説明

建設機械用アクチュエーター油圧源ポンプ駆動エンジンの制御方法

【目的】油圧アクチュエーター用油圧ポンプの作動状態に応じてエンジンの回転数を制御し、不適切なエンジン回転数の減少や不必要なエンジン回転数の上昇を防止する建設機械用アクチュエーター油圧源ポンプ駆動エンジンの制御方法の提供。
【構成】油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満である時に、或いは油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置され油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持された時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させ、そうしてエンジンの回転数が下げられた後に、前記油圧ポンプを駆動する為の負荷が第二の所定の値を越えた時に、エンジンへの燃料の供給を増加しエンジンの回転数を上昇させる。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建設機械用油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの制御方法に関し、特に、建設機械において使用される油圧アクチュエーター用油圧ポンプの作動状態に応じてエンジンの回転数を制御する、エンジンの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】建設機械用油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの従来の制御方法においては、例えば日本国特許出願・昭55−42840号の明細書と図面に示されるように、油圧アクチュエーターを運転手が操作する為の操作レバーが、全ての油圧アクチュエーターを停止させる位置に置かれる状態に所定時間以上の間置かれている事が感知されるとエンジンの回転数を通常運転回転数から下げ、そのようにしてエンジンの回転数が下げられた後に、少なくても一つの油圧アクチュエーターを停止から作動させるように操作レバーを油圧アクチュエーターを停止させる位置から移動させると、その操作レバーの位置の変化を感知してエンジンの回転数が通常運転回転数まで戻される。この従来の方法においては、エンジン回転数の制御は、運転手が操作する操作レバーの位置に基づいてのみ行われる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来の方法においては、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジン回転数の制御は、運転手が操作する操作レバーの位置に基づいてのみ行われるので、実際の油圧ポンプの作動状態に係わらず、或いは油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧ポンプを駆動する実際のエンジンの負荷に係わらず行われる。従って、操作レバーが全ての油圧アクチュエーターを停止させる位置に置かれる状態に所定時間以上の間置かれているが、油圧ポンプによる油圧の圧力維持に予想外の動力即ちエンジンの負荷が必要とされる場合にも、エンジンの回転数が下げられてしまう。一方、操作レバーが全ての油圧アクチュエーターを停止させる位置に置かれる状態に所定時間以上の間置かれてエンジンの回転数が下げられた後に、少なくても一つの油圧アクチュエーターを停止から作動させるように操作レバーを油圧アクチュエーターを停止させる位置から移動させられても、実際に油圧アクチュエーターを作動させる速度が非常に小さく、油圧アクチュエーターを駆動する為に必要とされる油圧ポンプの出力即ちエンジンの負荷が、操作レバーが全ての油圧アクチュエーターを停止させる位置に置かれる状態の時の油圧ポンプの出力即ちエンジンの負荷に対して殆ど変化しなくても、エンジンの回転数は上昇されてしまう。このように、従来の方法においては、不適切なエンジン回転数の減少や、不必要なエンジン回転数の上昇が発生する。油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジン回転数の本発明による制御によれば、不適切なエンジン回転数の減少や、不必要なエンジン回転数の上昇の発生が防止される。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、建設機械用油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満である時に、或いは油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置され油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持された時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させ、そうしてエンジンの回転数が下げられた後に、前記油圧ポンプを駆動する為の負荷が第二の所定の値を越えた時に、エンジンへの燃料の供給を増加しエンジンの回転数を上昇させる。
【0005】
【作用】本発明においては、油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満である時に、或いは油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置され油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持された時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させ、そうしてエンジンの回転数が下げられた後に、前記油圧ポンプを駆動する為のエンジンの負荷が第二の所定の値を越えた時に、エンジンへの燃料の供給を増加しエンジンの回転数を上昇させるので、油圧アクチュエーターを操作する為の操作レバーの位置によらず、油圧ポンプを駆動するためのエンジンの負荷に応じて、エンジンの回転数を再び上昇させるよう燃料の供給を増加させる。請求項1に記載される本発明においては、操作レバーが全ての油圧アクチュエーターを停止させる位置に置かれる状態に所定時間以上の間置かれているが、油圧ポンプによる油圧の圧力維持に予想外の動力即ちエンジンの負荷が必要とされる場合には、油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満であるので、エンジンの回転数が下げられる事は無い。一方、請求項1と2の両方に記載される本発明においては、油圧ポンプを駆動する為のエンジンの負荷が所定の値未満である事により或いは油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置され油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持された事によりエンジンの回転数が下げられた後に、少なくても一つの油圧アクチュエーターを停止から作動させるように操作レバーを油圧アクチュエーターを停止させる位置から移動させられても、前記油圧ポンプを駆動する為のエンジンの負荷が第二の所定の値を越えなければエンジンへの燃料の供給を増加してエンジンの回転数を上昇させる事は無いので、実際に油圧アクチュエーターを作動させる速度が非常に小さく、油圧アクチュエーターを駆動する為に必要とされる油圧ポンプの出力即ちエンジンの負荷が、操作レバーが全ての油圧アクチュエーターを停止させる位置に置かれる状態の時の油圧ポンプの出力即ちエンジンの負荷に対して殆ど変化しない場合には、エンジンの回転数が上昇されてしまう事は無い。このように、本発明においては、不適切なエンジン回転数の減少や、不必要なエンジン回転数の上昇が防止され、実際にエンジンに必要とされる出力に応じて適切にエンジン回転数が制御される。
【0006】
【実施例】図1には、本発明が適用される建設機械におけるアクチュエーター駆動制御装置が示される。通常は複数設けられるアクチュエーター1の内の一つが図示され、アクチュエーター1の動作は、アクチュエーター1への高圧油圧ポンプ4が出力する高圧の油圧の流れまたアクチュエーター1からの油圧の流れを制御する高圧油圧弁2により制御される。高圧油圧弁2の動作は、パイロット弁3により制御される低圧油圧ポンプ5から出力される低圧の油圧により制御され、低圧油圧ポンプ5からの出力油圧は、操作レバー6の直立位置からの傾き度θにほぼ比例する。従って、アクチュエーター1の動作は、運転手が操作する操作レバー6により、パイロット弁3と高圧油圧弁2を介して制御される。傾き度θが零の時、アクチュエーター1の動作が停止するよう構成されるのが一般的である。即ち、操作レバー6の傾き度θが零の時、油圧アクチュエーター1を停止させる指令が、パイロット弁3と高圧油圧弁2に、操作レバー6から出力されるのが一般的である。
【0007】高圧油圧ポンプ4と低圧油圧ポンプ5とは、カバナー(図示されず)を含むエンジン7により駆動される。エンジン7の回転数は、カバナーのガバナーレバー(図示されず)を駆動するガバナーレバー駆動装置8により制御される燃料供給により調整される。ガバナーレバー駆動装置8により制御されるガバナーレバーの位置に応じて燃料供給量が制御される。ガバナーレバー駆動装置8により制御されるガバナーレバーの位置は、エンジン7の出力回転数を測定する回転数検出器10の出力、操作レバー6の操作傾き度θに比例するパイロット弁3に加えられる油圧を測定しアクチュエーター1の動作の停止が指令された事を検知する或いはアクチュエーター1の作動が指令された事を検知する圧力計11の出力、エンジン7の設定回転数(エンジン7が、本発明による減速指令を受けて燃料供給量を減少させられずに且つ無負荷で回転する時の回転数、即ち、エンジン負荷状態或いはアクチュエーター作動指令状態に応じて燃料供給量を減少させる前のエンジン7に無負荷状態で望まれる基準となる回転数)を設定する為のアクセル設定器12の出力、AEC設定器13からのAEC(自動エンジン回転数加減速制御)運転の一段目(エンジン状態による或いはエンジン状態指令によるエンジンの減速の度合いが小さい)と二段目(エンジン状態による或いはエンジン状態指令によるエンジンの減速の度合いが大きい)を指示する出力に応じて、制御装置9により制御される。AEC設定器13を介して指示されるNL1 とNL2 は、任意の値に設定されることが可能である。
【0008】本発明における、制御装置9によるガバナー駆動装置8とガバナーレバーを介しての燃料制御によるエンジン7の回転数制御方法を、以下に示す。
【0009】以下に、本発明の一実施例で使用される各種設定値の具体例を示す。
・設定回転数 :ACCEL=各アクセル位置での無負荷時の回転数・中速運転指令値 :NM1=ACCEL−100rpm (AECI段時)
:NM2=ACCEL−100rpm (AECII段時)
・低速運転指令値 :NL1=ACCEL−100rpm (AECI段時)
:NL2=1300rpm (AECII段時)
・軽負荷判定回転数 :N11=Na− 10rpm (AECI段時)
:N21=Na− 10rpm (AECII段時)
・中負荷判定回転数 :N12=Na−50rpm (AECI段時)
:N22=Na−50rpm (AECII段時)
・重負荷判定回転数 ・低速運転時設定復帰判定回転数 :N13=Na−70rpm (AECI段時)
:N23=Na−70rpm (AECII段時)
・中速運転時設定復帰判定回転数 :N14=Na−70rpm (AECI段時)
:N24=Na−70rpm (AECII段時)
・各ガバナレバー位置無負荷回転数 :Na(各ガバナレバー位置に応じて変化する)
(各ガバナレバー位置に応じた燃料がガバナからエンジンに供給されている時に、エンジンに負荷が無かった場合には、それ以上の速度でエンジンが回転する回転数。Naは、ガバナーレバー位置検出器14により測定されるガバナーレバーの作動された位置に応じて、所定のガバナーレバー位置と無負荷回転数Naとの関係に基ずき算出される。)
・軽負荷判定時間 :T1A= 3秒 (AECI段時)
:T2A= 3秒 (AECII段時)
・中負荷判定時間 :T1B=10秒 (AECI段時)
:T2B=10秒 (AECII段時)
【0010】以下に、前記のように各種設定値が設定された場合の、AEC1段選択時の負荷状態とエンジン制御方法との関係を示す。オペレーターの選択状況は、AEC1段を選択し、アクセル位置としてはフルアクセル(ACCEL=2000rpm)位置を選択しているとする。AEC2段選択時には、各設定値が入れかわるだけで、以下に示す関係が適用される。英字により指示される部分は、図2、図3、図4、図5、のフローチャート部分に対応する。
1.低速運転指令が出る時の負荷状態とエンジン制御方法の関係1)重負荷状態から軽負荷状態になる時の負荷状態とエンジン制御方法
【表1】


【0011】(i)重負荷状態今、設定回転運転(フルアクセル)をするための燃料を供給する為のガバナレバー状態でNe=1800rpmでエンジンが実際に回転する重負荷状態とする。まずA部で各種入力信号が処理され、次の様に各設定値が設定される。
・AEC SW= I段・ACCEL = 2000rpm・Ne = 1800rpm・Na=ACCEL= 2000rpmAEC I段が選択されているのでフローは A→B→C→D と流れ、D にて次の設定がなされる。
・N11=Na−10rpm=ACCEL−10rpm=1990rpm・N12=Na−50rpm=ACCEL−50rpm=1950rpm・N13=Na−70rpm=ACCEL−70rpm=1930rpm・N14=Na−70rpm=ACCEL−70rpm=1930rpm運転状態判定部 E では設定回転運転中のため YES に分岐する。軽負荷判定部 F では Ne=1800rpm<N111990rpm であるから 真(Ne>N11)が成立せず NO に分岐することになる。J部にて軽負荷経過時間計測カウンターがクリアされ T11=0となる。さらに中負荷判定部 K ではNe=1800rpm<N12=1950rpmのため Ne>N12 が成立せず NO に分岐する。O にて中負荷経過時間計測カウンターもクリアされ T12=0 となる。このフローでは運転指令は P の設定回転運転指令部に行き着きアクセル指示通りの運転が維持される。フローは再度 始め に戻る。
【0012】(ii) 軽負荷遷移状態(エンジンの負荷が小さくなってから、エンジンの回転数が下げられる直前まで)
ここでは負荷状態が重負荷から軽負荷へ変化したとする。又軽負荷としては無負荷中立状態を想定する。実際のエンジン回転数 Ne は 1800rpm→2000rpm(無負荷回転数)となる。フローは A→B→C→D と流れる。ガバナレバー位置は以前に設定されたままである為 A では Na=ACCEL=2000rpm となっている。従って D に於いても N11121314 の各値は変化せず(i)のフローの値が維持されている。E でも設定運転状態だから 前フロー同様 YES に分岐する。軽負荷判定器 F では流れが変わる。即ち Ne=2000rpm>N11=1990rpm であるからNe>N11が成立し YES に分岐する。G に於いて軽負荷経過時間計測カウンターがカウントアップされる。例えば1カウントを0.02秒とすると T11=0.02秒 となる。軽負荷経過時間判定器 H では T11=0.02秒<T1A=3秒 の為 T11>T1A が成立せず NO に分岐する。中負荷判定器 K では Ne=2000rpm>N12=1950rpm であるから YES に分岐する。L に於いて中負荷経過時間計測カウンターがカウントアップされ軽負荷同様T12=0→0.02秒 となる。中負荷経過時間判定器 M では T12=0.02秒<T1B=10秒 の為T12>T1B が成立せず NO に分岐後 P に到達し、依然と設定回転(アクセル指示)運転が指令され AEC は未だ作動しない。
【0013】(iii) 軽負荷(中立)状態で低速運転指令開始(エンジンの負荷が小さい時間がある限度を越し、エンジンの回転数が下げられはじめる時)
前記(ii)のフローが連続して151サイクル発生すると低速運転指令を開始する。本フローでは A→B→C→D→E→F まで前記(ii)のフローと同様に流れて来、151サイクル時に G の軽負荷経過時間計測カウンターが T11=3.02秒 にカウントアップされる。軽負荷経過時間判定器 H では T11=3.02秒>T1A=3秒 となりT11>T1A が成立し流れは YES に分岐し I にて初めて低速運転が指令される事になる。(なお、中負荷経過時間は前回150サイクル目の値が保持されており T12=3.00秒 となっている。)
【0014】(iv)軽負荷(中立)状態で低速運転位置移動中(エンジンの回転数が下げられていく過程)
ここでは、前フロー(iii) で初めて低速運転指令が出されたのを受けてガバナレバー駆動装置によりガバナレバーが低速へ移動中の状態を示す。具体例としてガバナレバーが設定〜低速の中間位置まで駆動された時点からのフローを示す。先ず A に於いては前記(iii) と異なりガバナーレバーが動かされている為Na の値が変化している。説明の便宜上 ガバナーレバー位置と Na(無負荷回転数)とは線形の関係にあるとすると、中間位置だからN=(ACCEL+NL1)/2=(2000+1900)/2=1950rpm となる。(注:実際にはガバナー、エンジン特性により線形関係にあるとは限らない為予め記憶された関数等により無負荷回転数 Na は算出される。)無負荷状態での実際のエンジン回転数も Ne=1950rpm になっているとする。この様に Na が更新された後フローは B→C→D と流れ、負荷判定回転数設定器 D にて各値が・N11=Na−10rpm=1950rpm−10rpm=1940rpm・N12=Na−50rpm=1950rpm−50rpm=1900rpm・N13=Na−70rpm=1950rpm−70rpm=1880rpm・N14=Na−70rpm=1950rpm−70rpm=1880rpmの様に更新される。現在は低速運転指令中の為 運転状態判定器 E では NO に、次の Qでは YES に分岐する。重負荷判定器 R では Ne=1950rpm>N13=1880rpm となり Ne<N13が成立せず NO となり 運転状態判定器 S では低速へ移動中であるから YES となる。さらに軽負荷判定器 T では Ne=1950rpm>N11=1940rpm となり Ne>N11 が成立し YESに分岐 I にて低速運転(低速位置に徐々に移動すべき)指令が続行されることになる。
【0015】(v) 軽負荷(中立)状態低速運転(エンジンが所望の範囲の低速運転回転数を維持する時)
ガバナレバーが最終的に低速運転位置に到達した状態のフローを示す。但し Ne=1900rpm である。この運転状態では A に於いて Na は次の値となる。
Na=NL1=ACCEL−100rpm=2000rpm−100rpm=1900rpm即ち Na は低速運転回転数となり、B→C→D と流れ、負荷判定回転数設定器 D にて各値が・N11=Na−10rpm=1900rpm−10rpm=1890rpm・N12=Na−50rpm=1900rpm−50rpm=1850rpm・N13=Na−70rpm=1900rpm−70rpm=1830rpm・N14=Na−70rpm=1900rpm−70rpm=1830rpmの様に更新される。現在も低速運転指令中の為 運転状態判定器 E では NO に、次の Qでは YES に分岐する。重負荷判定器 R では Ne=1900rpm>N13=1830rpm となり Ne<N13が成立せず NO に分岐する。運転状態判定器 S では低速に到達している為 NO となり 直接 I に分岐する。このようにして無負荷状態では低速運転が持続されることになる。
【0016】2)無負荷低速運転中重負荷投入(無負荷状態が続いた事により低速運転に入ったエンジンに重負荷が加えられた時)
FLOW(v) 始め→A→B→C→D→E→Q→R→S→I→始め(vi)始め→A→B→C→D→E→Q→R→P→始め
【0017】(v) 無負荷低速運転中(ほぼ所望の低速回転数で低速運転をするための燃料がエンジンに加えられている時)
ここでは前述の無負荷低速運転状態が引き続いているものとする。フローは 1.−1)−(v)と全く同じである。各定数・変数は次の様になっている。
・AEC SW= I段・ACCEL = 2000rpm・Ne = 1900rpm・Na=LL1 = 1900rpm・N11=Na− 1rpm=1900rpm−10rpm=1890rpm・N12=Na−50rpm=1900rpm−50rpm=1850rpm・N13=Na−70rpm=1900rpm−70rpm=1830rpm・N14=Na−70rpm=1900rpm−70rpm=1830rpm・N11=3.02秒・N12=3.00秒
【0018】(vi)重負荷投入(低速運転をするための燃料がエンジンに加えられている時にエンジンに重負荷が加えられた時)
前フロー(v)中(無負荷低速運転中)にエンジン回転数 Ne=1750rpm になる様な重負荷が入ったとする。この負荷投入時には未だガバナーレバーは低速運転位置にある。従って A に於ては次の様になる。
・AEC SW= I段・ACCEL = 2000rpm・Ne = 1750rpm・Na=NL1 = 1900rpm引き続きフローは B→C→D→となり D に於ても前回の値が保持される。
・N11=Na−10rpm=1900rpm−10rpm=1890rpm・N12=Na−50rpm=1900rpm−50rpm=1850rpm・N13=Na−70rpm=1900rpm−70rpm=1830rpm・N14=Na−70rpm=1900rpm−70rpm=1830rpm現在は低速運転指令中のため 運転状態判定器 E では NO に、次の Qで YES となり R に分岐する。重負荷判定器 R では Ne=1750rpm<N13=1830rpm となり 真(Ne<N13)が成立し YESに分岐する。重負荷と判定されると遅延無く P に到達し即設定運転を指令することになる。設定回転運転指令以後は前述の重負荷時のフロー(i)と同じ流れになる。但しガバナレバーが設定回転位置に復帰するまでに Ne,Na 共に毎回更新される。 Na の更新に応じて N11,N12,N13,及び N14 も逐一更新されF,K の負荷判定条件を最新化する。又、軽・中負荷経過時間 T11,T12 も J,O を最初に通過する時点で前回保持されていた値が次の様に零クリアーされ、軽もしくは中負荷状態になった時 零秒からカウントアップ開始可能となる。
・T11=3.02秒 → 0秒・T12=3.00秒 → 0秒
【0019】3)低速運転位置移動中に中負荷投入(保持動作)(エンジン負荷が小さく無負荷状態が続きエンジンの回転数が下げられていく途中で、軽負荷より大きいが重負荷より小さい中負荷が加わった場合)
FLOW(iv) 始め→A→B→C→D→E→Q→R→S→T→I→始め(vii) 始め→A→B→C→D→E→Q→R→S→T→U→始め
【0020】(iv)軽負荷(中立)状態低速運転移動中(エンジンの回転数が下げられていく途中の状態の一例として、エンジン回転数が設定回転数と低速運転指令値の中間にある場合)
ここでは前述のフロー 1.−1)−(iv) と全く同じ様に流れるものとする。すなわち ガバナレバーも設定〜低速の中間位置にあるものとする。従って Ne=1950rpm Na=1950rpm となっている。D に於ける値も同一である。
・N11=Na−10rpm=1950rpm−10rpm=1940rpm・N12=Na−50rpm=1950rpm−50rpm=1900rpm・N13=Na−70rpm=1950rpm−70rpm=1880rpm・N14=Na−70rpm=1950rpm−70rpm=1880rpm
【0021】(vii) 中負荷投入(上記の状態で、軽負荷より大きいが重負荷より小さい中負荷が加わった場合)
前フロー(iv)中(低速移動中)にエンジン回転数が N11>Ne>N13 になる様な中負荷が入ったとする。エンジン回転数としては例えば Ne=1920rpm 位だとする。入力処理部 A では次の値となっている。
・AEC SW= I段・ACCEL = 2000rpm・Ne = 1920rpm・Na= = 1950rpm引き続きフローは B→C→D→ となり D に於ても前回(iv)の値が保持されている。現在は低速運転指令中のため 運転状態判定器 E では NO に、次の Qでは YES となり R に分岐する。重負荷判定器 R では Ne=1920rpm>N13=1880rpm となり 真(Ne<N13)が成立せず NO に分岐する。運転状態判定器 S では、低速に移動中であるから YES に分岐する。さらに軽負荷判定器 T では Ne=1920rpm<N11=1940rpmであるため Ne>N11 が成立せず NO に分岐し 運転条件指令器 Uに到達し 現在のガバナレバー位置を保持する指令が出される。しばらくこの中負荷状態(すなわち保持状態)が続いた後再び無負荷状態になったとすると(エンジン回転数Ne=1920→1950rpmに復帰)その時点でフローは(iv)のフローとなり、軽負荷判定器 T で Ne=1950rpm>N11=1940rpm となり Ne>N11 が成立し、運転指令は保持状態から遅延なく I の低速運転指令となり、ガバナレバーは再度低速運転位置を目指して駆動されることになる。ここで、保持機能に関して若干の補足説明をしておく。軽負荷判定器 T の意味する所は先の重負荷判定器 R での負荷判定と併せて運転指令を次の二つに分岐させる事である。
(a) Ne>N11 (軽負荷状態) −−→低速運転指令 (b) N11>Ne>N13 (重・軽負荷の中間状態)−−→現位置保持指令すなわち敢えて設定回転数(高速)に戻す程の重負荷ではないが、或る程度の負荷が投入されているため油圧ショベルの操作性の観点から、このまま低速に落とすのではなく現ガバナレバー位置を保持する事とする。
【0022】2.中速運転指令が出る時の負荷状態とエンジン制御方法の関係1)重負荷状態から中負荷状態になる時の負荷状態とエンジン制御方法
【表2】


【0023】(i) 重負荷状態前述 1.−1)(i)のフロー同様、実回転 Ne=1800rpm 位の重負荷状態とする。各値は前(i)フロー同様 次の値となり 最終的には Pの設定回転指令となる。
・AEC SW= I段・ACCEL = 2000rpm・Ne = 1800rpm・Na=ACCEL= 2000rpm・N11=Na−10rpm=ACCEL−10rpm=1990rpm・N12=Na−50rpm=ACCEL−50rpm=1950rpm・N13=Na−70rpm=ACCEL−70rpm=1930rpm・N14=Na−70rpm=ACCEL−70rpm=1930rpm・N11= 0秒・N12= 0秒
【0024】(ii)中負荷遷移状態(エンジンの負荷が小さくなってから、エンジンの回転数が下げられる直前まで)
ここでは負荷状態が重負荷から中負荷へ変化したとする。又 中負荷としてはNe=1970rpm 位の負荷を想定する。エンジン回転数 Ne は 1800rpm → 1970rpm となる。フローは A→B→C→D と流れる。ガバナレバー位置は依然設定のままである為 A では Na=ACCEL=2000rpm となっている。従って D に於いても N11121314 の各値は変化せず(i)のフロー値が維持されている。E でも設定運転状態だから 前フロー同様 YES に分岐する。軽負荷判定器 F では流れが変わる。即ち Ne=1970rpm<N11=1990rpm であるから Ne>N11 が成立せず NO に分岐する。軽負荷経過時間計測カウンター J で 前回値は T11=0 であるが クリアー動作がなされる。中負荷判定器 K では Ne=1970rpm>N12=1950rpm であるから YES に分岐する。L に於いて中負荷経過時間計測カウンターがカウントアップされ T12=0→0.02秒 となる。中負荷経過時間判定器 M では T12=0.02秒<T1B=10秒 の為T12>T1B が成立せず NO に分岐後 P に到達し、依然と設定回転(アクセル指示)運転が指令され AEC は未だ作動しない。
【0025】(iii) 中負荷状態で中速運転指令開始(エンジンの負荷が小さい時間がある限度を越し、エンジンの回転数が下げられ始める時)
前記(ii)のフローが連続して501サイクル発生すると中速運転指令を開始する。本フローでは A→B→C→D→E→F→J→K まで前記(ii)のフローと同様に流れ、501サイクル時に L の中負荷経過時間計測カウンターが T12=10.02秒 にカウントアップされる。中負荷経過時間判定器 M では T12=10.02秒>T1B=10秒 となりT12>T1B が成立し YES に分岐し N にて初めて中速運転が指令される事になる。(なお、軽負荷経過時間は零クリアーされている為 T11=0秒 となっている。)
【0026】(iv)中負荷状態で低速運転位置移動中(エンジンの回転数が下げられていく過程)
ここでは、前フロー(iii) で初めて中速運転指令が出されたのを受けてガバナレバー駆動装置によりガバナレバーが中速へ移動中の状態を示す。具体例としてガバナレバーが設定〜中速の中間位置まで駆動された時点からのフローを示す。先ず A に於いては前記(iii) と異なりガバナレバーが動かされている為 Na の値が変化している。説明の便宜上 ガバナレバー位置と Na(無負荷回転数)とは線形の関係にあるとすると、中間位置だから Na=(ACCEL+NM1)/2=(2000+1900)/2=1950rpm となる。(注:実際にはガバナー、エンジン特性により線形関係にあるとは限らない為予め記憶された関数等により無負荷回転数 Na は算出される。)エンジン回転数は Ne=1920rpm になっているとす。この様に Na が更新された後フローは B→C→D と流れ、負荷判定回転数設定器 D にて各値が・N11=Na−10rpm=1950rpm−10rpm=1940rpm・N12=Na−50rpm=1950rpm−50rpm=1900rpm・N13=Na−70rpm=1950rpm−70rpm=1880rpm・N14=Na−70rpm=1950rpm−70rpm=1880rpmの様に更新される。現在は中速運転指令中の為 運転状態判定器 E では NO に、次の Qでも NO に分岐する。重負荷判定器 V では Ne=1920rpm>N14=1880rpm となり Ne<N14が成立せず NO となり 運転状態判定器 W では中速へ移動中であるから YES となる。さらに中負荷判定器 X では Ne=1920rpm>N12=1900rpm となり Ne>N12 が成立し YESに分岐 N にて中速運転(中速位置に移動すべき)指令が続行されることになる。
【0027】(v) 中負荷状態中速運転(エンジンが所望の範囲の中速運転回転数を保持する時)
ガバナレバーが最終的に中速運転位置に到達した状態のフローを示す。但し Ne=1870rpm とする。この運転状態では A に於いて Na は次の値となる。Na=NM1=ACCEL−100rpm=2000rpm−100rpm=1900rpm即ち Na は中速運転回転数となり、B→C→D と流れ、負荷判定回転数設定器 D にて各値が・N11=Na−10rpm=1900rpm−10rpm=1890rpm・N12=Na−50rpm=1900rpm−50rpm=1850rpm・N13=Na−70rpm=1900rpm−70rpm=1830rpm・N14=Na−70rpm=1900rpm−70rpm=1830rpmの様に更新される。現在も中速運転指令中の為 運転状態判定器 E では NO に、次の Qでも NO に分岐する。重負荷判定器 V では Ne=1870rpm>N14=1830rpm となり Ne<N14が成立せず NO に分岐する。運転状態判定器 W では中速に到達している為 NO となり 直接 N に分岐する。このようにして中負荷状態では中速運転が持続されることになる。
【0028】2)中負荷中速運転中重負荷投入(中速運転するための燃料がエンジンに加えられている時、エンジンに重負荷が加えられた時)
FLOW(v) 始め→A→B→C→D→E→Q→V→W→N→始め(vi)始め→A→B→C→D→E→Q→V→P→始め
【0029】(v) 中負荷中速運転中(ほぼ所望の中速回転数で中速運転をするための燃料がエンジンに加えられている時)
ここでは前述の中負荷中速運転状態が引き続いているものとする。フローは2.−1)−(v)と全く同じである。各定数・変数は次の様になっている。
・AEC SW= I段・ACCEL = 2000rpm・Ne = 1870rpm・Na=NM1 = 1900rpm・N11=Na−10rpm=1900rpm−10rpm=1890rpm・N12=Na−50rpm=1900rpm−50rpm=1850rpm・N13=Na−70rpm=1900rpm−70rpm=1830rpm・N14=Na−70rpm=1900rpm−70rpm=1830rpm・N11=10.02秒・N12= 0.00秒
【0030】(vi)重負荷投入(中速運転中にエンジンに重負荷が加えられた時)
前フロー(v)中(中負荷中速運転中)にエンジン回転数 Ne=1750rpm になる様な重負荷が入ったとする。この負荷投入時には未だガバナーレバーは中速運転位置にある。従って A に於いては次の様になる。
・AEC SW= I段・ACCEL = 2000rpm・Ne = 1750rpm・Na=NM1 = 1900rpm引き続きフローは B→C→D となり D に於ても前回の値が保持される。
・N11=Na− 1rpm=1900rpm− 1rpm=1899rpm・N12=Na−50rpm=1900rpm−50rpm=1850rpm・N13=Na−70rpm=1900rpm−70rpm=1830rpm・N14=Na−70rpm=1900rpm−70rpm=1830rpm現在は中速運転指令中のため 運転状態判定器 E では NO に、次の Qでも NO となり V に分岐する。重負荷判定器 V では Ne=1750rpm<N14=1830rpm となり 真(Ne<N14)が成立し YESに分岐する。重負荷と判定されると遅延無く P に到達し即設定運転を指令することになる。設定回転運転指令以後は前述の重負荷時のフロー(i)と同じ流れになる。但しガバナレバーが設定回転位置に復帰するまでに Ne,Na 共に毎回更新される。 Na の更新に応じて N11,N12,N13,及び N14 も逐一更新されF,K の負荷判定条件を最新化する。又、軽・中負荷経過時間 T11,T12 も J,O を最初に通過する時点で前回保持されていた値が次の様に零クリアーされ、軽もしくは中負荷状態になった時 零秒からカウントアップ開始可能となる。
・T11=10.02秒 → 0秒・T12= 0.00秒 → 0秒
【0031】3)中速運転位置移動中に負荷増大(保持動作)(エンジン負荷が小さく中負荷状態が続きエンジンの回転数が中速に下げられていく途中で、中負荷より大きい負荷が加えられる場合)
FLOW(iv) 始め→A→B→C→D→E→Q→V→W→X→N→始め(vii) 始め→A→B→C→D→E→Q→V→W→X→U→始め
【0032】(iv)中負荷状態中速運転位置移動中(エンジンの回転数が中速に下げられていく途中の一例として、エンジンの回転数が設定回転数と中速運転指令値の中間にある場合)
ここでは前述のフロー 2.−1)−(iv) と全く同じ様に流れるものとする。すなわち ガバナレバーも設定〜低速の中間位置にあるものとする。従って Ne=1920rpm Na=1950rpm となっている。D に於ける値も同一である。
・N11=Na−10rpm=1950rpm−10rpm=1940rpm・N12=Na−50rpm=1950rpm−50rpm=1900rpm・N13=Na−70rpm=1950rpm−70rpm=1880rpm・N14=Na−70rpm=1950rpm−70rpm=1880rpm
【0033】(vii) 中負荷投入(エンジン回転数が中速まで下げられていく途中で、中負荷より大きいが重負荷より小さい負荷が加わった場合)
前フロー(iv)中(中速移動中)にエンジン回転数がN13>Ne>N14になる様な負荷が入ったとする。エンジン回転数としては例えば Ne=1890rpm 位だとする。入力処理部 A では次の値となっている。
・AEC SW= I段・ACCEL = 2000rpm・Ne = 1890rpm・Na= = 1950rpm引き続きフローは B→C→D→ となり D に於ても前回(iv)の値が保持されている。現在は中速運転指令中のため 運転状態判定器 E では NO に、次の Qでも NO となり V に分岐する。重負荷判定器 V では Ne=1890rpm>N14=1880rpm となり 真(Ne<N14)が成立せず NOに分岐する。運転状態判定器 W では、中速に移動中であるから YES に分岐する。さらに中負荷判定器 X では Ne=1890rpm<N13=1900rpmであるため Ne>N12 が成立せず NO に分岐し 運転条件指令器 Uに到達し 現在のガバナレバー位置を保持する指令が出される。しばらくこの負荷状態(すなわち保持状態)が続いた後再び中負荷状態になったとすると(エンジン回転数 Ne=1890→1920rpmに復帰)その時点ではフローは(iv)のフローとなり、中負荷判定器 X でNe=1920rpm>N12=1900rpm となり Ne>N12 が成立し、運転指令は保持状態から遅延なく N の中速運転指令となり、ガバナレバーは再度中速運転位置を目指して駆動されることになる。ここで、保持機能に関して若干の補足説明をしておく。中負荷判定器 X の意味する所は先の重負荷判定器 V での負荷判定と併せて運転指令を次の二つに分岐させる事である。
(a) Ne>N12 (中負荷状態) −−→中速運転指令 (b) N12>Ne>N14 (重・中負荷の中間状態)−−→現位置保持指令すなわち敢えて設定回転数(高速)に戻す程の重負荷ではないが、或る程度の負荷が投入されているため油圧ショベルの操作性の観点から、このまま中速に落とすのではなく現ガバナーレバー位置を保持する事とする。燃料の供給量を変化させる事は、ガバナーレバーの位置を変化させることにより行う、一般的に、ガバナーレバーの位置が保持されても、負荷に応じて燃料供給量が変化するので、この場合において現ガバナーレバー位置を保持する代りにその時の燃料供給量を保持するようカバナーレバーを作動させてもよい。
【0034】無負荷(中立)状態判定方法の一実施例として、エンジン回転数と中立検出圧力スイッチ信号を併用する方法を示す。図7、図8に示される本実施例の以下の説明に於いて、英字に指示される部分は、図7、図8R>8のフローチャート部分に対応する。一般的に油圧ショベルに於いて掘削等の実作業中には、負荷変動に応じてエンジン回転数も変動する。一方無負荷(中立)状態ではエンジン回転数は負荷抜け直後のオーバーシュート期間を除き安定的に一定値に整定する。それ故エンジン回転数の変動量を計測する事は無負荷状態判定の一条件と成りえる。即ち次のように、エンジン回転数の変動値(安定判定結果)と中立検出圧力スイッチ信号と軽負荷経過判定結果との論理積を取り低速運転を指令するものである。なお、本方式は負荷中に圧力スイッチ故障(断線等)が生じても負荷変動によりエンジン回転数が安定しないため不用意に低速運転指令を出すことを防止でき操作性を阻害することもないと言う別の利点もある。
【0035】1.AECI段選択時のフローオペレーターの選択状況:・AEC =I段・アクセル位置=フルアクセル(ACCEL=2000rpm)
1.低速運転指令1)重負荷 → 軽負荷

【0036】(i)重負荷状態このフローは、以前述べた内容と全く同じである。但し信号入力処理部 A に於て圧力スイッチ信号 ON(負荷中)若しくは OFF(無負荷)が入力される。又圧力スイッチ信号判定部 a では重負荷であるから ON となっており b をバイパスし F に分岐するところが異なる。b をバイパスすること(即ち負荷中)により N11 は D にてガバナレバー位置信号により設定された値が維持され、以後の軽負荷判定器 F で使用される事は以前述べた事と同じである。
【0037】(ii) 無負荷遷移状態信号入力部 A ではエンジン回転数 Ne が変化すると共に圧力スイッチ信号が ON→OFF と変化する。フローは B→C→D→E→a と流れ a部では圧力スイッチ信号は OFF の為 YES に分岐し演算部 b で軽負荷判定回転数が N11=Ne−δ と書替えられる。軽負荷判定部 F では上記の N11 書替えにより必ず Ne>N11が成立し YES に分岐する。カウンター部 G c ではそれぞれカウントアップされ 軽負荷経過時間と回転数安定計測時間はT11=0.02秒、T13=0.02秒 となる。d では安定計測開始時間に未だ達していない。即ち T13=0.02秒≠T1STRT =1.8秒 であるから NO となり fに分岐する。f に於いても T1STRT =1.8秒>T13=0.02秒 となり真が成立せずH に分岐する。T11=0.02秒<T1A=3秒 のため K に分岐、軽負荷であるから Lに分岐し、L にて T12=0.02秒 にカウントアップされるが M ではT12=0.02秒<T1B=10秒 となり真が成立せず P に於て依然と設定回転指令が維持される。
【0038】(iii) 無負荷状態維持(T13=T1STRT
このフローでは、無負荷設定運転指令状態で負荷が抜けてから1.8秒(=T13=T1STRT )後の状態を説明する。フローは A→B→C→D→E→a→b→F→G と流れ G 及び c に於て T11=1.8秒、T13=1.8秒 となる。回転数安定計測開始時間判定器 c では T13=T1STRT =1.8秒 と成るから YES に分岐し e の計測基準回転数設定器にて計測基準回転数としてN1STD=Ne=2000rpm が設定される。f に於ては T13>T1STRT が成立せず H に分岐し 以下 H→K→L→M→P と流れ設定回転指令が維持される。
【0039】(iv)無負荷状態維持−安定計測時間帯(T1FNSH >T13>T1STRT
本フローでは、回転数の変動値が計算されその最大値および最小値が更新されてゆく状況を説明する。現在は T11=T12=T13=2.4秒 とする。フローは A→B→C→D→E→a→b→F→G→c→d と流れ、d ではT13=2.4秒≠T1STRT =1.8秒 であるから NO となり(即ち計測基準回転数は変更されず N1STD=2000rpm が維持される。) f に分岐する。 f では T1FNSH =2.8秒>T13>T1STRT =1.8秒 が成立し g に分岐し回転数の変動値が計算される。ここでは、先に決定された計測基準回転数 N1STD=2000rpm と現在の実回転数との差を取り本計測期間中の過去の変動最大値、最小値と比較し必要とあれば最大値若しくは最小値を更新し常に記憶値最新化しておく。 H ではT11=2.4秒<T1A=3秒 であるから K に分岐し引き続きフローは L→M→P となる。
【0040】(v) 無負荷状態維持−安定計測時間経過後(T1A>T11=T13>T1FNSH
回転数安定計測時間が過ぎたが軽負荷許容経過時間以前の状況について述べる。現在のカウント数は T11=T13=2.9秒 とする。フローは A→B→C→D→E→a→b→F→G→c→d→f と流れ f では H に分岐しもはや回転数変動は計算されない。 H では軽負荷許容経過時間(T1A)前のため K→L→M→P となり設定回転のままである。
【0041】(vi)無負荷状態維持−軽負荷許容経過時間後(T11=T13>T1A
本フローは、初めて低速運転指令がだされる状況について説明する。経過時間はT11=T13=3.02秒 A→B→C→D→E→a→b→F→G→c→d→f→H と流れ、軽負荷許容経過時間判定器 H ではT11=3.02秒>T1A=3秒 であるから YES になり h に分岐する。h では、先の回転数変動値計算部でソーティングされた最大・最小変動値(MAX1 ,MIN1 )を使用して回転数変動最大幅 NDIFF が計算される。次に回転数安定判定器 i にて安定判定がなされる。回転数変動最大幅 NDIFF が判定基準値NSTAB より小さければ安定状態と見なされ I の低速運転指令に到達することになる。もし NDIFF<NSTAB が成立しない場合は負荷が入っていると見なし j に分岐し、軽負荷経過時間および回転数安定計測時間カウンター T1113、又回転数変動最大・最小値 MAX1 ,MIN1 が 零クリアされた後 P に到達し設定回転運転指令を続行することになる。この場合フローは前述の(ii)に戻り再度安定判定を繰り返すことになる。
【0042】1)無負荷低速運転中に重負荷投入以前のフローと若干異なり フローは A→B→C→D→E→Q→R→P となる。即ち無負荷低速運転中にその大小にかかわらず如何なる負荷が入った場合(即ち圧力スイッチが ON した瞬間)には無条件に設定回転運転に戻る。
【0043】本発明においては、エンジンの負荷が第一の所定の値未満である時にエンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させる代わりに、或いはそれと組み合わせて(下記の条件と論理和或いは論理積をとって)、油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置され油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁3と4に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されたことを圧力計11の出力から検知し、その指令が所定の時間(エンジンの負荷の状態に基づきエンジン回転数をさげる場合の条件となる、第一の所定の値未満である事が持続されている時間と同じで可)以上保持された時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させても良い。更に、上記の条件に理論積或いは論理和をもって組み合わせて、エンジンの負荷の変動範囲が所定の範囲未満である時間が所定の時間以上持続した時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させても良い。又、そのようにしてエンジンの回転数が減少させられた後に、それらと組み合わせて、油圧弁3と4に少なくても一つの油圧アクチュエーターを作動させる指令が入力されたことを圧力計11の出力から検知し、少なくても一つの油圧アクチュエーターを作動させる指令が出された時に、エンジンへの燃料の供給を増やしエンジンの回転数を上昇させても良い。エンジンの負荷は、エンジンの実際の出力トルクから測定しても良い。エンジンの負荷は、油圧ポンプからの出力流量から測定しても良い。燃料供給減少禁止指令が更に入力され、燃料供給減少禁止指令がある時は、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満でも、或いは前記油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持されてもエンジンへの燃料の供給を減らさなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例が適用される建設機械におけるアクチュエーター駆動制御システムを示す概略図。
【図2】本発明による油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法の一実施例のフローチャートの一部を示す図。
【図3】本発明による油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法の一実施例のフローチャートの一部を示す図。
【図4】本発明による油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法の一実施例のフローチャートの一部を示す図。
【図5】本発明による油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法の一実施例のフローチャートの一部を示す図。
【図6】本発明による油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法の一実施例を説明する為の線図。
【図7】本発明による油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法の一実施例のフローチャートの一部を示す図。
【図8】本発明による油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法の一実施例のフローチャートの一部を示す図。
【符号の説明】
1 アクチュエーター
2 高圧油圧弁
3 パイロット弁
4 高圧油圧ポンプ4
5 低圧油圧ポンプ
6 操作レバー6
7 エンジン(ガバナーを含む)
8 ガバナーレバー駆動装置
9 制御装置
10 回転数検出器
11 圧力計11
12 アクセル設定器
13 AEC設定器
14 ガバナーレバー位置検出器

【特許請求の範囲】
【請求項1】 建設機械用アクチュエーター油圧源ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満である時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させる段階と、前記油圧ポンプを駆動する為のエンジンの負荷が所定の値未満である事によりエンジンの回転数が下げられた後に、前記油圧ポンプを駆動する為のエンジンの負荷が第二の所定の値以上になった時に、エンジンへの燃料の供給を増加しエンジンの回転数を上昇させる段階と、を有する、油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法。
【請求項2】 建設機械用アクチュエーター油圧源ポンブ駆動エンジンの制御方法であり、油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置された油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持された時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させる段階と、前記油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持された事によりエンジンの回転数が下げられた後に、前記油圧ポンプを駆動する為のエンジンの負荷が第二の所定の値以上になった時に、エンジンへの燃料の供給を増加しエンジンの回転数を上昇させる段階と、を有する、油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法。
【請求項3】 請求項1に記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満である時間が所定の量を越えた時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させる、油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法。
【請求項4】 請求項1に記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満であるか否かを判断する時には、エンジンの負荷は、その判断する時に供給されている量の燃料が油圧アクチュエーターが作動していない時に供給されている場合にエンジンがそれ以上の回転速度で回転する第一の回転数と、油圧アクチュエーターを作動させる負荷によって第一の回転数より低いエンジンの実際の回転数との差から測定し、その差が所定の程度より小さいときエンジンの負荷が第一の所定の値未満であると判断する、制御方法。
【請求項5】 請求項1に記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満であるか否かを判断する時のエンジンの負荷は、エンジンの実際の出力トルクから測定し、エンジンの実際の出力トルクが所定の程度より小さいときエンジンの負荷が第一の所定の値未満であると判断する、制御方法。
【請求項6】 請求項1に記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満であるか否かを判断する時のエンジンの負荷は、油圧ポンプからの出力流量から測定し、油圧ポンプからの出力流量が所定の程度より小さいときエンジンの負荷が第一の所定の値未満であると判断する、制御方法。
【請求項7】 請求項1或いは請求項2の何れかに記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が前記第一の所定の値未満である事により、或いは前記油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持された事により、エンジンへの燃料の供給を所定の量まで減らしエンジンの回転数を減少させた後に、前記油圧ポンプを駆動する為のエンジンの負荷が第二の所定の値以上であるか否かを判断する時のエンジンの負荷は、油圧アクチュエーターが作動していない時に油圧ポンプを駆動するエンジンに前記所定の量の燃料が供給された時にはエンジンがそれ以上の速度で回転する速度である第二の回転数と、油圧アクチュエーターを作動させる負荷によって第二の回転数より低いエンジンの実際の回転数との差から測定し、その差が所定の程度より大きいときエンジンの負荷が第二の所定の値以上であると判断する、制御方法。
【請求項8】 請求項1或いは請求項2の何れかに記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、前記油圧ポンプを駆動する為のエンジンの負荷が第二の所定の値を越えたか否かを判断する時のエンジンの負荷は、エンジンの実際の出力トルクから測定し、そのエンジンの実際の出力トルクが所定の程度より大きいときエンジンの負荷が第二の所定の値以上であると判断する、制御方法。
【請求項9】 請求項1或いは請求項2の何れかに記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、前記油圧ポンプを駆動する為のエンジンの負荷が第二の所定の値を越えたか否かを判断する時のエンジンの負荷は、油圧ポンプからの出力流量から測定し、その油圧ポンプからの出力流量が所定の程度より大きいときエンジンの負荷が第二の所定の値以上であると判断する、制御方法。
【請求項10】 請求項1に記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満であり、且つ、油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置され油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力された時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させる、制御方法。
【請求項11】 請求項1或いは請求項2の何れかに記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満であり、且つ、油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置され油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持された時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させる、制御方法。
【請求項12】 請求項1或いは請求項2の何れかに記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、前記油圧ポンプを駆動する為の負荷が所定の値未満である事により、或いは前記油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持された事により、エンジンの回転数が下げられた後に、前記油圧ポンプを駆動する為の負荷が第二の所定の値以上であり、且つ油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置され油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に油圧アクチュエーターの少なくても一つを作動させる指令が入力された時に、エンジンへの燃料の供給を増加しエンジンの回転数を上昇させる、制御方法。
【請求項13】 請求項1或いは請求項2の何れかに記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、前記油圧ポンプを駆動する為の負荷が所定の値未満である時に、或いは前記油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持された時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させる段階においては、エンジンへの燃料の供給は徐々に減らしていき、エンジンへの燃料の供給を徐々に減らす間において、前記油圧ポンプを駆動する為の負荷が前記所定の値以上であるが、前記第二の所定の値未満の時は、エンジンへの燃料の供給を減らす事を中止する、制御方法。
【請求項14】 請求項1或いは請求項2の何れかに記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、燃料供給減少禁止指令があるか否かを判定し、燃料供給減少禁止指令がある時は、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満でも、或いは前記油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持されても、エンジンへの燃料の供給を減らさない、制御方法。
【請求項15】 請求項1に記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置され油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されており、その指令が所定の時間以上保持された時にも、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させる、制御方法。
【請求項16】 請求項1に記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、前記油圧ポンプを駆動する為の負荷が所定の値未満である事によりエンジンの回転数が下げられた後に、油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置され油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に油圧アクチュエーターの少なくても一つを作動させる指令が入力された時にも、エンジンへの燃料の供給を増加しエンジンの回転数を上昇させる、制御方法。
【請求項17】 請求項1に記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満であり、且つ、前記負荷の変動範囲が所定の範囲未満である時間が所定の時間以上持続した時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させる、制御方法。
【請求項18】 請求項2に記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置され油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持され、且つ、前記負荷の変動範囲が所定の範囲未満である時間が所定の時間以上持続した時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させる、制御方法。
【請求項19】 請求項2に記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置された油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されている事は、運転者が油圧弁を操作するための操作部材の位置から検出される、制御方法。
【請求項20】 請求項3に記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満である時間が所定の量を越え、且つ、前記負荷の変動範囲が所定の範囲未満である時間が所定の時間以上持続した時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させる、油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法。
【請求項21】 請求項11に記載の油圧ポンプ駆動エンジンの制御方法であり、油圧アクチュエーターを駆動する為の油圧を発生する油圧ポンプを駆動するエンジンの負荷が第一の所定の値未満であり、且つ、油圧ポンプと油圧アクチュエーターの間に配置され油圧アクチュエーターの作動と停止を制御する油圧弁に全ての油圧アクチュエーターを停止させる指令が入力されその指令が所定の時間以上保持され、且つ、前記負荷の変動範囲が所定の範囲未満である時間が所定の時間以上持続した時に、エンジンへの燃料の供給を減らしエンジンの回転数を減少させる、制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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