説明

情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム

【課題】位置情報と楽曲等のコンテンツとの関連付けを行い、実際に過去にコンテンツを再生していた場所で、再び同じコンテンツを再生する等の、ユーザの望むコンテンツを再生する。
【解決手段】車載情報処理装置10は、再生した楽曲の楽曲情報と、当該楽曲の再生時に現在地検出部18により検出した位置情報と、当該楽曲を再生した再生日時情報と、撮影日時情報を有した画像情報と、関連付けて記憶部19に記憶する。そして、画像再生時、当該画像の画像情報に関連付けられた位置情報を表示部14に表示し、当該画像情報に関連付けられた楽曲情報の楽曲を再生する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、DAP(Digital Audio Player)等において扱われる楽曲データ、カーナビゲーション装置等において扱われる位置情報、デジタルカメラ等において扱われる画像データはそれぞれ関連付けられておらず、各機器は単独で動作していた。
【0003】
しかし、近年、位置情報と画像データとを関連付ける技術が開示されている。具体的には、画像の撮影場所としての位置情報と画像とを関連付け、画像を表示するときに、撮影場所に関連する楽曲を再生する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−135895号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1の技術は、画像表示時に、当該画像の撮影場所に関連する楽曲(例えば、その土地(撮影場所)にちなんだ曲名を持つ楽曲)を再生する技術であり、当該画像の撮影を行った場所で実際に再生していた楽曲が再生されるとは限らない。
【0006】
また、例えばドライブ中に、過去に通過した地点を再び通過した際、過去にその地点で再生していた楽曲と同じ楽曲を自動で再生する技術はない。
【0007】
本発明は、上述したような課題に鑑みて為されたものであり、その目的とするところは、位置情報と楽曲等のコンテンツとの関連付けを行い、実際に過去にコンテンツを再生していた場所で、再び同じコンテンツを再生する等の、ユーザの望むコンテンツを再生する情報処理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の情報処理装置は、
自機の現在地を検出して位置情報を出力する現在地検出手段と、
楽曲を再生する楽曲再生手段と、
画像を再生する画像再生手段と、
所定の位置を通過した日時を示す通過日時情報と、その前記所定の位置を示す位置情報とを関連付けた位置時間情報テーブル、及び、楽曲を特定するための楽曲情報と、当該楽曲の再生時における位置情報とが関連付けられた楽曲情報テーブル、を記憶する記憶手段と、
外部から撮影日時情報を有した画像情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により画像情報が取得された後に、前記位置時間情報テーブルを参照して、その取得された画像情報の前記撮影日時情報に一致する通過日時情報があるか否かを判定し、一致する通過日時情報があった場合、その一致した通過日時情報に関連付けられている位置情報を、取得された前記画像情報に関連付ける制御手段と、
を備え、
前記記憶手段は、取得された前記画像情報と、前記制御手段によって関連付けられた位置情報とが関連付けられた画像情報テーブルを更に記憶し、
前記制御部は、
前記画像再生手段による画像再生時、当該画像の画像情報に関連付けられた位置情報を前記画像再生手段に再生させ、且つ/又は、当該画像情報に関連付けられた楽曲情報の楽曲を前記楽曲再生手段に再生させる。
【0009】
請求項2に記載の情報処理装置は、
自機の現在地を検出する現在地検出手段と、
楽曲を再生する楽曲再生手段と、
画像を再生する画像再生手段と、
所定の位置を通過した日時を示す通過日時情報と、その前記所定の位置を示す位置情報とを関連付けた位置時間情報テーブル、及び、楽曲を特定するための楽曲情報と、当該楽曲の再生時における位置情報とが関連付けられた楽曲情報テーブル、を記憶する記憶手段と、
外部から撮影日時情報を有した画像情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により画像情報が取得された後に、前記位置時間情報テーブルを参照して、その取得された画像情報の前記撮影日時情報に一致する通過日時情報があるか否かを判定し、一致する通過日時情報があった場合、その一致した通過日時情報に関連付けられている位置情報を、取得された前記画像情報に関連付ける制御手段と、
を備え、
前記記憶手段は、取得された前記画像情報と、前記制御手段によって関連付けられた位置情報とが関連付けられた画像情報テーブルを更に記憶し、
前記制御部は、
前記楽曲再生手段による楽曲再生時、当該楽曲の楽曲情報に関連付けられた位置情報を前記画像再生手段に再生させ、且つ/又は、当該楽曲情報に関連付けられた位置情報と一致する位置情報に関連付けられた画像情報の画像を前記画像再生手段に再生させる。
【0010】
請求項3に記載の情報処理装置は、請求項1又は2に記載の発明において、
前記楽曲再生手段は、前記情報処理装置に接続される外部の楽曲再生機器である。
【0011】
請求項4に記載の情報処理装置は、
日時情報と関連付けられた情報を外部から取得する取得手段と、
前記取得手段によって日時情報を有した情報が取得された後に、日時情報と位置情報とを関連付けて記憶している記憶手段を参照して、前記取得手段によって取得された情報における日時情報に一致する日時情報があるか否かを判定し、一致する日時情報があった場合、その一致した日時情報に関連付けられている位置情報を、前記取得手段によって取得された情報に関連付ける制御部と、
を備える。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の発明において、
前記記憶手段が記憶している前記日時情報は、所定の位置を通過した日時を示す通過日時情報であり、前記記憶手段が記憶している前記位置情報は、その前記所定の位置を示す位置情報である。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の発明において、
前記通過日時情報は、前記情報処理装置が所定の位置を通過したときの日時を示す通過日時情報である。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項4〜6のいずれか1項に記載の発明において、
前記取得手段が取得する情報は画像情報であり、その画像情報に関連付けられた前記日時情報は撮影日時情報である。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、位置情報と楽曲等のコンテンツとの関連付けを行い、実際に過去にコンテンツを再生していた場所で、再び同じコンテンツを再生する等の、ユーザの望むコンテンツを再生する情報処理装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】車載情報処理装置のブロック図である。
【図2】位置時間情報テーブルのデータ構成図である。
【図3】楽曲ファイルデータベースのデータ構成図である。
【図4】楽曲情報テーブルのデータ構成図である。
【図5】画像ファイルデータベースのデータ構成図である。
【図6】画像情報テーブルのデータ構成図である。
【図7】デジカメ内画像ファイルデータベースのデータ構成図である。
【図8】デジカメ内画像情報テーブルのデータ構成図である。
【図9】楽曲通常再生処理のフローチャート図である。
【図10】楽曲自動再生処理のフローチャート図である。
【図11】画像取得処理のフローチャート図である。
【図12】画像連動表示処理のフローチャート図である。
【図13】楽曲連動再生処理のフローチャート図である。
【図14】DAPを外部接続する車載情報処理装置のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明に係る情報処理装置の一実施形態について説明する。本実施形態において、情報処理装置を車両に搭載される車載情報処理装置として適用した場合について説明する。
【0018】
[車載情報処理装置の構成]
図1に、車載情報処理装置10の機能構成を示す。車載情報処理装置10は、車両に搭載されて当該車両の走行案内のための各処理を行う。また、車載情報処理装置10は、楽曲や画像の再生を行う。
図1に示すように、車載情報処理装置10は、制御部11、ROM12、操作部13、表示部14、音声出力部15、通信部16、I/F部17、現在地検出部18、記憶部19を備えて構成されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成されている。制御部11は、ROM(Read Only Memory)12に記憶されている各種制御プログラムを読み出し、当該制御プログラムとの協働により演算、制御を行う。
【0019】
例えば、制御部11は経路探索用のプログラムとの協働により、現在地検出部18から取得した現在地の情報及び記憶部19に記憶された地図情報等に基づいて自車の現在地から目的地までの案内経路を算出する。また、その案内経路への誘導を行うため、表示部14による案内画面の表示制御や音声出力部15等によるガイド音声の出力制御を行う。
【0020】
また、制御部11は楽曲再生用のプログラムとの協働により、音声出力部15による記憶部19に記憶された楽曲データの再生制御を行う。尚、当該楽曲データの再生制御として、楽曲通常再生処理、楽曲自動再生処理等がある。これらの処理についての詳細は後述する。
【0021】
また、制御部11は画像再生用のプログラムとの協働により、表示部14による記憶部19に記憶された画像データの再生制御を行う。
【0022】
また、制御部11は画像楽曲再生用のプログラムとの協働により、表示部14による記憶部19に記憶された画像データの再生と、音声出力部15による記憶部19に記憶された楽曲データの再生との連動制御を行う。尚、当該連動制御として、画像連動表示処理、楽曲連動再生処理等がある。これらの処理についての詳細は後述する。
【0023】
また、制御部11は外部情報取得用のプログラムとの協働により、外部記憶媒体20からI/F部17を介した各種データの取得制御を行う。尚、当該取得制御として、画像取得処理等がある。画像取得処理についての詳細は後述する。
【0024】
通信部16は、携帯電話等の通信端末を接続して外部と通信を行う。例えば、通信部16は制御部11の通信制御に従って外部からガイド情報を受信する。ガイド情報とは、案内経路の誘導に際してユーザに提供する情報であり、例えば道路規制情報、渋滞情報、レーン情報(車線の数や右左折の規制等の情報)等をいう。通信部16は、VICS(登録商標)(Vehicle Information and Communication System)センターや他車との通信によりこれら道路規制情報等を受信する。
【0025】
操作部13は、操作キーの他、リモートコントローラ、表示部14と一体に構成されるタッチパネル等を備え、これらの操作に応じた操作信号を生成して制御部11に出力する。
【0026】
現在地検出部18は、GPS(Global Positioning System)アンテナ、角度センサ、方位センサ、距離センサ等の各種センサを備え、これらセンサによる検出結果に基づいて自車の現在地を検出する。GPSアンテナは、GPS衛星から送信されるGPS信号を検出する。また、角度センサは移動方向の変化量を示す車の角速度(単位時間当たりの水平方向への回転速度)を検出し、方位センサは地磁気の検出を行い、車両の絶対方位を検出する。距離センサは、車輪の回転に応じた単位走行距離毎のパルス信号を検出する。現在地検出部18は、これらセンサから取得した各検出結果に基づいて車両の現在地を示す位置情報(緯度、経度の情報等)を生成し、制御部11に出力する。
【0027】
ROM12は、不揮発性の半導体メモリ等により構成され、制御部11により実行される制御プログラム、プログラムの実行に必要なデータ等を記憶する。
【0028】
表示部14は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、制御部11から入力される表示信号の指示に従って、記憶部19に記憶されている画像データに基づいた画像の表示、自車の現在地から目的地までの誘導を行うための案内画面の表示等を行う。
【0029】
音声出力部15は、制御部11から入力される出力信号の指示に従って、記憶部19に記憶されている楽曲データに基づく楽曲や自車の現在地から目的地までの誘導を行うためのガイド音声等をD/A変換した後、出力する。
【0030】
I/F部17は、外部機器とのデータの送受信を行うためのインターフェース部である。I/F部17は、USB(Universal Serial Bus)等の有線の通信規格を用いた構成としてもよいし、ブルートゥース(Bluetooth)(登録商標)等の無線の通信規格を用いた構成としてもよい。
【0031】
記憶部19は、ハードディスク等の記憶装置であり、地図情報、位置時間情報テーブル191、楽曲ファイルデータベース192、楽曲情報テーブル193、画像ファイルデータベース194、画像情報テーブル195等を記憶する。
【0032】
位置時間情報テーブル191は、現在地検出部18により検出された位置情報に、当該位置を通過した日時(以下、通過日時と称す)を対応させたデータテーブルである。図2に位置時間情報テーブル191のデータ構成を示す。ここで、位置情報とは、緯度と経度から成る情報である。尚、位置情報は、緯度と経度から成る情報に限定されるものではなく、例えば、住所等の情報にしてもよい。制御部11は、当該位置時間情報テーブル191に位置情報と通過日時とを蓄積記憶させる。
【0033】
楽曲ファイルデータベース192は、楽曲データに当該楽曲データのファイル名である楽曲ファイル名を対応させたデータベースである。図3に楽曲ファイルデータベース192のデータ構成を示す。制御部11は、当該楽曲ファイルデータベース192に記憶されている楽曲データを読み出し、音声出力部15に楽曲を出力させる。
【0034】
制御部11は、図示しないCDメカ部に格納されたCDメディアから楽曲ファイル名と楽曲データとを取得し、楽曲ファイルデータベース192に各情報を記憶させる。尚、制御部11は、I/F部17を介して外部記憶媒体20に記憶された楽曲ファイル名と楽曲データを取得し、楽曲ファイルデータベース192に各情報を記憶させるとしてもよい。
【0035】
制御部11は、当該楽曲ファイルデータベース192に記憶されている楽曲ファイル名を再生リストとして表示部14に表示させる。ユーザは、当該再生リストを参照して、聞きたい楽曲を選択したり、現在の再生している曲のファイル名を認識したりする。
【0036】
楽曲情報テーブル193は、位置情報と再生日時と楽曲ファイル名とを関連付けたデータテーブルである。図4に楽曲情報テーブル193のデータ構成を示す。制御部11は、再生した楽曲と、当該楽曲が再生された再生日時と、当該楽曲の再生時に現在地検出部18により検出された位置情報とを関連付けて、当該楽曲情報テーブル193にこの関連付けた各データを蓄積記憶させる。尚、「再生日時」とは、楽曲の再生開始時刻でもよいし、楽曲の再生終了時刻でもよい。
【0037】
画像ファイルデータベース194は、画像データに当該画像データのファイル名である画像ファイル名を対応させたデータベースである。図5に画像ファイルデータベース194のデータ構成を示す。制御部11は、当該画像ファイルデータベース194に記憶されている画像データを読み出し、表示部14に画像を表示させる。
【0038】
画像情報テーブル195は、位置情報と撮影日時と画像ファイル名とを関連付けたテーブルである。図6に画像情報テーブル195のデータ構成を示す。撮影日時とは、関連付けられた画像ファイル名の画像が撮影された日時である。
【0039】
制御部11は、車載情報処理装置10の起動時、位置時間情報テーブル191、楽曲ファイルデータベース192の楽曲ファイル名一覧、楽曲情報テーブル193、画像情報テーブル195をRAMに読み込む。
【0040】
そして、制御部11は、RAM内に読み込んだ各テーブルや楽曲ファイル名一覧と、記憶部19内に記憶されている各テーブルや楽曲ファイル名一覧と、の間で整合性をとる。具体的に、制御部11は、RAM内に読み込んだ各テーブルや楽曲ファイル名一覧のデータの更新を行うと、それに対応する記憶部19内に記憶されている各テーブルや楽曲ファイル名一覧のデータの更新も同時に行う。
【0041】
[外部記憶媒体の構成]
外部記憶媒体20は、車載情報処理装置10のI/F部17と接続される。当該外部記憶媒体20はUSBメモリであってもよいし、デジタルカメラ(以下、デジカメと称す)内の記憶部であってもよい。外部記憶媒体20は、デジカメ内画像ファイルデータベース201、デジカメ内画像情報テーブル202等を記憶する。
【0042】
デジカメ内画像ファイルデータベース201は、画像データに当該画像データのファイル名である画像ファイル名を対応させたデータベースである。図7にデジカメ内画像ファイルデータベース201のデータ構成を示す。このデジカメ内画像ファイルデータベース201は、デジカメにおいて作成され、当該外部記憶媒体20に記憶される。
【0043】
デジカメ内画像情報テーブル202は、撮影日時と画像ファイル名とを関連付けたデータテーブルである。図8にデジカメ内画像情報テーブル202のデータ構成を示す。このデジカメ内画像情報テーブル202は、デジカメにおいて作成され、当該外部記憶媒体20に記憶される。
【0044】
当該デジカメ内画像情報テーブル202の撮影日時は、当該撮影日時に対応する画像ファイル名の画像が撮影された日時である。尚、デジカメ内画像ファイルデータベース201内の画像ファイル名と、デジカメ内画像情報テーブル202内の画像ファイル名とは、1対1に対応している。
【0045】
制御部11は、I/F部17を介して外部記憶媒体20に記憶されたデジカメ内画像ファイルデータベース201を取得して、当該データベース内のデータを画像ファイルデータベース194に保存する。
【0046】
また、制御部11は、I/F部17を介して外部記憶媒体20に記憶されたデジカメ内画像情報テーブル202を取得して、当該テーブル内のデータを画像情報テーブル195に保存する。この際、デジカメ内画像情報テーブル202から画像情報テーブル195に新たに追加された画像ファイル名に対応する位置情報の値は「Unknown」となる。
【0047】
[車載情報処理装置の具体的な動作]
次に、車載情報処理装置10の動作について説明する。
【0048】
[楽曲通常再生処理]
図9は、車載情報処理装置10において制御部11が実行する楽曲通常再生処理を示すフローチャートである。楽曲通常再生処理は、ユーザ操作による操作部13からの操作信号に基づいて開始される。
【0049】
図9に示すように、制御部11は再生する楽曲データ(1曲分)を記憶部19に記憶されている楽曲ファイルデータベース192から読み出す(ステップS1)。そして、制御部11は、読み出した楽曲データに基づいて、音声出力部15に楽曲を再生させる(ステップS2、ステップS3;No)。
【0050】
制御部11は、1曲分の楽曲の再生が終了したと判定すると(ステップS3;Yes)、再生した楽曲の楽曲ファイル名と、当該楽曲を再生した再生日時と、当該楽曲の再生時に現在地検出部18により検出された位置情報とを関連付けた楽曲関連付け情報を生成する関連付け処理を行う(ステップS4)。
【0051】
そして、制御部11は、当該楽曲関連付け情報を楽曲情報テーブル193に追加する(ステップS5)。そして、制御部11は、次に再生する楽曲データがあるか判定する(ステップS6)。制御部11は、操作部13からの楽曲通常再生処理の終了を示す操作信号に基づいて、次に再生する楽曲データの有無を判定してもよいし、RAMに読み込まれている楽曲ファイル名の一覧を参照して、次に再生する楽曲データの有無を判定してもよい。
【0052】
次に再生する楽曲データがない場合(ステップS6;No)、制御部11は、楽曲通常再生処理を終了する。また、次に再生する楽曲データがある場合(ステップS6;Yes)、制御部11は、次に再生する楽曲データ(1曲分)を記憶部19に記憶されている楽曲ファイルデータベース192から読み出す(ステップS1)。
【0053】
このようにして、制御部11は、楽曲情報テーブル193に、再生した楽曲の楽曲ファイル名と、当該楽曲を再生した再生日時と、当該楽曲の再生時に現在地検出部18により検出された位置情報と、を蓄積していく。
【0054】
[楽曲自動再生処理]
図10は、車載情報処理装置10において制御部11が実行する楽曲自動再生処理を示すフローチャートである。楽曲自動再生処理は、ユーザ操作による操作部13からの操作信号に基づいて開始される。
【0055】
図10に示すように、制御部11は、現在地検出部18により検出された現在の位置情報と楽曲情報テーブル193内の位置情報とを照合し(ステップS101)、一致する位置情報があるか否かを判定する(ステップS102)。尚、ここでの「一致する位置情報」とは、完全一致に限らず、例えば、距離の差が1km以内であれば「一致する」としてもよい。
【0056】
判定の結果、一致する位置情報がない場合(ステップS102;No)、制御部11は、再び、現在地検出部18により検出された現在の位置情報と楽曲情報テーブル193内の位置情報とを照合する(ステップS101)。
【0057】
照合の結果、一致する位置情報がある場合(ステップS102;Yes)、制御部11は、一致する位置情報に対応する楽曲ファイル名の楽曲データ(1曲分)を、記憶部19に記憶されている楽曲ファイルデータベース192から読み出す(ステップS103)。
【0058】
そして、制御部11は、読み出した楽曲データに基づいて、音声出力部15に楽曲を再生させる(ステップS104、ステップS105;No)。
【0059】
制御部11は、1曲分の楽曲の再生が終了したと判定すると(ステップS105;Yes)、楽曲自動再生処理を終了するか否かを判定する(ステップS106)。制御部11は、操作部13からの楽曲自動再生処理の終了を示す操作信号に基づいて終了の判定を行ってもよいし、操作部13からの操作信号に基づいて、楽曲自動再生処理の再生時間を設定し、当該設定された再生時間と実際の再生時間との比較によって終了の判定を行ってもよい。
【0060】
判定の結果、楽曲自動再生処理を終了する場合(ステップS106;Yes)、制御部11は、楽曲自動再生処理を終了する。また、楽曲自動再生処理を終了しない場合(ステップS106;No)、制御部11は、再び、現在地検出部18により検出された現在の位置情報と楽曲情報テーブル193内の位置情報とを照合する(ステップS101)。
【0061】
この自動楽曲再生処理によって、ドライブ中に、過去に通過した地点を再び通過した際、過去にその地点で再生していた楽曲と同じ楽曲を自動で再生する事ができる。そのため、車両の運転者等のユーザは、旅行先等で大変懐かしく感じる楽曲を聴くことができる。
【0062】
[画像取得処理]
図11は、車載情報処理装置10において制御部11が実行する画像取得処理を示すフローチャートである。画像取得処理は、外部記憶媒体20がI/F部17に接続されたときに開始される。
【0063】
図11に示すように、外部記憶媒体20がI/F部17に接続されると、制御部11は、外部記憶媒体20からデジカメ内画像ファイルデータベース201を取得し(ステップS201)、当該データベース内のデータを記憶部19に記憶されている画像ファイルデータベース194に保存する(ステップS202)。
【0064】
そして、制御部11は、外部記憶媒体20からデジカメ内画像情報テーブル202を取得し(ステップS203)、当該テーブル内のデータを画像情報テーブル195に保存する(ステップS204)。この際、デジカメ内画像情報テーブル202から画像情報テーブル195に新たに追加された画像ファイル名に対応する位置情報の値は「Unknown」となる。
【0065】
そして、制御部11は、画像情報テーブル195内の新たに追加された1つの画像ファイル名に対応する撮影日時と位置時間情報テーブル191内の全ての通過日時とを照合し(ステップS205)、一致する日時情報(通過日時)があるか否かを判定する(ステップS206)。尚、ここでの「一致する日時情報」とは、完全一致に限らず、例えば、時間差が一時間以内であれば「一致する」としてもよい。
【0066】
照合の結果、位置時間情報テーブル191内に、一致する日時情報(通過日時)がない場合(ステップS206;No)、画像情報テーブル195内の新たに追加された全ての画像ファイル名に対応する撮影日時の照合が済んだか判定する(ステップS208)。
【0067】
ステップS205における照合の結果、位置時間情報テーブル191内に、一致する日時情報(通過日時)がある場合(ステップS206;Yes)、制御部11は、画像情報テーブル195内の照合対象となっている日時情報(撮影日時)に対応する位置情報の値を、位置時間情報テーブル191内の当該一致する日時情報(通過日時)に対応する位置情報の値に上書きする(ステップS207)。つまり、画像情報テーブル195内の位置情報の値が「Unknown」から位置時間情報テーブル191内の対応する位置情報の値に上書きされる。
【0068】
そして、制御部11は、画像情報テーブル195内の新たに追加された全ての画像ファイル名に対応する撮影日時の照合が済んだか判定する(ステップS208)。
【0069】
制御部11は、全撮影日時の照合が済んだと判定すると(ステップS208;Yes)、画像取得処理を終了する。また、全撮影日時の照合が済んでいないと判定すると(ステップS208;No)、制御部11は、再び、画像情報テーブル195内の新たに追加された1つの画像ファイル名に対応する撮影日時と位置時間情報テーブル191内の全ての通過日時とを照合する(ステップS205)。この際、前回照合対象となった画像の撮影日時とは別の画像の撮影日時が照合対象となる。
【0070】
[画像連動表示処理]
図12は、車載情報処理装置10において制御部11が実行する画像連動表示処理を示すフローチャートである。画像連動表示処理は、ユーザ操作による操作部13からの操作信号に基づいて開始される。
【0071】
図12に示すように、制御部11は、再生する画像データ(1枚分)を記憶部19に記憶されている画像ファイルデータベース194から読み出す(ステップS301)。そして、制御部11は、読み出した画像データに基づいて、表示部14に画像を表示させる。同時に、制御部11は、画像情報テーブル195内の、読み出した画像データの画像ファイル名に対応する位置情報と撮影日時とを表示部14に表示させる(ステップS302)。
【0072】
次に、制御部11は、表示部14に表示されている位置情報と、楽曲情報テーブル193内の位置情報とを照合する(ステップS303)。
【0073】
照合の結果、一致する位置情報がない場合(ステップS304;No)、制御部11は、次の画像を再生するか否かの判定を行う(ステップS307)。ステップS307についての詳細は後述する。
【0074】
照合の結果、一致する位置情報がある場合(ステップS304;Yes)、制御部11は、一致する位置情報に対応する楽曲ファイル名の楽曲データ(1曲分)を、記憶部19に記憶されている楽曲ファイルデータベース192から読み出す(ステップS305)。
【0075】
そして、制御部11は、読み出した楽曲データに基づいて、音声出力部15に楽曲を再
生させる(ステップS306)。
【0076】
そして、制御部11は、次の画像を再生するか否かの判定を行う(ステップS307)。制御部11は、操作部13からの次の画像の再生の可否を示す操作信号に基づいて次の写真の再生の可否を判定する。
【0077】
次の写真の再生を行わないと判定した場合(ステップS307;No)、制御部11は、画像連動表示処理を終了する。また、次の写真の再生を行うと判定した場合(ステップS307;Yes)、次に再生する画像データ(一枚分)を記憶部19に記憶されている画像ファイルデータベース194から読み出す(ステップS301)。
【0078】
この画像連動表示処理によって、画像を再生中に、撮影位置と撮影日時が同時に表示される。そして、当時聴いていた楽曲が自動的に流れる。そのため、画像を閲覧するユーザは、画像閲覧の際に、より一層の感動を得ることができる。
【0079】
尚、この画像連動表示処理において、表示部14に表示されている位置情報と、楽曲情報テーブル193内の位置情報とを照合する(ステップS303)としたが、表示部14に表されている撮影日時と、楽曲情報テーブル193内の再生日時とを照合するとしてもよい。
【0080】
[楽曲連動再生処理]
図13は、車載情報処理装置10において制御部11が実行する楽曲連動再生処理を示すフローチャートである。楽曲連動再生処理は、ユーザ操作による操作部13からの操作信号に基づいて開始される。
【0081】
図13に示すように、制御部11は、再生する楽曲データ(1曲分)を記憶部19に記憶されている楽曲ファイルデータベース192から読み出す(ステップS401)。そして、制御部11は、読み出した楽曲データに基づいて、音声出力部15に楽曲を再生させる(ステップS402)。
【0082】
次に、制御部11は、再生される楽曲に対応する位置情報と、画像情報テーブル195内の位置情報とを照合する(ステップS403)。
【0083】
照合の結果、一致する位置情報がない場合(ステップS404;No)、制御部11は、次の楽曲を再生するか否かの判定を行う(ステップS407)。ステップS407についての詳細は後述する。
【0084】
ステップS403における照合の結果、一致する位置情報がある場合(ステップS404;Yes)、制御部11は、一致する位置情報に対応する画像ファイル名の画像データ(1枚分)を、記憶部19に記憶されている画像ファイルデータベース194から読み出す(ステップS405)。
【0085】
そして、制御部11は、読み出した画像データに基づいて、表示部14に画像を表示させる。同時に、制御部11は、画像情報テーブル195内の、読み出した画像データの画像ファイル名に対応する位置情報と撮影日時とを表示部14に表示させる(ステップS406)。
【0086】
そして、制御部11は、次の楽曲を再生するか否かの判定を行う(ステップS407)。制御部11は、操作部13からの次の楽曲の再生の可否を示す操作信号に基づいて次の曲の再生の可否を判定する。
【0087】
次の楽曲の再生を行わないと判定した場合(ステップS407;No)、制御部11は、楽曲連動再生処理を終了する。また、次の楽曲の再生を行うと判定した場合(ステップS407;Yes)、次に再生する楽曲データ(1曲分)を記憶部19に記憶されている楽曲ファイルデータベース192から読み出す(ステップS401)。
【0088】
この楽曲連動再生処理によって、楽曲を再生中に、過去に当該楽曲を再生した際に撮影した画像が自動的に表示される。更に、当該画像の位置情報と撮影日時も同時に表示される。そのため、ユーザは、楽曲を聴く際に、より一層の感動を得ることができる。
【0089】
尚、この楽曲連動再生処理において、再生される楽曲に対応する位置情報と、画像情報テーブル195内の位置情報とを照合する(ステップS403)としたが、再生される楽曲に対応する再生日時と、画像情報テーブル195内の撮影日時とを照合するとしてもよい。
【0090】
尚、本実施形態において、情報処理装置を車載情報処理装置として適用した場合について説明したが、情報処理装置は車載情報処理装置に限定されるものではない。例えば、情報処理装置における記憶部19を、情報処理装置に接続して用いるDAPとしても良く、さらにGPS付きDAPを情報処理装置として適用しても良い。
【0091】
さらに、情報処理装置における、楽曲再生手段及び外部記憶媒体20が各々DAPやデジカメなど、情報処理装置に接続される外部の装置である構成も考えられる。この場合、図14に示すように、DAP22が情報処理装置に接続され、再生した楽曲に関連する位置情報をDAP22に記憶した場合、前記情報処理装置への接続を解除後、DAP22にデジカメ21を接続することによって、楽曲情報と画像情報を対応付け、これら関連付けられた楽曲及び画像をDAP22により再生しても良い。
【0092】
尚、本実施形態において、画像データは、静止画像、動画像、いずれにも適用可能である。
【符号の説明】
【0093】
10 車載情報処理装置
11 制御部
12 ROM
13 操作部
14 表示部
15 音声出力部
16 通信部
17 I/F部
18 現在地検出部
19 記憶部
20 外部記憶媒体
21 デジカメ
22 DAP
191 位置時間情報テーブル
192 楽曲ファイルデータベース
193 楽曲情報テーブル
194 画像ファイルデータベース
195 画像情報テーブル
201 デジカメ内画像ファイルデータベース
202 デジカメ内画像情報テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
位置情報と日時情報とを少なくとも含む第1のデータを参照して、日時情報が関連付けられた第2のデータと、位置情報とを関連付ける制御手段、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記第1のデータは、複数の位置情報と、その複数の位置情報それぞれに関連付けられた複数の日時情報とを少なくとも含む、
ことを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記第2のデータは、取得手段によって取得されたデータである、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記第2のデータは、取得手段によって外部から取得されたデータである、
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記第1のデータにおける日時情報と、前記第2のデータにおける日時情報とを照合し、その照合した結果に基づいて、前記第2のデータと位置情報とを関連付ける、
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第1のデータにおける日時情報と、前記第2のデータにおける日時情報とが一致するか否かを判定し、その判定した結果に基づいて、前記第2のデータと位置情報とを関連付ける、
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記第1のデータにおける日時情報と、前記第2のデータにおける日時情報との時間差が所定時間以内であるか否かを判定し、その判定した結果に基づいて、前記第2のデータと位置情報とを関連付ける、
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第1のデータにおける日時情報は、任意の位置を通過した日時を示す通過日時情報であり、前記第1のデータにおける位置情報は、その通過した任意の位置を示す位置情報である、
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記第1のデータにおける日時情報は、前記情報処理装置が任意の位置を通過した日時を示す通過日時情報であり、前記第1のデータにおける位置情報は、その前記情報処理装置が通過した任意の位置を示す位置情報である、
ことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記第2のデータは画像データであり、
前記第2のデータに関連付けられた日時情報は、撮影日時情報である、
ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項11】
制御手段が、位置情報と日時情報とを少なくとも含む第1のデータを参照して、日時情報が関連付けられた第2のデータと、位置情報とを関連付けるステップ、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
コンピュータに、
位置情報と日時情報とを少なくとも含む第1のデータを参照して、日時情報が関連付けられた第2のデータと、位置情報とを関連付けるステップ、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−54770(P2013−54770A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−254009(P2012−254009)
【出願日】平成24年11月20日(2012.11.20)
【分割の表示】特願2007−126786(P2007−126786)の分割
【原出願日】平成19年5月11日(2007.5.11)
【出願人】(308036402)株式会社JVCケンウッド (1,152)
【Fターム(参考)】