説明

情報処理装置およびその表示サイズ制御方法

【課題】タッチパネル式ディスプレイを採用した情報処理装置において、ユーザの意図に応じて画面の表示サイズを変更することを可能にする。
【解決手段】情報処理装置はタッチパネル式ディスプレイと処理部とを有している。
タッチパネル式ディスプレイは、画面を表示し、タッチがされるとタッチ位置を示す位置情報を出力する。処理部は、画面の表示サイズを現在サイズから段階的に変更するための段階変更タッチ部位と、現在サイズに関わりなく所定の表示サイズに直接的に変更するための直接変更タッチ部位とを含む操作スイッチをタッチパネル式ディスプレイに表示させる。そして処理部は、段階変更タッチ部位あるいは直接変更タッチ部位をタッチ位置とする位置情報が入力されると、タッチ位置に応じて画面の表示サイズを変更する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タッチパネル式ディスプレイを備えた情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機やスマートフォン等の小型の情報処理装置としてタッチパネル式ディスプレイを採用したものが増えている。そして、この種の情報処理装置には、Webページのようなパーソナルコンピュータ用の画面を表示できるものがある。タッチパネル式ディスプレイを採用することにより、情報処理装置のサイズに対する表示部のサイズを大きくすることができる。
【0003】
しかし、小型の情報処理装置では、文字などの十分な大きさを確保しながら画面全体を表示することができない場合がある。特に、ビットマップで描かれた文字が画面の縮小によって潰れてしまう場合がある。そこで小さな文字を読んだり、全体を俯瞰したりするために、画面の拡大や縮小が必要となる。
【0004】
例えば、ブラウザでWebページを表示しているのであれば、ブラウザの機能を利用して画面を拡大したり縮小したりできる。しかし、ブラウザはタッチパネル式ディスプレイのために設計されていないので、タッチ操作では拡大や縮小を容易に行うことができない。
【0005】
その点、タッチパネル式ディスプレイのために操作や機能が設計されていれば、タッチ操作で拡大や縮小が容易となる。例えば、複数箇所への同時タッチ操作を検知できるマルチタッチ対応のタッチパネル式ディスプレイが採用されていれば、2箇所へのタッチ操作によって拡大や縮小を容易に実現できる。例えば、2箇所のタッチ箇所を互いに遠ざけるスライド操作を行うことで画面を拡大し、それらのタッチ箇所を近づけるスライド操作で縮小するといった直感的な拡大や縮小の操作を実現することができる。
【0006】
しかしながら、必ずしも全ての情報処理装置にマルチタッチ対応のタッチパネル式ディスプレイが採用される訳ではない。様々な理由でシングルタッチ対応のタッチパネル式ディスプレイが採用される場合もある。その場合、上述したようなマルチタッチによる拡大や縮小は採用できない。
【0007】
それに対して、特許文献1には、シングルタッチ対応のタッチパネル式ディスプレイでも実行できるタッチ操作によって画面を拡大したり、縮小したりできる携帯端末装置が開示されている。特許文献1に開示された技術は、ユーザが画面の拡大したい部分を一定時間以上継続して押下すると、その部分の表示が拡大されるというものである。これにより、シングルタッチ対応のタッチパネル式ディスプレイを備えた情報処理装置でも容易に画面の表示サイズを変更し、Webページのような大きな画面の小さな文字を読んだり、全体を俯瞰したりすることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−182367号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述したように、特許文献1に開示された技術では、ユーザが画面の拡大したい部分を一定時間以上継続して押下すると、その部分の表示が拡大される。しかしながら、例えば、上述したWebページの画面上には様々なリンクが存在する場合もある。このような表示状態の場合、不用意にリンクの設定された部分に触れてしまうと、意図しないページに移行してしまうことがある。
【0010】
また、特許文献1に開示された技術では、画面を拡大あるいは縮小して見た後で表示サイズを元に戻したいような場合に、意図どおりの表示サイズに直接的に戻ることができない。これは上述したマルチタッチによる拡大や縮小でも同様である。
【0011】
本発明の目的は、タッチパネル式ディスプレイを採用した情報処理装置において、ユーザの意図に応じて画面の表示サイズを変更することを可能にする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の情報処理装置は、
画面を表示し、タッチがされるとタッチ位置を示す位置情報を出力するタッチパネル式ディスプレイと、
前記画面の表示サイズを現在サイズから段階的に変更するための段階変更タッチ部位と、前記現在サイズに関わりなく所定の表示サイズに直接的に変更するための直接変更タッチ部位とを含む操作スイッチを前記タッチパネル式ディスプレイに表示させ、前記段階変更タッチ部位あるいは前記直接変更タッチ部位をタッチ位置とする位置情報が入力されると、該タッチ位置に応じて、前記画面の表示サイズを変更する処理部と、を有している。
【0013】
本発明の表示サイズ制御方法は、画面を表示し、タッチがされるとタッチ位置を示す位置情報を出力するタッチパネル式ディスプレイを備えた情報処理装置における表示サイズ処理方法であって、
前記画面の表示サイズを現在サイズから段階的に変更するための段階変更タッチ部位と、前記現在サイズに関わりなく所定の表示サイズに直接的に変更するための直接変更タッチ部位とを含む操作スイッチを前記タッチパネル式ディスプレイに表示させ、
前記段階変更タッチ部位あるいは前記直接変更タッチ部位をタッチ位置とする位置情報が入力されると、該タッチ位置に応じて、前記画面の表示サイズを変更するというものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザの意図に応じて適切に画面の表示サイズを変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1の実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図2】第1の情報処理装置10のタッチパネル式ディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。
【図3】操作スイッチ22の表示画像の一例を示す図である。
【図4A】スライド操作によって操作スイッチ22の位置が移動する様子を示す図である。
【図4B】スライド操作によって操作スイッチ22が無くなった位置へのタッチ操作が行われる様子の一例を示す図である。
【図4C】操作スイッチ22が表示されている位置を中心にブラウザ画面21の表示サイズが拡大する様子を示す図である。
【図5】半透明の操作スイッチ22がブラウザ画面21に重ねて表示されている例を示す図である。
【図6】フリック操作によって操作スイッチ22が移動する様子の一例を示す図である。
【図7】操作スイッチ22の表示画像の変形例を示す図である。
【図8】操作スイッチ22の表示画像の他の変形例を示す図である。
【図9】図8の変形例においてブラウザ画面21を拡大する様子を示す図である。
【図10】操作スイッチ22の表示画像の他の変形例を示す図である。
【図11】操作スイッチ22の表示画像の更に他の変形例を示す図である。
【図12】操作スイッチ22の表示画像の更に他の変形例を示す図である。
【図13】操作スイッチ22の表示画面の更に他の変形例を示す図である。
【図14】第1の実施形態の情報処理装置10の具体的な構成例を示すブロック図である。
【図15】第2の実施形態の情報処理装置の正面図である。
【図16】第2の実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。
【図17A】画面が2つのタッチパネル式ディスプレイ11を跨ぐように拡大する様子を説明するための模式図である。
【図17B】画面が2つのタッチパネル式ディスプレイ11を跨ぐように拡大する様子を説明するための模式図である。
【図17C】画面が2つのタッチパネル式ディスプレイ11を跨ぐように拡大する様子を説明するための模式図である。
【図18】第2の実施形態の情報処理装置10の具体的な構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を実施するための形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。図1を参照すると、情報処理装置10はタッチパネル式ディスプレイ11と処理部12を有している。典型例として情報処理装置10はスマートフォンに代表されるような小型の情報処理装置である。
【0018】
タッチパネル式ディスプレイ11は、処理部12からの指示でアプリケーション等の画面を表示する機能と、画面へのタッチ操作がされると、そのタッチ位置を検知してタッチ位置を示す位置情報を出力する機能を有する。出力された位置情報は処理部12に通知される。
【0019】
ここでは、タッチパネル式ディスプレイ11は一例としてマルチタッチに対応しない、シングルタッチ対応のものであるとする。
【0020】
処理部12は、CPU(Central Processing Unit)がソフトウェアプログラムを実行することで実現される処理部であり、ミドルウェアやアプリケーション等の各種処理を実行する。
【0021】
処理部12は、ブラウザ画面のように表示サイズがユーザによって変更されうる画面を表示する場合、その画面の表示サイズをユーザの操作に応じて制御する。
【0022】
その際、処理部12は、画面の表示サイズを現在サイズから段階的に変更するための段階変更タッチ部位と、現在サイズに関わりなく所定の表示サイズに直接的に変更するための直接変更タッチ部位とを含む操作スイッチをタッチパネル式ディスプレイ11に表示させる。そして、段階変更タッチ部位あるいは直接変更タッチ部位をタッチ位置とする位置情報がタッチパネル式ディスプレイ11から入力されると、処理部12は、そのタッチ位置に応じて画面の表示サイズを変更する。
【0023】
以上説明したように、本実施形態によれば、段階変更タッチ部位と直接変更タッチ部位を含む操作スイッチがタッチパネル式ディスプレイ11に表示され、段階変更タッチ部位あるいは直接変更タッチ部位にタッチ操作がされると、そのタッチ操作に応じて画面の表示サイズが変化する。そのため、拡大や縮小に専用の操作により、誤ってリンク先に移行してしまうのが防止され、また所定の表示サイズに直接的に戻ることができるので、ユーザの意図に応じて適切に画面の表示サイズを変更することができる。
【0024】
図2は、第1の実施形態の情報処理装置10のタッチパネル式ディスプレイ11に表示される画面の一例を示す図である。図2を参照すると、ブラウザ画面21と操作スイッチ22が表示されている。ブラウザ画面21はWebページをブラウザで表示した画面である。
【0025】
このブラウザ画面21には多くのリンクが設定されており、また写真やビットマップで描かれた文字が含まれているものとする。パーソナルコンビュータのディスプレイほど大きくないタッチパネル式ディスプレイ11に合わせた大きさでブラウザ画面21が表示されると、写真やビットマップの文字が見えにくい状態となる。そのため、操作スイッチ22によってブラウザ画面21の表示サイズを変更することができるようになっている。
【0026】
図3は、操作スイッチ22の表示画像の一例を示す図である。図3を参照すると、操作スイッチ22には、ブラウザ画面21の表示サイズを現在サイズから段階的に変更するための段階変更タッチ部位23と、現在サイズに関わりなく所定の表示サイズに直接的に変更するための直接変更タッチ部位24とが含まれている。
【0027】
段階変更タッチ部位23には、ブラウザ21画面の表示サイズを段階的に拡大するための段階拡大タッチ部位231と、ブラウザ21画面の表示サイズを段階的に縮小するための段階縮小タッチ部位232とが含まれている。そして、段階拡大タッチ部位231と段階縮小タッチ部位232が直接変更タッチ部位24を挟んで配置されている。
【0028】
処理部12は、段階拡大タッチ部位231にタッチ操作がされると、ブラウザ画面21を段階的に大きくする。例えば、処理部12は、表示サイズとして上限と下限の間に複数段階の表示サイズを予め定めており、段階拡大タッチ部位231へ一回のタップ操作がされると、表示サイズを1段階上げる。また、段階拡大タッチ部位231への所定時間以上継続したタッチ操作(長押し操作)がされると、処理部12は、そのタッチが継続されている時間に応じて順次表示サイズの段階を上げる。
【0029】
同様に、処理部12は、段階縮小タッチ部位232にタッチ操作がされると、ブラウザ画面21を段階的に小さくする。
【0030】
なお、上述した段階的な表示サイズの変更には様々なバリエーションが含まれる。例えば、一回のタップ操作で表示サイズを第1の表示サイズから第2の表示サイズに1段階変更するとき、表示サイズを瞬間的に切り替えてもよく、あるいは、第1の表示サイズから第2の表示サイズまで時間をかけて徐々に変化させてもよい。
【0031】
また、長押し操作で、タッチが継続されている時間に応じて表示サイズを変更するとき、表示サイズの段階を瞬間的に切り替えていってもよく、あるいは、時間をかけて徐々に表示サイズを変化させることを、タッチが継続されている間継続してよい。
【0032】
更に、表示サイズを継続的に徐々に変化させる場合、接触時間に伴って加速度的に変化を速めてもよい。
【0033】
また、長押し操作で表示サイズを変更するとき、行き過ぎた分のサイズ変更を戻す処理を加えてもよい。
【0034】
例えば、長押し操作で継続的に行っている表示サイズの変化を終了するとき、所定時間分だけ表示サイズを戻すことにしてもよい。上記所定時間としては長押し操作の時間よりも短い時間が想定される。長押し操作で表示サイズを拡大している途中で指を離したら、そのときの表示サイズから少しだけ縮小した表示サイズに戻ることとなる。長押し操作で表示サイズを縮小している途中で指を離したら、そのときの表示サイズから少しだけ拡大した表示サイズに戻ることとなる。
【0035】
表示サイズの変化の終了は、例えば、タッチパネル式ディスプレイ11への接触が無くなったこと、接触している位置が段階拡大タッチ部位231あるいは段階縮小タッチ部位232から外れたことで判断すればよい。また、接触の圧力が検知可能なタッチパネル式ディスプレイ11であれば、圧力が所定値あるいは所定割合を超えて変化したことで、その判断をしてもよい。また、情報処理装置10にモーションセンサなどの姿勢変化を検知可能なセンサが搭載されていれば、情報処理装置10の姿勢変化で判断をしてもよい。これにより、ユーザが長押し中に慌てて手を離すといった動作が行われたときに表示サイズを調整することが可能となる。
【0036】
また、処理部12は、直接変更タッチ部位24にタッチ操作が行われる度に、ブラウザ画面21を、タッチパネル式ディスプレイ11のサイズに一致した第1のサイズと、ブラウザ画面21の標準的なサイズである第2のサイズで交互に表示させる。
【0037】
なお、上述した直接的な表示サイズの変更には様々なバリエーションが含まれる。タップ操作で所定の表示サイズに直接的に変更するとき、表示サイズを瞬間的に切り替えてもよく、フェードや遷移状態を模したアニメーションなどの視覚効果を使って時間をかけて表示サイズを切り替えてもよい。
【0038】
第1のサイズでブラウザ画面21がタッチパネル式ディスプレイ11に表示されると、タッチパネル式ディスプレイ11にブラウザ画面21の全体が表示される。しかし、ブラウザ画面21がパーソナルコンピュータの大きなディスプレイに表示することを想定したものであれば、本実施形態の情報処理装置10のタッチパネル式ディスプレイ11上では、ビットマップの文字や画像が視認し難くなる場合がある。
【0039】
第2のサイズは、そのブラウザ画面21を適切に表示するサイズであり、例えば、パーソナルコンピュータのディスプレイに表示することを想定して、ビットマップの文字や画像が見やすいような大きさに設定される。第2のサイズでブラウザ画面21を本実施形態の情報処理装置10のタッチパネル式ディスプレイ11に表示すると、表示された文字や画像は見やすくなるものの、一部がタッチパネル式ディスプレイ11からはみ出すことがある。
【0040】
なお、操作スイッチ22はタッチパネル式ディスプレイ11の中で表示位置を変更できることが好ましい。本実施形態では、処理部12は、操作スイッチ22に対してスライド操作が行われると、そのスライド操作に応じて操作スイッチ22の表示位置を移動させる。ここでスライド操作とはタッチ位置の移動を伴う操作である。ドラッグ操作やフリック操作がスライド操作に含まれる。
【0041】
図4Aは、スライド操作によって操作スイッチ22の位置が移動する様子を示す図である。図4Bは、スライド操作によって操作スイッチ22が無くなった位置へのタッチ操作が行われる様子の一例を示す図である。
【0042】
ユーザは、操作スイッチ22の下にあるリンクへのタッチ操作を行いたい場合、まず図4Aのように、スライド操作で操作スイッチ22の位置をずらす。次に、ユーザは、操作スイッチ22が移動して無くなった位置のリンクに対して、図4Bのようにタッチする。
【0043】
また、処理部12は、操作スイッチ22が表示されている位置を中心にブラウザ画面21の表示サイズを拡大することにしてもよい。それにより、ユーザは拡大して見たい部分を中心としてブラウザ画面21を拡大することができ、利便性が高い。
【0044】
図4Cは、操作スイッチ22が表示されている位置を中心にブラウザ画面21の表示サイズが拡大する様子を示す図である。
【0045】
ユーザは、ある位置の表示内容を拡大して見たい場合、先ず図4Aのように、スライド操作で操作スイッチ22を見たい位置にずらす。移動させた操作スイッチ22へユーザがタッチ操作をすると、図4Cのように、その操作スイッチ22が表示されている位置を中心にブラウザ画面21が拡大される。
【0046】
なお、ここでは、操作スイッチ22の位置を中心としてブラウザ画面21が拡大する例を示したが、縮小も同様に操作スイッチ22の位置を中心として行ってもよい。また、操作スイッチ22を移動させた状態で、操作スイッチ22の直接変更タッチ部位24へのタッチ操作が行われたとき、処理部12は、操作スイッチ22の位置を中心にブラウザ画面21を所定の表示サイズに変更することにしてもよい。
【0047】
また、移動させた操作スイッチ22は、一定時間以上タッチ操作が無かったら、初期位置(ここでは図4A〜4Cにおけるブラウザ画面21の右下)に戻ることにしてもよい。また、操作スイッチ22の直接変更タッチ部位24へのタッチ操作が行われたとき、処理部12は、ブラウザ画面21の表示サイズを変更すると共に、操作スイッチ22を初期位置に戻すことにしてもよい。
【0048】
また、操作スイッチ22が表示される部分のブラウザ画面21の表示の視認性を確保するために、処理部12は、半透明な操作スイッチ22をブラウザ画面21に重ねて表示させることにしてもよい。
【0049】
図5は、半透明の操作スイッチ22がブラウザ画面21に重ねて表示されている例を示す図である。処理部12は、操作スイッチ22が表示されている位置では、操作スイッチ22へのタッチ操作を有効にし、ブラウザ21画面へのタッチ操作を無効にすればよい。これにより操作スイッチ22によってブラウザ画面21が隠れて見えないということが無くなる。またブラウザ画面21と操作スイッチ22が重なった部分での操作性も確保される。
【0050】
また、半透明の操作スイッチ22への最初のタッチ操作ですぐにブラウザ画面21の拡大や縮小を行うのではなく、最初のタッチ操作で、まずは操作スイッチ22が選択された状態にするものであってもよい。処理部12は、例えばユーザがブラウザ画面21を閲覧しているような通常時には、操作スイッチ22を選択されていない状態にして、図5のように半透明の操作スイッチ22をタッチパネル式ディスプレイ11に表示している。その半透明の操作スイッチ22に対してタッチ操作が行われると、処理部12は、まず操作スイッチ22が選択された状態として、操作スイッチ22をブラウザ画面21の上に不透明に表示する。そして、更に操作スイッチ22に対してタッチ操作が行われると、処理部12は、タッチ位置に応じてブラウザ画面21を拡大あるいは縮小する。
【0051】
更に、半透明の操作スイッチ22に対して長押し操作が行われると、処理部12は、操作スイッチ22をユーザが自由に移動できる状態にし、更にスライド操作が行われると、操作スイッチ22を移動させることにしてもよい。
【0052】
あるいは、処理部12は、半透明のときにはユーザが操作スイッチ22を自由に移動できる状態とし、操作スイッチ22に対してスライド操作が行われると、操作スイッチ22を移動させることにしてもよい。
【0053】
また、操作スイッチ22を移動させるときのスライド操作は、操作スイッチ22にタッチした指をタッチしたままスライドし、所望の位置で離すようなスライド操作であってもよく、あるいは操作スイッチ22を弾き飛ばすようなスライド操作(フリック操作)であってもよい。
【0054】
図6は、フリック操作によって操作スイッチ22が移動する様子の一例を示す図である。図6の例では、フリック操作がされた場合には、操作スイッチ22は、フリック操作の強さに度合いに応じて操作スイッチ22の移動速度および移動距離が決まり、ブラウザ画面21の端にぶつかると跳ね返る。ブラウザ画面21の、操作スイッチ22の下に表示されている部分に対してタッチ操作を行う場合、通常、操作スイッチ22を移動さえできれば、その移動先の位置は余り問題でない。そのため、フリック操作による操作スイッチ22の移動は、小さな指の動きによるスライド操作で、操作スイッチ22を遠くに移動させることができるので有効である。
【0055】
また、ここまでの説明では、操作スイッチ22として、図3に示したように、段階変更タッチ部位23が段階拡大タッチ部位231と段階縮小タッチ部位232を含み、段階拡大タッチ部位231と段階縮小タッチ部位232が直接変更タッチ部位24を挟んで配置される構成のものを例示した。しかし、本発明の操作スイッチ22がこの構成例に限定されるものではなく、様々な構成を採ることができる。
【0056】
図7は、操作スイッチ22の表示画像の変形例を示す図である。図7の操作スイッチ22は、段階拡大タッチ部位231と段階縮小タッチ部位232が、直接変更タッチ部位24を挟むのではなく、互いに近くに配置されている。ブラウザ画面21を段階的に拡大あるいは縮小するとき、ユーザはしばしば拡大と縮小の両方を使って適切な表示サイズをさがす。そのような場合に、図7の構成の操作スイッチは、ユーザが拡大から縮小あるいは縮小から拡大への切り替えが容易であり、利便性が高い。
【0057】
図8は、操作スイッチ22の表示画像の他の変形例を示す図である。図8の操作スイッチ22は、段階変更タッチ部位23が直接変更タッチ部位24を囲んだ構成である。この例ではブラウザ画面21の表示サイズを変更するための操作はスライド操作である。
【0058】
図9は、図8の変形例においてブラウザ画面21を拡大する様子を示す図である。
【0059】
図9に示すように、処理部12は、段階変更タッチ部位23に対して直接変更タッチ部位24から離れる方向(外方向)のスライド操作が行われるとブラウザ画面21の表示サイズを大きくする。また、処理部12は、段階変更タッチ部位23に対して直接変更タッチ部位24に向かう方向(内方向)のスライド操作が行われるとブラウザ画面21の表示サイズを小さくする。
【0060】
また、本変形例の場合、直接変更タッチ部位24にタップ操作が行われる度に、処理部12は、ブラウザ画面21を、タッチパネル式ディスプレイ11のサイズに一致した第1のサイズと、ブラウザ画面21の標準的なサイズである第2のサイズで交互に表示させればよい。
【0061】
そして、直接変更タッチ部位24にスライド操作が行われたら、処理部12は、そのスライド操作に応じて操作スイッチ22の位置を移動させればよい。
【0062】
本変形例によれば、シングルタッチによってマルチタッチと同等の直感的な操作が可能となる。
【0063】
なお、図8では、直接変更タッチ部位24がX印によって示されたが、それに限られるものではない。他の例として、処理部12は、直接変更タッチ部位24を円形にし、その円の中に図3の直接変更タッチ部位24と同様の文字および記号を表示することにしてもよい。
【0064】
図10は、操作スイッチ22の表示画像の他の変形例を示す図である。
【0065】
図10の変形例の操作スイッチ22では、図8に示した変形例と同様に、段階変更タッチ部位23が直接変更タッチ部位24を囲んでいる。しかし、直接変更タッチ部位24が円形で、円の中に図3の直接変更タッチ部位24と同様の文字および記号が表示されている。
【0066】
この例でもブラウザ画面21の表示サイズを変更するための操作はスライド操作であるが、図8のものとは、段階変更タッチ部位23の表示とスライド操作に違いがある。
【0067】
本変形例では、段階変更タッチ部位23の中に、各表示サイズの百分率で示したサイズ表示文字25と、現在の表示サイズを線(円)で表す現在サイズ表示25が表示されている。
【0068】
ユーザが、段階変更タッチ部位23あるいはその中の現在サイズ表示26の近傍にタッチしてそれを円の内方向にずらすスライド操作を行うと、処理部12はブラウザ画面21を縮小する。同様に、ユーザが、段階変更タッチ部位23あるいはその中の現在サイズ表示26の近傍にタッチしてそれを円の外方向にずらすスライド操作を行うと、処理部12はブラウザ画面21を拡大する。更に処理部12は、それらのスライド操作に応じて、現在サイズ表示26の円を、現在の表示サイズを表すサイズ表示文字25の位置にずらしていく。
【0069】
図10の例では、現在サイズ表示26の円が、サイズ表示文字25の「100%」の位置にある。これは、ブラウザ画面21の現在の表示サイズが100%であることを意味している。
【0070】
一方、本変形例の直接変更タッチ部位24の操作は図8のものと同様である。直接変更タッチ部位24にタップ操作が行われる度に、処理部12は、ブラウザ画面21を、タッチパネル式ディスプレイ11のサイズに一致した第1のサイズ(FIT)と、ブラウザ画面21の標準的なサイズである第2のサイズ(100%)で交互に表示する。
【0071】
本変形例によれば、現在サイズ表示26からユーザが現在の表示サイズを視覚的に知ることができる。
【0072】
図11は、操作スイッチ22の表示画像の更に他の変形例を示す図である。
【0073】
図11の変形例の操作スイッチ22では、図10に示した変形例と同様に、段階変更タッチ部位23が直接変更タッチ部位24を囲んでいる。しかし、段階変更タッチ23が、ブラウザ21画面の表示サイズを段階的に拡大するための段階拡大タッチ部位231と、ブラウザ21画面の表示サイズを段階的に縮小するための段階縮小タッチ部位232とに分かれている。段階変更タッチ部位23の上半分が段階拡大タッチ部位231であり、下半分が段階縮小タッチ部位232である。
【0074】
ユーザが段階拡大タッチ部位231にタッチし、それを上方向にずらすスライド操作を行うと、処理部12はブラウザ画面21を拡大する。また、ユーザが段階縮小タッチ部位232にタッチし、それを下方向にずらすスライド操作を行うと、処理部12はブラウザ画面21を縮小する。
【0075】
本変形例における拡大または縮小のスライド操作は例えばフリック操作である。フリック操作の度合いに応じて拡大率あるいは縮小率を決めてもよい。フリック操作の度合いはタッチ位置の移動の速度と距離に基づいて決めればよく、移動速度が速い程また移動距離が長い程、拡大率あるいは縮小率を大きくすることになる。縮小率が大きいとは、変更後の表示サイズが小さいことを意味する。
【0076】
本変形例の直接変更タッチ部位24の操作は図8のものと同様である。直接変更タッチ部位24にタップ操作が行われる度に、処理部12は、ブラウザ画面21を、タッチパネル式ディスプレイ11のサイズに一致した第1のサイズと、ブラウザ画面21の標準的なサイズである第2のサイズで交互に表示する。
【0077】
図12は、操作スイッチ22の表示画像の更に他の変形例を示す図である。
【0078】
図12の変形例の操作スイッチ22では、図11の変形例と同様、段階変更タッチ部位23が直接変更タッチ部位24を囲んでいる。また、段階変更タッチ23が、ブラウザ21画面の表示サイズを段階的に拡大するための段階拡大タッチ部位231と、ブラウザ21画面の表示サイズを段階的に縮小するための段階縮小タッチ部位232とに分かれている。そして、段階変更タッチ部位23の上半分が段階拡大タッチ部位231であり、下半分が段階縮小タッチ部位232である。
【0079】
ユーザが段階拡大タッチ部位231の「+」の表示部分をタッチし、それを上方向にずらすスライド操作を行うと、処理部12はブラウザ画面21を拡大する。そのスライド操作の終点の位置に応じて拡大率が決まる。例えば、「150%」の表示部分でスライド操作が終わり、指がタッチパネル式ディスプレイ11から離れれば、拡大率は150%となる。
【0080】
また、ユーザが段階縮小タッチ部位232の「−」の表示部分をタッチし、それを下方向にずらすスライド操作を行うと、処理部12はブラウザ画面21を縮小する。そのスライド操作の終点の位置に応じて縮小率が決まる。例えば、「75%」の表示部分でスライド操作が終わり、指がタッチパネル式ディスプレイ11から離れれば、縮小率は75%となる。
【0081】
本変形例の直接変更タッチ部位24の操作は図8のものと同様である。直接変更タッチ部位24にタップ操作が行われる度に、処理部12は、ブラウザ画面21を、タッチパネル式ディスプレイ11のサイズに一致した第1のサイズと、ブラウザ画面21の標準的なサイズである第2のサイズで交互に表示する。
【0082】
図13は、操作スイッチ22の表示画面の更に他の変形例を示す図である。
【0083】
図13の変形例の操作スイッチ22でも段階変更タッチ部位23が直接変更タッチ部位24を囲んでいる。そして、段階変更タッチ部位23が、ブラウザ21画面の表示サイズを段階的に拡大するための段階拡大タッチ部位231と、ブラウザ21画面の表示サイズを段階的に縮小するための段階縮小タッチ部位232とに分かれている。右半分が段階拡大タッチ部位231であり、左半分が段階縮小タッチ部位232である。
【0084】
段階拡大タッチ部位231内の各位置によって拡大率が異なっており、段階拡大タッチ部位231内の矢印に沿って進む程、拡大率が大きくなっている。また、段階縮小タッチ部位232内の各位置によって縮小率が異なっており、段階縮小タッチ部位232内の矢印に沿って進む程、縮小率が大きく、すなわち変更後の表示サイズが小さくなっている。
【0085】
図14は、第1の実施形態の情報処理装置10の具体的な構成例を示すブロック図である。図14を参照すると、情報処理装置10の処理部12は、タッチ操作判定部51、表示処理部52、フレームバッファ53、およびメモリ54を有している。タッチパネル式ディスプレイ11はタッチ検知部56および表示部57を有している。
【0086】
表示部57はフレームバッファ53に格納された表示画像データに従って画像を表示する液晶等のディスプレイである。タッチ検知部56は、表示部57の画面上に配置されており、指などでタッチされると、タッチ位置を検知し、タッチ位置の座標を示す位置情報を出力するタッチパネルである。
【0087】
メモリ54には、操作スイッチ22の画像を表す操作スイッチ画像データと、操作スイッチ22内の各領域の位置とその位置へタッチされたときに行うサイズ変更処理とを対応付けた操作スイッチ領域情報とが記録されている。操作スイッチ22には、例えば図3に示したように、段階拡大タッチ部位231、段階縮小タッチ部位232、直接変更タッチ部位24の各領域がある。操作スイッチ領域情報では、段階拡大タッチ部位231の領域と段階的なサイズ拡大の処理とが対応付けられ、段階縮小タッチ部位232の領域と段階的なサイズ縮小の処理とが対応付けられ、直接変更タッチ部位24の領域と直接的なサイズ変更の処理とが対応付けられている。
【0088】
また、メモリ54には、アプリケーションによって生成される表示画像であるアプリケーション画像データが記録される。
【0089】
タッチ操作判定部51は、タッチ検知部56から位置情報が入力されると、メモリ54に記録されている操作スイッチ領域情報に基づき、実行すべきサイズ変更処理を判断する。例えば、入力された位置情報が段階拡大タッチ部位231の領域内であれば、実行すべき処理は段階的なサイズ変更の処理となる。実行すべきと判断されたサイズ変更処理の情報は、表示処理部52に入力される。
【0090】
表示処理部52は、アプリケーションによって更新されるアプリケーション画像データから表示部57に表示すべき部分の画像データを取得し、その画像に操作スイッチ画像データの画像を合成し、合成後の表示画像データをフレームバッファ53に格納する。図2の例では、ブラウザ画面21がアプリケーション画像データから取得された画像であり、操作スイッチ22が操作スイッチ画像データによる画像である。図2の例では、ブラウザ画面21の右下部分に、半透明の操作スイッチ22の画像(図中ではハッチングで表示)が合成されている。
【0091】
また、表示処理部52は、タッチ操作判定部51から、サイズ変更処理の情報が入力されると、その情報に従ったサイズ変更処理を行う。
【0092】
例えば、段階的なサイズ拡大の処理を示す情報が入力されると、表示処理部52は、アプリケーション画像データから、1段階だけ表示サイズを拡大した場合に表示部57に表示すべき部分の画像データを取得し、その画像に操作スイッチ画像データの画像を合成し、合成後の表示画像データをフレームバッファ53に上書きする。表示サイズを拡大する場合にアプリケーション画像データから取得される画像データは、拡大前よりも小さい部分の画像データとなる。
【0093】
また、段階的なサイズ拡大の処理を示す情報が継続的に入力されると、表示処理部52は、その間、1段階だけ表示サイズを拡大してフレームバッファに表示画像データを上書きするという処理を繰り返す。
【0094】
段階的なサイズ縮小の処理を示す情報が入力されると、表示処理部52は、アプリケーション画像データから、1段階だけ表示サイズを縮小した場合に表示部57に表示すべき部分の画像データを取得し、その画像に操作スイッチ画像データの画像を合成し、合成後の表示画像データをフレームバッファ53に上書きする。
【0095】
なお、ドラッグなどで操作スイッチ22を移動させる操作がされると、タッチ操作判定部51は操作スイッチ22を移動することを判断する。そうすると、表示処理部52が、操作スイッチ画像データの画像を、表示部57に表示されているアプリケーション画像データの移動後の位置に合成し、合成後の表示画像データをフレームバッファ53に上書きする。
【0096】
(第2の実施形態)
これまで説明した第1の実施形態および変形例においては、1つのタッチパネル式ディスプレイ11を備えた情報処理装置10の例を示したが、本発明がこの構成に限定されるものではない。他の例として複数のタッチパネル式ディスプレイを備えた情報処理装置にも本発明を適用することができる。
【0097】
図15は、第2の実施形態の情報処理装置の正面図である。図16は、第2の実施形態の情報処理装置の構成を示すブロック図である。図15を参照すると、第2の実施形態の情報処理装置10は2つの筐体31A、31Bを有し、それぞれの筐体31A、31Bにタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bが配置された二画面型端末である。図16を参照すると、第2の実施形態の情報処理装置10は2つのタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bと処理部12を有している。
【0098】
一般に、複数のディスプレイを備えた情報処理装置では、1つのディスプレイ内でのみ表示サイズが変更できる場合と、複数のディスプレイに跨って表示サイズが変更できる場合とがありうる。第2の実施形態の情報処理装置10では2つのタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bに跨って画面の表示サイズを変更することを許容できる。
【0099】
処理部12は、第1の実施形態と同様の操作スイッチ22を表示し、表示サイズがユーザによって変更されうる画面を表示する場合、その画面の表示サイズをユーザの操作に応じて制御する。ただし、第2の実施形態では、処理部12は、表示サイズを1つのタッチパネル式ディスプレイ11内に限定するのか、2つのタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bに跨ることを許容するのかを画面毎に区別する。例えば、画面として表示される表示物の属性、画面を表示するアプリケーションに定められた定義、あるいは設定事項で区別することが考えられる。
【0100】
一般的な一画面型端末用に開発されたアプリケーション、或いは、そのようなアプリケーションにより描画される表示用データの画面は、1つのタッチパネル式ディスプレイ11内でのみ表示サイズの変更を可能とするとよい。また、2つのディスプレイ(あるいは複数のディスプレイ)に跨って表示することが可能なように描画の設定がなされたアプリケーション、あるいはそのようなアプリケーション上で描画される表示用データの画面は、2つのタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bに跨った表示サイズの変更を許容するとよい。
【0101】
1つのディスプレイ上でのみ表示される表示物の場合、最大まで拡大処理を行っても2つのタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bを跨ぐように拡大されることはない。一方、複数のディスプレイに跨った表示が可能である場合、表示物は拡大していくと2つのタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bを跨ぐように拡大される。
【0102】
また、2つのディスプレイに跨った表示が可能であっても、一方のタッチパネル式ディスプレイ(例えば11A)から他方のタッチパネル式ディスプレイ(例えば11B)に拡大されるとき、タッチパネル式ディスプレイ11Bに他の表示物が既に描画されている場合、処理部12は条件に応じて画面の拡大の方法を変えてもよい。具体的には、処理部12は、条件に応じて、他の表示物の上を覆うように表示するか、他の表示物の表示を維持し、他の表示物の下に隠すという表示態様を選択してもよい。
【0103】
図17A〜Cは、画面が2つのタッチパネル式ディスプレイ11を跨ぐように拡大する様子を説明するための模式図である。図17Aは、初期の状態として、画面41Aが左側のタッチパネル式ディスプレイ11Aに表示され、画面41Bが右側のタッチパネル式ディスプレイ11Bに表示された様子を示している。
【0104】
処理部12は、図17Aの状態から、タッチパネル式ディスプレイ11Aの画面41Aをタッチパネル式ディスプレイ11Bにまで拡大するとき、図17Bのようにタッチパネル式ディスプレイ11Bの画面41Bの上に表示するのか、図17Cのように画面41Bの下に隠すのかを、条件に応じて変える。
【0105】
いずれの表示態様とするかを決める条件は、各表示物の有する情報により決定される。具体的には、表示物の属性、アプリケーションの定義、あるいは各表示物に設定された優先度で表示態様を変えてもよい。また、起動されている時間が長いもの程、継続して視られる状態にあると捉え、処理部12は、起動されている時間が長い表示物の表示を優先的に維持することにしてもよい。
【0106】
情報処理装置10の2つの筐体31A、31Bの一方あるいは両方に姿勢を検知する姿勢センサを備えていれば、処理部12は姿勢センサの出力に基づき、筐体31A、31Bの姿勢や傾斜で表示態様を変えてもよい。
【0107】
例えば、ユーザが、情報処理装置10を左右見開きの状態で、左側のタッチパネル式ディスプレイ11Aの表示物の拡大を指示しながら二画面型端末を右側に傾けると、処理部12は、図17Bに示したように、左側のタッチパネル式ディスプレイ11Aの表示物を、右側のタッチパネル式ディスプレイ11Bの表示物の上に表示させるとよい。逆に、ユーザが左側のタッチパネル式ディスプレイ11Aの表示物の拡大を指示しながら二画面端末を左側に傾けると、処理部12は、図17Cに示したように、右側のタッチパネル式ディスプレイ11Bの表示物の表示を維持し、左側のタッチパネル式ディスプレイ11Aの表示物はその下に隠すとよい。
【0108】
また、ユーザが表示サイズの変更を指示して二画面型端末の傾きを変化させる場合、処理部12は表示サイズの変更を指示する時点における左右の傾きによって表示態様を決定することにしてもよい。
【0109】
また、図17A〜Cのように他方のタッチパネル式ディスプレイ11の表示物の上に表示するか、下に隠すかを選択するのではなく、複数の表示物を半透明で重複表示することにしてもよい。
【0110】
また、左右見開きの状態の情報処理装置10の左右両端部あるいは左右のいずれか一方の端部に接触センサを実装し、その接触センサへの接触の有無の状態に基づいて、一方のタッチパネル式ディスプレイ11から他方のタッチパネル式ディスプレイ11にまで拡大する場合の表示態様を変えてもよい。その場合、接触センサは、ユーザが手で二画面端末を把持するときに触れ易い位置に配置するとよい。また、接触センサの代わりに、指等が近接したことを検知する近接センサを用いてもよい。
【0111】
例えば、一方のタッチパネル式ディスプレイ11上で表示物を拡大するとき、他方のタッチパネル式ディスプレイ11の近傍にある接触センサへの接触があったら、他方のタッチパネル式ディスプレイ11の表示物の下に隠すとよい。逆に、一方のタッチパネル式ディスプレイ11上で表示物を拡大するとき、他方のタッチパネル式ディスプレイ11の近傍にある接触センサへの接触が無かったら、他方のタッチパネル式ディスプレイ11の表示物の上を覆うように表示するとよい。
【0112】
また、上記説明において、一方のタッチパネル式ディスプレイ11の表示物を他方のタッチパネル式ディスプレイ11の表示物の下に隠すと表現しているが、実際には他方のタッチパネル式ディスプレイ11において拡大してきた表示物の描画処理を行わなくてもよい。
【0113】
また、第1の実施形態においては、上述したように、直接変更タッチ部位24にタッチ操作が行われる度に、処理部12は、画面を、タッチパネル式ディスプレイ11のサイズに一致したサイズと、その画面の標準的なサイズで交互に表示させることとした。
【0114】
第2の実施形態においてもこれと同様に、直接変更タッチ部位24に対するタッチ操作が行われたとき、処理部12は、画面を、その画面が表示されている側のタッチパネル式ディスプレイ11のサイズに一致したサイズと、その画面の標準的なサイズで交互に表示させることとしてもよい。
【0115】
あるいは、処理部12は、複数のディスプレイに跨って表示できる画面については、その画面を、その画面が表示されている側の1つのタッチパネル式ディスプレイ11のサイズに一致したサイズと、2つのタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bを連結したサイズに一致したサイズと、その画面の標準的なサイズとで順番に表示させることとしてもよい。
【0116】
図18は、第2の実施形態の情報処理装置10の具体的な構成例を示すブロック図である。図18を参照すると、情報処理装置10の処理部12は、タッチ操作判定部51、表示処理部52、フレームバッファ53A、53B、およびメモリ54を有している。タッチパネル式ディスプレイ11Aはタッチ検知部56Aおよび表示部57Aを有し、タッチパネル式ディスプレイ11Bはタッチ検知部56Bおよび表示部57Bを有している。
【0117】
表示部57Aはフレームバッファ53Aに格納された表示画像データに従って画像を表示する液晶等のディスプレイである。表示部57Bはフレームバッファ53Bに格納された表示画像データに従って画像を表示するディスプレイである。
【0118】
タッチ検知部56Aは、表示部57Aの画面上に配置されており、指などでタッチされると、タッチ位置を検知し、タッチ位置の座標を示す位置情報を出力するタッチパネルである。タッチ検知部56Bは、表示部57Bの画面上に配置されており、タッチされると、タッチ位置を検知し、タッチ位置の座標を示す位置情報を出力するタッチパネルである。
【0119】
メモリ54には、操作スイッチ22の画像を表す操作スイッチ画像データと、操作スイッチ22内の各領域の位置とその位置へタッチされたときに行うサイズ変更処理とを対応付けた操作スイッチ領域情報とが記録されている。
【0120】
例えば、タッチパネル式ディスプレイ11A、11Bのそれぞれに別個の操作スイッチ画像データおよび操作スイッチ領域情報が定められていてもよい。また、操作スイッチ22を表示する表示部57A、57Bのディスプレイ上の位置が同じ位置に固定されている場合、操作スイッチ画像データおよび操作スイッチ領域情報がタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bに共通に用いられてもよい。
【0121】
ここでは、操作スイッチ22には、例えば図3に示したように、段階拡大タッチ部位231、段階縮小タッチ部位232、直接変更タッチ部位24の各領域がある。操作スイッチ領域情報では、段階拡大タッチ部位231の領域と段階的なサイズ拡大の処理とが対応付けられ、段階縮小タッチ部位232の領域と段階的なサイズ縮小の処理とが対応付けられ、直接変更タッチ部位24の領域と直接的なサイズ変更の処理とが対応付けられている。
【0122】
また、メモリ54には、アプリケーションによって生成される表示画像であるアプリケーション画像データが記録される。ここでは、2つのアプリケーション55A、55Bが起動され、それぞれの画面がタッチパネル式ディスプレイ11Aの表示部57Aとタッチパネル式ディスプレイ11Bの表示部57Bに表示されているとする。そのため、メモリには2つのアプリケーション画像データが記録されている。
【0123】
タッチ操作判定部51は、タッチ検知部56A、56Bから位置情報が入力されると、メモリ54に記録されている操作スイッチ領域情報に基づき、実行すべきサイズ変更処理を判断する。例えば、表示部57Aから入力された位置情報が段階拡大タッチ部位231の領域内であれば、実行すべき処理は、表示部57Aの画面の段階的なサイズ変更の処理となる。実行すべきと判断されたサイズ変更処理の情報は、表示処理部52に入力される。
【0124】
表示処理部52は、アプリケーションによって更新されるアプリケーション画像データから表示部57A、57Bに表示すべき部分の画像データを取得し、その画像に操作スイッチ画像データの画像を合成し、合成後の表示画像データをフレームバッファ53A、53Bに格納する。
【0125】
また、表示処理部52は、タッチ操作判定部51から、表示部57A、57Bの画面のサイズ変更処理の情報が入力されると、その情報に従って、該当する表示部57A、57Bの画面のサイズ変更処理を行う。
【0126】
例えば、表示部57Aの画面の段階的なサイズ拡大の処理を示す情報が入力されると、表示処理部52は、該当するアプリケーション画像データから、1段階だけ表示サイズを拡大した場合に表示部57Aに表示すべき部分の画像データを取得し、その画像に操作スイッチ画像データの画像を合成し、合成後の表示画像データをフレームバッファ53Aに上書きする。
【0127】
その際、本実施形態では、表示処理部52は、表示サイズを1つのタッチパネル式ディスプレイ11内に限定するのか、2つのタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bに跨ることを許容するのかを画面毎に区別する。また、表示処理部52は、2つのタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bに跨ることを許容する場合、表示サイズを拡大するアプリケーション55Aの画面を、他方のアプリケーション55Bの画面の上に表示するのか、下に隠すのかを条件に応じて変える。
【0128】
2つのタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bに跨ることを許容しない場合と、許容するが拡大するアプリケーション55Aの画面を他方のアプリケーション55Bの画面の下に隠す場合、表示処理部52の処理は第1の実施形態と同じである。
【0129】
例えば、表示部57Aの画面の段階的なサイズ拡大の処理を示す情報が入力されると、表示処理部52は、該当するアプリケーション画像データから、1段階だけ表示サイズを拡大した場合に表示部57Aに表示すべき部分の画像データを取得し、その画像に操作スイッチ画像データの画像を合成し、合成後の表示画像データをフレームバッファ53Aに上書きする。
【0130】
一方、2つのタッチパネル式ディスプレイ11A、11Bに跨ることを許容し、かつ、拡大するアプリケーション55Aの画面を他方のアプリケーションの画面の上に表示する場合、表示処理部52は、拡大後に表示部57Aに表示すべきアプリケーション画像データの部分に操作スイッチ画像データを合成してフレームバッファ53Aに格納する処理に加え、更に、他方の表示部57Bへの拡大の処理を行う。
【0131】
具体的には、表示処理部52は、表示サイズの拡大に応じて、表示部57Bの表示部57Aに近い所定幅の領域を、アプリケーション55Aのアプリケーション画像データを表示する領域に変更する。継続的に表示サイズを拡大する場合、表示処理部52は、表示サイズの拡大に応じて、表示部57Bのアプリケーション55Aのアプリケーション画像データを表示する領域の幅を広げていく。それに伴って、表示部57Bのアプリケーション55Bのアプリケーション画像データを表示する領域は削減される。
【0132】
そして、表示処理部52は、表示部57Bのアプリケーション55Aのアプリケーション画像データを表示する領域の幅に合わせて、アプリケーション55Aのアプリケーション画像データから表示部55Bに表示する部分の画像データを取得する。更に、表示処理部52は、アプリケーション55Bのアプリケーション画像データから表示部55Bに表示する部分の画像データを取得する。続いて、表示処理部52は、取得したそれらの画像を連結し、連結した画像に操作スイッチ22の画像を合成し、合成後の表示画像データをフレームバッファ53Bに格納する。
【0133】
なお、ここでは、アプリケーション55Aの画面を表示部57Bにまで拡大する場合に、表示部57Bの表示画像データの全体を更新する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではない。他の例として、それまで表示部57Bに表示されていた表示画像データのうち、アプリケーション55Bの画面を引き続き表示する領域については、表示画像データを上書きしないことにしてもよい。
【0134】
その場合、表示処理部52は、表示部57Bのアプリケーション55Aのアプリケーション画像データを表示する領域の幅に合わせて、アプリケーション55Aのアプリケーション画像データから表示部55Bに表示する部分の画像データを取得する。続いて、表示処理部52は、取得した画像データを、アプリケーション55Aのアプリケーション画像データを表示するとしたフレームバッファ53Bの領域の部分に格納する。
【0135】
以上、本発明の実施形態について述べてきたが、本発明は、これらの実施形態だけに限定されるものではなく、本発明の技術思想の範囲内において、これらの実施形態を組み合わせて使用したり、一部の構成を変更したりしてもよい。
【0136】
また、上記の実施形態の一部又は全部は以下の付記のように記載することもできる。ただし、本発明が以下の付記に限定されるものではない。
【0137】
(付記1)
画面を表示し、タッチがされるとタッチ位置を示す位置情報を出力するタッチパネル式ディスプレイと、
前記画面の表示サイズを現在サイズから段階的に変更するための段階変更タッチ部位と、前記現在サイズに関わりなく所定の表示サイズに直接的に変更するための直接変更タッチ部位とを含む操作スイッチを前記タッチパネル式ディスプレイに表示させ、前記段階変更タッチ部位あるいは前記直接変更タッチ部位をタッチ位置とする位置情報が入力されると、該タッチ位置に応じて、前記画面の表示サイズを変更する処理部と、を有する情報処理装置。
【0138】
(付記2)
前記段階変更タッチ部位は、前記画面の表示サイズを段階的に拡大するための段階拡大タッチ部位と、前記画面の表示サイズを段階的に縮小するための段階縮小タッチ部位とを含む、付記1に記載の情報処理装置。
【0139】
(付記3)
前記段階変更タッチ部位が前記直接変更タッチ部位を囲んでおり、
前記処理部は、前記段階変更タッチ部位に対して外方向あるいは内方向へのスライド操作が行われると、前記画面の表示サイズを段階的に変更する、
付記1に記載の情報処理装置。
【0140】
(付記4)
前記処理部は、前記段階変更タッチ部位に対して外方向へのスライド操作が行われると前記画面の表示サイズを拡大し、該段階変更タッチ部位に対して内方向へのスライド操作が行われると前記画面の表示サイズを縮小する、
付記3に記載の情報処理装置。
【0141】
(付記5)
前記段階変更タッチ部位には、前記画面の現在の表示サイズを線で表す現在サイズ表示が表示され、該画面の表示サイズの変化に伴って該現在サイズ表示の線の位置が変化する、付記3または4に記載の情報処理装置。
【0142】
(付記6)
前記段階変更タッチ部位は、前記画面の表示サイズを段階的に拡大するための段階拡大タッチ部位と、前記画面の表示サイズを段階的に縮小するための段階縮小タッチ部位とを含む、付記3に記載の情報処理装置。
【0143】
(付記7)
前記段階変更タッチ部位は、前記直接変更タッチ部位を囲む円周方向の位置毎に変更後の表示サイズが定められており、
前記処理部は、前記段階変更タッチ部位に対して前記スライド操作が行われると、前記画面の表示サイズを、前記スライド操作が行われた位置に対して定められている表示サイズに変更する、
付記3に記載の情報処理装置。
【0144】
(付記8)
前記処理部は、前記直接変更タッチ部位にタッチ操作が行われる度に、前記画面を、前記タッチパネル式ディスプレイのサイズに一致した第1のサイズと、前記画面の標準的なサイズである第2のサイズで交互に表示させる、付記1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0145】
(付記9)
前記処理部は、前記直接変更タッチ部位に対してスライド操作が行われると、該スライド操作に応じて該操作スイッチの表示位置を移動させる、付記1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0146】
(付記10)
前記処理部は、前記操作スイッチが表示されている位置を中心に前記画面の表示サイズを拡大する、付記9に記載の情報処理装置。
【0147】
(付記11)
前記処理部は、半透明な前記操作スイッチを前記画面に重ねて表示させ、前記操作スイッチが表示されている位置では、該操作スイッチへのタッチ操作を有効にし、前記画面へのタッチ操作を無効にする、付記1から10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0148】
(付記12)
前記処理部は、前記半透明な操作スイッチにタッチ操作が行われると、前記操作スイッチを不透明な表示にし、不透明な前記操作スイッチにタッチ操作が行われると、該タッチ操作に応じて前記画面の表示サイズを変更する、付記11に記載の情報処理装置。
【0149】
(付記13)
前記タッチパネル式ディスプレイが複数あり、
前記処理部は、前記画面の表示サイズの変更において、表示サイズを1つの前記タッチパネル式ディスプレイ内に限定するのか、複数の前記タッチパネル式ディスプレイに跨ることを許容するのかを画面毎に区別する、付記1から12のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【0150】
(付記14)
前記処理部は、第1のタッチパネル式ディスプレイに表示している第1の画面を第2のタッチパネル式ディスプレイにまで拡大するとき、前記第2のタッチパネル式ディスプレイに第2の画面が表示されていたら、条件に応じて、前記第1の画面を前記第2の画面の上を覆うように表示するか、前記第2の画面の下に隠すかを選択する、付記13に記載の情報処理装置。
【0151】
(付記15)
前記処理部は、前記直接変更タッチ部位にタッチ操作が行われる度に、前記画面を、1つの前記タッチパネル式ディスプレイのサイズに一致した第1のサイズと、前記画面の標準的なサイズである第2のサイズと、複数の前記タッチパネル式ディスプレイを連結したサイズに一致した第3のサイズとを切り替えて表示させる、付記13または14に記載の情報処理装置。
【0152】
(付記16)
画面を表示し、タッチがされるとタッチ位置を示す位置情報を出力するタッチパネル式ディスプレイを備えた情報処理装置における表示サイズ処理方法であって、
前記画面の表示サイズを現在サイズから段階的に変更するための段階変更タッチ部位と、前記現在サイズに関わりなく所定の表示サイズに直接的に変更するための直接変更タッチ部位とを含む操作スイッチを前記タッチパネル式ディスプレイに表示させ、
前記段階変更タッチ部位あるいは前記直接変更タッチ部位をタッチ位置とする位置情報が入力されると、該タッチ位置に応じて、前記画面の表示サイズを変更する、表示サイズ制御方法。
【0153】
(付記17)
前記段階変更タッチ部位は、前記画面の表示サイズを段階的に拡大するための段階拡大タッチ部位と、前記画面の表示サイズを段階的に縮小するための段階縮小タッチ部位とを含む、付記16に記載の表示サイズ制御方法。
【0154】
(付記18)
前記段階変更タッチ部位が前記直接変更タッチ部位を囲んでおり、
前記段階変更タッチ部位に対して外方向あるいは内方向へのスライド操作が行われると、前記画面の表示サイズを段階的に変更する、
付記16に記載の表示サイズ制御方法。
【0155】
(付記19)
前記タッチパネル式ディスプレイが複数あり、
前記画面の表示サイズの変更において、表示サイズを1つの前記タッチパネル式ディスプレイ内に限定するのか、複数の前記タッチパネル式ディスプレイに跨ることを許容するのかを画面毎に区別する、付記16から18のいずれか一項に記載の表示サイズ制御方法。
【0156】
(付記20)
第1のタッチパネル式ディスプレイに表示している第1の画面を第2のタッチパネル式ディスプレイに拡大するとき、前記第2のタッチパネル式ディスプレイに第2の画面が表示されていたら、条件に応じて、前記第1の画面を前記第2の画面の上を覆うように表示するか、前記第2の画面の下に隠すかを選択する、付記19に記載の表示サイズ制御方法。
【0157】
(付記21)
前記直接変更タッチ部位にタッチ操作が行われる度に、前記画面を、1つの前記タッチパネル式ディスプレイのサイズに一致した第1のサイズと、前記画面の標準的なサイズである第2のサイズと、複数の前記タッチパネル式ディスプレイを連結したサイズに一致した第3のサイズとを切り替えて表示させる、付記19または20に記載の表示サイズ制御方法。
【符号の説明】
【0158】
10 情報処理装置
11、11A、11B タッチパネル式ディスプレイ
12 処理部
21 ブラウザ画面
22 操作スイッチ
23 段階変更タッチ部位
231 段階拡大タッチ部位
232 段階縮小タッチ部位
24 直接変更タッチ部位
25 サイズ表示文字
26 現在サイズ表示
31A、31B 筐体
41A、41B 画面
51 タッチ操作判定部
52 表示処理部
53、53A、53B フレームバッファ
54 メモリ
55、55A、55B アプリケーション
56、56A、56B タッチ検知部
57、57A、57B 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面を表示し、タッチがされるとタッチ位置を示す位置情報を出力するタッチパネル式ディスプレイと、
前記画面の表示サイズを現在サイズから段階的に変更するための段階変更タッチ部位と、前記現在サイズに関わりなく所定の表示サイズに直接的に変更するための直接変更タッチ部位とを含む操作スイッチを前記タッチパネル式ディスプレイに表示させ、前記段階変更タッチ部位あるいは前記直接変更タッチ部位をタッチ位置とする位置情報が入力されると、該タッチ位置に応じて、前記画面の表示サイズを変更する処理部と、を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記段階変更タッチ部位は、前記画面の表示サイズを段階的に拡大するための段階拡大タッチ部位と、前記画面の表示サイズを段階的に縮小するための段階縮小タッチ部位とを含む、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記段階変更タッチ部位が前記直接変更タッチ部位を囲んでおり、
前記処理部は、前記段階変更タッチ部位に対して外方向あるいは内方向へのスライド操作が行われると、前記画面の表示サイズを段階的に変更する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記処理部は、前記段階変更タッチ部位に対して外方向へのスライド操作が行われると前記画面の表示サイズを拡大し、該段階変更タッチ部位に対して内方向へのスライド操作が行われると前記画面の表示サイズを縮小する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記段階変更タッチ部位には、前記画面の現在の表示サイズを線で表す現在サイズ表示が表示され、該画面の表示サイズの変化に伴って該現在サイズ表示の線の位置が変化する、請求項3または4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記段階変更タッチ部位は、前記画面の表示サイズを段階的に拡大するための段階拡大タッチ部位と、前記画面の表示サイズを段階的に縮小するための段階縮小タッチ部位とを含む、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記段階変更タッチ部位は、前記直接変更タッチ部位を囲む円周方向の位置毎に変更後の表示サイズが定められており、
前記処理部は、前記段階変更タッチ部位に対して前記スライド操作が行われると、前記画面の表示サイズを、前記スライド操作が行われた位置に対して定められている表示サイズに変更する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記処理部は、前記直接変更タッチ部位にタッチ操作が行われる度に、前記画面を、前記タッチパネル式ディスプレイのサイズに一致した第1のサイズと、前記画面の標準的なサイズである第2のサイズで交互に表示させる、請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記タッチパネル式ディスプレイが複数あり、
前記処理部は、前記画面の表示サイズの変更において、表示サイズを1つの前記タッチパネル式ディスプレイ内に限定するのか、複数の前記タッチパネル式ディスプレイに跨ることを許容するのかを画面毎に区別する、請求項1から8のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
画面を表示し、タッチがされるとタッチ位置を示す位置情報を出力するタッチパネル式ディスプレイを備えた情報処理装置における表示サイズ処理方法であって、
前記画面の表示サイズを現在サイズから段階的に変更するための段階変更タッチ部位と、前記現在サイズに関わりなく所定の表示サイズに直接的に変更するための直接変更タッチ部位とを含む操作スイッチを前記タッチパネル式ディスプレイに表示させ、
前記段階変更タッチ部位あるいは前記直接変更タッチ部位をタッチ位置とする位置情報が入力されると、該タッチ位置に応じて、前記画面の表示サイズを変更する、表示サイズ制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図18】
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【公開番号】特開2012−133745(P2012−133745A)
【公開日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−110408(P2011−110408)
【出願日】平成23年5月17日(2011.5.17)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】