説明

店舗状況分析システム

【課題】データ収集先の遊技店の従業員を不快にさせることなく客数等のデータを収集し、さらに収集されたデータを容易に電子データ化できるシステムを提供する
【解決手段】他社の運営する遊技店8a,8bにおいていわゆる頭取りと呼ばれるデータ収集を行う際に、PDA等を用いることなくマークシート形式のデータシート20により行う。データシート20は手書きによりデータを入力するものであるため、従来の手帳でのデータ収集と同様に手書きで行うことができるので、データの収集を行う遊技店8a,8bの従業員に不快感を与えることがない。従って、従来と同様に継続してデータ収集を行うことができる。また、収集されたデータは収集端末5の画像処理ソフト18及びスキャナ15によって容易にコンピュータ14内に電子データとして変換することができるので、従来のように後で手入力を行う必要がない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、パチンコ店等の遊技店の状況を分析するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
パチンコ店やパチスロ店等の遊技店では、他店の遊技台の機種やその台数、或いは客数等の状況を分析し、自店での今後の新台入れ替え時期の判断のための基礎情報とすることが一般に行われている。このようなデータの収集は一般に頭取りと呼ばれ、従来は自店の従業員が日に数回他店に出向き、他店の状況を手帳等にメモしてデータを収集していた。
【0003】
本願発明者等は、上記他店の状況のデータを基に当該他店での売り上げ状況と新台入れ替え等の関係を分析する店舗状況分析システムを提供している。当該店舗状況分析システムにおいては、自店の従業員が入手した他店のデータをパソコン等で入力するだけで様々な分析を行うことができるようになっている。
【0004】
ところが、この頭取り用のデータ収集は日に数回行われるため、メモに記載された情報をパソコン等に入力する作業も日に数回行わなければならず、入力作業の簡素化が求められていた。このような入力作業の簡素化に関し、下記特許文献1では、専用の入力機器により他店で直接データ入力を行う方法が開示されている。
【0005】
しかしながら、前記特許文献1の入力機器や、PDA等を用いて他店でデータ入力を行うと、前記店舗状況分析システム等の分析システムを用いていることが他店に知れてしまう。一般に、頭取りと呼ばれる行為はどの店舗でも行っているため、従来のように手帳にメモする程度であれば調査をされる店舗でも黙認されているが、調査をする相手が分析システム等を使用していることが他店にとわかると、当該他店では自己の店舗が詳細に分析されるとの思いから不快感をあらわにしてデータ収集が妨害されるおそれがある。
【0006】
従って、このような事態を生じさせないため、他店のデータを収集する際には従来通り手帳にメモを取ることをしていたが、メモの内容をパソコンに入力しなければならず、入力作業に手間と時間がかかるという不都合があった。
【特許文献1】特開2001−314627号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、店舗状況分析システムの改良を目的とし、さらに詳しくは前記不都合を解消するために、データ収集先の遊技店の従業員を不快にさせることなくデータを収集し、さらに収集されたデータを容易に電子データ化できるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するために、本発明の第1の態様の店舗状況分析システムは、遊技店内の遊技台の稼働率等を分析する店舗状況分析システムであって、サーバと、分析の基礎となるデータを収集する拠点となり前記サーバとネットワークを介して接続される収集端末と、前記データを数字やマークで入力可能なデータシートとを備え、前記収集端末は、前記データシートに記載されたデータを画像として読みとる読取手段を有し、前記サーバ又は前記収集端末は、前記読取手段により読みとられた画像を前記データに変換する画像処理手段と、前記変換されたデータをデータベース化するデータベース手段とを有していることを特徴とする。
【0009】
第1の態様の店舗状況分析システムによれば、分析の対象となるデータを収集する際、データ収集者がデータシートを持って調査対象となる遊技店でデータ収集を行う。このようなデータ収集方式は従前の手帳によるデータ収集と変わるところがないので、調査対象となる遊技店の従業員に不快感を与えることなくデータを収集することができる。また、収集されたデータは前記読取手段と前記画像処理手段により電子データ化され、前記データベース手段によりデータベース化されるので、従来のように手書きで収集したデータを作業者がパソコン等で入力する必要がない。このため、分析のためのデータ入力もきわめて容易となる。
【0010】
また、第1の態様の店舗状況分析システムにおいては、前記データには少なくとも複数の遊技台を示す機種コードを含み、前記サーバは前記遊技台に新機種が追加され或いは機種の廃止が行われた際に前記遊技台の更新状況をふまえた最新の機種コードを前記収集端末に送信し、前記収集端末は、前記サーバから送信された最新の機種コードを前記データシートに印字可能なプリンタを備えていることが好ましい。
【0011】
遊技店に設置されている遊技台は数多くあり、データ収集の際にこれらの名称等をいちいち記入するのはデータ収集者にとって煩雑である。さらに、パチンコ台やパチスロ台等の遊技台は機種の更新が頻繁に行われている。従って、前記データシートにはこのような遊技台の更新状況をふまえて前記遊技台の名称等を記入しなければならないため、作業が繁雑でありデータ記入時に誤記が発生するおそれもある。本発明の店舗状況分析システムでは、このような遊技台の更新状況をサーバ側で管理し、各収集端末に送信することにより、どの収集端末でも最新の遊技台の情報を入手することができる。また、前記収集端末では前記プリンタにより前記機種コードが印字されるので、データシートへの記入作業が容易であり、誤記等が発生するおそれがない。尚、この機種コードには遊技台を示す数字や記号の他、遊技台の名称も含まれる。
【0012】
また、第1の態様の店舗状況分析システムにおいて、前記データシートは、データ収集者が片手で把持して前記データの記入が可能な大きさに形成されていることが好ましい。このように前記データシートを片手で保持してデータの収集を行ったときは、従来の手帳でのデータ収集と変わらず、また、さらに目立たなくすることができるため、データ収集を円滑に行うことができる。
【0013】
本発明の第2の態様の店舗状況分析システムは、遊技店内の遊技台の稼働率等を分析する店舗状況分析システムであって、サーバと、分析の基礎となるデータを収集する拠点となり前記サーバとネットワークを介して接続される収集端末と、前記データを音声で入力可能なマイクロホンとを備え、前記サーバ又は前記収集端末は、前記マイクロホンから入力された音声を前記データに変換する変換手段と、前記変換手段により変換されたデータをデータベース化するデータベース手段とを有していることを特徴とする。
【0014】
第2の態様の店舗状況分析システムによれば、分析の対象となるデータを収集する際、データ収集者がマイクロホンに音声を入力することにより調査対象となる遊技店でデータ収集を行う。このように音声によりデータを入力するものであれば、調査対象となる遊技店の従業員に見られても分析システムのデータ収集には見えないので、当該従業員に不快感を与えることなくデータを収集することができる。また、収集されたデータは前記変換手段により電子データ化され、前記データベース手段によりデータベース化されるので、作業者がパソコン等で入力する必要がなく、データ入力がきわめて容易となる。
【0015】
また、第2の態様の店舗状況分析システムにおいては、前記マイクロホンは、鼓膜伝導により音声を入力する鼓膜伝導マイクロホンであることが好ましい。鼓膜伝導のマイクロホンであれば、周囲の騒音の影響を受けることなく確実にデータを入力することができる。
【0016】
また、第2の態様の店舗状況分析システムにおいては、前記データには少なくとも複数の遊技台を示す機種コードを含み、前記サーバは前記遊技台に新機種が追加され或いは機種の廃止が行われた際に前記遊技台の更新状況をふまえた最新の機種コードを前記収集端末に送信し、前記収集端末は、前記サーバから送信された最新の機種コードを表示可能な表示手段を備えていることが好ましい。前記データを音声で入力する場合は、機種コードと台数等のデータを関連づけて入力しなければならないので、調査対象の遊技台の機種コードを忘れてしまうと入力することができない。第2の態様の店舗状況分析システムでは、前記収集端末に前記機種コードを表示することができるので、データ入力者は当該収集端末を見ながら音声入力を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
次に、本発明の店舗状況分析システムの実施形態の一例について、図1乃至図4を参照して説明する。まず、第1の実施形態の店舗状況分析システムは、パチンコ店の店舗状況を分析するためのシステムであり、図1に示すように、本実施形態のシステムの管理者が運営するサーバ1と、複数の遊技店2a〜2cを抱える本社3に設置された本社端末4と、各遊技店2a〜cに設置された収集端末5と、本社の幹部等が所有する携帯端末6とから構成され、それぞれインターネット(ネットワーク)7や携帯電話網7aを介して相互に接続されている。図1において符号8a,8bで示す遊技店は、自社の遊技店2aと同一商圏(エリア)内にある他社が運営する遊技店を示す。また、図1において、当該他社の遊技店8a,8bの内部は遊技台Gのフロアレイアウトを示している。
【0018】
サーバ1はCPU、メモリやハードディスク等の記憶媒体、ルータ等の通信手段を備えている。また、このサーバ1の記憶媒体内には、ソフトウエアとして分析ソフト(データベース手段)9が記憶されている。この分析ソフト9は、分析を行う遊技店2aの商圏内における来客状況や機種動向をデータベース化し、遊技店2aの現状分析や戦略策定を行うための分析を行うシステムである。具体的には、自社が運営する遊技店2a及び商圏内の他社が運営する遊技店8aにおける遊技台Gの数や店舗内での配置、入れ替え状況や、顧客の数、女性客の割合等のデータから、その遊技店2aではどのような機種の遊技台Gをどのように配置し、どの時点で遊技台を入れ替えるべきか等の種々の分析を行う。
【0019】
本社端末4は、コンピュータ10と、プリンタ11と、ルータ12等の通信手段とを備えている。この本社端末4は、コンピュータ10内にウエブブラウザ13がインストールされており、ルータ12によってインターネット7に接続されている。そして、ウエブブラウザ13を使用することにより、サーバ1から分析結果等の情報を受け取り、各遊技店2a〜cの状況を把握し、今後の機種入れ替え等の戦略を立てる際に使用される。
【0020】
収集端末5は、コンピュータ14と、イメージスキャナ(読取手段、以下単にスキャナという)15と、プリンタ16と、ルータ17とを備えており、遊技店2a,2bに設置されている。また、コンピュータ14内にはソフトウエアとして画像処理ソフト(画像処理手段)18が記憶されており、スキャナ15にはオートフィーダ19が設けられている。さらに、遊技店2a,2bには、他社が運営する遊技店8aの情報を入力するためのデータシート20が置かれている。この収集端末5は、データが記載されたデータシート20をスキャナ15で読み取り、画像処理ソフト18によって店舗情報等のデータに変換し、データベース化してルータ17を介してサーバ1に送信するものである。
【0021】
本実施形態におけるデータシート20は、図2に示すように、それぞれ以下のような項目のデータを記入できるようになっている。まず、調査を行う商圏を特定するエリアコード21、自店の調査か他店の調査かを明確にする店舗区分22、調査対象の店舗を示す店舗コード23、調査を行う時間を記入する調査時間帯24、調査対象の店舗で行われているイベントがある場合は、そのイベントコード25、調査を行った際の天気26、そして調査を行った担当者コード及び氏名27である。次に、具体的な調査内容である、遊技台の機種コード28、機種名29、台数30、台状況31、変更後台数32、客数33、女性数34、及び箱数35である。
【0022】
台状況31には、その台が新規追加の台か、撤去されたか、増台されたか、あるいは減台されたかをチェックする。変更後台数32等は、縦軸が百の位、十の位、一の位であり、横軸が1から0までの数字を表すようになっている。
【0023】
携帯端末6は、本実施形態では携帯電話であり、ウエブブラウザ36を内蔵し、携帯電話網7aを通じてインターネット7に接続できる機種を用いている。本実施形態では、携帯端末6からウエブブラウザ36を用いてサーバ1から分析結果等の情報を受け取ることができ、本社3や各遊技店2a〜cのみならず任意の場所で機種入れ替え等の戦略を立てることができるようになっている。
【0024】
次に、本実施形態におけるデータシート20の使用方法について説明する。まず、遊技店2aにおいてその日のその時間にデータ収集を行うためのデータシート20を準備する。具体的には、データシート20のエリアコード21、店舗区分22、店舗コード23、調査時間帯24、天気26、担当者コード及び氏名27等の各欄に予めわかっているデータを記入しておく。一方、機種コード28、機種名29及び台数30については、サーバ1から収集端末5に送信されたデータがプリンタ16によって印刷されている。
【0025】
次に、従業員Mが必要事項が記入されたデータシート20を持って遊技店8aに行き、データの収集を行う。具体的には、データシート20の客数33、女性数34及び箱数35にそれぞれマークを記入していく。このようなデータ入力作業は、従来から行われているような手帳への入力と変わらないので、調査をされる側の遊技店8aに不快感を与えることはない。
【0026】
例えば、図2に示すように、遊技台Gが機種コード「00001」の機種名「CR新海M56」であり、変更前の台数が50台であり、調査次に50台から10台増台されて60台となったものであれば、台状況31の増台の箇所にチェックが入り、変更後台数32の十の位の6の箇所と一の位の0の箇所にチェックが入る。その他、同様にその遊技台Gの客数33が36人、女性数34が15人、及び箱数35が12箱であればそれらの数字を表すようにマークを記入する。また、その遊技店8aにおいてイベント等が行われているときは、イベントコード25欄にイベントコードを記入する。例えば、新台入れ替えであれば「001」等のように、予め各種のイベントについて割り当てられているイベントコードを記入する。
【0027】
以上のようにその遊技店8aにおいてデータを収集した後、他の遊技店8bのデータ収集を行う必要があれば当該他の遊技店8bにてデータ収集を行う。
【0028】
このようにして収集されたデータは、データシート20に記載されて自社の遊技店2aに持ち帰られる。そして、データシート20に記載されたデータを収集端末5のスキャナ15を用いてコンピュータ14内に入力する。具体的には、データシート20を複数枚重ねてオートフィーダ19に載置し、コンピュータ14内の画像処理ソフト18を立ち上げてスキャナ15によってデータシート20のイメージデータを作成する。画像処理ソフト18は、このイメージデータに対して画像処理を行い、データシート20に記載された数字等をテキストデータ等のデータベースで取り扱うことができるデータに変換する。このように変換されたデータは、ルータ17及びインターネット7を介してサーバ1内のデータベースに送信される。その際、収集端末5についての情報も同時に送信される。
【0029】
サーバ1においては、収集端末5からデータが送信されると、分析ソフト9がデータをデータベース化し、送信を行った収集端末5を示すコードを参照して当該収集端末5におけるデータベースに新たに送信されたデータを追加する。
【0030】
次に、本社端末4において店舗状況を分析する際の作動について説明する。まず、本社端末4においてウエブブラウザ13を立ち上げ、サーバ1に接続する。そして、サーバ1の分析ソフト9によって示されるメニュー(図示せず)に沿って分析したい項目を選択する。ここで示されるメニューは、例えば商圏内の顧客数(遊技人口)や年齢層等を示す商圏分析、自社の遊技店2aや他社の遊技店8a,8bにおける各遊技台Gの機種別の稼働率を見る稼働分析、各遊技店2a,8a,8bにおける客数や各遊技台Gの稼働状況或いは各店舗の売上高等を見る店舗分析、各遊技台Gの機種の設置状況や占有率を示す機種分析、機種の配置と稼働率との関係を示す配置分析等である。また、本実施形態では、携帯端末6においてもウエブブラウザ36を用いて上記本社端末と同様の分析データを閲覧することができる。
【0031】
以上のように、本実施形態の店舗状況分析システムによれば、他社の運営する遊技店8a,8bにおいていわゆる頭取りと呼ばれるデータ収集を行う際にも、従来の手帳でのデータ収集と同様に手書きで行うことができるので、データの収集を行う遊技店8a,8bの従業員に不快感を与えることがない。従って、従来と同様に継続してデータ収集を行うことができる。また、収集されたデータは収集端末5のスキャナ15及び画像処理ソフト18によって容易にコンピュータ14内に電子データとして変換することができるので、従来のように後で手入力を行う必要がない。
【0032】
次に、遊技店8a,8bにおいて新規の遊技台Gが導入された場合、或いは旧式の遊技台Gが撤去された場合について説明する。サーバ1の管理者は、遊技台Gのメーカーから情報を入手すると共に、各収集端末5から送信される遊技台Gの台数のデータを管理している。メーカーから新規に発売された遊技台Gの情報を受け取ると、サーバ1内の遊技台Gのデータベースを更新し、各収集端末5に最新の情報を提供する。また、各収集端末5から送信される遊技台Gの台数のデータから使用されなくなった遊技台Gの情報を入手し、サーバ1内の遊技台Gのデータベースを更新して各収集端末5に最新の情報を提供する。
【0033】
このように、収集端末5にはサーバ1から常に最新の遊技台Gのデータベースが送られてくる。そして、例えば遊技店8aに新規遊技台Gが導入されたときは、各収集端末5では、プリンタ11によって枠のみが記載されたデータシート20に当該追加された遊技台Gの機種コード28及び機種名29を加えたデータを印刷する。これにより、遊技台Gの更新があった場合でもデータ収集者がデータシート20に新規遊技台Gの機種コード28等を記入しなくてよいので、データ収集作業が容易となる。
【0034】
尚、上記実施形態においては、読取手段としてスキャナ15を用いており、画像処理ソフト18は各収集端末5にインストールされているが、これに限らず、読取手段を各収集端末5に設置されたファックスとし、画像処理ソフト18をサーバ1内にインストールしておき、各収集端末5からファックスが送られてきた際にその画像データをサーバ1の画像処理ソフト18で処理してデータ化を行ってもよい。
【0035】
また、収集端末5は各遊技店2a,2bに設置されたものを例にして説明したが、モバイル端末やPDAを用いてもよい。この場合、携帯型のスキャナを備えていれば、例えば遊技店8aにおいてデータシート20でデータ収集を行い、遊技店2aに戻ることなく喫茶店等でデータシート20をスキャナで読み取り、無線LAN等を通じてサーバ1に送信することもできる。
【0036】
次に、第1の態様における他の実施形態のデータシート20’について説明する。尚、上記第1の実施形態と同様の構成には同様の符号を付して詳細な説明は省略する。データシート20’は、図3に示すように、片手で把持できる大きさに形成されており、且つ、それぞれ以下のような項目のデータを記入できるようになっている。まず、各遊技店2a〜c,8a,8bを表す店舗コード41、データを記入した日の日付42、時間43、天気44である。本実施形態では、この日付42は数字で記入し、時間43は「朝」「昼」「夜」の3カ所の枠のうち一つを塗りつぶすことにより記入し、天気44は「晴」「曇」「雨」の3カ所の枠のうち一つを塗りつぶすことにより記入する。
【0037】
また、遊技台Gの種類を示す機種コード45、その遊技店に設置されている遊技台Gの台数46、その遊技台Gにおける客数47、その客数のうちの女性客の数48、「若年」「中年」「壮年」に分けられた年齢層49、その遊技台Gで出されている箱数50、「多」「普」「少」に分けられたその遊技台Gの玉の出具合51も記入する。また、各遊技店のフロアレイアウトにおける島52(配置を示す。図1の8a,8b参照。)も数字で記載できるようになっている。さらに、その遊技店における改装記念等のイベントコード53、及び具体的なイベント名54も記入することができるようになっている。
【0038】
次に、データシート20’の使用方法について説明する。まず、各遊技店においてその日のその時間にデータ収集を行うためのデータシート20’を準備する。具体的には、データシート20’の日付42、時間43、天気44、遊技台Gの台数46等の各欄に予めわかっているデータを記入しておく。また、遊技台Gの島52はその入れ替えがない場合は従前の位置と同様であるので、事前に記入しておく。
【0039】
次に、従業員Mが必要事項が記入されたデータシート20’を持って遊技店8aに行き、データの収集を行う。本実施形態においては、自社の従業員Mがデータシート20’を片手に持ち、他方の手に鉛筆を持って当該調査対象となる遊技店8aの店舗状況をデータシート20’に記入していく。このようなデータ入力作業は、従来から行われているような手帳への入力と変わらないので、調査をされる側の遊技店8aに不快感を与えることはない。
【0040】
具体的には、機種コード45が示す遊技台Gにおける客数47、その客数のうちの女性客の数48をそれぞれ数字で該当箇所に記入する。また、年齢層49においてはどの年齢層が多いかによって「若年」「中年」「壮年」の欄の欄のうち1つを塗りつぶす。そして、その遊技台Gで出されている箱数50を数字で記入し、その遊技台Gの玉の出具合51によって「多」「普」「少」の欄のうち1つを塗りつぶす。
【0041】
また、その遊技店8aにおいてイベント等が行われているときは、イベント名54欄にイベント名を記入する。事前にイベントの内容がわかっており、そのイベントが予め設けられたイベントコード53に合致するものである場合は、そのイベントコード53予め記入しておく。この場合はイベント名54にそのイベントの名称を記入する必要はない。
【0042】
次に、本発明の第2の実施形態について、図1及び図4を参照して説明する。尚、上記第1の実施形態と同様の構成には同様の符号を付して詳細な説明は省略する。当該第2実施形態では、収集端末としてコンピュータ61と携帯電話62とを有している。また、携帯電話62には、マイクロホンとして鼓膜伝導イヤホン型マイク63(以下単に鼓膜伝導マイクという。)が取り付けられている。また、携帯電話62内には、ウエブブラウザ64と、鼓膜伝導マイク63からの音声を電子データに変換する変換ソフト65が組み込まれている。また、携帯電話62の画面66には、図4に示すように、ウエブブラウザ64によってサーバ1から送信された店舗コード67等の内容を表示させるができるようになっている。そして、携帯電話62とコンピュータ61とは相互にデータのやりとりが可能となっている。
【0043】
次に、第2の実施形態における携帯電話62及び鼓膜伝導マイク63の使用方法について説明する。第2の実施形態においては、従業員Mは、携帯電話62を持ち、耳に鼓膜伝導マイク63を装着する。また、携帯電話62のウエブブラウザ64を用いてサーバ1から入手したデータ収集メニュー68を表示させる。このデータ収集メニュー68では、画面66の上方に分析を行う遊技店8aの店舗コード67とその店舗名69が表示される。また、画面66の下方には、遊技台Gの機種コード70と機種名71が表示される。
【0044】
従業員Mは、携帯電話62をこのような状態にした後、対象である遊技店8a内でデータの収集を行う。例えば、携帯電話62の画面を見ながら「コード 00001,客 50,女性 21,箱 15」のように各データを読み上げる。その際、マイクロホンが鼓膜伝導マイク63であるため、小さな声でもデータの入力を行うことができる。また、周囲の騒音がうるさくても正確にデータの入力を行うことができる。また、機種の異なる遊技台Gのデータを入力する際も、「コード 00002,客 30,女性 5,箱 10」等のようにデータを読み上げて携帯電話62に入力を行う。
【0045】
携帯電話62では、変換ソフト65により入力された音声データが数字等の電子データに変換され、携帯電話62内のメモリ(図示せず)にデータが蓄積される。従業員Mは、分析対象である遊技店8aにおいてデータ収集が終了した後、携帯電話62を遊技店2cに持ち帰る。そして、データ通信機能を用いて携帯電話62内のデータをコンピュータ61内に移動させる。そして、コンピュータ61の画面上で入力されたデータが正しいかどうかのチェックを行い、正しければ収集したデータをサーバ1に送信する。
【0046】
このように、第2の実施形態の店舗情報分析システムによれば、データ収集を行っている際であっても、外部から見るとデータ収集を行っているようには見えないため、データの収集を行う遊技店8a,8bの従業員に不快感を与えることがない。
【0047】
尚、第2の実施形態において、マイクロホンとして鼓膜伝導マイク63を用いているが、これに限らず、骨伝導マイクロホンや、衣服に取り付けるピンマイクのような音声入力マイクロホンを用いてもよく、携帯電話に内蔵されたマイクロホン(骨伝導を含む)を使用してもよい。このようにピンマイクのようなものであれば外見上データの収集を行う遊技店8a,8bの従業員に不快感を与えることがない。また、携帯電話の内蔵マイクロホンを利用したときは、外部から見れば単に電話をしているように見えるので、遊技店8a,8bの従業員に気づかれることなくデータ収集を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の店舗状況分析システムの実施形態の一例を示す説明図。
【図2】本実施形態の店舗状況分析システムに用いられるデータシートの一例を示す説明図。
【図3】第1の態様における他の実施形態のデータシートを示す説明図。
【図4】第2の実施形態のデータ入力手段を示す説明図。
【符号の説明】
【0049】
1…サーバ、5…収集端末、7…ネットワーク、8a,8b…遊技店、15…スキャナ(読取手段)、18…画像処理ソフト(画像処理手段)、20…データシート、G…遊技台。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
遊技店内の遊技台の稼働率等を分析する店舗状況分析システムであって、
サーバと、分析の基礎となるデータを収集する拠点となり前記サーバとネットワークを介して接続される収集端末と、前記データを数字やマークで入力可能なデータシートとを備え、
前記収集端末は、前記データシートに記載されたデータを画像として読みとる読取手段を有し、
前記サーバ又は前記収集端末は、前記読取手段により読みとられた画像を前記データに変換する画像処理手段と、前記変換されたデータをデータベース化するデータベース手段とを有していることを特徴とする店舗状況分析システム。
【請求項2】
前記データには少なくとも複数の遊技台を示す機種コードを含み、
前記サーバは前記遊技台に新機種が追加され或いは機種の廃止が行われた際に前記遊技台の更新状況をふまえた最新の機種コードを前記収集端末に送信し、
前記収集端末は、前記サーバから送信された最新の機種コードを前記データシートに印字可能なプリンタを備えていることを特徴とする請求項1に記載の店舗状況分析システム。
【請求項3】
前記データシートは、データ収集者が片手で把持して前記データの記入が可能な大きさに形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の店舗状況分析システム。
【請求項4】
遊技店内の遊技台の稼働率等を分析する店舗状況分析システムであって、
サーバと、分析の基礎となるデータを収集する拠点となり前記サーバとネットワークを介して接続される収集端末と、前記データを音声で入力可能なマイクロホンとを備え、
前記サーバ又は前記収集端末は、前記マイクロホンから入力された音声を前記データに変換する変換手段と、前記変換手段により変換されたデータをデータベース化するデータベース手段とを有していることを特徴とする店舗状況分析システム。
【請求項5】
前記マイクロホンは、鼓膜伝導により音声を入力する鼓膜伝導マイクロホンであることを特徴とする請求項4に記載の店舗状況分析システム。
【請求項6】
前記データには少なくとも複数の遊技台を示す機種コードを含み、
前記サーバは前記遊技台に新機種が追加され或いは機種の廃止が行われた際に前記遊技台の更新状況をふまえた最新の機種コードを前記収集端末に送信し、
前記収集端末は、前記サーバから送信された最新の機種コードを表示可能な表示手段を備えていることを特徴とする請求項4又は5に記載の店舗状況分析システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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