説明

往復式電気かみそり

【課題】ユニット部を左右揺動可能に支持する場合にその支持構造を単純にし、部品点数を減らし、組立作業性を良くし、ヘッド部の皮膚への密着性を向上させ、剃り味を向上させる。
【解決手段】外刃76および内刃54と、モーター24と、駆動機構44とを一体化したユニット部20を左右へ揺動可能とした往復式電気かみそりにおいて、モーター24を前後から挟む前後一対のピボット部80でユニット部20をグリップ部10に支持すると共に、外刃76および内刃54と駆動機構44を含むヘッド部22をモータ24に対して前後揺動可能に支持した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、外刃および内刃と、モーターと、駆動機構とを一体化したユニット部をグリップ部に左右揺動可能に保持した往復式電気かみそりに関するものである。
【背景技術】
【0002】
電池などの電源部を収容するグリップ部に、外刃と内刃とモーターと駆動機構とを一体化したユニット部を沈み込み可能に支持した往復式電気かみそりが公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3945376号公報
【0004】
【特許文献2】特開平10−43443号公報
【0005】
特許文献1および2には、上向きに付勢した左右2本ずつの支持脚でユニット部を上下動可能かつ左右方向に傾動可能に支持するものが示されている。例えば外刃の右端が下向きに押込まれるとユニット部の全体が右側に傾き、右側へ揺動する。同様に外刃の左端が下向きに押込まれればユニット部の全体が左側へ傾くものである。
【0006】
また特許文献2には、2つの外刃を保持する外刃ホルダーの上部を水平な左右一対のピンで前後揺動可能に支持する一方、2つの内刃をそれぞれ独立に上向きに付勢したものが示されている。この場合には、外刃ホルダーの前後揺動に伴って2つの外刃が上下動するものである。また内刃を往復させる内刃の駆動機構は、モーター側に保持されていて外刃ホルダーと共に揺動するものではない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記従来のものはいずれも4本の支持脚を上向きにコイルばねで付勢し、ユニット部をこの支持脚の上端に当接させたものである。このため支持脚やコイルばねなどを含むユニット部の支持構造が複雑で部品点数が増え、組立ての作業性が悪いという問題があった。
【0008】
また往復式電気かみそりでは、ヘッド部が左右に揺動するだけでなく前後にも揺動するようにして、外刃と皮膚(髭剃り面)との密着性を良くするのが望ましい。前記特許文献2には外刃ホルダーが前後に揺動するものが示されてはいるが、内刃や内刃の駆動機構は前後に揺動しないために外刃の前後揺動が円滑でないという問題がある。
【0009】
この発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、ユニット部を左右揺動可能に支持する場合にその支持構造が単純になり、部品点数が減り、組立作業性が良く、さらにヘッド部の前後揺動が円滑になって皮膚との密着性が向上し、剃り味を向上させることができる往復式電気かみそりを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明によればこの目的は、略半円筒状の水平な外刃および外刃の内面に下方から摺接する内刃と、モーターと、このモーターによって内刃を往復駆動する駆動機構とを一体化したユニット部を備え、前記ユニット部を左右へ揺動可能とした往復式電気かみそりにおいて、前記モーターを前後から挟む前後一対のピボット部で前記ユニット部をグリップ部に支持すると共に、前記外刃および内刃と前記駆動機構を含むヘッド部をモータに対して前後揺動可能に支持したことを特徴とする往復式電気かみそり、により達成される。
【発明の効果】
【0011】
ユニット部のモータを前後から挟む前後一対のピボット部で支持するから、ユニット部の支持構造が非常に簡単であり、部品点数が非常に少なく、組立て作業性が良い。また外刃と内刃と駆動機構を含むヘッド部をユニット部のモータに対して前後揺動可能に支持したから、ヘッド部の前後揺動が円滑であり、皮膚への密着性が向上し剃り味が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の一実施例を示す外観斜視図
【図2】グリップ部を分解した斜視図
【図3】グリップ部の後ケースを外して内部構造を示す斜視図
【図4】中央縦断側面図
【図5】ユニット部の中央縦断正面図
【図6】図5におけるVI-VI線断面図
【図7】駆動機構の分解斜視図
【図8】ヘッド部の分解斜視図
【発明を実施するための形態】
【0013】
ユニット部を支持するピボット部はグリップ部の内面に設けてもよいが、グリップ部の組付けと同時にピボット部の組立てを行うのは作業性が悪い。そこでグリップ部を前後割りとしてその内側にグリップ部のケースとは別にモーターホルダーを前ケースに保持可能(あるいは仮止め可能)とし、このモーターホルダーと前ケースとでモーターを前後から挟んでピボット支持する構造が望ましい(請求項2)。このようにすれば、後ケースを開いた状態でユニット部を前ケースとモーターホルダーとに挟んで予備組立てし、その後で後ケースを固定すればよい。
【0014】
ユニット部には直立位置(復帰位置)に復帰させるばねを設けるのがよい。このばねは、モーターホルダーにピボット部より下方に水平方向に長い長窓を形成し、この長窓内に進入する突出片をモーター(モーターと一体の部分、例えばモーターケース)に突設し、この突出片を左右から挟むコイルばねを長窓内に装填すればよい(請求項3)。すなわちモーターホルダーでモーターのピボット部を前後から挟んだ状態でモーターホルダーを前ケースに仮止めし、モーターホルダーの長窓にコイルばねを装填し、その後で後ケースを被せて前・後ケースを固定すればよいので組立性がよい。この時モーターホルダーも後ケースと共締めすればよい。
【0015】
モータに対して前後揺動可能に支持するヘッド部は、モーターに対して前後揺動可能な揺動ケースを設け、この揺動ケースに駆動機構を収容し、かつここに外刃を上下動可能に保持する外刃ケースおよび内刃を上向きに付勢しつつ保持する内刃ホルダーとを設けるのがよい(請求項4)。このように駆動機構を含めてヘッド部全体を揺動ケースに収容して前後揺動可能とするから、前後揺動が円滑である。
【0016】
この揺動ケースは、モーターを装填するモーターケースから起立させた左右一対の支持腕に前後揺動可能に保持する。そしてこの支持部に線ばねの上部を固定し、線ばねの下部を揺動ケースに係合させて揺動ケースを(すなわちヘッド部を)復帰位置に復帰させればよい(請求項5)。ここに支持腕は、モーターケースと一体の部材、例えばヘッド底板から起立するものであってもよい。
【0017】
線ばねは、例えば略山形に折曲してその中央(山頂)の折曲部を支持部に回動規制した状態で固定し、両端部を下方に延ばしてそれぞれ独立して揺動ケースに係合させてそれぞれ揺動ケースを前後方向に押すように復帰習性を付与する。この場合、線ばねの中央部は、支持部に設けた前後一対の小孔に両端部を通してから下方に折曲することにより、支持部に固定できる。また左右一対の支持部は互いに左右方向外側(反対向面側)に付勢された板ばねで形成し、揺動ケースの支持部を弾性的に挟むようにするのがよい(請求項6)。
【0018】
従来より揺動ケースを前後方向に復帰させるばねとしてトーションコイルばねを用い、このコイルばねの中央のコイル部分を支持腕に設けたばね受けボスに巻き掛けたものが公知である(例えば特開平6-335575)。しかしコイルばねはばね材の巻き数によってコイル部分の厚さが増えることになる。このため支持腕と揺動ケース側の支持部(タワー部)との間隙が広くなり、ヘッド部の大型化を招く。またコイルばねの両端は揺動ケースを貫通して本体側(グリップ側あるいはモーター、モーターケース、ヘッド底板側)に設けた長孔に係止する必要があるため、コイルばねが大型になり構造が複雑になる。
【0019】
これに対して本願の請求項6の発明によればトーションコイルばねに代えて略山形の線ばねを用いるので、線ばねの収容間隙を狭くでき、ヘッド部の小型化が可能である。また線ばねの両端は本体側(グリップ部)に係止する必要がないので、線ばねの小型化と構造の簡素化が可能である。なおこの線ばねを用いた請求項5,6の構成は、ユニット部をグリップ部に固定してヘッド部を前後のみに揺動可能にしたものにも適用でき、前記した効果が得られるものである。
【0020】
本発明ではユニット部をグリップ部に対して左右揺動可能にピボット支持したから、電気かみそり全体を防水構造にするためには、ユニット部のモーターと、グリップ部の電源部とを別々に液密にシールする必要が生じる。モーターと電源部を別々にシールした構造は前記特許文献1(特許第3945376号)に開示されているが、これは予めシールしたリニヤモーターをグリップ部から突出したヘッド部に収容し、グリップ部を前後割りのケースとして前ケースと後ケースの間にシールを挟んで接合し、内部に電源部を収容するものである。これに対して本願発明ではユニット部のモーターをグリップ部にピボット支持するため、前・後ケースでシールしたのではシール材の取付けとピボット部の組立てとを同時に行う必要が生じ作業性が悪く、防水の信頼性が悪くなる。
【0021】
そこで本発明ではモーターをモーターケースに液密に装填する一方、電源部はグリップ部の前ケースとこの前ケースに固定されるインナーカバーとの間に液密に装填する構造とした(請求項7)。このため前ケースと後ケースとの接合部をシールする必要が無くなり、ピボット部の組立性が向上し、防水の信頼性が向上する。
【実施例1】
【0022】
図1〜3において符号10はグリップ部であり、それぞれ略シェル状の前ケース12と後ケース14を周縁で重ね合わせて接合したものである。すなわち前・後ケース12、14は、左右側縁に沿って3本ずつのビス(図示せず)で結合される。前・後ケース12、14の左右側面には、接合面やビスなどを目隠しするためのカバー16(図1に右側だけ表れている。)が嵌め込まれている。すなわちカバー16の内面には適宜数の係合爪(図示せず)が一体成形され、これらの係合孔を前・後ケース12、14に係合させる。
【0023】
20はユニット部であり、ヘッド部22とモーター24とを一体化したものである。ヘッド部22は後記する外刃76、内刃54、駆動機構44を含む。モーター24は縦に長い略円柱状でありその上面に回転軸26が突出している(図4〜6)。モーター24は、上端が開き下端が閉じた筒状のモーターケース28に装填されている。モーターケース28の上端開口にはヘッド底板30がシール材を挟んで固定されている。回転軸26はこのヘッド底板30から上方に突出し、両者の間にシール材が装着されている。この結果モータ24はモーターケース28とヘッド底板30とに液密に装填される。モーターケース28の底面からはモーターリード線32が延びている。なお以下モーター24は、モーターケース28、ヘッド底板30と一体であるから、これらを含めて単にモーター24とも言う。
【0024】
ヘッド底板30は左右に長い略杯状であって、その内部には左右一対の支持腕34、34が立設されている。これらの支持腕34、34は図7に示すように左右方向に弾力性を持った板ばねであり、これらは後記する揺動ケース36側のタワー部62に密着するように左右方向外側に向かって付勢されている。
【0025】
揺動ケース36は中央が上下方向に開いた揺動ケース底板40と揺動ケース上板42を重ねて一体化したものであり、これらの間に駆動機構44を保持する。駆動機構44は左右両端が揺動ケース下板40と上板42の間に保持された2つのオシレータ46、48を持つ。オシレータ46、48は、モーター24の回転軸26に固定したクランク状のカム軸26Aに係合して、互いに逆位相で左右に振動する。オシレータ46、48の上面にはコイルばねによって上向きに付勢された内刃ホルダー50、52が上下動可能に取付けられている。これら内刃ホルダー50、52にそれぞれ2つずつの内刃54が保持されている。4つの内刃54のうち3つ(54)は通常の半円筒状のものであり、他の1つ(54A、図6)はくせ髭用トリマーであって後記する外刃76に組込まれている。
【0026】
揺動ケース上板42の上面にはシール材56を挟んでシール押え板58が取付けられる。シール材56は揺動ケース36の開口とオシレータ46、48との間を液密にシールする。
【0027】
揺動ケース36には前記ヘッド底板30に固定した支持腕34が通る前後に長い長孔60(60A、60B)が左右一対形成されている。これら長孔60、60の左右方向外側の縁に沿ってタワー部62、62が起立している。前記支持腕34を長孔60に下方から進入させて揺動ケース36をヘッド底板30に装着する。この時、図7に示すピン64、64を支持腕34のピン孔34Aとタワー部62のピン孔62Aに内側から挿入し、その先端のピン孔62Aの外側に座金66およびEリング68を取付け、ピン64の抜け止めとする。この結果揺動ケース36はピン64を中心にして前後に挿動する。すなわちピン64はヘッド部22の前後揺動の支点となる。
【0028】
支持腕34にはピン孔34Aの下方に線ばね70の上部が固定され、線ばね70の両端が下方に伸びている。すなわち線ばね70は略山形に折曲され、両端を支持腕34に前後一対設けた小孔に内側から挿入し両端を下方へ折曲したものである。なお実際には線ばね70はばね鋼であるため、予め所定型状に形成しておいて小孔に装着する。この線ばね70の下端は揺動ケース36側、すなわちタワー部62の内面に形成した段部62B(図7)に係止する。このため揺動ケース36の前後揺動に伴い、線ばね70の一方の下端が段部62Bにより圧縮され、揺動ケース36に中央位置への復帰力を発生する。
【0029】
図8において、72は外刃ケース、74は外刃カバーである。外刃ケース72には4つの外刃76が上下動可能に保持される。ここに外刃76のうち3つ(76)は通常の半円筒状のものであり、他の1つ(76A)はくせ髭用トリマ刃である。なお外刃76Aおよびその隣りの外刃76、76は外刃ケース72に装着したコイルばねによって上向きに付勢されている。
【0030】
外刃ケース72は予め内刃54を取付けた揺動ケース36に外刃カバー74と共に装着される。外刃カバー74は揺動ケース36の左右両面に取付けたロックボタン78、78によりロックされ、このボタン78を押込むことによりロックを解除して外刃カバー74を取外すことができる。
【0031】
次にユニット部20をグリップ部10にピボット支持する構造を説明する。ユニット部20のモーター24(モーターケース28)上部には、前後面に突出する突部80、80が形成され、これら突部80、80がユニット部20を左右揺動可能に支持するピボット部となっている。突部80、80には防振ゴム82、82(図4)が被されている。グリップ部10の前ケース12の内面には、モータ24(28)の前面の突部80および防振ゴム82が係入する凹部が形成されている。
【0032】
84はモーターホルダーである。モーターホルダー84はモーター24(モーターケース28)の後面に装着され、その上部は突部80を覆っている。モーターホルダー84にはモーター24(28)の後面の突部80および防振ゴム82が係入する凹部が形成されている。このモーターホルダー84は図2に示すように、モーター24の上部を跨いで、グリップ部10の前ケース12に仮保持される。すなわち後ケース14を前ケース12に固定するためのビスを螺入するボス部86、86が前ケース12側に形成され、これらのボス部86、86に係合する半円筒状凹部88をこのモーターホルダー84に形成した。
【0033】
従ってモーター24(28)の突部80、80を前ケース12の凹部およびこのモーターホルダー84の凹部に位置合わせしつつ、モーターホルダー84の半円筒状凹部88を前ケース12のボス部86に係合させてモーターホルダー84を仮止めする。
【0034】
またモーターケース28の後面には、ピボット部となる突部80の下方に位置する突出片90が形成されている。一方モーターホルダー84にはこの突出片90が進入する長窓92がほぼ水平に形成されている。そしてモーターホルダー84を装着した状態で、突出片90を左右両側から挟んで長窓92内にコイルばね94、94を縮装する。このコイルばね94、94は、ユニット部20を左右へ揺動可能としつつ直立位置(中央位置)への復帰力を付与する。
【0035】
図2、3において96はインナーカバーであり、前ケース12の下部に取付けられる。このインナーカバー96と前ケース12の間に、電池98(図4)、配線基板100、警告表示灯102等を含む電源部104を液密に収納する。なお図1、4に明らかなように、前ケース12の前面には装飾板106が取付けられ、この装飾板106には電源スイッチ108が取付けられている。またこの装飾板106の下部で警告表示灯102を被う部分には透光性のコーティング処理が施され、警告表示灯102の充電警告表示が外部から目視可能となっている。
【0036】
電源部104を防水するインナーカバー96を取付けた後、モーター24のモーターリード線32を十分な長さの余裕をもって電源部104に接続する。そして後ケース14を前ケース12に重ねて6本のビスで固定する。この際モーターホルダー84が後ケース14の固定用ビスにより共締めされて固定される。
【0037】
この後ケース14にはキワ剃り刃110が起倒可能に取付けられている。このキワ剃り刃110は、上下動する操作子112を上方へスライドさせることによって図4で上部を支点にして外側に開く。この時キワ剃り刃110の可動刃110A(図4)が駆動レバー114(図4、6)に係合する。すなわち駆動レバー114はモーター24の回転軸26後方でヘッド底板30に垂直な支持ピン116で保持され、その前端(回転軸26側の一端)はクランク状カム軸26Aのカムに係合し、その後端はヘッド底板30の後縁に設けた切欠き118に臨んでいる。駆動レバー114の後端には上方および後方に開いた凹部114Aが形成され、前記キワ剃り刃110を開いた時にその可動刃110Aの上端(図4)に設けた球状の係合部110Bがこの凹部114Aに係入する。
【0038】
このためモーター24の起動により駆動レバー114が支持ピン116を支点にして振動しキワ剃り刃110の可動刃110Aが往復振動する。またキワ剃り刃110を収納すれば、可動刃110Aの係合部110Bが駆動レバー114の凹部114Aから脱出し、可動刃110Aは静止する。
【0039】
このようにユニット部20のモータ24を、後ケース14を開いた状態のグリップ部10に上方から入れ、前ケース12とモーターホルダー84でピボット支持した状態で後ケース14を前ケース12に固定する。さらにグリップ部10の左右側面にカバー16(図1)を嵌め込んでおく。
【0040】
このように組み立てたこの電気かみそりは外刃76を皮膚へ押し当てて左右に移動すれば、ユニット部20はピボット部となる突部80を中心にして左右に揺動する。また電気かみそりを上下・前後に移動すれば、ヘッド部22が上下・前後に揺動する。このため外刃76を皮膚に密着させつつ移動でき、滑らかな剃り味が得られる。ここに左右方向の揺動と前後・上下方向の揺動に対する復帰力は別々のばね、すなわちコイルばね94、94と、線ばね70により別々に設定できるから、復帰力の設定自由度が増える。
【符号の説明】
【0041】
10 グリップ部
12 前ケース
14 後ケース
20 ユニット部
22 ヘッド部
24 モーター
26 回転軸
26A カム軸
28 モーターケース
30 ヘッド底板
34 支持腕
36 揺動ケース
44 駆動機構
46、48 オシレーター
50、52 内刃ホルダー
54 内刃
62 タワー部
64 ピン(ヘッド部の前後揺動支点)
70 線ばね
76 外刃
80 突部(ピボット部)
82 防振ゴム
84 モーターホルダー
90 突出片
92 長窓
94 コイルばね
96 インナーカバー
98 電池
104 電源部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
略半円筒状の水平な外刃および外刃の内面に下方から摺接する内刃と、モーターと、このモーターによって内刃を往復駆動する駆動機構とを一体化したユニット部を備え、前記ユニット部を左右へ揺動可能とした往復式電気かみそりにおいて、
前記モーターを前後から挟む前後一対のピボット部で前記ユニット部をグリップ部に支持すると共に、前記外刃および内刃と前記駆動機構を含むヘッド部をモータに対して前後揺動可能に支持したことを特徴とする往復式電気かみそり。
【請求項2】
グリップ部は、前後割りの前ケースおよび後ケースと、後ケースの内側にあって前ケースに保持可能なモーターホルダーとを備え、モーターを支持するピボット部はモーターと前ケースとの間およびモーターとモーターホルダーとの間に配設されている請求項1の往復式電気かみそり。
【請求項3】
モーターホルダーにはピボット部の下方に水平な長窓が形成され、モーターの後面にはこの長窓内に進入して左右に移動可能な突出片が突設され、前記長窓内には前記突出片を左右両側から挟んでユニット部を左右方向の復帰位置へ復帰させるコイルばねが装填されている請求項2の往復式電気かみそり。
【請求項4】
ヘッド部はモーターに対して前後揺動可能な揺動ケースを備え、前記揺動ケースに駆動機構を収容すると共に、この揺動ケースに外刃を上下動可能に保持する外刃ケースおよび内刃を上向きに付勢しつつ保持する内刃ホルダーを保持した請求項1の往復式電気かみそり。
【請求項5】
モーターはモーターケースに装填され、揺動ケースは前記モーターケースから起立する左右一対の支持腕に前後揺動可能に保持され、前記支持腕には線ばねの上部が固定され、前記線ばねの下部が前記揺動ケースに係合して揺動ケースを復帰位置に復帰させる請求項4の往復式電気かみそり。
【請求項6】
各支持腕には揺動ケースに立設した左右一対のタワー部を前後揺動可能に保持すると共に、各支持腕は前記タワー部に弾接する向きに付勢され、線ばねは山形に折曲されて両端部を支持腕に設けた前後2つの小孔に通してから下方へ折曲され揺動ケースに係合している請求項5の往復式電気かみそり。
【請求項7】
モーターはモーターケースに液密に装填され、モーターの電源部はグリップ部の前ケースとこの前ケースに固定されるインナーカバーとの間に液密に装填されている請求項1の往復式電気かみそり。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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