説明

情報管理装置、情報管理方法、及び情報管理システム

【課題】コンテンツを複数のユーザが共用して視聴する環境において適切なコンテンツ管理を行えるようにする。
【解決手段】サーバ1は、複数のユーザが共用して視聴するストリームデータとしてのコンテンツを端末11などへ配信することができる。コンテンツ視聴実績DB109は、前記コンテンツを各ユーザがどの位置まで視聴したかを示す視聴実績がユーザ毎に記述されたコンテンツ視聴実績情報を記憶している。コンテンツ送信部105は、前記複数のユーザのうちのあるユーザから前記コンテンツの視聴要求があった場合に、コンテンツ視聴実績DB109に記憶されている前記視聴実績情報を参照し、当該ユーザに対応する視聴実績に示される位置からの視聴が行われるよう当該コンテンツの送信を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの視聴実績などを管理することが可能な情報管理装置、情報管理方法、及び情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、家庭内にホームネットワークを設置し、複数のユーザが端末を通じてホームサーバが保有するコンテンツ(TV放送番組など)を共用して視聴するようなことが行われるようになってきた。ホームサーバなどが保有するコンテンツは、通信媒体や記録媒体を介して外部から取得されたものであり、著作権保護の観点から複数回のコピーが禁止されている(即ち、1回のコピー(Copy Once)のみが許可されている)ことが多い。そのようなコンテンツは、一旦サーバ内に取り込まれると、他の端末へコピーすることはできない。このため、サーバは、コンテンツの端末へのコピーを行うことなしに、個々のユーザからの視聴要求に適切に応じることができるようにする必要がある。また、あるユーザがあるコンテンツの視聴を途中で停止した後に同じユーザから同じコンテンツに対する視聴要求があった場合には、当該視聴が停止された位置からコンテンツの視聴が再開されるようにすることが望まれる。
【0003】
なお、複数のユーザにコンテンツを配信するシステムにおける情報管理技術には種々なものがある。例えば、特許文献1には、各利用者がどのコンテンツをどこまで視聴したかといった履歴をサーバで管理することが開示されている。
【特許文献1】特開2002−328949号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の技術は、あるコンテンツを複数のユーザが共用して視聴するシステムを扱った技術ではなく、当該コンテンツに対する個々のユーザからの視聴要求に適切に対応することができない。
【0005】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、コンテンツを複数のユーザが共用して視聴する環境において適切なコンテンツ管理を行うことが可能な情報管理装置、情報管理方法、及び情報管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る情報管理装置は、複数のユーザが共用して視聴するストリームデータとしてのコンテンツを端末へ配信する情報管理装置であって、前記コンテンツを各ユーザがどの位置まで視聴したかを示す視聴実績がユーザ毎に記述されたコンテンツ視聴実績情報を記憶するコンテンツ視聴実績記憶手段と、前記複数のユーザのうちのあるユーザから前記コンテンツの視聴要求があった場合に、前記コンテンツ視聴実績記憶手段に記憶されている前記視聴実績情報を参照し、当該ユーザに対応する視聴実績に示される位置からの視聴が行われるよう当該コンテンツの送信を行うコンテンツ送信手段とを具備することを特徴とする。
【0007】
本発明に係る情報管理方法は、複数のユーザが共用して視聴するストリームデータとしてのコンテンツを端末へ配信する情報管理装置に適用される情報管理方法であって、前記コンテンツを各ユーザがどの位置まで視聴したかを示す視聴実績がユーザ毎に記述されたコンテンツ視聴実績情報を第2の記憶手段に記憶し、前記複数のユーザのうちのあるユーザから前記コンテンツの視聴要求があった場合に、前記第2の記憶手段に記憶されている前記視聴実績情報を参照し、当該ユーザに対応する視聴実績に示される位置からの視聴が行われるよう当該コンテンツの送信を行うことを特徴とする。
【0008】
本発明に係る情報管理システムは、複数のユーザが共用して視聴するストリームデータとしてのコンテンツを情報管理装置から端末へ配信する情報管理システムであって、前記端末は、前記情報管理装置に対してコンテンツ送信要求を行う手段と、前記送信要求に応じて送信されてくるコンテンツを再生する手段とを具備し、前記情報管理装置は、前記コンテンツを各ユーザがどの位置まで視聴したかを示す視聴実績がユーザ毎に記述されたコンテンツ視聴実績情報を記憶するコンテンツ視聴実績記憶手段と、前記複数のユーザのうちのあるユーザから前記コンテンツの視聴要求があった場合に、前記コンテンツ視聴実績記憶手段に記憶されている前記視聴実績情報を参照し、当該ユーザに対応する視聴実績に示される位置からの視聴が行われるよう当該コンテンツの送信を行うコンテンツ送信手段とを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、コンテンツを複数のユーザが共用して視聴する環境において適切なコンテンツ管理を行うことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
【0011】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【0012】
本実施形態に係る情報処理システムは、複数のサーバ(情報管理装置)1,2,3…、複数の端末11,12,13…、および家庭内ネットワーク21を備えている。なお、これらの構成要素のうち、サーバ2,3…を省略することも可能である。
【0013】
サーバ1,2,3…の各々は、複数のユーザが使用する端末11,12,13…に家庭内ネットワーク21を介して接続され、各ユーザからのコンテンツ送信要求に個別に応じ、複数のユーザが共用して視聴可能なコンテンツを個別にストリーム形式で配信することが可能である。これらのサーバ1,2,3…は、例えば、TVチューナなどを通じて取得される放送番組などのコンテンツの記録・再生が可能なHDD(Hard Disk Drive)/DVD(Digital Versatile Disc)レコーダや、HDD搭載のモバイル機器などに相当する。
【0014】
なお、サーバ1,2,3…が保有する個々のコンテンツは、著作権保護の観点から複数回のコピーが禁止(即ち、1回のコピー(Copy Once)のみが許可)されているものとしてサーバ内に取り込まれたものであり、当該サーバ内に取り込まれた時点で当該サーバから各端末へのコピーは不可の状態となっており、視聴のための配信については可能であるものとする。
【0015】
一方、端末11,12,13…の各々は、家庭内ネットワーク21を介してサーバ1,2,3…に接続され、複数のユーザによる入力操作が可能であり、図2に示すように登録されたユーザのためのログイン画面を表示させたり、ログイン後に視聴可能なコンテンツの一覧を表示させたり、サーバ1,2,3…に対してコンテンツ送信要求を行ったり、当該送信要求に応じてストリーム形式で送信されてくるコンテンツを表示装置/スピーカなどを通じて動画として順次再生したりすることが可能である。これら端末11,12,13…は、例えばパーソナルコンピュータ(PC)や、ネットワーク接続機能を有するデジタルTV装置などに相当する。
【0016】
上記サーバ1,2,3…は共通する機能を有する。ここでは、サーバ2,3…の機能の説明を省略し、サーバ1を中心に説明する。
【0017】
サーバ1は、ユーザ情報管理部102、コンテンツ情報管理部103、コンテンツ一覧生成部104、コンテンツ送信部105、コンテンツ視聴実績管理部106といった各種の機能を有する。また、サーバ1は、ユーザ情報データベース(DB)107、コンテンツ情報データベース(DB)108、コンテンツ視聴実績データベース(DB)109、コンテンツデータベース(DB)110といった各種のデータベース(記憶部)を保有している。なお、これらの機能やデータベースは、サーバ1だけが保有するように構成してもよいし、サーバ1,2,3…が個別に保有するように構成してもよい。
【0018】
ユーザ情報DB107は、本システムを利用する権限を与えられた全てのユーザに関する情報を記憶するものであり、具体的には図3に示すような情報を有する。すなわち、ユーザ情報DB107は、ユーザ毎に、ユーザを識別するための「ユーザID」、そのユーザの名前を示す「ユーザ名」、そのユーザが端末を通じてログインする際に画面上に表示するための「画像」、そのユーザの権限内容を示す「権限」、これらの情報を更新した日時を示す「更新日時」、といった各種の情報を有する。上記「更新日時」は、複数のサーバ1,2,3…に個別に同じユーザ情報DB107を保有させた場合に、最新の情報がどれかを判定するために使用される。上記ユーザ情報DB107は、本システムの利用に際し、予め用意されるものとする。
【0019】
コンテンツ情報DB108は、ユーザ情報DB107に登録されたユーザが共有して視聴できるコンテンツに関する情報を記憶するものであり、具体的には図4に示すような情報を有する。すなわち、コンテンツ情報DB108は、コンテンツ毎に、コンテンツを識別するための「コンテンツID」、そのコンテンツが格納されている記録媒体(例えば、HDD、DVD、ROMなど)を識別するための「Media」、そのコンテンツへのアクセスの制限内容(例えば、子供が視聴することの禁止(Parental制御)など)を示す「属性」、これらの情報を更新した日時を示す「更新日時」、といった各種の情報を有する。上記「更新日時」は、複数のサーバ1,2,3…に個別に同じコンテンツ情報DB108を保有させた場合に、最新の状態がどれかを判定するために使用される。また、この「更新日時」の初期値としては、例えば、コンテンツがHDDに記録される場合には録画開始時間が適用される。
【0020】
コンテンツ視聴実績DB109は、コンテンツ毎に、ストリームデータとしてのコンテンツを各ユーザがどの位置(どの時点)まで視聴したかを示す視聴実績の情報などがユーザ毎に記述されたコンテンツ視聴実績情報を記憶するものであり、具体的には図5に示すような情報を有する。図5の情報は、図3の情報および図4の情報を使用して作成される。すなわち、コンテンツ視聴実績DB109は、コンテンツ毎に、コンテンツを識別するための「コンテンツID」(図4中に示されるコンテンツIDと同じ)、そのコンテンツを視聴可能なユーザを識別するための「ユーザID」、そのユーザが当該コンテンツをどこまで視聴したかを示す「実績」、そのユーザが当該コンテンツの削除を許可しているか否かを示す「削除可否」、上記「実績」や「削除可否」の情報を更新した日時を示す「更新日時」、といった各種の情報を有する。上記「実績」は、例えば、再生停止時におけるコンテンツ先頭からの時間軸上の位置(相対時刻)で表わされる。DVDフォーマットで記録されたコンテンツの場合、上記「実績」にPTS(Presentation Time Stamp)などの情報を適用しても良い(この場合、初期値は0である)。上記「削除可否」は、視聴前であれば「削除不可」が設定され、ユーザが当該コンテンツの視聴を完了した場合もしくはユーザが当該コンテンツの削除を指示した場合に、当該コンテンツの削除を許可することを示す「削除可」が自動的に設定される。上記「更新日時」は、複数のサーバ1,2,3…に個別に同じコンテンツ情報DB108を保有させた場合に、最新の状態がどれかを判定するために使用される。また、この「更新日時」の初期値としては、例えば、コンテンツがHDDに記録される場合には録画開始時間が適用される。
【0021】
コンテンツDB110は、ユーザ情報DB107に登録されたユーザが共有して視聴できるコンテンツを記憶するものである。
【0022】
ユーザ情報管理部102は、ユーザ情報DB107を管理するための機能であり、例えばユーザからの要求に応じて該当する情報の更新などを行うことが可能である。
【0023】
コンテンツ情報管理部103は、コンテンツ情報DB108を管理するための機能であり、例えばユーザからの要求に応じて該当する情報の更新などを行うことが可能である。
【0024】
コンテンツ一覧生成部104は、ユーザ情報DB107とコンテンツ情報DB108とコンテンツ視聴実績DB109を利用してコンテンツ一覧を生成する機能であり、例えばユーザからの要求に応じてそのユーザが視聴可能なコンテンツの一覧を生成することが可能である。
【0025】
コンテンツ送信部105は、コンテンツDB110に蓄積された複数のコンテンツのうち、ユーザから視聴要求されたコンテンツなどを該当する端末へ送信する機能であり、例えばユーザからの要求に応じて当該ユーザが視聴できるコンテンツ一覧を送信したりこの一覧の中から選択されたコンテンツを送信したりすることが可能である。特に、このコンテンツ送信部105は、ユーザ情報DB107に登録されている複数のユーザの中のあるユーザから、コンテンツ情報DB108に登録されている複数のコンテンツの中のあるコンテンツに対する視聴要求があった場合、コンテンツ視聴実績DB109に記憶されている視聴実績情報を参照することにより、視聴要求されたコンテンツの「コンテンツID」に属する当該ユーザの「ユーザID」に対応している「実績」の情報を取得し、その「実績」に示される位置からの視聴が行われるよう当該コンテンツの送信を行う。これにより、そのユーザは、当該コンテンツを未だ視聴していない場合には、当該コンテンツを最初から視聴することとなり、当該コンテンツを途中まで視聴したことがある場合にはその視聴を終えた位置からそのコンテンツの続きを視聴することとなる。
【0026】
コンテンツ視聴実績管理部106は、コンテンツ視聴実績DB109を管理するための機能であり、例えばユーザからのコンテンツ送信停止(コンテンツ再生停止)の指示やコンテンツ削除の指示に応じて「実績」や「削除可否」をコンテンツ視聴実績DB109に記録して情報の更新などを行うことが可能である。このコンテンツ視聴実績管理部106は、上記「削除可否」の情報として、視聴前であれば「削除不可」を設定し、ユーザが当該コンテンツの視聴を完了した場合もしくはユーザが当該コンテンツの削除を指示した場合には、当該コンテンツの削除を許可することを示す「削除可」を設定する機能を備えている。更に、このコンテンツ視聴実績管理部106は、コンテンツ視聴実績DB109内の「削除可否」の情報が、当該コンテンツの視聴権限を有するユーザの全てがそのコンテンツの削除を許可していることを示している場合に当該コンテンツの削除を実行する機能を備えている。また、コンテンツ視聴実績管理部106は、ユーザが当該コンテンツの視聴を完了した場合もしくは当該コンテンツの削除を指示した場合に、当該コンテンツの削除をすぐには実行せずに、ユーザに当該コンテンツの削除をしてもよいか否かの確認を求める情報を端末に表示させる機能を有するように構成してもよい。
【0027】
上記端末11,12,13…は共通する機能を有する。ここでは、端末12,13…の機能の説明を省略し、端末11を中心に説明する。
【0028】
端末11は、ユーザID送信部112、コンテンツ一覧表示部113、コンテンツ受信部114、コンテンツ表示部115といった各種の機能を有する。なお、これらの機能は、端末11だけが保有するように構成してもよいし、11,12,13…が個別に保有するように構成してもよい。
【0029】
ユーザID送信部112は、ユーザにより入力されたユーザIDをサーバへ送信したり、ユーザIDによる認証が行われた後にユーザにより操作されたコンテンツ送信要求やコンテンツ停止要求などを送信したりする機能である。
【0030】
コンテンツ一覧表示部113は、サーバ側から送信されてくるコンテンツ一覧の情報を画面上に表示する機能である。
【0031】
コンテンツ受信部114は、サーバ側から送信されてくるコンテンツ一覧やコンテンツなどを受信する機能である。
【0032】
コンテンツ表示部115は、サーバ側から送信されてくるコンテンツを動画像として表示(再生)する機能である。
【0033】
次に、図6を参照して、本システムにおけるサーバおよび端末の動作を説明する。ここでは、例えば、あるユーザが端末11を操作してコンテンツ配信要求を行い、サーバ1から端末11へコンテンツが配信される場合を考える。
【0034】
まず、端末11は、ユーザによる所定の操作に応じて、サーバ側へユーザIDを送信する(ステップS11)。この場合、端末の電源投入時に事前に登録しておいた特定のユーザIDが自動的に発信されるように構成してもよいし、ユーザがログイン画面において選択した画像に対応するユーザIDが送信されるように構成してもよい。
【0035】
サーバ1は、端末11から送信されてくるユーザIDを受信すると(ステップS12)、このユーザIDと、家庭内ネットワーク21に接続されている全サーバのユーザ情報DB107、コンテンツ情報DB108、及びコンテンツ視聴実績DB109とに基づき、当該ユーザが視聴可能なコンテンツ(該ユーザによる視聴が未完了であり、且つ、当該ユーザに視聴する権限が与えられているコンテンツ)のIDを検索するとともに、各データベースの更新日時に基づき、古い情報を有するデータベースを最新な状態に更新する処理を行う(ステップS13)。
【0036】
サーバ1は、ステップS13において検索されたコンテンツIDに基づき、当該ユーザが視聴可能なコンテンツの一覧を生成し(ステップS14)、そのコンテンツ一覧を端末11へ送信する(ステップS15)。
【0037】
端末11は、サーバ1から送信されてくるコンテンツ一覧を受信すると(ステップS16)、そのコンテンツ一覧を画面上に表示する(ステップS17)。この場合の表示方法としては、例えばリストやサムネイルといった形式が採用される。
【0038】
端末11は、ユーザがコンテンツ一覧の中から視聴を望むコンテンツを選択すると(ステップS18)、選択されたコンテンツのIDをサーバへ送信する(ステップS19)。
【0039】
サーバ1は、端末11から送信されてくるコンテンツIDを受信すると(ステップS20)、受信されたコンテンツIDに対応するコンテンツを保有するサーバを検索し、当該サーバを他のユーザが使用中でないか否かを判定する(ステップS21)。
【0040】
ステップS21の判定において当該サーバが使用中である場合には、当該コンテンツおよび当該コンテンツの関連データベース(ユーザ情報DB、コンテンツ情報DB、及びコンテンツ視聴実績DB)をすべて空きサーバ(未使用中のサーバ)に移動させる(ステップS22)。
【0041】
一方、端末11側においてユーザがコンテンツ再生開始の指示をすると、端末11は、コンテンツの再生指示をサーバ1へ送る(ステップS23)。
【0042】
サーバ1は、端末11から送られてくる再生指示を受けると、コンテンツ視聴実績DB109を参照し、当該ユーザが視聴要求する当該コンテンツにおける再生開始位置を検出する(ステップS24)。
【0043】
サーバ1は、ステップS24において検出した再生開始位置を基点として、コンテンツをデコード処理しつつ端末へ送信する(ステップS25)。
【0044】
端末11は、サーバ1から送信されてくるコンテンツを受信すると(ステップS26)、受信したコンテンツを画面上に表示する(ステップS27)。
【0045】
端末11は、ユーザが停止処理を行うまで、ステップS25〜S27のコンテンツ受信・表示(再生)処理を繰り返す(ステップS28)。
【0046】
端末11は、ユーザがコンテンツの再生停止の指示をすると、コンテンツの再生停止指示をサーバ1へ送る。これにより、サーバ1は、コンテンツの送信処理を停止する(ステップS29)。
【0047】
サーバ1は、コンテンツ送信を停止したときの位置をコンテンツ視聴実績データベースに記録する(ステップS30)。この情報は、次に再生指示があった場合の再生開始位置の情報として使用されることになる。
【0048】
なお、上記実施形態に対しては、以下のような各種の変形実施が可能である。
【0049】
・上記実施形態では、ステップS21の判定において当該サーバを他のユーザが使用中であった場合、当該コンテンツおよび当該コンテンツの関連データベースをすべて空きサーバに移動させる場合を例示したが、これらは移動先のHDDに保存しても良いし、しなくても良い。すなわち、コンテンツ自体を移動させず、コンテンツのデコード処理のみを空きサーバにて実行させるようにしても良い。
【0050】
・HDDなどに録画されたコピーワンスのコンテンツの関連データベース(ユーザ情報DB、コンテンツ情報DB、及びコンテンツ視聴実績DB)については、例えば、コンテンツID毎に常に唯一のサーバにのみ存在するように構成してもよい(つまり、サーバを変更する場合は、複製を不可とし、移動のみを可能とするように構成してもよい)。
【0051】
・各種データベースの更新を行うタイミングとしては、各サーバが家庭内ネットワーク21に接続された時点でも良いし、ある一つのデータベースの更新時に全サーバのデータベースを見直しして更新するようにしても良い。
【0052】
・複数のサーバに同一コンテンツが存在する場合で、特定のサーバに対してコンテンツの削除指示が出された場合、その時点でネットワークに非接続の別サーバのコンテンツも後程削除が可能なように、コンテンツ情報DB108における当該コンテンツのIDの情報自体は削除せず、「削除すべし」を示す情報および更新日時を残すようにしても良い。
【0053】
・ユーザ情報DB107は、唯一のサーバ(メインサーバ)でのみ管理する構成としても良い。この場合、メインサーバは、常に家庭内ネットワーク21に接続されているものとする。
【0054】
・コンテンツ情報DB内の「属性」として、子供が視聴することを禁止するParental制御情報を採用するほか、特定のユーザ以外の者が視聴することを禁止する制御情報を採用することにより、特定のユーザだけが知っているコンテンツを秘密に保有できるようにしてもよい。
【0055】
・HDDなどに記録されたコンテンツの場合、アクセス権のあるユーザ全員の視聴完了もしくは削除指示が実行された時点で、コンテンツの実体が自動的に削除されるように予め指定できる構成としてもよい。
【0056】
・コンテンツ情報DB108内の「属性」として、「削除不可(永久保存)」を予め指定可能とする構成としても良い。また、コンテンツ視聴実績DB109内の「削除可否」について、視聴完了時点で「削除可」に変更するか否かをユーザに問い合わせる情報を送信する機能を付加するように構成してもよい。これにより、特定のコンテンツの永久保存を実現したり、コンテンツの不意な削除を防止したりすることができる。
【0057】
ログインするユーザを認識する方法としては、ログイン画面を通じて指定されるユーザIDに基づく認識方法のほか、個人の携帯電話機や固有のリモコンを通じて入力される情報に基づく認識方法が挙げられる。また、リモコン側にユーザ選択ボタンを付加しておき、選択されたボタンに対応する情報に基づいてユーザに認識するようにしても良い。
【0058】
このように本実施形態によれば、コンテンツを複数のユーザが共用して視聴する環境において適切なコンテンツ管理を行うことが可能となる。例えば、あるユーザがあるコンテンツの視聴を途中で停止した後に同じユーザから同じコンテンツに対する視聴要求があった場合には、当該視聴が停止された位置からコンテンツの視聴が再開されるようにすることができる。
【0059】
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの構成を示すブロック図。
【図2】登録されたユーザのためのログイン画面の一例を示す図。
【図3】ユーザ情報データベースに記憶される情報の一例を示す図。
【図4】コンテンツ情報データベースに記憶される情報の一例を示す図。
【図5】コンテンツ視聴実績データベースに記憶される情報の一例を示す図。
【図6】サーバおよび端末の動作を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0061】
1,2,3…サーバ、11,12,13…端末、21…家庭内ネットワーク、102…ユーザ情報管理部、103…コンテンツ情報管理部、104…コンテンツ一覧生成部、105…コンテンツ送信部、106…コンテンツ視聴実績管理部、107…ユーザ情報データベース(DB)、108…コンテンツ情報データベース(DB)、109…コンテンツ視聴実績データベース(DB)、110…コンテンツデータベース(DB)、112…ユーザID送信部、113…コンテンツ一覧表示部、114…コンテンツ受信部、115…コンテンツ表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のユーザが共用して視聴するストリームデータとしてのコンテンツを端末へ配信する情報管理装置であって、
前記コンテンツを各ユーザがどの位置まで視聴したかを示す視聴実績がユーザ毎に記述されたコンテンツ視聴実績情報を記憶するコンテンツ視聴実績記憶手段と、
前記複数のユーザのうちのあるユーザから前記コンテンツの視聴要求があった場合に、前記コンテンツ視聴実績記憶手段に記憶されている前記視聴実績情報を参照し、当該ユーザに対応する視聴実績に示される位置からの視聴が行われるよう当該コンテンツの送信を行うコンテンツ送信手段と
を具備することを特徴とする情報管理装置。
【請求項2】
前記コンテンツ視聴実績記憶手段は、更に、各ユーザが前記コンテンツの削除を許可しているか否かがユーザ毎に記述された削除可否情報を記憶しており、
前記削除可否情報が前記複数のユーザの全てが前記コンテンツの削除を許可していることを示している場合に当該コンテンツの削除を行う手段を更に具備することを特徴とする請求項1記載の情報管理装置。
【請求項3】
前記削除可否情報は、あるユーザが前記コンテンツの視聴を完了した場合もしくは前記コンテンツの削除を指示した場合に、そのユーザが前記コンテンツの削除を許可していることを示すことを特徴とする請求項2記載の情報管理装置。
【請求項4】
あるユーザが前記コンテンツの視聴を完了した場合もしくは前記コンテンツの削除を指示した場合に、そのユーザに前記コンテンツの削除をしてもよいか否かの確認を求める情報を表示させる手段を更に具備することを特徴とする請求項3記載の情報管理装置。
【請求項5】
複数のユーザが共用して視聴するストリームデータとしてのコンテンツを端末へ配信する情報管理装置に適用される情報管理方法であって、
前記コンテンツを各ユーザがどの位置まで視聴したかを示す視聴実績がユーザ毎に記述されたコンテンツ視聴実績情報を第2の記憶手段に記憶し、
前記複数のユーザのうちのあるユーザから前記コンテンツの視聴要求があった場合に、前記第2の記憶手段に記憶されている前記視聴実績情報を参照し、当該ユーザに対応する視聴実績に示される位置からの視聴が行われるよう当該コンテンツの送信を行うことを特徴とする情報管理方法。
【請求項6】
各ユーザが前記コンテンツの削除を許可しているか否かがユーザ毎に記述された削除可否情報を記憶し、
前記削除可否情報が前記複数のユーザの全てが前記コンテンツの削除を許可していることを示している場合に当該コンテンツの削除を行う
ことを特徴とする請求項5記載の情報管理方法。
【請求項7】
前記削除可否情報は、あるユーザが前記コンテンツの視聴を完了した場合もしくは前記コンテンツの削除を指示した場合に、そのユーザが前記コンテンツの削除を許可していることを示すことを特徴とする請求項6記載の情報管理方法。
【請求項8】
あるユーザが前記コンテンツの視聴を完了した場合もしくは前記コンテンツの削除を指示した場合に、そのユーザに前記コンテンツの削除をしてもよいか否かの確認を求める情報を表示させることを特徴とする請求項7記載の情報管理方法。
【請求項9】
複数のユーザが共用して視聴するストリームデータとしてのコンテンツを情報管理装置から端末へ配信する情報管理システムであって、
前記端末は、
前記情報管理装置に対してコンテンツ送信要求を行う手段と、
前記送信要求に応じて送信されてくるコンテンツを再生する手段と
を具備し、
前記情報管理装置は、
前記コンテンツを各ユーザがどの位置まで視聴したかを示す視聴実績がユーザ毎に記述されたコンテンツ視聴実績情報を記憶するコンテンツ視聴実績記憶手段と、
前記複数のユーザのうちのあるユーザから前記コンテンツの視聴要求があった場合に、前記コンテンツ視聴実績記憶手段に記憶されている前記視聴実績情報を参照し、当該ユーザに対応する視聴実績に示される位置からの視聴が行われるよう当該コンテンツの送信を行うコンテンツ送信手段と
を具備することを特徴とする情報管理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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