患者インターフェースのための額支持部材
マスクアセンブリ(110、300、400、500)は、枠体に設けられた基体部を有する額支持部材(120、220、316、416、520)と、2つの上方に延在する支持アーム部(130、230、318、418、518)とを含む。アーム部は、180度以下、かつ約100〜150度の範囲内の固定された若しくは調整可能な開先角度を形成する。アーム部は、直接ヘッドギアストラップに取り付けることができるか、又はヘッドギアストラップに留め金(150、506)を介して結合することができる。また、特許請求の範囲には、一のアーム部を有する実施形態も記載されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2004年6月25日出願の米国仮出願第60/582538号の利益を主張しており、この出願はその全体が参照としてここに組み込まれている。
【0002】
本発明は、睡眠時呼吸障害の治療に対して使用される患者インターフェースに関する。特に、本発明は、患者インターフェースのための額支持部材に関する。
【背景技術】
【0003】
睡眠時呼吸障害の治療において、患者は、気道を“強制的に(splint)”開けるために、正圧の空気又は呼吸に適したガスの供給を受ける。空気又はガスの供給は、顔面マスクのような患者インターフェースを介して患者に対して行われる。患者インターフェースは、通常ヘッドギアによって所定の位置に支持される。ヘッドギアは、通常多数のストラップを備え、このストラップは、使用の際には、患者インターフェースの固定位置に取り付けられている。使用の際には、様々なストラップが、マスクを所定の位置に固定し、圧力下において顔面からずり上がって外れるのを防止するために締め付けられている。一般的に、治療圧力が高いほど、マスクのストラップは強く締め付けられる必要がある。使用されるマスクが良く合っていない場合には、患者はストラップを過剰に締め付け、シールするように努める。このことは患者の顔に圧力による炎症を生じさせる。設計者及び製造者にとって、漏れに対する快適なシールを有する患者インターフェースを提供することは終わりのない挑戦である。
【特許文献1】米国特許第6422238号明細書
【特許文献2】米国特許第6536435号明細書
【特許文献3】オーストラリア特許出願第200071882号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第09/885445号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第10/781929号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
顔面マスクに額支持部を付加すると、マスクを安定化させ、それぞれの患者に合うようにマスクを調節する便利な手段を提供しやすくすることができる。マスクの適合性を改良することによって、治療を心地よく、雑音が少なく、より効果的なものへと改善することができる。
【0005】
別の既知の装置が特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に見受けられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特徴によれば、使用の際に患者の顔に所定の角度で位置するように設けられたクッションと、調節可能な支持部とを備える患者インターフェースが提供され、支持部の調節手段が、クッションが患者の顔との間に作る角度を調節している。
【0007】
本発明の第2の特徴によれば、使用の際に患者の顔に所定の角度で位置するように設けられたクッションと、調節可能な額支持部材とを備える患者インターフェースが提供され、この支持部材の調整手段が、クッションが患者の顔との間に作る角度を調節している。
【0008】
本発明のさらに別の特徴によれば、(i)調節機構を有する額支持部材を含むマスクインターフェース、及び(ii)額支持部材に取り付けられた少なくとも一のヘッドストラップを含むヘッドギアを備える患者インターフェースアセンブリが提供され、額支持部材の調整機構の調整手段は前記少なくとも一のストラップを頭の別の位置に再配置する。
【0009】
本発明のまた別の特徴によれば、顔面マスクのための略“Y”字状の額支持部材が提供されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の他の特徴、特性、及び利点は、添付の図面に関連する後述の詳細な記載から明らかとなり、図面はこの開示の一部分であるとともに、本発明の原理を、例示によって図示している。
【0011】
添付の図面は、本発明の様々な実施形態の理解を容易にする。
【0012】
図1に示すようなResMedのULTRAMIRAGE(登録商標)のような従来技術のマスクアセンブリは、1対のアーム部30を有する額支持部材20を含み、この1対のアーム部30はストラップ(図示されていない)を受け入れるようにされたスロット40を有している。それぞれのアーム部30は、突起部50を受け入れる1対の額当てを含んでいる。額支持部材は、通常、T字状の形状であり、T字の上部交差部に沿って配置されたアーム部を有している。
【0013】
図2に示すように、本発明の第1の特徴によるマスクアセンブリ110は、180度より小さい、たとえば00〜150度、好ましくは120度の開先角度EBDを形成する1対のアーム部130を含む額支持部材120を提供している。よって、額支持部材は略Y字状の形状をしている。図1に示す実施形態においては、それぞれのアーム部は額支持部材留め具150を収容するように形成されたスロット構造140を備える。それぞれの額支持部材留め具150は、額支持部材ストラップ160と係合するように形成されている。それぞれのアーム部130には、力BE及びBDの直線が示されている。
【0014】
それぞれのアーム部130は、水平線ABCに対して所定の角度(ABE又はCBD)で、例えば約15〜40度、好ましくは30度で配置されている。しかし、この角度(ABE又はCBD)は、別の好適な大きさ、すなわち20〜80度、好ましくは40〜50度、又はより好ましくは約45度の大きさを有することができる。力を示す直線は、(従来技術のように)単に水平方向のみとは異なり、(まっすぐに座っている患者を示す図2に示されている方向に対して)垂直方向の成分を有している。この構成の特徴は、ストラップが締められたときに、ストラップが、額支持部材をよりきつく顔に押し付けるだけでなく、マスクを顔の上に引っ張り上げるということである。図3は、図2に示されたマスク120の一部分の拡大図である。
【0015】
本発明の別の特徴によれば、アーム部の間の角度は約240の範囲にわたって調節可能とすることができ、例えば、第1のアーム部を約−30度で位置させるときに、第2のアーム部を約210で位置させることができる。アーム部の間の好ましい角度の範囲は上述したとおりであるが、異なるところは、図2〜3の実施形態においては角度が固定されているのに対して、図4の角度は前記範囲に亘って調節可能であることである。アーム部は水平より上又は下に配置することができるが、好ましくは水平位置より上に配置する。一の形態においては、このことは調節可能な額支持部材220によって達成され、それぞれのアーム部230は一方の端部に孔部235を有している。使用の際には、ボルト240が両方の孔部と、支持支柱241の対応する孔部との両方を貫通する。アーム部230は、支持支柱に対して自由に回転する。ボルト240の端部の蝶ナット245は、アーム部が望ましい角度に調節されたときに、アーム部を固定するために使用することができる。それぞれのアーム部230は、額当て250を支持するように設けられている。
【0016】
図5A〜5Cは、本発明による別のマスクアセンブリ300を図示している。マスクアセンブリ300は、1対のヘッドギア下部ストラップ302及び1対のヘッドギア上部ストラップ304を有している。下部ストラップ302は、1対の留め具306を介して枠体308に接続され、1対の留め具306は、(上述の)留め具150と同様に作用する。枠体308は、クッション310を支持するように設けられ、クッションはこの場合には全面クッションであるが、支持枠体308は、代わりに鼻クッションを支持するように設けられても良い。枠体308は前板部312を備え、この前板部312は、例えば回りエルボを介して、空気供給チューブからの加圧されたガスを受け入れるように設けられた開口部314を備えている。
【0017】
枠体308は、基体部317及び2つの上方に延在するアーム部318を備える、略Y字状の拡張部を有して設けられている。アーム部318は、アーム部の間の角度が30〜120度の範囲にあるように、好ましくは約70〜90度の範囲にあるように、配置されている。アーム部318は、縫い合わせ、接着剤、又は他の好適な固定材を介して上部ストラップ部分304に結合させることができる。
【0018】
Y字状の額支持部材316はこの実施形態においては枠体308との一体物として示されている。しかし、支持部材316の基体部317は、枠体308にスナップ嵌めするように、又は別様に着脱可能に結合するように構成することができる。
【0019】
図5B及び図5Cはそれぞれ、図5Aに示したマスクアセンブリ300の立面図及び側面図を示している。図5Cに示すように、ヘッドギアは1対の後部ヘッドギアストラップ307を備え、このストラップ307は、使用の際には患者の頭部の両側の下部及び上部ストラップ部302、304に結合している。
【0020】
図6A〜図6Cは、図5A〜図5Cに示した実施形態と同様な、本発明によるまた別の実施形態を示している。しかし、図6A〜図6Cは、(図6Cに最良の形態が示されている)ガセット状(gusseted)部分を有するクッション310’を支持する枠体を含んでいる。ガセット状部分の作用は、2001年6月21日に出願された特許文献4に十分に記載されており、ここにその全体が参照として組み込まれている。
【0021】
図7は、本発明のまた別の実施形態によるマスクアセンブリ400の斜視図である。マスクアセンブリ400は、図5A〜図5C、および/又は図6A〜6Cに示すアセンブリと同様であり、同様の参照符号は同様の部分を示している。図7に示すように、空気供給ホースが板部412に設けられている。
【0022】
額支持部材416は可撓性を有する接合部421を備え、額支持部材416が、上方に延在するアーム部418を患者の額の傾斜に従って曲げるのを可能としている。
【0023】
図8〜12は、本発明のまた別の実施形態によるマスクアセンブリ500を示している。図8から最もよくわかるように、マスクアセンブリ500は、マスク505と、このマスク505を患者の顔の上に支持するヘッドギア515を備えている。図示された実施形態においては、マスク505は、Y字状の額支持部材520を有する図2に示したマスクと同様の全面マスクである。額支持部材520のそれぞれのアーム部518は、水平に対して例えば約45度の角度に配置されている。しかし、それぞれのアーム部518は、上述したような他の好適な角度に配置することができる。また、マスク505は、クッション510を支持するように設けられた枠体508を備え、クッション510はこの場合全面クッションであるが、フレーム508は、例えば鼻クッションのような他の好適なクッションを支持するように設けることもできる。また、クッション510は、上述のようなガセット状部分を有することもできる。
【0024】
図9及び図10から最もよくわかるように、ヘッドギア515は、第1の側部560と、この第1の側部560に取り付けられた第2の側部570とを備えている。第1の側部及び第2の側部560、570は、互いにほぼ対称となっている。この配置によって、製造において、より良い、又はより効果的な材料消費を達成することができる。それぞれの側部560、570は、Y字状の額支持部材520のそれぞれのアーム部518に着脱可能に結合された上側部ストラップ504と、マスク枠体508の下部に着脱可能に結合された下側部ストラップ502とを備えている。また、それぞれの側部560、570は、上部結合ストラップ580及び下部結合ストラップ582を備えている。
【0025】
第1の側部及び第2の側部560、570は、それぞれの側部560、570の上部結合ストラップ580を互いに結合させ、それぞれの側部560、570の下部結合ストラップ582を互いに結合させることによって、互いに結合される。図示された実施形態においては、上部結合ストラップ580は上部ラダーロック留め具590を介して互いに結合され、下部結合ストラップ582は下部ラダーロック留め具592を介して互いに結合されている。所定の実施形態においては、ラダーロック留め具590、592は、2004年2月20日に出願された特許文献5に開示されたラダーロック留め具と同様の形状とすることができ、この文献の全体は参照によってここに組み込まれている。しかし、第1及び第2の側部560、570は、例えば,縫い合わせ、溶接、糊付け、又は別様の形態のような他の好適な方法で互いに結合させることができ、ヘッドギア515を形成する。
【0026】
図示された実施形態においては、上側部ストラップ504は、Y字状の額支持部材520のそれぞれのアーム部518に留め具506を介して着脱可能に結合され、この留め具506は上述の留め具と同様の方法で作用している。また、下側部ストラップ502は、マスク枠体108の下部に留め具506を介して着脱可能に結合されている。上側部ストラップ504及び下側部ストラップ502のそれぞれの自由端は、それぞれのストラップ504、502をそれぞれの留め具506に固定するのに使用するVelco(登録商標)材から成るストリップ503を有している。図8及び図9は、マスク505に取り付けられ、患者の頭部に固定されたヘッドギア515を図示し、図10は、マスク505及び患者の頭部から取り外されたヘッドギア515を図示している。しかし、上側部及び下側部ストラップ504、502は、他の好適な方法でマスクに取り付けることもできる。
【0027】
ヘッドギア515が患者の頭部に固定されたとき、2つの上側部ストラップ504は水平に対して約45度の角度を形成し、図2と同様の望ましい力ベクトルを達成する。上述のように、この配置は水平方向と垂直方向との両方の力ベクトルを生成し、ストラップ504が締められたときにストラップが額支持部材520を顔面によりきつく押し付けるだけでなく、マスクを顔面に対して引き上げる。このことは、患者の顔面にマスク505をよりよく位置決めするのを補助し、特に全面型のガセット状クッションの、重量が増加したマスク505が患者の顔面から落ちるのを止めている。また、図9に示すように、下部結合ストラップ582は、患者の頭部の後部下部に拡張された切込み部596を提供するように構成される。この配置によって、ヘッドギア515が患者の頭部又は頚部の後ろの柔らかい皮膚上に位置するのを防止する。また、この配置によって、ヘッドギア515が、患者の後頭骨の下端に喰い込むのを防止する。
【0028】
図示された実施形態において、上部ラダーロック留め具590は、例えば患者の頭頂骨の底部の周りのような、患者の頭部の球形部に亘る調節を可能としている。下部ラダーロック留め具592は調節を意図されているのではなく、2つの側部560、570を組み立てる機能のみを意図されている。しかし、上部及び下部ラダーロック留め具590、592は、例えば両方が調節可能である、両方が調節可能でない等のように、別の構成を有していても良い。
【0029】
図11は側部560、570の実施形態を図示し、図12は側部560、570の実施形態の寸法を図示している。側部560、570の特定の寸法が図12に示されているが、これらの寸法は単に例示であり、用途によって別の寸法が可能であることは理解できるであろう。
【0030】
本発明は、現在最も実践的であり好ましい実施形態と考えられるものに関して記載されてきたが、本発明が開示された実施形態に限られるものではなく、反対に、本発明の精神及び技術的範囲内に含まれる様々な変型及び同等の構成を包含することを意図していることが理解されるであろう。また、上述の様々な実施形態は、別の実施形態と関連させて実施することができ、例えば、一の実施形態の特徴を別の実施形態の特徴と組み合わせることによって、また別の実施形態を実現することもできる。また、本発明は、OSAを患っている患者に対する特定の用途を有しているが、別の病気(例えば鬱血性心不全、糖尿病、病的肥満、卒中、肥満に対する外科手術(bariatric surgery)等)を患っている患者が上記の教唆から利益を受けるということが理解できるであろう。さらに、上記の教唆は、医学用途以外にも同様に患者および患者以外の者への適用性をも有している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】従来技術であるULTRA MIRAGE(登録商標)マスクの正面図である。
【図2】本発明の第1の形態によるガラスヘッドに装着されたマスク及び額支持部材アセンブリの正面図である。
【図3】図2のアセンブリの詳細図である。
【図4】本発明の別の実施形態による、調節可能なY字状の額支持部材を示す図である。
【図5A】本発明による代替的な実施形態を示す図である。
【図5B】本発明による代替的な実施形態を示す図である。
【図5C】本発明による代替的な実施形態を示す図である。
【図6A】本発明によるさらに別の実施形態を示す図である。
【図6B】本発明によるさらに別の実施形態を示す図である。
【図6C】本発明によるさらに別の実施形態を示す図である。
【図7】本発明によるまたさらに別の実施形態を示す図である。
【図8】本発明のまたさらに別の実施形態による、患者の頭に装着されたマスクアセンブリの側面分解斜視図である。
【図9】患者の頭に装着された図8に示すマスクアセンブリの背面図である。
【図10】マスクと患者の頭部とから取り外された図8に示すマスクアセンブリのヘッドギアの平面図である。
【図11】図10に示すヘッドギアの側部の平面図である。
【図12】寸法を示す、図11に示した側部の平面図である。
【符号の説明】
【0032】
110、300、400、500・・・マスクアセンブリ
120、220、316、416、520・・・額支持部材
130、230、318、418、518・・・アーム部
150、306、406、506・・・留め具
160、302、304、402、404、502、504・・・ストラップ
241・・・支持支柱
250・・・額当て
308、508・・・枠体
310、310’、510・・・クッション
421・・・可撓性結合部
560・・・第1の側部
570・・・第2の側部
580・・・上部結合ストラップ
582・・・下部結合ストラップ
590・・・上部ラダーロック留め具
592・・・下部ラダーロック留め具
596・・・切込み部
【技術分野】
【0001】
本発明は、2004年6月25日出願の米国仮出願第60/582538号の利益を主張しており、この出願はその全体が参照としてここに組み込まれている。
【0002】
本発明は、睡眠時呼吸障害の治療に対して使用される患者インターフェースに関する。特に、本発明は、患者インターフェースのための額支持部材に関する。
【背景技術】
【0003】
睡眠時呼吸障害の治療において、患者は、気道を“強制的に(splint)”開けるために、正圧の空気又は呼吸に適したガスの供給を受ける。空気又はガスの供給は、顔面マスクのような患者インターフェースを介して患者に対して行われる。患者インターフェースは、通常ヘッドギアによって所定の位置に支持される。ヘッドギアは、通常多数のストラップを備え、このストラップは、使用の際には、患者インターフェースの固定位置に取り付けられている。使用の際には、様々なストラップが、マスクを所定の位置に固定し、圧力下において顔面からずり上がって外れるのを防止するために締め付けられている。一般的に、治療圧力が高いほど、マスクのストラップは強く締め付けられる必要がある。使用されるマスクが良く合っていない場合には、患者はストラップを過剰に締め付け、シールするように努める。このことは患者の顔に圧力による炎症を生じさせる。設計者及び製造者にとって、漏れに対する快適なシールを有する患者インターフェースを提供することは終わりのない挑戦である。
【特許文献1】米国特許第6422238号明細書
【特許文献2】米国特許第6536435号明細書
【特許文献3】オーストラリア特許出願第200071882号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第09/885445号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第10/781929号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
顔面マスクに額支持部を付加すると、マスクを安定化させ、それぞれの患者に合うようにマスクを調節する便利な手段を提供しやすくすることができる。マスクの適合性を改良することによって、治療を心地よく、雑音が少なく、より効果的なものへと改善することができる。
【0005】
別の既知の装置が特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に見受けられる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の特徴によれば、使用の際に患者の顔に所定の角度で位置するように設けられたクッションと、調節可能な支持部とを備える患者インターフェースが提供され、支持部の調節手段が、クッションが患者の顔との間に作る角度を調節している。
【0007】
本発明の第2の特徴によれば、使用の際に患者の顔に所定の角度で位置するように設けられたクッションと、調節可能な額支持部材とを備える患者インターフェースが提供され、この支持部材の調整手段が、クッションが患者の顔との間に作る角度を調節している。
【0008】
本発明のさらに別の特徴によれば、(i)調節機構を有する額支持部材を含むマスクインターフェース、及び(ii)額支持部材に取り付けられた少なくとも一のヘッドストラップを含むヘッドギアを備える患者インターフェースアセンブリが提供され、額支持部材の調整機構の調整手段は前記少なくとも一のストラップを頭の別の位置に再配置する。
【0009】
本発明のまた別の特徴によれば、顔面マスクのための略“Y”字状の額支持部材が提供されている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明の他の特徴、特性、及び利点は、添付の図面に関連する後述の詳細な記載から明らかとなり、図面はこの開示の一部分であるとともに、本発明の原理を、例示によって図示している。
【0011】
添付の図面は、本発明の様々な実施形態の理解を容易にする。
【0012】
図1に示すようなResMedのULTRAMIRAGE(登録商標)のような従来技術のマスクアセンブリは、1対のアーム部30を有する額支持部材20を含み、この1対のアーム部30はストラップ(図示されていない)を受け入れるようにされたスロット40を有している。それぞれのアーム部30は、突起部50を受け入れる1対の額当てを含んでいる。額支持部材は、通常、T字状の形状であり、T字の上部交差部に沿って配置されたアーム部を有している。
【0013】
図2に示すように、本発明の第1の特徴によるマスクアセンブリ110は、180度より小さい、たとえば00〜150度、好ましくは120度の開先角度EBDを形成する1対のアーム部130を含む額支持部材120を提供している。よって、額支持部材は略Y字状の形状をしている。図1に示す実施形態においては、それぞれのアーム部は額支持部材留め具150を収容するように形成されたスロット構造140を備える。それぞれの額支持部材留め具150は、額支持部材ストラップ160と係合するように形成されている。それぞれのアーム部130には、力BE及びBDの直線が示されている。
【0014】
それぞれのアーム部130は、水平線ABCに対して所定の角度(ABE又はCBD)で、例えば約15〜40度、好ましくは30度で配置されている。しかし、この角度(ABE又はCBD)は、別の好適な大きさ、すなわち20〜80度、好ましくは40〜50度、又はより好ましくは約45度の大きさを有することができる。力を示す直線は、(従来技術のように)単に水平方向のみとは異なり、(まっすぐに座っている患者を示す図2に示されている方向に対して)垂直方向の成分を有している。この構成の特徴は、ストラップが締められたときに、ストラップが、額支持部材をよりきつく顔に押し付けるだけでなく、マスクを顔の上に引っ張り上げるということである。図3は、図2に示されたマスク120の一部分の拡大図である。
【0015】
本発明の別の特徴によれば、アーム部の間の角度は約240の範囲にわたって調節可能とすることができ、例えば、第1のアーム部を約−30度で位置させるときに、第2のアーム部を約210で位置させることができる。アーム部の間の好ましい角度の範囲は上述したとおりであるが、異なるところは、図2〜3の実施形態においては角度が固定されているのに対して、図4の角度は前記範囲に亘って調節可能であることである。アーム部は水平より上又は下に配置することができるが、好ましくは水平位置より上に配置する。一の形態においては、このことは調節可能な額支持部材220によって達成され、それぞれのアーム部230は一方の端部に孔部235を有している。使用の際には、ボルト240が両方の孔部と、支持支柱241の対応する孔部との両方を貫通する。アーム部230は、支持支柱に対して自由に回転する。ボルト240の端部の蝶ナット245は、アーム部が望ましい角度に調節されたときに、アーム部を固定するために使用することができる。それぞれのアーム部230は、額当て250を支持するように設けられている。
【0016】
図5A〜5Cは、本発明による別のマスクアセンブリ300を図示している。マスクアセンブリ300は、1対のヘッドギア下部ストラップ302及び1対のヘッドギア上部ストラップ304を有している。下部ストラップ302は、1対の留め具306を介して枠体308に接続され、1対の留め具306は、(上述の)留め具150と同様に作用する。枠体308は、クッション310を支持するように設けられ、クッションはこの場合には全面クッションであるが、支持枠体308は、代わりに鼻クッションを支持するように設けられても良い。枠体308は前板部312を備え、この前板部312は、例えば回りエルボを介して、空気供給チューブからの加圧されたガスを受け入れるように設けられた開口部314を備えている。
【0017】
枠体308は、基体部317及び2つの上方に延在するアーム部318を備える、略Y字状の拡張部を有して設けられている。アーム部318は、アーム部の間の角度が30〜120度の範囲にあるように、好ましくは約70〜90度の範囲にあるように、配置されている。アーム部318は、縫い合わせ、接着剤、又は他の好適な固定材を介して上部ストラップ部分304に結合させることができる。
【0018】
Y字状の額支持部材316はこの実施形態においては枠体308との一体物として示されている。しかし、支持部材316の基体部317は、枠体308にスナップ嵌めするように、又は別様に着脱可能に結合するように構成することができる。
【0019】
図5B及び図5Cはそれぞれ、図5Aに示したマスクアセンブリ300の立面図及び側面図を示している。図5Cに示すように、ヘッドギアは1対の後部ヘッドギアストラップ307を備え、このストラップ307は、使用の際には患者の頭部の両側の下部及び上部ストラップ部302、304に結合している。
【0020】
図6A〜図6Cは、図5A〜図5Cに示した実施形態と同様な、本発明によるまた別の実施形態を示している。しかし、図6A〜図6Cは、(図6Cに最良の形態が示されている)ガセット状(gusseted)部分を有するクッション310’を支持する枠体を含んでいる。ガセット状部分の作用は、2001年6月21日に出願された特許文献4に十分に記載されており、ここにその全体が参照として組み込まれている。
【0021】
図7は、本発明のまた別の実施形態によるマスクアセンブリ400の斜視図である。マスクアセンブリ400は、図5A〜図5C、および/又は図6A〜6Cに示すアセンブリと同様であり、同様の参照符号は同様の部分を示している。図7に示すように、空気供給ホースが板部412に設けられている。
【0022】
額支持部材416は可撓性を有する接合部421を備え、額支持部材416が、上方に延在するアーム部418を患者の額の傾斜に従って曲げるのを可能としている。
【0023】
図8〜12は、本発明のまた別の実施形態によるマスクアセンブリ500を示している。図8から最もよくわかるように、マスクアセンブリ500は、マスク505と、このマスク505を患者の顔の上に支持するヘッドギア515を備えている。図示された実施形態においては、マスク505は、Y字状の額支持部材520を有する図2に示したマスクと同様の全面マスクである。額支持部材520のそれぞれのアーム部518は、水平に対して例えば約45度の角度に配置されている。しかし、それぞれのアーム部518は、上述したような他の好適な角度に配置することができる。また、マスク505は、クッション510を支持するように設けられた枠体508を備え、クッション510はこの場合全面クッションであるが、フレーム508は、例えば鼻クッションのような他の好適なクッションを支持するように設けることもできる。また、クッション510は、上述のようなガセット状部分を有することもできる。
【0024】
図9及び図10から最もよくわかるように、ヘッドギア515は、第1の側部560と、この第1の側部560に取り付けられた第2の側部570とを備えている。第1の側部及び第2の側部560、570は、互いにほぼ対称となっている。この配置によって、製造において、より良い、又はより効果的な材料消費を達成することができる。それぞれの側部560、570は、Y字状の額支持部材520のそれぞれのアーム部518に着脱可能に結合された上側部ストラップ504と、マスク枠体508の下部に着脱可能に結合された下側部ストラップ502とを備えている。また、それぞれの側部560、570は、上部結合ストラップ580及び下部結合ストラップ582を備えている。
【0025】
第1の側部及び第2の側部560、570は、それぞれの側部560、570の上部結合ストラップ580を互いに結合させ、それぞれの側部560、570の下部結合ストラップ582を互いに結合させることによって、互いに結合される。図示された実施形態においては、上部結合ストラップ580は上部ラダーロック留め具590を介して互いに結合され、下部結合ストラップ582は下部ラダーロック留め具592を介して互いに結合されている。所定の実施形態においては、ラダーロック留め具590、592は、2004年2月20日に出願された特許文献5に開示されたラダーロック留め具と同様の形状とすることができ、この文献の全体は参照によってここに組み込まれている。しかし、第1及び第2の側部560、570は、例えば,縫い合わせ、溶接、糊付け、又は別様の形態のような他の好適な方法で互いに結合させることができ、ヘッドギア515を形成する。
【0026】
図示された実施形態においては、上側部ストラップ504は、Y字状の額支持部材520のそれぞれのアーム部518に留め具506を介して着脱可能に結合され、この留め具506は上述の留め具と同様の方法で作用している。また、下側部ストラップ502は、マスク枠体108の下部に留め具506を介して着脱可能に結合されている。上側部ストラップ504及び下側部ストラップ502のそれぞれの自由端は、それぞれのストラップ504、502をそれぞれの留め具506に固定するのに使用するVelco(登録商標)材から成るストリップ503を有している。図8及び図9は、マスク505に取り付けられ、患者の頭部に固定されたヘッドギア515を図示し、図10は、マスク505及び患者の頭部から取り外されたヘッドギア515を図示している。しかし、上側部及び下側部ストラップ504、502は、他の好適な方法でマスクに取り付けることもできる。
【0027】
ヘッドギア515が患者の頭部に固定されたとき、2つの上側部ストラップ504は水平に対して約45度の角度を形成し、図2と同様の望ましい力ベクトルを達成する。上述のように、この配置は水平方向と垂直方向との両方の力ベクトルを生成し、ストラップ504が締められたときにストラップが額支持部材520を顔面によりきつく押し付けるだけでなく、マスクを顔面に対して引き上げる。このことは、患者の顔面にマスク505をよりよく位置決めするのを補助し、特に全面型のガセット状クッションの、重量が増加したマスク505が患者の顔面から落ちるのを止めている。また、図9に示すように、下部結合ストラップ582は、患者の頭部の後部下部に拡張された切込み部596を提供するように構成される。この配置によって、ヘッドギア515が患者の頭部又は頚部の後ろの柔らかい皮膚上に位置するのを防止する。また、この配置によって、ヘッドギア515が、患者の後頭骨の下端に喰い込むのを防止する。
【0028】
図示された実施形態において、上部ラダーロック留め具590は、例えば患者の頭頂骨の底部の周りのような、患者の頭部の球形部に亘る調節を可能としている。下部ラダーロック留め具592は調節を意図されているのではなく、2つの側部560、570を組み立てる機能のみを意図されている。しかし、上部及び下部ラダーロック留め具590、592は、例えば両方が調節可能である、両方が調節可能でない等のように、別の構成を有していても良い。
【0029】
図11は側部560、570の実施形態を図示し、図12は側部560、570の実施形態の寸法を図示している。側部560、570の特定の寸法が図12に示されているが、これらの寸法は単に例示であり、用途によって別の寸法が可能であることは理解できるであろう。
【0030】
本発明は、現在最も実践的であり好ましい実施形態と考えられるものに関して記載されてきたが、本発明が開示された実施形態に限られるものではなく、反対に、本発明の精神及び技術的範囲内に含まれる様々な変型及び同等の構成を包含することを意図していることが理解されるであろう。また、上述の様々な実施形態は、別の実施形態と関連させて実施することができ、例えば、一の実施形態の特徴を別の実施形態の特徴と組み合わせることによって、また別の実施形態を実現することもできる。また、本発明は、OSAを患っている患者に対する特定の用途を有しているが、別の病気(例えば鬱血性心不全、糖尿病、病的肥満、卒中、肥満に対する外科手術(bariatric surgery)等)を患っている患者が上記の教唆から利益を受けるということが理解できるであろう。さらに、上記の教唆は、医学用途以外にも同様に患者および患者以外の者への適用性をも有している。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】従来技術であるULTRA MIRAGE(登録商標)マスクの正面図である。
【図2】本発明の第1の形態によるガラスヘッドに装着されたマスク及び額支持部材アセンブリの正面図である。
【図3】図2のアセンブリの詳細図である。
【図4】本発明の別の実施形態による、調節可能なY字状の額支持部材を示す図である。
【図5A】本発明による代替的な実施形態を示す図である。
【図5B】本発明による代替的な実施形態を示す図である。
【図5C】本発明による代替的な実施形態を示す図である。
【図6A】本発明によるさらに別の実施形態を示す図である。
【図6B】本発明によるさらに別の実施形態を示す図である。
【図6C】本発明によるさらに別の実施形態を示す図である。
【図7】本発明によるまたさらに別の実施形態を示す図である。
【図8】本発明のまたさらに別の実施形態による、患者の頭に装着されたマスクアセンブリの側面分解斜視図である。
【図9】患者の頭に装着された図8に示すマスクアセンブリの背面図である。
【図10】マスクと患者の頭部とから取り外された図8に示すマスクアセンブリのヘッドギアの平面図である。
【図11】図10に示すヘッドギアの側部の平面図である。
【図12】寸法を示す、図11に示した側部の平面図である。
【符号の説明】
【0032】
110、300、400、500・・・マスクアセンブリ
120、220、316、416、520・・・額支持部材
130、230、318、418、518・・・アーム部
150、306、406、506・・・留め具
160、302、304、402、404、502、504・・・ストラップ
241・・・支持支柱
250・・・額当て
308、508・・・枠体
310、310’、510・・・クッション
421・・・可撓性結合部
560・・・第1の側部
570・・・第2の側部
580・・・上部結合ストラップ
582・・・下部結合ストラップ
590・・・上部ラダーロック留め具
592・・・下部ラダーロック留め具
596・・・切込み部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
睡眠時呼吸障害の治療に使用される患者インターフェースのためのY字状の額支持部材(120、220、316、416、520)。
【請求項2】
1対のアーム部(130、230、318、418、518)及び支持支柱(241)をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の額支持部材。
【請求項3】
少なくとも一の前記アーム部(230)は、前記支持支柱(241)に対して回転するように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の額支持部材。
【請求項4】
少なくとも一の前記アーム部(230)は、滑動又は回転のうちの少なくとも一を介して動くように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の額支持部材。
【請求項5】
1対のアーム部(130、230、318、418、518)と、支持支柱(241)とを備え、前記アーム部(130、230、318、418、518)の間の角度は、正面から見たときに180度以下であることを特徴とする、睡眠時呼吸障害の治療において使用される患者インターフェースのための額支持部材(120、220、316、416、520)。
【請求項6】
少なくとも一の前記アーム部(130、230、318、418、518)は、ヘッドギアのストラップ(160、302、304、402、404、502、504)を受け入れるように設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の額支持部材。
【請求項7】
少なくとも一の前記アーム部(130、230、318、418、518)は、額当て(250)を受け入れるように設けられていることを特徴とする、請求項5又は請求項6に記載の額支持部材、
【請求項8】
少なくとも一のアーム部(130、230、318、418、518)を備え、該アーム部(130、230、318、418、518)の一端がヘッドギアのストラップ(160、302、304、402、404、502、504)に結合するように設けられ、前記アーム部(130、230、318、418、518)は、前記ヘッドギアからの力を伝達するように構成され、前記力は、使用の際に患者の頭部が直立しているときを基準として、垂直方向の成分を有していることを特徴とする、患者インターフェースのための額支持部材(120、220、316、416、520)。
【請求項9】
間に角度を形成する1対のアーム部(130、230、318、418、518)を支持する結合部材を備え、前記角度は約30〜90度の範囲に亘って調節可能である、顔マスクのための額支持部材(120、220、316、416、520)。
【請求項10】
マスククッション(310、310’、510)を支持する枠体(308、508)と;
1対の下部ストラップ(302、402、502)及び少なくとも一の上部ストラップ(160、304、404、504)と;
前記少なくとも一の上部ストラップ(160、304、404、504)に強固に結合されたY字状の額支持部材(120、220、316、416、520)と、
を備えるマスクアセンブリ(110、300、400、500)。
【請求項11】
前記Y字状の額支持部材(120、220、316、416、520)は、約40〜160度の開先角度を形成する1対の上方に延在するアーム部(130、230、318、418、518)を備えることを特徴とする、請求項10に記載のマスクアセンブリ。
【請求項12】
前記枠体(308)及び前記Y字状の額支持部材(316)は、一体ユニットとして形成されていることを特徴とする請求項10又は11に記載のマスクアセンブリ。
【請求項13】
前記Y字状の額支持部材(416)は、前記枠体(408)に設けられた基体部と、該基体部と前記少なくとも一の上部ストラップ(404)との間に配置された可撓性結合部(421)とを備えることを特徴とする、請求項10〜12のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項14】
枠体(308、508)と;
該枠体(308、508)に設けられたクッション(310、310’、510)と;
前記枠体(308、508)に設けられ、患者の額に係合するようにされたY字状の額支持部材(120、220、316、416、520)であって、180度より小さい開先角度を間に形成する1対のアーム部(130、230、318、418、518)を含む、Y字状の額支持部材(120、220、316、416、520)と;
前記枠体(308、508)に結合された1対の下部ストラップ(302、402、502)及び前記額支持部材(120、220、316、416、520)のそれぞれの前記アーム部(130、230、318、418、518)に結合された1対の上部ストラップ(160、304、404、504)を有するヘッドギアと;
を備え、
前記上部ストラップ(160、304、404、504)は、力が前記上部ストラップ(160、304、404、504)に加えられたときに、水平方向及び垂直方向の力のベクトルを生成するように設けられていることを特徴とする、マスクアセンブリ。
【請求項15】
前記開先角度は、100〜150度の範囲にあることを特徴とする請求項14に記載のマスクアセンブリ。
【請求項16】
前記開先角度は、約120度であることを特徴とする請求項15に記載のマスクアセンブリ。
【請求項17】
前記開先角度は、30〜120度の範囲にあることを特徴とする請求項14に記載のマスクアセンブリ。
【請求項18】
前記開先角度は、70〜90度の範囲にあることを特徴とする請求項17に記載のマスクアセンブリ。
【請求項19】
前記下部ストラップ(302、402、502)は、前記枠体(308、508)に留め具(150、306、406、506)を介して結合されていることを特徴とする請求項14〜18のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項20】
前記上部ストラップ(160、304、404、504)は、前記額支持部材(120、220、316、416、520)のそれぞれの前記アーム部(130、230、318、418、518)に前記留め具(150、506)を介して結合されていることを特徴とする請求項14〜19のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項21】
前記額支持部材(220)の少なくとも一の前記アーム部(230)は、調節可能であることを特徴とする請求項14〜20のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項22】
前記Y字状の額支持部材(316)は、前記枠体との一体物の一部分であることを特徴とする請求項14〜21のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項23】
前記クッション(310’)は、ガセット状部分を有することを特徴とする請求項14〜22のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項24】
前記ヘッドギアは、第1の側部(560)と、この第1の側部(560)に結合された第2の側部(570)とを備え、これら第1及び第2の側部(560、570)のそれぞれは、前記額支持部材(520)のそれぞれ一の前記アーム部(518)に結合された上側部ストラップ(504)及び前記枠体(508)に結合された下側部ストラップ(502)を備えることを特徴とする、請求項14〜23のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項25】
前記第1及び第2の側部(560、570)のそれぞれは、上部結合ストラップ(580)及び下部結合ストラップ(582)を備え、前記第1および第2の側部(560、570)は、それぞれの前記側部(560、570)の前記上部結合ストラップ(580)を互いに結合させ、それぞれの前記側部(560、570)の前記下部結合ストラップ(582)を互いに結合させることによって、互いに結合されていることを特徴とする、請求項24に記載のマスクアセンブリ。
【請求項26】
前記上部結合ストラップ(580)は上部ラダーロック留め具(590)を介して互いに結合され、前記下部結合ストラップ(582)は下部ラダーロック留め具(592)を介して互いに結合されていることを特徴とする、請求項25に記載のマスクアセンブリ。
【請求項27】
前記上部ラダーロック留め具(590)は、調節可能であることを特徴とする請求項26に記載のマスクアセンブリ。
【請求項28】
前記下部結合ストラップ(582)は、患者の頭部の後部下部に拡張された切込み部(596)を提供するように構成されていることを特徴とする、請求項25〜27のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項1】
睡眠時呼吸障害の治療に使用される患者インターフェースのためのY字状の額支持部材(120、220、316、416、520)。
【請求項2】
1対のアーム部(130、230、318、418、518)及び支持支柱(241)をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の額支持部材。
【請求項3】
少なくとも一の前記アーム部(230)は、前記支持支柱(241)に対して回転するように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の額支持部材。
【請求項4】
少なくとも一の前記アーム部(230)は、滑動又は回転のうちの少なくとも一を介して動くように設けられていることを特徴とする請求項2に記載の額支持部材。
【請求項5】
1対のアーム部(130、230、318、418、518)と、支持支柱(241)とを備え、前記アーム部(130、230、318、418、518)の間の角度は、正面から見たときに180度以下であることを特徴とする、睡眠時呼吸障害の治療において使用される患者インターフェースのための額支持部材(120、220、316、416、520)。
【請求項6】
少なくとも一の前記アーム部(130、230、318、418、518)は、ヘッドギアのストラップ(160、302、304、402、404、502、504)を受け入れるように設けられていることを特徴とする、請求項5に記載の額支持部材。
【請求項7】
少なくとも一の前記アーム部(130、230、318、418、518)は、額当て(250)を受け入れるように設けられていることを特徴とする、請求項5又は請求項6に記載の額支持部材、
【請求項8】
少なくとも一のアーム部(130、230、318、418、518)を備え、該アーム部(130、230、318、418、518)の一端がヘッドギアのストラップ(160、302、304、402、404、502、504)に結合するように設けられ、前記アーム部(130、230、318、418、518)は、前記ヘッドギアからの力を伝達するように構成され、前記力は、使用の際に患者の頭部が直立しているときを基準として、垂直方向の成分を有していることを特徴とする、患者インターフェースのための額支持部材(120、220、316、416、520)。
【請求項9】
間に角度を形成する1対のアーム部(130、230、318、418、518)を支持する結合部材を備え、前記角度は約30〜90度の範囲に亘って調節可能である、顔マスクのための額支持部材(120、220、316、416、520)。
【請求項10】
マスククッション(310、310’、510)を支持する枠体(308、508)と;
1対の下部ストラップ(302、402、502)及び少なくとも一の上部ストラップ(160、304、404、504)と;
前記少なくとも一の上部ストラップ(160、304、404、504)に強固に結合されたY字状の額支持部材(120、220、316、416、520)と、
を備えるマスクアセンブリ(110、300、400、500)。
【請求項11】
前記Y字状の額支持部材(120、220、316、416、520)は、約40〜160度の開先角度を形成する1対の上方に延在するアーム部(130、230、318、418、518)を備えることを特徴とする、請求項10に記載のマスクアセンブリ。
【請求項12】
前記枠体(308)及び前記Y字状の額支持部材(316)は、一体ユニットとして形成されていることを特徴とする請求項10又は11に記載のマスクアセンブリ。
【請求項13】
前記Y字状の額支持部材(416)は、前記枠体(408)に設けられた基体部と、該基体部と前記少なくとも一の上部ストラップ(404)との間に配置された可撓性結合部(421)とを備えることを特徴とする、請求項10〜12のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項14】
枠体(308、508)と;
該枠体(308、508)に設けられたクッション(310、310’、510)と;
前記枠体(308、508)に設けられ、患者の額に係合するようにされたY字状の額支持部材(120、220、316、416、520)であって、180度より小さい開先角度を間に形成する1対のアーム部(130、230、318、418、518)を含む、Y字状の額支持部材(120、220、316、416、520)と;
前記枠体(308、508)に結合された1対の下部ストラップ(302、402、502)及び前記額支持部材(120、220、316、416、520)のそれぞれの前記アーム部(130、230、318、418、518)に結合された1対の上部ストラップ(160、304、404、504)を有するヘッドギアと;
を備え、
前記上部ストラップ(160、304、404、504)は、力が前記上部ストラップ(160、304、404、504)に加えられたときに、水平方向及び垂直方向の力のベクトルを生成するように設けられていることを特徴とする、マスクアセンブリ。
【請求項15】
前記開先角度は、100〜150度の範囲にあることを特徴とする請求項14に記載のマスクアセンブリ。
【請求項16】
前記開先角度は、約120度であることを特徴とする請求項15に記載のマスクアセンブリ。
【請求項17】
前記開先角度は、30〜120度の範囲にあることを特徴とする請求項14に記載のマスクアセンブリ。
【請求項18】
前記開先角度は、70〜90度の範囲にあることを特徴とする請求項17に記載のマスクアセンブリ。
【請求項19】
前記下部ストラップ(302、402、502)は、前記枠体(308、508)に留め具(150、306、406、506)を介して結合されていることを特徴とする請求項14〜18のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項20】
前記上部ストラップ(160、304、404、504)は、前記額支持部材(120、220、316、416、520)のそれぞれの前記アーム部(130、230、318、418、518)に前記留め具(150、506)を介して結合されていることを特徴とする請求項14〜19のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項21】
前記額支持部材(220)の少なくとも一の前記アーム部(230)は、調節可能であることを特徴とする請求項14〜20のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項22】
前記Y字状の額支持部材(316)は、前記枠体との一体物の一部分であることを特徴とする請求項14〜21のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項23】
前記クッション(310’)は、ガセット状部分を有することを特徴とする請求項14〜22のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項24】
前記ヘッドギアは、第1の側部(560)と、この第1の側部(560)に結合された第2の側部(570)とを備え、これら第1及び第2の側部(560、570)のそれぞれは、前記額支持部材(520)のそれぞれ一の前記アーム部(518)に結合された上側部ストラップ(504)及び前記枠体(508)に結合された下側部ストラップ(502)を備えることを特徴とする、請求項14〜23のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【請求項25】
前記第1及び第2の側部(560、570)のそれぞれは、上部結合ストラップ(580)及び下部結合ストラップ(582)を備え、前記第1および第2の側部(560、570)は、それぞれの前記側部(560、570)の前記上部結合ストラップ(580)を互いに結合させ、それぞれの前記側部(560、570)の前記下部結合ストラップ(582)を互いに結合させることによって、互いに結合されていることを特徴とする、請求項24に記載のマスクアセンブリ。
【請求項26】
前記上部結合ストラップ(580)は上部ラダーロック留め具(590)を介して互いに結合され、前記下部結合ストラップ(582)は下部ラダーロック留め具(592)を介して互いに結合されていることを特徴とする、請求項25に記載のマスクアセンブリ。
【請求項27】
前記上部ラダーロック留め具(590)は、調節可能であることを特徴とする請求項26に記載のマスクアセンブリ。
【請求項28】
前記下部結合ストラップ(582)は、患者の頭部の後部下部に拡張された切込み部(596)を提供するように構成されていることを特徴とする、請求項25〜27のいずれか一項に記載のマスクアセンブリ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2008−503279(P2008−503279A)
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−516895(P2007−516895)
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【国際出願番号】PCT/AU2005/000931
【国際公開番号】WO2006/000046
【国際公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【出願人】(500046450)レスメド リミテッド (192)
【公表日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年6月24日(2005.6.24)
【国際出願番号】PCT/AU2005/000931
【国際公開番号】WO2006/000046
【国際公開日】平成18年1月5日(2006.1.5)
【出願人】(500046450)レスメド リミテッド (192)
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