説明

床開口構造用の内枠

【課題】サイズが大きくなるのを抑制しつつ、蓋板に装着した後の安定性に優れた床開口構造用の内枠を提供する。
【解決手段】延設部45は、枠側部42、枠下部43及び枠上部44の少なくとも1つにつながり、枠側部42の内側面421に対して枠側部42の厚み方向に対向する対向面451を有し、対向面451と枠側部42の内側面421との間に第1突出部25を前記厚み方向に挟む。溝部46は、枠下部43の上面に設けられ、第2突出部26が載置される底面461を有し、底面461と蓋板81の下面811との間に第2突出部26を上下方向に挟む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床下点検、床下収納などの用途における床の開口構造に用いられる内枠に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、床下点検、床下収納などの用途で床に設けられた開口部及びこれを塞ぐ蓋板に装着する枠材が知られている。この枠材は、開口部の周縁に沿って装着される外枠と、この外枠に嵌合する形状を有し、前記蓋板の周縁に沿って装着される内枠とからなる。この内枠は、蓋板の角部に装着される複数のコーナー部材と、隣り合う角部間に位置する蓋板の縁部に装着され、コーナー部材に連結される複数の枠部材とからなる(例えば特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平9−310479号公報
【特許文献2】特開2010−116738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、内枠が装着された蓋板は、床下の点検や床下の収納庫を利用する際に着脱が繰り返される。したがって、内枠は、着脱が繰り返されても蓋板に対するずれ、がたつきなどが生じにくい安定性を有している必要がある。また、材料コスト、輸送コストなどのコストアップの抑制及び床下スペースの有効利用の観点から、内枠のサイズが大きくなるのは好ましくない。
【0005】
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、サイズが大きくなるのを抑制しつつ、蓋板に装着した後の安定性に優れた床開口構造用の内枠を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の床開口構造用の内枠は、床の開口部の周縁に沿って装着される外枠に嵌合する形状を有し、前記開口部を塞ぐ多角形状の蓋板の周縁に沿って装着される。この内枠は、前記蓋板の角部に装着される複数のコーナー部材と、隣り合う角部間に位置する前記蓋板の縁部に装着され、前記コーナー部材に連結される複数の枠部材とを備えている。
【0007】
各コーナー部材は、前記角部の側面を覆うコーナー側部と、このコーナー側部の下端につながり前記角部の下面を覆うコーナー下部と、前記コーナー側部の上端につながり前記角部の上面を覆うコーナー上部とを備えている。各枠部材は、前記縁部の側面を覆う枠側部と、この枠側部の下端につながり前記縁部の下面を覆う枠下部と、前記枠側部の上端につながり前記縁部の上面を覆う枠上部とを備えている。
【0008】
各コーナー部材は、第1突出部と第2突出部とをさらに備えている。前記第1突出部は、前記コーナー側部から前記枠側部の内側面に沿って前記枠部材の長手方向に突出している。前記第2突出部は、前記コーナー下部から前記枠下部の上面に沿って前記長手方向に突出している。
【0009】
各枠部材は、延設部と溝部とをさらに備えている。前記延設部は、前記枠側部、枠下部及び枠上部の少なくとも1つにつながり、前記枠側部の内側面に対向する対向面を有し、この対向面と前記内側面との間に前記第1突出部を挟む。前記溝部は、前記枠下部の上面に設けられ、前記長手方向に延び、前記第2突出部が載置される底面を有している。
【0010】
前記延設部は、前記枠部材の前記長手方向に直交する幅方向への前記第1突出部の動きを規制する。前記溝部は、前記コーナー部材及び前記枠部材が前記蓋板に装着されたときに、前記溝部の底面と前記蓋板の下面との間に前記第2突出部を挟んで上下方向への前記第2突出部の動きを規制する。
【0011】
この構成では、以下に説明するように内枠のサイズが大きくなるのを抑制しつつ、内枠を蓋板に装着した後の安定性にも優れている。
【0012】
本構成では、コーナー部材と枠部材とは、側部(コーナー側部及び枠側部)と下部(コーナー下部及び枠下部)の2箇所において係合されているので、コーナー部材と枠部材が側部及び下部の一方のみで係合される場合に比べて、内枠にかかる種々の方向からの加重に対して安定して装着状態を維持できる。
【0013】
具体的には、側部においては、枠側部の内側面に対向する対向面を有する延設部を設けることにより、第1突出部が枠側部と延設部によって抱え込まれるような形態を採用している。これにより、前記幅方向への第1突出部の動きが規制される。一方、下部においては、枠下部に溝部を設け、この溝部の底面に載置された第2突出部が前記底面と蓋板の下面との間に挟まれる形態を採用している。コーナー部材及び枠部材が蓋板に装着された状態では、枠下部及び第2突出部は蓋板の真下に位置しているので、蓋板の重みが枠下部及び第2突出部に常にかかることになる。これにより、上下方向への第2突出部の動きが蓋板及び溝部によって効果的に規制される。
【0014】
ここで、仮に下部において、側部の係合構造と同様に第2突出部を抱え込むような形態を採用すると、本構成に比べて枠下部の上下方向の寸法が大きくなるのは避けられない。すなわち、本構成の下部においては、溝部と蓋板とを利用して第2突出部の動きを規制しているので、枠下部に第2突出部の厚みと同程度の深さの溝部を設けるだけでよく、枠下部の上下方向の寸法(厚み)が大きくなるのを抑制できる。これにより、内枠にかかる材料コスト及び輸送コストを低減できる。また、枠下部の厚みが大きくなるのが抑制されることにより、その分だけ蓋板の下面よりも下方の領域、すなわち床下スペースを有効利用することができる。
【0015】
また、前記床開口構造用の内枠において、前記溝部は、前記底面の両サイドから上方にそれぞれ起立する一対の起立面をさらに有し、これらの起立面の間に前記第2突出部を挟んで前記幅方向への前記第2突出部の動きを規制する構成であるのが好ましい。
【0016】
この構成では、溝部の底面に載置された第2突出部は、溝部の一対の起立面によって幅方向の動きも規制されるので、コーナー部材と枠部材との連結状態がより安定する。
【0017】
また、前記床開口構造用の内枠において、各コーナー部材は、前記コーナー上部から前記枠上部の上面に沿って前記長手方向に突出し、前記枠上部の上面の一部を覆う第3突出部をさらに備えているのが好ましく、この場合において、前記第3突出部の下面は、前記枠上部における前記長手方向の端面が当接可能な段差面を介して前記コーナー上部の下面とつながっているのが好ましい。
【0018】
この構成では、コーナー部材の第3突出部が枠部材の枠上部の上面の一部を覆うので、仮にコーナー部材及び枠部材の寸法にばらつきがあり、コーナー部材と枠部材との間に若干の隙間が生じるような場合であっても、そのような隙間は第3突出部によって覆われる。したがって、内枠の上部に上記のような隙間が露出するのを避けることができるので、美感が向上するとともに、隙間からの異物の侵入を抑制できる。また、前記段差面が設けられていることにより、コーナー部材と枠部材との位置決めが容易になる。
【0019】
また、前記床開口構造用の内枠において、前記枠下部は、前記枠側部の下端につながり前記幅方向に延びる基端領域と、この基端領域からさらに前記幅方向に延び、前記基端領域よりも厚みの小さい先端領域とを有しているのが好ましく、この場合において、前記基端領域には、前記溝部が設けられており、前記先端領域には、前記蓋板と前記枠部材とを固定するねじ部材を下方から挿入するためのねじ挿入部が設けられており、前記先端領域の下面は、前記基端領域の下面よりも上方に位置しているのが好ましい。
【0020】
この構成では、基端領域は、先端領域と枠側部の下端との間に位置している。すなわち、基端領域に設けられた溝部の前記幅方向の両側には、先端領域に設けられたねじ挿入部と枠側部の下端とが位置することになる。したがって、前記ねじ部材により枠部材が蓋板に固定された状態では、溝部及びこの溝部に載置された第2突出部を前記幅方向の両側から蓋板の下面側に(上方に)押圧することができる。これにより、第2突出部の動きをより効果的に規制することができるので、コーナー部材と枠部材との連結状態がさらに安定する。
【0021】
また、前記床開口構造用の内枠において、前記先端領域の上面には、前記蓋板の下面が当接し、前記長手方向に延び、互いに間隔をあけて設けられた一対の当接面と、これらの当接面の間に位置し、前記当接面よりも下方に凹み、前記長手方向に沿って延びるパッキン用溝部とが形成されており、前記ねじ挿入部は、前記先端領域において前記パッキン用溝部が形成された領域に設けられているのが好ましい。
【0022】
この構成では、パッキン用溝部にパッキンを配置して前記ねじ部材により枠部材を蓋板に固定することにより、蓋板と枠部材との間の気密性を高めることができる。また、パッキン用溝部は一対の当接面の間に位置しているので、パッキンが前記幅方向に位置ずれするのを抑制できる。さらに、前記ねじ挿入部はパッキン用溝部が形成された領域に設けられているので、前記ねじ部材がパッキンを貫通した状態で枠部材が蓋板に固定される。これにより、パッキンの位置ずれをより効果的に抑制できる。
【0023】
前記第1突出部は、上下方向の寸法よりも前記幅方向の寸法が小さい偏平な形状を有し、上端部から下端部に向かうにつれて前記幅方向の寸法が漸次小さく又は漸次大きくなるくさび形状を有しているのが好ましく、この場合において、前記第1突出部を挟む前記対向面と前記内側面との間の領域は、前記第1突出部の形状に沿うくさび形状を有しているのが好ましい。
【0024】
この構成では、第1突出部及びこれが挿入される前記領域の形状が上記のようなくさび形状であるので、上方又は下方への第1突出部の動きを規制することができる。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように、本発明によれば、内枠のサイズが大きくなるのを抑制しつつ、内枠を蓋板に装着した後の安定性に優れている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】(A)は、本発明の一実施形態にかかる床開口構造用内枠を、蓋板の周縁に沿って取り付け、床下点検口の周縁に沿って取り付けられた外枠に嵌合した状態を示す平面図であり、(B)は、(A)のIB−IB線断面図である。
【図2】図1(B)の要部を拡大した断面図である。
【図3】(A)は、前記床開口構造用内枠のコーナー部材を斜め上方から見た斜視図であり、(B)及び(C)は、このコーナー部材に枠部材を連結したときの状態を示す斜視図である。
【図4】(A)は、前記コーナー部材を斜め下方から見た斜視図であり、(B)及び(C)は、このコーナー部材に枠部材を連結したときの状態を示す斜視図である。
【図5】(A)は、前記コーナー部材を示す平面図であり、(B)は、このコーナー部材を示す側面図であり、(C)は、前記コーナー部材を示す正面図である。
【図6】前記枠部材を示す断面図である。
【図7】(A)は、前記外枠のコーナー部材を示す平面図であり、(B)は、このコーナー部材を示す側面図であり、(C)は、前記コーナー部材を示す正面図である。
【図8】前記外枠の枠部材を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の一実施形態にかかる床開口構造用の内枠11について図面を参照しながら詳細に説明する。図1(A),(B)に示すように、本実施形態の内枠11は、床材91に設けられた矩形状の開口部92の周縁に沿って装着された外枠71に嵌合する形状を有している。この内枠11は、開口部92を塞ぐ矩形状の蓋板81の周縁に沿って装着されている。
【0028】
図2に示すように、床材91は、3つの板状部材91a,91b,91cが積層された3層構造を有しており、間隔をあけて配列された複数の下地材94の上面に載置されている。開口部92は、例えば一辺が数十センチ程度の長方形又は正方形の孔である。図1(B)に示すように、下地材94の一部は、開口部92の周縁に沿って配設されている。
【0029】
開口部92の周縁に沿って配設された下地材94の側面941は、平面視で開口部92の内周面(床材91の端面)とほぼ同じ位置にある。下地材94の側面941には、外枠71が固定される外枠支持台95が取り付けられている。図1(B)及び図2に示すように、外枠支持台95は、平面視で蓋板81の周縁の下方に位置しており、蓋板81の周縁と外枠支持台95との間に内枠11の一部と外枠71の一部が挟まれている。
【0030】
開口部92よりも下方に位置する床下の空間(下地材94に囲まれた空間)には、例えば図1(B)に示すような収納庫(収納容器)96が配設されている。このような収納庫96が設けられている場合には、開口部92を点検口として用いることができるのに加え、前記空間を収納用途に用いることもできる。また、開口部92を点検口として用いずに収納用途などの用途で用いることもできる。収納庫96は、その開口周縁に沿って設けられたフランジ部96a(図2)が外枠71を介して外枠支持台95の上面に載置されることにより、支持されている。
【0031】
図2に示すように、蓋板81は、2つの板状部材81a,81bが積層された2層構造を有している。この蓋板81の上面には、蓋板81を着脱する際にユーザーが把持する取っ手84が設けられている(図1(A)参照)。
【0032】
内枠11は、蓋板81の角部82に装着される4つのコーナー部材21と、隣り合う角部82間に位置する蓋板81の直線状の縁部83に装着される4つの枠部材41とを備えている。各枠部材41の両端部は、コーナー部材21に連結されている。本実施形態において、角部82とは、蓋板81の角(上下に延びる稜線)並びにその近傍の側面、上面及び下面を含む領域のことをいう。
【0033】
なお、4つのコーナー部材21はほぼ同形状であり、4つの枠部材41はほぼ同形状であるので、以下では、これらのうちの1つのコーナー部材21と、このコーナー部材21に連結される2つの枠部材41(41A,41B)とを例に挙げて説明する。
【0034】
また、図3(A)〜(C)及び図4(A)〜(C)において、方向D1は、一方の枠部材41Aの長手方向を示し、方向D2は、他方の枠部材41Bの長手方向を示している。方向W1は、一方の枠部材41Aの幅方向を示しており、方向D1に直交し、水平方向に平行である。方向W2は、他方の枠部材41Bの幅方向を示しており、方向D2に直交し、水平方向に平行である。なお、本実施形態では、蓋板81が矩形状であるので、方向D1と方向W2は同じ方向であり、方向D2と方向W1は同じ方向である。
【0035】
図3(A)〜(C)、図4(A)〜(C)及び図5(A)〜(C)に示すように、コーナー部材21は、コーナー側部22と、コーナー下部23と、コーナー上部24とを有している。コーナー側部22は、蓋板81の角部82の側面をL字状に覆う。コーナー側部22は、平面視でL字状に屈曲した形状を有している。コーナー側部22は、方向D1に略平行な平板部22Aと方向D2に略平行な平板部22Bとが上下方向に延びる稜線21aにおいてつながった形状を有している。以下、平板部22Aをコーナー側部22Aといい、平板部22Bをコーナー側部22Bという。
【0036】
コーナー下部23は、コーナー側部22の下端につながり、角部82の下面を覆うようにフランジ状に延びている。コーナー下部23は、コーナー側部22の下端につながり幅方向W1,W2に延びる基端領域23Aと、この基端領域23Aからさらに幅方向W1,W2に延び、基端領域23Aよりも厚みの小さい先端領域23Bとを有している。先端領域23Bの下面は、基端領域23Aの下面よりも上方に位置している。基端領域23Aの下面には、外枠71に対向し、方向D1,D2に沿って延びるパッキン用溝部23Cが形成されている。このパッキン用溝部23Cと外枠71との間にはパッキンPが配設される。
【0037】
コーナー上部24は、図5(B),(C)に示すように、コーナー側部22の上端につながり角部82の上面を覆うようにフランジ状に延びている。コーナー上部24の上面は、幅方向W1の外側及び幅方向W2の外側の領域がほぼ平面であり、幅方向W1の内側及び幅方向W2の内側の領域が下方に湾曲した曲面である。
【0038】
図3(B)及び図4(B)に示すように、コーナー側部22Aの方向D1の端面221、コーナー下部23の方向D1の端面231及びコーナー上部24の方向D1の端面(段差面)273は、方向D1に直交する同一平面上に位置しており、後述する枠部材41の方向D1の端面と当接又は近接するように設計されている。同様に、コーナー側部22Bの方向D2の端面222、コーナー下部23の方向D2の端面232及びコーナー上部24の方向D2の段差面273は、方向D2に直交する同一平面上に位置しており、後述する枠部材41の方向D2の端面と当接又は近接するように設計されている。
【0039】
コーナー部材21は、一対の第1突出部25(25A,25B)と、一対の第2突出部26(26A,26B)と、一対の第3突出部27(27A,27B)とを有している。
【0040】
一方の第1突出部25Aは、コーナー側部22Aの方向D1の端面221からさらに方向D1に突出している。この第1突出部25Aは、コーナー側部22Aの内側面223及び枠側部42の内側面421よりも内側(蓋板81側)に位置しており、枠側部42の内側面421に沿って枠部材41の長手方向(方向D1)に突出している。
【0041】
他方の第1突出部25Bは、コーナー側部22Bの方向D2の端面222からさらに方向D2に突出している。この第1突出部25は、コーナー側部22Bの内側面223及び枠側部42の内側面421よりも内側(蓋板81側)に位置しており、枠側部42の内側面421に沿って枠部材41の長手方向(方向D2)に突出している。
【0042】
各第1突出部25は、上下方向の寸法よりも厚み方向の寸法の方が小さい偏平な形状を有している。各第1突出部25の厚みは、上端部から下端部に向かうにつれて漸次小さくなっている。すなわち、各第1突出部25は、くさび形状を有している。第1突出部25の内側面は上下方向にほぼ平行であり、第1突出部25の外側面は、上下方向に対して傾斜している。後述するように、枠部材41の延設部45と枠側部42との間の領域も同様のくさび形状を有しているので、当該領域に挿入された第1突出部25が上下方向、特に下方へ移動するのを規制できる。また、第1突出部25が偏平な形状であることにより、内側面421との厚み方向の接触面積を大きくすることができ、安定性が向上する。
【0043】
各第1突出部25の先端部の角は面取りされたようなR形状となっているので、前記領域に挿入されやすい。各第1突出部25は、コーナー上部24の下面に隣接して設けられており、コーナー部材21の上下方向の上方に偏った位置にある。
【0044】
一方の第2突出部26Aは、コーナー下部23から枠下部43の上面に沿って方向D1に突出している。この第2突出部26Aは、第1突出部25Aよりも幅方向W1の内側(蓋板81側)に位置している。他方の第2突出部26Bは、コーナー下部23から枠下部43の上面に沿って方向D2に突出している。この第2突出部26Bは、第1突出部25Bよりも幅方向W2の内側(蓋板81側)に位置している。
【0045】
各第2突出部26の幅方向の寸法は、後述する溝部46の幅と同程度又は若干小さく設計されており、方向D1又は方向D2の全域にわたって一定であり、各第1突出部25の上下方向の寸法よりも小さい。図5(A)〜(C)に示すように、各第2突出部26の突出長さは、各第1突出部25の突出長さよりも小さい。各第2突出部26の先端部の角は面取りされたようなR形状となっている。
【0046】
各第3突出部27は、コーナー上部24から枠上部44の上面441に沿って枠部材41の長手方向(方向D1又は方向D2)に突出し、枠上部44の上面441の一部を覆っている。各第3突出部27の上面は、コーナー上部24の上面と段差なく連続的につながっている。各第3突出部27の下面は、枠上部44の長手方向の端面が当接可能な段差面273を介してコーナー上部24の下面とつながっている。各第3突出部27の下面は、枠上部44の上面に沿うように湾曲している。また、段差面273を設けることにより、第3突出部27の厚みをコーナー上部24の厚みよりも小さくできる。これにより、第3突出部27と枠上部44との段差を小さくできるので、安全性がさらに向上する。
【0047】
各枠部材41(41A,41B)は、枠側部42と、枠下部43と、枠上部44と、延設部45と、溝部46とを有している。図6に示すように、各枠部材41は、C字状の断面形状を有している。
【0048】
枠側部42は、縁部83の側面に沿って延びており、この縁部83の側面を覆う。枠側部42は、鉛直方向に対して若干傾斜しており、枠部材41の下端部が上端部よりも幅方向W1,W2の内側(蓋板81側)に位置している。これにより、内枠11の形状が下方にいくほど先細りすることになるので、内枠11が装着された蓋板81を外枠71に囲まれた開口に挿入しやすくなる。
【0049】
延設部45は、枠上部44の下面442につながり下方に延びる第1延設片47と、枠側部42の内側面421における上下方向の中央付近につながり厚み方向に延び、さらにその先端部から上方に延びる断面L字状の第2延設片48とを有している。第1延設片47の下端と第2延設片48の上端とは所定の間隔があけられている。第1延設片47の下端と第2延設片48は、リブとしての役割も果たし、剛性向上に寄与している。
【0050】
第1延設片47は、内側面421と枠側部42の厚み方向(幅方向W1又はW2)に対向する対向面451を有している。第2延設片48は、内側面421と枠側部42の厚み方向に対向する対向面452を有している。延設部45は、対向面451,452と枠側部42の内側面421との間に挟み込まれた第1突出部25の上下方向の動き及び厚み方向の動きを規制する。図6に示すように、第1突出部25を挟む延設部45の対向面451,452と枠側部42の内側面421との間の領域(上下方向に延びるくさび形状の空間)は、枠部材41における上下方向の中心よりも上方に偏った位置にある。
【0051】
枠側部42は、第2延設片48の下方にリブR1を有している。このリブR1は、枠部材41の長手方向に沿って延びている。図2に示すように、蓋板81は、その側面が第1延設片47、第2延設片48及びリブR1に当接する。
【0052】
枠下部43は、枠側部42の下端につながり縁部83の下面を覆うようにフランジ状に延びている。枠下部43は、枠側部42の下端につながり縁部83の下面の一部を覆う基端領域49と、この基端領域49につながり、さらに縁部83の下面を覆うように幅方向W1又はW2の内側に延びる先端領域50とを有している。先端領域50は、基端領域49よりも厚みが小さい。基端領域49は、溝部46が設けられているとともに、この溝部46の幅方向の両側の位置に蓋板81の下面811が当接する第1当接面491を有している。
【0053】
溝部46は、枠下部43に設けられ、第2突出部26の下面が載置される底面461と、この底面461の両サイドから上方にそれぞれ起立し、第2突出部26の両側面にそれぞれ対向する一対の起立面462とを有している。溝部46の深さは、第2突出部26の高さとほぼ同程度であるか若干大きめに設計されており、溝部46の幅は、第2突出部26の幅とほぼ同程度であるか若干大きめに設計されている。
【0054】
溝部46は、底面461に載置された第2突出部26の長手方向(方向D1又はD2)に直交する幅方向(方向W1又はW2)の動きを規制するとともに、底面461と蓋板81の下面811(図2)との間に挟み込まれた第2突出部26の上下方向の動きを蓋板81とともに規制する。
【0055】
先端領域50は、基端領域49の第1当接面491と同じ高さにある第2当接面501を有している。第2当接面501には、蓋板81の下面811が当接する。先端領域50には、蓋板81と枠部材41とを固定するビス93を下方から挿入するためのねじ挿入部50aが設けられている(図2)。このねじ挿入部50aは、例えば先端領域50にビス93を挿通するために予め設けられた貫通孔であってもよいが、貫通孔ではなく、ビス93を挿入すべき部位を示す目印であってもよい。この目印としては、例えば先端領域50の該当箇所に形成された凹み、切り欠きなどが例示できる。
【0056】
先端領域50の下面は、基端領域49の下面よりも上方に位置している。したがって、先端領域50の下面の直下には、ビス93の頭部が配置される空間が形成されており、この空間を有効利用できる。
【0057】
先端領域50の上面には、第2当接面501よりも下方に凹み前記長手方向(方向D1又はD2)に沿って延びるパッキン用溝部51が形成されている。基端領域49の下面には、外枠71に当接する一対の当接面493と、これらの当接面493よりも上方に凹み前記長手方向に沿って延びるパッキン用溝部52が形成されている。このパッキン用溝部52と外枠71との間にはパッキンPが配設される。パッキン用溝部51及びパッキン用溝部52は省略することもでき、この場合、各パッキンPは、溝部の形成されていない平坦面に接合される。また、各パッキンPは、枠部材41に対して接着剤などの接着手段によって後付けされてもよく、枠部材41を成形する際に枠部材41とともに一体成形されてもよい。各パッキンPとしては、例えば軟質の合成樹脂、合成ゴムなどを用いることができ、具体的には発泡樹脂、発泡ゴムなどが例示できる。
【0058】
なお、基端領域49には、溝部46よりも幅方向(W1又はW2)の外側に溝部が形成されており、これらの間はリブR2が設けられている。このリブR2は、枠部材41の長手方向に沿って延びている。前述した一方の第1当接面491は、このリブR2の上面である。
【0059】
枠上部44は、枠側部42の上端につながり縁部83の上面を覆うようにフランジ状に延びている。枠上部44の上面は、幅方向W1(又はW2)の外側の領域がほぼ平面であり、幅方向W1(又はW2)の内側の領域が下方に湾曲した曲面である。
【0060】
コーナー部材21は、例えば合成樹脂などを射出成形することにより成形することができる。また、枠部材41は、例えば合成樹脂などを押し出し成形することにより成形することができる。なお、コーナー部材21及び枠部材41の材料としては、アルミニウムなどの金属を用いることもできる。
【0061】
次に外枠71について説明する。図1(A)、図2、図7(A)〜(C)及び図8に示すように、床材91の開口部92の周縁のうち、その角部に装着される4つのコーナー部材72と、隣り合う角部間に位置する直線状の縁部に装着される4つの枠部材73とを備えている。各枠部材73の両端部は、コーナー部材72に連結されている。
【0062】
各コーナー部材72は、コーナー側部721と、コーナー下部722と、コーナー上部723とを有している。コーナー側部721は、開口部92の角部の側面をL字状に覆う。コーナー側部721は、平面視でL字状に屈曲した形状を有している。コーナー下部722は、コーナー側部721の下端から内枠11のコーナー下部23を支持するようにフランジ状に延びている。コーナー上部723は、開口部92の角部の床材91の上面を覆うようにフランジ状に延びている。
【0063】
コーナー部材72は、一対の突出部74A,74Bを有している。一方の突出部74Aは、コーナー下部722の方向D1の端面からさらに方向D1に突出している。他方の突出部74Bは、コーナー下部722の方向D2の端面からさらに方向D2に突出している。各突出部の先端部の角は面取りされたようなR形状となっているので、後述する枠部材73の嵌合穴に挿入されやすい。
【0064】
各枠部材73は、枠側部731と、枠下部732と、枠上部733とを有している。枠側部731は、開口部92の縁部の側面に沿って延びており、この縁部の側面を覆う。枠下部732は、枠側部731の下端から内枠11の枠下部43を支持するようにフランジ状に延びている。枠下部732は、枠側部731の下端につながり、内枠11を支持する台座領域734と、この台座領域734からさらに幅方向W1(又はW2)に延び、台座領域734よりも厚みの小さい先端領域735とを有している。
【0065】
先端領域735には、外枠71と外枠支持台95とを固定するビス93を上方から挿入するための前述したようなねじ挿入部が設けられている。また、先端領域735の下面には、長手方向(方向D1又はD2)に沿って延びるパッキン用溝部736が形成されている。外枠71は、パッキン用溝部736にパッキンPが配設された状態でビス93によって外枠支持台95に固定される。
【0066】
コーナー部材72は、例えば合成樹脂などを射出成形することにより成形することができる。また、枠部材73は、例えば合成樹脂などを押し出し成形することにより成形することができる。なお、コーナー部材72及び枠部材73の材料としては、アルミニウムなどの金属を用いることもできる。
【0067】
以上説明したように、前記実施形態では、内枠の側部においては、枠側部の内側面に対向する対向面を有する延設部を設けることにより、第1突出部が枠側部と延設部によって抱え込まれるような形態を採用している。これにより、前記幅方向へ第1突出部の動きが規制される。一方、内枠の下部においては、枠下部に溝部を設け、この溝部の底面に載置された第2突出部が前記底面と蓋板の下面との間に挟まれる形態を採用している。コーナー部材及び枠部材が蓋板に装着された状態では、枠下部及び第2突出部は蓋板の真下に位置しているので、蓋板の重みが枠下部及び第2突出部に常にかかることになる。これにより、上下方向への第2突出部の動きが蓋板及び溝部によって効果的に規制される。
【0068】
また、下部においては、溝部と蓋板とを利用して第2突出部の動きを規制しているので、枠下部に第2突出部の厚みと同程度の深さの溝部を設けるだけでよく、枠下部の上下方向の寸法(厚み)が大きくなるのを抑制できる。これにより、枠部材にかかる材料コストを低減できる。また、枠下部の厚みが大きくなるのが抑制されることにより、その分だけ蓋板の下面よりも下方の領域、すなわち床下スペースを有効利用することができる。
【0069】
また、前記実施形態では、溝部の底面に載置された第2突出部は、溝部の一対の起立面によって幅方向の動きも規制されるので、コーナー部材と枠部材との連結状態がより安定する。
【0070】
また、前記実施形態では、コーナー部材の第3突出部が枠部材の枠上部の上面の一部を覆うので、仮にコーナー部材及び枠部材の寸法にばらつきがあり、コーナー部材と枠部材との間に若干の隙間が生じるような場合であっても、そのような隙間は第3突出部によって覆われる。したがって、内枠の上部に上記のような隙間が露出するのを避けることができる。また、前記段差面が設けられていることにより、コーナー部材と枠部材との位置決めが容易になる。
【0071】
また、前記実施形態では、第1突出部を収容する前記領域が枠部材における上下方向の中心よりも上方に偏った位置にある。したがって、第2突出部を収容する溝部がある下方の位置と前記領域がある上方の位置、言い換えると内枠における上下方向の両端に近い位置でコーナー部材と枠部材とが係合される構造となるので、係合状態の安定性が増す。
【0072】
また、前記実施形態では、基端領域は、先端領域と枠側部の下端との間に位置している。すなわち、基端領域に設けられた溝部の前記幅方向の両側には、先端領域に設けられたねじ挿入部と枠側部の下端とが位置することになる。したがって、前記ねじ部材により枠部材が蓋板に固定された状態では、溝部及びこの溝部に載置された第2突出部を前記幅方向の両側から蓋板の下面側に(上方に)押圧することができる。これにより、第2突出部の動きをより効果的に規制することができるので、コーナー部材と枠部材との連結状態がさらに安定する。また、このように枠部材をねじ部材によって固定する場合、コーナー部材はねじ止めしなくてもよい。
【0073】
また、前記実施形態では、パッキン用溝部にパッキンを配置して前記ねじ部材により枠部材を蓋板に固定することにより、蓋板と枠部材との間の気密性を高めることができる。また、パッキン用溝部は一対の当接面の間に位置しているので、パッキンが前記幅方向に位置ずれするのを抑制できる。さらに、前記ねじ挿入部はパッキン用溝部が形成された領域に設けられているので、前記ねじ部材がパッキンを貫通した状態で枠部材が蓋板に固定される。これにより、パッキンの位置ずれをより効果的に抑制できる。
【0074】
また、前記実施形態では、パッキン用溝部にパッキンを配置することにより、内枠と外枠との間の気密性を高めることができる。また、パッキン用溝部は、一対の対向面の間に位置しているので、パッキンが前記幅方向に位置ずれするのを抑制できる。
【0075】
また、前記実施形態では、第1突出部及びこれが挿入される前記領域の形状が上記のようなくさび形状であるので、下方への第1突出部の動きを規制することができる。また、くさび形状であることにより、前記領域に挿入しやすい。
【0076】
なお、床やその開口部を塞ぐ蓋体のデザイン、材料などは、物件ごとに異なることが多いので、通常、蓋板に予め内枠を装着した状態で出荷するのではなく、内枠が現場で蓋板に組み付けられる。したがって、内枠を構成するコーナー部材及び枠部材は、現場で組み立てやすい構造を有しているのが好ましい。内枠を蓋板に装着する際には、例えば各コーナー部材とそれに対応する枠部材とを順次連結する作業が行われる。
【0077】
この作業において、前記実施形態では、コーナー部材の第1突出部を枠側部の内側面と延設部の対向面との間に配置し、これとほぼ同時に第2突出部を溝部に配置する。このとき、第1突出部は、前記内側面と前記対向面との隙間に挿入される必要がある一方で、第2突出部は、溝部の底面に載置するだけでよいので、前記作業において、作業者は、主に第1突出部の配置を意識しながらコーナー部材と枠部材とを連結することができる。したがって、前記実施形態の内枠は、組み立てやすい構造を有している。
【0078】
なお、本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。例えば、前記実施形態では、床材の開口部及び蓋板が矩形状である場合を例示したが、これに限定されず、他の多角形であってもよい。
【0079】
また、前記実施形態では、延設部が前述したような第1延設片と第2延設片とからなる場合を例示したが、これに限定されない。第1延設片47の下端と第2延設片48の上端とがほぼ当接又は近接したような形態であってもよく、第1延設片47と第2延設片48とに分かれていない形態、すなわち第1突出部25が挿入される領域が幅方向に閉じているような形態であってもよい。
【0080】
また、前記実施形態では、第3突出部が枠部材の上面の一部を覆う構造を例に挙げて説明したが、これに限定されない。コーナー上部の端部と枠上部の端部とが突き合わされる構造であってもよい。また、第3突出部とコーナー上部との間に設けられている段差面は、必ずしも必須のものではない。
【0081】
また、前記実施形態では、枠下部が基端領域とこれよりも厚みの小さい先端領域とからなる場合を例示したが、これに限定されず、これらが幅方向に反対の位置にあってもよく、これらの厚みが同程度であってもよい。また、ねじ挿入部を基端領域に設け、溝部を先端領域に設けてもよい。
【符号の説明】
【0082】
11 床開口構造用内枠
21 コーナー部材
22 コーナー側部
23 コーナー下部
24 コーナー上部
25 第1突出部
26 第2突出部
27 第3突出部
41 枠部材
42 枠側部
421 枠側部の内側面
43 枠下部
44 枠上部
45 延設部
451 対向面
46 溝部
461 溝部の底面
462,463 溝部の起立面
49 基端領域
50 先端領域
50a ねじ挿入部
71 外枠
81 蓋板
82 角部
83 縁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
床の開口部の周縁に沿って装着される外枠に嵌合する形状を有し、前記開口部を塞ぐ多角形状の蓋板の周縁に沿って装着される床開口構造用の内枠であって、
前記蓋板の角部に装着される複数のコーナー部材と、隣り合う角部間に位置する前記蓋板の縁部に装着され、前記コーナー部材に連結される複数の枠部材と、を備え、
各コーナー部材は、前記角部の側面を覆うコーナー側部と、このコーナー側部の下端につながり前記角部の下面を覆うコーナー下部と、前記コーナー側部の上端につながり前記角部の上面を覆うコーナー上部と、を備え、
各枠部材は、前記縁部の側面を覆う枠側部と、この枠側部の下端につながり前記縁部の下面を覆う枠下部と、前記枠側部の上端につながり前記縁部の上面を覆う枠上部と、を備え、
各コーナー部材は、前記コーナー側部から前記枠側部の内側面に沿って前記枠部材の長手方向に突出する第1突出部と、前記コーナー下部から前記枠下部の上面に沿って前記長手方向に突出する第2突出部と、をさらに備え、
各枠部材は、前記枠側部、枠下部及び枠上部の少なくとも1つにつながり、前記枠側部の内側面に対向する対向面を有し、この対向面と前記内側面との間に前記第1突出部を挟む延設部と、前記枠下部の上面に設けられ、前記長手方向に延び、前記第2突出部が載置される底面を有する溝部と、をさらに備え、
前記延設部は、前記枠部材の前記長手方向に直交する幅方向への前記第1突出部の動きを規制し、前記溝部は、前記コーナー部材及び前記枠部材が前記蓋板に装着されたときに、前記溝部の底面と前記蓋板の下面との間に前記第2突出部を挟んで上下方向への前記第2突出部の動きを規制する床開口構造用の内枠。
【請求項2】
前記溝部は、前記底面の両サイドから上方にそれぞれ起立する一対の起立面をさらに有し、これらの起立面の間に前記第2突出部を挟んで前記幅方向への前記第2突出部の動きを規制する請求項1に記載の床開口構造用の内枠。
【請求項3】
各コーナー部材は、前記コーナー上部から前記枠上部の上面に沿って前記長手方向に突出し、前記枠上部の上面の一部を覆う第3突出部をさらに備え、
前記第3突出部の下面は、前記枠上部における前記長手方向の端面が当接可能な段差面を介して前記コーナー上部の下面とつながっている、請求項1又は2に記載の床開口構造用の内枠。
【請求項4】
前記枠下部は、前記枠側部の下端につながり前記幅方向に延びる基端領域と、この基端領域からさらに前記幅方向に延び、前記基端領域よりも厚みの小さい先端領域とを有し、
前記基端領域には、前記溝部が設けられており、
前記先端領域には、前記蓋板と前記枠部材とを固定するねじ部材を下方から挿入するためのねじ挿入部が設けられており、前記先端領域の下面は、前記基端領域の下面よりも上方に位置している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の床開口構造用の内枠。
【請求項5】
前記先端領域の上面には、
前記蓋板の下面が当接し、前記長手方向に延び、互いに間隔をあけて設けられた一対の当接面と、
これらの当接面の間に位置し、前記当接面よりも下方に凹み、前記長手方向に沿って延びるパッキン用溝部とが形成されており、
前記ねじ挿入部は、前記先端領域において前記パッキン用溝部が形成された領域に設けられている、請求項4に記載の床開口構造用の内枠。
【請求項6】
前記第1突出部は、上下方向の寸法よりも前記幅方向の寸法が小さい偏平な形状を有し、上端部から下端部に向かうにつれて前記幅方向の寸法が漸次小さく又は漸次大きくなるくさび形状を有しており、
前記第1突出部を挟む前記対向面と前記内側面との間の領域は、前記第1突出部の形状に沿うくさび形状を有している、請求項1〜5のいずれかに記載の床開口構造用の内枠。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−127101(P2012−127101A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−278949(P2010−278949)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(000010065)フクビ化学工業株式会社 (150)