説明

心臓マッサージ器具

【課題】重労働な心臓マッサージの負担を軽減でき、しかも、移送中の振動が加わっても胸骨を圧迫する位置がずれないこと。
【解決手段】 胸骨圧迫用の圧迫ユニット2と、圧迫ユニットを支持するフレーム3を備える心臓マッサージ器具であり、背の下に敷く背板1を設け、患者を留める拘束ベルト5を背板の左右に設け、フレームは、背板の左右片側から立つ支柱13と、支柱の上部から背板の左右反対側に延びるアーム11から逆L字状に構成し、アームには圧迫ユニットをアームの延長方向に沿って移動し、圧迫ユニットは、ギヤボックス28内でギヤ33と圧迫スライダー36を噛み合わせ、ギヤボックス外の操作レバー35の揺動運動をギヤボックスの外部での圧迫スライダーの先部の昇降運動に変換し、操作レバーの揺動による反力を受ける補強ベルト9を、背板の左右他方側でアームの先部と背板の上下間に設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、心肺停止している患者を蘇生する心臓マッサージ器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来公知の心臓マッサージ器具は、フレーム体に接続バーを揺動可能に連結し、接続バーの先部のハンドルを揺動すると、接続バーの途中の圧迫板が昇降し、患者の胸骨を圧迫するものである(特許文献1)。
【特許文献1】特表2004−500947号公報
【0003】
人間が通常の方法で体重をかけて心臓マッサージをする場合に比べると、公知の装置は、接続バーのてこの原理によって軽い力で行える。しかしながら、心臓マッサージは続けていると息が上がるほど体力的に消耗する重労働であって、公知の器具では、接続バーの途中に圧迫板を設けてあるので、接続バーがかなり長い場合以外には、その重労働を充分に軽減できない。
【0004】
また、公知の器具は、患者と圧迫板の位置を拘束するものが無いので、使用中に圧迫板の位置がずれる可能性が大きい。心臓マッサージは、救急現場だけでなく病院に移送するまでの間、持続することが望ましく、救急車に運ぶまでの階段の昇降や救急車の走行による振動時に公知の器具では、胸骨の圧迫を持続できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記実情を考慮して創作されたもので、その解決課題は、重労働な心臓マッサージの負担を軽減でき、しかも、振動が加わっても胸骨を圧迫する位置がずれないことである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、患者の胸骨を圧迫する圧迫ユニットと、圧迫ユニットを支持するフレームと、を備える心臓マッサージ器具を前提とする。
【0007】
そして、患者の背の下に敷く背板を設けると共に、患者を背板に拘束する拘束ベルトを背板の左右に掛け渡し可能に設け、フレームは、背板の左右一方側から起立する支柱と、支柱の上部から背板の左右他方側に向かって延びるアームとから逆L字状に構成し、アームには圧迫ユニットをアームの延長方向に沿って移動可能に設け、圧迫ユニットは、ギヤボックス内にギヤと昇降する圧迫スライダーを噛み合わせて収容すると共に、ギヤを回す操作レバーをギヤボックスの外側であって支柱側に向かって延長し、操作レバーの揺動運動によって圧迫スライダーの先部をギヤボックスの外側で昇降し、操作レバーの揺動による反力を受ける補強ベルトを、背板の左右他方側であってアームの先部と背板の上下間に掛け渡し可能に設けてあることを特徴とする。
【0008】
アームの先部は、操作レバーの揺動による心臓マッサージの力が加わって、上方に開こうとする力が働く。上方に開くと心臓マッサージに必要な力が得られないおそれがあるが、補強ベルトによって背板との間隔を固定してあるので、このようなおそれは無い。
【0009】
背板に拘束ベルトや補強ベルトを設けると、患者を背板に寝かせる際に下敷きになるおそれがある。この場合、拘束ベルトや補強ベルトを患者の背の下から引き出し難い。従って、拘束ベルトや補強ベルトを迅速に使用できるようにするには、次のようにすることが望ましい。
【0010】
即ち、拘束ベルトと補強ベルトは、雄型と雌型のバックルで連結する一組の帯ベルトからそれぞれ構成し、拘束ベルトは双方の帯ベルトの基端部を背板の左右一方側と左右他方側に分けて固定し、補強ベルトは双方の帯ベルトの基端部をアームの先部と背板の左右他方側に分けて固定し、反支柱側に位置する帯ベルトを背板の左右他方側の端部を包むカバー袋に収容し、カバー袋を背板に着脱可能に設けてあることである。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、背板と拘束ベルトによって患者を固定でき、圧迫スライダーと患者との関係を維持できるので、患者に移送中の振動が加わっても、胸骨を確実に圧迫できる。また、ギヤと操作レバーによって圧迫スライダーを昇降させるので、操作レバーの長さに対応する軽い力で圧迫スライダーを昇降でき、心臓マッサージの重労働を軽減できる。
【0012】
また、請求項2の発明は、背板の左右他方側の端部をカバー袋で包み、拘束ベルトや補強ベルトを構成する一組の帯ベルトの片方をカバー袋に収納するので、患者を背板に寝かせても、その帯ベルトが患者の背の下敷きにならず、カバー袋を外せば、迅速に拘束ベルトや補強ベルトをバックルで連結できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
心臓マッサージ器具は図1に示すように、患者の背の下に敷く背板1と、胸骨を圧迫する圧迫ユニット2と、背板1の横幅中央部の上方に圧迫ユニット2を支持するフレーム3から構成してある。
【0014】
背板1は、縦幅が横幅に比べて短い三枚の小板4を、縦幅方向を揃えて並べ、隣り合う二枚の小板4をその下面(底面)側において蝶番Tで連結し、蝶番Tを開くと三枚の小板4を水平に保持し、蝶番Tを閉じると図示しないが、中央の小板4に対して両側の小板4が起立するコ字型となる。
【0015】
背板1は、前後の小板4の左右に、患者を拘束する拘束ベルト5の両端部を取り付け、拘束ベルト5の途中で連結および解除可能に取り付けることによって、前後の小板4の左右間に拘束ベルト5を掛け渡し可能に設けてある。拘束ベルト5は、雄型と雌型のバックル6、7で連結および解除可能な一組の帯ベルト8,8である。各帯ベルト8は、その基端部を小板4の抜穴を通して下面側に固定し、先部には雄型または雌型のバックル6,7を付けてある。また、雄型と雌型のバックル6、7は、自身の弾性力を利用して嵌まり合って連結し、反対に解除するもので、弾性力によって雄型の先部の間隔が狭まると、雌型の内部に出入り可能となる。
【0016】
拘束ベルト5と同様の構造の補強ベルト9は、一方の帯ベルト8の基端部を中央の小板4において図では左側にあけた抜穴を通して下面側に固定し、他方の帯ベルト8の基端部を、後述するフレーム3のアーム11の先部に固定してある。
【0017】
背板1は、アーム11の先方向の端部にカバー袋12を着脱可能に嵌め込み、拘束ベルト5および補強ベルト9の片側の帯ベルト8をカバー袋12の内部に出し入れ可能に且つ着脱可能に収納してある。また、図示しないが、着脱用の面ファスナーは、ループとフックの生地から構成してあり、カバー袋12の内部と他方に分けて留めてある。カバー袋12は、柔軟な生地で作ってあり、各小板4の縁部を収納する3つの小袋が帯状の生地で繋がったものである。
【0018】
また、背板1は、中央の小板4の左右一方の外側にフレーム3の支柱13を配置し、中央の小板4の縁部上面と支柱13の下部内面を折り畳み金具14を介して連結し、折り畳み金具14によって背板1に対して支柱13を起立可能に且つ折り畳み可能にしてある。背板1は、支柱13の下部内面と折り畳み金具14との間にL字のアングルプレート15の一片(上片)15aを固定し、他片(下片)15bを中央の小板4の底面に沿わせ、支柱13の直立を補強してある。
【0019】
折り畳み金具14は、ロック機構を働かせると、支柱13の起立状態を維持し、ロック機構を解除すると、支柱13に背板1の上面を重ね合わせて折り畳むものである。折り畳み金具14は、市販の折り畳み机等で机と脚を連結するものを用いる。少し詳しく言えば、二枚のコ字具16,16からなり、一方のコ字具16の中片をアングルプレート15の上片15aにネジ等で固定し、他方のコ字具16の中片を中央の小板4に固定し、一方のコ字具の左右側片の外側に他方のコ字具16の左右側片を部分的に重ね合わせる。重ね合う側片同士を軸となるリベットで回転可能に連結し、内側のコ字具16における一方の側片からロックピン17を突出し、他方の側片の円弧溝にロックピン17の先部を貫通してある。貫通した側片の外側に重なり合う別のコ字具16の側片は、外周を円弧状に形成し、起立または折り畳み操作に伴ってロックピン17の先部を円弧状の外周に沿って移動可能に設け、円弧状の外周の両端部に設けた凹部18にロックピン17の先部が嵌まり込むと、支柱13が起立状態で維持するか、背板1が折り畳み状態で維持するものである。
【0020】
フレーム3は、全体として逆L字状であって、アングルプレート15の上片15aに伸縮可能な支柱13を起立して固定し、支柱13の上部に別の折り畳み金具19を介してアーム11を固定し、アーム11を背板1の反対側に向かって延長してある。
【0021】
支柱13は、伸縮可能な構造であって、外パイプ21の中に内ロッド22を出没可能に収容し、外パイプ21に対して内ロッド22を締結具23で固定して全長を決定する。支柱13は、二本で一組であり、双方を前後に間隔をあけて配置し、双方の下部をアングルプレート15の上片15aに固定してある。
【0022】
締結具23は、外パイプ21を一時的に変形して内ロッド22を局部的に挟持するものであって、俗にクイックレリーズ(自転車のホイールを連結する機構)と言われるものを用いる。これは、図示しない細長い棒の一端外側にナット24を締結し、他端外側には図示しないカムを利用したレバー片を連結したものである。締結具23の棒は、二本の支柱13,13を前後に貫通し、各支柱13の外パイプ21には、棒の端部が貫通したまま移動可能な溝25を上下方向に沿って設けてある。一方、内ロッド22は、その一端部に棒を貫通してある。レバー片を閉じると、外パイプ21が内ロッド22を局部的に挟持し、支柱13の長さが一定となる。一方、レバー片を開くと、挟持が解除され、内ロッド22を上下動すると、締結具23が溝25に沿って移動し、支柱13の長さが変化する。
【0023】
アーム11は、その延長方向(左右)中間部に圧迫ユニット2を支持するもので、圧迫ユニット2を左右に沿って移動可能に設けてある。アーム11は、二本で一組であり、双方を前後に間隔をあけて配置し、支柱13側の端部を別のアングルプレート26の一片で双方まとめて連結し、それ以外の箇所も図示しないプレートで双方を連結する。アングルプレート26の他片は、起立する支柱13の外側に沿う形態となる。各アーム11は、鉛直な帯板の高さ中間部から横板が突出する横向きのT字状であって、横板間にアングルプレート26やプレートを載せて連結し、帯板には横板の下側に沿ってスリット27をあけてある。前後のアーム11は、スリット27が対向しており、双方のスリット27に圧迫ユニット2の上部左右を吊り下げて支持する。アーム11は、先部において双方の帯板の間にボルトを掛け渡して、補強ベルト9の片方の帯ベルト8をボルトから吊り下げてある。また、アーム11は先部に補強板を留め、スリット27の間隔を固定してある。
【0024】
フレーム3の折り畳み状態は、図3(イ)(ロ)に示すように、支柱13の上に重なった背板1の上に圧迫ユニット2のギヤボックス28が乗っかり、アーム11が斜めになった状態である。
【0025】
圧迫ユニット2は図1、図2に示すように、ギヤボックス28の上部の左右二箇所において前後側片の間にスライド軸29をそれぞれ貫通し、スライド軸29の両端部を前後のスリット27内に通して支持してある。片方のスライド軸29は、別の締結具31の棒であって、レバー片32の開閉動作によって両帯板を一時的に変形して両帯板間にギヤボックス28を挟持し、位置決めする。
【0026】
圧迫ユニット2は、ギヤボックス28内にギヤ33を収容し、ギヤ33の回転軸34をギヤボックス28の前後側片の間に貫通して掛け渡し、回転軸34の両端部に伸縮可能な操作レバー35を固定し、各操作レバー35を支柱13側の斜め上方に向かって延長し、両操作レバー35の先部間にハンドル30を掛け渡してある。また、圧迫ユニット2は、胸骨を圧迫する圧迫スライダー36を収容し、圧迫スライダー36をギヤ33に噛み合わせ、圧迫スライダー36を昇降可能に案内するガイド37をギヤボックス28の内部に設け、ギヤボックス28の底面のゲート口38から圧迫スライダー36の(先部)下部を突出し、下部で胸骨を圧迫する。
【0027】
ガイド37は、ギヤボックス28の内部を左右に仕切る板である。ギヤボックス28の内部は、ガイド37を境にして片側の空間にギヤ33を収容し、反対側の空間に圧迫スライダー36を収容し、ガイド37には連絡口39を設け、連絡口39からギヤ33の一部を反対側の空間に突出し、ギヤ33を圧迫スライダー36に形成したラック36aに噛み合わせる。
【0028】
圧迫スライダー36の前後左右は、ガイド37およびギヤボックス28の内面との間に、昇降に支障のない程度の隙間をあけてある。また、昇降時に発生する摩擦抵抗を軽減するために、圧迫スライダー36の一面に接触するローラ41をギヤボックス28の内面に上下に間隔をあけて、回転可能に支持してある。
【0029】
ギヤボックス28の内部は、図9に示すように、ラック36aの代わりにチェーン36bを用いても良い。そのために、圧迫スライダー36のギヤ面側に凹みを形成し、凹みの中にチェーン36bを収容し、チェーン36bの上下端部を凹みの上下に掛け渡して留める。また、ローラ41の代わりに断面半円状の凸部42を設けても良い。
【0030】
圧迫スライダー36は図1、図2に示すように、一面にラック36aを形成した直方体のブロックであって、その下部には、昇降する長さを把握する目盛りをつけてある。操作レバー35が基準となる位置(角度)にある場合に、圧迫スライダー36の下部をゲート口38から突出すると共に、その下端を患者の胸骨に接触させる。このとき、圧迫スライダー36はその周囲に、ゲート口38から約3cm上の範囲には安全な下降量を意味する判別情報(青色)を付け、さらに上には危険な下降量を意味する判別情報(赤色)を付けてある。人が操作レバー35を基準位置から降ろすと、圧迫スライダー36が下降し、判別情報を目視しながら操作レバー35の下降量を調整することができる。
【0031】
操作レバー35は、支柱13と同様の二重構造で伸縮可能とし、長さを固定するボルト等の固定具40を外側から内側に向かって捩じ込んである。
【0032】
ギヤ33の半径と操作レバー35の関係は、4cmに対して40cmに設定すると、真上から圧迫するよりも1/10程度の軽い力で圧迫できる。ギヤ33の半径を小さくしたり、操作レバー35の全長を長くすると、軽い力で操作できるが、操作レバー35の下降量(揺動量)が大きくなるので操作性が悪くなる。操作性を良くするには、ギヤ33の直径7〜9cmで、操作レバー35の全長35〜45cm程度が望ましい。
【0033】
ハンドル30は、外筒30aの中に芯軸30bを遊びのある状態で通し、芯軸30bの両端部を操作レバー35の先部に固定したものである。
【0034】
上述した心臓マッサージ器具の使用手順は、図3(イ)に示すように、折り畳んだ状態から始まる。図示しないが、右側面から視ると、背板1は、前後の小板4が起立したコ字形となっている。そこで、図3(ロ)に示すように、前後両側の小板4を開いて三枚の小板4を平らにする。その後、図3(ハ)に示すように、斜めに傾いたアーム11を起こし、折り畳み金具19のロック機構を働かせて、横に寝た支柱13に対してアーム11を直角に保持する。
【0035】
続いて図4(ニ)に示すように、背板1を起こし、折り畳み金具14のロック機構を働かせて、横に寝た支柱13に対して背板1を直角に保持する。なお、図4(ホ)まで図面ではカバー袋12を省略してある。さらに、図4(ホ)に示すように、支柱13を起こし、背板1を床に付け、圧迫ユニット2を背板1の上方に配置する。
【0036】
その後、図5(へ)に示すように、背板1の上に患者の背中を仰向けに載せる。支柱13が延びた状態であるので、背板1と圧迫ユニット2との間隔は患者の胸の厚みよりも充分に広く、患者を背板1に載せ易い。図5(ト)に示すように支柱13を縮め、締結具23によって全長を固定し、圧迫ユニット2を左右に動かして圧迫スライダー36の下端を患者の胸骨の真上に当て、締結具31によって圧迫ユニット2の位置を固定する。
【0037】
続いて、図6(チ)に示すように、背板1の反支柱側からカバー袋12を外側に引っ張って取り外す。取り外したカバー袋12には拘束ベルト5と補強ベルト9の各帯ベルト8が収納してあるので、図6(リ)に示すように、各帯ベルト8を引っ張ってカバー袋12から取り外し、補強ベルト9の帯ベルト8を、アーム11の先部から垂下する帯ベルト8にバックル6、7で連結する。
【0038】
さらに、図7(ヌ)に示すように、拘束ベルト5をバックル6、7で連結し、患者の腕の付根部分並びにみぞおち部分をそれぞれ拘束する。それから、図示しないハンドルを掴んで操作レバー35を伸ばす。
【0039】
その後、図8(ヲ)に示すように、操作レバー35の揺動(昇降)を繰り返して、圧迫スライダー36で胸骨を圧迫する。図示しないハンドルを掴んで操作レバー35を揺動できるので、作業しやすい。
【0040】
本発明は、心臓マッサージ器具を示す図3(イ)を、側面から視ていると考えると、背板1を上向きに開くコ字状に畳み、アーム11を斜めに畳んでそのコ字状の空間にアーム11の先部のギヤボックス28を収納するので、全体をコンパクトにでき、持ち運びに好都合である。
【0041】
本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、ギヤ33は複数設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】心臓マッサージ器具を示す斜視図である。
【図2】ギヤボックスの内部を示す説明図である。
【図3】(イ)〜(ハ)図は、マッサージ器具の使用手順を示す説明図である。
【図4】(ニ)(ホ)図は、マッサージ器具の使用手順を示す説明図である。
【図5】(ヘ)(ト)図は、マッサージ器具の使用手順を示す説明図である。
【図6】(チ)(リ)図は、マッサージ器具の使用手順を示す説明図である。
【図7】(ヌ)(ル)図は、マッサージ器具の使用手順を示す説明図である。
【図8】(ヲ)図は、マッサージ器具の使用手順を示す説明図である。
【図9】別例のギヤボックスの内部を示す説明図である。
【符号の説明】
【0043】
1背板、2圧迫ユニット、3フレーム、4小板、5拘束ベルト、6バックル、
7バックル、8帯ベルト、9補強ベルト、T蝶番、
11アーム、12カバー袋、13支柱、14折り畳み金具、15アングルプレート、
15a一片、15b他片、16コ字具、17ロックピン、18凹部、19折り畳み金具、
21外パイプ、22内ロッド、23締結具、24ナット、25溝、
26アングルプレート、27スリット、28ギヤボックス、29スライド軸、
30ハンドル、30a外筒、30b芯軸、31締結具、32レバー片、33ギヤ、
34回転軸、35操作レバー、36圧迫スライダー、36aラック、36bチェーン、
37ガイド、38ゲート口、39連絡口、41ローラ、42凸部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者の胸骨を圧迫する圧迫ユニット(2)と、圧迫ユニット(2)を支持するフレーム(3)と、を備える心臓マッサージ器具において、
患者の背の下に敷く背板(1)を設けると共に、患者を背板(1)に拘束する拘束ベルト(5)を背板(1)の左右に掛け渡し可能に設け、
フレーム(3)は、背板(1)の左右一方側から起立する支柱(13)と、支柱(13)の上部から背板(1)の左右他方側に向かって延びるアーム(11)とから逆L字状に構成し、アーム(11)には圧迫ユニット(2)をアーム(11)の延長方向に沿って移動可能に設け、
圧迫ユニット(2)は、ギヤボックス(28)内にギヤ(33)と昇降する圧迫スライダー(36)を噛み合わせて収容すると共に、ギヤ(33)を回す操作レバー(35)をギヤボックス(28)の外側であって支柱(13)側に向かって延長し、操作レバー(35)の揺動運動によって圧迫スライダー(36)の先部をギヤボックス(28)の外側で昇降し、操作レバー(35)の揺動による反力を受ける補強ベルト(9)を、背板(1)の左右他方側であってアーム(11)の先部と背板(1)の上下間に掛け渡し可能に設けてあることを特徴とする心臓マッサージ器具。
【請求項2】
拘束ベルト(5)と補強ベルト(9)は、雄型と雌型のバックル(6、7)で連結する一組の帯ベルト(8)からそれぞれ構成し、
拘束ベルト(5)は双方の帯ベルト(8)の基端部を背板(1)の左右一方側と左右他方側に分けて固定し、
補強ベルト(9)は双方の帯ベルト(8)の基端部をアーム(11)の先部と背板(1)の左右他方側に分けて固定し、
左右他方側に位置する帯ベルト(8)を背板(1)の左右他方側の端部を包むカバー袋(12)に収容し、カバー袋(12)を背板(1)に着脱可能に設けてあることを特徴とする請求項1記載の心臓マッサージ器具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2009−39208(P2009−39208A)
【公開日】平成21年2月26日(2009.2.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−205542(P2007−205542)
【出願日】平成19年8月7日(2007.8.7)
【出願人】(392002701)
【出願人】(507265845)
【Fターム(参考)】