情報処理装置及びプログラム
【課題】通信回線を介して遠隔管理され得る画像形成装置について、通信接続されていないことに起因して発生する不都合を軽減する技術を提供する。
【解決手段】画像形成装置1の制御部12は、画像形成装置1の保守管理のために用いられる診断情報を生成し、生成した診断情報を診断情報記憶領域131に格納する。このとき、制御部12は、管理サーバとの間で通信接続が確立されているか否かを判定し、通信接続が確立されていない場合に、通信接続が確立されている場合よりも格納される診断情報のデータ量を少なくする。
【解決手段】画像形成装置1の制御部12は、画像形成装置1の保守管理のために用いられる診断情報を生成し、生成した診断情報を診断情報記憶領域131に格納する。このとき、制御部12は、管理サーバとの間で通信接続が確立されているか否かを判定し、通信接続が確立されていない場合に、通信接続が確立されている場合よりも格納される診断情報のデータ量を少なくする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置とサービスセンタとを通信回線を介して接続し、遠隔地から画像形成装置の保守を行うシステムが開発されている。特許文献1には、消耗品を使用する機器から、消耗品の残量が所定量に達したことを示す残量警告情報を獲得し、消耗品が消尽する期日を予測する消耗品管理システムが提案されている。また、特許文献2には、トナーの残量又は使用量を予測する技術が提案されている。特許文献3には、検出された消耗品の消耗量と検知時期に応じて、消耗品ライフを予測し、予測ライフより予め定められた期間前に交換要請を行う技術が提案されている。特許文献4には、複数の構成部材を含む駆動機構を有する装置に生じる故障診断装置が提案されている。特許文献5には、装置内の異常により、その発生回数を判別し、発生回数に応じて異常報知を行うかサービスマンを呼ぶかを切り替える技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−228761号公報
【特許文献2】特開2005−173088号公報
【特許文献3】特開2009−069530号公報
【特許文献4】特開2005−033559号公報
【特許文献5】特開2004−093896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、通信回線を介して遠隔管理され得る画像形成装置について、通信接続されていないことに起因して発生する不都合を軽減する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る情報処理装置は、画像を形成する画像形成装置の動作状況を識別する識別子が付与された診断情報を取得する取得手段と、通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、前記取得手段によって取得された診断情報を予め定められた記憶手段に記憶する記憶制御手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合に、通信接続がなされている場合よりも当該記憶手段に記憶する診断情報のデータ量を少なくする記憶制御手段と、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記記憶手段に記憶された診断情報を予め定められたタイミングにおいて前記管理サーバへ送信する送信手段とを具備することを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2に係る情報処理装置は、請求項1に記載の構成において、前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、通信接続がなされている場合よりも前記記憶手段に記憶する診断情報の格納頻度を少なくすることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に係る情報処理装置は、請求項2に記載の構成において、前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、前記取得手段によって取得された診断情報を前記識別子によって示される種別毎にカウントし、取得回数が予め定められた閾値未満である種別の診断情報については前記記憶手段への記憶処理を行わないことを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4に係る情報処理装置は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の構成において、前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、前記取得手段によって取得された診断情報を前記識別子によって示される種別毎にカウントし、予め定められた閾値以上の数が取得された種別の診断情報については、前記記憶手段に記憶されている診断情報を新たに取得された診断情報で上書きすることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5に係る情報処理装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の構成において、前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、予め定められた識別子が付与された診断情報のみを前記記憶手段に記憶することを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項6に係る情報処理装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の構成において、前記診断情報は、1又は複数のパラメータを含む情報であり、前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、前記記憶手段に格納する診断情報のパラメータの数を通信接続がなされている場合よりも少なくすることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項7に係る情報処理装置は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の構成において、前記記憶制御手段は、通信接続が確立されている状態から通信接続が切断された状態に移行した場合において、当該切断が発生してから予め定められた期間内においては通信接続がなされている場合の記憶処理を行うことを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項8に係る情報処理装置は、通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には当該通信接続がなされている場合よりも早いタイミングで前記状態が検出されるように、前記通信接続の有無に応じて検出条件を異ならせる検出手段と、前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、前記報知手段による報知がなされてから予め定められた期間が経過しても前記検出手段によって検出された状態が解消されていない場合に、前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項9に係る情報処理装置は、通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段と、前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、前記検出手段によって検出された状態が解消されない場合に前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合には、前記報知手段による報知がなされてから予め定められた第1の期間が経過した後に前記動作を停止させる一方、当該通信接続がなされていない場合には、前記報知手段による報知がなされてから当該第1の期間よりも長い第2の期間が経過した後に、当該動作を停止させる動作停止手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項10に係るプログラムは、コンピュータを、画像形成装置の動作状況を識別する識別子が付与された診断情報を取得する取得手段と、通信回線を介して他の装置と通信接続を行う通信接続手段と、前記取得手段によって取得された診断情報を予め定められた記憶手段に記憶する記憶制御手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合に、通信接続がなされている場合よりも当該記憶手段に記憶する診断情報のデータ量を少なくする記憶制御手段と、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記記憶手段に記憶された診断情報を、予め定められたタイミングにおいて前記通信接続手段によって接続された管理サーバへ送信する送信手段として機能させることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項11に係るプログラムは、コンピュータを、通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には当該通信接続がなされている場合よりも早いタイミングで前記状態が検出されるように、前記通信接続の有無に応じて検出条件を異ならせる検出手段と、前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、
前記報知手段による報知がなされてから予め定められた期間が経過しても前記検出手段によって検出された状態が解消されていない場合に、前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段として機能させることを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項12に係るプログラムは、コンピュータを、通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段と、前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、前記検出手段によって検出された状態が解消されない場合に前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合には、前記報知手段による報知がなされてから予め定められた第1の期間が経過した後に前記動作を停止させる一方、当該通信接続がなされていない場合には、前記報知手段による報知がなされてから当該第1の期間よりも長い第2の期間が経過した後に、当該動作を停止させる動作停止手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1及び9に係る発明によれば、通信回線を介して遠隔管理され得る画像形成装置において、通信接続がなされていない場合であっても、画像形成装置の動作状況を示す識別子が付与された診断情報の消失を防止することができる。
請求項2に係る発明によれば、通信接続がなされていない場合に診断情報の格納頻度を少なくしない場合に比べて、記憶される診断情報のデータ量を少なくすることができる。
請求項3に係る発明によれば、通信接続がなされていない場合に、取得回数が予め定められた閾値未満である種別の診断情報については記憶処理を行わないように制御しない場合に比べて、記憶される診断情報のデータ量を少なくすることができる。
請求項4に係る発明によれば、通信接続がなされていない場合に、診断情報の種別毎に、記憶手段に予め定められた閾値以上の数の診断情報が記憶されるのを防ぐことができる。
請求項5に係る発明によれば、通信接続がなされていない場合に、特定の種別の診断情報のみを記憶手段に格納することができる。
請求項6に係る発明によれば、通信接続されていない場合に、診断情報のパラメータの数を少なくしない場合と比べて記憶手段に記憶する診断情報の個々のデータ量を小さくすることができる。
請求項7に係る発明によれば、一時的に通信接続が切断された場合であっても通信接続ありの場合と同様の処理を行うことができる。
請求項8及び11に係る発明によれば、通信回線を介して遠隔管理され得る画像形成装置について、通信接続がなされていない場合に、装置の動作が停止し得る状態である旨を利用者に報知する期間を長くすることができる。
請求項9及び12に係る発明によれば、通信回線を介して遠隔管理され得る画像形成装置について、通信接続がなされていない場合に、装置の動作が停止し得る状態である旨を利用者に報知する期間を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1の実施形態に係る保守管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】画像形成装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】第2の実施形態に係る保守管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図9】画像形成装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図10】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1実施形態>
<構成>
図1は、この発明の一実施形態である保守管理システム100の構成の一例を示すブロック図である。図示のように、保守管理システム100は、画像形成装置1と管理サーバ2とが、WAN(Wide Area Network)や公衆回線網等の通信回線3によって通信可能に接続されている。画像形成装置1は、本発明に係る画像形成装置の一例であり、パーソナルコンピュータ等の他のコンピュータ装置から送られたデータに従って、用紙等の記録媒体に画像を形成する画像形成機能、画像を複写する複写機能、記録媒体に形成されている画像を読み取るスキャン機能などを備えている。画像形成装置1が備える機能はこれらの機能に限定されるものではなく、例えばファクシミリ機能を備えていてもよい。また、画像形成装置1は、上述した機能を全て備えているものに限定されず、例えば、画像形成機能及び複写機能を備えており、他の機能を備えていない構成であってもよい。また、画像形成装置1によって画像が形成される記録媒体は紙に限定されるものではなく、例えばOHP(OverHead Projector)用のシートなどの透明な合成樹脂のシートであってもよく、また、その他の材質のものであってもよい。管理サーバ2は、画像形成装置1の保守のために用いられる情報(以下「診断情報」という)を蓄積する装置である。管理サーバ2は、本発明に係る管理サーバの一例である。管理サーバ2は、画像形成装置1から送信されてくる診断情報を受信し、予め定められた記憶装置に蓄積するとともに受信された診断情報の解析を行う。
【0020】
次いで、図1を参照しつつ、画像形成装置1のハードウェア構成の一例について説明する。図示のように、画像形成装置1の各部はバス11に接続され、バス11を介して各部間でデータのやり取りを行う。図において、制御部12は、CPU(Central Processing Unit)12aや、ROM(Read Only Memory)12b、RAM(Random Access Memory)12cを備え、ROM12b又は記憶部13に格納されたコンピュータプログラムにしたがって画像形成装置1の制御を行う。制御部12は、本発明に係る情報処理装置の一例である。記憶部13は、ハードディスク等の記憶手段であり、画像形成装置1の制御に関するプログラムなどの各種プログラムが格納されている。操作表示部14は、タッチパネルとして機能する液晶ディスプレイを備えており、画像形成装置1の利用者はこの液晶ディスプレイに触れることで各種の操作を行う。通信部18は、通信ケーブルで通信回線3に接続され、通信回線3に接続された管理サーバ2とデータ通信を行う。
【0021】
画像読取部15は、光学系部材(図示略)を備えており、原稿の画像を光学的に読み取り、読み取った画像を表す画像データを生成する。画像処理部16は、入力される画像データが表す画像に色補正や階調補正等の各種の画像処理を施し、画像処理が施された画像データからイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色の画像の画像データを生成し、生成した画像データにスクリーン処理を施して画像形成部17へ出力する。画像処理部16は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の集積回路によって構成される。
【0022】
画像形成部17は、用紙等の記録媒体に画像を形成するものであり、この実施形態では、画像形成部17は、電子写真方式によって記録媒体に画像を形成する。画像形成部17は、画像処理部16によって生成されたY、M、C、Kの各色の画像データに基づいて、Y、M、C、Kの各色のトナー像を生成し、このトナー像を記録媒体に転写して定着させることによって記録媒体に画像を形成する。
【0023】
記憶部13は、画像形成装置1の保守のために用いられる診断情報を記憶する診断情報記憶領域131を有している。診断情報は、情報の種別を示す識別子が付与されているとともに、1又は複数のパラメータを含む情報である。この実施形態では、診断情報は、不具合発生情報と、警告情報と、消耗品情報と、使用状況情報とに大別される。不具合発生情報は、画像形成装置1において不具合(異常)が発生した場合にその内容を示す情報である。警告情報は、画像形成装置1において利用者に警告すべき事象が発生した場合にその内容を示す情報である。消耗品情報は、トナーの残量や感光体ドラムの回転数等の、消耗品に関する情報である。使用状況情報は、装置の使用状況を把握するための情報であり、具体的には、出力枚数、給紙トレイ毎の出力枚数、用紙サイズ、像密度、各種センサのモニタ値、画像形成条件制御値等の情報である。不具合発生情報と警告情報とは、不具合や警告すべき事象が発生する毎に生成される情報である。一方、消耗品情報や使用状況情報は、予め定められたタイミング(例えば、予め定められた時間毎、予め定められた単位処理毎)で生成され、診断情報記憶領域131に格納される。
【0024】
次に、画像形成装置1の機能的構成について図面を参照しつつ説明する。図2は、画像形成装置1の機能的構成の一例を示すブロック図である。図において、診断情報生成部120、取得部121、通信接続部122、記憶制御部123及び送信部124はそれぞれ、制御部12がROM12b又は記憶部13に記憶されたコンピュータプログラムを読み出して実行することによって実現される。なお、図中の矢印はデータの流れを概略的に示すものである。図において、診断情報生成部120は、画像形成装置の動作状況を識別する識別子が付与された診断情報を生成する。具体的には、診断情報生成部120は、トナーの残量を示す診断情報を予め定められた単位期間毎に生成したり、また、紙詰まりが発生した場合に発生箇所や発生時間を示す診断情報を生成したり、といったように、画像形成装置1の保守管理のために用いられる診断情報を生成する。取得部121は、生成部120によって生成された診断情報を取得するものであり、本発明に係る取得手段の一例である。通信接続部122は、通信回線3を介して管理サーバ2との間で通信接続を行うものであり、本発明に係る通信接続手段の一例である。
【0025】
記憶制御部123は、取得部121によって取得された診断情報を診断情報記憶領域131に蓄積する。記憶制御部123は、本発明に係る記憶制御手段の一例である。記憶制御部123は、通信接続部122によって通信接続がなされているか否かを判定し、判定結果が否定的である場合に、判定結果が肯定的である場合よりも、診断情報記憶領域131に記憶する診断情報のデータ量を少なくする。この判定処理は、例えば、記憶制御部123が、画像形成装置1の内部に保持されたフラグを参照して判定するようにしてもよく、また、例えば、pingコマンド等の通信接続の有無を判定するためのコマンドを送信することによって動的に判定するようにしてもよく、要は、画像形成装置1の通信接続の有無を判定するものであればどのようなものであってもよい。
【0026】
送信部124は、通信接続部122によって通信接続がなされている場合に、診断情報記憶領域131に記憶された診断情報を、予め定められたタイミングにおいて、通信回線3を介して接続された管理サーバへ送信する。送信部124は、本発明に係る送信手段の一例である。
【0027】
<動作例1>
次に、画像形成装置1の制御部12が行う動作例について図3に示すフローチャートを参照しつつ説明する。この動作例では、制御部12は、診断情報を診断情報記憶領域131に記憶する際に、通信接続がなされていない場合には、取得された診断情報を識別子によって示される種別毎にカウントし、取得回数が予め定められた閾値未満である種別の診断情報については診断情報記憶領域131への記憶処理を行わないように制御する。
【0028】
図において、制御部12は、不具合(異常)が発生したか否かを判定し(ステップS1)、不具合が発生したと判定された場合には(ステップS1;YES)、発生した不具合に関する診断情報(不具合発生情報)を生成し、生成した診断情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS2)。ステップS1において不具合が発生していないと判断された場合は(ステップS1;NO)、制御部12はステップS2の処理を行わずにステップS3の処理へ進む。
【0029】
次いで、制御部12は、画像形成装置1において警告を行うべき事象(以下「警告事象」という)が発生したか否かを判定し(ステップS3)、警告事象が発生していないと判定された場合には(ステップS3;NO)、そのまま処理を終了する。一方、発生したと判定された場合には(ステップS3;YES)、制御部12は、まず、警告事象の内容に対応したカウンタをインクリメントし(ステップS4)、次いで、通信接続の有無を判定する(ステップS5)。通信接続がされている場合には(ステップS5;YES)、制御部12は、閾値を「1」に設定する(ステップS6)一方、通信接続がされていない場合には(ステップS5;NO)、制御部12は閾値を「3」に設定する(ステップS7)。次いで、制御部12は、カウンタが閾値以上であるか否かを判定する(ステップS8)。カウンタが閾値以上である場合に(ステップS8;YES)、制御部12は、発生した警告事象に関する診断情報(警告情報)を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS9)。
【0030】
すなわち、この実施形態では、通信接続がなされている場合には、警告すべき事象が発生する毎にその内容を示す診断情報を格納する一方、通信接続がなされていない場合には、警告すべき事象が3回以上発生した場合にのみ診断情報を格納する。このようにすることで、診断情報記憶領域131に格納される診断情報のデータ量が、通信接続されている場合に比べて少なくなる。
【0031】
図3に示す例では、制御部42は、警告すべき事象が3回以上発生した場合に警告情報を格納するようにしたが、これに限らず、例えば、3回に1回の割合で格納処理を行うようにしてもよい。また、警告情報に限らず、不具合発生情報について同様の処理を行うようにしてもよい。すなわち、制御部12が、通信接続がされていない場合に、不具合が予め定められた回数以上発生した場合に不具合発生情報を格納するようにしてもよい。要は、制御部12が、通信接続がなされていない場合に、通信接続がなされている場合よりも診断情報記憶領域131に格納される診断情報の格納頻度が少なくなるように制御すればよい。
【0032】
<動作例2>
次に、使用状況情報に対する記憶制御処理の動作例について、図4に示すフローチャートを参照しつつ説明する。図において、まず、制御部12は、日付変更後の最初のセットアップ後であるか否かを判定する(ステップS11)。この判定は、例えば装置の内部に保持したフラグを参照する等によって行う。判定結果が否定的である場合には(ステップS11:NO)、制御部12は、使用状況情報の格納処理を行うことなく、そのまま処理を終了する。一方、判定結果が肯定的である場合には(ステップS11;YES)、制御部12は、通信接続がされているか否かを判定する(ステップS12)。通信接続されている場合には(ステップS12;YES)、制御部12は、生成された使用状況情報を診断情報記憶領域131に蓄積(格納)する(ステップS13)。
【0033】
一方、通信接続がなされていないと判断された場合には、制御部12は、格納判定カウンタをインクリメントし(ステップS14)、格納判定カウンタの値が予め定められた閾値(図4に示す例では、「5」)に達したか否かを判定する(ステップS15)。格納判定カウンタが予め定められた閾値に達したと判定された場合には(ステップS15;YES)、制御部12は、格納判定カウンタの値を「0」にし(ステップS16)、使用状況情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS13)。一方、格納判定カウンタが予め定められた閾値に達していない場合には(ステップS15;NO)、制御部12は、ステップS13の処理を行わずに、そのまま処理を終了する。すなわち、この動作例では、制御部12は、通信接続がされている場合には使用状況情報を全て診断情報記憶領域131に格納する一方、通信接続がされていない場合には、5回に1回だけ格納を行う。
【0034】
<動作例3>
次いで、この実施形態の他の動作例について、図5に示すフローチャートを参照しつつ説明する。この動作例では、制御部12は、診断情報を診断情報記憶領域131に記憶する際に、通信接続がなされていない場合には、取得された識別情報を、識別子によって示される種別毎にカウントし、予め定められた閾値以上の数が取得された種別の診断情報については、診断情報記憶領域131に記憶されている診断情報を新たに取得された診断情報で上書きする。
【0035】
まず、制御部12は、不具合が発生したか否かを判定し(ステップS21)、不具合が発生していないと判定された場合には(ステップS21;NO)、ステップS22からステップS27の処理を行うことなくそのまま処理を終了する。一方、ステップS21において、不具合が発生したと判定された場合には(ステップS21;YES)、制御部12は、通信接続されているか否かを判定する(ステップS22)。通信接続がされている場合は(ステップS22;YES)、制御部12は、診断情報記憶領域131に空き領域がある場合には、発生した不具合に関する診断情報をその空き領域に格納する一方、空き領域がない場合には、診断情報記憶領域131に記憶された古い診断情報に今回生成された診断情報を上書きする(ステップS23)。
【0036】
一方、ステップS22において通信接続なしと判定された場合には(ステップS22;NO)、制御部12は、カウンタの値をインクリメントし(ステップS24)、カウンタの値が4以下か否かを判定する(ステップS25)。カウンタが4以下である場合には(ステップS25;YES)、制御部12は、診断情報記憶領域131に空き領域がある場合には、発生した不具合に関する診断情報をその空き領域に格納する一方、空き領域がない場合には、診断情報記憶領域131に記憶された古い診断情報に今回生成された診断情報を上書きする(ステップS23)。一方、ステップS25において判定カウンタの値が4より大きい場合には(ステップS25;NO)、制御部12は、今回格納すべき診断情報と同一の種別の診断情報に新しい診断情報を上書きする(ステップS26)。
【0037】
すなわち、図5に示す動作例では、通信接続がない場合には情報格納数の制限を設け、設定された情報格納数を超える場合は、同じ種別の診断情報のうちの古い情報を新しい情報で上書きするようにする。具体的には、例えば、通信接続されている場合には、生成される診断情報をすべて格納するが、通信接続されていない場合には、不具合発生情報は4個、警告情報は2個まで格納することとし、格納領域に空きがない場合には、古い情報を上書きしていくようにする。
【0038】
<動作例4>
次いで、この実施形態の他の動作例について、図6に示すフローチャートを参照しつつ説明する。この動作例では、制御部12は、通信接続がなされていない場合には、予め定められた識別子が付与された診断情報のみを診断情報記憶領域131に記憶する。図6に示す例では、まず、制御部12は、画像形成装置1に不具合が発生したか否かを判定する(ステップS31)。発生したと判定された場合には(ステップS31;YES)、発生した不具合に関する不具合発生情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS32)。次いで、制御部12は、画像形成装置1において警告すべき事象が発生したか否かを判定し(ステップS32)、発生したと判定された場合には(ステップS33;YES)、発生した事象に関する警告情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS34)。
【0039】
次いで、制御部12は、消耗品情報(予め定められた識別子が付与された診断情報)の格納タイミングであるかを判定する(ステップS35)。この実施形態では、消耗品情報の格納タイミングが予め設定されている。判定結果が肯定的である場合には(ステップS35;YES)、制御部12は、通信接続の有無を判定し(ステップS36)、通信接続されている場合にのみ(ステップS36;YES)、消耗品情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS37)。次いで、制御部12は、使用状況情報(予め定められた識別子が付与された診断情報)の格納タイミングであるかを判定する(ステップS38)。この実施形態では、使用状況情報の格納タイミングが予め設定されている。ステップS38の判定結果が肯定的である場合には(ステップS38;YES)、制御部12は、通信接続の有無を判定し(ステップS39)、通信接続されている場合にのみ(ステップS39;YES)、使用状況情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS40)。
【0040】
すなわち、図6に示す動作例では、制御部12は、通信接続なしの場合には、優先度の高い診断情報(不具合発生情報と警告情報)のみ格納を行い、消耗品情報や使用状況情報については格納を行わない。なお、不具合発生情報と警告情報とを格納するに限らず、制御部12が、通信接続がない場合に不具合発生情報のみを格納するようにしてもよい。また、例えば、制御部12が、消耗品情報でも定期的に通知される情報は格納しない一方、ライフエンド値等の、定期的に通知されない消耗品情報は格納するように制御してもよい。
【0041】
<動作例5>
次いで、この実施形態の他の動作例について、図7に示すフローチャートを参照しつつ説明する。この動作例では、制御部12は、診断情報を診断情報記憶領域131に記憶する際に、通信接続がなされていない場合には、診断情報のパラメータの数を通信接続がなされている場合よりも小さくする。図7に示す例では、制御部12は、トナー濃度(トナーとキャリアの混合比)センサについての異常が発生した場合の動作について説明する。まず、制御部12は、トナー濃度についての異常が発生したか否かを判定し(ステップS41)、異常が発生していないと判定された場合には(ステップS41;NO)、ステップS42乃至ステップS44の処理、すなわち、診断情報の格納処理を行うことなくそのまま処理を終了する。
【0042】
一方、ステップS41において、異常が発生したと判定された場合には(ステップS41;YES)、制御部12は、通信接続されているか否かを判定し(ステップS42)、通信接続されている場合には、「トナー濃度センサの平均値」、「トナー濃度センサの検出値の振幅」、「トナー濃度目標値」、「温度」、「湿度」、「トナー残量」、「平均像密度」、「プロセス速度」、「感光体劣化量」、「現像剤劣化量」、「過去10回の平均値」、「過去10回のパッチ検出値」のパラメータを含む診断情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS43)。一方、通信接続がされていない場合には、制御部12は、「トナー濃度センサの平均値」、「トナー濃度センサの検出値の振幅」、「トナー濃度目標値」、「温度」、「湿度」、「トナー残量」、「過去3回の平均値」のパラメータを含む診断情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS44)。このように画像形成装置1の制御部12は、通信接続がされていない場合は診断情報のパラメータの数を少なくする。
【0043】
以上説明したように、画像形成装置1の制御部12は、画像形成装置1の通信接続がなされていない場合には、通信接続がなされている場合よりも診断情報記憶領域131に蓄積される診断情報のデータ量を少なくする。このとき、制御部12は、データ量を少なくする処理として、上述した図3乃至図7に示した処理のうちのいずれかを行うようにしてもよく、また、複数の処理を組み合わせて行ってもよい。
【0044】
<第2実施形態>
次いで、本発明の第2の実施形態について説明する。図8は、第2の実施形態に係る保守管理システム200の構成の一例を示すブロック図である。図において、本実施形態に係る画像形成装置4が上述した第1の実施形態の画像形成装置1と異なる点は、制御部42が行う処理が異なる点であり、装置の構成は上述した第1の実施形態のそれと同様である。そのため、以下の説明においては、上述した第1の実施形態と同様の構成要素や同様の処理については、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
【0045】
図9は、画像形成装置4の機能的構成の一例を示すブロック図である。図において、通信接続部421、検出部422、報知部423、送信部424及び動作停止部425は、画像形成装置4の制御部42が、ROM12b又は記憶部13に記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行することによって実現される。なお、図中の矢印はデータの流れを概略的に示すものである。図9において、通信接続部421は、通信回線3を介して他の装置と通信接続を行うものであり、本発明に係る通信接続手段の一例である。
【0046】
検出部422は、画像形成部17の動作が停止し得る状態(以下「警告状態」という)を、予め定められた条件に従って検出するものであり、本発明の検出手段の一例である。検出部422は、通信接続がなされていない場合には通信接続がなされている場合よりも早いタイミングで警告状態が検出されるように、通信接続の有無に応じて検出条件を異ならせる。画像形成部17の動作が停止し得る状態とは、例えば、トナーの残量が予め定められた閾値以下となった状態や、感光体ドラムの回転数が予め定められた閾値以上となった場合等、予め定められた量以上の画像形成処理が実行された場合に画像形成処理が実行できなくなる状態を示す。また、予め定められた条件とは、例えば、トナーの残量を判定するための閾値や、感光体ドラムの回転数の閾値等の条件であり、装置の動作が停止し得る状態になったか否かを判定するために用いられる。
【0047】
報知部423は、検出部422によって不具合が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知するものであり、本発明に係る報知手段の一例である。送信部424は、通信接続がなされている場合に、検出部422によって検出された不具合の内容を示す情報を、通信回線を介して接続された管理サーバへ送信するものであり、本発明に係る送信手段の一例である。具体的には、例えば、送信部424は、トナーの残量を示す情報を予め定められた期間が経過する毎に送信する、といった処理を行う。
【0048】
動作停止部425は、報知部423による報知がなされてから予め定められた期間が経過した後に、検出部422によって検出された不具合が解消されていない場合に、検出された不具合に関連する画像形成装置4の一部又は全部の動作を停止させるものであり、本発明に係る動作停止手段の一例である。具体的には、例えば、動作停止部425は、トナーの残量がゼロになった場合や、感光体ドラムや帯電装置の交換が必要となった場合等に、画像形成装置4の画像形成処理に係る動作を停止させる。
【0049】
図10は、本実施形態に係る画像形成装置4の制御部42が行う処理の流れを示すフローチャートである。図10に示す例では、トナーの残量を判定し、トナーの残量が少なくなった場合に報知処理を行う場合の処理を示す。図10に示す処理は、単位処理毎等の予め定められた期間毎に行われる。図10において、まず、制御部42はトナー残量の算出処理を行う(ステップS51)。この算出処理は、例えば、制御部42がトナー補給時間の積算値による予測やピクセルカウントの積算による予測、センサによる実測等の処理によって算出される。
【0050】
次いで、制御部42は、画像形成装置4が通信接続されているか否かを判定する(ステップS52)。通信接続がなされていると判定された場合には(ステップS52;YES)、閾値を5(%)に設定する(ステップS53)一方、接続されていないと判定された場合には(ステップS52;NO)、制御部42は、閾値を10(%)とする(ステップS54)。次いで、制御部42は、ステップS51で算出したトナー残量が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS55)。トナー残量が閾値以下であると判定された場合には(ステップS55;YES)、制御部42は、トナーの交換時期である旨を示すメッセージを操作表示部14に表示する等の処理を行うことによって、トナーの交換時期である旨を利用者に報知する(ステップS56)。一方、トナー残量が閾値よりも大きい場合には(ステップS55;NO)、制御部42は、トナーの交換時期である旨の報知処理を行わない(ステップS57)。ステップS57において、制御部42は、トナーの交換時期である旨のメッセージが操作表示部14に表示されている場合には、その表示を画面から消去する処理を行う。
【0051】
次いで、制御部42は、トナーの残量がゼロであるか否かを判定する(ステップS58)。トナーの残量がゼロであると判定された場合には(ステップS58;YES)、制御部42は、トナーを交換する必要がある旨を示すメッセージを操作表示部14に表示する等によって、トナーを交換する必要がある旨を利用者に報知する(ステップS59)。一方、トナーの残量がゼロでない場合は(ステップS58;NO)、制御部42は、トナーを交換する必要がある旨の報知処理を行わない(ステップS60)。ステップS60において、制御部42は、トナーを交換する必要がある旨のメッセージが操作表示部14に表示されている場合には、その表示を画面から消去する処理を行う。
【0052】
図10に示す例では、通信接続がなされている場合には、トナー残量が5%以下の場合に交換を促すメッセージが報知される一方、通信接続がなされていない場合には、トナー残量が10%以下の場合に交換を促すメッセージが報知される。すなわち、通信接続がなされていない場合は、通信接続がなされている場合よりも早いタイミングで報知処理が行われる。これにより、通信接続がなされていない場合には通信接続がなされていない場合よりも、メッセージが報知される期間が長くなる。
【0053】
通信接続がなされている場合には、不具合の発生の有無や消耗品の消耗状況を管理サーバで把握することが可能であり、不具合や消耗品の消耗状況応じてサービスマンの派遣や遠隔操作による装置保守、消耗品の配送といった各種の対応が可能である。一方、通信接続がなされていない場合には、不具合や消耗品の交換時期の報知が発生しても、利用者が管理者に対して自ら連絡を行う必要がある。連絡が行われない場合はサービスマンによる保守や消耗品の発送等の処理が行われないため、不具合の消耗品交換時期の報知が発生してから短期間で装置が停止してしまうと、利用者が装置を使用することができなくなってしまう。それに対しこの実施形態では、通信接続がなされていない場合に、不具合や消耗品の交換時期の報知が発生してからの利用者の連絡遅れによるマージンを考慮し、通信接続がなされている場合に比べて報知処理が早いタイミングで行われる。
【0054】
図10に示す例では、トナーの残量を判定する処理について説明したが、制御部42が行う処理はトナー残量の判定処理に限らず、他の処理であってもよい。具体的には、例えば、感光体等の部材の交換時期が近づいている場合に、実際に部材の交換が必要となるタイミングまでの回転数、時間、距離(回転数と時間との積算値)の閾値を、通信接続されている場合に比べて小さくすることによって、交換を促すメッセージを報知するタイミングを早くするようにしてもよい。また、例えば、実際に交換が必要となるタイミングまでの出力枚数や出力可能像密度の閾値を、通信接続されている場合に比べて小さくすることによって、交換を促すメッセージを報知するタイミングを早くするようにしてもよい。
【0055】
<第3実施形態>
次いで、本発明の第3の実施形態について説明する。本発明に係る画像形成装置が上述した第2の画像形成装置4と異なる点は、検出部422が行う処理の内容が異なる点と、動作停止部425が行う処理の内容が異なる点であり、他の構成要素や処理については、上述した第2実施形態に係る画像形成装置4のそれと同様である。そのため、以下の説明においては、上述した第2実施形態に係る画像形成装置4と同様の構成要素や処理については、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
【0056】
本実施形態に係る画像形成装置4の検出部422は、画像形成部17の動作が停止し得る状態を、予め定められた条件に従って検出する。上述の第2の実施形態においては、検出部422は、通信接続の有無によって用いる条件を異ならせるようにしたが、本実施形態では、検出部422は、通信接続の有無に関わらず同一の条件を用いて検出を行う。
【0057】
本実施形態に係る動作停止部425は、検出部422によって検出された不具合が解消していない場合に検出された不具合に関連する画像形成装置4の一部又は全部の動作を停止させる。このとき、動作停止部425は、通信接続がなされている場合には、報知部423による報知がなされてから予め定められた第1の期間が経過した後に画像形成装置4の動作を停止させる一方、通信接続がなされていない場合には、報知部423による報知がなされてから第1の期間よりも長い第2の期間が経過した後に、画像形成装置4の動作を停止させる。
【0058】
図11は、本実施形態に係る画像形成装置4の制御部42が行う処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す例では、トナー濃度センサの検出結果に応じて利用者に対応を促すメッセージを報知する場合の例について説明する。制御部42は、不具合が発生したか否かを判定し(ステップS61)、不具合が発生したと判定された場合には(ステップS61;YES)、制御部42は、カウンタをインクリメントするとともに、トナー濃度値が異常である旨を示すメッセージ(例えば、「Failコード」)を操作表示部14に表示する等して、利用者にその旨を報知する(ステップS62)。次いで、制御部42は、通信接続がなされているか否かを判定する(ステップS63)。制御部42は、通信接続ありと判定された場合には(ステップS63;YES)、閾値を3に設定する(ステップS64)一方、通信接続なしと判定された場合には(ステップS63;NO)、閾値を10に設定する(ステップS65)。
【0059】
次いで、制御部42は、カウンタ値が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS66)。閾値以下であると判定された場合には(ステップS66;YES)、制御部42は、画像形成処理の出力が可能である旨を操作表示部14に表示する(ステップS67)。一方、ステップS66において閾値より大きいと判定された場合には(ステップS66;NO)、制御部42は、画像形成装置4の画像形成処理に係る動作を停止させるとともに、画像形成処理の出力ができない旨を操作表示部14に表示する(ステップS68)。一方、ステップS61において不具合が発生していないと判定された場合には(ステップS61;NO)、制御部42は、トナー濃度値が異常である旨を示すメッセージを非表示とし(すなわち報知処理を行わずに)(ステップS69)、画像形成処理による出力が可能である旨を操作表示部14に表示する(ステップS70)。
【0060】
不具合が発生した場合は、不具合が発生したタイミングで装置を停止させたり、不具合の発生後に予め定められた枚数を出力してから装置を停止させたりする。しかしながら、不具合の内容によっては不具合の発生後も多少であれば出力が可能なものもあり、不具合の発生後による装置停止後も、電源のOFF/ONや利用者の操作によって不具合が発生した状態を解除し、予め定められた枚数の出力を可能としたり、再度不具合が発生するまで出力を可能する、といった対処がなされている。通信接続有りの場合は、最初に不具合が発生したときに管理サーバに通知されることによって、不具合の発生が把握され、サービスマンの派遣や遠隔操作による装置保守等が行われる。一方、通信接続がなされていない場合には、不具合が発生しても電源のOFF/ONや利用者による不具合発生状態での出力が可能であれば、管理者への連絡を行うことなく装置を使用し続け、その結果、装置が停止して利用者が装置を使用できない状態となることが想定される。それに対しこの実施形態では、通信接続がなされていない場合は、不具合が発生した場合の利用者の連絡遅れのマージンを考慮し、装置が停止するタイミングを通信接続がなされている場合よりも遅くしている。
【0061】
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。以下にその例を示す。なお、以下の各態様を適宜に組み合わせてもよい。
(1)上述の第1乃至第3の実施形態において、通信接続ありの状態から、通信回線の不具合等の理由により、一時的に通信接続無しと判断される場合がある。上述の実施形態においては、制御部が、通信接続の有無によって各種処理を変更したが、通信接続有りの状態から通信接続無しの状態になった場合に、予め定められた期間又は予め定められた回数以内では、通信接続有りの場合の扱いをして、通信接続有りの場合の処理を行うようにしてもよい。すなわち、第1の実施形態においては、制御部12が、通信接続が確立されている状態から通信接続が切断された状態に移行した場合において、その切断が発生してから予め定められた期間内においては、通信接続がなされている場合と同様の記憶制御処理を行うようにしてもよい。また、第2の実施形態においては、制御部42が、通信接続が確立されている状態から通信接続が切断された状態に移行した場合において、その切断が発生してから予め定められた期間内においては、通信接続がなされている場合の検出処理を行うようにしてもよい。また、第3の実施形態においては、制御部42が、通信接続が確立されている状態から通信接続が切断された状態に移行した場合において、その切断が発生してから予め定められた期間内においては、通信接続がなされている場合の動作停止処理を行うようにしてもよい。
また、上述の第1乃至第3の実施形態において、通信接続の有無の診断結果が予め定められた期間以上通知されなかった場合に、通信接続無しのモードに遷移して診断情報の格納処理を行うようにしてもよい。
【0062】
(2)上述の第1の実施形態では、通信接続がなされていない場合に診断情報記憶領域131に格納する診断情報のデータ量を少なくする処理の具体例として、動作例1乃至動作例5を示したが、診断情報のデータ量を少なくする処理の態様は上述したものに限定されるものではなく、他の態様であってもよい。具体的には、例えば、制御部12が消耗品情報や使用状況情報を統計処理し、統計結果を示す情報で置き換えるようにしてもよい。要は、制御部12が、診断情報のデータ量を少なくするものであればどのようなものであってもよい。
【0063】
(3)上述の第1の実施形態において、画像形成装置1と、画像形成装置1の診断情報を管理する情報処理装置とが別体として構成されていてもよい。この場合は、画像形成装置1が診断情報を生成し、情報処理装置の制御部が、生成された診断情報を画像形成装置1から取得すればよい。同様に、上述の第2乃至第3の実施形態において、画像形成装置4と、画像形成装置4の動作を制御する情報処理装置とが別体として構成されていてもよい。
【0064】
(4)上述の実施形態では、制御部42が操作表示部14にメッセージを表示することによって利用者に報知するようにしたが、報知の態様はこれに限らず、例えば、音声メッセージや警告音を出力することによって報知してもよく、また、例えば、LED等の光源を点灯させることによって報知してもよく、また、表示と音声メッセージを組み合わせるといったように複数の報知態様を組み合わせて報知するものであってもよい。要は、画像形成装置4の制御部42が、利用者によって報知される態様であればどのような態様であってもよい。
【0065】
(5)上述したROM12b又は記憶部13に記憶されているプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))など)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。また、インターネット等の通信回線を介して画像形成装置1にダウンロードさせてもよい。
【符号の説明】
【0066】
1,4…画像形成装置、2…管理サーバ、3…通信回線、11…バス、12,42…制御部、13…記憶部、14…操作表示部、15…画像読取部、16…画像処理部、17…画像形成部、18…通信部、100…保守管理システム、121…取得部、122…通信接続部、123…記憶制御部、124…送信部、131…診断情報記憶領域、421…通信接続部、422…検出部、423…報知部、424…送信部、425…動作停止部
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置とサービスセンタとを通信回線を介して接続し、遠隔地から画像形成装置の保守を行うシステムが開発されている。特許文献1には、消耗品を使用する機器から、消耗品の残量が所定量に達したことを示す残量警告情報を獲得し、消耗品が消尽する期日を予測する消耗品管理システムが提案されている。また、特許文献2には、トナーの残量又は使用量を予測する技術が提案されている。特許文献3には、検出された消耗品の消耗量と検知時期に応じて、消耗品ライフを予測し、予測ライフより予め定められた期間前に交換要請を行う技術が提案されている。特許文献4には、複数の構成部材を含む駆動機構を有する装置に生じる故障診断装置が提案されている。特許文献5には、装置内の異常により、その発生回数を判別し、発生回数に応じて異常報知を行うかサービスマンを呼ぶかを切り替える技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−228761号公報
【特許文献2】特開2005−173088号公報
【特許文献3】特開2009−069530号公報
【特許文献4】特開2005−033559号公報
【特許文献5】特開2004−093896号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、通信回線を介して遠隔管理され得る画像形成装置について、通信接続されていないことに起因して発生する不都合を軽減する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る情報処理装置は、画像を形成する画像形成装置の動作状況を識別する識別子が付与された診断情報を取得する取得手段と、通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、前記取得手段によって取得された診断情報を予め定められた記憶手段に記憶する記憶制御手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合に、通信接続がなされている場合よりも当該記憶手段に記憶する診断情報のデータ量を少なくする記憶制御手段と、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記記憶手段に記憶された診断情報を予め定められたタイミングにおいて前記管理サーバへ送信する送信手段とを具備することを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2に係る情報処理装置は、請求項1に記載の構成において、前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、通信接続がなされている場合よりも前記記憶手段に記憶する診断情報の格納頻度を少なくすることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に係る情報処理装置は、請求項2に記載の構成において、前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、前記取得手段によって取得された診断情報を前記識別子によって示される種別毎にカウントし、取得回数が予め定められた閾値未満である種別の診断情報については前記記憶手段への記憶処理を行わないことを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4に係る情報処理装置は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の構成において、前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、前記取得手段によって取得された診断情報を前記識別子によって示される種別毎にカウントし、予め定められた閾値以上の数が取得された種別の診断情報については、前記記憶手段に記憶されている診断情報を新たに取得された診断情報で上書きすることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5に係る情報処理装置は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の構成において、前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、予め定められた識別子が付与された診断情報のみを前記記憶手段に記憶することを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項6に係る情報処理装置は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の構成において、前記診断情報は、1又は複数のパラメータを含む情報であり、前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、前記記憶手段に格納する診断情報のパラメータの数を通信接続がなされている場合よりも少なくすることを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項7に係る情報処理装置は、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の構成において、前記記憶制御手段は、通信接続が確立されている状態から通信接続が切断された状態に移行した場合において、当該切断が発生してから予め定められた期間内においては通信接続がなされている場合の記憶処理を行うことを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項8に係る情報処理装置は、通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には当該通信接続がなされている場合よりも早いタイミングで前記状態が検出されるように、前記通信接続の有無に応じて検出条件を異ならせる検出手段と、前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、前記報知手段による報知がなされてから予め定められた期間が経過しても前記検出手段によって検出された状態が解消されていない場合に、前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項9に係る情報処理装置は、通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段と、前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、前記検出手段によって検出された状態が解消されない場合に前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合には、前記報知手段による報知がなされてから予め定められた第1の期間が経過した後に前記動作を停止させる一方、当該通信接続がなされていない場合には、前記報知手段による報知がなされてから当該第1の期間よりも長い第2の期間が経過した後に、当該動作を停止させる動作停止手段とを具備することを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項10に係るプログラムは、コンピュータを、画像形成装置の動作状況を識別する識別子が付与された診断情報を取得する取得手段と、通信回線を介して他の装置と通信接続を行う通信接続手段と、前記取得手段によって取得された診断情報を予め定められた記憶手段に記憶する記憶制御手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合に、通信接続がなされている場合よりも当該記憶手段に記憶する診断情報のデータ量を少なくする記憶制御手段と、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記記憶手段に記憶された診断情報を、予め定められたタイミングにおいて前記通信接続手段によって接続された管理サーバへ送信する送信手段として機能させることを特徴とする。
【0015】
本発明の請求項11に係るプログラムは、コンピュータを、通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には当該通信接続がなされている場合よりも早いタイミングで前記状態が検出されるように、前記通信接続の有無に応じて検出条件を異ならせる検出手段と、前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、
前記報知手段による報知がなされてから予め定められた期間が経過しても前記検出手段によって検出された状態が解消されていない場合に、前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段として機能させることを特徴とする。
【0016】
本発明の請求項12に係るプログラムは、コンピュータを、通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段と、前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、前記検出手段によって検出された状態が解消されない場合に前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合には、前記報知手段による報知がなされてから予め定められた第1の期間が経過した後に前記動作を停止させる一方、当該通信接続がなされていない場合には、前記報知手段による報知がなされてから当該第1の期間よりも長い第2の期間が経過した後に、当該動作を停止させる動作停止手段として機能させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1及び9に係る発明によれば、通信回線を介して遠隔管理され得る画像形成装置において、通信接続がなされていない場合であっても、画像形成装置の動作状況を示す識別子が付与された診断情報の消失を防止することができる。
請求項2に係る発明によれば、通信接続がなされていない場合に診断情報の格納頻度を少なくしない場合に比べて、記憶される診断情報のデータ量を少なくすることができる。
請求項3に係る発明によれば、通信接続がなされていない場合に、取得回数が予め定められた閾値未満である種別の診断情報については記憶処理を行わないように制御しない場合に比べて、記憶される診断情報のデータ量を少なくすることができる。
請求項4に係る発明によれば、通信接続がなされていない場合に、診断情報の種別毎に、記憶手段に予め定められた閾値以上の数の診断情報が記憶されるのを防ぐことができる。
請求項5に係る発明によれば、通信接続がなされていない場合に、特定の種別の診断情報のみを記憶手段に格納することができる。
請求項6に係る発明によれば、通信接続されていない場合に、診断情報のパラメータの数を少なくしない場合と比べて記憶手段に記憶する診断情報の個々のデータ量を小さくすることができる。
請求項7に係る発明によれば、一時的に通信接続が切断された場合であっても通信接続ありの場合と同様の処理を行うことができる。
請求項8及び11に係る発明によれば、通信回線を介して遠隔管理され得る画像形成装置について、通信接続がなされていない場合に、装置の動作が停止し得る状態である旨を利用者に報知する期間を長くすることができる。
請求項9及び12に係る発明によれば、通信回線を介して遠隔管理され得る画像形成装置について、通信接続がなされていない場合に、装置の動作が停止し得る状態である旨を利用者に報知する期間を長くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】第1の実施形態に係る保守管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】画像形成装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図3】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図4】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図6】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図8】第2の実施形態に係る保守管理システムの構成の一例を示すブロック図である。
【図9】画像形成装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【図10】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【図11】画像形成装置の制御部が行う処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<第1実施形態>
<構成>
図1は、この発明の一実施形態である保守管理システム100の構成の一例を示すブロック図である。図示のように、保守管理システム100は、画像形成装置1と管理サーバ2とが、WAN(Wide Area Network)や公衆回線網等の通信回線3によって通信可能に接続されている。画像形成装置1は、本発明に係る画像形成装置の一例であり、パーソナルコンピュータ等の他のコンピュータ装置から送られたデータに従って、用紙等の記録媒体に画像を形成する画像形成機能、画像を複写する複写機能、記録媒体に形成されている画像を読み取るスキャン機能などを備えている。画像形成装置1が備える機能はこれらの機能に限定されるものではなく、例えばファクシミリ機能を備えていてもよい。また、画像形成装置1は、上述した機能を全て備えているものに限定されず、例えば、画像形成機能及び複写機能を備えており、他の機能を備えていない構成であってもよい。また、画像形成装置1によって画像が形成される記録媒体は紙に限定されるものではなく、例えばOHP(OverHead Projector)用のシートなどの透明な合成樹脂のシートであってもよく、また、その他の材質のものであってもよい。管理サーバ2は、画像形成装置1の保守のために用いられる情報(以下「診断情報」という)を蓄積する装置である。管理サーバ2は、本発明に係る管理サーバの一例である。管理サーバ2は、画像形成装置1から送信されてくる診断情報を受信し、予め定められた記憶装置に蓄積するとともに受信された診断情報の解析を行う。
【0020】
次いで、図1を参照しつつ、画像形成装置1のハードウェア構成の一例について説明する。図示のように、画像形成装置1の各部はバス11に接続され、バス11を介して各部間でデータのやり取りを行う。図において、制御部12は、CPU(Central Processing Unit)12aや、ROM(Read Only Memory)12b、RAM(Random Access Memory)12cを備え、ROM12b又は記憶部13に格納されたコンピュータプログラムにしたがって画像形成装置1の制御を行う。制御部12は、本発明に係る情報処理装置の一例である。記憶部13は、ハードディスク等の記憶手段であり、画像形成装置1の制御に関するプログラムなどの各種プログラムが格納されている。操作表示部14は、タッチパネルとして機能する液晶ディスプレイを備えており、画像形成装置1の利用者はこの液晶ディスプレイに触れることで各種の操作を行う。通信部18は、通信ケーブルで通信回線3に接続され、通信回線3に接続された管理サーバ2とデータ通信を行う。
【0021】
画像読取部15は、光学系部材(図示略)を備えており、原稿の画像を光学的に読み取り、読み取った画像を表す画像データを生成する。画像処理部16は、入力される画像データが表す画像に色補正や階調補正等の各種の画像処理を施し、画像処理が施された画像データからイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(B)の各色の画像の画像データを生成し、生成した画像データにスクリーン処理を施して画像形成部17へ出力する。画像処理部16は、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の集積回路によって構成される。
【0022】
画像形成部17は、用紙等の記録媒体に画像を形成するものであり、この実施形態では、画像形成部17は、電子写真方式によって記録媒体に画像を形成する。画像形成部17は、画像処理部16によって生成されたY、M、C、Kの各色の画像データに基づいて、Y、M、C、Kの各色のトナー像を生成し、このトナー像を記録媒体に転写して定着させることによって記録媒体に画像を形成する。
【0023】
記憶部13は、画像形成装置1の保守のために用いられる診断情報を記憶する診断情報記憶領域131を有している。診断情報は、情報の種別を示す識別子が付与されているとともに、1又は複数のパラメータを含む情報である。この実施形態では、診断情報は、不具合発生情報と、警告情報と、消耗品情報と、使用状況情報とに大別される。不具合発生情報は、画像形成装置1において不具合(異常)が発生した場合にその内容を示す情報である。警告情報は、画像形成装置1において利用者に警告すべき事象が発生した場合にその内容を示す情報である。消耗品情報は、トナーの残量や感光体ドラムの回転数等の、消耗品に関する情報である。使用状況情報は、装置の使用状況を把握するための情報であり、具体的には、出力枚数、給紙トレイ毎の出力枚数、用紙サイズ、像密度、各種センサのモニタ値、画像形成条件制御値等の情報である。不具合発生情報と警告情報とは、不具合や警告すべき事象が発生する毎に生成される情報である。一方、消耗品情報や使用状況情報は、予め定められたタイミング(例えば、予め定められた時間毎、予め定められた単位処理毎)で生成され、診断情報記憶領域131に格納される。
【0024】
次に、画像形成装置1の機能的構成について図面を参照しつつ説明する。図2は、画像形成装置1の機能的構成の一例を示すブロック図である。図において、診断情報生成部120、取得部121、通信接続部122、記憶制御部123及び送信部124はそれぞれ、制御部12がROM12b又は記憶部13に記憶されたコンピュータプログラムを読み出して実行することによって実現される。なお、図中の矢印はデータの流れを概略的に示すものである。図において、診断情報生成部120は、画像形成装置の動作状況を識別する識別子が付与された診断情報を生成する。具体的には、診断情報生成部120は、トナーの残量を示す診断情報を予め定められた単位期間毎に生成したり、また、紙詰まりが発生した場合に発生箇所や発生時間を示す診断情報を生成したり、といったように、画像形成装置1の保守管理のために用いられる診断情報を生成する。取得部121は、生成部120によって生成された診断情報を取得するものであり、本発明に係る取得手段の一例である。通信接続部122は、通信回線3を介して管理サーバ2との間で通信接続を行うものであり、本発明に係る通信接続手段の一例である。
【0025】
記憶制御部123は、取得部121によって取得された診断情報を診断情報記憶領域131に蓄積する。記憶制御部123は、本発明に係る記憶制御手段の一例である。記憶制御部123は、通信接続部122によって通信接続がなされているか否かを判定し、判定結果が否定的である場合に、判定結果が肯定的である場合よりも、診断情報記憶領域131に記憶する診断情報のデータ量を少なくする。この判定処理は、例えば、記憶制御部123が、画像形成装置1の内部に保持されたフラグを参照して判定するようにしてもよく、また、例えば、pingコマンド等の通信接続の有無を判定するためのコマンドを送信することによって動的に判定するようにしてもよく、要は、画像形成装置1の通信接続の有無を判定するものであればどのようなものであってもよい。
【0026】
送信部124は、通信接続部122によって通信接続がなされている場合に、診断情報記憶領域131に記憶された診断情報を、予め定められたタイミングにおいて、通信回線3を介して接続された管理サーバへ送信する。送信部124は、本発明に係る送信手段の一例である。
【0027】
<動作例1>
次に、画像形成装置1の制御部12が行う動作例について図3に示すフローチャートを参照しつつ説明する。この動作例では、制御部12は、診断情報を診断情報記憶領域131に記憶する際に、通信接続がなされていない場合には、取得された診断情報を識別子によって示される種別毎にカウントし、取得回数が予め定められた閾値未満である種別の診断情報については診断情報記憶領域131への記憶処理を行わないように制御する。
【0028】
図において、制御部12は、不具合(異常)が発生したか否かを判定し(ステップS1)、不具合が発生したと判定された場合には(ステップS1;YES)、発生した不具合に関する診断情報(不具合発生情報)を生成し、生成した診断情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS2)。ステップS1において不具合が発生していないと判断された場合は(ステップS1;NO)、制御部12はステップS2の処理を行わずにステップS3の処理へ進む。
【0029】
次いで、制御部12は、画像形成装置1において警告を行うべき事象(以下「警告事象」という)が発生したか否かを判定し(ステップS3)、警告事象が発生していないと判定された場合には(ステップS3;NO)、そのまま処理を終了する。一方、発生したと判定された場合には(ステップS3;YES)、制御部12は、まず、警告事象の内容に対応したカウンタをインクリメントし(ステップS4)、次いで、通信接続の有無を判定する(ステップS5)。通信接続がされている場合には(ステップS5;YES)、制御部12は、閾値を「1」に設定する(ステップS6)一方、通信接続がされていない場合には(ステップS5;NO)、制御部12は閾値を「3」に設定する(ステップS7)。次いで、制御部12は、カウンタが閾値以上であるか否かを判定する(ステップS8)。カウンタが閾値以上である場合に(ステップS8;YES)、制御部12は、発生した警告事象に関する診断情報(警告情報)を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS9)。
【0030】
すなわち、この実施形態では、通信接続がなされている場合には、警告すべき事象が発生する毎にその内容を示す診断情報を格納する一方、通信接続がなされていない場合には、警告すべき事象が3回以上発生した場合にのみ診断情報を格納する。このようにすることで、診断情報記憶領域131に格納される診断情報のデータ量が、通信接続されている場合に比べて少なくなる。
【0031】
図3に示す例では、制御部42は、警告すべき事象が3回以上発生した場合に警告情報を格納するようにしたが、これに限らず、例えば、3回に1回の割合で格納処理を行うようにしてもよい。また、警告情報に限らず、不具合発生情報について同様の処理を行うようにしてもよい。すなわち、制御部12が、通信接続がされていない場合に、不具合が予め定められた回数以上発生した場合に不具合発生情報を格納するようにしてもよい。要は、制御部12が、通信接続がなされていない場合に、通信接続がなされている場合よりも診断情報記憶領域131に格納される診断情報の格納頻度が少なくなるように制御すればよい。
【0032】
<動作例2>
次に、使用状況情報に対する記憶制御処理の動作例について、図4に示すフローチャートを参照しつつ説明する。図において、まず、制御部12は、日付変更後の最初のセットアップ後であるか否かを判定する(ステップS11)。この判定は、例えば装置の内部に保持したフラグを参照する等によって行う。判定結果が否定的である場合には(ステップS11:NO)、制御部12は、使用状況情報の格納処理を行うことなく、そのまま処理を終了する。一方、判定結果が肯定的である場合には(ステップS11;YES)、制御部12は、通信接続がされているか否かを判定する(ステップS12)。通信接続されている場合には(ステップS12;YES)、制御部12は、生成された使用状況情報を診断情報記憶領域131に蓄積(格納)する(ステップS13)。
【0033】
一方、通信接続がなされていないと判断された場合には、制御部12は、格納判定カウンタをインクリメントし(ステップS14)、格納判定カウンタの値が予め定められた閾値(図4に示す例では、「5」)に達したか否かを判定する(ステップS15)。格納判定カウンタが予め定められた閾値に達したと判定された場合には(ステップS15;YES)、制御部12は、格納判定カウンタの値を「0」にし(ステップS16)、使用状況情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS13)。一方、格納判定カウンタが予め定められた閾値に達していない場合には(ステップS15;NO)、制御部12は、ステップS13の処理を行わずに、そのまま処理を終了する。すなわち、この動作例では、制御部12は、通信接続がされている場合には使用状況情報を全て診断情報記憶領域131に格納する一方、通信接続がされていない場合には、5回に1回だけ格納を行う。
【0034】
<動作例3>
次いで、この実施形態の他の動作例について、図5に示すフローチャートを参照しつつ説明する。この動作例では、制御部12は、診断情報を診断情報記憶領域131に記憶する際に、通信接続がなされていない場合には、取得された識別情報を、識別子によって示される種別毎にカウントし、予め定められた閾値以上の数が取得された種別の診断情報については、診断情報記憶領域131に記憶されている診断情報を新たに取得された診断情報で上書きする。
【0035】
まず、制御部12は、不具合が発生したか否かを判定し(ステップS21)、不具合が発生していないと判定された場合には(ステップS21;NO)、ステップS22からステップS27の処理を行うことなくそのまま処理を終了する。一方、ステップS21において、不具合が発生したと判定された場合には(ステップS21;YES)、制御部12は、通信接続されているか否かを判定する(ステップS22)。通信接続がされている場合は(ステップS22;YES)、制御部12は、診断情報記憶領域131に空き領域がある場合には、発生した不具合に関する診断情報をその空き領域に格納する一方、空き領域がない場合には、診断情報記憶領域131に記憶された古い診断情報に今回生成された診断情報を上書きする(ステップS23)。
【0036】
一方、ステップS22において通信接続なしと判定された場合には(ステップS22;NO)、制御部12は、カウンタの値をインクリメントし(ステップS24)、カウンタの値が4以下か否かを判定する(ステップS25)。カウンタが4以下である場合には(ステップS25;YES)、制御部12は、診断情報記憶領域131に空き領域がある場合には、発生した不具合に関する診断情報をその空き領域に格納する一方、空き領域がない場合には、診断情報記憶領域131に記憶された古い診断情報に今回生成された診断情報を上書きする(ステップS23)。一方、ステップS25において判定カウンタの値が4より大きい場合には(ステップS25;NO)、制御部12は、今回格納すべき診断情報と同一の種別の診断情報に新しい診断情報を上書きする(ステップS26)。
【0037】
すなわち、図5に示す動作例では、通信接続がない場合には情報格納数の制限を設け、設定された情報格納数を超える場合は、同じ種別の診断情報のうちの古い情報を新しい情報で上書きするようにする。具体的には、例えば、通信接続されている場合には、生成される診断情報をすべて格納するが、通信接続されていない場合には、不具合発生情報は4個、警告情報は2個まで格納することとし、格納領域に空きがない場合には、古い情報を上書きしていくようにする。
【0038】
<動作例4>
次いで、この実施形態の他の動作例について、図6に示すフローチャートを参照しつつ説明する。この動作例では、制御部12は、通信接続がなされていない場合には、予め定められた識別子が付与された診断情報のみを診断情報記憶領域131に記憶する。図6に示す例では、まず、制御部12は、画像形成装置1に不具合が発生したか否かを判定する(ステップS31)。発生したと判定された場合には(ステップS31;YES)、発生した不具合に関する不具合発生情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS32)。次いで、制御部12は、画像形成装置1において警告すべき事象が発生したか否かを判定し(ステップS32)、発生したと判定された場合には(ステップS33;YES)、発生した事象に関する警告情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS34)。
【0039】
次いで、制御部12は、消耗品情報(予め定められた識別子が付与された診断情報)の格納タイミングであるかを判定する(ステップS35)。この実施形態では、消耗品情報の格納タイミングが予め設定されている。判定結果が肯定的である場合には(ステップS35;YES)、制御部12は、通信接続の有無を判定し(ステップS36)、通信接続されている場合にのみ(ステップS36;YES)、消耗品情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS37)。次いで、制御部12は、使用状況情報(予め定められた識別子が付与された診断情報)の格納タイミングであるかを判定する(ステップS38)。この実施形態では、使用状況情報の格納タイミングが予め設定されている。ステップS38の判定結果が肯定的である場合には(ステップS38;YES)、制御部12は、通信接続の有無を判定し(ステップS39)、通信接続されている場合にのみ(ステップS39;YES)、使用状況情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS40)。
【0040】
すなわち、図6に示す動作例では、制御部12は、通信接続なしの場合には、優先度の高い診断情報(不具合発生情報と警告情報)のみ格納を行い、消耗品情報や使用状況情報については格納を行わない。なお、不具合発生情報と警告情報とを格納するに限らず、制御部12が、通信接続がない場合に不具合発生情報のみを格納するようにしてもよい。また、例えば、制御部12が、消耗品情報でも定期的に通知される情報は格納しない一方、ライフエンド値等の、定期的に通知されない消耗品情報は格納するように制御してもよい。
【0041】
<動作例5>
次いで、この実施形態の他の動作例について、図7に示すフローチャートを参照しつつ説明する。この動作例では、制御部12は、診断情報を診断情報記憶領域131に記憶する際に、通信接続がなされていない場合には、診断情報のパラメータの数を通信接続がなされている場合よりも小さくする。図7に示す例では、制御部12は、トナー濃度(トナーとキャリアの混合比)センサについての異常が発生した場合の動作について説明する。まず、制御部12は、トナー濃度についての異常が発生したか否かを判定し(ステップS41)、異常が発生していないと判定された場合には(ステップS41;NO)、ステップS42乃至ステップS44の処理、すなわち、診断情報の格納処理を行うことなくそのまま処理を終了する。
【0042】
一方、ステップS41において、異常が発生したと判定された場合には(ステップS41;YES)、制御部12は、通信接続されているか否かを判定し(ステップS42)、通信接続されている場合には、「トナー濃度センサの平均値」、「トナー濃度センサの検出値の振幅」、「トナー濃度目標値」、「温度」、「湿度」、「トナー残量」、「平均像密度」、「プロセス速度」、「感光体劣化量」、「現像剤劣化量」、「過去10回の平均値」、「過去10回のパッチ検出値」のパラメータを含む診断情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS43)。一方、通信接続がされていない場合には、制御部12は、「トナー濃度センサの平均値」、「トナー濃度センサの検出値の振幅」、「トナー濃度目標値」、「温度」、「湿度」、「トナー残量」、「過去3回の平均値」のパラメータを含む診断情報を診断情報記憶領域131に格納する(ステップS44)。このように画像形成装置1の制御部12は、通信接続がされていない場合は診断情報のパラメータの数を少なくする。
【0043】
以上説明したように、画像形成装置1の制御部12は、画像形成装置1の通信接続がなされていない場合には、通信接続がなされている場合よりも診断情報記憶領域131に蓄積される診断情報のデータ量を少なくする。このとき、制御部12は、データ量を少なくする処理として、上述した図3乃至図7に示した処理のうちのいずれかを行うようにしてもよく、また、複数の処理を組み合わせて行ってもよい。
【0044】
<第2実施形態>
次いで、本発明の第2の実施形態について説明する。図8は、第2の実施形態に係る保守管理システム200の構成の一例を示すブロック図である。図において、本実施形態に係る画像形成装置4が上述した第1の実施形態の画像形成装置1と異なる点は、制御部42が行う処理が異なる点であり、装置の構成は上述した第1の実施形態のそれと同様である。そのため、以下の説明においては、上述した第1の実施形態と同様の構成要素や同様の処理については、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
【0045】
図9は、画像形成装置4の機能的構成の一例を示すブロック図である。図において、通信接続部421、検出部422、報知部423、送信部424及び動作停止部425は、画像形成装置4の制御部42が、ROM12b又は記憶部13に記憶されているコンピュータプログラムを読み出して実行することによって実現される。なお、図中の矢印はデータの流れを概略的に示すものである。図9において、通信接続部421は、通信回線3を介して他の装置と通信接続を行うものであり、本発明に係る通信接続手段の一例である。
【0046】
検出部422は、画像形成部17の動作が停止し得る状態(以下「警告状態」という)を、予め定められた条件に従って検出するものであり、本発明の検出手段の一例である。検出部422は、通信接続がなされていない場合には通信接続がなされている場合よりも早いタイミングで警告状態が検出されるように、通信接続の有無に応じて検出条件を異ならせる。画像形成部17の動作が停止し得る状態とは、例えば、トナーの残量が予め定められた閾値以下となった状態や、感光体ドラムの回転数が予め定められた閾値以上となった場合等、予め定められた量以上の画像形成処理が実行された場合に画像形成処理が実行できなくなる状態を示す。また、予め定められた条件とは、例えば、トナーの残量を判定するための閾値や、感光体ドラムの回転数の閾値等の条件であり、装置の動作が停止し得る状態になったか否かを判定するために用いられる。
【0047】
報知部423は、検出部422によって不具合が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知するものであり、本発明に係る報知手段の一例である。送信部424は、通信接続がなされている場合に、検出部422によって検出された不具合の内容を示す情報を、通信回線を介して接続された管理サーバへ送信するものであり、本発明に係る送信手段の一例である。具体的には、例えば、送信部424は、トナーの残量を示す情報を予め定められた期間が経過する毎に送信する、といった処理を行う。
【0048】
動作停止部425は、報知部423による報知がなされてから予め定められた期間が経過した後に、検出部422によって検出された不具合が解消されていない場合に、検出された不具合に関連する画像形成装置4の一部又は全部の動作を停止させるものであり、本発明に係る動作停止手段の一例である。具体的には、例えば、動作停止部425は、トナーの残量がゼロになった場合や、感光体ドラムや帯電装置の交換が必要となった場合等に、画像形成装置4の画像形成処理に係る動作を停止させる。
【0049】
図10は、本実施形態に係る画像形成装置4の制御部42が行う処理の流れを示すフローチャートである。図10に示す例では、トナーの残量を判定し、トナーの残量が少なくなった場合に報知処理を行う場合の処理を示す。図10に示す処理は、単位処理毎等の予め定められた期間毎に行われる。図10において、まず、制御部42はトナー残量の算出処理を行う(ステップS51)。この算出処理は、例えば、制御部42がトナー補給時間の積算値による予測やピクセルカウントの積算による予測、センサによる実測等の処理によって算出される。
【0050】
次いで、制御部42は、画像形成装置4が通信接続されているか否かを判定する(ステップS52)。通信接続がなされていると判定された場合には(ステップS52;YES)、閾値を5(%)に設定する(ステップS53)一方、接続されていないと判定された場合には(ステップS52;NO)、制御部42は、閾値を10(%)とする(ステップS54)。次いで、制御部42は、ステップS51で算出したトナー残量が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS55)。トナー残量が閾値以下であると判定された場合には(ステップS55;YES)、制御部42は、トナーの交換時期である旨を示すメッセージを操作表示部14に表示する等の処理を行うことによって、トナーの交換時期である旨を利用者に報知する(ステップS56)。一方、トナー残量が閾値よりも大きい場合には(ステップS55;NO)、制御部42は、トナーの交換時期である旨の報知処理を行わない(ステップS57)。ステップS57において、制御部42は、トナーの交換時期である旨のメッセージが操作表示部14に表示されている場合には、その表示を画面から消去する処理を行う。
【0051】
次いで、制御部42は、トナーの残量がゼロであるか否かを判定する(ステップS58)。トナーの残量がゼロであると判定された場合には(ステップS58;YES)、制御部42は、トナーを交換する必要がある旨を示すメッセージを操作表示部14に表示する等によって、トナーを交換する必要がある旨を利用者に報知する(ステップS59)。一方、トナーの残量がゼロでない場合は(ステップS58;NO)、制御部42は、トナーを交換する必要がある旨の報知処理を行わない(ステップS60)。ステップS60において、制御部42は、トナーを交換する必要がある旨のメッセージが操作表示部14に表示されている場合には、その表示を画面から消去する処理を行う。
【0052】
図10に示す例では、通信接続がなされている場合には、トナー残量が5%以下の場合に交換を促すメッセージが報知される一方、通信接続がなされていない場合には、トナー残量が10%以下の場合に交換を促すメッセージが報知される。すなわち、通信接続がなされていない場合は、通信接続がなされている場合よりも早いタイミングで報知処理が行われる。これにより、通信接続がなされていない場合には通信接続がなされていない場合よりも、メッセージが報知される期間が長くなる。
【0053】
通信接続がなされている場合には、不具合の発生の有無や消耗品の消耗状況を管理サーバで把握することが可能であり、不具合や消耗品の消耗状況応じてサービスマンの派遣や遠隔操作による装置保守、消耗品の配送といった各種の対応が可能である。一方、通信接続がなされていない場合には、不具合や消耗品の交換時期の報知が発生しても、利用者が管理者に対して自ら連絡を行う必要がある。連絡が行われない場合はサービスマンによる保守や消耗品の発送等の処理が行われないため、不具合の消耗品交換時期の報知が発生してから短期間で装置が停止してしまうと、利用者が装置を使用することができなくなってしまう。それに対しこの実施形態では、通信接続がなされていない場合に、不具合や消耗品の交換時期の報知が発生してからの利用者の連絡遅れによるマージンを考慮し、通信接続がなされている場合に比べて報知処理が早いタイミングで行われる。
【0054】
図10に示す例では、トナーの残量を判定する処理について説明したが、制御部42が行う処理はトナー残量の判定処理に限らず、他の処理であってもよい。具体的には、例えば、感光体等の部材の交換時期が近づいている場合に、実際に部材の交換が必要となるタイミングまでの回転数、時間、距離(回転数と時間との積算値)の閾値を、通信接続されている場合に比べて小さくすることによって、交換を促すメッセージを報知するタイミングを早くするようにしてもよい。また、例えば、実際に交換が必要となるタイミングまでの出力枚数や出力可能像密度の閾値を、通信接続されている場合に比べて小さくすることによって、交換を促すメッセージを報知するタイミングを早くするようにしてもよい。
【0055】
<第3実施形態>
次いで、本発明の第3の実施形態について説明する。本発明に係る画像形成装置が上述した第2の画像形成装置4と異なる点は、検出部422が行う処理の内容が異なる点と、動作停止部425が行う処理の内容が異なる点であり、他の構成要素や処理については、上述した第2実施形態に係る画像形成装置4のそれと同様である。そのため、以下の説明においては、上述した第2実施形態に係る画像形成装置4と同様の構成要素や処理については、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
【0056】
本実施形態に係る画像形成装置4の検出部422は、画像形成部17の動作が停止し得る状態を、予め定められた条件に従って検出する。上述の第2の実施形態においては、検出部422は、通信接続の有無によって用いる条件を異ならせるようにしたが、本実施形態では、検出部422は、通信接続の有無に関わらず同一の条件を用いて検出を行う。
【0057】
本実施形態に係る動作停止部425は、検出部422によって検出された不具合が解消していない場合に検出された不具合に関連する画像形成装置4の一部又は全部の動作を停止させる。このとき、動作停止部425は、通信接続がなされている場合には、報知部423による報知がなされてから予め定められた第1の期間が経過した後に画像形成装置4の動作を停止させる一方、通信接続がなされていない場合には、報知部423による報知がなされてから第1の期間よりも長い第2の期間が経過した後に、画像形成装置4の動作を停止させる。
【0058】
図11は、本実施形態に係る画像形成装置4の制御部42が行う処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す例では、トナー濃度センサの検出結果に応じて利用者に対応を促すメッセージを報知する場合の例について説明する。制御部42は、不具合が発生したか否かを判定し(ステップS61)、不具合が発生したと判定された場合には(ステップS61;YES)、制御部42は、カウンタをインクリメントするとともに、トナー濃度値が異常である旨を示すメッセージ(例えば、「Failコード」)を操作表示部14に表示する等して、利用者にその旨を報知する(ステップS62)。次いで、制御部42は、通信接続がなされているか否かを判定する(ステップS63)。制御部42は、通信接続ありと判定された場合には(ステップS63;YES)、閾値を3に設定する(ステップS64)一方、通信接続なしと判定された場合には(ステップS63;NO)、閾値を10に設定する(ステップS65)。
【0059】
次いで、制御部42は、カウンタ値が閾値以下であるか否かを判定する(ステップS66)。閾値以下であると判定された場合には(ステップS66;YES)、制御部42は、画像形成処理の出力が可能である旨を操作表示部14に表示する(ステップS67)。一方、ステップS66において閾値より大きいと判定された場合には(ステップS66;NO)、制御部42は、画像形成装置4の画像形成処理に係る動作を停止させるとともに、画像形成処理の出力ができない旨を操作表示部14に表示する(ステップS68)。一方、ステップS61において不具合が発生していないと判定された場合には(ステップS61;NO)、制御部42は、トナー濃度値が異常である旨を示すメッセージを非表示とし(すなわち報知処理を行わずに)(ステップS69)、画像形成処理による出力が可能である旨を操作表示部14に表示する(ステップS70)。
【0060】
不具合が発生した場合は、不具合が発生したタイミングで装置を停止させたり、不具合の発生後に予め定められた枚数を出力してから装置を停止させたりする。しかしながら、不具合の内容によっては不具合の発生後も多少であれば出力が可能なものもあり、不具合の発生後による装置停止後も、電源のOFF/ONや利用者の操作によって不具合が発生した状態を解除し、予め定められた枚数の出力を可能としたり、再度不具合が発生するまで出力を可能する、といった対処がなされている。通信接続有りの場合は、最初に不具合が発生したときに管理サーバに通知されることによって、不具合の発生が把握され、サービスマンの派遣や遠隔操作による装置保守等が行われる。一方、通信接続がなされていない場合には、不具合が発生しても電源のOFF/ONや利用者による不具合発生状態での出力が可能であれば、管理者への連絡を行うことなく装置を使用し続け、その結果、装置が停止して利用者が装置を使用できない状態となることが想定される。それに対しこの実施形態では、通信接続がなされていない場合は、不具合が発生した場合の利用者の連絡遅れのマージンを考慮し、装置が停止するタイミングを通信接続がなされている場合よりも遅くしている。
【0061】
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。以下にその例を示す。なお、以下の各態様を適宜に組み合わせてもよい。
(1)上述の第1乃至第3の実施形態において、通信接続ありの状態から、通信回線の不具合等の理由により、一時的に通信接続無しと判断される場合がある。上述の実施形態においては、制御部が、通信接続の有無によって各種処理を変更したが、通信接続有りの状態から通信接続無しの状態になった場合に、予め定められた期間又は予め定められた回数以内では、通信接続有りの場合の扱いをして、通信接続有りの場合の処理を行うようにしてもよい。すなわち、第1の実施形態においては、制御部12が、通信接続が確立されている状態から通信接続が切断された状態に移行した場合において、その切断が発生してから予め定められた期間内においては、通信接続がなされている場合と同様の記憶制御処理を行うようにしてもよい。また、第2の実施形態においては、制御部42が、通信接続が確立されている状態から通信接続が切断された状態に移行した場合において、その切断が発生してから予め定められた期間内においては、通信接続がなされている場合の検出処理を行うようにしてもよい。また、第3の実施形態においては、制御部42が、通信接続が確立されている状態から通信接続が切断された状態に移行した場合において、その切断が発生してから予め定められた期間内においては、通信接続がなされている場合の動作停止処理を行うようにしてもよい。
また、上述の第1乃至第3の実施形態において、通信接続の有無の診断結果が予め定められた期間以上通知されなかった場合に、通信接続無しのモードに遷移して診断情報の格納処理を行うようにしてもよい。
【0062】
(2)上述の第1の実施形態では、通信接続がなされていない場合に診断情報記憶領域131に格納する診断情報のデータ量を少なくする処理の具体例として、動作例1乃至動作例5を示したが、診断情報のデータ量を少なくする処理の態様は上述したものに限定されるものではなく、他の態様であってもよい。具体的には、例えば、制御部12が消耗品情報や使用状況情報を統計処理し、統計結果を示す情報で置き換えるようにしてもよい。要は、制御部12が、診断情報のデータ量を少なくするものであればどのようなものであってもよい。
【0063】
(3)上述の第1の実施形態において、画像形成装置1と、画像形成装置1の診断情報を管理する情報処理装置とが別体として構成されていてもよい。この場合は、画像形成装置1が診断情報を生成し、情報処理装置の制御部が、生成された診断情報を画像形成装置1から取得すればよい。同様に、上述の第2乃至第3の実施形態において、画像形成装置4と、画像形成装置4の動作を制御する情報処理装置とが別体として構成されていてもよい。
【0064】
(4)上述の実施形態では、制御部42が操作表示部14にメッセージを表示することによって利用者に報知するようにしたが、報知の態様はこれに限らず、例えば、音声メッセージや警告音を出力することによって報知してもよく、また、例えば、LED等の光源を点灯させることによって報知してもよく、また、表示と音声メッセージを組み合わせるといったように複数の報知態様を組み合わせて報知するものであってもよい。要は、画像形成装置4の制御部42が、利用者によって報知される態様であればどのような態様であってもよい。
【0065】
(5)上述したROM12b又は記憶部13に記憶されているプログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスク(HDD(Hard Disk Drive)、FD(Flexible Disk))など)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどのコンピュータ読取可能な記録媒体に記憶した状態で提供し得る。また、インターネット等の通信回線を介して画像形成装置1にダウンロードさせてもよい。
【符号の説明】
【0066】
1,4…画像形成装置、2…管理サーバ、3…通信回線、11…バス、12,42…制御部、13…記憶部、14…操作表示部、15…画像読取部、16…画像処理部、17…画像形成部、18…通信部、100…保守管理システム、121…取得部、122…通信接続部、123…記憶制御部、124…送信部、131…診断情報記憶領域、421…通信接続部、422…検出部、423…報知部、424…送信部、425…動作停止部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を形成する画像形成装置の動作状況を識別する識別子が付与された診断情報を取得する取得手段と、
通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、
前記取得手段によって取得された診断情報を予め定められた記憶手段に記憶する記憶制御手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合に、通信接続がなされている場合よりも当該記憶手段に記憶する診断情報のデータ量を少なくする記憶制御手段と、
前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記記憶手段に記憶された診断情報を予め定められたタイミングにおいて前記管理サーバへ送信する送信手段と
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、通信接続がなされている場合よりも前記記憶手段に記憶する診断情報の格納頻度を少なくする
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、前記取得手段によって取得された診断情報を前記識別子によって示される種別毎にカウントし、取得回数が予め定められた閾値未満である種別の診断情報については前記記憶手段への記憶処理を行わない
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、前記取得手段によって取得された診断情報を前記識別子によって示される種別毎にカウントし、予め定められた閾値以上の数が取得された種別の診断情報については、前記記憶手段に記憶されている診断情報を新たに取得された診断情報で上書きする
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、予め定められた識別子が付与された診断情報のみを前記記憶手段に記憶する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記診断情報は、1又は複数のパラメータを含む情報であり、
前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、前記記憶手段に格納する診断情報のパラメータの数を通信接続がなされている場合よりも少なくする
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記記憶制御手段は、通信接続が確立されている状態から通信接続が切断された状態に移行した場合において、当該切断が発生してから予め定められた期間内においては通信接続がなされている場合の記憶処理を行う
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、
画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には当該通信接続がなされている場合よりも早いタイミングで前記状態が検出されるように、前記通信接続の有無に応じて検出条件を異ならせる検出手段と、
前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、
前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、
前記報知手段による報知がなされてから予め定められた期間が経過しても前記検出手段によって検出された状態が解消されていない場合に、前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段と
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、
画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、
前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、
前記検出手段によって検出された状態が解消されない場合に前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合には、前記報知手段による報知がなされてから予め定められた第1の期間が経過した後に前記動作を停止させる一方、当該通信接続がなされていない場合には、前記報知手段による報知がなされてから当該第1の期間よりも長い第2の期間が経過した後に、当該動作を停止させる動作停止手段と
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
コンピュータを、
画像形成装置の動作状況を識別する識別子が付与された診断情報を取得する取得手段と、
通信回線を介して他の装置と通信接続を行う通信接続手段と、
前記取得手段によって取得された診断情報を予め定められた記憶手段に記憶する記憶制御手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合に、通信接続がなされている場合よりも当該記憶手段に記憶する診断情報のデータ量を少なくする記憶制御手段と、
前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記記憶手段に記憶された診断情報を、予め定められたタイミングにおいて前記通信接続手段によって接続された管理サーバへ送信する送信手段と
して機能させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータを、
通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、
画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には当該通信接続がなされている場合よりも早いタイミングで前記状態が検出されるように、前記通信接続の有無に応じて検出条件を異ならせる検出手段と、
前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、
前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、
前記報知手段による報知がなされてから予め定められた期間が経過しても前記検出手段によって検出された状態が解消されていない場合に、前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段と
して機能させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータを、
通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、
画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、
前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、
前記検出手段によって検出された状態が解消されない場合に前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合には、前記報知手段による報知がなされてから予め定められた第1の期間が経過した後に前記動作を停止させる一方、当該通信接続がなされていない場合には、前記報知手段による報知がなされてから当該第1の期間よりも長い第2の期間が経過した後に、当該動作を停止させる動作停止手段と
して機能させるためのプログラム。
【請求項1】
画像を形成する画像形成装置の動作状況を識別する識別子が付与された診断情報を取得する取得手段と、
通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、
前記取得手段によって取得された診断情報を予め定められた記憶手段に記憶する記憶制御手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合に、通信接続がなされている場合よりも当該記憶手段に記憶する診断情報のデータ量を少なくする記憶制御手段と、
前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記記憶手段に記憶された診断情報を予め定められたタイミングにおいて前記管理サーバへ送信する送信手段と
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、通信接続がなされている場合よりも前記記憶手段に記憶する診断情報の格納頻度を少なくする
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、前記取得手段によって取得された診断情報を前記識別子によって示される種別毎にカウントし、取得回数が予め定められた閾値未満である種別の診断情報については前記記憶手段への記憶処理を行わない
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、前記取得手段によって取得された診断情報を前記識別子によって示される種別毎にカウントし、予め定められた閾値以上の数が取得された種別の診断情報については、前記記憶手段に記憶されている診断情報を新たに取得された診断情報で上書きする
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、予め定められた識別子が付与された診断情報のみを前記記憶手段に記憶する
ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記診断情報は、1又は複数のパラメータを含む情報であり、
前記記憶制御手段は、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には、前記記憶手段に格納する診断情報のパラメータの数を通信接続がなされている場合よりも少なくする
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記記憶制御手段は、通信接続が確立されている状態から通信接続が切断された状態に移行した場合において、当該切断が発生してから予め定められた期間内においては通信接続がなされている場合の記憶処理を行う
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、
画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には当該通信接続がなされている場合よりも早いタイミングで前記状態が検出されるように、前記通信接続の有無に応じて検出条件を異ならせる検出手段と、
前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、
前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、
前記報知手段による報知がなされてから予め定められた期間が経過しても前記検出手段によって検出された状態が解消されていない場合に、前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段と
を具備することを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、
画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、
前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、
前記検出手段によって検出された状態が解消されない場合に前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合には、前記報知手段による報知がなされてから予め定められた第1の期間が経過した後に前記動作を停止させる一方、当該通信接続がなされていない場合には、前記報知手段による報知がなされてから当該第1の期間よりも長い第2の期間が経過した後に、当該動作を停止させる動作停止手段と
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
コンピュータを、
画像形成装置の動作状況を識別する識別子が付与された診断情報を取得する取得手段と、
通信回線を介して他の装置と通信接続を行う通信接続手段と、
前記取得手段によって取得された診断情報を予め定められた記憶手段に記憶する記憶制御手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合に、通信接続がなされている場合よりも当該記憶手段に記憶する診断情報のデータ量を少なくする記憶制御手段と、
前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記記憶手段に記憶された診断情報を、予め定められたタイミングにおいて前記通信接続手段によって接続された管理サーバへ送信する送信手段と
して機能させるためのプログラム。
【請求項11】
コンピュータを、
通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、
画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされていない場合には当該通信接続がなされている場合よりも早いタイミングで前記状態が検出されるように、前記通信接続の有無に応じて検出条件を異ならせる検出手段と、
前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、
前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、
前記報知手段による報知がなされてから予め定められた期間が経過しても前記検出手段によって検出された状態が解消されていない場合に、前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段と
して機能させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータを、
通信回線を介して管理サーバと通信接続を行う通信接続手段と、
画像を形成する画像形成装置の動作が停止し得る状態を、予め定められた検出条件に従って検出する検出手段と、
前記検出手段によって前記状態が検出された場合に、利用者に対応を促すメッセージを報知する報知手段と、
前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合に、前記検出手段の検出結果を示す情報を前記管理サーバへ送信する送信手段と、
前記検出手段によって検出された状態が解消されない場合に前記画像形成装置の一部又は全部の動作を停止させる動作停止手段であって、前記通信接続手段によって通信接続がなされている場合には、前記報知手段による報知がなされてから予め定められた第1の期間が経過した後に前記動作を停止させる一方、当該通信接続がなされていない場合には、前記報知手段による報知がなされてから当該第1の期間よりも長い第2の期間が経過した後に、当該動作を停止させる動作停止手段と
して機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−20125(P2013−20125A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−153856(P2011−153856)
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年7月12日(2011.7.12)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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