説明

情報処理装置、情報処理方法、およびプログラム

【課題】ユーザに特定の表情を積極的に作らせることができるようにする。
【解決手段】冷蔵庫111に取り付けられた情報処理装置1は、冷蔵庫111の前にいるユーザを撮影し、撮影画像に写るユーザの表情を認識する。ユーザの表情が笑顔である場合、情報処理装置1は、アイコンを表示して表情に応じたフィードバックをユーザに与えるとともに、解錠状態にすることを指示する制御信号を電子錠122に出力し、扉111Aを開け、冷蔵庫111を使用することをユーザに許可する。情報処理装置1は、ユーザが扉111Aを閉めたときに、施錠状態にすることを指示する制御信号を電子錠122に出力し、扉111Aを開けることを禁止する。本発明は、撮影機能を有する機器に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関し、特に、ユーザに特定の表情を積極的に作らせることができるようにした情報処理装置、情報処理方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウィリアム・ジェイムズの言説(非特許文献1)として知られているように、「人は幸福であるが故に笑うのではなく、笑うが故に幸福である」という考え方がある。最近の研究でもこの考え方を支持する知見が多く得られている。
【0003】
例えば非特許文献2に開示されているKleinkeらの実験は、種々の表情(笑っている、悲しんでいる)の写真を被験者に見せ、「その写真と同じ表情をするように」と指示した被験者グループと、ただ写真を見ていた被験者グループとの間で感情に差が出るかどうかを検証するものである。この実験から、笑顔の写真を見て実際に笑顔を作る行為が、被験者の感情を明るくすることに寄与しているということが確認されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−34686号公報
【特許文献2】特開2009−290819号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】James, W. (1950). The principles of psychology (Vol 2). New York: Dover Publications. (Original work published 1890)
【非特許文献2】Effects of Self-Generated Facial Expressions on Mood, Chris L. Kleinke, Thomas R. Peterson, and Thomas R. Rutledg, Journal of Personality and Social Psychology 1998, Vol. 74, No. 1,272 279
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
非特許文献2に開示されている上記実験は、人に笑顔を積極的に作らせることによって、その人の感情状態を向上させることができる可能性があることを示している。
【0007】
本技術はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザに特定の表情を積極的に作らせることができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本技術の一側面の情報処理装置は、撮影された画像に写るユーザの顔の表情を認識する認識部と、前記認識部により認識された表情が特定の表情である場合、前記ユーザによる機器の使用を許可するように前記機器を制御する制御部とを備える。
【0009】
特定の表情は笑顔とすることができる。怒っている顔、泣き顔などの笑顔以外の表情を特定の表情とすることも可能である。ユーザに使用を許可する機器には、テレビジョン受像機、オーディオプレーヤ、パーソナルコンピュータ、掃除機、洗濯機、冷蔵庫などの電化製品だけでなく、扉、家具などの動作を制御する機器も含まれる。
【0010】
前記ユーザの画像を撮影する撮影部をさらに設けることができる。この場合、前記認識部には、前記撮影部により撮影された前記画像に写る前記ユーザの顔の表情を認識させることができる。
【0011】
前記認識部により前記特定の表情が認識された場合、前記特定の表情を表す情報を出力し、前記認識部により前記特定の表情ではない表情が認識された場合、前記特定の表情と異なる他の表情を表す情報を出力する出力部をさらに設けることができる。
【0012】
特定の表情を表す情報として、例えば画像、音、光、振動を出力させることができる。特定の表情と異なる他の表情を表す情報としては、特定の表情を表す情報として出力される画像と異なる画像、特定の表情を表す情報として出力される音と異なる音を出力させることができる。また、特定の表情を表す情報として出力される光と異なる光、特定の表情を表す情報として出力される振動と異なる振動を出力させることができる。
【0013】
前記制御部には、前記ユーザが前記機器の使用を終えた場合、前記ユーザによる前記機器の使用を不許可とするように前記機器を制御させることができる。
【0014】
本技術においては、撮影された画像に写るユーザの顔の表情が認識され、認識された表情が特定の表情である場合、前記ユーザによる機器の使用を許可するように前記機器が制御される。
【発明の効果】
【0015】
本技術によれば、ユーザに特定の表情を積極的に作らせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本技術の一実施形態に係る情報処理装置の外観の例を示す図である。
【図2】Smileアイコンの例を示す図である。
【図3】Sadアイコンの例を示す図である。
【図4】情報処理装置の使用例を示す図である。
【図5】鏡の前にいるユーザ側から見たアイコンの表示例を示す図である。
【図6】情報処理装置の内部の構成例を示すブロック図である。
【図7】情報処理装置の処理について説明するフローチャートである。
【図8】通信システムの構成例を示す図である。
【図9】図8の情報処理装置の構成例を示すブロック図である。
【図10】Webサーバのハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図11】Webサーバの機能構成例を示すブロック図である。
【図12】情報処理装置の処理について説明するフローチャートである。
【図13】SNSサイトの画面の例を示す図である。
【図14】情報処理装置の処理について説明するフローチャートである。
【図15】カレンダーの画像の例を示す図である。
【図16】制御対象機器を示す図である。
【図17】制御対象機器である冷蔵庫の外観を示す図である。
【図18】情報処理装置の処理について説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、発明を実施するための形態について説明する。説明は以下の順序で行う。
1.第1の実施の形態(笑顔支援機能)
2.第2の実施の形態(笑顔カウント機能)
3.第3の実施の形態(笑顔ゲートウエイ機能)
【0018】
<第1の実施の形態>
ユーザに対して、自身の顔の表情が笑顔であるか否かを気付かせ、笑顔でない場合には笑顔を作ることを支援する機能である笑顔支援機能について説明する。
【0019】
[情報処理装置の外観]
図1は、本技術の一実施形態に係る情報処理装置の外観の例を示す図である。
【0020】
図1の情報処理装置1は、ユーザが片手で把持可能な大きさの直方体形状の筐体を有する。情報処理装置1の筐体の正面にはレンズ11と、所定の数のLED(Light Emitting Diode)から構成されるLEDマトリクス部12が設けられる。図1の例においては、縦方向に8個、横方向に8個の計64個のLEDが配列して設けられることによってLEDマトリクス部12が構成される。LEDマトリクス部12に代えて、LCD(Liquid Crystal Display)などのディスプレイが設けられるようにしてもよい。
【0021】
情報処理装置1は、レンズ11から取り込まれた光を光電変換することによって撮影を行い、撮影によって得られた画像に基づいて、被写体として写っているユーザの表情(顔の表情)を認識する。情報処理装置1は、ユーザの表情が笑顔であると認識した場合、LEDマトリクス部12を構成する所定のLEDを発光させることによって、ユーザの表情が笑顔であることを表す情報であるSmileアイコンを表示する。
【0022】
すなわち、情報処理装置1には笑顔の認識機能が搭載されている。情報処理装置1の撮影範囲にいるユーザの表情が笑顔であるか否かの判定が、撮影した画像に基づいてリアルタイムで繰り返し行われる。
【0023】
一方、情報処理装置1は、ユーザの表情が笑顔ではないと認識した場合、LEDマトリクス部12を構成する所定のLEDを発光させることによって、ユーザの表情が笑顔でないことを表すSadアイコンを表示する。
【0024】
図2はSmileアイコンの例を示す図であり、図3はSadアイコンの例を示す図である。例えば1行目の1列目の位置にあるLEDをLED#11とし、LEDマトリクス部12を構成する各LEDを“#”とその位置(行、列)に応じた数字を付して説明する。
【0025】
図2に示すように、Smileアイコンは、LED#23,#26,#33,#36,#61,#68,#72,#77,#83〜#86が発光することによって表示される。また、図3に示すように、Sadアイコンは、LED#23,#26,#32,#37,#63〜#66,#72,#77,#81,#88が発光することによって表示される。
【0026】
情報処理装置1の前にいるユーザは、例えばSmileアイコンが表示されたのを確認することによって、自分が笑顔でいることを確認することができる。また、ユーザは、Sadアイコンが表示されたのを確認することによって、自分が笑顔以外の例えば怒っている表情や悲しい表情をしていることを確認し、笑顔を作ろうと意識することができる。
【0027】
「人は幸福であるが故に笑うのではなく、笑うが故に幸福である」という考え方に立てば、ユーザに自分の表情を気付かせ、笑顔ではない場合には笑顔を意識的に作らせることによって、情報処理装置1は、ユーザの感情を明るくすることが可能になる。感情を明るく保つことはうつ病などの精神的な病気の予防や改善に繋がると考えられるから、ユーザの感情を明るくすることによって、ユーザの精神面での健康を向上させることも可能になる。
【0028】
[情報処理装置の使用例]
図4は、情報処理装置1の使用例を示す図である。
【0029】
図4の例においては、住宅などの建物内の壁面Wに鏡21が取り付けられている。破線で示すように、情報処理装置1は、筐体の正面が壁面Wの前方を向くように鏡21の裏側に取り付けられる。情報処理装置1の筐体正面が鏡面21Aに露出して取り付けられるようにしてもよい。
【0030】
フレームによって囲まれる鏡面21Aはハーフミラーにより構成される。壁面Wの前方から鏡21に入射する光は鏡面21Aによって反射するとともに、一部が鏡面21Aを透過し、情報処理装置1のレンズ11により取り込まれる。また、鏡21の裏側から鏡21の表側(壁面Wの前方)に向かうLEDマトリクス部12からの光は鏡面21Aを透過し、鏡面21A上に浮かび上がるようにSmileアイコンまたはSadアイコンを表示させる。
【0031】
ユーザが身だしなみを整えるためなどに鏡21の前に立ったとき、情報処理装置1は、鏡21の前にいるユーザの表情を認識し、認識した表情に応じて、SmileアイコンまたはSadアイコンを表示する。ユーザは、鏡面21Aに浮かび上がるように表示されるSmileアイコンまたはSadアイコンを見て、自分の表情に気付くことになる。
【0032】
図5は、鏡21の前にいるユーザ側から見たアイコンの表示例を示す図である。図5の例においては、被写体Hであるユーザの上半身が鏡面21Aに写っており、その表情は笑顔である。情報処理装置1が裏側に取り付けられている鏡面21Aの位置にはSmileアイコンが表示される。図5のアイコンIはSmileアイコンを表す。
【0033】
このように、日常生活の中で顔を向けるような位置に情報処理装置1を設けることによって、ユーザは日頃から自分の表情を確認することになり、笑顔を作ることを習慣にすることができる。テレビジョン受像機やPC(パーソナルコンピュータ)のディスプレイの裏側に設けたり、建物内のドアに埋め込んだりするなど、情報処理装置1の設置位置は任意である。
【0034】
[情報処理装置の内部構成]
図6は、情報処理装置1の内部の構成例を示すブロック図である。図6に示す構成のうちの少なくとも一部は、情報処理装置1に設けられるCPU(Central Processing Unit)により所定のプログラムが実行されることによって実現される。
【0035】
情報処理装置1は、撮影部31、認識部32、および制御部33から構成される。
【0036】
撮影部31はCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)などの撮像素子より構成される。撮影部31は、レンズ11により取り込まれた光の光電変換を行い、光電変換により得られた信号にA/D変換などの各種の処理を施す。撮影部31は、各種の処理を施すことによって得られた画像データを認識部32に出力する。撮影部31による撮影は繰り返し行われ、繰り返し行われることによって得られた画像データが認識部32に順次供給される。
【0037】
認識部32は、撮影部31により撮影された画像を解析し、被写体として画像に写るユーザの表情を認識する。認識部32は認識結果を表す情報を制御部33に出力する。また、認識部32は、適宜、大笑い、ほほえみなどの笑顔の度合いを表す情報を出力する。
【0038】
認識部32には、笑顔が写っている画像を解析することによって得られた、目、鼻、口などの笑顔を構成する各部の特徴量を表す情報が認識用データとして予め与えられている。認識部32は、撮影部31により撮影された画像から輪郭検出などを行うことによってユーザの顔を検出し、目、鼻、口などの顔の各部の特徴量を抽出する。
【0039】
また、認識部32は、撮影画像から抽出した特徴量と、認識用データとして与えられている特徴量とを比較し、一致度が閾値以上である場合、ユーザの表情が笑顔であると認識する。一方、認識部32は、撮影画像から抽出した特徴量と、認識用データとして与えられている特徴量との一致度が閾値未満である場合、ユーザの表情が笑顔ではないと認識する。すなわち、情報処理装置1において認識される笑顔は、撮影画像から抽出された顔の各部の特徴が、笑顔の認識機能の開発時などに笑顔が写っている画像として選択された顔画像から抽出された顔の特徴と閾値以上一致する表情である。
【0040】
制御部33は、認識部32から供給された情報に基づいて、ユーザの表情が笑顔であると判定した場合、SmileアイコンをLEDマトリクス部12に表示させる。認識部32から供給された情報により表される笑顔の度合いに応じて、異なる種類のSmileアイコンが表示されるようにしてもよい。また、制御部33は、ユーザの表情が笑顔でないと判定した場合、SadアイコンをLEDマトリクス部12に表示させる。
【0041】
制御部33は、適宜、アイコンの表示に合わせて所定のメロディーを図示せぬスピーカから出力させる。Smileアイコンの表示に合わせて出力されるメロディーと、Sadアイコンの表示に合わせて出力されるメロディーとはそれぞれ異なるメロディーとされる。Smileアイコンの表示に合わせて出力されるメロディーとして、ユーザにより予め登録されたお気に入りの曲を用いるようにしてもよい。これにより、ユーザは自分の表情を音によっても確認することができるとともに、笑顔でいるときにはお気に入りの曲を聴いて、より気持ちを向上させることができる。
【0042】
このように、顔認識結果を表すフィードバックとして、アイコンの表示だけでなく、メロディーの出力や振動の発生などの各種の方法を採用することができる。また、情報処理装置1に撮影部31を設けないようにすることも可能である。この場合、例えば外部の装置により撮影された画像は、ユーザの表情の認識対象用の画像として情報処理装置1の認識部32により取得される。認識部32は、取得した画像に基づいてユーザの表情を認識し、制御部33は表情に応じたフィードバックをユーザに与える処理を行う。
【0043】
[情報処理装置の動作]
ここで、図7のフローチャートを参照して、アイコンの表示によってユーザに自身の表情を気付かせ、笑顔を作ることを支援する情報処理装置1の処理について説明する。
【0044】
ステップS1において、撮影部31は撮影を行う。
【0045】
ステップS2において、認識部32は、撮影部31により撮影された画像を解析し、画像に写るユーザの表情を認識する。
【0046】
ステップS3において、制御部33は、認識部32から供給された情報に基づいて、ユーザの表情が笑顔であるか否かを判定する。
【0047】
ユーザの表情が笑顔であるとステップS3において判定した場合、ステップS4において、制御部33は、SmileアイコンをLEDマトリクス部12に表示させる。
【0048】
一方、ユーザの表情が笑顔ではないとステップS3において判定した場合、ステップS5において、制御部33は、SadアイコンをLEDマトリクス部12に表示させる。
【0049】
ステップS4においてSmileアイコンが表示された後、またはステップS5においてSadアイコンが表示された後、ステップS1に戻り、以上の処理が繰り返される。Sadアイコンの表示から自分が笑顔でないことを確認したユーザが意識的に笑顔を作った場合、LEDマトリクス部12の表示はSadアイコンからSmileアイコンに切り替わることになる。
【0050】
以上の処理により、情報処理装置1は、ユーザに自身の表情を気付かせることができ、笑顔を作らせることによって、ユーザの気分を明るくすることが可能になる。
【0051】
<第2の実施の形態>
笑顔の回数をカウントし、提示する機能である笑顔カウント機能について説明する。
【0052】
[通信システムの構成]
図8は、情報処理装置1を用いた通信システムの構成例を示す図である。
【0053】
図8の情報処理装置1には通信機能が設けられている。情報処理装置1はインターネットなどよりなるネットワーク51に接続される。ネットワーク51には、PC52、Webサーバ53、およびフォトフレーム54も接続される。
【0054】
PC52は、例えば情報処理装置1のユーザが使うPCである。Webサーバ53は、ブログ、掲示板などのSNS(Social Network Service)サイトを管理するサーバである。フォトフレーム54は、例えば情報処理装置1のユーザと異なる人の家に設置されているデジタルフォトフレームである。フォトフレーム54にはディスプレイが設けられており、ネットワーク51を介して送信されてきた画像を受信し、表示することが可能とされている。
【0055】
図8の通信システムにおいては、笑顔の回数を表すメッセージをSNSサイトに投稿する機能、所定の期間毎の笑顔の回数を一覧表示する機能、および、笑顔の画像をフォトフレーム54に送信する機能が実現される。各機能の詳細については後述する。
【0056】
図9は、図8の情報処理装置1の構成例を示すブロック図である。図9に示す構成のうち、図6に示す構成と同じ構成には同じ符号を付してある。重複する説明については適宜省略する。
【0057】
情報処理装置1は、撮影部31、認識部32、制御部33、カウント部61、表示データ生成部62、送信部63、および画像管理部64から構成される。
【0058】
撮影部31は、撮影によって得られた画像データを出力する。撮影部31から出力された画像データは認識部32と画像管理部64に供給される。
【0059】
認識部32は、撮影部31により撮影された画像を解析し、ユーザの表情を認識する。認識部32は、認識結果を表す情報と笑顔の度合いを表す情報を制御部33、カウント部61、および画像管理部64に出力する。
【0060】
カウント部61は、認識部32から供給された情報に基づいて、ユーザの表情が笑顔であると判定した場合、笑顔の回数を1だけインクリメントし、笑顔の回数を表す情報をメモリに記憶させて管理する。カウント部61は、笑顔の回数を表すメッセージをSNSサイトに投稿する場合、1日などの所定の期間の笑顔の回数が閾値以上になったタイミングで、笑顔の回数を表す情報を表示データ生成部62に出力する。
【0061】
また、カウント部61は、笑顔の回数を一覧表示する場合、1日、1週間、1ヶ月などの所定の期間が経過したときに、笑顔の回数を表す情報を送信部63に出力する。以下、カウント対象となる期間が1日である場合について説明する。
【0062】
表示データ生成部62は、カウント部61によりカウントされた笑顔の回数を表すメッセージを生成し、生成したメッセージのデータを送信部63に出力する。
【0063】
送信部63は、笑顔の回数を表すメッセージをSNSサイトに投稿する場合、ネットワーク51を介してWebサーバ53にアクセスし、表示データ生成部62により生成されたメッセージを送信する。
【0064】
また、送信部63は、笑顔の回数を一覧表示する場合、カウント部61から供給された笑顔の回数を表す情報と、画像管理部64により選択された画像をWebサーバ53に送信する。
【0065】
画像管理部64は、笑顔の回数を一覧表示する場合、撮影部31により撮影された画像のうち、ユーザの笑顔が写っている画像を認識部32による認識結果に基づいて特定し、特定した笑顔の画像をメモリに記憶させて管理する。上述したように、認識部32からは、大笑い、ほほえみなどの、笑顔の度合いを表す情報も供給されてくる。画像管理部64は、笑顔の画像と対応付けて、それぞれの画像に写っている笑顔の度合いを管理する。
【0066】
画像管理部64は、1日が経過したとき、笑顔の度合いが最も高い画像をメモリに記憶させている画像の中から選択して送信部63に出力し、Webサーバ53に送信させる。
【0067】
図10は、Webサーバ53のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0068】
CPU(Central Processing Unit)71、ROM(Read Only Memory)72、RAM(Random Access Memory)73は、バス74により相互に接続されている。
【0069】
バス74には、さらに、入出力インタフェース75が接続されている。入出力インタフェース75には、キーボード、マウスなどよりなる入力部76、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部77が接続される。また、入出力インタフェース75には、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部78、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部79、リムーバブルメディア81を駆動するドライブ80が接続される。
【0070】
図11は、Webサーバ53の機能構成例を示すブロック図である。図11に示す機能部のうちの少なくとも一部は、図10のCPU71により所定のプログラムが実行されることによって実現される。
【0071】
Webサーバ53においては、SNSサイト管理部91、回数管理部92、および表示制御部93が実現される。
【0072】
SNSサイト管理部91はSNSサイトを管理し、ネットワーク51を介してアクセスしてきた機器に対して閲覧させる。SNSサイト管理部91は、ネットワーク51に接続される機器から送信されてきたメッセージを通信部79を制御して取得し、SNSサイトに追加する。
【0073】
回数管理部92は、情報処理装置1において1日にカウントされた笑顔の回数を表す情報と、笑顔の度合いが最も高い画像として情報処理装置1において選択された画像が情報処理装置1から送信されてきたとき、それらの情報を通信部79を制御して取得する。回数管理部92は、取得した情報を例えば情報処理装置1の識別情報と対応付けて記憶部78に記憶させ、管理する。
【0074】
表示制御部93は、笑顔の回数を一覧表示することがネットワーク51に接続される機器から要求された場合、回数管理部92により管理されている情報を取得し、それぞれの日にカウントされた笑顔の回数を例えばカレンダーの画像などを用いて一覧表示させる。また、カレンダーの画像上からある1日が選択されたとき、その日に撮影され、笑顔の度合いが最も高い画像として情報処理装置1から送信されてきた画像を、笑顔の回数の一覧表示を要求してきた機器に送信し、表示させる。
【0075】
[SNSサイトへの投稿]
ここで、図12のフローチャートを参照して、笑顔の回数を表すメッセージをSNSサイトに投稿する情報処理装置1の処理について説明する。
【0076】
ステップS11において、撮影部31は撮影を行う。
【0077】
ステップS12において、認識部32は、撮影部31により撮影された画像を解析し、ユーザの表情を認識する。
【0078】
ステップS13において、制御部33は、認識部32から供給された情報に基づいて、ユーザの表情が笑顔であるか否かを判定する。
【0079】
ユーザの表情が笑顔であるとステップS13において判定した場合、ステップS14において、制御部33は、SmileアイコンをLEDマトリクス部12に表示させるなどしてフィードバックを与える。
【0080】
一方、ユーザの表情が笑顔ではないとステップS13において判定された場合、ステップS11に戻り、以上の処理が繰り返される。ユーザの表情が笑顔ではないと判定された場合、Sadアイコンを表示させるなどしてフィードバックをユーザに与えるようにしてもよい。
【0081】
ステップS14においてSmileアイコンが表示された後、ステップS15において、カウント部61は笑顔の回数をカウントする。
【0082】
ステップS16において、カウント部61は、所定の期間の笑顔の回数が閾値である所定の回数以上になったか否かを判定する。
【0083】
笑顔の回数が閾値の回数以上になったとステップS16において判定された場合、ステップS17において、表示データ生成部62は、カウント部61によりカウントされた笑顔の回数を表すメッセージを生成する。
【0084】
ステップS18において、送信部63は、表示データ生成部62により生成されたメッセージをWebサーバ53に送信し、SNSサイトに投稿する。メッセージが投稿された後、または、ステップS16において笑顔の回数が閾値の回数以上ではないと判定された場合、ステップS11に戻り、以上の処理が繰り返される。
【0085】
送信部63から送信された情報はWebサーバ53のSNSサイト管理部91により取得され、SNSサイトに掲載される。
【0086】
図13はSNSサイトの画面の例を示す図である。図13の画面は、ブラウザ機能を利用してPC52から、または携帯電話機などの他の機器からWebサーバ53にアクセスしたときに表示される。
【0087】
図13のSNSサイトの画面においては、各機器から投稿されたメッセージが時系列順に表示されるようになされており、最新の投稿である投稿#1、投稿#1の前に投稿された投稿#2、投稿#2の前に投稿された投稿#3が表示されている。投稿#3は情報処理装置1から投稿されたメッセージであり、1日にカウントした笑顔の回数が6回であることを表す。図13の例においては笑顔の回数が笑顔を表す画像の数により表されている。投稿#3として示す「今日は○○○○○○回ほほえむことができました。」(○は笑顔を表す画像)が、表示データ生成部62により生成されたメッセージである。
【0088】
投稿#3を見た情報処理装置1のユーザの友人などが、笑顔の回数をほめたり応援したりするようなメッセージを自身の機器から投稿することにより、友人などによる投稿を確認した情報処理装置1のユーザは、笑顔を積極的に作ろうとさらに意識することができる。図13の投稿#1,#2は、情報処理装置1のユーザの友人などにより投稿された、笑顔の回数をほめたり応援したりするようなメッセージである。また、情報処理装置1のユーザは、友人などとの間で笑顔の回数を共有することができる。
【0089】
[笑顔の回数の一覧表示]
次に、図14のフローチャートを参照して、所定の期間毎の笑顔の回数を一覧表示するための情報処理装置1の処理について説明する。
【0090】
図14のステップS31乃至S35の処理は、図12のステップS11乃至S15の処理と基本的に同様の処理である。ステップS31において、撮影部31は撮影を行う。撮影された画像は、認識部32に供給されるとともに、画像管理部64にも供給される。
【0091】
ステップS32において、認識部32は、撮影部31により撮影された画像を解析し、ユーザの表情を認識する。
【0092】
ステップS33において、制御部33は、認識部32から供給された情報に基づいて、ユーザの表情が笑顔であるか否かを判定する。
【0093】
ユーザの表情が笑顔であるとステップS33において判定した場合、ステップS34において、制御部33は、SmileアイコンをLEDマトリクス部12に表示させるなどしてフィードバックを与える。一方、笑顔ではないとステップS33において判定された場合、ステップS31以降の処理が繰り返される。
【0094】
ステップS35において、カウント部61は笑顔の回数をカウントする。
【0095】
ステップS36において、画像管理部64は、笑顔が写っていると認識された画像を、認識部32により認識された笑顔の度合いを表す情報とともにメモリに記憶させて管理する。
【0096】
ステップS37において、カウント部61は、笑顔の回数のカウント対象となる期間である1日が経過したか否かを判定する。
【0097】
笑顔の回数のカウント対象となる期間が経過したとステップS37において判定された場合、ステップS38において、画像管理部64は、笑顔の度合いが最も高い画像を選択する。
【0098】
ステップS39において、送信部63は、カウント部61によりカウントされた笑顔の回数を表す情報と、画像管理部64により選択された笑顔の画像をWebサーバ53に送信する。
【0099】
笑顔の回数を表す情報と笑顔の画像が送信された後、または、ステップS37において笑顔の回数のカウント対象となる期間が経過していないと判定された場合、ステップS31に戻り、以上の処理が繰り返される。
【0100】
送信部63から送信された情報はWebサーバ53の回数管理部92により取得され、管理される。情報処理装置1のユーザが例えばPC52を操作してWebサーバ53にアクセスし、笑顔の回数の一覧表示を要求した場合、表示制御部93から送信されてきた情報に基づいて、笑顔の回数を一覧表示するカレンダーの画像がPC52のディスプレイに表示される。
【0101】
図15は、Webサーバ53から送信されてきた情報に基づいてPC52のディスプレイに表示されるカレンダーの画像の例を示す図である。
【0102】
図15のカレンダー画像Pは所定の1ヶ月分のカレンダーの画像であり、1日目〜31日目に割り当てられた各欄のうちの1日目〜15日目の欄に、それぞれの日にカウントされた笑顔の回数を表すアイコンが表示されている。カレンダー画像Pは、15日目が経過したときに表示される画像である。
【0103】
図15の例においては、笑顔の回数の範囲に応じて、笑顔の度合いの異なるアイコンが表示される。例えば、7日目の欄に表示されている暗い表情を表すアイコンは、その日にカウントされた笑顔の回数が例えば0〜5回であることを表し、5日目の欄に表示されている笑顔を表すアイコンは、その日にカウントされた笑顔の回数が例えば6〜10回であることを表す。1日目の欄に表示されている大笑いを表すアイコンは、その日にカウントされた笑顔の回数が例えば11回以上であることを表す。
【0104】
カレンダー画像Pに表示される笑顔の回数を表すアイコンがマウス操作などによって選択された場合、Webサーバ53の表示制御部93は、選択されたアイコンが表示されている日に撮影された画像(写真)の中で笑顔の度合いの最も高い画像として情報処理装置1により選択された画像をPC52に送信し、ディスプレイに表示させる。
【0105】
情報処理装置1のユーザは、カレンダー画像Pに表示されるアイコンの種類から毎日の笑顔の回数を確認することができ、回数が少ない場合には、笑顔を積極的に作ろうと意識することができる。また、情報処理装置1のユーザの友人などが自身の機器を操作してWebサーバ53にアクセスし、カレンダー画像Pを見ることによって、その友人は、情報処理装置1のユーザが笑顔を作っているか、すなわち明るい気分でいるかを確認することができる。
【0106】
なお、以上のようにして笑顔の回数を管理し、一覧表示する機能がPC52に搭載されるようにしてもよい。この場合、PC52には図11の回数管理部92、表示制御部93が設けられ、情報処理装置1から送信されてきた情報に基づいて、笑顔の回数を一覧表示させる処理が行われる。情報処理装置1に回数管理部92、表示制御部93が設けられ、笑顔の回数を情報処理装置1に設けられたLEDマトリクス部12やLCDの表示によって確認することができるようにしてもよい。
【0107】
[フォトフレームへの送信]
フォトフレーム54に対する画像の送信機能について説明する。この場合、図8の情報処理装置1は、撮影画像に写るユーザの表情を認識し、アイコンを表示するなどしてフィードバックをユーザに与える。また、情報処理装置1は、笑顔を認識したとき、認識した笑顔が写っている画像をフォトフレーム54に送信する。
【0108】
情報処理装置1から送信されてきた画像を受信したフォトフレーム54は、受信した画像をディスプレイに表示させる。これにより、例えばフォトフレーム54が情報処理装置1のユーザと異なる人の家に設置されているものである場合、フォトフレーム54のユーザは、情報処理装置1のユーザの笑顔の画像を見ることができる。この機能は、特に、情報処理装置1のユーザが一人暮らしの老人であり、フォトフレーム54のユーザがその子供である場合などに有用であると考えられる。フォトフレーム54のユーザである子供は、情報処理装置1のユーザである親の笑顔を確認することができる。
【0109】
<第3の実施の形態>
ユーザが何か行動をとるときに笑顔を要求する機能である笑顔ゲートウエイ機能について説明する。
【0110】
図16に示すように、情報処理装置1は、制御対象となる機器である制御対象機器101に有線、または無線によって電気的に接続される。制御対象機器101が冷蔵庫である場合について説明する。
【0111】
図17は、情報処理装置1が取り付けられた冷蔵庫の外観を示す図である。
【0112】
図17の冷蔵庫111は扉111Aと本体111Bから構成される。扉111Aは、扉111Aの右側面に設けられるヒンジ(不図示)によって開閉可能に本体111Bに取り付けられている。扉111Aの表面左側には取っ手121が設けられる。扉111Aを開ける動作は、取っ手121を例えば右手で握り、白抜き矢印で示すように手前に引く動作になる。
【0113】
扉111Aの表面であって、取っ手121の上方の位置には、筐体の正面が冷蔵庫111の前方を向くように情報処理装置1が取り付けられる。扉111Aの左側面には、電子錠122を構成する部材122Aが設けられ、本体111Bの左側面には、部材122Aと対になって電子錠122を構成する部材122Bが設けられる。部材122Aと部材122Bは、扉111Aを閉めたときに互いに隣接する位置に設けられる。
【0114】
電子錠122は、破線で示すように情報処理装置1に接続され、情報処理装置1から供給される制御信号に従って、扉111Aの施錠状態または解錠状態を切り替える。電子錠122が施錠状態にあるとき、ユーザは扉111Aを開けることができず、解錠状態にあるとき扉111Aを開けることが可能となる。
【0115】
このような状態で冷蔵庫111に取り付けられた情報処理装置1は、図1の情報処理装置1と同様に、画像を撮影してユーザの表情を認識し、アイコンを表示したりして表情に応じたフィードバックをユーザに与える。
【0116】
また、情報処理装置1は、ユーザの表情が笑顔であると認識した場合、解錠状態にすることを指示する制御信号を電子錠122に出力し、扉111Aを開け、冷蔵庫111を使用することをユーザに許可する。また、情報処理装置1は、電子錠122の状態を解錠状態とした場合、ユーザが扉111Aを閉めて冷蔵庫111の使用を終えたときに、施錠状態にすることを指示する制御信号を電子錠122に出力し、扉111Aを開けることを禁止する。
【0117】
すなわち、ユーザは、冷蔵庫111の扉111Aを開ける、すなわち冷蔵庫111を使用するためには笑顔を作る必要がある。このように、冷蔵庫111を使用するといった日常の動作に笑顔を要求し、笑顔をいわば強制することによって、情報処理装置1は、日頃から笑顔を作る意識をユーザに持たせることが可能になる。
【0118】
ここで、図18のフローチャートを参照して、冷蔵庫111の使用の許可、不許可を制御する情報処理装置1の処理について説明する。なお、図17の情報処理装置1は、図6または図10の構成と同じ構成を有する。
【0119】
ステップS51において、撮影部31は撮影を行う。
【0120】
ステップS52において、認識部32は、撮影部31により撮影された画像を解析し、ユーザの表情を認識する。
【0121】
ステップS53において、制御部33は、認識部32から供給された情報に基づいて、ユーザの表情が笑顔であるか否かを判定する。
【0122】
ユーザの表情が笑顔であるとステップS53において判定した場合、ステップS54において、制御部33は、SmileアイコンをLEDマトリクス部12に表示させるなどしてフィードバックを与える。
【0123】
ステップS55において、制御部33は、制御信号を電子錠122に出力し、扉111Aを解錠状態にする。これにより、ユーザは扉111Aを開け、冷蔵庫111の中から食品などを取り出すことが可能になる。
【0124】
一方、ユーザの表情が笑顔ではないとステップS53において判定した場合、ステップS56において、制御部33は、例えば冷蔵庫111の前にユーザがいることが検出されてから一定時間が経過したか否かを判定する。冷蔵庫111の前にユーザがいるか否かは、例えば撮影画像に基づいて認識部32により認識される。
【0125】
一定時間が経過したとステップS56において判定した場合も同様に、ステップS55において、制御部33は制御信号を電子錠122に出力し、扉111Aを解錠状態にする。この例においては、冷蔵庫111の前にユーザがいることが検出されてから一定時間が経過した場合に笑顔を作らないでも扉111Aを開けることが可能とされているが、笑顔を作らない限り開けることを許可しないようにしてもよい。
【0126】
ステップS55において扉111Aを解錠状態にした後、ステップS57において、制御部33は、ユーザが扉111Aを閉めて冷蔵庫111から離れたか否かを判定し、冷蔵庫111から離れたと判定するまで待機する。例えば、扉111Aを閉めたことが検出された場合、ユーザが冷蔵庫111から離れたとして判定される。
【0127】
ユーザが冷蔵庫111から離れたとステップS57において判定した場合、ステップS58において、制御部33は制御信号を電子錠122に出力し、扉111Aを施錠状態にする。扉111Aが施錠状態になった後、またはステップS56において一定時間が経過していないと判定された場合、ステップS51に戻り、以上の処理が繰り返される。ユーザの表情が笑顔ではないとステップS53において判定された場合、SadアイコンをLEDマトリクス部12に表示させるなどしてフィードバックをユーザに与えるようにしてもよい。
【0128】
以上の処理により、情報処理装置1は、ユーザに笑顔をいわば強制させることができ、笑顔を作る意識をユーザに持たせることが可能になる。
【0129】
以上においては、制御対象の機器が冷蔵庫111であるものとしたが、日常生活においてユーザが使う様々な物に対するアクセス(許可/不許可)を制御することも可能である。
【0130】
例えば、建物内の扉に取り付けられた電子錠を制御対象の機器とし、扉を開くことの許可、不許可を制御することによって、笑顔にならなければ部屋に入ることができないといった軽い負荷をユーザに与え、笑顔を意識させることができる。また、IHクッキングヒータを制御対象の機器とし、IHクッキングヒータを使用することの許可、不許可を制御することによって、笑顔にならなければお湯を沸かすことができないといった軽い負荷をユーザに与え、笑顔を意識させることができる。
【0131】
さらに、テレビジョン受像機を制御対象の機器とし、テレビジョン受像機を使用することの許可、不許可を制御することによって、笑顔にならなければテレビ番組を視聴することができないといった軽い負荷をユーザに与え、笑顔を意識させることができる。自動車のエンジンを制御対象の機器とし、笑顔にならなければエンジンをかけることができない機能、PCを制御対象の機器として笑顔にならなければPCを起動させることができない機能といったように、笑顔をアクセスの条件とする各種の機能を実現することが可能である。
【0132】
[変形例等]
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウェアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、汎用のパーソナルコンピュータなどにインストールされる。
【0133】
インストールされるプログラムは、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disc)等)や半導体メモリなどよりなる図10のリムーバブルメディア81に記録して提供される。また、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供されるようにしてもよい。プログラムは、ROM72や記憶部78に、あらかじめインストールしておくことができる。
【0134】
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
【0135】
本技術の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本技術の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【0136】
なお、本技術は、以下のような構成もとることができる。
(1)
撮影された画像に写るユーザの顔の表情を認識する認識部と、
前記認識部により認識された表情が特定の表情である場合、前記ユーザによる機器の使用を許可するように前記機器を制御する制御部と
を備える情報処理装置。
(2)
前記ユーザの画像を撮影する撮影部をさらに備え、
前記認識部は、前記撮影部により撮影された前記画像に写る前記ユーザの顔の表情を認識する
前記(1)に記載の情報処理装置。
(3)
前記特定の表情は笑顔である
前記(1)または(2)に記載の情報処理装置。
(4)
前記認識部により前記特定の表情が認識された場合、前記特定の表情を表す情報を出力し、前記認識部により前記特定の表情ではない表情が認識された場合、前記特定の表情と異なる他の表情を表す情報を出力する出力部をさらに備える
前記(1)、(2)、または(3)に記載の情報処理装置。
(5)
前記制御部は、前記ユーザが前記機器の使用を終えた場合、前記ユーザによる前記機器の使用を不許可とするように前記機器を制御する
前記(1)乃至(4)のいずれかに記載の情報処理装置。
【符号の説明】
【0137】
1 情報処理装置, 11 レンズ, 12 LEDマトリクス部, 31 撮影部, 32 認識部, 33 制御部, 61 カウント部, 62 表示データ生成部, 63 画像管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影された画像に写るユーザの顔の表情を認識する認識部と、
前記認識部により認識された表情が特定の表情である場合、前記ユーザによる機器の使用を許可するように前記機器を制御する制御部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記ユーザの画像を撮影する撮影部をさらに備え、
前記認識部は、前記撮影部により撮影された前記画像に写る前記ユーザの顔の表情を認識する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記特定の表情は笑顔である
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記認識部により前記特定の表情が認識された場合、前記特定の表情を表す情報を出力し、前記認識部により前記特定の表情ではない表情が認識された場合、前記特定の表情と異なる他の表情を表す情報を出力する出力部をさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記ユーザが前記機器の使用を終えた場合、前記ユーザによる前記機器の使用を不許可とするように前記機器を制御する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
撮影された画像に写るユーザの顔の表情を認識し、
認識した表情が特定の表情である場合、前記ユーザによる機器の使用を許可するように前記機器を制御する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項7】
撮影された画像に写るユーザの顔の表情を認識し、
認識した表情が特定の表情である場合、前記ユーザによる機器の使用を許可するように前記機器を制御する
ステップを含む処理をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−169777(P2012−169777A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−27680(P2011−27680)
【出願日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】