説明

微生物の検出および分析に使用するための微生物改変核酸

本発明は、微生物の検出および分析に使用するための、いくつかの微生物の誘導核酸または改変核酸の配列を提供する。この誘導核酸は、アデノシン(A)、グアノシン(G)、T(チミン)およびU(ウラシル、または、A、GもしくはTではない他の何らかの塩基もしくは塩基様物質)の塩基を含有する。微生物核酸が、メチル化したシトシン(C)または他のC変化体を含有していなければ、全てのCはUに変換される。誘導核酸中のUがTで置換された配列を増幅させると、対応する未改変の微生物核酸の配列と同じ総塩基数を有するが、A、GおよびTの3塩基のみの組合せとなっている改変配列が生じる。このプロセスの結果として、元のdsDNAの上鎖および下鎖から誘導された核酸は、もはや相補的ではなく、改変された微生物配列は、微生物の検出および分析で使用するために、ゲノムの相対的な複雑性が低下している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、微生物の検出および分析に使用するための改変核酸に関する。
【背景技術】
【0002】
特定の核酸分子の検出には、現時点でいくつかの手順が利用可能である。こうした手順は、通常は標的核酸と核酸プローブとの間の配列依存的なハイブリダイゼーションによるものであり、核酸プローブの長さは、短鎖オリゴヌクレオチド(20塩基以下)から何キロベース(kb)もの配列まで多岐にわたりうる。
【0003】
核酸配列の集団の中から特定の配列を増幅するために最も広く使用されている方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法(Dieffenbach,C and Dveksler,G.編、PCR Primer:A Laboratory Manual、Cold Spring Harbor Press、Plainview NY)である。この増幅方法では、相補DNA鎖上の、増幅対象領域のいずれかの末端にある、一般に長さが20から30ヌクレオチドを使用して、変性一本鎖DNA上でDNA合成を開始する。熱安定性のDNAポリメラーゼを使用した、変性、プライマーハイブリダイゼーション、およびDNA鎖合成の連続サイクルにより、プライマーで挟まれた配列の指数関数的増幅が可能になる。最初に逆転写酵素を用いた複製を行うことによりRNA配列を増幅し、相補的DNA(cDNA)の複製物を作製できる。増幅DNA断片は、ゲル電気泳動、標識プローブを用いたハイブリダイゼーション、引き続いての同定(酵素結合アッセイなどによる)を許容するタグ付きプライマーの使用、および標的DNAとハイブリダイゼーションするとシグナルを発生する蛍光タグ付きプライマーの使用(例えば、Beacon and TaqManシステム)といった多様な手段により検出できる。
【0004】
特定のヌクレオチド配列の検出および増幅のためには、PCR以外にも、他の多様な手法が開発されている。その一例は、リガーゼ連鎖反応(1991、Barany,F.ら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88、189〜193)である。
【0005】
別の例は等温増幅であり、1992年に最初に記載され(Walker GT、Little MC、Nadeau JG and Shank D、Isothermal in vitro amplification of DNA by a restriction enzyme/DNA polymerase system、PNAS 89:392〜396(1992))、鎖置換増幅(SDA)と名付けられた。それ以降、他のいくつかの等温増幅技術が記載されており、その中には、RNAポリメラーゼを用いて、対応するゲノムDNAではなくRNA配列を複製する、転写介在増幅(TMA)および核酸配列をベースにした増幅(NASBA)も包含される(Guatelli JC、Whitfield KM、Kwoh DY、Barringer KJ、Richmann DD and Gingeras TR、Isothermal,in vitro amplification of nucleic acids by a multienzyme reaction modeled after retroviral replication、PNAS 87、1874〜1878(1990):Kievits T、van Gemen B、van Strijp D、Schukkink R、Dircks M、Adriaanse H、Malek L、Sooknanan R、Lens P、NASBA isothermal enzymatic in vitro nucleic acid amplification optimized for the diagnosis of HIV−1 infection、J Virol Methods、1991 Dec;35(3):273〜86)。
【0006】
DNAベースの等温での手法としては他に、DNAポリメラーゼが環状の鋳型に向けたプライマーを伸長させるローリングサークル増幅(RCA)(Fire A and Xu SQ、Rolling replication of short circles、PNAS 92、4641〜4645(1995))、標的検出用に環状プローブを使用する分枝増幅(RAM)(Zhang W、Cohenford M、Lentrichia B、Isenberg HD、Simson E、Li H、Yi J、Zhang DY、Detection of Chlamydia trachomatis by isothermal ramification amplification method:a feasibility study、J Clin Microbiol、2002 Jan;40(1):128〜32)、また、より新しいところでは、熱の代わりにヘリカーゼ酵素を使用してDNA鎖をほどくヘリカーゼ依存性等温DNA増幅(HDA)(Vincent M、Xu Y、Kong H、Helicase−dependent isothermal DNA amplification、EMBO Rep、2004 Aug;5(8):795〜800)が挙げられる。
【0007】
最近、等温でのDNA増幅方法が記載されている(Walker GT、Little MC、Nadeau JG and Shank D、Isothermal in vitro amplification of DNA by a restriction enzyme/DNA polymerase system、PNAS 89:392〜396(1992)。伝統的な増幅手法は、増幅反応のサイクルごとに標的分子の変性再生サイクルを繰り返すことによるものである。DNAの熱処理によりある程度DNA分子のせん断が生じることから、発達中の胚盤胞由来の少数の細胞からのDNA単離などにおいて、または、とりわけ、組織切片、パラフィンブロックおよび古代のDNA標本などでDNAがすでに断片化された形態である場合において、DNAが限られていると、こうした加熱冷却サイクルは、DNAをさらに損傷し増幅シグナルを損失する結果をまねきかねない。等温法は、さらなる増幅用の鋳型として役立てるための一本鎖分子の作製を、鋳型DNAの変性を連続させることによるのではなく、特定の制限エンドヌクレアーゼにより定温で酵素的にDNA分子に切れ目を入れることにより行うものである。
【0008】
鎖置換増幅(SDA)と名付けられた手法は、半修飾DNAの非修飾鎖に切れ目を入れる特定の制限酵素の能力と、下流の鎖を伸長し置換する5'−3'エキソヌクレアーゼ欠損ポリメラーゼの能力とによるものである。そして、センス反応から鎖置換されたものがアンチセンス反応用の鋳型として役立つという形でセンス反応とアンチセンス反応とを連動させることにより、指数関数的な増幅が達成される(Walker GT、Little MC、Nadeau JG and Shank D、Isothermal in vitro amplification of DNA by a restriction enzyme/DNA polymerase system、PNAS 89:392〜396(1992))。このような手法は、ヒト結核菌(Walker GT、Little MC、Nadeau JG and Shank D、Isothermal in vitro amplification of DNA by a restriction enzyme/DNA polymerase system、PNAS 89:392〜396(1992)、HIV−1、Hepatitis CおよびHPV−16 Nuovo G.J.、2000)、クラミジアトラコマチス(Spears PA、Linn P、Woodard DL and Walker GT、Simultaneous Strand Displacement Amplification and Fluorescence Polarization Detection of Chlamydia trachomatis、Anal.Biochem.247:130〜137(1997)を首尾よく増幅するために使用されている。
【0009】
これまでのSDAの使用は、修飾されたホスホロチオエートヌクレオチドに依存しており、修飾された鎖上では酵素による切断が起こらない半ホスホロチオエートDNA二本鎖を作製することで、酵素による消化ではなく酵素によるニッキングを生じさせて置換反応を進めるものであった。しかし最近では、いくつかの「ニッカーゼ」酵素が設計されている。こうした酵素は、伝統的な様式でDNAを切断するのではなく、DNA鎖の一方に切れ目を生じさせる。「ニッカーゼ」酵素としては、N.Alw1(Xu Y、Lunnen KD and Kong H、Engineering a nicking endonuclease N.Alw1 by domain swapping、PNAS 98:12990〜12995(2001)、N.BstNB1(Morgan RD、Calvet C、Demeter M、Agra R、Kong H、Characterization of the specific DNA nicking activity of restriction endonuclease N.BstNBI.Biol Chem.、2000 Nov;381(11):1123〜5)およびMly1(Besnier CE、Kong H、Converting MlyI endonuclease into a nicking enzyme by changing its oligomerization state、EMBO Rep、2001 Sep;2(9):782〜6、Epub 2001 Aug 23)が挙げられる。このような酵素の使用により、上述のようにしてSDA手順は簡素化されると考えられる。
【0010】
また、SDAは、熱安定性制限酵素(Ava1)と熱安定性エキソポリメラーゼ(Bstポリメラーゼ)との組合せの使用により改善されてきた。この組合せは、反応の増幅効率を10倍増幅から1010倍増幅に増やすことが示されているため、この手法を用いると、唯一単独の複製分子を増幅することが可能である。熱安定性ポリメラーゼ/酵素の組合せを用いた結果生じる増幅係数は、ほぼ10である(Milla M.A.、Spears P.A.、Pearson R.E.and Walker G.T.、Use of the Restriction Enzyme Ava1 and Exo−Bst Polymerase in Strand Displacement Amplification Biotechniques、1997、24:392〜396)。
【0011】
これまでのところ、全ての等温DNA増幅手法は、最初の鋳型である二本鎖DNA分子を増幅開始前に変性させることが必要である。また、増幅は、各プライミング事象から一度開始されるのみである。
【0012】
直接検出のためには、標的核酸は、ゲル電気泳動により大きさを基準にして分離してから、標的配列に相補的なプローブとハイブリダイゼーションを行う前に固相支持体に移す(サザンブロッティングおよびノーザンブロッティング)のが最も一般的である。このプローブは天然の核酸であってもよく、またはペプチド核酸(PNA)もしくはロック核酸(LNA)もしくはインターカレーティング核酸(INA)などの類似体であってもよい。このプローブを直接標識(例えば32Pで)してもよいし、または間接的な検出手順を使用してもよい。間接的な手順は、通常はビオチンまたはジゴキシゲニンなどの「タグ」をプローブ中に組み込むことによるもので、こうすることでこのプローブが、酵素に結合した基質の変換または化学発光などの手段により検出される。
【0013】
核酸の直接検出のために広く使用されている別の方法は、「サンドイッチ」ハイブリダイゼーションである。この方法では、捕獲プローブを固相支持体に結合させ、溶液中の標的核酸と、結合しているプローブとをハイブリダイズさせる。結合していない標的核酸を洗い流してから、標的配列とハイブリダイズする第二のプローブを用いて、結合している核酸を検出する。検出は、上に概要を述べたような直接的または間接的な方法を用いてよい。そのような方法の例としては、サンドイッチハイブリダイゼーションの原理を使用した例である「分枝DNA」シグナル検出システム(1991、Urdea,M.S.ら、Nucleic Acids Symp.、Ser.24、197〜200)が挙げられる。核酸配列の直接検出のために核酸ハイブリダイゼーションを使用する分野で急速に拡大しているのは、DNAマイクロアレイの分野である(2002、Nature Genetics、32、[Supplement];2004、Cope,L.M.ら、Bioinformatics、20、323〜331、2004、Kendall,S.L.ら、Trends in Microbiology、12、537〜544)。このプロセスでは、短鎖オリゴヌクレオチド(典型的にはAffymetrixのシステムで25mer)から、より長いオリゴヌクレオチド(典型的にはApplied BiosystemsおよびAgilentのプラットフォームで60mer)、また、cDNAクローンなどのさらに長い配列まで多岐にわたりうる個々の核酸種を、格子パターン中の固相支持体に固定させるか、または固相支持体上でフォトリソグラフィー的に合成させる。次に、タグを付けた核酸、または標識した核酸の集団をアレイとハイブリダイズさせてから、アレイ中の各スポットへのハイブリダイゼーションのレベルを定量化する。ハイブリダイゼーションには、化学発光など他の検出システムを採用することもできるが、最も一般的には、放射能標識または蛍光標識した核酸(例えばcRNAまたはcDNA)を使用する。
【0014】
核酸配列の直接検出のために核酸ハイブリダイゼーションを使用する分野で急速に拡大しているのは、DNAマイクロアレイの分野である(Young RA、Biomedical discovery with DNA arrays、Cell 102:9〜15(2000)、Watson A、New tools、A new breed of high tech detectives、Science 289:850〜854(2000))。このプロセスでは、オリゴヌクレオチドから、相補的DNA(cDNA)クローンなどのより長い配列まで多岐にわたりうる個々の核酸種を、格子パターン中の固相支持体に固定させる。次に、タグを付けた核酸または標識した核酸の集団をアレイとハイブリダイズさせてから、アレイ中の各スポットとのハイブリダイゼーションのレベルを定量化する。ハイブリダイゼーションには、他の検出システムも採用されたが、最も一般的には、放射能標識または蛍光標識した核酸(例えばcDNA)が使用された。
【0015】
細菌、酵母および真菌といった微生物の検出のための伝統的な方法としては、選択的な栄養培地上で微生物を培養してから、従来の光学顕微鏡下で見られるような大きさ、形状、胞子産生、生化学反応または酵素反応などの性質および特異的染色性(グラム染色など)に基づいて微生物を分類することが挙げられる。ウイルス種は、特殊化した組織または細胞中で生育した後で、電子顕微鏡法により決定したその構造および大きさに基づいて分類しなくてはならない。このような手法の主な欠点は、全ての微生物が従来の培養液または細胞環境下で生育するわけではないことであり、それがこうした研究法の有用性を限られたものにしている。例えば、髄膜炎菌、肺炎連鎖球菌およびインフルエンザ菌などの細菌(これらは全て髄膜炎の原因となり、中でも髄膜炎菌は髄膜炎および劇症髄膜炎菌血症の両方の原因となる)でいえば、3種とも培養が困難である。血液培養ボトルを最長7日間毎日定期的に調べ、継代培養することが必要である。インフルエンザ菌は、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドおよびヘミンの両方を含有する特殊培地と、チョコレート寒天プレート上での生育とを必要とする。血液培養には、トリプチカーゼ大豆ブロスまたはブレインハートインフュージョンおよびポリアネトール硫酸ナトリウムなどの多様な添加物の添加が必要である。重篤な食中毒およびフロッピーベビー症候群の原因となるボツリヌス菌などの微生物の場合、毒素の同定は、食物の抽出物または培養液の上澄みをマウスに注射することと、2日後の結果を可視化することとを伴う。加えて、特殊培地での潜在微生物の培養には1週間かかる。黄色ブドウ球菌のエンテロトキシン(食中毒以外にも皮膚感染症、血液感染症、肺炎、骨髄炎、関節炎および脳膿瘍の原因)は、イオン交換樹脂による毒素の選択的吸収またはモノクローナル抗体を用いた逆受身ラテックス凝集法により、微量で検出される。その類縁菌である表皮ブドウ球菌は、血液感染症を引き起こし、病院内の機器および表面ならびに医療用の機械および器具を汚染する。
【0016】
非ウイルス性の微生物は、ブドウ糖、麦芽糖またはショ糖などの基質上での発酵反応期間中に特定のアミノ酸または代謝物を産生するなどといったその代謝特性に基づいて分類することもできる。別の方法としては、微生物を、抗生物質に対するその感受性に基づいて型判定することもできる。細胞表面の抗原に対する、または毒素などの分泌されたタンパク質に対する特異的な抗体も、微生物を同定または型判定するために使用される。しかしながら、上述の全ての方法は、次に行われる検査の前に微生物を培養することによるものである。微生物の培養は、費用が高価で時間がかかり、培養が比較的容易な微生物による汚染または過剰増殖に見舞われる可能性もある。この手法は、決定的な診断結果を得るために多くの試験を同じ試料で行われなければならないという点では、完成度も比較的低い。大部分の微生物は、公知の培地中で容易に生育できるものではないため、異なる種の微生物が混在した典型的な集団が、野生状態で、または高等生物と共に存在していると、その検出レベルは下がる。
【0017】
病原微生物の検出および同定のための他の方法は、血清学的研究法に基づくものであり、ここで微生物への感染に応じて抗体が産生される。例えば、髄膜炎菌は、その莢膜多糖類の構造的相違に基づいて分類可能である。このような菌は異なる抗原性を有しており、これにより主要な5つの血清型を決定できる(A、B、C、YおよびW−135)。酵素結合免疫測定法(ELISA)または放射性免疫測定法(RIA)は、そのような抗体の産生を評価できる。これらの方法はいずれも、感染経過期間中に宿主動物によって産生される特異的抗体の存在を検出するものである。こうした方法は、抗体が宿主動物によって産生されるのにいくらか時間がかかるために、ごく初期の感染は検出されないことが多いという点で、欠点がある。加えて、このようなアッセイを使用した場合、過去の感染と活動性感染とを確実に区別することができない。
【0018】
より最近では、感染症の診断のための分子法の使用に大きな関心が寄せられている。こうした方法により、病原微生物の高感度かつ特異的な検出がもたらされる。このような方法の例としては、「分枝DNA」シグナル検出システムが挙げられる。この方法は、サンドイッチハイブリダイゼーションの原理を使用した一例である(Urdea MSら、Branched DNA amplification multimers for the sensitive,direct detection of human HIV and hepatitis viruses、Nucleic Acids Symp Ser、1991;(24):197〜200)。
【0019】
細菌の検出および分類のための別の方法は、16SリボソームRNA配列の増幅である。16S rRNAは、多様な臨床試料または環境試料中の細菌種の検出用のPCR増幅アッセイにおける使用に適した標的であることが報告されており、特定のさまざまな微生物を同定するために頻繁に使用されているが、その理由は、16S rRNA遺伝子が種特異的な多型性を示すことにある(Cloud,J.L.、H.Neal、R.Rosenberry、C.Y.Turenne、M.Jama、D.R.Hillyard、and K.C.Carroll、2002、J.Clin.Microbiol.40、400〜406)。しかし、細菌の純粋培養が必要であり、種を特定するためには、PCR増幅後にも試料の配列を決定するか、またはマイクロアレイタイプの装置に試料をハイブリダイズさせなくてはならない(Fukushima M、Kakinuma K、Hayashi H、Nagai H、Ito K、Kawaguchi R、J Clin Microbiol.、2003 Jun;41(6):2605〜15)。このような方法は、費用が高価で、時間も手間もかかる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0020】
大部分の微生物のゲノムが配列解析により決定されているものの、関心対象の微生物を検出するための特異的なプローブまたはプライマーを得ることについては未だに課題がある。ゲノムは4種の塩基を含有しているため、所与の微生物に特異的と思われる十分な縮重プライマーまたはプローブを調製することは困難であることが多い。潜在的な別の問題は、特定の微生物の重要な遺伝子またはゲノムのいくつかを使用する権利が特許権により他者に帰属していることである。この所有権は、競合する検出アッセイが市場に投入されるのを阻止または遅延させることができる。特定の微生物用のマーカーとして使用できる新しい核酸が必要である。
【課題を解決するための手段】
【0021】
本発明者らは、微生物特異的であり微生物検出のために使用できる、多数の微生物についての改変核酸を得た。
【0022】
一態様では、本発明は、配列表番号51中の配列番号1〜配列番号76からなる群から選択される配列を有する、C型肝炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0023】
別の態様では、本発明は、配列表番号1中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、アシネトバクター属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0024】
別の態様では、本発明は、配列表番号2中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、バシラス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0025】
別の態様では、本発明は、配列表番号3中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、バクテロイデス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0026】
別の態様では、本発明は、配列表番号4中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、バルトネラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0027】
別の態様では、本発明は、配列表番号5中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ボルデテラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0028】
別の態様では、本発明は、配列表番号6中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ボレリア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0029】
別の態様では、本発明は、配列表番号7中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、ブルセラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0030】
別の態様では、本発明は、配列表番号8中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、カンピロバクター属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0031】
別の態様では、本発明は、配列表番号9中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、クラミジア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0032】
別の態様では、本発明は、配列表番号10中の配列番号1〜配列番号39からなる群から選択される配列を有する、クロストリジウム属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0033】
別の態様では、本発明は、配列表番号11中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、コルネバクテリウム属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0034】
別の態様では、本発明は、配列表番号12中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、大腸菌の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0035】
別の態様では、本発明は、配列表番号13中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、エールリヒア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0036】
別の態様では、本発明は、配列表番号14中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、エンテロコッカス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0037】
別の態様では、本発明は、配列表番号15中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、フゾバクテリウム属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0038】
別の態様では、本発明は、配列表番号16中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、ヘモフィルス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0039】
別の態様では、本発明は、配列表番号17中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヘリコバクター属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0040】
別の態様では、本発明は、配列表番号18中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、レジオネラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0041】
別の態様では、本発明は、配列表番号19中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、レプトスピラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0042】
別の態様では、本発明は、配列表番号20中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、リステリア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0043】
別の態様では、本発明は、配列表番号21中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、マイコバクテリウム属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0044】
別の態様では、本発明は、配列表番号22中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、マイコプラズマ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0045】
別の態様では、本発明は、配列表番号23中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、ナイセリア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0046】
別の態様では、本発明は、配列表番号24中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ノルカジア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0047】
別の態様では、本発明は、配列表番号25中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、シュードモナス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0048】
別の態様では、本発明は、配列表番号26中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、リケッチア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0049】
別の態様では、本発明は、配列表番号27中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、サルモネラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0050】
別の態様では、本発明は、配列表番号28中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、セラチア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0051】
別の態様では、本発明は、配列表番号29中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、シゲラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0052】
別の態様では、本発明は、配列表番号30中の配列番号1〜配列番号52からなる群から選択される配列を有する、スタフィロコッカス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0053】
別の態様では、本発明は、配列表番号31中の配列番号1〜配列番号16からなる群から選択される配列を有する、ストレプトコッカス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0054】
別の態様では、本発明は、配列表番号32中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ストレプトミセス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0055】
別の態様では、本発明は、配列表番号33中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、トレポネーマ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0056】
別の態様では、本発明は、配列表番号34中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、トロフェルミア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0057】
別の態様では、本発明は、配列表番号35中の配列番号1〜配列番号60からなる群から選択される配列を有する、プラスモジウム属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0058】
別の態様では、本発明は、配列表番号36中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、アスペルギリス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0059】
別の態様では、本発明は、配列表番号37中の配列番号1〜配列番号24からなる群から選択される配列を有する、カンジダ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0060】
別の態様では、本発明は、配列表番号38中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、クリプトコッカス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0061】
別の態様では、本発明は、配列表番号39中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、パラコクシジオイデス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0062】
別の態様では、本発明は、配列表番号40中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、リゾプス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0063】
別の態様では、本発明は、配列表番号41中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、フランシセラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0064】
別の態様では、本発明は、配列表番号42中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ビブリオ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0065】
別の態様では、本発明は、配列表番号43中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、エルシニア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0066】
別の態様では、本発明は、配列表番号44中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、JCポリオーマウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0067】
別の態様では、本発明は、配列表番号46中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、アンデスウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0068】
別の態様では、本発明は、配列表番号52中の配列番号1〜配列番号24からなる群から選択される配列を有する、肝炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0069】
別の態様では、本発明は、配列表番号53中の配列番号1〜配列番号128からなる群から選択される配列を有する、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0070】
別の態様では、本発明は、配列表番号54中の配列番号1〜配列番号162からなる群から選択される配列を有する、インフルエンザウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0071】
別の態様では、本発明は、配列表番号55中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、BKウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0072】
別の態様では、本発明は、配列表番号56中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、バーマ(Barmah)ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0073】
別の態様では、本発明は、配列表番号57中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、カリシウイルスウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0074】
別の態様では、本発明は、配列表番号58中の配列番号1〜配列番号48からなる群から選択される配列を有する、コロラドダニ熱ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0075】
別の態様では、本発明は、配列表番号59中の配列番号1〜配列番号28からなる群から選択される配列を有する、口蹄ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0076】
別の態様では、本発明は、配列表番号60中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、GB肝炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0077】
別の態様では、本発明は、配列表番号61中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヘンダウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0078】
別の態様では、本発明は、配列表番号62中の配列番号1〜配列番号24からなる群から選択される配列を有する、ヒトアデノウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0079】
別の態様では、本発明は、配列表番号63中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヒトアストロウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0080】
別の態様では、本発明は、配列表番号64中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヒトボカウイルスウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供するウイルス。
【0081】
別の態様では、本発明は、配列表番号65中の配列番号1〜配列番号16からなる群から選択される配列を有する、ヒトコロナウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供するウイルス。
【0082】
別の態様では、本発明は、配列表番号66中の配列番号1〜配列番号16からなる群から選択される配列を有する、ヒトエンテロウイルスウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0083】
別の態様では、本発明は、配列表番号67中の配列番号1〜配列番号36からなる群から選択される配列を有する、ヒトヘルペスウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0084】
別の態様では、本発明は、配列表番号68中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヒトメタニューモウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0085】
別の態様では、本発明は、配列表番号69中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、ヒトパラインフルエンザウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0086】
別の態様では、本発明は、配列表番号70中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヒトパレコウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0087】
別の態様では、本発明は、配列表番号71中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、ヒトライノウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0088】
別の態様では、本発明は、配列表番号72中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヒトRSウイルス(ヒト呼吸器合胞体ウイルス)の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0089】
別の態様では、本発明は、配列表番号73中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、麻疹ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0090】
別の態様では、本発明は、配列表番号74中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ムンプスウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0091】
別の態様では、本発明は、配列表番号75中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ノロウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0092】
別の態様では、本発明は、配列表番号76中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ノーウォークウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0093】
別の態様では、本発明は、配列表番号77中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、パルボウイルスB19の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0094】
別の態様では、本発明は、配列表番号78中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ポリオウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0095】
別の態様では、本発明は、配列表番号79中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、狂犬病ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0096】
別の態様では、本発明は、配列表番号80中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ロスリバーウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0097】
別の態様では、本発明は、配列表番号81中の配列番号1〜配列番号124からなる群から選択される配列を有する、ロタウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0098】
別の態様では、本発明は、配列表番号82中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、SARSコロナウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0099】
別の態様では、本発明は、配列表番号83中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、TTウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0100】
別の態様では、本発明は、配列表番号84中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、TTVミニウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0101】
別の態様では、本発明は、配列表番号85中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、西ナイルウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0102】
別の態様では、本発明は、配列表番号86中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、アルファウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0103】
別の態様では、本発明は、配列表番号87中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ラクダ痘ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0104】
別の態様では、本発明は、配列表番号88中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、牛痘ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0105】
別の態様では、本発明は、配列表番号89中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、コクシエラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0106】
別の態様では、本発明は、配列表番号90中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、クリミアコンゴ出血熱(Crimean-Congo HF)の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0107】
別の態様では、本発明は、配列表番号91中の配列番号1〜配列番号16からなる群から選択される配列を有する、デングウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0108】
別の態様では、本発明は、配列表番号92中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、東部ウマ脳炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0109】
別の態様では、本発明は、配列表番号93中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、エボラウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0110】
別の態様では、本発明は、配列表番号94中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、マールブルクウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0111】
別の態様では、本発明は、配列表番号95中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、グアナリトウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0112】
別の態様では、本発明は、配列表番号96中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、ハンタウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0113】
別の態様では、本発明は、配列表番号97中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、ハンターンウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0114】
別の態様では、本発明は、配列表番号97中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、日本脳炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0115】
別の態様では、本発明は、配列表番号99中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、フニンウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0116】
別の態様では、本発明は、配列表番号100中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、ラッサウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0117】
別の態様では、本発明は、配列表番号101中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、マチュポウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0118】
別の態様では、本発明は、配列表番号102中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、サル痘ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0119】
別の態様では、本発明は、配列表番号103中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、マレー渓谷脳炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0120】
別の態様では、本発明は、配列表番号104中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ニパーウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0121】
別の態様では、本発明は、配列表番号105中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、リフト渓谷熱ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0122】
別の態様では、本発明は、配列表番号106中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、サビアウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0123】
別の態様では、本発明は、配列表番号107中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、シンノンブレウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0124】
別の態様では、本発明は、配列表番号108中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、大痘瘡ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0125】
別の態様では、本発明は、配列表番号109中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、小痘瘡ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0126】
別の態様では、本発明は、配列表番号110中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ベネズエラウマ脳炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0127】
別の態様では、本発明は、配列表番号111中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、西部ウマ脳炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0128】
別の態様では、本発明は、配列表番号112中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、黄熱病ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子を提供する。
【0129】
この誘導核酸または微生物核酸の部分は、少なくとも20、21、22、23、24、25、26、27、28、29、30、40、50、60 70、80、90、100個など、またはそれを超える数のヌクレオチドとすることができる。いくつかの誘導核酸または微生物核酸では、その部分は、例えば15、16、17、18または19個など、20個未満であってもよい。
【0130】
微生物の誘導核酸は、シトシンをウラシルに改変する重硫酸塩などの作用剤で微生物核酸を処理することにより形成できる。この誘導核酸の増幅後、実質的にアデニン、グアニンおよびチミン塩基を有する、微生物の改変核酸が形成される。
【0131】
メチル化シトシンを通常は含有しない二本鎖DNAの場合、この処理ステップにより、それぞれがアデニン、グアニン、チミンおよびウラシル塩基を含有する2つの誘導核酸が生じる。この2つの誘導核酸は、二本鎖DNAの2本の一本鎖から作製される。この2つの誘導核酸は、実質的にシトシンを有していないが、元の未処理のDNA分子と同じ総塩基数および配列長をそのまま有している。重要なのは、この2つの誘導体は互いに相補的ではなく、トップ・ストランドおよびボトム・ストランドを形成することである。1本または複数のこの鎖を使用して誘導核酸を生じさせるか、またはこれを増幅して改変核酸分子を作製することができる。
【0132】
本明細書を通じ、文脈上、他の意味に解すべき場合を除き、「含む(comprise)」という単語、または「含む(comprises)」もしくは「含む(comprising)」などの変化形は、明示された要素、整数もしくはステップ、または要素群、整数群もしくはステップ群を包含することを意味するものであって、他の任意の要素、整数もしくはステップ、または要素群、整数群もしくはステップ群を除外することを意味するものでないことは理解されよう。
【0133】
本明細書に包含されている、文書、行為、材料、機器、論文などについての検討の一切は、単に本発明のために背景を示すことを目的としたものである。このような検討は、これらの事項のうち任意または全てのものが先行技術の基礎の一部を形成していると認めたものであるとして、または、本明細書の各請求項の優先出願日以前にオーストラリア国内に存在していた、本発明に関する分野における一般常識であったと認めたものであるとして解釈されるべきではない。
【0134】
本発明をより明快に理解できるように、以下の図面および実施例を参照して、好ましい実施形態を説明していく。
【図面の簡単な説明】
【0135】
【図1】C型肝炎1aのゲノム(トップ・ストランド)の配列である(配列表番号51の配列番号77)。
【図2】C型肝炎1aのゲノム(ボトム・ストランド)の配列である(配列表番号51の配列番号78)。
【図3】C型肝炎1aの誘導ゲノム(トップ・ストランド)の配列である(配列表番号51の配列番号1)。
【図4】C型肝炎1aの誘導ゲノム(ボトム・ストランド)の配列である(配列表番号51の配列番号20)。
【図5】C型肝炎1aの改変ゲノム(トップ・ストランド)の配列である(配列表番号51の配列番号39)。
【図6】C型肝炎1aの改変ゲノム(ボトム・ストランド)の配列である(配列表番号51の配列番号58)。
【発明を実施するための形態】
【0136】
定義
本明細書で使用する「ゲノム改変」という用語は、ゲノムの(または他の)核酸が、アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)およびシトシン(C)の4塩基で構成されているものから、実質的にアデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)塩基を含有するが実質的に同じ総塩基数を有したままのものへ改変されることを意味する。
【0137】
本明細書で使用する「誘導核酸」という用語は、A、G、TおよびU塩基(またはA、GもしくはTではない他の何らかの塩基もしくは塩基様物質)を実質的に含有し、かつ、対応する未改変の微生物核酸と実質的に同じ総塩基数を有する核酸を意味する。微生物DNA中の実質的に全てのシトシンは、作用剤(agent)での処理の間にウラシルへ変換されたことになる。メチル化などにより変化したシトシンが、必ずしもウラシル(またはA、GもしくはTではない他の何らかの塩基もしくは塩基様物質)に変換されるとは限らないことは理解されよう。微生物核酸は、通常はメチル化シトシン(または他のシトシン変化)を含有しないため、この処理ステップは、好ましくは全てのシトシンを変換する。好ましくは、シトシンはウラシルに改変される。
【0138】
本明細書で使用する「改変核酸」という用語は、誘導核酸を増幅した後に結果として得られる核酸産物を意味する。この誘導核酸中のウラシルは、その後誘導核酸の増幅の間にチミン(T)と置き換わり、改変核酸分子を形成する。結果的に得られたこの産物は、対応する未改変の微生物核酸と実質的に同じ総塩基数を有するが、3塩基(A、GおよびT)の組合せと実質的になっている。
【0139】
本明細書で使用する「改変配列」という用語は、改変核酸を形成するために誘導核酸を増幅した後に結果として得られる核酸の配列を意味する。結果的に得られたこの改変配列は、対応する未改変の微生物の核酸配列と実質的に同じ総塩基数を有するが、3塩基(A、GおよびT)の組合せと実質的になっている。
【0140】
本明細書で使用する「非変換配列」という用語は、処理前の微生物核酸の核酸配列を意味する。非変換配列は、通常は、天然に存在する微生物核酸の配列である。
【0141】
本明細書で使用する「改変する」という用語は、シトシンを別のヌクレオチドに変換することを意味する。好ましくは、作用剤によりシトシンがウラシルに改変されて、誘導核酸が形成される。
【0142】
本明細書で使用する「シトシンを改変する作用剤」という用語は、シトシンを別の化学物質(chemical entity)に変換する能力をもつ作用剤を意味する。好ましくは、この作用剤はシトシンをウラシルに改変し、その後このウラシルが、誘導核酸の増幅の間にチミンで置換される。好ましくは、シトシンを改変するために使用される作用剤は、亜硫酸水素ナトリウムである。同じように、シトシンを改変するがメチル化シトシンは改変しない他の作用剤を、本発明の方法において使用することもできる。例としては、亜硫酸水素塩、酢酸塩またはクエン酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、この作用剤は、酸性の水性条件の存在下でシトシンをウラシルに改変する試薬である亜硫酸水素ナトリウムである。亜硫酸水素ナトリウム(NaHSO)は、シトシンの5,6二重結合と容易に反応して、スルホン化したシトシン反応中間体を形成し、これは脱アミノ化を起こしやすく水の存在下ではウラシル亜硫酸塩を生じる。必要に応じ、亜硫酸基は弱アルカリ条件下で除去することができ、こうすることで結果としてウラシルが形成される。したがって、全てのシトシンがウラシルに変換される可能性があることになる。しかしながら、メチル化シトシンがある場合、これはメチル化により保護されていることから、改変用の試薬では変換できない。シトシン(または他の任意の塩基)を酵素的手段により改変して、本発明により教示されるような誘導核酸を獲得することは可能であろうということは、理解されるであろう。
【0143】
核酸中の塩基を改変しうる、広く使われている2つの一般的方法があり、それは化学的方法および酵素的方法である。したがって、本発明のための改変は、天然に存在する酵素によっても、または現時点で未報告の人工的に作成もしくは選択された酵素によっても実行できる。亜硫酸水素塩法などの化学的処理を用いれば、適切な化学的ステップを経てシトシンをウラシルに変換できる。同様に、例えばシトシンデアミナーゼを用いれば、誘導核酸を形成するための変換を実行しうる。本発明者らが知る限り、シトシンデアミナーゼについての最初の報告は、1932年のSchmidt,G.、Z.physiol.Chem.、208、185である(1950、Wang,T.P.、Sable,H.Z.、Lampen,J.O.、J.Biol.Chem、184、17〜28、Enzymatic deamination of cytosines nucleosidesも参照のこと)。初期のこの研究では、シトシンデアミナーゼは他の核酸デアミナーゼ・フリーでは得られなかったが、Wangらは、そうした活性を酵母および大腸菌から精製することに成功した。このように、誘導核酸を形成するためにシトシンの何らかの酵素的変換を行うと、最終的には次の複製期間中に当該位置にシトシンとは違う塩基が挿入されて、改変ゲノムが得られることになる。誘導体に続いて改変ゲノムを生み出すための化学的および酵素的変換は、天然に存在する微生物核酸中の、プリンでもピリミジンでも任意の核酸塩基に適用可能である。
【0144】
本明細書で使用する「ゲノムまたは核酸の改変形」という用語は、天然に存在するものであるか合成されたものであるかにかかわらず、通常は一般的な4塩基G、A、TおよびCを含有し、ゲノム中のCの大部分または全てが適切な化学的改変およびそれに続く増幅手順によってTに変換されたために当該時点ではG、AおよびTの3塩基のみから主になる、ゲノムまたは核酸を意味する。ゲノムの改変形は、ゲノムの相対的な複雑性が、基本の4塩基から3塩基組成に低下していることを意味する。
【0145】
本明細書で使用する「塩基様物質(base-like entity)」という用語は、シトシンの改変により形成されるものを意味する。塩基様物質は、誘導核酸の増幅期間中にDNAポリメラーゼにより認識されることが可能であり、このポリメラーゼによって、誘導核酸中の塩基様物質の反対の位置に新しく形成される相補的DNA鎖上にA、GまたはTが配置される。通常、塩基様物質は、対応する未処理の微生物核酸中のシトシンから改変されたウラシルである。塩基様物質の例としては、プリンであるかピリミジンであるかを問わず、任意の核酸塩基が挙げられる。
【0146】
本明細書で使用する「相対的な複雑性の低下」という用語はプローブ長に関するもので、言い換えれば、同じ大きさの2つのゲノム(第一のゲノムは「そのまま」でありG、A、TおよびCの4塩基からなるが、第二のゲノムは全く同じ長さではあるがいくつかのシトシン(理想的には全てのシトシン)がチミンに変換されている)において、所与の一連の分子条件下、同等の特異性および同等レベルで、特定の遺伝子座に対するプローブのハイブリダイゼーションが達成されるのに必要な平均プローブ長が増加することである。試験される遺伝子座は、元の変換されていないゲノム中ならびに変換されたゲノム中の同じ位置にある。平均で、11塩基長のプローブは、G、A、TおよびCの4塩基からなる4194304塩基(411=4194304)の正規のゲノム中に、そのプローブが完全にハイブリダイズする1つの特異的な位置を有するだろう。しかし、そのような4194304塩基の正規のゲノムが亜硫酸水素塩または他の適当な手段によって一度変換されると、変換されたこのゲノムは、今度は3塩基のみで構成され、明らかに複雑性が低下する。しかし、このようにゲノムの複雑性が低下した結果、それまで特異的であった11merプローブがハイブリダイズできる特異的部位が改変ゲノム内にはもはやないということである。亜硫酸水素塩による変換の結果として新規に生じた、11塩基の配列に相当する可能性のある位置が、今度は他にたくさんある。元の遺伝子座を見つけてそことハイブリダイズするためには、今度は14merのプローブが必要であろう。直感に反すると最初は感じられるかもしれないが、そのようなわけで、今や改変された3塩基ゲノムであるものの中で元の位置を検出するためには、それまでより増加したプローブ長が必要であり、その理由は、ゲノムのより多くの部分が同じように見える(似たような配列をより多く有している)からである。したがって、ゲノムの相対的な複雑性の低下(または3塩基ゲノムの単純性)とは、元の特異的部位を見つけるために、より長いプローブを設計しなくてはならないことを意味する。
【0147】
本明細書で使用する「ゲノムの相対的な複雑性の低下」という用語は、微生物特異的になりうるプローブ長の、未改変のDNAと比べた場合の増加分で評価できる。この用語は、微生物の存在を決定するうえで使用されるプローブ配列の型の意味も含んでいる。このようなプローブは、PNAもしくはLNAの骨格、または、INAの説明で記載したもののように、骨格への改変付加など、従来にない骨格を有することがある。したがって、INA中のようにインターカレートする偽ヌクレオチドなどの付加的な構成要素をプローブが有するか否かにかかわらず、ゲノムは相対的な複雑性が低下していると考えられる。例としては、DNA、RNA、ロック核酸(LNA)、ペプチド核酸(PNA)、MNA、アルトリトール核酸(ANA)、ヘキシトール核酸(HNA)、インターカレーティング核酸(INA)、シクロヘキサニル核酸(CNA)およびその混合物およびそのハイブリッド、ならびに、限定はしないがホスホロチオエート、メチルホスホレート(methyl phospholate)、ホスホラミダイト、ホスホロジチエート、ホスホロセレノエート、ホスホトリエステルおよびホスホボラノエート(phosphoboranoate)といったそのリン原子改変体が挙げられるが、これらに限定されない。天然に存在しないヌクレオチドとしては、DNA、RNA、PNA、INA、HNA、MNA、ANA、LNA、CNA、CeNA、TNA、(2'−NH)−TNA、(3'−NH)−TNA、α−L−リボ−LNA、α−L−キシロ−LNA、β−D−キシロ−LNA、α−D−リボ−LNA、[3.2.1]−LNA、ビシクロ−DNA、6−アミノ−ビシクロ−DNA、5−エピ−ビシクロ−DNA、α−ビシクロ−DNA、トリシクロ−DNA、ビシクロ[4.3.0]−DNA、ビシクロ[3.2.1]−DNA、ビシクロ[4.3.0]アミド−DNA、β−D−リボピラノシル−NA、α−L−リキソピラノシル−NA、2'−R−RNA、α−L−RNAまたはα−D−RNA、β−D−RNA内に含まれるヌクレオチドが挙げられるが、これらに限定されない。加えて、これらに限定されないが、メチルイミノメチル、ホルムアセテート(formacetate)、チオホルムアセテート(thioformacetate)、および、アミドを含む連結基などのリン非含有化合物を、ヌクレオチドへの連結に使用してもよい。とりわけ、核酸および核酸類似体は、1つまたは複数のインターカレーター偽ヌクレオチド(IPN)を含んでよい。IPNの存在は、核酸分子にとっての複雑性を部分的に説明するものではなく、PNA中でのように、その複雑性の骨格部分を成すものでもない。
【0148】
「INA」とは、参照により本明細書に組み込まれる国際公開第03/051901号、国際公開第03/052132号、国際公開第03/052133号および国際公開第03/052134号(Unest A/S)の教示に従うインターカレーティング核酸を意味する。INAは、1つまたは複数のインターカレーター偽ヌクレオチド(IPN)分子を含む、オリゴヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチド類似体である。
【0149】
「HNA」とは、例えばVan Aetschotら、1995により記載されたような核酸を意味する。
【0150】
「MNA」とは、Hossainら、1998により記載されたような核酸を意味する。
【0151】
「ANA」は、Allertら、1999により記載された核酸を指す。
【0152】
「LNA」は、国際公開第99/14226号(Exiqon)に記載されたような任意のLNA分子であってよく、好ましくは、LNAは、国際公開第99/14226号の要約に示されている分子から選択される。より好ましくは、LNAはSinghら、1998、Koshkinら、1998、または、Obikaら、1997に記載されたような核酸である。
【0153】
「PNA」は、例えば、Nielsenら、1991により記載されたようなペプチド核酸を指す。
【0154】
本明細書で使用する「相対的な複雑性の低下」は、ATATATATATATAT(配列番号: )という配列と、AAAAAAATTTTTTT(配列番号: )という同じ長さの配列との間にある何らかの数学的複雑性の違いというような、塩基が現れる順序を指すものでもなければ、Waring,M.&Britten R.J.、1966、Science、154、791〜794、および、Britten,R.J and Kohne D E.、1968、Science、161、529〜540による科学文献、ならびにその中に記載された、Carnegie Institution of Washington Yearbookの報告に由来するもっと以前の参考文献内に紹介されている、ゲノムの相対的な大きさについての独自の再結合データ(および、推定に基づいたゲノムの複雑性)を指すものでもない。
【0155】
本明細書で使用する「ゲノムの相対的な複雑性」は、分子プローブにより評価される、2つのゲノム中の塩基の変化しない位置(元のゲノムおよび変換されていないゲノムは両方とも、1からnの不変の位置に塩基を有する)を指す。ある特定の女性の30億塩基対の半数体ヒトゲノムの場合、この不変の位置は1からnまでであると定義され、このときnは3000000000である。1からnの配列において、元のゲノムでi番目の塩基がCであれば、変換後のゲノムではi番目の塩基はTである。
【0156】
本明細書で使用する「ゲノム核酸」という用語は、微生物(原核生物および単細胞の真核生物)のRNA、DNA、タンパク質コード核酸、タンパク質非コード核酸、ならびに、原核生物および単細胞の真核微生物のリボソーム遺伝子領域を包含する。
【0157】
本明細書で使用する「微生物ゲノム」という用語は、染色体の核酸ならびに染色体外の核酸、他にも、プラスミド、バクテリオファージおよび最も広い意味での可動因子など、そのゲノムに一時的に存在するものを網羅する。「ゲノム」は、S.galactideにより例証されるような中心となる構成要素を有し、また、別の分離株間で異なるコード因子および非コード因子を有する可能性もある。
【0158】
本明細書で使用する「微生物由来のDNA」という用語は、微生物から直接得られるDNA、または、逆転写酵素などの公知もしくは適当な方法のいずれかにより微生物のRNAをDNAに変換することで間接的に得られるDNAを包含する。
【0159】
本明細書で使用する「微生物」という用語は、ファージ、ウイルス、ウイロイド、細菌、真菌、藻類、原生動物、スピロヘータ、単細胞生物、または、どれだけ多様に分類されているかにかかわらず、Margulis,L.ら、1990、Handbook of Protoctista、Jones and Bartlett、Publishers、Boston USAによる原生生物界のような他の任意の微生物、または、Harrisons Principles of Internal Medicine、第12版、J D Wilsonら編、McGraw Hill Incならびにこれ以降の版で定義されているような、ヒトと関わりのある微生物を包含する。また、この用語は、OMIM、Online Mendelian Inheritance in Man、www.ncbi.gov.に定義された、ヒトの病態と関連して記載された全ての微生物も包含する。
【0160】
本明細書で使用する「微生物特異的な核酸分子」という用語は、本発明による方法を用いて決定されたかまたは得られた、微生物に特異的な1つまたは複数の配列を有する分子を意味する。
【0161】
本明細書で使用する「微生物の分類レベル」という用語は、科、属、種、系統、型、または、同一もしくは異なる地理的集団もしくは底生集団に由来する異なる集団を包含する。細菌の場合は、細菌界、プロテオバクテリア門、βプロテオバクテリア綱、ナイセリア目、ナイセリア科、ナイセリア属といった、一般に認識された図式が使用される。異なる集団は、微生物内に細胞内物質の形で存在するDNA分子(プラスミドまたはファージミド)中の、一塩基の変化もしくは変異についての多型であってもよいし、または、病原性島など、微生物ゲノムの多型染色体領域であってもよい。微生物およびウイルスのゲノムの流動性は認識されており、そうした流動性には、独立の核酸断片内に存在しうるウイルスゲノムのキメラ性も包含される。したがって、異なる動物に由来するゲノム領域の再集合により新規に生じる系統、例えば、他の哺乳動物ウイルスのゲノムまたはトリウイルスのゲノムから獲得された部分のキメラとしての新型ヒトインフルエンザ系統なども包含される。
【0162】
本明細書で使用する「密接な配列類似性」という用語は、尺度としての、配列の相対的な複雑性およびプローブ長についての上述の定義を包含する。
【0163】
「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズする」という用語は、本明細書中の「ストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な」という用語と互換的に使用され、改変された微生物核酸の全てまたは一部とストリンジェントな条件下でハイブリダイズするその能力によって核酸を容易に同定しうることを意味する。ストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な、とは、核酸のアニーリングが、例えば、高温および/または塩の含有量が低いなど、標準条件下で起きることを意味し、これにより非相補的なヌクレオチド配列のハイブリダイゼーションが妨げられやすい。条件は用途によって変化すると考えられるが、固定化したDNAに核酸プローブをハイブリダイゼーションするためのストリンジェントなプロトコールの例(0.1倍SSC、68℃で2時間を含む)が、Maniatis,T.ら、Molecular Cloning:A Laboratory Manual、Cold Springs Harbor Laboratory、1982、387〜389ページに記載されている。
【0164】
材料および方法
DNAの抽出
一般的には、微生物DNA(またはウイルスRNA)は、適当な任意の入手源から入手できる。例としては、細胞培養物、ブロス培養物、環境試料、臨床試料、体液、液体試料、組織などの固体試料が挙げられるが、これらに限定されない。試料からの微生物DNAは、標準的な手順により入手できる。適当な抽出の例は、以下のとおりである。関心対象の試料を、400μlの、7Mグアニジン塩酸塩、5mM EDTA、100mMトリス/HCl pH6.4、1%トリトン−X−100、50mMプロテイナーゼK(Sigma)、酵母tRNA100μg/ml中に入れる。試料は、使い捨ての1.5ml内筒で完全にホモジナイズした後、60℃で48時間放置する。インキュベーション後、試料を、ドライアイスで5分間/95℃で5分間の、凍結/解凍サイクルに5サイクル供する。次に、試料をボルテックスしてから微量遠心管中に入れて2分間回転させ、細胞片をペレット化する。上澄みを清潔な管に取り出し、希釈して塩濃度を低下させてから、フェノール:クロロホルム抽出し、エタノール沈殿させた後、10mMトリス/0.1mM EDTA50μl中で再懸濁させる。
【0165】
具体的には、標準的な寒天プレート(それぞれの種に特異的な栄養所要量とともに)上で育成したグラム陽性菌およびグラム陰性菌からのDNA抽出を、以下のとおり実施した。
【0166】
グラム陰性菌からのDNA抽出のためのプロトコールは以下のとおりであった。
a)滅菌済の爪楊枝を用い、培養プレートから細菌コロニーをこすり取り、滅菌済の1.5ml遠心管に入れた。
b)チオシアン酸グアニジン抽出緩衝溶液180μl(7Mチオシアン酸グアニジン、5mM EDTA(pH8.0)、40mMトリス/Hcl pH7.6、1%トリトン−X−100)を加え、試料を混合して細菌コロニーを再懸濁させた。
c)プロテイナーゼK20μl(20mg/ml)を加え、試料をよく混合した。
d)試料を55℃で3時間インキュベートし、細胞を溶解させた。
e)水200μlを各試料に加えてから、試料を穏やかなピペッティングにより混合した。
f)フェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール(25:24:1)400μlを加えてから、試料を2×15秒間ボルテックスした。
g)次に、試料を微量遠心管中で14000rpmで4分間回転させた。
h)水相を清潔な1.5ml遠心管中に取り出した。
i)フェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール(25:24:1)400μlを加えてから、試料を2×15秒間ボルテックスした。
j)次に、試料を微量遠心管中で14000rpmで4分間回転させた。
k)水相を清潔な1.5ml遠心管中に取り出した。
l)100%エタノール800μlを各試料に加え、試料を短時間ボルテックスしてから−20℃で1時間放置した。
m)試料を微量遠心管中で14000rpm、4℃で4分間回転させた。
n)DNAペレットを70%エタノール500μlで洗浄した。
o)試料を微量遠心管中で14000rpm、4℃で5分間回転させ、エタノールを捨ててから、ペレットを5分間風乾させた。
p)最後に、100μlの、10mMトリス/HCl pH8.0、1mM EDTA pH8.0中でDNAを再懸濁させた。
q)溶液の吸光度を230、260、280nmで測定することにより、DNA濃度および純度を計算した。
【0167】
グラム陽性菌からのDNA抽出のためのプロトコールは以下のとおりであった。
a)滅菌済の爪楊枝を用い、培養プレートから細菌コロニーをこすり取り、滅菌済の1.5ml遠心管に入れた。
b)20mg/mlのリゾチーム(Sigma)180μlおよびリゾスタフィン(Sigma)200μgを各試料に加え、試料を穏やかに混合して細菌コロニーを再懸濁させた。
c)試料を37℃で30分間インキュベートして、細胞壁を分解させた。
d)次に、試料を処理してから、グラム陽性菌用のQIAamp DNA mini kitのプロトコールに従い、DNAを抽出した。
【0168】
患者の細胞診用試料からのDNA抽出。
a)試料を手で勢いよく振って、沈降した細胞を全て再懸濁させ、溶液の均一性を確保した。
b)再懸濁させた細胞4mlを、15mlのCostar遠心管に移した。
c)この管を、スイングアウト型のバケットローター中で3000×gで15分間遠心分離した。
d)この上澄みは、注意深くデカントしてから、ペレット化した細胞物質を損なわないようにして捨てた。
e)ペレット化した細胞を、溶解緩衝溶液(100mMトリス/HCl pH8.0、2mM EDTA pH8.0、0.5%SDS、0.5%トリトン−X−100)200μl中で再懸濁させてから、溶液が均質になるまで十分に混合した。
f)試料80μlを96ウェルの試料調製プレートに移した。
g)プロテイナーゼK20μlを加えてから、溶液を55℃で1時間インキュベートした(この手順により細胞が溶解する)。
【0169】
尿試料からのDNA抽出
QIAamp UltraSens(商標)Virus Handbookに従い、開始容量1mlの尿からDNAを抽出した。
【0170】
DNA試料の亜硫酸水素塩処理
MethylEasy(商標)High Throughput DNA bisulfite modification kit(Human Genetic Signatures、Australia)に従い、亜硫酸水素塩処理を実施した。以下も参照のこと。
【0171】
驚くべきことに、本発明者らは、例えばヒト細胞試料中に微生物DNAがある場合などに、微生物DNAを他の核酸源から分離する必要がないことを見出した。この処理ステップは、異なるDNA型が大規模に混ざり合ったものについて使用でき、さらに、微生物特異的な核酸を本発明により同定することもできる。複合DNA混合物における検出の限界は、標準的なPCR検出の限界程度で、標的核酸分子の単一複製まではできると推定される。
【0172】
試料
本発明用には、適当な任意の試料が使用できる。例としては、微生物培養物、臨床試料、獣医学的試料、生体液、組織培養試料、環境試料、水試料、溶出物が挙げられるが、これらに限定されない。本発明は任意の微生物の検出に適用できるため、こうした列挙は網羅的なものとみなされるべきではない。
【0173】
キット
本発明は、多様なキット、またはキットの組合せの形態で実施でき、手作業、半自動化または完全にロボット化したプラットフォームに関して具体例が提示できる。好ましい一形態では、MethyEasy(商標)またはHigh Throughput MethylEasy(商標)kit(Human Genetic Signatures Pty Ltd、Australia)により、EpMotionなどのロボットプラットフォームを用いて96または384プレート中での核酸の変換が可能である。
【0174】
亜硫酸水素塩処理
核酸の効果的な亜硫酸水素塩処理のための例示的プロトコールを、以下に示す。このプロトコールを実施すると、結果として、実質的に全てのDNAが処理されて保持される。この方法は、本明細書ではHuman Genetic Signatures(HGS)法とも呼ぶ。試料または試薬の容量または分量を変更できることは理解されよう。
【0175】
亜硫酸水素塩処理の好ましい方法は、米国特許出願第10/428310号または国際出願PCT/AU2004/000549号で知ることができ、それらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0176】
DNA2μg(必要に応じ、適当な制限酵素で予め消化させることもできる)に、3M NaOH(水50ml中6g、新規に調製)2μl(1/10容量)を加え、最終容量20μlとした。亜硫酸水素塩試薬は一本鎖分子と反応することが好ましいことから、このステップで、二本鎖DNA分子を一本鎖の形に変性させる。この混合物を37℃で15分間インキュベートした。変性効率を上げるために、室温を超える温度でのインキュベーションを採用することもできる。
【0177】
インキュベーション後、2Mメタ亜硫酸水素ナトリウム(10N NaOH416mlを加えた水20ml中に7.6g、BDH AnalaR #10356.4D、新規に調製)208μlおよび10mMキノール(水50ml中に0.055g、BDH AnalR #103122E、新規に調製)12μlを連続して加えた。キノールは還元剤であり、試薬の酸化を抑える働きをする。他の還元剤、例えば、ジチオトレイトール(DTT)、メルカプトエタノール、キノン(ヒドロキノン)、または他の適当な還元剤を使用することもできる。試料を鉱油200μlで覆った。鉱油で覆うことで試薬の蒸発および酸化を防ぐが、これは絶対に必要なことではない。次に、試料を55℃で一晩インキュベートした。別の方法としては、以下のように試料をサーマルサイクラー中でサイクルさせることもできる:約4時間または一晩、以下のとおりインキュベートする:ステップ1、PCR機中で55℃/2時間でサイクル;ステップ2、95℃/2分。ステップ1は約37℃から約90℃までの任意の温度で実施でき、5分から8時間までの長さで変化させることができる。ステップ2は、約70℃から約99℃までの任意の温度で実施でき、約1秒から60分、またはそれを超える長さまで変化させることができる。
【0178】
メタ亜硫酸水素ナトリウムでの処理の後、油を除去し、DNA濃度が低ければtRNA1μl(20mg/ml)またはグリコーゲン2μlを加えた。こうした添加物は任意選択であり、特にDNAが低濃度で存在する場合に、標的DNAと共沈させることによって得られるDNAの収量を高めるために使用できる。核酸をさらに効率的に沈殿させるための担体としての添加物の使用は、一般には核酸の量が<0.5μgである場合に必要となる。
【0179】
イソプロパノールによる精製処理を以下のとおり実施した。水800μlを試料に加え、混合してからイソプロパノール1mlを加えた。反応容器中の亜硫酸水素塩濃度は、その塩が関心対象の標的核酸と共に沈殿することがないレベルまで、水または緩衝溶液を用いて低下させる。本明細書に開示するような所望の範囲を下回って塩濃度が希薄であるならば、希釈率は一般に約1/4から1/1000である。
【0180】
試料を再び混合し、4℃で最低5分間放置した。試料を微量遠心管中で10〜15分回転させてから、70%ETOHを用いて、ペレットを2回、いずれもボルテックスしながら洗浄した。この洗浄処理により、核酸と共に沈殿した残留塩があれば全て除去する。
【0181】
ペレットを乾燥させてから、50μlなど適当な容量のT/E(10mMトリス/0.1mM EDTA)pH7.0〜12.5中で再懸濁させた。pH10.5の緩衝溶液はとりわけ有効であることがわかっている。核酸を懸濁させる必要に応じて、試料を37℃から95℃で1分間から96時間インキュベートした。
【0182】
亜硫酸水素塩処理の別の例は、国際公開第2005/021778号(参照により本明細書に組み込まれる)で知ることができるが、これは、シトシンをウラシルに変換するための方法および材料を提供している。いくつかの実施形態では、gDNAなどの核酸を、亜硫酸水素塩およびトリアミンまたはテトラアミンなどのポリアミン触媒と反応させる。亜硫酸水素塩は亜硫酸水素マグネシウムを含んでいてもよい。別の実施形態では、核酸を亜硫酸水素塩マグネシウムと反応させるが、ポリアミン触媒および/または第四級アミン触媒が存在する条件であってもよい。また、本発明の方法を実行するために使用できるキットも提供される。これらの方法が、処理ステップにおいても本発明に適したものとなるであろうということは理解されよう。
【0183】
増幅
プライマーがそれぞれ6ng/μlの、Promega PCR master mixを用いて、亜硫酸水素塩処理したゲノムDNA2μlを含有する反応混合物25μl中でPCR増幅を実施した。増幅には、鎖特異的な、ネスト化したプライマーを使用する。PCRプライマー1および4(以下を参照のこと)を用いて、一巡目のPCR増幅を実行した。一巡目の増幅に続いて、増幅した材料1μlを、PCRプライマー2および3を含有する二巡目用のPCRプレミックスに移し、先に記載のとおりに増幅させた。PCR産物の試料を、以下の条件でThermoHybaid PX2サーマルサイクラー中で増幅させた:95℃で4分間を1サイクル、次に95℃で1分間、50℃で2分間および72℃で2分間を30サイクル、72℃で10分間を1サイクル。
【0184】
【化1】

【0185】
多重増幅
検出のために多重増幅が必要であれば、以下の手順を実行できる。
【0186】
亜硫酸水素塩処理したDNA1μlを、反応容量25μlの、以下の成分に加える:1倍のQiagen multiplex master mix、一巡目の各INAまたはオリゴヌクレオチドプライマー5〜100ng、1.5〜4.0mM MgSO、400μMの各dNTPおよびポリメラーゼ混合物0.5〜2単位。次にこの成分を、以下のとおりホットリッドサーマルサイクラー中でサイクルさせる。通常、各増幅反応中で最大200種の個別のプライマー配列を存在させることができる。
ステップ1 94℃ 15分 1サイクル
ステップ2 94℃ 1分
50℃ 3分 35サイクル
68℃ 3分
ステップ3 68℃ 10分 1サイクル
【0187】
次に、酵素反応ミックスおよび適切な二巡目プライマーを含有する二巡目反応管に移した一巡目の増幅物1μl分量について、二巡目の増幅を実施する。次に、上述のとおりサイクルを実施する。
【0188】
プライマー
本発明には、適当な任意のPCRプライマーを使用できる。プライマーは、通常は、増幅対象となる配列に相補的な配列を有する。プライマーは通常オリゴヌクレオチドであるが、オリゴヌクレオチド類似体とすることもできる。
【0189】
プローブ
プローブは、適切な任意の核酸分子または核酸類似体であってよい。例としては、DNA、RNA、ロック核酸(LNA)、ペプチド核酸(PNA)、MNA、アルトリトール核酸(ANA)、ヘキシトール核酸(HNA)、インターカレーティング核酸(INA)、シクロヘキサニル核酸(CNA)ならびにその混合物およびそのハイブリッド、ならびに、限定はしないがホスホロチオエート、メチルホスホレート、ホスホラミダイト、ホスホロジチエート、ホスホロセレノエート、ホスホトリエステルおよびホスホボラノエートといったそのリン原子改変体が挙げられるが、これらに限定されない。天然に存在しないヌクレオチドとしては、DNA、RNA、PNA、INA、HNA、MNA、ANA、LNA、CNA、CeNA、TNA、(2'−NH)−TNA、(3'−NH)−TNA、α−L−リボ−LNA、α−L−キシロ−LNA、β−D−キシロ−LNA、α−D−リボ−LNA、[3.2.1]−LNA、ビシクロ−DNA、6−アミノ−ビシクロ−DNA、5−エピ−ビシクロ−DNA、α−ビシクロ−DNA、トリシクロ−DNA、ビシクロ[4.3.0]−DNA、ビシクロ[3.2.1]−DNA、ビシクロ[4.3.0]アミド−DNA、β−D−リボピラノシル−NA、α−L−リキソピラノシル−NA、2'−R−RNA、α−L−RNAまたはα−D−RNA、β−D−RNA内に含まれるヌクレオチドが挙げられるが、これらに限定されない。加えて、これらに限定されないがメチルイミノメチル、ホルムアセテート、チオホルムアセテート、および、アミドを含む連結基などのリン非含有化合物を、ヌクレオチドへの連結に使用してもよい。とりわけ、核酸および核酸類似体は、1つまたは複数のインターカレーター偽ヌクレオチドを含んでよい。
【0190】
好ましくは、プローブは、INAを形成する1つまたは複数の1つまたは複数の内因性IPNを含有するDNAまたはDNAオリゴヌクレオチドである。
【0191】
電気泳動
E−gel systemのユーザーガイド(www.invitrogen.doc)に従って、試料の電気泳動を実施した。
【0192】
検出方法
所望の試料の状態を決定するための可能性のある検出システムは、多数存在する。本発明には、核酸分子検出のための任意の公知のシステムまたは方法が使用可能であろうということが理解されるであろう。検出システムとしては以下が挙げられるが、これらに限定されない。
I.10〜>200000種の個別成分を選択できるようなマイクロアレイタイプの装置への、適切に標識されたDNAのハイブリダイゼーション。このアレイは、ガラス、プラスチック、雲母、ナイロン、ビーズ、磁気ビーズ、蛍光ビーズまたは膜などの適当な任意の固相表面上に、INA、PNAまたはヌクレオチドまたは改変ヌクレオチドのアレイのいずれかで構成可能であろう。
II.サザンブロットタイプの検出システム。
III.アガロースゲル、Genescan分析などの蛍光読み取りといった、標準的なPCR検出システム。サンドイッチハイブリダイゼーションアッセイ、臭化エチジウム、Syber greenなどのDNA染色試薬、抗体検出、ELISAプレートリーダータイプの装置、蛍光光度計装置。
IV.特異的もしくは複合的な増幅ゲノム断片のリアルタイムPCR定量、またはその任意の変化形。
V.蛍光ビーズ、酵素複合体、放射性ビーズなど、国際公開第2004/065625号に概要が記載された検出システムのいずれか。
VI.リガーゼ連鎖反応、または、鎖置換増幅(SDA)などの等温でのDNA増幅技術といった増幅ステップを利用する、他の任意の検出システム。
VII.多光子検出システム。
VIII.ゲル中での電気泳動および可視化。
IX.核酸を検出するために使用されるか、または使用できると考えられる、任意の検出プラットフォーム。
【0193】
インターカレーティング核酸
インターカレーティング核酸(INA)は、配列特異性を有する核酸(DNAおよびRNA)にハイブリダイズできる、天然に存在しないポリヌクレオチドである。INAは、プローブをベースにしたハイブリダイゼーションアッセイにおける核酸プローブの代替物/代用物としての候補であるが、その理由は、INAがいくつか望ましい性質を示すからである。INAは、核酸にハイブリダイズして、対応する、天然に存在する核酸/核酸複合体よりも熱力学的に安定なハイブリッドを形成するポリマーである。INAは、ペプチドまたは核酸を分解することで知られる酵素に対する基質ではない。したがって、INAは、天然に存在する核酸断片よりも、生物試料中での安定性が高いはずであり、同時に、貯蔵期間も長いはずである。イオン強度への依存度が非常に高い核酸ハイブリダイゼーションとは異なり、核酸とのINAのハイブリダイゼーションは、イオン強度からはほぼ独立しており、天然に存在する核酸を核酸にハイブリダイゼーションするには非常に不利な、イオン強度が低い条件下で、有利である。INAの結合強度は、分子中に組み込まれたインターカレーティング基の数のほか、二本鎖構造中で特異的な様式で積み重なっている塩基間の水素結合に由来する通常の相互作用にも依存している。配列の識別は、DNA認識DNAよりも、INA認識DNAについてのほうが効率的である。
【0194】
好ましくは、INAは、(S)−1−O−(4,4’−ジメトキシトリフェニルメチル)−3−O−(1−ピレニルメチル)−グリセロールのホスホラミダイトである。
【0195】
INAは、標準的なオリゴヌクレオチド合成手順を適応させることによって、市販のフォーマットで合成される。INAの完全な定義およびその合成については、国際公開第03/051901号、国際公開第03/052132号、国際公開第03/052133号および国際公開第03/052134号(Unest A/S、Human Genetic Signatures Pty Ltd、Australiaに譲渡)で知ることができ、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0196】
実際には、INAプローブと標準的な核酸プローブとの間には、多くの違いがある。こうした違いは、便宜上、生物学的、構造的、および物理化学的な違いに分けることができる。上述および下述するように、通常は核酸が採用されている用途でINAプローブの使用を試みた場合、このような生物学的、構造的、および物理化学的な違いによって、予測できない結果が生じる可能性がある。異なる組成物のこうした非等価性は、化学分野ではよく見られる。
【0197】
生物学的な違いに関しては、核酸は、遺伝子の伝達および発現の媒介物として、生物種の生命において中心的な役割を果たす生体物質である。in vivoでのその性質は、かなりよく理解されている。しかし、INAは、最近開発された完全に人工的な分子であり、化学者の頭の中で着想され、有機合成化学を用いて作製されるものである。INAには、公知の生物学的機能はない。
【0198】
構造的にも、INAは核酸とは劇的に異なる。どちらも普通の核酸塩基(A、C、G、T、およびU)を使用できるが、これらの分子の組成は構造的に別のものである。RNA、DNAおよびINAの骨格は、リン酸ジエステルリボースおよび2−デオキシリボースの単位が繰り返されてできている。INAは、リンカー分子を介してポリマーに結合している1つまたは複数の大きく平らな分子を有する点で、DNAまたはRNAとは異なる。この平らな分子は、二本鎖構造中でINAと向かい合う相補的DNA中の塩基間にインターカレートする。
【0199】
INAとDNAまたはRNAとの間の物理/化学的な違いも、かなり大きい。INAが相補的DNAに結合する速度は、核酸プローブが同じ標的配列に結合するより速い。DNAまたはRNA断片とは異なり、INAは、インターカレーティング基が末端部位に位置していない限り、RNAにほとんど結合しない。インターカレーティング基と相補的DNA鎖上の塩基との間に強い相互作用があることで、INA/DNA複合体の安定性は、類似した、DNA/DNAまたはRNA/DNA複合体の安定性を上回る。
【0200】
DNAまたはRNA断片またはPNAといった他の核酸とは異なり、INAは、自己会合性または自己結合性を示さない。
【0201】
INAは配列特異的に核酸とハイブリダイズするため、INAはプローブをベースにしたアッセイを発展させるための有用な候補であり、キットおよびスクリーニングアッセイにはとりわけ適切である。しかしながら、INAプローブは、核酸プローブと同等ではない。したがって、プローブをベースにしたアッセイにおける特異性、感受性および信頼性を向上できると考えられる、任意の方法、キットまたは組成物は、DNAを含有する試料の検出、分析および定量化において有用であろう。INAは、この目的にとって必要な性質を有している。
【0202】
結果
本発明を実証するために、C型肝炎1aの誘導核酸および単純化した核酸を図2から6に示す。C型肝炎1aの天然のゲノムのトップ・ストランドおよびボトム・ストランドを、図1および2にそれぞれ示す。図3および4は、トップ・ストランドおよびボトム・ストランドそれぞれにおいて、全てのシトシンがウラシルで置換されている誘導核酸を示している。図5および6は改変核酸を示し、ここで、誘導核酸中の全てのウラシルはチミンで置換され、C型肝炎1aのトップ・ストランドおよびボトム・ストランドそれぞれについて改変核酸が形成される。
【0203】
図2から6でわかるように、検出のため、または適当な標的を得るために使用できる、C型肝炎1aについての本質的に4つの新しい人工ゲノムが創出された。誘導核酸および改変核酸は、天然には存在しないが、亜硫酸水素塩処理(誘導核酸)および増幅(改変核酸)により、典型的に生成される。
【0204】
したがって、本発明は、天然に存在する微生物核酸から生成され、新規かつ所望の用途を有する新規核酸分子に向けられる。
【0205】
表1は、本発明による、微生物の誘導核酸および改変核酸の配列の一覧を示すもので、配列表とともに記載してある(番号順に列挙)。配列のサイズおよび総数は極めて大きいので、本明細書ではペーパーコピーを提供していない。しかし、全ての配列は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0206】
【表1−1】

【0207】
【表1−2】

【0208】
【表1−3】

【0209】
【表1−4】

【0210】
【表1−5】

【0211】
【表1−6】

【0212】
【表1−7】

【0213】
【表1−8】

【0214】
【表1−9】

【0215】
【表1−10】

【0216】
【表1−11】

【0217】
【表1−12】

【0218】
【表1−13】

【0219】
【表1−14】

【0220】
【表1−15】

【0221】
【表1−16】

【0222】
【表1−17】

【0223】
【表1−18】

【0224】
【表1−19】

【0225】
【表1−20】

【0226】
【表1−21】

【0227】
【表1−22】

【0228】
【表1−23】

【0229】
【表1−24】

【0230】
【表1−25】

【0231】
【表1−26】

【0232】
【表1−27】

【0233】
本発明に対して、特定の実施形態で示すような多数の変形および/または改変が、広範に記載された本発明の精神または範囲から逸脱することなく成されうることが、当業者には理解されよう。したがって、本実施形態は全ての点において例証的なものであって限定的なものではないとみなされるべきである。
【図1−1】

【図1−2】

【図1−3】

【図1−4】

【図1−5】

【図2−1】

【図2−2】

【図2−3】

【図2−4】

【図2−5】

【図3−1】

【図3−2】

【図3−3】

【図3−4】

【図3−5】

【図4−1】

【図4−2】

【図4−3】

【図4−4】

【図4−5】

【図5−1】

【図5−2】

【図5−3】

【図5−4】

【図5−5】

【図6−1】

【図6−2】

【図6−3】

【図6−4】

【図6−5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
配列表番号51中の配列番号1〜配列番号76からなる群から選択される配列を有する、C型肝炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項2】
配列表番号1中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、アシネトバクター属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項3】
配列表番号2中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、バシラス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項4】
配列表番号3中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、バクテロイデス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項5】
配列表番号4中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、バルトネラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項6】
配列表番号5中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ボルデテラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項7】
配列表番号6中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ボレリア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項8】
配列表番号7中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、ブルセラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項9】
配列表番号8中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、カンピロバクター属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項10】
配列表番号9中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、クラミジア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項11】
配列表番号10中の配列番号1〜配列番号39からなる群から選択される配列を有する、クロストリジウム属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項12】
配列表番号11中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、コルネバクテリウム属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項13】
配列表番号12中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、大腸菌の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項14】
配列表番号13中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、エールリヒア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項15】
配列表番号14中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、エンテロコッカス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項16】
配列表番号15中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、フゾバクテリウム属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項17】
配列表番号16中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、ヘモフィルス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項18】
配列表番号17中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヘリコバクター属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項19】
配列表番号18中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、レジオネラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項20】
配列表番号19中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、レプトスピラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項21】
配列表番号20中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、リステリア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項22】
配列表番号21中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、マイコバクテリウム属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項23】
配列表番号22中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、マイコプラズマ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項24】
配列表番号23中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、ナイセリア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項25】
配列表番号24中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ノルカジア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項26】
配列表番号25中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、シュードモナス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項27】
配列表番号26中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、リケッチア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項28】
配列表番号27中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、サルモネラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項29】
配列表番号28中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、セラチア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項30】
配列表番号29中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、シゲラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項31】
配列表番号30中の配列番号1〜配列番号52からなる群から選択される配列を有する、スタフィロコッカス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項32】
配列表番号31中の配列番号1〜配列番号16からなる群から選択される配列を有する、ストレプトコッカス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項33】
配列表番号32中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ストレプトミセス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項34】
配列表番号33中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、トレポネーマ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項35】
配列表番号34中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、トロフェルミア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項36】
配列表番号35中の配列番号1〜配列番号60からなる群から選択される配列を有する、プラスモジウム属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項37】
配列表番号36中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、アスペルギリス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項38】
配列表番号37中の配列番号1〜配列番号24からなる群から選択される配列を有する、カンジダ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項39】
配列表番号38中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、クリプトコッカス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項40】
配列表番号39中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、パラコクシジオイデス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項41】
配列表番号40中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、リゾプス属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項42】
配列表番号41中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、フランシセラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項43】
配列表番号42中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ビブリオ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項44】
配列表番号43中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、エルシニア属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項45】
配列表番号44中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、JCポリオーマウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項46】
配列表番号46中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、アンデスウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項47】
配列表番号52中の配列番号1〜配列番号24からなる群から選択される配列を有する、肝炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項48】
配列表番号53中の配列番号1〜配列番号128からなる群から選択される配列を有する、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項49】
配列表番号54中の配列番号1〜配列番号162からなる群から選択される配列を有する、インフルエンザウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項50】
配列表番号55中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、BKウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項51】
配列表番号56中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、バーマウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項52】
配列表番号57中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、カリシウイルスウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項53】
配列表番号58中の配列番号1〜配列番号48からなる群から選択される配列を有する、コロラドダニ熱ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項54】
配列表番号59中の配列番号1〜配列番号28からなる群から選択される配列を有する、口蹄ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項55】
配列表番号60中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、GB肝炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項56】
配列表番号61中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヘンダウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項57】
配列表番号62中の配列番号1〜配列番号24からなる群から選択される配列を有する、ヒトアデノウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項58】
配列表番号63中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヒトアストロウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項59】
配列表番号64中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヒトボカウイルスウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項60】
配列表番号65中の配列番号1〜配列番号16からなる群から選択される配列を有する、ヒトコロナウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項61】
配列表番号66中の配列番号1〜配列番号16からなる群から選択される配列を有する、ヒトエンテロウイルスウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項62】
配列表番号67中の配列番号1〜配列番号36からなる群から選択される配列を有する、ヒトヘルペスウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項63】
配列表番号68中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヒトメタニューモウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項64】
配列表番号69中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、ヒトパラインフルエンザウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項65】
配列表番号70中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヒトパレコウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項66】
配列表番号71中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、ヒトライノウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項67】
配列表番号72中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ヒトRSウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項68】
配列表番号73中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、麻疹ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項69】
配列表番号74中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ムンプスウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項70】
配列表番号75中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ノロウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項71】
配列表番号76中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ノーウォークウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項72】
配列表番号77中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、パルボウイルスB19の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項73】
配列表番号78中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ポリオウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項74】
配列表番号79中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、狂犬病ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項75】
配列表番号80中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ロスリバーウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項76】
配列表番号81中の配列番号1〜配列番号124からなる群から選択される配列を有する、ロタウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項77】
配列表番号82中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、SARSコロナウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項78】
配列表番号83中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、TTウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項79】
配列表番号84中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、TTVミニウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項80】
配列表番号85中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、西ナイルウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項81】
配列表番号86中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、アルファウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項82】
配列表番号87中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ラクダ痘ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項83】
配列表番号88中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、牛痘ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項84】
配列表番号89中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、コクシエラ属の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項85】
配列表番号90中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、クリミアコンゴ出血熱の誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項86】
配列表番号91中の配列番号1〜配列番号16からなる群から選択される配列を有する、デングウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項87】
配列表番号92中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、東部ウマ脳炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項88】
配列表番号93中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、エボラウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項89】
配列表番号94中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、マールブルクウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項90】
配列表番号95中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、グアナリトウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項91】
配列表番号96中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、ハンタウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項92】
配列表番号97中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、ハンタンウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項93】
配列表番号97中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、日本脳炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項94】
配列表番号99中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、フニンウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項95】
配列表番号100中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、ラッサウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項96】
配列表番号101中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、マチュポウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項97】
配列表番号102中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、サル痘ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項98】
配列表番号103中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、マレー渓谷脳炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項99】
配列表番号104中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ニパーウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項100】
配列表番号105中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、リフト渓谷熱ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項101】
配列表番号106中の配列番号1〜配列番号8からなる群から選択される配列を有する、サビアウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項102】
配列表番号107中の配列番号1〜配列番号12からなる群から選択される配列を有する、シンノンブレウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項103】
配列表番号108中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、大痘瘡ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項104】
配列表番号109中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、小痘瘡ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項105】
配列表番号110中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、ベネズエラウマ脳炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項106】
配列表番号111中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、西部ウマ脳炎ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。
【請求項107】
配列表番号112中の配列番号1〜配列番号4からなる群から選択される配列を有する、黄熱病ウイルスの誘導核酸または改変核酸、少なくとも約20個のヌクレオチドを含むその部分、およびそれらとストリンジェントな条件下でハイブリダイズすることが可能な核酸分子。

【公表番号】特表2009−538603(P2009−538603A)
【公表日】平成21年11月12日(2009.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−512366(P2009−512366)
【出願日】平成18年6月2日(2006.6.2)
【国際出願番号】PCT/AU2006/000755
【国際公開番号】WO2007/140506
【国際公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(505188906)ヒューマン ジェネティック シグネチャーズ ピーティーワイ リミテッド (15)
【Fターム(参考)】