塗布器用具10が準備される。床仕上げ剤貯蔵器26は床仕上げ剤供給導管24に接続されるべきであり、次いで塗布器用具10に連結される。床仕上げ剤貯蔵器26と導管24が用具10に連結されるとき、この導管24はバルブ18を通り延ばされる。導管24がバルブ18を通り延ばされた後、導管24上のシールを取り除くことができ、床仕上げ剤塗布を開始することができる。
【0066】
動作では、床への床仕上げ剤の供給が望まれるときアクチュエータ20が作動させられる。アクチュエータ20の作動はバルブ18の作動を生じさせ、作動させられるときそれは床仕上げ剤供給導管24の壁上の圧縮力を解放する。圧縮力が取り除かれるとき、床仕上げ剤は貯蔵器26から、導管24を通り、床に流れることができる。床仕上げ剤が床上に置かれた後、この床仕上げ剤はヘッド12および塗布器パッド44を介して分配される。
【0067】
床仕上げ剤貯蔵器26が空になった後、貯蔵器26および導管24は床仕上げ剤塗布器10から単一のアセンブリとして取り外される。一般に、この貯蔵器26および導管24は捨てられる(すなわち、再充填および再使用されない)。しかしながら、いくつかの実施形態では、この貯蔵器26および/または導管24は再使用することができる。本発明では、一般に新たな貯蔵器26が新たな導管24と一緒に供給されることをもくろんでいる。この導管24は、上記で論じたように貯蔵器26に連結され、貯蔵器26および導管24は上記で論じたように床仕上げ剤塗布器用具10に連結される。毎回新しい貯蔵器26および導管24を供給することによって、詰まりの機会は実質的になくなり、それで詰まりに関連する時間の掛かる整備の必要もなくなる。さらに、詰まりが形成されたとすれば、高価な、時間の掛かる整備を実施する代わりに、床仕上げ剤供給システム25を捨て、新たな床仕上げ剤供給システム25と交換することができる。
【0068】
主として床仕上げ剤供給システム25に関連する上記で論じた動作は、ヘッド12および床仕上げ剤塗布器パッド44の型式とは独立に、利用することができる。次に蝶番付きのヘッド12および2つの材料の塗布器パッド44を有する床仕上げ剤塗布器用具10の動作を説明する。この説明の目的のために、上記で説明した床仕上げ剤供給システム25が利用されることが仮定されるであろう。しかしながら、そのような床仕上げ剤供給システムは必要ではない。そうではなく、床仕上げ剤を供給する他の従来型の方法を利用することができる。動作では、ハンドル14およびヘッド12に連結される塗布器パッド44を有するヘッド12を有する床仕上げ剤塗布器用具10が準備される。上記で述べたように、このヘッド12は上記で説明したような蝶番付きの2つの部品構造を有し、塗布器パッド44は、上記で説明したように異なる特性を有する2つの連続材料を備える。ヘッド12の第1の部分に実質的に隣接して位置決めされる材料の1つおよびヘッド12の第2の部分に実質的に隣接して位置決めされるもう1つの材料を有するパッド44が一般にヘッド12に取り付けられる。
【0069】
床上に床仕上げ剤を広げるために、第1の材料46が床上に堆積される大量の床仕上げ剤と接触し、(作業者からの)塗布器パッド44を介して床に加えられる圧力に関係なく、床上に実質的にむらなくこの大量の床仕上げ剤を広げる。この実質的にむらのない広げは、作業者によって加えられる力からの圧縮に抵抗する、連続する床仕上げ剤分布材料46によって達成される。具体的には、この材料の開放セルの性質に起因して、塗布器パッドに加えられる力に関係なく、この材料内の実質的な空隙空間が床と接触したままである。そのようなものとして、床仕上げ剤はこれらの間隙領域内では床から取り除かれない。従来型の塗布パッドが使用される場合は、実質的に全パッドが圧縮され、相当な数の繊維が(極めてわずかな空洞しか残さずに)床表面と接触し、既に塗布された床仕上げ剤を取り除くための絞り取り器として働くので、より大きな圧力は、結果としてより少ない床仕上げ剤が塗布されることに全体的になるであろう。換言すれば本実施形態では、この開放セル構造が圧縮に抵抗し、加えられる力に関係なく床との一貫した接触量を全体的にもたらす。この特性に起因して、床仕上げ剤の一貫した層が、作業者によって加えられる圧力に関係なく、床表面上に常に広がる。残念ながら、この材料の粗い、開放セルの性質に起因して床仕上げ剤が床上に実質的に一様に分布されたとしても、床仕上げ剤は一般に平滑ではない。具体的には、この床仕上げ剤は細かな線、筋またはブラシ・マーク付きで残される。しかしながら、この材料の開放セル構造は、塗布器パッド44のこの部分内に多くの床仕上げ剤が捉えられ(かつ廃棄される)ことなく一様に広げることを可能にする。さらに、この材料の開放セル構造は、空洞を欠いている従来型の塗布器によって剥ぎ取られるのとは反対に、床仕上げ剤が空洞の間を流れるのを可能にする。
【0070】
ヘッド12の第2の部分に隣接して位置決めされる第2の材料48は、具体的には仕上げ剤を平滑にしかつ細かな線またはブラシ・マークを実質的になくすように選択される。さらにこの材料は、実質的に自由浮遊する(すなわち、蝶番付き構造に起因して作業者によってハンドルに加えられる力に関係なく床表面に対して一定の力をもたらす)ヘッド12の第2の部分に隣接して位置決めされるので、床上への床仕上げ剤の分配は影響されない。そうではなくこの第2の材料48は一般に、開放セル、粗い材料によって残される床仕上げ剤の突出部をなくすことによって既に分布された床仕上げ剤を平らにするだけである。具体的には、この相対的に柔らかな、細いデニールの材料は、各ブラシ・マークまたは細かな線を画成する突出部を減少させまたは実質的になくし、それが床仕上げ剤をずっとより平滑にする。この突出部は第2の材料によって切り取られ、変形され、あるいは別の形で減少またはなくされる。
【0071】
上記動作の一例が以下で表IVに与えられる。この実施例では、3人の異なる作業者が同じ用具および同じ技術を使用して床に床仕上げ剤を塗布した。この用具は、使用された床仕上げ剤の量を求めるために使用前および使用後に重量測定された。この試験の結果は以下の通りである:
【表4】

この図表が示すように、この発明のヘッドおよび塗布パッドの構成は一般に、床仕上げ剤被覆に対する作業者の影響をなくす。上記に示すように、各作業者によって塗布された被覆は平方メートル当たり約20グラムである。この試験は、この塗布器パッドが個々の塗布圧力の影響をなくすのを助けるけれども、床仕上げ剤塗布方法の影響はなくさないことに留意されたい。具体的には、一人の使用者が床仕上げ剤を床にドサッとあけ別の一人が床仕上げ剤をタンクから量る場合、被覆厚さはこの2つの塗布方法に対して異なるであろう。しかしながら、同じ塗布方法が使用される場合は、この用具は塗布圧力の変動が被覆重量に対して有する影響をなくす。
【0072】
様々なパッドと第1の材料46および第2の材料48の組合せを含むパッドによって生じる平均被覆重量を比較するために、ある試験手順が使用された。このパッドの組合せは、原型A、原型B等として標識が付けられ、以下表Vに含まれる:
【表5】

【0073】
表Vで、部分Aは第1の材料46であり、部分Bは第2の材料48であり、かつ第2の材料48は第1の材料46から蝶番で離されているので、PVCパイプが第2の材料48に一貫して下向き荷重を掛けるために使用されている。本試験では、部分Aは床仕上げ剤を広げる非圧縮性部片であり、部分Bは被覆のむらのある部分を平らにするように仕上げ剤を平滑にする。第1および第2の材料46および48を含む原型A〜Dがそれぞれ、第1の材料46のみ含むTuway(登録商標)グリーン・パッドおよびRubbermaid(登録商標)Q800パッドに対して試験された。これらのパッドは、例えば容器なし、部分的に充填された容器付き、完全充填容器付きなどの、モップに取り付けられる様々な重量で使用された。本試験では、2.5L容量の容器が使用された。この様々な重量は、多数回の作動にわたる、かつ様々な重量を支持する間の被覆重量の一貫性を示すために使用されている。パッドは事前に濡らされ、次いで平均被覆重量をより正確に記録するために、引き続く結果が記録されるに先立って第1の時間作動させられた。結果は以下に表VI内に列記されている:
【表6】

【0074】
これらのデータは、本明細書で論じられる塗布器パッドの本発明の構成は、被覆重量を制御するのを助けることを図示しかつ示している。さらに、重量からの圧縮のパーセントが、収集されたデータから計算された。具体的には、(以下に含まれる)表VIIがヘッド圧力に対する%変化を示し、この構成が増加したヘッド圧力の影響を実質的に減少させることを明らかに示す。より具体的には、原型AおよびCは、従来型のパッド(Tuway(登録商標)グリーン・パッドおよびRubbermaid(登録商標)Q800)および負制御パッド(原型B)からの制御データに対して優れた結果を有していた。換言すればこれらの構成は、被覆重量に対する増加するヘッド圧力の影響を実質的に減少させる。
【表7】

【0075】
上記に示すように、いくつかの実施形態は2つの部分のヘッド12を利用しないが、そうではなくヘッド12の周囲を越えて延びる(すなわち、パッドの単一寸法のうちの約10%またはそれを超えるものがヘッドの下から外に単一の方向に延びる)塗布器パッド44のかなりの部分を有するヘッド12を利用する。そのような実施形態では、ヘッド12の下に位置決めされる塗布器パッド44の部分は、前に論じた第1の材料と同様に床仕上げ剤をむらなく分布させるように働き、ヘッド12の周囲を越えて延びる塗布器パッド44の部分は、上記で論じた第2の材料と同様に分布された仕上げ剤を平滑化するように働く。ヘッド12の周囲を越えて延びる塗布器パッド44の部分は、床に対するより大きな、一定の力をパッド44に供給するように重りを設けることができる。
【0076】
図12に示すパッドと似た3つの材料の塗布器パッドを利用する実施形態は、上記で説明したのと実質的に同じ方式で動作する。最も大きな差異は、塗布器材料の最初のストリップが大量の床仕上げ剤をパッドの外側範囲まで迅速に分布させるのを助けることである。材料のこの部分内に空洞がないことに起因して、相互接続する相当数の空洞に起因して床仕上げ剤をパッドの外側範囲までそのように効率的に分布させることができない床仕上げ剤分布材料と比較して、大量の床仕上げ材料をより容易に床上の周りに押すことができる。その上、材料のこの第1のストリップはより吸収性である傾向にあるけれども、この材料の相対的に小さな部分に起因して、摩擦はそれほど大きくならない。
【0077】
上記で説明しかつ図に示した実施形態は、例示の目的でのみ提示され本発明の考え方および原理に対する限定として意図されていない。そのようなものとして、要素およびそれらの形態および配置における様々な変更が本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく可能であることを当業者は理解するであろう。例えば、多くの発明性のある特徴が上記で提示され、多くの状況でそれらは他の発明性のある特徴とともに説明された。しかしながら一般に、複数の発明性のある特徴を1つの装置内に結びつける必要性は存在しない。例えば、上記で提示されるこの床仕上げ剤供給システムは、全ての実施形態で利用される必要はない。具体的にはこのシステムは、本明細書で説明された多材料パッドとともに使用しなければならないことはない。同様に、全ての本発明の実施形態は、上記で説明した2部分連接ヘッドを組み込む必要はない。その上、本発明の全ての実施形態は、上記で説明した複数材料パッドを組み込む必要はない。
【0078】
本発明の特定の特徴および要素に対する様々な代替形態が本発明の具体的な実施形態を参照して説明されている。上記で説明した各実施形態について互いに相容れないまたは矛盾する特徴、要素、および動作方式を除いて、1つの具体的な実施形態に対して説明された代替の特徴、要素、および動作の方式は他の実施形態に適用可能であることに留意されたい。
【0079】
本発明の様々な特徴は、添付の特許請求の範囲に記載される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床仕上げ剤塗布ヘッドと、
前記ヘッドに枢動的に取り付けられる第1の端部と、前記第1の端部と反対側の、前記ヘッドを前記床に沿って移動させるように手動で係合可能である第2の端部とを有する細長いハンドルと、
前記ハンドル上に支持される、床仕上げ剤を収容する貯蔵器と、
前記ヘッドに連結されかつ前記ヘッドと前記床との間に配置され、前記貯蔵器から床仕上げ剤を受けるパッドとを備え、
前記パッドはそれぞれ細長い側部を有する第1の部分と第2の部分とを有し、前記第1の部分と前記第2の部分の細長い側部は互いにほぼ平行に延在し、前記パッドは前記第1の部分で前記床仕上げ剤を前記床にほぼ一様に分配するため前記ハンドルを用いて前記床に沿った方向に移動可能であり、前記パッドは前記第2の部分により前記一様に分配された前記床仕上げ剤を平滑にするため同一方向に移動可能である、床に床仕上げ剤を塗布するための床仕上げ剤塗布用具。
【請求項2】
前記貯蔵器の少なくとも一部分を受け、かつ前記貯蔵器を前記ハンドルに選択的に連結するような形状にされかつ構成される、前記ハンドルに連結されるスリーブをさらに備える、請求項1に記載の床仕上げ剤塗布用具。
【請求項3】
前記貯蔵器が、前記容器内の前記床仕上げ剤の重量が前記ハンドルの実質的に全円周周りに分配されるように、前記ハンドルを実質的に凹部内に受けるように寸法設定される細長い凹部を含む、請求項1に記載の床仕上げ剤塗布用具。
【請求項4】
前記床仕上げ剤塗布ヘッドが、第1の部分が蝶番を介して第2の部分に連結される第1の部分および第2の部分を備える、請求項1に記載の床仕上げ剤塗布用具。
【請求項5】
前記パッドの前記第1の部分は第1の材料を含み、前記パッドの前記第2の部分は、前記第1の材料と異なる第2の材料を含む、請求項4に記載の床仕上げ剤塗布用具。
【請求項6】
床仕上げ剤塗布ヘッドと、前記ヘッドに枢動的に取り付けられる細長いハンドルと、前記ヘッドに連結されかつ前記ヘッドと床との間に配置され、前記貯蔵器から床仕上げ剤を受け、それぞれ細長い側部を有する第1の部分と第2の部分とを有し、前記第1の部分と前記第2の部分の細長い側部は互いにほぼ平行に延在し、前記第1の部分で前記床仕上げ剤を前記床にほぼ一様に分配するため前記ハンドルを用いて前記床に沿った方向に移動可能であり、前記パッドは前記第2の部分により前記一様に分配された前記床仕上げ剤を平滑にするため同一方向に移動可能であるパッドと、を備える、床仕上げ剤塗布用具を準備することと、
前記床上に床仕上げ剤を分配することと、
前記ヘッドで前記床全体に前記分配された床仕上げ剤を広げることと、
前記貯蔵器が空になった後、前記貯蔵器を前記ハンドルから取り外すことと、を含む、床に保護床仕上げ剤を塗布する方法。
【請求項7】
第2の貯蔵器を前記ハンドルに連結することと、
床仕上げ剤を前記床上に分配することと、
前記分配された床仕上げ剤を前記ヘッドで前記床全体に広げることと、をさらに含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記貯蔵器が単一のアセンブリとして取り外される、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
近位端部および遠位端部を有するハンドルと、
前記ハンドルの前記遠位端部に連結されるヘッドと、
前記ハンドルに連結される床仕上げ剤貯蔵器と、
前記ヘッドに連結されかつ前記ヘッドと床との間に配置され、前記貯蔵器から床仕上げ剤を受け、前記床仕上げ剤を前記床にほぼ一様に分配するための第1の材料を有する第1の部分と、前記一様に分配された前記床仕上げ剤を平滑にするための第2の材料を有する第2の部分とを備えたパッドと、
を備え、前記第1の材料が前記第2の材料よりも粗い、床に床仕上げ剤を塗布するための床仕上げ剤塗布用具。
【請求項10】
前記床仕上げ剤貯蔵器が、前記ハンドルを締まり嵌め方式の嵌合で受けるように構成されかつ寸法設定される細長い凹部を含む、請求項9に記載の床仕上げ剤塗布用具。
【請求項11】
前記細長い凹部が、前記貯蔵器内の前記床仕上げ剤の重量を前記ハンドルの実質的に全円周に分布させるようにさらに構成される、請求項10に記載の床仕上げ剤塗布用具。
【請求項12】
前記貯蔵器に連結され、前記貯蔵器から前記床まで床仕上げ剤を運搬するように前記ヘッドに向かって延びる、ある長さのチューブを備え、前記貯蔵器内の前記床仕上げ剤が使い果たされたとき、前記貯蔵器および前記チューブが床仕上げ剤塗布用具から取り外されかつ交換される、請求項9に記載の床仕上げ剤塗布用具。
【請求項13】
前記ヘッドが床に接して置かれるようになされた第1の部分および前記床に接して置かれるようになされた第2の部分を含み、前記第1の部分が前記ハンドルに連結され、前記第2の部分から前記床に加えられる圧力が前記ハンドルを介して前記第1の部分に加えられる圧力から実質的に独立であるように、前記第2の部分が蝶番部材を介して前記第1の部分に連結される、請求項12に記載の床仕上げ剤塗布用具。
【請求項14】
第1の部分と、前記第1の部分に接続され前記第1の部分に対して相対的に移動可能な第2の部分とを備えた床仕上げ剤塗布ヘッドと、
前記ヘッドの前記第1の部分において前記ヘッドに枢動的に取り付けられる第1の端部と、前記第1の端部と反対側の、前記ヘッドを前記床に沿って移動させるように手動で係合可能である第2の端部とを有する細長いハンドルと、
前記ハンドル上に支持される、床仕上げ剤を収容する貯蔵器と、
前記ヘッドに連結されかつ前記ヘッドと前記床との間に配置され、前記貯蔵器から床仕上げ剤を受けるパッドとを備え、
前記パッドは第1の部分と前記ヘッドの前記第2の部分に結合された第2の部分とを有し、前記ハンドルを介して前記ヘッドの前記第1の部分に与えられる力と独立して、前記ヘッドの前記第2の部分は前記床にほぼ一定の力を与える、床に床仕上げ剤を塗布するための床仕上げ剤塗布用具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−64317(P2013−64317A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−270464(P2012−270464)
【出願日】平成24年12月11日(2012.12.11)
【分割の表示】特願2009−543214(P2009−543214)の分割
【原出願日】平成19年12月20日(2007.12.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.マジックテープ
【出願人】(398061050)ディバーシー・インコーポレーテッド (101)
【住所又は居所原語表記】8310 16th Street,Sturtevant,Wisconsin 53177−0902,United States of America