説明

弗素樹脂繊維からなる織布を用いた外装用障子

【課題】建屋の外装用障子の耐水性、耐候性、不燃性、撥水性を大きくすること。
【解決手段】弗素樹脂中4弗化樹脂のPFA,FEP,ETFEおよびポリ弗化ビニリデンPVdFのうちいずれか1つを選んで、弗素樹脂繊維を紡糸し、該弗素樹脂繊維から織布1を織成し、該織布1を障子枠2に張設した、弗素樹脂繊維からなる織布を用いた外装用障子。

【考案の詳細な説明】
【0001】
【考案の属する技術分野】
弗素樹脂繊維を用いた外装用障子。
【0002】
【従来技術】
建築物における外装用の障子は、一般に、芯棒に和紙を貼り、製作されているが、耐水、耐候性などが弱いため、雨露に当たるところには使用できない。
【0003】
また和紙に樹脂加工を行なって、耐水性を付与する方法も試みられているが、長期間の使用に耐えないという問題点を残している。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
耐水性、耐候性、不燃性、撥水性の大きい外装用障子を得ること。
【0005】
【技術的手段】
弗素樹脂中4弗化樹脂のPFA,FEP,ETFEおよびポリ弗化ビニリデンPVdFのうちいずれか1つを選んで、弗素樹脂繊維を紡糸し、該弗素樹脂繊維から織布1を織成し、該織布1を障子枠2に張設した、弗素樹脂繊維からなる織布を用いた外装用障子。
【0006】
【考案の効果】
(a) 弗素樹脂繊維からなる織布1は撥水性があるため、耐水性が大きいだけでなく不燃性でもある。
【0007】
(b) 汚水が織布1表面に付着しても雨水により簡単に落とされるので、常時清潔を保つ。
【0008】
(c) 織布1は通気性があるため、室内の空気が清浄を保つ。
【0009】
【実施の形態】
以下、図1,2,3について本考案の実施の形態について説明する。
図面において1は織布、2は障子枠、3は織布取付部、4は織布押えである。
【0010】
本考案に用いられる弗素樹脂繊維は、過ふっ化アルコキシPFA,4−6ふっ化FEP,4−6ふっ化ETFEあるいは2ふっ化PVdFのいづれか1つの弗素樹脂を選択し紡糸される。
【0011】
紡糸される弗素樹脂繊維が小径の場合たとえば5〜50デニールの長繊維の場合は4〜30本の弗素樹脂繊維を100〜300デニールの撚糸とする。また一般に伸度30〜70%に設定し、織布1を織成する。
【0012】
また紡糸の直径が50〜200デニールの場合は単糸または2本撚りとして、織布1を織成する。ただし、伸度は前記と同様30〜70%に設定する。織布1は一般に平織りあるいは綾織りに織成される。
【0013】
かくして得られた織布1は図1に示すように、障子枠2に張設される。図1のように障子枠2の四周には、織布取付部3が囲撓しており、織布1はこの織布取付部3にその四周が固定される。織布1の四周縁は織布押え4で図2に示すように障子枠2に固定される。
【0014】
織布1を弗素樹脂繊維は伸度30〜70%に設定してあるので、その四周縁を織布取付部4に固定すると、障子枠2上面に張設されることになる。この結果適当な硬度を保つことができる。
【0015】
かくして得られた外装用障子は撥水性を有するため、雨露に当たっても特に水分を室内に誘導することはない。
さらに汚れが付着しても、雨水によりその汚れは自動的に落とされる。
【0016】
図4、図5は芯棒5を障子枠2に取付けて、織布1に膨らみを持たせた場合を示す。膨らみを持たせることにより織布1がビンと張って撥水性がさらに有効となる傾向がある。芯棒5は図4▲a▼のように障子枠2の対向線上に交叉させる場合と、中央線上に交叉させる場合が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本考案障子の分解斜視図、
【図2】 同じく断面図、
【図3】 同じく平面図、
【図4】 芯棒5を設けるときの断面図、
【図5】▲a▼▲b▼ 芯棒5の取付け方を示す。
【符号の説明】
1:織布、2:障子枠、3:織布取付部、4:織布押え、5:芯棒。

【実用新案登録請求の範囲】
【請求項1】 弗素樹脂中4弗化樹脂のPFA,FEP,ETFEおよびボリ弗化ビニリデンPVdFのうちいずれか1つを選んで、弗素樹脂繊維を紡糸し、該弗素樹脂繊維から織布1を織成し、該織布1を障子枠2に張設した、弗素樹脂繊維からなる織布を用いた外装用障子。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図3】
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【図5】
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【登録番号】第3043201号
【登録日】平成9年(1997)8月27日
【発行日】平成9年(1997)11月18日
【考案の名称】弗素樹脂繊維からなる織布を用いた外装用障子
【国際特許分類】
【評価書の請求】未請求
【出願番号】実願平9−4907
【出願日】平成9年(1997)5月8日
【出願人】(000222428)東洋ポリマー株式会社 (2)