情報提供サーバ、クライアント端末及びコンピュータプログラム
【課題】ウェブサイトに対して求められている潜在的な要求を満たすような情報を提供する。
【解決手段】第1のクライアント端末から受信したキーワードに基づいてインターネット上のウェブサイトを検索し、検索履歴の情報を第2のクライアント端末に提供する情報提供サーバであって、受信したキーワードを、検索日時、前記第1のクライアント端末のアドレス情報とを関連づけて検索履歴の情報として第1のデータベースに格納し、第2のサーバから前記第1のクライアント端末のアドレス情報と対応づけられる属性情報を受信し、属性情報を前記検索履歴の情報と対応づけて第2のデータベースに格納し、検索履歴の情報を前記属性情報と共に、前記第2のクライアント端末に送信する。
【解決手段】第1のクライアント端末から受信したキーワードに基づいてインターネット上のウェブサイトを検索し、検索履歴の情報を第2のクライアント端末に提供する情報提供サーバであって、受信したキーワードを、検索日時、前記第1のクライアント端末のアドレス情報とを関連づけて検索履歴の情報として第1のデータベースに格納し、第2のサーバから前記第1のクライアント端末のアドレス情報と対応づけられる属性情報を受信し、属性情報を前記検索履歴の情報と対応づけて第2のデータベースに格納し、検索履歴の情報を前記属性情報と共に、前記第2のクライアント端末に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供サーバ、クライアント端末及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年はインターネットが急速に普及し、膨大な情報がインターネットを介してウェブサイト上で入手可能となっている。
【0003】
ウェブサイトの管理者は、ウェブサイトに対する閲覧数増加や、ウェブサイトのマーケティング活動への寄与、営業活動への寄与等を図ろうとして、ウェブサイトをどのように改善すべきかを常に検討している。
【0004】
特許文献1は、ウェブサイトに対するアクセス実績から、目的アクセス先に対するアクセスの潜在的な可能性を解析する方法を提案している。しかしながら、ここで使用しているアクセス実績のデータも、アクセス先、日時、ホストID等の情報であり、ウェブサイトのどのように改善すべきかを判断するために必ずしも十分とは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−244981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記において、ウェブサイトの寄与度を判定するには、どのような閲覧者がどのような関心を持ってウェブサイトを閲覧しているか、ということの推測を可能とする情報が必要があるため、閲覧者の属性や行動に関する情報を得たいという要望がある。
【0007】
そこで本発明は、ウェブサイトに対して求められている潜在的な要求を満たすような情報を提供するべく、ウェブサイトに対してアクセスしてくるユーザの所在地や名称に関する属性情報を、検索履歴と共に提供可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明は、
第1のクライアント端末から受信したキーワードに基づいてインターネット上のウェブサイトを検索し、検索履歴の情報を第2のクライアント端末に提供する情報提供サーバであって、
前記第1のクライアント端末から受信したキーワードを、検索日時、前記第1のクライアント端末のアドレス情報とを関連づけて検索履歴の情報として格納する第1のデータベースと、
前記インターネット上の第2のサーバであって、アドレス情報と当該アドレス情報の使用者の所在地及び名称に関する属性情報を管理する第2のサーバから、前記第1のクライアント端末のアドレス情報と対応づけられる前記属性情報を受信する受信手段と、
前記第2のサーバから受信した前記属性情報を、対応する前記検索履歴の情報と関連づけて格納する第2のデータベースと、
前記第2のデータベースに格納する検索履歴の情報を、前記属性情報と共に、前記第2のクライアント端末に送信する送信手段と
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ウェブサイトに対してアクセスしてくるユーザの所在地及び名称に関する属性情報を、検索履歴と共に提供可能とすることで、ウェブサイトに対して求められている潜在的な要求を満たすような情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】発明の実施形態に対応する、インターネット上のウェブサイトの検索履歴情報提供システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】発明の実施形態に対応する、クライアント101のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】発明の実施形態に対応する、検索サーバ103の機器構成を示すブロック図である。
【図4】発明の実施形態に対応する、検索履歴データベース105の更新処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】発明の実施形態に対応する、検索履歴データベースにおける検索履歴情報テーブル500のデータ構造の一例を示す図である。
【図6】発明の実施形態に対応する、検索サーバ103が、属性付き検索履歴データベース106を更新する処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】発明の実施形態に対応する、属性付き検索履歴データベースにおける属性付き検索履歴情報テーブル700のデータ構成の一例を示す図である。
【図8】発明の実施形態に対応する、検索履歴閲覧クライアント101Bに対して検索サーバ103が属性付き検索履歴情報を提供する処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】発明の実施形態に対応する、検索履歴閲覧クライアント101Bにおける検索履歴の表示処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】発明の実施形態に対応する、検索履歴情報の表示例を示す図である。
【図11】発明の実施形態に対応する、データ集計結果の表示例を示す図である。
【図12】発明の実施形態に対応する、データ集計処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、添付する図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0012】
図1は、本実施形態に対応する、インターネット上の検索履歴情報提供システムの全体構成を示すブロック図である。ウェブサイトを閲覧するユーザが操作してウェブサイトの検索を行うクライアント101A、検索サーバ103が提供する検索履歴情報を閲覧しようとするユーザが操作して、ウェブブラウザ上で検索履歴を閲覧するクライアント101B、ウェブサイト検索を行う検索サーバ103、ウェブサイトの情報を提供するウェブサーバ107、検索を行うユーザの属性情報を提供する属性情報提供サーバ108、地図情報を提供する地図情報提供サーバ109が、それぞれインターネット102に接続されている。また、検索サーバ103には、全文検索データベース104、検索履歴データベース105、属性付き検索履歴データベース106が接続されている。
【0013】
検索クライアント101Aは、サイト内検索を行おうとするユーザが操作して、ウェブサーバ107がインターネット上で公開するウェブサイト情報を閲覧可能な情報処理装置であり、ノートパソコン、デスクトップパソコン、携帯情報端末、携帯電話等を含む。クライアント101Aには、所謂インターネット・ブラウザのソフトウェアがインストールされているものとする。
【0014】
検索履歴閲覧クライアント101Bは、検索サーバ103が提供する検索履歴情報を閲覧しようとするユーザが操作して、ウェブブラウザ上で検索履歴を閲覧可能な情報処理装置であり、ノートパソコン、デスクトップパソコン、携帯情報端末、携帯電話等を含む。ウェブサーバ107で公開しているウェブサイトの管理者は、検索履歴閲覧クライアント101Bのユーザとして、自サイトに対する検索履歴を閲覧することができる。
【0015】
クライアント101は、イーサネット(登録商標)等のネットワークケーブルを含むアクセス手段であるLANによってインターネット102に接続されている。尚、ネットワーク102へのアクセス手段はイーサネット(登録商標)ケーブルに限定されるものではなく、無線LAN等の無線通信手段によって構成されていてもよい。検索サーバ103、ウェブサーバ107、属性情報提供サーバ108、地図情報提供サーバ109も同様のアクセス手段を備えているものとする。
【0016】
インターネット102は、世界中のネットワークが互いに接続されたネットワークであるが、例えば、イントラネットのように特定の組織内においてのみ接続可能なネットワークであってもよい。
【0017】
検索サーバ103は、情報提供サーバであって、クライアント101Aのユーザに対して、インターネット102上でウェブサーバ107が提供するウェブサイトのウェブページの検索サービスを提供する。また、クライアント101Bのユーザに対しては、当該ユーザに関連するウェブサイトの検索履歴情報を属性情報と共に提供する。当該ウェブサイトは、例えば、企業や官公庁、大学等の特定の主体が管理するウェブページ群であり、検索サーバ103は、所謂「サイト内検索」としてウェブサイト毎に独立した検索サービスを提供する。
【0018】
検索サーバ103は、全文検索データベース104、検索履歴データベース105、属性付き検索履歴データベース106に格納されている情報を管理している。検索サーバ103は、例えば、LANによって、全文検索データベース104、検索履歴データベース105、属性付き検索履歴データベース106に接続される。
【0019】
全文検索データベース104、検索履歴データベース105、属性付き検索履歴データベース106は、それぞれ所定のデータベース・ソフトウェアがインストールされた情報処理装置であり、各種データの管理を行う。
【0020】
全文検索データベース104は、インターネット102上のウェブサイトから取得したウェブページの情報に基づき、ウェブサイト毎にテキスト情報とページのメタ情報(URL、タイトル、検索順位等)を紐付けたデータベースである。検索サーバ103は、クライアント101Aから受信したユーザ指定のキーワードを用いて、全文検索データベース104を利用して検索を行う。クライアント101Aから受け付けたキーワード、クライアント101Aが検索サーバ103にアクセスする際に使用したIPアドレス、及び、検索日時の情報は、ウェブサイト毎に管理されて検索履歴データベース105に登録される。また、検索履歴に基づき、アクセスしてきたクライアント101Aの属性情報を属性情報サーバ108から取得して、属性付き検索履歴情報として、ウェブサイト毎に検索属性付き検索履歴データベース106に登録する。検索履歴データベース105及び属性付き検索履歴データベース106にそれぞれ登録される情報の一例については、図5及び図7を参照して後述する。なお、本明細書では、アドレス情報としてIPアドレスを例に説明するが、アクセスしてきたクライアント101Aを特定可能なアドレス情報であり、後述する属性情報と対応付けが可能な情報であれば、IPアドレスに限定されるものではない。
【0021】
ウェブサーバ107は、インターネット102上でウェブサイトを提供する。本実施形態においてウェブサイトとは、ひとまとまりに公開されているページ群のことを言う。ウェブサイトには、例えば、法人や個人により管理されている。法人のウェブサイトでは、自社製品・サービスの紹介や、製品などに関連するソフトウェアのダウンロードサービスなどが提供されている。ウェブサイトの管理者等は、検索履歴閲覧クライアント101Bのユーザとして、自己が管理するウェブサイトについて検索サーバ103から属性付き検索履歴情報を取得し、地図情報提供サーバ109から取得した地図情報と合わせてウェブブラウザ上で閲覧することができる。
【0022】
属性情報提供サーバ108は、IPアドレスと、当該IPアドレス使用者の属性情報とを対応づけて管理するサーバである。属性情報には、IPアドレス使用者の所在地及び名称の情報、より具体的には住所、緯度・経度、名称の情報が含まれ、IPアドレス使用者が法人の場合には、法人名や代表者名などの情報も合わせて管理される。属性情報提供サーバ108は、検索サーバ103からIPアドレスを指定した属性情報の問い合わせを受けると、自身の管理情報をIPアドレスに基づいて検索して、管理している属性情報を検索サーバ103に提供する。
【0023】
地図情報提供サーバ109は、ウェブブラウザ上で閲覧可能なデータ形式で地図情報を管理し、クライアントからの要求に応じて提供するサーバである。地図情報は、地図と緯度・経度情報や、住所情報が対応づけられてデータが構成されており、緯度・経度、或いは住所を指定することにより地図上の所定位置を特定することが可能である。地図情報提供サーバ109は、地図情報を格納する地図データベース110を有する。
【0024】
尚、本明細書では、便宜上、検索サーバ103、全文検索データベース104、検索履歴データベース105、及び、属性付き検索履歴データベース106は、それぞれ物理的に独立した情報処理装置によって実現されるものとして説明するが、本発明の実施形態はこれに限られるものではない。例えば、これらが単一の情報処理装置によって実現されてもよい。その一方で、検索サーバ103等の各装置が複数台の情報処理装置により冗長構成、或いは分散構成されても良い。また、全文検索データベース104、検索履歴データベース105及び属性付き検索履歴データベース106は、検索サーバ103とLAN等によって接続されているものとして説明するが、例えば、インターネット102や非図示のイントラネット経由で検索サーバ103と通信可能な形態をとってもよい。また、図1ではインターネット102に接続するウェブサーバ107を、説明の簡単のために1つのみ記載しているが、実際には多数のウェブサーバ107が接続されているものであり、その場合でも本願発明は当然に実施可能である。
【0025】
次に、本実施形態に対応する検索履歴情報提供システムを構成する情報処理装置の概略について説明する。図2は、クライアント101A及び101Bのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。上述した情報処理装置としての全文検索データベース104、検索履歴データベース105及び属性付き検索履歴データベース106も、同様或いは同等のハードウェア構成として構成しても良い。
【0026】
図2において、CPU200は、ハードディスク装置(以下、HDと呼ぶ)205に格納されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、RAM202にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。
【0027】
ROM201は、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、文書処理の際に使用するフォントデータ、テンプレート用データ等の各種データを記憶する。RAM202は各種データを一時記憶し、CPU200の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0028】
外部記憶ドライブ203は、記録媒体へのアクセスを実現するための外部記憶ドライブであり、メディア(記録媒体)204に記憶されたプログラム等を本コンピュータシステムにロードすることができる。尚、メディア204は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、Blu−ray、ICメモリカード、MO、メモリスティック等を利用することができる。
【0029】
HD205は、外部記憶装置であって、本実施形態では大容量メモリとして機能するハードディスクを用いている。HD205には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等が格納される。なお、ハードディスクの代わりに、フラッシュ(登録商標)メモリ等の不揮発性記憶装置を用いても良い。
【0030】
指示入力装置206は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネル等がこれに相当する。指示入力装置206を用いて、ユーザは、クライアント101に対して、装置を制御するコマンド等を入力指示する。ディスプレイ207は、指示入力装置206から入力したコマンドや、それに対するクライアント101の応答出力等を表示したりするものである。システムバス209は、情報処理装置内のデータの流れを司る。インターフェイス(以下、I/Fという)208は、外部装置とのデータのやり取りを仲介する役割を果たす。
【0031】
尚、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0032】
本実施形態では、メディア204から本実施形態に係るプログラム及び関連データを直接RAM202にロードして実行させる例を示すが、これ以外にも、本実施形態に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされているHD205からRAM202にロードするようにしてもよい。また、本実施形態に係るプログラムをROM201に記録しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接CPU200で実行することも可能である。
【0033】
図3は、検索サーバ103の機器構成を示すブロック図である。ウェブサーバ107、属性情報提供サーバ108、地図情報提供サーバ109も同様のハードウェア構成を採用することができる。CPU300、ROM301、RAM302、外部記憶ドライブ303、メディア304、HD305、指示入力装置306、ディスプレイ307、I/F308、システムバス309の機能及び用途、更には、これらの関係は、図2を用いて説明したものと同様或いは同等である。図3では、データベース310がシステムバス309に接続されていることに留意する。ここで、データベース310は、全文検索データベース104、検索履歴データベース105及び属性付き検索履歴データベース106を総称するものである。
【0034】
次に、あるウェブサイトを閲覧するユーザからの検索要求を検索サーバ103が受け付けた場合に、当該ウェブサイトと関連して検索履歴データベース105を更新する処理の流れを説明する。図4は、発明の実施形態に対応する検索履歴データベース105の更新処理の一例を示すフローチャートである。図4に対応する処理は、検索サーバ103がHD305やデータベース310に保持する処理プログラムをCPU300で実行することで実現される。
【0035】
まず、ステップS401では、クライアント101Aから検索サーバ103へのアクセス要求を受け付ける。続くステップS402では、クライアント101Aから検索を行うためのキーワードを受信する。続くS403では、受信したキーワードと、キーワードを受信した検索日時の情報とを、当該キーワードを送信してきたクライアント101AのIPアドレスと共に、検索履歴データベース105に格納する。その際、キーワードを受け付けた順に、検索IDを付す。なお、IPアドレスは、クライアント101Aからのアクセス要求を受け付け、通信を確立する際に取得したものを使用することができる。
【0036】
検索履歴データベースにおける検索履歴情報テーブル500のデータ構造の一例は、図5に示す通りである。検索履歴情報テーブル500は、検索ID501、IPアドレス402、検索日時403、キーワード404が登録されている。当該テーブル500は、検索サーバ103がサイト内検索を提供するウェブサイト毎に、例えばサイトIDと関連づけて管理されている。なお、当該テーブルキーワードが複数の場合でも、単一の検索ID501を付して管理しておく。
【0037】
図4に戻り、続くステップS404では、S402で受信したキーワードに基づいて全文検索データベース104を検索し、検索処理の結果に基づいてクライアント101Aのディスプレイ207に表示するための検索結果表示情報を生成する。なお、ここでの検索処理は、公知の検索技術を採用すればよいので、詳細な説明は省略する。続くステップS405では、生成した検索結果表示情報をクライアント101Aへ送信する。
【0038】
次に、図6を参照して、検索サーバ103が、属性付き検索履歴データベース106を更新する処理の流れを説明する。図6は、発明の実施形態に対応する属性付き検索履歴データベース106の更新処理の一例を示すフローチャートである。図6に対応する処理は、検索サーバ103がHD305やデータベース310に保持する処理プログラムをCPU300で実行することで実現される。当該処理は、所定の時間間隔(例えば5秒ごと)に実行されてもよいし、検索履歴データベース105が更新されるたびに行われてもよく、実行タイミングは特に限定されない。
【0039】
ステップS601では、検索サーバ103は、検索履歴データベース106から最新の情報を取得する。ここでの最新の情報とは、属性付き検索履歴データベース106に既に登録されている最新の検索日時よりも新しい日時情報の情報が該当する。続くS602では、S601で取得した検索履歴情報に含まれるIPアドレス402の情報に基づき、属性情報提供サーバ108に対して当該IPアドレスに関する属性情報の要求を送信する。属性情報には、例えば、当該IPアドレスの使用者の住所、地域名、緯度・経度情報、法人名、個人名、法人の代表者名等が含まれる。属性情報提供サーバ108は、検索サーバ103からIPアドレスに基づく地域帰属性情報の要求を受信すると、当該IPアドレスと対応づけて自身が管理している属性情報を検索サーバ103に返信する。
【0040】
S603において、検索サーバ103は、要求に対応する属性情報を属性情報提供サーバ108から受信する。続くS604では、受信した属性情報を、S601で取得した検索情報と関連づけて、属性付き検索履歴データベース106に格納する。これにより、検索履歴と、属性情報とを対応づけて属性付き検索履歴データベース106で管理することが可能となる。
【0041】
図7は、属性付き検索履歴データベースにおける属性付き検索履歴情報テーブル700のデータ構成の一例を示す図である。ここで、検索ID501、IPアドレス502、検索日時503及びキーワード504には、検索履歴情報テーブル500に格納されていたものがそのまま格納される。その上で、IPアドレスに基づいて取得した属性情報が、住所701、緯度・経度情報702、法人名703として登録される。なお、属性情報は、IPアドレス使用者に関連する情報で有れば、上述の情報に限らなくてもよい。例えば、当該IP使用者の業種、職種、従業者数等があってもよい。テーブル700も、テーブル500と同様にサイト単位で管理され、サイトIDと関連づけがなされている。なお、図面としては記載していないが、属性情報提供サーバ108が管理する属性情報は、図7のIPアドレス502、住所701、緯度・経度情報702、法人名703をそれぞれ関連づけて、IPアドレス毎にテーブルとして管理することが可能である。
【0042】
次に、図8を参照して、検索履歴閲覧クライアント101Bに対して検索サーバ103が属性付き検索履歴情報を提供する処理を説明する。図8に対応する処理は、検索サーバ103がHD305やデータベース310に保持する処理プログラムをCPU300で実行することで実現される。
【0043】
まず、ステップS801では、検索サーバ103が、クライアント101Bから属性付き検索履歴情報の要求を受け付ける。当該要求には当該クライアント101Bを認証するためのログイン要求が含まれ、クライアント101Bからはログイン情報(IDとパスワードの組合せ等)を受信する。検索サーバ103はログイン情報に基づいて認証を行い、当該クライアント101Bが検索履歴情報を閲覧可能なユーザであるかどうかを判別できる。また、このログイン情報は、検索サーバ103が管理するどのサイトの検索履歴情報を提供するかを決定するために必要となる。例えば、ログイン情報は、テーブル700をサイト毎に管理するためのサイトIDと一対一で関連づけがなされており、検索サーバ103は、提供されたログイン情報から、検索履歴情報の提供に利用するテーブル700を選択する。
【0044】
続くステップS802では、クライアント101Bからフィルタリング条件を受信する。当該フィルタリング条件は、S801で選択したテーブル700に登録されている属性付き検索履歴情報を絞り込むための条件であって、例えば、検索が行われた期間、キーワード、検索者の所在地域等が含まれる。続くS803では、検索サーバ103は、選択されたテーブル700の属性付き検索履歴情報を検索する。その際、S802において受信したフィルタリング条件に従って属性付き検索履歴情報を抽出する。
【0045】
フィルタリング条件には、「リアルタイム更新、期間指定無し、キーワード無し、全地域」や、「リアルタイム更新、直近1時間、キーワード:エアコン、関東地域」などの任意の組合せがある。続くステップS804では、S803で抽出した属性付き検索履歴情報を、クライアント101Bへ送信する。フィルタリング条件として「リアルタイム更新」が指定されている場合には、S803及びS804の処理を属性付き検索履歴データベース106が更新されるたびに繰り返す。また、フィルタリング条件が変更された場合も同様にS803及びS804を繰り返す。
【0046】
次に、図9を参照して、検索履歴閲覧クライアント101Bにおける検索履歴の表示処理について説明する。図9に対応する処理は、クライアント101BがHD205に保持する処理プログラムをCPU200で実行することで実現される。
【0047】
まず、S901で、クライアント101Bのユーザは、ブラウザ上に表示された所定のログイン画面から検索サーバ103にログインして、属性付き検索履歴情報を検索サーバ103に要求する。ここで利用するログイン情報は、図8のS801で説明したものと同一の情報である。次にステップS902で、検索履歴閲覧クライアント101Bは、属性付き検索履歴情報を検索サーバ103から受信する。当該属性付き検索履歴情報は、図8のステップS804で送信されたものである。続くステップS903では、地図情報提供サーバ109から、地図情報を取得する。続くS904では、S901で受信した属性付き検索履歴情報に含まれる緯度・経度情報に基づき、取得した地図情報に目印となる指標を重畳して、ブラウザ上に表示する。続くステップS905では、検索履歴表示領域に、属性付き検索履歴情報に含まれる検索履歴情報を表示する。その後、S902に戻って検索サーバ103から情報を更に受信する。
【0048】
このときの表示例を図10を参照して説明する。図10において、画面1000は、ブラウザに表示されている画面の例であって、地図表示領域1010と、検索情報表示領域1020との二つの表示領域に区分される。まず、地図表示領域には、地図情報提供サーバ109から提供された地図情報が表示される。図10では日本の全体図が表示されている例を示したが、拡大して関東、関西などの一部地域を表示してもよい。指標1001は、属性付き検索履歴情報に含まれる緯度・経度情報に基づいて、地図上に重畳された指標であって、検索IDごとに1つの指標が地図上に表示される。吹き出し1002は、指標と関連する属性及びキーワードの情報を表示する。当該吹き出し1002は、検索情報表示領域1002の自動吹き出しがオンに設定されている場合、最新のキーワードが検索情報表示領域1002の検索履歴テーブルに追加されると、自動的に表示される。また、カーソルにより地図上の任意の指標が選択された場合や、リスト内の任意のキーワードが指定された場合にも表示される。スライドバー1003は、地図の縮尺を変更する場合に操作される。
【0049】
検索情報表示領域1020には、フィルタリング条件に相当する、「期間」、「キーワード」、「地域」を設定する入力領域が設けられており、ユーザは入力領域において所望の条件を指定することができる。なお、「地図で制限」の項目は、地図表示領域1010で表示されている地図に含まれる地域に限定してフィルタリングを行いたい場合に選択することができる。ユーザがフィルタリング条件を指定して、「絞り込み」ボタンをクリックすると、指定したフィルタリング条件が、検索サーバ103へ通知され(S802に対応)、フィルタリング条件に従った検索履歴の情報が検索サーバ103から提供され、画面1000が更新される。
【0050】
図10において、「リアルタイム更新」は、テーブル700が更新されるたびに検索サーバ103側から情報が送信され、画面100が更新されるモードである。「自動吹き出し」は、新しい指標が地図上に表示されると、当該吹き出しに付いて吹き出し1002が自動的に表示されるモードである。また、「吹き出し時自動移動」は、吹き出しが表示された場合に、その吹き出しを表示するように地図表示領域1010の表示が切り替わるモードである。例えば、関東地方がズームアップされて表示されていた場合に、関西地方で新しい指標が生成され、吹き出しが表示される場合には、地図表示領域1010に表示された地図が関東地方の表示から関西地方の表示に切り替わる。
【0051】
リスト1021は、キーワードが使用された時刻を示している。ここでは、最新のキーワードが最上段に表示されて、逐次更新が行われる。最上段に表示されている最新のキーワードに対応する情報が、地図表示領域1010で吹き出し1002で表示されている。リスト1021の上に記載されたログ件数は、テーブル700に登録されている検索履歴の総数であって、この総数に対してフィルタリング条件を利用して絞り込みをかけることができる。 以上のように、本実施形態によれば、あるウェブサイトについてサイト内検索を行った閲覧者の検索履歴を、当該閲覧者が属する地域の属性情報と共に、ウェブサイトの管理者等に提供することができる。
【0052】
これによれば、どのような地域、或いは、企業に属する閲覧者がどのようなキーワードを使って、自サイトにアクセスしてきているのかをリアルタイムに把握することができる。従って、閲覧者がどのような関心を持ってウェブサイトを閲覧しているかが推測可能となる。また、閲覧者がどのようなキーワードを使って検索を行っているのかをリアルタイムに把握できる。よって、本来であれば対応しておくべきキーワードにウェブサイトが対応できていなかった等、管理者の立場からは気づきにくい自サイトの問題点を発見して、自サイトの内容をよりユーザが検索しやすい内容に変更することが可能となる。
【0053】
また、情報更新の即時性が高く、かつ、直近の検索履歴を視覚的に認識しやすい方法で表示する手段を提供することで、ウェブサイトからは得られない情報、例えば、その時点での天気や気温、最近世間で話題となっているキーワード、直前にあったイベントやトラブルの情報等の多様な情報と関連させて分析することが可能となる。よって、将来起こる可能性のある閲覧者の関心の変化、閲覧者の潜在的な関心に関する兆候、閲覧者の行動の質的な特徴や変化を詳細に捉えることが可能となり、将来予測または潜在ニーズの開拓を行うことも可能となる。
【0054】
なお、本発明では、図10に示す表示形態の他にも、図11に示すような集計データ表示も可能となっている。検索サーバ103は、検索履歴閲覧クライアント101Bからデータ集計依頼を受信すると、テーブル700に登録されている法人名や、住所の情報にしたがってデータ集計を行い、集計結果をクライアント101Bに送信する。図11では、企業別に集計を取った結果を示している。
【0055】
画面1100において、領域1101はデータの集計条件を指定する領域であり、集計期間を指定し、データ集計の基準として、企業、地域、検索キーワードのいずれかを指定することができる。また、法人と一般利用者の割合や、官庁と企業との割合なども集計できる。これらは、テーブル700の法人名503の登録内容を、予め設定された法人/一般利用者の分類テーブルや、官庁/企業の分類テーブルに従って分類することにより、集計が可能である。
【0056】
領域1102は、指定された集計基準に従った集計結果を表示する領域である。図11では、企業別の集計結果として、検索回数の多い企業から順にリスト表示されている。領域1103は、集計数を棒グラフ表示するための領域である。
【0057】
図12は、検索サーバ103における処理のフローチャートである。図12に対応する処理は、検索サーバ103がHD305やデータベース310に保持する処理プログラムをCPU300で実行することで実現される。まず、ステップS1201では、クライアント101Bから、集計データの送信要求を受け付ける。このとき、クライアント101Bと検索サーバ103との間では、S801やS901で説明したログイン処理は完了しているものとする。また、送信要求には、上述の集計条件が含まれているものとし、ステップS1202では、当該集計条件に従ってデータ集計を行う。当該データの集計方法については、公知の方法を用いればよいので詳細な説明は省略する。得られた集計結果はステップS1203でクライアント101Bに送信される。
【0058】
このような集計結果によれば、あるサイトについて、どんな企業の従業者やどこの地方の人間が関心を持っているのかを直ちに把握することができる。例えば、図11に示すサイトに対して行われたサイト内検索では、ABC株式会社からの検索数が圧倒的に多いことが分かるので、当該サイトのメーカーの製品をABC株式会社が非常に興味を持っていることが分かる。
【0059】
また、このようなデータは、期間を指定して集計を取ることもできるので、ある広告を行った結果がサイトへのアクセスとしてどのように反映されているかを確認することもできる。例えば、2010年4月1日に新聞、テレビ、雑誌での広告を開始した製品について、3月31日以前と4月1日以降の集計を比較すれば、当該広告の効果を確認することが可能となる。また、地方を限定して広告を行った場合でも、その地方における検索件数から広告効果を確認することが可能となる。
【0060】
また、ある特定の顧客に対して営業活動を行った結果も、本発明を利用して確認することが可能になる。具体的には、営業活動を行って以降、当該顧客からのウェブサイトへのアクセスを集計すれば、営業活動の効果を確認することができる。
【0061】
なお、図11では、企業、地域、キーワードを別々に集計する場合を示したが、これらを任意に組み合わせてもよい。例えば、特定のキーワードを使って検索してきた場合について、企業別、或いは地域別の集計結果を算出してもよい。
【0062】
また、以上の処理(例えば上記図4、図6、図8、図9及び図12に示したフローチャートに従った処理等)をコンピュータプログラムとしてCD−R、CD−ROMやDVD−ROM、BD−ROM、MO等、或いは、フラッシュメモリ(登録商標)等の記憶媒体に記憶させ、この記憶媒体に記憶されているプログラムをコンピュータに読み込ませる(インストール、もしくはコピーさせる)ことで、このコンピュータは以上の処理を行うことができる。よって、コンピュータプログラム及び記憶媒体も本発明の範疇にあることは明白である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供サーバ、クライアント端末及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年はインターネットが急速に普及し、膨大な情報がインターネットを介してウェブサイト上で入手可能となっている。
【0003】
ウェブサイトの管理者は、ウェブサイトに対する閲覧数増加や、ウェブサイトのマーケティング活動への寄与、営業活動への寄与等を図ろうとして、ウェブサイトをどのように改善すべきかを常に検討している。
【0004】
特許文献1は、ウェブサイトに対するアクセス実績から、目的アクセス先に対するアクセスの潜在的な可能性を解析する方法を提案している。しかしながら、ここで使用しているアクセス実績のデータも、アクセス先、日時、ホストID等の情報であり、ウェブサイトのどのように改善すべきかを判断するために必ずしも十分とは言えない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−244981号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記において、ウェブサイトの寄与度を判定するには、どのような閲覧者がどのような関心を持ってウェブサイトを閲覧しているか、ということの推測を可能とする情報が必要があるため、閲覧者の属性や行動に関する情報を得たいという要望がある。
【0007】
そこで本発明は、ウェブサイトに対して求められている潜在的な要求を満たすような情報を提供するべく、ウェブサイトに対してアクセスしてくるユーザの所在地や名称に関する属性情報を、検索履歴と共に提供可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するための本発明は、
第1のクライアント端末から受信したキーワードに基づいてインターネット上のウェブサイトを検索し、検索履歴の情報を第2のクライアント端末に提供する情報提供サーバであって、
前記第1のクライアント端末から受信したキーワードを、検索日時、前記第1のクライアント端末のアドレス情報とを関連づけて検索履歴の情報として格納する第1のデータベースと、
前記インターネット上の第2のサーバであって、アドレス情報と当該アドレス情報の使用者の所在地及び名称に関する属性情報を管理する第2のサーバから、前記第1のクライアント端末のアドレス情報と対応づけられる前記属性情報を受信する受信手段と、
前記第2のサーバから受信した前記属性情報を、対応する前記検索履歴の情報と関連づけて格納する第2のデータベースと、
前記第2のデータベースに格納する検索履歴の情報を、前記属性情報と共に、前記第2のクライアント端末に送信する送信手段と
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、ウェブサイトに対してアクセスしてくるユーザの所在地及び名称に関する属性情報を、検索履歴と共に提供可能とすることで、ウェブサイトに対して求められている潜在的な要求を満たすような情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】発明の実施形態に対応する、インターネット上のウェブサイトの検索履歴情報提供システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】発明の実施形態に対応する、クライアント101のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】発明の実施形態に対応する、検索サーバ103の機器構成を示すブロック図である。
【図4】発明の実施形態に対応する、検索履歴データベース105の更新処理の一例を示すフローチャートである。
【図5】発明の実施形態に対応する、検索履歴データベースにおける検索履歴情報テーブル500のデータ構造の一例を示す図である。
【図6】発明の実施形態に対応する、検索サーバ103が、属性付き検索履歴データベース106を更新する処理の一例を示すフローチャートである。
【図7】発明の実施形態に対応する、属性付き検索履歴データベースにおける属性付き検索履歴情報テーブル700のデータ構成の一例を示す図である。
【図8】発明の実施形態に対応する、検索履歴閲覧クライアント101Bに対して検索サーバ103が属性付き検索履歴情報を提供する処理の一例を示すフローチャートである。
【図9】発明の実施形態に対応する、検索履歴閲覧クライアント101Bにおける検索履歴の表示処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】発明の実施形態に対応する、検索履歴情報の表示例を示す図である。
【図11】発明の実施形態に対応する、データ集計結果の表示例を示す図である。
【図12】発明の実施形態に対応する、データ集計処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、添付する図面を参照して本発明の実施形態を説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0012】
図1は、本実施形態に対応する、インターネット上の検索履歴情報提供システムの全体構成を示すブロック図である。ウェブサイトを閲覧するユーザが操作してウェブサイトの検索を行うクライアント101A、検索サーバ103が提供する検索履歴情報を閲覧しようとするユーザが操作して、ウェブブラウザ上で検索履歴を閲覧するクライアント101B、ウェブサイト検索を行う検索サーバ103、ウェブサイトの情報を提供するウェブサーバ107、検索を行うユーザの属性情報を提供する属性情報提供サーバ108、地図情報を提供する地図情報提供サーバ109が、それぞれインターネット102に接続されている。また、検索サーバ103には、全文検索データベース104、検索履歴データベース105、属性付き検索履歴データベース106が接続されている。
【0013】
検索クライアント101Aは、サイト内検索を行おうとするユーザが操作して、ウェブサーバ107がインターネット上で公開するウェブサイト情報を閲覧可能な情報処理装置であり、ノートパソコン、デスクトップパソコン、携帯情報端末、携帯電話等を含む。クライアント101Aには、所謂インターネット・ブラウザのソフトウェアがインストールされているものとする。
【0014】
検索履歴閲覧クライアント101Bは、検索サーバ103が提供する検索履歴情報を閲覧しようとするユーザが操作して、ウェブブラウザ上で検索履歴を閲覧可能な情報処理装置であり、ノートパソコン、デスクトップパソコン、携帯情報端末、携帯電話等を含む。ウェブサーバ107で公開しているウェブサイトの管理者は、検索履歴閲覧クライアント101Bのユーザとして、自サイトに対する検索履歴を閲覧することができる。
【0015】
クライアント101は、イーサネット(登録商標)等のネットワークケーブルを含むアクセス手段であるLANによってインターネット102に接続されている。尚、ネットワーク102へのアクセス手段はイーサネット(登録商標)ケーブルに限定されるものではなく、無線LAN等の無線通信手段によって構成されていてもよい。検索サーバ103、ウェブサーバ107、属性情報提供サーバ108、地図情報提供サーバ109も同様のアクセス手段を備えているものとする。
【0016】
インターネット102は、世界中のネットワークが互いに接続されたネットワークであるが、例えば、イントラネットのように特定の組織内においてのみ接続可能なネットワークであってもよい。
【0017】
検索サーバ103は、情報提供サーバであって、クライアント101Aのユーザに対して、インターネット102上でウェブサーバ107が提供するウェブサイトのウェブページの検索サービスを提供する。また、クライアント101Bのユーザに対しては、当該ユーザに関連するウェブサイトの検索履歴情報を属性情報と共に提供する。当該ウェブサイトは、例えば、企業や官公庁、大学等の特定の主体が管理するウェブページ群であり、検索サーバ103は、所謂「サイト内検索」としてウェブサイト毎に独立した検索サービスを提供する。
【0018】
検索サーバ103は、全文検索データベース104、検索履歴データベース105、属性付き検索履歴データベース106に格納されている情報を管理している。検索サーバ103は、例えば、LANによって、全文検索データベース104、検索履歴データベース105、属性付き検索履歴データベース106に接続される。
【0019】
全文検索データベース104、検索履歴データベース105、属性付き検索履歴データベース106は、それぞれ所定のデータベース・ソフトウェアがインストールされた情報処理装置であり、各種データの管理を行う。
【0020】
全文検索データベース104は、インターネット102上のウェブサイトから取得したウェブページの情報に基づき、ウェブサイト毎にテキスト情報とページのメタ情報(URL、タイトル、検索順位等)を紐付けたデータベースである。検索サーバ103は、クライアント101Aから受信したユーザ指定のキーワードを用いて、全文検索データベース104を利用して検索を行う。クライアント101Aから受け付けたキーワード、クライアント101Aが検索サーバ103にアクセスする際に使用したIPアドレス、及び、検索日時の情報は、ウェブサイト毎に管理されて検索履歴データベース105に登録される。また、検索履歴に基づき、アクセスしてきたクライアント101Aの属性情報を属性情報サーバ108から取得して、属性付き検索履歴情報として、ウェブサイト毎に検索属性付き検索履歴データベース106に登録する。検索履歴データベース105及び属性付き検索履歴データベース106にそれぞれ登録される情報の一例については、図5及び図7を参照して後述する。なお、本明細書では、アドレス情報としてIPアドレスを例に説明するが、アクセスしてきたクライアント101Aを特定可能なアドレス情報であり、後述する属性情報と対応付けが可能な情報であれば、IPアドレスに限定されるものではない。
【0021】
ウェブサーバ107は、インターネット102上でウェブサイトを提供する。本実施形態においてウェブサイトとは、ひとまとまりに公開されているページ群のことを言う。ウェブサイトには、例えば、法人や個人により管理されている。法人のウェブサイトでは、自社製品・サービスの紹介や、製品などに関連するソフトウェアのダウンロードサービスなどが提供されている。ウェブサイトの管理者等は、検索履歴閲覧クライアント101Bのユーザとして、自己が管理するウェブサイトについて検索サーバ103から属性付き検索履歴情報を取得し、地図情報提供サーバ109から取得した地図情報と合わせてウェブブラウザ上で閲覧することができる。
【0022】
属性情報提供サーバ108は、IPアドレスと、当該IPアドレス使用者の属性情報とを対応づけて管理するサーバである。属性情報には、IPアドレス使用者の所在地及び名称の情報、より具体的には住所、緯度・経度、名称の情報が含まれ、IPアドレス使用者が法人の場合には、法人名や代表者名などの情報も合わせて管理される。属性情報提供サーバ108は、検索サーバ103からIPアドレスを指定した属性情報の問い合わせを受けると、自身の管理情報をIPアドレスに基づいて検索して、管理している属性情報を検索サーバ103に提供する。
【0023】
地図情報提供サーバ109は、ウェブブラウザ上で閲覧可能なデータ形式で地図情報を管理し、クライアントからの要求に応じて提供するサーバである。地図情報は、地図と緯度・経度情報や、住所情報が対応づけられてデータが構成されており、緯度・経度、或いは住所を指定することにより地図上の所定位置を特定することが可能である。地図情報提供サーバ109は、地図情報を格納する地図データベース110を有する。
【0024】
尚、本明細書では、便宜上、検索サーバ103、全文検索データベース104、検索履歴データベース105、及び、属性付き検索履歴データベース106は、それぞれ物理的に独立した情報処理装置によって実現されるものとして説明するが、本発明の実施形態はこれに限られるものではない。例えば、これらが単一の情報処理装置によって実現されてもよい。その一方で、検索サーバ103等の各装置が複数台の情報処理装置により冗長構成、或いは分散構成されても良い。また、全文検索データベース104、検索履歴データベース105及び属性付き検索履歴データベース106は、検索サーバ103とLAN等によって接続されているものとして説明するが、例えば、インターネット102や非図示のイントラネット経由で検索サーバ103と通信可能な形態をとってもよい。また、図1ではインターネット102に接続するウェブサーバ107を、説明の簡単のために1つのみ記載しているが、実際には多数のウェブサーバ107が接続されているものであり、その場合でも本願発明は当然に実施可能である。
【0025】
次に、本実施形態に対応する検索履歴情報提供システムを構成する情報処理装置の概略について説明する。図2は、クライアント101A及び101Bのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。上述した情報処理装置としての全文検索データベース104、検索履歴データベース105及び属性付き検索履歴データベース106も、同様或いは同等のハードウェア構成として構成しても良い。
【0026】
図2において、CPU200は、ハードディスク装置(以下、HDと呼ぶ)205に格納されているアプリケーションプログラム、オペレーティングシステム(OS)や制御プログラム等を実行し、RAM202にプログラムの実行に必要な情報、ファイル等を一時的に格納する制御を行う。
【0027】
ROM201は、内部に基本I/Oプログラム等のプログラム、文書処理の際に使用するフォントデータ、テンプレート用データ等の各種データを記憶する。RAM202は各種データを一時記憶し、CPU200の主メモリ、ワークエリア等として機能する。
【0028】
外部記憶ドライブ203は、記録媒体へのアクセスを実現するための外部記憶ドライブであり、メディア(記録媒体)204に記憶されたプログラム等を本コンピュータシステムにロードすることができる。尚、メディア204は、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク(FD)、CD−ROM、CD−R、CD−RW、PCカード、DVD、Blu−ray、ICメモリカード、MO、メモリスティック等を利用することができる。
【0029】
HD205は、外部記憶装置であって、本実施形態では大容量メモリとして機能するハードディスクを用いている。HD205には、アプリケーションプログラム、OS、制御プログラム、関連プログラム等が格納される。なお、ハードディスクの代わりに、フラッシュ(登録商標)メモリ等の不揮発性記憶装置を用いても良い。
【0030】
指示入力装置206は、キーボードやポインティングデバイス(マウス等)、タッチパネル等がこれに相当する。指示入力装置206を用いて、ユーザは、クライアント101に対して、装置を制御するコマンド等を入力指示する。ディスプレイ207は、指示入力装置206から入力したコマンドや、それに対するクライアント101の応答出力等を表示したりするものである。システムバス209は、情報処理装置内のデータの流れを司る。インターフェイス(以下、I/Fという)208は、外部装置とのデータのやり取りを仲介する役割を果たす。
【0031】
尚、以上の各装置と同等の機能を実現するソフトウェアにより、ハードウェア装置の代替として構成することもできる。
【0032】
本実施形態では、メディア204から本実施形態に係るプログラム及び関連データを直接RAM202にロードして実行させる例を示すが、これ以外にも、本実施形態に係るプログラムを動作させる度に、既にプログラムがインストールされているHD205からRAM202にロードするようにしてもよい。また、本実施形態に係るプログラムをROM201に記録しておき、これをメモリマップの一部をなすように構成し、直接CPU200で実行することも可能である。
【0033】
図3は、検索サーバ103の機器構成を示すブロック図である。ウェブサーバ107、属性情報提供サーバ108、地図情報提供サーバ109も同様のハードウェア構成を採用することができる。CPU300、ROM301、RAM302、外部記憶ドライブ303、メディア304、HD305、指示入力装置306、ディスプレイ307、I/F308、システムバス309の機能及び用途、更には、これらの関係は、図2を用いて説明したものと同様或いは同等である。図3では、データベース310がシステムバス309に接続されていることに留意する。ここで、データベース310は、全文検索データベース104、検索履歴データベース105及び属性付き検索履歴データベース106を総称するものである。
【0034】
次に、あるウェブサイトを閲覧するユーザからの検索要求を検索サーバ103が受け付けた場合に、当該ウェブサイトと関連して検索履歴データベース105を更新する処理の流れを説明する。図4は、発明の実施形態に対応する検索履歴データベース105の更新処理の一例を示すフローチャートである。図4に対応する処理は、検索サーバ103がHD305やデータベース310に保持する処理プログラムをCPU300で実行することで実現される。
【0035】
まず、ステップS401では、クライアント101Aから検索サーバ103へのアクセス要求を受け付ける。続くステップS402では、クライアント101Aから検索を行うためのキーワードを受信する。続くS403では、受信したキーワードと、キーワードを受信した検索日時の情報とを、当該キーワードを送信してきたクライアント101AのIPアドレスと共に、検索履歴データベース105に格納する。その際、キーワードを受け付けた順に、検索IDを付す。なお、IPアドレスは、クライアント101Aからのアクセス要求を受け付け、通信を確立する際に取得したものを使用することができる。
【0036】
検索履歴データベースにおける検索履歴情報テーブル500のデータ構造の一例は、図5に示す通りである。検索履歴情報テーブル500は、検索ID501、IPアドレス402、検索日時403、キーワード404が登録されている。当該テーブル500は、検索サーバ103がサイト内検索を提供するウェブサイト毎に、例えばサイトIDと関連づけて管理されている。なお、当該テーブルキーワードが複数の場合でも、単一の検索ID501を付して管理しておく。
【0037】
図4に戻り、続くステップS404では、S402で受信したキーワードに基づいて全文検索データベース104を検索し、検索処理の結果に基づいてクライアント101Aのディスプレイ207に表示するための検索結果表示情報を生成する。なお、ここでの検索処理は、公知の検索技術を採用すればよいので、詳細な説明は省略する。続くステップS405では、生成した検索結果表示情報をクライアント101Aへ送信する。
【0038】
次に、図6を参照して、検索サーバ103が、属性付き検索履歴データベース106を更新する処理の流れを説明する。図6は、発明の実施形態に対応する属性付き検索履歴データベース106の更新処理の一例を示すフローチャートである。図6に対応する処理は、検索サーバ103がHD305やデータベース310に保持する処理プログラムをCPU300で実行することで実現される。当該処理は、所定の時間間隔(例えば5秒ごと)に実行されてもよいし、検索履歴データベース105が更新されるたびに行われてもよく、実行タイミングは特に限定されない。
【0039】
ステップS601では、検索サーバ103は、検索履歴データベース106から最新の情報を取得する。ここでの最新の情報とは、属性付き検索履歴データベース106に既に登録されている最新の検索日時よりも新しい日時情報の情報が該当する。続くS602では、S601で取得した検索履歴情報に含まれるIPアドレス402の情報に基づき、属性情報提供サーバ108に対して当該IPアドレスに関する属性情報の要求を送信する。属性情報には、例えば、当該IPアドレスの使用者の住所、地域名、緯度・経度情報、法人名、個人名、法人の代表者名等が含まれる。属性情報提供サーバ108は、検索サーバ103からIPアドレスに基づく地域帰属性情報の要求を受信すると、当該IPアドレスと対応づけて自身が管理している属性情報を検索サーバ103に返信する。
【0040】
S603において、検索サーバ103は、要求に対応する属性情報を属性情報提供サーバ108から受信する。続くS604では、受信した属性情報を、S601で取得した検索情報と関連づけて、属性付き検索履歴データベース106に格納する。これにより、検索履歴と、属性情報とを対応づけて属性付き検索履歴データベース106で管理することが可能となる。
【0041】
図7は、属性付き検索履歴データベースにおける属性付き検索履歴情報テーブル700のデータ構成の一例を示す図である。ここで、検索ID501、IPアドレス502、検索日時503及びキーワード504には、検索履歴情報テーブル500に格納されていたものがそのまま格納される。その上で、IPアドレスに基づいて取得した属性情報が、住所701、緯度・経度情報702、法人名703として登録される。なお、属性情報は、IPアドレス使用者に関連する情報で有れば、上述の情報に限らなくてもよい。例えば、当該IP使用者の業種、職種、従業者数等があってもよい。テーブル700も、テーブル500と同様にサイト単位で管理され、サイトIDと関連づけがなされている。なお、図面としては記載していないが、属性情報提供サーバ108が管理する属性情報は、図7のIPアドレス502、住所701、緯度・経度情報702、法人名703をそれぞれ関連づけて、IPアドレス毎にテーブルとして管理することが可能である。
【0042】
次に、図8を参照して、検索履歴閲覧クライアント101Bに対して検索サーバ103が属性付き検索履歴情報を提供する処理を説明する。図8に対応する処理は、検索サーバ103がHD305やデータベース310に保持する処理プログラムをCPU300で実行することで実現される。
【0043】
まず、ステップS801では、検索サーバ103が、クライアント101Bから属性付き検索履歴情報の要求を受け付ける。当該要求には当該クライアント101Bを認証するためのログイン要求が含まれ、クライアント101Bからはログイン情報(IDとパスワードの組合せ等)を受信する。検索サーバ103はログイン情報に基づいて認証を行い、当該クライアント101Bが検索履歴情報を閲覧可能なユーザであるかどうかを判別できる。また、このログイン情報は、検索サーバ103が管理するどのサイトの検索履歴情報を提供するかを決定するために必要となる。例えば、ログイン情報は、テーブル700をサイト毎に管理するためのサイトIDと一対一で関連づけがなされており、検索サーバ103は、提供されたログイン情報から、検索履歴情報の提供に利用するテーブル700を選択する。
【0044】
続くステップS802では、クライアント101Bからフィルタリング条件を受信する。当該フィルタリング条件は、S801で選択したテーブル700に登録されている属性付き検索履歴情報を絞り込むための条件であって、例えば、検索が行われた期間、キーワード、検索者の所在地域等が含まれる。続くS803では、検索サーバ103は、選択されたテーブル700の属性付き検索履歴情報を検索する。その際、S802において受信したフィルタリング条件に従って属性付き検索履歴情報を抽出する。
【0045】
フィルタリング条件には、「リアルタイム更新、期間指定無し、キーワード無し、全地域」や、「リアルタイム更新、直近1時間、キーワード:エアコン、関東地域」などの任意の組合せがある。続くステップS804では、S803で抽出した属性付き検索履歴情報を、クライアント101Bへ送信する。フィルタリング条件として「リアルタイム更新」が指定されている場合には、S803及びS804の処理を属性付き検索履歴データベース106が更新されるたびに繰り返す。また、フィルタリング条件が変更された場合も同様にS803及びS804を繰り返す。
【0046】
次に、図9を参照して、検索履歴閲覧クライアント101Bにおける検索履歴の表示処理について説明する。図9に対応する処理は、クライアント101BがHD205に保持する処理プログラムをCPU200で実行することで実現される。
【0047】
まず、S901で、クライアント101Bのユーザは、ブラウザ上に表示された所定のログイン画面から検索サーバ103にログインして、属性付き検索履歴情報を検索サーバ103に要求する。ここで利用するログイン情報は、図8のS801で説明したものと同一の情報である。次にステップS902で、検索履歴閲覧クライアント101Bは、属性付き検索履歴情報を検索サーバ103から受信する。当該属性付き検索履歴情報は、図8のステップS804で送信されたものである。続くステップS903では、地図情報提供サーバ109から、地図情報を取得する。続くS904では、S901で受信した属性付き検索履歴情報に含まれる緯度・経度情報に基づき、取得した地図情報に目印となる指標を重畳して、ブラウザ上に表示する。続くステップS905では、検索履歴表示領域に、属性付き検索履歴情報に含まれる検索履歴情報を表示する。その後、S902に戻って検索サーバ103から情報を更に受信する。
【0048】
このときの表示例を図10を参照して説明する。図10において、画面1000は、ブラウザに表示されている画面の例であって、地図表示領域1010と、検索情報表示領域1020との二つの表示領域に区分される。まず、地図表示領域には、地図情報提供サーバ109から提供された地図情報が表示される。図10では日本の全体図が表示されている例を示したが、拡大して関東、関西などの一部地域を表示してもよい。指標1001は、属性付き検索履歴情報に含まれる緯度・経度情報に基づいて、地図上に重畳された指標であって、検索IDごとに1つの指標が地図上に表示される。吹き出し1002は、指標と関連する属性及びキーワードの情報を表示する。当該吹き出し1002は、検索情報表示領域1002の自動吹き出しがオンに設定されている場合、最新のキーワードが検索情報表示領域1002の検索履歴テーブルに追加されると、自動的に表示される。また、カーソルにより地図上の任意の指標が選択された場合や、リスト内の任意のキーワードが指定された場合にも表示される。スライドバー1003は、地図の縮尺を変更する場合に操作される。
【0049】
検索情報表示領域1020には、フィルタリング条件に相当する、「期間」、「キーワード」、「地域」を設定する入力領域が設けられており、ユーザは入力領域において所望の条件を指定することができる。なお、「地図で制限」の項目は、地図表示領域1010で表示されている地図に含まれる地域に限定してフィルタリングを行いたい場合に選択することができる。ユーザがフィルタリング条件を指定して、「絞り込み」ボタンをクリックすると、指定したフィルタリング条件が、検索サーバ103へ通知され(S802に対応)、フィルタリング条件に従った検索履歴の情報が検索サーバ103から提供され、画面1000が更新される。
【0050】
図10において、「リアルタイム更新」は、テーブル700が更新されるたびに検索サーバ103側から情報が送信され、画面100が更新されるモードである。「自動吹き出し」は、新しい指標が地図上に表示されると、当該吹き出しに付いて吹き出し1002が自動的に表示されるモードである。また、「吹き出し時自動移動」は、吹き出しが表示された場合に、その吹き出しを表示するように地図表示領域1010の表示が切り替わるモードである。例えば、関東地方がズームアップされて表示されていた場合に、関西地方で新しい指標が生成され、吹き出しが表示される場合には、地図表示領域1010に表示された地図が関東地方の表示から関西地方の表示に切り替わる。
【0051】
リスト1021は、キーワードが使用された時刻を示している。ここでは、最新のキーワードが最上段に表示されて、逐次更新が行われる。最上段に表示されている最新のキーワードに対応する情報が、地図表示領域1010で吹き出し1002で表示されている。リスト1021の上に記載されたログ件数は、テーブル700に登録されている検索履歴の総数であって、この総数に対してフィルタリング条件を利用して絞り込みをかけることができる。 以上のように、本実施形態によれば、あるウェブサイトについてサイト内検索を行った閲覧者の検索履歴を、当該閲覧者が属する地域の属性情報と共に、ウェブサイトの管理者等に提供することができる。
【0052】
これによれば、どのような地域、或いは、企業に属する閲覧者がどのようなキーワードを使って、自サイトにアクセスしてきているのかをリアルタイムに把握することができる。従って、閲覧者がどのような関心を持ってウェブサイトを閲覧しているかが推測可能となる。また、閲覧者がどのようなキーワードを使って検索を行っているのかをリアルタイムに把握できる。よって、本来であれば対応しておくべきキーワードにウェブサイトが対応できていなかった等、管理者の立場からは気づきにくい自サイトの問題点を発見して、自サイトの内容をよりユーザが検索しやすい内容に変更することが可能となる。
【0053】
また、情報更新の即時性が高く、かつ、直近の検索履歴を視覚的に認識しやすい方法で表示する手段を提供することで、ウェブサイトからは得られない情報、例えば、その時点での天気や気温、最近世間で話題となっているキーワード、直前にあったイベントやトラブルの情報等の多様な情報と関連させて分析することが可能となる。よって、将来起こる可能性のある閲覧者の関心の変化、閲覧者の潜在的な関心に関する兆候、閲覧者の行動の質的な特徴や変化を詳細に捉えることが可能となり、将来予測または潜在ニーズの開拓を行うことも可能となる。
【0054】
なお、本発明では、図10に示す表示形態の他にも、図11に示すような集計データ表示も可能となっている。検索サーバ103は、検索履歴閲覧クライアント101Bからデータ集計依頼を受信すると、テーブル700に登録されている法人名や、住所の情報にしたがってデータ集計を行い、集計結果をクライアント101Bに送信する。図11では、企業別に集計を取った結果を示している。
【0055】
画面1100において、領域1101はデータの集計条件を指定する領域であり、集計期間を指定し、データ集計の基準として、企業、地域、検索キーワードのいずれかを指定することができる。また、法人と一般利用者の割合や、官庁と企業との割合なども集計できる。これらは、テーブル700の法人名503の登録内容を、予め設定された法人/一般利用者の分類テーブルや、官庁/企業の分類テーブルに従って分類することにより、集計が可能である。
【0056】
領域1102は、指定された集計基準に従った集計結果を表示する領域である。図11では、企業別の集計結果として、検索回数の多い企業から順にリスト表示されている。領域1103は、集計数を棒グラフ表示するための領域である。
【0057】
図12は、検索サーバ103における処理のフローチャートである。図12に対応する処理は、検索サーバ103がHD305やデータベース310に保持する処理プログラムをCPU300で実行することで実現される。まず、ステップS1201では、クライアント101Bから、集計データの送信要求を受け付ける。このとき、クライアント101Bと検索サーバ103との間では、S801やS901で説明したログイン処理は完了しているものとする。また、送信要求には、上述の集計条件が含まれているものとし、ステップS1202では、当該集計条件に従ってデータ集計を行う。当該データの集計方法については、公知の方法を用いればよいので詳細な説明は省略する。得られた集計結果はステップS1203でクライアント101Bに送信される。
【0058】
このような集計結果によれば、あるサイトについて、どんな企業の従業者やどこの地方の人間が関心を持っているのかを直ちに把握することができる。例えば、図11に示すサイトに対して行われたサイト内検索では、ABC株式会社からの検索数が圧倒的に多いことが分かるので、当該サイトのメーカーの製品をABC株式会社が非常に興味を持っていることが分かる。
【0059】
また、このようなデータは、期間を指定して集計を取ることもできるので、ある広告を行った結果がサイトへのアクセスとしてどのように反映されているかを確認することもできる。例えば、2010年4月1日に新聞、テレビ、雑誌での広告を開始した製品について、3月31日以前と4月1日以降の集計を比較すれば、当該広告の効果を確認することが可能となる。また、地方を限定して広告を行った場合でも、その地方における検索件数から広告効果を確認することが可能となる。
【0060】
また、ある特定の顧客に対して営業活動を行った結果も、本発明を利用して確認することが可能になる。具体的には、営業活動を行って以降、当該顧客からのウェブサイトへのアクセスを集計すれば、営業活動の効果を確認することができる。
【0061】
なお、図11では、企業、地域、キーワードを別々に集計する場合を示したが、これらを任意に組み合わせてもよい。例えば、特定のキーワードを使って検索してきた場合について、企業別、或いは地域別の集計結果を算出してもよい。
【0062】
また、以上の処理(例えば上記図4、図6、図8、図9及び図12に示したフローチャートに従った処理等)をコンピュータプログラムとしてCD−R、CD−ROMやDVD−ROM、BD−ROM、MO等、或いは、フラッシュメモリ(登録商標)等の記憶媒体に記憶させ、この記憶媒体に記憶されているプログラムをコンピュータに読み込ませる(インストール、もしくはコピーさせる)ことで、このコンピュータは以上の処理を行うことができる。よって、コンピュータプログラム及び記憶媒体も本発明の範疇にあることは明白である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のクライアント端末から受信したキーワードに基づいてインターネット上のウェブサイトを検索し、検索履歴の情報を第2のクライアント端末に提供する情報提供サーバであって、
前記第1のクライアント端末から受信したキーワードを、検索日時、前記第1のクライアント端末のアドレス情報とを関連づけて検索履歴の情報として格納する第1のデータベースと、
前記インターネット上の第2のサーバであって、アドレス情報と当該アドレス情報の使用者の所在地及び名称に関する属性情報を管理する第2のサーバから、前記第1のクライアント端末のアドレス情報と対応づけられる前記属性情報を受信する受信手段と、
前記第2のサーバから受信した前記属性情報を、対応する前記検索履歴の情報と関連づけて格納する第2のデータベースと、
前記第2のデータベースに格納する検索履歴の情報を、前記属性情報と共に、前記第2のクライアント端末に送信する送信手段と
を備えることを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項2】
前記所在地には、住所、緯度及び経度が含まれ、前記名称には、法人名、個人名が含まれることを特徴とする請求項1に記載の情報提供サーバ。
【請求項3】
前記第1のデータベース及び第2のデータベースは、ウェブサイト毎の前記検索履歴の情報及び前記属性情報を管理し、
前記第2のクライアント端末は、認証により複数のウェブサイトのうちいずれか1つのウェブサイトと関連づけられ、前記送信手段は、当該1つのウェブサイトについての前記検索履歴の情報及び属性情報を前記第2のクライアント端末に送信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報提供サーバ。
【請求項4】
前記受信手段は、前記第2のクライアント端末から、前記検索履歴の情報を絞り込むためのフィルタリング条件を更に受信し、
前記送信手段は、前記フィルタリング条件に従って選択された検索履歴の情報及び前記属性情報を、前記第2のクライアント端末に送信し、
前記フィルタリング条件には、検索が行われた期間、キーワード、地域に関する条件が含まれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報提供サーバ。
【請求項5】
前記受信手段は、前記第2のクライアント端末から、前記検索履歴の情報及び前記属性情報を用いたデータ集計の要求を更に受信し、
前記送信手段は、前記データ集計の要求に含まれる集計条件に従って集計された集計結果を、前記第2のクライアント端末に送信し、
前記集計条件には、期間、企業、地域、キーワードのいずれかに関する情報が含まれることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報提供サーバ。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報提供サーバから、前記検索履歴の情報及び前記属性情報を受信して表示するクライアント端末であって、
前記情報提供サーバから前記検索履歴の情報及び前記属性情報を受信し、インターネット上の第3のサーバであって地図情報を管理する第3のサーバから地図情報を受信する受信手段と、
前記地図情報を、前記検索履歴の情報及び前記属性情報と共に表示する表示手段と
を備え、
前記表示手段は、
前記属性情報に含まれる前記所在地の情報に対応する指標を前記地図情報に重畳して表示するとともに、前記検索履歴の情報に含まれる前記キーワードと前記検索日時とを表示する
ことを特徴とするクライアント端末。
【請求項7】
前記情報提供サーバから受信する前記検索履歴の情報を絞り込むためのフィルタリング条件の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記フィルタリング条件を、前記情報提供サーバに送信する送信手段と
をさらに備え、
前記フィルタリング条件には、検索が行われた期間、キーワード、地域に関する条件が含まれることを特徴とする請求項6に記載のクライアント端末。
【請求項8】
前記検索履歴の情報及び前記属性情報を用いたデータ集計の要求を前記情報提供サーバに送信する送信手段を更に備え、
前記受信手段は、前記データ集計の要求に含まれる集計条件に従って集計された集計結果を、前記情報提供サーバから受信し、
前記表示手段は、前記集計結果を表示し、
前記集計条件には、期間、企業、地域、キーワードの少なくともいずれかに関する情報が含まれることを特徴とする請求項6または7に記載のクライアント端末。
【請求項9】
前記第1のデータベースと前記第2のデータベースとを備えるコンピュータを、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報提供サーバの各手段として機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項10】
コンピュータを、請求項6乃至8のいずれか1項に記載のクライアント端末として機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項1】
第1のクライアント端末から受信したキーワードに基づいてインターネット上のウェブサイトを検索し、検索履歴の情報を第2のクライアント端末に提供する情報提供サーバであって、
前記第1のクライアント端末から受信したキーワードを、検索日時、前記第1のクライアント端末のアドレス情報とを関連づけて検索履歴の情報として格納する第1のデータベースと、
前記インターネット上の第2のサーバであって、アドレス情報と当該アドレス情報の使用者の所在地及び名称に関する属性情報を管理する第2のサーバから、前記第1のクライアント端末のアドレス情報と対応づけられる前記属性情報を受信する受信手段と、
前記第2のサーバから受信した前記属性情報を、対応する前記検索履歴の情報と関連づけて格納する第2のデータベースと、
前記第2のデータベースに格納する検索履歴の情報を、前記属性情報と共に、前記第2のクライアント端末に送信する送信手段と
を備えることを特徴とする情報提供サーバ。
【請求項2】
前記所在地には、住所、緯度及び経度が含まれ、前記名称には、法人名、個人名が含まれることを特徴とする請求項1に記載の情報提供サーバ。
【請求項3】
前記第1のデータベース及び第2のデータベースは、ウェブサイト毎の前記検索履歴の情報及び前記属性情報を管理し、
前記第2のクライアント端末は、認証により複数のウェブサイトのうちいずれか1つのウェブサイトと関連づけられ、前記送信手段は、当該1つのウェブサイトについての前記検索履歴の情報及び属性情報を前記第2のクライアント端末に送信する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報提供サーバ。
【請求項4】
前記受信手段は、前記第2のクライアント端末から、前記検索履歴の情報を絞り込むためのフィルタリング条件を更に受信し、
前記送信手段は、前記フィルタリング条件に従って選択された検索履歴の情報及び前記属性情報を、前記第2のクライアント端末に送信し、
前記フィルタリング条件には、検索が行われた期間、キーワード、地域に関する条件が含まれることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報提供サーバ。
【請求項5】
前記受信手段は、前記第2のクライアント端末から、前記検索履歴の情報及び前記属性情報を用いたデータ集計の要求を更に受信し、
前記送信手段は、前記データ集計の要求に含まれる集計条件に従って集計された集計結果を、前記第2のクライアント端末に送信し、
前記集計条件には、期間、企業、地域、キーワードのいずれかに関する情報が含まれることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報提供サーバ。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報提供サーバから、前記検索履歴の情報及び前記属性情報を受信して表示するクライアント端末であって、
前記情報提供サーバから前記検索履歴の情報及び前記属性情報を受信し、インターネット上の第3のサーバであって地図情報を管理する第3のサーバから地図情報を受信する受信手段と、
前記地図情報を、前記検索履歴の情報及び前記属性情報と共に表示する表示手段と
を備え、
前記表示手段は、
前記属性情報に含まれる前記所在地の情報に対応する指標を前記地図情報に重畳して表示するとともに、前記検索履歴の情報に含まれる前記キーワードと前記検索日時とを表示する
ことを特徴とするクライアント端末。
【請求項7】
前記情報提供サーバから受信する前記検索履歴の情報を絞り込むためのフィルタリング条件の入力を受け付ける入力受付手段と、
前記フィルタリング条件を、前記情報提供サーバに送信する送信手段と
をさらに備え、
前記フィルタリング条件には、検索が行われた期間、キーワード、地域に関する条件が含まれることを特徴とする請求項6に記載のクライアント端末。
【請求項8】
前記検索履歴の情報及び前記属性情報を用いたデータ集計の要求を前記情報提供サーバに送信する送信手段を更に備え、
前記受信手段は、前記データ集計の要求に含まれる集計条件に従って集計された集計結果を、前記情報提供サーバから受信し、
前記表示手段は、前記集計結果を表示し、
前記集計条件には、期間、企業、地域、キーワードの少なくともいずれかに関する情報が含まれることを特徴とする請求項6または7に記載のクライアント端末。
【請求項9】
前記第1のデータベースと前記第2のデータベースとを備えるコンピュータを、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の情報提供サーバの各手段として機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項10】
コンピュータを、請求項6乃至8のいずれか1項に記載のクライアント端末として機能させるためのコンピュータプログラム。
【図10】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図12】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−227618(P2011−227618A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−95229(P2010−95229)
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(599176539)株式会社マーズフラッグ (5)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月16日(2010.4.16)
【出願人】(599176539)株式会社マーズフラッグ (5)
【Fターム(参考)】
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