説明

建物開口用エアカーテンユニット

【課題】開口を開放することによる開放感を確保しつつも当該開口を通じて屋外の花粉等の室内への流入を抑制する建物開口用エアカーテンユニットを提供する。
【解決手段】空気を吹き出し可能な吹出し口31と、吹出し口31に空気を供給するエアポンプ32と、吹出し口31とエアポンプ32とを接続する空気用配管34と、エアポンプ32に制御信号を出力する制御手段33とを備え、吹出し口31は、建物に開閉可能に設けられる開口部7を包囲する開口縁部に沿って設けられると共に、開口部7の屋外側前方に向けて空気を吹き出し可能に構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、住宅や公共建築物等の建物の開口用エアカーテンユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、窓や開口部からの花粉や粉塵等の室内への流入を防止すべく、当該窓や開口部に網戸を設けることが公知である(例えば特許文献1参照)。
例えば特許文献1には、開口部の網戸に超音波振動子を設けることにより、網戸を振動させて空気の流れにより花粉や虫の室内への侵入を防止する花粉侵入防止用網戸が開示されている。
また、特許文献2には、開口部の網戸の一方の面側をこの網戸よりも網目が細かい網材により覆い、これによって花粉が室内に侵入出来ないようにする花粉侵入防止用網戸が開示されている。
【特許文献1】特開2004−293108号公報
【特許文献2】特開2006-9308号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1及び特許文献2においては、網戸を設置することで窓を開放することができるものの、該網戸は花粉の通過を妨げる程度に網目が細かく形成されているため、著しく高い遮光性を有することとなり、これによって外光を室内に十分に取り込むことも困難となるという問題がある。一方、外光を得るために上記網戸を取り外すと、花粉の室内への流入は窓の閉鎖によって阻止するしかなく、そうすると、窓を開放することによって得られる外の音や開放感を得ることができないという問題がある。
【0004】
そこで、本発明は、開口を開放することによる開放感を確保しつつも当該開口を通じて屋外の花粉等の室内への流入を抑制することができる建物開口用エアカーテンユニットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題解決のための具体的手段として、本願発明に係る建物開口用エアカーテンユニットは、
(1)空気を吹き出し可能な吹出し口と、該吹出し口に空気を供給する空気供給手段と、前記吹出し口と空気供給手段とを接続する空気用流路と、前記空気供給手段に制御信号を出力する制御手段とを備え、
前記吹出し口は、建物に開閉可能に設けられる開口を包囲する開口縁部に沿って設けられると共に、前記開口の屋外側前方に向けて空気を吹き出し可能に構成されていることを特徴としている。
これによれば、花粉の飛散時期に開口部の窓や扉を換気等のために開放しても、吹出し口から空気を吹き出して当該開口部の屋外側にエアカーテンが形成されることとなり、これによって当該開口部を通じての花粉の室内への侵入を抑制若しくは低減することができる。しかも、開口部は開放状態にあるので、外気及び外光も直に取り込むことができる。
【0006】
ここで、屋外側とは、開口に設けられて当該開口を開閉する窓や扉を閉鎖した状態で当該窓や扉よりも外側であることを示しており、外壁面はもちろん、当該窓や扉を取付ける小口面であって、閉鎖状態の窓や扉よりも屋外側に位置する部分をも含む。
空気供給手段は、吹出し口から所定圧の空気流や圧縮空気を吹き出すことを可能にする手段ならば如何なる手段でも構わず、エアポンプ、コンプレッサーの他、シロッコファン、プロペラファン等の送風ファンを使用することもできる。
花粉とは、スギ花粉やヒノキ花粉に限らず、人体にアレルギー症状を引き起こす他の花粉を含む。また本発明に係るエアカーテンユニットは、花粉の室内への侵入を抑制若しくは低減させるものであるが、花粉以外の粉塵、塵芥、浮遊粒子等の室内への侵入も抑制若しくは低減させうることは言うまでもない。
また、上記構成によれば、外気の室内への流入を吹出し口からの送風空気によって低減することができるので、開口を開放している状態であっても室内空気と室外空気の混合を抑制することができ、これによって、室内空気調節設備の稼動効率の低下を抑えることが可能となっている。
【0007】
(2)また、前記吹出し口は、前記開口の半分よりも上側に設けられており、前記開口の屋外側前下方に向けて空気を吹き下ろし可能に構成されていることが好ましい。これにより、花粉を開口を通過する前に沈降させることができる。
(3)また、前記吹出し口は、前記開口縁部に沿う長孔状に形成されていることが好ましい。
これによれば、開放状態の開口を良好にカバーできるエアカーテンの形成が可能となる。
(4)また、前記吹出し口には、風向フィンが設けられ、前記制御手段は、該風向フィンにも制御信号を出力可能に構成されていることが好ましい。
これによれば、外気の風向き等に応じて吹出し口からの空気吹出し方向を変えることができ、外気の状態に応じたエアカーテンの形成が可能となる。
【0008】
(5)また、前記制御手段は、前記開口付近の屋外の空気中の花粉量と、屋外温度と、風速と、前記開口の開閉の少なくともいずれか1つを検出するセンサ手段と、該センサ手段からの受信信号を判断して空気供給手段に制御信号を出力する処理手段とを備えていることが好ましい。
これによれば、花粉量、室外温度、風速、開口の開閉の少なくともいずれか1つを指標としてエアカーテンを形成する空気の風速若しくは風圧を調整することができ、より効率的且つ効果的な花粉除去及び外気の室内への取入れが可能となる。
【0009】
(6)また、前記吹出し口の近傍に設けられて霧を噴出可能な噴射部と、該噴射部に(圧縮)水を供給するウォーターポンプと、前記噴射部とウォーターポンプとを接続する給水用配管とを備え、前記制御手段は、前記ウォーターポンプにも制御信号を出力可能に形成されていることが好ましい。
これによれば、花粉を霧の粒子に吸着させることができ、開口部を通過する前での花粉の沈降を促進することができる。
また、花粉の飛散時期でない場合であっても、当該開口部に霧を散布することができ、これによって夏季等の酷暑時期での開口部周辺の温度上昇の抑制、さらには温度低下を図ることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の建物用エアカーテンユニットによれば、開口を開放することによる開放感を確保しつつも当該開口を通じて屋外の花粉等の室内への流入を抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図1〜図9に基づき、本発明を2階建ての戸建て住宅に採用した実施の形態につき、詳細に説明する。
【0012】
<第1実施形態>
図1〜図4を参照して本発明の第1実施形態に係るエアカーテンユニットを説明する。
図1に示す如く、本発明に係る戸建て住宅1は、鉄骨を組み合わせて形成される鉄骨造の架構2と、該架構2に取り付けられて住宅の側面を形成する外壁構造3とを備えている所謂組立家屋である。
架構2は、布基礎B上に立設される複数の柱材や面材と、これら柱材や面材を連結する梁材とを備えて形成されている。柱材は、鋼製の角パイプや該角パイプの端部に柱頭部材や柱脚部材を取り付けて形成され、面材は、一対の角パイプをブレースや制振フレームにより連結して形成される。梁材は、H型鋼や鋼製の角パイプにより形成されている。
外壁構造3は、平板状の外壁躯体層4と、該外壁躯体層4よりも屋内側に設けられる断熱層5と、該断熱層5よりも屋内側に設けられる下地材6とを備え、該断熱層5と下地材6との間には、配管等を配設するための壁内空間が設けられている。
【0013】
外壁躯体層4は、平板状の軽量気泡コンクリートパネル(以下、ALCパネルともいう)により形成される複数の外壁材を並列状に並べて形成されている。各外壁材は、自重受け金具やイナズマプレート等の金物(図示省略)を介して架構2の最外枠を構成する梁に支持されている。上記ALCパネルは、軽量で且つ高い断熱性能を有するため外壁材として好ましく用いることが可能である。
断熱層5は、材料を特に限定するものではなく、適度な硬度と充分に高い気密性と断熱性を有するものであれば利用することが可能である。このような断熱材としては、硬質ウレタンフォームや押出発泡ポリスチレン或いはフェノール樹脂発泡体等の成形体や発泡体を含む硬質プラスチック系断熱材があり、何れも利用することが可能である。
【0014】
また、当該外壁構造3を厚さ方向に貫通して室内と屋外を連通する開口部7が設けられている。該開口部7は、外壁躯体層4から下地材6に亘って形成される開口8の小口面を覆う開口枠9と、該開口枠9に取付けられる開閉窓10とを備えている。また、該開口部7には、外壁躯体層4の屋外側の表面(以下、外壁面という)となる開口縁部にシャッターボックス20が取付けられると共に、エアカーテンユニット30が設けられている。
【0015】
外壁構造3に開設される開口8は、正面視正方形又はやや縦長の長方形に形成されており、開口枠9は、開口8の側部の小口面に対向して設けられる側枠11と、開口8の上部の小口面に対向して設けられる上枠12と、開口8の下部の小口面に対向して設けられる下枠13とを備えた四角形状のフレーム枠として形成されている。また、上枠12と下枠13には、長手方向に互いに平行な一対のレール14が形成されている。
開閉窓10は、一対のガラス戸16を備え、各ガラス戸16は、一対の框と上桟及び下桟からなるサッシュ17と、該サッシュ17にはめ込まれるガラス18とを備えて形成され、上桟及び下桟が開口枠9の上枠12と下枠のレール14に夫々嵌り込でいる。即ち、該開閉窓10は所謂引違い窓であって、各ガラス戸16をレール14に沿って摺動させることにより、開口部7は、各ガラス戸16を開口枠9の側枠11に当接させた閉じ状態と各ガラス戸16を重ね合わせた開き状態との間で開閉する。
【0016】
シャッターボックス20は、開口部7の上部開口縁(開口縁部)に沿って設けられており、開口部7を覆う面積を有すると共に巻回可能なシャッター21と、該シャッター21を巻き取り可能なロール22と、該ロール22を正逆回転させるロール回転機構23と、これら21、22、23を収容可能な直方体状のボックス24とを備えている。
エアカーテンユニット30は、空気を吹き出し可能な吹出し口31と、該吹出し口31に空気を供給するエアポンプ(空気供給手段)32と、吹出し口31とエアポンプ32とを接続する空気用配管(空気用流路)34と、前記エアポンプ32に制御信号を出力する制御手段33とを備えている。
【0017】
エアポンプ32は床下空間P2に設けられており、外部からエアを吸引すると共に空気用配管34に圧送するポンプ本体35と、該ポンプ本体35を支持する支持台36とを備えている。
空気用配管34は、床下空間P2から、断熱層5と下地材6との間の壁内空間を経て開口部7の上方まで配設されており、床下空間P2側の端部がエアポンプ32に接続されると共に、開口部7上方の端部がシャッターボックス20に設けられる吹出し口31に接続されている。
【0018】
吹出し口31は、図2の側断面視においてはシャッターボックス20の上面から前面に亘って略L字状に屈曲し、図3の正面視においてはシャッターボックス20の前面の一端側から他端側に亘って長手方向に延び、シャッターボックス20とほぼ同じ長手方向幅を持つチャンバーによって構成され、該チャンバーのシャッターボックス20の上面側の基端は閉塞され、その閉塞端に空気用配管34が接続される一方、シャッターボックス20の前面側に位置する該チャンバーの先端は、開口部7から離れる方向に若干屈曲させられ、開口部7の開口縁部に沿って長孔状に延びる開口となっている。そして、エアポンプ32からの空気が空気用配管34を通って吹出し口31に送られ、吹出し口31から開口部7の屋外側前方に向けて空気を吹き出し可能となっている。
【0019】
ここで、開口部7の屋外側前方とは、開口部7よりも屋外側であって開口部7に隣接する位置から、図3のような正面視において開口部7を横断した状態で開口部7から離間する方向に向けてとの意である。
上述の如く吹出し口31が設けられることにより、開口部7の前方には開口部7の上方から下方に向かい開口部7を横断しつつ該開口部7から離間する方向に空気流が形成されることとなり、当該空気流によって開口部7の屋外側前方にエアカーテンが形成されることとなる。当該エアカーテンとは、空気中の花粉等を吹き飛ばす程度の風力を有するものであって、当該エアカーテンにより、風等により開口部7に花粉等が近接する場合であっても、該エアカーテンにより吹き飛ばされ、開口部7に花粉等が寄り付かないものとなっている。
なお、花粉等とは、花粉以外の粉塵、塵芥、浮遊粒子等を含むことを意味する。
【0020】
また、図3から分かるように、吹出し口31の開口端には、左右方向中央部に中間壁37が立設されており、両端に軸部を備え、開口を閉塞可能な長尺板状の部材からなる一方の風向フィン38が、各軸部を一方の側壁と中間壁37に支承されて該一方の側壁から中間壁37に亘って揺動自在に設けられ、中間壁37から他方の側壁に亘って他方の同様の風向フィン38が各軸部を中間壁37と該他方の側壁に支承されて揺動自在に設けられている。ここで、揺動自在とは、吹出し口31の開口端を閉鎖する閉鎖状態と開口端の開放状態を最大とする全開状態との間で揺動することであって、該風向フィン38の向きを調整することにより、吹出し口31からの空気の吹出しを遮断することができることはもちろん、エアカーテンの向きを変更することも可能となっている。また、各風向フィン38には、各風向フィン38を開閉させるべく、フィンモータ39がそれぞれ取付けられている。
【0021】
図4に示す如く、制御手段33は、使用者が操作するための操作手段40と、開口部7の開閉を検出する開閉センサ(開閉センサ手段)41と、屋外の開口部7周辺の風速を計測する風速センサ(風速計測センサ手段)42と、これら操作手段40、開閉センサ41、風速センサ42からの信号を受けてエアポンプ32及び風向フィン38を制御する処理手段43とを備えている。
操作手段40は、ユニット全体の起動と停止を操作するための主電源スイッチ44と、使用者による制御(以下、使用者制御モードという)と自動制御(以下、自動制御モードという)とを切り替える制御モード切替ボタン45と、使用者制御モードの状態でエアポンプ32の起動を操作するための起動/停止ボタン46と、エアポンプ32の出力を調整することによるエアカーテンの風量を操作 するための風量操作ボタン47と、風向フィン38の揺動姿勢を調整することによるエアカーテンの風向を操作するための風向操作ボタン48と、ユニットの作動状態を視認するための表示画面49と備える制御パネル50と、各ボタンの押圧を検知する複数の検出手段51a〜51eとを備えている。
【0022】
開閉センサ41は、開口枠9の側枠11にそれぞれ取付けられる磁気センサと、閉鎖状態で開口枠9の各側枠11に当接することとなるガラス戸16の框に取付けられる磁石とを備えてなる。磁石は、地磁気よりも強い磁束密度を発する永久磁石の微小片であり、例えば希土類ネオジム系磁石、希土類サマリウム−コバルト系磁石、フェライト系磁石など、種々の汎用磁石が利用可能である。磁気センサは、リードスイッチ、磁気抵抗効果センサ、ホールセンサなど、永久磁石の磁場を所望とする近接距離において判別可能なセンサであれば如何なるタイプのものでもよい。上述の如く開口部7を閉じ状態に設定すると各ガラス戸16のサッシュ17がそれぞれ開口枠9の側枠11に当接すると共に、開閉センサ41の磁気センサと磁石も互いに近接することとなり、磁気センサが磁束密度の変化を検知することによって、開閉センサ41から閉じ状態である旨の信号が処理手段43に向けて出力される。また、この状態からいずれか一方又は両方のガラス戸16を摺動させると、開口枠9の側枠11と各ガラス戸16のサッシュ17も離間すると共に、開閉センサ41の磁気センサと磁石も互いに離間することとなり、これによって、開閉センサ41から当該ガラス戸16が開かれている旨の信号が処理手段43に向けて出力される。
尚、開閉センサ41として、本実施形態では磁気センサと磁石の組合せを用いたが、窓の開閉を検知できるものであれば、光センサーなど、他の如何なるセンサーを用いてもよい。
【0023】
風速センサ42は、吹出し口31の左右方向中央部に取付けられており、屋外の風速を定期的に計測し、当該計測データを信号に変換して処理手段43に出力する。風速センサ42としては、熱線式、超音波式、機械式等、如何なる形式のものであっても構わない。
処理手段43は、エアポンプ32のポンプ本体35の出力を規定するポンプドライバ52と、フィンモータ39の出力を規定するフィンドライバ53と、各検出手段51a〜51e及び開閉センサ41からの出力信号を演算処理すると共に各ドライバ52、53に制御信号を出力するCPU54と、該CPU54に接続されて前記演算処理する際の演算情報を格納するROM55とを備え、各検出手段51a〜51cからの信号を受信し、当該受信信号の基づく演算に応じて各ドライバに動作信号を出力する。当該動作信号は、モータの起動/停止信号のみならず、モータの出力調整信号をも含む。
【0024】
本発明の第1実施形態に係るエアカーテンユニット30の構成は以上からなるものであって、次に、その制御について図5に基づいて順次説明する。
まず、制御パネル50の主電源スイッチ44を押圧する。すると、検出手段51aにより主電源スイッチ44の押圧が検出され、当該検出手段51aからCPU54に向けて起動信号が出力される(ステップS1)。CPU54は、起動信号を受信すると、現在の制御モードが自動制御モードであるか使用者制御モードであるかを判断する(ステップS2)。使用者制御モードであると判断すると、ステップS14に移行し、制御パネル50の起動/停止ボタン46、制御モード切替ボタン45、風量操作ボタン47、風向操作ボタン48の検出手段51b、51c、51d、51eからの信号を受け入れる一方、開閉センサ41からの信号を拒絶する。一方、自動制御モードであると判断すると、ステップS3に移行し、制御パネル50の起動/停止ボタン46と風量操作ボタン47の検出手段51b、51dからの信号を拒絶する一方、開閉センサ41、制御モード切替ボタン45の検出手段51cからの信号を受け入れる。
【0025】
なお、当該使用者制御モードと自動制御モードの切り替えは、制御パネル50の制御モード切替ボタン45の押圧によって操作可能であり、当該制御モード切替ボタン45に接続される検出手段51cが、使用者制御モードボタンと自動制御モードボタンのいずれのボタンを押圧されたかを検出し、当該検出に基づく検出信号をCPU54に出力し、当該CPU54が検出信号を受信することによって行われる。
【0026】
ステップS3に移行すると、開閉センサ41から出力される信号をCPU54が受信し、当該信号に基づいていずれかのガラス戸16が開いているかを判断し、CPU54においていずれかのガラス戸16又はいずれのガラス戸16も開いていると判断されると、当該CPU54は、開かれているガラス戸16に対応するいずれか又は双方の風向フィン38のフィンドライバ53に作動信号を出力し、さらに、ポンプドライバ52にも作動信号を出力する。当該作動信号をフィンドライバ53が受信することにより、フィンモータ39が作動して風向フィン38が閉じ姿勢から開き姿勢に向けて揺動する(ステップS4)。また、ポンプドライバ52が作動信号を受信することにより、エアポンプ32が駆動する(ステップS5)。これにより、吹出し口31から空気が強制的に吹き出され、開口部7の前方には、吹出し口31からの強制空気流によるエアカーテンが形成される。
【0027】
また、風速センサ42は、所定時間間隔で開口部7前方の風速を計測しており(ステップS6)、処理手段43のCPU54は、当該風速センサ42からの信号を受信することにより最適な風量と風向を演算し、当該演算から得られた数値を信号に変換してフィンドライバ53及びポンプドライバ52に出力する。各ドライバ52、53は、当該信号に基づいて駆動して風向フィン38の向きやポンプの出力を適宜調整し、これによって、屋外の風速に対してのエアカーテンの最適化が図られる(ステップS7)。
また、使用者は制御モードを適宜自動制御モードと使用者制御モードとに変更することが可能であり、当該制御の切り替えは制御パネル50の制御モード切替ボタン45の押圧によりなされる。当該切替ボタン45を押圧すると、当該切替ボタン45からの信号が制御手段33の検出手段51cに出力され、当該信号に基づいて制御が切り替えられることとなる(ステップS8)。
【0028】
また、自動制御モードの状態で一方のガラス戸16を動かして開き状態から閉じ状態とすると、当該ガラス戸の開閉センサ41が閉鎖状態となったことを検出し、閉じ状態である旨の信号をCPU54に出力する(ステップS9)。当該CPU54は、開閉センサ41からの当該信号を受信することにより、当該一方のガラス戸16に対応する風向フィン38のフィンドライバ53に閉じ信号を出力する。
そうすると、当該フィンドライバ53は、CPU54からの停止信号を受けることでフィンモータ39を作動させ、風向フィン38を開き姿勢から閉じ姿勢に揺動させる(ステップS10)。その後、フィンドライバ53は、風向フィン38が閉じ状態となった旨の信号をCPU54に向けて出力する。
その後、さらに他方のガラス戸16を閉じると、上述の如く各手段が連動して他方のフィンも閉じ姿勢(ステップS11、ステップS12)となり、当該風向フィン38も閉じ状態となった旨の信号がCPU54に出力され、これら両方のフィンドライバ53から閉じ状態となった旨の信号を受けて、ポンプドライバ52に作動停止信号を出力する。ポンプドライバ52は、当該作動停止信号を受信してポンプ本体35の作動を停止し、これによりエアポンプ32の作動も停止することとなって、ユニットは停止状態となって制御が完了する。
【0029】
本実施形態においては、花粉の飛散時期に開口部7を開放しても、吹出し口31から空気が吹出されることにより、当該開口部7の前方にエアカーテンが形成されることとなり、これによって、開口部7を開放しているにも拘らず、当該開口部7を通じての花粉の室内への侵入が著しく制限されることとなるのである。
したがって、本実施形態によれば、花粉飛散時期においても開口部7を開放することができ、開口部7を通じて、外光や外の音等も室内に取り込むことがであり、開口部7を開放することで得られる室内の開放感は確保されるのである。
また、本実施形態においては、上述の如く制御を自動制御モードに設定することにより、開口部7の開閉とエアカーテンユニット30の制御とが連動する。したがって、開口部7を開閉させるだけでエアカーテンユニット30を起動/停止させることができ、操作性が向上するものとなっている。
また、エアカーテンユニット30の停止状態においては吹出し口31は風向フィン38により閉鎖状態に保たれているので、当該吹出し口31を通じて空気用配管34に花粉等が流入することが防止される。
【0030】
また、エアポンプ32を介して空気用配管34に圧送される空気は床下の空気である。当該空気は、比較的低温且つ湿気を伴っており、当該空気により形成されるエアカーテンは、屋外前方の雰囲気よりも低温且つ高湿となり、これによって、エアカーテンにより吹き飛ばされる花粉等の活性が抑えられると共に当該花粉等に水分が付着することで当該花粉等の自重が増加して沈降が促進され、花粉対策としてより有効に作用することとなる。
さらに、上記実施形態においては、吹出し口31をシャッターボックス20に被せるようにして形成したので、シャッターの設置と併せて製作しまた設置できる上、意匠的にも優れる。
【0031】
尚、上記実施形態では、空気供給手段としてエアポンプ32を用いたが、シロッコファン、プロペラファン等のファンからなる送風機を用い、吹出し口31とダクトで接続することもできる。
また吹出し口31は、シャッターボックス20の前面と上面を覆うような断面略L字状のチャンバーに形成したが、シャッターボックス20の後面側まで延びる断面略コ字状としてもよいし、シャッターボックス20の前面側だけに沿う簡単な構造としてもよく、要はシャッターボックス20の前面から空気が吹き出すような形状であればよい。エアポンプ32からの空気用配管34を分岐させ、開口部7の両側から吹出し口31に接続してもよい。
さらに、上記においては、吹出し口31を開口部7の上縁の略全長にわたって設けたが、上縁から左右の側縁にまたがって設けてもよいし、連続とせず、複数の吹出し口を間隔を開けて配してもよい。また、吹出し口31を開口部7の上縁に沿って設けて上から下に流れるエアカーテンを形成したが、空気流が他の方向となるエアカーテンを形成してもよく、例えば、上縁の左右の隅部から下縁の左右方向反対側の隅部に向けて空気が斜めに吹き出すようにすることもできる。
【0032】
<第2実施形態>
次に図6〜図8を参照して本発明の第2実施形態に係るエアカーテンユニットを説明する。
本実施形態のエアカーテンユニット30はミスト噴射構造60を備えており、該ミスト噴射構造の構成以外は上記第1実施形態と同様であるので、上記第1実施形態と同じ符号を付してその説明を省略する。
該ミスト噴射構造60は、吹出し口31の近傍に設けられて霧を噴出可能な噴射部61と、該噴射部61に所定の水圧で水を供給するウォータポンプ62と、前記噴射部61とウォータポンプ62とを接続する給水用配管63とを備えている。また、制御手段33は、噴射部61及びウォータポンプ62にも制御信号を出力可能に形成されている。
【0033】
噴射部61は、吹出し口31の長手方向に等間隔に設けられてドライミストを噴射する複数のミストノズル64と、該ミストノズル64を束ねるヘッダ65とを備え、各ミストノズル64には、ノズル口を開閉する開閉蓋66と、該開閉蓋66を開閉するための開閉モータ67が設けられている。
ここで、ドライミストとは、一般に液体と気体を衝突等させて液体を微細な粒子にして噴霧することにより形成される霧のことである。本発明では、微細な水の粒子が噴霧されて形成される霧のことで、ミストの粒径は特に限定するものではなく、濡れ性を感じず、一定の花粉等の除去効果や冷房効果を奏するものであれば構わない。
【0034】
ウォータポンプ62は、床下空間P2に設けられており、噴射部61に向けて水を送り込むポンプ本体68と、該ポンプ本体68を支持する支持台69とを備える。ポンプ本体68は、作業者等が定期的に水を注入する貯水タンク等から水を汲み上げる構成のものであっても構わないが、地中に埋設されている水道管等に連結されていることが好ましい。
また、給水用配管63は、床下空間P2から、断熱層5と下地材6との間の壁内空間を経て開口部7上方に向けて配設されており、床下空間P2側の端部がウォータポンプ62に接続されると共に、開口部7上方側の端部が噴射部61のヘッダ65に接続されている。
【0035】
制御手段33は、使用者がドライミストの生成及びミストの量を操作するためのミスト起動/停止ボタン56及びミスト量操作ボタン57を制御パネル50に備えると共に、各ミストノズル64の開閉蓋66の開閉を規定する蓋ドライバ58及びウォータポンプ62のポンプ本体68の出力を規定するポンプドライバ59を備え、処理手段43は、ミスト起動/停止ボタン56及びミスト量操作ボタン57のボタンの押圧を検出する検出手段51f、51gを備えている。また、処理手段43のCPU54は、各検出手段51a〜51g、開閉センサ41及び風速センサ42からの出力信号を演算処理すると共に各ミストノズル64の蓋ドライバ58及びウォータポンプ62のポンプドライバ59に動作信号を出力可能に形成されている。
【0036】
本発明の第2実施形態に係るエアカーテンユニット30の構成は以上からなるものであって、次に、その制御について図9に基づいて順次説明する。
まず、制御パネル50の主電源スイッチ44を押圧する。すると、検出手段51aにより主電源スイッチ44の押圧が検出され、当該検出手段51aからCPU54に向けて起動信号が出力される(ステップS1)。CPU54は、起動信号を受信すると、現在の制御モードが自動制御モードであるか使用者制御モードであるかを判断し(ステップS2)、使用者制御モードであると判断するとステップS21に移行する。
自動制御モードであるとしてステップ3に移行すると、開閉センサ41から出力される信号をCPU54が受信し、当該信号に基づいていずれかのガラス戸16が開いているかを判断し、いずれかのガラス戸16又はいずれのガラス戸16も開いていると判断されると、開かれているガラス戸16に対応するいずれかの又は双方の風向フィン38のフィンドライバ53及び開かれているガラス戸16に対応するいずれかの又は双方のミストノズル64の蓋ドライバ58に作動信号をそれぞれ出力し、さらに、エアポンプ32のポンプ本体35にも作動信号を出力する。当該作動信号をフィンドライバ53が受信することにより、風向フィン38が閉じ姿勢から開き姿勢に向けて揺動し(ステップS4)、蓋ドライバ58が受信することにより、対応するミストノズル64が開く(ステップS5)。また、エアポンプ32のポンプ本体35が作動信号を受信することにより、エアポンプ32が駆動する(ステップS6)。これにより、吹出し口31から空気が強制的に吹出され、開口部7の前方にエアカーテンが形成される。
また、風速センサ42からの出力信号に応じた信号を各ドライバ52、53に出力することにより(ステップS7)、各ドライバ52、53は、当該信号に基づいて駆動して風向フィン38の向きやエアポンプ32の出力を適宜調整し(ステップS8)、これによって、屋外の風速に対してのエアカーテンの最適化が図られる。
【0037】
また、ここで、風速センサ42からの信号が所定値に達すると、CPU54は、当該信号を受けてドライミストを散布する必要があると判断し(ステップS9)、ウォータポンプ62のポンプドライバ59に作動信号を出力する。当該信号を受けることにより、ポンプドライバ59はポンプ本体68を起動させて水を噴射部61に向けて圧送し(ステップS10)、該噴射部61の開閉蓋66が開いているミストノズル64からドライミストが噴射される。ここで、ドライミストの噴射量は、風速センサ42によるセンシングにより適宜最適に調整される(ステップS11)。
また、使用者は、制御モードを適宜自動制御モードと使用者制御モードとに変更することが可能である(ステップS12)。
次に、ステップS13に移行して自動制御モードの状態で一方のガラス戸16を動かして開き状態から閉じ状態とすると、ガラス戸16が閉じられていることを当該ガラス戸16の開閉センサ41が検出し、閉じ状態である旨の信号をCPU54に出力する。当該CPU54は、開閉センサ41からの当該信号を受信することにより、当該一方のガラス戸16に対応する風向フィン38のフィンドライバ53及びミストノズル64の開閉蓋66の蓋ドライバ58に閉じ信号を出力する(ステップS14、ステップS15)。
そうすると、各ドライバ53、58は、CPU54からの停止信号を受けることでフィンモータ39及び開閉モータ67を作動させ、風向フィン38及び開閉蓋66を開き姿勢から閉じ姿勢に揺動させる。その後、各ドライバ53、58は、風向フィン38及びミストノズル64の開閉蓋66が閉じ状態となった旨の信号をCPU54に向けて出力する。
【0038】
その後、さらに他方のガラス戸16を閉じると(ステップS16)、上述の如く各手段が連動して他方の風向フィン38及び開閉蓋66も閉じ姿勢となり(ステップS17、ステップS18)、当該風向フィン38及びミズトノズルの開閉蓋66も閉じ状態となった旨の信号がCPU54に出力され、これらいずれのドライバから閉じ状態となった旨の信号を受けたことを判断して、エアポンプ32のポンプドライバ52及びウォータポンプ62のポンプドライバ59に作動停止信号を出力する。各ポンプドライバ52、59は、当該作動停止信号を受信して作動を停止し、これによりエアポンプ32及びウォータポンプ62の作動も停止することとなって(ステップS19、ステップS20)、ユニットは停止状態となって制御が完了する。
なお、本実施形態においては、エアカーテンとドライミストの制御を夫々独立して行うことも可能であり、これによって、エアカーテンの生成の有無に拘らずドライミストを発生させることが可能となっている。
【0039】
本実施形態においては、ドライミストを発生させることにより、該ドライミストの粒子が花粉に付着することとなり、これによって花粉の重量が増大する。この結果、花粉の自重による落下(下方への移動)が促進されることとなり、当該落下とエアカーテンによる吹き下ろし空気流とが相俟って、より多くの花粉が開口部7の前方で沈降することとなるのである。
また、本実施形態においては、花粉の飛散時期でない場合であっても、ウォータポンプ62を作動させることで当該開口部7前方にドライミストを発生させることが可能である。当該ドライミストを構成する水粒子は、気化する際に要する気化熱によって周囲の熱を奪うので、これにより、夏季等の酷暑時期に開口部7前方にドライミストを発生させることにより、当該開口部7周辺の温度上昇の抑制、さらには温度低下が図られるのである。
【0040】
また、本願発明の構成は、上記実施形態に限定されず、上記実施形態以外の構成も採用可能である。
例えば、センサ手段として、屋外の温度を計測する温度センサや、空気中の花粉量を計測する花粉センサ、開口部7前方の風向を計測する風向センサ等を設けることが可能であり、各センサの計測値を信号として処理手段43のCPU54に出力し、CPU54により各信号に基づいて各ドライバに作動信号を出力する構成とする場合であっても、本実施形態と同様の効果を奏する。尚、花粉量の計測は任意の公知手段によるが、例えば半導体レーザ光を空気中に照射して散乱を検知する光学式のものを好適に使用できる。
また、各センサから得られる計測値を指標として吹出し口31から吹出される空気の風量や風速を厳格に規定することにより、開口部7に吹き込む風と当該風に運ばれてくる花粉の進行方向とを分解して花粉を沈降させ(下方向に移動させ)、当該風を開口部7を通じて室内に取り込む構成を採用することも可能である。
【0041】
また、噴射部61の各ミストノズル64も首振り可能として、噴射部61によるドライミスト生成領域を拡大する構成を採用することも可能である。
また、開口部7の下方に吸引装置を設け、当該吸引装置によりエアカーテンを生成した空気を吸込む構成や、当該吸引装置によって開口部7下方に沈降した花粉を吸引する構成を採用することも可能である。
【0042】
また、上記の実施形態では、ミストノズル64に開閉蓋66を設け、その開閉とウォータポンプ62の制御により、ミスト噴霧位置の切り替えを行ったが、開口部7の左右への給水を制御することによってミスト噴霧位置の切り替えを行うこともできる。例えば、給水用配管62に電磁弁を取付けた上で、ヘッダ65の左右中央に給水用配管62を接続し、接続点の近傍に左右一対の電磁弁を取付け、あるいは前記各電磁弁の代わりに三方電磁弁をヘッダ65と給水用配管62の接続点に取り付ける等によって、ヘッダ62への給水が閉、ヘッダ65の左右一方へのみ給水、ヘッダ65の左右双方へ給水の切替制御をできるようにすればよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明のエアカーテンユニットを設置した戸建て住宅の側断面図である。
【図2】図1の要部を拡大した側断面図で、本発明の第1実施形態に係るエアカーテンユニットの全体を示す図である。
【図3】住宅の開口部部分の概略正面図で、第1実施形態に係るエアカーテンユニットを屋外から見た図である。
【図4】第1実施形態に係るエアカーテンユニットのブロック図である。
【図5】第1実施形態に係るエアカーテンユニットの制御を説明するためのフローチャートである。
【図6】図2と同様の図で、本発明の第2実施形態に係るエアカーテンユニットの全体を示す図である。
【図7】図3と同様の住宅の開口部部分の概略正面図で、吹出し口のチャンバーを切り欠いて示す図である。
【図8】第2実施形態に係るエアカーテンユニットのブロック図である。
【図9】第2実施形態に係るエアカーテンユニットの制御を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
1 戸建て住宅
2 架構
B 布基礎
3 外壁構造
4 外壁躯体層
5 断熱層
6 下地材
7 開口部
8 開口
9 開口枠
10 開閉窓
11 側枠
12 上枠
13 下枠
14 レール
16 ガラス戸
17 サッシュ
18 ガラス
20 シャッターボックス
21 シャッター
22 ロール
23 ロール回転機構
24 ボックス
30 エアカーテンユニット
31 吹出し口
32 エアポンプ(空気供給手段)
33 制御手段
34 空気用配管(空気用流路)
35 ポンプ本体
36 支持台
37 中間壁
38 風向フィン
39 フィンモータ
40 操作手段
41 開閉センサ(開閉センサ手段)
42 風速センサ(風速計測センサ手段)
43 処理手段
44 主電源スイッチ
45 制御モード切替ボタン
46 起動/停止ボタン
47 風量操作ボタン
48 風向操作ボタン
50 制御パネル
51a〜51e 検出手段
52 ポンプドライバ
53 フィンドライバ
54 CPU
55 ROM
56 ミスト起動/停止ボタン
57 ミスト量操作ボタン
58 蓋ドライバ
59 ポンプドライバ
60 ミスト噴射構造
61 噴射部
62 ウォータポンプ
63 給水用配管
64 ミストノズル
65 ヘッダ
66 開閉蓋
67 開閉モータ
68 ポンプ本体
69 支持台

【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気を吹き出し可能な吹出し口と、該吹出し口に空気を供給する空気供給手段と、前記吹出し口と空気供給手段とを接続する空気用流路と、前記空気供給手段に制御信号を出力する制御手段とを備え、
前記吹出し口は、建物に開閉可能に設けられる開口を包囲する開口縁部に沿って設けられると共に、前記開口の屋外側前方に向けて空気を吹き出し可能に構成されていることを特徴とする建物開口用エアカーテンユニット。
【請求項2】
前記吹出し口は、前記開口の半分よりも上側に設けられており、前記開口の屋外側前下方に向けて空気を吹き下ろし可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の建物開口用エアカーテンユニット。
【請求項3】
前記吹出し口は、前記開口縁部に沿う長孔状に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の建物開口用エアカーテンユニット。
【請求項4】
前記吹出し口には、風向フィンが設けられ、前記制御手段は、該風向フィンにも制御信号を出力可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の建物開口用エアカーテンユニット。
【請求項5】
前記制御手段は、前記開口付近の屋外の空気中の花粉量と、屋外温度と、風速と、前記開口の開閉の少なくともいずれか1つを検出するセンサ手段と、該センサ手段からの受信信号を判断して前記空気供給手段に制御信号を出力する処理手段とを備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の建物開口用エアカーテンユニット。
【請求項6】
前記吹出し口の近傍に設けられて霧を噴出可能な噴射部と、該噴射部に水を供給するウォーターポンプと、前記噴射部と前記ウォーターポンプとを接続する給水用配管とを備え、前記制御手段は、前記ウォーターポンプにも制御信号を出力可能に構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の建物開口用エアカーテンユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−243831(P2009−243831A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−93168(P2008−93168)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000000033)旭化成株式会社 (901)
【出願人】(303046244)旭化成ホームズ株式会社 (703)
【出願人】(303046303)旭化成せんい株式会社 (548)
【Fターム(参考)】