説明

建設機械

【課題】中間シュラウドの摩耗、損傷を防止し、熱交換器の冷却効率を確保する。
【解決手段】熱交換器側シュラウド19とファンリング20との間に、可撓性を有する中間シュラウド22を設け、該中間シュラウド22の一端側の固定部を熱交換器側シュラウド19に固定し、中間シュラウド22の他端側のシール部27をファンリング20の外周面20Aに締り嵌めすると共に、ファンリング20に設けた溝部材21に嵌め込む。一方、中間シュラウド22のシール部27には、溝部材21の受承面部21Bに対するシール部27の接触面圧を低減する接触面部29を設ける。これにより、溝部材21の受承面部21Bの端縁21B1にシール部27が喰い込むのを抑え中間シュラウド22の損傷、摩耗を防止することにより、熱交換器14の冷却効率を確保することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば油圧ショベル、ホイールローダ等の建設機械に関し、特に、冷却風の流れを整えるシュラウドを備えた建設機械に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、建設機械の代表例としての油圧ショベルは、自走可能なクローラ式の下部走行体と、該下部走行体上に旋回可能に搭載された上部旋回体とにより車体が構成され、上部旋回体の前部側には、作業装置が俯仰動可能に設けられている。そして、油圧ショベルは、上部旋回体を旋回させつつ作業装置を用いて土砂の掘削作業等を行うものである。
【0003】
ここで、油圧ショベルの上部旋回体は、支持構造体をなす旋回フレームと、該旋回フレームの後端側に設けられ作業装置との重量バランスをとるカウンタウエイトと、該カウンタウエイトの前側に位置して旋回フレームに搭載された原動機としてのエンジンと、該エンジンの近傍に設けられ加熱された液体を冷却する熱交換器と、該熱交換器に対面して配置されエンジンを動力源として回転することにより熱交換器に冷却風を供給する冷却ファンとを備えて構成されている。
【0004】
この場合、熱交換器は、エンジンの冷却水を冷却するラジエータ、作動油を冷却するオイルクーラ等により構成され、エンジンの作動時に冷却ファンが回転することにより、熱交換器に向けて冷却風が供給され、冷却水、作動油等の冷却すべき液体を冷却することができる構成となっている。
【0005】
一方、熱交換器に冷却風を供給する冷却ファンの外周側には、これら冷却ファンと熱交換器との間に冷却風通路を形成するシュラウドが設けられている。このようなシュラウドは、例えば、熱交換器側に設けられ開口部を有する熱交換器側シュラウドと、冷却ファン側に設けられ該冷却ファンを外周側から取囲む筒状のファンリング(エンジン側シュラウド)と、熱交換器側シュラウドとファンリングとの間に設けられ冷却風通路を画成する筒状の中間シュラウド(筒形ラバー)とにより大略構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−212955号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来技術によれば、筒状の中間シュラウドの両端部は、熱交換器側シュラウドの外周面とファンリングの外周面とに嵌合すると共に、その外周側に締結帯を巻き付けることにより、熱交換器側シュラウドとファンリングとに固定する構成となっている。このような構成の場合、次のような問題を生じる虞がある。
【0008】
旋回フレームに防振マウントを介して取付けられたエンジンは、油圧ショベルの走行や掘削作業等に伴って、旋回フレームに対し振動、揺動する。このとき、例えば中間シュラウドがファンリングに対して周方向に変位(回転)し、中間シュラウドの端部内周面とファンリングの端部外周面とが擦れ合う虞がある。これにより、中間シュラウドのファンリング側の端部内周面が摩耗、損傷し、当該部位から冷却風が漏れ、冷却効率が低下するという問題がある。
【0009】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、中間シュラウドの摩耗、損傷を防止でき、冷却効率の確保、信頼性の向上を図ることができる建設機械を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決するため本発明は、自走可能な車体と、該車体に設けられ加熱された液体を冷却する熱交換器と、該熱交換器に対面して配置され該熱交換器に冷却風を供給する冷却ファンと、該冷却ファンと前記熱交換器との間に冷却風通路を形成するシュラウドとを備え、該シュラウドは、前記熱交換器側に設けられた熱交換器側シュラウドと、前記冷却ファン側に設けられ該冷却ファンを外周側から取囲むファンリングと、可撓性を有し一端側が前記熱交換器側シュラウドに固定される固定部となり他端側が自由端となって前記ファンリングに弾性的に接触するシール部となった筒状体の中間シュラウドとにより構成してなる建設機械に適用される。
【0011】
そして、請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記ファンリングの外周面には、該ファンリングの周方向に沿って延び前記中間シュラウドのシール部の動きを制限する溝部材を周方向に離間して複数設け、前記各溝部材は、前記ファンリングの外周面に取付けられる取付部と、該取付部からV字状に屈曲し前記中間シュラウドのシール部を受承する受承面部とにより構成し、前記中間シュラウドのシール部と前記溝部材の受承面部のうちの少なくとも一方側には、前記受承面部に対する前記シール部の接触面圧を低減する接触面圧低減部を設ける構成としたことにある。
【0012】
請求項2の発明は、前記接触面圧低減部は、前記中間シュラウドのシール部に設けられ前記受承面部に面接触する接触面部により構成したことにある。
【0013】
請求項3の発明は、前記接触面圧低減部は、前記受承面部の長手方向の両端部を円弧状に折曲げてなる円弧部により構成したことにある。
【0014】
請求項4の発明は、前記接触面圧低減部は、前記中間シュラウドのシール部に設けられ前記受承面部に面接触する接触面部と、前記受承面部の長手方向の両端部を円弧状に折曲げてなる円弧部とにより構成したことにある。
【発明の効果】
【0015】
請求項1の発明によれば、建設機械に搭載されたエンジンの振動、揺動等により中間シュラウドがファンリングに対して周方向に変位(回転)し、中間シュラウドのシール部と溝部材の受承面部とが擦れ合っても、当該シール部と受承面部のうち少なくとも一方側に接触面圧低減部を設けているので、中間シュラウドのシール部が受承面部の端縁(エッジ)に喰い込むのを抑え、受承面部に対するシール部の接触面圧を低減することができる。その結果、シール部が摩耗、損傷し、当該損傷部位から冷却風が漏れ、冷却効率が低下するのを防止することができるので、建設機械の信頼性を向上することができる。
【0016】
請求項2の発明によれば、中間シュラウドのシール部に設けた接触面部が溝部材の受承面部に面接触することにより、広範囲に亘ってシール部と受承面部とを接触させることができる。加えて、受承面部の端縁(エッジ)をシール部に線接触させることができる。その結果、受承面部に対するシール部の接触面圧を低減することができ、受承面部の端縁(エッジ)にシール部が喰い込むのを低減することができる。これにより、シール部の摩耗、損傷を抑え、冷却風の漏れによる冷却効率の低下を防止することができるので、冷却効果を適正に保ち建設機械の信頼性を向上することができる。
【0017】
請求項3の発明によれば、溝部材の受承面部の長手方向の両端部に設けた円弧部が中間シュラウドのシール部に面接触するので、受承面部の両端部に対するシール部の接触面圧を低減することができる。その結果、受承面部の端縁(エッジ)にシール部が喰い込むのを低減することができる。これにより、シール部の摩耗、損傷を抑え、冷却効率を適正に保つことができる。
【0018】
請求項4の発明によれば、接触面圧低減部を中間シュラウドのシール部に設けた接触面部と、溝部材の受承面部に設けた円弧部とにより構成しているので、シール部の接触面部が溝部材の受承面部に面接触すると共に、当該受承面部の両端部に設けた円弧部がシール部に面接触する。この結果、シール部と受承面部との間の接触面圧を更に低減することができ、シール部の摩耗、損傷を確実に防止することにより、冷却効率を長期に亘って適正に保つことができ、建設機械の信頼性を一層向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の実施の形態による油圧ショベルを示す正面図である。
【図2】エンジン、熱交換器ユニット、冷却ファン等を示す図1中の矢示II−II方向からみた断面図である。
【図3】エンジン、熱交換器ユニット、冷却ファン等を示す図2中の(III)部の拡大断面図である。
【図4】冷却ファン、ファンリング、熱交換器ユニット、中間シュラウド等を示す分解斜視図である。
【図5】ファンリング、溝部材等を示す分解斜視図である。
【図6】中間シュラウドを単体で示す切断斜視図である。
【図7】第1の実施の形態による溝部材に中間シュラウドを嵌め込む前の状態を切断して示す分解斜視図である。
【図8】溝部材に中間シュラウドを嵌め込んだ状態を示す切断斜視図である。
【図9】ファンリング、中間シュラウド、溝部材を示す図8中の矢示IX−IX方向からみた断面図である。
【図10】第2の実施の形態による溝部材に中間シュラウドを嵌め込む前の状態を切断して示す分解斜視図である。
【図11】溝部材に中間シュラウドを嵌め込んだ状態を示す切断斜視図である。
【図12】溝部材を単体で示す斜視図である。
【図13】第3の実施の形態による溝部材に中間シュラウドを嵌め込む前の状態を切断して示す分解斜視図である。
【図14】第3の実施の形態による溝部材に中間シュラウドを嵌め込んだ状態を示す切断斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明に係る建設機械の実施の形態を、油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0021】
図中、1は建設機械としての油圧ショベルで、該油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、該下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とにより車体が構成されている。そして、上部旋回体3の前部側には、作業装置4が俯仰動可能に設けられ、この作業装置4によって土砂の掘削作業等を行うものである。
【0022】
ここで、上部旋回体3は、後述の旋回フレーム5、キャブ6、カウンタウエイト7、エンジン8、建屋カバー10、熱交換器ユニット11、冷却ファン16、シュラウド17等により構成されている。
【0023】
5は上部旋回体3のベースとなる旋回フレームで、該旋回フレーム5は支持構造体として形成されている。そして、旋回フレーム5は、図2に示すように、前,後方向に延びる厚肉な鋼板等からなる底板5Aと、該底板5A上に立設され、左,右方向に所定の間隔をもって前,後方向に延びた左センタビーム5B,右センタビーム5Cと、該各センタビーム5B,5Cの左,右に間隔をもって配置され、前,後方向に延びた左サイドフレーム5D,右サイドフレーム5Eと、底板5Aおよびセンタビーム5B,5Cから左,右方向に張出し、その先端部に左,右のサイドフレーム5D,5Eを支持する複数本の張出しビーム5Fと、底板5Aとサイドフレーム5D,5Eとの間に設けられた複数枚のアンダカバー5Gとにより大略構成されている。そして、各センタビーム5B,5Cの前側には作業装置4が俯仰動可能に取付けられている。
【0024】
旋回フレーム5には、その左後部に位置して前,後方向に延びる取付ブラケット5Hが設けられ、該取付ブラケット5Hは、図2および図3等に示すように、後述する熱交換器ユニット11のブラケット13等が取付けられるものである。ここで、取付ブラケット5Hは、例えば断面コ字状の鋼材からなり、その端部が前,後に位置する張出しビーム5Fに溶接手段等を用いて固着されている。
【0025】
6は旋回フレーム5の左前側に搭載されたキャブ(図1参照)で、該キャブ6は、オペレータが搭乗するものである。また、キャブ6の内部には、オペレータが着座する運転席、各種操作レバー、空調装置の室内機等(いずれも図示せず)が配設されている。
【0026】
7は旋回フレーム5の後端部に取付けられたカウンタウエイト(図1参照)で、該カウンタウエイト7は、重量物として形成され、作業装置4との重量バランスをとるものである。
【0027】
8はカウンタウエイト7の前側に位置して旋回フレーム5上に搭載されたエンジンを示している。ここで、エンジン8は、クランク軸8Aの軸線が左,右方向に延びる横置き状態で配置され、旋回フレーム5に防振マウント8Bを介して取付けられている。また、エンジン8は、エンジン冷却水が循環するウォータジャケット(図示せず)を有し、該ウォータジャケットは冷却水の熱を放出する後述のラジエータ14Aに接続されている。
【0028】
エンジン8のクランク軸8Aの端部には、駆動プーリ8Cが取付けられている。該駆動プーリ8Cの回転は、Vベルトと呼ばれる無端ベルト8Dを介して従動プーリ8Eに伝達され、該従動プーリ8Eに取付けられた後述の冷却ファン16が回転する構成となっている。
【0029】
エンジン8の左側(冷却ファン16側)には、後述のファンリング20が複数(例えば3個)のブラケット8Fを介して取付けられている。また、各ブラケット8Fには、冷却ファン16への巻き込みを防止するためのファンガード(図示せず)が取付けられている。
【0030】
9はエンジン8の右側に取付けられた油圧ポンプを示し、該油圧ポンプ9は、エンジン8によって駆動されることにより、作業装置4等に向け作動油を圧油として吐出するものである。また、作業装置4等から戻される作動油は、後述のオイルクーラ14Bを流通することにより冷却することができる。
【0031】
10はキャブ6とカウンタウエイト7との間に位置して旋回フレーム5上に設けられた建屋カバーを示している。この建屋カバー10は、図1および図2等に示すように、旋回フレーム5の左,右両側に位置して前,後方向に延びた左,右の側面板10A,10Bと、該各側面板10A,10Bの上端部間を水平方向に延びた上面板10Cと、該上面板10Cの開口部10C1を覆うエンジンカバー10Dとにより大略構成されている。また、建屋カバー10の左側面板10Aには、後述の熱交換器14に供給する冷却風Fを流入させる流入口10Eが形成され、右側面板10Bには、エンジン8等を通過した冷却風Fを外部に流出させる流出口10Fが形成されている。
【0032】
11はエンジン8の左側に後述の冷却ファン16に対面して設けられた熱交換器ユニットで、該熱交換器ユニット11は、後述の支持枠体12、ブラケット13、熱交換器14等により構成されている。
【0033】
12は熱交換器ユニット11の枠構造をなす支持枠体で、該支持枠体12は、後述の熱交換器14を旋回フレーム5の左後部で支持するものである。ここで、支持枠体12は、図2ないし図4等に示すように、上部旋回体3の前,後方向に所定の間隔をもって平行に対面する側面板12A,12Bと、該各側面板12A,12Bの上部を連結するように前,後方向に延び、熱交換器14の上部を覆う長箱状の連結部材12Cと、各側面板12A,12Bおよび連結部材12Cののうちエンジン8側に配置され、これら各側面板12A,12Bおよび連結部材12Cと一体的に設けられた後述の熱交換器側シュラウド19とにより大略構成されている。
【0034】
支持枠体12の上面側には、冷却風Fの流通を許容しつつ強度を高めるための補強部材12Dが、各側面板12A,12Bを跨ぐように取付けられている。また、各側面板12A,12Bの中央部位には、後述するコンデンサ14C等を支持するための取付板12E(図2参照)が側面板12A,12Bの間を架け渡すように取付けられている。
【0035】
13は旋回フレーム5と支持枠体12とに後述の熱交換器14を取付けるためのブラケットで、該ブラケット13は、略矩形の枠体として形成され、上枠13Aが支持枠体12の連結部材12Cにねじ止めにより取付けられると共に、下枠13Bが旋回フレーム5の取付ブラケット5Hにねじ止めにより取付けられている。そして、ブラケット13には、熱交換器14を構成するラジエータ14Aとオイルクーラ14Bとが前,後方向に並列に取付けられている。
【0036】
14は支持枠体12の内部に配置された熱交換器を示し、該熱交換器14は、エンジン冷却水、作動油等の加熱された液体を冷却するものである。ここで、熱交換器14は、支持枠体12にブラケット13を介して取付けられたラジエータ14A、オイルクーラ14Bと、支持枠体12に取付板12Eを介して取付けられたコンデンサ14C等により構成されている。
【0037】
そして、ラジエータ14Aは、エンジン8のウォータジャケットとの間で循環するエンジン冷却水の熱を冷却風F中に放熱することにより、加熱されたエンジン冷却水を冷却するものである。オイルクーラ14Bは、油圧ショベル1に搭載された各種の油圧アクチュエータから作動油タンク(図示せず)に環流する作動油(戻り油)の熱を冷却風F中に放熱することにより、加熱された作動油を冷却するものである。コンデンサ14Cは、キャブ6内に設けられた空調装置に用いる冷媒(圧縮された冷媒)の熱を冷却風F中に放熱することにより、加熱された冷媒を冷却するものである。
【0038】
15は支持枠体12の側面板12Aに取付けられたリザーバタンクで、該リザーバタンク15は、ラジエータ14Aに補充するエンジン冷却水を収容するものである。
【0039】
16は熱交換器14と対面して配置された吸込式の冷却ファンで、該冷却ファン16は、エンジン8の従動プーリ8Eに取付けられている。そして、冷却ファン16は、エンジン8を動力源として回転駆動されることにより、流入口10Eを通じて建屋カバー10内に外気を吸込み、この外気を冷却風Fとして熱交換器14のラジエータ14A、オイルクーラ14B、コンデンサ14C等に供給するものである。
【0040】
次に、冷却ファン16によって建屋カバー10内に導入された冷却風Fの流れを整えるシュラウド17について説明する。
【0041】
17は冷却ファン16と熱交換器14との間に設けられたシュラウドで、該シュラウド17は、冷却ファン16と熱交換器14との間に冷却風通路18を形成するものである。ここで、シュラウド17は、後述する熱交換器側シュラウド19と、ファンリング20と、中間シュラウド22とにより大略構成されている。
【0042】
19は熱交換器14側に設けられた熱交換器側シュラウドで、該熱交換器側シュラウド19は、熱交換器ユニット11の支持枠体12のうち、冷却風Fの流れ方向において熱交換器14よりも下流側となる部位により構成されている。ここで、熱交換器側シュラウド19は、ラジエータ14Aおよびオイルクーラ14Bから冷却ファン16側に突出する箱状をなし、冷却ファン16と対面する面には開口部19Aが形成されている(図4参照)。
【0043】
開口部19Aの周囲には、冷却ファン16側に突出する円筒状の固定筒部19Bが設けられ、該固定筒部19Bには、後述の中間シュラウド22が取付けられている。
【0044】
20は冷却ファン16側に設けられたファンリングで、該ファンリング20は、冷却ファン16を外周側から取囲む環状の円筒体として形成されている。ここで、ファンリング20は、軸方向の両端部から中央部に向けて徐々に縮径する略U字状の断面形状を有し、その外周面20Aは、軸方向両端側に向けて拡径する凹湾曲状の曲面となっている。そして、ファンリング20には、外周面20Aから径方向外向に突出する複数の取付片20Bが設けられ、これら各取付片20Bをエンジン8に設けたブラケット8Fにボルト20Cを用いて取付けることにより、ファンリング20の基端側がエンジン8に対して固定される構成となっている。また、ファンリング20の先端側は自由端となり、後述の中間シュラウド22に重なるように延びている。
【0045】
21はファンリング20の外周面20Aの周方向に沿って延びる溝部材を示し、該溝部材21は、断面V字状をなす円弧状の長板で形成されている。ここで、図5に示すように、ファンリング20の外周面20Aには、エンジン8に設けたブラケット8Fに取付けるための取付片20Bが設けられており、当該取付片20Bをかわすようにファンリング20の外周面20Aの周方向に間隔をもって複数個(本実施例では3個)設けられている。これは、例えば、溝部材21を円環状として形成した場合には、当該取付片20Bと干渉してしまい溝部材21をファンリング20に適切に取付けることができないからである。
【0046】
各溝部材21は、ファンリング20の外周面20Aに溶接等により固着され、ファンリング20の端縁部20Dに沿って円弧状に延びる取付部21Aと、該取付部21AからV字状に屈曲し後述する中間シュラウド22のシール部27を受承する受承面部21Bとにより構成されている。該受承面部21Bは、溝部材21の溝底部から開放端部(ファンリング20の径方向外側)に向けて平坦面として形成されている。そして、各溝部材21は、ファンリング20の凹湾曲状に窪んだ外周面20A内に溶接等により固着され、後述する中間シュラウド22のシール部27が嵌り込むことにより、当該シール部27の動きを制限して抜止めを行うものである。
【0047】
22は熱交換器側シュラウド19とファンリング20との間に設けられた中間シュラウドを示し、該中間シュラウド22は、可撓性を有する筒状体として形成されている。そして、中間シュラウド22は、図6等に示すように、後述の固定部23と、中間筒部25と、内向フランジ部26と、シール部27とにより大略構成されている。
【0048】
23は中間シュラウド22の軸方向の一端側(熱交換器14側)に配置された固定部を示し、該固定部23は、熱交換器側シュラウド19の固定筒部19Bに固定されるものである。ここで、固定部23は、全周に亘って断面コ字状の凹溝23Aが形成された環状帯として形成されている。そして、熱交換器側シュラウド19に設けられた固定筒部19Bの外周面に固定部23を嵌着し、凹溝23A内に配置した結束バンド24によって、中間シュラウド22の固定部23が熱交換器側シュラウド19に固定されている。
【0049】
25は固定部23の端縁からファンリング20側に延びる中間筒部を示し、該中間筒部25は、図6に示すように、固定部23と後述の内向フランジ部26との間を連結する略円筒状の筒体として形成されている。また、中間筒部25の軸方向の中間部位は、径方向に適度な撓みを有する撓み部25Aとなっている。
【0050】
26は中間筒部25の端縁から径方向内側に延びる内向フランジ部を示し、該内向フランジ部26は、中間筒部25の端縁からファンリング20の外周面20Aに向けて延びる円環状をなしている。そして、内向フランジ部26の内側面26Aは熱交換器14と対向し、内向フランジ部26の外側面26Bはエンジン8と対向している。
【0051】
27は中間シュラウド22の軸方向の他端側(ファンリング20側)に配置されたシール部を示し、該シール部27は、ファンリング20に接触するものである。ここで、シール部27は、内向フランジ部26の内周側に全周に亘って設けられ、熱交換器側シュラウド19の固定筒部19Bに固定された固定部23(固定端)に対し、自由端となっている。そして、シール部27は、ファンリング20に設けられた各溝部材21に嵌め込まれた状態で、ファンリング20の外周面20Aに全周にわたって弾性的に接触するものである。
【0052】
ここで、シール部27は、ファンリング20の外周面20Aに所定の締め代をもって締り嵌めされることにより、シール部27とファンリング20との密着性(密封性)を確保している。これにより、エンジン8の振動や揺動に伴い、ファンリング20が熱交換器側シュラウド19に対して傾いた場合でも、シール部27から冷却風Fが漏れないようにしている。そして、シール部27には、後述する内側突起部28と、接触面部29とが設けられている。
【0053】
28はシール部27のうち中間シュラウド22の内側に全周にわたって突出するように形成された内側突起部を示している。該内側突起部28は、油圧ショベル1の稼働時におけるエンジン8の振動や揺動に伴い、熱交換器側シュラウド19に対してファンリング20が傾いたときに、該ファンリング20の外周面20Aと当接することにより、また、溝部材21の取付部21Aと当接することにより、ファンリング20の軸方向の端縁部20Dが中間シュラウド22と接触することを防止するものである。
【0054】
次に、中間シュラウド22のシール部27の接触面圧を低減する接触面圧低減部としての接触面部29について説明する。
【0055】
29は中間シュラウド22のシール部27に設けられた接触面部を示し、該接触面部29は、溝部材21の受承面部21Bに面接触するものである。ここで、接触面部29は、シール部27のうち内側突起部28とは反対側の側面に全周に亘って環状に形成された平坦面からなり、図8および図9に示すように、溝部材21の受承面部21Bと面接触するものである。即ち、溝部材21の受承面部21Bは、溝部材21の溝底部から開放端部(ファンリング20の径方向外側)に向けて平坦面として形成されている。従って、シール部材27の接触面部29も、この受承面部21Bに沿う平坦面として形成されている。
【0056】
ここで、前述のとおり、中間シュラウド22のシール部27は、ファンリング20に締り嵌めされることにより密封性を確保しており、中間シュラウド22のシール部27は、ファンリング20の外周面20Aおよび各溝部材21に対し、径方向内側に向けて所定の押圧力を作用させている。これに対し、シール部27に設けた接触面部29が、溝部材21の受承面部21Bと広範囲に亘って面接触することにより、各溝部材21の受承面部21Bに対するシール部27の接触面圧を低減することができる。特に、鋭いエッジとなる受承面部21Bの両端縁21B1に対し、シール部27の接触面部29が線接触することにより、受承面部21Bの両端縁21B1に対するシール部27の接触面圧を低減することができる構成となっている。
【0057】
本実施の形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、次に、その動作について説明する。
【0058】
まず、オペレータは、キャブ6に搭乗して走行用の操作レバーを操作することにより、下部走行体2によって油圧ショベル1を前進または後退させることができる。また、作業用の操作レバー(いずれも図示せず)を操作することにより、作業装置4を俯仰動させて土砂の掘削作業等を行うことができる。
【0059】
油圧ショベル1を稼働しているときには、エンジン8により駆動される冷却ファン16が建屋カバー10の流入口10Eから外気を流入させ、この外気を冷却風Fとして熱交換器14(ラジエータ14A、オイルクーラ14B、コンデンサ14C等)に供給することにより、それぞれの冷却すべき液体を冷却することができる。また、熱交換器14を通過した冷却風Fは、熱交換器側シュラウド19、中間シュラウド22、ファンリング20によって形成された冷却風通路18内を通過してエンジン8側に導かれ、該エンジン8、油圧ポンプ9等の周囲を通って流出口10Fを通じて外部に流出する。
【0060】
ここで、中間シュラウド22のシール部27は、ファンリング20に対し適度な締め代をもって締り嵌めされているので、ファンリング20の外周面20Aに分割して設けられた各溝部材21にシール部27を嵌め込んだときに、各溝部材21の受承面部21Bの長手方向の端縁21B1にシール部27が喰い込む虞がある。このように、溝部材21の端縁21B1にシール部27が喰い込んだ状態で、エンジン8の振動、揺動等により中間シュラウド22がファンリング20に対して周方向に変位(回転)した場合には、中間シュラウド22のシール部27と各溝部材21とが擦れ合うことにより、中間シュラウド22のシール部27が各溝部材21の端縁21B1によって削られて摩耗、損傷し、当該損傷部位から冷却風Fが漏れ、冷却効率が低下するという問題が生じる。
【0061】
これに対し、第1の実施の形態においては、中間シュラウド22のシール部27に環状な平坦面からなる接触面部29を設けたので、この接触面部29を、ファンリング20に設けた溝部材21の受承面部21Bと広範囲で面接触させることができる。
【0062】
これにより、溝部材21の受承面部21Bに対するシール部27の接触面圧を低減させることができるので、溝部材21の受承面部21Bの端縁21B1に作用する応力が小さくなり、当該端縁21B1にシール部27が喰い込むのを低減することができる。従って、中間シュラウド22のシール部27が、溝部材21の受承面部21Bの端縁21B1に擦れて摩耗、損傷するのを抑え、シール部27から冷却風Fが漏れるのを確実に防止することができる。この結果、熱交換器14の冷却効率を長期に亘って適正に保つことができ、油圧ショベル1の信頼性の向上を図ることができる。
【0063】
次に、図10ないし図12は本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態の特徴は、溝部材の受承面部の両端部に設けた円弧部によって、接触面圧低減部を構成したことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0064】
31は熱交換器側シュラウド19とファンリング20との間に設けられた中間シュラウドを示し、該中間シュラウド31は、第1の実施の形態による中間シュラウド22に代えて本実施の形態に用いたものである。そして、中間シュラウド31は、固定部23と、中間筒部25と、内向フランジ部26と、後述するシール部32とにより大略構成されている。
【0065】
32は中間シュラウド31の軸方向の他端側(ファンリング20側)に配置されたシール部を示し、該シール部32は、ファンリング20に接触するものである。ここで、シール部32は、内向フランジ部26の内周側に全周に亘って設けられ、熱交換器側シュラウド19の固定筒部19Bに固定される固定部23に対し、自由端となっている。そして、シール部32は、後述する各溝部材35に嵌め込まれた状態で、ファンリング20の外周面20Aに全周にわたって弾性的に接触するものである。
【0066】
ここで、シール部32は、ファンリング20の外周面20Aに所定の締め代をもって締り嵌めされることにより、シール部32とファンリング20との密着性(密封性)を確保している。そして、シール部32には、後述する内側突起部33と、外側突起部34とが形成されている。
【0067】
33はシール部32のうち中間シュラウド31の内側に全周にわたって突出するように形成された内側突起部を示している。該内側突起部33は、エンジン8の振動や揺動に伴い、熱交換器側シュラウド19に対してファンリング20が傾いたときに、該ファンリング20の外周面20Aと当接することにより、また、後述する溝部材35の取付部35Aと当接することにより、ファンリング20の端縁部20Dが中間シュラウド31と接触することを防止するものである。
【0068】
34はシール部32のうち内側突起部33とは反対側の側面に全周にわたって突出するように形成された外側突起部を示している。該外側突起部34は、エンジン8の振動や揺動に伴い、熱交換器側シュラウド19に対してファンリング20が傾いたときに、後述する溝部材35の受承面部35Bと当接することにより、当該溝部材35のうちエンジン8側の端縁部が中間シュラウド31と接触することを防止するものである。
【0069】
35は第1の実施の形態による溝部材21に代えて第2の実施の形態に用いられた溝部材を示し、該溝部材35は、断面V字状をなし、ファンリング20の外周面20Aの周方向に沿って円弧状に延びる薄板状の長板で形成されている。ここで、溝部材35は、ファンリング20の外周面20Aに取付けられる取付部35Aと、該取付部35AからV字状に屈曲し中間シュラウド31のシール部32を受承する受承面部35Bとにより構成されている。また、溝部材35は、第1の実施の形態による溝部材21と同様に、ファンリング20の外周面20Aの周方向に離間して複数個設けられている。そして、溝部材35は、ファンリング20の凹湾曲状に窪んだ外周面20A内に溶接等により固着され、中間シュラウド31のシール部32が嵌り込むことにより、当該シール部32の動きを制限して抜止めを行うものである。
【0070】
ここで、第2の実施の形態における接触面圧低減部は、溝部材35の受承面部35Bの長手方向の両端部に設けた円弧部35Cによって構成されており、以下、この円弧部35Cについて説明する。
【0071】
即ち、35Cは溝部材35の受承面部35Bに設けられた接触面圧低減部としての円弧部を示している。ここで、円弧部35Cは、溝部材35を構成する受承面部35Bの長手方向の両端部を、それぞれ受承面部35Bと対面するまで略180度折曲げることにより、鋭いエッジのない滑らかな半円弧状の円弧面として形成されている。これにより、ファンリング20に設けられた各溝部材35に、中間シュラウド31のシール部32を嵌め込んだ状態で、当該シール部32は、各溝部材35の受承面部35Bの両端部に設けられた円弧部35Cに接触するようになり、受承面部35Bの両端部に対するシール部32の接触面圧を低減することができる。
【0072】
従って、中間シュラウド31のシール部32を、ファンリング20の外周面20Aに適度な締め代をもって締り嵌めした状態でも、シール部32が、溝部材35の受承面部35Bの両端部に設けた円弧部35Cに喰い込むのを抑えることができる。この結果、エンジン8の振動、揺動等により中間シュラウド31がファンリング20に対して周方向に変位(回転)し、中間シュラウド31のシール部32と溝部材35の受承面部35Bの両端部に設けた円弧部35Cとが擦れ合ったとしても中間シュラウド31のシール部32を溝部材35の円弧部35Cによって保護することができる。
【0073】
これにより、中間シュラウド31のシール部32の摩耗、損傷を防止することができ、熱交換器14の冷却効率を長期に亘って確保することにより、信頼性の向上を図ることができる。
【0074】
次に、図13および図14は本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態は、第1の実施の形態と第2の実施の形態とを組合わせた構成としている。つまり、本実施の形態の特徴は、中間シュラウドのシール部に接触面圧低減部としての接触面部を設けると共に、溝部材の受承面部の長手方向の両端部に接触面圧低減部としての円弧部を設ける構成としたことにある。なお、本実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0075】
41は第1の実施の形態による溝部材21に代えて第3の実施の形態に用いられた溝部材を示し、第2の実施の形態による溝部材35と同様のものである。即ち、溝部材41は、断面V字状をなし、ファンリング20の外周面20Aの周方向に沿って円弧状に延びる薄板状の長板で形成されている。ここで、溝部材41は、ファンリング20の外周面20Aに取付けられる取付部41Aと、該取付部41AからV字状に屈曲し中間シュラウド22のシール部27を受承する受承面部41Bとにより構成されている。また、溝部材41は、第1の実施の形態による溝部材21と同様に、ファンリング20の外周面20Aの周方向に離間して複数個設けられている。そして、溝部材41は、ファンリング20の凹湾曲状に窪んだ外周面20A内に溶接等により固着され、中間シュラウド22のシール部27が嵌り込むことにより、当該シール部27の動きを制限して抜止めを行うものである。
【0076】
ここで、第2の実施の形態と同様に、溝部材41の受承面部41Bの長手方向の両端部には、接触面圧低減部としての円弧部41Cが設けられている。即ち、円弧部41Cは、溝部材41を構成する受承面部41Bの長手方向の両端部を、それぞれ受承面部41Bと対面するまで略180度折曲げることにより、鋭いエッジのない滑らかな半円弧状の円弧面として形成されている。
【0077】
これにより、シール部27の接触面部29が溝部材41の受承面部41Bに面接触すると共に、当該受承面部41Bの両端部に設けた円弧部41Cがシール部27に面接触する。この結果、シール部27と受承面部41Bとの間の接触面圧を更に低減することができ、シール部27の摩耗、損傷を確実に防止することにより、冷却効率を長期に亘って適正に保つことができ、建設機械の信頼性を一層向上することができる。
【0078】
また、第2の実施の形態においては、溝部材35の受承面部35Bの両端部を屈曲させて円弧部35Cを形成したが、本発明はこれに限らず、例えば、受承面部35Bの長手方向の両端部を円弧状に成形してもよく、受承面部35Bの長手方向の両端部にシール部材等を貼付して円弧部を形成してもよい。このことは、第3の実施の形態についても同様である。
【0079】
また、上述した実施の形態では、原動機としてエンジン8を設け、該エンジン8に取付けられた冷却ファン16を無端ベルト8Dを介して回転駆動する構成とした場合を例に挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限らず、例えば冷却ファンをエンジンから切離し、電動モータ、油圧モータ等の他の駆動源により冷却ファンを回転駆動する構成としてもよい。
【0080】
さらに、上述した実施の形態では、建設機械として油圧ショベル1を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではなく、例えばホイールローダ、油圧クレーン、ブルドーザ等の他の建設機械に適用してもよい。
【符号の説明】
【0081】
1 油圧ショベル(建設機械)
2 下部走行体(車体)
3 上部旋回体(車体)
8 エンジン
11 熱交換器ユニット
14 熱交換器
14A ラジエータ
14B オイルクーラ
14C コンデンサ
16 冷却ファン
17 シュラウド
18 冷却風通路
19 熱交換器側シュラウド
20 ファンリング
21、35、41 溝部材
21A、35A、41A 取付部
21B、35B、41B 受承面部
35C、41C 円弧部(接触面圧低減部)
22、31 中間シュラウド
27、32 シール部
29 接触面部(接触面圧低減部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自走可能な車体と、該車体に設けられ加熱された液体を冷却する熱交換器と、該熱交換器に対面して配置され該熱交換器に冷却風を供給する冷却ファンと、該冷却ファンと前記熱交換器との間に冷却風通路を形成するシュラウドとを備え、
該シュラウドは、前記熱交換器側に設けられた熱交換器側シュラウドと、前記冷却ファン側に設けられ該冷却ファンを外周側から取囲むファンリングと、可撓性を有し一端側が前記熱交換器側シュラウドに固定される固定部となり他端側が自由端となって前記ファンリングに弾性的に接触するシール部となった筒状体の中間シュラウドとにより構成してなる建設機械において、
前記ファンリングの外周面には、該ファンリングの周方向に沿って延び前記中間シュラウドのシール部の動きを制限する溝部材を周方向に離間して複数設け、
前記各溝部材は、前記ファンリングの外周面に取付けられる取付部と、該取付部からV字状に屈曲し前記中間シュラウドのシール部を受承する受承面部とにより構成し、
前記中間シュラウドのシール部と前記溝部材の受承面部のうちの少なくとも一方側には、前記受承面部に対する前記シール部の接触面圧を低減する接触面圧低減部を設ける構成としたことを特徴とする建設機械。
【請求項2】
前記接触面圧低減部は、前記中間シュラウドのシール部に設けられ前記受承面部に面接触する接触面部により構成してなる請求項1に記載の建設機械。
【請求項3】
前記接触面圧低減部は、前記受承面部の長手方向の両端部を円弧状に折曲げてなる円弧部により構成してなる請求項1または2に記載の建設機械。
【請求項4】
前記接触面圧低減部は、前記中間シュラウドのシール部に設けられ前記受承面部に面接触する接触面部と、前記受承面部の長手方向の両端部を円弧状に折曲げてなる円弧部とにより構成してなる請求項1に記載の建設機械。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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