説明

情報提供システム

【課題】商品を購入した消費者に対して情報を提供することができるようにする。
【解決手段】レジスター200は、消費者が購入した商品に印刷されているバーコード500によって表されるバーコード情報を読み取り、インターネット600を介してホストコンピュータ100に送信する。ホストコンピュータ100は、バーコード情報に対応するアクセス情報をアクセス情報DB111から検索してレジスター200に送信する。レジスター200は、このアクセス情報を商品に添付されたICタグ400に記録する。利用者端末300は、ICタグ400から読み出したアクセス情報に基づいてインターネット600を介してホストコンピュータ100にアクセスすると、ホストコンピュータ100は提供情報DB112からアクセス情報に対応する提供情報を検索し、利用者端末300に提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報提供システムに関し、特に、商品購入者に対して情報を提供する情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、音楽、映像、ソフトウェア等のデジタルデータを再生して楽しむことができるパーソナルコンピュータ(パソコン)や、携帯電話機等の情報端末が急速に普及してきている。そして、音楽や映像等のデジタルデータやソフトウェアは、消費者が自分の所有するパソコンや携帯電話機等の情報端末にダウンロードすることによって利用することが可能となっている。
【0003】
従来、このような音楽、映像、ソフトウェア等のデジタルデータは、消費者が小売店でパッケージに梱包されたCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)や、DVD(Digital Versatile Disc)−ROMを購入することにより入手したり、雑誌等の付録として入手したり、あるいはデモ版などとして書店、電気店、駅構内等で無料配布されているものを入手したりしていた。
【0004】
一方、特許文献1の発明には、識別情報が文字列等によって記録されたラベルが添付された商品を販売し、インターネットを利用して懸賞の応募を容易にする技術が記載されている。
【特許文献1】特開2002−297991号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、背景技術では、デジタルデータをCD−ROM、DVD−ROM等に書き込んで消費者に提供するため、CD−ROMやDVD−ROMへのデジタルデータの書き込み、流通、宣伝、販売促進等に手間と費用がかかるという問題があった。
【0006】
また、一旦デジタルデータが書き込まれたCD−ROMやDVD−ROM等をパッケージに梱包すると、デジタルデータの内容に不都合が生じた場合(例えば、発売禁止や不具合の発生等)、内容の変更が不可能であるため、パッケージを回収し交換する等の手間と費用が必要となるという問題があった。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、商品に添付されたICタグを用いて商品を購入した消費者に対して有益な情報を提供することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に記載の情報提供システムは、所定の販売店に設置され、ユーザが購入した商品に添付された非接触型情報記録媒体に所定のアクセス情報を記録するレジスターと、商品に添付された非接触型情報記録媒体に記録されたアクセス情報に基づいてネットワークに接続されたホストコンピュータに情報の提供を要求する端末と、端末にネットワーク経由で情報を提供するホストコンピュータとからなる情報提供システムであって、レジスターは、情報を提供するホストコンピュータにアクセスするためのアクセス情報を商品に添付された非接触型情報記録媒体に書き込む書込手段を備え、端末は、非接触型情報記録媒体に書き込まれたアクセス情報を読み取る読取手段と、読取手段によって読み取られたアクセス情報に基づいて、情報の提供をホストコンピュータにネットワークを介して要求する要求手段と、ホストコンピュータからネットワークを介して提供された情報を受信する受信手段と、受信手段によって受信された情報を出力する出力手段とを備え、ホストコンピュータは、端末に提供する情報を記憶する記憶手段と、端末からの要求に応じて情報を記憶手段から読み出し、読み出した情報をネットワークを介して端末に提供する提供手段とを備えることを特徴とする。
請求項2に記載の情報提供システムは、所定の販売店に設置され、ユーザが購入した商品に添付された非接触型情報記録媒体に記録された所定のアクセス情報に対するプロテクトを解除するレジスターと、商品に添付された非接触型情報記録媒体に記録されたアクセス情報に基づいてネットワークに接続されたホストコンピュータに情報の提供を要求する端末と、端末にネットワーク経由で情報を提供するホストコンピュータとからなる情報提供システムであって、レジスターは、商品に添付された非接触型情報記録媒体に記録された、情報を提供するホストコンピュータにアクセスするためのアクセス情報に対するプロテクトを解除する解除手段を備え、端末は、レジスターによってプロテクトが解除されたアクセス情報を非接触型情報記録媒体から読み取る読取手段と、読取手段によって読み取られたアクセス情報に基づいて、情報の提供をホストコンピュータにネットワークを介して要求する要求手段と、ホストコンピュータからネットワークを介して提供された情報を受信する受信手段と、受信手段によって受信された情報を出力する出力手段とを備え、ホストコンピュータは、情報を記憶する記憶手段と、端末からの要求に応じて情報を記憶手段から読み出し、読み出した情報をネットワークを介して端末に提供する提供手段とを備えることを特徴とする。
また、端末はユーザが所持する携帯端末とすることができる。
また、端末は販売店に設置された店内端末であり、情報を商品に貼付された非接触型情報記録媒体に記録する記録手段をさらに備え、非接触型記録媒体に記録された情報が所定の携帯端末によって読み取られるようにすることができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の情報提供システムによれば、消費者が購入した商品に添付されているICタグを用いて、利用者に対して様々な情報を提供することができるようにしたので、安価に商品の販売促進を行うことができ、その商品に対する購買意欲を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
図1は、本発明の情報提供システムの一実施の形態の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、本実施の形態は、ホストコンピュータ100と、レジスター200と、利用者端末300とからなり、それぞれインターネット600を介して接続され、各種データの送受信を行うことができるようになっている。
【0011】
ホストコンピュータ100は、記憶装置110、各部を制御する図示しない制御部、インターネット600を介した通信を制御する図示しない通信制御部、各種データやコマンドを入力する入力部、および各種データを表示する表示部等により構成されている。
【0012】
また、ホストコンピュータ100は、インターネット600を介してレジスター200から送信されてきたバーコード情報を受け取り、そのバーコード情報に対応するアクセス情報をレジスター200に提供するようになっている。さらに、ホストコンピュータ100は、利用者端末300から送信されてきたアクセス情報に対応する所定の提供情報(利用者に提供される情報)を利用者端末300に提供するようにもなっている。
【0013】
レジスター200は、商品に印刷されたバーコード500によって表されるバーコード情報を読み取り、読み取ったバーコード情報をインターネット600を介してホストコンピュータ100に送信するようになっている。
【0014】
また、レジスター200は、ホストコンピュータ100に送信したバーコード情報に対応するアクセス情報を、インターネット600を介してホストコンピュータ100より受け取るようになっている。そして、ホストコンピュータ100より提供されたアクセス情報をICタグ400を構成する図示しないICチップに記憶させるようになっている。
【0015】
ICタグ400は、各部を制御するとともに、無線通信を制御する制御部と、各種情報を記憶するメモリ等からなる図示しないICチップと、無線通信用の図示しないアンテナを有している。また、ICタグ400は、ICチップに対してデータの読み書きを行うレジスター200等のリーダ/ライタとの間の無線通信を通じて必要な電力を得るようになっている。電力を得る方法としては、例えば、電磁誘導方式、電波方式等がある。ICタグ400は、「無線ICタグ」、「無線タグ」、「RFID(Radio Frequency ID)タグ」、「RFタグ」と呼ばれることもある。
【0016】
利用者端末300は、商品に添付されたICタグ400からアクセス情報を読み取りことができるようになっており、読み取ったアクセス情報によって示されるURL(Uniform Resource Locator)等にインターネット600を介してアクセスし、その商品に対応する販売促進等のための提供情報を得ることができるようになっている。
【0017】
図2は、レジスター200の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、レジスター200は、各部を制御する制御部210と、各種データやコマンドを入力するための入力部211と、各種データを表示する表示部212と、各種データを記憶する記憶部213と、商品に印刷されたバーコードによって表されるバーコード情報を読み取るバーコード読取部214と、ICタグ(RFIDタグ)400の図示しないICチップに対してデータの読み取りおよび書き込みを行うRFIDリードライト部215と、インターネット600を介した通信を制御する通信制御部216と、レシート等を印字発行する印字部217等から構成されている。
【0018】
図3は、利用者端末300の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、利用者端末300は、各部を制御する制御部310と、各種データやコマンドを入力するための操作部311と、各種データを表示する表示部312と、各種データを記憶する記憶部313と、ICタグ400のICチップに記憶された情報を読み取るRFIDリード部314と、インターネット600を介した通信を制御する通信制御部315等から構成されている。
【0019】
図4は、ホストコンピュータ100の記憶装置110に記憶されているアクセス情報データベース(DB)111の構成例を示している。アクセス情報DB111には、商品に印刷されたバーコード情報と、商品名と、価格と、RFIDタグの有無を示す情報(ICタグ(RFIDタグ)400が商品に添付されているか否かを示す情報)と、アクセス情報(例えば、提供情報が格納されているURL(Uniform Resource Locator)等の情報)とが、商品毎に互いに関連づけて記憶されている。
【0020】
この例では、バーコード情報「49□□□□□123104」、商品名「缶コーヒー」、価格「150」、RFIDタグの有無「1」(「1」は、商品にICタグ400が添付されていることを表している)、アクセス情報「URL#1」が互いに関連づけられて記憶されている。また、バーコード情報「49□□□□□123204」、商品名「緑茶」、価格「160」、RFIDタグの有無「0」(「0」は、商品にICタグ400が添付されていないことを表している)が互いに関連づけられて記憶されている。この場合、アクセス情報は記憶されていない。また、バーコード情報「49□□□□□123304」、商品名「ビール」、価格「230」、RFIDタグの有無「1」、アクセス情報「URL#2」が互いに関連づけられて記憶されている。
【0021】
次に、図5のフローチャートを参照して、ホストコンピュータ100の処理手順について説明する。まず、ステップS1において、ホストコンピュータ100の図示しない制御部により、インターネット600を介してレジスター200から送信されたバーコード情報が図示しない通信制御部を介して受信されたか否かが判定される。その結果、インターネット600を介してレジスター200から送信されたバーコード情報が通信制御部を介して受信されていないと判定された場合、ステップS1の処理が繰り返し実行される。
【0022】
一方、インターネット600を介してレジスター200から送信されたバーコード情報が通信制御部を介して受信されたと判定された場合、ステップS2に進む。ステップS2においては、制御部により、インターネット600を介してレジスター200から送信されてきたバーコード情報に対応するアクセス情報がアクセス情報DB111から検索される。そして、上記バーコード情報に対応するアクセス情報がアクセス情報DB111より検索結果として取得される。
【0023】
例えば、バーコード情報が、「49□□□□□123104」である場合、図4に示したアクセス情報DB111より、商品名「缶コーヒー」、価格「150」、RFIDタグの有無「1」(有り)、アクセス情報「URL#1」が検索結果として得られる。
【0024】
次に、ステップS3において、ホストコンピュータ100の図示しない制御部は、図示しない通信制御部を制御して、いま取得したアクセス情報をインターネット600を介してレジスター200に送信する。
【0025】
次に、ステップS4において、ホストコンピュータ100の図示しない制御部により、利用者端末300による上記アクセス情報によって表されたURLに対するアクセスがあったか否かが判定される。
【0026】
その結果、利用者端末300による上記アクセス情報によって表されたURLに対するアクセスがなかったと判定された場合、ステップS4の処理が繰り返し実行される。一方、利用者端末300による上記アクセス情報によって表されたURLに対するアクセスがあったと判定された場合、ステップS5に進む。
【0027】
ステップS5においては、制御部は通信制御部を制御して、利用者端末300がアクセスしてきた上記URLに格納されている提供情報を、インターネット600を介して利用者端末に送信する。この提供情報は、レジスター200より送信されてきたバーコード情報に対応するものである。
【0028】
次に、図6のフローチャートを参照して、レジスター200の処理手順について説明する。まず、ステップS11において、バーコード読取部214は、制御部210の制御下、商品に印刷されたバーコードによって表されたバーコード情報を読み取り、制御部210に供給する。制御部210は、このバーコード情報に対応する商品の価格を示すデータを記憶部213より読み出して表示部212に供給する。これにより、表示部212には、バーコードが読み取られた商品の価格が表示される。
【0029】
次に、ステップS12において、制御部210は、通信制御部216を制御し、ステップS1においてバーコード読取部214より供給されたバーコード情報をインターネット600を介してホストコンピュータ100に送信する。
【0030】
次に、ステップS13において、制御部210は、ホストコンピュータ100からインターネット600を介して送信されてきたアクセス情報を受信する。このアクセス情報は、例えば、購入した商品に関連する提供情報が格納されているURL等である。
【0031】
次に、ステップS14に進み、制御部210は、RFIDリードライト部215に対して、ホストコンピュータ100よりインターネット600を介して送信されてきたアクセス情報を供給するとともに、このアクセス情報を商品に添付されているICタグ400の図示しないICチップに書き込むよう指令する。
【0032】
この指令を受けたRFIDリードライト部215は、制御部210より供給されたアクセス情報をICタグ400に送信する。ICタグ400を構成する図示しないICチップは、RFIDリードライト部215より送信されたアクセス情報をICタグを構成する図示しないアンテナを介して受信すると、受信したアクセス情報をICチップを構成する図示しないメモリに記憶させる。
【0033】
次に、ステップS15において、制御部210は、バーコード読取部214によって読み取られた商品のバーコード情報に基づいて、各商品の価格の合計金額を算出する。
【0034】
次に、ステップS16において、利用者が購入した全商品についてステップS11乃至S15の処理が終了したか否かが判定される。その結果、全ての商品について処理が終了していないと判定された場合、ステップS11に戻り、ステップS11以降の処理が繰り返し実行される。
【0035】
一方、全ての商品について処理が終了したと判定された場合、ステップS17に進む。ステップS17においては、制御部210により、利用者が支払った金額(預かり金の金額)の入力と、その金額から商品の合計金額とを差し引いた残りの金額(釣り銭の金額)の算出等の精算処理が行われる。その際、制御部210は、必要に応じて預かり金の金額や釣り銭の金額を示すデータを表示部212に供給し、表示させる。
【0036】
次に、ステップS18において、制御部210は、店舗名、日付、時刻、各商品の商品名、価格、個数、合計金額、お預り金額、およびお釣りの金額等のデータを印字部217に供給し、これらのデータを印字したレシートを発行するよう指令する。店舗名を示すデータは記憶部213に予め記憶されており、制御部210は、記憶部213から読み出した店舗名を示すデータを印字部217に供給する。日付および時刻は、図示しないカレンダ回路から出力されるカレンダ情報から算出し、印字部217に供給する。各商品の商品名、価格は、記憶部213にバーコード情報に対応付けて予め記憶されており、制御部210は、商品のバーコードによって表されるバーコード情報に対応する商品名、価格を記憶部213から読み出し、印字部217に供給する。
【0037】
制御部210からの指令を受けた印字部217は、店舗名、日付、時刻、各商品の商品名、価格、個数、合計金額、お預り金額、およびお釣りの金額等のデータを所定の用紙に印字し、レシートを発行する。
【0038】
次に、ステップS19において、制御部210により、レジスター200の電源がオフされるなどして処理の終了が指示されたか否かが判定される。その結果、処理の終了が指示されていないと判定された場合、ステップS11に戻り、ステップS11以降の処理が繰り返し実行される。一方、処理の終了が指示されたと判定された場合、本処理を終了する。
【0039】
図7は、本発明の情報提供システムの他の実施の形態の構成例を示すブロック図である。本実施の形態では、ホストコンピュータ100の記憶装置110には、暗証番号DB113と提供情報DB112が構築されている。暗証番号DB113は、各バーコード情報と、各バーコード情報に対応する暗証番号を示すデータとから構成されている。提供情報DB112は、各バーコード情報と、各バーコード情報に対応する利用者に提供すべき情報とから構成されている。
【0040】
レジスター200は、商品に添付されたバーコードによって表されるバーコード情報を読み取り、読み取ったバーコード情報をインターネット600を介してホストコンピュータ100に送信する。
【0041】
ホストコンピュータ100は、レジスター200からインターネット600を介して送信されてきたバーコード情報を受信すると、このバーコード情報に対応する暗証番号を暗証番号DB113から検索し、検索結果として得られた暗証番号をインターネット600を介してレジスター200に送信する。
【0042】
レジスター200は、この暗所番号を商品に添付されたICタグ400に送信する。ICタグ400は、レジスター200より送信された暗証番号を受信すると、この暗証番号に基づいて、図示しないICチップのメモリに記憶されているアクセス情報に対するプロテクトを解除する。
【0043】
以下、図8のフローチャートを参照して、ICタグ400の処理手順について説明する。まず、ステップS21において、ICタグ400のICチップにより、レジスター200から暗証番号が送信されてきたか否かが判定される。
【0044】
その結果、レジスター200から暗証番号が送信されてきていないと判定された場合、ステップS21の処理が繰り返し実行される。一方、レジスター200から暗証番号が送信されてきたと判定された場合、ステップS22に進む。
【0045】
ステップS22においては、ICチップにより、レジスター200から送信されてきた暗証番号が、ICチップ内のメモリに予め記憶している暗証番号と比較され、両者が一致するか否か、即ち、レジスター200から送信されてきた暗証番号が正しいか否かが判定される。
【0046】
その結果、レジスター200から送信されてきた暗証番号が正しくないと判定された場合、ステップS21に戻り、ステップS21以降の処理が繰り返し実行される。一方、レジスター200から送信されてきた暗証番号が正しいと判定された場合、ステップS23に進む。
【0047】
ステップS23においては、ICチップは、メモリに予め記憶されているアクセス情報を送信することができないように予めそのアクセス情報に対して設定されているプロテクトを解除する。次に、ステップS24において、利用者端末300よりアクセス情報の読出要求があったか否かが判定される。
【0048】
その結果、利用者端末300よりアクセス情報の読出要求がなかったと判定された場合、ステップS24の処理が繰り返し実行される。一方、利用者端末300よりアクセス情報の読出要求があったと判定された場合、ステップS25に進む。
【0049】
ステップS25においては、ICタグ400のICチップは、予め記憶しているアクセス情報をアンテナを介して利用者端末300に送信する。その後、ステップS24に戻り、ステップS24以降の処理が繰り返し実行される。
【0050】
以上のようにして、ICタグ400は、レジスター200から正しい暗証番号が供給されたとき、記憶しているアクセス情報に対するプロテクトを解除し、このアクセス情報を送信することができるようになる。
【0051】
利用者は、プロテクトが解除されたICタグ400に記憶されているアクセス情報を利用者端末300を用いて読み出し、このアクセス情報に基づいてホストコンピュータ100に記憶されている提供情報を取得する。
【0052】
図9は、本発明の情報提供システムのさらに他の実施の形態の構成例を示すブロック図である。同図に示すように、本実施の形態は、店内端末700がICタグ400からアクセス情報を読み出し、このアクセス情報に基づいてホストコンピュータ100から提供情報を取得する。
【0053】
店内端末700は、ホストコンピュータ100から取得した提供情報を、ICタグ400のICチップに書き込む。利用者は、ICタグ400に記憶されているデータを読み出す機能を有する携帯電話機800等を用いてICタグ400に記憶されている提供情報を読み出し、携帯電話機800の図示しないメモリに記憶させる。
【0054】
利用者は、携帯電話機800のメモリに記憶された提供情報が映像音声データである場合にはそのデータを再生し、表示部810に映像を表示させ、図示しないスピーカから音声を出力させて視聴する。また、提供情報が映像データのみからなる場合には、その映像データを表示部810に表示する。また、提供情報が音声データのみからなる場合には、その音声データをスピーカから出力させる。このようにして利用者は提供情報を楽しむことができる。
【0055】
なお、図1に示した実施の形態においては、アクセス情報DB111をホストコンピュータ100の記憶装置110に構築するようにしたが、レジスター200の記憶部213に構築するようにしてもよい。その場合、レジスター200は、商品に印刷されたバーコードによって表されたバーコード情報に対応するアクセス情報を記憶部213のアクセス情報DB111から読み出して商品のICタグ400に記録する。
【0056】
また、図7および図9に示した各実施の形態において、暗証番号DB113をレジスター200の記憶部213にそれぞれ構築するようにしてもよい。その場合、レジスター200は、商品に印刷されたバーコードによって表されたバーコード情報に対応する暗証番号を暗証番号DB113より読み出し、その暗証番号を用いて商品のICタグ400に予め記録されているアクセス情報に対するプロテクトを解除する。
【0057】
また、図1に示した実施の形態においては、利用者端末300をユーザが所持する携帯電話機等の携帯端末とすることができるが、図9に示した実施の形態のように、店内に店内端末700を設置し、店内端末700が商品のICタグ400から読み出したアクセス情報に基づいてインターネット600を介してホストコンピュータ100にアクセスして提供情報を取得し、その提供情報を商品のICタグ400に記録するようにすることもできる。その場合、ユーザは、商品のICタグ400に記録された提供情報を携帯端末を用いてダウンロードし、利用することができる。
【0058】
また、上記実施の形態の構成及び動作は例であって、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0059】
本発明の活用例として、例えば、特定の商品の販売促進のための情報を提供する場合のみならず、様々な情報を利用者に提供する際にも本発明を適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の情報提供システムの一実施の形態の構成例を示す図である。
【図2】レジスターの構成例を示すブロック図である。
【図3】利用者端末の構成例を示すブロック図である。
【図4】アクセス情報データベース(DB)の構成例を示す図である。
【図5】ホストコンピュータの処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図6】レジスターの処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の情報提供システムの他の実施の形態の構成例を示す図である。
【図8】ICタグの処理手順を説明するためのフローチャートである。
【図9】本発明の情報提供システムのさらに他の実施の形態の構成例を示す図である。
【符号の説明】
【0061】
100 ホストコンピュータ
110 記憶装置
111 アクセス情報DB
112 提供情報DB
113 暗証番号DB
200 レジスター
210,310 制御部
211 入力部
212,312,810 表示部
213,313 記憶部
214 バーコード読取部
215,314 RFIDリードライト部
216,315 通信制御部
217 印字部
300 利用者端末
311 操作部
400 ICタグ
500 バーコード
600 インターネット
700 店内端末
800 携帯電話機

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の販売店に設置され、ユーザが購入した商品に添付された非接触型情報記録媒体に所定のアクセス情報を記録するレジスターと、前記商品に添付された前記非接触型情報記録媒体に記録された前記アクセス情報に基づいてネットワークに接続されたホストコンピュータに情報の提供を要求する端末と、前記端末に前記ネットワーク経由で前記情報を提供する前記ホストコンピュータとからなる情報提供システムであって、
前記レジスターは、
前記情報を提供する前記ホストコンピュータにアクセスするための前記アクセス情報を前記商品に添付された前記非接触型情報記録媒体に書き込む書込手段を備え、
前記端末は、
前記非接触型情報記録媒体に書き込まれた前記アクセス情報を読み取る読取手段と、
前記読取手段によって読み取られた前記アクセス情報に基づいて、前記情報の提供を前記ホストコンピュータに前記ネットワークを介して要求する要求手段と、
前記ホストコンピュータから前記ネットワークを介して提供された前記情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された前記情報を出力する出力手段とを備え、
前記ホストコンピュータは、
前記端末に提供する前記情報を記憶する記憶手段と、
前記端末からの要求に応じて前記情報を前記記憶手段から読み出し、読み出した前記情報を前記ネットワークを介して前記端末に提供する提供手段とを備える
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
所定の販売店に設置され、ユーザが購入した商品に添付された非接触型情報記録媒体に記録された所定のアクセス情報に対するプロテクトを解除するレジスターと、前記商品に添付された前記非接触型情報記録媒体に記録された前記アクセス情報に基づいてネットワークに接続されたホストコンピュータに情報の提供を要求する端末と、前記端末に前記ネットワーク経由で前記情報を提供する前記ホストコンピュータとからなる情報提供システムであって、
前記レジスターは、
前記商品に添付された前記非接触型情報記録媒体に記録された、前記情報を提供する前記ホストコンピュータにアクセスするための前記アクセス情報に対するプロテクトを解除する解除手段を備え、
前記端末は、
前記レジスターによってプロテクトが解除された前記アクセス情報を前記非接触型情報記録媒体から読み取る読取手段と、
前記読取手段によって読み取られた前記アクセス情報に基づいて、前記情報の提供を前記ホストコンピュータに前記ネットワークを介して要求する要求手段と、
前記ホストコンピュータから前記ネットワークを介して提供された前記情報を受信する受信手段と、
前記受信手段によって受信された前記情報を出力する出力手段とを備え、
前記ホストコンピュータは、
前記情報を記憶する記憶手段と、
前記端末からの要求に応じて前記情報を前記記憶手段から読み出し、読み出した前記情報を前記ネットワークを介して前記端末に提供する提供手段とを備える
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項3】
前記端末はユーザが所持する携帯端末である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報提供システム。
【請求項4】
前記端末は前記販売店に設置された店内端末であり、前記情報を前記商品に貼付された前記非接触型情報記録媒体に記録する記録手段をさらに備え、
前記非接触型記録媒体に記録された前記情報が所定の携帯端末によって読み取られる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報提供システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−285550(P2006−285550A)
【公開日】平成18年10月19日(2006.10.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−103461(P2005−103461)
【出願日】平成17年3月31日(2005.3.31)
【出願人】(000130581)株式会社サトー (1,153)
【Fターム(参考)】