説明

情報提供システム

【課題】ネットワークサーバと各住宅内のエネルギー情報を用いた情報提供を行うことが可能な情報提供システムを提供することを目的とする。
【解決手段】複数の住宅のそれぞれに設けられる、エネルギーの使用量を検出するための検出部16と、前記検出されたエネルギーの使用量を表示する表示部11と、住宅の識別番号と検出したエネルギーの使用量を送信する通信部15と、を有するエネルギー表示器10と、各住宅の識別番号と前記検出したエネルギーの使用量とを対応させてを記憶している記憶部32を備えたネットワークサーバ30と、を備え、前記ネットワークサーバ30は、前記住宅の識別番号に基づき、地域毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記エネルギー表示器10に送信し、前記エネルギー表示器10は、前記検出された使用量と前記平均使用量を比較可能に表示することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報提供システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、居住者の生活状況を住宅内に取り付けられている各給水栓の使用状態から外部の管理センターで正確に監視し、しかも各給水栓又は配管の異常状態を早期に発見できるようにする目的で、居住者が在宅中に、各給水栓で所定時間の間に通水が無い場合に異常の発生を判断する判定回路を設け、通信回線を介して外部の管理センターに通報するシステムがあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−034868号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のようなシステムによれば、居住者の生活状況を外部の管理センターで監視しており、異常の発生が外部の管理センターに通報されるが、居住者の生活状況を監視することで得られる住宅内のエネルギー情報の活用が異常時の通報のみであり、一元的である。
ところで、近年、例えばソーシャルネットワーキングサービス(英語:Social Networking Service、SNS)等を始め、ネットワークを介して各種のサービスを提供する様々なネットワークサービスが行われている。
そこで、このようなネットワークサービスと、従来のような住宅内のエネルギー情報を活用するシステムとを結びつけたいという要望があった。
【0005】
本発明の課題は、ネットワークサーバと各住宅内のエネルギー情報を用いた情報提供を行うことが可能な情報提供システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、例えば、図1〜図3に示すように、
複数の住宅のそれぞれに設けられる、
エネルギーの使用量を検出するための検出部16と、
前記検出されたエネルギーの使用量を表示する表示部11と、
地域を特定する番号を含む住宅の識別番号と検出したエネルギーの使用量を送信する通信部15と、
を有するエネルギー表示器10と、
前記エネルギーの使用量を受信する通信部33と、
各前記住宅の識別番号と前記検出したエネルギーの使用量とを対応させて記憶している記憶部32と、
前記通信部と前記記憶部の動作を制御する制御部31と、
を有するネットワークサーバ30と、
を備え、
前記ネットワークサーバ30では、前記制御部33が、前記住宅の識別番号に含まれる地域を特定する番号と一致する番号を含む住宅の識別番号を前記記憶部から抽出し、前記抽出された住宅の識別番号に対応して記憶されたエネルギーの使用量の総和を求めて、この総和を前記抽出された住宅の識別番号の数で除算して地域毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記エネルギー表示器10へ前記エネルギーの平均使用量を前記通信部33に送信させ、
前記エネルギー表示器10では、前記通信部15が前記エネルギーの平均使用量を受信し、前記表示部11が前記検出された使用量と前記平均使用量を比較可能に表示する
ことを特徴とする。
【0007】
請求項1に記載の発明によれば、前記エネルギー表示器10では、前記通信部15が前記エネルギーの平均使用量を受信し、前記表示部11が前記検出された使用量と前記平均使用量を比較可能に表示するので、地域のエネルギーの平均使用量に対する自宅のエネルギーの使用量の程度を知ることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、例えば、図7に示すように、
請求項1に記載の情報提供システム100において、
前記表示部11は、前記検出された使用量と前記平均使用量の比較結果に応じたアドバイスを表示する。
【0009】
請求項2に記載の発明によれば、前記表示部11は、前記検出された使用量と前記平均使用量の比較結果に応じたアドバイスを表示するので、蓄積データにより模範的な使い方を教授し、家の中のエネルギーの無駄な使用を減らせるアドバイスを知らせることができる。
【0010】
請求項3に記載の発明は、例えば、図1に示すように、
請求項1または2に記載の情報提供システム100において、
前記ネットワークサーバ30では、前記制御部31が、前記識別番号に基づき、前記設備仕様が同一設備仕様か異なる設備仕様かを、自家用発電装置、蓄電池、または、蓄熱装置が設置されているか否かで判断し、異なる設備仕様の組み合わせ毎に前記エネルギーの平均使用量を算出する
ことを特徴とする。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、異なる設備仕様の組み合わせ毎に前記エネルギーの平均使用量を算出するので、異なる設備仕様の組み合わせによるエネルギーの使用量の違いを知ることができる。
【0012】
請求項4に記載の発明は、例えば、図4、図7、図8に示すように、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報提供システム100において、
前記記憶部33は、各住宅の設備仕様を前記住宅の識別番号と前記検出したエネルギーの使用量とを対応させて記憶し、
前記平均使用量は、複数の同一設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量、または、異なる設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量であり、
前記エネルギー表示器10では、同一設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量、または、異なる設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量を選択可能に表示する
ことを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明によれば、自宅のエネルギーの使用量と比較する対象を同一設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量、または、異なる設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量を選択可能に表示するので、ユーザの設備仕様との違いによるエネルギーの平均使用量の差異をユーザが認識できる。
【0014】
請求項5に記載の発明は、例えば、図1に示すように、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報提供システム100において、
前記エネルギー表示器10は、前記通信部15に前記住宅の識別番号と検出したエネルギーの使用量を所定時間毎に送信させ、
前記ネットワークサーバ30では、前記制御部33が、前記住宅の識別番号により特定される地域における前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記エネルギー表示器10へ前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を前記通信部33に送信させる
ことを特徴とする。
【0015】
請求項5に記載の発明によれば、前記ネットワークサーバ30では、前記制御部が、前記住宅の識別番号により特定される地域における前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記エネルギー表示器10へ前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を前記通信部33に送信させるので、地域のエネルギーの平均使用量に対する所定時間毎の自宅のエネルギーの使用量の程度を知ることができる。
【0016】
請求項6に記載の発明は、例えば、図1に示すように、
請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報提供システム100において、
携帯可能な情報端末20を更に備え、
前記エネルギー表示器10は、前記通信部15に前記住宅の識別番号と検出したエネルギーの使用量を所定時間毎に送信させ、
前記ネットワークサーバ30では、前記制御部31が、前記住宅の識別番号により特定される地域における前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記情報端末20へ前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を前記通信部33に送信させる
ことを特徴とする。
【0017】
請求項6に記載の発明によれば、前記ネットワークサーバ30では、前記制御部31が、前記住宅の識別番号により特定される地域における前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記情報端末20へ前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を前記通信部33に送信させるので、ユーザは外出先でもエネルギーの使用量を確認できる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ネットワークサーバと各住宅内のエネルギー情報を用いた情報提供を行うことが可能な情報提供システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明に係る情報提供システムの構成を示す図である。
【図2】住宅に設置されるエネルギー表示器の構成を示す図である。
【図3】エネルギー表示器の一例を示す図である。
【図4】情報端末の表示部に表示されるマイポータル機能の画面の一例である。
【図5】情報端末の表示部に表示されるユーザ設定機能の画面の一例であり、(a)はユーザ情報設定画面、(b)は回路設定画面、(c)は目標設定画面である。
【図6】ネットワークサーバに記憶されている各住宅の設備仕様の一例を示す図である。
【図7】本日の地域平均使用量との比較とアドバイスの表示例を示す図である。
【図8】本日の地域平均使用量(太陽光発電装置)との比較とアドバイスの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0021】
<情報提供システムの構成>
図1は本発明に係る情報提供システムの一例を示す図である。
この情報提供システムは、検出部16と、情報端末20と、ネットワークサーバ30と、を備えている。
検出部16は、複数のユーザ1,・・・,1xそれぞれが居住する住宅2,・・・,2xで利用されるエネルギーを計測するためのものであり、これら各住宅2,・・・,2xに設けられている。
情報端末20は、複数のユーザ1,・・・,1xそれぞれが使用するものであり、デスクトップやラップトップ等のパーソナルコンピュータや、スマートフォンや携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の携帯端末、その他、タブレット型パソコン等、全ての端末装置を含む。特に、本実施の形態においては、スマートフォンやノートパソコン等のように携帯が可能な情報端末を採用している。
ネットワークサーバ30は、サービス提供者5によって管理されており、インターネット等のネットワークを介して、情報端末6と、前記検出部16および情報端末20と接続されている。そして、このネットワークサーバ30は、ユーザ1,・・・,1xそれぞれの住宅2,・・・,2xの検出部16で計測されたエネルギーの情報に基づくサービス(コンテンツ)を、ユーザ1,・・・,1xそれぞれが使用するエネルギー表示器10、情報端末20に対して提供するように構成されている。
なお、外部ネットワーク切断時にも対応できるように、住宅2,・・・,2x内にWEBサーバを設置しても良いものとする。
【0022】
本実施の形態において、住宅2,・・・,2x内で利用されるエネルギーとしては、電気事業者から供給される電力および自家発電された電力、ガス事業者から供給されるガス、水道事業者から供給される水を指している。
【0023】
ユーザ1,・・・,1xは、ネットワークサーバ30からサービスの提供を受けるとともに、ネットワークサーバ30に対して自宅2,・・・,2xのエネルギー情報を提供する者である。また、ユーザ1,・・・,1xはそれぞれ住宅2,・・・,2xに居住しており、本実施の形態においては、住宅2,・・・,2xに居住する家族全員を指して、ユーザと呼称している。すなわち、住宅2,・・・,2xに居住するユーザ1,・・・,1xが単身であっても複数人であってもユーザと呼称し、同一の住宅2,・・・,2xに居住する住人全てがユーザ1,・・・,1xとされている。例えば4人家族が住宅2に居住する場合、住宅2のユーザ1は4人である。
【0024】
また、ユーザ1,・・・,1xそれぞれが居住する複数の住宅2,・・・,2xには、住宅2,・・・,2x内のエネルギー情報を表示するエネルギー表示器10がそれぞれ設置されており、このエネルギー表示器10は、前記検出部16を含んで構成されている。したがって、このエネルギー表示器10で表示されるエネルギー情報と、前記情報端末20に提供されるサービスに利用されるエネルギー情報とを共通のものとすることができる。なお、エネルギー表示器10は、エネルギーの使用量を検出するための検出部16と、前記検出されたエネルギーの使用量を表示する表示部11と、地域を特定する番号を含む住宅の識別番号と検出したエネルギーの使用量を送信する通信部15とを有する。なお、本実施の形態においては、表示部11を有するエネルギー表示器10を例に説明するが、これに限らず、エネルギー表示器10の代わりに表示部を有さないエネルギー計測ユニットを使用してもよい。この場合、表示はスマートフォン等の携帯端末で行われる。
これによって、ユーザ1,・・・,1xは、前記ネットワークサーバ30から情報端末20に対して提供されるサービスだけでなく、エネルギー表示器10で住宅2,・・・,2xのエネルギー情報も知ることができるので、より多くのサービスを受けることができる。
【0025】
さらに、住宅2には、自家発電設備として、屋根に、太陽光発電装置2aが設置されており、太陽光発電ができるようになっている。
なお、自家発電設備は太陽光発電装置2aに限られるものではなく、例えば燃料電池やガスから電気を発生させる発電システム等の発電システムを採用しても良く、適宜変更可能であることは言うまでもない。
【0026】
サービス提供者5は、ネットワークサーバ30を管理する者であり、ユーザ1,・・・,1xとの間で交わされた取り決めにより、ユーザ1,・・・,1xの自宅2,・・・,2xで利用されるエネルギーの情報を収集する権利を有する。なお、ネットワークサーバ30の管理は業者に委託しても良く、間接的に、ネットワークサーバ30を管理することができる。この場合、管理を委託された業者に、ユーザ1,・・・,1xの自宅2,・・・,2xで利用されるエネルギーの情報を収集する権利はなく、あくまでサービス提供者5のみが有する。
本実施の形態においてサービス提供者5は、ユーザ1,・・・,1xが居住する住宅2,・・・,2xの施工を行った住宅メーカーを指しているが、これに限定されるものではない。
【0027】
また、サービス提供者5も、図1等に示すように、前記ネットワークサーバ30にネットワークを介して接続される情報端末6を有しており、情報提供システムの構成要素として、情報提供システム100に備えられていてもよい。
このサービス提供者5側の情報端末6では、例えばユーザ1,・・・,1xのエネルギー表示器10、情報端末20に通知するお知らせの管理・書き込みや、通信部33による地域毎のエネルギーの平均使用量、ユーザ情報の管理、ユーザ1,・・・,1xが居住する住宅2,・・・,2xの太陽光発電装置2aの発電状態の監視、住宅2,・・・,2xで利用される電力等の監視および最適化診断等を行うことができる。なお、情報端末6で実行されるこれらの各種処理は、ネットワークサーバ30でも処理が可能である。ネットワークサーバ30では、前記制御部が、前記エネルギー表示器10から受信した住宅の識別番号から住宅の設備仕様を前記住宅の識別番号と前記検出したエネルギーの使用量とを対応させて前記記憶部32に記憶し、前記住宅の識別番号に含まれる地域を特定する番号と一致する番号を含む住宅の識別番号を抽出し、前記抽出された住宅の識別番号に対応して記憶されたエネルギーの使用量の総和を求めて、この総和を前記抽出された住宅の識別番号の数で除算して地域毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記エネルギー表示器10、情報端末20へエネルギーの平均使用量を前記通信部33に送信させる。なお、記憶部32は、図6に示す各住宅の設備仕様およびエネルギーの使用量(電気、ガス、水道)を記憶している。エネルギーの使用量は、4人家族の1日の使用量を表示している。更に、記憶部32は、1時間単位ごとのエネルギーの使用量も記憶している。
【0028】
また、複数のユーザ1,・・・,1xそれぞれが使用する情報端末20は、同一の住宅2,・・・,2xに居住する住人(ユーザ1,・・・,1x)それぞれが個々に所有する情報端末を指しても良いし、家族間で、共同で使用する一台の情報端末を指すものとしても良い本実施の形態においては、携帯可能な情報端末20としてスマートフォンを採用し、同一の住宅2,・・・,2xに居住する住人それぞれが個々に情報端末20を所有しており、情報端末20を利用して、同一の住宅2,2xに居住する住人それぞれが個々にサービスの提供を受けられるものとする。
【0029】
このような情報端末20は、サービス内容を表示する表示部21と、前記ネットワークサーバ30の動作を操作するための操作部22とを有している。
情報端末20は、図4に示すように、情報端末20正面の大部分を占めるディスプレイ部分を前記表示部21としている。また、本実施の形態の情報端末20のディスプレイ部分はタッチパネルとされている。すなわち、情報端末20のディスプレイ部分を前記操作部22としている。したがって、表示部21に表示されるボタン22a等を押下したり、画面をスライドさせたり、文字入力することによって操作ができる。また、筺体の正面下部や側面にも別のボタンが設けられており、操作を行えるようになっている。
これによって、前記表示部21に表示されるサービスを、前記操作部22で、前記ネットワークサーバ30の動作を操作しながら利用することができる。
なお、本実施の形態の操作部22としては、ボタン22a、選択されることで表示部21にキーボード画面も同時に表示できる入力欄22b、複数の選択肢から任意の項目を選択する所謂プルダウンリストである選択ボタン22c、タブ切替ボタン22d、ラジオボタン22e、チェックボックス22f、リンク22g等が採用されている。
【0030】
前記ネットワークサーバ30は、各種コンピュータやデータ通信等の装置を設置運用することに特化したデータセンターに設置されている。そして、このネットワークサーバ30は、ネットワークを介して、サービス提供者5側の情報端末6と接続されており、サービス提供者5によって管理されている。
【0031】
このようなネットワークサーバ30は、インターネット上のWebサーバやアプリケーションサーバ等から構成されており、図1に示すように、各種データの演算をしてネットワークサーバ30の動作を制御する制御部31と、前記検出部16から送信されたエネルギー情報を、時間情報と関連付けて記憶する記憶部32とを有している。すなわち、前記制御部31によってネットワークサーバ30の動作を制御し、時間情報と関連付けて記憶部32に記憶されたエネルギー情報を用いて、時間情報を用いたサービスを、ユーザ1,・・・,1xそれぞれが使用する情報端末20に提供することが可能となる。
これによって、ユーザ1,・・・,1xは、例えば、いつ・どれくらいエネルギーを使用または発電したかという情報や、ユーザ1,・・・,1x自身が任意で選択した時間の自宅のエネルギー情報、地域のエネルギーの平均使用量との比較情報等を知ることが可能なサービスを利用することができる。比較情報は、図7、図8に示すように、ユーザのエネルギー使用量と地域のエネルギーの平均使用量とを棒グラフ、折れ線グラフ等を用いて、比較可能に表示する。
また、前記記憶部32には、エネルギー情報が蓄積されることになり、この蓄積データを利用して、サービスの提供を行うことができる。
【0032】
なお、このネットワークサーバ30は、例えばGPSや原子時計等から正確な時間情報を得ているものとする。この時間情報が、各住宅2,・・・,2xから収集したエネルギー情報に関連付けられている。
また、このエネルギー情報は、時間情報と関連付けるだけでなく、エネルギーの種別情報や住宅2,・・・,2x内の複数のエリア情報と関連付けて記憶されている。すなわち、住宅2,・・・,2x内のどこのエリアで使用された、どのような種類のエネルギーなのかが明確になる。
【0033】
また、図1に示すように、前記ネットワークサーバ30は、ネットワークを介して、ユーザ1,・・・,1xに提供するサービスに関する通知を行う通知手段としての通信部33と 各住宅の設備仕様を前記住宅の識別番号と前記検出したエネルギーの使用量とを対応させて記憶している記憶部32と、前記通信部と前記記憶部の動作を制御する制御部31と、を備えている。通信部33は前記エネルギー表示器10から前記エネルギーの使用量を受信する。前記ネットワークサーバ30では、前記制御部33が、前記住宅の識別番号に含まれる地域を特定する番号と一致する番号を含む住宅の識別番号を前記記憶部から抽出し、前記抽出された住宅の識別番号に対応して記憶されたエネルギーの使用量の総和を求めて、この総和を前記抽出された住宅の識別番号の数で除算して地域毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記エネルギー表示器10、情報端末20へエネルギーの平均使用量を前記通信部33に送信させる。これによって、ユーザ1,・・・,1xは、例えば前記ネットワークサーバ30を介して、通信部33により地域毎のエネルギーの平均使用量、サービス提供者からのユーザ1,・・・,1xの住宅2,・・・,2xのエネルギー情報をサービス提供者が分析した結果のレポート35等、様々な情報を得ることができる。
【0034】
通信部33は、ネットワークサーバ30とエネルギー表示器10、情報端末20との間での通信だけでなく、サービス提供者5側の情報端末6との間での通信も担うものである。
なお、本実施の形態のエネルギー表示器10の通信部15と、携帯端末20の通信部は、ネットワークサーバ30の通信部33とデータの送受信が可能である。また、通信部33とサービス提供者5側の情報端末6との間での通信は双方向で行われている。
【0035】
前記検出部16によるエネルギーの計測は、住宅2,・・・,2x内を複数のエリアに分け、複数のエリアごとに使用される各種エネルギーを検出することによって行われる。例えば、住宅の識別番号に基づき住宅のエリアが特定される。住宅の識別番号が100−0001である場合、上位3桁が郵便番号の地域を特定する番号である「100」から千代田区と特定できる。
図2において、符号16aは、複数のエリアにおいて使用される電力の使用量をそれぞれ検出するとともに、太陽光発電装置2aが発電した電力を検出する使用電力・発電電力検出部である。
使用電力・発電電力検出部16aは、電気が使用された場合に電力の使用量を計測し、太陽光発電装置2aで発電された電力(発電電力)の発電量を計測する。
また、符号16bは、複数のエリアにおいて使用されるガスの使用量を検出するガス使用量検出部であり、符号16cは、複数のエリアにおいて使用される水の使用量をそれぞれ検出する水使用量検出部であり、符号17は、パルスカウンターである。
ここで、ガス使用量検出部16bはガスの使用があった場合に使用量に応じたパルス信号をパルスカウンター17に出力する。水使用量検出部16cは水の使用があった場合に使用量に応じたパルス信号をパルスカウンター17に出力する。そして、パルスカウンター17は、ガス使用量検出部16bおよび水使用量検出部16cから出力されるパルスをカウントしてガスの積算使用量および水の積算使用量をそれぞれ算出し、信号出力する。
検出部16で計測されたエネルギー情報には、エネルギーの種別に関する情報と、住宅内のエリアに関する情報が関連付けられていることになる。
【0036】
このような検出部16を含むエネルギー表示器10は、図2に示すように、表示部11と、操作部12と、制御部13と、記憶部14と、通信部15とを備えている。
表示部11は、例えば、液晶画面で構成される。表示部11は、制御部13からの表示信号に応じた画像を画面に表示する。具体的には、表示部11は、前記複数のエリアのそれぞれに対応する複数の画像を画面内に表示し、使用電力・発電電力検出部16a、ガス使用量検出部16bおよび水使用量検出部16cのいずれか一つで検出された現在の使用量を前記複数の画像内に表示する(図3参照)。
操作部12は、例えば図3に示すように、「発電」画面、「目標達成」画面、「エリア別」画面、「分岐別」画面の切り替えや、「電気使用量」画面、「ガス使用量」画面、「水道使用量」画面の切り替え等を行う操作手段である。また、複数のエリアの各々に所定の使用量や所定の時間等の設定値を入力するためのボタン等が配置された操作手段でもあり、ユーザ1,・・・,1xの操作に応じた操作信号を制御部13に出力する。
記憶部14は、表示部11に表示する複数の画像、使用電力量、発電量、ガス使用量、水使用量等の各種データを記憶する。また、各エネルギーの使用量・発電量が記憶部14に記憶される際に、時間情報も関連付けて記憶されている。この記憶部14に記憶された各エネルギーの使用量・発電量のデータが、エネルギー情報として通信部15からネットワークサーバ30に送信される。
通信部15から送信されたエネルギー情報は、ネットワークサーバ30の通信部33によって受信される。
【0037】
本実施の形態のエネルギー表示器10では、図3に示すように、左に表示部11が配置され、右に操作部12が配置されている。
操作部12は、上下左右ボタン12a、決定ボタン12b、戻るボタン12c、切り替えボタン12d、メニューボタン12e、TOPボタン12fから構成される。
ここで、切り替えボタン12dは、「電気」、「ガス」、「水道」のいずれかを選択するために使用される。メニューボタン12eを押すと、設定画面やその他のサブメニューが選択可能に表示部11に表示される。
TOPボタン12fを押すと、予め設定した画像が表示される。本実施の形態では図示はしないが、発電状態を示す画面が、TOPボタン12fを押したときに表示される画面とされている。
図3において、画面の右には、「発電」、「目標達成」、「エリア別」、「分岐別」の項目が表示されている。これらの項目は、上下左右ボタン12aの上下方向のいずれかのボタンを押すことにより選択可能であり、画面の切り替えを行うことができる。
【0038】
また、図3に示す画面は、電気の使用電力量等をエリア別に示すエリアモニター画面とされている。この画面の中で、「洗面所」、「浴室」、「玄関&ホール」、「外部」、「電気温水器」、「トイレ」は、所定の使用量未満の使用電力であり、白抜きの枠で囲まれている。
また、「リビング」、「ダイニング」、「キッチン」、「寝室」、「エアコン」、「子供部屋」の各画像は、所定の使用量以上の使用電力である場合の表示状態を示す。
ここで、各画像は緑色の大きな画像であり、エリア名および現在の使用電力量が各画像内に表示されている。所定の使用量は、例えば、リビングが200W、子供部屋が150Wに設定されている。
制御部13は、「リビング」、「ダイニング」、「キッチン」、「寝室」、「エアコン」、「子供部屋」の各エリアに設定された所定の使用量を超えたと判断し、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態を「白抜きの枠で囲まれた表示状態」から「緑色の大きな画像」に変更する。
【0039】
さらに、「リビング」、「キッチン」、「子供部屋」の各画像には、「90分」、「60分」、「30分」の時間表示がそれぞれされている。
制御部13が前記所定の使用量を越えた状態で「リビング」、「キッチン」、「子供部屋」の各エリアに設定された所定の使用時間(例えば、30分)を経過したと判断し、制御部13は前記所定の使用時間が設定されたエリアの画像の表示状態を「エリア名と現在の使用電力量を表示した緑色の大きな画像」から「エリア名と現在の使用電力量と経過時間を表示し、且つ、点滅する緑色の大きな画像」に変更する。
【0040】
また、「エアコン」の画像は、所定の使用量以上の使用電力である場合の他の表示状態を示す。
ここで、「エアコン」の画像は、画像が大きくなり、オレンジ色の画像となっている。制御部13は、「エアコン」のエリアに設定された所定の使用量(例えば、ブレーカー容量の90%)を超えたと判断し、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態を「白抜きの枠で囲まれた表示状態」から「オレンジ色の大きな画像」に変更する。
なお、制御部13は、「エアコン」のエリアに設定された所定の使用量(例えば、ブレーカー容量の90%)を超えたと判断し、前記所定の使用量を超えたエリアの画像の表示状態をから「エリア名と現在の使用電力量を表示した緑色の大きな画像」または「エリア名と現在の使用電力量と経過時間を表示し、且つ、点滅する緑色の大きな画像」から「オレンジ色の大きな画像」に変更する場合もある。
また、制御部13は、「エアコン」のエリアに設定された所定の使用量(例えば、ブレーカー容量の90%)以下になったと判断し、「エリア名と現在の使用電力量を表示したオレンジ色の大きな画像」から、「エリア名と現在の使用電力量を表示した緑色の大きな画像」または「エリア名と現在の使用電力量と経過時間を表示し、且つ、点滅する緑色の大きな画像」等に変更する。
【0041】
そして、エリアモニター画面から「発電」画面、「目標達成」画面、「分岐別」画面等に切り替えた場合は、その項目に適当な画面が表示されるようになっている。
いずれの画面においても、ユーザ1,・・・,1xは、エネルギーの使用状態や発電状態の良否について容易に把握することが可能となっている。
【0042】
<サービスの説明>
次に、ネットワークサーバ30によって情報端末20に提供されるサービス(コンテンツ)について説明する。なお、エネルギー表示器10においては、アプリケーションが予めインストールされていてもよく、情報端末20と同様にサービスの表示が可能である。
なお、本実施の形態において、ユーザ1,・・・,1xは、ネットワークサーバ30から、サービスを実行するためのアプリケーションをネットワーク経由で予め情報端末20にダウンロードしておき、サービスの提供を受ける際には、アプリケーションを起動するとともに操作部22を操作して、アプリケーションを実行する。
また、サービス提供者5は、任意で課金システムを採用し、ユーザ1,・・・,1xの了承に基づいて、ユーザ1,・・・,1xがアプリケーションをダウンロードする際や、アプリケーションを継続して利用する際などに料金を課することができる。
【0043】
アプリケーションを起動させると、図示はしないが、表示部21には初回のみ、または毎回ログイン画面が表示される。
ログイン画面では、ログインIDおよびパスワードの入力欄と、ログインボタンとが表示される。また、このログイン画面では、ログインIDおよびパスワードを忘れた際に表示されるIDおよびパスワード紛失画面(図示せず)を表示するためのリンクが表示される。
なお、ログイン画面が初回のみ表示される設定の場合には、ログアウトするまで、ログイン状態が保持される。したがって、ログアウトしない限り、アプリケーション起動時にログイン画面は表示されない設定となっている。
ログインが完了すると表示部21には、図4に示すように、ユーザ1,・・・,1xが受けられるサービスの一つであるマイポータル機能の画面50が表示される。
本情報提供システムでは、ユーザ1,・・・,1xは、マイポータル機能、ユーザ情報設定機能、アドバイス機能、認証機能等のサービスを受けることが可能である。なお、以下に説明する機能は、エネルギー表示器10も備えている。
【0044】
<マイポータル機能>
マイポータル機能は、ネットワークサーバ30から提供される各サービスの入り口として機能するものである。
マイポータル機能では、画面50の左上に、最新データ取得時刻が表示される。
画面50の右上には、「ログアウト」ボタン22a、その下方に、「ユーザ設定」ボタン22aが表示される。「ログアウト」ボタン22aを押下することで、表示部21には、図示しないログアウト画面が表示される。ログアウト画面には、「ログイン」ボタン22aが表示されるものとする。
「ユーザ設定」ボタン22aを押下することで、表示部21には、ユーザ情報設定画面60が表示される。
最新データ取得時刻表示および「ユーザ設定」ボタン22aの下方には、目標達成度バーが表示される。この目標達成度バーでは、ユーザ1,・・・,1xが設定したエネルギー使用量の目標に対する達成度をゲージで表すことができる。
【0045】
目標達成度バーの下方には、各サービスの画面を表示させるためのボタン22aが複数表示される。
具体的には、「今月の設定」ボタン22aや、「データ表示」ボタン22a、「同一設備比較」ボタン22a、「異なる設備比較」ボタン22a、「エネウォッチ」ボタン22a、「お帰りアラーム」ボタン22a、「レポート」ボタン22a、「ファミリーノート」ボタン22a、「お知らせ一覧」ボタン22a、「みんなのノート」ボタン22aが表示される。
【0046】
各サービスの複数のボタン22aの下方には、キャラクターとともに問いかけ表示が表示される。問いかけに応じるための「はい」ボタン22a、「いいえ」ボタン22aも表示される。
ユーザ1,・・・,1xがマイポータル機能の画面50の表示時に、このような問いかけに応じることによって、ユーザ1,・・・,1xの生活の標準的なパターンを学習し、それに対する変位を元にユーザ1,・・・,1xの生活の変化を推定できるようになる。そして、例えば昨日に電力使用量が高かった場合などに、ユーザ1,・・・,1xに対して、その旨をコメントできるようにすることができる。すなわち、この問いかけ表示は、日々のエネルギー使用に関するコメントをユーザ1,・・・,1xに対して発信するガイダンスサービスとして機能することになる。
【0047】
問いかけ表示の下方には、前記「お知らせ一覧」ボタン22aを押下することで表示されるお知らせ一覧画面70のうち、日時の新しい順に、お知らせが1件以上表示される。すなわち、ユーザ1,・・・,1xに対して、お知らせ一覧の更新の有無を、お知らせ一覧画面70を表示させずに知らせることができる。
左側にお知らせが投稿された日時が表示されており、右側にお知らせのタイトルが表示される。また、お知らせのタイトルはリンク22gとされており、押下することで、お知らせ詳細画面71が表示される。
【0048】
<ユーザ情報設定機能>
マイポータル機能の画面50で、「ユーザ設定」ボタン22aを押下すると、表示部21には、ユーザ情報設定画面60が表示される。以下、画面に表示される項目に従って適宜操作する。
このユーザ情報設定画面60には、主に、図5(a)に示すように、ユーザ1,・・・,1xに関する基本情報を設定するための項目が表示される。
具体的には、「ユーザID」入力欄22b、「MOC−ID」入力欄22b、「ログインID」入力欄22b、「ログインID(確認用)」入力欄22b、「氏名」入力欄22b、「ニックネーム」入力欄22b、「パスワード」入力欄22b、「パスワード(確認用)」入力欄22b、「メールアドレス」入力欄22b、「住所」入力欄22b、「電話番号」入力欄22b、「詳細設定」ボタン22a、「回路設定」ボタン22a、「目標設定」ボタン22aが表示される。ユーザ情報設定を行っていないユーザ1,・・・,1xは、各入力欄22bに必要事項を入力する。また、各ボタン22aを押下して各設定画面を表示し、必要な設定を行う。
なお、「メールアドレス」入力欄22b横の「+」ボタン22a、「−」ボタン22aを押下することで、「メールアドレス」入力欄22bの追加・削除が行える。ただし、メインのメールアドレスは削除できないように、入力欄22bの横に「−」ボタン22aが表示されない。
また、画面60の右上には、「ログアウト」ボタン22a、その下方に、「戻る」ボタン22aが表示される。「ログアウト」ボタン22aを押下することで、表示部21には、前記ログアウト画面が表示される。「戻る」ボタン22aを押下することで、表示部21には、マイポータル機能の画面50が表示される。
「戻る」ボタン22aの下方には、退会を希望するユーザ1,・・・,1xのために「退会はこちら」リンク22gが表示される。
画面60の下方中央には、前記入力欄22bに入力された内容や選択した内容等の設定を保存・更新するための「設定」ボタン22aと、当該画面の設定内容をクリアする「クリア」ボタン22aが表示される。「設定」ボタン22aを押下することで、表示部21には、図示しない設定完了画面が表示される。この設定完了画面には、「ログアウト」ボタン22a、ユーザ設定に戻るための「戻る」ボタン22a、マイポータル機能の画面50に戻るための「マイポータル」ボタン22aが表示される。
【0049】
図示はしないが、ユーザ情報設定画面60で、「詳細設定」ボタン22aを押下することで表示される詳細設定画面には、ユーザ1,・・・,1xの詳細情報を設定するための項目が表示される。
具体的に、この画面には、ユーザ1,・・・,1xの家族構成、住宅2,・・・,2xの面積、太陽電池容量を入力する入力欄22bや、その他の発電装置、電力会社、電灯契約種別、給湯器種別を選択する選択ボタン22c等が表示される。
【0050】
ユーザ情報設定画面60で、「回路設定」ボタン22aを押下することで表示される回路設定画面61には、図5(b)に示すように、「ログアウト」ボタン22a、「戻る」ボタン22a、「設定」ボタン22a、「クリア」ボタン22aと、回路設定の詳細とが表示される。
なお、この画面61で「戻る」ボタン22aが押下されると、表示部21には、ユーザ情報設定画面60が表示される。
【0051】
回路設定の詳細は、「電気」タブ切替ボタン22d、「ガス」タブ切替ボタン22d、「水道」タブ切替ボタン22dと、エネルギー表示器10と共通の回路IDを示す「ID」項目と、この回路IDに対応する場所を示す「どこ」項目と、回路IDに対応する設備・機器等を示す「なに」項目と、回路IDに対応する利用者を示す「だれ」項目と、「ID」項目、「どこ」項目、「なに」項目、「だれ」項目等の回路情報に対してユーザ1,・・・,1xが認識しやすい名称を指定する「名称」項目とから構成される。
「どこ」項目、「なに」項目、「だれ」項目には、適宜、選択ボタン22cが表示されており、プルダウンリストで表示される選択肢を選択することができる。「名称」項目には入力欄22bが表示されており、任意の名称を入力する。
「電気」タブ切替ボタン22d、「ガス」タブ切替ボタン22d、「水道」タブ切替ボタン22dを押下することで、これら3種別ごとの回路情報を表示できる。
【0052】
ユーザ情報設定画面60で、「目標設定」ボタン22aを押下することで表示される目標設定画面62には、図5(c)に示すように、「ログアウト」ボタン22a、「戻る」ボタン22a、「設定」ボタン22a、「クリア」ボタン22aと、目標設定の詳細とが表示される。
ここで設定された目標値に対する達成度は、マイポータル機能の画面50で表示される目標達成度バーで表示される。
【0053】
なお、この目標設定画面62は、マイポータル機能の画面50で、「今月の設定」ボタン22aを押下することでも表示される。
ユーザ情報設定画面60で、「目標設定」ボタン22aを押下することで表示される目標設定画面62も、マイポータル機能の画面50で、「今月の設定」ボタン22aを押下することで表示される目標設定画面62も共通のものであり、図5(c)に示すものである。
ただし、マイポータル機能の画面50で「今月の設定」ボタン22aを押下することで表示された目標設定画面62で、「戻る」ボタン22aを押下すると、マイポータル機能の画面50に戻るように設定されている。一方、ユーザ情報設定画面60で「目標設定」ボタン22aを押下することで表示された目標設定画面62で、「戻る」ボタン22aが押下すると、ユーザ情報設定画面60に戻るように設定されている。
【0054】
目標設定の詳細は、「電気」タブ切替ボタン22d、「ガス」タブ切替ボタン22d、「水道」タブ切替ボタン22dと、各エネルギー使用量の目標値である「がんばりポイント」を設定するための各項目とから構成される。
なお、「電気」タブ切替ボタン22dを押下することで表示される画面62にのみ、売電量の目標値を設定するための各項目が表示される。
使用量の目標値を設定するための各項目は、使用量削減および発電量増加のレベルを設定するための「設定レベル」項目と、設定レベルから目標値を算出する際の基準対象を選択する「基準対象」項目と、選択可能な基準対象の実績値を示す「実績値」項目と、設定レベルおよび基準対象で選択した内容に応じて目標金額が自動的に入力される「がんばりポイント」項目とからなる。
売電量の目標値を設定するための各項目は、設定レベルから目標値を算出する際の基準対象を選択する「基準対象」項目と、選択可能な基準対象の実績値を示す「実績値」項目と、設定レベルおよび基準対象で選択した内容に応じた目標値を表示する「がんばりポイント」項目とからなる。
【0055】
「設定レベル」項目には、選択ボタン22cが表示されており、使用量削減において基準対象の実績値から−5%の削減と、売電量増加において基準対象の実績値から+5%の増加を目指す「ゆるエコ」選択肢と、−10%削減および+10%増加を目指す「なみエコ」選択肢と、−15%削減および+15%増加を目指す「ごく(極)エコ」選択肢とがプルダウンリストで表示されるようになっている。ここでは、初期設定として、複数の同一設備仕様の住宅におけるエネルギー平均使用量が「みんなの平均」として設定されている。前記平均使用量は、複数の同一設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量、または、異なる設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量であり、前記エネルギー表示器10、情報端末20では、同一設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量、または、異なる設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量を選択可能に表示する。
【0056】
「基準対象」項目には、目標値を算出する際の基準対象となる「前月」ラジオボタン22eと、「前年同月」ラジオボタン22eと、「みんなの平均」ラジオボタン22eとが表示されており、いずれか一つを選択できる。
「実績値」項目には、「前月」に設定された実績値を自動的に示す欄と、「前年同月」に設定された実績値を自動的に示す欄と、サービスを利用する全ユーザ1,・・・,1x(みんな)の実績値の平均を自動的に示す欄とが表示される。ここで、全ユーザ1,・・・,1xは同一地域のユーザであり、前記ネットワークサーバ30は、前記識別番号に基づき、前記設備仕様が同一設備仕様か異なる設備仕様かを、自家用発電装置、蓄電池、または、蓄熱装置が設置されているか否かで判断し、異なる設備仕様の組み合わせ毎に前記エネルギーの平均使用量を算出する。各ユーザは、図示しない詳細設定画面において、目標設定を、同一設備仕様の「みんなの平均」、または、異なる設備仕様の「みんなの平均」に選択可能に設定できる。
【0057】
具体的には、(1)自家用発電装置、蓄電池、および、蓄熱装置のいずれも設置されていない仕様の住宅、(2)自家用発電装置のみが設置されている仕様の住宅、(3)蓄電池のみが設置されている仕様の住宅、(4)蓄熱装置のみが設置されている仕様の住宅、(5)自家用発電装置、蓄電池のみが設置されている仕様の住宅、(6)蓄電池、蓄熱装置のみが設置されている仕様の住宅、(7)自家用発電装置、蓄電池のみが設置されている仕様の住宅、(8)自家用発電装置、蓄電池、および、蓄熱装置のいずれも設置されている仕様の住宅に分類される。前記ネットワークサーバ30は、これらの異なる設備仕様の組み合わせ毎に前記エネルギーの平均使用量を算出する。
【0058】
また、前記エネルギー表示器10は、前記通信部15に前記住宅の識別番号と検出したエネルギーの使用量を所定時間毎に送信させ、前記ネットワークサーバ30は、所定時間毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記エネルギー表示器10に前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を送信する。
【0059】
「がんばりポイント」項目には、設定レベルおよび基準対象で選択した内容に応じた目標値(目標金額)が自動入力される入力欄22bが表示される。目標値を自由に設定したい場合には、自動入力された目標値を編集することで可能である。基準とするデータがない場合には「不明」と表示される。
【0060】
以上のようなユーザ情報設定機構では、各画面60,61,62で、ユーザ情報の設定や回路設定、目標設定を行うことによって、情報端末20で、本実施の形態のネットワークサービスシステムの各種サービスを受けたり、住宅内で利用されるエネルギー情報の正確なデータを知ることができたり、エネルギー使用量および売電量の目標の実現を図ることができる。
【0061】
<アドバイス機能>
続いて、ネットワークサーバ30によって、エネルギー表示器10、情報端末20に提供されるサービスの一つとして、アドバイス機能がある。エネルギー表示器10の表示部11、情報端末20の表示部は、前記検出された使用量と前記平均使用量の比較結果に応じたアドバイスを表示する。
【0062】
アドバイス機能は、ユーザ1,・・・,1xの生活をサポートするためのサービスであり、例えばエネルギー使用量および発電量に関するアドバイスや、生活に関するアドバイス等を、情報端末20を介してユーザ1,・・・,1xに提供する。
住宅2,・・・,2xには、住宅2,・・・,2x内部および外部の環境情報を取得するための各種センサを取り付けて常に環境情報を取得するとともに、エネルギー表示器10にて環境情報を収集し、ネットワークサーバ30側に送信する構成とする。各種センサとしては、例えば温度センサや湿度センサ、降雨センサ等、環境情報を取得するために必要な全てのものが挙げられる。なお、ネットワークサーバ30に送信された各種情報は、時間情報と関連付けて記憶される。
また、ネットワークサーバ30では、住宅2,・・・,2x周辺エリアの気象情報も取得する。エリアの気象情報としては、例えば降水確率や黄砂情報、花粉情報等、必要な全てのものが挙げられる。さらに、地域ごとに建てられた各住宅2,・・・,2xから環境情報を収集し、この環境情報をもとに、地域ごとの気象観測システムを構築してもよい。
そして、ネットワークサーバ30は、このように収集された環境情報および気象情報に基づいて、各ユーザ1,・・・,1xに対して個別に、エネルギー使用量の節約アドバイスや、より快適な生活環境を形成するためのアドバイスを生成し、各ユーザ1,・・・,1xの情報端末20に送信する。
【0063】
例えば、図4に示す「同一設備比較」ボタン22aを押すと、図7に示すように、夏場に地域平均に比べて電気の使用量が多い場合は、低めの温度設定がされていると制御部13が判断し、「エアコンの設定温度が低いようです。温度設定を28度に設定して下さい。」などのアドバイスを表示する。また、図4に示す「異なる設備比較」ボタン22aを押すと、図8に示すように、太陽光発電装置が設置されていない住宅においては、「太陽光発電装置を設置すると、約xxKwhの発電が可能です。」などのアドバイスを表示する。なお、これらのアドバイスを表示する条件およびアドバイスは記憶部32に記憶されている。そして、サービス提供者5は、情報端末6を用いて、ネットワークサーバ30の記憶部に記憶されたこれらのアドバイスを表示する条件およびアドバイスを変更、追加等の編集ができる。
【0064】
<認証機能>
なお、ユーザ1,・・・,1xへのサービス提供を実現するため、本実施の形態のネットワークサービスシステム全体には、認証機能が作用している。
すなわち、ユーザ1,・・・,1xの情報端末20やエネルギー表示器10にも、サービス提供者5の情報端末6にも、ネットワークサーバ30にも、例えば識別IDやMACアドレス、ログインID、ログインパスワード等を始めとする様々な認証情報が設定されている。本実施の形態のネットワークサービスシステムは、これら認証情報に基づいて認証が行われることにより初めて利用可能となる。
ユーザ1,・・・,1xは、例えば、ネットワークサービスシステムの利用申請を行う際や、ユーザ設定を行う際、パスワード変更を行う際等に、この認証機能の設定登録や変更を行っている。
【0065】
以上のように本実施の形態によれば、前記検出部16および情報端末20と、前記ネットワークサーバ30とをネットワークを介して接続して結びつけることにより、ネットワークサービスシステムを構築できる。そして、前記ネットワークサーバ30によって、複数のユーザ1,・・・,1xそれぞれの住宅2,・・・,2xで計測されたエネルギー情報を用いて、ユーザ1,・・・,1xそれぞれが使用する情報端末20に対してサービスを提供するので、複数のユーザ1,・・・,1xそれぞれの生活に合ったサービスを、複数のユーザ1,・・・,1xそれぞれに提供できる。
また、サービスは、ネットワークを介して前記情報端末20に対して提供されるので、この情報端末20が持ち運び可能であれば、ユーザ1,・・・,1xは、時間や場所にとらわれずに気軽にサービスの提供を受けることができるので、使い勝手がよい。
【0066】
本実施の形態によれば、前記エネルギー表示器10では、前記通信部15が前記エネルギーの平均使用量を受信し、前記表示部11が前記検出された使用量と前記平均使用量を比較可能に表示するので、地域のエネルギーの平均使用量に対する自宅のエネルギーの使用量の程度を知ることができる。
【0067】
また、前記表示部11は、前記検出された使用量と前記平均使用量の比較結果に応じたアドバイスを表示するので、蓄積データにより模範的な使い方を教授し、家の中のエネルギーの無駄な使用を減らせるアドバイスを知らせることができる。
【0068】
また、異なる設備仕様の組み合わせ毎に前記エネルギーの平均使用量を算出するので、異なる設備仕様の組み合わせによるエネルギーの使用量の違いを知ることができる。
【0069】
また、自宅のエネルギーの使用量と比較する対象を同一設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量、または、異なる設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量を選択可能に表示するので、ユーザの設備仕様との違いによるエネルギーの平均使用量の差異をユーザが認識できる。
【0070】
また、前記ネットワークサーバ30では、前記制御部が、前記住宅の識別番号により特定される地域における前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記エネルギー表示器10へ前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を前記通信部に送信させるので、地域のエネルギーの平均使用量に対する所定時間毎の自宅のエネルギーの使用量の程度を知ることができる。
【0071】
また、前記ネットワークサーバ30では、前記制御部が、前記住宅の識別番号により特定される地域における前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記情報端末へ前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を前記通信部に送信させるので、ユーザは外出先でもエネルギーの使用量を確認できる。
【符号の説明】
【0072】
1,・・・,1x ユーザ
2,・・・,2x 住宅
2a 太陽光発電装置
5 サービス提供者
6 情報端末
10 エネルギー表示器
11 表示部
12 操作部
13 制御部
14 記憶部
15 通信部
16 検出部
17 パルスカウンター
20 情報端末
21 表示部
22 操作部
30 ネットワークサーバ
31 制御部
32 記憶部
33 通信部
35 レポート
60 ユーザ情報設定画面
61 回路設定画面
62 目標設定画面
70 一覧画面
71 詳細画面
100 情報提供システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の住宅のそれぞれに設けられる、
エネルギーの使用量を検出するための検出部と、
前記検出されたエネルギーの使用量を表示する表示部と、
地域を特定する番号を含む住宅の識別番号と検出したエネルギーの使用量を送信する通信部と、
を有するエネルギー表示器と、
前記エネルギーの使用量を受信する通信部と、
各住宅の識別番号と前記検出したエネルギーの使用量とを対応させて記憶している記憶部と、
前記通信部と前記記憶部の動作を制御する制御部と、
を有するネットワークサーバと、
を備え、
前記ネットワークサーバでは、前記制御部が、前記住宅の識別番号に含まれる地域を特定する番号と一致する番号を含む住宅の識別番号を前記記憶部から抽出し、前記抽出された住宅の識別番号に対応して記憶されたエネルギーの使用量の総和を求めて、この総和を前記抽出された住宅の識別番号の数で除算して地域毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記エネルギー表示器へ前記エネルギーの平均使用量を前記通信部に送信させ、
前記エネルギー表示器では、前記通信部が前記エネルギーの平均使用量を受信し、前記表示部が前記検出された使用量と前記平均使用量を比較可能に表示する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報提供システムにおいて、
前記表示部は、前記検出された使用量と前記平均使用量の比較結果に応じたアドバイスを表示する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の情報提供システムにおいて、
前記ネットワークサーバでは、前記制御部が、前記識別番号に基づき、前記設備仕様が同一設備仕様か異なる設備仕様かを、自家用発電装置、蓄電池、または、蓄熱装置が設置されているか否かで判断し、異なる設備仕様の組み合わせ毎に前記エネルギーの平均使用量を算出する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の情報提供システムにおいて、
前記記憶部は、各住宅の設備仕様を前記住宅の識別番号と前記検出したエネルギーの使用量とを対応させて記憶し、
前記平均使用量は、複数の同一設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量、または、異なる設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量であり、
前記エネルギー表示器では、同一設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量、または、異なる設備仕様の住宅におけるエネルギーの平均使用量を選択可能に表示する
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報提供システムにおいて、
前記エネルギー表示器は、前記エネルギー表示器の前記通信部に前記住宅の識別番号と検出したエネルギーの使用量を所定時間毎に送信させ、
前記ネットワークサーバでは、前記制御部が、前記住宅の識別番号により特定される地域における前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記エネルギー表示器へ前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を前記通信部に送信させる
ことを特徴とする情報提供システム。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の情報提供システムにおいて、
情報端末を更に備え、
前記エネルギー表示器は、前記エネルギー表示器の前記通信部に前記住宅の識別番号と検出したエネルギーの使用量を所定時間毎に送信させ、
前記ネットワークサーバでは、前記制御部が、前記住宅の識別番号により特定される地域における前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を算出し、前記情報端末へ前記所定時間毎のエネルギーの平均使用量を前記通信部に送信させる
ことを特徴とする情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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