説明

情報出力装置

【課題】
配線工事の手間を抑制し、電力変換装置、分電盤の設置位置の制約を受けることのない
表示部へ表示の情報を供給することを目的とする。
【解決手段】
発電電力を検出する発電電力入力部と、系統へ逆潮流する電力を検出する逆潮流電力入
力部と、これら電力入力部の検出する発電電力及び系統へ逆潮流する電力の値を予め定め
られたデータ形式の情報に変換するデータ生成部と、無線LANと接続するインターフェー
ス部と、このインターフェース部を介して得られる信号に応答して前記データ生成部で生
成した情報を前記信号の送信元へ前記インターフェース部を介して供給することを特徴と
する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置へ表示用の情報を供給する情報出力装置に関する。
【0002】
近年発電電力、例えば太陽電池、或いは風力発電などの再生可能エネルギーから得られ
る直流電力を交流電力に変換して商用電力系統へ重畳する電力変換装置が提案されている
。この電力変換装置、及び商用電力系統は、屋内配線のつながる分電盤で連携しており、
屋内配線を介して負荷へ電力を供給する。
【0003】
この時、電力変換装置が商用電力系統へ重畳する電力(出力する電力)が、負荷の消費
する電力よりも大きい場合、負荷の消費量を超えた電力は商用電力系統へ逆潮流する。
【0004】
このような電力変換装置の出力する電力や、商用電力系統への逆潮流電力を、ユーザー
に表示するための電力表示装置が提案されている(特許文献1)。
特許文献1に記載の電力表示装置は、電力変換装置の出力する電力の情報や商用電力系
統へ逆潮流する電力の情報を電力変換装置から得ている。また、電力表示装置は信号線に
より電力変換装置とワイヤード接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−225442
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、電力表示装置を信号線等によりワイヤード接続すると、配線工事に手間
がかかり、またその取付位置も制約されてしまうものであった。
【0007】
本発明は、この様な問題点に鑑みて成されたものであり、既存する無線LANの伝送経
路を利用して利便性等を高めた情報出力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の情報出力装置は、発電電力を検出する発電電力入
力部と、系統へ逆潮流する電力を検出する逆潮流電力入力部と、これら電力入力部の検出
する発電電力及び系統へ逆潮流する電力の値を予め定められたデータ形式の情報に変換す
るデータ生成部と、無線LANと接続するインターフェース部と、このインターフェース部
を介して得られる信号に応答して前記データ生成部で生成した情報を前記信号の送信元へ
前記インターフェース部を介して供給することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、無線LANの経路を利用して発電電力や系統へ逆潮流する電力の情報
を要求に応じて供給することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態における電力表示装置4の接続関係を示す構成図である。
【図2】本実施形態における電力表示装置4の情報出力装置41を示す構成図である。
【図3】本実施形態における情報出力装置41のメモリに格納される情報を示す図である。
【図4】本実施形態において電力表示装置4の表示部42を示す構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本実施形態における情報出力
装置(系統へ逆潮流する電力を検出する機能を備える)41とこの情報出力装置41に対
応する表示部42とから成る電力表示装置4の接続関係を示す構成図である。
【0012】
電力表示装置4の情報出力装置41は、電力変換装置2、分電盤3、及び無線のLAN
ルータ8に接続され、表示部42は無線のLANルータに接続されている。
【0013】
電力変換装置2は、商用電力系統(系統)5から交流電力を屋内配線61に分配する分
電盤3に配線63により接続される。電力変換装置2は、発電電力、例えば太陽電池1な
どの再生可能エネルギーから得られる直流電力を交流電力に変換して分電盤3へ供給する

【0014】
電力変換装置2は、太陽電池の発電電力(直流電力)を昇圧する昇圧回路21、この昇
圧された直流電力を交流電力(疑似正弦波)に変換するインバータ回路22、交流電力(
疑似正弦波)の高周波成分を抑制するフィルタ回路23、常開接片を有する系統連系用リ
レー24、及び系統連系制御回路25を有する。
【0015】
昇圧回路21は、図1に示すように、リアクトル、スイッチ素子、ダイオードを有する
昇圧チョッパ回路により構成され、スイッチ素子のONデューティ比を制御することによ
り、電力変換装置2に入力された直流電力の電圧を昇圧する。
【0016】
インバータ回路22は、単相フルブリッジ接続した複数のスイッチ素子により構成され
る。これらのスイッチ素子をPWM制御に基づいてON/OFFすることにより、昇圧回
路21の出力する直流電力を交流電力(疑似正弦波)に変換する。
【0017】
フィルタ回路23は、2つのリアクトルとコンデンサにより構成され、インバータ回路
22の出力する交流電力の高周波成分を除去する。高周波成分が除去された交流電力は、
系統連系用リレー24の常開接片を介して分電盤3へ出力された後商用電力系統5へ重畳
される。
【0018】
系統連系制御回路25は、昇圧回路21、インバータ回路22、及び系統連系用リレー
24の動作を制御すると共に、電力表示装置4の情報出力装置41と有線でワイヤード接
続されて通信が可能に構成されている。通信では、電力変換装置2の運転状態や太陽電池
1の発電電力及び/または電力変換装置2の内部で計測された電力変換装置2の出力電力
などの情報を情報出力装置41へ送信する。太陽電池1の発電電力は昇圧回路21への入
力電流と入力電圧の積、昇圧回路21の出力電流と出力電圧の積、インバータ回路22の
出力電流と出力電圧の積等により求めることができ、系統連携装置2の出力電力は系統連
携用リレー24から出力される交流電力の電流と電圧とから算出することができる。
【0019】
分電盤3内では、電力変換装置2の配線63、商用電力系統5の配線62、及び複数の
屋内配線61が接続されている。具体的には、電力変換装置2の配線63及び商用電力系
統5の配線62が接続されたラインから、複数の屋内配線61が分岐するように接続され
る(図1では、簡単のため1つの屋内配線61が接続される例を示している)。このよう
にして、電力変換装置2及び商用電力系統5から供給される電力が各屋内配線61に分電
され、屋内配線61に接続される家庭用負荷6へ電力が供給される。また、この際に、電
力変換装置2が出力する電力が家庭用負荷6の消費電力が電力変換装置2の出力電力を下
回ると余剰の出力電力が商用電力系統5へ逆潮流する。
【0020】
電力表示装置4は、情報出力装置41と表示部42が対応しており、この情報出力装置
41、表示部42、パーソナルコンピュータ51(以下、パソコン51)、テレビ52な
どは、無線LAN(Local Area Network)ルータ8を介して無線LA
N接続されている。すなわち、これらの機器は無線LANによる伝送路を介して信号(情
報、データなど)の授受が可能に構成されている。またこの無線LANは汎用の規格を用
いることができるので詳細の説明は省略する。無線LANルータ8はインターネット7に
接続されており、無線LANルータ8の通信範囲外からはインターネット7を介して携帯
端末機器53と接続させることができる。尚、パソコン51、テレビ52、携帯端末機器
53を用いる際は必要に応じて情報出力装置41との信号の授受ができるように夫々専用
のプログラムを予めインストールする必要がある。または汎用のインターネットブラウザ
を搭載した機器であれば容易に表示させることも可能である。
【0021】
図2は、本実施形態における電力表示装置4の情報出力装置41を示す構成図である。
図に示すように、少なくとも通信回路411、通信回路412、バッテリ413、検出回
路414、制御回路415、及びメモリ416を有する。
【0022】
通信回路411は、電力変換装置2と信号線により接続されており、シリアル通信(例
えば、RS485規格の通信)により電力変換装置2と通信を行い電力変換装置2から出
力される情報(発電電力など)を得る発電電力入力部の機能を備えるものである。すなわ
ち、電力変換装置2を介して太陽電池1の発電電力を検出し通信回路411で入力してい
る。
【0023】
通信回路412は、無線LANルータ8と無線LAN(例えば、IEEE802.11
b/g規格など)により接続されるインターフェース部である。情報出力装置41はこ
の無線LANの伝送路を介してLANルータ8に接続される機器(表示部42、パソコン
51、テレビ52、携帯端末機器53)と相互に通信する。
【0024】
制御回路415は、通信回路411、通信回路412の動作の制御などの制御を行う。
制御回路415は、分電盤3に接続される配線61、62、63の電流を検出可能な電流
センサCT1、CT2が接続され当該配線の電流を検出する。本実施形態では、電流セン
サCT1は、屋内配線61の上流に配置されており、家庭内負荷6へ流れる電流を検出す
る。電流センサCT2は、配線62の分電盤3寄りに配置されており、商用電力系統5か
ら分電盤3へ供給される電流(或いは逆潮流する電流)を検出し、その値は制御回路41
5が入力するものでありこの制御回路415は逆潮流電力入力部の機能を備えるものであ
る。
【0025】
制御回路415は、電流センサCT1、CT2から得られる電流に基づいて、家庭用負
荷6の消費電力と逆潮流する電力を演算し、単位時間毎の家庭用負荷6の消費電力量と逆
潮流する電力量を演算する。単位時間には、特定の日時の時間帯を用い、例えば、201
1年9月1日の8時台、2011年9月1日の9時台など時間単位を利用するが、これに
限るものではなく、分単位、秒単位でもよいものである。
【0026】
電力は、分電盤3における電圧(100V、200Vなど)が予め決まっているため、
得られた電流(実効値)と電圧との積により求めている。尚、実効電圧を検出し実効電流
との積で電力量を算出してもよい。電力量は、電力を周期的(例えば、数十msec〜数
百msecごと)に計測するようにし、単位時間内に計測された電力に計測周期を積算す
ることにより求めることができる。単位時間内に電力P1〜電力Pnが得られ、計測周期
をTmとすると、電力量Phは、Ph=Tm×(P1+・・・+Pn)となる。
【0027】
制御回路415は、周期的(例えば、数sec〜数十secごと)に電力変換装置2よ
り送信される太陽電池1の発電電力を受信して、単位時間毎の太陽電池1の発電電力量を
演算する。
【0028】
制御回路415は、時計機能を備えており、現在の年月日、及び時刻の時間情報が分か
るようになっている。この機能を用いて、制御回路415は、演算された電力量(逆潮流
する電力量、家庭用負荷6の消費電力量)と受信した電力量(太陽電池1の発電電力量1
02)との単位時間を特定する。そして、特定した単位時間と、その単位時間の太陽電池
1の発電電力量102(電力変換装置2から出力された情報)、家庭用負荷6の消費電力
量102、逆潮流する電力量103とを関連付けて予め定められたデータ形式の情報、例
えば表示用データ110としてメモリ416へ記憶する。図3は、このメモリ416に格
納される情報の例を示す図である。図に示すように、メモリ416には、共通の情報に基
づく単位時間毎に表示用データ110が順に格納されるように構成されている。尚、逆潮
流する電力は逆潮流する方向をプラスとしているため、商用電力系統5から電力の供給が
必要な場合(太陽電池の発電電力<家庭用負荷6全体の消費電力)はマイナスとなる。
【0029】
制御回路415の時計機能には、太陽電池1の出力する直流電力、或いは商用電力系統
5からこの時計機能を維持するための制御電力が供給されている。この制御電力が途絶え
た際に、時計機能を維持するための補助制御電力を供給するバッテリ413を具えている
。このバッテリ413は配線61から充電されるような構成を備えている。時計機能は、
現在時刻を外部の装置から受信して設定する現在時刻設定機能を備えている。外部の装置
として、例えば、インターネットを介して標準時刻の情報を提供するサーバや、標準時刻
を電波により提供する電波塔などが利用できる。
【0030】
制御回路415は、通信回路412で情報を要求する信号を受信した際に、この信号の
送信元に向けてメモリ416に格納されている情報を無線LANルータ8を介して供給す
る。情報の供給先としては表示部42、携帯端末53、テレビ52、パソコン51などが
ある。このとき、表示用データ110は、送信先の機器より指定された時間帯のデータが
メモリ416から選択されて送信することができる。
【0031】
図4は、本実施形態において表示部42を示す構成図である。図に示すように、表示部
42は、通信回路421、通信回路422、表示パネル423、操作パネル424、及び
制御回路425を有する。表示部42は、操作パネル424によりユーザーからの操作を
受付け、この操作により指示された情報を情報出力装置41から受けて表示パネル423
に表示する。また、表示部42は、通信回路421と通信回路422のうちいずれかを用
いて情報出力装置41と通信できるように構成されている。
【0032】
通信回路421は、情報出力装置41と通信を行うための回路である。通信回路421
は、情報出力装置41(の通信回路412)と、信号線を用いて直接接続され、有線LA
Nの伝送路を用いず通信を行うことができる。
【0033】
通信回路422は、無線LANルータ8と無線LAN(例えば、IEEE802.11
b/g規格など)により接続されるインターフェース部である。本実施形態において、
通信回路422を用いた通信について以下に詳述する。また、通信回路421を用いても
同様に行うことができる。
【0034】
制御回路425は、通信回路421、通信回路422の動作の制御など表示部42全体
の制御を行う。制御回路425は、操作パネル424から所定期間(例えば、特定の1日
分、1週間分、1ヶ月分など)の電力量(太陽電池1の発電電力量、逆潮流する電力量、
家庭用負荷6の消費電力量など)を表示する旨の操作を受けると、通信回路422を用い
て、この期間の単位時間毎の表示用データを送信するように情報出力装置41に指令を送
る。情報出力装置41は、この指令を受けて、指定された期間の表示用データ110を送
信する。表示部42は、表示用データ110を受信すると、この表示用データ110をも
とにグラフなどの画像データを作成して表示パネル413に表示する。尚、表示用データ
(情報)110の要求は操作に応じる場合のみならず、定期的に自動的に行うように成し
てもよい。
【0035】
また、情報出力装置41は、情報を要求する信号を受けると、以後、情報の送信元へ向
けて最新の情報を自動的に、電力の得られる周期が最も長い電力(ここでは、情報出力装
置41が電力変換装置2と通信して得られる太陽電池1の発電電力)を検出する毎に供す
るように構成してもよい。表示部42は、最新の電力を受信すると、最新の電力を表示す
るための画像データを作成して表示パネル413に表示する。これにより、表示部42で
は、リアルタイムで電力の表示を行うことができる。
【0036】
また、表示部42と同様の構成をパソコン51、テレビ52、携帯端末機器53が有す
ることで、これらの有する表示パネルに、太陽電池1の発電電力、逆潮流する電力、家庭
用負荷6の消費電力などを表示することもできる。すなわち、無線LANの通信経路を怪
介して相互通信を可能に成すことができ、専用の表示部を追加することなくパソコンやテ
レビ等の複数機器で同時に消費電力などを見ることができ家庭内での情報共有が容易にな
る。
【0037】
以上の実施形態によれば、表示部42は無線LANの伝送路にて情報出力装置41と通
信を行うため、情報出力装置41と信号線で接続する必要がない。これにより、配線工事
の手間を抑制し、電力変換装置、分電盤の設置位置の制約を受けることなく表示部の取り
付け位置を決めることができる。また、さらに、情報出力装置41の検出値と電力変換装
置2からの情報とを共通の時間情報に関連させて表示部42に表示させることができる。
【0038】
また、時計機能を用いて、表示用データを作成しているため、電力変換装置2内の有す
る時計機能に狂いが生じたとしても、情報出力装置41の検出する電力と、受信する電力
とを正確に関連付けることができる。
【0039】
また、時計機能には、時計機能への制御電力の供給が途絶えた際に、時計機能を維持す
るための補助制御電力を供給するバッテリが備えられており、現在時刻を外部の装置から
受信して設定する現在時刻設定機能を有している。これにより、表示用データの作成時に
関連付ける時間帯のデータが狂うことを防止することができ、正確に表示用データを作成
することができる。
【0040】
また、リアルタイムで電力の表示を行う際に、情報出力装置41は、電力の得られる周
期が最も長い電力を検出するたびに最新の電力を送るようにしている。これにより、確実
に更新されたデータが表示部42に送信されるようになる。
【0041】
また、制御回路415は、特定した単位時間と、その単位時間の太陽電池1の発電電力
量102(電力変換装置2から出力された情報)、家庭用負荷6の消費電力量102、逆
潮流する電力量103とを関連付けて情報を表示用データ110としてメモリ416へ記
憶するようにしている。これにより、検出した電流や電力、受信した電力を全て単位時間
毎にまとめて電力量にして表示用データを記憶するので、メモリ416容量を小さくする
ことができる。
【0042】
また、表示部42に送信するデータは、この容量の少ない表示用データを利用すること
ができるため、無線LANのように通信速度が遅く(例えば、有線LANと比べて)とも
快適にデータを受信して表示することができる。
【0043】
以上、本発明の幾つかの実施形態について説明したが、以上の説明は本発明の理解を容
易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明はその趣旨を逸脱す
ることなく、変更、改良され得ると共に本発明にはその等価物が含まれることは勿論であ
る。
【0044】
例えば、本実施形態では、電力変換装置2から通信により太陽電池1の発電電力を受信
したが、電流センサを電力変換装置2と分電盤3とを接続する配線に設けて検出しても良
い。このようにすることで、電力変換装置2と通信する必要がなくなるため、専用の電力
変換装置2を用意する必要がなくなる。
【0045】
例えば、本実施形態では、無線LANルータ8に情報出力装置41を接続したが、アク
セスポイント機能を情報出力装置41が有していても良い。
【0046】
例えば、本実施形態では、表示用データ110として電力量と時間帯とを関連付けてメ
モリ416に記憶したが、電流の積算値や、電流、電力、或いはそれらの平均値などを時
間帯と関連付けて記憶しても良い。
【0047】
例えば、表示部42に、操作パネル424に所定時間の間入力が無い場合に表示パネル
の表示を消す機能を設けても良い。そして、表示部42は、表示パネルの表示を消すとき
に、情報出力装置41へ通信を終了する旨の信号を送ようにすると、情報出力装置41の
通信回路412による表示部412との通信を終了できる(例えば、リアルタイムで電力
を送信する通信などを終了することができる)ため、表示部42、及び情報出力装置41
の双方で消費する電力を抑制することができる。
【0048】
例えば、本実施形態では、情報出力装置41では、電流を検出し電力を演算していたが
、電力を直接検出しても良い。
【0049】
例えば、本実施形態では、電力の演算、電力量の演算、表示用データの作成を情報出力
装置41により行っていたが、情報出力装置41が検出した電流を表示部42へ送信して
、この電流に基づいて表示部42が演算を行うようにしても良い。
【0050】
例えば、本実施形態では、太陽電池1の出力する電力を情報出力装置41が受信するよ
うにしていたが、電力変換装置2が出力するエラー情報を受信するようにしても良い。こ
のようにすることで、電力変換装置2がエラーを起こして停止した場合に、情報出力装置
41は受信したエラー情報を表示部42に送信し、表示部42はこのエラー情報を表示す
る。これにより、エラーをユーザーに報知することができる。また、表示部42は、エラ
ー情報に応じて表示する内容を変えても良い。
【0051】
例えば、商用電力系統5の異常(電圧上昇、電圧下降など)など電力変換装置2は止ま
るが再起動が今後可能なエラーが出た場合、商用電力系統5の異常が収まってから電力変
換装置2を起動することが好ましいので、「しばらくしてから電力変換装置を再起動して
下さい。」を表示する。この表示によりユーザーへ、電力変換装置2の起動を促すことが
できる。また、この際に、情報出力装置41は、電力変換装置2から、商用電力系統の異
常が収まったことを通信により受信し、表示部42へこの情報を送り、表示部42はこの
情報をもとに表示内容を変えてもよい。例えば、「しばらくしてから電力変換装置を再起
動して下さい。」を「電力変換装置を再起動して下さい。」に変更する。
【0052】
また、例えば、電力変換装置2自体に異常(系統連系用リレー24の溶着など)があり
エラーが出た場合、電力変換装置2をそのままの状態では起動することができないので、
「サービスセンターに連絡して下さい。」というメッセージを表示する。また、この時に
連絡先の電話番号、住所、FAXなどの情報も一緒に表示するようにすると良い。これを
見てユーザーへサービスセンターへの連絡を促すことができる。
【0053】
また、情報出力装置41は、電力変換装置2からの通知、情報出力装置41が検出して
いる電力量の変化、又は時計機能から、日没を検出し、表示部42にその旨を通知しても
良い。表示部42をこの通知を受信すると省エネモード(例えば、通信回路422を待機
状態にしたり、液晶の表示パネルのバックライトを消したり、画像データの表示を消すな
ど)に移行する。このようにすることで、ユーザーが興味を示す太陽電池1の発電の情報
が無くなった場合に自動で省エネモードに移行するので省エネになる。
【0054】
また、情報出力装置41は、電力変換装置2からの通知、情報出力装置41が検出して
いる電力量の変化、又は時計機能から、太陽電池の発電開始を検出し、表示部42にその
旨を通知しても良い。表示部42をこの通知を受信すると省エネモードを解除して表示パ
ネル421に現在の電力を表示する。このようにすることで、ユーザーが興味を示す太陽
電池1の発電の情報が得られる場合に、自動で表示部42に表示することができる。また
、これにより、ユーザーは特に操作することなく太陽電池1の発電状況を確認することが
できる。
【0055】
また、例えば、表示部42に、照度センサを設けて、照度センサにより検知される照度
が所定値よりも低い場合に表示パネルの表示を消す機能を設けても良い。そして、表示部
42は、表示パネルの表示を消すときに、情報出力装置41へ通信を終了する旨の信号を
送ようにすると、情報出力装置41の通信回路412による表示部412との通信を終了
できる(例えば、リアルタイムで電力を送信する通信などを終了することができる)ため
、表示部42、及び情報出力装置41の双方で消費する電力を抑制することができる。
【産業上の利用可能性】
【0056】
発電電力、系統への逆潮流電力の情報を要求する信号を出力する表示部に対応して用い
ることができる。
【符号の説明】
【0057】
1 太陽電池
2 電力変換装置
3 分電盤
4 電力表示装置
5 商用電力系統
6 家庭用負荷
7 インターネット
8 無線LANルータ
21 昇圧回路
22 インバータ回路
23 フィルタ回路
24 系統連系用リレー
25 系統連系制御回路
41 情報出力装置
42 表示部
51 パーソナルコンピュータ
52 テレビ
53 携帯端末機器
CT1 電流センサ
CT2 電流センサ


【特許請求の範囲】
【請求項1】
発電電力を検出する発電電力入力部と、系統へ逆潮流する電力を検出する逆潮流電力入
力部と、これら電力入力部の検出する発電電力及び系統へ逆潮流する電力の値を予め定め
られたデータ形式の情報に変換するデータ生成部と、無線LANと接続するインターフェー
ス部と、このインターフェース部を介して得られる信号に応答して前記データ生成部で生
成した情報を前記信号の送信元へ前記インターフェース部を介して供給することを特徴と
する情報出力装置。
【請求項2】
前記発電電力入力部は再生可能エネルギーから得られる直流電力を交流電力へ変換する
電力変換装置と接続されて前記発電電力の値を取得することを特徴とする請求項1に記載
の情報出力装置。
【請求項3】
前記逆潮流電力入力部は屋内配線のつながる分電盤に接続される系統の配線に流れる電
力を検出し、前記情報のデータはこの検出した電力の単位時間当たりの電力量であること
を特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の情報出力装置。
【請求項4】
前記逆潮流電力入力部は屋内配線のつながる分電盤に接続される系統の配線に流れる電
力の電流を検出し、前記情報のデータはこの検出した電流の単位時間当たりの積算量であ
ることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の情報出力装置。
【請求項5】
前記単位時間を計時する時計機能を備え、当該時計機能は前記配線から駆動電力を得る
と共にバッテリで当該駆動電力がバックアップされていることを特徴とする請求項3もし
くは請求項4に記載の情報出力装置。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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