説明

情報処理装置、プログラム及び情報処理システム

【課題】発生した異常の状態に応じて検出した情報を扱う。
【解決手段】情報処理システム1は、測定対象に付けられた検出対象物2と、検出対象物2を順次撮像する撮像装置4と、情報処理装置10を含む。情報処理装置10は、撮像装置4により順次撮像された撮像画像に基づいて、検出対象物2の位置情報を順次検出し、順次検出された位置情報の中から異常を示す位置情報を抽出し、抽出された位置情報が、1又は複数の異常の分類毎に定められた条件のいずれを満足するかに応じて、当該位置情報が示す異常の分類を判別し、判別した分類に定められた処理内容に従って上記抽出された位置情報を処理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、プログラム及び情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
測定対象にセンサを取り付け、測定対象についての情報を取得することがある。こうした場合に、センサや測定対象に生じたエラーを把握する必要がある。例えば、下記の特許文献1には、センサによる検出値が安全範囲外の異常信号である場合には、異常信号と検出時刻とを関連付けて保存するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−349393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
検出値が異常な状態となる要因は1つとは限られないため、発生した異常の状態に応じて検出した情報を扱うことが望ましい。
【0005】
本発明の目的の一つは、発生した異常の状態に応じて検出した情報を扱うことができる情報処理装置、プログラム及び情報処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、測定対象に付けられた検出対象物の位置情報を順次検出する検出手段と、前記検出手段により順次検出された位置情報の中から異常を示す位置情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された位置情報が、1又は複数の異常の分類毎に定められた条件のいずれを満足するかに応じて、当該位置情報が示す異常の分類を判別する判別手段と、前記判別手段により判別した分類に定められた処理内容に従って前記抽出手段により抽出された位置情報を処理する処理手段と、を含むことを特徴とする情報処理装置である。
【0007】
また、請求項2に記載の発明は、前記判別手段により判別された分類の要因として予め定められた行動を示す情報を提示する提示手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置である。
【0008】
また、請求項3に記載の発明は、前記提示手段により提示された情報に従って行われた行動について前記検出手段により検出された位置情報に基づいて、前記判別手段により判別された分類に関する位置情報を保持する保持手段をさらに含み、前記判別手段は、前記抽出手段により抽出された位置情報と、前記保持手段により保持された位置情報とが照合された場合に、前記抽出された位置情報が示す異常の分類を確定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置である。
【0009】
また、請求項4に記載の発明は、測定対象に付けられた検出対象物の位置情報を順次検出する検出手段と、前記検出手段により順次検出された位置情報の中から異常を示す位置情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された位置情報が、1又は複数の異常の分類毎に定められた条件のいずれを満足するかに応じて、当該位置情報が示す異常の分類を判別する判別手段と、前記判別手段により判別した分類に定められた処理内容に従って前記抽出手段により抽出された位置情報を処理する処理手段としてコンピュータを機能させるためのプログラムである。
【0010】
また、請求項5に記載の発明は、測定対象に付けられた検出対象物と、前記検出対象物を順次撮像する撮像手段と、前記撮像手段により順次撮像された撮像画像に基づいて、前記検出対象物の位置情報を順次検出する検出手段と、前記検出手段により順次検出された位置情報の中から異常を示す位置情報を抽出する抽出手段と、前記抽出手段により抽出された位置情報が、1又は複数の異常の分類毎に定められた条件のいずれを満足するかに応じて、当該位置情報が示す異常の分類を判別する判別手段と、前記判別手段により判別した分類に定められた処理内容に従って前記抽出手段により抽出された位置情報を処理する処理手段と、を含むことを特徴とする情報処理システムである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1,4及び5に記載の発明によれば、発生した異常の状態に応じて検出した情報を扱うことができる。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、発生した異常の要因を確認できる。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、本構成を有しない場合に比べて、発生した異常の分類を判別する精度を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態に係る情報処理システムのシステム構成図である。
【図2】情報処理装置の機能ブロック図である。
【図3】撮像画像から検出対象物の位置情報を検出する処理の一例を説明する図である。
【図4】異常状態の分類例を示す図である。
【図5】異常状態の分類毎に対応する位置情報の例を示す図である。
【図6】異常の分類毎に定められた処理内容の一例を示す図である。
【図7】検出したデータが有効でないとした場合の処理の一例を示す図である。
【図8】異常パターンの分類毎に定められた行動情報の一例を示す図である。
【図9】情報処理装置により行われる処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための実施の形態(以下、実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0016】
図1には、本実施形態に係る情報処理システム1のシステム構成図を示した。図1に示されるように、情報処理システム1は、人等の測定対象に取り付けられた1又は複数の検出対象物2と、検出対象物2が取り付けられた測定対象を撮像する撮像装置4と、撮像装置4により撮像された画像(撮像画像)を処理し検出対象物2の位置及び方向等の位置情報を検出する情報処理装置10を含む。
【0017】
検出対象物2は、測定対象の位置及び向きを検出するための装置である。検出対象物2の一例として、図1に示されるように、形状(例えば四角形)及び大きさが予め定められたシートの予め定められた箇所(例えば中心や四隅)に発光体やマーカー(印)を設けて構成することとしてよい。シートの裏面を粘着性のシールとして測定対象に貼付することとしてもよいし、テープ等の固定手段を用いて測定対象に固定することしてもよい。なお、検出対象物2には傾きセンサを設けて自らの傾きを計測するようにして、計測した傾きのデータを情報処理装置10に入力するようにしてもよい。
【0018】
撮像装置4は、予め定められた時間間隔毎に撮像する装置であり、撮像装置4と情報処理装置10とは相互に通信可能に接続されている。撮像装置4による撮像画像は、情報処理装置10に順次入力され保持される。なお、撮像装置4は1台としてもよいし、異なる位置に複数台設けることとしてもよい。
【0019】
図2には、情報処理装置10の機能ブロック図を示した。図2に示されるように、情報処理装置10は、撮像画像取得部12、位置情報検出部14、位置情報保持部16、位置情報取得部18、異常信号抽出部20、異常分類判別部22、位置情報処理部24、要因行動提示部26、及び異常パターン保持部28を含む。上記の各部の機能は、CPU等の制御手段、メモリ等の記憶手段、外部デバイスとデータを送受信する入出力手段等を備えたコンピュータが、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体に格納されたプログラムを読み込み実行することで実現されるものとしてよい。なお、プログラムは情報記憶媒体によってコンピュータたる情報処理装置10に供給されることとしてもよいし、インターネット等のデータ通信手段を介して情報処理装置10に供給されることとしてもよい。
【0020】
撮像画像取得部12は、撮像装置4と接続する入出力インターフェースを介して、撮像装置4により撮像された画像(撮像画像)を順次取得するものである。撮像画像取得部12は、予め定められた時間間隔で撮像画像を取得することとしてよい。
【0021】
位置情報検出部14は、撮像画像取得部12により取得された撮像画像に基づいて、測定対象に取り付けられた検出対象物2の位置情報を検出するものである。位置情報には、検出対象物2の位置及び方向(傾き)の情報を含むこととしてよい。位置情報検出部14では、測定対象が初期状態にある場合に検出対象物2を撮像装置4の正面に向けて撮像した撮像画像における、検出対象物2のサイズ及び発光体の座標位置を取得し、当該取得したサイズ及び座標位置と実際の検出対象物2のサイズ及び座標位置との対比に基づいて、検出対象物2の位置情報を検出することとしてよい。
【0022】
図3には、撮像画像から検出対象物2の位置情報を検出する処理の一例を説明する図を示した。図3(A)は初期状態において撮像された検出対象物2を示す図であり、初期状態における検出対象物2、撮像装置4の3次元空間における位置に基づいて、撮像画像における座標位置と検出対象物2の3次元空間における座標位置との対応関係を記憶する。なお、撮像画像の横軸をX軸、縦軸をY軸とした場合に、撮像装置4の撮像方向がZ軸となる。図3(B)は、測定対象が移動した場合に撮像された検出対象物2を示す図である。検出対象物2のサイズの変化はZ軸方向の移動、撮像画像内の移動はX,Y軸方向への移動として表れる。図3(C)は、検出対象物2がX軸周りに回転した場合の撮像画像を示し、図3(D)は、検出対象物2がY軸周りに回転した場合の撮像画像を示している。X軸、Y軸周りの回転量は検出対象物2の長さの異なる辺の比に基づいて算出することとしてよい。
【0023】
位置情報保持部16は、位置情報検出部14により検出された検出対象物2の位置情報を保持するものである。位置情報保持部16には、撮像画像が撮像(又は取得)された時刻に関連づけて、検出対象物2の位置情報を保持することとしてよい。なお、検出対象物2が複数ある場合には、各検出対象物2について位置情報を保持することとしてよい。
【0024】
位置情報取得部18は、位置情報保持部16に保持された位置情報の中から、処理対象とする位置情報を取得するものである。位置情報取得部18は、例えば位置情報保持部16に保持される位置情報の中から、ユーザーから受け付けた時間範囲に関連づけられた位置情報を処理対象として取得することとしてよい。
【0025】
異常信号抽出部20は、位置情報取得部18により取得された位置情報の中から異常と判断されるデータ(異常信号)を抽出するものである。異常信号抽出部20は、処理対象とする位置情報の少なくとも一部における経時変化のパターンが予め定めた条件(異常判定条件)を満足する場合に、それらの位置情報群を異常信号として抽出する。
【0026】
異常信号抽出部20は、例えば処理対象とする位置情報の変化量に基づいて異常信号を抽出することとしてよく、以下異常判定条件の具体例を挙げる。異常判定条件は、例えば、位置情報における座標位置変化(又は方向変化)の周波数(又は周波数変化量)が閾値を超えた場合(すなわち、人間の動きによる位置情報の変化よりも高い周波数で変化しているような場合)や、座標位置や方向の変化量が閾値に満たない場合(すなわち、位置情報にほとんど変化がみられない場合)や、座標位置や方向のデータ量が検出されない場合等に、異常が発生したと判定する条件としてよい。なお、上記第1のケースは検出対象物2が測定対象から外れてしまった場合に対応し、第2のケースは検出対象物2が故障した場合に対応し、第3のケースは遮蔽物等により検出対象物2が撮像されなかった場合等に対応する。
【0027】
異常分類判別部22は、異常信号抽出部20により抽出された異常信号を、予め定められた複数の分類のいずれに該当するかを判別するものである。本実施形態では、異常分類判別部22は、抽出された異常信号における座標位置や方向の信号パターンや、異常信号から正常情報(異常信号の直後の位置情報)への復帰する際の信号パターンに基づいて異常信号に該当する分類を判別することとする。
【0028】
図4には、異常状態の分類例を示した。図4においては、異常状態を5つのパターンに分類した例を示している。第1の分類に係る異常状態は、検出対象物2の取り付け、装着のずれ等により引き起こされるものであり、ずれが発生した後に検出対象物2の位置や方向のデータがずれ発生前よりも高周波側に変化し、それが継続することにより判定される。第2の分類に係る異常状態は、検出対象物2と撮像装置4との間に遮蔽物が入り込むことにより引き起こされるものであり、遮蔽物の入り込んでいる間の位置情報が取得されないことにより判定される。第3の分類に係る異常状態は、測定対象の姿勢変化や移動により、撮像画像に検出対象物2が写らなくなることにより引き起こされるものであり、検出対象物2の写り込みがない間の位置情報が取得されないことにより判定される。第4の分類に係る異常状態は、検出対象物2の故障により引き起こされるものであり、故障後から位置情報の値が固定され変化しなくなることにより判定される。第5の分類に係る異常状態は、検出対象物2以外の発光等の外乱により引き起こされるものであり、外乱が発生している間は位置情報に高周波のノイズがのるが、外乱が収まった後には正常状態に戻ることにより判定される。
【0029】
図5には、異常状態の分類毎に対応する位置情報の例を示した。図5(a),(b),(c),(d),(e)はそれぞれ、第1,第2,第3,第4,第5の分類に係る異常状態に対応した位置情報の一例である。図5(a)に示されるように、第1の分類に該当する異常状態の特徴は、ずれが発生した後の検出対象物2の位置は、ずれ発生前の位置情報よりも周波数が高くなり、その状態が戻らないことにある。図5(b)に示されるように、第2の分類に該当する異常状態の特徴は、遮蔽物の入り込みが発生した間の検出対象物2の位置は検出されず、その後遮蔽が解消されると正常状態に戻ることにある。図5(c)に示されるように、第3の分類に該当する異常状態の特徴は、姿勢変化により検出対象物2が写らなくなった間の検出対象物2の方向は検出されず、その後検出対象物2が写るようになると正常状態に戻ることにある。図5(d)に示されるように、第4の分類に該当する異常状態の特徴は、検出対象物2に故障が発生すると、検出対象物2の位置に変化がなくなり、その状態が戻らないことにある。図5(e)に示されるように、第5の分類に該当する異常状態の特徴は、外乱が発生している間の検出対象物2の位置は高周波のノイズがのり乱れるが、その後正常状態に戻ることにある。
【0030】
位置情報処理部24は、異常分類判別部22により判別された分類に応じて定められた処理内容により、異常信号を含む位置情報を処理するものである。
【0031】
図6には、異常の分類毎に定められた処理内容の一例を示した。図6に示されるように、例えば、第1の分類に係る異常信号については、データが有効でないとして破棄し、第2の分類に係る異常信号については、異常信号前後の位置情報に基づくデータ補間を行い、第3の分類に係る異常信号については、異常信号前後の位置情報に基づくデータ補間を行い、第4の分類に係る異常信号については、データが有効でないとして破棄し、第5の分類に係る異常信号については、異常信号の加算平均処理による平滑化を行うこととしてよい。異常の分類毎の処理は上述した例に限られるものではなく、異常状態の発生要因を提示する、特段のデータ処理を行わない、特定位置方向・回転方向への移動を行う等の他の多様な処理を含むこととしてよい。
【0032】
図7には、検出したデータが有効でないとして扱う場合の処理の一例を示した。図7に示すように、異常信号のデータが有効でないとして破棄する場合には、時刻と位置情報とを関連づけて記憶したテーブルの有効フラグの値を真(T)から偽(F)へと変更することとしてよい。こうすることにより、検出したデータを削除することなく、有効なデータか否かが識別される。
【0033】
要因行動提示部26は、指定された異常状態の分類の要因となる行動を提示するものである。情報提示部は、異常分類判別部22により判別された分類に対応した異常状態の要因となる行動を提示することとしてもよいし、ユーザーから指定された異常状態の要因となる行動を提示することとしてもよい。なお、要因行動提示部26は、異常状態の分類毎に定められた行動情報を参照して、指定された分類に定められた行動情報を示す表示データを液晶ディスプレイ等の表示装置に表示させることとしてよい。
【0034】
図8には、異常状態の分類毎に定められた行動情報の一例を示した。図8に示されるように、例えば、第1の分類に係る異常状態の要因となる行動として検出対象物2の装置ずれを誘発する動作を指示し、第2の分類に係る異常状態の要因となる行動として検出対象物2を遮蔽する動作を指示し、第3の分類に係る異常状態の要因となる行動として検出対象物2が隠れるような姿勢を取るように指示し、第4の分類に係る異常状態の要因となる行動として、検出対象物2の電源を切る等して故障に相当する現象が発生する行動を指示し、第5の分類に係る異常状態の要因となる行動として、検出対象物2に光を当てる等して外乱を発生させる行動を指示することとしてよい。
【0035】
異常パターン保持部28は、要因行動提示部26により提示された行動に応じて位置情報検出部14により検出された位置情報を、当該提示された行動に対応した分類の正例パターンとして保持するものである。
【0036】
異常分類判別部22は、異常信号に基づいて判別した分類について異常パターン保持部28に保持される正例パターンと、当該異常信号により生成されるパターンとが照合される場合に(例えば正例パターンと異常信号のパターンとの一致度が閾値を上回る場合に)、異常信号の属する分類を確定することとしてよい。
【0037】
次に、図9に示したフローチャートを参照しながら、情報処理装置10により行われる処理の流れを説明する。
【0038】
図9に示されるように、情報処理装置10は検出対象物2が取り付けられた測定対象を撮像した撮像画像を取得し(S101)、当該取得した撮像画像を解析することにより、検出対象物2の位置及び方向を含む位置情報を検出する(S102)。情報処理装置10は、上記検出した位置情報を時刻情報に関連付けて保持する(S103)。
【0039】
次に、情報処理装置10は、保持された位置情報の中から処理対象の位置情報(位置情報のデータ群)を取得し(S104)、当該取得した位置情報の中に異常信号が含まれるか否かを判定する(S105)。情報処理装置10は、異常信号が含まれないと判定する場合には(S105:N)、S104に戻って処理を継続し、異常信号が含まれると判定する場合には(S105:Y)、当該異常信号の特徴に基づいて異常の分類を判別する(S106)。
【0040】
情報処理装置10は、上記判別した異常の分類について定められた要因行動を読み出して、当該読み出した要因行動を測定対象のユーザーに行わせる指示を表示装置に表示する(S107)。次に、情報処理装置10は、上記の指示に応じて測定対象のユーザーが行った行動を撮像した撮像画像に基づいて位置情報を検出し(S108)、当該検出した位置情報を、異常の分類に対応する正例パターンとして保持する(S109)。
【0041】
情報処理装置10は、上記保持した正例パターンと異常信号のパターンとを照合し(S110)、照合されたと判定する場合には(S110:Y)、異常の分類を確定し、当該確定した異常の分類について定められた処理内容に従って異常信号を含む位置情報を処理する(S111)。S110で正例パターンと異常信号のパターンとが照合されなかった場合には(S110:N)、S104に戻って処理を継続することとしてよい。
【0042】
本実施形態に係る情報処理システム1では、測定対象について検出される位置情報に異常信号が含まれる場合に、その異常信号の要因に応じた分類をし、その分類に従ったデータ処理を行うことで、異常信号を画一的に扱う場合に比べて検出したデータの利用効率が向上する。
【0043】
また、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。例えば、上記の実施形態では、異常信号の属する分類を一旦判別した後に正例パターンと照合しているが、正例パターンとの照合は行わず、一度目の分類結果を最終結果としても構わない。また、本実施形態は、撮像装置4を用いたモーションキャプチャに本発明を適用した例を示したが、本発明をモーションキャプチャに限らず他の位置情報を検出する処理一般に適用してもよいのはもちろんである。
【符号の説明】
【0044】
1 情報処理システム、2 検出対象物2、4 撮像装置、10 情報処理装置、12 撮像画像取得部、14 位置情報検出部、16 位置情報保持部、18 位置情報取得部、20 異常信号抽出部、22 異常分類判別部、24 位置情報処理部、26 要因行動提示部、28 異常パターン保持部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象に付けられた検出対象物の位置情報を順次検出する検出手段と、
前記検出手段により順次検出された位置情報の中から異常を示す位置情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された位置情報が、1又は複数の異常の分類毎に定められた条件のいずれを満足するかに応じて、当該位置情報が示す異常の分類を判別する判別手段と、
前記判別手段により判別した分類に定められた処理内容に従って前記抽出手段により抽出された位置情報を処理する処理手段と、を含む
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記判別手段により判別された分類の要因として予め定められた行動を示す情報を提示する提示手段をさらに含む
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記提示手段により提示された情報に従って行われた行動について前記検出手段により検出された位置情報に基づいて、前記判別手段により判別された分類に関する位置情報を保持する保持手段をさらに含み、
前記判別手段は、前記抽出手段により抽出された位置情報と、前記保持手段により保持された位置情報とが照合された場合に、前記抽出された位置情報が示す異常の分類を確定する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
測定対象に付けられた検出対象物の位置情報を順次検出する検出手段と、
前記検出手段により順次検出された位置情報の中から異常を示す位置情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された位置情報が、1又は複数の異常の分類毎に定められた条件のいずれを満足するかに応じて、当該位置情報が示す異常の分類を判別する判別手段と、
前記判別手段により判別した分類に定められた処理内容に従って前記抽出手段により抽出された位置情報を処理する処理手段
としてコンピュータを機能させるためのプログラム。
【請求項5】
測定対象に付けられた検出対象物と、
前記検出対象物を順次撮像する撮像手段と、
前記撮像手段により順次撮像された撮像画像に基づいて、前記検出対象物の位置情報を順次検出する検出手段と、
前記検出手段により順次検出された位置情報の中から異常を示す位置情報を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段により抽出された位置情報が、1又は複数の異常の分類毎に定められた条件のいずれを満足するかに応じて、当該位置情報が示す異常の分類を判別する判別手段と、
前記判別手段により判別した分類に定められた処理内容に従って前記抽出手段により抽出された位置情報を処理する処理手段と、を含む
ことを特徴とする情報処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−186877(P2011−186877A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−52648(P2010−52648)
【出願日】平成22年3月10日(2010.3.10)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】