説明

座面部が緩やかな動作で傾斜する洋式トイレ

【課題】太ももの裏側の局所に痛みが生じたり、大腿動脈が圧迫されることによる不具合(足が痺れたり、貧血を起こすなど)を引き起こすことのない、安全な洋式トイレを提供する。
【解決手段】排泄行為者が座り始めの背筋を伸ばした姿勢である排泄第1姿勢から、上体を前方へ傾斜させ背中を丸めた姿勢である排泄第2姿勢へと、排泄姿勢を変化することにより、排泄行為者が座る座面部101の位置を、接地面に対して水平である水平位置から、接地面に対して傾く傾斜位置へと緩やかな動作で変化させる緩動傾斜手段であるゴム製クッション301及びガススプリング302を所定の位置に装備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、座面部が緩やかな動作で傾斜する洋式トイレに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般便器(洋式トイレ)は大腿動脈を締め付け、足の痺れ、めまいを起こし長く座れない。こういった欠点等をカバーする便座便器を作製することを課題とした実用新案が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実登3096417号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のとおり、一般便器(洋式トイレ)には構造上大腿動脈を締め付けるという欠点がある。
【0005】
また、座面部に座った排泄行為者が、座り始めの背筋を伸ばした姿勢から、上体を前方へ傾斜させ背中を丸めた姿勢へと、排泄姿勢を変化することにより、太ももの裏側の局所に排泄行為者の体重の大部分がかかるので、当該太ももの裏側の局所に痛みが生じる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の洋式トイレは、上記の課題を解決するために、排泄行為者が座り始めの背筋を伸ばした姿勢である排泄第1姿勢から、上体を前方へ傾斜させ背中を丸めた姿勢である排泄第2姿勢へと、排泄姿勢を変化することにより、排泄行為者が座る座面部の位置を、接地面に対して水平である水平位置から、接地面に対して傾く傾斜位置へと緩やかな動作で変化させる緩動傾斜手段を有する洋式トイレを提供する。
【0007】
また、本願発明の洋式トイレは、上記の課題を解決するために、少なくとも排泄行為者が座る座面部を有する便器と、当該便器を支持する便器支持体と、を有する洋式トイレであって、排泄行為者が座り始めの背筋を伸ばした姿勢である排泄第1姿勢から、上体を前方へ傾斜させ背中を丸めた姿勢である排泄第2姿勢へと、排泄姿勢を変化することにより、排泄行為者が座る座面部の位置を、接地面に対して水平である水平位置から、接地面に対して傾く傾斜位置へと緩やかな動作で変化させる緩動傾斜手段を有し、前記緩動傾斜手段として、前記便器と前記便器を支持する前記便器支持体との間に挟装する第1弾性体又は前記便器と前記便器支持体とを結合する第2弾性体を使用した洋式トイレを提供する。
【0008】
また、本願発明の洋式トイレは、上記の課題を解決するために、少なくとも排泄行為者が座る座面部を有する便器と、当該便器を支持する便器支持体と、を有する洋式トイレであって、排泄行為者が座り始めの背筋を伸ばした姿勢である排泄第1姿勢から、上体を前方へ傾斜させ背中を丸めた姿勢である排泄第2姿勢へと、排泄姿勢を変化することにより、排泄行為者が座る座面部の位置を、接地面に対して水平である水平位置から、接地面に対して傾く傾斜位置へと緩やかな動作で変化させる緩動傾斜手段を有し、前記緩動傾斜手段として、前記便器と前記便器を支持する前記便器支持体との間に挟装する第1弾性体又は前記便器と前記便器支持体とを結合する第2弾性体を使用し、さらに、不用意な便器の傾斜を抑止しする便器傾斜抑止手段を付加した洋式トイレを提供する。
【0009】
また、本願発明の洋式トイレは、上記の課題を解決するために、少なくとも排泄行為者が座る座面部を有する便器と、当該便器を支持する便器支持体と、を有する洋式トイレであって、排泄行為者が座り始めの背筋を伸ばした姿勢である排泄第1姿勢から、上体を前方へ傾斜させ背中を丸めた姿勢である排泄第2姿勢へと、排泄姿勢を変化することにより、排泄行為者が座る座面部の位置を、接地面に対して水平である水平位置から、接地面に対して傾く傾斜位置へと緩やかな動作で変化させる緩動傾斜手段を有し、前記緩動傾斜手段として、前記便器と前記便器を支持する前記便器支持体との間に挟装する第1弾性体又は前記便器と前記便器支持体とを結合するガススプリングを使用し、さらに、不用意な便器の傾斜を抑止しする便器傾斜抑止手段を付加した洋式トイレを提供する。
【0010】
また、本願発明の洋式トイレは、上記の課題を解決するために、便器の上部に便座を載置するタイプの洋式トイレにおいて、排泄行為者が座り始めの背筋を伸ばした姿勢である排泄第1姿勢から、上体を前方へ傾斜させ背中を丸めた姿勢である排泄第2姿勢へと、排泄姿勢を変化することにより、排泄行為者が座る座面部の位置を、接地面に対して水平である水平位置から、接地面に対して傾く傾斜位置へと緩やかな動作で変化させる緩動傾斜手段を当該便座と当該便器との間に設けた洋式トイレを提供する。
【発明の効果】
【0011】
本願発明の洋式トイレは、排泄行為者の排泄姿勢の変化に応じて座面部が傾斜するので、太ももの裏側の局所に排泄行為者の体重の大部分がかからず、太ももの裏側全体に排泄行為者の体重の大部分がかかるので、太ももの裏側に痛みが生じない。
【0012】
また、本願発明の洋式トイレは、排泄行為者の排泄姿勢の変化に応じて座面部が傾斜するので、太ももの裏側の局所に排泄行為者の体重の大部分がかからず、太ももの裏側全体に排泄行為者の体重の大部分がかかるので、大腿動脈を締め付けない。従って、足の痺れや貧血を引き起こすこともなく安全である。
【0013】
また、本願発明の洋式トイレは、排泄行為者の排泄姿勢の変化に応じて座面部が緩やかに傾斜するので、排泄行為者の排泄姿勢変化の際にバランスを崩して転倒する危険性もない。
【0014】
また、本願発明の洋式トイレは、便器傾斜抑止手段を付加しているので、座面部を傾斜させる必要がない場面においては、不用意な座面部の傾斜を抑止し水平状態で維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、実施例1の洋式トイレの全体図である。
【図2】図2は、実施例1の洋式トイレのゴム製クッションの設置位置を示すイメージ図である。
【図3】図3は、実施例1の洋式トイレのゴム製クッションの拡大図である。
【図4】図4は、排泄行為者の排泄第1(座り始め)姿勢を示すイメージ図である。
【図5】図5は、実施例1の洋式トイレにおける便器傾斜抑止手段の解除時を示すイメージ図である。
【図6】図6は、排泄行為者の排泄第2姿勢を示すイメージ図である。
【図7】図7は、実施例1の洋式トイレのゴム製クッションが収縮するときのイメージ図である。
【図8】図8は、実施例2の洋式トイレの傾斜前の全体図である。
【図9】図9は、実施例2の洋式トイレの傾斜後の全体図である。
【図10】図10は、実施例3の洋式トイレの傾斜前の全体図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
一般住宅内に設置する洋式トイレとして実施する。
【実施例1】
【0017】
まずは、実施例1の洋式トイレの構成について、図1から図3に従い説明する。
【0018】
実施例1の洋式トイレ(1)は、排泄行為者が座る座面部(101)を有する便器(10)と、当該便器(10)を支持する台座(20)と、前記台座(20)と便器(10)との隙間に挟まれた状態で備え付ける、緩動傾斜手段(30)を構成する上面視U字形状のゴム製クッション(301)と、前記便器(10)と前記台座(20)とを後方側面付近で固着し伸縮可能に結合する、緩動傾斜手段(30)を構成するガススプリング(302)と、不用意な便器(10)の傾斜を抑止しする便器傾斜抑止手段(40)と、で構成する。
【0019】
前記便器の底面には、前記便器(10)の前方端に位置し、前記台座(20)の先端方向に突出した便器前方突出部(102)と、前記便器(10)の中央寄り前方に位置し、前記上面視U字形状のゴム製クッション(301)の上部方向に突出した便器中央突出部(103)と、前記便器前方突出部(102)と前記便器中央突出部(103)との間に挟まれた窪みである便器前方窪み部(104)と、を設けている。
【0020】
前記便器の前方側面部(105)は、排泄行為者が膝を曲げて足をより引き付けることができるように、前記便器(10)の上面前方側から接地面後方側(図1で示す左上から右下)に向けて角度を付けている。
【0021】
前記台座(20)の上面には、前記台座(20)の前方端に位置し、前記便器(10)の先端方向に突出した台座前方突出部(202)と、前記台座(20)の前方端近傍に位置し、前記上面視U字形状のゴム製クッション(301)を載置する台座前方窪み部(203)と、を設けている。
【0022】
前記台座の前方側面部(205)は、排泄行為者が膝を曲げて足をより引き付けることができるように、前記台座(20)の上面前方側から接地面後方側(図1で示す左上から右下)に向けて角度を付けている。
【0023】
なお、前記便器前方窪み部(104)の形状及び大きさは、前記台座前方突出部(202)が嵌まる形状及び大きさ以上であれば良いが、嵌まった後の前記便器(10)の動きを補助する機能を兼ね備えるためには、嵌まった後の隙間が少なくなる形状及び大きさである方が好ましい。
【0024】
前記上面視U字形状のゴム製クッション(301)の厚さは、前記便器(10)及び台座(20)の前方側が厚く、後方側に向かうほど徐々に薄くなっている。
【0025】
なお、前記上面視U字形状のゴム製クッション(301)の形状は、上面視U字形状であるが、前記便器(10)の押圧を受け収縮可能な形状であれば良く、他の形状にも変更し得る。
【0026】
なお、第1弾性体として、上面視U字形状のゴム製クッション(301)を使用しているが、前記便器(10)の押圧を受け収縮可能なものであれば良く、例えばゲル状物又は気体を注入したクッションなどにも設計変更し得る。
【0027】
前記ガススプリング(302)の結合端位置は、前記便器(10)及び前記台座(20)の後方側面付近の位置で固着しているが、前記便器(10)及び前記台座(20)の緩やかな動作が実現できる位置(伸縮動作時に減衰作用が生じる位置)であれば設計変更し得る。
【0028】
前記ガススプリング(302)の設置方向は、前記便器(10)と前記台座(20)を垂直に結合しているが、前記便器(10)及び前記台座(20)の緩やかな動作が実現できる設置方向(伸縮動作時に減衰作用が生じる設置方向)であれば、例えば斜めに設置することもし得る。
【0029】
なお、第2弾性体として、前記ガススプリング(302)を使用しているが、前記便器(10)及び前記台座(20)の緩やかな動作が実現できれば良く、同様の機能を果たす他の弾性体に代えることも許容し得る。
【0030】
なお、緩動傾斜手段(30)として、上面視U字形状のゴム製クッション(301)及びガススプリング(302)を使用しているが、前記便器(10)及び前記台座(20)の緩やかな動作が実現できれば良く、同様の機能を果たす他の代替手段を採用することも許容し得る。
【0031】
なお、前記便器傾斜抑止手段(40)として、前記便器前方突出部(102)と前記台座前方突出部(202)との先端部を相互に簡易的に結合する構造としているが、同様の機能を果たす他の代替手段を採用することも許容し得る。
【0032】
次に、実施例1の洋式トイレの動作について、図1及び図4から図7に従い説明する。
【0033】
排泄行為者が座面部(101)にでん部を載せ、座り始めの背筋を伸ばした姿勢(以下、排泄第1姿勢という)で座る。
【0034】
なお、前記排泄第1姿勢の時には、排泄行為者の体重が太もも裏の全体及びでん部にかかっている。
【0035】
排泄行為者が排泄第1姿勢から、上体を前方へ傾斜させ背中を丸めた姿勢(以下、排泄第2姿勢という)に変化すると、排泄行為者が便器に加重している部分がでん部から膝の方向へと移動するため前記便器の前方に加重がかかり、便器前方突出部(102)と台座前方突出部(202)との簡易結合が外れる(解除される)。
【0036】
前記便器前方突出部(102)と前記台座前方突出部(202)との簡易結合が外れることにより、前記台座前方突出部(202)が、便器前方窪み部(104)に嵌まり込むとともに、便器中央突出部(103)が上面視U字形状のゴム製クッション(301)に嵌まり込む(図7)。
【0037】
さらに、排泄行為者の体重により、前記便器の座面部(101)の先端側が押下される。
【0038】
前記座面部(101)の先端側が押下されることにより、便器中央突出部(103)が前記上面視U字形状のゴム製クッション(301)をさらに押下し、前記上面視U字形状のゴム製クッション(301)が押下されることにより、前記上面視U字形状のゴム製クッション(301)が収縮する。
【0039】
前記上面視U字形状のゴム製クッション(301)の収縮により、前記上面視U字形状のゴム製クッション(301)の上部位置に積載された前記便器(10)の前方側が接地面方向に下降し、前記座面部(101)が傾斜する。
【0040】
なお、前記上面視U字形状のゴム製クッション(301)の反発力と前記便器(10)及び前記台座(20)の後方側面の設けた前記ガススプリング(302)の伸張動作時の減衰作用により、前記座面部(10)の傾斜動作は緩やかに傾斜する。
【0041】
また、前記排泄行為者が、排泄第1姿勢に戻ると、前記上面視U字形状のゴム製クッション(301)の反発力と前記便器(10)及び前記台座(20)の後方側面の設けた前記ガススプリング(302)の収縮動作時の減衰作用により、前記座面部(10)は緩やかに水平位置に戻る。
【実施例2】
【0042】
実施例2の洋式トイレは、便器の滑動方向にガススプリング(302)を装備した洋式トイレである。
【0043】
まずは、実施例2の洋式トイレの構成について、図8に従い説明する。
【0044】
実施例2の洋式トイレ(1)は、排泄行為者が座る座面部(101)を有する便器(10)と、当該便器(10)を支持する台座(20)と、前記便器(10)の底面部近傍で、前記便器(10)の滑動方向に装備した2本のガススプリング(302)と、で構成する。
【0045】
前記便器(10)の底面には、前記便器の滑動方向に3本の平行した溝部を設けている。
【0046】
前記台座(20)の上面部は、後方から前方に向かって下降するなだらかな湾曲面を形成しており、かつ、前記便器(10)の3本の溝部に対応する箇所に便器溝対応台座突出部(206)を設けている。
【0047】
前記便器の前方側面部(105)は、排泄行為者が膝を曲げて足をより引き付けることができるように、前記便器(10)の上面前方側から接地面後方側(図8で示す左上から右下)に向けて角度を付けている。
【0048】
前記台座の前方側面部(205)は、排泄行為者が膝を曲げて足をより引き付けることができるように、前記台座(20)の上面前方側から接地面後方側(図8で示す左上から右下)に向けて角度を付けている。
【0049】
前記ガススプリング(302)は、前記便器溝対応台座突出部(206)の中央溝部位置で、前記便器(10)と前記台座(20)とを伸縮可能に結合している。
【0050】
なお、緩動傾斜手段(30)として、前記ガススプリング(302)を使用しているが、前記便器(10)を緩やかに移動(滑動)させることができれば良く、同様の機能を果たす他の弾性体に代えること及び他の代替手段を採用することも許容し得る。
【0051】
次に、実施例2の洋式トイレの動作について、図8及び図9に従い実施例1の洋式トイレとの変更点のみ説明する。
【0052】
排泄行為者が排泄第1姿勢から排泄第2姿勢に変化すると、排泄行為者が便器(10)に加重している部分がでん部から膝の方向へと移動するため前記便器(10)の前方に加重がかかり、排泄行為者の体重により、前記便器(10)の先端部を押下される。
【0053】
前記座面部(101)の先端が押下されることにより、前記便器(10)が湾曲形成した台座(20)上を、前記台座(20)の便器溝対応台座突出部(206)に沿って図示左方向に滑動するとともに、一端を便器(10)に結合している2本のガススプリング(302)が伸張する(図9)。
【0054】
前記便器(10)の滑動動作により、前記便器(10)の前方側が地面方向に下降し、座面部(101)が傾斜する。
【0055】
なお、前記便器(10)の滑動方向に装備した2本のガススプリング(302)の伸張動作時の減衰作用により、座面部(101)の傾斜動作は緩やかに傾斜する。
【0056】
また、前記排泄行為者が、排泄第1姿勢に戻ると、前記便器(10)の滑動方向に装備した2本のガススプリング(302)の収縮動作時の減衰作用により、前記座面部(10)は緩やかに水平位置に戻る。
【実施例3】
【0057】
実施例3の洋式トイレは、便器の上部に便座を有する洋式トイレであって当該便座と便器の上部との間にゲル注入クッション(303)を配置した洋式トイレである。
【0058】
まずは、実施例3の洋式トイレの構成について、図10に従い実施例1の洋式トイレとの変更点のみ説明する。
【0059】
実施例3の洋式トイレ(1)は、便器(10)と、前記便器(10)の上部に載置した便座(101a)と、前記便座(101a)と前記便器(10)との間に装備したゲル注入クッション(303)と、で構成する。
【0060】
次に、実施例3の洋式トイレの動作について、図10に従い実施例1の洋式トイレとの変更点のみ説明する。
【0061】
排泄行為者が排泄第1姿勢から排泄第2姿勢に変化すると、排泄行為者が便器に加重している部分がでん部から膝の方向へと移動するため前記便器の前方に加重がかかり、排泄行為者の体重により、前記便器(10)の上部に載置した便座(101a)の先端部が押下される。
【0062】
前記便座(101a)の先端部が押下されることにより、前記便座(101a)の底部がゲル注入クッション(303)を押下し、前記ゲル注入クッション(303)が押下されることにより、前記ゲル注入クッション(303)が収縮する。
【0063】
前記ゲル注入クッション(303)の収縮により、前記ゲル注入クッション(303)の上部位置に積載された前記便座(101a)の前方側が接地面方向に下降し、前記便座(101a)の座面部(101)が傾斜する。
【0064】
なお、前記ゲル注入クッション(303)の反発力により、前記便座(101a)の座面部(101)の傾斜動作は緩やかに傾斜する。
【0065】
また、前記排泄行為者が、排泄第1姿勢に戻ると、前記ゲル注入クッション(303)の反発力により、前記便座(101a)の座面部(101)は緩やかに水平位置に戻る。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本願発明の洋式トイレは、排泄姿勢の変化に対応し、排泄行為者の安全性又は利便性を簡易な構造で飛躍的に向上させるものであるので、産業上の利用性を有する。
【符号の説明】
【0067】
1 洋式トイレ
10 便器
101 座面部
101a 便座
102 便器前方突出部
103 便器中央突出部
104 便器前方窪み部
105 前方側面部
20 台座(便器支持体)
202 台座前方突出部
203 台座前方窪み部
206 便器溝対応台座突出部
30 緩動傾斜手段
301 ゴム製クッション(第1弾性体)
302 ガススプリング(第2弾性体)
303 ゲル注入クッション(第1弾性体)
40 便器傾斜抑止手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
排泄行為者が座り始めの背筋を伸ばした姿勢である排泄第1姿勢から、上体を前方へ傾斜させ背中を丸めた姿勢である排泄第2姿勢へと、排泄姿勢を変化することにより、排泄行為者が座る座面部の位置を、接地面に対して水平である水平位置から、接地面に対して傾く傾斜位置へと緩やかな動作で変化させる緩動傾斜手段を有する洋式トイレ
【請求項2】
少なくとも排泄行為者が座る座面部を有する便器と、当該便器を支持する便器支持体と、を有する洋式トイレであって、
前記緩動傾斜手段として、前記便器と前記便器を支持する前記便器支持体との間に挟装する第1弾性体又は前記便器と前記便器支持体とを結合する第2弾性体を使用した請求項1の洋式トイレ
【請求項3】
不用意な便器の傾斜を抑止する便器傾斜抑止手段を付加した請求項1又は請求項2の洋式トイレ
【請求項4】
前記第2弾性体が、ガススプリングである請求項1、請求項2又は請求項3の洋式トイレ
【請求項5】
便器の上部に便座を載置するタイプの洋式トイレにおいて、当該便座と当該便器との間に緩衝傾斜手段を設けた、請求項1の洋式トイレ

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−231882(P2012−231882A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−101242(P2011−101242)
【出願日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(511107739)
【Fターム(参考)】