説明

情報処理装置及び情報処理方法

【課題】入力履歴を適切な範囲で共有することにより、有効性の高い入力候補を提示可能な情報処理装置および情報処理方法を提供する。
【解決手段】 入力コンポーネントに対する入力情報を取得する入力情報取得部と、取得した入力情報を記憶する入力情報記憶部と、入力コンポーネント同士の属性類似度を演算する属性類似度演算部と、演算された属性類似度に基づき入力候補を生成する入力候補生成部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置及び情報処理方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
コンピュータ等の情報処理装置においてユーザからの検索文字などの情報入力を受け付ける情報処理装置のうち、情報を受け入れる複数の入力コンポーネント(例えば、ブラウザに設定されているテキストボックス)を有する情報処理装置がある。このような情報処理装置において、入力コンポーネントに対しユーザが複数回に渡り同じ情報を入力する場合、情報入力を効率化する機能として、ユーザが前記入力コンポーネントに入力した過去の入力情報を基に、入力補完を行う情報処理装置が存在している。例えば、過去に入力された入力情報を入力候補の一覧として表示し、ユーザに選択可能にさせる情報処理装置が知られている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−63158号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の装置では、通常複数の入力コンポーネント間で入力情報の履歴(以下、入力履歴という)が共有されない、または全ての入力コンポーネントで同一の入力履歴が共有されており、様々な不都合が生じている。ここで、全ての入力コンポーネントで同一の入力履歴が共有される装置を考える。複数の入力コンポーネントにおいて、各入力コンポーネントに入力される入力情報は、その属性が類似している場合もあれば、全く異なる場合もある。入力情報の属性とは、例えば、「地名に関する」、「書籍名に関する」、「メールアドレス」などである。全ての入力コンポーネントで同一の入力履歴を共有した場合、入力補完は実現するものの、その有効性は低いと考えられる。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点を解決するために、複数の入力コンポーネントを、入力履歴を共有すべき適切なグループとして自動的にグルーピングし、そのグループ内でのみ入力履歴を共有することにより、従来の装置より有効性の高い入力補完機能を有する情報処理装置及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述の課題を解決するために、本発明の情報処理装置は、ユーザからの入力情報の入力を受け付ける複数の入力コンポーネントにそれぞれ入力された入力情報を取得する入力情報取得手段と、前記入力情報取得手段により取得された入力情報を、前記入力コンポーネントごとに区別して格納する入力情報格納手段と、一の入力コンポーネントに対する入力情報の入力に際して、前記一の入力コンポーネントに対して入力された入力情報、および前記複数の入力コンポーネントのうち、前記一の入力コンポーネントに類似する他の入力コンポーネントに対して入力された入力情報を、前記入力情報格納手段から抽出する入力候補抽出手段と、前記入力候補抽出手段により抽出された入力情報を、前記一の入力コンポーネントに対する入力候補とする入力候補生成手段とを備えている。
【0007】
また、本発明の情報処理方法は、ユーザからの入力情報の入力を受け付ける複数の入力コンポーネントにそれぞれ入力された入力情報を取得する入力情報取得ステップと、前記入力情報取得ステップにより取得された入力情報を、前記入力コンポーネントごとに区別して入力情報格納手段に格納する入力情報格納ステップと、一の入力コンポーネントに対する入力情報の入力に際して、前記一の入力コンポーネントに対して入力された入力情報、および前記複数の入力コンポートネントのうち、前記一の入力コンポーネントに類似する他の入力コンポーネントに対して入力された入力情報を、前記入力情報格納手段から抽出する入力候補抽出ステップと、前記入力候補抽出ステップにより抽出された入力情報を、前記一の入力コンポーネントに対する入力候補とする入力候補生成ステップとを備えている。
【0008】
この発明によれば、複数の入力コンポーネントにそれぞれ入力された入力情報を取得し、取得された入力情報を、入力コンポーネントごとに区別して格納する。そして、複数の入力コンポーネントのうち、一の入力コンポーネントに対する入力情報の入力に際して、一の入力コンポーネントに対して入力された入力情報、および複数の入力コンポーネントのうち、一の入力コンポーネント及び他の入力コンポーネントに対して入力された入力情報を抽出し、抽出された入力情報を、一の入力コンポーネントに対する入力候補とする。これにより、他の入力コンポーネントに入力された入力情報を共有することができ、入力補完の有効性の向上を図ることができる。
【0009】
また、本発明の情報処理装置は、前記複数の入力コンポーネントに入力された入力情報に基づいて、前記複数の入力コンポーネントのそれぞれにおける、前記一の入力コンポーネントとの属性類似度を演算する属性類似度演算手段をさらに備え、前記入力候補抽出手段は、複数の入力コンポーネントに対応付けられている入力情報を、前記属性類似度演算手段により演算された属性類似度に応じて抽出することが好ましい。
【0010】
この発明によれば、複数の入力コンポーネントに入力された入力情報に基づいて、当該複数の入力コンポーネントのそれぞれにおける、一の入力コンポーネントとの属性類似度を演算し、複数の入力コンポーネントに対応付けられている入力情報を、当該属性類似度に応じて抽出することができる。これにより、他の入力コンポーネントに入力された入力情報を共有するができるとともに、更なる入力補完の有効性の向上を図ることができる。
【0011】
また、本発明の情報処理装置において、前記属性類似度演算手段は、前記一の入力コンポーネントおよび他の入力コンポーネントに入力された入力情報のうち重複した入力情報の重複種類数と、前記一の入力コンポーネントおよび前記他の入力コンポーネントに入力された入力情報の総種類数とに基づいて、前記任意の2つの入力コンポーネントの属性類似度を演算することが好ましい。
【0012】
この発明によれば、一の入力コンポーネントおよび他の入力コンポーネントに入力された入力情報のうち重複した入力情報の重複種類数と、一の入力コンポーネントおよび他の入力コンポーネントに入力された入力情報の総種類数とに基づいて、任意の2つの入力コンポーネントの属性類似度を演算することができる。これにより、入力履歴数より入力履歴種類数が属性類似度に影響を及ぼすものとなり、入力履歴種類数が多い場合に、より適切な属性類似度を演算することができる。
【0013】
また、本発明の情報処理装置において、前記属性類似度演算手段は、前記一の入力コンポーネントに入力された入力情報からなる入力ベクトル、および前記他の入力コンポーネントの入力情報からなる入力ベクトルとの内積値を属性類似度としてそれぞれ演算することが好ましい。
【0014】
この発明によれば、一の入力コンポーネントに入力された入力情報からなる入力ベクトル、および他の入力コンポーネントの入力情報からなる入力ベクトルとの内積値を属性類似度としてそれぞれ演算することができる。これにより、入力履歴数および入力履歴種類数に基づいた属性類似度を演算することができ、より適切な属性類似度を演算することができる。
【0015】
また、本発明の情報処理装置において、前記入力情報格納手段は、それぞれの入力コンポーネントを示す識別子と、当該入力コンポーネントに入力された入力情報を他の入力コンポーネントに対する入力候補とすることを許可する履歴公開属性とを、入力情報とともに記憶し、前記入力候補抽出手段は、前記履歴公開属性に従って、入力情報の抽出の可否を判断することが好ましい。
【0016】
この発明によれば、それぞれの入力コンポーネントを示す識別子と、当該入力コンポーネントに入力された入力情報を他の入力コンポーネントに対する入力候補することを許可する履歴公開属性とを入力情報とともに記憶し、履歴公開属性に従って、入力情報の抽出の可否を判断することができる。これにより、入力候補とするかしないかを設定することができ、より適切な入力補完を行うことができる。例えば、入力補完に適さないパスワードなどの入力文字列を入力候補から除去することができる。
【0017】
また、本発明の情報処理装置において、前記入力情報格納手段は、それぞれの入力コンポーネントを示す識別子と、当該入力コンポーネントに対する入力候補を抽出する際に、当該入力コンポーネントとは別の入力コンポーネントの入力情報を利用することを許可する履歴利用属性とを、入力情報とともに記憶し、前記入力候補抽出手段は、前記履歴利用属性に従って、入力情報の抽出の際、当該入力コンポーネントとは別の入力コンポーネントの入力情報を利用するかの可否を判断することが好ましい。
【0018】
この発明によれば、それぞれの入力コンポーネントを示す識別子と、履歴利用属性とを、入力情報とともに記憶し、履歴利用属性に従って、入力情報の抽出の際、当該入力コンポーネントとは別の入力コンポーネントの入力情報を利用するかの可否を判断することで、他の入力コンポーネントの入力情報を入力候補とするかしないかを設定することができ、より適切な入力補完を行うことができる。
【0019】
また、本発明の情報処理装置において、前記入力情報格納手段は、さらに入力情報の入力された時刻を示す時刻情報が対応付けて記憶することが好ましい。
【0020】
これにより、時系列を意識した類似度演算を可能にすることができる。例えば、過去の入力履歴における1か月分の入力履歴を抽出対象とし、それを入力候補とすることができる。よって、適切な入力情報を入力候補とすることができる。
【0021】
また、本発明の情報処理装置は、入力コンポーネントに対して入力操作を行うユーザを識別する識別手段をさらに備え、前記入力情報格納手段は、ユーザおよび入力コンポーネントごとに区別して、入力情報を格納することが好ましい。
【0022】
この発明によれば、入力コンポーネントに対して入力操作を行うユーザを識別し、ユーザおよび入力コンポーネントごとに区別して、入力情報を格納することができる。これにより、ユーザごとに入力補完を行うことができ、より使用に即した入力補完を実現することができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、他の入力コンポーネントに入力された適切な入力情報を共有することができ、入力補完の有効性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明による情報処理装置100の好適な一実施形態を示す機能ブロック図である。
【図2】本発明による情報処理装置100の好適な一実施形態を示すハードブロック図である。
【図3】入力情報記憶部113内の好適な一実施形態を示す説明図である。
【図4】本発明による情報処理装置100の好適な一実施形態を示す処理フロー図である。
【図5】本発明における情報処理装置100における好適な入力補完の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本実施形態に係る情報処理装置について図面を参照して説明する。なお、可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0026】
図1は、本実施形態に係る情報処理装置100の機能的構成を示すブロック図である。情報処理装置100は、機能的には、制御部101(識別手段)、入力情報記憶部110(入力情報格納手段)、操作部111、および画面表示部112を備えている。制御部101は、さらに、入力コンポーネント、入力情報取得部104(入力情報取得手段)、検出部105(入力操作検出手段)、入力候補抽出部106(入力候補抽出手段)、属性類似度演算部107(属性類似度演算手段)、予測利用率演算部108、および入力候補生成部109(入力候補生成手段)を有する。
【0027】
また、図2は、情報処理装置おハードウェア構成図である。情報処理装置は、物理的には、図2に示すように、CPU11,主記憶装置であるRAM12及びROM13、ハードディスク、フラッシュメモリ等の補助記憶装置16、入力デバイスであるキーボード及びマウス等の入力装置14、ディスプレイ等の出力装置15などを含むコンピュータシステムとして構成されている。図1において説明した各機能は、図2に示すCPU11、RAM12等のハードウェア上に所定のコンピュータソフトウェアを読み込ませることにより、CPU11の制御のもとで入力装置14、出力装置15を動作させるとともに、RAM12や補助記憶装置16におけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
【0028】
情報処理装置100は、例えばパーソナルコンピュータ、携帯端末装置等により構成される。以下、図1を用いて、各機能要素について詳細に説明する。
【0029】
操作部111は、キーボード、テンキーなどのユーザからの入力を受け付ける部分である。
【0030】
また、画面表示部112は、制御部101により処理された結果を表示する部分であり、例えば、ディスプレイである。
【0031】
入力情報記憶部113は、操作部111において受け付けられた入力情報を記憶する部分である。この入力情報記憶部113に記憶されている入力情報に基づいて制御部101において入力コンポーネントの属性類似度等が演算され、適切な入力候補が抽出され、生成される。
【0032】
例えば、入力情報記憶部113は、各種情報を記憶しており、少なくとも各入力コンポーネントの識別子と入力された入力情報の履歴(入力履歴)を記憶している。さらに加えて、入力コンポーネントの履歴公開属性、他の入力コンポーネントの利用の可否を示す履歴利用属性、当該入力情報が入力された時刻情報、入力コンポーネントが属するアプリケーションのアプリケーション識別子、およびユーザ識別子を保持していてもよい。図3は、その具体例である。なお、図3では上述の情報のうち、履歴公開属性、時刻情報、アプリケーション識別子を記憶していることを示している。
【0033】
図3(a)は、操作部111において受け付けられた入力情報である入力文字を、そのID(VALUE ID)と対応付けて記憶する管理テーブルを示す説明図である。図3(a)に示すとおり、例えば、VALUE ID:1には、その入力情報である“SINZYUKU”が対応付けて記憶されている。なお、図示していないが、さらにユーザ識別のためのユーザ情報(すなわちユーザID)と対応付けて記憶するようにしても良い。
【0034】
図3(b)は、入力コンポーネントのIDであるCOMPONET IDと、アプリケーションのIDであるAPPLIID、および公開属性を示すDOMAINを対応付けて記憶する管理テーブルを示す。例えば、DOMAIN欄には、“public”、“private”、“protected”が記述されている。ここでは、APPLIID:1、COMPONET ID:1のものは“public”、すなわち全ての入力コンポーネントに対する公開性を有していることを示している。同様に、“private”は、パスワードのような入力情報を示すものであり、同一入力コンポーネントのみに公開しており、一般的な他の入力コンポーネントに対する公開性は有していないことを示す。また。“protected”は、同じアプリケーション以外には公開性を有さないようにしたことを示す情報であり、逆に同じアプリケーションであれば、公開性を有するものを示す。すなわち、該入力コンポーネントが属するアプリケーションが保持する全ての入力コンポーネントに公開することを示す。なお、公開性に関しては、同一ユーザのみ公開する、他のユーザに対しても公開するなど、ユーザによっては公開の可否を変えるようなパラメータをもっていてもよい。また、入力履歴を表示させない、というパラメータも当然に考えうる。
【0035】
また、利用属性についても上述と同様に、(1)全ての入力コンポーネントに対して利用、(2)他の入力コンポーネントは利用しない、(3)同じアプリケーションに属する入力コンポーネントのみ利用、(4)利用しない、が考えられる。
【0036】
図3(c)は、APPLI IDとアプリケーションとを対応付けて記憶している管理テーブルと示す。
【0037】
図4(d)は、ログ情報を記憶する管理テーブルである。具体的には、LOGIDに対応付けて、COMPONET ID、VALUE ID、USE LOG、TIME(アクセス時刻)を記憶する管理テーブルである。ここで“USE LOG”は、VALUEIDで示される入力情報が入力候補から選択されたものであるか、否かを示すものであり、入力候補生成の際に重み付け係数として用いられるものである。
【0038】
引き続いて、図1の情報処理装置100の機能ブロックについて説明する。制御部101における入力コンポーネント103は、ブラウザにおけるテキストボックスに入力された文字を受け付ける部分である。例えば、ブラウザによりアクセスされたWebサイトが検索サイトである場合、検索文字列の入力を受け付ける部分である。この入力コンポーネント103は、ブラウザによりアクセスされたWebサイトが、鉄道などにおける乗換え案内サイトである場合には、乗車駅、降車駅の少なくとも2つの文字入力領域を構成するものであり、同様にさらに複数の入力領域を構成するようにしても良い。なお、入力コンポーネントは文字列の入力を受け付けるテキストボックスに限定するものではなく、リストボックス、コンボボックス、チェックボックスまたはラジオボックスなどのものにも適用可能である。
【0039】
入力情報取得部104は、入力コンポーネント103において受け付けられた入力情報を取得する部分である。この入力情報取得部104は、取得した入力情報を入力情報記憶部113に出力し、図3(a)に示される管理テーブルに記憶させる。なお、入力情報取得部104は、ユーザ識別をするためのユーザ情報を合わせて取得することができ、取得した入力情報記憶部113に記憶させることができる。このユーザ情報は、PCなどにおける基本OSにログインするためのユーザID等である。なお、このユーザ情報は制御部101内における図示しない識別手段により記憶・管理されている。
【0040】
検出部105は、ユーザにより操作部111が操作され、入力コンポーネント103への入力操作が受け付けられることを検出する部分である。例えば、ユーザはマウスなどを操作することにより、あるテキストボックスなどの文字入力領域に入力フォーカスが移ったことを検出する部分である。なお、この検出部105は、テキストボックスに対して本発明を適用する場合には必要であるが、例えばラジオボックスを適用しようとした場合には必ずしも必要とはならない構成である。
【0041】
入力候補抽出部106は、検出部105により入力情報の入力操作が検出されると、入力候補を抽出する部分である。すなわち、入力候補抽出部106は、属性類似度演算部107により演算された結果に基づいて、複数ある入力コンポーネント103から一または複数の入力コンポーネントを抽出する。すなわち、類似度が最も高い入力コンポーネントを一つ選択しても良いし、類似度に応じて複数の入力コンポーネントを選択するようにしても良い。
【0042】
そして、入力候補抽出部106は、ここで抽出された入力コンポーネントに入力された全てまたは所定の入力情報を管理テーブル(図3(d)参照)から抽出する。なお、ここでは、同一ユーザによる入力履歴に加えて、他のユーザによる入力履歴を含めて、入力候補を抽出するようにしているが、これに限るものではない。また、時刻情報(年月日を示す情報を含む)を用いて管理している場合には、入力候補として抽出する対象をその時刻情報に従って制限しても良い。例えば、過去1か月分の入力履歴を抽出の対象にするようにしても良い。
【0043】
すなわち、入力候補抽出部106は、ユーザ情報ごとに抽出する入力情報を変えるようにしてもよく、同一ユーザにより入力コンポーネントに入力された入力情報(入力履歴)から抽出するようにしても良い。これにより、ユーザごとに入力した入力情報に即した入力候補を抽出することができる。
【0044】
属性類似度演算部107は、複数ある入力コンポーネント103のうち、一の入力コンポーネント103xと、それ以外の他の入力コンポーネント103yとの、それぞれに入力された入力情報の類似の度合いを演算する部分である。すなわち、属性類似度演算部107は、ある入力コンポーネント103xに対する入力候補を演算する必要が生じた場合(例えば、検出部105が入力操作を検出した際)、まず、属性類似度演算部107が、前述入力コンポーネント103xと情報処理装置100が扱う全ての入力コンポーネント103y_i(i∈{1,2, …, Q}、Q:情報処理装置100が扱う入力コンポーネント数)との入力情報の履歴を入力情報記憶部113から読み出して属性類似度P_iを演算する。ここで、属性とは、各入力コンポーネント103に対して情報処理装置100が予測する入力情報の属性であり、属性類似度は、上述属性の類似度を示す。すなわち、ある2つの入力コンポーネント103x、103yの属性類似度が高いことは上述2つの入力コンポーネントに入力される情報の属性が近いことを示す。なお、属性類似度は情報処理装置100内部で扱われる情報であり、ユーザサイドに提示されることは基本的にない。
【0045】
属性類似度の演算方法は、ある入力コンポーネント同士の入力履歴の類似度を演算できる方法であればよい。通常効果的な演算方法は、主に2種類に分類される。1つが、入力履歴同士を集合論的に演算する方法であり、もう一つが、入力履歴を一種のベクトルと捉え、ベクトルの内積値を用いる方法である。
【0046】
例えば、ある1つの入力コンポーネント103xに対する入力履歴H_x={A,B, C, A, A, C}だとすると、入力履歴ベクトルh_x(A, B, C)={3, 1, 2}となる。この場合、上述入力コンポーネント103xに対する入力履歴数は6、入力履歴種類数は3である。また、別の入力コンポーネント103yに対する入力履歴H_y={A,B, B}だとすると、入力履歴ベクトルh_y(A, B, C)={1, 2, 0}となる。前述別の入力コンポーネント103yに対する入力履歴数は3、入力履歴種類数は2となる。ここで、入力コンポーネント103xと入力コンポーネント103yとの属性類似度P_xyを演算する。集合論的に演算すれば、下記式(1)のとおり
P_xy = |H_x ∩ H_y| / |H_x ∪ H_y| …(1)
となる。この式(1)の例で演算するとP_xy = 2 / 3 となる。
【0047】
また、ベクトルの内積として計算すれば、下記式(2)のとおり
P_xy = h_x・h_y/ |h_x| |h_y| …(2)
となる。この式(2)の例で演算するとP_xy = (3 * 1 + 1 *1 + 2 * 0) / √((3^2 + 1^2 + 2^2) * (1^2 + 2^2 + 0^2)) = 4 / √70 となる。
【0048】
集合論的な計算では、入力履歴数は考慮されず入力履歴種類数が属性類似度に重要な影響を及ぼす。ベクトルの内積を用いた場合、入力履歴数も考慮して属性類似度が演算される。
【0049】
予測利用率演算部108は、予測利用率を演算する部分であり、入力頻度の高い入力情報を算出する部分である。すなわち、予測利用率演算部108は、入力コンポーネント103yの入力履歴から、入力履歴数N_y及び入力履歴の中で、ある入力情報Kを示す値kの出現回数M_ykを求める。上述の属性類似度、入力履歴数N_y及び出現回数M_ykを用いて、ある入力情報Kの値kの予測利用率E_ykを式(3)の通りに求める。
【0050】
E_yk = P_xy* M_yk / Ny …(3)
前述の例で演算すると、k = 1(1をAと予め決めておく)の場合、集合論的演算を用いれば
E_yk = (2 / 3) *1 / 2 = 1 / 3 …(4)
ベクトルの内積演算を用いれば、
E_yk = (4 / √70)* 1 / 2 = 2 / √70 …(5)
となる。また、前述の演算方法で入力コンポーネント103x自身に対する属性類似度P_xx = 1 であり、入力コンポーネント103x自身に対する予測利用率E_xkも演算可能である。
【0051】
入力候補生成部109は、入力候補抽出部106において抽出された入力候補を、予測利用率演算部108により演算された予測利用率に従って並び替え、そして、それを入力候補として生成する部分である。すなわち、入力候補生成部109は、入力コンポーネント103xに関して、入力コンポーネント103x自身を含め、情報処理装置100が扱う全ての入力コンポーネント103の入力履歴に対する予測利用率を演算し、その後、予測利用率を降順にソートし、予測利用率上位の入力履歴を入力コンポーネント103xの入力候補として扱うようにする。なお、入力候補生成部109は、入力候補をユーザに提示し、入力候補をユーザが選択することを想定しているが、最も有力な入力候補だけを確定情報として情報処理装置100(画面表示部112)が提示してもよい。
【0052】
また、入力候補生成部109による、入力候補生成にあたり、予測利用率のソート前に、予測利用率を入力情報の履歴(入力履歴)毎にまとめることも可能である。すなわち、同じ入力履歴をもつ入力情報の予測利用率を合算する。例えば、前述の入力履歴H_x={A, B, C, A, A, C}及び入力履歴H_y={A, B, B}の場合、前記入力履歴の予測利用率がそれぞれ、E_xk、E_ykだとすると入力履歴k(k∈{“A”, “B”, “C”})の合算後予測利用率E_kは、E_k =E_xk + E_ykとなる。
【0053】
より具体的に説明する。上述のように、予測利用率は、入力履歴(同じ単語、例えば「東京」)ごとにマージされて利用される。具体的には、二つの入力コンポーネントx, yがあり、xの入力候補を求める際、xに対するxの入力情報(入力履歴=東京)の予測利用率が0.8、xに対するyの入力情報(入力履歴=東京)の予測利用率が0.3とすると、入力情報(入力履歴=東京)の予測利用率は0.8+0.3 = 1.1となる。
【0054】
つぎに、このように構成された情報処理装置100の処理について説明する。図4は、情報処理装置100の動作を示すフローチャートである。まず、属性類似度演算部107において、変数i=1が設定される(S101)。iは上述したとおり、一の入力コンポーネントを特定するための変数である。
【0055】
属性類似度演算部107により、入力コンポーネント103xと入力コンポーネント103yiとの属性類似度Piが演算される(S102)。つぎに、予測利用率演算部108において、値k=1が設定される(S103)。Ni=入力コンポーネント103yiの全入力履歴数が設定され、また、Mik=入力コンポーネント103yiにおける入力情報Kの入力履歴数が設定される(S104,S105)。そして、予測利用率演算部108により、入力コンポーネント103yiにおける入力情報K(値k)の予測利用率Eikが演算される(S106)。すなわち、予測利用率Eik=Pi*Mik/Niが演算される。なお、値kとそれに対応する入力情報とは予め対応付けられているものとする。
【0056】
そして、予測利用率演算部108において値kを1インクリメントし(S107)、k>入力コンポーネント103yiの入力履歴種類数となったか否かが、予測利用率演算部108により判断される(S108)。ここで、Noと判断されると、S104に戻り、次の入力情報Kを示す値kの予測利用率が演算される。
【0057】
つぎに、属性類似度演算部107において変数iを1インクリメントし、i>入力コンポーネント数を満たすか否かが、属性類似度演算部107により判断される(S110)。ここでNoと判断されると、つぎの入力コンポーネントについての属性類似度が判断される(S102)。
【0058】
また、属性類似度演算部107によりYesと判断されると、全予測利用率Eikの中で上位Q個を入力候補として、入力候補抽出部106により抽出される(S111)。ここで、入力候補が抽出されたか否かが判断される(S112)。ここで入力候補が抽出された場合には、入力コンポーネント103xに対する入力候補が画面表示部112に表示される(S113)。この表示に先立って、入力候補生成部109により入力候補のソート処理が行われる。
【0059】
提示後、ユーザにより、提示された入力候補から任意の候補が選択され、または任意の文字が入力され、入力コンポーネント103xにて入力情報(すなわち文字列)が受け付けられる(S114)。ここで受け付けられた入力情報は、入力情報取得部104により取得され入力情報記憶部113に記憶される(S115)。また、入力された入力情報は、ネットワークを介してWebサイトに出力され、Webサイトでは入力情報に基づいた検索処理がなされる。
【0060】
つぎに本実施形態の情報処理装置100の作用効果について説明する。本実施形態の情報処理装置100は、入力情報取得部104が複数の入力コンポーネント103にそれぞれ入力された入力情報を取得し、入力情報記憶部113は取得された入力情報を、入力コンポーネント103ごとに区別して格納する。そして、一の入力コンポーネントに対する入力情報の入力に際して、例えば、検出部105が、複数の入力コンポーネント103のうち、一の入力コンポーネント103に対するユーザからの入力操作を検出すると、入力候補抽出部106は、一の入力コンポーネント103に対して入力された入力情報(例えば、入力文字列)、および複数の入力コンポーネント103のうち、一の入力コンポーネント103以外の他の入力コンポーネント103に対して入力された入力情報を抽出し、入力候補生成部109は、抽出された入力情報を、一の入力コンポーネント103に対する入力候補とする。これにより、他の入力コンポーネント103に入力された入力情報を共有することができ、入力補完の有効性の向上を図ることができる。
【0061】
なお、本実施形態では、入力コンポーネントとして、テキストボックスを想定しているが、リストボックス、コンボボックス、チェックボックス、ラジオボタンなどのテキスト入力を伴わない入力コンポーネントにも適用可能である。この場合、検出部105は必ずしも必須の構成とはならない。
【0062】
また、この情報処理装置100は、属性類似度演算部107は、複数の入力コンポーネント103に入力された入力情報に基づいて、当該複数の入力コンポーネント103のそれぞれにおける、一の入力コンポーネント103との属性類似度を演算し、入力候補抽出部106は、属性類似度に応じた入力コンポーネントに対応付けられている入力情報を抽出することができる。これにより、他の入力コンポーネントに入力された入力情報を共有するができるとともに、更なる入力補完の有効性の向上を図ることができる。
【0063】
この作用効果における具体例について説明する。図5は、検索サイトA〜Cの画面を示す説明図である。図5(a)、(c)、および(e)は、それぞれ検索サイトA〜Cの初期画面を示す。図5(b)、(d)、および(f)は、検索サイトA〜Cにおいて入力候補が表示されている画面を示す説明図である。
【0064】
図5(a)において、入力候補(すなわち入力履歴)として、携帯電話、モバイル、グルメ、スポーツ・・・が表示されている。また、図5(b)において、入力候補として、携帯電話、モバイル、パソコン、無線LAN、無線が表示されている。また、図5(f)において、入力候補として、天気、ウエザー、旅行が表示されている。
【0065】
ここで検索サイトAにおける入力コンポーネント103aの入力履歴(入力候補)Lと、検索サイトBにおける入力コンポーネント103bの入力履歴Mとを用いて、例えば上述式(1)を適用してみると、その属性類似度は2/5となる。なお、ここではそれぞれの入力情報は1回のみ入力されたとしている。
【0066】
また、検索サイトAと検索サイトCとにおける入力コンポーネント103aおよび103cの属性類似度を演算してみると、0/7となる。
【0067】
よって、検索サイトAと検索サイトBとの入力コンポーネントは類似するものと判断し、検索サイトAにおける入力候補には、検索サイトBにおいて入力された文字が追加されることになる。例えば、図5(g)のとおり、検索サイトAの入力候補Lに加えて、入力候補Mの内容が追加された入力候補L1が表示されていることが分かる。よって、適切な入力補完を行うことができる。なお、図5(g)は一例を示したにすぎず、複数の入力コンポーネントの入力情報の履歴および自身の履歴を同時に使うことができ、例えば予測利用率を用いることによりどの履歴を用いるかを判断することができる。
【0068】
また、ラジオボックスに適用しようとした場合には、以下に説明する表示がなされることになる。例えば、入力候補抽出部106は、類似度の高い他の入力コンポーネントにおいて選択された選択項目(入力情報に相当)を、入力対象とする一の入力コンポーネントの選択項目として抽出し、入力候補生成部107は、その選択された項目を入力候補とする。そして、画面表示部112は、選択された項目にチェックがなされた画面を表示することになる。
【0069】
また、チェックボックスについては、複数チェックすることができるため、類似度に応じた他の入力コンポーネントにおけるチェック項目に応じたチェックが一つまたは複数なされることになる。複数チェックがなされる場合には、上位n番目までなど予測利用率または類似度に基づいてチェック対象が定まるようにしても良い。
【0070】
また、リストボックス、コンボボックスも同様であり、他の入力コンポーネントのリストボックス、コンボボックスで選択された項目が入力情報として扱われ、その選択された項目が入力候補とされる。
【0071】
また、この情報処理装置100において、属性類似度演算部107は、一の入力コンポーネント103xおよび他の入力コンポーネント103yに入力された入力情報のうち重複した入力情報の重複数(すなわち、入力履歴種類数(|H_x ∩ H_y|))と、一の入力コンポーネント103xおよび他の入力コンポーネント103yに入力された入力情報の総種類数(すなわち、入力履歴数(|H_x ∪ H_y|))とに基づいて、任意の2つの入力コンポーネントの属性類似度P_xyを演算することができる。これにより、入力履歴数より入力履歴種類数が属性類似度に影響を及ぼすものとなり、入力履歴種類数が多い場合に、より適切な属性類似度を演算することができる。
【0072】
また、この情報処理装置100は、一の入力コンポーネント103xに入力された入力情報からなる入力ベクトルh_x、および他の入力コンポーネント103yの入力情報からなる入力ベクトルh_yとの内積値を属性類似度P_xyとしてそれぞれ演算することができる。これにより、入力履歴数および入力履歴種類数に基づいた属性類似度を演算することができ、より適切な属性類似度を演算することができる。
【0073】
また、この情報処理装置100は、それぞれの入力コンポーネント103を示す識別子と、当該入力コンポーネントに入力された入力情報を他の入力コンポーネント103に対する入力候補することを許可する履歴公開属性(図3(b)におけるDOMAIN)とを入力情報とともに記憶し、履歴公開属性に従って、入力候補抽出部106は、入力情報の抽出の可否を判断することができる。これにより、入力候補とするか否かを設定することができ、より適切な入力補完を行うことができる。例えば、入力補完に適さないパスワードなどの入力文字列を入力候補から除去することができる。
【0074】
また、同様にこの情報処理装置は、それぞれの入力コンポーネント103を示す識別子と、他の入力コンポーネント103における入力候補を、自己の入力候補とすることを許可する履歴利用属性とを入力情報とともに記憶し、履歴利用属性に従って、入力候補抽出部106は、入力情報の抽出の可否を判断することができる。これにより、他の入力コンポーネントにおける入力情報を入力候補とするか否かを設定することができ、より適切な入力補完を行うことができる。
【0075】
また、この情報処理装置100は、入力情報取得部104は、入力コンポーネント103に対して入力操作を行うユーザを識別し、入力情報記憶部113は、ユーザおよび入力コンポーネント103ごとに区別して、入力情報を格納することができる。これにより、ユーザごとに入力補完を行うことができ、より使用に即した入力補完を実現することができる。
【符号の説明】
【0076】
100…情報処理装置、101…制御部、103…入力コンポーネント、104…入力情報取得部、105…検出部、106…入力候補抽出部、107…属性類似度演算部、108…予測利用率演算部、109…入力候補生成部、110…入力情報記憶部、111…操作部、112…画面表示部、113…入力情報記憶部。



【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザからの入力情報の入力を受け付ける複数の入力コンポーネントにそれぞれ入力された入力情報を取得する入力情報取得手段と、
前記入力情報取得手段により取得された入力情報を、前記入力コンポーネントごとに区別して格納する入力情報格納手段と、
一の入力コンポーネントに対する入力情報の入力に際して、前記一の入力コンポーネントに対して入力された入力情報、および前記複数の入力コンポートネントのうち、前記一の入力コンポーネントに類似する他の入力コンポーネントに対して入力された入力情報を、前記入力情報格納手段から抽出する入力候補抽出手段と、
前記入力候補抽出手段により抽出された入力情報を、前記一の入力コンポーネントに対する入力候補とする入力候補生成手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記複数の入力コンポーネントに入力された入力情報に基づいて、前記複数の入力コンポーネントのそれぞれにおける、前記一の入力コンポーネントとの属性類似度を演算する属性類似度演算手段をさらに備え、
前記入力候補抽出手段は、複数の入力コンポーネントに対応付けられている入力情報を、前記属性類似度演算手段により演算された属性類似度に応じて抽出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記属性類似度演算手段は、前記一の入力コンポーネントおよび他の入力コンポーネントに入力された入力情報のうち重複した入力情報の重複種類数と、前記一の入力コンポーネントおよび前記他の入力コンポーネントに入力された入力情報の総種類数とに基づいて、前記任意の2つの入力コンポーネントの属性類似度を演算することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記属性類似度演算手段は、前記一の入力コンポーネントに入力された入力情報からなる入力ベクトル、および前記他の入力コンポーネントの入力情報からなる入力ベクトルとの内積値を属性類似度としてそれぞれ演算することを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記入力情報格納手段は、
それぞれの入力コンポートネントを示す識別子と、当該入力コンポートネントに入力された入力情報を他の入力コンポートネントに対する入力候補とすることを許可する履歴公開属性とを、入力情報とともに記憶し、
前記入力候補抽出手段は、
前記履歴公開属性に従って、入力情報の抽出の可否を判断する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記入力情報格納手段は、
それぞれの入力コンポーネントを示す識別子と、当該入力コンポーネントに対する入力候補を抽出する際に、当該入力コンポーネントとは別の入力コンポーネントの入力情報を利用することを許可する履歴利用属性とを、入力情報とともに記憶し、
前記入力候補抽出手段は、
前記履歴利用属性に従って、入力情報の抽出の際、当該入力コンポーネントとは別の入力コンポーネントの入力情報を利用するかの可否を判断することを特徴とする請求項1から5のいずれかの一項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記入力情報格納手段は、さらに入力情報の入力された時刻を示す時刻情報が対応付けて記憶することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
入力コンポーネントに対して入力操作を行うユーザを識別する識別手段をさらに備え、
前記入力情報格納手段は、ユーザおよび入力コンポーネントごとに区別して、入力情報を格納することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
ユーザからの入力情報の入力を受け付ける複数の入力コンポーネントにそれぞれ入力された入力情報を取得する入力情報取得ステップと、
前記入力情報取得ステップにより取得された入力情報を、前記入力コンポーネントごとに区別して入力情報格納手段に格納する入力情報格納ステップと、
複数の入力コンポーネントのうち、一の入力コンポーネントに対するユーザからの入力操作を検出する入力操作検出ステップと、
一の入力コンポーネントに対する入力情報の入力に際して、前記一の入力コンポーネントに対して入力された入力情報、および前記複数の入力コンポートネントのうち、前記一の入力コンポーネントに類似する他の入力コンポーネントに対して入力された入力情報を、前記入力情報格納手段から抽出する入力候補抽出ステップと、
前記入力候補抽出ステップにより抽出された入力情報を、前記一の入力コンポーネントに対する入力候補とする入力候補生成ステップと
を備えることを特徴とする情報処理方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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