説明

微生物検出装置

【課題】検出エリアを把握することのできる微生物検出装置を提供する。
【解決手段】微生物検出装置1は、検出動作の先だって可視光を発光し、検出エリアを提示する。微生物検出装置1は発光素子を配した照射面に紫外線をカットするためのカバーを有し、該カバーで検出エリアと紫外線発光素子とを覆うように検出エリアに押し付けることで、可視光で提示された検出エリアに紫外線が照射される。微生物検出装置1は蛍光発光を検出することで検出エリアから微生物が検出し、検出結果を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は微生物検出装置に関し、特に、携帯可能な微生物検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大気中の微生物を検出する方法として、空気中の微生物に紫外光を照射して、微生物からの蛍光発光を検出して個数を計測する方法がある。特開2003−38163号公報は、この方法を採用した、リアルタイムで大気中の微生物を検出する装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−38163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、微生物は大気中に浮遊するのみならず床や壁等の固体表面に付着している場合もあり、特許文献1に開示された検出装置では、このような大気中以外の微生物を検出することができないという問題があった。また、当該検出装置を用いて微生物の検出を行なう検出者にとって、検出対象がどこかわからない、という問題があった。
【0005】
さらに、特許文献1に開示された検出装置には、検出対象の大気を検出装置内に所定の流速で導入するための吸引ポンプなどの導入機構が必要となるため、該検出装置を携帯可能なサイズ・重量とすることが難しいという問題があった。
【0006】
また、床や壁面に除菌イオンや殺菌スプレーを吹き付けて除菌する場合、通常の除菌スプレーの使用のみ、または特許文献1の検出装置を用いたとしても、予め当該箇所にカビ等の微生物が存在しているのか否か確認した上で除菌することができない、という問題があった。
【0007】
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであって、検出エリアを把握することのできる微生物検出装置を提供することを目的の1つとしている。また、除菌箇所の微生物を検出することのできる微生物検出装置を提供することを目的の1つとしている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明のある局面に従うと、微生物検出装置は、第1のエリアに付着する微生物を検出するための微生物検出手段と、第1のエリアを提示するための提示手段と、微生物検出手段での検出より先に、第1のエリアを提示させるよう提示手段を制御するための提示制御手段とを備える。
【0009】
好ましくは、提示手段は、第1のエリアに可視光を照射するための発光素子を含む。
好ましくは、微生物検出手段は励起光を照射するための発光素子を含み、微生物検出装置は、励起光を照射するための発光素子を囲み、励起光の照射方向に沿う方向に伸びる筒状のカバーを備える。
【0010】
より好ましくは、微生物検出装置は、カバーの発光素子とは逆側の端部の第1のエリアへの接触を検出するための接触検出手段をさらに備え、提示制御手段は、カバー端部の第1のエリアへの接触よりも以前に第1のエリアの提示を行なわせ、微生物検出装置は、カバー端部が第1のエリアへ接触した後に、発光素子からの励起光の照射を開始させるよう微生物検出手段を制御するための検出制御手段をさらに備える。
【0011】
より好ましくは、微生物検出装置は、第1のエリアに向かって除菌動作を行なうための除菌手段と、微生物検出手段での検出の後、カバー端部の第1のエリアへの接触が検出されなくなると、除菌手段で除菌動作を行なわせるよう制御する除菌制御手段とをさらに備える。
【0012】
好ましくは、微生物検出装置は、第1のエリアの範囲の変更を入力するための入力手段をさらに備え、提示制御手段は、範囲の変更された第1のエリアを提示させるよう提示手段を制御する。
【0013】
好ましくは、微生物検出装置は、微生物検出手段での検出結果を表示するための表示手段をさらに備える。
【0014】
好ましくは、微生物検出装置は、第1のエリアに向かって除菌動作を行なうための除菌手段をさらに備える。
【0015】
本発明の他の局面に従うと、微生物検出装置は、第1のエリアから微生物を検出するための微生物検出手段と、第1のエリアに向かって除菌動作を行なうための除菌手段と、微生物検出手段での検出の後に、第1のエリアに向かって除菌動作を行なわせるよう除菌手段を制御するための除菌制御手段とを備える。
【0016】
好ましくは、微生物検出装置は、微生物検出手段での検出時に第1のエリアに接触する部材と、上記部材と第1のエリアとの接触を検出するための接触検出手段とをさらに備え、除菌制御手段は、微生物検出手段での検出の後、上記部材の第1のエリアへの接触が検出されなくなると、除菌動作を行なわせるよう制御する。
【0017】
より好ましくは、微生物検出手段は励起光を照射するための発光素子を含み、上記部材は、励起光を照射するための発光素子を囲み、励起光の照射方向に沿う方向に伸びる筒状のカバーであり、接触検出手段は、カバーの発光素子とは逆側の端部の、第1のエリアとの接触を検出する。
【0018】
好ましくは、除菌手段は、正イオンおよび負イオンを発生させるための装置を含む。
好ましくは、微生物検出装置は、第1のエリアを提示するための提示手段と、微生物検出手段での検出より先に、第1のエリアを提示させるよう提示手段を制御するための提示制御手段とをさらに備える。
【発明の効果】
【0019】
この発明にかかる微生物検出装置は携帯可能なサイズ・重量であって、検出エリアを把握することができる。また、除菌箇所の微生物を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】実施の形態にかかる微生物検出装置の外観および構成の具体例を示す図である。
【図2】微生物検出装置に含まれる検出装置の構成の具体例を示す図である。
【図3】微生物検出装置に含まれる除菌装置の構成の具体例を示す図である。
【図4】発光素子の、微生物検出装置の照射面における位置関係を説明するための図である。
【図5】微生物検出装置に含まれる制御装置の構成の具体例を示す図である。
【図6】微生物検出装置における制御の流れの第1の具体例を示すフローチャートである。
【図7】微生物検出動作をさせる際の、微生物検出装置の用い方を説明するための図である。
【図8】微生物検出装置における制御の流れの第2の具体例を示すフローチャートである。
【図9】除菌動作をさせる際の、微生物検出装置の用い方を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。
【0022】
図1を参照して、実施の形態にかかる微生物検出装置1は、第1の筐体10と、第1の筐体10に接合された第2の筐体20と、第1の筐体10に接合された筒状のカバー30とを主な構成とする。
【0023】
第1の筐体10は、制御装置11、検出装置13、および除菌装置15を内蔵する。また、第1の筐体10は、通信部17を含む。通信部17は、USB(Universal Serial Bus)ケーブルを用いて他の装置に対してデータを出力するためのUSB端子であってもよいし、Bluetooth(登録商標)などの無線通信を行なって他の装置に対してデータを出力するための機構であってもよいし、SDカードなどの記録媒体を装着し、該記録媒体にデータを書き込むための機構であってもよい。
【0024】
制御装置11は、CPU(Central Processing Unit)18およびメモリ19を含み、CPU18がメモリ19に記憶されるプログラムを読み出して実行することで、検出装置13および除菌装置15を制御する。検出装置13および除菌装置15は制御装置11に電気的に接続され、制御装置11からの制御信号に従って動作する。通信部17は制御装置11に電気的に接続され、制御装置11からの制御信号に従って、検出結果を他の装置に送信したり、記録媒体に書き込んだりする。
【0025】
第2の筐体20は、検出動作の開始の指示を受け付けるための開始ボタン21、除菌動作の開始の指示を受け付けるための除菌ボタン22、検出範囲の指示を受け付けるための範囲ボタン23、前回の検出結果を表示させる指示を受け付けるためのメモリボタン24、および検出結果を表示するための表示部25が配される。これらは、いずれも、第1の筐体10に含まれる制御装置11に電気的に接続される。
【0026】
表示部25は、制御装置11からの制御信号に従って所定の情報を表示する。
ボタン21〜24は、それぞれ、押下されたことを表わす操作信号を制御装置11に対して出力する。なお、ボタン21〜24は、それぞれ電源投入の指示を受け付けるための電源ボタンと兼用されてもよいし、これらボタンとは別に、図示されない電源ボタンを備えてもよい。なお、ボタン操作に替えて、通信部17に接続された他の装置から操作信号を入力するようにしてもよい。
【0027】
好ましくは、第2の筐体20は、人が片手または両手で把持できる大きさである。より好ましくは、第2の筐体20は人が片手で把持できる大きさであり、もう一方の手でボタン操作を可能とする。
【0028】
カバー30は、第1の筐体10の、後述する発光素子等が配置される面に一端が接合され、その照射方向に沿う方向に伸びる円筒または略円筒形状である。以降の説明において、カバー30が接合される面であり、後述する発光素子等が配置される面を、第1の筐体10の「照射面」と称する。カバー30の材質は特定の材質に限定されないが、少なくとも紫外線を透過させない材質である。
【0029】
カバー30の、第1の筐体10に接合された端部とは逆の端部に、スイッチ31が配される。スイッチ31は第1の筐体10に含まれる制御装置11に電気的に接続される。スイッチ31は、押下されたことを表わす信号を制御装置11に対して出力する。なお、スイッチ31は、カバー30の端部が壁面等の固体表面に接触している状態を検出するための構成の一例である。スイッチ31を利用する以外の方法により、カバー30の端部が壁面等の固体表面に接触している状態を検出してもよい。
【0030】
検出装置13は、床や壁などの固体表面の微生物検出対象となる領域である検出エリアから、微生物をリアルタイムに検出するための構成を有する。微生物をリアルタイムに検出するための第1の方法としては、たとえば、特開2003−38163号公報にも開示されている技術を応用して、検出エリアに対して励起光として紫外光を照射して、検出された蛍光発光を微生物からの発光として計数する方法が挙げられる。検出装置13は、検出エリアから微生物をリアルタイムに検出するための構成として、上記第1の方法を採用した機構を有する。微生物をリアルタイムに検出するための第2の方法としては、検出エリアに対して赤外線を照射して、所定角度の、強度がしきい値以下である散乱光を、微生物からの散乱光として計数する方法が挙げられる。第1の方法では紫外光の照射により蛍光を発する化学繊維のくずなども微生物として検出される可能性もある。そのため、検出装置13は、好ましくは、検出エリアから微生物をリアルタイムに検出するための構成として、上記第1の方法に加えて上記第2の方法を採用した機構を有する。なお、その他の、微生物をリアルタイムに検出するための方法を採用することもできる。また、第1の方法のみ、または第2の方法のみ採用してもよい。
【0031】
図2を参照して、上記第1の方法および第2の方法を採用した検出機構を有する検出装置13は、紫外線を照射するための紫外線発光素子132と、紫外線発光素子132を駆動させるための駆動回路131と、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)133と、赤外線を照射するための赤外線発光素子135と、赤外線発光素子135を駆動させるための駆動回路134と、受光素子136と、可視光を照射するための可視光発光素子138と、可視光発光素子138を駆動させるための駆動回路137とを含む。好ましくは、CCD133の撮像方向に、紫外線と同じ波長付近の光をカットするためのフィルタ139が配される。これにより、紫外線の検出エリアからの反射光の入光を抑えることができる。また、受光素子136の入光方向に、集光レンズが配されてもよい。
【0032】
可視光発光素子138から照射される可視光は、検出エリアを提示するために用いられる。紫外線発光素子132から照射される紫外線および赤外線発光素子135から照射される赤外線は、検出エリアから微生物を検出するために用いられる。
【0033】
紫外線発光素子132、赤外線発光素子135、および可視光発光素子138は、それぞれ、LED(Light Emitting Diode)などが該当する。これらは、それぞれ、駆動回路131,134,137で駆動されることによって発光し、紫外光、赤外光、および可視光を照射する。また、これらはいずれも、駆動回路131,134,137で駆動されることによって、照射範囲を可変とする。具体的には、紫外線発光素子132、赤外線発光素子135、および可視光発光素子138は、それぞれ、複数の素子を含み、駆動回路131,134,137で駆動されることによって、複数の素子のうちの指定された素子が発光する。多くの素子が発光することで照射範囲が広がり、少ない素子が発光することで照射範囲が狭まる。その他の機構によって照射範囲を可変としてもよい。駆動回路131,134,137は、それぞれ、制御装置11に電気的に接続され、制御装置11からの制御信号に従って発光素子を駆動させる。
【0034】
CCD133は、紫外線発光素子132で照射された、検出エリアを撮像する。CCD133は制御装置11に電気的に接続され、撮像データを制御装置11に対して出力する。なお、CCD133に替えて、蛍光発光を受光するための受光素子が備えられてもよい。
【0035】
受光素子136は、赤外線発光素子135で照射される赤外線の、検出エリアからの散乱光を受光する。受光素子136は制御装置11に電気的に接続され、受光量に応じた信号を制御装置11に対して出力する。
【0036】
除菌装置15は、検出エリアを除菌するための機構を有する。検出エリアを除菌する方法として、コロナ放電により発生する、殺菌作用のある正イオンおよび負イオン(以下、併せて正負イオンと称する)を放出させる方法が挙げられる。除菌装置15は、検出エリアを除菌するための機構として、上記方法を採用した機構を有する。検出エリアを除菌する他の方法として、除菌作用を有する液体を噴霧する方法が挙げられる。除菌装置15は、検出エリアを除菌するための他の機構として、上記液体を貯蔵するタンクを内蔵し、噴霧機構を有してもよい。
【0037】
図3を参照して、上述の正負イオンを放出させる方法を採用した除菌機構を有する除菌装置15は、変圧器152と、変圧器152を駆動させるための駆動回路151と、正側の高圧回路153と、負側の高圧回路154と、針状の先端を有する放電電極155a,155bと、一体の金属板からなる板状の対向電極156a,156bと、ファン158と、ファン158を駆動させるための駆動回路157とを含む。
【0038】
変圧器152は駆動回路151で駆動されることによって、1次側に入力された電圧を昇圧して2次側に出力する。変圧器152の2次側の一方は対向電極156a,156bに電気的に接続されている。2次側の他方は正側の高圧回路153を通じて放電電極155aに電気的に接続され、かつ負側の高圧回路154を通じて対向電極156bに電気的に接続される。駆動回路151は制御装置11に電気的に接続され、制御装置11からの制御信号に従って変圧器152を駆動させる。
【0039】
板状の対向電極156aは針状の放電電極155aと、および対向電極156bは針状の放電電極155bと、それぞれ所定の距離を確保して配置される。変圧器152によって、対向電極156a,156bと放電電極155a,155bとの間に高圧が印加されることで、針状の放電電極155aの先端では正コロナ放電が発生して正イオンが発生し、針状の放電電極155bの先端では負コロナ放電が発生して負イオンが発生する。変圧器152が印加する波形は特定の波形に限定されず、直流、正負にバイアスされた交流波形、正負にバイアスされたパルス波形、などの高電圧とする。
【0040】
ファン158は駆動回路157で駆動されることによって回転する。この回転に伴って、除菌装置15内側から外側に向けて送風される。駆動回路157は制御装置11に電気的に接続され、制御装置11からの制御信号に従ってファン158を駆動させる。
【0041】
対向電極156a,156bのそれぞれは、放電電極155a,155bに対応して天板部に設けられた貫通孔を有する。さらに、除菌装置15は、対向電極156a,156bの貫通孔に対向する壁部にイオン放出用の放出孔159を有する。発生した正負イオンは、ファン158の送風に伴って、対向電極156a,156bの貫通孔および放出孔159を通って除菌装置15から外部に放出される。
【0042】
上述の紫外線発光素子132、CCD133、赤外線発光素子135、受光素子136、および可視光発光素子138は、第1の筐体10の照射面に配置される。そのため、当該面を検出エリアに向けた状態でこれら素子が発光することで検出エリアが照射され、検出エリアからの発光が受光される。また、放出孔159も第1の筐体10の照射面に配置される。そのため、当該面を検出エリアに向けた状態で除菌動作が行なわれることで、検出エリアが除菌される。図4を用いて、これらの、照射面における位置関係を説明する。
【0043】
図4(A)は、第1の筐体10の照射面を、当該面に対向する位置、すなわち、図1のA方向から見た図である。図4(A)を参照して、可視光発光素子138は照射面の中央または略中央に配される。これにより、照射面を検出エリアに対向させて可視光発光素子138を発光させることで、検出エリアが可視光によって照射される。紫外線発光素子132、CCD133、赤外線発光素子135、受光素子136、および放出孔159は、照射面の中央または略中央である可視光発光素子138を取り囲む位置に配される。一例として、図4(A)に示されるように、紫外線発光素子132およびCCD133は可視光発光素子138をその中央または略中央として直線または略直線に配され、その直線と直交し、可視光発光素子138をその中央または略中央とする直線また略直線に赤外線発光素子135および受光素子136が配される。放出孔159は可視光発光素子138付近に配される。なお、スイッチ31はたとえば2つのスイッチ31a,31bを含み、これらは、カバー30の照射面との接合側と反対側の端部であって、一例として、紫外線発光素子132およびCCD133と同直線上に配される。以降の説明で、カバー30のスイッチ31が配される端部を、カバー30の端部と称する。
【0044】
図4(B)は、紫外線発光素子132およびCCD133を含む直線、すなわち、図4(A)の矢印Bの面における断面の概略を表わしている。図4(B)を参照して、紫外線発光素子132は、紫外線発光素子132から照射された紫外線(ビーム)とカバー30の端部の接する面との交点が、可視光発光素子138から照射された可視光(ビーム)とカバー30の端部の接する面との交点と一致または略一致する角度および位置に配される。CCD133は、CCD133が撮像するカバー30の端部の接する面上の位置が、可視光発光素子138から照射された可視光(ビーム)とカバー30の端部の接する面との交点と一致または略一致する角度および位置に配される。この配置により、カバー30の端部を検出エリアを含む壁面等に接触するように対向させると、可視光発光素子138で照射される範囲である検出エリアに、紫外線発光素子132からの紫外線が照射され、当該検出エリアがCCD133で撮像される。なお、カバー30の端部を壁面等に接触するように対向させると、カバー30の端部に配されたスイッチ31a,31bが壁面等によって押下される。
【0045】
図4(C)は、赤外線発光素子135および受光素子136を含む直線、すなわち、図4(A)の矢印Cの面における断面の概略を表わしている。図4(C)を参照して、赤外線発光素子135は、赤外線発光素子135から照射された赤外線(ビーム)とカバー30の端部の接する面との交点が、可視光発光素子138から照射された可視光(ビーム)とカバー30の端部の接する面との交点と一致または略一致する角度および位置に配される。受光素子136は、受光素子136が受光するカバー30の端部の接する面上の発光位置が、可視光発光素子138から照射された可視光(ビーム)とカバー30の端部の接する面との交点と一致または略一致する角度および位置に配される。この配置により、カバー30の端部を検出エリアを含む壁面等に接触するように対向させると、可視光発光素子138で照射される範囲である検出エリアに、赤外線発光素子135からの赤外線が照射され、当該検出エリアでの発光が受光素子136により受光される。
【0046】
なお、図4に表わされた発光素子等の配置は一例であり、この配置に限定されるものではない。すなわち、紫外線発光素子132および赤外線発光素子135と可視光発光素子138とは、発光素子132,135からの照射光線とカバー30の端部の接する面との交点が、可視光発光素子138からの照射光線とカバー30の端部の接する面との交点と一致または略一致する関係であればよい。また、CCD133および受光素子136と可視光発光素子138とは、カバー30の端部の接する面上のCCD133および受光素子136の受光位置が、可視光発光素子138からの照射光線とカバー30の端部の接する面との交点と一致または略一致する関係であればよい。
【0047】
また、図4には、カバー30の形態として、第1の筐体10の照射面に配された紫外線発光素子132、CCD133、赤外線発光素子135、受光素子136、可視光発光素子138、および放出孔159のすべてを囲み、照射方向に沿う方向に伸びる形態が表わされている。しかしながら、カバー30は、少なくとも紫外線発光素子132およびCCD133を囲めばよく、その他は、カバー30に囲まれていなくてもよい。このように構成することでも、カバー30により、少なくとも紫外線が検出者に照射されることが防がれる。
【0048】
図5を参照して、制御装置11は、開始ボタン21からの操作信号を受け付けるための検出指示入力部111と、範囲ボタン23からの操作信号を受け付けるための検出範囲入力部112と、スイッチ31からの信号を受け付けるためのスイッチ入力部113と、検出判断部114と、可視光制御部115と、検出光制御部116と、CCD133からの撮像データの入力および受光素子136からの受光量に応じた信号の入力を受け付けるための受光入力部117と、微生物を検出するための検出部118と、検出結果を出力する処理を行なうための出力部119と、入力された撮像データまたは受光素子136からの信号を記憶するための記憶部120と、メモリボタン24からの操作信号を受け付けるための表示指示入力部121と、除菌判断部122と、除菌ボタン22からの操作信号を受け付けるための除菌指示入力部123と、除菌制御部124と、通信部17での通信を制御するための通信制御部125とを含む。これらは、CPU18がメモリ19に記憶されるプログラムを読み出して実行することで、主にCPU18に形成される機能である。または、少なくとも一部が、電気回路などのハードウェアで実現されてもよい。
【0049】
検出判断部114は、開始ボタン21の押下およびスイッチ31の押下に基づいて検出動作の段階を判断し、その段階に従って、可視光制御部115または検出光制御部116に対して制御を行なわせるための信号を出力する。また、検出判断部114は範囲ボタン23からの範囲の指定に基づいて検出エリアの範囲を特定し、可視光制御部115または検出光制御部116に対して、当該範囲の検出エリアから微生物を検出する検出動作を行なわせるための信号を出力する。
【0050】
可視光制御部115は、検出判断部114からの信号に従って駆動回路137に対して制御信号を出力することで、可視光発光素子138の発光および発光の停止を制御する。検出光制御部116は、検出判断部114からの信号に従って駆動回路131,134に対して制御信号を出力することで、紫外線発光素子132の発光および発光の停止、ならびに赤外線発光素子135の発光および発光の停止を制御する。
【0051】
検出エリアとして壁や床などの固体表面に紫外線が照射されることで、検出エリアに付着している微生物や埃が励起し、可視光である長波長を発光する。そのうち、微生物は、青や緑の蛍光を発光する。検出部118は、CCD133からの撮像データに対してRGB分解処理を施すことで、撮像データから蛍光発光を検出することができる。他の方法として、検出部118は、CCD133からの撮像データの各画素の色値を予め規定されているしきい値と比較することで、撮像データから蛍光発光を検出することができる。さらにフィルタを用いるなどの、その他の方法で蛍光発光を検出してもよい。
【0052】
微生物検出装置1においてこのような方法で検出エリアから微生物を検出することで、床や壁などの固体表面である検出エリアに付着している微生物を検出することが可能となる。そのため、たとえば、特開2003−38163号公報で開示されている検出装置などの、大気中の微生物を検出する装置で必要であった、大気を検出装置に所定の流速で導入するための吸引ポンプなどの導入機構を不要とすることができる。その結果、微生物検出装置1を当該導入機構が必要な検出装置などと比較して小型化・軽量化することができ、上述のように、人が片手で把持することを可能とする。
【0053】
検出部118は、検出結果として、蛍光発光の計数結果を出力部119に対して出力してもよいし、予め記憶されているしきい値と蛍光発光の計数結果と比較することで微生物数のレベル(多、少等)を出力部119に対して出力してもよい。なお、最も簡単には、検出部118は、上のような検出処理を行なうことなく、入力された撮像データそのものを検出結果として出力部119に対して出力してもよい。検出部118での検出結果は、記憶部120に記憶されてもよい。
【0054】
出力部119は検出部118からの検出結果に対して、表示部25に表示するための処理を施し、表示部25での表示を制御する。または、検出結果を通信部17から外部装置に送信(または記録媒体に書き込み)する場合には、検出部118からの検出結果に対して送信または書き込みのための処理を施し、送信または書き込みを制御する通信制御部125に対して出力する。
【0055】
記憶部120には、少なくとも前回の撮像データまたは検出結果が記憶される。前回のみのデータを記憶する場合には、記憶部120は、撮像データまたは検出結果が入力されるたびに記憶されているデータに上書きする。所定数のデータを記憶する場合には、記憶部120は、入力順、または入力時を特定する情報と関連付けてデータを記憶する。出力部119は、メモリボタン24の押下に基づいて記憶部120から少なくとも前回の撮像データまたは検出結果を読み出し、表示させるための処理を行なう。
【0056】
除菌判断部122は、除菌ボタン22の押下およびスイッチ31の押下に基づいて除菌動作の段階を判断し、その段階に従って、除菌制御部124に対して制御を行なわせるための信号を出力する。除菌制御部124は、除菌判断部122からの信号に従って駆動回路151および駆動回路157に対して制御信号を出力することで、対向電極156a,156bと放電電極155a,155bとの間の高圧の印加および印加の停止、ならびにファン158の回転および回転の停止を制御する。
【0057】
図6のフローチャートを用いて、制御装置11での制御の流れの、第1の具体例を説明する。図6のフローチャートに表わされる制御は、開始ボタン21が押下されると開始される制御であって、当該微生物検出装置1に、検出エリアから微生物を検出する動作をさせるための制御である。この制御は、制御装置11のCPU18がメモリ19に記憶されるプログラムを読み出して図5の各機能を発揮させることにより実現される。また、当該微生物検出装置1を用いて検出エリアから微生物を検出する際の、当該微生物検出装置1の用い方についても、図7を用いて、併せて説明する。
【0058】
図6を参照して、開始ボタン21が押下されると、ステップ(以下、Sと略する)101で検出判断部114は可視光を照射する段階と判断し、可視光発光素子138から可視光を照射させるための制御が行なわれる。これにより、開始ボタン21が押下されると、可視光が照射される。
【0059】
図7(A)を参照して、好ましくは、検出動作を開始させる際、検出者は、当該微生物検出装置1を検出エリア(たとえば壁面)に対向させ、カバー30の先端が当該壁面から5cm程度離れた位置とする。この状態で検出者が開始ボタン21を押下することで、S101で可視光発光素子138から可視光を照射され、当該壁面の可視光発光素子138の照射方向に相当する位置が、可視光によって検出エリアとして提示される。これにより、検出者は、照射された位置を検出エリアと認識することが可能となる。
【0060】
この段階で、検出者は、範囲ボタン23を操作することで、検出エリアの範囲を指定(変更)することができる。範囲ボタン23は、回転式つまみやスライドバーなどが相当する。好ましくは、範囲ボタン23は、図7(A)のように壁面に対向させた状態を維持して片手で当該微生物検出装置1を把持し、もう一方の手のみで操作可能な構成のボタンとする。これにより、図7(A)のように壁面に対向させ、検出エリアを可視光の照射によって認識しながら、検出エリアの範囲を変更することが可能となる。
【0061】
制御装置11は範囲ボタン23による検出範囲を変更する指示を受け付けると(S103でYES)、S105で検出判断部114は、可視光発光素子138からの可視光の照射範囲を変更させるための制御が行なわれる。この制御の具体例としては、可視光発光素子138が上述のように複数の発光素子からなる場合、発光させる発光素子の数を変更させるための制御が該当する。これにより、検出者は、可視光の照射範囲を変更することで、検出エリアとする範囲を容易に変更することができる。
【0062】
可視光が照射されている状態でスイッチ31の押下が検出されると(S107でYES)、S109で検出判断部114は可視光の照射を終了し、微生物検出動作を実行させる。すなわち、検出者が、図7(A)のように検出エリアを認識した上で、図7(B)に示されるように、可視光が検出エリアに照射されていることを確認しながらカバー30を壁面に押し付けると、可視光の照射が終了し、S109の微生物検出動作が開始される。
【0063】
S109の微生物検出動作では、検出判断部114は、具体的には、第1段階の検出として、紫外線発光素子132から紫外線を照射させる。このとき、検出光制御部116は、S105で変更された可視光の照射範囲と同様の範囲に紫外線を照射させるよう制御する。これにより、図7(A)のように提示された検出エリアから微生物が検出されることになる。また、S107でスイッチ31の押下が検出された後に紫外線を照射させることで、紫外線がカバー30から漏れて検出者に照射されることを防止することができる。
【0064】
S109の微生物検出動作の第1段階の検出では、制御装置11の検出部118がCCD133からの撮像データに対してRGB分解処理を施して撮像データから蛍光発光を検出することで、微生物が検出される。検出結果は、S111で図7(B)に表わされるように表示部25に表示される。
【0065】
S109の微生物検出動作では、制御装置11は、第2段階の検出として、赤外線発光素子135から赤外線を照射させて、赤外線の散乱強度を利用した微生物検出が行なわせてもよい。第2段階の検出は、上記第1段階の検出の後自動的に行われてもよいし、第1段階の検出の後、スイッチ31が押下されたまま、すなわち、カバー30が壁面に押し付けられた状態のまま再度開始ボタン21が押下されるなどの操作がなされた場合に行なわれてもよい。
【0066】
S109の微生物検出動作の第2段階の検出では、制御装置11の検出部118で、受光素子136からの検出信号から得られる強度としきい値とが比較され、微生物からの散乱光と判定された散乱光を検出することで微生物が検出される。S111で図7(B)に表わされるように検出結果が表示部25に表示される。
【0067】
S111で検出結果が表示されると、一連の制御が終了する。なお、好ましくは、紫外線が検出者に照射されることを防止するため、S109の微生物検出動作中にスイッチ31の押下が検出されなくなった場合、検出判断部114は検出動作を中止させる。これにより、検出動作中にカバー30が壁面から離れた場合には紫外線の照射が停止するので、紫外線が検出者に照射されることを防止できる。
【0068】
上述の制御がなされることで、検出者は、可視光で位置を認識した状態でカバー30を壁面に押し付けることで、当該位置の微生物を検出することができる。そのため、検出者は、除菌ボタン22を押下することで、検出エリアに向けて正負イオンを放出させ、除菌することができる。
【0069】
図8のフローチャートを用いて、制御装置11での制御の流れの、第2の具体例を説明する。図8のフローチャートに表わされる制御は、除菌ボタン22が押下されると開始される制御であって、当該微生物検出装置1に、検出エリアから微生物を検出した上で、検出エリアを除菌する動作をさせるための制御である。この制御もまた、制御装置11のCPU18がメモリ19に記憶されるプログラムを読み出して図5の各機能を発揮させることにより実現される。また、この場合の、当該微生物検出装置1の用い方についても、図7および図9を用いて、併せて説明する。
【0070】
図8を参照して、除菌ボタン22が押下されると、図6のS101〜S111と同様の、S201〜S211の制御が行なわれる。これにより、第1の具体例と同様に、可視光によって検出エリアが提示された後に、カバー30が壁面に押し付けられることで検出エリアに対して紫外線が照射され、検出エリアから微生物が検出される。さらに、必要に応じて、検出エリアに対して赤外線が照射され、検出エリアから微生物が検出される。
【0071】
S211で検出結果が表示されるまでスイッチ31が押下されたまま、すなわち、カバー30が壁面に押し付けられた状態のままであり、表示の後にスイッチ31の押下が検出されなくなった場合(S213でYES)、除菌判断部122は除菌動作を実行させる。すなわち、図7(B)の、カバー30が壁面に押し付けられた状態で微生物検出結果が表示されている状態から、図9に示されるようにカバー30の先端が壁面から離れると、S215の除菌動作が開始される。除菌動作は、検出結果表示の後所定時間内にスイッチ31の押下が検出されなくなった場合に開始されるようにしてもよい。さらに、カバー30を壁面から離すと除菌動作が開始されることを報知するための機構(ランプ、アラーム、バイブレーション等)を備え、検出結果表示の後のその報知中にスイッチ31の押下が検出されなくなった場合に除菌動作が開始されるようにしてもよい。
【0072】
S215の除菌動作では、除菌判断部122は、対向電極156a,156bと放電電極155a,155bとの間に高圧を印加させることで正負イオンを発生させ、ファン158を回転させることで発生した正負イオンを検出エリアに向けて放出させる。これにより、検出エリアが除菌される。また、S213でスイッチ31の押下が検出されなくなってから正負イオンの放出をさせることで、カバー30と壁面との間の、送風による圧力の増加を抑えることができる。
【0073】
上述の制御がなされることで、除菌を行なおうとする検出者は、除菌箇所を検出エリアとして微生物を検出した上で、その箇所を除菌することができる。すなわち、検出者は、予め除菌箇所の微生物量を把握した上で除菌することができる。
【0074】
好ましくは、微生物検出装置1は除菌レベル(正負イオンの発生量、除菌動作時間)を指示するためのボタンを備える。そして、S211の検出結果表示の後の当該ボタンによる指示に基づいて、除菌判断部122はS215の除菌動作での除菌レベルを制御する。これにより、検出者は、除菌箇所から検出された微生物量に応じて除菌レベルを判断して除菌を行なうことができる。
【0075】
また好ましくは、微生物検出装置1は、除菌ボタン22の押下により図8の一連の制御が開始した後に、当該制御の中止を指示するためのボタンを備える。そして、S211の検出結果表示の後の当該ボタンによる指示に基づいて、除菌判断部122はS215の除菌動作をスキップする。これにより、検出者は、除菌箇所から検出された微生物量に応じて除菌動作の要否を判断することができる。
【0076】
より好ましくは、上の除菌の制御に加えて、S211において、S209での検出結果と併せて、前回の検出結果を表示させてもよい。これにより、検出者は、除菌箇所から検出された微生物量と前回検出された微生物量とを比較することができ、その比較に基づいて除菌レベルや除菌動作の要否を判断することができる。
【0077】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0078】
1 微生物検出装置、10 第1の筐体、11 制御装置、13 検出装置、15 除菌装置、17 通信部、18 CPU、19 メモリ、20 第2の筐体、21 開始ボタン、22 除菌ボタン、23 範囲ボタン、24 メモリボタン、25 表示部、30 カバー、31,31a,31b スイッチ、131 駆動回路、132 紫外線発光素子、133 CCD、134 駆動回路、135 赤外線発光素子、136 受光素子、138 可視光発光素子、137 駆動回路、139 フィルタ、152 変圧器、151 駆動回路、153,154 高圧回路、155a,155b 放電電極、156a,156b 対向電極、158 ファン、157 駆動回路、159 放出孔、111 検出指示入力部、112 検出範囲入力部、113 スイッチ入力部、114 検出判断部、115 可視光制御部、116 検出光制御部、117 受光入力部、118 検出部、119 出力部、120 記憶部、121 表示指示入力部、122 除菌判断部、123 除菌指示入力部、124 除菌制御部、125 通信制御部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のエリアに付着する微生物を検出するための微生物検出手段と、
前記第1のエリアを提示するための提示手段と、
前記微生物検出手段での検出より先に、前記第1のエリアを提示させるよう前記提示手段を制御するための提示制御手段とを備える、微生物検出装置。
【請求項2】
前記提示手段は、前記第1のエリアに可視光を照射するための発光素子を含む、請求項1に記載の微生物検出装置。
【請求項3】
前記微生物検出手段は励起光を照射するための発光素子を含み、
前記励起光を照射するための発光素子を囲み、前記励起光の照射方向に沿う方向に伸びる筒状のカバーを備える、請求項1または2に記載の微生物検出装置。
【請求項4】
前記カバーの前記発光素子とは逆側の端部の前記第1のエリアへの接触を検出するための接触検出手段をさらに備え、
前記提示制御手段は、前記カバー端部の前記第1のエリアへの接触よりも以前に前記提示を行なわせ、
前記カバー端部が前記第1のエリアへ接触した後に、前記発光素子からの前記励起光の照射を開始させるよう前記微生物検出手段を制御するための検出制御手段をさらに備える、請求項3に記載の微生物検出装置。
【請求項5】
前記第1のエリアに向かって除菌動作を行なうための除菌手段と、
前記微生物検出手段での検出の後、前記カバー端部の前記第1のエリアへの接触が検出されなくなると、前記除菌手段で除菌動作を行なわせるよう制御する除菌制御手段とをさらに備える、請求項4に記載の微生物検出装置。
【請求項6】
前記第1のエリアの範囲の変更を入力するための入力手段をさらに備え、
前記提示制御手段は、前記範囲の変更された第1のエリアを提示させるよう前記提示手段を制御する、請求項1〜5のいずれかに記載の微生物検出装置。
【請求項7】
前記微生物検出手段での検出結果を表示するための表示手段をさらに備える、請求項1〜6のいずれかに記載の微生物検出装置。
【請求項8】
前記第1のエリアに向かって除菌動作を行なうための除菌手段をさらに備える、請求項1〜7のいずれかに記載の微生物検出装置。
【請求項9】
第1のエリアから微生物を検出するための微生物検出手段と、
前記第1のエリアに向かって除菌動作を行なうための除菌手段と、
前記微生物検出手段での検出の後に、前記第1のエリアに向かって除菌動作を行なわせるよう前記除菌手段を制御するための除菌制御手段とを備える、微生物検出装置。
【請求項10】
前記微生物検出手段での検出時に、前記第1のエリアに接触する部材と、
前記部材と前記第1のエリアとの接触を検出するための接触検出手段とをさらに備え、
前記除菌制御手段は、前記微生物検出手段での検出の後、前記部材の前記第1のエリアへの接触が検出されなくなると、前記除菌動作を行なわせるよう制御する、請求項9に記載の微生物検出装置。
【請求項11】
前記微生物検出手段は励起光を照射するための発光素子を含み、
前記部材は、前記励起光を照射するための発光素子を囲み、前記励起光の照射方向に沿う方向に伸びる筒状のカバーであり、
前記接触検出手段は、前記カバーの前記発光素子とは逆側の端部の、前記第1のエリアとの接触を検出する、請求項10に記載の微生物検出装置。
【請求項12】
前記除菌手段は、正イオンおよび負イオンを発生させるための装置を含む、請求項9〜11のいずれかに記載の微生物検出装置。
【請求項13】
前記第1のエリアを提示するための提示手段と、
前記微生物検出手段での検出より先に、前記第1のエリアを提示させるよう前記提示手段を制御するための提示制御手段とをさらに備える、請求項9〜12のいずれかに記載の微生物検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−45300(P2011−45300A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−196936(P2009−196936)
【出願日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】