説明

情報処理装置、情報処理方法及びプログラム

【課題】ユーザにとっての操作性および利便性により優れた情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供すること。
【解決手段】情報処理装置100,200は、外部機器を接続可能な第1の端子105及び第2の端子106を有する携帯型電子機器100,300の空間内での位置の変化を検出可能な3軸加速度センサ116から出力される検出結果を取得し、検出結果と予め設定された閾値とをもとに操作データを生成する操作データ生成部120,220と、第1の端子105及び第2の端子106の接続状態の変化を判断する接続判断部121と、接続状態の変化に対応して閾値を変化させる閾値設定部123とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術は、携帯型電子機器の空間内での位置の変化に応じた処理を行う情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話、スマートフォン、リモートコントローラ、ゲーム機器、オーディオ機器等、様々な携帯型電子機器がある。このような携帯型電子機器の分野では、ユーザが携帯型電子機器を把持して一方向に振るいわゆるシェイク操作により生じた携帯型電子機器の空間内での位置の変化を検出し、その検出結果に応じた処理を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−286812号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の携帯型電子機器には、ヘッドフォン用の端子が設けられている。ユーザがこの端子に対してヘッドフォンの端子を着脱するときの振動がシェイク操作として検出されると、ユーザの意図しないタイミングでシェイク操作に応じた処理が行われるおそれがある。その他にも、この種の携帯型電子機器においては、実用化に向けてユーザの操作性及び利便性において不十分な点が残されており、その改善が期待されている。
【0005】
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、ユーザにとっての操作性および利便性により優れた情報処理装置、情報処理方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る情報処理装置は、所定の外部機器と接続可能な接続部を有する電子機器の空間内での位置の変化を検出可能な検出部の該検出に応じて生成される検出情報を取得し、前記検出情報に基づいて操作データを生成する操作データ生成部と、前記接続部と前記外部機器との接続状態を判断する接続判断部とを備え、前記操作データ生成部は、前記接続判断部で判断された前記接続状態に基づき前記操作データを生成する。
【0007】
接続部に対する外部機器の端子の接続状態に応じて閾値を変化させることで検出の感度を上げることができる。これにより、外部機器が干渉してユーザによる操作をしにくい場合でも、所望の操作データを生成することができる。
【0008】
前記操作データ生成部は、前記検出情報と所定の閾値とに基づいて前記操作データを生成し、前記接続判断部で判断された前記接続状態に応じて、前記閾値を設定する閾値設定部を備えてもよい。
【0009】
接続部に対する外部機器の端子の接続状態に応じて閾値を変化させることで検出の感度を上げることができる。これにより、外部機器が干渉してユーザによる操作をしにくい場合でも、所望の操作データを得ることができる。
【0010】
前記検出情報は、前記電子機器の加速度に基づく情報であり、前記閾値設定部は、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていると判断する場合の加速度の閾値を、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていないと判断する場合の加速度の閾値よりも、低く設定してもよい。
【0011】
接続部に外部機器が接続されると、把持対象物の重量が大きくなったり、外部機器の存在により操作がしにくかったり、端子が抜けることに対する不安がある等の理由から、ユーザは素早い操作をしにくい。そこで、加速度の閾値を接続部が非接続状態での閾値より低く設定して感度を上げることで、ユーザが比較的ゆっくり操作を行った場合でも、所望の操作データを得ることができる。
【0012】
前記検出情報は、前記検出部が前記電子機器の3軸方向の加速度をそれぞれ検出することに応じて生成され、前記閾値設定部は、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていると判断する場合に、前記外部機器が前記接続部に接続される方向に応じた特定方向の加速度である特定加速度の閾値を、前記特定方向以外の2軸方向の加速度の閾値よりも低く設定してもよい。
【0013】
接続部に外部機器が接続されると、接続方向への操作により外部機器の端子が抜けることに対する不安があったり、把持対象物の重量が大きくなったり、外部機器の存在により操作がしにくい等の理由で、ユーザは接続方向に素早い操作をしにくい。そこで、接続方向の加速度の閾値を相対的に低く設定して感度を上げることで、ユーザが比較的ゆっくり操作を行った場合でも、所望の操作データを得ることができる。
【0014】
前記操作データ生成部は、前記検出部が検出する加速度に基づいて前記電子機器の加速度反転回数を算出し、前記閾値設定部は、前記接続部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていると判断した場合に設定される加速度反転回数の閾値よりも、前記接続部と前記外部機器とが接続されていないと判断する場合に設定される加速度反転回数の閾値を高く設定してもよい。
【0015】
接続部に外部機器が接続されると、外部機器の端子が抜けることに対する不安があったり、把持対象物の重量が大きくなったり、外部機器の存在により操作がしにくい等の理由で、ユーザは操作を何度も行わない可能性がある。そこで、加速度反転回数の閾値を相対的に低く設定して感度を上げることで、ユーザが操作を少ない回数しか行わない場合でも、所望の操作データを得ることができる。
【0016】
前記操作データ生成部は、前記検出部が検出した加速度をもとに前記電子機器の加速度反転周期を算出し、前記操作データ生成部は、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていると判断する場合に設定される加速度反転周期の閾値よりも、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていないと判断する場合の前記加速度反転周期の閾値を低く設定してもよい。
【0017】
接続部に外部機器が接続されると、把持対象物の重量が大きくなったり、外部機器の存在により操作がしにくかったり、端子が抜けることに対する不安がある等の理由から、ユーザは素早い操作をしにくい。そこで、加速度反転周期の閾値を相対的に高く設定して感度を上げることで、ユーザが比較的ゆっくり操作を行った場合でも、所望の操作データを得ることができる。
【0018】
前記電子機器は、前記接続部として第1の接続部と第2の接続部を有し、前記接続判断部は、前記接続状態として前記第1の接続部前記第2の接続部との何れに前記外部機器が接続されたかを判断し、前記操作データ生成部は、前記接続判断部で判断された前記接続状態に基づいて前記操作データを生成してもよい。
【0019】
前記操作データ生成部は、前記検出情報と前記閾値との差から検出実効値を算出し、前記検出実効値に基づき前記操作データを生成してもよい。
【0020】
前記閾値設定部は、前記外部機器が接続された前記接続部の前記電子機器の位置に応じて決まるユーザが前記電子機器を主として移動させる特定方向の加速度の閾値よりも、当該特定方向以外の2軸方向の加速度の閾値を高く設定してもよい。
【0021】
3軸方向の加速度の閾値が低いままでは、キー操作等の振動による加速度が検出されると、3軸方向の加速度の検出実効値が高くなり、合成加速度の値も高くなってしまう。その結果、ユーザの意に反して操作内容に応じた処理が行われてしまう。これに対し、ユーザが携帯型電子機器を主として移動させる軸方向以外の2軸方向の加速度の閾値を高くしておけば、キー操作等の振動による加速度が検出されても、2軸方向の加速度の検出実効値はゼロ又は小さい値となり、合成加速度の値が高くなるのが抑えられる。その結果、操作の誤検出を防止して、ユーザの意に反して操作内容に応じた処理が行われてしまうのを防止することができる。一方、ユーザが意図的に操作を行う場合、ユーザが携帯型電子機器を主として移動させる軸方向以外の2軸方向の加速度の閾値を高くすることで2軸方向の加速度の検出実効値がゼロ又は小さくなっても、ユーザが携帯型電子機器を主として移動させる軸方向の加速度の検出実効値が十分大きければ、所望の合成加速度を得ることができる。
【0022】
前記検出部で検出された前記電子機器の空間内での位置の変化に応じて、所定の操作ジェスチャを認識するジェスチャ認識部と、前記操作ジェスチャを示す表示画像を表示部に表示させる表示制御部とを備え、操作データ生成部は、前記ジェスチャ認識部で認識された前記操作ジェスチャに応じて前記操作データを生成してもよい。
【0023】
前記表示制御部は、前記接続判断部で判断された前記接続状態に応じて前記表示部に表示させる表示画像を変化させてもよい。
【0024】
これにより、ユーザが操作の方向を直感的に認識可能となる。
【0025】
前記操作データ生成部は、前記接続判断部が接続状態の変化を判断したタイミングに応じた所定期間前記操作データを生成しなくてもよい。
【0026】
前記操作データを取得し、取得した操作データに応じて所定の処理を実行する処理実行部を備え、前記処理実行部は、前記接続判断部が接続状態の変化を判断したタイミングに応じた所定期間前記処理の実行を行わなくてもよい。
【0027】
これにより、端子着脱の振動に伴ってユーザの意図しないタイミングで操作に応じた処理が行われるのを防止することができる。
【0028】
前記検出部は、加速度センサ又は画像認識により前記電子機器の空間内での位置の変化を検出してもよい。
【0029】
すなわち情報処理装置は、操作により生じた携帯型電子機器の空間内での位置の変化をその携帯型電子機器自身が加速度センサにより検出することが可能な携帯型電子機器であってもよい。あるいは、実際にシェイク操作が行われる携帯型電子機器とは別の情報処理装置が、携帯型電子機器の空間内での位置の変化を画像認識により検出してもよい。
【0030】
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係る情報処理方法は、操作データ生成部により、所定の外部機器と接続可能な接続部を有する電子機器の空間内での位置の変化を検出可能な検出部の該検出に応じて生成される検出情報を取得し、前記検出情報に基づいて操作データを生成し、接続判断部により、前記接続部と前記外部機器との接続状態を判断し、前記操作データ生成部により、前記接続判断部で判断された前記接続状態に基づき前記操作データを生成する。
【0031】
上記目的を達成するため、本技術の一形態に係るプログラムは、所定の外部機器と接続可能な接続部を有する電子機器の空間内での位置の変化を検出可能な検出部の該検出に応じて生成される検出情報を取得し、前記検出情報に基づいて操作データを生成する操作データ生成部と、前記接続部と前記外部機器との接続状態を判断する接続判断部と、前記接続判断部で判断された前記接続状態に基づき前記操作データを生成する前記操作データ生成部としてコンピュータを機能させる。
【発明の効果】
【0032】
以上のように、本技術によれば、ユーザにとっての操作性および利便性がより優れたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本技術の第1の実施形態に係る携帯型電子機器の外観イメージを示す斜視図である。
【図2】携帯型電子機器の構成を説明する斜視図である。
【図3】携帯型電子機器のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】携帯型電子機器の機能的な構成を示すブロック図である。
【図5】端子状態検出処理を示すフローチャートである。
【図6】第1の端子及び第2の端子の接続状態に応じて変化させたそれぞれの閾値の例を示す表である。
【図7】第1の端子に対する外部機器の端子の接続状態を示す図である。
【図8】第2の端子に対する外部機器の端子の接続状態を示す図である。
【図9】メイン処理を示すフローチャートである。
【図10】第2の実施形態に係る携帯型電子機器の機能的な構成を示すブロック図である。
【図11】インストラクション画像の例を示す図である。
【図12】第3の実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【図13】コントローラとしての携帯型電子機器のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図14】テレビジョン受像機としての情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図15】携帯型電子機器の機能的な構成を示すブロック図である。
【図16】情報処理装置の機能的な構成を示すブロック図である。
【図17】インストラクション画像の表示例を示す図である。
【図18】インストラクション画像の他の表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0035】
<第1の実施形態>
第1の実施形態では、情報処理装置として、シェイク操作により生じた携帯型電子機器の空間内での位置の変化をその携帯型電子機器自身が検出し、その携帯型電子機器自身が検出情報に応じた処理を行うことが可能な携帯型電子機器について説明する。そのような携帯型電子機器の具体例としては、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレットコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistance)等が挙げられる。
【0036】
[携帯型電子機器のハードウェア構成]
図1は、本技術の第1の実施形態に係る携帯型電子機器100(情報処理装置、電子機器)の外観イメージを示す斜視図である。
同図に示すように、携帯型電子機器100は、横方向(以下、X軸方向)と縦方向(以下、Y軸方向)とのサイズに比較して厚さ方向(以下、Z軸方向)の厚みが薄い略立方形の筐体101を備える。筐体101のサイズは片手で持てる程度もしくはそれ以上である。ユーザはこの携帯型電子機器100を把持して一方向に振るいわゆるシェイク操作を行うことができる。略立方形の筐体101内には、携帯型電子機器100を構成する各種の電子部品が内蔵されている。筐体101の一つの主面には、タッチパネル付きの表示部102が配置されている。筐体101の主面とタッチパネル付きの表示部102の入出力面とは略平坦に揃えられている。タッチパネル付きの表示部102は、図2に示すように、例えば、液晶ディスプレイパネルや有機EL(electroluminescence)ディスプレイパネルなどのディスプレイパネル103と、このディスプレイパネル103の画面に重ねて配置されたタッチパネル104とで構成される。タッチパネル104は、例えば、静電容量方式のタッチパネル104などであり、ユーザにより同時に指示された複数の位置を検出することのできるものであれば、他の方式によるものであってもよい。例えば、感圧方式、赤外線方式、音響方式などでもよい。
【0037】
図1に戻って、携帯型電子機器100の左側面(Y軸とZ軸とを含む面)107には第1の端子105(接続部)が設けられる。第1の端子105には、X軸方向への挿入により外部機器の端子を接続可能である。携帯型電子機器100の下側面(X軸とZ軸とを含む面)108には第2の端子106(接続部)が設けられる。第2の端子106には、Y軸方向への挿入により外部機器の端子を接続可能である。この外部機器とは、例えば、充電ケーブル、ヘッドフォン、クレイドル、アンテナ、マイク、スピーカ等である。
【0038】
図3は、携帯型電子機器100のハードウェア構成を示すブロック図である。
同図に示すように、携帯型電子機器100は、CPU(Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、ワークメモリ113、フラッシュROM119、入力装置114、出力装置115、第1の端子105、第2の端子106、通信部117、3軸加速度センサ116(検出部)、バス118などで構成される。
【0039】
この携帯型電子機器100では、CPU111が、バス118を介して接続されたROM112に記憶されているプログラムに従って各種処理を実行する。
【0040】
ROM112には、CPU111により実行されるプログラムや各種の固定データなどが格納される。
ワークメモリ113は、CPU111による演算処理の作業空間として用いられるメモリである。
フラッシュROM119は、書き換えが可能な不揮発性の記憶装置である。
【0041】
入力装置114は、ユーザが情報を入力するための入力手段としてのタッチパネル104(図1、図2)と、ユーザによる入力に基づいて入力信号を生成し、CPU111に出力する入力制御回路などから構成されている。携帯型電子機器100のユーザは、タッチパネル104を操作することにより、CPU111に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
出力装置115は、表示装置としてのディスプレイパネル103(図2)を含む。さらに、出力装置115は、スピーカなどの音声出力装置を含む。
第1の端子105及び第2の端子106には、外部機器の端子が電気的に接続される。
通信部117は、基地局との間で電波による無線通信を行う。
【0042】
CPU111は、携帯型電子機器100を構成する各部の制御及び各部の間でのデータの入出力を制御する。また、CPU111は、ROM112やワークメモリ113に記憶されたプログラムを実行して様々な処理を行うことが可能である。
【0043】
3軸加速度センサ116は、携帯型電子機器100の空間内での位置の変化を検出可能である。この「空間内での位置の変化」とは、具体的には、XYZの3軸方向それぞれの加速度である。3軸加速度センサ116は、検出したXYZの3軸方向それぞれの加速度に対応する3つの信号をCPU111に出力する。CPU111は、3軸加速度センサ116から出力された3つの信号をそれぞれA/D変換して取り込む。
【0044】
[携帯型電子機器の機能的な構成]
図4は、携帯型電子機器100の機能的な構成を示すブロック図である。
携帯型電子機器100は、3軸加速度センサ116と、操作データ生成部120(ジェスチャ認識部)と、接続判断部121と、閾値設定部123と、閾値記憶部124と、タイマー記憶部125と、表示処理部126(表示制御部)と、制御部127(処理実行部)とを有する。各機能部は、ワークメモリ113にロードされたプログラムに基き、コンピュータ資源において実現される。各記憶部は、書き換えが可能な不揮発性の記憶装置であるフラッシュROM119等に設定される。
【0045】
接続判断部121は、外部機器の第1の端子105及び第2の端子106の接続状態の変化を判断する。具体的には、接続判断部121は、第1の端子105及び第2の端子106から出力された信号をもとに、第1の端子105及び第2の端子106それぞれに対する外部機器の端子の電気的な接続状態の変化を判断する。この接続状態の変化とは、外部機器の端子が非接続の第1の端子105又は第2の端子106に対して外部機器の端子が接続されたことをいう。あるいは、外部機器の端子が接続されている第1の端子105又は第2の端子106に対して外部機器の端子が非接続となったことをいう。接続判断部121は、接続状態の変化を判断すると、接続状態の変化を、判断結果として閾値設定部123と操作データ生成部120とに供給する。
【0046】
閾値設定部123は、接続判断部121から上記接続状態の変化の判断結果を取得すると、加速度判定条件としての閾値を変化させる。すなわち閾値設定部123は、第1の端子105及び第2の端子106の接続状態に応じて、加速度判定条件としてのXYZの3軸方向それぞれの加速度と、X軸方向の加速度反転回数(シェイクの回数)と、X軸方向の加速度反転周期(1回のシェイク時間)のそれぞれについて設定された閾値を変化させる。具体的には、閾値記憶部124には、加速度判定条件として、XYZの3軸方向それぞれの加速度の閾値Xt,Yt,Ztと、X軸方向の加速度反転回数の閾値Xntと、X軸方向の加速度反転周期の閾値Xrtとが、予め記録されている。閾値設定部123は、接続判断部121から取得した判断結果としての第1の端子105及び第2の端子106の接続状態を示すフラグを参照する。閾値設定部123は、このフラグをもとに、閾値記憶部124に加速度判定条件として記録されているXYZの3軸方向それぞれの加速度の閾値Xt,Yt,Ztと、X軸方向の加速度反転回数の閾値Xntと、X軸方向の加速度反転周期の閾値Xrtとを書き換える(書き換え後の加速度の閾値=Xt’,Yt’,Zt’、X軸方向の加速度反転回数の閾値=Xnt’、X軸方向の加速度反転周期の閾値=Xrt’)。なお、どのような接続状態のときにどのように閾値を設定するかは、後で説明する。
【0047】
操作データ生成部120は、3軸加速度センサ116から出力されたXYZの3軸方向それぞれの加速度に対応する3つの信号をそれぞれA/D変換して取り込み、XYZの3軸方向それぞれの加速度値Xo,Yo,Zoを得る。また、操作データ生成部120は、X軸方向の加速度Xoをもとに、X軸方向の加速度反転回数Xnと、X軸方向の加速度反転周期Xrとを算出する。操作データ生成部120は、閾値記憶部124に記録されたXYZの3軸方向それぞれの加速度の閾値Xt’,Yt’,Zt’と、X軸方向の加速度反転回数の閾値Xnt’と、X軸方向の加速度反転周期の閾値Xrt’とを参照する。操作データ生成部120は、XYZの3軸方向それぞれの加速度値Xo,Yo,ZoからXYZの3軸方向それぞれの加速度の閾値Xt’,Yt’,Zt’をそれぞれ減算して、XYZの3軸方向それぞれの加速度の検出実効値Xe,Ye,Ze(≧0)を得る。操作データ生成部120は、XYZの3軸方向それぞれの加速度の検出実効値Xe,Ye,Zeをもとに、合成加速度Xe+Ye+Zeを求める。また、操作データ生成部120は、X軸方向の加速度反転回数Xn及びX軸方向の加速度反転周期Xrからこれらの閾値Xnt’、Xrt’をそれぞれ減算して、X軸方向の加速度反転回数の検出実効値Xne(≧0)及びX軸方向の加速度反転周期の検出実効値Xre(≧0)を得る。操作データ生成部120は、合成加速度Xe+Ye+Zeと、X軸方向の加速度反転回数の検出実効値Xneと、X軸方向の加速度反転周期の検出実効値Xreとに基づき、1つの操作データ(操作ジェスチャ)を得、この操作データを制御部127に供給する。
【0048】
また、操作データ生成部120は、接続判断部121から上記接続状態の変化の判断結果を取得すると、接続判断部121が接続状態の変化を判断したタイミングに応じた所定期間、3軸加速度センサ116からの出力からの操作データの生成を行わないようタイマーを設定し、これをタイマー記憶部125に記録する。この処理は、以下のような目的で行われる。すなわち、ユーザが第1の端子105又は第2の端子106に対して外部機器の端子を着脱するときの振動がシェイク操作として検出されると、ユーザの意図しないタイミングでシェイク操作に応じた処理が行われるおそれがある。このため、外部機器の着脱直後に3軸加速度センサ116からの出力を所定時間無効とすることで、端子着脱の振動に伴ってユーザの意図しないタイミングでシェイク操作に応じた処理が行われるのを防止する。
なお、ここでは、操作データ生成部120が外部機器の着脱直後の操作データを生成しないこととしたか、操作データ生成部120による操作データの生成は行っても、制御部127がその制御データを無視するようにしてもよい。あるいは、操作データ生成部120から制御部127への伝送途中で制御データの通過を遮断するようにしてもよい。
【0049】
制御部127は、取得した操作データをもとに、ユーザの操作内容を判定し、この操作内容に応じた処理を行う。操作データ生成部120は、例えば、シェイク操作の加速度に応じた距離だけ画面上のオブジェクトを移動、拡大/縮小などの線形的に変化させる処理などを行う。また、上述のように操作データ生成部120が所定期間操作データを生成しない結果、制御部127もまた接続判断部121が接続状態の変化を判断したタイミングに応じた所定期間処理の実行を行わない。
【0050】
表示処理部126は、制御部127により処理されたデータをディスプレイパネル103に出力するための表示データを生成し、ディスプレイパネル103に表示を行う。
【0051】
[携帯型電子機器の動作]
次に、携帯型電子機器100の動作について説明する。動作の説明は、以下の順に行うものとする。
1.端子状態検出処理
2.メイン処理
「端子状態検出処理」では、第1の端子105及び第2の端子106に対する外部機器の端子の接続状態の変化が検出され、検出情報に応じて閾値の設定が行われる。「メイン処理」では、3軸加速度センサ116による加速度の検出情報に応じた処理が行われる。
【0052】
[1.端子状態検出処理]
図5は、端子状態検出処理を示すフローチャートである。
接続判断部121は、第1の端子105及び第2の端子106から出力された信号をもとに、第1の端子105及び第2の端子106それぞれに対する外部機器の端子の電気的な接続状態の変化を判断する(ステップS101)。接続判断部121は、第1の端子105及び第2の端子106の接続状態の変化を判断結果として操作データ生成部120及び閾値設定部123に通知する。
【0053】
操作データ生成部120は、接続判断部121から上記接続状態の変化の判断結果を取得すると、接続判断部121が接続状態の変化を判断したタイミングに応じた所定期間操作データを生成しない(ステップS102)。
【0054】
一方、閾値制御部123は、接続判断部121から上記接続状態の変化の判断結果を取得すると、加速度判定条件としての閾値を変化させる。具体的には、閾値設定部123は、接続判断部121から取得した判断結果としての第1の端子105及び第2の端子106の接続状態を示すフラグを参照する。閾値設定部123は、このフラグをもとに、閾値記憶部124に加速度判定条件として記録されているXYZの3軸方向それぞれの加速度の閾値Xt,Yt,Ztと、X軸方向の加速度反転回数の閾値Xntと、X軸方向の加速度反転周期の閾値Xrtとを書き換える(加速度の閾値=Xt’,Yt’,Zt’、X軸方向の加速度反転回数の閾値=Xnt’、X軸方向の加速度反転周期の閾値=Xrt’)(ステップS103)。
【0055】
[加速度判定条件の設定]
ここで、ステップS103で閾値制御部123がどのように加速度判定条件としての上記それぞれの閾値を設定するか、について説明する。すなわち、第1の端子105及び第2の端子106がどのような接続状態のときに閾値制御部123はそれぞれの閾値を高くしたり低くしたりするのか、について具体的に説明する。説明は以下の順に行うものとする。
(1)第1の端子105が非接続状態、第2の端子106が非接続状態の場合
(2)第1の端子105が接続状態、第2の端子106が非接続状態の場合
(3)第1の端子105が非接続状態、第2の端子106が接続状態の場合
(4)第1の端子105が接続状態、第2の端子106が接続状態の場合
図6は、第1の端子及び第2の端子の接続状態に応じて変化させたそれぞれの閾値の例を示す表である。
【0056】
[(1)第1の端子105が非接続状態、第2の端子106が非接続状態の場合]
第1の端子105が非接続状態、第2の端子106が非接続状態の場合、XYZの3軸方向それぞれの加速度の閾値はXt,Yt,Zt=100に設定され、X軸方向の加速度反転回数の閾値はXnt=2に設定され、X軸方向の加速度反転周期の閾値はXrt=400に設定される。これらの値がそれぞれの閾値のデフォルト値となる。
【0057】
以下、この(1)の第1の端子105及び第2の端子106が非接続状態の場合のそれぞれの閾値をデフォルトとしたとき、(2)〜(4)の接続状態でのそれぞれの閾値が(1)の接続状態でのそれぞれの閾値とどのように異なって設定されるかを順に説明する。
【0058】
[(2)第1の端子105が接続状態、第2の端子106が非接続状態の場合]
第1の端子105が接続状態、第2の端子106が非接続状態の場合、次のように閾値を設定する。
(a)X軸方向の加速度の閾値を(1)の接続状態での閾値よりも低く設定する。
(b)X軸方向の加速度反転回数の閾値を(1)の接続状態での閾値よりも低く設定する。
(c)X軸方向の加速度反転周期の閾値を(1)の接続状態での閾値よりも高く設定する。
以下、第1の端子105が非接続状態、第2の端子106が接続状態の場合、なぜ上記(a)、(b)、(c)のように閾値を設定するのかを説明する。
【0059】
(a)について説明する。
図7に示すように第1の端子105に対して外部機器の端子400AがX軸方向に挿入されていることから、X軸方向へのシェイク操作により外部機器の端子が抜けることに対する不安があったり、把持対象物の重量が大きくなったり、外部機器の存在によりシェイク操作がしにくい等の理由で、ユーザはX軸方向に素早いシェイク操作をしにくい。
このため、X軸方向の加速度の閾値Xt’は、第1の端子105が非接続状態である(1)の接続状態でのX軸方向の加速度の閾値Xt=100に比べて低く設定される(Xt’=80)。
X軸方向の加速度の閾値Xt’を相対的に低く設定して感度を上げることで、ユーザが比較的ゆっくりシェイク操作を行った場合でも、所望の大きさのX軸方向の加速度の検出実効値Xeを得ることができる。
【0060】
(b)について説明する。
第1の端子105に対して外部機器の端子がX軸方向に挿入されていることから、X軸方向へのシェイク操作により外部機器の端子が抜けることに対する不安があったり、把持対象物の重量が大きくなったり、外部機器の存在によりシェイク操作がしにくい等の理由で、ユーザはX軸方向のシェイク操作を何度も行わない可能性がある。
このため、X軸方向の加速度反転回数の閾値Xnt’は、第1の端子105が非接続状態である(1)の接続状態でのX軸方向の加速度反転回数の閾値Xnt=2に比べて低く設定される(Xnt’=1)。
X軸方向の加速度反転回数の閾値Xnt’を相対的に低く設定して感度を上げることで、ユーザがX軸へのシェイク操作を少ない回数しか行わない場合でも、所望の大きさのX軸方向の加速度反転回数の検出実効値Xneを得ることができる。
【0061】
(c)について説明する。
第1の端子105に対して外部機器の端子がX軸方向に挿入されていることから、X軸方向へのシェイク操作により外部機器の端子が抜けることに対する不安があったり、把持対象物の重量が大きくなったり、外部機器の存在によりシェイク操作がしにくい等の理由で、ユーザはX軸方向に素早いシェイク操作をしにくい。
このため、X軸方向の加速度反転周期の閾値Xrt’は、第1の端子105が非接続状態である(1)の接続状態でのX軸方向の加速度反転周期の閾値Xrt=400に比べて高く設定される(Xrt’=800)。
X軸方向の加速度反転周期の閾値Xrt’を相対的に高く設定して感度を上げることで、ユーザが比較的ゆっくりシェイク操作を行った場合でも、所望の大きさのX軸方向の加速度反転周期の検出実効値Xreを得ることができる。
【0062】
[(3)第1の端子105が非接続状態、第2の端子106が接続状態の場合]
第1の端子105が非接続状態、第2の端子106が接続状態の場合、次のように閾値を設定する。
(d)Y軸方向の加速度の閾値を(1)の接続状態での閾値よりも低く設定する。
(e))X軸方向の加速度反転周期の閾値を(1)の接続状態での閾値よりも高く、(2)の接続状態での閾値よりも低く設定する。
以下、第1の端子105が非接続状態、第2の端子106が接続状態の場合、なぜ上記(d)、(e))のように閾値を設定するのかを説明する。
【0063】
(d)について説明する。
図8に示すように第2の端子106に対して外部機器の端子400BがY軸方向に挿入されていることから、Y軸方向へのシェイク操作により外部機器の端子が抜けることに対する不安があったり、把持対象物の重量が大きくなったり、外部機器の存在によりシェイク操作がしにくい等の理由で、ユーザはY軸方向に素早いシェイク操作をしにくい。
このため、Y軸方向の加速度の閾値Yt’は、第2の端子106が非接続状態である(1)の接続状態でのY軸方向の加速度の閾値(Yt=100)に比べて低く設定される(Yt’=70)。
Y軸方向の加速度の閾値Yt’を相対的に低く設定して感度を上げることで、ユーザが比較的ゆっくりシェイク操作を行った場合でも、所望の大きさのY軸方向の加速度の検出実効値Yeを得ることができる。
【0064】
(e)について説明する。
第2の端子106に対して外部機器の端子が挿入されていることから、シェイク操作により外部機器の端子が抜けることに対する不安があったり、把持対象物の重量が大きくなったり、外部機器の存在によりシェイク操作がしにくい等の理由で、ユーザは素早いシェイク操作をしにくい。このため、X軸方向の加速度反転周期の閾値Xt’は、いずれの端子105,106も非接続状態である(1)の接続状態でのX軸方向の加速度反転周期の閾値Xrt=400に比べて高く設定される(Xrt’=500)。
一方、第1の端子105に対しては外部機器の端子が挿入されていないことから、携帯型電子機器100をX軸方向にシェイクしても第1の端子105から外部機器の端子が抜けることはない。このためユーザは、第1の端子105が接続状態である(2)の接続状態でのシェイク操作よりも素早いシェイク操作をすることができると考えられる。このため、X軸方向の加速度反転周期の閾値Xrt’は、第1の端子105が接続状態である(2)の接続状態でのX軸方向の加速度反転周期の閾値Xrt’=800に比べて低く設定される(Xrt’=500)。
X軸方向の加速度反転周期の閾値Xrt’を(1)の接続状態での閾値Xrtより高く設定して感度を上げることで、ユーザが比較的ゆっくりシェイク操作を行った場合でも、所望の大きさのX軸方向の加速度の検出実効値Xreを得ることができる。
【0065】
[(4)第1の端子105が接続状態、第2の端子106が接続状態の場合]
第1の端子105が接続状態、第2の端子106が接続状態の場合、次のように閾値を設定する。
(f)XYZの3軸方向それぞれの加速度の閾値を(1)、(2)、(3)の接続状態での閾値よりも低く設定する。
(g)X軸方向の加速度反転回数の閾値を(1)の接続状態での閾値よりも低く設定する。
(h)X軸方向の加速度反転周期の閾値を(1)、(2)、(3)の接続状態での閾値よりも高く設定する。
以下、第1の端子105が接続状態、第2の端子106が接続状態の場合、なぜ上記(f)、(g)、(h)のように閾値を設定するのかを説明する。
【0066】
(f)について説明する。
第1の端子105及び第2の端子106に外部機器が接続されると、把持対象物の重量が大きくなったり、外部機器の存在によりシェイク操作がしにくかったり、端子が抜けることに対する不安がある等の理由から、ユーザは素早いシェイク操作をしにくい。
このため、XYZの3軸方向それぞれの加速度の閾値は、外部機器の端子が全く接続されていない又は1個しか接続されていない接続状態(1)、(2)、(3)でのXYZの3軸方向それぞれの加速度の閾値Xt,Yt,Ztに比べて低く設定される。具体的には、X軸方向の加速度の閾値Xt’は、(1)〜(3)の接続状態でのX軸方向の加速度の閾値Xt=100、80に比べて低く設定される(Xt’=60)。また、Y軸方向の加速度の閾値は、(1)、(2)の接続状態でのX軸方向の加速度の閾値Yt=100に比べて低く設定される(Yt’=70)。また、Z軸方向の加速度の閾値は、(1)、(2)の接続状態でのX軸方向の加速度の閾値Zt=100に比べて低く設定される(Zt’=80)。
XYZの3軸方向それぞれの加速度の閾値Xt,Yt,Ztを外部機器の端子が全く接続されていない又は1個しか接続されていない接続状態(1)、(2)、(3)での閾値より低く設定して感度を上げることで、ユーザが比較的ゆっくりシェイク操作を行った場合でも、所望の大きさのXYZの3軸方向それぞれの加速度の検出実効値Xe,Ye,Zeを得ることができる。
【0067】
(g)について説明する。
第1の端子105及び第2の端子106に外部機器が接続されると、把持対象物の重量が大きくなったり、外部機器の存在によりシェイク操作がしにくかったり、端子が抜けることに対する不安がある等の理由から、ユーザはシェイク操作を何度も行わない可能性がある。とくに、第1の端子105に対して外部機器の端子がX軸方向に挿入されていることから、X軸方向へのシェイク操作により外部機器の端子が抜けることに対する不安がある等の理由で、ユーザはX軸方向のシェイク操作を何度も行わない可能性がある。
このため、X軸方向の加速度反転回数の閾値Xnt’は、第1の端子105が非接続状態である(1)の接続状態でのX軸方向の加速度反転回数の閾値Xnt=2に比べて低く設定される(Xnt’=1)。
X軸方向の加速度反転回数の閾値Xnt’を相対的に低く設定して感度を上げることで、ユーザがX軸へのシェイク操作を少ない回数しか行わない場合でも、所望の大きさのX軸方向の加速度反転回数の検出実効値Xneを得ることができる。
【0068】
(h)について説明する。
第1の端子105及び第2の端子106に外部機器が接続されると、把持対象物の重量が大きくなったり、外部機器の存在によりシェイク操作がしにくかったり、端子が抜けることに対する不安がある等の理由から、ユーザは素早いシェイク操作をしにくい。
このため、X軸方向の加速度反転周期の閾値Xrt’は、外部機器の端子が全く接続されていない又は1個しか接続されていない接続状態(1)、(2)、(3)の接続状態でのX軸方向の加速度反転周期の閾値Xrt=400,800,500に比べて高く設定される(Xrt’=1000)。
X軸方向の加速度反転周期の閾値を相対的に高く設定して感度を上げることで、ユーザが比較的ゆっくりシェイク操作を行った場合でも、操作データ生成部120は、所望の大きさのX軸方向の加速度反転周期の検出実効値Xreを得ることができる。
【0069】
[2.メイン処理]
次に、メイン処理について説明する。
図9は、メイン処理を示すフローチャートである。
操作データ生成部120は、3軸加速度センサ116から出力されたXYZの3軸方向それぞれの加速度に対応する3つの信号をそれぞれA/D変換して取り込み、XYZの3軸方向それぞれの加速度値Xo,Yo,Zoを得る。また、操作データ生成部120は、X軸方向の加速度Xoをもとに、X軸方向の加速度反転回数Xnと、X軸方向の加速度反転周期Xrとを求める。操作データ生成部120が接続判断部121から接続状態の変化の判断結果を取得していなければ(ステップS201でYes)、操作データ生成部120は、閾値記憶部124に記録されたXYZの3軸方向それぞれの加速度の閾値Xt’,Yt’,Zt’と、X軸方向の加速度反転回数の閾値Xnt’と、X軸方向の加速度反転周期の閾値Xrt’とを参照する。操作データ生成部120は、加速度値Xo,Yo,Zoから加速度の閾値Xt’,Yt’,Zt’をそれぞれ減算して、XYZの3軸方向それぞれの加速度の検出実効値Xe,Ye,Ze(≧0)を得る。操作データ生成部120は、XYZの3軸方向それぞれの加速度の検出実効値Xe,Ye,Zeをもとに、合成加速度Xe+Ye+Zeを求める。また、操作データ生成部120は、X軸方向の加速度反転回数Xn及びX軸方向の加速度反転周期Xrから閾値Xnt’、Xrt’をそれぞれ減算して、X軸方向の加速度反転回数の検出実効値Xne(≧0)及びX軸方向の加速度反転周期の検出実効値Xre(≧0)を得る。操作データ生成部120は、合成加速度Xe+Ye+Zeと、X軸方向の加速度反転回数の検出実効値Xneと、X軸方向の加速度反転周期の検出実効値Xreとに基づき、1つの操作データを得、この操作データを制御部127に供給する(ステップS202)。制御部127は、取得した操作データをもとに、ユーザの操作内容を判定し(ステップS203)、この操作内容に応じた処理を行う(ステップS204)。
【0070】
以上、本実施形態によれば、閾値設定部123は、第1の端子105及び第2の端子106それぞれに対する外部機器の端子の接続状態に応じて、加速度、加速度反転回数及び加速度反転周期のそれぞれについて設定された閾値を変化させて感度を上げる。これにより、外部機器が干渉してシェイク操作をしにくい場合でも、所望の大きさの検出実効値を得ることができる。
【0071】
さらに、本実施形態によれば、操作データ生成部120は、接続判断部121から接続状態の変化の判断結果を取得すると、接続判断部121が接続状態の変化を判断したタイミングに応じた所定期間操作データを生成しない。これにより、端子着脱の振動に伴ってユーザの意図しないタイミングでシェイク操作に応じた処理が行われるのを防止することができる。
【0072】
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、第1の端子105及び第2の端子106の接続状態に応じて、3軸方向の加速度等の閾値を下げることで感度を上げ、外部機器が干渉してシェイク操作をしにくい場合でも、所望の大きさの検出実効値を得られるようにした。これに対して、第2の実施形態では、第1の端子105及び第2の端子106の接続状態に応じて、主にユーザが自然に行うと考えられるシェイク操作の軸方向以外の軸方向の加速度の閾値を高くすることで、シェイク操作の誤検出を防止しようというものである。つまり、キー操作等の振動がシェイク操作と判断されてユーザの意に反して操作内容に応じた処理が行われてしまうのを防止するために、主にユーザが自然に行うと考えられるシェイク操作の軸方向以外の軸方向の加速度の閾値を上げて、主にユーザが自然に行うと考えられるシェイク操作の軸方向以外の軸方向での振動を検出しにくくする。以下、第1の実施形態の構成等と同様の構成等については同様の符号を付して説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
【0073】
[情報処理装置の機能的な構成]
図10は、第2の実施形態に係る携帯型電子機器の機能的な構成を示すブロック図である。
閾値制御部123は、第1の端子105及び第2の端子106の接続状態に応じて、加速度判定条件としてのXYZ3軸方向の加速度の閾値をそれぞれ設定する。ここで、第1の端子105及び第2の端子106がそれぞれどのような接続状態のときにそれぞれの閾値を高くしたり低くしたりするのか、について具体的に説明する。説明は以下の順に行うものとする。
(1)第1の端子105が非接続状態、第2の端子106が接続状態の場合
(2)第1の端子105が接続状態、第2の端子106が非接続状態の場合
【0074】
[(1)第1の端子105が非接続状態、第2の端子106が接続状態の場合]
第2の端子106は、携帯型電子機器100の下側面(X軸とZ軸とを含む面)108に設けられる(図1)。この第2の端子106に外部機器が接続されていると、ユーザは携帯型電子機器100のY軸方向中央部を縦向きに把持する傾向がある。このように携帯型電子機器100を把持してシェイク操作を行う場合、ユーザは手首を左右(X軸方向)に横振りしてシェイク操作を行う傾向があり、この場合シェイク操作の方向は主としてX軸方向となる。つまり、第1の端子105が非接続状態、第2の端子106が接続状態の場合、主にユーザはX軸方向のシェイク操作を自然に行うと考えられる。
【0075】
この場合、閾値制御部123は、Y軸及びZ軸方向の加速度の閾値を高くする。理由は以下のとおりである。XYZの3軸方向の加速度の閾値が低いままでは、キー操作等の振動による加速度が検出されると、XYZの3軸方向の加速度の検出実効値が高くなり、合成加速度の値も高くなってしまう。その結果、ユーザの意に反して操作内容に応じた処理が行われてしまう。これに対し、Y軸及びZ軸方向の加速度の閾値を高くしておけば、キー操作等の振動による加速度が検出されても、Y軸及びZ軸方向の加速度の検出実効値はゼロ又は小さい値となり、合成加速度の値が高くなるのが抑えられる。その結果、シェイク操作の誤検出を防止して、ユーザの意に反して操作内容に応じた処理が行われてしまうのを防止することができる。一方、ユーザが意図的にシェイク操作を行う場合、その方向は主としてX軸方向なので、Y軸及びZ軸方向の加速度の閾値を高くすることでY軸及びZ軸方向の加速度の検出実効値がゼロ又は小さくなっても、X軸方向の加速度の検出実効値が十分大きければ、所望の合成加速度を得ることができる。
【0076】
[(2)第1の端子105が接続状態、第2の端子106が非接続状態の場合]
第1の端子105は、携帯型電子機器100の横側面(Y軸とZ軸とを含む面)107に設けられる(図1)。この第1の端子105に外部機器が接続されていると、携帯型電子機器100をX軸方向に横振りすると第1の端子105から外部機器の端子が抜けるような気がすること等から、ユーザは携帯型電子機器100を主として仰角方向(Z軸方向)に振ってシェイク操作を行う傾向がある。つまり、第1の端子105が接続状態、第2の端子106が非接続状態の場合、主にユーザはZ軸方向のシェイク操作を自然に行うと考えられる。
【0077】
この場合、閾値制御部123は、上記と同様の理由で、X軸及びY軸方向の加速度の閾値を高くする。すなわち、X軸及びY軸方向の加速度の閾値を高くしておけば、キー操作等の振動による加速度が検出されても、X軸及びY軸方向の加速度の検出実効値はゼロ又は小さい値となり、合成加速度の値が高くなるのが抑えられる。その結果、シェイク操作の誤検出を防止して、ユーザの意に反して操作内容に応じた処理が行われてしまうのを防止することができる。一方、ユーザが意図的にシェイク操作を行う場合、その方向は主としてZ軸方向なので、X軸及びY軸方向の加速度の閾値を高くすることでX軸及びY軸方向の加速度の検出実効値がゼロ又は小さくなっても、Z軸方向の加速度の検出実効値が十分大きければ、所望の合成加速度を得ることができる。
【0078】
図10に戻って、制御部127は、閾値記憶部124に記録されたXYZの3軸方向それぞれの加速度の閾値を参照する。制御部127は、このXYZの3軸方向の加速度の閾値の組み合わせに対応付けられたインストラクション画像のデータを例えばROM112から読み出す。この「インストラクション画像」とは、ユーザにシェイク操作の方向を指示するための画像である。例えば、X軸方向の加速度の閾値に比べてY軸及びZ軸方向の加速度の閾値が高い場合(上記(1)の設定)、制御部127は、ユーザにシェイク操作をX軸方向に行うよう指示するためのインストラクション画像のデータを読み出す。この「ユーザにシェイク操作をX軸方向に行うよう指示するためのインストラクション画像」とは、例えば、図11に示すような、ユーザがシェイク操作の方向を直感的に認識可能な画像とすればよい。また、例えば、Z軸方向の加速度の閾値に比べてX軸及びY軸方向の加速度の閾値が高い場合(上記(2)の設定)、制御部127は、ユーザにシェイク操作をZ軸方向に行うよう指示するためのインストラクション画像(図示せず)のデータを読み出す。制御部127は、読み出したインストラクション画像のデータを表示処理部126に供給し、表示処理部126にディスプレイパネル103に出力する表示用データを生成させる。図17にこのときのインストラクション画像の表示例を示す(上記(2)の設定)。また、図18はユーザにシェイク操作をX軸方向に行うよう指示するためのインストラクション画像の例である(上記(1)の設定)。
【0079】
<第3の実施形態>
図12は、第3の実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
第1の実施形態では、シェイク操作により生じた携帯型電子機器の空間内での位置の変化をその携帯型電子機器自身が検出し、検出情報に応じた処理を行う携帯型電子機器(例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレットコンピュータ、PDA)について説明した。これに対して、第3の実施形態では、実際にシェイク操作が行われる携帯型電子機器300とは別の情報処理装置200(情報処理装置)が、携帯型電子機器300の空間内での位置の変化を検出し、検出情報に応じた処理を行う。このような情報処理装置200と携帯型電子機器300との組み合わせとして、例えば、画面を有するテレビジョン受像機やパーソナルコンピュータ等の被操作機器と、コントローラやゲーム機器等の操作機器との組み合わせが挙げられる。本実施形態では、情報処理装置200としてテレビジョン受像機、携帯型電子機器300としてコントローラが用いられるものとして説明する。
【0080】
[携帯型電子機器のハードウェア構成]
図13は、コントローラとしての携帯型電子機器300のハードウェア構成を示すブロック図である。
同図に示すように、携帯型電子機器300は、CPU111、ROM112、ワークメモリ113、フラッシュROM119、入力装置114、出力装置115、第1の端子105、第2の端子106、3軸加速度センサ116、バス118、RF発信部301などで構成される。
【0081】
RF発信部355は、情報処理装置200を制御するためのコマンドがパルス変調された高周波(Radio Frequency、以下RF)信号を発信する。
CPU111、ROM112、ワークメモリ113、フラッシュROM119、入力装置114、出力装置115、第1の端子105、第2の端子106、3軸加速度センサ116及びバス118の機能は、第1の実施形態と同様である。
【0082】
[情報処理装置のハードウェア構成]
図14は、テレビジョン受像機としての情報処理装置200のハードウェア構成を示すブロック図である。
この情報処理装置200は、CPU201、バス202、メモリ203、ストレージ204、RF受信部205、ネットワークI/F206を有する。情報処理装置200は、また、アンテナ209、チューナ210、デスクランブラ211、デマルチプレクサ212、Audioデコーダ213、Videoデコーダ214、音声処理回路215、スピーカ216、GUI重畳器217、映像処理回路218、ディスプレイ219を有している。
【0083】
この情報処理装置200では、CPU201が、バス202を介して接続されたメモリ203又はストレージ204に記憶されているプログラムに従って各種処理を実行する。またCPU201は、RF受信部205を介して携帯型電子機器300より入力されるRF信号をコマンドとして受け取る。CPU201は、このコマンドに応じて各部の動作を制御する。
【0084】
アンテナ209は、デジタル放送信号などを受信してチューナ210に入力する。
チューナ210は、デジタル放送信号から所定のチャンネル(例えば携帯型電子機器300を介してユーザによって指定されたチャンネル)の放送信号を抽出する。チューナ210は、この抽出した放送信号に対して復調処理を施して得た所定のチャンネルのトランスポートストリームをデスクランブラ211に出力する。
【0085】
デスクランブラ211は、情報処理装置200に装着された所定のICカード(図示せず)にあらかじめ記憶されている解除キーを用いて、チューナ210から入力されたトランスポートストリームのスクランブルを解除する。デスクランブラ211は、このスクランブル解除済のトランスポートストリームをデマルチプレクサ212に出力する。
【0086】
デマルチプレクサ212は、デスクランブラ211から入力されたスクランブル解除済のトランスポートストリームからオーディオデータとビデオデータとを分離する。デマルチプレクサ212は、分離したオーディオデータをAudioデコーダ213に出力し、分離したビデオデータをVideoデコーダ214に出力する。
【0087】
Audioデコーダ213は、デマルチプレクサ212から入力されたオーディオデータをデコードし、得られた音声データを、音声処理回路215に出力する。
【0088】
音声処理回路215は、Audioデコーダ213から入力された音声データに対してD/A(Digital/Analog)変換、増幅処理などを施し、得られた音声信号をスピーカ216に出力する。
【0089】
Videoデコーダ214は、デマルチプレクサ212から入力されたビデオデータをデコードし、得られた映像データを、GUI(Graphical User Interface)重畳器217に出力する。
【0090】
GUI重畳器217は、Videoデコーダ214から入力された映像データに対して、OSD(On Screen Display)などのグラフィックデータを重畳して、映像処理回路218に出力する。
【0091】
映像処理回路218は、GUI重畳器217から入力された映像データに対して、所定の画像処理、D/A(Digital/Analog)変換などを施し、得られた映像信号をディスプレイ219に出力する。
【0092】
また、CPU201は、携帯型電子機器300の操作に応じて、上述したと同様に、デジタル放送を受信し、所定のチャンネルのトランスポートストリームを得て、これを番組の映像音声データとして、ストレージ204に記憶することができる。
なお、ここでは無線通信媒体としてRF信号を採用したが、IR(赤外線)による双方向通信の他、その他の無線電波を用いた、例えば、アクセスポイントを用いた無線LAN、WiFi、ブルートゥース(登録商標)、NFC (Near Field Communication)であってもよい。第1の実施形態も同様である。
【0093】
[携帯型電子機器の機能的な構成]
図15は、携帯型電子機器300の機能的な構成を示すブロック図である。
携帯型電子機器300は、3軸加速度センサ116と、制御部320と、接続判断部121と、RF発信部301とを有する。
【0094】
接続判断部121は、外部機器の第1の端子105及び第2の端子106の接続状態の変化を判断すると、接続状態の変化を、判断結果として制御部320に供給する。制御部320は、第1の端子105及び第2の端子106の接続状態をRF発信部301を用いて情報処理装置200に発信する。
【0095】
制御部320は、3軸加速度センサ116から出力されたXYZの3軸方向それぞれの加速度に対応する3つの信号をそれぞれA/D変換して取り込み、XYZの3軸方向それぞれの加速度値Xo,Yo,Zoを得る。制御部320は、XYZの3軸方向それぞれの加速度値Xo,Yo,ZoをRF発信部301を用いて情報処理装置200に発信する。
【0096】
[情報処理装置の機能的な構成]
図16は、情報処理装置200の機能的な構成を示すブロック図である。
情報処理装置200は、RF受信部205と、操作データ生成部220と、閾値設定部223と、閾値記憶部124と、タイマー記憶部125と、表示処理部126と、制御部127とを有する。
【0097】
操作データ生成部220は、RF受信部205を用いて携帯型電子機器300からXYZの3軸方向それぞれの加速度値Xo,Yo,Zoを取得する。操作データ生成部220のその他の動作は、第1の実施形態の操作データ生成部120と同様である。
【0098】
閾値設定部223は、RF受信部205を用いて携帯型電子機器300から判断結果としての第1の端子105及び第2の端子106の接続状態を取得する。閾値設定部223のその他の動作は、第1の実施形態の操作データ生成部120と同様である。
【0099】
<変形例1>
第3の実施形態では、情報処理装置200は、携帯型電子機器300の端子の接続状態及び空間内での位置の変化に関する情報を、携帯型電子機器300から受信した。これに対して、テレビジョン受像機自身が例えば画像認識等によりコントローラの端子の接続状態及び空間内での位置の変化に関する情報を取得してもよい。
【0100】
変形例1に係るテレビジョン受像機はカメラを有し、コントローラにはマークが設定される。テレビジョン受像機の制御部は、カメラにより撮像されたマークの空間内の位置の変化を画像認識によって検出し、この空間内の位置の変化に応じた処理を行う。また、テレビジョン受像機の制御部は、カメラにより撮像されたコントローラに対する外部機器の接続状態を画像認識によって検出し、テレビジョン受像機の制御部及び閾値設定部に通知する。この変形例1では、カメラがコントローラの空間内の位置の変化を検出する検出部の役割をもち、カメラ及び制御部が端子の接続状態を判断する接続判断部の役割をもつ。
【0101】
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)所定の外部機器と接続可能な接続部を有する電子機器の空間内での位置の変化を検出可能な検出部の該検出に応じて生成される検出情報を取得し、前記検出情報に基づいて操作データを生成する操作データ生成部と、
前記接続部と前記外部機器との接続状態を判断する接続判断部とを備え、
前記操作データ生成部は、前記接続判断部で判断された前記接続状態に基づき前記操作データを生成する
情報処理装置。
【0102】
(2)前記操作データ生成部は、前記検出情報と所定の閾値とに基づいて前記操作データを生成し、
前記接続判断部で判断された前記接続状態に応じて、前記閾値を設定する閾値設定部を備える
(1)記載の情報処理装置。
【0103】
(3)前記検出情報は、前記電子機器の加速度に基づく情報であり、
前記閾値設定部は、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていると判断する場合の加速度の閾値を、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていないと判断する場合の加速度の閾値よりも、低く設定する
上記(1)又は(2)記載の情報処理装置。
【0104】
(4)前記検出情報は、前記検出部が前記電子機器の3軸方向の加速度をそれぞれ検出することに応じて生成され、
前記閾値設定部は、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていると判断する場合に、前記外部機器が前記接続部に接続される方向に応じた特定方向の加速度である特定加速度の閾値を、前記特定方向以外の2軸方向の加速度の閾値よりも低く設定する
上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0105】
(5)前記操作データ生成部は、前記検出部が検出する加速度に基づいて前記電子機器の加速度反転回数を算出し、
前記閾値設定部は、前記接続部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていると判断した場合に設定される加速度反転回数の閾値よりも、前記接続部と前記外部機器とが接続されていないと判断する場合に設定される加速度反転回数の閾値を高く設定する
上記(1)から(4)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0106】
(6)前記操作データ生成部は、前記検出部が検出した加速度をもとに前記電子機器の加速度反転周期を算出し、
前記操作データ生成部は、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていると判断する場合に設定される加速度反転周期の閾値よりも、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていないと判断する場合の前記加速度反転周期の閾値を低く設定する
上記(1)から(5)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0107】
(7)前記電子機器は、前記接続部として第1の接続部と第2の接続部を有し、
前記接続判断部は、前記接続状態として前記第1の接続部前記第2の接続部との何れに前記外部機器が接続されたかを判断し、
前記操作データ生成部は、前記接続判断部で判断された前記接続状態に基づいて前記操作データを生成する
上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0108】
(8)前記操作データ生成部は、前記検出情報と前記閾値との差から検出実効値を算出し、前記検出実効値に基づき前記操作データを生成する
上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0109】
(9)前記閾値設定部は、前記外部機器が接続された前記接続部の前記電子機器の位置に応じて決まるユーザが前記電子機器を主として移動させる特定方向の加速度の閾値よりも、当該特定方向以外の2軸方向の加速度の閾値を高く設定する
上記(1)から(8)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0110】
(10)前記検出部で検出された前記電子機器の空間内での位置の変化に応じて、所定の操作ジェスチャを認識するジェスチャ認識部と、
前記操作ジェスチャを示す表示画像を表示部に表示させる表示制御部とを備え、
操作データ生成部は、前記ジェスチャ認識部で認識された前記操作ジェスチャに応じて前記操作データを生成する
上記(1)から(9)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0111】
(11)前記表示制御部は、前記接続判断部で判断された前記接続状態に応じて前記表示部に表示させる表示画像を変化させる
上記(1)から(10)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0112】
(12)前記操作データ生成部は、前記接続判断部が接続状態の変化を判断したタイミングに応じた所定期間前記操作データを生成しない
上記(1)から(11)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0113】
(13)前記操作データを取得し、取得した操作データに応じて所定の処理を実行する処理実行部を備え、
前記処理実行部は、前記接続判断部が接続状態の変化を判断したタイミングに応じた所定期間前記処理の実行を行わない
上記(1)から(12)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0114】
(14)前記検出部は、加速度センサ又は画像認識により前記電子機器の空間内での位置の変化を検出する
上記(1)から(13)のいずれか1つに記載の情報処理装置。
【0115】
(15)操作データ生成部により、所定の外部機器と接続可能な接続部を有する電子機器の空間内での位置の変化を検出可能な検出部の該検出に応じて生成される検出情報を取得し、前記検出情報に基づいて操作データを生成し、
接続判断部により、前記接続部と前記外部機器との接続状態を判断し、
前記操作データ生成部により、前記接続判断部で判断された前記接続状態に基づき前記操作データを生成する
情報処理方法。
【0116】
(16)
所定の外部機器と接続可能な接続部を有する電子機器の空間内での位置の変化を検出可能な検出部の該検出に応じて生成される検出情報を取得し、前記検出情報に基づいて操作データを生成する操作データ生成部と、
前記接続部と前記外部機器との接続状態を判断する接続判断部と、
前記接続判断部で判断された前記接続状態に基づき前記操作データを生成する前記操作データ生成部
としてコンピュータを機能させるプログラム。
【符号の説明】
【0117】
100、300…携帯型電子機器
105…第1の端子
106…第2の端子
116…3軸加速度センサ
120、220…操作データ生成部
121…接続判断部
123…閾値設定部
200…情報処理装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の外部機器と接続可能な接続部を有する電子機器の空間内での位置の変化を検出可能な検出部の該検出に応じて生成される検出情報を取得し、前記検出情報に基づいて操作データを生成する操作データ生成部と、
前記接続部と前記外部機器との接続状態を判断する接続判断部とを備え、
前記操作データ生成部は、前記接続判断部で判断された前記接続状態に基づき前記操作データを生成する
情報処理装置。
【請求項2】
前記操作データ生成部は、前記検出情報と所定の閾値とに基づいて前記操作データを生成し、
前記接続判断部で判断された前記接続状態に応じて、前記閾値を設定する閾値設定部を備える
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記検出情報は、前記電子機器の加速度に基づく情報であり、
前記閾値設定部は、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていると判断する場合の加速度の閾値を、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていないと判断する場合の加速度の閾値よりも、低く設定する
請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記検出情報は、前記検出部が前記電子機器の3軸方向の加速度をそれぞれ検出することに応じて生成され、
前記閾値設定部は、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていると判断する場合に、前記外部機器が前記接続部に接続される方向に応じた特定方向の加速度である特定加速度の閾値を、前記特定方向以外の2軸方向の加速度の閾値よりも低く設定する
請求項3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記操作データ生成部は、前記検出部が検出する加速度に基づいて前記電子機器の加速度反転回数を算出し、
前記閾値設定部は、前記接続部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていると判断した場合に設定される加速度反転回数の閾値よりも、前記接続部と前記外部機器とが接続されていないと判断する場合に設定される加速度反転回数の閾値を高く設定する
請求項3記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記操作データ生成部は、前記検出部が検出した加速度をもとに前記電子機器の加速度反転周期を算出し、
前記操作データ生成部は、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていると判断する場合に設定される加速度反転周期の閾値よりも、前記接続判断部が前記接続部と前記外部機器とが接続されていないと判断する場合の前記加速度反転周期の閾値を低く設定する
請求項3記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記電子機器は、前記接続部として第1の接続部と第2の接続部を有し、
前記接続判断部は、前記接続状態として前記第1の接続部前記第2の接続部との何れに前記外部機器が接続されたかを判断し、
前記操作データ生成部は、前記接続判断部で判断された前記接続状態に基づいて前記操作データを生成する
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記操作データ生成部は、前記検出情報と前記閾値との差から検出実効値を算出し、前記検出実効値に基づき前記操作データを生成する
請求項2記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記閾値設定部は、前記外部機器が接続された前記接続部の前記電子機器の位置に応じて決まるユーザが前記電子機器を主として移動させる特定方向の加速度の閾値よりも、当該特定方向以外の2軸方向の加速度の閾値を高く設定する
請求項4記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記検出部で検出された前記電子機器の空間内での位置の変化に応じて、所定の操作ジェスチャを認識するジェスチャ認識部と、
前記操作ジェスチャを示す表示画像を表示部に表示させる表示制御部とを備え、
操作データ生成部は、前記ジェスチャ認識部で認識された前記操作ジェスチャに応じて前記操作データを生成する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記接続判断部で判断された前記接続状態に応じて前記表示部に表示させる表示画像を変化させる
請求項10に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記操作データ生成部は、前記接続判断部が接続状態の変化を判断したタイミングに応じた所定期間前記操作データを生成しない
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記操作データを取得し、取得した操作データに応じて所定の処理を実行する処理実行部を備え、
前記処理実行部は、前記接続判断部が接続状態の変化を判断したタイミングに応じた所定期間前記処理の実行を行わない
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記検出部は、加速度センサ又は画像認識により前記電子機器の空間内での位置の変化を検出する
請求項1記載の情報処理装置。
【請求項15】
操作データ生成部により、所定の外部機器と接続可能な接続部を有する電子機器の空間内での位置の変化を検出可能な検出部の該検出に応じて生成される検出情報を取得し、前記検出情報に基づいて操作データを生成し、
接続判断部により、前記接続部と前記外部機器との接続状態を判断し、
前記操作データ生成部により、前記接続判断部で判断された前記接続状態に基づき前記操作データを生成する
情報処理方法。
【請求項16】
所定の外部機器と接続可能な接続部を有する電子機器の空間内での位置の変化を検出可能な検出部の該検出に応じて生成される検出情報を取得し、前記検出情報に基づいて操作データを生成する操作データ生成部と、
前記接続部と前記外部機器との接続状態を判断する接続判断部と、
前記接続判断部で判断された前記接続状態に基づき前記操作データを生成する前記操作データ生成部
としてコンピュータを機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2013−54411(P2013−54411A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−190201(P2011−190201)
【出願日】平成23年8月31日(2011.8.31)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)