説明

情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記録媒体

【課題】取引対象の選択においてユーザが重視する属性項目を特定する。
【解決手段】情報処理装置は、取引対象の属性値を含む取引対象情報がユーザに閲覧された取引対象のうち該ユーザに選択された取引対象が登録されるリストに登録されている取引対象の取引対象情報の閲覧時刻から、予め設定された時間内に取引対象情報が閲覧された取引対象を抽出する第1抽出手段と、第1抽出手段により抽出された取引対象の中から、リストに登録されていない取引対象を抽出する第2抽出手段と、リストに登録されている取引対象と、第2抽出手段により抽出された取引対象と、の間で設定が異なる属性値に基づいて、取引対象の複数の属性項目のうちユーザが重視する属性項目を特定する特定手段と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザによる取引対象の選択行為の結果に基づいて、取引対象のマーケティングに有用な情報を特定する技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ユーザにより選択された取引対象の情報を登録しておき、登録された情報に基づいて、ユーザが興味を持ちそうな取引対象を特定する技術が知られている。ユーザによる取引対象の選択行為としては、例えば、商品の購入やサービスの予約等、取引対象を購入する行為がある。また、選択行為としては、例えば、取引対象をブックマークやお気に入りに登録する行為がある。興味がありそうな取引対象が特定されると、例えば、特定された取引対象の取り引きがユーザに対して勧められる。
【0003】
例えば、特許文献1には、購買の履歴に基づいて、ユーザが望むコンテンツを特定するための情報検索システムが開示されている。この情報検索システムは、書籍情報と顧客の購買履歴情報とを用いて、顧客プロファイルのキーワード・ベクトルを生成する。顧客プロファイルのキーワード・ベクトルは、顧客が過去に購入した各書籍のキーワード・ベクトルをカテゴリー別に合成して生成されるベクトルで構成される。キーワード・ベクトルの生成には、書籍のタイトル及び内容説明から取得された語、著者、カテゴリーが利用される。そして、情報検索システムは、顧客プロファイルのキーワード・ベクトルと、書籍のキーワード・ベクトルとを比較して、類似度の高い書籍のうち顧客が未購入のものを顧客にリコメンドする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−265808号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、取引対象について複数ある属性項目のうち、如何なる属性項目を重視してユーザが取引対象を選択したのかを特定することができない。特許文献1に記載の技術では、ユーザが望みそうな取引対象を特定することはできる。また、例えば、ユーザが過去に購入した取引対象のカテゴリーと同じカテゴリーの取引対象を、ユーザが望む取引対象として特定することができるかもしれない。しかしながら、同じカテゴリーに属する取引対象のそれぞれに、複数の属性項目が存在し、各属性項目に属性値がある。よって、カテゴリーが特定されたとしても、ユーザが重視する属性項目を特定することができたとは言い難い。
【0006】
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、取引対象の選択においてユーザが重視する属性項目を特定することができる情報処理装置、情報処理方法、情報処理プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、取引対象の属性値を含む取引対象情報がユーザに閲覧された取引対象のうち該ユーザに選択された取引対象が登録されるリストに登録されている取引対象の前記取引対象情報の閲覧時刻から、予め設定された時間内に前記取引対象情報が閲覧された取引対象を抽出する第1抽出手段と、前記第1抽出手段により抽出された取引対象の中から、前記リストに登録されていない取引対象を抽出する第2抽出手段と、前記リストに登録されている取引対象と、前記第2抽出手段により抽出された取引対象と、の間で設定が異なる属性値に基づいて、取引対象の複数の属性項目のうちユーザが重視する属性項目を特定する特定手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
例えば、電子商取引では、取引対象の属性の情報がユーザに提供される。ユーザは、提供された情報に基づいて、取引対象を選択する。取引対象の属性は、一般的に複数存在する。そのため、属性の情報としてユーザに提供される情報は、例えば、属性項目の名称と属性値との組み合わせである。例えば、取引対象が商品である場合、商品の属性項目として、例えば、価格、商品の送料、配送方法、在庫数、商品の仕様、商品の内容等があってもよい。ユーザは、属性項目ごとにある属性値に基づいて、取引対象を選択するか否かを判断することができる。
【0009】
同じカテゴリーに属する複数の取引対象の中にも、様々な取引対象が存在する。そのため、ユーザによって、選択される取引対象が異なってくる。その理由は、ユーザによって、重視する属性項目が異なるからである。例えば、価格を重視するユーザもいれば、特定の仕様を重視するユーザもいるかもしれない。取引対象を選択する上で、あるユーザが如何なる属性項目を重視するかという情報は、取引対象のマーケティングに有用な情報となる可能性がある。
【0010】
この発明によれば、ユーザに選択された取引対象の情報の閲覧日時から予め設定された時間内に情報が閲覧された取引対象のうち、ユーザに選択されていない取引対象が抽出される。そして、ユーザに選択された取引対象と、抽出された取引対象と、の間で設定が異なる属性値に基づいて、ユーザが重視する属性項目が特定される。同じような時期に情報が閲覧された複数の取引対象は、互いに同じ属性を重視してユーザが情報を閲覧した取引対象である蓋然性がある。そして、ユーザが重視する属性項目における属性値の設定の違うことから、複数の取引対象の中でも、ある取引対象はユーザに選択され、ある取引対象はユーザに選択されなかったと考えられる。そのため、取引対象の選択においてユーザが重視する属性項目を特定することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記特定手段は、前記リストに登録されている取引対象と、前記第2抽出手段により抽出された取引対象と、の両方に属性値が設定されている属性項目のうち、前記リストに登録されている取引対象の方が前記第2抽出手段により抽出された取引対象よりもユーザに有利な属性値が設定されている属性項目を、ユーザが重視する属性項目として特定することを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、ある属性項目において、ユーザに選択されている取引対象の属性値が、選択対象から除外された取引対象の属性値よりもユーザに有利である場合、その属性項目をユーザが重視していると特定される。ユーザは、属性値が自分にとって有利な取引対象の方を選択するからである。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の情報処理装置において、前記特定手段は、前記リストに登録されている取引対象と、前記第2抽出手段により抽出された取引対象と、のうち前記リストに登録されている取引対象にのみ属性値が設定されている属性項目の中から、設定されている属性値がユーザに有利とされている属性項目を、ユーザが重視する属性項目として特定することを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、ある属性項目において、ユーザに選択された取引対象に対してユーザに有利とされている属性値が設定されている一方で、選択対象から除外された取引対象に対して属性値が設定されていない場合、その属性項目をユーザが重視していると判定される。ある属性項目において、属性値が分からない取引対象よりも、属性値が有利であることが分かる取引対象をユーザは選択するからである。
【0015】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置において、取引対象の複数の区分のうち前記リストに登録されている取引対象が属する区分に基づいて、ユーザが重視する属性項目の候補を決定する決定手段を更に備え、前記特定手段は、前記決定手段により決定された候補の中から、ユーザが重視する属性項目を特定することを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、取引対象の区分によってユーザが重視する傾向がある属性項目が異なる場合であっても、ユーザが重視する属性項目を適切に特定することができる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置において、前記第1抽出手段または前記第2抽出手段の何れか一方は、前記取引対象情報が閲覧された取引対象を示す情報と、該取引対象を検索するためにユーザにより指定された検索条件と、を対応付けて記憶する閲覧情報記憶手段に記憶された検索条件が、前記リストに登録されている取引対象を示す情報と、該取引対象を検索するためにユーザにより指定された検索条件と、を対応付けて記憶するリスト情報記憶手段に記憶された検索条件と同じ取引対象の中から抽出を行うことを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、ユーザに選択されていない取引対象の抽出精度を高めることができる。検索条件が互いに同じ取引対象は、互いに同じ属性を重視してユーザが情報を閲覧した取引対象である蓋然性が高いからである。そのため、ユーザが重視する属性項目の特定精度を高めることができる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置において、前記特定手段により特定された属性項目の属性値に基づいて、ユーザに取り引きを勧める取引対象を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された取引対象に関する情報を提供する提供手段と、を更に備えることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、ユーザが重視する属性項目の属性値に基づいて、ユーザに取り引きを勧める取引対象が選択されるので、ユーザが興味を持つ蓋然性が高い取引対象の情報をユーザに提供することができる。
【0021】
請求項7に記載の発明は、情報処理装置により実行される情報処理方法であって、取引対象の属性値を含む取引対象情報がユーザに閲覧された取引対象のうち該ユーザに選択された取引対象が登録されるリストに登録されている取引対象の前記取引対象情報の閲覧時刻から、予め設定された時間内に前記取引対象情報が閲覧された取引対象を抽出する第1抽出ステップと、前記第1抽出ステップにおいて抽出された取引対象の中から、前記リストに登録されていない取引対象を抽出する第2抽出ステップと、前記リストに登録されている取引対象と、前記第2抽出ステップにおいて抽出された取引対象と、の間で設定が異なる属性値に基づいて、取引対象の複数の属性項目のうちユーザが重視する属性項目を特定する特定ステップと、を含むことを特徴とする。
【0022】
請求項8に記載の発明は、情報処理装置に含まれるコンピュータを、取引対象の属性値を含む取引対象情報がユーザに閲覧された取引対象のうち該ユーザに選択された取引対象が登録されるリストに登録されている取引対象の前記取引対象情報の閲覧時刻から、予め設定された時間内に前記取引対象情報が閲覧された取引対象を抽出する第1抽出手段、前記第1抽出手段により抽出された取引対象の中から、前記リストに登録されていない取引対象を抽出する第2抽出手段、及び、前記リストに登録されている取引対象と、前記第2抽出手段により抽出された取引対象と、の間で設定が異なる属性値に基づいて、取引対象の複数の属性項目のうちユーザが重視する属性項目を特定する特定手段、として機能させることを特徴とする。
【0023】
請求項9に記載の発明は、情報処理装置に含まれるコンピュータを、取引対象の属性値を含む取引対象情報がユーザに閲覧された取引対象のうち該ユーザに選択された取引対象が登録されるリストに登録されている取引対象の前記取引対象情報の閲覧時刻から、予め設定された時間内に前記取引対象情報が閲覧された取引対象を抽出する第1抽出手段、前記第1抽出手段により抽出された取引対象の中から、前記リストに登録されていない取引対象を抽出する第2抽出手段、及び、前記リストに登録されている取引対象と、前記第2抽出手段により抽出された取引対象と、の間で設定が異なる属性値に基づいて、取引対象の複数の属性項目のうちユーザが重視する属性項目を特定する特定手段、として機能させる情報処理プログラムがコンピュータ読み取り可能に記録されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、ユーザに選択された取引対象の情報の閲覧日時から予め設定された時間内に情報が閲覧された取引対象のうち、ユーザに選択されていない取引対象が抽出される。そして、ユーザに選択された取引対象と、抽出された取引対象と、の間で設定が異なる属性値に基づいて、ユーザが重視する属性項目が特定される。同じような時期に情報が閲覧された複数の取引対象は、互いに同じ属性を重視してユーザが情報を閲覧した取引対象である蓋然性がある。そして、ユーザが重視する属性項目における属性値の設定の違うことから、複数の取引対象の中でも、ある取引対象はユーザに選択され、ある取引対象はユーザに選択されなかったと考えられる。そのため、取引対象の選択においてユーザが重視する属性項目を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】一実施形態に係る情報提供システムSの概要構成の一例を示す図である。
【図2】選択商品及び比較商品それぞれの属性値の内容の一例を示す図である。
【図3】一実施形態に係る電子商店街サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。
【図4】(a)は、会員情報DB12aに登録される内容の一例を示す図であり、(b)は、ジャンル情報DB12bに登録される内容の一例を示す図であり、(c)は、店舗情報DB12cに登録される内容の一例を示す図であり、(d)は、属性定義情報DB12dに登録される内容の一例を示す図であり、(e)は、商品情報DB12eに登録される内容の一例を示す図であり、(f)は、クエリログDB12fに登録される内容の一例を示す図であり、(g)は、閲覧履歴DB12gに登録される内容の一例を示す図であり、(h)は、一実施形態に係る買い物かご情報DB12hに登録される内容の一例を示す図である。
【図5】(a)は、購入履歴DB12iに登録される内容の一例を示す図であり、(b)は、お気に入り情報DB12jに登録される内容の一例を示す図であり、(c)は、重視項目情報DB12kに登録される内容の一例を示す図である。
【図6】一実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の1ユーザ重視属性項目特定処理における処理例を示すフローチャートである。
【図7】一実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の重視度計算処理における処理例を示すフローチャートである。
【図8】一実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14のWebページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。
【図9】(a)は、選択商品及び比較商品それぞれのオプション属性値の内容の一例を示す図である。(b)は、商品情報DB12eに登録される内容の一例を示す図である。
【図10】一実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の重視度計算処理における処理例を示すフローチャートである。
【図11】(a)は、選択商品及び比較商品それぞれの固有項目の属性値の内容の一例を示す図であり、(b)は、商品情報DB12eに登録される内容の一例を示す図であり、(c)は、ジャンル属性定義情報DB12lに登録される内容の一例を示す図である。
【図12】一実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の重視度計算処理における処理例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、情報提供システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
【0027】
[1.第1実施形態]
[1−1.情報提供システムの構成及び機能概要]
先ず、本実施形態に係る情報提供システムSの構成について、図1を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る情報提供システムSの概要構成の一例を示す図である。
【0028】
図1に示すように、情報提供システムSは、電子商店街サーバ1と、複数の店舗端末2と、複数のユーザ端末3と、を含んで構成されている。そして、電子商店街サーバ1と各店舗端末2及び各ユーザ端末3とは、ネットワークNWを介して、例えば、通信プロトコルにTCP/IP等を用いて相互にデータの送受信が可能になっている。なお、ネットワークNWは、例えば、インターネット、専用通信回線(例えば、CATV(Community Antenna Television)回線)、移動体通信網(基地局等を含む)、及びゲートウェイ等により構築されている。
【0029】
電子商店街サーバ1は、商品の購入が可能な電子商店街に関する各種処理を実行するサーバ装置である。電子商店街サーバ1は、本発明における情報処理装置の一例である。ユーザは、電子商店街を利用することにより、所望の店舗から所望の商品を購入することができる。電子商店街サーバ1は、ユーザ端末3からのリクエストに応じて、例えば、電子商店街のWebページを送信したり、商品の検索や購入等に関する処理を行ったりする。なお、商品は、本発明における取引対象の一例である。
【0030】
店舗端末2は、電子商店街に出店している店舗の従業員等により利用される端末装置である。店舗端末2は、従業員等からの操作に基づいて電子商店街サーバ1等のサーバ装置にアクセスする。これにより、店舗端末2は、サーバ装置からWebページを受信して表示する。店舗端末2には、ブラウザや電子メールクライアント等のソフトウェアが組み込まれている。従業員は、店舗端末2を利用することにより、例えば、販売する商品の情報を電子商店街に登録したり、商品の注文内容を確認したりする。
【0031】
ユーザ端末3は、電子商店街を利用するユーザの端末装置である。ユーザ端末3は、ユーザからの操作に基づいて電子商店街サーバ1にアクセスすることにより、電子商店街サーバ1からWebページを受信して表示する。ユーザ端末3には、ブラウザや電子メールクライアント等のソフトウェアが組み込まれている。ユーザ端末3としては、例えば、パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、スマートフォン等の携帯情報端末、携帯電話機等が用いられる。
【0032】
ユーザは、電子商店街において購入候補となる商品を探すために、検索条件を指定することができる。検索条件としては、例えば、キーワード、商品のジャンル等を指定可能である。検索条件は、例えば、トップページ等において指定することができる。トップページは、電子商店街の最上位にあるWebページである。検索条件が指定されると、電子商店街サーバ1は、検索条件を満たす商品を検索する。具体的に、電子商店街サーバ1は、指定されたキーワードを商品名や商品説明に含む商品を検索する。また、電子商店街サーバ1は、指定されたジャンルに属する商品を検索する。検索条件が複数指定された場合、電子商店街サーバ1は、例えば、全ての検索条件を満たす商品を検索する。そして、ユーザ端末3の画面に検索結果ページが表示される。
【0033】
検索結果ページは、検索された商品の一覧が表示されるWebページである。例えば、検索結果ページは、商品名、商品の画像、商品価格、店舗名等が、商品ごとに表示される。また、検索結果ページには、検索された商品の商品ページへのハイパーリンク(以下、「リンク」という)が埋め込まれている。検索結果ページにおいて、ユーザは、任意の商品のリンクを選択すると、対応する商品ページがユーザ端末3の画面に表示される。商品ページは、1つの商品に関する詳細な情報が表示されるWebページである。商品ページは、本発明における取引対象情報の一例である。
【0034】
電子商店街においては、お気に入り機能が提供されている。お気に入り機能とは、電子商店街で販売されている商品をユーザのお気に入りとして登録することにより、商品ページへの参照をユーザ専用のリストに保持しておき、お気に入りの商品の商品ページをユーザが容易に閲覧することができるようにする機能である。電子商店街においては、商品ページに、「お気に入りに追加」と表示されたリンクが表示されている。ユーザがこのリンクを選択すると、商品ページに情報が表示されている商品が、ユーザのお気に入りに登録される。
【0035】
ユーザは、お気に入りに登録されている商品を、お気に入りページで確認することができる。お気に入りページは、お気に入りに登録されている商品の一覧が表示されるWebページであり、ユーザごとに専用のWebページである。また、お気に入りページには、お気に入りに登録された商品の商品ページへのリンクが埋め込まれている。お気に入りページにおいて、ユーザは、任意の商品のリンクを選択すると、対応する商品ページを表示させることができる。また、お気に入りページにおいて、ユーザは、お気に入りに登録されている商品の中から不要な商品をお気に入りから削除することができる。
【0036】
また、商品ページには、買い物かご投入ボタンが表示される。ユーザが買い物かご投入ボタンを選択すると、商品ページに情報が表示されている商品が買い物かごに入れられる。電子商店街における買い物かごとは、購入する候補としてユーザが選択した商品が入れられる仮想的な入れ物である。また、買い物かご投入ボタンが選択されると、ユーザ端末3の画面に、買い物かごページが表示される。買い物かごページは、ユーザが買い物かごに入れている商品の一覧を表示するWebページである。また、買い物かごページには、買い物かごページに入れられた商品の商品ページへのリンクが埋め込まれている。買い物かごページにおいて、ユーザは、任意の商品のリンクを選択すると、対応する商品ページを表示させることができる。また、買い物かごページにおいて、ユーザは、お気に入りに登録されている商品の中から不要な商品を買い物かごから外すことができる。また、買い物かごページにおいて、ユーザは注文手続きに進むためのボタンを選択すると、一覧表示されている商品の購入手続きを行うことができる。購入された商品は、買い物かごからなくなる。
【0037】
ユーザによる商品の購入行為は、購入履歴として記録される。そして、ユーザは、自分の購入履歴を、購入履歴ページで確認することができる。購入履歴ページは、購入履歴の一覧を表示するWebページである。また、購入履歴ページには、購入された商品の商品ページへのリンクが埋め込まれている。購入履歴ページにおいて、ユーザは、任意の商品のリンクを選択すると、対応する商品ページを表示させることができる。
【0038】
[1−2.ユーザが重視する属性項目の特定]
[1−2−1.商品の属性]
各商品は、それぞれ複数の属性を有する。商品の属性項目としては、例えば、商品名、販売元の店舗、商品コード、ジャンル、価格、送料、在庫数がある。また、商品の各属性は、属性項目に適合する何らかの属性値を有する。属性値は、属性の内容を表す情報である。例えば、商品名の属性値は、商品の名称等を表す文字列である。また例えば、商品価格の属性値は、金額を表す数値である。ユーザは、商品の各属性値を、商品ページで確認することができる。
【0039】
[1−2−2.商品の選択]
電子商店街でユーザが商品を選択するとき、ユーザは、商品の属性に基づいて選択を行うものと考えられる。例えば、ユーザは、複数の商品の属性を比較することにより、複数の商品の中から選択を行うかもしれない。あるいは、ユーザは、複数の商品の中から、ユーザが望む属性値を有する商品を選択するかもしれない。ユーザが商品を選択する上で、ユーザが重視する属性項目というものが、ユーザごとに異なる場合がある。ユーザが重視する属性項目とは、例えば、ユーザが商品の選択の判断材料とする属性項目である。例えば、あるユーザは、価格は重視している場合がある。また、別のあるユーザは、価格はさほど重視していないが、現在の在庫の有無を重視している場合がある。各ユーザがそれぞれ如何なる属性項目を重視しているかということが、商品の販売を促進する上で重要な情報となる場合がある。例えば、重視する属性項目が分かれば、その属性項目において、属性値が、ユーザが欲しいと思うような商品の購入をユーザに勧めることができる。つまり、各ユーザに適した商品をユーザに勧めることができる。そこで、電子商店街サーバ1は、各ユーザが重視する属性項目を特定する。
【0040】
ユーザが重視する属性項目を特定するため、電子商店街サーバ1は、ユーザが選択した商品と、ユーザが選択しなかった商品とを特定する。あるいは、電子商店街サーバ1は、ユーザが現在選択している商品と、ユーザが現在選択してはいない商品とを特定する。ユーザが選択した商品またはユーザが現在選択している商品を、「選択商品」という。一方、ユーザが選択しなかった商品またはユーザが現在選択していない商品を、「比較商品」という。ユーザによる商品の選択行為の代表的な例としては、商品の購入がある。また、商品の選択行為としては、商品のお気に入りへの登録、商品の買い物かごへの投入がある。購入履歴、お気に入り及び買い物かごは、それぞれ本発明におけるリストの一例である。
【0041】
(1)お気に入り
ユーザは、商品の属性に基づいて、複数の商品の中から、例えば、興味を持った商品、購入候補とした商品等をお気に入りに登録することがある。お気に入りにおける選択商品は、現在お気に入りに登録されている商品である。一方、お気に入りにおける比較商品は、現在お気に入りに登録されていない商品の中から抽出される。従って、お気に入りにおける比較商品は、お気に入りに登録されたことがない商品と、お気に入りに登録されたことはあるが、現在はお気に入りから削除された商品とを含む。お気に入りから削除された商品は、例えば、ユーザが興味を失った商品、購入候補とはならなくなった商品等がある。
【0042】
なお、ユーザは、購入した商品を、お気に入りから削除することがある。この場合、購入された商品は、お気に入りに関しては比較商品となる場合があるが、購入に関しては選択商品となる。
【0043】
(2)買い物かご
ユーザは、商品の属性に基づいて、複数の商品の中から、例えば、購入すると決めた商品、おそらく購入するであろう商品等を、買い物かごに入れる。買い物かごにおける選択商品は、現在お買い物かごに入っている商品である。一方、買い物かごにおける比較商品は、現在買い物かごに入っていない商品の中から抽出される。従って、買い物かごにおける比較商品は、買い物かごに入れられたことがない商品と、買い物かごに入れられたことはあるが、現在は買い物かごから外された商品と、購入された商品と、を含む。購入された商品は、買い物かごに関しては比較商品となる場合があるが、購入に関しては選択商品となる。
【0044】
(3)購入
ユーザは、商品の属性に基づいて、複数の商品の中から、購入する商品を選択する。購入における選択商品は、ユーザが購入したことがある商品である。一方、購入における比較商品は、ユーザが購入したことがない商品の中から抽出される。
【0045】
[1−2−3.特定方法]
上述したように、電子商店街サーバ1は、選択商品と比較商品とを特定する。選択商品と比較商品との特定、及び、ユーザが重視する属性項目の特定は、お気に入り、買い物かご及び購入のそれぞれで別々に行われる。それぞれ別々の観点で商品の選択が行われるからである。具体的に、電子商店街サーバ1は、お気に入りの情報、買い物かごの情報または購入履歴に基づいて、選択商品を特定する。次いで、電子商店街サーバ1は、ユーザによる選択商品の商品ページの閲覧日時から、前後予め設定された比較商品抽出時間内にユーザによって商品ページが閲覧された商品を抽出する。同じような時期に商品ページが閲覧された複数の商品は、互いに同一の属性項目を重視してユーザが情報を閲覧した商品である蓋然性があるからである。次いで、電子商店街サーバ1は、抽出した商品の中から、選択商品ではない商品を抽出する。このときに抽出される商品が、比較商品である。
【0046】
電子商店街サーバ1は、選択商品と比較商品とを特定すると、選択商品と比較商品との間で、設定の異なる属性値に基づいて、ユーザが重視する項目を特定する。本実施形態においては、各属性項目において、選択商品と比較商品とのそれぞれに属性値が設定されている。そこで、電子商店街サーバ1は、選択商品の属性値と比較商品の属性値とを比較する。属性値の設定内容が異なれば、選択商品の属性値と比較商品の属性値とは一致しない。比較の結果、電子商店街サーバ1は、選択商品の属性値の方が比較商品の属性値よりもユーザにとって有利である属性項目を、ユーザが重視する属性項目として特定する。ユーザは、自分が重視する項目の属性値が自分にとって有利な商品を選択するからである。そこで、本実施形態においては、属性値の比較対象とされる属性項目は、属性値に基づいて有利不利の判定が可能な属性項目である。
【0047】
図2は、選択商品及び比較商品それぞれの属性値の内容の一例を示す図である。各商品には、商品価格、配送方法、送料、ポイント付与率、在庫数及び評価値の各属性項目において、属性値が設定されている。商品価格が低い商品であるほど、ユーザにとって有利な商品である。配送方法としては、例えば、通常の配送方法と、商品が注文された日の翌日までに必ず配達される配送方法とがある。通常の配送方法よりも、翌日までに必ず配達される配送方法の方が、ユーザに有利である。また、送料が低いほど、ユーザに有利である。ポイント付与率とは、ユーザが商品を購入した場合に、ユーザに対して付与されるポイントの数の商品価格に対する割合である。このポイントは、ユーザが電子商店街で商品を購入するときに、金銭と同等の価値を有するものとして購入代金に充てることができるものである。ポイント付与率が高いほど、ユーザに有利である。在庫数が多いほど、ユーザに有利である。評価値は、商品に対してユーザから付けられた評価の高さを示す値である。ユーザは、商品に対するレビューを登録することができるとともに、評価値を付けることができる。商品の属性値としての評価値は、各ユーザが付けた評価値を平均した値である。評価値が高いほど、ユーザに有利である。なお、商品価格と送料とを合算して得られる総購入費用も、有利な商品であるか否かを判定可能な属性項目である。総購入費用が低いほど、ユーザに有利である。
【0048】
図2の例では、選択商品の送料は、比較商品の送料よりも高い。また、選択商品の在庫数は、比較商品の在庫数よりも少ない。つまり、送料及び在庫数の属性値は、比較商品の方が選択商品よりも有利である。従って、送料及び在庫数は、ユーザが重視しない属性項目であると考えられる。
【0049】
また、選択商品と比較商品との間で、商品価格、配送方法及び評価値が互いに同一である。つまり、商品価格、配送方法及び評価値の属性値については、選択商品は比較商品に対して有利でも不利でもない。この場合、商品価格、配送方法及び評価値は、ユーザが重視する属性項目であるとは判定されない。
【0050】
選択商品のポイント付与率、比較商品のポイント付与率よりも高い。つまり、ポイント付与率の属性値については、選択商品の方が比較商品よりも有利である。従って、ポイント付与率が、ユーザが重視する属性項目であると特定される。また、選択商品の商品価格、送料及びポイント付与率は、2000円、600円及び10%である。従って、選択商品を購入したユーザに対して付与されるポイント数は、200ポイントである。また、比較商品の商品価格、送料及びポイント付与率は、2000円、500円及び1%である。従って、比較商品を購入したユーザに対して付与されるポイント数は、20ポイントである。1ポイントを1円に換算して、ユーザが商品を購入した場合のユーザの収支を計算したとする。すると、選択商品の場合、2000円+600円−200円=2400円の支出となる。一方、比較商品の場合、2000円+500円−20円=2480円の支出となる。従って、比較商品よりも選択商品の方がユーザにとって有利である。
【0051】
ところで、1つの選択商品に対して、複数の比較商品が特定される場合がある。この場合、ある属性項目において、選択商品の属性値が、ある比較商品の属性値よりも有利ではあるが、選択商品の属性値が、別の比較商品の属性値よりも有利ではないということが起こる場合がある。この場合、電子商店街サーバ1は、例えば、全ての比較商品の属性値と比較して、選択商品の属性値の方が有利である属性項目を、ユーザが重視する属性項目としてもよい。また例えば、電子商店街サーバ1は、属性項目ごとに、比較商品の総数に対して、選択商品の属性値の方が有利である比較商品の数の割合を計算してもよい。この割合を、「重視度」という。そして、電子商店街サーバ1は、重視度が最も高い属性項目を、ユーザが重視する属性項目としてもよい。また、電子商店街サーバ1は、重視度が高い順に各属性項目に対して順位を付けてもよい。そして、電子商店街サーバ1は、重視度の順位が1番目から予め設定された順位までの属性項目を、ユーザが重視する属性項目としてもよい。また、電子商店街サーバ1は、重視度が、予め定められた閾値よりも高い属性項目全てを、ユーザが重視する属性項目としてもよい。
【0052】
なお、電子商店街サーバ1は、比較商品を特定するとき、比較商品抽出時間内に商品ページが閲覧された商品のうち、選択商品とジャンルが同じ商品のみを、比較商品としてもよい。互いに関連性のないジャンルに属する複数の商品間で、ユーザが属性を比較して選択を行う蓋然性は低いからである。また、属性項目によっては、ジャンルが異なると、属性値の範囲が全く異なる場合があるからである。例えば、ミネラルウォーターと、パーソナルコンピュータとでは、価格帯が全く異なる。
【0053】
また、電子商店街サーバ1は、比較商品抽出時間内に商品ページが閲覧された商品のうち、選択商品が検索されたときにユーザが指定した検索条件と同じ検索条件で検索された商品のみを、比較商品としてもよい。検索条件が同じであるということは、ユーザによる検索の観点が同じであるということである。従って、検索条件が同じ複数の商品は、単に同じ時期に商品ページが閲覧されただけの場合よりも、互いに同一の属性項目を重視してユーザが商品の情報を閲覧した蓋然性がより高いからである。
【0054】
[1−3.電子商店街サーバの構成]
次に、電子商店街サーバ1の構成について、図3乃至図5を用いて説明する。
【0055】
図3は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1の概要構成の一例を示すブロック図である。図3に示すように、電子商店街サーバ1は、通信部11と、記憶部12と、入出力インターフェース13と、システム制御部14と、を備えている。そして、システム制御部14と入出力インターフェース13とは、システムバス15を介して接続されている。
【0056】
通信部11は、ネットワークNWに接続して、店舗端末2やユーザ端末3等との通信状態を制御するようになっている。
【0057】
記憶部12は、例えば、ハードディスクドライブ等により構成されている。記憶部12は、本発明における閲覧情報記憶手段及びリスト情報記憶手段の一例である。この記憶部12には、会員情報DB12a、ジャンル情報DB12b、店舗情報DB12c、属性定義情報DB12d、商品情報DB12e、クエリログDB12f、閲覧履歴DB12g、買い物かご情報DB12h、購入履歴DB12i、お気に入り情報DB12j、重視項目情報DB12k等のデータベースが構築されている。「DB」は、データベースの略語である。
【0058】
図4(a)は、会員情報DB12aに登録される内容の一例を示す図である。会員情報DB12aには、情報提供システムSに会員登録しているユーザに関する会員情報が登録される。具体的に、会員情報DB12aには、ユーザID、パスワード、ニックネーム、氏名、生年月日、性別、郵便番号、住所、電話番号、電子メールアドレス、保有ポイント数等のユーザの属性が、ユーザごとに対応付けて登録される。ユーザIDは、ユーザの識別情報である。保有ポイント数は、ユーザが保有しているポイントの数である。
【0059】
図4(b)は、ジャンル情報DB12bに登録される内容の一例を示す図である。ジャンル情報DB12bには、商品のジャンルに関するジャンル情報が登録されている。具体的に、ジャンル情報DB12bには、ジャンルID、ジャンル名、ジャンルのレベル、親ジャンルID、子ジャンルIDリスト等のジャンルの属性が、ジャンルごとに対応付けて登録される。ジャンル情報は、例えば、電子商店街の管理者等により設定される。
【0060】
商品のジャンルは、木構造で階層的に定義されている。具体的に、木構造の各ノードが、ジャンルに相当する。ノードの深さが、そのノードに相当するジャンルのレベル(階層)に相当する。ノードの深さは、根に位置するノード(以下、「根ノード」という)からの距離である。レベルの値が大きいほど、レベルとしての深さが深く、レベルの値が小さいほど、レベルとしての深さが浅い。根ノードが有する子ノードに相当するジャンルがレベル1のジャンルである。レベル1のジャンルが最上位のジャンルである。レベル1の各ジャンルに対しては、子ノードに相当するジャンルが、レベル2のジャンルとして定義されている。ここで、あるジャンルC1の子ノードに相当するジャンルC2を、ジャンルC1の「子ジャンル」という。子ジャンルを、サブジャンルともいう。また、このときのジャンルC1を、ジャンルC2の「親ジャンル」という。子ジャンルは、親ジャンルを更に複数に区分したときに、同じような商品が属する範囲である。従って、子ジャンルは親ジャンルに属する。
【0061】
ジャンルIDは、ジャンル情報によって定義されるジャンルの識別情報である。親ジャンルIDは、ジャンル情報によって定義されるジャンルの親ジャンルのジャンルIDである。子ジャンルIDリストは、ジャンル情報によって定義されるジャンルの子ジャンルのジャンルIDのリストである。子ジャンルIDリストは、ジャンル情報によって定義されるジャンルが子ジャンルを有する場合に設定される。
【0062】
図4(c)は、店舗情報DB12cに登録される内容の一例を示す図である。店舗情報DB12cには、電子商店街に出店している店舗に関する店舗情報が登録される。具体的に、店舗情報DB12cには、店舗ID、店舗名、郵便番号、住所、電話番号、電子メールアドレス等の店舗の属性が、店舗ごとに対応付けて登録される。店舗IDは、店舗の識別情報である。
【0063】
図4(d)は、属性定義情報DB12dに登録される内容の一例を示す図である。属性定義情報DB12dには、商品の属性の定義を示す属性定義情報が登録される。属性定義情報が登録される属性項目は、ユーザが重視する属性項目の候補となる属性項目である。具体的に、属性定義情報DB12dには、属性ID、属性項目名、データ型、有利属性値情報等が、属性項目ごとに登録されている。属性定義情報は、例えば、電子商店街の管理者等により設定される。ユーザが重視する属性項目の候補となる属性項目を、「候補項目」という。
【0064】
属性IDは、属性項目の識別情報である。属性項目名は、属性項目の名称である。データ型は、属性値のデータ型である。データ型としては、例えば、整数型、固定小数点型、浮動小数点型、列挙型、論理型、文字列型等がある。例えば、商品価格のデータ型は整数型である。また例えば、配送方法のデータ型は列挙型である。有利属性値情報は、如何なる属性値がユーザにとって有利であるかを示す情報である。例えば、属性値のデータ型が、数値のデータ型である場合、有利属性値情報には、数値が高いほど有利であることを示す情報、または、数値が低いほど有利であることを示す情報の何れか一方が設定される。数値のデータ型は、例えば、整数型、固定小数点型、浮動小数点型である。また、属性値のデータ型が、数値のデータ型ではない場合、有利属性値情報には、ユーザにとっての有利さの順序を示す情報が設定される。例えば、配送方法の属性値として、通常配送が、1という値で表され、翌日までに配送する方法が、2という値で表されるとする。この場合、有利属性値情報には、属性値が高いほど有利であることを示す情報が設定される。また、設定される可能性がある属性値が2種類のみ存在する場合、有利属性値情報には、有利な方の属性値が設定されてもよい。例えば、配送方法の有利属性値情報には、2が設定される。
【0065】
図4(e)は、商品情報DB12eに登録される内容の一例を示す図である。商品情報DB12eには、電子商店街で販売されている商品に関する商品情報が登録される。具体的に、商品情報DB12eには、商品ID、店舗ID、商品コード、ジャンルID、商品名、商品画像のURL(Uniform Resource Locator)、商品説明、商品価格、配送方法、送料情報、ポイント付与率、在庫数、評価値、広告コンテンツ等の商品の属性値が、店舗が販売する商品ごとに対応付けて登録される。商品情報に設定されている各属性値は、商品ページに表示される情報である。一部の属性値については、その属性値に対応する情報が商品ページに表示される。例えば、商品画像のURLに対応する画像が表示される。候補項目は、商品価格、配送方法、送料情報、ポイント付与率、在庫数、評価値である。なお、ここで列挙された属性項目は、候補項目の一例である。例えば、ここで列挙された属性項目以外の属性項目が、候補項目として商品情報に追加されてもよい。また例えば、ここで列挙された属性項目のうち少なくとも1つが候補項目ではなくてもよい。
【0066】
商品IDは、店舗が、販売する商品を管理するための商品の識別情報である。商品IDは、取引対象を示す情報の一例である。店舗IDは、商品の販売元の店舗を示す。商品コードは、商品を識別するコード番号である。同一の商品に対しては同一の商品コードが付与される。商品コードとしては、例えば、JAN(Japanese Article Number Code)コードがある。商品IDは、基本的に商品ページと一対一で対応する。従って、商品コードが同一の商品であっても、商品情報が異なる複数の商品に対しては、互いに異なる商品IDが付与される。本実施形態においては、商品IDが互いに異なる商品同士は、互いに異なる商品であるとする。従って、選択商品と商品コードが同一ではあるが商品IDが異なる商品は、選択商品に対する比較商品として抽出される可能性がある。ジャンルIDは、商品が属するジャンルのジャンルIDである。基本的には、最下位のレベルに定義されているジャンル(木構造における葉ノードに相当するジャンル)のジャンルIDが設定されている。つまり、各商品は、最も細分化されたジャンルでジャンル分けされている。商品名は、店舗が付けた商品の名称である。そのため、この商品名は、商品の正式な名称とは異なる場合がある。送料情報は、商品の送料を計算するために用いられる情報である。例えば、送料情報には、商品の送付先となる都道府県ごとに、対応する送料が設定されている。広告コンテンツは、商品の広告を表すコンテンツである。広告コンテンツの表示内容は、例えば、商品の広告、商品の購入を推奨する情報等である。広告コンテンツは、例えば、電子商店街のWebページ内に表示される。広告コンテンツは、例えば、画像データ、動画データ、テキストデータ等であってもよい。また、広告コンテンツは、複数種類のデータが混在したものであってもよい。
【0067】
図4(f)は、クエリログDB12fに登録される内容の一例を示す図である。クエリログDB12fには、クエリログが登録される。クエリログは、ユーザによる検索条件の指定の履歴である。クエリログは、本発明における履歴の一例である。具体的に、クエリログDB12fには、受信日時、検索条件情報及びユーザIDが、検索リクエストが受信されるごとに対応付けて登録される。検索リクエストは、ユーザが検索条件を指定して、商品の検索を要求する操作を行ったときに、ユーザ端末3から電子商店街サーバ1へ送信されるメッセージである。検索リクエストは、検索条件情報を含む。
【0068】
受信日時は、検索リクエストが受信された日時である。検索条件情報は、ユーザにより指定された検索条件を示す情報である。検索条件としてキーワードが指定された場合、検索条件情報は、指定されたキーワードを含む。検索条件としてジャンルが指定された場合、検索条件情報は、指定されたジャンルのジャンルIDを含む。検索条件が複数指定された場合、検索条件情報は、検索条件を示す情報を複数含む。ユーザIDは、検索を要求したユーザを示す。
【0069】
図4(g)は、閲覧履歴DB12gに登録される内容の一例を示す図である。閲覧履歴は、閲覧履歴DB12gには、商品ページの閲覧履歴が登録される。具体的に、閲覧履歴DB12gには、閲覧日時、商品ID、ユーザID及び検索条件情報が、商品ページが閲覧されるごとに対応付けて登録される。
【0070】
閲覧日時は、商品ページが閲覧された日時を示す。具体的に、閲覧日時は、電子商店街サーバ1がユーザ端末3へ商品ページを送信した日時である。商品IDは、商品ページが閲覧された商品を示す。ユーザIDは、商品ページを閲覧したユーザを示す。検索条件情報は、商品ページが閲覧された商品が検索されたときにユーザにより指定された検索条件を示す。システム制御部14は、検索結果ページにおいてユーザが商品ページへのリンクを選択したことにより、対応する商品ページをユーザ端末3へ送信するとき、検索を要求したユーザのユーザIDを含むクエリログのうち、受信日時が最も遅いクエリログをクエリログDB12fから検索する。そして、システム制御部14は、検索したクエリログから検索条件情報を取得し、取得した検索条件情報を含む閲覧日時を登録する。一方、システム制御部14は、お気に入りページ、買い物かごページまたは購入履歴ページにおいて、ユーザが商品ページへのリンクを選択したことにより、対応する商品ページをユーザ端末3へ送信するとき、対応するお気に入り情報、買い物かご情報または購入履歴から、検索条件情報を取得する。そして、システム制御部14は、取得した検索条件情報を含む閲覧履歴を登録する。なお、お気に入り情報、買い物かご情報及び購入履歴の詳細は後述する。
【0071】
図4(h)は、本実施形態に係る買い物かご情報DB12hに登録される内容の一例を示す図である。買い物かご情報DB12hには、買い物かごに関する買い物かご情報が登録される。具体的に、買い物かご情報DB12hには、ユーザID、店舗ID、商品ID、投入個数及び検索条件情報が、買い物かごに入れられている商品ごとに登録される。
【0072】
ユーザIDは、商品を買い物かごに入れたユーザを示す。店舗IDは、買い物かごに入れられた商品の販売元の店舗を示す。商品IDは、買い物かごに入れられた商品を示す。投入個数は、買い物かごに入れられた商品の個数を示す。検索条件情報は、買い物かごに入れられた商品が検索されたときにユーザにより指定された検索条件を示す。システム制御部14は、商品ページにおいて買い物かご投入ボタンが選択されることにより買い物かご情報を登録するとき、表示されていた商品ページの閲覧履歴を閲覧履歴DB12gから検索する。つまり、システム制御部14は、買い物かごへ商品を入れたユーザのユーザIDを含む閲覧履歴のうち、閲覧日時が最も遅い閲覧履歴を検索する。そして、システム制御部14は、検索した閲覧履歴から検索条件情報を取得し、取得した閲覧履歴を含む買い物かご情報を登録する。
【0073】
図5(a)は、購入履歴DB12iに登録される内容の一例を示す図である。購入履歴DB12iには、ユーザによる商品の購入履歴が登録される。具体的に、購入履歴DB12iには、注文コード、購入日時、ユーザID、商品ID、店舗ID、商品コード、購入数、検索条件情報等が、商品の購入ごとに対応付けて登録される。注文コードは、商品の注文が行われるたびに付与される注文の識別情報である。ユーザIDは、購入したユーザを示す。商品ID及び商品コードは、購入された商品を示す。店舗IDは、購入先の店舗を示す。購入数は、購入された商品の個数である。検索条件情報は、購入された商品が検索されたときにユーザにより指定された検索条件を示す。システム制御部14は、買い物かご情報DB12hに登録されている買い物かご情報に基づいて、購入履歴を登録する。このとき、システム制御部14は、買い物かご情報から検索条件情報を取得し、取得した閲覧履歴を含む買い物かご情報を登録する。
【0074】
図5(b)は、お気に入り情報DB12jに登録される内容の一例を示す図である。お気に入り情報DB12jには、ユーザのお気に入りに関するお気に入り情報が登録される。具体的に、お気に入り情報DB12jには、ユーザID、商品ID、登録日時及び検索条件情報等が、お気に入りに商品が登録されるごとに対応付けて登録される。
【0075】
ユーザIDは、お気に入りへの登録を行ったユーザを示す。商品IDは、お気に入りに登録された商品を示す。また、商品IDは、お気に入りに登録された商品の商品ページへの参照に相当する情報である。商品ページへの実際の参照の情報はURLであるが、商品ページのURLは、商品IDから特定することが可能である。なお、商品ページのURLが、商品IDとともにまたは商品IDの代わりにお気に入り情報DB12jに登録されるようになっていてもよい。登録日時は、お気に入りへの登録が行われた日時を示す。検索条件情報は、お気に入りに登録された商品が検索されたときにユーザにより指定された検索条件を示す。システム制御部14は、商品ページにおいて「お気に入りに追加」と表示されたリンクが選択されることによりお気に入り情報を登録するとき、表示されていた商品ページの閲覧履歴を閲覧履歴DB12gから検索する。そして、システム制御部14は、検索した閲覧履歴から検索条件情報を取得し、取得した閲覧履歴を含む買い物かご情報を登録する。
【0076】
図5(c)は、重視項目情報DB12kに登録される内容の一例を示す図である。重視項目情報DB12kには、ユーザが重視する属性項目として特定された属性項目に関する重視項目情報が登録される。具体的に、重視項目情報DB12kには、ユーザID、登録日時、選択種別、選択商品ID、重視属性ID、推奨商品ID等が、対応付けて登録される。
【0077】
ユーザIDは、重視する属性項目が特定されたユーザを示す。登録日時は、重視項目情報が登録された日時である。選択種別は、商品の選択行為の種類を示す。具体的に、選択種別には、お気に入りへの登録を示す「お気に入り」、買い物かごへの投入を示す「買い物かご」、または、購入を示す「購入」のうち何れかが設定される。選択商品IDは、ユーザが重視する属性項目が特定された選択商品の商品IDである。重視属性IDは、ユーザが重視する属性項目の属性IDである。推奨商品IDは、ユーザに購入が勧められる商品の候補の商品IDである。ユーザに購入が勧められる商品の候補を、「推奨商品」という。ユーザが閲覧するWebページに広告コンテンツが表示される場合、推奨商品の広告コンテンツが優先的に表示される。推奨商品は、ユーザが重視する属性項目に応じて選択される。推奨商品は、複数選択されてもよい。その場合、推奨商品IDは複数登録される。
【0078】
次に、記憶部12に記憶されるその他の情報について説明する。記憶部12には、Webページを表示するためのHTML(HyperText Markup Language)文書、XML(Extensible Markup Language)文書、画像データ、テキストデータ、電子文書等の各種データが記憶されている。設定値としては、例えば、比較商品抽出時間内等がある。
【0079】
また、記憶部12には、オペレーティングシステム、WWW(World Wide Web)サーバプログラム、DBMS(Database Management System)、電子商取引管理プログラム等の各種プログラムが記憶されている。電子商取引管理プログラムは、電子商取引に関する各種の処理を実行するためのプログラムである。電子商取引管理プログラムは、ユーザが重視する属性項目を特定したり、推奨商品を選択したりするためのプログラムを含む。なお、各種プログラムは、例えば、他のサーバ装置等からネットワークNWを介して取得されるようにしてもよいし、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体に記録されてドライブ装置を介して読み込まれるようにしてもよい。
【0080】
入出力インターフェース13は、通信部11及び記憶部12とシステム制御部14との間のインターフェース処理を行うようになっている。
【0081】
システム制御部14は、CPU14a、ROM(Read Only Memory)14b、RAM(Random Access Memory)14c等により構成されている。そして、システム制御部14は、CPU14aが、各種プログラムを読み出し実行することにより、本発明における第1抽出手段、第2抽出手段、特定手段、決定手段、選択手段及び提供手段として機能するようになっている。
【0082】
なお、電子商店街サーバ1が、複数のサーバ装置で構成されてもよい。例えば、ユーザが重視する属性項目を特定するための処理を行うサーバ装置、電子商店街において商品の検索や注文等の処理を行うサーバ装置、ユーザ端末3からのリクエストに応じてWebページを送信するサーバ装置、及びデータベースを管理するサーバ装置等が、互いにLAN等で接続されてもよい。
【0083】
[1−4.情報提供システムの動作]
次に、情報提供システムSの動作について、図6乃至図8を用いて説明する。
【0084】
図6は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の1ユーザ重視属性項目特定処理における処理例を示すフローチャートである。
【0085】
システム制御部14は、ユーザが重視する属性項目を特定する処理を、例えば、定期的に実行する。そして、システム制御部14は、ユーザごとに、ユーザが重視する属性項目を特定する。1ユーザ重視属性項目特定処理は、1人のユーザについて、ユーザが重視する属性項目を特定する処理である。従って、1ユーザ重視属性項目特定処理は、ユーザごとに実行される。
【0086】
なお、お気に入り、買い物かご及び購入のそれぞれにおいて、ユーザが重視する属性項目を特定する処理は、選択商品を特定するための情報が異なること以外、基本的に同じである。従って、以下では、これらを代表してお気に入りについての処理を説明する。ここで、重視する属性項目が特定される対象となるユーザを、「対象ユーザ」という。
【0087】
図6に示すように、システム制御部14は、対象ユーザのユーザIDを含むお気に入り情報のうち、予め設定された期間内に登録されたお気に入り情報を、お気に入り情報DB12jから検索する(ステップS1)。予め設定された期間とは、例えば、対象ユーザについて、前回1ユーザ重視属性項目特定処理が実行されてから現時点までの間である。次いで、システム制御部14は、該当するお気に入り情報が検索されたか否かを判定する(ステップS2)。このとき、システム制御部14は、該当するお気に入り情報が検索されなかったと判定した場合には(ステップS2:NO)、1ユーザ重視属性項目特定処理を終了させる。
【0088】
一方、システム制御部14は、該当するお気に入り情報が検索されたと判定した場合には(ステップS2:YES)、検索されたお気に入り情報のうち1つを選択する。そして、システム制御部14は、選択したお気に入り情報から、選択商品の商品IDを、対象選択商品の商品IDとして取得する(ステップS3)。
【0089】
次いで、システム制御部14は、対象ユーザのユーザID及び対象選択商品の商品IDを含む閲覧履歴を、閲覧履歴DB12gから検索する(ステップS4)。そして、システム制御部14は、閲覧履歴に含まれる閲覧日時を、基準日時として取得する。ここで、該当する閲覧履歴が複数登録されている場合がある。そこで、システム制御部14は、例えば、選択したお気に入り情報の登録日時よりも閲覧日時が早い閲覧履歴のうち、閲覧日時がお気に入り情報の登録日時に最も近い閲覧履歴を検索してもよい。
【0090】
次いで、システム制御部14は、第1抽出手段として、対象ユーザのユーザID及び対象選択商品の商品IDを含む閲覧履歴のうち、閲覧日時が基準日時の前後比較商品抽出時間内である閲覧履歴を、閲覧履歴DB12gから検索する(ステップS5)。
【0091】
次いで、システム制御部14は、第2抽出手段として、検索された閲覧履歴の中から、現在お気に入りに登録されていない商品の閲覧履歴を抽出する。そして、システム制御部14は、抽出された各閲覧履歴に含まれる商品IDを、比較商品の商品IDとして取得する(ステップS6)。具体的に、システム制御部14は、対象ユーザのユーザIDを含むお気に入り情報を、お気に入り情報DB12jから検索する。次いで、システム制御部14は、検索された各お気に入り情報から、商品IDを取得する。次いで、システム制御部14は、お気に入り情報から取得された商品IDのうち何れかの商品IDと同一の商品IDを含む閲覧履歴を、検索された閲覧履歴から削除する。その結果、残った閲覧履歴が、抽出された閲覧履歴である。
【0092】
次いで、システム制御部14は、対象選択商品の商品情報と、比較商品の商品情報とを商品情報DB12eから取得する(ステップS7)。
【0093】
次いで、システム制御部14は、抽出された閲覧履歴の中から、対象選択商品と同じジャンルに属する商品の閲覧履歴を抽出する(ステップS8)。具体的に、システム制御部14は、対象選択商品の商品情報からジャンルIDを取得するとともに、比較商品の商品情報からジャンルIDを取得する。そして、システム制御部14は、ジャンルIDに基づいて、対象選択商品と比較商品とが同じジャンルに属するか否かを判定する。例えば、システム制御部14は、対象選択商品のジャンルIDと比較商品のジャンルIDとを比較し、ジャンルID同士が一致する場合に、対象選択商品と比較商品とが同じジャンルに属すると判定してもよい。この場合、最下位のレベルにおいて、対象選択商品のジャンルと比較商品のジャンルとが同一であるか否かが判定される。そして、システム制御部14は、対象選択商品とジャンルIDが同一である商品の閲覧履歴を抽出する。
【0094】
また例えば、システム制御部14は、最下位のレベルよりも上位のレベルにおいて、対象選択商品のジャンルと比較商品のジャンルとが同一であるか否かを判定してもよい。最下位のレベルでジャンル同士が同一であるか否かが判定されると、同一のジャンルに属する商品の範囲が狭くなる場合があるからである。例えば、レベル2のジャンルとして、「デジタルカメラ」があるとする。また、「デジタルカメラ」の子ジャンルとして、デジタルカメラのメーカーごとにジャンル分けが行われていたとする。例えば、レベル3のジャンルとして、「X社」、「Y社」、「Z社」等があるとする。この場合、同一のジャンルに属するか否かは、レベル3で判定するよりも、レベル2で判定した方が妥当である場合がある。メーカーの境を超えて、デジタルカメラの中から選択が行われることが一般的であるからである。なお、如何なるレベルで同一のジャンルに属するか否かを判定するかは、全てジャンルで同一であってもよいし、ジャンルごとに応じて決定されてもよい。ジャンル情報DB12bに登録されているジャンル情報には、親ジャンルIDが設定されている。そのため、対象選択商品や比較商品のジャンルIDに対応するジャンル情報から、親ジャンルのジャンルIDを取得することができる。従って、システム制御部14は、対象選択商品や比較商品が属するジャンルのうち、比較するレベルのジャンルのジャンルIDを取得することができる。そして、システム制御部14は、比較するレベルのジャンルにおいて、取得した対象選択商品のジャンルIDと比較商品のジャンルIDとが同一であるか否かを判定すればよい。
【0095】
次いで、システム制御部14は、ステップS8において抽出された閲覧履歴の中から、対象選択商品と同じ検索条件で検索された商品の閲覧履歴を抽出する(ステップS9)。具体的に、システム制御部14は、選択したお気に入り情報から検索条件情報を取得するとともに、抽出した閲覧履歴から検索条件情報を取得する。次いで、システム制御部14は、対象選択商品の検索条件情報と比較商品の検索条件情報とが一致するか否かを判定する。ここで、システム制御部14は、検索条件が複数指定されていた場合、全て検索条件が一致する場合にのみ、検索条件情報が一致すると判定してもよいし、少なくとも1つの検索条件が一致する場合にのみ、検索条件情報が一致すると判定してもよい。そして、システム制御部14は、対象選択商品と検索条件情報が一致する商品の閲覧履歴を抽出する。
【0096】
こうして、システム制御部14は、最終的な比較商品を抽出する。なお、システム制御部14は、ステップS7〜S9を、ステップS5の後に実行してもよい。また、システム制御部14は、ステップS8及びS9のうち、何れか一方のみを実行してもよいし、両方とも実行しなくてもよい。システム制御部14は、ステップS6で抽出された商品を、最終的な比較商品としてもよい。
【0097】
また、システム制御部14は、ステップS6、S8またはS9において、条件を満たす商品を抽出することができなかった場合には、ステップS15に移行する。この場合、対象選択商品について、ユーザが重視する属性項目は特定されない。
【0098】
システム制御部14は、比較商品を抽出すると、重視度計算処理を実行する(ステップS10)。
【0099】
図7は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の重視度計算処理における処理例を示すフローチャートである。
【0100】
図7に示すように、システム制御部14は、候補項目の中から属性項目を1つ選択する(ステップS31)。次いで、システム制御部14は、選択した属性項目の重視度を計算する(ステップS32)。具体的に、システム制御部14は、選択した属性項目に対応する有利属性値情報を、属性定義情報DB12dから取得する。次いで、システム制御部14は、対象選択商品の商品情報から、選択した属性項目に対応する属性値を取得するとともに、各比較商品の商品情報から、選択した属性項目に対応する属性値をそれぞれ取得する。次いで、システム制御部14は、対象選択商品の属性値と比較商品の属性値とを比較して、有利属性値情報に基づき、対象選択商品の属性値の方が有利であるか否かを、比較商品ごとに判定する。次いで、システム制御部14は、対象選択商品の属性値の方が有利である比較商品の数を数える。そして、システム制御部14は、対象選択商品の属性値の方が有利である比較商品の数を、比較商品の総数で除算することにより、重視度を計算する。
【0101】
システム制御部14は、重視度を計算すると、候補項目の中にまだ選択していない属性項目があるか否かを判定する(ステップS33)。このとき、システム制御部14は、まだ選択していない属性項目があると判定した場合には(ステップS33:YES)、まだ選択していない属性項目のうち1つを選択する(ステップS34)。次いで、システム制御部14は、ステップS32に移行する。システム制御部14は、ステップS32〜S34の処理を繰り返すことにより、各属性項目の重視度を計算する。そして、システム制御部14は、全ての属性項目を選択したと判定した場合には(ステップS33:NO)、重視度計算処理を終了させる。
【0102】
システム制御部14は、重視度計算処理を終えると、図6に示すように、重視度が計算された属性項目のうち、重視度が最も高い属性項目を特定する(ステップS11)。次いで、システム制御部14は、特定した属性項目の重視度が、予め設定された閾値以上であるか否かを判定する(ステップS12)。閾値は、例えば、電子商店街の管理者等により設定されて、記憶部12に記憶されている。このとき、システム制御部14は、特定した属性項目の重視度が閾値以上ではないと判定した場合には(ステップS12:NO)、ステップS15に移行する。この場合、特定された属性項目は、対象ユーザが重視する属性項目とはならない。閾値を設けた理由は、相対的に重視度が最も高い属性項目であっても、重視度の絶対値が低すぎる属性項目は、ユーザが重視する属性項目である蓋然性が低いからである。
【0103】
一方、システム制御部14は、特定した属性項目の重視度が閾値以上であると判定した場合には(ステップS12:YES)、特定した属性項目を、対象ユーザが重視する属性項目として決定する。こうして、システム制御部14は、特定手段として、選択商品と比較商品との間で設定が異なる属性値に基づいて、ユーザが重視する属性項目を特定する。具体的に、システム制御部14は、選択商品と比較商品との両方に属性値が設定されている属性項目のうち、選択商品の方が比較商品よりもユーザに有利な属性値が設定されている属性項目を、ユーザが重視する属性項目として特定する。
【0104】
次いで、システム制御部14は、選択手段として推奨商品を検索する(ステップS13)。推奨商品の基準は、例えば、対象ユーザが重視する属性項目において、ユーザが欲しいと思うような属性値を有する商品であるか否かである。そこで、システム制御部14は、例えば、対象ユーザが重視する属性項目における属性値が、対象選択商品の属性値と同一であるかまたは対象選択商品の属性値よりも有利である商品を検索してもよい。このとき、システム制御部14は、検索対象とする商品を、対象選択商品と同じジャンルに属する商品としてもよい。如何なるレベルで、同一のジャンルに属するか否かを判定するかについては、ステップS8の場合と同様である。また、システム制御部14は、検索された商品を全て推奨商品とするのではなく、推奨商品の最大数を限定してもよい。そして、システム制御部14は、検索された商品の中から最大数までの範囲内で推奨商品を任意に選択してもよい。
【0105】
なお、1つの選択商品について、ユーザが重視する属性項目を複数特定するように処理した場合、システム制御部14は、例えば、対象ユーザが重視する全ての属性項目における属性値が、それぞれ選択商品において対応する属性項目の属性値と同一であるかまたは選択商品の属性値よりも有利である商品を検索してもよい。
【0106】
システム制御部14は、推奨商品を検索すると、重視項目情報を、重視項目情報DB12kに登録する(ステップS14)。このとき、システム制御部14は、対象選択商品の商品IDを選択商品IDとする。また、システム制御部14は、現在日時を登録日時とする。また、システム制御部14は、選択種別として、「お気に入り」を設定する。また、システム制御部14は、対象ユーザが重視する属性項目の属性IDを、重視属性IDとする。また、システム制御部14は、推奨商品の商品IDを、推奨商品IDとする。そして、システム制御部14は、対象ユーザID、選択商品ID、登録日時、重視属性ID及び推奨商品IDを含む重視項目情報を登録する。
【0107】
次いで、システム制御部14は、ステップS1において検索されたお気に入り情報の中にまだ選択していないお気に入り情報があるか否かを判定する(ステップS15)。このとき、システム制御部14は、まだ選択していないお気に入り情報があると判定した場合には(ステップS15:YES)、まだ選択していないお気に入り情報のうち1つを選択する(ステップS16)。次いで、システム制御部14は、ステップS4に移行する。システム制御部14は、ステップS4〜S16を繰り返すことにより、予め設定された期間内にお気に入りに登録された各商品について、対象ユーザが重視する属性項目を特定する。そして、システム制御部14は、全てのお気に入り情報を選択したと判定した場合には(ステップS15:NO)、1ユーザ重視属性項目特定処理を終了させる。
【0108】
なお、買い物かごについてユーザが重視する属性項目を特定する場合、選択商品を特定するための情報は、お気に入り情報ではなく、買い物かご情報である。また、この場合、選択種別は、「買い物かご」である。購入についてユーザが重視する属性項目を特定する場合、選択商品を特定するための情報は、お気に入り情報ではなく、購入履歴である。また、この場合、選択種別は、「購入」である。
【0109】
また、1ユーザ重視属性項目特定処理の実行タイミングは、上述したタイミングに限られるものではない。例えば、システム制御部14は、お気に入りへの商品の登録、買い物かごへの商品の投入及び商品の購入のうち何れかが行われてから、比較商品抽出時間が経過した後に実行してもよい。つまり、システム制御部14は、商品の選択行為が行われた後、1ユーザ重視属性項目特定処理を実行してもよい。この場合、システム制御部14は、そのときに選択を行ったユーザを対象ユーザとし、且つ、そのときの選択行為によって選択された商品を対象選択商品として、1ユーザ重視属性項目特定処理を実行すればよい。
【0110】
また、システム制御部14は、ユーザが重視する属性項目を特定するタイミングとは別のタイミングで、推奨商品の特定を行ってもよい。また、システム制御部14は、推奨商品の特定を行わなくてもよい。
【0111】
図8は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14のWebページリクエスト受信時処理における処理例を示すフローチャートである。Webページリクエスト受信時処理は、電子商店街サーバ1が、ユーザ端末3からWebページのリクエストを受信したときに開始される。
【0112】
図8に示すように、システム制御部14は、受信したリクエストから、リクエストを送信してきたユーザ端末3を利用するユーザのユーザIDを、要求ユーザIDとして取得する(ステップS51)。例えば、システム制御部14は、ユーザによる情報提供システムSへのログイン時に、ユーザ端末3からユーザIDを受信し、受信したユーザIDをクッキーとしてユーザ端末3に保存させている。そのため、ユーザがログインしている場合には、ユーザ端末3から電子商店街サーバ1へ送信されるリクエストには、要求ユーザIDを含むクッキーが付加されている。次いで、システム制御部14は、受信したリクエストに含まれるURLに対応するWebページのHTML文書を生成する(ステップS52)。
【0113】
次いで、システム制御部14は、HTML文書が生成されたWebページが、広告コンテンツを表示するWebページであるか否かを判定する(ステップS53)。Webページとしては、例えば、トップページ、検索結果ページ、商品ページ、お気に入りページ、買い物かごページ、購入履歴ページ等がある。如何なるWebページに広告コンテンツが表示されるかは、例えば、電子商店街の管理者により任意定めておくことができる。一例として、トップページ、検索結果ページ及びお気に入りページに、広告コンテンツが表示されるものとする。システム制御部14は、HTML文書が生成されたWebページが、広告コンテンツを表示するWebページではないと判定した場合には(ステップS53:NO)、生成したHTML文書を、リクエストの送信元のユーザ端末3へ送信する(ステップS59)。システム制御部14は、この処理を終えると、Webページリクエスト受信時処理を終了させる。
【0114】
一方、システム制御部14は、HTML文書が生成されたWebページが、広告コンテンツを表示するWebページであると判定した場合には(ステップS53:YES)、広告コンテンツが表示される推奨商品を決定するために用いられる重視項目情報の選択種別を、HTML文書が生成されたWebページの種類に応じて選択する(ステップS54)。この選択は、広告効果を高めるために行われる。例えば、システム制御部14は、Webページがトップページである場合には、「お気に入り」または「買い物かご」を選択してもよい。また、システム制御部14は、Webページが検索結果ページである場合には、「お気に入り」または「買い物かご」を選択してもよい。また、システム制御部14は、Webページがお気に入りページである場合には、「購入履歴」を選択してもよい。なお、システム制御部14は、例えば、選択種別をランダムに選択してもよい。
【0115】
次いで、システム制御部14は、要求ユーザID及び選択した選択種別を含む重視項目情報を、重視項目情報DB12kから検索する(ステップS55)。次いで、システム制御部14は、検索された重視項目情報のうち1つを選択する(ステップS56)。例えば、システム制御部14は、重視項目情報をランダムに選択してもよい。また、システム制御部14は、登録日時が最も遅い重視項目情報を選択してもよい。ユーザが重視する属性項目が特定された日時が遅いほど、特定された属性項目を、ユーザが現在でも重視している蓋然性が高いからである。また、システム制御部14は、現時点から予め設定された時間前までの間に登録された重視項目情報の中から、ランダムに選択してもよい。
【0116】
次いで、システム制御部14は、選択した重視項目情報に含まれる推奨商品IDのうち1つを取得する(ステップS57)。例えば、システム制御部14は、推奨商品IDをランダムに選択してもよい。次いで、システム制御部14は、取得した推奨商品IDが示す推奨商品の広告コンテンツを、Webページ内に表示させるためのデータを、生成したHTML文書に設定する(ステップS58)。
【0117】
なお、Webページ内に複数の広告コンテンツが表示可能である場合、システム制御部14は、ステップS56〜S58を複数回実行してもよい。
【0118】
次いで、システム制御部14は、の広告コンテンツを表示するためのデータが設定されたHTML文書を、リクエストの送信元のユーザ端末3へ送信する(ステップS59)。こうして、システム制御部14は、提供手段として、選択した推奨商品の広告コンテンツを含むWebページを、ユーザ端末3へ提供する。システム制御部14は、この処理を終えると、Webページリクエスト受信時処理を終了させる。
【0119】
ユーザ端末3は、HTML文書を受信すると、HTML文書に基づいて、Webページを画面に表示する。このとき、ユーザ端末3は、Webページ内に、広告コンテンツを表示させる。ユーザが、広告コンテンツを選択すると、対応する推奨商品の商品ページがユーザ端末3の画面に表示される。
【0120】
なお、推奨商品の情報を提供する手段は、Webページに限られるものではない。例えば、電子商店街のメールマガジン等、電子メールによって、推奨商品の情報が提供されてもよい。
【0121】
以上説明したように、本実施形態によれば、電子商店街サーバ1のシステム制御部14が、商品属性値を含む商品ページがユーザに閲覧された商品うち該ユーザに選択された選択商品が登録されるお気に入り、買い物かご、または購入履歴に登録されている選択商品の商品ページの閲覧時刻から、比較商品抽出時間内に商品ページが閲覧された商品を抽出し、抽出された商品の中から、お気に入り、買い物かご、または購入履歴に登録されていない比較商品を抽出し、選択商品と比較商品との間で設定が異なる属性値に基づいて、ユーザが重視する属性項目を特定する。具体的に、システム制御部14が、選択商品と比較商品との両方に属性値が設定されている属性項目のうち、選択商品の方が比較商品よりもユーザに有利な属性値が設定されている属性項目を、ユーザが重視する属性項目として特定する。従って、商品選択においてユーザが重視する属性項目を特定することができる。
【0122】
また、システム制御部14が、商品ページが閲覧された商品を示す商品IDと、商品ページが閲覧された商品を検索するためにユーザにより指定された検索条件と、を対応付けて閲覧履歴として記憶する記憶部12に記憶された検索条件が、お気に入りに登録されている商品を示す商品IDと、お気に入りに登録されている商品を検索するためにユーザにより指定された検索条件と、を対応付けてお気に入り情報として記憶する記憶部12に記憶された検索条件と同じ商品の中から比較商品を抽出する。従って、選択商品と比較対象とされた比較商品の抽出精度を高めることができるので、ユーザが重視する属性項目の特定精度を高めることができる。
【0123】
また、システム制御部14が、特定された属性項目の属性値に基づいて、ユーザに取り引きを勧める推奨商品を選択し、選択された推奨商品の広告コンテンツを提供する。従って、ユーザが重視する属性項目の属性値に基づいて、ユーザに取り引きを勧める商品が選択されるので、ユーザが興味を持つ蓋然性が高い商品の広告コンテンツをユーザに提供することができる。
【0124】
[2.第2実施形態]
第1実施形態においては、候補項目は、商品情報に属性値が設定されることが予め定められている属性項目のみに限られていた。これに対し、以下に説明する第2実施形態では、店舗が、新たな属性項目について任意に属性値を商品情報に追加することができるようになっている。そして、新たな属性項目も、候補項目とされる。ここで、商品情報に属性値が設定されることが予め定められている属性項目を、「共通項目」という。新たに属性値が追加された属性項目を、「オプション項目」という。また、オプション項目の属性を、「オプション属性値」という。
【0125】
図9(a)は、選択商品及び比較商品それぞれのオプション属性値の内容の一例を示す図である。図9(a)は、選択商品及び比較商品が、デジタルカメラである場合の例を示す。店舗は、例えば、オプション項目の属性の内容を表す文字を入力することにより、オプション属性値を設定することができる。例えば、選択商品を販売する方の店舗は、「ピクチャーサーチ」及び「防水機能付き」というオプション属性値を設定したとする。「ピクチャーサーチ」は、ピクチャーサーチ機能があることを示す。ピクチャーサーチ機能は、デジタルカメラに記憶されている画像を、ユーザが指定した条件で検索することができる機能である。「防水機能付き」は、防水機能があることを示す。一方、比較商品を販売する方の店舗は、「ピクチャーサーチ」及び「リモコン操作可能」というオプション属性値を設定したとする。「リモコン操作可能」は、リモコンの操作によりデジタルカメラで撮影を行うことができることを示す。
【0126】
その結果、選択商品及び比較商品の両方で、ピクチャーサーチ機能があることを示すオプション属性値が設定されている。従って、ピクチャーサーチという属性項目は、ユーザが重視する属性項目であるとは判定されない。
【0127】
一方、リモコン操作及び防水機能の属性項目については、選択商品または比較商品の何れか一方にのみオプション属性値が設定されている。つまり、選択商品と比較商品とで属性値の設定が異なる。具体的に、属性値の設定の有無が異なる。この場合、電子商店街サーバ1は、選択商品のみにオプション属性値が設定されている属性項目の中から、設定されているオプション属性値に基づいて、そのオプション属性値が有利であると判定することができる属性項目を、ユーザが重視する属性項目として特定する。
【0128】
例えば、リモコン操作について属性値が設定される場合、例えば、「リモコン操作可能」、または、リモコンの操作によりデジタルカメラで撮影を行ことができないことを示す「リモコン操作不可能」のうち何れか一方が設定される。リモコンの操作により撮影を行うことができるデジタルカメラの方が、リモコンの操作により撮影を行うことができないデジタルカメラよりもユーザにとって有利である。従って、「リモコン操作可能」が設定されている比較商品は、リモコン操作において、ユーザにとって有利な商品である。一方、選択商品に対しては、「リモコン操作可能」及び「リモコン操作不可能」の何れも設定されていない。従って、選択商品は、リモコン操作において、ユーザにとって有利な商品であるか否かは分からない。店舗が、リモコン操作の属性値を設定していないだけかもしれない。しかしながら、リモコン操作において、選択商品が比較商品よりも有利ではないことは明らかである。そのため、リモコン操作は、ユーザが重視する属性項目であるとは判定されない。
【0129】
防水機能について属性値が設定される場合、例えば、「防水機能付き」、または、防水機能がないことを示す「防水機能なし」のうち何れか一方が設定される。防水機能を有するデジタルカメラの方が、防水機能を有さないデジタルカメラよりもユーザにとって有利である。従って、「防水機能付き」が設定されている選択商品は、防水機能において、ユーザにとって有利な商品である。一方、比較商品に対しては、「防水機能付き」及び「防水機能なし」の何れも設定されていない。従って、比較商品は、防水機能において、ユーザにとって有利な商品であるか否かは分からない。しかしながら、ユーザは、商品ページに表示されている属性値に基づいて、商品を選択するか否かを判定する。そのため、ユーザが防水機能を重視する場合、ユーザは、商品ページに防水機能について何も表示されない商品よりも、商品ページに「防水機能付き」と表示されている商品の方を選択する。従って、防水機能は、ユーザが重視する属性項目として特定される。
【0130】
図9(b)は、商品情報DB12eに登録される内容の一例を示す図である。図9(b)に示すように、商品情報DB12eに登録される商品情報は、図4(e)に示された各情報に加えて、オプション属性情報を含む。オプション属性情報には、店舗により追加されたオプション属性値が設定される。
【0131】
また、属性定義情報DB12dには、共通項目の属性定義情報に加えて、オプション属性値が設定される可能性があるオプション項目の属性定義情報も登録される。オプション項目のデータ型は、例えば、文字列型である。オプション項目の有利属性情報には、例えば、有利であると定められているオプション属性値が設定される。具体的に、設定される可能性があるオプション属性値の中で最もユーザに有利であるオプション属性値が設定される。例えば、設定される可能性があるオプション属性値が2種類のみである場合、有利属性値情報には、有利な方のオプション属性値が設定される。オプション属性値は、商品ページに表示される。
【0132】
これまでに説明した点を除き、第2実施形態における情報提供システムSの構成、電子商店街サーバ1の構成及び処理内容は、第1実施形態の場合と基本的に同様である。
【0133】
図10は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の重視度計算処理における処理例を示すフローチャートである。図10において、図7と同様の処理については同様の符号を付してある。
【0134】
図10に示すように、システム制御部14は、第1実施形態の場合と同様に、ステップS31〜S34を実行する。なお、ステップS31〜S34では、共通項目の重視度が計算される。ステップS33において、システム制御部14は、全ての属性項目を選択したと判定した場合には(ステップS33:NO)、オプション項目の重視度を計算する。
【0135】
先ず、システム制御部14は、対象選択商品のオプション属性情報が対象選択商品の商品情報に設定されているか否かを判定する(ステップS71)。このとき、システム制御部14は、対象選択商品のオプション属性情報が設定されていないと判定した場合には(ステップS71:NO)、重視度計算処理を終了させる。一方、システム制御部14は、対象選択商品のオプション属性情報が設定されていると判定した場合には(ステップS71:YES)、オプション属性情報からオプション属性値を1つ取得する(ステップS72)。
【0136】
次いで、システム制御部14は、取得したオプション属性値がユーザにとって有利な属性値であるか否かを判定する(ステップS73)。具体的に、システム制御部14は、有利属性値情報に、取得したオプション属性値が設定されている属性定義情報を、属性定義情報DB12dから検索する。ここで、システム制御部14は、条件を満たす属性定義情報を検索することができなかった場合には、取得したオプション属性値がユーザにとって有利な属性値ではないと判定する(ステップS73:NO)。この場合、システム制御部14は、ステップS75に移行する。
【0137】
一方、システム制御部14は、条件を満たす属性定義情報を検索することができた場合には、取得したオプション属性値がユーザにとって有利な属性値であると判定する(ステップS73:YES)。この場合、システム制御部14は、検索された属性定義情報に含まれる属性IDが示すオプション項目の重視度を計算する(ステップS74)。具体的に、システム制御部14は、各比較商品の商品情報のオプション属性情報に、取得した対象選択商品のオプション属性値と同一のオプション属性値が設定されているか否かを判定する。次いで、システム制御部14は、対象選択商品のオプション属性値と同一のオプション属性値が設定されていない比較商品の数を数える。対象選択商品のオプション属性値と同一のオプション属性値が設定されていない比較商品には、検索された属性定義情報に含まれる属性IDが示すオプション項目のオプション属性値が何も設定されていない商品と、このオプション項目において、ユーザにとって不利な方のオプション属性値が設定されている商品と、が含まれる。システム制御部14は、対象選択商品のオプション属性値と同一のオプション属性値が設定されていない比較商品の数を、比較商品の総数で除算することにより、重視度を計算する。
【0138】
次いで、システム制御部14は、対象選択商品のオプション属性情報に、まだ取得していないオプション属性値があるか否かを判定する(ステップS75)。このとき、システム制御部14は、まだ取得していないオプション属性値があると判定した場合には(ステップS75:YES)、まだ取得していないオプション属性値のうち1つを取得する(ステップS76)。次いで、システム制御部14は、ステップS73に移行する。システム制御部14は、ステップS73〜S76の処理を繰り返すことにより、各オプション項目の重視度を計算する。そして、システム制御部14は、全てのオプション属性値を取得したと判定した場合には(ステップS75:NO)、重視度計算処理を終了させる。
【0139】
以上説明したように、本実施形態によれば、システム制御部14が、選択商品と比較商品とのうち、選択商品にのみ属性値が設定されている属性項目の中から、設定されている属性値がユーザに有利とされている属性項目を、ユーザが重視する属性項目として特定する。従って、ある属性項目において、ユーザに選択された商品に対してユーザに有利であると定められている属性値が設定されている一方で、選択対象から除外された商品に対して属性値が設定されていない場合、その属性項目をユーザが重視していると判断することができる。
【0140】
[3.第3実施形態]
第1実施形態においては、候補項目は、全ての商品で共通になっていた。これに対し、以下に説明する第3実施形態では、商品のジャンルによっては、ジャンルに固有の属性項目が設定される。そして、商品情報には、ジャンルに固有の属性項目の属性値が設定される。また、候補項目は、ジャンルに応じて決定される。候補項目がジャンルに応じて決定される理由は、ジャンルによって、ユーザが重視する属性項目が変わる場合があるからである。ジャンルは、本発明における区分の一例である。ここで、全ての商品に共通して属性値が設定される属性項目を、「共通項目」という。また、ジャンルに固有の属性項目を、「固有項目」という。なお、第3実施形態における共通項目と、第2実施形態における共通項目とは、基本的に同一である。
【0141】
図11(a)は、選択商品及び比較商品それぞれの固有項目の属性値の内容の一例を示す図である。図11(a)は、選択商品及び比較商品が、デジタルカメラである場合の例を示す。デジタルカメラの固有項目として、例えば、メーカー、シリーズ、有効画素数、光学ズームの倍率、液晶モニターのサイズ、電池のタイプ、手ぶれ補正機能、顔認識機能、重量、発売時期等がある。これらの固有項目のうち、候補項目は、有効画素数、光学ズーム、液晶モニター、手ぶれ補正機能、顔認識機能及び重量等である。例えば、属性値がユーザにとって有利であるか否かを一概に判断することができない属性項目は、候補項目から除外される。また、例えば、属性値がユーザにとって有利であるか否かを判断することができる属性項目ではあっても、ユーザが重視する蓋然性が低い属性項目は、候補項目から除外される。なお、デジタルカメラのシリーズによって、基本的な性能が異なる場合があることから、シリーズも候補項目に含まれるという考え方もある。また、発売時期が新しいほど、例えば、より性能が高かったり、より新しい機能があったりするという考え方もある。そのため、シリーズや発売時期が候補項目となってもよい。如何なる属性項目を候補項目とするかは、例えば、電子商店街の管理者により、ジャンルごとに任意に決定することができる。
【0142】
図11(a)の例では、選択商品と比較商品との間で、メーカー、シリーズ、電池タイプ及び発売時期が互いに異なっている。しかしながら、これらの属性項目は候補項目ではない。そのため、これらの属性項目は、ユーザが重視する属性項目であるとは判定されない。
【0143】
候補項目のうち、有効画素数、液晶モニターのサイズ及び手ぶれ補正機能の属性値は、選択商品と比較商品との間で互いに同一である。従って、これらの属性項目は、ユーザが重視する属性項目であるとは判定されない。
【0144】
光学ズームの倍率、顔認識機能及び重量の属性値は、選択商品と比較商品との間で異なる。光学ズームの倍率が高いデジタルカメラであるほど、ユーザに有利である。また、顔認識機能を有するデジタルカメラの方が、顔認識機能を有しないデジタルカメラよりも有利である。また、重量が小さいデジタルカメラであるほど、ユーザに有利なデジタルカメラである。重量が小さいほど、携帯に便利であるからである。ここで、選択商品の光学ズームの倍率は、比較商品の光学ズームの倍率よりも低い。また、選択商品は、顔認識機能を有さない。また、選択商品の重量は、比較商品の重量よりも小さい。従って、重量が、ユーザが重視する属性項目として特定される。
【0145】
図11(b)は、商品情報DB12eに登録される内容の一例を示す図である。図11(b)に示すように、商品情報DB12eに登録される商品情報は、図4(e)に示された各情報に加えて、ジャンル固有属性情報を含む。ジャンル固有属性情報には、商品が属するジャンルの各固有項目について、属性値が設定される。なお、ジャンルによっては、ジャンル固有属性情報が設定されなくてもよい。
【0146】
また、属性定義情報DB12dには、共通項目の属性定義情報に加えて、固有項目の属性定義情報も登録される。固有項目においては、同一の属性項目であっても、ジャンルによって、有利な属性値が異なる場合がある。例えば、商品の重量が小さいほど有利なジャンルと、商品の重量が大きいほど有利なジャンルと、がある。この場合、有利属性値情報に設定される情報が異なる。そのため、属性項目名が同一であっても、有利属性値情報がジャンルによって異なる場合には、別々に属性定義情報が登録される。
【0147】
電子商店街サーバ1の記憶部12には、図3に示す各データベースに加えて、ジャンル属性定義情報DB12lが構築されている。図11(c)は、ジャンル属性定義情報DB12lに登録される内容の一例を示す図である。ジャンル属性定義情報DB12lには、商品の属性についてジャンルごとに固有の情報が、ジャンル属性定義情報として登録される。具体的に、ジャンル属性定義情報DB12lには、ジャンルID、固有属性IDリスト及び重視属性IDリスト等が対応付けて登録される。
【0148】
固有属性IDリストは、ジャンルIDが示すジャンルの固有項目の属性IDのリストである。候補属性IDリストは、ジャンルIDが示すジャンルの候補項目の属性IDのリストである。如何なるレベルのジャンルに対してジャンル属性定義情報が登録されるかは、例えば、ジャンル間における固有項目の共通性に基づいて決定される。例えば、レベル1のジャンルとして、「TV・オーディオ・カメラ」があるとする。「TV・オーディオ・カメラ」の子ジャンルとして、例えば、「テレビ」、「デジタルカメラ」、「オーディオ」等があるとする。また、「デジタルカメラ」の子ジャンルとして、例えば、デジタルカメラのメーカーごとにジャンル分けが行われていたとする。例えば、レベル3のジャンルとして、「X社」、「Y社」、「Z社」等があるとする。テレビ、デジタルカメラ及びオーディオの間では、商品が有する属性の項目の中に、一致する項目もあるが、一致しない項目も多数含まれる。従って、「TV・オーディオ・カメラ」に対して、ジャンル属性定義情報は登録されない。一方、X社製のデジタルカメラ、Y社製のデジタルカメラ及びZ社製のデジタルカメラのそれぞれは、デジタルカメラが基本的に有する属性を有する。従って、「デジタルカメラ」に対して、ジャンル属性定義情報は登録される。一方、「X社」、「Y社」及び「Z社」に対しては、ジャンル属性定義情報は登録されない。「デジタルカメラ」のジャンル属性定義情報を用いればよいからである。
【0149】
これまでに説明した点を除き、第3実施形態における情報提供システムSの構成、電子商店街サーバ1の構成及び処理内容は、第1実施形態の場合と基本的に同様である。
【0150】
図12は、本実施形態に係る電子商店街サーバ1のシステム制御部14の重視度計算処理における処理例を示すフローチャートである。また、図12は、如何なるジャンルであっても、共通項目は候補項目であると定められている場合の処理例を示す。そのため、候補属性IDリストには、候補項目とされた固有項目の属性IDのみが設定される。また、図12において、図7と同様の処理については同様の符号を付してある。
【0151】
図12に示すように、システム制御部14は、第1実施形態の場合と同様に、ステップS31〜S34を実行する。なお、ステップS31〜S34では、共通項目の重視度が計算される。ステップS33において、システム制御部14は、全ての属性項目を選択したと判定した場合には(ステップS33:NO)、固有項目の重視度を計算する。
【0152】
先ず、システム制御部14は、対象選択商品が属するジャンルの候補属性IDリストを、ジャンル属性定義情報DB12lから取得する(ステップS81)。具体的に、システム制御部14は、対象選択商品の商品情報から、ジャンルIDを取得する。次いで、システム制御部14は、取得したジャンルIDを含むジャンル属性定義情報を、ジャンル属性定義情報DB12lから検索する。このとき、システム制御部14は、ジャンル属性定義情報が検索されなかった場合には、取得したジャンルIDに対応するジャンル情報から、親ジャンルIDを取得する。そして、システム制御部14は、取得した親ジャンルIDを含むジャンル属性定義情報を、ジャンル属性定義情報DB12lから検索する。このとき、システム制御部14は、ジャンル属性定義情報が検索されなかった場合には、取得した親ジャンルIDをジャンルIDとして、ジャンルIDに対応するジャンル情報から、新たな親ジャンルIDを取得する。こうして、システム制御部14は、ジャンル属性定義情報が検索されるまで、ジャンル属性定義情報の検索及び親ジャンルIDの取得を繰り返す。そして、システム制御部14は、検索されたジャンル属性定義情報に含まれる候補属性IDリストを、対象選択商品が属するジャンルの候補属性IDリストとして取得する。システム制御部14は、候補属性IDリストを取得することにより、決定手段として、候補項目を決定する。
【0153】
次いで、システム制御部14は、取得した候補属性IDリストから、属性IDを1つ取得する(ステップS82)。次いで、システム制御部14は、取得した属性IDが示す属性項目の重視度を計算する(ステップS83)。重視度の計算方法は、ステップS32の場合と同様である。次いで、システム制御部14は、候補属性IDリストから、まだ取得していない属性IDがあるか否かを判定する(ステップS84)。このとき、システム制御部14は、まだ取得していない属性IDがあると判定した場合には(ステップS84:YES)、まだ取得していない属性IDのうち1つを取得する(ステップS85)。次いで、システム制御部14は、ステップS83に移行する。システム制御部14は、ステップS83〜S85の処理を繰り返すことにより、対象選択商品が属するジャンルにおける各候補項目の重視度を計算する。そして、システム制御部14は、全ての属性IDを取得したと判定した場合には(ステップS84:NO)、重視度計算処理を終了させる。
【0154】
なお、システム制御部14は、図6に示す1ユーザ重視属性項目特定処理のステップSS6及びS13においては、ステップS81と同様の処理によりジャンル属性定義情報を検索することができたレベルで、同一のジャンルに属するか否かを判定する。
【0155】
共通項目についても、ジャンルに応じて候補項目に入れるか否かを定める場合、候補属性IDリストには、共通項目と固有項目のうち、候補項目とされた属性項目の属性IDが設定される。この場合、システム制御部14は、ステップS31〜S34の処理を実行しないで、ステップS81〜85を実行する。
【0156】
以上説明したように、システム制御部14が、選択商品が属するジャンルに基づいて、ユーザが重視する属性項目の候補を決定し、決定された候補の中から、ユーザが重視する属性項目を特定する。従って、ジャンルによってユーザが重視する傾向がある属性項目が異なる場合であっても、ユーザが重視する属性項目を適切に特定することができる。
【0157】
なお、第1実施形態から第3実施形態までの実施形態のうち2つ以上の実施形態が組み合わせられてもよい。例えば、ジャンルごとに固有項目の属性値が設定されるとともに、店舗によりオプション属性値が設定可能に、電子商店街サーバ1が構成されてもよい。そして、例えば、オプション属性値が設定された属性項目は、必ず候補項目とされてもよいし、如何なるオプション属性値が候補項目となるかが、候補属性IDリストで定義されてもよい。
【0158】
また、上記各実施形態においては、お気に入りへの登録、買い物かごへの投入及び購入が、それぞれ商品の選択行為とされていた。しかしながら、これらの行為のうち、何れか1つまたは2つのみが、商品の選択行為とされてもよい。
【0159】
また例えば、検索結果ページに一覧表示されている商品の中から商品ページを表示させる商品をユーザが選択する行為を、商品の選択行為としてもよい。ユーザは、検索結果ページに一覧表示された商品の属性値に基づいて、例えば、興味を持った商品の商品ページを表示させるからである。この場合の選択商品は、検索結果ページから選択されることにより、商品ページが表示された商品である。一方、この場合の比較商品は、検索結果ページに情報が表示された商品のうち、選択されなかった商品である。なお、検索結果ページに属性値が表示される属性項目の範囲内で、候補項目が定められてもよい。
【0160】
比較商品を特定するため、記憶部12には、例えば、検索結果ページの閲覧履歴DBが構築される。検索結果ページの閲覧履歴DBには、例えば、閲覧日時、ユーザID、商品IDのリスト、検索条件情報等が、検索結果ページが閲覧されるごとに対応付けて登録される。閲覧日時は、検索結果ページが閲覧された日時を示す。ユーザIDは、検索結果ページを閲覧したユーザを示す。商品IDリストは、検索結果ページに情報が表示された商品の商品IDのリストである。検索条件情報は、検索結果ページに情報が表示された商品が検索されたときにユーザにより指定された検索条件を示す。
【0161】
図6に示す1ユーザ重視属性項目特定処理において、選択商品を特定するための情報は、お気に入り情報ではなく、商品ページの閲覧履歴である。また、比較商品を特定するための情報は、商品ページの閲覧履歴ではなく、検索結果ページの閲覧履歴である。
【0162】
また、上記各実施形態においては、本発明における取引対象が商品に適用されていた。しかしながら、取引対象がサービスに適用されてもよい。そして、電子商取引のシステムとして、サービスの予約が可能なシステムに本発明が適用されてもよい。サービスの予約としては、例えば、宿泊施設の宿泊予約、ゴルフ場等の競技施設の利用予約、交通機関の座席の予約等がある。
【符号の説明】
【0163】
1 電子商店街サーバ
2 店舗端末
3 ユーザ端末
11 通信部
12 記憶部
12a 会員情報DB
12b ジャンル情報DB
12c 店舗情報DB
12d 属性定義情報DB
12e 商品情報DB
12f クエリログDB
12g 閲覧履歴DB
12h 買い物かご情報DB
12i 購入履歴DB
12j お気に入り情報DB
12k 重視項目情報DB
12l ジャンル属性定義情報DB
13 入出力インターフェース
14 システム制御部
14a CPU
14b ROM
14c RAM
15 システムバス
NW ネットワーク
S 情報提供システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
取引対象の属性値を含む取引対象情報がユーザに閲覧された取引対象のうち該ユーザに選択された取引対象が登録されるリストに登録されている取引対象の前記取引対象情報の閲覧時刻から、予め設定された時間内に前記取引対象情報が閲覧された取引対象を抽出する第1抽出手段と、
前記第1抽出手段により抽出された取引対象の中から、前記リストに登録されていない取引対象を抽出する第2抽出手段と、
前記リストに登録されている取引対象と、前記第2抽出手段により抽出された取引対象と、の間で設定が異なる属性値に基づいて、取引対象の複数の属性項目のうちユーザが重視する属性項目を特定する特定手段と、
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記特定手段は、前記リストに登録されている取引対象と、前記第2抽出手段により抽出された取引対象と、の両方に属性値が設定されている属性項目のうち、前記リストに登録されている取引対象の方が前記第2抽出手段により抽出された取引対象よりもユーザに有利な属性値が設定されている属性項目を、ユーザが重視する属性項目として特定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記特定手段は、前記リストに登録されている取引対象と、前記第2抽出手段により抽出された取引対象と、のうち前記リストに登録されている取引対象にのみ属性値が設定されている属性項目の中から、設定されている属性値がユーザに有利とされている属性項目を、ユーザが重視する属性項目として特定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置において、
取引対象の複数の区分のうち前記リストに登録されている取引対象が属する区分に基づいて、ユーザが重視する属性項目の候補を決定する決定手段を更に備え、
前記特定手段は、前記決定手段により決定された候補の中から、ユーザが重視する属性項目を特定することを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
請求項1乃至4の何れか1項に記載の情報処理装置において、
前記第1抽出手段または前記第2抽出手段の何れか一方は、前記取引対象情報が閲覧された取引対象を示す情報と、該取引対象を検索するためにユーザにより指定された検索条件と、を対応付けて記憶する閲覧情報記憶手段に記憶された検索条件が、前記リストに登録されている取引対象を示す情報と、該取引対象を検索するためにユーザにより指定された検索条件と、を対応付けて記憶するリスト情報記憶手段に記憶された検索条件と同じ取引対象の中から抽出を行うことを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の情報処理装置において、
前記特定手段により特定された属性項目の属性値に基づいて、ユーザに取り引きを勧める取引対象を選択する選択手段と、
前記選択手段により選択された取引対象に関する情報を提供する提供手段と、
を更に備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置により実行される情報処理方法であって、
取引対象の属性値を含む取引対象情報がユーザに閲覧された取引対象のうち該ユーザに選択された取引対象が登録されるリストに登録されている取引対象の前記取引対象情報の閲覧時刻から、予め設定された時間内に前記取引対象情報が閲覧された取引対象を抽出する第1抽出ステップと、
前記第1抽出ステップにおいて抽出された取引対象の中から、前記リストに登録されていない取引対象を抽出する第2抽出ステップと、
前記リストに登録されている取引対象と、前記第2抽出ステップにおいて抽出された取引対象と、の間で設定が異なる属性値に基づいて、取引対象の複数の属性項目のうちユーザが重視する属性項目を特定する特定ステップと、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項8】
情報処理装置に含まれるコンピュータを、
取引対象の属性値を含む取引対象情報がユーザに閲覧された取引対象のうち該ユーザに選択された取引対象が登録されるリストに登録されている取引対象の前記取引対象情報の閲覧時刻から、予め設定された時間内に前記取引対象情報が閲覧された取引対象を抽出する第1抽出手段、
前記第1抽出手段により抽出された取引対象の中から、前記リストに登録されていない取引対象を抽出する第2抽出手段、及び、
前記リストに登録されている取引対象と、前記第2抽出手段により抽出された取引対象と、の間で設定が異なる属性値に基づいて、取引対象の複数の属性項目のうちユーザが重視する属性項目を特定する特定手段、
として機能させることを特徴とする情報処理プログラム。
【請求項9】
情報処理装置に含まれるコンピュータを、
取引対象の属性値を含む取引対象情報がユーザに閲覧された取引対象のうち該ユーザに選択された取引対象が登録されるリストに登録されている取引対象の前記取引対象情報の閲覧時刻から、予め設定された時間内に前記取引対象情報が閲覧された取引対象を抽出する第1抽出手段、
前記第1抽出手段により抽出された取引対象の中から、前記リストに登録されていない取引対象を抽出する第2抽出手段、及び、
前記リストに登録されている取引対象と、前記第2抽出手段により抽出された取引対象と、の間で設定が異なる属性値に基づいて、取引対象の複数の属性項目のうちユーザが重視する属性項目を特定する特定手段、
として機能させる情報処理プログラムがコンピュータ読み取り可能に記録されていることを特徴とする記録媒体。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−114568(P2013−114568A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262037(P2011−262037)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【特許番号】特許第5124680号(P5124680)
【特許公報発行日】平成25年1月23日(2013.1.23)
【出願人】(399037405)楽天株式会社 (416)