説明

建設装置

【課題】建設装置において、信頼性を高め小型化することである。
【解決手段】建設装置は、マスト10と、工具を支持するためにマスト10の前の面を長手方向に移動可能に案内されるスライド20と、マスト10の長手方向に配置され、スライド20のための少なくとも1個の駆動チェーン30と、スライド20上で回転可能に支持され、駆動チェーン30に係合する少なくとも1個の駆動ピニオン40と、スライド20の長手方向の移動のために駆動ピニオン40を回転的に駆動する少なくとも1個の駆動装置49と、を含む。駆動チェーン30および駆動ピニオン40は、マストの10前の面の正面に配置されるように備えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設装置に係り、特にマストを含む掘削用の建設装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本発明の前提部に示される建設装置は、特許文献1から公知である。刊行された前記公報は、キャリッジを含む建設装置が開示され、そこでは、その上部のキャリッジの前面にマストが配置されている。そして長手方向に移動可能なようにスライドがマストの前面において案内される。スライド上には、掘削工具の支持部がマストの前面手前に配置されている。マストの左右の側面、すなわちマストの前の面に隣接して配置されるマストの長手方向の両側面上に、各駆動チェーンがマスト上を長手方向に延びる。スライドの能動的移動のため、当該マストの左右の側面に駆動ピニオンが配置され、その各々はスライドに接続され、駆動部が備えられ、そしてそれぞれの駆動チェーンに係合する。
【0003】
【特許文献1】特開平10−266762A号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、前提部に示される建設装置を改善し、特に高信頼性かつ小型の建設装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本目的は本発明に従って、請求項1の特徴を有する建設装置により実現される。好適な実施形態は従属請求項に記載されている。
【0006】
本発明は、請求項1の前提部に従う建設装置に関し、マストと、工具を支持するために前記マストの前の面を長手方向に移動可能に案内されるスライドと、前記マストの長手方向に配置され、前記スライドのための少なくとも1個の駆動チェーンと、前記スライド上で回転可能に支持され、前記駆動チェーンに係合する少なくとも1個の駆動ピニオンと、前記スライドの長手方向の移動のために前記駆動ピニオンを回転的に駆動する少なくとも1個の駆動装置とを含む。
【0007】
本発明に従う建設装置は、駆動チェーンおよび駆動ピニオンが、マストの前の面の正面において、スライドの側に配置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の基本的な考えは、駆動チェーンおよび駆動ピニオンがマストの左または右側面に配置されておらず、これらの構成要素がマストの前の面に配置されており、また、特に、マストの上に工具器具または工具のための備え、すなわち工具の支持部も備えていることの事実から理解できるであろう。本発明によれば、マストの前の面上の駆動ピニオンおよび駆動チェーンの配置により、マスト上の横方向へのスライドの突出を防止することができ、それにより特に小型のスライドを実現することができる。本発明によれば、マストから横方向に突き出る駆動ピニオンを備えるための自由空間をにキャリッジ上に何ら設ける必要がないため、もし、建設装置の移送目的で、マストの前面とほぼ平行に延びるピボット軸の回りにマストをキャリッジ上でピボット回転させようとするならば、特に有利である。
【0009】
本発明によれば、駆動ピニオンはスライドから横方向に突出することなく、マストの正面に、ある部分の中に配置され、その中に工具の備えのための部品もまた設けられている事実により、駆動ピニオンは、例えば工具の備えのための部品および/またはその中の工具を通しての外部の影響に対し、特によく保護されるので、建設装置の信頼性が更に向上する。加えて、駆動ピニオンおよび駆動チェーンの本発明による構成により、スライドにとって、その備えのための部品と共に、駆動チェーンの張力を通して、マストの前の面に対して押し付けられることが可能となり、それによって、特に信頼性のあるスライドの案内が確かなものとなる。
【0010】
本発明によれば、マストの前の面は、少なくともほぼ長方形断面で適切に設計されたマストの長手方向向の面として理解される。都合のよいものとしては、マストの前の面が少なくともほぼ平坦に設計されることがよい。本発明によれば、前の面における要素の配置は、前の面に関してマストの外側へ延びる垂直線上にこの要素があると、特に理解される。好適には、マストは,マストから横方向へ突き出た少なくとも1個のガイドレールを備え、マストの前の面はまた、このガイドレールの前の面を含むものとすることができる。より具体的には、マストの前面は、工具の支持部がスライド上に設けられるところのマスト側として理解される。
【0011】
本明細書に述べる工具は、例えば、より具体的には掘削ロッドまたは注入ロッドを備える掘削機のための土壌作業機器であってよい。
【0012】
本発明による建設装置の信頼性は、2個の駆動チェーンおよび2個の駆動ピニオンが備えられることでさらに向上し、これらは、好適には、スライド上において、それらの軸が少なくともほぼ平行で、特に同軸的に配置されることがよい。平行な軸配置または同軸配置は、さらに特には、ピニオンの回転軸に関して理解される。本発明によれば、2個の駆動ピニオンおよび2個の駆動チェーンのこの配置の結果、マスト上で働くスライドの前面の接触圧力を更に増大することができ、したがってスライド前面の案内の信頼性を更に改善することができる。加えて、スライドの横方向の案内も等しく向上させることができる。更に、2個の駆動ピニオンの同軸配置は、これらの駆動ピニオンを回転的に駆動する駆動装置の特に単純な設計を可能にする。より具体的には、共通駆動軸を両方の駆動ピニオンのために設けることができる。本発明によれば、原理的に、3個以上の駆動チェーンおよび/または3個以上の駆動ピニオンを備えることができる。2個以上の駆動ピニオンのために、その各々が少なくとも1個の駆動チェーンに係合するための装置もまた可能である。もし、数個の、駆動チェーンおよび/または駆動ピニオンが備えられるならば、それらは、都合のよいものとしては、マストの前の面の正面においてスライドの方向に配置されることがよい。少なくとも1個の駆動チェーンおよび少なくとも1個の駆動ピニオンに加え、更なるチェーンおよび/またはピニオンを、例えばマストの横方向に備えていてもよい。
【0013】
更に、本発明によれば、マストの前の面が、スライドのための、ガイド面を含む少なくとも1個の案内装置を有することが特に好適である。案内装置は、例えば、特にマストの左および/または右側へ長手方向に伸びている少なくとも1個のガイドレールと、そしてガイドレールに対して載置されるガイド部材で、スライドに配置される少なくとも1個のガイド部材を有するものとすることができる。都合のよいものとしては、ガイドレールはマストの両側にそれぞれ備えられることがよい。ガイド面は、マストの前の面に沿って適当に延びる。しかし、原理的には、異なる仕方で配置されたガイド面を備えていてもよい。
【0014】
更に、少なくとも1個の駆動ピニオンの回転軸は、ガイド面に対し、少なくともほぼ平行に向いていることが特に好都合である。その結果として、ガイド面上におけるスライドの特段に信頼性の高い案内が達成される。
【0015】
例えば、少なくとも1個の駆動チェーンのために、その全長にわたりマストに沿って少なくともほぼ直線状に延びる態様で配置されるように装置を作ることが可能である。しかしながら、少なくとも1個の駆動チェーンは、正面がマストとは異なる方を向いている関連する駆動ピニオンの周りを回転し、一方でマストの前の面に向かう押圧力を発生させることが特に好適である。この種の配置において、スライドはこの押圧力によりマストの前の面、特にガイド面へ向けて押し付けられ、これにより工具の備えのための部品に掛かる負荷が変化する場合でも、特に信頼性が高いガイドを可能にする。
【0016】
本発明による建設装置の好都合な発展形は、特に油圧張力付与シリンダを含む張力付与装置が、少なくとも1個の駆動チェーンの張力を調整するために備えられているという事実にある。もし、建設装置が、数個の駆動チェーンを含むならば、これらの駆動チェーンは、それぞれ個別の張力付与装置を備えることができる。しかしながら、数個の駆動チェーンのための共通の張力付与装置のために、装置を作ることも可能である。本発明によれば、駆動チェーンがマストの同じ側に配置されているため、そのような共通の張力付与装置は、構造的観点から特に簡単な方法で設計することができる。例えば、共通の張力付与ヨーク(横木)を設けることができ、数個の駆動チェーンの端がその上に配置され、そして、それは、これらの駆動チェーンに張力を付与するために、例えば、共通の張力付与シリンダまたは他の任意の張力付与装置駆動部を有する。
【0017】
少なくとも1個の駆動ピニオン上の少なくとも1個の駆動チェーンの特に信頼性のある案内は、少なくとも1個の駆動ピニオンの上方および/または下方に、各々が少なくとも1個の駆動チェーンに係合する少なくとも1個のガイドギヤホイールが備えられていることで提供される。もし、数個の駆動ピニオンおよび駆動チェーンが設けられるならば、駆動ピニオンの各々の上方および/または下方に、少なくとも1個のガイドギヤホイールがそれぞれ備えられ、駆動ピニオンに関連する駆動チェーンに係合していることが適切である。本発明において「上方」および「下方」が意味するところは、マストの長手方向に関するものとして理解される。マストの下側は、特に工具がマストから突出する側であるとして理解される。基本的に、マストは垂直方向に延伸可能であるが、しかしまた、マストは傾いていても、あるいは水平方向に延びていてもよい。もし、建設装置が、複数のガイドギヤホイールを含んでいるならば、駆動チェーンは、これらのガイドギヤホイールの回りを、マストに対して裏手を向けているギヤ車上で適当に回転する。
【0018】
数個の駆動ピニオンが備えられている場合、本発明によればこれらの駆動ピニオンがそれぞれそれらに固有の駆動装置を有する。しかしながら、複数の駆動ピニオンが共通の駆動装置を有することが特に好適である。その結果、特に経済的な建設装置を得ることができる。マストの同じ側の複数の駆動ピニオンの本発明に従った配置は、共通駆動装置の簡単な設計を可能とする。例えば、共通駆動軸が複数のピニオンのために設けることができ、それにより駆動装置のギヤユニットの構造を特に単純な態様で構成することができる。ギヤユニットに加えて、駆動装置は、駆動モータ、より具体的には油圧回転モータを適当に含む。
【0019】
特に単純な簡単な態様で設計される建設装置は、駆動ピニオンを同一の設計とすることにおいて実現できる。
【0020】
もし、支持部内に備えられる工具が、操作中に回転されるならば、本発明によれば、スライドのために、動力回転ヘッドを有するように装置を作ることができる。そのような動力回転ヘッドは、駆動装置、特に油圧駆動装置を有し、それにより工具の備えのための部品、およびそれに備えられる工具を結果的に回転的に駆動することができる。例えば、もし工具が掘削機および/または注入ロッドであるならば、そのような種類の動力回転ヘッドを設けることがよい。
【0021】
特に単純な設計でありながら、同時に信頼性も高い建設装置は、スライドが2枚の前面プレートを有し、それらが特に少なくともほぼ平行に延び、そしてその上に駆動ピニオンがそれぞれ配置され、特に互いに対向するものにおいて、実現される。各々の駆動ピニオンが互いに対向して配置されている事実により、これらおよび、もし備えられているならば、回転する駆動チェーンは、特に単純でそして効果的な方法で前面プレートにより外部の影響から保護され、これによって、建設装置の信頼性が更に向上する。都合がよいものとしては、少なくとも1個の駆動装置が前面プレートにも設けられることがよい。特に単純な簡単な態様で設計された建設装置の場合、前面プレートは、マストの左および/または右側に対しほぼ平行に延びる。原理的には、2枚の前面プレートはまた、いくつかの部分に分けて設計することができる。例えば、複数の前面プレートは、上側プレート部および下側プレート部を備えていてよく、その場合、これらの部分は互いに着脱可能なように接続され、および/または相互的に制動するようにすることができる。もし、スライドが上側のスライド部分に関しピボット回動可能な下側のスライド部分を含む数個の部分に分かれて設計されているならば、これは特に利点となり得る。
【0022】
特に堅牢な建設装置は、スライドが少なくとも2個の接続部材を有することで提供でき、その手段によって、2枚の前面プレートが2個の駆動ピニオンの上方および下方の両方に接続されている。都合のよいものとしては、工具のための備えの部品と、適用可能ならば、工具のための備えの部品に割り当てられる回転駆動部が、2個の接続部材の中の下側接続部材に配置され、一方、上側接続部材は上記のヨークとして設計されていることがよい。さらに特に、上側接続部材は前面プレートの上側プレート部に接続してもよく、下側接続部材は下側プレート部に接続してもよい。
【発明の効果】
【0023】
上記のように、本発明に係る建設装置によれば、信頼性を高め、小型化が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
以下において本発明について、単一の図に示す好適な実施形態を用いて更に詳細に記述する。
【0025】
本発明による建設装置を図1に模式的に示す。建設装置はマスト10を含み、マスト10は、図示されていない建設車両上で、特にピボット回動可能なように配置することができる。マスト10は、ほぼU字型の断面を有する。U字型の断面の2本の脚部の間の断面中に設計されたマスト10の前の面5において、スライド20が、マスト10上の長手方向に移動可能なように支持される。
【0026】
スライド20は、スリーブ形の、工具の備えための部品24を有し、そこには、ほぼ円形断面を有する通路が土木作業工具を備えるために設計されている。加えて、スリーブ形の工具の備えのための部品24の内側に、3個の長手方向に延びる溝25が、工具のための部品24がその中に備えられる収納される掘削工具と形状的にぴったり合った接続のために設けられる。更に、スライド20は、工具の備えのための部品24をその中に備えられる工具と共に回転的に駆動する油圧回転駆動部23を備える。
【0027】
スライド20のマスト10上の案内のため、2個のガイドレール50、50’がマストの前の面5に設けられ、それらは、それぞれ、マスト右側面8およびマスト左側面7上でマスト10から突出している。これらのガイドレール50、50’の正面にガイド面53、53’が設計されていて、それに対向して、スライド20が、そのスライド上に設計されたL字形ガイド部材57、57’の手段によって載置されている。
【0028】
マスト10に沿ってスライド20を縦方向へ能動的に移動させるため、ここでは一部のみ図示されているが、2個の駆動チェーン30、30’が設けられ、スライド20はそれに懸架される。駆動チェーン30、30’は、ガイドレール50、50’のガイド面53、53’の正面のマスト10の前の面5において、そして長手方向に延伸びる。
【0029】
スライド20上に2個の駆動される駆動ピニオン40、40’が設けられ、図1ではその駆動ピニオン40’のごく少ない部分のみが認識できる。2個の駆動ピニオンは、互いに同軸的に配置されて、そして、各々は、油圧回転モータとして設計された駆動装置49、49’を含む。
【0030】
それぞれの駆動ピニオン40、40’の回りの駆動チェーン30、30’の案内は、右手側に配置された駆動ピニオン40を例にとって以下に述べられる。左手側の駆動ピニオン40’のチェーンの案内も同様に設計されている。
【0031】
スライド20の上面において、駆動チェーン30は、上側のガイドギヤホイール42の中に入り込む。駆動チェーン30は、マスト10に裏手を向けているギヤ車で、上側のガイドギヤホイール42の回りに案内され、そこから駆動ピニオン40の方へ延びる。この駆動ピニオン40の周囲を、正面がマスト10とは異なる方を向いているピニオンの上で、駆動チェーン30が案内される。この駆動ピニオン40から、駆動チェーン30が再び下側のガイドギヤホイール43の方へ進み、その回りを駆動チェーン30が、マスト10に裏手を向けているギヤ車上でもう一度案内される。下側のガイドギヤホイール43において、駆動チェーン30は、その方向をマスト10の方へ長く延ばしながら、スライド20の外へ出る。2個のガイドギヤホイール42、43は同一の設計であり、そして、駆動ピニオン40から等距離に配置されている。同様に、スライド20の左側に、対応するガイドギヤホイールがまた、駆動ピニオン40’の回りに配置される。
【0032】
スライド20は、動力ロータリーヘッドとして設計された下側接続部材67を有し、その内部に工具の備えのための部品24が回転駆動部23と共に設けられる。この下側接続部材67の上に前面プレート60、60’がそれぞれ右側および左側に配置され、この2枚の前面プレート60、60はマスト右側面8およびマスト左側面7とほぼ平行に延びる。駆動ピニオン40、40’用の2個の駆動装置49、49’が備えられているのは、これらの前面プレート60、60’上である。駆動ピニオン40、40’は互いに対向しており、そして2枚の前面プレート60、60上のスライドの内側に設けられる。この配置の結果、2個の駆動ピニオン40、40’は、回転駆動チェーン30、30’と同様に、前面プレート60、60’により外部の影響から保護される。
【0033】
2個の前面プレート60、60’は上面において、上記のヨークとして設計された上側接続部材66により接続されている。同様に、ガイド部材57、57’もまた、前面プレート60の上面に配置される。しかしながら、ここには図示されていないが、対応する複数のガイド部材もまた下側接続部材67上に設けられることができる備えられていてよい。
【0034】
左側に配置された前面プレート60’を例として特に図示されるように、2個の前面プレート60、60’は、2個の部分として設計され、そしてそれぞれは、上側プレート部62と下側プレート部63とを含む。下側プレート部63は、ボルト接続により下側接続部材67にヒンジ結合されている。もし必要ならば、2枚のプレート部62、63を着脱可能なように設計することができ、その場合、上側接続部材66に関してピボット回動可能なように下側接続部材67のために装置を設計することができる。2個のプレート部62、63の間に、上側スライド部に対して下側スライド部を制動する制動部材をも備えていてよい。
【0035】
2個の駆動ピニオン40、40’は共通の回転軸を有し、それは、マスト10の前の面5に対し、特に2枚のガイド面53、53に対し平行に、そしてマスト10の長手方向に対し垂直方向に延びる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係る実施の形態の建設装置の一部分で、マストの断面を含んで示す模式図である。
【符号の説明】
【0037】
5 マストの前の面、7 マスト左側面、8 マスト右側面、10 マスト、20 スライド、23 回転駆動部、24 工具の備えのための部品、25 溝、30,30’ 駆動チェーン、40,40’ 駆動ピニオン、42,43 ガイドギヤホイール、49,49’ 駆動装置、50,50’ ガイドレール、53,53’ ガイド面、57,57’ ガイド部材、60,60’ 前面プレート、62,63 プレート部、66,67 接続部材。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マストと、
工具を支持するために前記マストの前の面を長手方向に移動可能に案内されるスライドと、
前記マストの長手方向に配置され、前記スライドのための少なくとも1個の駆動チェーンと、
前記スライド上で回転可能に支持され、前記駆動チェーンに係合する少なくとも1個の駆動ピニオンと、
前記スライドの長手方向の移動のために前記駆動ピニオンを回転的に駆動する少なくとも1個の駆動装置と、を含むことを特徴とする建設装置。
【請求項2】
前記スライド上に2個の駆動チェーンおよび2個の駆動ピニオンが設けられ、それらの軸が、少なくともほぼ平行で、特に同軸的に配置されることを特徴とする請求項1に記載の建設装置。
【請求項3】
前記マストの前の面は、ガイド面を含む少なくとも1個の前記スライドのための案内を有することを特徴とする請求項1に記載の建設装置。
【請求項4】
前記少なくとも1個の駆動ピニオンの回転軸が、前記ガイド面に対し平行に向けられていることを特徴とする請求項3に記載の建設装置。
【請求項5】
前記少なくとも1個の駆動チェーンは、正面が前記マストとは異なる方を向いている関連する前記駆動ピニオンの周りを回転し、一方で前記マストの前の面に向かう押圧力を発生させることを特徴とする請求項1に記載の建設装置。
【請求項6】
前記少なくとも1個の駆動チェーンの張力を調整するための油圧張力付与シリンダを含む張力付与装置が設けられることを特徴とする請求項1に記載の建設装置。
【請求項7】
前記少なくとも1個の駆動ピニオンの上方および/または下方に、前記少なくとも1個の駆動チェーンに係合する少なくとも1個のガイドギヤホイールが設けられることを特徴とする請求項1に記載の建設装置。
【請求項8】
前記駆動ピニオンに対する共通の駆動装置を有することを特徴とする請求項2に記載の建設装置。
【請求項9】
前記駆動ピニオンが同一の設計によるものであることを特徴とする請求項2に記載の建設装置。
【請求項10】
前記スライドが動力回転ヘッドを有することを特徴とする請求項1に記載の建設装置。
【請求項11】
前記スライドが2枚の前面プレートを有し、それらの前面プレートが少なくともほぼ平行に延び、そしてその上に前記駆動ピニオンがそれぞれ配置されて互いに対向することを特徴とする請求項2に記載の建設装置。
【請求項12】
前記スライドが少なくとも2個の接続部材を有し、その手段によって、前記2枚の前面プレートが前記2個の駆動ピニオンの上方および下方の両方に接続されていることを特徴とする請求項11に記載の建設装置。

【図1】
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【公開番号】特開2006−169955(P2006−169955A)
【公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−354618(P2005−354618)
【出願日】平成17年12月8日(2005.12.8)
【出願人】(502407107)バウアー マシーネン ゲーエムベーハー (48)
【Fターム(参考)】