情報処理装置、画像形成装置
【課題】更にユーザが選択できる機能を増やすことが出来る。
【解決手段】原稿についての原稿データと、N個(Nは2以上の整数)のエリアデータと、当該N個のエリアデータが示すエリアそれぞれが属するS個(2≦N<Sを満たす整数)のグループそれぞれを識別する識別情報を示す識別データと、を取得する取得手段と、前記S個のグループそれぞれに対して、前記N個のエリアデータが示すエリア内の前記原稿データに実行されるコマンドが設定される設定手段と、前記設定手段により設定されたコマンドを、前記S個のグループ毎に、前記S個のグループそれぞれに属するエリアデータが示すエリア内の前記原稿または当該原稿についての原稿データに対して実行する実行手段と、前記実行手段により、コマンドが実行された前記原稿データを出力する出力手段と、を有する。
【解決手段】原稿についての原稿データと、N個(Nは2以上の整数)のエリアデータと、当該N個のエリアデータが示すエリアそれぞれが属するS個(2≦N<Sを満たす整数)のグループそれぞれを識別する識別情報を示す識別データと、を取得する取得手段と、前記S個のグループそれぞれに対して、前記N個のエリアデータが示すエリア内の前記原稿データに実行されるコマンドが設定される設定手段と、前記設定手段により設定されたコマンドを、前記S個のグループ毎に、前記S個のグループそれぞれに属するエリアデータが示すエリア内の前記原稿または当該原稿についての原稿データに対して実行する実行手段と、前記実行手段により、コマンドが実行された前記原稿データを出力する出力手段と、を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1では、コマンドシートを用いて、孔版印刷を行なう技術が開示されている。この技術では、原稿と、エリア(囲み線)が示されたコマンドシートと、を読み取らせる。そして、原稿のエリア内の画像と、原稿のエリア外の画像と、を分けて印刷させる。例えば、エリア内の画像を赤色に印刷させ、エリア外の画像を黒色に印刷させたり、エリア内の画像と、エリア外の画像とを、別々の用紙に印刷させたりする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1記載の技術では、上述のように、エリア内の画像を赤色に印刷させ、エリア外の画像を黒色に印刷させたり、エリア内の画像と、エリア外の画像と、を別々の用紙に印刷させたりすることしかユーザは選択できないという問題があった。
【0004】
本発明によれば、この様な問題を鑑みて、更にユーザが選択できる機能を増やした情報処理装置、画像形成装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、原稿についての原稿データと、N個(Nは2以上の整数)のエリアデータと、当該N個のエリアデータが示すエリアそれぞれが属するS個(2≦N<Sを満たす整数)のグループそれぞれを識別する識別情報を示す識別データと、を取得する取得手段と、前記S個のグループそれぞれに対して、前記N個のエリアデータが示すエリア内の前記原稿データに実行されるコマンドが設定される設定手段と、前記設定手段により設定されたコマンドを、前記S個のグループ毎に、前記S個のグループそれぞれに属するエリアデータが示すエリア内の前記原稿または当該原稿についての原稿データに対して実行する実行手段と、前記実行手段により、コマンドが実行された前記原稿データを出力する出力手段と、を有する情報処理装置、画像形成装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の情報処理装置、画像形成装置であれば、更にユーザが選択できる機能を増やすことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1−1】本実施例の画像形成装置のハードウェア構成の一例を示した図。
【図1−2】画像形成装置が孔版印刷装置である場合の機能構成例を示した図。
【図1−3】操作手段の一例を示した図。
【図2】本実施例の情報処理装置の機能構成例を示した図。
【図3】本実施例の画像形成装置の一例を示した図。
【図4】本実施例の原稿の一例を示した図。
【図5】本実施例のコマンドシートの一例を示した図。
【図6】本実施例の印刷結果物の一例を示した図。
【図7】本実施例の印刷結果物の一例を示した図。
【図8】本実施例の設定画面の一例を示した図。
【図9】本実施例の別の設定画面の一例を示した図。
【図10】本実施例の別の設定画面の一例を示した図。
【図11】本実施例の別の設定画面の一例を示した図。
【図12】本実施例の別の設定画面の一例を示した図。
【図13】本実施例の対応テーブルの一例を示した図。
【図14】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図15】別の実施形態の対応テーブルの一例を示した図。
【図16】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図17】別の実施形態の対応テーブルの一例を示した図。
【図18】別の実施形態の処理フローを示した図。
【図19】別の実施形態の原稿の一例を示した図。
【図20】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図21】別の実施形態の印刷結果物の一例を示した図。
【図22】別の実施形態の印刷結果物の一例を示した図。
【図23】別の実施形態の対応テーブルの一例を示した図。
【図24】別の実施形態の処理フローを示した図。
【図25】別の実施形態の原稿の一例を示した図。
【図26】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図27】別の実施形態の印刷結果物の一例を示した図。
【図28】別の実施形態の印刷結果物の一例を示した図。
【図29】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図30】別の実施形態の原稿の一例を示した図。
【図31】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図32】別の実施形態の印刷結果物の一例を示した図。
【図33】別の実施形態の印刷結果物の一例を示した図。
【図34】別の実施形態の対応テーブルの一例を示した図。
【図35】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図36】別の実施形態の設定画面の一例を示した図。
【図37】電子ペーパの一例を示した図。
【図38】別の実施形態の電子ペーパの一例を示した図。
【図39】別の実施形態の設定画面の一例を示した図。
【図40】別の実施形態の対応テーブルの一例を示した図。
【図41】別の実施形態の原稿の一例を示した図。
【図42】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図43】別の実施形態の処理フローを示した図。
【図44】別の実施形態の情報処理装置の機能構成例を示した図。
【図45】別の実施形態の設定画面の一例を示した図。
【図46】別の実施形態の設定画面の一例を示した図。
【図47】別の実施形態の設定画面の一例を示した図。
【図48】本実施例の搬送体の例を示した図。
【図49】画像形成システムの機能構成例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態1]
まず、用語の説明を行なう。画像形成装置とは例えば、プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機などである。また、記録媒体は、例えば、紙、糸、繊維、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなどの媒体である。画像形成とは、文字や図形、パターンなどの画像を記録媒体に付与すること、液滴(インク)を記録媒体に着弾させることを意味する。以下では、記録媒体を用紙として説明し、画像形成を印刷として説明する。
【0009】
また、本実施例の画像形成装置は、デジタル孔版印刷装置や、インクジェット記録装置や、電子写真記録装置、複合機など、用紙に印刷することができる装置であれば如何なる装置に適用することが出来る。
【0010】
また、以下の各実施形態において、同じ手段、同じ処理については同一の参照番号、ステップ番号を付加して、重複説明を省略する。
[画像形成装置のハードウェア構成]
図1ー1に画像形成装置のハードウェア構成を示す。図1ー1に示すようには、本実施例の画像形成装置10は、情報処理装置11、主記憶手段12、補助記憶手段13、外部記憶装置I/F手段14、ネットワークI/F手段16、操作手段17、表示手段18、エンジン手段19を含む。
【0011】
情報処理装置11は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うものであり、制御部(CPU)としての役割を果たす。また、情報処理装置11は、主記憶手段12に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、外部からデータを受け取り、演算、加工した上で、当該データを出力する。
【0012】
主記憶手段12は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、情報処理装置11が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0013】
補助記憶手段13は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。外部記憶装置I/F手段14は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記録メディア15(例えば、フラッシュメモリなど)と画像形成装置10とのインタフェースである。
【0014】
また、記録メディア15に、所定のプログラムを格納し、この記録メディア15に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F手段14を介して画像形成装置にインストールされ、インストールされた所定のプログラムは画像形成装置により実行可能となる。
【0015】
ネットワークI/F手段16は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された外部装置550(例えば、PC)と画像形成装置10とのインタフェースである。
【0016】
操作手段17や表示手段18は、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、画像形成装置10が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する。操作手段17と表示手段18をまとめて、設定手段23とし、ユーザは様々な設定を行なう際には、当該設定手段23から設定を行なう。
【0017】
エンジン手段19は、用紙に印刷を行なう画像形成手段20や原稿やコマンドシート(後述する)を読み取るスキャナ手段21や、各モータなどを駆動させる箇所である。画像形成装置10が孔版印刷装置である場合には、画像形成手段20とは印刷ドラムや当該印刷ドラムに巻かれたマスタ1107(図1−2参照)である。また、画像形成装置10がインクジェット記録装置である場合には、画像形成手段20は記録ヘッド(図示せず)である。
【0018】
図1−2に、本実施例の画像形成装置が、孔版印刷装置1000である場合の当該基本構成について説明する。孔版印刷装置1000は、当該孔版印刷装置1000の内部に、マスタ1107が外周面に巻着される印刷ドラム1101と、印圧手段となるプレスローラ1102と、製版装置となるプロッタ1103と、排版手段1104とを含む。そして、当該孔版印刷装置1000の右側に配置された給紙手段1105から給紙される用紙1106をプレスローラ1102で印刷ドラム1101に押し当てることで、巻着されたマスタ1107の画像を用紙1106に転写する。
【0019】
片面印刷の場合、搬送手段1108は、画像転写された用紙1106を孔版印刷装置1000本体の左側に配置された排紙手段1109へと搬送し、排紙させる。また、両面印刷の場合、搬送手段1108は、片面の印刷が終了した用紙を、切替え部材1121により再給紙手段1122に搬送し、再び給紙させることにより裏面に印刷を行う。さらに、当該孔版印刷装置1000の用紙搬送経路中には、マルチカラー印刷用や、フルカラー印刷用や、バリアブル印刷用のインクジェットユニット1150が配置されている。
【0020】
また、孔版印刷装置1000の上部には、スキャナ手段21(図1−1参照)が配置されており、スキャナ手段21は、原稿画像を読み取り、製版に用いる画像データを取得している。また、孔版印刷装置1000本体の上部正面には、孔版印刷装置1000の各種操作を行うための操作手段17(操作パネル)が配設されている。
図1−3に、操作手段17の詳細例を示す。図1−3の例では、操作手段17には、印刷や製版の切り替えボタン1113、スタートボタン1114、表示手段18、初期設定/プリンタ設定ボタン1116、印刷位置調整ボタン1117、プリントスピード設定ボタン1118などが配備されている。上述のように、表示手段18は、LCDのタッチパネルで構成されていて、その画面には、各種案内情報や各種操作画面が適宜表示される。そして、操作画面がユーザによって操作されると、各画面に表示されたスイッチに対応した内容が情報処理装置11や孔版印刷装置1000に設定される。
[具体的な処理]
次に、本実施形態の情報処理装置11の具体的な処理について説明する。図2に、本実施形態の情報処理装置11の機能構成例を示し、図3に、本実施例の情報処理装置11の処理フローを示す。また、ユーザは、例えば、本実施例の画像形成装置11の自動紙送り装置(ADF)に、印刷対象の原稿と、コマンドシートとをセットする。
【0021】
図4に原稿100の一例を示し、図5にコマンドシート120の一例を示す。また、ユーザは、原稿100と、コマンドシート120とから、本実施形態の画像形成装置10を用いて、図6に示す印刷結果物140と印刷結果物160の出力を所望しているとする。ここで、原稿100とコマンドシート120のサイズは同じであることが好ましい。この例では、共に、A4であるとする。
【0022】
また、コマンドシート120には、N個のエリア(Nは2以上の整数)と、識別コードが記述されている。図5の例では、N=2となる。図5の例では、エリア122、エリア124はそれぞれ囲い線で構成されている。
【0023】
ここで、識別コードとは、N個のエリアをS個のグループに分けるための画像である。また、SはN以上の整数であるとする。図5の例では、2個の識別コードが記述されており、「M」という識別コード1222と、「OP」という識別コード1242である。ここでは、識別コードMは加工機能グループ(後述する)であることを識別するための識別コードであるとする。また、識別コードOPは、Outputである出力機能グループ(後述する)であることを識別するための識別コードである。以下の説明では、エリア122を「加工機能エリア122」とし、エリア124を「出力機能エリア124」とする。
【0024】
そして、ユーザは、原稿100とコマンドシート120をセットすると、表示手段18に表示されたスタートボタン1114(図1−3参照)を押下する。
【0025】
判定手段112が、ユーザによりスタートボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS2)。判定手段112が、スタートボタンが押下されたと判断すると(ステップS2のYes)、ステップS4に移行する。また、判断手段112がスタートボタンが押下されたと判断するまで待機する(ステップS2のNo)。
【0026】
そして、スキャナ手段21(図1ー1参照)は、光学的に、原稿100とコマンドシートを読み取ることで、原稿データとコマンドシートデータとを生成する(ステップS4)。原稿データとは、例えば、図4に示す原稿100についての電子的なデータである。また、コマンドシートデータとは、図5に示すコマンドシート120についての電子的なデータである。
【0027】
そして、読取手段114は、コマンドシートデータから、エリアデータと識別データを読取る。読取手段114は、例えば、OCR(Optical Character RecognitioN)であるとする。従って、読取手段114は、識別コード「M」と識別コード「OP」とをテキストデータ化することが出来、識別コード「M」についての識別データと識別コード「OP」についての識別データとを取得することが出来る。また、読取手段114とスキャナ手段21とを一体化してもよい。
【0028】
また、エリアデータとは具体的には、囲い線で囲まれているエリア内の全ての点の座標データの集合である。
【0029】
そして、取得手段116は、原稿データと、エリアデータと、識別データとを取得する(ステップS6)。次に、判定手段112が、ユーザにより加工機能が設定されたか否かの判定(ステップS10)、および、出力機能が設定されたか否かの判定(ステップS14)が行なわれる。
【0030】
ここで、ユーザによる加工機能の設定、および、ユーザによる出力機能の設定について説明する。ユーザによる加工機能の設定、および、ユーザによる出力機能の設定は、ステップS1のスタートキーが押下される前に行なわれる。
【0031】
加工機能とは、原稿の画像の属性を変更する機能をいい、「メーキャップ機能」とも呼ばれる。ここで画像の属性とは、色やサイズなどであり、画像が文字である場合には、「フォント」なども含まれる。そして、「画像の属性の変更」とは、例えば、画像が文字である場合には、単一色で記述された文字を中抜き文字にしたり、文字の色を変更したり、単一色の文字をパターン文字に変更したりすることである。また、画像がカラー写真である場合には、例えばカラー写真からモノクロ写真に変更することである。
【0032】
また、出力機能とは、後述する出力手段120から原稿データが出力されるのであるが、当該出力の設定の仕様を変更する機能である。例えば、出力の設定の仕様の変更とは、原稿データの出力先(例えば、用紙や後述する電子ペーパなど)の変更などである。
【0033】
そして、取得手段116が取得した加工機能エリア122内の座標の集合、出力機能エリア124内の座標の集合を、原稿に照らし合わせて、実行手段118は、加工機能エリア122内の原稿100の画像102(以下、「加工機能対象画像102」という。)と、出力機能エリア124内の原稿100の画像104(以下、「出力機能対象画像104」という。)を認識する。換言すれば、実行手段118は、加工機能エリア122や、出力機能エリア124を原稿に対して指定して、加工機能エリア122内の画像や、出力機能エリア124内の画像を認識する。
【0034】
また、加工機能対象画像102が存在する場合には、読取手段114は、加工機能対象画像102を、OCRなどにより、テキストデータ化する。そして、取得手段116は、加工機能対象画像102のテキストデータを取得する。
【0035】
図4の原稿100の例では、加工機能対象画像102はテキスト「新製品構想案」であり、出力機能対象画像104は、「キーとなるテクノロジー SIP・・・」の画像である。
【0036】
そして、ユーザにより、設定手段23により、加工機能の設定、出力機能の設定が行なわれ、実行手段118は、加工機能対象画像102の画像データに対して、設定された加工機能を実行させる。また、実行手段118は、出力機能対象画像104に対して、設定された出力機能を実行させる。
【0037】
図8に、表示手段18に表示される設定画面の一例を示す。図8では、加工機能が実行された原稿100を印刷する部数や原稿100を印刷させる用紙のサイズを選択することが出来る。また、図8の例では、編集ボタン182などが電子的に表示される。その他のボタンについては、説明を省略する。ユーザは、出力機能や加工機能を設定する際には、編集ボタン182を押下する。そうすると、図9に示す設定画面に遷移する。図9の設定画面では、加工機能ボタン183や出力機能ボタン184などが電子的に表示される。なお、図8などの設定画面において、ユーザが選択・押下下ボタンについては、ハッチングを付加する。
【0038】
まず、加工機能の設定について説明する。ユーザが加工機能を利用する場合には、ユーザは加工機能ボタン183を押下する。そうすると、図10の加工機能設定画面に遷移する。
【0039】
図10の加工機能設定画面では、エリア指定方法を設定できる箇所185や、マーカ指定方法を設定できる箇所186や、加工機能エリア122内の原稿をどのように変更するかを設定できる箇所187(以下、「エリア内設定箇所187」という。)や、加工機能エリア122外の原稿をどのように変更するかを設定できる箇所188(以下、「エリア内設定箇所188」という。)がある。
【0040】
ユーザは自分がセットしたコマンドシート120を見て、エリア122やエリア124が囲み線で構成されていることから、囲み線ボタン189を押下する。また、エリア122、124が対角線で構成されている場合には、ユーザは対角線ボタン191を押下する。
【0041】
また、マーカ指定方法186の「マーカ」とは、コマンドシート内のエリア122、124の記述手法を示す。例えば、エリアがモノクロマーカで記述されているか、カラーマーカで記述されているかを示すものである。図5の例のコマンドシート120のエリア122、124は、モノクロマーカで記述されていることから、ユーザは、モノクロマーカボタン190を押下する。また、コマンドシート120のエリアがカラーマーカで記述されている場合には、ユーザは、カラーマーカボタン192を押下する。
【0042】
次に、ユーザは、エリア内設定箇所187において、加工機能エリア122内の加工機能対象画像102に対して、実行される加工が選択される。ユーザが、加工機能対象画像102である「新製品構想案」の文字に対して中抜き加工を所望しているのであれば、図10記載のように、中抜き加工ボタン193を押下する。また、ユーザは加工機能エリア122外の原稿の画像の加工についても選択することが出来る。図10の例では、加工機能エリア122外の原稿の画像については加工を選択していない。
【0043】
そして、全ての設定が終了すると、ユーザはOKボタン194を押下して終了となる。また、ユーザは選択しなおす場合には、解除ボタン195を押下する。
【0044】
次に、出力機能設定について説明する。ユーザが出力機能を設定する場合には、図9に示す出力機能ボタン184ボタンを押下する。そうすると、図11に示す出力機能設定画面に遷移する。
【0045】
図11の出力機能設定画面では、エリア指定方法を設定できる箇所201や、マーカ指定方法を設定できる箇所202や、モード指定を設定できる箇所203や、原稿データの出力先を設定できる箇所204がある。
【0046】
エリア指定方法を設定できる箇所201や、マーカ指定方法を設定できる箇所202については、図10の加工出力機能設定画面内の、エリア指定方法を設定できる箇所185や、マーカ指定方法を設定できる箇所186と同様なので説明を省略する。
【0047】
ユーザは、モード指定を設定できる箇所203では、出力機能対象画像104の出力モードを設定することが出来る。図11の例では、ユーザが、出力機能対象画像104を所定部数分コピーしたい場合には、ユーザは複写(コピー)ボタン205を押下する。また、ユーザが、出力機能対象画像104をカットしたい場合には、切取り(カット)ボタン206を押下する。
【0048】
また、ユーザは、出力先を設定できる箇所204では、出力機能対象画像104の出力先を設定することが出来る。図11の例では、ユーザは、出力機能対象画像104を用紙に印刷させて出力するのか、出力機能対象画像104を電子ペーパに表示させるように出力するのか、を選択することが出来る。ここで、電子ペーパとは、例えば、A2サイズの出力機能対象画面104を表示可能なスクリーンである。電子ペーパについては、実施形態8で詳細を説明する。ユーザは、出力機能対象画面104を用紙に印刷させて出力することを選択した場合には、印刷用紙ボタン207を押下する。また、ユーザは、出力機能対象画面104を電子ペーパに出力することを選択した場合には、電子ペーパボタン208を押下する。
【0049】
更に、ユーザは出力機能対象画面104について、詳細設定を行なうことができる。ユーザは出力機能対象画面104について、詳細設定を行なう場合には、詳細設定209ボタンを押下する。そうすると、図12に示す詳細設定画面に遷移する。図12に示す出力機能の詳細設定画面では、印刷される用紙のサイズを設定できる箇所219、出力機能対象画像104が印刷された用紙の方向を設定する箇所210、出力機能対象画像104の回転方向を設定する箇所211、出力機能対象画像104の印刷枚数を設定する箇所212、出力機能対象画像104の変倍を設定する箇所213がある。
【0050】
このように、以下の説明では、加工機能エリア122内(または外)の原稿や出力機能エリア124内(または外)の原稿に対し、加工機能や出力機能を実行させることを「コマンド」という。つまり、ユーザは、設定手段32からは、「コマンド」を設定することになる。
【0051】
ユーザは、これらの設定を自由に行なうことができる。図12の例では、ユーザは、用紙サイズをA4に設定していることから、A4ボタン218を押下している。また、ユーザは、用紙方向を自動に設定していることから、自動ボタン214を押下している。また、画像回転方向を自動に設定していることから、自動ボタン215を押下している。また、ユーザは印刷枚数を「3」枚に設定していることから、カウンタ216を「3」に設定している。また、ユーザは変倍を用紙指定に設定していることから、用紙指定ボタン217を押下している。
【0052】
説明を図3に戻す。判定手段112は、加工機能が設定されたか否かを判定する(ステップS10)。判定手段112は、加工機能が設定されたと判定すると(ステップS10のYes)、実行手段118は、加工機能エリア122内の原稿データに対して、設定されたコマンドを実行する(ステップS12)。図10の例では、加工機能については、加工機能対象画像102(つまり、テキストデータ「新製品構想案」)に対して、中抜き処理を行なうというコマンドが設定されている。従って、実行手段118は、原稿データ内の「テキストデータ「新製品構想案」」に対して、中抜き処理を実行する。また、判定手段112が、加工機能の設定がされていないと判断すると(ステップS10のNo)、ステップS18に移行する。
【0053】
また、判定手段112は、出力機能が設定されたか否かを判定する(ステップS14)。判定手段112は、出力機能が設定されたと判定すると(ステップS14のYes)、実行手段118は、出力機能エリア122内の原稿データに対して、設定されたコマンドを実行する(ステップS16)。図11、図12の例では、出力機能については、出力機能対象画像104(つまり、「キーとなるテクノロジーや画像」)に対して、A4用紙に3枚複写するという出力機能が設定されている(図12参照)。従って、実行手段118は、出力機能対象画像104を3枚のA4用紙に印刷して出力する処理を実行する。また、判定手段112が、出力機能の設定がされていないと判断すると(ステップS14のNo)、ステップS18に移行する。
【0054】
また、主記憶部12に、図13に示すように、識別コードと、機能とを対応付けた対応テーブルを格納させている。そして、実行手段118は、当該対応テーブルを参照しながら、加工機能、出力機能を実行する(図3のステップS12、S16)。
【0055】
このように、実行手段118は、出力機能について設定されたコマンドを、原稿に対して実行する。また、出力機能について設定されたコマンドは、原稿データに対して実行されるものであってもよい。また、実行手段118は、加工機能について設定されたコマンドを原稿データに対して実行する。
【0056】
次に、表示制御手段122は、ユーザに確認させるべく、加工機能や出力機能が実行された原稿データ(つまり、最終印刷物の画像イメージ)を表示部23に表示させる(ステップS18)。表示部18は、例えば、電子ペーパなどとすればよい。
【0057】
そして、ユーザは、表示部18に表示された原稿データを確認して、このまま印刷出力してよい、と判断すれば、表示部18などに表示されるOKボタン(図示せず)を押下する。判定手段112が、OKボタンが押下されたか否かを判定し(ステップS20)、OKボタンが押下されたと判定されれば(ステップS20のYes)、出力手段120は、表示部23に表示された原稿データで印刷して出力する。印刷結果物は、図6および図7に示すものとなる。
【0058】
また、ユーザによりステップS20でOKボタンが押下されず、例えば、NGボタンが押下された場合には(ステップS20のNo)、エラー処理が行なわれる(ステップS24)。エラー処理とは、例えば、ユーザに対して、再度、ステップS2の処理から行なわせることをいう。また、ステップS18、ステップS20、ステップS24の処理は省略しても良い。
【0059】
この実施形態1によれば、図5に示すコマンドシート120には、N個(本実施形態1では2個)のエリアが記述されている。N個のエリアそれぞれは、S個のグループ(本実施形態1では、加工機能グループと出力機能グループ)の何れかに分けられる。そして、それぞれのエリアには、分けられるグループの識別コードが付加されている。図5の例では、エリア122には、識別コード「M」が付加されており、エリア124には識別コード「OP」が付加されている。そして、ユーザは、S個のグループそれぞれに対してコマンドを設定することが出来、グループに対して設定されたコマンドは、当該グループに属するエリア内の原稿データに対して実行される。
【0060】
従って、ユーザは複数のグループに対して、コマンドを設定、実行させることが出来、ユーザが選択できる機能を増やすことが出来る。
【0061】
この実施形態1の画像形成装置によれば、例えば、会議資料やプレゼンテーション資料の作成時などに活用することができる。例えば、原稿の印刷は、会議出席者への配布用に行う。そして、重要部分(出力機能対象画像104)については、エリア(出力機能エリア124)で指定し、当該指定した原稿の画像を印刷出力、または、電子ペーパ表示する。そして、会議中、当該重要部分を常時、掲示や表示させておくことにより、会議出席者への印象付けや関心付けに効果的に用いることができる。
【0062】
次に、実施形態1の変形例などを説明する。上記の説明では、識別コードを「M」と「OP」としたが、他の識別コードを用いてもよい。また、上記の説明では、用いる機能を加工機能と出力機能としたが、他の機能を用いるようにしてもよい。
【0063】
また、加工機能グループ、または/および、出力機能グループを2以上としてもよい。この場合には、ユーザは、2以上の加工機能グループ、または/および、2以上の出力機能グループに対して、設定することが出来る。
【0064】
また、本実施例の画像形成装置は、ハイブリッド孔版印刷装置としてもよい。この場合には、ハイブリッド孔版印刷装置を構成するインクジェットユニットは、主走査方向長の印刷を1つのインクジェットヘッドでカバーでき、ヘッドが固定されたいわゆるフルライン型ヘッドでもよい。また、インクジェットヘッド長が主走査方向長よりも短く、当該ヘッドを主走査方向に走査することにより、主走査方向長の画像形成を行ういわゆるシャトル型ヘッドであってもよい。
【0065】
また、本実施例の画像形成装置は、両面印刷であっても、片面印刷であってもよい。両面印刷の場合には、両面印刷された原稿および両面印刷されたコマンドシートを用いることができる。
【0066】
また、本実施例の画像形成装置が孔版印刷装置である場合の、図6、図7の印刷用紙を出力する際のステップS22の出力手段120による出力処理について説明する。この場合には、まず、出力手段120は、原稿の分(図6記載)のマスタ製版を行なう。そして、孔版印刷を行い、指定枚数分(この例では3枚)印刷する。なお、ここで、印刷される用紙については、加工機能は実行された画像(この例では、中抜き処理された画像)も含まれる。次に、出力機能対象画像104について、印刷出力が行なわれる。
【0067】
また、孔版印刷方式、および、インクジェット方式を採用している画像形成装置を用いても良い。このような画像形成装置において、印刷枚数により、画像形成方式を孔版印刷方式かインクジェット方式にするかを切り替えて画像形成を行うようしてもよい。例えば、印刷枚数が1枚である場合には、画像形成コストの面から、インクジェット方式を採用して印刷出力するようにしてもよい。
[実施形態2]
次に、実施形態2の画像形成装置について説明する。実施形態1については、N個のエリア全てについて識別コードを付加すると説明した。この実施形態2では、識別コードを付加する必要のない実施形態を説明する。
【0068】
図14に、実施形態2のコマンドシート120'の一例について示す。図14に示すコマンドシート120'は、図5のコマンドシートと比較して、加工機能エリア122が加工機能エリア122'に代替されており、識別コード1222「M」が削除されている。また、加工機能エリア122のマーカ色は「黒色」であるのに対し、加工機能エリア122'のマーカ色は「赤色」である。
【0069】
このように、加工機能エリア122が、他のエリア(図14の例では、出力機能エリア124)と異なるマーカ色にすることで、実行手段118などは、加工機能エリア122と出力機能エリア124とを識別することが出来る。この場合には、主記憶手段12には、図15に示すような対応テーブルを格納させておく。図15の例では、エリアのマーカ色が赤色の場合には当該エリアは加工機能であることを示し、エリアのマーカ色が黒色の場合には当該エリアは出力機能であることを示す。そして、実行手段118は、図15記載の対応テーブルを参照しながら、加工機能および出力機能を実行する。
【0070】
また、加工機能エリア122'のように、マーカ色が有色である場合には、図10記載の加工機能についてのマーカ指定方法箇所186では、ユーザは、カラーマーカ192を押下する必要がある。また、図11記載の出力機能についてのマーカ指定方法202では、ユーザはモノクロマーカ190を押下する。また、カラーマーカのコマンドシートを読み取る場合には、スキャナ手段21は、カラー画像を読み取れることが必要である。
【0071】
また、出力機能エリアが有色であり、加工機能エリアがモノクロである場合には、ユーザは、加工機能についてのマーカ指定方法箇所186では、モノクロマーカ190を押下し、出力機能についてのマーカ指定方法箇所202ではカラーマーカ192を押下する。
【0072】
また、スキャナ手段21や読取手段114が、マーカ色の判別ができない場合があるため、保険的に、加工機能エリア122'に識別コード「M」を付加するようにしても良い。
【0073】
図16に実施形態2の他の実施形態のコマンドシート120''の一例を示す。図16のコマンドシート120''は、図5記載のコマンドシート120と比較して、識別コード1222が削除されている点で異なる。また、コマンドシート120''の加工機能エリア122とは、マーカ色は同色(黒色)である。
【0074】
図16に示すように、エリアが2種類である場合には、1種類のエリア(出力機能エリア124)については識別コード1242を付加し、もう1種類のエリア(加工機能エリア122)については、識別コードを付加していないことから、実行手段118は、出力機能エリア124と加工機能エリア122とを識別することが出来る。この場合の主記憶手段12に格納させておく対応テーブルは図17に示すものとなる。
【0075】
つまり、S個のグループのうち、1個のグループのみ識別コードを削除することが出来、S−1個のグループには識別コードを付加することで実行手段118は全てのグループを識別することが出来る。このようにすることで、実行手段118などは、識別コードが付加されていないグループと、識別コードが付加されているS−1個のグループとを、識別することが出来る。
【0076】
つまり、本実施例のコマンドシートにおいて、識別コードを削除することが出来、例えば、エリアの色で識別したり、識別コードを削除することで識別することが出来る。そして、本実施例では、識別コードを付加して他のグループと識別すること、エリアの色を他のグループに属するエリアの色を変えて他のグループと識別すること、識別コードを削除することで識別コードが付加されている他のグループと識別すること、などを含めて「識別情報」という。つまり、図13、15、17記載の対応テーブルは、識別情報と機能とを対応付けた情報である。
【0077】
この実施形態2の画像形成装置によれば、コマンドシートから識別コードを削除することが出来、コマンドシート作成段階で、識別コード付加処理コストを低減することができる。
[実施形態3]
次に実施形態3の画像形成装置について説明する。実施形態1では、エリアに識別情報が付加されており、設定手段23でコマンドを設定する実施形態について説明したが、実施形態3では、エリアにコマンドが付加されている実施形態を説明する。ここで、コマンドとは、画像形成装置が行なう処理の内容について示されているものである。
【0078】
実施形態3の画像形成装置の情報処理装置11の機能構成例は図2で示したものと同一である。また、図18に実施形態3の画像形成装置の処理フローを示す。また、図19に原稿300の一例を示し、図20にコマンドシート320の一例を示し、図21、図22にそれぞれ、ユーザが所望する出力結果物の一例を示す。
【0079】
図20例では、コマンドシート320には、3つのエリア322、324、326がある。3つのエリア322、324、326には、それぞれ識別コードOPが付加されており、上述のように、識別コードOPは出力機能エリアであることを示す。
【0080】
また、エリア324には、コマンド「dest:paper」が付加されており、このコマンドは、出力先が用紙であることを示す。また、エリア324には、コマンド「count:40」が付加されており、このコマンドは、40枚印刷することを示す。また、エリア326には、コマンド「size:A4」が付加されており、このコマンドは、印刷用紙のサイズがA4であることを示す。また、全てのエリア322、324、326には、コマンド「id:UNASF94」が付加されており、このコマンドが付加されているエリア内の原稿については、1枚の印刷用紙に寄せ集めて印刷させることを示す。以下、実施形態3の画像形成装置の処理内容について示す。
【0081】
ステップS4において、スキャナ手段21が、原稿300とコマンドシート320を読み込み、原稿データと、コマンドシートについてのデータであるコマンドシートデータを取得する。そして、読取手段114が、OCRなどにより、コマンドシートデータから、コマンドシートに記載されているコマンドをテキストデータに変換する。そして、取得手段116は、テキストデータに変換された「コマンドデータ「dest:paper」、コマンドデータ「size:A4」、コマンドデータ「id:UNASF94」」を取得する(ステップS34)。
【0082】
そして、実行手段118は、エリア内の原稿または原稿データに対して、当該エリアデータについてのコマンドデータが示すコマンドを実行する(ステップS34)。図19に示すように、エリア322.エリア324、エリア326内の原稿の画像、つまり、エリア内画像302、エリア内画像304、エリア内画像306に対して、実行手段118は、コマンドを実行する。
【0083】
また、コマンドのテキストデータと、当該コマンドで行なう処理とを対応づけた対応テーブルを予め主記憶手段12に記憶させておく。図23の例では、例えば、コマンド「dest:paper」に対応する処理とは「出力先を印刷用紙とする」である。
【0084】
実行手段118は、この対応テーブルを参照して、処理を実行する。つまり、実行手段118は、id:UNASFであるエリア内画像302、304、306を終結させて、出力先を用紙とし、当該用紙のサイズをA4とし、印刷枚数を40枚とする。
【0085】
なお、図21のような、何らの加工なども加えない原稿の出力設定については、図8などの設定画面などから行なえばよい。
【0086】
そして、ステップS18で、表示制御手段122は、表示手段18に、図21や図22の印刷される画像を表示させてユーザに確認させるようにしてもよい。ステップS20以降の処理については、上述したとおりなので説明を省略する。
【0087】
この実施形態3の画像形成装置のように、コマンドシートにコマンドを付加させる。このようにすることで、ユーザによる設定手段23から設定する手間を省略させることが出来る。
【0088】
また、実施形態3によれば、例えば、以下のように、実施することが出来る。図21の用紙は、ポスタ掲示用や不特定多数への配布用として数10枚〜数100枚印刷する。そして、参加者が確定した際には、図22の用紙をダイジェスト版として、参加者に配布するような場合が考えられる。図10の例では、ダイジェストとは、エリア内画像302、304、306である。この場合、ダイジェスト版を配布する時点では、印刷枚数は参加者(組)が40組に限定されるため、印刷枚数は40枚に指定できる。また、案内書きや申し込み方法の情報(エリア内画像302、304、306以外の画像)は不要であるため、削除することが出来る。
【0089】
実施形態3の変形例について説明する。実施形態3の画像形成装置では、図23に示したコマンドのみに限られず、他のコマンドを用いるようにしてもよい。
【0090】
また、図20のコマンドシートでは、id:は1種類のみであったが、2種類以上にしてもよい。
【0091】
また、ユーザは、設定手段23により、寄せ集めた3つのエリア内画像302、304、306のレイアウトを自由に変更できるようにしてよい。また、デフォルトで、縦均等揃え、縦中央揃え、横均等揃え、横中央揃え、のレイアウト処理が自動的に施されるようししてもよい。また、エリアのレイアウトや印刷(表示)位置をパラメータ項目で指定するようにしてもよい。
[実施形態4]
次に、実施形態4の画像形成装置について説明する。実施形態4の画像形成装置では、識別情報(実施形態1、2で説明)と、コマンド(実施形態3)との両方を用いた実施形態を説明する。
【0092】
実施形態4の画像形成装置の情報処理装置11は、図2に示すものと同様であり、図24に処理フローを示す。また、図25に実施形態4の原稿400の一例を示し、図26に実施形態4のコマンドシート420の一例を示し、図27、図28にユーザが所望する出力される印刷結果物の一例を示す。
【0093】
図26に示すコマンドシートについては、エリア422には、識別コード(識別情報)「M」が付加されている。従って、エリア422は加工機能エリア422である(実施形態1の説明参照)。また、エリア424には、識別コード「OP」が付加されている。従って、エリア424は、出力機能エリア424である。
【0094】
更に、出力機能エリア424には、コマンド「dest;paper」「size:A4」「count:equ」が付加されている。実施形態3や図23で説明したように、コマンド「dest;paper」は、出力先を印刷用紙とするコマンドであり、「size:A4」はサイズがA4の用紙に印刷させるコマンドであり、「count:equ」は、原稿の印刷枚数(つまり、図27の印刷結果物の印刷枚数)と同数、印刷させるコマンドである。また、原稿の印刷は、加工機能が施された印刷であるとする。
【0095】
また、ユーザは、加工機能エリア422内の画像(加工機能対象画像402)に対して、中抜き処理を行なうことを所望したとする(図10参照)。
【0096】
そして、ステップS4の処理の後に、取得手段116は、エリアデータ、識別データ、コマンドデータを取得する(ステップS42)。ここで取得される識別データ、コマンドデータは、図26で説明したものである。
【0097】
そして、判定手段112が、ステップS10、S14で共に、Yesと判断する。そして、実行手段118が、取得したエリアデータ、識別データ、コマンドデータに基づいて、加工機能や出力機能を実行する(ステップS12、S16)。
【0098】
そして、出力手段120が、図27、図28に示す印刷結果物を出力する(ステップS22)。
【0099】
この実施形態4の画像形成装置であれば、識別コード、コマンドの両方を用いて所望の機能を実行することが出来るので、ユーザにとって更に使い勝手が良くなる。
【0100】
また、デフォルト設定として、印刷用紙のサイズが「A3」であり、印刷枚数が1枚となっているとする。この実施形態4で説明したようなコマンドシート420を用いることで、ユーザがデフォルトの設定を確認することなく、ユーザの所望する出力機能、加工機能を実現することが出来る。
[実施形態5]
次に、実施形態5の画像形成装置について説明する。実施形態3では、図20に示すように、全てのコマンドをテキストデータで示すようにしたが、実施形態5では、コマンドの一部をエリアの色で示すようにしたものである。図29に実施形態5のコマンドシート320'の一例を示す。コマンドシート320'と図20に示すコマンドシート320とを比較すると、コマンドシート320'のエリア322'、324'、エリア326'は赤色で記述されているが、コマンドシート320のエリア322、324、326は黒色で記述されている。また、コマンドシート320'では、エリア322、324、326に付加されていた識別コード「OP」とコマンド「id:UNASF94」のテキストデータが省略されている。
【0101】
コマンドシート320'では、コマンド「id:UNASF94」のテキストデータを記述する代わりに、エリアを赤色で記述している。また、主記憶手段12には予めエリアのマーカ色が「赤色」であるということは、識別コード「OP」とコマンド「id:UNASF94」のテキストデータである旨が記憶されている。
【0102】
そして、取得手段116が、コマンドデータ、および、エリア322'、324'、エリア326'の座標およびマーカ色(この例では「赤色」)であることを示すエリアデータと、を取得する。そして、実行手段118が、取得されたエリアデータやコマンドデータに基づく処理を行なう。
【0103】
この実施形態5によれば、コマンドシートに記述されているエリアの色をコマンドの内容とすることが出来るので、コマンドのテキストデータの記述を省略することが出来る。
[実施形態6]
次に実施形態6の画像形成装置について説明する。図30に本実施形態6の原稿400の一例を示し、図31に本実施形態6のコマンドシート420'の一例を示し、図32、図33に印刷結果物の一例を示す。また、図30に示す原稿については図25と同一であり、図33に示す印刷結果物は図28に示すものと同一であるとする。また、実施形態6の情報処理装置11の機能構成例は図2と同様なので、処理フローは、図24と同一である。
【0104】
コマンドシート420'は、図26に示すコマンドシート420と比較して、出力機能エリア426が付加された点で異なる。出力機能エリア426には、識別コードIPと、コマンド「source:HDD」「file:ロゴ」が付加されている。ここで、識別コードIPは、Inputであり入力機能であることを識別するための識別コードである。また、コマンド「source:HDD」「file:ロゴ」は、HDD内のロゴファイルに予め格納されている画像データを出力機能エリア426内の原稿データに付加するコマンドである。
【0105】
つまり、ステップS16で、実行手段118は、原稿400の出力機能対象画像406(出力機能対象エリア)に、「ロゴ」の画像データを付加するコマンドを実行する。当該「ロゴ」の付加が実行された印刷結果物は、図32に示すように、画像405が付加されて印刷される。
【0106】
また、図34に、file名と、付加する画像データとを対応づけた対応テーブルを主記憶手段12または補助記憶手段13に記憶させておく。そして、実行手段118は、取得手段116が取得した、コマンド「dest:HDD」「file:ロゴ」を解析して、対応テーブルから「file:ロゴ」のロゴを抽出し、出力機能エリア426内に付加する。
【0107】
この実施形態6の画像形成装置であれば、エリア(出力機能エリア426)内の原稿データに対して予め記憶されている画像データ404を付加するコマンドが含まれている。従って、ユーザにとって、更に、使い勝手の良いものとなる。
[実施形態7]
次に、実施形態7の画像形成装置について説明する。図35に実施形態7のコマンドシート520の一例を示す。実施形態7のコマンドシート520にはエリア522とエリア524とが記述されている。原稿例については省略するが、実施形態1〜6で説明した原稿などでよい。また、エリア524には、コマンド「dest:netwok」「IPaddress:192.168.118.13」がテキストデータで含まれている。このコマンドは、ネットワークI/F手段16(図1−1参照)が、ネットワーク経由で、IPアドレスが、「192.168.118.13」の外部装置550(図1ー1参照)に対して、原稿のエリア524内の画像を送信することである。この外部装置550とは、例えば、画像形成装置などであり、当該画像形成装置で、送信した画像データを印刷させるなどをさせることが出来る。
【0108】
この実施形態7であれば、原稿データのエリア内の画像データを外部装置に送信させるコマンドをエリアに含ませる。そして、当該コマンドに、送信先の外部装置の識別情報も含ませる。ここで識別情報とはIPアドレスやMACアドレスなどを含む。そうすることにより、ネットワークI/F手段16は、当該識別情報に基づいて、外部装置にエリア内の画像データを送信することが出来る。
【0109】
例えば、ユーザが、エリアなの画像データについての画像をカラー印刷することを所望しているが、本画像形成装置はコマンドシートや原稿を読み取ることが出来るスキャナ手段21を有するが、カラー印刷できる画像形成手段を具備していない場合がある。この場合には、カラー印刷できる画像形成装置に、エリア内の画像データを送信して当該画像形成装置にカラー印刷させることが出来る。
【0110】
また、本実施形態7の画像形成装置では、出力対象となるLANなどに接続されている他の画像形成装置を、SNMP(Simple Network Management protocol)などを利用して、ページ記述言語(Page Description Language:PDL)レベルで当該孔版印刷システムと同等以上か互換性のあるものに限定している。しかしながら、それ以外の画像形成装置であっても、汎用的なフォーマットである、PDF(Portable Document Format)やPS(Post Script)をサポートしている場合、当該出力画像データを当該フォーマットに変換することにより、印刷出力させることもできる。
[実施形態8]
次に、実施形態8の画像形成装置について説明する。実施形態8の画像形成装置では、出力手段120の出力先について更に詳細に説明する。実施形態7では、出力機能エリア内の原稿データの出力先を外部装置とする例を説明した。
【0111】
実施形態8の出力先として、(1)印刷用紙(実施形態1で説明)(2)電子ペーパ(3)外部装置(実施形態7で説明)(4)記録メディアとすることが出来る。
【0112】
図36に実施形態8の設定画面の一例を示す。図36の例は、図11の設定画面を変更させたものであり、図11の出力先設定箇所204の、印刷用紙ボタン207と電子ペーパボタン208に、送信ボタン560と、記録メディアボタン562が追加されている。つまり、図36の例では、図4記載の出力対象画像104の出力先を設定できる画面である。図36の例では、ユーザが印刷用紙ボタン207を押下すると、出力機能対象画像は、(1)印刷用紙(実施形態1で説明)に印刷されて出力されるように設定される。ユーザが電子ペーパボタン208を押下すると、出力機能対象画像は、(2)電子ペーパに出力されるように設定される。ユーザが送信ボタン560を押下すると、出力機能対象画像104は、(3)外部装置(実施形態7で説明)に出力されるように設定される。ユーザが記録メディアボタン562を押下すると、出力機能対象画像は、(4)記録メディアに出力されるように設定される。
<電子ペーパボタン208について>
まず、電子ペーパについて説明する。この実施形態8の電子ペーパには、例えば、画像形成装置の本体カバーに実装される電子ペーパや、ユーザが搬送可能な可搬型電子ペーパなどがある。図37に、本体カバー600に実装されている2枚の外装型電子ペーパー602、604の例を示す。図37の例では、電子ペーパ602には原稿(図6記載のように加工対象画像102に加工機能が施されている原稿)が表示される。また、電子ペーパ604には出力機能対象画像104が表示される。
【0113】
また、図38に、可搬型電子ペーパの例を示す。図38の例では、2枚の電子ペーパ606、608で構成されている。図38の例では、A3サイズが表示可能で連結してA2サイズが表示可能な可搬型電子ペーパー2枚装備している。また、図38に示す電子ペーパーは、簡易的なプロジェクタ代わりとしてもしくはプロジェクタを補助するスクリーンとして使われる。図38の例では、2枚の電子ペーパ606、608には、一体的に、出力機能対象画像104が表示されている。
【0114】
また、図38の例では、電子ペーパがペン入力可能な電子ペーパとしてもよく、表示された出力機能対象画像に加筆したり、表示されている出力機能対象画像と加筆画像を合成して電子ファイル化するようにしても良い。また、当該電子ファイルを画像形成装置10に戻して、主記憶手段12に戻せるようにしてもよい。
【0115】
ユーザは、図37、図38に示す出力先の電子ペーパを図39に示す設定画面から選択することが出来る。図39に示す設定画面は、詳細設定ボタン209(図36参照)を押下することで、遷移される。図39の例では、出力先EP(Electronic Paper:電子ペーパ)1〜4を設定することが出来る。例えば、ユーザが出力先EP1ボタン620、出力先EP2ボタン624を押下すると、出力機能対象画像104は、電子ペーパ602、604に表示される。また、ユーザが出力先EP3ボタン626、出力先EP4ボタン628を押下すると、出力機能対象画像104は、電子ペーパ606、608に表示される。
【0116】
また、EP連結ボタン630を押下すると、さらに図示しないサブメニュー画面が開き、連結パターンなどが指定できる。これにより、図37や図38に示すように、A3サイズが表示可能な電子ペーパー2枚を連結して、A2サイズが表示可能な1枚の仮想的な電子ペーパーとみなして使用することができる。
【0117】
また、本実施形態8の画像形成装置では、精密指定ボタン632を押下することで、文書の機密性の観点から、機密指定を設定することが出来る。電子ペーパーの表示に対しては、必要に応じて機密指定ボタン632を押下することにより、図示しないサブメニュー画面が表示される。当該サブメニュー画面にパスワードを入力することで、図37や図38に示す電子ペーパーに当該パスワードを転送し、保護機能を動作させることができる。
【0118】
また、他のパスワード入力方法として、指定エリア中にコマンドとしてパスワードを記述することも可能である。この場合、コマンドシートにパスワードが平文で残ってしまうため、第3者に容易に目に触れやすくなり、セキュリティの観点から問題がある。そのため、このような場合、経時によって消色するような特殊インクなどを用いればよい。
【0119】
会議室に、図37に示す電子ペーパ602、604が備えられた画像形成装置10と、図38に示す可搬型であり、スクリーン型である電子ペーパ606、608が置かれているような場合、ユーザは、画像確認用の表示と多機能出力用の表示の電子ペーパを同じスクリーン型電子ペーパー606、608に設定すれば、実際の見栄えを確認しながら会議資料やプレゼンテーション資料の生成を行うことができる。また、図38に示す電子ペーパーがペン入力可能なタイプであれば、表示された画像に書込みが行える電子黒板がわりとしても利用可能である。
【0120】
また、電子ペーパは、図3に示すステップS18などにおいて、機能実行後の原稿データなどをユーザに対して確認させるために用いても良い。そして、例えば、図37に示すように、電子ペーパとして、2つの電子ペーパー602、604しか具備されていない場合がある。このような場合については、表示に優先順位をつけ、印刷用紙出力を優先的に表示させたり、複数ページにして転送し、当該電子ペーパーのページめくり機能により、各々確認できるようにしてもよい。この様な構成にすることで、画像形成装置10が孔版印刷装置の場合には、製版・印刷のやりなおしはコストの高いマスタの消費につながるため、印刷原価を抑制することが出来る。
【0121】
また、本実施形態8の電子ペーパを自己発光タイプのディスプレイである有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどを用いてもよい。
【0122】
また、本実施形態8の電子ペーパとして、小サイズの携帯型電子ペーパーや、タブレット型PCや、スレート型PCなどの携帯端末を用いても良い。
<送信ボタンについて>
次に、送信ボタン560について説明する。ユーザが例えば、出力機能対象画像104を、画像形成装置10にネットワーク接続されている外部装置550に送信を所望する場合には、ユーザは送信ボタン560を押下すればよい。実施形態7では、出力機能エリアに、送信先の外部装置550の識別情報(IPアドレスやMACアドレスなど)を付加しておき、当該識別情報に基づいて、出力機能対象画像を送信する。
【0123】
この実施形態8では、ユーザが、識別情報入力画面(図示せず)から、ユーザが識別情報を入力し、当該入力された識別情報に基づいて、ネットワークI/F手段16は、出力機能対象画像104を送信する。従って、ユーザは原稿内の所望の画像を所望の装置に送信することが出来る。
<記録メディアボタンについて>
次に、記録メディアボタン562について説明する。ユーザは記録メディアボタン562を押下することで、出力対象画像104を記録メディアに記憶させることが出来る。ここで、記録メディアとは、例えば、画像形成装置10内に具備されているHDD(例えば、図1ー1記載の主記憶手段12)や、外部記憶装置I/F手段14に接続される外部接続されるUSBメモリやSDカード(図1ー1の記録メディア15に相当)などである。
【0124】
図41、図42を用いて、記録メディアへの記録手法の一例について説明する。図41の原稿400'は、図30の原稿400と比較して、画像440が付加されている点で異なる。また、図42のコマンドシート420''は、図31のコマンドシートと比較して、エリア426がエリア426'に代替されている点で異なる。また、印刷結果物は図32、図33と同一である。
【0125】
エリア426'のコマンドは、識別コードOPと、コマンド「dest:HDD」「file:ロゴ」が付加されている。当該コマンドは、エリア426'内の原稿400'の画像440をHDDのロゴファイルに出力(格納)させる。このように、例えば、原稿の画像を画像データとして、記憶メディア(例えば、HDD)に記憶させることで、以後、識別コードIPを用いたコマンドシート(実施形態6で説明)により、当該記憶メディアに記憶されている画像データから抽出して印刷出力させることが出来る。
【0126】
図43に、本実施形態8のステップS22の出力処理について説明する。実行手段118は、ステップS40、S44、S48、S52の判断処理を直列的または並列的に行なう。
【0127】
実行手段118は、印刷用紙出力設定があるか否かを判断する(ステップS40)。印刷用紙出力の設定がある場合には(ステップS40のYes)、実行手段118は、画像形成手段20に、出力機能対象画像104を用紙に印刷させて出力させる(ステップS42)。印刷用紙出力の設定がない場合には(ステップS40のNo)、実行手段118は何らの処理も行なわずに出力処理を終了させる。
【0128】
実行手段118は、電子ペーパ出力設定があるか否かを判断する(ステップS44)。電子ペーパ出力の設定がある場合には(ステップS44のYes)、実行手段118は、出力機能対象画像104を電子ペーパ602、604、606、608など(図37、図38参照)の少なくとも1つに出力させて表示させる(ステップS46)。電子ペーパ出力の設定がない場合には(ステップS44のNo)、実行手段118は何らの処理も行なわずに出力処理を終了させる。
【0129】
実行手段118は、外部装置出力設定があるか否かを判断する(ステップS48)。外部装置出力の設定がある場合には(ステップS48のYes)、実行手段118は、ネットワークI/F手段16経由で、外部装置550に出力する(ステップS50)。外部装置出力の設定がない場合には(ステップS48のNo)、実行手段118は何らの処理も行なわずに出力処理を終了させる。
【0130】
実行手段118は、記録メディア出力設定があるか否かを判断する(ステップS52)。記録メディア出力の設定がある場合には(ステップS52のYes)、実行手段118は、外部記憶装置I/F手段14経由で、出力機能対象画像104を記録メディア15に出力して記録させる(ステップS54)。記録メディア出力の設定がない場合には(ステップS52のNo)、実行手段118は何らの処理も行なわずに出力処理を終了させる。
【0131】
また、上述の説明であれば、図36記載の設定画面から、ユーザが出力先を設定していた。その他の実施形態として、出力機能エリアに、コマンドとして、出力先を付加してもよい。この構成の場合には、ユーザは設定画面から出力先を設定する必要はない。
【0132】
また、図40のように、出力機能エリアを色分けして、当該出力機能エリアの色と、出力先を対応させるようにしてもよい。図40に示す対応テーブルは、予め、図1ー1記載の主記憶手段12に記憶されている。そして、取得手段116は、出力機能エリアの色などを取得し、実行手段118は、図40に示す対応テーブルを参照して、当該取得された出力機能エリアに対応する出力先に出力する。
【0133】
例えば、取得手段116が、機能出力エリアの色として青色を取得すると、実行手段118は、当該青色に対応する外部装置に、当該出力機能エリア内の原稿データを送信する。このように、出力機能エリアに色づけを行い、図40のような対応付けを行なうことで、ユーザは設定画面から出力先の設定を行なうことなく、原稿データを複数の出力先に送信することが出来る。
[実施形態9]
次に、実施形態9の画像形成装置について説明する。上記実施形態1〜8では、コマンドシートを読み取ることで、取得手段116は、エリアデータ、識別データ、コマンドデータを取得していた。この実施形態9では、コマンドシートからではなく、取得手段116は、主記憶手段12に記憶されているエリアデータ、識別データ、コマンドデータを取得する。
【0134】
例えば、ユーザにより、同じコマンドシートが繰り返し使用される場合がある。このような場合には、何度も同じコマンドシートを読み込むことはユーザの煩雑さを増大させ、効率が悪い。従って、最初にコマンドシートを読み込んだ後に、当該読み込みの結果取得したエリアデータ、識別データ、コマンドデータを主記憶手段12などに記憶させる。このようにするすることで、2回目以降、同じコマンドシートを用いる場合でも、ユーザによるコマンドシートの読み込み処理を省略させることができる。
【0135】
図44に、実施形態9の画像形成装置の情報処理装置の機能構成例を示す。図44の例では、図2と比較して、呼び出し手段124、記憶制御手段126、作成手段128が追加されている点で図2と異なる。また、図45に実施形態9の出力機能の設定画面の一例を示す。図45は図11と比較すると、コマンドシート設定箇所701が追加されている点で異なる。
【0136】
まず、コマンドシート設定箇所701の登録ボタン702について説明する。ユーザにより、同一のコマンドシートが複数回用いられることが明らか場合には、ユーザは登録ボタン702を押下することで、当該同一のコマンドシートから取得されるエリアデータ、識別データ、コマンドデータ(以下、「コマンドシートデータ」という。)を主記憶手段12に記憶させることが出来る。
【0137】
具体的には、ユーザは、登録ボタン702を押下した後に、図46に示す設定画面に遷移する。図46の例では、データ保管場所設定箇所705、出力ファイル名設定箇所706、保存形式設定箇所707、登録するデータ設定箇所708、データ取り込み設定箇所709、が設けられている。
【0138】
データ保管場所設定箇所705でコマンドシートデータを保管する場所を設定することが出来る。図46の例では、コマンドシートデータが保管される場所は、USBメモリ(例えば、図1ー1記載の記録メディア15に相当)であると設定されている。出力ファイル名設定箇所706では、出力ファイル名を設定することが出来る。図46の例では、出力ファイル名は、「新製品構想案」であると設定されている。保存形式設定箇所707では、コマンドシートデータの保存形式を設定できる。図46の例では、コマンドシートデータの保存形式は、XMN形式であると設定されている。
【0139】
登録するデータ設定箇所707では、「全ての設定」または「シート設定のみ」をユーザは選択できる。全ての設定とは、コマンドシートに記述されているコマンドシートデータのみではなく、画像形成装置10に設定されているデフォルトのデータも含まれた、コマンドシートデータが記憶される。
【0140】
また、データ取り込み設定箇所709では、コマンドシートデータを取り込むタイミングを設定することが出来る。図46の例では、例えば、印刷ジョブなどのジョブ実行時や、コマンドシートを読み込ませた直後である即時スキャンや、オンメモリなどを選択することが出来る。
【0141】
ユーザにより図46の例に示す設定が行なわれた場合には、記憶制御手段126は、当該設定に基づいて、コマンドシートから取得したコマンドシートデータを主記憶手段12などに記憶させる。
【0142】
次に、呼び出しボタン(図45参照)について説明する。この呼び出し処理は、記憶制御手段126により、取得されたコマンドシートデータを祝記憶手段12に記憶されたコマンドシートデータを呼び出す処理である。ユーザは呼び出しボタン704を押下することで、図47記載の設定画面に遷移する。
【0143】
図47の例では、呼び出し手段124により、出力ファイル名「新製品構想案」について、コマンドシートデータ呼び出し場所は「USBメモリ」から、呼び出されることが設定されている。更に、過去に記憶されたファイル名と、保存月日が対応付けた記憶されている。
【0144】
次に、記憶されたコマンドシートデータに基づいて、紙媒体などに印刷を行い、コマンドシートを作成する処理について説明する。ユーザは、コマンドシートを作成する場合には、図45に示す作成ボタン706(図45参照)を押下することで、コマンドシートを作成することが出来る。このコマンドシート作成処理により、画像形成装置10に設定されているデフォルトのデータも反映させたコマンドシートを作成することが出来る。
【0145】
このようなコマンドシートデータの登録または呼び出しにより、ユーザに対して省力化を図ることができる。更に、複数回、紙媒体のコマンドシートを読み込ませると、スキャナ手段21の状態や設定条件などにより、バラツキや揺動が生じ、結果として、コマンドシートに記述された、コマンド、識別コード、エリアの誤認識が生じる可能性がある。従って、保証されているイメージデータを保存・再利用することで、このような不具合を排除できる。
【0146】
さらに、コマンドシートデータの記憶形式をイメージデータではなく、パラメータ化したデータで記憶させることが好ましい。ここで、パラメータとは、エリアの座標値の集合、エリアのサイズ値、エリアのマーカ色または、マーカ色コード、解析・コード化されたコマンド、識別コードなどである。このように、コマンドシートデータをパラメータで記憶させることで、イメージデータからの解析処理を省略できるので、さらに高速化できる。特に、当該保存形式がXMLのようなテキストファイルであれば、表示手段18に表示される設定画面などで編集可能であるため、誤認識部分を修正したり、データに変更を加えて転用できるなど、さらに柔軟で高度な利用が可能となる。
【0147】
更に、コマンドシートデータを可搬型の記憶装置(例えば、USBメモリ)に格納することにより、異なる画像形成装置に汎用的にコマンドシートデータを用いることが出来る。
【0148】
この実施形態9の画像形成装置によれば、コマンドシートデータを用いることで、コマンドシートの読み取り処理などを省略することが出来、ユーザにとってさらに使い勝手の良いものとなる。
[実施形態10]
次に、実施形態10の画像形成装置について説明する。図48に実施形態10の画像形成装置の搬送体(例えば、搬送ベルト)の一例を示す。図48の例では、スキャナ手段によりスキャンされる方向を主走査方向とし、原稿やコマンドシートが搬送される方向を副走査方向とする。
【0149】
また、スキャナ手段210は、スキャナ手段210が、読み取ることが可能な領域である読取り可能領域210aを有する。読取り可能領域210a内に、白色の基準となる白色基準板210bと、原稿やコマンドシートを読み取ることが可能である原読読取り領域210cと、黒色と白色を参照できる黒白参照領域210dが含まれる。更に、スキャナ手段210には、PNマーカ領域210eも含まれる。
【0150】
スキャナ手段21がスキャナ処理時に、PNマーカ領域210eに記述されるPNマーカ210fを読取ることで、スキャナ手段21の走査制御や、用紙やコマンドシート送り制御を行なうことができる。PNマーカを用いた原理の詳細については、特開2011−042058号などに記載されている。
【0151】
従来は、ホームポジションを基準にしたスキャナ手段21の走査制御や、用紙やコマンドシート送り制御を行なっていた。当該原理をスキャナ手段21に応用することにより、スキャナ手段21の走査制御や、用紙やコマンドシート送り制御の自由度が増すため、エリア(加工機能エリアや出力機能エリア)内のみの画像の再読み取りを迅速に行なうことができる。
[実施形態11]
次に、実施形態11について説明する。上記実施形態11では、情報処理装置を画像形成装置に統合させた実施形態について説明した。本実施形態11では、情報処理装置と画像形成装置とを分離した実施形態について説明する。図49に、本実施形態11の画像形成システム850の一例について示す。
【0152】
図49の例では、画像形成装置800と情報処理装置11とスキャナ手段21と設定手段23とがそれぞれ分離されている画像形成システム850である。ユーザは、スキャナ手段21に、原稿やコマンドシートの読み取りを行なわせる。また、ユーザは設定手段23から、図8記載の設定画面から実施形態1〜10で説明した設定を行なう。スキャナ手段21で取得したコマンドシートデータや原稿データ、および、設定手段23から設定手段23から設定された設定情報は、情報処理装置11に入力される。そして、情報処理装置11は、入力された原稿データに対して、コマンドシートや設定情報に基づいて、加工機能や出力機能を実行する。情報処理装置11は、加工機能や出力機能が実行された原稿データを画像形成装置800に対して送信する。そして、画像形成装置800は、加工機能や出力機能が実行された原稿データについて、用紙に印刷をして出力したり、電子ペーパなどの出力を行なう。
【0153】
この実施形態11によれば、画像形成装置800の負荷を分散することが出来る。
【符号の説明】
【0154】
11 情報処理装置
12 主記憶手段
13 補助記憶手段
14 外部記憶装置I/F手段
15 記録メディア
16 ネットワークI/F手段
17 操作手段
18 表示手段
19 エンジン手段
20 画像形成手段
21 スキャナ手段
112 判定手段
114 読取手段
116 取得手段
118 実行手段
120 出力手段
122 表示制御手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0155】
【特許文献1】特開平5−254237号公報
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1では、コマンドシートを用いて、孔版印刷を行なう技術が開示されている。この技術では、原稿と、エリア(囲み線)が示されたコマンドシートと、を読み取らせる。そして、原稿のエリア内の画像と、原稿のエリア外の画像と、を分けて印刷させる。例えば、エリア内の画像を赤色に印刷させ、エリア外の画像を黒色に印刷させたり、エリア内の画像と、エリア外の画像とを、別々の用紙に印刷させたりする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1記載の技術では、上述のように、エリア内の画像を赤色に印刷させ、エリア外の画像を黒色に印刷させたり、エリア内の画像と、エリア外の画像と、を別々の用紙に印刷させたりすることしかユーザは選択できないという問題があった。
【0004】
本発明によれば、この様な問題を鑑みて、更にユーザが選択できる機能を増やした情報処理装置、画像形成装置を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、原稿についての原稿データと、N個(Nは2以上の整数)のエリアデータと、当該N個のエリアデータが示すエリアそれぞれが属するS個(2≦N<Sを満たす整数)のグループそれぞれを識別する識別情報を示す識別データと、を取得する取得手段と、前記S個のグループそれぞれに対して、前記N個のエリアデータが示すエリア内の前記原稿データに実行されるコマンドが設定される設定手段と、前記設定手段により設定されたコマンドを、前記S個のグループ毎に、前記S個のグループそれぞれに属するエリアデータが示すエリア内の前記原稿または当該原稿についての原稿データに対して実行する実行手段と、前記実行手段により、コマンドが実行された前記原稿データを出力する出力手段と、を有する情報処理装置、画像形成装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明の情報処理装置、画像形成装置であれば、更にユーザが選択できる機能を増やすことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1−1】本実施例の画像形成装置のハードウェア構成の一例を示した図。
【図1−2】画像形成装置が孔版印刷装置である場合の機能構成例を示した図。
【図1−3】操作手段の一例を示した図。
【図2】本実施例の情報処理装置の機能構成例を示した図。
【図3】本実施例の画像形成装置の一例を示した図。
【図4】本実施例の原稿の一例を示した図。
【図5】本実施例のコマンドシートの一例を示した図。
【図6】本実施例の印刷結果物の一例を示した図。
【図7】本実施例の印刷結果物の一例を示した図。
【図8】本実施例の設定画面の一例を示した図。
【図9】本実施例の別の設定画面の一例を示した図。
【図10】本実施例の別の設定画面の一例を示した図。
【図11】本実施例の別の設定画面の一例を示した図。
【図12】本実施例の別の設定画面の一例を示した図。
【図13】本実施例の対応テーブルの一例を示した図。
【図14】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図15】別の実施形態の対応テーブルの一例を示した図。
【図16】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図17】別の実施形態の対応テーブルの一例を示した図。
【図18】別の実施形態の処理フローを示した図。
【図19】別の実施形態の原稿の一例を示した図。
【図20】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図21】別の実施形態の印刷結果物の一例を示した図。
【図22】別の実施形態の印刷結果物の一例を示した図。
【図23】別の実施形態の対応テーブルの一例を示した図。
【図24】別の実施形態の処理フローを示した図。
【図25】別の実施形態の原稿の一例を示した図。
【図26】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図27】別の実施形態の印刷結果物の一例を示した図。
【図28】別の実施形態の印刷結果物の一例を示した図。
【図29】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図30】別の実施形態の原稿の一例を示した図。
【図31】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図32】別の実施形態の印刷結果物の一例を示した図。
【図33】別の実施形態の印刷結果物の一例を示した図。
【図34】別の実施形態の対応テーブルの一例を示した図。
【図35】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図36】別の実施形態の設定画面の一例を示した図。
【図37】電子ペーパの一例を示した図。
【図38】別の実施形態の電子ペーパの一例を示した図。
【図39】別の実施形態の設定画面の一例を示した図。
【図40】別の実施形態の対応テーブルの一例を示した図。
【図41】別の実施形態の原稿の一例を示した図。
【図42】別の実施形態のコマンドシートの一例を示した図。
【図43】別の実施形態の処理フローを示した図。
【図44】別の実施形態の情報処理装置の機能構成例を示した図。
【図45】別の実施形態の設定画面の一例を示した図。
【図46】別の実施形態の設定画面の一例を示した図。
【図47】別の実施形態の設定画面の一例を示した図。
【図48】本実施例の搬送体の例を示した図。
【図49】画像形成システムの機能構成例を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施形態1]
まず、用語の説明を行なう。画像形成装置とは例えば、プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機などである。また、記録媒体は、例えば、紙、糸、繊維、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックスなどの媒体である。画像形成とは、文字や図形、パターンなどの画像を記録媒体に付与すること、液滴(インク)を記録媒体に着弾させることを意味する。以下では、記録媒体を用紙として説明し、画像形成を印刷として説明する。
【0009】
また、本実施例の画像形成装置は、デジタル孔版印刷装置や、インクジェット記録装置や、電子写真記録装置、複合機など、用紙に印刷することができる装置であれば如何なる装置に適用することが出来る。
【0010】
また、以下の各実施形態において、同じ手段、同じ処理については同一の参照番号、ステップ番号を付加して、重複説明を省略する。
[画像形成装置のハードウェア構成]
図1ー1に画像形成装置のハードウェア構成を示す。図1ー1に示すようには、本実施例の画像形成装置10は、情報処理装置11、主記憶手段12、補助記憶手段13、外部記憶装置I/F手段14、ネットワークI/F手段16、操作手段17、表示手段18、エンジン手段19を含む。
【0011】
情報処理装置11は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うものであり、制御部(CPU)としての役割を果たす。また、情報処理装置11は、主記憶手段12に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、外部からデータを受け取り、演算、加工した上で、当該データを出力する。
【0012】
主記憶手段12は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、情報処理装置11が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0013】
補助記憶手段13は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。外部記憶装置I/F手段14は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記録メディア15(例えば、フラッシュメモリなど)と画像形成装置10とのインタフェースである。
【0014】
また、記録メディア15に、所定のプログラムを格納し、この記録メディア15に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F手段14を介して画像形成装置にインストールされ、インストールされた所定のプログラムは画像形成装置により実行可能となる。
【0015】
ネットワークI/F手段16は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された外部装置550(例えば、PC)と画像形成装置10とのインタフェースである。
【0016】
操作手段17や表示手段18は、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、画像形成装置10が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する。操作手段17と表示手段18をまとめて、設定手段23とし、ユーザは様々な設定を行なう際には、当該設定手段23から設定を行なう。
【0017】
エンジン手段19は、用紙に印刷を行なう画像形成手段20や原稿やコマンドシート(後述する)を読み取るスキャナ手段21や、各モータなどを駆動させる箇所である。画像形成装置10が孔版印刷装置である場合には、画像形成手段20とは印刷ドラムや当該印刷ドラムに巻かれたマスタ1107(図1−2参照)である。また、画像形成装置10がインクジェット記録装置である場合には、画像形成手段20は記録ヘッド(図示せず)である。
【0018】
図1−2に、本実施例の画像形成装置が、孔版印刷装置1000である場合の当該基本構成について説明する。孔版印刷装置1000は、当該孔版印刷装置1000の内部に、マスタ1107が外周面に巻着される印刷ドラム1101と、印圧手段となるプレスローラ1102と、製版装置となるプロッタ1103と、排版手段1104とを含む。そして、当該孔版印刷装置1000の右側に配置された給紙手段1105から給紙される用紙1106をプレスローラ1102で印刷ドラム1101に押し当てることで、巻着されたマスタ1107の画像を用紙1106に転写する。
【0019】
片面印刷の場合、搬送手段1108は、画像転写された用紙1106を孔版印刷装置1000本体の左側に配置された排紙手段1109へと搬送し、排紙させる。また、両面印刷の場合、搬送手段1108は、片面の印刷が終了した用紙を、切替え部材1121により再給紙手段1122に搬送し、再び給紙させることにより裏面に印刷を行う。さらに、当該孔版印刷装置1000の用紙搬送経路中には、マルチカラー印刷用や、フルカラー印刷用や、バリアブル印刷用のインクジェットユニット1150が配置されている。
【0020】
また、孔版印刷装置1000の上部には、スキャナ手段21(図1−1参照)が配置されており、スキャナ手段21は、原稿画像を読み取り、製版に用いる画像データを取得している。また、孔版印刷装置1000本体の上部正面には、孔版印刷装置1000の各種操作を行うための操作手段17(操作パネル)が配設されている。
図1−3に、操作手段17の詳細例を示す。図1−3の例では、操作手段17には、印刷や製版の切り替えボタン1113、スタートボタン1114、表示手段18、初期設定/プリンタ設定ボタン1116、印刷位置調整ボタン1117、プリントスピード設定ボタン1118などが配備されている。上述のように、表示手段18は、LCDのタッチパネルで構成されていて、その画面には、各種案内情報や各種操作画面が適宜表示される。そして、操作画面がユーザによって操作されると、各画面に表示されたスイッチに対応した内容が情報処理装置11や孔版印刷装置1000に設定される。
[具体的な処理]
次に、本実施形態の情報処理装置11の具体的な処理について説明する。図2に、本実施形態の情報処理装置11の機能構成例を示し、図3に、本実施例の情報処理装置11の処理フローを示す。また、ユーザは、例えば、本実施例の画像形成装置11の自動紙送り装置(ADF)に、印刷対象の原稿と、コマンドシートとをセットする。
【0021】
図4に原稿100の一例を示し、図5にコマンドシート120の一例を示す。また、ユーザは、原稿100と、コマンドシート120とから、本実施形態の画像形成装置10を用いて、図6に示す印刷結果物140と印刷結果物160の出力を所望しているとする。ここで、原稿100とコマンドシート120のサイズは同じであることが好ましい。この例では、共に、A4であるとする。
【0022】
また、コマンドシート120には、N個のエリア(Nは2以上の整数)と、識別コードが記述されている。図5の例では、N=2となる。図5の例では、エリア122、エリア124はそれぞれ囲い線で構成されている。
【0023】
ここで、識別コードとは、N個のエリアをS個のグループに分けるための画像である。また、SはN以上の整数であるとする。図5の例では、2個の識別コードが記述されており、「M」という識別コード1222と、「OP」という識別コード1242である。ここでは、識別コードMは加工機能グループ(後述する)であることを識別するための識別コードであるとする。また、識別コードOPは、Outputである出力機能グループ(後述する)であることを識別するための識別コードである。以下の説明では、エリア122を「加工機能エリア122」とし、エリア124を「出力機能エリア124」とする。
【0024】
そして、ユーザは、原稿100とコマンドシート120をセットすると、表示手段18に表示されたスタートボタン1114(図1−3参照)を押下する。
【0025】
判定手段112が、ユーザによりスタートボタンが押下されたか否かを判断する(ステップS2)。判定手段112が、スタートボタンが押下されたと判断すると(ステップS2のYes)、ステップS4に移行する。また、判断手段112がスタートボタンが押下されたと判断するまで待機する(ステップS2のNo)。
【0026】
そして、スキャナ手段21(図1ー1参照)は、光学的に、原稿100とコマンドシートを読み取ることで、原稿データとコマンドシートデータとを生成する(ステップS4)。原稿データとは、例えば、図4に示す原稿100についての電子的なデータである。また、コマンドシートデータとは、図5に示すコマンドシート120についての電子的なデータである。
【0027】
そして、読取手段114は、コマンドシートデータから、エリアデータと識別データを読取る。読取手段114は、例えば、OCR(Optical Character RecognitioN)であるとする。従って、読取手段114は、識別コード「M」と識別コード「OP」とをテキストデータ化することが出来、識別コード「M」についての識別データと識別コード「OP」についての識別データとを取得することが出来る。また、読取手段114とスキャナ手段21とを一体化してもよい。
【0028】
また、エリアデータとは具体的には、囲い線で囲まれているエリア内の全ての点の座標データの集合である。
【0029】
そして、取得手段116は、原稿データと、エリアデータと、識別データとを取得する(ステップS6)。次に、判定手段112が、ユーザにより加工機能が設定されたか否かの判定(ステップS10)、および、出力機能が設定されたか否かの判定(ステップS14)が行なわれる。
【0030】
ここで、ユーザによる加工機能の設定、および、ユーザによる出力機能の設定について説明する。ユーザによる加工機能の設定、および、ユーザによる出力機能の設定は、ステップS1のスタートキーが押下される前に行なわれる。
【0031】
加工機能とは、原稿の画像の属性を変更する機能をいい、「メーキャップ機能」とも呼ばれる。ここで画像の属性とは、色やサイズなどであり、画像が文字である場合には、「フォント」なども含まれる。そして、「画像の属性の変更」とは、例えば、画像が文字である場合には、単一色で記述された文字を中抜き文字にしたり、文字の色を変更したり、単一色の文字をパターン文字に変更したりすることである。また、画像がカラー写真である場合には、例えばカラー写真からモノクロ写真に変更することである。
【0032】
また、出力機能とは、後述する出力手段120から原稿データが出力されるのであるが、当該出力の設定の仕様を変更する機能である。例えば、出力の設定の仕様の変更とは、原稿データの出力先(例えば、用紙や後述する電子ペーパなど)の変更などである。
【0033】
そして、取得手段116が取得した加工機能エリア122内の座標の集合、出力機能エリア124内の座標の集合を、原稿に照らし合わせて、実行手段118は、加工機能エリア122内の原稿100の画像102(以下、「加工機能対象画像102」という。)と、出力機能エリア124内の原稿100の画像104(以下、「出力機能対象画像104」という。)を認識する。換言すれば、実行手段118は、加工機能エリア122や、出力機能エリア124を原稿に対して指定して、加工機能エリア122内の画像や、出力機能エリア124内の画像を認識する。
【0034】
また、加工機能対象画像102が存在する場合には、読取手段114は、加工機能対象画像102を、OCRなどにより、テキストデータ化する。そして、取得手段116は、加工機能対象画像102のテキストデータを取得する。
【0035】
図4の原稿100の例では、加工機能対象画像102はテキスト「新製品構想案」であり、出力機能対象画像104は、「キーとなるテクノロジー SIP・・・」の画像である。
【0036】
そして、ユーザにより、設定手段23により、加工機能の設定、出力機能の設定が行なわれ、実行手段118は、加工機能対象画像102の画像データに対して、設定された加工機能を実行させる。また、実行手段118は、出力機能対象画像104に対して、設定された出力機能を実行させる。
【0037】
図8に、表示手段18に表示される設定画面の一例を示す。図8では、加工機能が実行された原稿100を印刷する部数や原稿100を印刷させる用紙のサイズを選択することが出来る。また、図8の例では、編集ボタン182などが電子的に表示される。その他のボタンについては、説明を省略する。ユーザは、出力機能や加工機能を設定する際には、編集ボタン182を押下する。そうすると、図9に示す設定画面に遷移する。図9の設定画面では、加工機能ボタン183や出力機能ボタン184などが電子的に表示される。なお、図8などの設定画面において、ユーザが選択・押下下ボタンについては、ハッチングを付加する。
【0038】
まず、加工機能の設定について説明する。ユーザが加工機能を利用する場合には、ユーザは加工機能ボタン183を押下する。そうすると、図10の加工機能設定画面に遷移する。
【0039】
図10の加工機能設定画面では、エリア指定方法を設定できる箇所185や、マーカ指定方法を設定できる箇所186や、加工機能エリア122内の原稿をどのように変更するかを設定できる箇所187(以下、「エリア内設定箇所187」という。)や、加工機能エリア122外の原稿をどのように変更するかを設定できる箇所188(以下、「エリア内設定箇所188」という。)がある。
【0040】
ユーザは自分がセットしたコマンドシート120を見て、エリア122やエリア124が囲み線で構成されていることから、囲み線ボタン189を押下する。また、エリア122、124が対角線で構成されている場合には、ユーザは対角線ボタン191を押下する。
【0041】
また、マーカ指定方法186の「マーカ」とは、コマンドシート内のエリア122、124の記述手法を示す。例えば、エリアがモノクロマーカで記述されているか、カラーマーカで記述されているかを示すものである。図5の例のコマンドシート120のエリア122、124は、モノクロマーカで記述されていることから、ユーザは、モノクロマーカボタン190を押下する。また、コマンドシート120のエリアがカラーマーカで記述されている場合には、ユーザは、カラーマーカボタン192を押下する。
【0042】
次に、ユーザは、エリア内設定箇所187において、加工機能エリア122内の加工機能対象画像102に対して、実行される加工が選択される。ユーザが、加工機能対象画像102である「新製品構想案」の文字に対して中抜き加工を所望しているのであれば、図10記載のように、中抜き加工ボタン193を押下する。また、ユーザは加工機能エリア122外の原稿の画像の加工についても選択することが出来る。図10の例では、加工機能エリア122外の原稿の画像については加工を選択していない。
【0043】
そして、全ての設定が終了すると、ユーザはOKボタン194を押下して終了となる。また、ユーザは選択しなおす場合には、解除ボタン195を押下する。
【0044】
次に、出力機能設定について説明する。ユーザが出力機能を設定する場合には、図9に示す出力機能ボタン184ボタンを押下する。そうすると、図11に示す出力機能設定画面に遷移する。
【0045】
図11の出力機能設定画面では、エリア指定方法を設定できる箇所201や、マーカ指定方法を設定できる箇所202や、モード指定を設定できる箇所203や、原稿データの出力先を設定できる箇所204がある。
【0046】
エリア指定方法を設定できる箇所201や、マーカ指定方法を設定できる箇所202については、図10の加工出力機能設定画面内の、エリア指定方法を設定できる箇所185や、マーカ指定方法を設定できる箇所186と同様なので説明を省略する。
【0047】
ユーザは、モード指定を設定できる箇所203では、出力機能対象画像104の出力モードを設定することが出来る。図11の例では、ユーザが、出力機能対象画像104を所定部数分コピーしたい場合には、ユーザは複写(コピー)ボタン205を押下する。また、ユーザが、出力機能対象画像104をカットしたい場合には、切取り(カット)ボタン206を押下する。
【0048】
また、ユーザは、出力先を設定できる箇所204では、出力機能対象画像104の出力先を設定することが出来る。図11の例では、ユーザは、出力機能対象画像104を用紙に印刷させて出力するのか、出力機能対象画像104を電子ペーパに表示させるように出力するのか、を選択することが出来る。ここで、電子ペーパとは、例えば、A2サイズの出力機能対象画面104を表示可能なスクリーンである。電子ペーパについては、実施形態8で詳細を説明する。ユーザは、出力機能対象画面104を用紙に印刷させて出力することを選択した場合には、印刷用紙ボタン207を押下する。また、ユーザは、出力機能対象画面104を電子ペーパに出力することを選択した場合には、電子ペーパボタン208を押下する。
【0049】
更に、ユーザは出力機能対象画面104について、詳細設定を行なうことができる。ユーザは出力機能対象画面104について、詳細設定を行なう場合には、詳細設定209ボタンを押下する。そうすると、図12に示す詳細設定画面に遷移する。図12に示す出力機能の詳細設定画面では、印刷される用紙のサイズを設定できる箇所219、出力機能対象画像104が印刷された用紙の方向を設定する箇所210、出力機能対象画像104の回転方向を設定する箇所211、出力機能対象画像104の印刷枚数を設定する箇所212、出力機能対象画像104の変倍を設定する箇所213がある。
【0050】
このように、以下の説明では、加工機能エリア122内(または外)の原稿や出力機能エリア124内(または外)の原稿に対し、加工機能や出力機能を実行させることを「コマンド」という。つまり、ユーザは、設定手段32からは、「コマンド」を設定することになる。
【0051】
ユーザは、これらの設定を自由に行なうことができる。図12の例では、ユーザは、用紙サイズをA4に設定していることから、A4ボタン218を押下している。また、ユーザは、用紙方向を自動に設定していることから、自動ボタン214を押下している。また、画像回転方向を自動に設定していることから、自動ボタン215を押下している。また、ユーザは印刷枚数を「3」枚に設定していることから、カウンタ216を「3」に設定している。また、ユーザは変倍を用紙指定に設定していることから、用紙指定ボタン217を押下している。
【0052】
説明を図3に戻す。判定手段112は、加工機能が設定されたか否かを判定する(ステップS10)。判定手段112は、加工機能が設定されたと判定すると(ステップS10のYes)、実行手段118は、加工機能エリア122内の原稿データに対して、設定されたコマンドを実行する(ステップS12)。図10の例では、加工機能については、加工機能対象画像102(つまり、テキストデータ「新製品構想案」)に対して、中抜き処理を行なうというコマンドが設定されている。従って、実行手段118は、原稿データ内の「テキストデータ「新製品構想案」」に対して、中抜き処理を実行する。また、判定手段112が、加工機能の設定がされていないと判断すると(ステップS10のNo)、ステップS18に移行する。
【0053】
また、判定手段112は、出力機能が設定されたか否かを判定する(ステップS14)。判定手段112は、出力機能が設定されたと判定すると(ステップS14のYes)、実行手段118は、出力機能エリア122内の原稿データに対して、設定されたコマンドを実行する(ステップS16)。図11、図12の例では、出力機能については、出力機能対象画像104(つまり、「キーとなるテクノロジーや画像」)に対して、A4用紙に3枚複写するという出力機能が設定されている(図12参照)。従って、実行手段118は、出力機能対象画像104を3枚のA4用紙に印刷して出力する処理を実行する。また、判定手段112が、出力機能の設定がされていないと判断すると(ステップS14のNo)、ステップS18に移行する。
【0054】
また、主記憶部12に、図13に示すように、識別コードと、機能とを対応付けた対応テーブルを格納させている。そして、実行手段118は、当該対応テーブルを参照しながら、加工機能、出力機能を実行する(図3のステップS12、S16)。
【0055】
このように、実行手段118は、出力機能について設定されたコマンドを、原稿に対して実行する。また、出力機能について設定されたコマンドは、原稿データに対して実行されるものであってもよい。また、実行手段118は、加工機能について設定されたコマンドを原稿データに対して実行する。
【0056】
次に、表示制御手段122は、ユーザに確認させるべく、加工機能や出力機能が実行された原稿データ(つまり、最終印刷物の画像イメージ)を表示部23に表示させる(ステップS18)。表示部18は、例えば、電子ペーパなどとすればよい。
【0057】
そして、ユーザは、表示部18に表示された原稿データを確認して、このまま印刷出力してよい、と判断すれば、表示部18などに表示されるOKボタン(図示せず)を押下する。判定手段112が、OKボタンが押下されたか否かを判定し(ステップS20)、OKボタンが押下されたと判定されれば(ステップS20のYes)、出力手段120は、表示部23に表示された原稿データで印刷して出力する。印刷結果物は、図6および図7に示すものとなる。
【0058】
また、ユーザによりステップS20でOKボタンが押下されず、例えば、NGボタンが押下された場合には(ステップS20のNo)、エラー処理が行なわれる(ステップS24)。エラー処理とは、例えば、ユーザに対して、再度、ステップS2の処理から行なわせることをいう。また、ステップS18、ステップS20、ステップS24の処理は省略しても良い。
【0059】
この実施形態1によれば、図5に示すコマンドシート120には、N個(本実施形態1では2個)のエリアが記述されている。N個のエリアそれぞれは、S個のグループ(本実施形態1では、加工機能グループと出力機能グループ)の何れかに分けられる。そして、それぞれのエリアには、分けられるグループの識別コードが付加されている。図5の例では、エリア122には、識別コード「M」が付加されており、エリア124には識別コード「OP」が付加されている。そして、ユーザは、S個のグループそれぞれに対してコマンドを設定することが出来、グループに対して設定されたコマンドは、当該グループに属するエリア内の原稿データに対して実行される。
【0060】
従って、ユーザは複数のグループに対して、コマンドを設定、実行させることが出来、ユーザが選択できる機能を増やすことが出来る。
【0061】
この実施形態1の画像形成装置によれば、例えば、会議資料やプレゼンテーション資料の作成時などに活用することができる。例えば、原稿の印刷は、会議出席者への配布用に行う。そして、重要部分(出力機能対象画像104)については、エリア(出力機能エリア124)で指定し、当該指定した原稿の画像を印刷出力、または、電子ペーパ表示する。そして、会議中、当該重要部分を常時、掲示や表示させておくことにより、会議出席者への印象付けや関心付けに効果的に用いることができる。
【0062】
次に、実施形態1の変形例などを説明する。上記の説明では、識別コードを「M」と「OP」としたが、他の識別コードを用いてもよい。また、上記の説明では、用いる機能を加工機能と出力機能としたが、他の機能を用いるようにしてもよい。
【0063】
また、加工機能グループ、または/および、出力機能グループを2以上としてもよい。この場合には、ユーザは、2以上の加工機能グループ、または/および、2以上の出力機能グループに対して、設定することが出来る。
【0064】
また、本実施例の画像形成装置は、ハイブリッド孔版印刷装置としてもよい。この場合には、ハイブリッド孔版印刷装置を構成するインクジェットユニットは、主走査方向長の印刷を1つのインクジェットヘッドでカバーでき、ヘッドが固定されたいわゆるフルライン型ヘッドでもよい。また、インクジェットヘッド長が主走査方向長よりも短く、当該ヘッドを主走査方向に走査することにより、主走査方向長の画像形成を行ういわゆるシャトル型ヘッドであってもよい。
【0065】
また、本実施例の画像形成装置は、両面印刷であっても、片面印刷であってもよい。両面印刷の場合には、両面印刷された原稿および両面印刷されたコマンドシートを用いることができる。
【0066】
また、本実施例の画像形成装置が孔版印刷装置である場合の、図6、図7の印刷用紙を出力する際のステップS22の出力手段120による出力処理について説明する。この場合には、まず、出力手段120は、原稿の分(図6記載)のマスタ製版を行なう。そして、孔版印刷を行い、指定枚数分(この例では3枚)印刷する。なお、ここで、印刷される用紙については、加工機能は実行された画像(この例では、中抜き処理された画像)も含まれる。次に、出力機能対象画像104について、印刷出力が行なわれる。
【0067】
また、孔版印刷方式、および、インクジェット方式を採用している画像形成装置を用いても良い。このような画像形成装置において、印刷枚数により、画像形成方式を孔版印刷方式かインクジェット方式にするかを切り替えて画像形成を行うようしてもよい。例えば、印刷枚数が1枚である場合には、画像形成コストの面から、インクジェット方式を採用して印刷出力するようにしてもよい。
[実施形態2]
次に、実施形態2の画像形成装置について説明する。実施形態1については、N個のエリア全てについて識別コードを付加すると説明した。この実施形態2では、識別コードを付加する必要のない実施形態を説明する。
【0068】
図14に、実施形態2のコマンドシート120'の一例について示す。図14に示すコマンドシート120'は、図5のコマンドシートと比較して、加工機能エリア122が加工機能エリア122'に代替されており、識別コード1222「M」が削除されている。また、加工機能エリア122のマーカ色は「黒色」であるのに対し、加工機能エリア122'のマーカ色は「赤色」である。
【0069】
このように、加工機能エリア122が、他のエリア(図14の例では、出力機能エリア124)と異なるマーカ色にすることで、実行手段118などは、加工機能エリア122と出力機能エリア124とを識別することが出来る。この場合には、主記憶手段12には、図15に示すような対応テーブルを格納させておく。図15の例では、エリアのマーカ色が赤色の場合には当該エリアは加工機能であることを示し、エリアのマーカ色が黒色の場合には当該エリアは出力機能であることを示す。そして、実行手段118は、図15記載の対応テーブルを参照しながら、加工機能および出力機能を実行する。
【0070】
また、加工機能エリア122'のように、マーカ色が有色である場合には、図10記載の加工機能についてのマーカ指定方法箇所186では、ユーザは、カラーマーカ192を押下する必要がある。また、図11記載の出力機能についてのマーカ指定方法202では、ユーザはモノクロマーカ190を押下する。また、カラーマーカのコマンドシートを読み取る場合には、スキャナ手段21は、カラー画像を読み取れることが必要である。
【0071】
また、出力機能エリアが有色であり、加工機能エリアがモノクロである場合には、ユーザは、加工機能についてのマーカ指定方法箇所186では、モノクロマーカ190を押下し、出力機能についてのマーカ指定方法箇所202ではカラーマーカ192を押下する。
【0072】
また、スキャナ手段21や読取手段114が、マーカ色の判別ができない場合があるため、保険的に、加工機能エリア122'に識別コード「M」を付加するようにしても良い。
【0073】
図16に実施形態2の他の実施形態のコマンドシート120''の一例を示す。図16のコマンドシート120''は、図5記載のコマンドシート120と比較して、識別コード1222が削除されている点で異なる。また、コマンドシート120''の加工機能エリア122とは、マーカ色は同色(黒色)である。
【0074】
図16に示すように、エリアが2種類である場合には、1種類のエリア(出力機能エリア124)については識別コード1242を付加し、もう1種類のエリア(加工機能エリア122)については、識別コードを付加していないことから、実行手段118は、出力機能エリア124と加工機能エリア122とを識別することが出来る。この場合の主記憶手段12に格納させておく対応テーブルは図17に示すものとなる。
【0075】
つまり、S個のグループのうち、1個のグループのみ識別コードを削除することが出来、S−1個のグループには識別コードを付加することで実行手段118は全てのグループを識別することが出来る。このようにすることで、実行手段118などは、識別コードが付加されていないグループと、識別コードが付加されているS−1個のグループとを、識別することが出来る。
【0076】
つまり、本実施例のコマンドシートにおいて、識別コードを削除することが出来、例えば、エリアの色で識別したり、識別コードを削除することで識別することが出来る。そして、本実施例では、識別コードを付加して他のグループと識別すること、エリアの色を他のグループに属するエリアの色を変えて他のグループと識別すること、識別コードを削除することで識別コードが付加されている他のグループと識別すること、などを含めて「識別情報」という。つまり、図13、15、17記載の対応テーブルは、識別情報と機能とを対応付けた情報である。
【0077】
この実施形態2の画像形成装置によれば、コマンドシートから識別コードを削除することが出来、コマンドシート作成段階で、識別コード付加処理コストを低減することができる。
[実施形態3]
次に実施形態3の画像形成装置について説明する。実施形態1では、エリアに識別情報が付加されており、設定手段23でコマンドを設定する実施形態について説明したが、実施形態3では、エリアにコマンドが付加されている実施形態を説明する。ここで、コマンドとは、画像形成装置が行なう処理の内容について示されているものである。
【0078】
実施形態3の画像形成装置の情報処理装置11の機能構成例は図2で示したものと同一である。また、図18に実施形態3の画像形成装置の処理フローを示す。また、図19に原稿300の一例を示し、図20にコマンドシート320の一例を示し、図21、図22にそれぞれ、ユーザが所望する出力結果物の一例を示す。
【0079】
図20例では、コマンドシート320には、3つのエリア322、324、326がある。3つのエリア322、324、326には、それぞれ識別コードOPが付加されており、上述のように、識別コードOPは出力機能エリアであることを示す。
【0080】
また、エリア324には、コマンド「dest:paper」が付加されており、このコマンドは、出力先が用紙であることを示す。また、エリア324には、コマンド「count:40」が付加されており、このコマンドは、40枚印刷することを示す。また、エリア326には、コマンド「size:A4」が付加されており、このコマンドは、印刷用紙のサイズがA4であることを示す。また、全てのエリア322、324、326には、コマンド「id:UNASF94」が付加されており、このコマンドが付加されているエリア内の原稿については、1枚の印刷用紙に寄せ集めて印刷させることを示す。以下、実施形態3の画像形成装置の処理内容について示す。
【0081】
ステップS4において、スキャナ手段21が、原稿300とコマンドシート320を読み込み、原稿データと、コマンドシートについてのデータであるコマンドシートデータを取得する。そして、読取手段114が、OCRなどにより、コマンドシートデータから、コマンドシートに記載されているコマンドをテキストデータに変換する。そして、取得手段116は、テキストデータに変換された「コマンドデータ「dest:paper」、コマンドデータ「size:A4」、コマンドデータ「id:UNASF94」」を取得する(ステップS34)。
【0082】
そして、実行手段118は、エリア内の原稿または原稿データに対して、当該エリアデータについてのコマンドデータが示すコマンドを実行する(ステップS34)。図19に示すように、エリア322.エリア324、エリア326内の原稿の画像、つまり、エリア内画像302、エリア内画像304、エリア内画像306に対して、実行手段118は、コマンドを実行する。
【0083】
また、コマンドのテキストデータと、当該コマンドで行なう処理とを対応づけた対応テーブルを予め主記憶手段12に記憶させておく。図23の例では、例えば、コマンド「dest:paper」に対応する処理とは「出力先を印刷用紙とする」である。
【0084】
実行手段118は、この対応テーブルを参照して、処理を実行する。つまり、実行手段118は、id:UNASFであるエリア内画像302、304、306を終結させて、出力先を用紙とし、当該用紙のサイズをA4とし、印刷枚数を40枚とする。
【0085】
なお、図21のような、何らの加工なども加えない原稿の出力設定については、図8などの設定画面などから行なえばよい。
【0086】
そして、ステップS18で、表示制御手段122は、表示手段18に、図21や図22の印刷される画像を表示させてユーザに確認させるようにしてもよい。ステップS20以降の処理については、上述したとおりなので説明を省略する。
【0087】
この実施形態3の画像形成装置のように、コマンドシートにコマンドを付加させる。このようにすることで、ユーザによる設定手段23から設定する手間を省略させることが出来る。
【0088】
また、実施形態3によれば、例えば、以下のように、実施することが出来る。図21の用紙は、ポスタ掲示用や不特定多数への配布用として数10枚〜数100枚印刷する。そして、参加者が確定した際には、図22の用紙をダイジェスト版として、参加者に配布するような場合が考えられる。図10の例では、ダイジェストとは、エリア内画像302、304、306である。この場合、ダイジェスト版を配布する時点では、印刷枚数は参加者(組)が40組に限定されるため、印刷枚数は40枚に指定できる。また、案内書きや申し込み方法の情報(エリア内画像302、304、306以外の画像)は不要であるため、削除することが出来る。
【0089】
実施形態3の変形例について説明する。実施形態3の画像形成装置では、図23に示したコマンドのみに限られず、他のコマンドを用いるようにしてもよい。
【0090】
また、図20のコマンドシートでは、id:は1種類のみであったが、2種類以上にしてもよい。
【0091】
また、ユーザは、設定手段23により、寄せ集めた3つのエリア内画像302、304、306のレイアウトを自由に変更できるようにしてよい。また、デフォルトで、縦均等揃え、縦中央揃え、横均等揃え、横中央揃え、のレイアウト処理が自動的に施されるようししてもよい。また、エリアのレイアウトや印刷(表示)位置をパラメータ項目で指定するようにしてもよい。
[実施形態4]
次に、実施形態4の画像形成装置について説明する。実施形態4の画像形成装置では、識別情報(実施形態1、2で説明)と、コマンド(実施形態3)との両方を用いた実施形態を説明する。
【0092】
実施形態4の画像形成装置の情報処理装置11は、図2に示すものと同様であり、図24に処理フローを示す。また、図25に実施形態4の原稿400の一例を示し、図26に実施形態4のコマンドシート420の一例を示し、図27、図28にユーザが所望する出力される印刷結果物の一例を示す。
【0093】
図26に示すコマンドシートについては、エリア422には、識別コード(識別情報)「M」が付加されている。従って、エリア422は加工機能エリア422である(実施形態1の説明参照)。また、エリア424には、識別コード「OP」が付加されている。従って、エリア424は、出力機能エリア424である。
【0094】
更に、出力機能エリア424には、コマンド「dest;paper」「size:A4」「count:equ」が付加されている。実施形態3や図23で説明したように、コマンド「dest;paper」は、出力先を印刷用紙とするコマンドであり、「size:A4」はサイズがA4の用紙に印刷させるコマンドであり、「count:equ」は、原稿の印刷枚数(つまり、図27の印刷結果物の印刷枚数)と同数、印刷させるコマンドである。また、原稿の印刷は、加工機能が施された印刷であるとする。
【0095】
また、ユーザは、加工機能エリア422内の画像(加工機能対象画像402)に対して、中抜き処理を行なうことを所望したとする(図10参照)。
【0096】
そして、ステップS4の処理の後に、取得手段116は、エリアデータ、識別データ、コマンドデータを取得する(ステップS42)。ここで取得される識別データ、コマンドデータは、図26で説明したものである。
【0097】
そして、判定手段112が、ステップS10、S14で共に、Yesと判断する。そして、実行手段118が、取得したエリアデータ、識別データ、コマンドデータに基づいて、加工機能や出力機能を実行する(ステップS12、S16)。
【0098】
そして、出力手段120が、図27、図28に示す印刷結果物を出力する(ステップS22)。
【0099】
この実施形態4の画像形成装置であれば、識別コード、コマンドの両方を用いて所望の機能を実行することが出来るので、ユーザにとって更に使い勝手が良くなる。
【0100】
また、デフォルト設定として、印刷用紙のサイズが「A3」であり、印刷枚数が1枚となっているとする。この実施形態4で説明したようなコマンドシート420を用いることで、ユーザがデフォルトの設定を確認することなく、ユーザの所望する出力機能、加工機能を実現することが出来る。
[実施形態5]
次に、実施形態5の画像形成装置について説明する。実施形態3では、図20に示すように、全てのコマンドをテキストデータで示すようにしたが、実施形態5では、コマンドの一部をエリアの色で示すようにしたものである。図29に実施形態5のコマンドシート320'の一例を示す。コマンドシート320'と図20に示すコマンドシート320とを比較すると、コマンドシート320'のエリア322'、324'、エリア326'は赤色で記述されているが、コマンドシート320のエリア322、324、326は黒色で記述されている。また、コマンドシート320'では、エリア322、324、326に付加されていた識別コード「OP」とコマンド「id:UNASF94」のテキストデータが省略されている。
【0101】
コマンドシート320'では、コマンド「id:UNASF94」のテキストデータを記述する代わりに、エリアを赤色で記述している。また、主記憶手段12には予めエリアのマーカ色が「赤色」であるということは、識別コード「OP」とコマンド「id:UNASF94」のテキストデータである旨が記憶されている。
【0102】
そして、取得手段116が、コマンドデータ、および、エリア322'、324'、エリア326'の座標およびマーカ色(この例では「赤色」)であることを示すエリアデータと、を取得する。そして、実行手段118が、取得されたエリアデータやコマンドデータに基づく処理を行なう。
【0103】
この実施形態5によれば、コマンドシートに記述されているエリアの色をコマンドの内容とすることが出来るので、コマンドのテキストデータの記述を省略することが出来る。
[実施形態6]
次に実施形態6の画像形成装置について説明する。図30に本実施形態6の原稿400の一例を示し、図31に本実施形態6のコマンドシート420'の一例を示し、図32、図33に印刷結果物の一例を示す。また、図30に示す原稿については図25と同一であり、図33に示す印刷結果物は図28に示すものと同一であるとする。また、実施形態6の情報処理装置11の機能構成例は図2と同様なので、処理フローは、図24と同一である。
【0104】
コマンドシート420'は、図26に示すコマンドシート420と比較して、出力機能エリア426が付加された点で異なる。出力機能エリア426には、識別コードIPと、コマンド「source:HDD」「file:ロゴ」が付加されている。ここで、識別コードIPは、Inputであり入力機能であることを識別するための識別コードである。また、コマンド「source:HDD」「file:ロゴ」は、HDD内のロゴファイルに予め格納されている画像データを出力機能エリア426内の原稿データに付加するコマンドである。
【0105】
つまり、ステップS16で、実行手段118は、原稿400の出力機能対象画像406(出力機能対象エリア)に、「ロゴ」の画像データを付加するコマンドを実行する。当該「ロゴ」の付加が実行された印刷結果物は、図32に示すように、画像405が付加されて印刷される。
【0106】
また、図34に、file名と、付加する画像データとを対応づけた対応テーブルを主記憶手段12または補助記憶手段13に記憶させておく。そして、実行手段118は、取得手段116が取得した、コマンド「dest:HDD」「file:ロゴ」を解析して、対応テーブルから「file:ロゴ」のロゴを抽出し、出力機能エリア426内に付加する。
【0107】
この実施形態6の画像形成装置であれば、エリア(出力機能エリア426)内の原稿データに対して予め記憶されている画像データ404を付加するコマンドが含まれている。従って、ユーザにとって、更に、使い勝手の良いものとなる。
[実施形態7]
次に、実施形態7の画像形成装置について説明する。図35に実施形態7のコマンドシート520の一例を示す。実施形態7のコマンドシート520にはエリア522とエリア524とが記述されている。原稿例については省略するが、実施形態1〜6で説明した原稿などでよい。また、エリア524には、コマンド「dest:netwok」「IPaddress:192.168.118.13」がテキストデータで含まれている。このコマンドは、ネットワークI/F手段16(図1−1参照)が、ネットワーク経由で、IPアドレスが、「192.168.118.13」の外部装置550(図1ー1参照)に対して、原稿のエリア524内の画像を送信することである。この外部装置550とは、例えば、画像形成装置などであり、当該画像形成装置で、送信した画像データを印刷させるなどをさせることが出来る。
【0108】
この実施形態7であれば、原稿データのエリア内の画像データを外部装置に送信させるコマンドをエリアに含ませる。そして、当該コマンドに、送信先の外部装置の識別情報も含ませる。ここで識別情報とはIPアドレスやMACアドレスなどを含む。そうすることにより、ネットワークI/F手段16は、当該識別情報に基づいて、外部装置にエリア内の画像データを送信することが出来る。
【0109】
例えば、ユーザが、エリアなの画像データについての画像をカラー印刷することを所望しているが、本画像形成装置はコマンドシートや原稿を読み取ることが出来るスキャナ手段21を有するが、カラー印刷できる画像形成手段を具備していない場合がある。この場合には、カラー印刷できる画像形成装置に、エリア内の画像データを送信して当該画像形成装置にカラー印刷させることが出来る。
【0110】
また、本実施形態7の画像形成装置では、出力対象となるLANなどに接続されている他の画像形成装置を、SNMP(Simple Network Management protocol)などを利用して、ページ記述言語(Page Description Language:PDL)レベルで当該孔版印刷システムと同等以上か互換性のあるものに限定している。しかしながら、それ以外の画像形成装置であっても、汎用的なフォーマットである、PDF(Portable Document Format)やPS(Post Script)をサポートしている場合、当該出力画像データを当該フォーマットに変換することにより、印刷出力させることもできる。
[実施形態8]
次に、実施形態8の画像形成装置について説明する。実施形態8の画像形成装置では、出力手段120の出力先について更に詳細に説明する。実施形態7では、出力機能エリア内の原稿データの出力先を外部装置とする例を説明した。
【0111】
実施形態8の出力先として、(1)印刷用紙(実施形態1で説明)(2)電子ペーパ(3)外部装置(実施形態7で説明)(4)記録メディアとすることが出来る。
【0112】
図36に実施形態8の設定画面の一例を示す。図36の例は、図11の設定画面を変更させたものであり、図11の出力先設定箇所204の、印刷用紙ボタン207と電子ペーパボタン208に、送信ボタン560と、記録メディアボタン562が追加されている。つまり、図36の例では、図4記載の出力対象画像104の出力先を設定できる画面である。図36の例では、ユーザが印刷用紙ボタン207を押下すると、出力機能対象画像は、(1)印刷用紙(実施形態1で説明)に印刷されて出力されるように設定される。ユーザが電子ペーパボタン208を押下すると、出力機能対象画像は、(2)電子ペーパに出力されるように設定される。ユーザが送信ボタン560を押下すると、出力機能対象画像104は、(3)外部装置(実施形態7で説明)に出力されるように設定される。ユーザが記録メディアボタン562を押下すると、出力機能対象画像は、(4)記録メディアに出力されるように設定される。
<電子ペーパボタン208について>
まず、電子ペーパについて説明する。この実施形態8の電子ペーパには、例えば、画像形成装置の本体カバーに実装される電子ペーパや、ユーザが搬送可能な可搬型電子ペーパなどがある。図37に、本体カバー600に実装されている2枚の外装型電子ペーパー602、604の例を示す。図37の例では、電子ペーパ602には原稿(図6記載のように加工対象画像102に加工機能が施されている原稿)が表示される。また、電子ペーパ604には出力機能対象画像104が表示される。
【0113】
また、図38に、可搬型電子ペーパの例を示す。図38の例では、2枚の電子ペーパ606、608で構成されている。図38の例では、A3サイズが表示可能で連結してA2サイズが表示可能な可搬型電子ペーパー2枚装備している。また、図38に示す電子ペーパーは、簡易的なプロジェクタ代わりとしてもしくはプロジェクタを補助するスクリーンとして使われる。図38の例では、2枚の電子ペーパ606、608には、一体的に、出力機能対象画像104が表示されている。
【0114】
また、図38の例では、電子ペーパがペン入力可能な電子ペーパとしてもよく、表示された出力機能対象画像に加筆したり、表示されている出力機能対象画像と加筆画像を合成して電子ファイル化するようにしても良い。また、当該電子ファイルを画像形成装置10に戻して、主記憶手段12に戻せるようにしてもよい。
【0115】
ユーザは、図37、図38に示す出力先の電子ペーパを図39に示す設定画面から選択することが出来る。図39に示す設定画面は、詳細設定ボタン209(図36参照)を押下することで、遷移される。図39の例では、出力先EP(Electronic Paper:電子ペーパ)1〜4を設定することが出来る。例えば、ユーザが出力先EP1ボタン620、出力先EP2ボタン624を押下すると、出力機能対象画像104は、電子ペーパ602、604に表示される。また、ユーザが出力先EP3ボタン626、出力先EP4ボタン628を押下すると、出力機能対象画像104は、電子ペーパ606、608に表示される。
【0116】
また、EP連結ボタン630を押下すると、さらに図示しないサブメニュー画面が開き、連結パターンなどが指定できる。これにより、図37や図38に示すように、A3サイズが表示可能な電子ペーパー2枚を連結して、A2サイズが表示可能な1枚の仮想的な電子ペーパーとみなして使用することができる。
【0117】
また、本実施形態8の画像形成装置では、精密指定ボタン632を押下することで、文書の機密性の観点から、機密指定を設定することが出来る。電子ペーパーの表示に対しては、必要に応じて機密指定ボタン632を押下することにより、図示しないサブメニュー画面が表示される。当該サブメニュー画面にパスワードを入力することで、図37や図38に示す電子ペーパーに当該パスワードを転送し、保護機能を動作させることができる。
【0118】
また、他のパスワード入力方法として、指定エリア中にコマンドとしてパスワードを記述することも可能である。この場合、コマンドシートにパスワードが平文で残ってしまうため、第3者に容易に目に触れやすくなり、セキュリティの観点から問題がある。そのため、このような場合、経時によって消色するような特殊インクなどを用いればよい。
【0119】
会議室に、図37に示す電子ペーパ602、604が備えられた画像形成装置10と、図38に示す可搬型であり、スクリーン型である電子ペーパ606、608が置かれているような場合、ユーザは、画像確認用の表示と多機能出力用の表示の電子ペーパを同じスクリーン型電子ペーパー606、608に設定すれば、実際の見栄えを確認しながら会議資料やプレゼンテーション資料の生成を行うことができる。また、図38に示す電子ペーパーがペン入力可能なタイプであれば、表示された画像に書込みが行える電子黒板がわりとしても利用可能である。
【0120】
また、電子ペーパは、図3に示すステップS18などにおいて、機能実行後の原稿データなどをユーザに対して確認させるために用いても良い。そして、例えば、図37に示すように、電子ペーパとして、2つの電子ペーパー602、604しか具備されていない場合がある。このような場合については、表示に優先順位をつけ、印刷用紙出力を優先的に表示させたり、複数ページにして転送し、当該電子ペーパーのページめくり機能により、各々確認できるようにしてもよい。この様な構成にすることで、画像形成装置10が孔版印刷装置の場合には、製版・印刷のやりなおしはコストの高いマスタの消費につながるため、印刷原価を抑制することが出来る。
【0121】
また、本実施形態8の電子ペーパを自己発光タイプのディスプレイである有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどを用いてもよい。
【0122】
また、本実施形態8の電子ペーパとして、小サイズの携帯型電子ペーパーや、タブレット型PCや、スレート型PCなどの携帯端末を用いても良い。
<送信ボタンについて>
次に、送信ボタン560について説明する。ユーザが例えば、出力機能対象画像104を、画像形成装置10にネットワーク接続されている外部装置550に送信を所望する場合には、ユーザは送信ボタン560を押下すればよい。実施形態7では、出力機能エリアに、送信先の外部装置550の識別情報(IPアドレスやMACアドレスなど)を付加しておき、当該識別情報に基づいて、出力機能対象画像を送信する。
【0123】
この実施形態8では、ユーザが、識別情報入力画面(図示せず)から、ユーザが識別情報を入力し、当該入力された識別情報に基づいて、ネットワークI/F手段16は、出力機能対象画像104を送信する。従って、ユーザは原稿内の所望の画像を所望の装置に送信することが出来る。
<記録メディアボタンについて>
次に、記録メディアボタン562について説明する。ユーザは記録メディアボタン562を押下することで、出力対象画像104を記録メディアに記憶させることが出来る。ここで、記録メディアとは、例えば、画像形成装置10内に具備されているHDD(例えば、図1ー1記載の主記憶手段12)や、外部記憶装置I/F手段14に接続される外部接続されるUSBメモリやSDカード(図1ー1の記録メディア15に相当)などである。
【0124】
図41、図42を用いて、記録メディアへの記録手法の一例について説明する。図41の原稿400'は、図30の原稿400と比較して、画像440が付加されている点で異なる。また、図42のコマンドシート420''は、図31のコマンドシートと比較して、エリア426がエリア426'に代替されている点で異なる。また、印刷結果物は図32、図33と同一である。
【0125】
エリア426'のコマンドは、識別コードOPと、コマンド「dest:HDD」「file:ロゴ」が付加されている。当該コマンドは、エリア426'内の原稿400'の画像440をHDDのロゴファイルに出力(格納)させる。このように、例えば、原稿の画像を画像データとして、記憶メディア(例えば、HDD)に記憶させることで、以後、識別コードIPを用いたコマンドシート(実施形態6で説明)により、当該記憶メディアに記憶されている画像データから抽出して印刷出力させることが出来る。
【0126】
図43に、本実施形態8のステップS22の出力処理について説明する。実行手段118は、ステップS40、S44、S48、S52の判断処理を直列的または並列的に行なう。
【0127】
実行手段118は、印刷用紙出力設定があるか否かを判断する(ステップS40)。印刷用紙出力の設定がある場合には(ステップS40のYes)、実行手段118は、画像形成手段20に、出力機能対象画像104を用紙に印刷させて出力させる(ステップS42)。印刷用紙出力の設定がない場合には(ステップS40のNo)、実行手段118は何らの処理も行なわずに出力処理を終了させる。
【0128】
実行手段118は、電子ペーパ出力設定があるか否かを判断する(ステップS44)。電子ペーパ出力の設定がある場合には(ステップS44のYes)、実行手段118は、出力機能対象画像104を電子ペーパ602、604、606、608など(図37、図38参照)の少なくとも1つに出力させて表示させる(ステップS46)。電子ペーパ出力の設定がない場合には(ステップS44のNo)、実行手段118は何らの処理も行なわずに出力処理を終了させる。
【0129】
実行手段118は、外部装置出力設定があるか否かを判断する(ステップS48)。外部装置出力の設定がある場合には(ステップS48のYes)、実行手段118は、ネットワークI/F手段16経由で、外部装置550に出力する(ステップS50)。外部装置出力の設定がない場合には(ステップS48のNo)、実行手段118は何らの処理も行なわずに出力処理を終了させる。
【0130】
実行手段118は、記録メディア出力設定があるか否かを判断する(ステップS52)。記録メディア出力の設定がある場合には(ステップS52のYes)、実行手段118は、外部記憶装置I/F手段14経由で、出力機能対象画像104を記録メディア15に出力して記録させる(ステップS54)。記録メディア出力の設定がない場合には(ステップS52のNo)、実行手段118は何らの処理も行なわずに出力処理を終了させる。
【0131】
また、上述の説明であれば、図36記載の設定画面から、ユーザが出力先を設定していた。その他の実施形態として、出力機能エリアに、コマンドとして、出力先を付加してもよい。この構成の場合には、ユーザは設定画面から出力先を設定する必要はない。
【0132】
また、図40のように、出力機能エリアを色分けして、当該出力機能エリアの色と、出力先を対応させるようにしてもよい。図40に示す対応テーブルは、予め、図1ー1記載の主記憶手段12に記憶されている。そして、取得手段116は、出力機能エリアの色などを取得し、実行手段118は、図40に示す対応テーブルを参照して、当該取得された出力機能エリアに対応する出力先に出力する。
【0133】
例えば、取得手段116が、機能出力エリアの色として青色を取得すると、実行手段118は、当該青色に対応する外部装置に、当該出力機能エリア内の原稿データを送信する。このように、出力機能エリアに色づけを行い、図40のような対応付けを行なうことで、ユーザは設定画面から出力先の設定を行なうことなく、原稿データを複数の出力先に送信することが出来る。
[実施形態9]
次に、実施形態9の画像形成装置について説明する。上記実施形態1〜8では、コマンドシートを読み取ることで、取得手段116は、エリアデータ、識別データ、コマンドデータを取得していた。この実施形態9では、コマンドシートからではなく、取得手段116は、主記憶手段12に記憶されているエリアデータ、識別データ、コマンドデータを取得する。
【0134】
例えば、ユーザにより、同じコマンドシートが繰り返し使用される場合がある。このような場合には、何度も同じコマンドシートを読み込むことはユーザの煩雑さを増大させ、効率が悪い。従って、最初にコマンドシートを読み込んだ後に、当該読み込みの結果取得したエリアデータ、識別データ、コマンドデータを主記憶手段12などに記憶させる。このようにするすることで、2回目以降、同じコマンドシートを用いる場合でも、ユーザによるコマンドシートの読み込み処理を省略させることができる。
【0135】
図44に、実施形態9の画像形成装置の情報処理装置の機能構成例を示す。図44の例では、図2と比較して、呼び出し手段124、記憶制御手段126、作成手段128が追加されている点で図2と異なる。また、図45に実施形態9の出力機能の設定画面の一例を示す。図45は図11と比較すると、コマンドシート設定箇所701が追加されている点で異なる。
【0136】
まず、コマンドシート設定箇所701の登録ボタン702について説明する。ユーザにより、同一のコマンドシートが複数回用いられることが明らか場合には、ユーザは登録ボタン702を押下することで、当該同一のコマンドシートから取得されるエリアデータ、識別データ、コマンドデータ(以下、「コマンドシートデータ」という。)を主記憶手段12に記憶させることが出来る。
【0137】
具体的には、ユーザは、登録ボタン702を押下した後に、図46に示す設定画面に遷移する。図46の例では、データ保管場所設定箇所705、出力ファイル名設定箇所706、保存形式設定箇所707、登録するデータ設定箇所708、データ取り込み設定箇所709、が設けられている。
【0138】
データ保管場所設定箇所705でコマンドシートデータを保管する場所を設定することが出来る。図46の例では、コマンドシートデータが保管される場所は、USBメモリ(例えば、図1ー1記載の記録メディア15に相当)であると設定されている。出力ファイル名設定箇所706では、出力ファイル名を設定することが出来る。図46の例では、出力ファイル名は、「新製品構想案」であると設定されている。保存形式設定箇所707では、コマンドシートデータの保存形式を設定できる。図46の例では、コマンドシートデータの保存形式は、XMN形式であると設定されている。
【0139】
登録するデータ設定箇所707では、「全ての設定」または「シート設定のみ」をユーザは選択できる。全ての設定とは、コマンドシートに記述されているコマンドシートデータのみではなく、画像形成装置10に設定されているデフォルトのデータも含まれた、コマンドシートデータが記憶される。
【0140】
また、データ取り込み設定箇所709では、コマンドシートデータを取り込むタイミングを設定することが出来る。図46の例では、例えば、印刷ジョブなどのジョブ実行時や、コマンドシートを読み込ませた直後である即時スキャンや、オンメモリなどを選択することが出来る。
【0141】
ユーザにより図46の例に示す設定が行なわれた場合には、記憶制御手段126は、当該設定に基づいて、コマンドシートから取得したコマンドシートデータを主記憶手段12などに記憶させる。
【0142】
次に、呼び出しボタン(図45参照)について説明する。この呼び出し処理は、記憶制御手段126により、取得されたコマンドシートデータを祝記憶手段12に記憶されたコマンドシートデータを呼び出す処理である。ユーザは呼び出しボタン704を押下することで、図47記載の設定画面に遷移する。
【0143】
図47の例では、呼び出し手段124により、出力ファイル名「新製品構想案」について、コマンドシートデータ呼び出し場所は「USBメモリ」から、呼び出されることが設定されている。更に、過去に記憶されたファイル名と、保存月日が対応付けた記憶されている。
【0144】
次に、記憶されたコマンドシートデータに基づいて、紙媒体などに印刷を行い、コマンドシートを作成する処理について説明する。ユーザは、コマンドシートを作成する場合には、図45に示す作成ボタン706(図45参照)を押下することで、コマンドシートを作成することが出来る。このコマンドシート作成処理により、画像形成装置10に設定されているデフォルトのデータも反映させたコマンドシートを作成することが出来る。
【0145】
このようなコマンドシートデータの登録または呼び出しにより、ユーザに対して省力化を図ることができる。更に、複数回、紙媒体のコマンドシートを読み込ませると、スキャナ手段21の状態や設定条件などにより、バラツキや揺動が生じ、結果として、コマンドシートに記述された、コマンド、識別コード、エリアの誤認識が生じる可能性がある。従って、保証されているイメージデータを保存・再利用することで、このような不具合を排除できる。
【0146】
さらに、コマンドシートデータの記憶形式をイメージデータではなく、パラメータ化したデータで記憶させることが好ましい。ここで、パラメータとは、エリアの座標値の集合、エリアのサイズ値、エリアのマーカ色または、マーカ色コード、解析・コード化されたコマンド、識別コードなどである。このように、コマンドシートデータをパラメータで記憶させることで、イメージデータからの解析処理を省略できるので、さらに高速化できる。特に、当該保存形式がXMLのようなテキストファイルであれば、表示手段18に表示される設定画面などで編集可能であるため、誤認識部分を修正したり、データに変更を加えて転用できるなど、さらに柔軟で高度な利用が可能となる。
【0147】
更に、コマンドシートデータを可搬型の記憶装置(例えば、USBメモリ)に格納することにより、異なる画像形成装置に汎用的にコマンドシートデータを用いることが出来る。
【0148】
この実施形態9の画像形成装置によれば、コマンドシートデータを用いることで、コマンドシートの読み取り処理などを省略することが出来、ユーザにとってさらに使い勝手の良いものとなる。
[実施形態10]
次に、実施形態10の画像形成装置について説明する。図48に実施形態10の画像形成装置の搬送体(例えば、搬送ベルト)の一例を示す。図48の例では、スキャナ手段によりスキャンされる方向を主走査方向とし、原稿やコマンドシートが搬送される方向を副走査方向とする。
【0149】
また、スキャナ手段210は、スキャナ手段210が、読み取ることが可能な領域である読取り可能領域210aを有する。読取り可能領域210a内に、白色の基準となる白色基準板210bと、原稿やコマンドシートを読み取ることが可能である原読読取り領域210cと、黒色と白色を参照できる黒白参照領域210dが含まれる。更に、スキャナ手段210には、PNマーカ領域210eも含まれる。
【0150】
スキャナ手段21がスキャナ処理時に、PNマーカ領域210eに記述されるPNマーカ210fを読取ることで、スキャナ手段21の走査制御や、用紙やコマンドシート送り制御を行なうことができる。PNマーカを用いた原理の詳細については、特開2011−042058号などに記載されている。
【0151】
従来は、ホームポジションを基準にしたスキャナ手段21の走査制御や、用紙やコマンドシート送り制御を行なっていた。当該原理をスキャナ手段21に応用することにより、スキャナ手段21の走査制御や、用紙やコマンドシート送り制御の自由度が増すため、エリア(加工機能エリアや出力機能エリア)内のみの画像の再読み取りを迅速に行なうことができる。
[実施形態11]
次に、実施形態11について説明する。上記実施形態11では、情報処理装置を画像形成装置に統合させた実施形態について説明した。本実施形態11では、情報処理装置と画像形成装置とを分離した実施形態について説明する。図49に、本実施形態11の画像形成システム850の一例について示す。
【0152】
図49の例では、画像形成装置800と情報処理装置11とスキャナ手段21と設定手段23とがそれぞれ分離されている画像形成システム850である。ユーザは、スキャナ手段21に、原稿やコマンドシートの読み取りを行なわせる。また、ユーザは設定手段23から、図8記載の設定画面から実施形態1〜10で説明した設定を行なう。スキャナ手段21で取得したコマンドシートデータや原稿データ、および、設定手段23から設定手段23から設定された設定情報は、情報処理装置11に入力される。そして、情報処理装置11は、入力された原稿データに対して、コマンドシートや設定情報に基づいて、加工機能や出力機能を実行する。情報処理装置11は、加工機能や出力機能が実行された原稿データを画像形成装置800に対して送信する。そして、画像形成装置800は、加工機能や出力機能が実行された原稿データについて、用紙に印刷をして出力したり、電子ペーパなどの出力を行なう。
【0153】
この実施形態11によれば、画像形成装置800の負荷を分散することが出来る。
【符号の説明】
【0154】
11 情報処理装置
12 主記憶手段
13 補助記憶手段
14 外部記憶装置I/F手段
15 記録メディア
16 ネットワークI/F手段
17 操作手段
18 表示手段
19 エンジン手段
20 画像形成手段
21 スキャナ手段
112 判定手段
114 読取手段
116 取得手段
118 実行手段
120 出力手段
122 表示制御手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0155】
【特許文献1】特開平5−254237号公報
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原稿についての原稿データと、N個(Nは2以上の整数)のエリアデータと、当該N個のエリアデータが示すエリアそれぞれが属するS個(2≦N<Sを満たす整数)のグループそれぞれを識別する識別情報を示す識別データと、を取得する取得手段と、
前記S個のグループそれぞれに対して、前記N個のエリアデータが示すエリア内の前記原稿データに対して実行されるコマンドが設定される設定手段と、
前記設定手段により設定されたコマンドを、前記S個のグループ毎に、前記S個のグループそれぞれに属するエリアデータが示すエリア内の前記原稿、または、当該原稿についての原稿データ、に対して実行する実行手段と、
前記実行手段により、コマンドが実行された前記原稿データを出力する出力手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
原稿についての原稿データと、エリアデータと、当該エリアデータについてのコマンドデータと、を取得する取得手段と、
前記エリアデータが示すエリア内の前記原稿、または、当該原稿についての原稿データ、に対して、当該エリアデータについてのコマンドデータが示すコマンドを実行する実行手段と、
前記実行手段により、コマンドが実行された前記原稿データを出力する出力手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記エリアデータはN個(Nは2以上の整数)あり、
前記取得手段は、前記N個のエリアデータが示すエリアそれぞれがS個(2≦N<Sを満たす整数)のグループそれぞれを識別する識別情報を示す識別データも取得し、
前記S個のグループそれぞれに対して、前記N個のエリアデータが示すエリア内の前記原稿データに実行されるコマンドが設定される設定手段を有し、
前記実行手段は、前記設定手段により設定されたコマンドも、前記S個のグループ毎に、前記S個のグループそれぞれに属するエリアデータが示すエリア内の前記原稿データに対して実行することを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記識別情報は、前記エリアの色を含むことを特徴とする請求項1または3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記コマンドは、前記エリアの色を含むことを特徴とする請求項2〜4何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記コマンドは、前記出力手段による、前記原稿データの出力の仕様を変更するコマンドを含むことを特徴とする請求項1〜5何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記コマンドは、前記エリアデータが示すエリア内の前記原稿データの属性を変更するコマンドを含むことを特徴とする請求項1〜6何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記コマンドは、前記エリアデータが示すエリア内の原稿データに対して予め記憶されている画像データを付加するコマンドを含むことを特徴とする請求項1〜7何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記コマンドは、前記エリアデータが示すエリア内の原稿データを、当該コマンドに含まれている、外部装置を識別するための識別情報に基づいて送信するコマンドを含むことを特徴とする請求項1〜8何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
請求項1〜9何れか1項記載の情報処理装置を含み、
前記出力手段は、
前記複数のエリアデータが示すエリア内の前記原稿データを電子的に出力すること、および、前記複数のエリアデータが示すエリア内の前記原稿データに基づいて記録媒体に画像形成して出力すること、のうち少なくとも1つを行なうことを特徴とする画像形成装置。
【請求項1】
原稿についての原稿データと、N個(Nは2以上の整数)のエリアデータと、当該N個のエリアデータが示すエリアそれぞれが属するS個(2≦N<Sを満たす整数)のグループそれぞれを識別する識別情報を示す識別データと、を取得する取得手段と、
前記S個のグループそれぞれに対して、前記N個のエリアデータが示すエリア内の前記原稿データに対して実行されるコマンドが設定される設定手段と、
前記設定手段により設定されたコマンドを、前記S個のグループ毎に、前記S個のグループそれぞれに属するエリアデータが示すエリア内の前記原稿、または、当該原稿についての原稿データ、に対して実行する実行手段と、
前記実行手段により、コマンドが実行された前記原稿データを出力する出力手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
原稿についての原稿データと、エリアデータと、当該エリアデータについてのコマンドデータと、を取得する取得手段と、
前記エリアデータが示すエリア内の前記原稿、または、当該原稿についての原稿データ、に対して、当該エリアデータについてのコマンドデータが示すコマンドを実行する実行手段と、
前記実行手段により、コマンドが実行された前記原稿データを出力する出力手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項3】
前記エリアデータはN個(Nは2以上の整数)あり、
前記取得手段は、前記N個のエリアデータが示すエリアそれぞれがS個(2≦N<Sを満たす整数)のグループそれぞれを識別する識別情報を示す識別データも取得し、
前記S個のグループそれぞれに対して、前記N個のエリアデータが示すエリア内の前記原稿データに実行されるコマンドが設定される設定手段を有し、
前記実行手段は、前記設定手段により設定されたコマンドも、前記S個のグループ毎に、前記S個のグループそれぞれに属するエリアデータが示すエリア内の前記原稿データに対して実行することを特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記識別情報は、前記エリアの色を含むことを特徴とする請求項1または3記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記コマンドは、前記エリアの色を含むことを特徴とする請求項2〜4何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記コマンドは、前記出力手段による、前記原稿データの出力の仕様を変更するコマンドを含むことを特徴とする請求項1〜5何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記コマンドは、前記エリアデータが示すエリア内の前記原稿データの属性を変更するコマンドを含むことを特徴とする請求項1〜6何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記コマンドは、前記エリアデータが示すエリア内の原稿データに対して予め記憶されている画像データを付加するコマンドを含むことを特徴とする請求項1〜7何れか1項記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記コマンドは、前記エリアデータが示すエリア内の原稿データを、当該コマンドに含まれている、外部装置を識別するための識別情報に基づいて送信するコマンドを含むことを特徴とする請求項1〜8何れか1項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
請求項1〜9何れか1項記載の情報処理装置を含み、
前記出力手段は、
前記複数のエリアデータが示すエリア内の前記原稿データを電子的に出力すること、および、前記複数のエリアデータが示すエリア内の前記原稿データに基づいて記録媒体に画像形成して出力すること、のうち少なくとも1つを行なうことを特徴とする画像形成装置。
【図1−1】
【図1−2】
【図1−3】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
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【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
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【図42】
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【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図1−2】
【図1−3】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
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【図10】
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【図13】
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【図46】
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【図48】
【図49】
【公開番号】特開2013−38575(P2013−38575A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−172698(P2011−172698)
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月8日(2011.8.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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