説明

床暖房製品

【課題】脱落が避けられ、配線およびコネクタを確実に保護し、これを簡便に実現する床暖房製品を提供すること。
【解決手段】基材3に配設された配線7a、7b、11およびコネクタ8を覆うカバー部材13が着脱自在に配設された床暖房製品1において、カバー部材は、難燃性を有する板体14と、2本以上の脚部15とを有し、脚部が基材に圧入されて取り付けられるとともに、取り外し可能とされている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床暖房に用いられる床材を兼ねた床暖房製品に関する。
【背景技術】
【0002】
室内暖房の一つの方式として床暖房が広く採用されている。床暖房では、ニクロム線などのヒータ線や面状ヒータなどの電気ヒータが基材に組み込まれた、木質系床材と同様な外観を有する床暖房製品が用いられている。この床暖房製品を床材として敷設し、表面側に配設された化粧材により床面を形成するとともに、縦横に電気的に接続して各床暖房製品の電気ヒータへの電力の供給を可能にしている。
【0003】
下記特許文献1に記載されているように、床暖房製品には、輸送および搬送時、また、施工時に、基材に配設された配線およびコネクタを保護するために、着脱自在な保護カバーが取り付けられたものが知られている。
【特許文献1】特開平11−83054号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された保護カバーは、基材の底部に取り付けられた薄い樹脂状シートに、開けられた窓を塞ぐようにして取り付けられる。このため、突起によって掛止されるようにしていても、樹脂状シートは、薄く、強度が十分でなく、作業中に外力が加わると、保護カバーが脱落することが避けられない。また、保護カバーの取り付けのために、樹脂状シートにはスライド溝や係止溝を形成する加工が必要とされる。
【0005】
本発明は、以上のとおりの事情に鑑みてなされたものであり、脱落が避けられ、配線およびコネクタを確実に保護し、これを簡便に実現する床暖房製品を提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の特徴を有している。
【0007】
第1の発明は、基材に配設された配線およびコネクタを覆うカバー部材が着脱自在に配設された床暖房製品において、カバー部材は、難燃性を有する板体と、2本以上の脚部とを有し、脚部が基材に圧入されて取り付けられるとともに、取り外し可能とされていることを特徴としている。
【0008】
第2の発明は、上記第1の発明の特徴において、脚部は凹凸を有する棒状であり、その凹凸に対応する凹凸を有する筒状の受け材が基材に埋設されていることを特徴としている。
【0009】
第3の発明は、上記第1の発明の特徴において、脚部は、先端部に向かって鋭利な爪状であり、かつ板体の隅部の裏面側に形成された溝によって折り曲げ自在に板体に連結され、脚部の先端部が、基材に食い込み可能とされていることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
上記第1の発明によれば、難燃性を有する板体と、2本以上の脚部とを有するカバー部材は、脚部が基材に圧入されて取り付けられるとともに、取り外し可能とされているため、基材に十分な強度をもってしっかりと取り付けられる。したがって、床暖房製品の輸送および搬送時、また、施工時などにおいても脱落することはほとんどなく、配線およびコネクタを確実に保護することができる。また、カバー部材の構成および基材への取り付け方が簡略化されており、配線およびコネクタの確実な保護を簡便に実現することができる。
【0011】
上記第2の発明によれば、上記第1の発明の効果に加え、カバー部材の取り付けと取り外しが容易に実現される。
【0012】
上記第3の発明によれば、上記第2の発明と同様に、上記第1の発明の効果に加え、カバー部材の取り付けと取り外しが容易に実現される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
図1は、本発明の床暖房製品の第1実施形態を示した裏面図である。図2は、図1に示した床暖房製品のカバー部材の周辺を拡大して示した要部斜視図である。
【0014】
床暖房製品1は、木質系の床材2を兼ねており、基材3の表面側に化粧材が配設され、複数枚を縦横に敷設することによって床を形成し、化粧材の表面により床面を形成可能としている。床暖房製品1は、略長方形状の形状を有し、基材3において隣接して略直交する一組の短辺および長辺側には雄実4が、他の一組には雌実5が形成されている。雄実4と雌実5とを嵌め込むなどによって組み合わせ、隣接する床暖房製品1の間に隙間が生じることなく、平滑な床面が形成されるようにしている。
【0015】
基材3には、合板、MDFやパーティクルボードなどの成形板などの木質板が採用される。基材3の裏面側には、電気ヒータ6、配線7a、7bおよびコネクタ8が組み込まれる部分がNC(Numerical Control machining)加工(数値制御による機械加工)によって切削され、凹部および配線溝9が高い加工精度で形成されている。基材3において長手方向の一端部を除いた部分に形成された凹部に電気ヒータ6が埋設され、基材3に組み込まれ、この凹部は薄層合板10によって蓋され、薄層合板10は接着剤によって基材3に接着されている。電気ヒータ6は、ニクロム線などのヒータ線を蛇行配線したものやPTCヒータなどの面状ヒータなどの従来公知のものを含む各種のものが採用される。
【0016】
コネクタ8は、電源から電気ヒータ6に電力を供給するものであり、電気ヒータ6と接続配線11によって電気的に接続され、また、隣接する床暖房製品1の間を電気的に接続する送り配線としての配線7a、7bが電気的に接続されている。コネクタ8は、基材3の裏面側において電気ヒータ6が埋設される凹部が形成されていない長手方向の一端部に形成された凹部12に挿入されている。凹部12は、コネクタ8が電気ヒータ6の近辺に配置されるように、電気ヒータ6が埋設される凹部の近辺で、基材3の一長辺側に寄せて形成されている。凹部12に挿入されるコネクタ8は基材3に固定されてはいない。コネクタ8は凹部12に挿入されているだけである。
【0017】
このようにコネクタ8を電気ヒータ6の近辺に配置することによって、接続配線11をなるべく短くすることができ、床暖房製品1の施工の際に接続配線11の垂れ下がりを抑えることができ、配線不良などの発生を抑制することができる。
【0018】
送り配線としての配線7a、7bは、基材3の短辺方向に延び、基材3の長辺から外側に突出可能な長さを有している。上記のとおり、コネクタ8が、基材3の一長辺側に偏って配置されるので、配線7aは長く、配線7bは短く、両者の長さは異なっている。隣接する2枚の床暖房製品1の間において、一方の床暖房製品1に配設された配線7aは、他方の床暖房製品1に配設された配線7bと電気的に接続され、また、一方の床暖房製品1に配設された配線7bは、他方の床暖房製品1に配設された配線7aと電気的に接続される。このような長短2種類の配線7a、7bの相互の接続を容易に行うために、コネクタ8の接続端と反対側に位置する配線7a、7bの端部には、雌雄型などとすることのできるコネクタが配設されている。短い方の配線7bの長さは隣接する床暖房製品1に届く程度とされ、長さ調整機能は専ら長い方の配線7aが担うようにしている。そのため、配線7aは、配線7a、7bの伸び縮みなども考慮して隣接する床暖房製品1との間隔より十分長くしている。このため、隣接する床暖房製品1の間での電気接続において余剰分となる配線7aを収容するために、配線7aに対応する配線溝9は途中において幅が拡大された拡大部9aを備えている。
【0019】
このような配線7a、7bも基材3に固定されてはいない。配線溝9に挿入されているだけである。
【0020】
そして、床暖房製品1には、上記のとおりにして基材3に配設されたコネクタ8とその周辺に位置する配線7a、7bおよび接続配線11とに被さるようにして覆い、それらを保護するカバー部材13が配設されている。カバー部材13は、略矩形で薄板状の板体14と、板体14の四隅部において裏面側に向かって延びる4本の脚部15とを有している。
【0021】
板体14は、コネクタ8の端子部分において発生することのある火花などや発熱などによって発火するのを抑制するために、難燃性を有する材料から形成されている。板体14を形成可能な難燃性を有する材料としては、窯業材料、金属材料、ガラス、難燃性樹脂材料などが例示される。難燃性樹脂材料には、非ハロゲン化難燃樹脂類、難燃ABS樹脂、難燃ポリプロピレンなどを候補として挙げることができる。また、板体14は難燃性を有していればよいので、基材としては難燃性に欠けても難燃処理が施されているものであってもよい。たとえば、不燃材料または難燃性樹脂を表面または内部に含浸させた紙材、シート材、木質材などを採用することができる。不燃材料または難燃性樹脂の含浸は、塗布、貼着などに替えることもできる。
【0022】
このような板体14は、施工などの際に基材3の裏面側が下を向くとき、凹部12に挿入されたコネクタ8を裏面において載せることができ、コネクタ8およびその周辺の配線7a、7bおよび接続配線11を安定に支持する。
【0023】
脚部15は、丸棒状のピンであり、脚部15には、上下2箇所において外周面から側方に突出する鍔状の突起16が配設されている。突起16の配設によって脚部15は凹凸を有するものとなっている。脚部15の材質については特に制限はなく、所要の強度、配設の容易さなどを考慮して適当な材料から形成することができる。一般には金属材料、樹脂材料などから形成することができる。板体14との接続にも特に制限はなく、材質などに応じ、接続性を考慮して、接着、嵌め込み、ねじ込みなどの各種の接続形式を採用することができる。また、脚部15の形状は丸棒状以外であってもよく、棒状とする場合には角棒状などとすることができる。突起16は、脚部15の外周面に沿って配設されるばかりでなく、放射状に配設されたものとすることもできる。また、突起16は、ばねなどを内蔵し、伸縮可能としたピンより細い補助ピンに替えることができ、この場合、補助ピンを脚部15に直交させて差し込み、ピンに固定することができる。さらに、脚部15の凹凸は、突起16の配設に替え、外周面部に凹所を形成することによっても実現可能である。
【0024】
このような脚部15の本数は、板体14の大きさや形状、カバー部材13の基材3への取付強度や取付性などに応じて適宜決めることができる。基本的には脚部15の本数は2本以上とする。
【0025】
一方、基材3の裏面部には、カバー部材13の脚部15に対応する位置に円柱状の穴17が形成されている。穴17の直径は、脚部15の突起16における最大直径に対応させている。穴17の内部には、脚部15の受けとして機能する円筒状の受け材18が埋設されている。受け材18は、脚部15の凹凸に対応して上下2箇所に内径が他の部分より小さい小径部19を有している。小径部19の内径は、脚部15において突起16が配設されていない、凹凸における凹部に対応するピン自体の直径に略一致させている(ただし、ピン自体の直径より小さくはない)。このような小径部19は、上下対称に配置された円錐面20によって形成されている。小径部19を除く受け材18の内径は、脚部15の突起16における最大直径に略一致させている(ただし、最大直径より小さくはない)。
【0026】
受け材18の材質については特に制限はなく、金属材料、樹脂材料などの成形容易な材料などから適宜選択される。大きさおよび形状については、脚部15に対応して決めることができる。円柱状の他、円錐状、角柱状、角錐状などとすることができる。小径部19の個数および位置についても脚部15に対応して決めることができる。受け材18の穴17の内部への埋設には、圧入、嵌入、挿入とともに接着剤による接着などの適宜な方式を採用することができる。
【0027】
カバー部材13は、上記のとおりの脚部15を受け材18の内部に差し込み、脚部15と受け材18の相互間において凹凸が嵌め合わされ、すなわち、脚部15における凹部に受け材18の小径部19が嵌まり込むことによって、基材3に圧入されて取り付けられる。鍔状の突起16は、脚部15の差し込みにともなって受け材18の内部を下方に移動し、小径部19においては潜在的に有する弾性によって変形する。そして、下側の突起16が下側の小径部19より下の領域まで移動し、また、上側の突起16が上側の小径部19と下側の小径部19との間の領域に移動して脚部15と受け材18の相互間において凹凸が嵌め合わされる。このため、カバー部材13は、基材3に対して十分な強度をもってしっかりと取り付けられる。床暖房製品1の輸送および搬送時、また、施工時などにおいても、カバー部材13は、基材3から脱落することはほとんどなく、コネクタ8とその周辺の配線7a、7bおよび接続配線11を確実に保護することができる。施工などの際に基材3の裏面側が下を向くとき、凹部12に挿入されたコネクタ8を板体14の裏面において載せることができ、コネクタ8とその周辺の配線7a、7bおよび接続配線11を安定に支持することができる。
【0028】
また、カバー部材13の構成および基材3への取り付け方は簡略化されており、コネクタ8およびその周辺の配線7a、7bおよび接続配線11の確実な保護を簡便に実現することができる。しかも、カバー部材13は、上方に引き上げることによって脚部15を受け材18から引き抜くことができ、基材3からの取り外しが可能である。配線7a、7bの接続作業などの際には、そのようにしてカバー部材13を基材3から一旦取り外した後、再び取り付けることができる。カバー部材13は、基材3に対し着脱自在であり、カバー部材13の取り付けおよび取り外し作業は容易に実現される。
【0029】
図3は、本発明の床暖房製品の第2実施形態についてカバー部材の周辺を拡大して示した要部斜視図である。
【0030】
第2実施形態において、カバー部材13が基材3に配設された状態の床暖房製品1の裏面図は図1と同じであるので、図1を代用する。また、図3において第1実施形態と共通する部分には同一の符号を付し、第2実施形態についての以下の説明では省略する。
【0031】
第2実施形態では、基材3に形成された円形穴21においてのみ第1実施形態と相違している。円形穴21は、丸棒状のピンである、カバー部材13の脚部15に対応した円柱状、円錐状などの断面円形の穴であり、基材3の裏面側に形成されている。円形穴21の穴径Rは、脚部15の外径の最大値である、凸部に相当する突起16の最大直径rmaxより小さく、脚部15の外径の最小値である、凹部に相当するピン自体の直径rminより大きい。
【0032】
したがって、床暖房製品1では、脚部15が円形穴21に差し込まれるにつれて、脚部15における鍔状の突起16が、潜在的に有する弾性によって変形し、円形穴21の内部を下方に移動する。上下2つの突起16が円形穴21の内部に入り込むと、脚部15は基材3に圧入された状態となり、カバー部材13は、基材3に対して十分な強度をもってしっかりと取り付けられる。床暖房製品1の輸送および搬送時、また、施工時などにおいても、カバー部材13は、基材3から脱落することはほとんどなく、コネクタ8とその周辺の配線7a、7bおよび接続配線11を確実に保護することができる。施工などの際に基材3の裏面側が下を向くとき、凹部12に挿入されたコネクタ8を板体14の裏面において載せることができ、コネクタ8とその周辺の配線7a、7bおよび接続配線11を安定に支持することができる。
【0033】
また、第2実施形態においても、カバー部材13の構成および基材3への取り付け方は簡略化されており、コネクタ8とその周辺の配線7a、7bおよび接続配線11の確実な保護を簡便に実現することができる。しかも、カバー部材13は、上方に引き上げることによって脚部15を円形穴21から引き抜くことができ、基材3からの取り外しが可能である。配線7a、7bの接続作業などの際には、そのようにしてカバー部材13を基材3から一旦取り外した後、再び取り付けることができる。カバー部材13は、基材3に対し着脱自在であり、しかも、カバー部材13の取り付けおよび取り外し作業は容易に実現される。
【0034】
このように、第1実施形態と同様な効果が第2実施形態によっても実現される。
【0035】
図4は、本発明の床暖房製品の第3実施形態についてカバー部材の周辺を拡大して示した要部斜視図である。図5は、図4に示した床暖房製品におけるカバー部材を拡大して示した要部斜視図である。
【0036】
第3実施形態において、カバー部材13が基材3に配設された状態の床暖房製品1の裏面図は図1と同じであるので、図1を代用する。また、図4および図5において第1実施形態および第2実施形態と共通する部分には同一の符号を付し、第3実施形態についての以下の説明では省略する。
【0037】
第3実施形態では、カバー部材13の脚部22の構成が第1実施形態および第2実施形態と相違し、この相違にともない基材3の構成が第1実施形態および第2実施形態と相違している。板体14の四隅部に配設された4本の脚部22は、いずれも先端部に向かって鋭利な爪状であり、板体14の隅部の裏面側に形成された2つのV字溝23によって、脚部22は、いずれも図5図中に示した矢印方向に折り曲げ自在に連結されている。2つのV字溝23は互いに平行に配置されている。なお、V字溝23は、断面が他の形状を有する溝、たとえばU字溝などに替えることもできる。脚部22を折り曲げ自在とする限り、溝の形状については特に制限されない。また、溝の本数も2本に限定されることはなく、脚部22の折り曲げやすさなどを考慮して本数を適宜決めることができる。
【0038】
床暖房製品1では、脚部22をV字溝23において板体14の裏面側に向かって折り曲げ、基材3に差し込むと、脚部22の先鋭な先端部22aが基材3の裏面部に食い込む。基材3は、上記のとおりの木質板であるため、脚部22の先端部22aの食い込みは実現可能である。脚部22全体または先端部22aのみの材質を、基材3との硬度の関係などを考慮して適宜選択することによって、脚部22の先端部22aの基材3への食い込みを容易に実現することができる。このように脚部22の先端部22aが基材3の裏面部に食い込むことによって、脚部22は基材3に圧入され、カバー部材13が基材3に取り付けられる。
【0039】
カバー部材13は、基材3に対して十分な強度をもってしっかりと取り付けられる。床暖房製品1の輸送および搬送時、また、施工時などにおいても、カバー部材13は、基材3から脱落することはほとんどなく、コネクタ8およびその周辺の配線7a、7bおよび接続配線11を確実に保護することができる。施工などの際に基材3の裏面側が下を向くとき、凹部12に挿入されたコネクタ8を板体14の裏面において載せることができ、コネクタ8およびその周辺の配線7a、7bおよび接続配線11を安定に支持することができる。
【0040】
また、第3実施形態においても、カバー部材13の構成および基材3への取り付け方は簡略化されており、コネクタ8とその周辺の配線7a、7bおよび接続配線11の確実な保護を簡便に実現することができる。しかも、カバー部材13は、第1実施形態および第2実施形態と同様に、上方に引き上げることによって脚部22を基材3から引き抜くことができ、基材3からの取り外しが可能である。配線7a、7bの接続作業などの際には、そのようにしてカバー部材13を基材3から一旦取り外した後、再び取り付けることができる。カバー部材13は、基材3に対し着脱自在であり、しかも、カバー部材13の取り付けおよび取り外し作業は容易に実現される。
【0041】
このように、第1実施形態および第2実施形態と同様な効果が第3実施形態によっても実現される。
【0042】
その上第3実施形態では、配線7a、7bの接続作業などの際に、カバー部材13を取り外した後、脚部22は、V字溝23において折り曲げ可能であるため、脚部22を板体14の表面側に折り返すこともできる。このように折り返すと、脚部22を放射状に広げた状態にしてカバー部材13を適当な場所に置くことができる。先鋭な先端部22aによる配線7a、7bなどの損傷などを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の床暖房製品の第1実施形態を示した裏面図である。
【図2】図1に示した床暖房製品のカバー部材の周辺を拡大して示した要部斜視図である。
【図3】本発明の床暖房製品の第2実施形態についてカバー部材の周辺を拡大して示した要部斜視図である。
【図4】本発明の床暖房製品の第3実施形態についてカバー部材の周辺を拡大して示した要部斜視図である。
【図5】図4に示した床暖房製品におけるカバー部材を拡大して示した要部斜視図である。
【符号の説明】
【0044】
1 床暖房製品
3 基材
7a、7b 配線
8 コネクタ
11 接続配線
13 カバー部材
14 板体
15 脚部
18 受け材
21 円形穴
22 脚部
22a 先端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材に配設された配線およびコネクタを覆うカバー部材が着脱自在に配設された床暖房製品において、カバー部材は、難燃性を有する板体と、2本以上の脚部とを有し、脚部が基材に圧入されて取り付けられるとともに、取り外し可能とされていることを特徴とする床暖房製品。
【請求項2】
脚部は凹凸を有する棒状であり、その凹凸に対応する凹凸を有する筒状の受け材が基材に埋設されていることを特徴とする請求項1に記載の床暖房製品。
【請求項3】
脚部は、先端部に向かって鋭利な爪状であり、かつ板体の隅部の裏面側に形成された溝によって折り曲げ自在に板体に連結され、脚部の先端部が、基材に食い込み可能とされていることを特徴とする請求項1に記載の床暖房製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−78222(P2010−78222A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−246759(P2008−246759)
【出願日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】