説明

情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム及び情報処理方法

【課題】テレビジョン受像機等の据置型表示装置が利用できない状況においてもユーザに画像を提供可能とすること。
【解決手段】ゲームシステムは、モニタゲームモードと端末装置ゲームモードの少なくとも2つの動作モードを有する。モニタゲームモードでは、メインゲーム画像がモニタに表示され、サブゲーム画像が端末装置のLCDに表示される。端末装置ゲームモードでは、
メインゲーム画像が端末装置のLCDに表示される。動作モードの切り替えは、ユーザからのモード切り替え指示に応じて行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム及び情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ゲーム装置からの映像信号がAVケーブルを通じてテレビジョン受像機のビデオ入力端子に入力され、テレビジョン受像機の画面上にゲーム画像が表示されることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−318964号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のビデオゲームシステムでは、ビデオゲーム(以下、単にゲームと称す)をプレイするためにテレビジョン受像機の画面にゲーム画像を表示する必要があるため、或るユーザがゲームをプレイしている間は、別のユーザがテレビジョン受像機をゲーム以外の用途(例えば、テレビ番組の視聴や、DVDプレーヤーによって再生される動画像の視聴など)に利用することができないという問題がある。逆に言えば、或るユーザによってテレビジョン受像機がゲーム以外の用途に利用されている間は、別のユーザはゲームをプレイすることができないという問題がある。
【0005】
本発明は、テレビジョン受像機等の据置型表示装置が利用できない状況においてもユーザに画像を提供することが可能な情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム及び情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的は、例えば以下のような構成により達成される。
【0007】
第1の構成例は、可搬型表示装置および据置型表示装置に画像出力可能な情報処理装置のコンピュータを、処理手段、メイン画像生成手段、モード選択手段、および表示制御手段として機能させる情報処理プログラムである。
【0008】
上記処理手段は、所定の情報処理を実行する。上記メイン画像生成手段は、上記所定の情報処理に応じてメイン画像を生成する。上記モード選択手段は、メイン画像を上記可搬型表示装置に表示する第1モードとメイン画像を上記据置型表示装置に表示する第2モードとを含む複数の動作モードの中から1つの動作モードを選択する。上記表示制御手段は、(A)上記第1モードにおいては、上記メイン画像を上記可搬型表示装置へ出力し、(B)上記第2モードにおいては、上記メイン画像を上記据置型表示装置へ出力する。
【0009】
なお、上記情報処理プログラムは、上記コンピュータを、ユーザからのモード切り替え指示を受け付けるモード切り替え指示受付手段としてさらに機能させてもよい。そして、上記モード選択手段は、上記モード切り替え指示に基づいて上記動作モードを切り替えてもよい。
【0010】
また、上記モード選択手段は、上記モード切り替え指示が入力されたときに、上記処理手段によって進行中の上記所定の情報処理を一旦終了させることなく上記動作モードを切り替えてもよい。
【0011】
また、上記可搬型表示装置は操作部を備えていてもよい。そして、上記処理手段は、少なくとも上記第1モードにおいては、上記可搬型表示装置の上記操作部からの信号に基づいて上記所定の情報処理を実行してもよい。
【0012】
また、上記情報処理装置はコントローラを備えていてもよい。そして、上記処理手段は、(A)上記第1モードにおいては、上記可搬型表示装置の上記操作部からの信号に基づいて上記所定の情報処理を実行し、(B)上記第2モードにおいては、上記コントローラからの信号に基づいて上記所定の情報処理を実行してもよい。
【0013】
また、上記メイン画像生成手段は、上記モード選択手段によって選択された動作モードに応じて、出力先の表示装置に適合する形式の上記メイン画像を生成してもよい。
【0014】
また、上記表示制御手段は、上記据置型表示装置へは上記メイン画像を汎用の出力フォーマットで出力し、上記可搬型表示装置へは上記メイン画像を専用の出力フォーマットで出力してもよい。
【0015】
また、上記情報処理プログラムは、上記コンピュータを、上記所定の情報処理に応じてサブ画像を生成するサブ画像生成手段としてさらに機能させ、上記表示制御手段は、(A)上記第1モードにおいては、上記メイン画像を上記可搬型表示装置へ出力し、(B)上記第2モードにおいては、上記メイン画像を上記据置型表示装置へ出力し且つ上記サブ画像を上記可搬型表示装置へ出力してもよい。
【0016】
また、上記可搬型表示装置は操作部を備えていてもよい。そして、上記モード選択手段は、上記第1モードおよび上記第2モードに加えて、上記可搬型表示装置の上記操作部を用いて上記据置型表示装置を遠隔制御する据置型表示装置制御モードをさらに選択可能であってもよい。そして、上記表示制御手段は、上記据置型表示装置制御モードにおいては、上記据置型表示装置を制御するための制御用画像を上記可搬型表示装置へ出力してもよい。
【0017】
また、上記処理手段は、上記第1モードまたは上記第2モードから上記据置型表示装置制御モードへ切り替わるときに、進行中の上記所定の情報処理を一時的に中断し、その後、上記据置型表示装置制御モードから上記第1モードまたは上記第2モードへ切り替わるときに、中断直前の状態から上記所定の情報処理を再開してもよい。
【0018】
また、上記可搬型表示装置は、1以上の発光部を有するマーカを備えていてもよく、上記情報処理装置は、上記マーカを撮像する撮像部を有するコントローラを備えていてもよい。そして、上記情報処理プログラムは、上記コンピュータを、上記撮像部によって撮像された画像に写っている上記発光部からの光の位置に基づいて、ユーザによって指示された上記メイン画像上の指示位置を算出する指示位置算出手段としてさらに機能させてもよい。そして、上記処理手段は、上記指示位置算出手段によって算出された上記指示位置に基づいて上記所定の情報処理を実行してもよい。
【0019】
また、上記可搬型表示装置は、1以上の発光部を有する第1マーカを備えていてもよく、上記据置型表示装置の近傍には、1以上の発光部を有する第2マーカが設置されてもよく、上記情報処理装置は、上記第1マーカおよび上記第2マーカを撮像する撮像部を有するコントローラを備えていてもよい。そして、上記情報処理プログラムは、上記コンピュータを、(A)上記第1モードにおいては、上記第1マーカおよび上記第2マーカのうちの上記第1マーカのみを発光させ、(B)上記第2モードにおいては、上記第1マーカおよび上記第2マーカのうちの上記第2マーカのみを発光させるマーカ制御手段、および上記撮像部によって撮像された画像に写っている上記発光部からの光の位置に基づいて、ユーザによって指示された上記メイン画像上の指示位置を算出する指示位置算出手段としてさらに機能させてもよい。そして、上記処理手段は、上記指示位置算出手段によって算出された上記指示位置に基づいて上記所定の情報処理を実行してもよい。
【0020】
また、上記情報処理装置は複数のコントローラを備えていてもよい。そして、上記処理手段は、少なくとも上記第2モードにおいては、上記複数のコントローラからの信号に基づいて上記所定の情報処理を実行可能であってもよい。
【0021】
また、上記所定の情報処理はゲーム処理であってもよい。
【0022】
また、上記表示制御手段は、上記メイン画像を無線送信により上記可搬型表示装置へ出力してもよい。
【0023】
また、上記表示制御手段は、上記メイン画像を圧縮して上記可搬型表示装置へ出力してもよい。
【0024】
第2の構成例は、可搬型表示装置および据置型表示装置に画像出力可能な情報処理装置である。当該情報処理装置は、処理手段、メイン画像生成手段、モード選択手段、および表示制御手段を備える。
【0025】
第3の構成例は、可搬型表示装置および据置型表示装置に画像出力可能な情報処理システムである。当該情報処理システムは、処理手段、メイン画像生成手段、モード選択手段、および表示制御手段を備える。
【0026】
第4の構成例は、可搬型表示装置および据置型表示装置に画像出力可能な情報処理システムにおいて実行される情報処理方法である。当該情報処理方法は、処理ステップ、メイン画像生成ステップ、モード選択ステップ、および表示制御ステップを備える。
【0027】
上記処理ステップでは、所定の情報処理を実行する。上記メイン画像生成ステップでは、上記所定の情報処理に応じてメイン画像を生成する。上記モード選択ステップでは、上記メイン画像を上記可搬型表示装置に表示する第1モードと上記メイン画像を上記据置型表示装置に表示する第2モードとを含む複数の動作モードの中から1つの動作モードを選択する。上記表示制御ステップでは、(A)上記第1モードにおいては、上記メイン画像を上記可搬型表示装置へ出力し、(B)上記第2モードにおいては、上記メイン画像を上記据置型表示装置へ出力する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、テレビジョン受像機等の据置型表示装置が利用できない状況においてもユーザに画像を提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態に係るゲームシステム1の一例を示す外観図
【図2】図1のゲーム装置本体5の一例を示す機能ブロック図
【図3】図1の端末装置6の外観構成の一例を示す図
【図4】ユーザが端末装置6を把持した様子の一例を示す図
【図5】図3の端末装置6の内部構成の一例を示すブロック図
【図6】モニタゲームモードにおけるモニタ2およびLCD61の画面を示す図
【図7】LCD61に表示されるサブゲーム画像の一例
【図8】LCD61に表示されるサブゲーム画像の他の一例
【図9】モニタ2に表示されるモード切り替え画像の一例
【図10】端末装置ゲームモードにおけるモニタ2およびLCD61の画面を示す図
【図11】LCD61に表示されるモード切り替え画像の一例
【図12】モニタゲームモードにおけるモニタ2およびLCD61の画面を示す図
【図13】モニタ制御モードにおけるモニタ2およびLCD61の画面を示す図
【図14】LCD61に表示されるモニタ制御用画像の一例
【図15】外部メインメモリ12のメモリマップ
【図16】ゲームプログラムD1に基づく処理の流れを示すフローチャート
【図17】ゲーム処理の流れを示すフローチャート
【図18】モニタ制御処理の流れを示すフローチャート
【図19】モニタゲームモードにおけるモニタ2およびLCD61の画面を示す図
【図20】端末装置ゲームモードにおけるモニタ2およびLCD61の画面を示す図
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1を参照して、本発明の一実施形態に係るゲームシステムについて説明する。
【0031】
図1において、ゲームシステム1は、汎用の据置型表示装置の一例である家庭用テレビジョン受像機(以下、モニタと記載する)2と、モニタ2に接続コードを介して接続する据置型のゲーム装置3とから構成される。モニタ2は、スピーカ2aを備える。また、ゲーム装置3は、光ディスク4と、ゲーム装置本体5と、端末装置6と、コントローラ7a〜7d(以下、特にこれらのコントローラ7a〜7dを区別して説明する必要が無い場合には、単にコントローラ7と記す)とを含む。
【0032】
光ディスク4には、ゲーム装置本体5において実行されるための情報処理プログラム(典型的にはゲームプログラム)が記憶されている。
【0033】
モニタ2は、ゲーム装置本体5から出力されるゲーム画像を表示する。モニタ2はスピーカ2aを有しており、スピーカ2aは、ゲーム装置本体5から出力されるゲーム音声を出力する。
【0034】
ゲーム装置本体5は、光ディスク4に記憶されたゲームプログラム等に基づいてゲーム処理等を実行する。
【0035】
コントローラ7には、複数の操作部(操作ボタン)が設けられている。そして、コントローラ7は、操作部に対する入力状態(各操作ボタンが押下されたか否か)を示す操作データ(コントローラ操作データ)を例えばBluetooth(登録商標)の技術を用いてゲーム装置本体5に送信する。
【0036】
また、コントローラ7には、モニタ2の表示画面近傍(図1では画面の上側)に設けられた2つのLEDモジュール(以下、マーカと記載する)8Lおよび8Rを有するマーカ8を撮像するための撮像部と、当該撮像部によって撮像された画像内におけるマーカの位置を算出する撮像情報演算部が設けられている。撮像情報演算部によって算出されたマーカの位置は、マーカ座標データとしてゲーム装置本体5に送信される。ゲーム装置本体5では、当該マーカ座標データに基づいて、コントローラ7の動きや位置や姿勢等を算出することができる。また、当該マーカ座標データに基づいて、ユーザによって指示されたモニタ2の画面上の指示位置を算出することができる。
【0037】
さらに、コントローラ7には、加速度センサおよびジャイロセンサが設けられている。加速度センサによって検出された加速度を示す加速度データと、ジャイロセンサによって検出された角速度を示す角速度データは、ゲーム装置本体5に送信される。ゲーム装置本体5では、当該加速度データおよび/または角速度データに基づいて、コントローラ7の向きや動きを算出することができる。
【0038】
端末装置6は、ユーザが把持可能な程度の大きさであり、ユーザは端末装置6を手に持って動かしたり、あるいは、端末装置6を自由な位置に配置したりして使用することが可能な可搬型の装置である。詳細な構成は後述するが、端末装置6は、表示手段であるLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)61、および入力手段(後述するタッチパネル62やジャイロセンサ604等)を備える。端末装置6とゲーム装置本体5とは無線(有線であってもよい)によって通信可能である。端末装置6は、ゲーム装置本体5で生成された画像(例えばゲーム画像)のデータをゲーム装置本体5から受信し、当該データが示す画像をLCD61に表示する。なお、本実施形態では表示装置としてLCDを用いているが、端末装置6は、例えばEL(Electro Luminescence:電界発光)を利用した表示装置等、他の任意の表示装置を有していてもよい。また、端末装置6は、ゲーム装置本体5へ、自機に対して行われた操作の内容を表す操作データを送信する。
【0039】
次に、図2を参照して、ゲーム装置本体5の内部構成について説明する。図2は、ゲーム装置本体5の構成の一例を示すブロック図である。ゲーム装置本体5は、CPU(Central Processing Unit)10、システムLSI(Large Scale Integration)11、外部メインメモリ12、ROM/RTC(Read Only Memory/Real Time Clock)13、ディスクドライブ14、およびAV−IC(Audio Video−Integrated Circuit)15等を有する。
【0040】
システムLSI11には、CPU10の他、外部メインメモリ12、ROM/RTC13、ディスクドライブ14、およびAV−IC15が接続される。揮発性の外部メインメモリ12は、CPU10のワーク領域やバッファ領域として用いられる。ROM/RTC13は、ゲーム装置本体5の起動用のプログラムが組み込まれるROM(いわゆるブートROM)と、時間をカウントするクロック回路(RTC)とを有する。ディスクドライブ14は、光ディスク4からプログラムデータやテクスチャデータ等を読み出し、後述する内部メインメモリ35または外部メインメモリ12に読み出したデータを書き込む。
【0041】
システムLSI11には、入出力プロセッサ(I/Oプロセッサ)31、GPU(Graphics Processor Unit)32、DSP(Digital Signal Processor)33、VRAM(Video RAM)34、および内部メインメモリ35が設けられる。
【0042】
GPU32は、CPU10からのグラフィクスコマンド(作画命令)に従って画像を生成する。なお、本実施形態においては、ゲーム装置本体5は、モニタ2に表示するゲーム画像と、端末装置6に表示するゲーム画像との両方を生成することがある。以下では、モニタ2に表示されるゲーム画像を「モニタ用ゲーム画像」と呼び、端末装置6に表示されるゲーム画像を「端末用ゲーム画像」と呼ぶことがある。
【0043】
DSP33は、オーディオプロセッサとして機能し、内部メインメモリ35や外部メインメモリ12に記憶されるサウンドデータや音波形(音色)データを用いて、音声データを生成する。なお、本実施形態においては、ゲーム音声についてもゲーム画像と同様、モニタ2のスピーカ2aから出力するゲーム音声と、端末装置6のスピーカから出力するゲーム音声との両方が生成されることがある。以下では、モニタ2から出力されるゲーム音声を「モニタ用ゲーム音声」と呼び、端末装置6から出力されるゲーム音声を「端末用ゲーム音声」と呼ぶことがある。
【0044】
上記のようにゲーム装置本体5において生成される画像および音声のうち、モニタ2に出力される画像データおよび音声のデータは、AV−IC15によって読み出される。AV−IC15は、AVコネクタ16を介して、読み出した画像データをモニタ2に出力するとともに、読み出した音声データをモニタ2に内蔵されるスピーカ2aに出力する。これによって、モニタ2に画像が表示されるとともにスピーカ2aから音が出力される。
【0045】
また、ゲーム装置本体5において生成される画像および音声のうち、端末装置6に出力される画像データおよび音声のデータは、入出力プロセッサ31等によって端末装置6へ送信される。入出力プロセッサ31等による端末装置6へのデータの送信については後述する。
【0046】
入出力プロセッサ31は、それに接続される構成要素との間でデータの送受信を実行したり、外部装置からのデータのダウンロードを実行したりする。入出力プロセッサ31は、フラッシュメモリ17、ネットワーク通信モジュール18、コントローラ通信モジュール19、拡張コネクタ20、メモリカード用コネクタ21、コーデックLSI27に接続される。コーデックLSI27は端末通信モジュール28に接続される。
【0047】
ゲーム装置本体5は、インターネット等のネットワークに接続して外部情報処理装置(例えば他のゲーム装置や、各種サーバ等)と通信を行うことが可能である。すなわち、入出力プロセッサ31は、ネットワーク通信モジュール18およびアンテナ22を介してネットワークに接続し、ネットワークに接続される外部情報処理装置と通信することができる。フラッシュメモリ17には、ゲーム装置本体5と外部情報処理装置との間で送受信されるデータの他、ゲーム装置本体5を利用してプレイしたゲームのセーブデータ(処理の結果データまたは途中データ)が記憶されてもよい。また、フラッシュメモリ17には、ゲームプログラム等のプログラムが記憶されてもよい。
【0048】
また、ゲーム装置本体5は、コントローラ7からの操作データを受信することが可能である。すなわち、入出力プロセッサ31は、アンテナ23およびコントローラ通信モジュール19を介して、コントローラ7から送信される操作データ等を受信し、内部メインメモリ35または外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
【0049】
また、ゲーム装置本体5は、端末装置6との間で画像や音声等のデータを送受信することが可能である。入出力プロセッサ31は、GPU32が生成したゲーム画像(端末用ゲーム画像)のデータをコーデックLSI27へ出力する。コーデックLSI27は、入出力プロセッサ31からの画像データに対して所定の圧縮処理を行う。端末通信モジュール28は、端末装置6との間で無線通信を行う。したがって、コーデックLSI27によって圧縮された画像データは、端末通信モジュール28によってアンテナ29を介して端末装置6へ送信される。なお、本実施形態では、ゲーム装置本体5から端末装置6へ送信される画像データはゲームに用いるものであり、ゲームにおいては表示される画像に遅延が生じるとゲームの操作性に悪影響が出る。そのため、ゲーム装置本体5から端末装置6への画像データの送信に関しては、できるだけ遅延が生じないようにすることが好ましい。したがって、本実施形態では、コーデックLSI27は、例えばH.264規格といった高効率の圧縮技術を用いて画像データを圧縮する。なお、それ以外の圧縮技術を用いてもよいし、通信速度が十分である場合には無圧縮で画像データを送信する構成であってもよい。また、端末通信モジュール28は、例えばWi−Fiの認証を受けた通信モジュールであり、例えばIEEE802.11n規格で採用されるMIMO(Multiple Input Multiple Output)の技術を用いて端末装置6との間の無線通信を高速に行うようにしてもよいし、他の通信方式を用いてもよい。
【0050】
また、ゲーム装置本体5は、画像データの他、音声データを端末装置6へ送信する。すなわち、入出力プロセッサ31は、DSP33が生成した音声データ(端末用ゲーム音声)を、コーデックLSI27を介して端末通信モジュール28へ出力する。コーデックLSI27は、音声データに対しても画像データと同様に圧縮処理を行う。音声データに対する圧縮の方式は、どのような方式であってもよいが、圧縮率が高く、音声の劣化が少ない方式が好ましい。また、他の実施形態においては、音声データは圧縮されずに送信されてもよい。端末通信モジュール28は、圧縮された画像データおよび音声データを、アンテナ29を介して端末装置6へ送信する。
【0051】
さらに、ゲーム装置本体5は、上記画像データおよび音声データの他に、必要に応じて各種の制御データを端末装置6へ送信する。制御データは、端末装置6が備える構成要素に対する制御指示を表すデータであり、例えばマーカ部(図5に示すマーカ部65)の点灯を制御する指示や、カメラ(図5に示すカメラ66)の撮像を制御する指示等を表す。入出力プロセッサ31は、CPU10の指示に応じて制御データを端末装置6へ送信する。
【0052】
また、ゲーム装置本体5は、端末装置6から各種データを受信可能である。詳細は後述するが、本実施形態では、端末装置6は、操作データ、画像データ、および音声データを送信する。端末装置6から送信される各データは、アンテナ29を介して端末通信モジュール28によって受信される。ここで、端末装置6からの画像データおよび音声データは、ゲーム装置本体5から端末装置6への画像データおよび音声データと同様の圧縮処理が施されている。したがって、これら画像データおよび音声データについては、端末通信モジュール28からコーデックLSI27に送られ、コーデックLSI27によって伸張処理が施されて入出力プロセッサ31に出力される。操作データは、端末通信モジュール28で受信された後、コーデックLSI27を介して入出力プロセッサ31に出力される。入出力プロセッサ31は、端末装置6から受信したデータを、内部メインメモリ35または外部メインメモリ12のバッファ領域に記憶(一時記憶)する。
【0053】
また、ゲーム装置本体5は、拡張コネクタ20やメモリカード用コネクタ21を介して、他の機器や外部記憶媒体に接続することが可能である。
【0054】
ゲーム装置本体5(例えば、前部主面)には、電源ボタン24、リセットボタン25、光ディスク4を脱着する投入口、およびゲーム装置本体5の投入口から光ディスク4を取り出すイジェクトボタン26等が設けられている。
【0055】
なお、他の実施形態においては、ゲーム装置本体5が備える各構成要素のうちでいくつかの構成要素は、ゲーム装置本体5とは別体の拡張機器として構成されてもよい。このとき、拡張機器は、例えば拡張コネクタ20を介してゲーム装置本体5と接続されるようにしてもよい。具体的には、拡張機器は、例えばコーデックLSI27、端末通信モジュール28、およびアンテナ29の各構成要素を備えており、拡張コネクタ20に対して着脱可能であってもよい。これによれば、上記各構成要素を備えていないゲーム装置本体に対して上記拡張機器を接続することによって、当該ゲーム装置本体を端末装置6と通信可能な構成とすることができる。
【0056】
次に、図3〜図5を参照して、端末装置6の構成について説明する。なお、図3は、端末装置6の外観構成の一例を示す図である。図3の(a)部は端末装置6の正面図であり、(b)部は上面図であり、(c)部は右側面図であり、(d)部は下面図である。図4は、ユーザが端末装置6を把持した様子の一例を示す図である。
【0057】
図3に示されるように、端末装置6は、大略的には横長の長方形の板状形状であるハウジング60を備える。ハウジング60は、ユーザが把持することができる程度の大きさである。
【0058】
端末装置6は、ハウジング60の表面にLCD61を有する。LCD61は、ハウジング60の表面の中央付近に設けられる。したがって、ユーザは、図4に示すようにLCD61の両側部分のハウジング60を持つことによって、LCD61の画面を見ながら端末装置6を持って動かすことができる。
【0059】
図3の(a)部に示すように、端末装置6は、操作手段として、LCD61の画面上にタッチパネル62を有する。本実施形態では、タッチパネル62は、抵抗膜方式のタッチパネルである。ただし、タッチパネル62は、抵抗膜方式に限らず、例えば静電容量方式等、任意の方式のタッチパネルを用いることができる。また、タッチパネル62は、シングルタッチ方式でもよいし、マルチタッチ方式であってもよい。本実施形態では、タッチパネル62として、LCD61の解像度と同解像度(検出精度)のものを利用する。ただし、必ずしもタッチパネル62の解像度とLCD61の解像度とが一致している必要はない。このように、端末装置6がタッチパネル62を備えているため、ユーザは、端末装置6を動かしながらタッチパネル62を操作することができる。つまり、ユーザは、LCD61の画面を動かしつつ、その画面に対して直接(タッチパネル62によって)入力を行うことができる。
【0060】
図3に示すように、端末装置6は、操作手段として、2つのアナログスティック63Aおよび63Bと、複数の操作ボタン64A〜64Lとを備えている。各アナログスティック63Aおよび63Bは、方向を指示するデバイスである。各アナログスティック63Aおよび63Bは、ユーザの指で操作されるスティック部がハウジング60の表面に対して任意の方向(上下左右および斜め方向の任意の角度)にスライドまたは傾倒することができるように構成されている。
【0061】
各操作ボタン64A〜64Lには、ゲームプログラムに応じた機能が適宜割り当てられる。例えば、十字ボタン64Aおよび操作ボタン64E〜64Hは、方向指示操作や選択操作等に用いられてもよいし、各操作ボタン64B〜64Eは、決定操作やキャンセル操作等に用いられてもよい。
【0062】
図3の(a)部に示すように、端末装置6は、マーカ65Aおよびマーカ65Bからなるマーカ部(図5に示すマーカ部65)をハウジング60の表面に備えている。マーカ65Aおよびマーカ65Bは、それぞれ1以上の赤外LEDで構成される。マーカ部65は、上述したマーカ8と同様、マーカ部65に対するコントローラ7の動きや、ユーザによって指示されたLCD61の画面上の指示位置等をゲーム装置本体5が算出するために用いられる。また、ゲーム装置本体5は、マーカ部65が備える各赤外LEDの点灯を制御することが可能である。
【0063】
端末装置6は、カメラ66を備えている。カメラ66は、ハウジング60の表面に設けられる。したがって、カメラ66は、端末装置6を持っているユーザの顔を撮像することができ、一例としてLCD61を見ながらゲームを行っている状態におけるユーザを撮像することができる。
【0064】
なお、端末装置6は、音声入力手段であるマイク(図5に示すマイク609)を備えている。マイク609は、マイクロフォン用孔60bの内側となるハウジング60内部に設けられる。マイク609は、ユーザの音声等、端末装置6の周囲の音を検出する。
【0065】
端末装置6は、スピーカ(図5に示すスピーカ607)を備えている。スピーカ607の出力音は、ハウジング60の下側側面に設けられたスピーカ孔60aから出力される。
【0066】
また、端末装置6は、他の装置を端末装置6に接続するための拡張コネクタ67を備えている。
【0067】
なお、図3に示した端末装置6に関して、各操作ボタンやハウジング60の形状や、各構成要素の数および設置位置等は単なる一例に過ぎず、他の形状、数、および設置位置であってもよい。
【0068】
次に、図5を参照して、端末装置6の内部構成について説明する。図5は、端末装置6の内部構成の一例を示すブロック図である。図5に示すように、端末装置6は、図3に示した構成の他、タッチパネルコントローラ601、磁気センサ602、加速度センサ603、ジャイロセンサ604、ユーザインタフェースコントローラ(UIコントローラ)605、コーデックLSI606、スピーカ607、サウンドIC608、マイク609、無線モジュール610、アンテナ611、赤外線通信モジュール612、フラッシュメモリ613、電源IC614、電池615、およびバイブレータ619を備える。これらの電子部品は、電子回路基板上に実装されてハウジング60内に収納される。
【0069】
UIコントローラ605は、各種の入出力部に対するデータの入出力を制御するための回路である。UIコントローラ605は、タッチパネルコントローラ601、アナログスティック63(アナログスティック63Aおよび63B)、操作ボタン64(各操作ボタン64A〜64L)、マーカ部65、磁気センサ602、加速度センサ603、ジャイロセンサ604、およびバイブレータ619に接続される。また、UIコントローラ605は、コーデックLSI606と拡張コネクタ67とに接続される。また、UIコントローラ605には電源IC614が接続され、UIコントローラ605を介して各部に電力が供給される。電源IC614には内蔵の電池615が接続され、電力が供給される。また、電源IC614には、コネクタ等を介して外部電源から電力を取得可能な充電器616またはケーブルを接続することが可能であり、端末装置6は、充電器616またはケーブルを用いて外部電源からの電力供給と充電とを行うことができる。
【0070】
タッチパネルコントローラ601は、タッチパネル62に接続され、タッチパネル62の制御を行う回路である。タッチパネルコントローラ601は、タッチパネル62からの信号に基づいて所定の形式のタッチ位置データを生成してUIコントローラ605へ出力する。タッチ位置データは、タッチパネル62の入力面において入力が行われた位置の座標を表す。なお、タッチパネルコントローラ601は、タッチパネル62からの信号の読み込み、および、タッチ位置データの生成を所定時間に1回の割合で行う。また、UIコントローラ605からタッチパネルコントローラ601へは、各種の制御指示が出力される。
【0071】
アナログスティック63は、スティック部がスライドした(または傾倒した)方向および量を表すスティックデータをUIコントローラ605へ出力する。また、操作ボタン64は、各操作ボタン64A〜64Lに対する入力状況(押下されたか否か)を表す操作ボタンデータをUIコントローラ605へ出力する。
【0072】
磁気センサ602は、磁界の大きさおよび方向を検知することで方位を検出する。検出された方位を示す方位データは、UIコントローラ605へ出力される。また、UIコントローラ605から磁気センサ602へは、磁気センサ602に対する制御指示が出力される。磁気センサ602に関しては、MI(磁気インピーダンス)素子、フラックスゲートセンサ、ホール素子、GMR(巨大磁気抵抗)素子、TMR(トンネル磁気抵抗)素子、あるいはAMR(異方性磁気抵抗)素子等を用いたセンサがあるが、方位を検出することができればどのようなものが用いられてもよい。
【0073】
加速度センサ603は、ハウジング60の内部に設けられ、3軸(図3の(a)部に示すxyz軸)方向に沿った直線加速度の大きさを検出する。検出された加速度を表す加速度データはUIコントローラ605へ出力される。また、UIコントローラ605から加速度センサ603へは、加速度センサ603に対する制御指示が出力される。
【0074】
ジャイロセンサ604は、ハウジング60の内部に設けられ、上記x軸、y軸、およびz軸の3軸周りの角速度をそれぞれ検出する。検出された角速度を表す角速度データは、UIコントローラ605へ出力される。また、UIコントローラ605からジャイロセンサ604へは、ジャイロセンサ604に対する制御指示が出力される。
【0075】
バイブレータ619は、例えば振動モータやソレノイドであり、UIコントローラ605からバイブレータ619へ出力される制御指示に応じて、バイブレータ619が作動することによって端末装置6に振動が発生する。
【0076】
UIコントローラ605は、上記の各構成要素から受け取ったタッチ位置データ、スティックデータ、操作ボタンデータ、方位データ、加速度データ、および角速度データを含む操作データ(以下、端末操作データと称す)をコーデックLSI606に出力する。
【0077】
コーデックLSI606は、ゲーム装置本体5へ送信するデータに対する圧縮処理、およびゲーム装置本体5から送信されたデータに対する伸張処理を行う回路である。コーデックLSI606には、LCD61、カメラ66、サウンドIC608、無線モジュール610、フラッシュメモリ613、および赤外線通信モジュール612が接続される。また、コーデックLSI606は、CPU617と内部メモリ618とを含む。例えば、端末装置6は、ゲーム処理自体を行わない構成であるが、端末装置6の管理や通信のための最小限のプログラムを実行する必要がある。一例として、電源投入時にフラッシュメモリ613に格納されたプログラムを内部メモリ618に読み出してCPU617が実行することで、端末装置6が起動する。また、内部メモリ618の一部の領域は、LCD61のためのVRAMとして使用される。
【0078】
カメラ66は、ゲーム装置本体5からの指示に従って画像を撮像し、撮像した画像データをコーデックLSI606へ出力する。また、コーデックLSI606からカメラ66へは、画像の撮像指示等、カメラ66に対する制御指示が出力される。なお、カメラ66は、動画の撮影も可能である。すなわち、カメラ66は、繰り返し撮像を行って画像データをコーデックLSI606へ繰り返し出力することも可能である。
【0079】
サウンドIC608は、スピーカ607およびマイク609への音声データの入出力を制御する回路である。
【0080】
コーデックLSI606は、カメラ66からの画像データ、マイク609からの音声データ、およびUIコントローラ605からの端末操作データを、無線モジュール610を介してゲーム装置本体5へ送信する。本実施形態では、コーデックLSI606は、画像データおよび音声データに対して、コーデックLSI27と同様の圧縮処理を行う。圧縮された画像データおよび音声データと、端末操作データとは、送信データとして無線モジュール610に出力される。無線モジュール610にはアンテナ611が接続されており、無線モジュール610はアンテナ611を介してゲーム装置本体5へ上記送信データを送信する。無線モジュール610は、ゲーム装置本体5の端末通信モジュール28と同様の機能を有している。すなわち、無線モジュール610は、例えばIEEE802.11nの規格に準拠した方式により、無線LANに接続する機能を有する。
【0081】
以上のように、端末装置6からゲーム装置本体5へ送信される送信データには、端末操作データ、画像データ、および音声データが含まれる。なお、拡張コネクタ67を介して端末装置6に他の装置が接続される場合には、当該他の装置から受け取ったデータが上記送信データにさらに含まれていてもよい。また、赤外線通信モジュール612は、他の装置との間で例えばIRDAの規格に従った赤外線通信を行う。コーデックLSI606は、赤外線通信によって受信したデータを、必要に応じて上記送信データに含めてゲーム装置本体5へ送信してもよい。
【0082】
また、上述のように、ゲーム装置本体5から端末装置6へは、圧縮された画像データおよび音声データが送信される。これらのデータは、アンテナ611および無線モジュール610を介してコーデックLSI606で受信される。コーデックLSI606は、受信した画像データおよび音声データを伸張する。伸張された画像データは、LCD61へ出力され、当該画像データに応じた画像がLCD61に表示される。また、伸張された音声データは、サウンドIC608へ出力され、当該音声データに応じた音がスピーカ607から出力される。
【0083】
また、ゲーム装置本体5から受信されるデータに制御データが含まれる場合、コーデックLSI606およびUIコントローラ605は、制御データに従った制御指示を各部に行う。上述のように、制御データは、端末装置6が備える各構成要素(本実施形態では、カメラ66、タッチパネルコントローラ601、マーカ部65、各センサ602〜604、バイブレータ619、および赤外線通信モジュール612)に対する制御指示を表すデータである。本実施形態では、制御データが表す制御指示としては、上記各構成要素を動作させたり、動作を休止(停止)させたりする指示が考えられる。すなわち、ゲームで使用しない構成要素については電力消費を抑えるために休止させてもよく、その場合、端末装置6からゲーム装置本体5へ送信される送信データには、休止した構成要素からのデータが含まれないようにする。
【0084】
次に、図6〜図14を参照して、本実施形態のゲームシステム1の動作の概要を説明する。
【0085】
本実施形態のゲームシステム1は、モニタゲームモード、端末装置ゲームモード、およびモニタ制御モードの3つの動作モードを有している。
【0086】
モニタゲームモードとは、ユーザが主にモニタ2の画面を見ながらゲームをプレイするための動作モードである。端末操作ゲームモードとは、ユーザが端末装置6のLCD61の画面を見ながらゲームをプレイする動作モードである。モニタ制御モードとは、ユーザが端末装置6を用いてモニタ2を遠隔制御する動作モードである。
【0087】
ユーザは、ゲームプレイの開始前や、ゲームプレイの途中で、これらの3つの動作モードを適宜に切り替えることができる。
【0088】
モニタゲームモードでは、図6に示すように、モニタ2にはメインゲーム画像が表示され、LCD61にはサブゲーム画像が表示される。
【0089】
メインゲーム画像とは、ゲームをプレイするために必須の画像である。図6の例では、メインゲーム画像にはゲーム世界の一部が表示されており、そこには、ユーザによって操作されるプレイヤキャラクタP1が含まれている。ユーザは、メインゲーム画像を見ながらコントローラ7aを用いてプレイヤキャラクタP1を操作する。
【0090】
サブゲーム画像とは、ゲームをプレイするために必須ではないが、ユーザにとって有益な情報を提供する画像である。サブゲーム画像は、例えば、図7のようにゲーム世界全体におけるプレイヤキャラクタの現在位置を示す画像であってもよいし、図8のようにプレイヤキャラクタの所有アイテムを示す画像であってもよい。
【0091】
端末装置6は、ゲームをプレイ中のユーザがLCD61の画面を見ることができるような位置に置かれ、ユーザは、ゲームをプレイしている最中に、必要に応じてLCD61に表示されているサブゲーム画像を見ることができる。
【0092】
ユーザは、モニタゲームモードでゲームをプレイしている最中に、必要に応じて、モニタゲームモードから他の動作モード(端末装置ゲームモードまたはモニタ制御モード)へ動作モードを切り替えることができる。動作モードの切り替えは、例えば、コントローラ7aの所定のボタンを押下して、図9に示すようなモード切り替え画像を呼び出して、所望の動作モードを選択することによって行われる。なお、モード切り替え画像が表示されている間は、ゲームが一時的に中断される。
【0093】
モニタゲームモードから端末装置ゲームモードへと切り替える必要があるケースとしては、例えば、ゲームをプレイしているユーザとは別のユーザが、モニタ2でテレビ番組を見たい場合などである。
【0094】
図9においてユーザが「端末装置ゲームモード」を選択すると、ゲームシステム1の動作モードが端末装置ゲームモードへ変化する。端末装置ゲームモードでは、図10のように、モニタ2にはゲーム画像が表示されず、端末装置6のLCD61にメインゲーム画像が表示される。
【0095】
端末装置ゲームモードでは、ユーザは、サブゲーム画像は見られないが、LCD61に表示されるメインゲーム画像を見ながら、コントローラ7の代わりに端末装置6を操作することによってゲームをプレイする(すなわち、プレイヤキャラクタP1を制御する)ことができる。
【0096】
モニタゲームモードから端末装置ゲームモードへと動作モードが切り替わる場合でも、ユーザは、モニタゲームモードにおいてプレイしていたゲームを一旦終了することなく、端末装置ゲームモードにおいても引き続きプレイすることができる。
【0097】
端末装置ゲームモードでは、モニタ2にはゲーム画像が表示されないため、モニタ2をゲーム以外の用途に利用することができる。例えば、ゲームをプレイしているユーザとは別のユーザが、テレビ番組を視聴したり、DVDプレーヤーによって再生される動画像を視聴したりすることができる。
【0098】
ユーザは、端末装置ゲームモードでゲームをプレイしている最中も、必要に応じて、端末装置ゲームモードから他の動作モード(モニタゲームモードまたはモニタ制御モード)へ動作モードを切り替えることができる。動作モードの切り替えは、例えば、端末装置6の所定のボタンを押下して、図11に示すようなモード切り替え画像を呼び出して、所望の動作モードを選択することによって行われる。なお、モード切り替え画像が表示されている間は、ゲームが一時的に中断される。
【0099】
端末装置ゲームモードからモニタゲームモードへと切り替える必要があるケースとしては、例えば、LCD61よりも大きな画面を利用してゲームをプレイしたい場合などである。特に、ゲームをプレイしているユーザとは別のユーザがゲームに参加して、複数のユーザで一緒にゲームをプレイする場合には、LCD61ではなくモニタ2にメインゲーム画像を表示するのが望ましい。
【0100】
図11においてユーザが「モニタゲームモード」を選択すると、ゲームシステム1の動作モードがモニタゲームモードへ変化する。モニタゲームモードでは、前述のように、モニタ2にはメインゲーム画像が表示され、LCD61にはサブゲーム画像が表示される。図12の例では、新たに3人のユーザがゲームに参加して、4人のユーザがコントローラ7a〜7dを操作してプレイヤキャラクタP1〜P4をそれぞれ制御している。
【0101】
なお、図9または図11に示すモード切り替え画像において、ユーザが「モニタ制御モード」を選択すると、ゲームが一時的に中断された状態のまま、ゲームシステム1の動作モードがモニタ制御モードへと変化する。モニタ制御モードでは、図13のように、モニタ2とLCD61のいずれにもゲーム画像が表示されず、LCD61にモニタ制御用画像が表示される。
【0102】
モニタ制御用画像とは、モニタ2を制御するための画像であって、例えば、図14に示すような画像である。図14の例では、ユーザは、例えばモニタ制御用画像にタッチすることによって、モニタ2のチャンネル切り替えや入力切り替えや音量調節が可能である。具体的には、LCD61上に設けられたタッチパネル62によってユーザのタッチ位置が検出されて、当該タッチ位置に応じた赤外線信号(モニタ制御信号)が、赤外線通信モジュール612から出力される(図5、図13参照)。
【0103】
モニタ制御モードにおいても、図11と同様に、モード切り替え画像を呼び出して、モニタ制御モードからモニタゲームモードまたは端末装置ゲームモードへと動作モードを切り替えることが可能である。
【0104】
モニタ制御モードからモニタゲームモードまたは端末装置ゲームモードへと切り替わると、ゲームが途中で一時的に中断されていた場合には、中断される直前の状態からゲームが再開される。したがって、例えば、或るユーザ(ユーザA)がモニタゲームモードでゲームをプレイしている最中に、別のユーザ(ユーザB)が8チャンネルのテレビ番組を視聴したい場合には、ユーザAは動作モードをモニタゲームモードからモニタ制御モードへ切り替えて、端末装置6で「8チャンネル」を選択した後、さらに動作モードをモニタ制御モードから端末装置モードへと切り替えて、ゲームの続きをプレイすることができる。
【0105】
次に、図15〜図18を参照して、ゲームシステム1の動作についてさらに詳細に説明する。
【0106】
図15は、ゲーム装置本体5の外部メインメモリ12に記憶される各種データの一例を示している。
【0107】
ゲームプログラムD1は、ゲーム装置本体5のCPU10によって実行されるプログラムである。ゲームプログラムD1は、例えば、光ディスク4から外部メインメモリ12にロードされる。
【0108】
ゲームデータD2は、ゲーム処理に必要な各種データ、例えば、ゲーム世界における各種オブジェクト(プレイヤキャラクタ、敵キャラクタ、地形)の位置、姿勢、状態、画像等の情報や、背景画像などの情報が含まれている。
【0109】
現在モード情報D3は、ゲームシステム1の現在の動作モード(すなわち、モニタゲームモード、端末装置ゲームモード、またはモニタ制御モード)を示す情報である。
【0110】
コントローラ操作データD4は、コントローラ7から周期的に送信される操作データである。なお、コントローラ7a〜7dのうちの複数のコントローラ7を使用して複数のメインプレイヤが同時にゲームをプレイする場合には、これらの複数のコントローラ7からのコントローラ操作データが、互いに判別可能な状態で、外部メインメモリ12に格納される。
【0111】
端末操作データD5は、端末装置6から周期的に送信される操作データである。前述のように、端末操作データD5には、タッチ位置データ、スティックデータ、操作ボタンデータ等が含まれている。
【0112】
次に、図16〜図18のフローチャートを参照して、ゲームプログラムD1に基づいてゲーム装置本体5のCPU10によって実行される処理の流れを説明する。
【0113】
ゲームプログラムD1の実行が開始されると、まず図16のステップS10において、CPU10は、モード設定処理を行う。具体的には、例えば、CPU10は動作モードをユーザに選択させるためのモード選択画像をモニタ2および/またはLCD61に表示させて、所望の動作モードをユーザに選択させて、選択された動作モードに応じて現在モード情報D3を設定する。
【0114】
ステップS11において、CPU10は、現在モード情報D3に基づいて、現在の動作モードがモニタ制御モードかどうかを判断し、モニタ制御モードである場合には処理はステップS13に進み、そうでない場合(すなわち、モニタゲームモードまたは端末装置ゲームモードである場合)には処理はステップS12に進む。
【0115】
ステップS12において、CPU10は、ゲーム処理を実行する。ステップS12のゲーム処理の詳細は後述する。ステップS12のゲーム処理が終了すると、ゲームプログラムD1の実行を終了する。
【0116】
ステップS13において、CPU10は、モニタ制御処理を実行する。ステップS13のモニタ制御処理の詳細は後述する。ステップS13のモニタ制御処理が終了すると、ゲームプログラムD1の実行を終了する。
【0117】
次に、図17を参照して、図16のステップS12のゲーム処理の詳細を説明する。
【0118】
ステップS20において、CPU10は、初期設定を行う。当該初期設定では、ゲーム世界におけるプレイヤキャラクタや敵キャラクタの位置を初期位置に設定する処理などが行われる。
【0119】
ステップS21において、CPU10は、コントローラ7および端末装置6から、コントローラ操作データD4および端末操作データD5をそれぞれ取得する。
【0120】
ステップS22において、CPU10は、現在モード情報D3に基づいて、現在の動作モードがモニタゲームモードかどうかを判断し、モニタゲームモードである場合には処理はステップS23に進み、そうでない場合(すなわち、端末装置ゲームモードである場合)には処理はステップS24に進む。
【0121】
ステップS23において、CPU10は、コントローラ操作データD4に基づいて、プレイヤキャラクタ等を制御する。なお、前述のように、ユーザがコントローラ7の所定のボタンを押下して、図9に示すようなモード切り替え画像を呼び出した場合には、プレイヤキャラクタ等を制御する代わりに、動作モードを選択するためのカーソル等を制御する。
【0122】
ステップS24において、CPU10は、端末操作データD5に基づいて、プレイヤキャラクタ等を制御する。なお、前述のように、ユーザが端末装置6の所定のボタンを押下して、図11に示すようなモード切り替え画像を呼び出した場合には、プレイヤキャラクタ等を制御する代わりに、動作モードを選択するためのカーソル等を制御する。
【0123】
ステップS25において、CPU10は、メインゲーム画像を生成する。メインゲーム画像の生成処理は、CPU10からの指示に応じてGPU32によって行われてもよい。なお、CPU10は、現在の動作モードに応じて、出力先の表示装置に適合する形式のメインゲーム画像を生成するようにしてもよい。例えば、モニタ2と端末装置6のLCD61とで画面の解像度が異なる場合には、CPU10は、現在の動作モードに応じて、異なる解像度(画素数)のメインゲーム画像を生成してもよい。他の実施形態では、現在の動作モードに応じて、メインゲーム画像の解像度の変換等が行われてもよい。さらに他の実施形態として、ゲーム装置本体5から出力されたメインゲーム画像の解像度が、モニタ2および/または端末装置6において適宜に変換されてもよい。
【0124】
ステップS26において、CPU10は、現在モード情報D3に基づいて、現在の動作モードがモニタゲームモードかどうかを判断し、モニタゲームモードである場合には処理はステップS27に進み、そうでない場合(すなわち、端末装置ゲームモードである場合)には処理はステップS30に進む。
【0125】
ステップS27において、CPU10は、ステップS25において生成したメインゲーム画像をモニタ2へ出力する。この結果、モニタ2にメインゲーム画像が表示される。なお、汎用の据置型表示装置をモニタ2として利用できるように、モニタ2へはメインゲーム画像データを汎用の出力フォーマットで出力するのが好ましい。
【0126】
ステップS28において、CPU10は、サブゲーム画像を生成する。サブゲーム画像の生成処理は、CPU10からの指示に応じてGPU32によって行われてもよい。
【0127】
ステップS29において、CPU10は、ステップS28において生成したサブゲーム画像を端末装置6へ出力する。この結果、端末装置6のLCD61にサブゲーム画像が表示される。
【0128】
ステップS30において、CPU10は、ステップS25において生成したメインゲーム画像を端末装置6へ出力する。この結果、端末装置6のLCD61にメインゲーム画像が表示される。なお、メインゲーム画像がゲーム装置本体5から出力されてからLCD61に表示されるまでの遅延時間を極力減らすために、端末装置6へはメインゲーム画像データを端末装置6専用の出力フォーマットで出力する(例えば、コーデックLSI27による圧縮処理などを施して出力する)のが好ましい。
【0129】
ステップS31において、CPU10は、ユーザからモード切り替え指示が入力されたかどうか(すなわち、図9または図11に示すモード切り替え画像において、ユーザが現在の動作モードとは異なる動作モードを選択したかどうか)を判断する。そして、モード切り替え指示が入力された場合には処理はステップS33に進み、そうでない場合には処理はステップS32に進む。
【0130】
ステップS32において、CPU10は、ゲームが終了したかどうかを判断し、ゲームが終了した場合にはゲーム処理を終了し、そうでない場合には処理はステップS21に戻る。
【0131】
ステップS33において、CPU10は、ユーザからのモード切り替え指示に応じて現在モード情報D3を更新する。
【0132】
ステップS34において、CPU10は、現在モード情報D3に基づいて、現在の動作モードがモニタ制御モードかどうかを判断し、モニタ制御モードである場合には処理はステップS35に進み、そうでない場合(すなわち、モニタゲームモードまたは端末装置ゲームモードである場合)には処理はステップS32に進む。
【0133】
ステップS35において、CPU10は、プレイ中のゲームを一時的に中断する(すなわち、後で、中断する直前の状態からゲームを再開できるように、ゲームデータD2を保持しておく)。そして、処理は図16のステップS13(モニタ制御処理)に進む。
【0134】
次に、図18を参照して、図16のステップS13のモニタ制御処理の詳細を説明する。
【0135】
ステップS40において、CPU10は、例えば図14に示すようなモニタ制御用画像を生成する。
【0136】
ステップS41において、CPU10は、モニタ制御用画像を端末装置6へ出力する。この結果、端末装置6のLCD61にモニタ制御用画像が表示される。
【0137】
ステップS42において、CPU10は、端末装置6から端末操作データD5を取得する。
【0138】
ステップS43において、CPU10は、端末操作データD5に基づいて、端末装置6にモニタ制御信号を出力させる。具体的には、CPU10は、端末操作データD5に含まれるタッチ位置データに基づいて、モニタ制御用画像上のどの位置をユーザがタッチしたかを検出する。そして、ユーザがタッチした位置に対応するモニタ制御信号が端末装置6の赤外線通信モジュール612から出力されるように、端末装置6へ制御データを送信する。
【0139】
ステップS44において、CPU10は、ユーザからモード切り替え指示が入力されたかどうか(すなわち、モード切り替え画像において、ユーザがモニタゲームモードまたは端末装置ゲームモードを選択したかどうか)を判断する。そして、モード切り替え指示が入力された場合には処理はステップS46に進み、そうでない場合には処理はステップS45に進む。
【0140】
ステップS45において、CPU10は、モニタ制御が終了したかどうかを判断し、モニタ制御が終了した場合にはモニタ制御処理を終了し、そうでない場合には処理はステップS40に戻る。
【0141】
ステップS46において、CPU10は、ユーザからのモード切り替え指示に応じて現在モード情報D3を更新する。
【0142】
ステップS47において、CPU10は、ゲームが一時的に中断されている状態かどうかを判断する。そして、ゲームが一時的に中断されている状態である場合には処理はステップS48に進む。一方、ゲームが一時的に中断されている状態ではない場合には、処理は図16のステップS12に進み、図17のステップS20の初期設定を経てゲームが開始される。
【0143】
ステップS48において、CPU10は、外部メインメモリ12に保持されているゲーム中断直前の状態のゲームデータD2に基づいて、中断直前の状態からゲームを再開させる。そして、処理は図17のステップS21に進む。
【0144】
以上のように、本実施形態では、モニタ2にメインゲーム画像を表示するモニタゲームモードと、端末装置6のLCD61にメインゲーム画像を表示する端末装置ゲームモードを適宜に切り替えることができる。よって、モニタ2が利用できる状況においてはモニタ2を利用してゲームをプレイすることができ、そして、モニタ2が利用できない状況においてもゲームをプレイすることができる。
【0145】
また、本実施形態では、モニタゲームモードにおいて、LCD61にはサブゲーム画像が表示されるので、LCD61を利用してユーザに有益な情報を提供することができる。
【0146】
また、本実施形態では、動作モードを切り替える際に、プレイ中のゲームを一旦終了させることなく、動作モードの切り替え後もゲームを引き続きプレイすることができる。
【0147】
また、本実施形態では、端末装置6には操作部(操作ボタン64やタッチパネル62等)が設けられているので、端末装置ゲームモードにおいては、端末装置6を携帯ゲーム機のように使用することができる。
【0148】
また、本実施形態では、モニタゲームモードにおいてはコントローラ操作データD4に基づいてゲーム処理が行われ、端末装置ゲームモードにおいては端末操作データD6に基づいてゲーム処理が行われる。よって、例えば、モニタゲームモードにおいて或るユーザがコントローラ7を用いてゲームをプレイしているときに、別のユーザが端末装置6の操作ボタン64を押してしまったとしても、ゲームが誤動作してしまうことがない。
【0149】
また、本実施形態では、モニタ制御モードにおいて、ユーザは端末装置6を用いてモニタ2を遠隔制御することができるので、例えば、端末装置ゲームモードでゲームをプレイしているときに、モニタ2に表示されるゲーム以外の画像(テレビ番組等)を切り替えたり、モニタ2から出力される音量を制御したりすることができる。
【0150】
また、本実施形態では、モニタゲームモードまたは端末装置ゲームモードからモニタ制御モードへと切り替わるときに、プレイ中のゲームが一時的に中断され、その後、モニタ制御モードからモニタゲームモードまたは端末装置ゲームモードへと切り替わるときに、中断直前の状態からゲームを再開することができる。
【0151】
なお、上記実施形態は、あくまでも本発明の一実施形態に過ぎず、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【0152】
例えば、上記実施形態では、端末装置ゲームモードにおいて、ユーザは端末装置6の操作部を利用してゲームをプレイするが、他の実施形態では、端末装置ゲームモードにおいてもモニタゲームモードと同様にユーザがコントローラ7を利用してゲームをプレイしてもよい。なお、端末装置ゲームモードにおいてもユーザがコントローラ7を利用してゲームをプレイする方が好ましい例としては、図19および図20に示すように、ユーザがコントローラ7でメインゲーム画像に含まれる的を狙うようなゲームをプレイする場合である。この場合、モニタ2の近傍に設けられたマーカ8と、端末装置6のマーカ部65から同時に光を出力すると、ユーザが指示しているメインゲーム画像上の位置を誤検出してしまう可能性がある。そこで、このような誤検出を防ぐために、モニタゲームモードにおいては、図19に示すようにマーカ8だけを発光させ、端末装置ゲームモードにおいては、図20に示すようにマーカ部65だけを発光させてもよい。
【0153】
また、上記実施形態では、モニタゲームモードにおいてはコントローラ操作データD4に基づいてゲーム処理が行われ、端末装置ゲームモードにおいては端末操作データD6に基づいてゲーム処理が行われるが、他の実施形態では、モニタゲームモードにおいて、端末操作データD6に基づいてゲーム処理が行われてもよい。さらに他の実施形態では、モニタゲームモードにおいて、コントローラ操作データD4と端末操作データD6の両方に基づいてゲーム処理が行われてもよい。
【0154】
また、上記実施形態では、ユーザからのモード切り替え指示が入力された時点でゲームシステム1の動作モードを切り替えているが、他の実施形態では、他の条件に基づいて動作モードを切り替えてもよい。例えば、ユーザが予め設定した時刻(例えば、ユーザが見たいテレビ番組の開始時刻)になった時点で、動作モードがモニタゲームモードから端末装置ゲームモードへと切り替えてもよい。これにより、ユーザは、見たいテレビ番組を見逃すことがなくなる。
【0155】
また、上記実施形態では、CPU10がゲーム処理を実行しているが、他の実施形態では、ゲーム処理以外の任意の処理(例えば、文書作成処理など)を実行してもよい。
【0156】
また、上記実施形態では、図16〜図18に示した複数の処理を1つのコンピュータ(CPU10)が実行しているが、他の実施形態では、これらの複数の処理を複数のコンピュータが分担して実行してもよい(例えば、図18のステップS40〜S44の処理を、端末装置6のCPU617が実行するようにしてもよい)。さらに他の実施形態では、これらの複数の処理の一部をハードウェア回路によって実現してもよい。
【0157】
また、上記実施形態では、図16〜図18に示した複数の処理を1台の情報処理装置(ゲーム装置本体5)において実行しているが、他の実施形態では、これらの複数の処理を複数の情報処理装置(例えば、ゲーム装置本体5と端末装置6、またはゲーム装置本体5とサーバ装置等)が分担して実行してもよい。
【0158】
また、上記実施形態では、光ディスク4からゲーム装置本体5へゲームプログラムD1が供給されているが、他の実施形態では、任意のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体(例えば、CD−ROM、半導体メモリ等)からゲーム装置本体5へゲームプログラムD1が供給されてもよい。さらに他の実施形態では、ゲーム装置本体5内部の不揮発性メモリ(ROM/RTC13、フラッシュメモリ17)にゲームプログラムD1が予め格納されていてもよい。さらに他の実施形態では、他の情報処理装置(ゲーム装置やサーバ装置)からゲーム装置本体5へゲームプログラムD1が送信されてもよい。
【符号の説明】
【0159】
1…ゲームシステム
2…モニタ
2a…スピーカ
3…ゲーム装置
4…光ディスク
5…ゲーム装置本体
6…端末装置
60…ハウジング
61…LCD
62…タッチパネル
63…アナログスティック
64…操作ボタン
65…マーカ部
66…カメラ
67…拡張コネクタ
68…足部
7a〜7d…コントローラ
8(8L,8R)…マーカ
P1…プレイヤキャラクタ
E1,E2…敵キャラクタ
NB…通常ブロック
IB…アイテムブロック
Ia〜Ic…メニューアイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
可搬型表示装置および据置型表示装置に画像出力可能な情報処理装置のコンピュータを、
所定の情報処理を実行する処理手段、
前記所定の情報処理に応じてメイン画像を生成するメイン画像生成手段、
前記メイン画像を前記可搬型表示装置に表示する第1モードと前記メイン画像を前記据置型表示装置に表示する第2モードとを含む複数の動作モードの中から1つの動作モードを選択するモード選択手段、および
(A)前記第1モードにおいては、前記メイン画像を前記可搬型表示装置へ出力し、(B)前記第2モードにおいては、前記メイン画像を前記据置型表示装置へ出力する表示制御手段として機能させる、情報処理プログラム。
【請求項2】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、ユーザからのモード切り替え指示を受け付けるモード切り替え指示受付手段としてさらに機能させ、
前記モード選択手段は、前記モード切り替え指示に基づいて前記動作モードを切り替える、請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記モード選択手段は、前記モード切り替え指示が入力されたときに、前記処理手段によって進行中の前記所定の情報処理を一旦終了させることなく前記動作モードを切り替える、請求項1または請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記可搬型表示装置は操作部を備えており、
前記処理手段は、少なくとも前記第1モードにおいては、前記可搬型表示装置の前記操作部からの信号に基づいて前記所定の情報処理を実行する、請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記情報処理装置はコントローラを備えており、
前記処理手段は、(A)前記第1モードにおいては、前記可搬型表示装置の前記操作部からの信号に基づいて前記所定の情報処理を実行し、(B)前記第2モードにおいては、前記コントローラからの信号に基づいて前記所定の情報処理を実行する、請求項4に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記メイン画像生成手段は、前記モード選択手段によって選択された動作モードに応じて、出力先の表示装置に適合する形式の前記メイン画像を生成する、請求項1〜5のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
前記表示制御手段は、前記据置型表示装置へは前記メイン画像を汎用の出力フォーマットで出力し、前記可搬型表示装置へは前記メイン画像を専用の出力フォーマットで出力する、請求項1〜6のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項8】
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記所定の情報処理に応じてサブ画像を生成するサブ画像生成手段としてさらに機能させ、
前記表示制御手段は、(A)前記第1モードにおいては、前記メイン画像を前記可搬型表示装置へ出力し、(B)前記第2モードにおいては、前記メイン画像を前記据置型表示装置へ出力し且つ前記サブ画像を前記可搬型表示装置へ出力する、請求項1〜7のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項9】
前記可搬型表示装置は操作部を備えており、
前記モード選択手段は、前記第1モードおよび前記第2モードに加えて、前記可搬型表示装置の前記操作部を用いて前記据置型表示装置を遠隔制御する据置型表示装置制御モードをさらに選択可能であり、
前記表示制御手段は、前記据置型表示装置制御モードにおいては、前記据置型表示装置を制御するための制御用画像を前記可搬型表示装置へ出力する、請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項10】
前記処理手段は、前記第1モードまたは前記第2モードから前記据置型表示装置制御モードへ切り替わるときに、進行中の前記所定の情報処理を一時的に中断し、その後、前記据置型表示装置制御モードから前記第1モードまたは前記第2モードへ切り替わるときに、中断直前の状態から前記所定の情報処理を再開する、請求項9に記載の情報処理プログラム。
【請求項11】
前記可搬型表示装置は、1以上の発光部を有するマーカを備えており、
前記情報処理装置は、前記マーカを撮像する撮像部を有するコントローラを備えており、
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、前記撮像部によって撮像された画像に写っている前記発光部からの光の位置に基づいて、ユーザによって指示された前記メイン画像上の指示位置を算出する指示位置算出手段としてさらに機能させ、
前記処理手段は、前記指示位置算出手段によって算出された前記指示位置に基づいて前記所定の情報処理を実行する、請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項12】
前記可搬型表示装置は、1以上の発光部を有する第1マーカを備えており、
前記据置型表示装置の近傍には、1以上の発光部を有する第2マーカが設置され、
前記情報処理装置は、前記第1マーカおよび前記第2マーカを撮像する撮像部を有するコントローラを備えており、
前記情報処理プログラムは、前記コンピュータを、
(A)前記第1モードにおいては、前記第1マーカおよび前記第2マーカのうちの前記第1マーカのみを発光させ、(B)前記第2モードにおいては、前記第1マーカおよび前記第2マーカのうちの前記第2マーカのみを発光させるマーカ制御手段、および
前記撮像部によって撮像された画像に写っている前記発光部からの光の位置に基づいて、ユーザによって指示された前記メイン画像上の指示位置を算出する指示位置算出手段としてさらに機能させ、
前記処理手段は、前記指示位置算出手段によって算出された前記指示位置に基づいて前記所定の情報処理を実行する、請求項1〜3のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項13】
前記情報処理装置は複数のコントローラを備えており、
前記処理手段は、少なくとも前記第2モードにおいては、前記複数のコントローラからの信号に基づいて前記所定の情報処理を実行可能である、請求項1〜4のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項14】
前記所定の情報処理はゲーム処理である、請求項1〜13のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項15】
前記表示制御手段は、前記メイン画像を無線送信により前記可搬型表示装置へ出力する、請求項1〜14のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項16】
前記表示制御手段は、前記メイン画像を圧縮して前記可搬型表示装置へ出力する、請求項1〜15のいずれかに記載の情報処理プログラム。
【請求項17】
可搬型表示装置および据置型表示装置に画像出力可能な情報処理装置であって、
所定の情報処理を実行する処理手段、
前記所定の情報処理に応じてメイン画像を生成するメイン画像生成手段、
前記メイン画像を前記可搬型表示装置に表示する第1モードと前記メイン画像を前記据置型表示装置に表示する第2モードとを含む複数の動作モードの中から1つの動作モードを選択するモード選択手段、および
(A)前記第1モードにおいては、前記メイン画像を前記可搬型表示装置へ出力し、(B)前記第2モードにおいては、前記メイン画像を前記据置型表示装置へ出力する表示制御手段を備える、情報処理装置。
【請求項18】
可搬型表示装置および据置型表示装置に画像出力可能な情報処理システムであって、
所定の情報処理を実行する処理手段、
前記所定の情報処理に応じてメイン画像を生成するメイン画像生成手段、
前記メイン画像を前記可搬型表示装置に表示する第1モードと前記メイン画像を前記据置型表示装置に表示する第2モードとを含む複数の動作モードの中から1つの動作モードを選択するモード選択手段、および
(A)前記第1モードにおいては、前記メイン画像を前記可搬型表示装置へ出力し、(B)前記第2モードにおいては、前記メイン画像を前記据置型表示装置へ出力する表示制御手段を備える、情報処理システム。
【請求項19】
可搬型表示装置および据置型表示装置に画像出力可能な情報処理システムにおいて実行される情報処理方法であって、
所定の情報処理を実行する処理ステップ、
前記所定の情報処理に応じてメイン画像を生成するメイン画像生成ステップ、
前記メイン画像を前記可搬型表示装置に表示する第1モードと前記メイン画像を前記据置型表示装置に表示する第2モードとを含む複数の動作モードの中から1つの動作モードを選択するモード選択ステップ、および
(A)前記第1モードにおいては、前記メイン画像を前記可搬型表示装置へ出力し、(B)前記第2モードにおいては、前記メイン画像を前記据置型表示装置へ出力する表示制御ステップを備える、情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−249865(P2012−249865A)
【公開日】平成24年12月20日(2012.12.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−125646(P2011−125646)
【出願日】平成23年6月3日(2011.6.3)
【出願人】(000233778)任天堂株式会社 (1,115)
【Fターム(参考)】