説明

患者界面体用緩衝体

使用者に気体を供給する呼吸マスク(30)は、緩衝体(32)に連結する外殻(34)を備える。緩衝体(32)の周囲の可撓性と保持力の大きさを変更する折返し部(82)と種々の壁厚が呼吸マスク(30)の緩衝体(32)の周囲に設けられる。

【発明の詳細な説明】
【優先権主張】
【0001】
本願は、米国特許法第119条(e)の規定により、2004年12月22日に出願された米国仮出願第60/638,869号の利益を主張し、参照することにより仮出願の開示内容を本明細書中に組み込むものである。
【技術分野】
【0002】
本発明は、使用者に気体を供給するのに使用される呼吸患者界面体に関する。特に、本発明は、折返し部を有する緩衝材を備える呼吸患者界面体に関する。
【背景技術】
【0003】
閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)、閉塞性睡眠時呼吸低下及び上気道抵抗症候群(UARS)は、睡眠時、麻酔時又は麻酔後等の意識低下段階に完全な又は部分的な上気道閉塞症により特徴付けられる種々の公知の疾患である。閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)、呼吸低下及び上気道抵抗症候群(UARS)では、潜在的に深刻な酸化血色素(オキシヘモグロビン)不飽和化の影響により、睡眠時に断続的に呼吸が中断する。閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)、呼吸低下及び上気道抵抗症候群(UARS)を煩う患者は、通常、酸素不足による睡眠からの頻繁な覚醒を反復して体験する。睡眠からの覚醒により睡眠が分断され慢性的な睡眠不足に陥る。
【0004】
閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)、呼吸低下及び上気道抵抗症候群(UARS)は、体力低下による昼間の眠気及び認識機能不全、全身系高血圧、不整脈、肺動脈高血圧及び鬱血性心不全にも影響が及ぶ。睡眠時の覚醒に加えて、覚醒時に生じる心筋梗塞、狭心症、脳卒中、肺性心による右室機能障害、炭酸ガス蓄積及び継続的動脈酸素圧力減少に対する素因にも影響が及ぶ。更に、閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)、呼吸低下及び上気道抵抗症候群(UARS)から生じる認識障害により、患者は、危険な事故の増加に苦しむ。
【0005】
閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)、呼吸低下及び上気道抵抗症候群(UARS)を特徴付ける気道閉塞は、気流抵抗の増大を生じる上気道の解剖学上かつ機能上の異常が病原である。この異常は、吸気間に発生する吸気力による上気道の狭窄化、後方に舌を引張り咽頭壁に並置する重力の影響、筋緊張、特に上気道開大筋の不十分な筋緊張力を含む。肥満体患者に通常見られるように、前方頸部及び側方頸部の過度な軟質の組織により、上気道を狭窄化しかつ気流を制限するのに十分な圧力が体内組織に加えられるとも思われる。
【0006】
閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)、呼吸低下及び上気道抵抗症候群(UARS)の従来の治療法では、口蓋垂口蓋咽頭形成手術、肥満体に対する胃の外科手術、下顎発達処置、顎顔面の復元及び気管切開手術等の外科手術が必要であった。しかしながら、外科手術は、術後罹患及び術後死亡の高い潜在的危険性を伴う。また、外科手術の失敗率も非常に高い。閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)、呼吸低下及び上気道抵抗症候群(UARS)の治療に薬理学的治療法も提案されたが、ほぼ期待外れの結果に終わった。
【0007】
近年、睡眠時に印加される持続気道陽圧(CPAP)又は2段階気道陽圧は、閉塞性睡眠時無呼吸症(OSA)、呼吸低下及び上気道抵抗症候群(UARS)の治療に使用された。陽圧気体を供給して、気道を開放するように上部気道を保持又は支持して、気道の圧潰及び圧潰による気道閉塞を防止することができる。通常の気道陽圧装置は、供給導管を通じてマスク等の患者界面体(インターフェース)に気体を供給する気流発生器(例えば、送風機、ブロワ)を備える。持続気道陽圧(CPAP)等の気道陽圧治療法、患者の呼吸周期に応答して変化する2段階(バイレベル)圧力(Bi-PAP)又は患者の監視状態に応答して変化する自動滴定圧力等の可変気道圧を患者に供給することも公知である。チェーンストークス呼吸症、鬱血性心不全及び脳卒中等他の医療疾患及び呼吸障害を治療する圧力支援療法も処方される。
【0008】
人工呼吸器技術では、多くの患者界面体が公知である。例えば、圧縮空気と患者との間に密封性を与えるマスクが通常使用される。前記患者界面体は、患者の鼻孔内に装着される凸部を有する鼻枕と、患者の鼻を覆って取り付けられる鼻マスクと、口及び鼻を覆って取り付けられる鼻口マスクと、患者の顔面全体を覆って取り付けられる全面型面体(フルフェースマスク)とに大別される。快適性と保持力との二律背反する2つの機能を調和させて、有効な患者界面体を形成する必要がある。マスクと患者との接触面積を減少し又は軟質、軽量及び可撓性の材料を使用すれば、快適性を向上することができる。装着時に不快感を与えるマスクの患者適応性は、低い。逆に、マスクを硬質材料により形成ししかもマスクと患者との間に大きな接触面積を与えて、マスクの重量、付随する管及び付属品を支持する性能を向上するのが理想的である。
【0009】
下記特許文献1は、快適性と保持力との2つの背反する機能の調和を企図するマスクを開示する。このマスクは、剛性支持部と緩衝体とを有する。緩衝体は、患者とマスクとを密封する可撓性の変形被覆部(フラップ)を備える。有効に作用する変形被覆部は、マスクを支持する十分な剛性を有する反面、快適性を付与する十分な可撓性を有しなければならない。特許文献1は、マスク技術を大幅に進歩させたが、まだ更なる改善の余地がある。例えば、快適性と保持力との2つの背反する機能を調和する変形被覆部が必要であるから、得られるマスク構造は、2つの機能間で折衷させなければならない。
【0010】
保持力と快適性との2つの背反する機能に対応する異なる複数の構造的特徴を有する他の患者界面体が提案された。例えば、下記特許文献2は、緩衝体に取り付けられる剛性支持体を有するマスクを開示する。特許文献2に開示される緩衝体は、二重の変形被覆部を備える。患者の顔面に接触して快適に密封する外側変形被覆部は、可撓性を有する。単独で又は外側変形被覆部に組み合わせて、内側変形被覆部は、緩衝体への支持体となる。
【0011】
このマスク装置は、快適性と保持力との2つの背反する機能を個別の構造要素に分割して、マスク技術を進歩させる。これにより、2つの対立する機能の調和を試みる単一構造体を設けるより、このマスク装置は、これらの特徴の各々を個別に作成して異なる目的を達成することができる。この構造にも依然としていくつかの欠点がある。この構造は、マスクに作用する力がマスクの周縁で一定になると思われる点に主要欠陥がある。実際に、複雑な形状を有する患者の口及び/又は鼻の周囲の領域では、異なる量の可撓性と保持力とにより適切な密封性を達成し、異なる量の剛性により適切な保持力を与えることが要求される。第2に、内側変形被覆部を有する緩衝体を形成する際に、製造が困難であり、不合格品と材料の無駄を生ずることが判明した。通常、これらのマスクは、射出成形工程により製造される。この製造法は、この種の緩衝体を形成するのに必要な薄壁及び逃げ溝(アンダーカット)を形成することが困難となる欠点がある。
【特許文献1】米国特許第4,907,584号公報
【特許文献2】米国公開第2004/0112385号公報
【特許文献3】米国特許第5,349,949号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
前記欠点を解消するために、製造工程を簡素化しながら、支持体となる別の構造体とマスクとを密封する別の構造体を備える他のマスクが提案された。上記特許文献3は、この形式のマスクを開示する。特許文献3に開示されるマスクは、使用者の頭部上にマスクを保持する固定紐(ストラップ)を有する剛性のある殻(シェル)を有する。弾性(エラストマ)材料から形成される顔面被覆体が殻に接続される。顔面被覆体は、内部縁部に沿って使用者の顔面に接触する。ばね状の弾性部材を有する変形可能な折返し部が内部縁部に隣接して設けられる。特許文献3に開示される従来のマスク装置の利点は、顔面被覆体の支持体として使用される構造体から密封体となる構造体を分離するとき、薄壁と逃げ溝とを省略できる点である。このマスク装置も依然として複数の欠点を有する。例えば、変形可能な折返し部は、顔面被覆体の周縁部に形成される一定の形状を有する。従って、使用者の顔面に必要な異なる保持力と可撓性とを付与することができない。
【0013】
従って、本発明は、患者に気体を供給する呼吸マスクを提供することが望ましい。また、呼吸マスクに保持力と可撓性を与える個別の構造体を備える呼吸マスクを提供することが望ましい。更に、マスクの異なる領域で異なる保持力と可撓性とを付与できる呼吸マスクを提供することが望ましい。また、製造工程を簡素化できかつ前記特徴を備える呼吸マスクを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、広義には、殻及び緩衝体を有する呼吸マスク用の緩衝体を開示する。緩衝体は、変形被覆部、中間部及び接続部の3部分を備える。接続部は、呼吸マスクの殻に連結される。中間部は、適度な保持力と可撓性とを備える。変形被覆部は、より増加する可撓性により使用者の顔面に快適な密封性を与える。緩衝体は、使用者の顔面に対して進退自在に軸方向に作用する力に対して部分的な可撓性領域を緩衝体の一部の周囲に形成する折返し部(ひだ、プリーツ)を更に備える。折返し部は、軸方向以外の方向に作用する力に対する付加的な剛性もある程度発生する。
【0015】
別の実施の形態では、本発明は、連結部と鼻枕とを有する呼吸マスク用の緩衝体を包含する。鼻枕は、少なくとも1つの鼻孔要素に連絡する中空体を備える。鼻孔要素は、中空体を通じて患者と連結部との間を流体接続する開口部を有する。鼻孔要素は、部分的に可撓性領域を形成する折返し部を一部の鼻孔要素の周囲に更に備える。
【0016】
参照符号により各図の対応する部分を示す添付図面に関する以下の説明、特許請求の範囲及び本明細書の全構成部分により、本発明の前記目的及び他の目的、特徴及び特性、構造の関連要素の操作法及び機能、部品の組み合わせ並びに製造経済性は、明らかとなろう。しかしながら、図面は、図示及び説明の目的に過ぎず、発明の範囲を制限しないものであることは、明確に理解できよう。別途明記しない限り、明細書及び特許請求の範囲に使用する用語「1つ(a)」、「1つ(an)」及び「その(the)」の単数形は、複数の対象を含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1は、保持リング33により殻34に取り付けられる緩衝体32を有する患者界面体30の例示的な実施の形態を略示する。保持リング33は、緩衝体32の周囲に取り付けられて殻34に接続され、保持リング33と殻34との間に緩衝体32の一部を保持する。他の種々の周知方法により、緩衝体32を殻34に取り付けてもよい。例えば、接着剤により、緩衝体32を殻34に取り付けることができる。別法として、殻34上に緩衝体32を外側被覆成形して、緩衝体32を殻34に取り付けることができる。勿論、本発明の要旨を逸脱しない範囲で緩衝体32に殻34を相互接続する他の方法を企図してもよい。
【0018】
患者界面体30は、額支持体36も備え、連結部38は、殻34に接続される。導管35は、連結部38を通じて患者界面体30に接続される。導管35は、陽圧発生装置37からの加圧された気体を患者界面体30に供給する。持続陽圧、患者の呼吸周期に対応して変化する2段階(バイレベル)圧力等の可変圧力又は患者の監視状態に対応して変化する自動滴定圧力等一般に公知の多くの方法の何れかにより、陽圧装置37から加圧された気体を発生してもよい。
【0019】
図1に示すように、額支持体36は、殻34から離間する方向に延伸するフレーム40を有する。フレーム40の一端は、殻34に取り付けられ、他端は、額当て42を支持する。剛性のある基礎部44が額当て42とフレーム40との間に設けられる。図示しないヘッドギアにより、呼吸マスクは、使用者の顔面上の適切な位置に保持される。ヘッドギアは、基礎部44から延伸する複数の耳部46により、額支持体36に接続される。同様に、殻34は、ヘッドギアに接続される図示しない軸着部材を収容する装着口(スロット)48を有する。耳部46と装着口48は、共に呼吸マスクにヘッドギアを固定する。可撓性を有する額当て42は、特殊な形状を有する使用者の額に適合させることができる。
【0020】
図2に示すように、連結部38は、殻34とほぼ同一平面上に延伸するエルボ型接続管50であるため、連結部38に取り付けられる導管35は、殻34から直角に直接延伸しない。呼吸マスクから垂直に導管を延伸させると、増加する圧力がマスクに加わって使用者を不快にすることは、当業者に十分理解されよう。また、このように患者界面体から外部に導管を延伸させると、取扱が困難になることも明らかである。殻34に軸着されるエルボ接続管50は、使用者が導管35の周りで自由に移動することができる。エルボ接続管50を軸着しないと、使用者が移動するとき、導管35は、患者界面体上に力を作用させて使用者に不快感を与えるか又は緩衝体32と使用者の顔面との間に生じる密封構造を損なうこともある。
【0021】
図3A、図3B、図4A及び図4Bに示すように、ほぼ三角形状の周辺部を有する緩衝体32は、使用者の鼻全体を覆って顔面に取り付けられる。しかしながら、使用者の鼻及び口を覆う形状(鼻口マスク)、使用者の顔面の大部分を覆う形状(全面型面体)又は使用者の鼻孔の内部に取り付ける形状等様々な形状に患者界面体を形成できることは、公知である。本発明は、本発明の範囲から逸脱せずに、本発明特有の実施の形態を種々の異なる患者界面体に利用できることを企図する。緩衝体32は、使用者と殻34との間に可撓性封止構造を形成する。有効な緩衝体32は、快適に装着できるべきである。そうでなければ、患者への適応性が減少する。また、緩衝体32は、使用者と殻34との間に実質的に気密な密封構造を構成すべきである。密封構造を維持できなければ、緩衝体32と呼吸マスク全体の有効性が損なわれる。
【0022】
緩衝体32は、変形被覆部52、中央部54及び接続部56を有する。異なる目的を達成するように、各部分は、特別に形成される。変形被覆部52は、使用者と殻34との間に確実かつ安全な密封構造を構成するように形成される。中央部54は、緩衝体32に作用する力に抵抗する緩衝体32の支持体を構成するように形成される。接続部56は、緩衝体32と殻34との間の確実な接続体を構成するように形成される。
【0023】
緩衝体32の各部は、頂部領域と、一対の側部領域と、底部領域とを有する。例えば、変形被覆部52は、一対の開口側端部60に隣接する開口頂端部58を有する。開口側端部60は、開口底端部62により接合され、ほぼ三角形状の変形被覆部52を形成する。中央部54は、変形被覆部52に隣接する。中央部54は、一対の中央側部領域66に隣接する中央頂部領域64を有する。一対の中央側部領域66は、中央底部領域68により互いに接合される。最後に、接続部56は、一対の接続側部領域72に隣接する頂部接続領域70を有する。接続側部領域72は、接続底部領域74に隣接する。接続部56は、殻34と保持リング33との間に保持される襟部(カラー)76を有し、殻34に対し実質的に気密な密封構造を形成する。一対の整合突起78と整合孔(スロット)80が襟部76の延伸部に形成される。整合突起78及び整合孔80は、殻34の対応する係止部に共に係合して、殻34に対する緩衝体32の不整合を防止する。
【0024】
図3B及び図4Bに示すように、本発明の例示的な他の実施の形態では、折返し部82が設けられる。折返し部82は、緩衝体32の一部の周囲に延伸して形成される。折返し部82は、折返し部82に対して垂直方向の弾力作用を生ずる一体成形されかつ双方向矢印Aに示す皺を形成する。変化する壁厚と組み合わせて、皺特徴は、圧縮量の増加に伴いより剛性を増加する弾力作用を発生する。変形被覆部52に隣接して内側に延伸する折返し部82を配置すると、少なくとも部分的に弾性作用を達成できる。変形被覆部52に圧力が加わると、最終的に変形被覆部52が折返し部82に当接して、皺の剛性が更に増加する。多数の折返し部82を使用すれば、圧力が増大する程徐々に増加する抵抗力を皺特徴に与えることができる。従って、緩衝体32の抵抗力の大きさを使用者の選択により変更することができる。
【0025】
折返し部82を形成すると、双方向矢印Bに示す非軸方向(横方向)に対する緩衝体32の剛性を同時に増加することもできる。これにより、緩衝体32は、折返し部82に対し平行に加わる径方向外力に抵抗することができる。折返し部82を深く形成して弾力性領域をより増大し又は折返し部82の数を増加すれば、前記効果を更に向上することができる。他の領域では、折返し部82を比較的浅く形成し又は一部の領域から完全に除去して、前記効果を減少することができる。
【0026】
折返し部82は、中央底部領域68の周囲で延伸する底部折返し部84と、中央側部領域66上で延伸する一対の側部折返し部86とを有する。最後に、折返し部82は、接続部56方向に偏向され、一対の頂部折返し部88まで延伸する。一対の頂部折返し部88は、相互接続されない。その代わり、一対の頂部折返し部88は、互いに接続されずに終了する。折返し部82は、緩衝体32の周囲領域に作用する外力に対して折返し部82がより応答して変形するように、変形被覆部52に近接する緩衝体32の周囲に延伸する。即ち、折返し部82は、矢印Bで示す緩衝体32の径方向内側に作用する力よりも、使用者の顔面により変形被覆部52に作用する矢印A方向の力に大きい変形量で応答する。別法として、緩衝体32の他の領域に設けた折返し部82により、当該他の領域に作用する力に大きく対応して変形させることができる。
【0027】
離間する遠方に折返し部82を変更できることは当業者に理解されよう。内側に延伸する折返し部82を示すが、本発明の範囲から逸脱せずに、径方向外側に折返し部82を延伸させてもよい。しかしながら、折返し部82を内側に延伸させて緩衝体32全体の大きさを好ましく縮小することを現在企図する。更に、折返し部82を内側に延伸させて、異物が折返し部82内に挟持される危険性を最小化することができる。折返し部82の高さを変更して、折返し部82が付与する強度を調整してもよい。
【0028】
例示的な実施の形態に示すように、折返し部82は、全体的に円滑に湾曲する形態を有する。しかしながら、本願明細書に使用する用語「折返し部」は、折返し部を包囲するほぼ平坦な領域から離間する全ての特徴も含む広義に解釈すべきである。例えば、本発明は、円滑に湾曲する横断面又はギザギザの鋸歯状若しくは矩形状の横断面を有する皺等種々の断面形状を折返し部に設けてもよいことも企図する。第1の例示的な実施の形態に示すように、単一の折返し部として折返し部82を示す。しかしながら、本発明は、多数の折返し部を互いに隣接して配置して、折返し部により生じる効果を増大できることも企図する。
【0029】
図5及び図8に示すように、開口頂端部58、開口側端部60及び開口底端部62は、各領域間を変更できる長さを有する。横断面に示すように、片持支持構造で中央部54から離間する方向に延伸する変形被覆部52を理解できよう。変形被覆部52の長さを変更して、異なる領域での慣性モーメントを変更することができる。例えば、開口底端部62と開口頂端部58との間に一対の開口側端部60を延伸させて、開口底端部62に比べて開口頂端部58の長さを比較的長く形成してもよい。より長い開口頂端部58を設けると、変形被覆部52を一層変形可能にできるので、使用者の鼻梁周囲での急激な形状変化に対して鼻梁の外面を適切に気密に封止することができる。開口頂端部58とは対照的に、開口底端部62は、比較的短く形成される。使用者の顔面の底部領域形状は、非常に緩慢に変化する。従って、頂部領域に必要な変形量ほど、変形被覆部52の底部領域には、変形量が必要でない。その代わり、より大きい保持力が底部領域に必要である。従って、より短い長さの変形被覆部52が底部領域に利用される。
【0030】
図6〜図9は、変形被覆部52、中央部54及び接続部56の断面の厚さを示す。通常、各部の壁厚は、比較的厚い接続部56に応じて変更される。中央部54は、通常適度な壁厚を有し、変形被覆部52は、比較的薄い壁厚を有する。接続部56の壁厚は、比較的厚く、殻34と確実に接合される。中央部54は、適度な壁厚を有し、材料を浪費せずに十分な強度が付与される。最後に、変形被覆部52は、比較的厚い壁厚を有し、使用者の特殊な顔面形状に容易に適合する。この構造にしなければ、使用者の顔面に緩衝体32を適切に取り付けられず、不快感を与え又は密封性が低下する。本発明の範囲から逸脱せずに、前記領域の壁厚を変更できることも当業者には勿論理解できよう。
【0031】
図10A及び図10Bは、使用者の鼻を被覆する鼻マスクとして緩衝体232を示す本発明の第2の例示的な実施の形態である。反復するが、緩衝体232は、変形被覆部252、中央部254及び接続部256を有する。緩衝体232は、緩衝体232の一部の周囲で延伸する第1の折返し部290と、緩衝体232の他の部分の周囲で延伸する第2の折返し部292とを有する。第1の折返し部290は、底部折返し部284、一対の側部折返し部286及び一対の頂部折返し部288を備える。
【0032】
同様に、第2の折返し部292は、頂部折返し部294及び一対の側部折返し部296を備える。第2の折返し部292は、第1の折返し部290より浅い。従って、第1の折返し部290より実質的に高い剛性を有する第2の折返し部292は、第1の折返し部290より軸方向力に抵抗することができる。しかしながら、第2の折返し部292は、この領域に全く折返し部がない場合より軸方向の剛性が低い。
【0033】
第1の折返し部290は、中央部254の周囲でかつ変形被覆部252に近接して延伸する。第1の折返し部290が発生する強度変化は、変形被覆部252に作用する力より接続部256に作用する力により応答して変形することを当業者は理解できよう。対照的に、第2の折返し部292は、中央部254の周囲で接続部256に近接して延伸する。第2の折返し部292は、変形被覆部252より接続部256に作用する力に応答して変形する。第1の折返し部290及び第2の折返し部292は、組み合わされて本発明特有の強度修正特性を利用する本発明の一実施の形態を示す。第1の折返し部290は、変形被覆部252に作用する力に応答し、変形被覆部252の中央底部領域と中央側部領域の周囲の可撓性増加領域となる。これにより、変形被覆部252に近接する緩衝体232の中央頂部領域264に対する回動動作を生じる。第2の折返し部292は、接続部256に作用する力に応答し、接続部256の中央頂部領域264と中央側部領域266の周囲の可撓性増加領域となる。これにより、接続部256に近接する緩衝体232の中央底部領域268に対する回動動作を生じる。
【0034】
図10A及び図10Bに示す例示的な実施の形態の接続部256も整合突起278を備える。前記実施の形態と異なり、接続部256は、段部200の周囲に形成される肩部298を有する。しかしながら、異なる接続構造を有する種々のマスクに本発明の新規な特徴を利用できる。図示しないが、緩衝体232は、殻34に連結される。本実施の形態の新規な一特徴は、折返し部290,292を設けて、緩衝体232を回動させることである。図11では、折返し部290,292は、互いにほぼ対向する一対の一体型ヒンジを形成する。第2の折返し部292により、中央底部領域268よりも中央頂部領域264と中央側部領域266とをより容易に屈曲することができる。緩衝体232では、種々の異なる角度で外側に導管35が延伸する場合もある。第2の折返し部292により、緩衝体232と導管35との間の角度が変更するように、緩衝体232を容易に順応させることができる。第1の折返し部290により、中央側部領域266と中央底部領域268とを中央頂部領域264より容易に屈曲することができる。第1の折返し部290は、変形被覆部252に作用する力に一層応答して変形する前記実施の形態での折返し部82と同様に作用する。
【0035】
従来より公知の様々な方法の何れかで緩衝体232を形成してもよい。射出成形工程により緩衝体232を形成するのが好ましい。折返し部290,292は、一体成形される2次変形被覆部(フラップ)となるが、一体成形される2次変形被覆部を有する緩衝体に必要な逃げ溝を形成する必要はない。あらゆる適切な材料から緩衝体232を形成できる。シリコーン等の弾性材料により緩衝体232を製造するのが好ましい。勿論、本発明の範囲から逸脱せずに、他の様々な材料を緩衝体232に利用してもよい。
【0036】
図12〜図16は、本発明の新規な形態を鼻枕300に適用した本発明の他の実施の形態を示す。例示的な鼻枕300を全て開示する米国特許出願第10/918,832号の各開示内容を参照により本明細書に組み込むものとする。本発明の鼻枕300は、末端部に開口部304を有する一対の鼻孔要素302を備える。鼻枕本体308に一体に合体される出口脚部306により、一対の鼻孔要素302は、互いに接合される。鼻枕本体308は、内部空洞部313を間に形成する内側湾曲面310と外側湾曲面312とを有する。鼻枕本体308の末端部には、開口部314が形成される。
【0037】
図13及び図14に明示するように、鼻枕本体308は、複数の整合レール316、整合翼(フィン)318及び装着隆起(ボス)又は装着突起(タブ)320も備える。図17及び図18に示すように、緩衝体300は、連結部322に接続される。連結部322は、背部排気板324と孔(スロット)326を有する。整合レール316を孔326に嵌合して、緩衝体300は、連結部322に相互接続される。鼻枕300は、変形可能な支持体330により支持される。変形可能な支持体330は、ステム部332と交差部334とを備える。ステム部332は、溝(スロット)340を有し、交差部334は、端部336に孔338を有する。対応する孔338の1つに各装着隆起320を挿入して、変形可能な支持体330が鼻枕300に接続される。更に、整合翼318は、溝340内に挿入される。
【0038】
この実施の形態での新規な特徴は、各鼻孔要素302の一部の周囲で延伸する少なくとも1つの折返し部342を各鼻孔要素302に設ける点にある。前記実施の形態のように、折返し部342により、鼻孔要素302は、制御された範囲で関節を形成できる。例えば、最も可撓性が必要な位置に整合して最深の溝領域に折返し部342を設けることができる。図16に明示するように、各鼻孔要素302は、長軸344と長軸344に直角な短軸346とを形成するほぼ楕円形断面を備える。勿論、本発明の範囲から逸脱せずに、他の様々な形状を鼻孔要素302に与えることができる。図16では、各鼻孔要素302の長軸344のほぼ同軸上に最深の溝を有する領域を整合して配置し、短軸346に向かい徐々に溝が浅くなる折返し部342が設けられる。この形態により、鼻孔要素302の可撓性は、一層増加して、長軸344に沿って揺動すると同時に、比較的高い剛性を生じて、短軸346に沿う曲げに抵抗力を生ずる。
【0039】
図19では、最深の凹部領域でより薄い壁厚で折返し部342を形成することにより、鼻孔要素302を更に改良することができる。これにより、鼻孔要素302を回転、即ち回動し又は捩じると共に揺動することができる。一定の角度範囲内で鼻孔要素302を長軸344に沿って揺動しかつ/又はそれらの中心の周りで回動して、異なる使用者の固有の鼻形状に適応させることができる。勿論、本発明の範囲から逸脱せずに、鼻孔要素302の周囲の他の位置に折返し部342を設けて、所期の部分的揺動を生ずることができる。
【0040】
緩衝体又は鼻枕300の周囲のみに延伸して折返し部342を形成せずに、特有の特性が必要な特定領域に折返し部342を部分的に設けられることも本発明の利点である。添付図面の図は、特定形状を示すが、折返し部及び壁厚を変更して、例えば、全面型面体、鼻マスク、鼻口マスク又は鼻枕等の種々のマスク形態に折返し部を設けられることは、当業者に十分理解されよう。特定領域での軸方向剛性が高過ぎるとき、壁厚を変更し、変形被覆部の深さを変更しかつ/又は折返し部を加えてもよい。増大する径方向力が特定領域に作用するとき、壁厚を増大し、変形被覆部の長さを減少しかつ/又は複数の折返し部を加えてもよい。
【0041】
現在最も実用的かつ好適と思われる実施の形態を図示して詳述したが、前記記載は単に説明の便宜に過ぎず、本発明を開示した実施の形態に限定されず、本発明は、特許請求の範囲内に該当すると共に、特許請求の範囲と同趣旨の変更態様並びに同等の装置を包含すること企図する。更に、便宜上、本発明の具体的な特徴を一部の図面に示しかつ他の図面に示さないが、各特徴を本発明による他の特徴の何れか又は全てと組み合わせてもよい。下記の特許請求の範囲内に含まれる他の実施の形態は、当業者に明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の呼吸マスクの側面図
【図2】導管及び気道陽圧装置から分離した呼吸マスクの底面図
【図3A】呼吸マスクの緩衝体の正面図
【図3B】緩衝体の側面図
【図4A】緩衝体の平面図
【図4B】緩衝体の底面図
【図5】図3の5−5線に沿う緩衝体の側面断面図
【図6】図3の6−6線に沿う緩衝体の断面図
【図7】図3の7−7線に沿う緩衝体の断面図
【図8】図3の8−8線に沿う緩衝体の断面図
【図9】図3の9−9線に沿う緩衝体の断面図
【図10A】緩衝体の別の実施の形態の上面斜視図
【図10B】緩衝体の別の実施の形態の下面斜視図
【図11】緩衝体の第1の別の実施の形態の側面図
【図12】緩衝体の第2の別の実施の形態の正面斜視図
【図13】緩衝体の第2の別の実施の形態の背面斜視図
【図14】緩衝体の第2の別の実施の形態の側面図
【図15】緩衝体の第2の別の実施の形態の正面図
【図16】緩衝体の第2の別の実施の形態の平面図
【図17】緩衝体の第2の別の実施の形態の連結部の背面斜視図
【図18】緩衝体の第2の別の実施の形態の変形可能な支持体の底面斜視図
【図19】図16の19−19線に沿う第2の別の実施の形態の鼻緩衝体の断面図
【符号の説明】
【0043】
(30,230)・・呼吸マスク、 (32,232)・・緩衝体、 (34)・・殻、 (35)・・導管、 (38)・・連結部、 (52,252)・・変形被覆部、 (54,254)・・中央部、 (56,256)・・接続部、 (58)・・開口頂端部、 (60)・・開口側端部、 (62)・・開口底端部、 (64,264)・・頂部領域、 (66,266)・・側部領域、 (68,268)・・底部領域、 (72)・・側部領域、 (74)・・底部領域、 (82,342)・・折返し部、 (84)・・底部折返し部、 (86)・・側部折返し部、 (290)・・第1の折返し部、 (292)・・第2の折返し部、 (300)・・鼻枕、 (302)・・鼻孔要素
、 (308)・・中空体、

【特許請求の範囲】
【請求項1】
変形被覆部(52)と、
変形被覆部(52)に隣接する中央部(54)と、
中央部(54)に隣接する接続部(56)と、
変形被覆部(52)に近接する緩衝体(32)の一部の周囲に形成される折返し部(82)とを備えることを特徴とする呼吸マスク(30)に使用される緩衝体(32)。
【請求項2】
緩衝体(32)は、頂部領域(64)と、頂部領域(64)から延伸する一対の側部領域(66)と、一対の側部領域(66)の間で相互接続される底部領域(68)とを備えるほぼ三角形状に形成される断面を有する請求項1に記載の緩衝体(32)。
【請求項3】
折返し部(82)は、底部領域に沿って延伸する底部折返し部(84)と、少なくとも側部領域(72)の一部に沿って底部折返し部(84)から延伸する一対の側部折返し部(86)とを備える請求項2に記載の緩衝体(32)。
【請求項4】
変形被覆部(52)は、所定の長さを有する開口頂端部(58)と、所定の長さを有する一対の開口側端部(60)と、所定の長さを有する開口底端部(62)とを備える請求項1に記載の緩衝体(32)。
【請求項5】
開口頂端部(58)の長さは、開口底端部(62)の長さよりも長い請求項4に記載の緩衝体(32)。
【請求項6】
変形被覆部(52)は、所定の厚さを有し、
中央部(54)は、所定の厚さを有し、
接続部(56)は、所定の厚さを有する請求項1に記載の緩衝体(32)。
【請求項7】
変形被覆部(52)の厚さは、接続部(56)の厚さよりも薄い請求項6に記載の緩衝体(32)。
【請求項8】
導管(35)に接続される連結部(38)を有する殻(34)と、
殻(34)に連結される緩衝体(32)とを備え、
緩衝体(32)は、変形被覆部(52)と、変形被覆部(52)に隣接する中央部(54)と、中央部(54)に隣接する接続部(56)と、変形被覆部(52)に近接する緩衝体(32)の一部の周囲に形成される折返し部(82)とを備えることを特徴とする導管を通じて使用者に気体を供給する呼吸マスク(30)。
【請求項9】
緩衝体(32)は、頂部領域(64)と、頂部領域(64)から延伸する一対の側部領域(66)と、一対の側部領域(66)の間で相互接続される底部領域(68)とを備えるほぼ三角形状に形成される断面を有する請求項8に記載の緩衝体(32)。
【請求項10】
折返し部(82)は、底部領域(74)に沿って延伸する底部折返し部(84)と、少なくとも側部領域(72)の一部に沿って底部折返し部(84)から延伸する一対の側部折返し部(86)と備える請求項9に記載の緩衝体(32)。
【請求項11】
変形被覆部(52)は、所定の長さを有する開口頂端部(58)と、所定の長さを有する一対の開口側端部(60)と、所定の長さを有する開口底端部(62)とを備える請求項10に記載の緩衝体(32)。
【請求項12】
開口頂端部(58)の長さは、開口底端部(62)の長さよりも長い請求項11に記載の緩衝体(32)。
【請求項13】
変形被覆部(52)は、所定の厚さを有し、
中央部(54)は、所定の厚さを有し、
接続部(56)は、所定の厚さを有する請求項8に記載の緩衝体(32)。
【請求項14】
変形被覆部(52)の厚さは、接続部(56)の厚さよりも薄い請求項13に記載の緩衝体(32)。
【請求項15】
変形被覆部(52)と、
変形被覆部(52)に隣接する中央部(54)と、
中央部(54)に隣接する接続部(56)と、
緩衝体(32)に作用する力に応答する緩衝体(32)の一部の周囲に部分的に弾力性を有する領域を形成する手段とを備えることを特徴とする呼吸マスク(30)に使用する緩衝体(32)。
【請求項16】
変形被覆部(252)と、
変形被覆部(252)に隣接する中央部(254)と、
中央部(254)に隣接する接続部(256)と、
緩衝体の一部の周囲に形成されて変形被覆部(252)に作用する力に応答する第1の折返し部(290)と、
緩衝体の一部の周囲に形成されて接続部(256)に作用する力に応答する第2の折返し部(292)とを備えることを特徴とする呼吸マスク(230)に使用する緩衝体(232)。
【請求項17】
第1の折返し部(290)は、変形被覆部(252)付近に設けられ、
第2の折返し部(292)は、接続部(256)付近に設けられる請求項16に記載の緩衝体(232)。
【請求項18】
第1の折返し部(290)及び第2の折返し部(292)は、緩衝体(232)の一部の周囲に延伸する請求項17に記載の緩衝体(232)。
【請求項19】
緩衝体(232)は、頂部領域(264)と、頂部領域(264)から延伸する一対の側部領域(266)と、一対の側部領域(266)の間で相互接続される底部領域(268)とを備えるほぼ三角形状に形成される断面を有する請求項18に記載の緩衝体(232)。
【請求項20】
第1の折返し部(290)は、底部領域(268)の周囲でかつ部分的に側部領域(266)に沿って延伸する請求項19に記載の緩衝体(232)。
【請求項21】
第2の折返し部(292)は、頂部領域(264)の周囲でかつ部分的に側部領域(266)に沿って延伸する請求項20に記載の緩衝体。
【請求項22】
中空体(308)と、
開口部を有する少なくとも1つの鼻孔要素(302)とを備え、
鼻孔要素(302)は、鼻孔要素(302)の一部の周囲で延伸する少なくとも1つの折返し部(342)を有することを特徴とする鼻枕(300)。
【請求項23】
少なくとも1つの鼻孔要素(302)は、長軸と長軸に直角な短軸とを有するほぼ楕円形断面を備える請求項22に記載の鼻枕(300)。
【請求項24】
少なくとも1つの鼻孔要素(302)は、各鼻孔要素(302)の長軸のほぼ周囲の領域に配置される一対のほぼ対向する折返し部(342)を更に備える請求項23に記載の鼻枕(300)。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公表番号】特表2008−525123(P2008−525123A)
【公表日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−548554(P2007−548554)
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2005/046894
【国際公開番号】WO2006/069345
【国際公開日】平成18年6月29日(2006.6.29)
【出願人】(505338497)アールアイシー・インベストメンツ・エルエルシー (81)