説明

情報表示装置及び情報表示装置用のコンピュータプログラム

【課題】自由なコーディネートを犠牲にすることなく値引きによる販売促進を図ることができるコーディネート販売の実現を支援する。
【解決手段】衣類をコーディネートしたコーディネート画像とその中でコーディネートされている衣類の商品コードとを取り込み、紐付けしてコーディネートデータベース(メタ画像蓄積エリア25、コーディネート情報エリア26)に記憶保存すべき保存指令を出力する情報蓄積装置101に、割引ルールエリア27にアクセスして割引条件及び割引内容を取得し、液晶ディスプレイ103に表示する機能を搭載する。顧客にコーディネート画像を閲覧させる情報表示装置121には、閲覧中のコーディネート画面に表示されているコーディネート画像をなす衣類の割引情報を表示可能とする。POS端末141は、割引ルール情報で定義されている割引条件を満たす商品が購入される場合、割引処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、衣類をコーディネートして撮像されたコーディネート画像を記憶保存しておき、記憶保存しているコーディネート画像を顧客に公開できるようにしたシステムを構築するための情報表示装置及び情報表示装置用のコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
衣類は、試着した状態を見なければそのイメージを掴みにくい。しかも、衣類を着こなすにはコーディネートが必要である。そこで、近年、ブティックでの販売形態として、その店舗や系列店舗等で販売している衣類を店員自らがコーディネートして試着し、コーディネートのセンスも含めて顧客にその商品を訴求していくような販売形態が一般化している。ここでは、便宜上、そのような販売形態を「コーディネート販売」と呼ぶことにする。
【0003】
この出願の発明者等は、IT技術を利用してコーディネート販売を支援できるようにした技術について、先行技術調査をしてみた。その結果、特許文献1を見出した。
【0004】
特許文献1には、コーディネート情報を登録し(段落0072〜0079参照)、登録したコーディネート情報を照会・表示できるようにした技術が記載されている(段落0080〜0094参照)。この場合のコーディネート情報の表示は、テキストデータのリスト表示である(段落0091参照)。もっとも、コーディネート情報に含まれている個々の商品については、画像情報を表示することも示唆されている(段落0092参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ブティック等の衣料品を扱う店舗では、在庫一掃セールによる値引き販売や季節遅れ商品の値引き販売を行なうことがある。この場合、値引き対象となる商品を決定する権限を持つのは、一般的には、店舗やその店舗を擁する企業の経営陣である。
【0006】
その一方、上記コーディネート販売においては、衣類をコーディネートするのは店員であるのに対して、店員は値引き対象となる商品を決定する権限を持たないことが多い。ところが、店舗で実際に接客に当たるのは衣類をコーディネートする店員であるため、商品の価格が販売促進に与える影響について経営陣以上に高い感度を持っているのは店舗の店員であることも少なくない。つまり、コーディネート販売という販売形態を採用する場合、店舗の店員は、顧客の動向を肌で感じているが故に、衣類のコーディネートという美的側面でも販売促進という営業的側面でも、共に高いスキルと経験とを有していることになる。
【0007】
しかしながら、前述したように、値引き販売においては、店舗の店員は値引き対象となる商品を決定する権限を持たないことが多い。このため、店員は、もしも値引きによる販売促進を図りたい場合にはコーディネートという美的要素を犠牲にせざるを得ず、自由なコーディネートを主体に販売を進めていく場合にはせっかくの値引き設定を生かすことができずに営業的要素を犠牲にせざるを得ない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態の情報表示装置は、表示部と、操作入力部と、表示制御手段と、付加手段と、を備える。前記表示部は、情報を表示するためのものである。前記操作入力部は、前記表示部の表示面上に積層配置され、前記表示部に表示された情報をタッチ指定することにより情報を入力するためのものである。前記表示制御手段は、商品をコーディネートして撮像されたコーディネート画像を含むコーディネート画面を前記表示部に表示する。前記付加手段は、前記コーディネート画面に含まれる前記コーディネート画像中でコーディネートされている各商品の商品名のテキストデータを、個々に、前記操作入力部によりタッチ指定可能なオブジェクトとして前記コーディネート画面に付加表示する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本実施の形態のシステム全体の構成を示すブロック図である。
【図2】コーディネート情報登録フェーズ、コーディネート情報閲覧フェーズ及び決済フェーズでの基本的な処理内容を模式的に示す模式図である。
【図3】情報蓄積装置を示す外観斜視図である。
【図4】情報表示装置を示す外観斜視図である。
【図5】POS端末を示す外観斜視図である。
【図6】情報蓄積装置の電気的接続のブロック図である。
【図7】情報表示装置の電気的接続のブロック図である。
【図8】POS端末の電気的接続のブロック図である。
【図9】ホストコンピュータのHDDに記録されている商品マスタエリアの記録データを示す模式図である。
【図10】ホストコンピュータのHDDに記録されている店員マスタエリアの記録データを示す模式図である。
【図11】ホストコンピュータのHDDに記録されている顧客マスタエリアの記録データを示す模式図である。
【図12】ホストコンピュータのHDDに記録されている利用範囲マスタエリアの記録データを示す模式図である。
【図13】ホストコンピュータのHDDに記録されているメタ画像蓄積エリアの記録データを示す模式図である。
【図14】ホストコンピュータのHDDに記録されているコーディネート情報エリアの記録データを示す模式図である。
【図15】ホストコンピュータのHDDに記録されている割引ルールエリアの記録データを示す模式図である。
【図16】操作端末の表示部に表示される割引ルール設定画面の一例を示す模式図である。
【図17】情報蓄積装置で実行される割引ルール閲覧処理の流れを示すフローチャートである。
【図18】情報蓄積装置の液晶ディスプレイ(表示部)に表示される割引ルール閲覧画面の一例を示す模式図である。
【図19】情報蓄積装置で実行されるコーディネート情報登録処理の流れを示すフローチャートである。
【図20】情報蓄積装置の液晶ディスプレイ(表示部)に表示される利用範囲選択画面の一例を示す模式図である。
【図21】情報蓄積装置の液晶ディスプレイ(表示部)に表示されるコーディネート編集画面の一例を示す模式図である。
【図22】情報蓄積装置の液晶ディスプレイ(表示部)に表示されるコーディネート画像表示後のコーディネート編集画面の一例を示す模式図である。
【図23】情報蓄積装置の液晶ディスプレイ(表示部)に表示されるコーディネート画像表示後であって店員コード入力後のコーディネート編集画面の一例を示す模式図である。
【図24】情報蓄積装置の液晶ディスプレイ(表示部)に表示されるコーディネート画像表示後であって店員コード及び商品コード入力後のコーディネート編集画面の一例を示す模式図である。
【図25】情報蓄積装置の液晶ディスプレイ(表示部)に表示される利用許諾画面の一例を示す模式図である。
【図26】情報表示装置で実行されるコーディネート情報閲覧処理の流れを示すフローチャートである。
【図27】情報表示装置の液晶ディスプレイ(表示部)に表示されるコーディネート一覧画面の一例を示す模式図である。
【図28】情報表示装置の液晶ディスプレイ(表示部)に表示されるタグ情報待機画面の一例を示す模式図である。
【図29】情報表示装置の液晶ディスプレイ(表示部)に表示される商品別コーディネート一覧画面の一例を示す模式図である。
【図30】情報表示装置の液晶ディスプレイ(表示部)に表示されるコーディネート画面の一例を示し、(a)は割引ルール適用なしの場合の模式図、(b)は割引ルール適用ありの場合の模式図である。
【図31】POS端末(商品販売データ処理装置)で実行される決済処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施の形態を図1ないし図31に基づいて説明する。本実施の形態では、次に示す目次項目に沿って説明を進める。
【0011】
―目 次―
1.基本構成
2.割引ルール設定フェーズ
3.割引ルール閲覧フェーズ
4.コーディネート情報登録フェーズ
5.コーディネート情報閲覧フェーズ
6.決済フェーズ
1.基本構成
図1は、本実施の形態のシステム全体の構成を示すブロック図である。本実施の形態のシステムは、本部Hに設置される機器と個々の店舗Sに設置される機器とが通信回線網51を介してデータ送受信自在に接続されて構築されている。
【0012】
本部Hに設置される機器は、本部システムを構成するホストコンピュータ11及び操作端末12である。本部Hには、通信回線網51に接続して本部H以外の場所に設置されている外部機器との間でデータ通信を司る本部WEBサーバ13も設置され、この本部WEBサーバ13とホストコンピュータ11及び操作端末12とが構内ネットワーク14を介して相互にデータ送受信自在に接続されている。
【0013】
ホストコンピュータ11は、内蔵するHDD15に各種のデータを記憶保存し、それらのデータの一部はデータベースを構築する。図1に示すように、HDD15には、プログラムエリアPA、商品マスタエリア21、店員マスタエリア22、顧客マスタエリア23、利用範囲マスタエリア24、メタ画像蓄積エリア25、コーディネート情報エリア26、及び割引ルールエリア27が設けられている。プログラムエリアPAには、OS及びコンピュータプログラム等がインストールされている。これらのOS及びコンピュータプログラム等は、ホストコンピュータ11の起動時にその全部又は一部がRAMにコピーされてCPUにアクセスされる(いずれも図示せず)。CPUは、こうしてコピーされたOS及びコンピュータプログラムに従った処理を実行する。
【0014】
操作端末12は、CPU、ROM及びRAMから構成されるマイクロコンピュータと各種データがインストールされたHDDとを備えるコンピュータである(いずれも図示せず)。操作端末12は、操作入力部16と表示部17とを備え、これらの操作入力部16及び表示部17を用いて、ホストコンピュータ11が管理する各種データを入力するために用いられる。各種のデータは、例えば、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている商品マスタエリア21、店員マスタエリア22、顧客マスタエリア23、利用範囲マスタエリア24及び割引ルールエリア27等に記憶保存されているデータである。
【0015】
店舗Sに設置される機器は、情報蓄積装置101、情報表示装置121及び商品販売データ処理装置としてのPOS端末141である。情報蓄積装置101は、個々の店舗Sの店員がその店舗Sで売っている衣類である商品ALをコーディネートしたコーディネート画像等を含むコーディネート情報を取り込むために使用される。情報表示装置121は、顧客がそのようなコーディネート画像を含むコーディネート情報を閲覧するために使用される。POS端末141は、個々の店舗Sでの商品販売データ処理を含む決済のために使用される。
【0016】
個々の店舗Sに設置される情報蓄積装置101、情報表示装置121及びPOS端末141は、本部Hに設置されるホストコンピュータ11と通信回線網51を介してデータ送受信自在に接続されて構築されている。そのために、本部Hに本部WEBサーバ13が設置されているのと同様に、店舗Sにも通信回線網51に接続し、当該店舗S以外の場所に設置されている外部機器との間でデータ通信を司る店舗WEBサーバ161が設置されている。そして、店舗WEBサーバ161と情報蓄積装置101、情報表示装置121及びPOS端末141は、構内ネットワーク181を介して相互にデータ送受信自在に接続されている。
【0017】
図2は、コーディネート情報登録フェーズ、コーディネート情報閲覧フェーズ及び決済フェーズでの基本的な処理内容を模式的に示す模式図である。コーディネート情報登録フェーズ及びコーディネート情報閲覧フェーズは、個々の店舗Sと本部Hとの間のデータ通信によって実行される。
【0018】
まず、コーディネート情報登録フェーズでは、情報蓄積装置101を利用した店員によるコーディネート情報の登録を受け付ける。つまり、情報蓄積装置101は、コーディネート情報の登録支援のための表示及び情報入力を可能とし、店員によって入力されたコーディネート情報をメモリに記憶する。この場合のコーディネート情報は、その店舗Sで販売している衣類を店員がコーディネートして撮像したコーディネート画像、そのモデルとなっている店員を特定する店員コード及びコーディネートして試着している衣類を特定する商品コード等である。
【0019】
情報蓄積装置101は、コーディネート情報登録フェーズにおいて、店舗WEBサーバ161及び通信回線網51を介してホストコンピュータ11とデータ通信を実行し、コーディネート情報をホストコンピュータ11のHDD15に記憶保存すべき保存指令をホストコンピュータ11に送信する。
【0020】
次いで、コーディネート情報閲覧フェーズでは、情報表示装置121を利用した顧客へのコーディネート情報の閲覧を許容する。つまり、情報表示装置121は、コーディネート情報登録フェーズで本部Hに設置されているホストコンピュータ11のHDD15に記憶保存されたコーディネート情報を顧客に提供する。この際のコーディネート情報の提供の中心をなすのは、コーディネート画像である。より詳細には、情報表示装置121は、顧客によるコーディネート画像の閲覧を可能とする。
【0021】
情報表示装置121は、コーディネート情報閲覧フェーズにおいて、店舗WEBサーバ161及び通信回線網51を介してホストコンピュータ11とデータ通信を実行し、ホストコンピュータ11のHDD15からコーディネート情報を取得する。
【0022】
次いで、決済フェーズでは、個々の店舗SのPOS端末141によって発生した売上データを、店舗WEBサーバ161を介して本部Hのホストコンピュータ11に送信する。本部Hのホストコンピュータ11では、個々の店舗Sから集めた上記売上データを記憶保存して管理する。
【0023】
図3は、情報蓄積装置101を示す外観斜視図である。情報蓄積装置101は、各部を収納する平べったい本体部102の上面に情報を表示する表示部としての液晶ディスプレイ103が載置されて構成されたコンピュータである。液晶ディスプレイ103には、その表示面104の上に情報を操作入力する操作入力部としてのタッチパネル105が積層配置されている。液晶ディスプレイ103には、そのフレーム106の上部にカメラ107も取り付けられている。カメラ107は、そのレンズ108を表示面104と同じ正面側に配置し、液晶ディスプレイ103を閲覧する閲覧者の画像を撮像できるように配置されている。
【0024】
図4は、情報表示装置121を示す外観斜視図である。情報表示装置121は、情報を表示する表示部としての液晶ディスプレイ122のハウジング123の内部に、各部を収納した構造のコンピュータである。液晶ディスプレイ122には、その表示面124上に情報を操作入力する操作入力部としてのタッチパネル125が積層配置されている。ハウジング123は、スタンド126に角度可変自在に保持されている。これにより、操作者は、液晶ディスプレイ122による情報の閲覧角度及びタッチパネル125による情報の操作入力角度を所望の角度に設定することができる。
【0025】
図5は、POS端末141を示す外観斜視図である。POS端末141は、各部を収納する平べったい本体部142の上面に、手前側に位置させて情報を操作入力する操作入力部としてのキーボード143が配置され、奥側に位置させて店員に向けて情報を表示する表示部としての液晶ディスプレイによって形成された店員用ディスプレイ144が角度可変自在に取り付けられて構成されたコンピュータである。POS端末141は、本体部142の上面右側に磁気カード用のカード走査溝145を備え、上面左側にレシートRを発行するためのレシート発行口146を備えている。POS端末141は、磁気カード用のカードリーダライタ147を内蔵し、例えばクレジットカードに記録されている情報をカードリーダライタ147によって読み取り可能である。また、POS端末141は、レシートプリンタ148を内蔵し、レシートRを印字してレシート発行口146から発行することが可能である。このようなPOS端末141は、本体部142の背面に顧客に向けて情報を表示する表示部としての顧客用ディスプレイ149(図8参照)も備えている。
【0026】
ここで、図1に示すように、操作端末12、情報蓄積装置101、情報表示装置121及びPOS端末141には、それぞれ、RFIDリーダライタ18、111、131、151が接続されている。これらのRFIDリーダライタ18、111、131、151は、例えば13.56MHz帯を使用する電磁誘導方式による近距離無線通信をRFIDチップとの間で実行する。本実施の形態においては、被写体となる店員、商品AL及び顧客にRFIDチップが付帯している。つまり、被写体となる店員は、自己(店員)を特定する識別コードである店員コードを記憶するRFIDチップを内蔵するIDカード(図示せず)を所持する。商品ALには、その商品ALを特定する商品コードを記憶するRFIDチップを内蔵する無線タグRTが付されている(図1参照)。そして、顧客は、自己(顧客)を特定する識別コードである顧客コードを記憶するRFIDチップを内蔵する会員カード(図示せず)を所持する。したがって、RFIDリーダライタ111、131、151は、被写体となる店員が所持するIDカードからその店員を特定する店員コードを受信し、商品ALに付された無線タグRTからはその商品ALを特定する商品コードを受信し、顧客が所持する会員カードからその顧客を特定する顧客コードを受信し、これらの受信した店員コード、商品コード及び顧客コードを出力する。
【0027】
別の一例として、被写体となる店員を特定する店員コード、商品ALを特定する商品コード、顧客を特定する顧客コードは、別の機器で読み取られたり入力されたりして、マイクロコンピュータ201(図6参照)に取り込まれる構成であっても良い。一例として、液晶ディスプレイ103にテンキーを表示しておき、表示されているテンキーに従ったタッチパネル105での入力によって店員コード、商品コード、顧客コードを入力するようにしても良い。別の一例として、バーコードや2次元コード等のコードシンボルとして表現された店員コード、商品コード、顧客コードを用意しておき、これらのコードシンボルをコードリーダによって光学的に読み取ることで入力するようにしても良い。
【0028】
また、図1に示すように、情報表示装置121にはプリンタ132も接続されている。このプリンタ132は、クーポン券Cを印字発行するのに使用される。
【0029】
図6は、情報蓄積装置101の電気的接続のブロック図である。図6に示すように、情報蓄積装置101には、情報処理部としてのマイクロコンピュータ201が備えられており、このマイクロコンピュータ201が各部を駆動制御する。マイクロコンピュータ201は、各部を集中的に制御するCPU202に、バスライン203を介してBIOS等の固定的情報を予め記憶するROM204と、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するメモリとしてのRAM205とを接続して構成している。したがって、マイクロコンピュータ201は、情報処理を実行する情報処理部を構成する。なお、図6では、CPU202、ROM204及びRAM205を単一構成物として表示しているが、これらのCPU202、ROM204及びRAM205は、複数の固体に分割されて構成されていてもよい。特に、RAM205として表示している構成物は、少なくとも、ワークエリアとして用いられるチップと画像メモリを構成するチップとを含んでいる。
【0030】
マイクロコンピュータ201には、バスライン203を介してI/OインターフェースIFが接続されている。そして、I/OインターフェースIFには、入力コントローラ206、ビデオコントローラ207、HDD208、及びシリアルポート209が接続されている。
【0031】
I/OインターフェースIFに接続されているシリアルポート209には、無線通信部としてのRFIDリーダライタ111、カメラ107及びネットワークカード210が接続されている。このようなシリアルポート209には、例えばデジタルカメラである外部カメラ(図示せず)等の外部機器を接続することも可能である。
【0032】
シリアルポート209に接続されているRFIDリーダライタ111については、既に説明した通りである。マイクロコンピュータ201は、RFIDリーダライタ111が出力した店員コード、商品コード及び顧客コードをシリアルポート209からI/OインターフェースIFを介して取り込む。
【0033】
シリアルポート209に接続されているカメラ107は、レンズ108から取り込んだ画像を2次元CCDアレイ(図示せず)に結像させ、CCDアレイの出力を増幅、A/D変換、フィルタリング等して出力するデジタルカメラである。外部カメラ(図示せず)も、基本的には同様な構造を有するデジタルカメラである。マイクロコンピュータ201は、カメラ107や外部カメラが出力した撮像データをシリアルポート209からI/OインターフェースIFを介して取り込む。
【0034】
シリアルポート209に接続されているネットワークカード210は、マイクロコンピュータ201を構内ネットワーク181へ接続させ、情報表示装置121、POS端末141及び店舗WEBサーバ161と情報蓄積装置101との間の相互のデータ通信を可能とする。この意味で、ネットワークカード210は、外部機器である本部Hに設置されているホストコンピュータ11、情報表示装置121、商品販売データ処理装置であるPOS端末141との間でデータを送受信するデータ送受信部としての機能を提供する。
【0035】
I/OインターフェースIFに接続されている入力コントローラ206には、タッチパネル105が接続されている。入力コントローラ206は、タッチパネル105からの入力信号をマイクロコンピュータ201に取り込む。
【0036】
I/OインターフェースIFに接続されているビデオコントローラ207には、液晶ディスプレイ103が接続されている。ビデオコントローラ207は、画像データに基づいて液晶ディスプレイ103を駆動制御し、画像データに応じた画像を液晶ディスプレイ103に表示させる。
【0037】
I/OインターフェースIFに接続されているHDD208には、プログラムエリアPAが設けられている。プログラムエリアPAには、OS及びコンピュータプログラム等がインストールされている。これらのOS及びコンピュータプログラム等は、情報蓄積装置101の起動時にその全部又は一部がRAM205にコピーされてCPU202にアクセスされる。CPU202は、RAM205をワークエリアとして使用しつつ、コピーされたOS及びコンピュータプログラムに従った処理を実行する。したがって、RAM205及びHDD208は、記憶部としての機能を提供することになる。
【0038】
図7は、情報表示装置121の電気的接続のブロック図である。図7に示すように、情報表示装置121には、情報処理部としてのマイクロコンピュータ221が備えられており、このマイクロコンピュータ221が各部を駆動制御する。マイクロコンピュータ221は、各部を集中的に制御するCPU222に、バスライン223を介してBIOS等の固定的情報を予め記憶するROM224と、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するRAM225とが接続されて構成されている。したがって、マイクロコンピュータ221は、情報処理を実行する情報処理部を構成する。なお、図7では、CPU222、ROM224及びRAM225を単一構成物として表示しているが、これらのCPU222、ROM224及びRAM225は、複数の固体に分割されて構成されていてもよい。特に、RAM225として表示している構成物は、少なくとも、ワークエリアとして用いられるチップと画像メモリを構成するチップとを含んでいる。
【0039】
マイクロコンピュータ221には、バスライン223を介してI/OインターフェースIFが接続されている。そして、I/OインターフェースIFには、入力コントローラ226、ビデオコントローラ227、HDD228、及びシリアルポート229が接続されている。
【0040】
I/OインターフェースIFに接続されているシリアルポート229には、無線通信部としてのRFIDリーダライタ131及びネットワークカード230が接続されている。
【0041】
シリアルポート229に接続されているRFIDリーダライタ131については、既に説明した通りである。マイクロコンピュータ221は、RFIDリーダライタ131が出力した店員コード、商品コード及び顧客コードをシリアルポート229からI/OインターフェースIFを介して取り込む。
【0042】
シリアルポート229に接続されているプリンタ132については、既に説明した通りである。マイクロコンピュータ221は、RAM225の画像メモリに生成した画像データに従った印字データを印字制御信号と共にシリアルポート229からI/OインターフェースIFを介してプリンタ132に送信出力し、プリンタ132にその印字データに応じた印字動作を実行させる。
【0043】
シリアルポート229に接続されているネットワークカード230は、マイクロコンピュータ221を構内ネットワーク181へ接続させ、情報蓄積装置101、POS端末141及び店舗WEBサーバ161と情報表示装置121との間の相互のデータ通信を可能とする。この意味で、ネットワークカード230は、外部機器である本部Hに設置されているホストコンピュータ11、情報蓄積装置101、商品販売データ処理装置であるPOS端末141との間でデータを送受信するデータ送受信部としての機能を提供する。
【0044】
I/OインターフェースIFに接続されている入力コントローラ226には、タッチパネル125が接続されている。入力コントローラ226は、タッチパネル125からの入力信号をマイクロコンピュータ221に取り込む。
【0045】
I/OインターフェースIFに接続されているビデオコントローラ227には、液晶ディスプレイ122が接続されている。ビデオコントローラ227は、画像データに基づいて液晶ディスプレイ122を駆動制御し、画像データに応じた画像を液晶ディスプレイ122に表示させる。
【0046】
I/OインターフェースIFに接続されているHDD228には、プログラムエリアPAが設けられている。プログラムエリアPAには、OS及びコンピュータプログラム等がインストールされている。これらのOS及びコンピュータプログラム等は、情報表示装置121の起動時にその全部又は一部がRAM225にコピーされてCPU222にアクセスされる。CPU222は、RAM225をワークエリアとして使用しつつ、コピーされたOS及びコンピュータプログラムに従った処理を実行する。したがって、RAM225及びHDD228は、記憶部としての機能を提供することになる。
【0047】
図8は、POS端末141の電気的接続のブロック図である。図8に示すように、POS端末141には、情報処理部としてのマイクロコンピュータ241が備えられており、このマイクロコンピュータ241が各部を駆動制御する。マイクロコンピュータ241は、各部を集中的に制御するCPU242に、バスライン243を介してBIOS等の固定的情報を予め記憶するROM244と、各種情報を書き換え自在に記憶してワークエリア等として機能するRAM245とが接続されて構成されている。したがって、マイクロコンピュータ241は、情報処理を実行する情報処理部を構成する。なお、図8では、CPU242、ROM244及びRAM245を単一構成物として表示しているが、これらのCPU242、ROM244及びRAM245は、複数の固体に分割されて構成されていてもよい。特に、RAM245として表示している構成物は、少なくとも、ワークエリアとして用いられるチップと画像メモリを構成するチップとを含んでいる。
【0048】
マイクロコンピュータ241には、バスライン243を介してI/OインターフェースIFが接続されている。そして、I/OインターフェースIFには、入力コントローラ246、ビデオコントローラ247、HDD248、及びシリアルポート249が接続されている。
【0049】
I/OインターフェースIFに接続されているシリアルポート249には、無線通信部としてのRFIDリーダライタ151及びネットワークカード250が接続されている。
【0050】
シリアルポート249に接続されているRFIDリーダライタ151については、既に説明した通りである。マイクロコンピュータ241は、RFIDリーダライタ151が出力した店員コード、商品コード及び顧客コードをシリアルポート249からI/OインターフェースIFを介して取り込む。
【0051】
シリアルポート249に接続されているカードリーダライタ147については、既に説明した通りである。マイクロコンピュータ241は、カードリーダライタ147が出力した磁気カードの読み取りデータをシリアルポート249からI/OインターフェースIFを介して取り込む。
【0052】
シリアルポート249に接続されているレシートプリンタ148については、既に説明した通りである。マイクロコンピュータ241は、RAM245の画像メモリに生成した画像データに従った印字データを印字制御信号と共にシリアルポート249からI/OインターフェースIFを介してレシートプリンタ148に送信出力し、レシートプリンタ148にその印字データに応じた印字動作を実行させる。
【0053】
シリアルポート249に接続されているネットワークカード250は、マイクロコンピュータ241を構内ネットワーク181へ接続させ、情報蓄積装置101、情報表示装置121及び店舗WEBサーバ161とPOS端末141との間の相互のデータ通信を可能とする。この意味で、ネットワークカード250は、外部機器である本部Hに設置されているホストコンピュータ11、情報蓄積装置101及び情報表示装置121との間でデータを送受信するデータ送受信部としての機能を提供する。
【0054】
I/OインターフェースIFに接続されている入力コントローラ246には、キーボード143が接続されている。入力コントローラ246は、キーボード143からの入力信号をマイクロコンピュータ241に取り込む。
【0055】
I/OインターフェースIFに接続されているビデオコントローラ247には、店員用ディスプレイ144と顧客用ディスプレイ149とが接続されている。ビデオコントローラ247は、画像データに基づいて店員用ディスプレイ144及び顧客用ディスプレイ149を駆動制御し、画像データに応じた画像を店員用ディスプレイ144及び顧客用ディスプレイ149に表示させる。
【0056】
I/OインターフェースIFに接続されているHDD248には、プログラムエリアPAが設けられている。プログラムエリアPAには、OS及びコンピュータプログラム等がインストールされている。これらのOS及びコンピュータプログラム等は、POS端末141の起動時にその全部又は一部がRAM245にコピーされてCPU242にアクセスされる。CPU242は、RAM245をワークエリアとして使用しつつ、コピーされたOS及びコンピュータプログラムに従った処理を実行する。したがって、RAM245及びHDD248は、記憶部としての機能を提供することになる。
【0057】
ここで、本部Hに設置されているホストコンピュータ11のHDD15に記憶保存されているデータについて説明する。図1に基づいて前述したように、HDD15には、プログラムエリアPA、商品マスタエリア21、店員マスタエリア22、顧客マスタエリア23、利用範囲マスタエリア24、メタ画像蓄積エリア25、コーディネート情報エリア26、及び割引ルールエリア27が設けられている。プログラムエリアPAについては、前述した通りである。商品マスタエリア21の詳細については、図9に基づいて後述する。店員マスタエリア22の詳細については、図10に基づいて後述する。顧客マスタエリア23の詳細については、図11に基づいて後述する。利用範囲マスタエリア24の詳細については、図12に基づいて後述する。メタ画像蓄積エリア25の詳細については図13に基づいて、コーディネート情報エリア26の詳細については図14に基づいて、それぞれ後述する。そして、割引ルールエリア27の詳細については、図15に基づいて後述する。
【0058】
図9は、情報蓄積装置101のHDD208に記録されている商品マスタエリア21(商品データベース)の記録データを示す模式図である。商品マスタエリア21は、個々の商品ALを特定する商品ID(商品コード)に商品名称、カテゴリ、価格及び原価を対応付けて記憶している。
【0059】
商品ID(商品コード)は、同一の商品ALであってもサイズ違い及び色違いの場合には、異なるコードで管理している。但し、同一の商品ALのサイズ違い及び色違いに関しては、商品ID(商品コード)上で同一の商品ALであることが識別できるよう、コードが体系化されている。つまり、同一の商品ALであってもサイズ違い及び色違いの場合には異なる商品ID(商品コード)が付されているが、そのコード中の一部は共通化されており、サイズ違い又は色違いではあるが同一の商品ALであることが分かるようなコード体系が採用されている。
【0060】
商品ID(商品コード)に対応付けられている個々の商品ALのカテゴリは、所定の分類体系の下で決められているその商品ALの分類名を定義している。図9に示す一例では、所定の分類体系として季節による分類体系が採用されている。例えば、「秋」、「オールシーズン」、「夏」、「春、秋」というように、各商品ALがカテゴライズされている。
【0061】
商品ID(商品コード)に対応付けられている個々の商品ALの価格は顧客に対する販売価格、原価は仕入れ値である。
【0062】
したがって、商品マスタエリア21は、個々の商品ID(商品コード)によって特定される商品ALに対応させて少なくとも商品ALの価格を含む商品情報を記憶保存する商品情報データベースを構築している。
【0063】
図10は、情報蓄積装置101のHDD208に記録されている店員マスタエリア22の記録データを示す模式図である。店員マスタエリア22は、被写体となる店員を特定する店員ID(店員コード)に対応付けて、被写体の氏名(テキストデータ)、所属店舗(テキストデータ)、ポイント(英数字データ)、及び画像利用の許諾ステータスを記憶している。店員ID(店員コード)は、情報蓄積装置101に対するログインに際して特定される。
【0064】
図11は、情報蓄積装置101のHDD208に記録されている顧客マスタエリア23の記録データを示す模式図である。顧客マスタエリア23は、顧客を特定する顧客ID(顧客コード)に対応付けて、顧客の氏名(テキストデータ)、購入履歴(テキストデータ)及びポイント(英数字データ)を記憶している。顧客ID(顧客コード)は、情報蓄積装置101に対するログインに際して特定される。
【0065】
ここで、店員ID(店員コード)は、それ自体、店員のコードであることを示す全ての店員ID(店員コード)に共通するコードを含んでいる。また、顧客ID(顧客コード)は、それ自体、顧客のコードであることを示す全ての顧客ID(顧客コード)に共通するコードを含んでいる。これにより、図10に示す店員マスタエリア22及び図11に示す顧客マスタエリア23は、ログイン可能な2種類のコード体系に基づく識別コード(店員コード及び顧客コード)を定義するログインテーブルとして機能する。
【0066】
図12は、情報蓄積装置101のHDD208に記録されている利用範囲マスタエリア24の記録データを示す模式図である。利用範囲マスタエリア24は、利用範囲を特定する利用範囲IDに利用範囲を対応付けて記憶している。利用範囲というのは、カメラ107や外部カメラ(図示せず)による撮像画像の利用範囲を意味している。例えば、店員が所属する自店舗でのみ利用、自店舗に加えて自店舗以外の店舗での利用(公開利用)、自他店舗に加えてWEBでの利用(WEB利用)等が利用範囲として規定されている。一例として、利用範囲IDがAである場合の利用範囲は、店員が所属する自店舗でのみ利用と定義され、利用範囲IDがBである場合の利用範囲は、公開利用と定義され、利用範囲IDがCである場合の利用範囲は、WEB利用と定義されている。
【0067】
図13は、情報蓄積装置101のHDD208に記録されているメタ画像蓄積エリア25の記録データを示す模式図である。メタ画像蓄積エリア25は、カメラ107や外部カメラ(図示せず)によって撮像されてマイクロコンピュータ201に取り込まれた画像を特定する画像IDに、カメラ107や外部カメラ(図示せず)による撮像画像であるコーディネート画像のデータであるバイナリデータとそのパス名とを対応付けて記憶している。パス名には、バイナリデータのデータ形式が含まれている。そこで、別の実施の形態として、バイナリデータそのものはメタ画像蓄積エリア25には蓄積せずにいずれかの記憶領域に記憶させておき、メタ画像蓄積エリア25にはパス名のみを記憶させておくことも可能である。このようなデータ構造を採用した場合、パス名をキーとしてメタ画像を検索することが可能である。
【0068】
図14は、情報蓄積装置101のHDD208に記録されているコーディネート情報エリア26の記録データを示す模式図である。コーディネート情報エリア26は、店員による個々のコーディネートを特定するコーディネートIDに対応付けて、画像ID、商品ID(商品コード)、アイテム情報(テキストデータ)、店員ID(テキストコード)、店員情報(氏名及び所属店舗のテキストデータ)、コメント(テキストデータ)、及び利用範囲IDを対応付けて記憶している。したがって、コーディネート情報エリア26を参照することで、例えばコーディネートIDをキーとして対応する一連のデータを検索することができる。検索によって店員IDが判明すれば、メタ画像蓄積エリア25からバイナリデータを取得することができ、また、検索によって利用範囲IDが判明すれば、利用範囲マスタエリア24から利用範囲を取得することができる。
【0069】
したがって、メタ画像蓄積エリア25及びコーディネート情報エリア26は、商品ALである衣類をコーディネートして撮像されたコーディネート画像(バイナリデータ)とこのコーディネート画像中でコーディネートされている衣類の商品ID(商品コード)とを紐付けして記憶保存するコーディネートデータベースを構築している。
【0070】
図15は、情報蓄積装置101のHDD208に記録されている割引ルールエリア27の記録データを示す模式図である。割引ルールエリア27は、個々の割引ルールを特定するルールマスタIDに対応付けて、ルールマスタ名、判定基準及び割引内容を記憶保存している。
【0071】
例えば、ルールマスタ名には、個々のルールマスタIDに対応させて、
ルールマスタID=1:2アイテムシーズン割引
ルールマスタID=2:2アイテム割引
ルールマスタID=3:3アイテム割引
等のように、割引ルールを直感させ得る名称が付与されている。
【0072】
判定基準には、そのような割引ルールの判定基準が設定されている。例えば、個々のルールマスタIDに対応する判定基準として、
ルールマスタID=1:2アイテム以上、かつ、カテゴリ冬
ルールマスタID=2:合計2アイテム以上、かつ、合計10,000円以上
ルールマスタID=3:合計3アイテム以上、かつ、各商品ALの原価3,000円以上がそれぞれ設定されている。つまり、ルールマスタID「1」に対応させて設定されている判定基準は、合計2アイテム以上のお買上で、かつ、売り上げられた各商品ALのカテゴリが冬である場合ということである。ルールマスタID「2」に対応させて設定されている判定基準は、合計2アイテム以上のお買上で、かつ、売上合計金額が10,000円以上の場合ということである。ルールマスタID「3」に対応させて設定されている判定基準は、合計3アイテム以上のお買上で、かつ、売り上げられた各商品ALの原価が3,000円以上である場合ということである。
【0073】
割引内容には、判定基準に合致した場合の割引内容が設定されている。例えば、個々のルールマスタIDに対応する割引内容として、
ルールマスタID=1:合計50%引き
ルールマスタID=2:合計10%引き
ルールマスタID=3:合計20%引き
がそれぞれ設定されている。
【0074】
ここで、ルールマスタID=1の判定基準に設定されている「カテゴリ冬」は、商品マスタエリア21中のカテゴリを参照することでその有無判定が可能である。また、ルールマスタID=2の判定基準に設定されている「合計10,000円以上」は、商品マスタエリア21中の価格を参照することでその有無判定が可能である。そして、ルールマスタID=3の判定基準に設定されている「各商品ALの原価3,000円以上」は、商品マスタエリア21中の原価を参照することでその有無判定が可能である。
【0075】
したがって、割引ルールエリア27は、例えば商品マスタエリア21に記憶保存されている商品情報(カテゴリ、価格、原価)によって適合有無の判定が可能である一又は二以上の商品ALが購入される場合の割引条件及びこれに対応する割引内容を定義する割引ルール情報を構築している。
【0076】
2.割引ルール設定フェーズ
割引ルール設定フェーズは、本部Hで実行される。このフェーズは、本部Hに設けられている操作端末12を用いて、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている割引ルールエリア27(図15参照)にデータを記憶保存させる。
【0077】
本部Hに設置されている操作端末12は、そのHDD(図示せず)にインストールするコンピュータプログラムによって、ホストコンピュータ11が管理するHDD15にデータ入力することができる。つまり、操作端末12は、操作入力部16及び表示部17を用いて、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている商品マスタエリア21、店員マスタエリア22、顧客マスタエリア23、利用範囲マスタエリア24及び割引ルールエリア27の記憶保存データを入力することができる。
【0078】
図16は、操作端末12の表示部17に表示される割引ルール設定画面SRの一例を示す模式図である。操作端末12は、そのHDD(図示せず)にインストールされているコンピュータプログラムに従ったCPU(図示せず)の処理プロセスにより、図16に示すような割引ルール設定画面SRを操作端末12の表示部17に表示させる。割引ルール設定画面SRは、編集領域SR1を有しており、その他に、登録ボタンSR2、編集ボタンSR3、削除ボタンSR4及び戻るボタンSR5を有している。編集領域SR1には、表形式で編集画面SR1−1が表示される。編集画面SR1−1には、図15に示す割引ルールエリア27の各設定項目が表示される。このうち、ルールマスタIDの番号(1、2、3、…n)については、編集画面SR1−1に予め出現している。その他の項目であるルールマスタ名、判定基準及び割引内容については、操作入力部16によってデータ入力が可能となっている。
【0079】
操作端末12のHDD(図示せず)にインストールされているコンピュータプログラムに従い、操作端末12のCPU(図示せず)は、表示部17に割引ルール設定画面SRを表示させる。そして、操作端末12のCPU(図示せず)は、割引ルール設定画面SRの中で、編集ボタンSR3が操作入力部16によって選択指定されると、編集領域SR1に表示した編集画面SR1−1中、ルールマスタ名、判定基準及び割引内容を操作入力部16によって入力可能にする。入力済みのデータは、割引ルール設定画面SRに表示されている登録ボタンSR2が操作入力部16によって選択指定されることで、ホストコンピュータ11に送信されて図15に示す割引ルールエリア27に記憶保存される。これに対して、例えば、操作入力部16によってルールマスタIDの番号(1、2、3、…n)が選択指定された状態で割引ルール設定画面SRに表示されている削除ボタンSR4が操作入力部16によって選択指定されると、その番号に対応付けられているルールマスタ名、判定基準及び割引内容を削除すべき指令がホストコンピュータ11に送信され、図15に示す割引ルールエリア27から削除される。
【0080】
3.割引ルール閲覧フェーズ
割引ルール閲覧フェーズは、情報蓄積装置101が設置されている個々の店舗Sで実行される。このフェーズでは、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている割引ルールエリア27(図15参照)に設定されている割引ルールデータを情報蓄積装置101に呼び出し、情報蓄積装置101で閲覧可能とする。以下、図17及び図18に基づいて、割引ルール閲覧フェーズについて説明する。
【0081】
図17は、情報蓄積装置101で実行される割引ルール閲覧処理の流れを示すフローチャートである。情報蓄積装置101のHDD208のプログラムエリアPAにインストールされているコンピュータプログラムには、割引ルールを閲覧するための割引ルール閲覧処理用のプログラムが含まれている。この割引ルール閲覧処理用のプログラムは、情報蓄積装置101の起動時にRAM205にコピーされて使用される。図17に示すフローチャートの処理は、こうしてRAM205にコピーされた割引ルール閲覧処理用のプログラムに従いCPU202が実行する処理内容を示している。
【0082】
情報蓄積装置101のCPU202は、まず、割引ルールデータの取得処理を実行する(ステップS11)。この処理は、ネットワークカード210及び通信回線網51を介してホストコンピュータ11にアクセスし、HDD15に設けられている割引ルールエリア27に記憶保存されている割引ルールデータの送信要求をホストコンピュータ11に送信することによって開始する。そして、ホストコンピュータ11から返信された割引ルールエリア27に記憶保存されている割引ルールデータを受信することによって完結する。
【0083】
次いで、情報蓄積装置101のCPU202は、ステップS11で受信した割引ルールデータを液晶ディスプレイ103に表示出力し、割引ルール閲覧画面BRを表示させる(ステップS12)。
【0084】
図18は、情報蓄積装置101の液晶ディスプレイ103に表示される割引ルール閲覧画面BRの一例を示す模式図である。割引ルール閲覧画面BRには、割引ルール表示欄BR1、コーディネート登録ボタンBR2及び戻るボタンBR3が表示されている。割引ルール表示欄BR1には、表形式で割引ルール画面BR1−1が表示される。この割引ルール画面BR1−1には、ステップS11で受信した割引ルールデータに基づく表示がなされる。
【0085】
コーディネート登録ボタンBR2は、後述するコーディネート情報登録フェーズへの移行を宣言するためのボタンである。そこで、情報蓄積装置101では、図17のフローチャートに示すように、タッチパネル105によってコーディネート登録ボタンBR2が選択指定されてコーディネート登録が指定されると(ステップS13のY)、後述するコーディネート情報登録フェーズに移行して処理を終了する(ステップS14)。
【0086】
戻るボタンBR3は、割引ルール閲覧画面BRを前画面に戻すことを宣言するためのボタンである。そこで、情報蓄積装置101では、図17のフローチャートに示すように、タッチパネル105によって戻るBR3が選択指定されると(ステップS15のY)、液晶ディスプレイ103に前画面表示を行なって処理を終了する(ステップS16)。
【0087】
ここで、割引ルール閲覧フェーズでは、情報蓄積装置101の液晶ディスプレイ103に割引ルール閲覧画面BRを表示させることができる。これにより、情報蓄積装置101を操作する店員は、割引ルールの内容を確認することができる。この場合、割引ルールは、一又は二以上の商品ALが購入される場合の割引条件及びこれに対応する割引内容を定義している。つまり、割引ルールは、個々の商品AL(アイテム)の単位で規定されているわけではなく、割引条件として規定されている。このため、店員は、コーディネート販売において値引きによる販売促進を図ろうとする場合、割引ルール閲覧画面BRの閲覧によって知った割引ルールを考慮して割引条件を満たすコーディネートを行なうことが比較的に容易となる。その結果、専ら美的側面から決定すべき自由なコーディネートを犠牲にすることなく、値引きという営業的側面を加味した販売促進を図り得るコーディネート販売の実現を支援することができる。
【0088】
4.コーディネート情報登録フェーズ
コーディネート情報登録フェーズは、情報蓄積装置101が設置されている個々の店舗Sで実行される。このフェーズは、店員がその店舗Sで販売している衣類をコーディネートしたコーディネート画像をその他の情報と共に登録するフェーズである。以下、図19ないし図25に基づいて、コーディネート情報登録フェーズについて説明する。
【0089】
図19は、情報蓄積装置101で実行されるコーディネート情報登録処理の流れを示すフローチャートである。情報蓄積装置101のHDD208のプログラムエリアPAにインストールされているコンピュータプログラムには、カメラ107や外部カメラ(図示せず)によって撮像された画像データを、本部Hに設置されているホストコンピュータ11のHDD15に設けられているメタ画像蓄積エリア25及びコーディネート情報エリア26に蓄積登録するためのコーディネート情報登録処理用のプログラムが含まれている。このコーディネート情報登録処理用のプログラムは、その起動時にRAM205にコピーされて使用される。図19に示すフローチャートの処理は、こうしてRAM205にコピーされたコーディネート情報登録処理用のプログラムに従いCPU202が実行する処理内容を示している。
【0090】
情報蓄積装置101のCPU202は、まず、撮像画像の利用範囲を設定する処理を実行する(ステップS101)。つまり、CPU202は、ビデオコントローラ207に対して、利用範囲選択画面Aを液晶ディスプレイ103に表示させるための信号を出力し、タッチパネル105からの情報入力に待機する。
【0091】
図20は、情報蓄積装置101の液晶ディスプレイ103に表示される利用範囲選択画面Aの一例を示す模式図である。利用範囲選択画面Aには、利用範囲選択エリアA1と、選択済み利用範囲表示エリアA2と、利用範囲解説エリアA3と、登録ボタンA4と、キャンセルボタンA5とが表示される。利用範囲選択エリアA1は、プルダウン指示オブジェクトA1−1のタッチ指定によって選択可能な利用範囲ID一覧A1−2をプルダウン表示する。そこで、プルダウン表示された利用範囲ID一覧A1−2から所望の利用範囲IDを選択することで、利用範囲の選択がなされる。この際、利用範囲解説エリアA3には、利用範囲ID一覧A1−2から選択可能な利用範囲の解説がなされているので、利用範囲選択の際の参考となる。選択された利用範囲は、選択済み利用範囲表示エリアA2に表示される。この状態で登録ボタンA4がタッチ指定されると、撮像画像の利用範囲の設定がなされる。つまり、選択された利用範囲を特定する利用範囲IDがRAM205に一時記憶され、図19のフローチャート中のステップS101の処理が完了する。これに対して、キャンセルボタンA5がタッチ指定されると、キャンセル処理がなされ、コーディネート情報登録処理が終了する。
【0092】
図19に示すフローチャートの説明に戻る。ステップS101に示す撮像画像の利用範囲の設定が完了すると、コーディネート編集画面B(図21〜図24参照)の表示処理が実行される(ステップS102)。つまり、CPU202は、ビデオコントローラ207に対して、コーディネート編集画面Bを液晶ディスプレイ103に表示させるための信号を出力する。
【0093】
図21は、情報蓄積装置101の液晶ディスプレイ103に表示されるコーディネート編集画面Bの一例を示す模式図である。コーディネート編集画面Bには、画像表示エリアB1と、店員名表示エリアB2と、店舗名表示エリアB3と、商品名表示エリアB4と、コメント入力欄B5と、画像選択ボタンB6と、読取開始ボタンB7と、読取停止ボタンB8と、保存ボタンB9と、クリアボタンB10と、戻るボタンB11とが表示されている。
【0094】
画像表示エリアB1は、情報蓄積装置101において、カメラ107又は外部カメラ(図示せず)が出力してマイクロコンピュータ201が取り込んだ撮像画像の画像データに基づくコーディネート画像を表示するために確保されている領域である。カメラ107又は外部カメラ(図示せず)による撮影は、読取開始ボタンB7及び読取停止ボタンB8のタッチ指定によって実行される。つまり、読取開始ボタンB7がタッチ指定されると、カメラ107又は外部カメラ(図示せず)による撮影がなされ、その撮像画像が画像表示エリアB1に動画で表示される。撮影者であり被写体である店員は、撮影のタイミングで読取停止ボタンB8をタッチ指定する。これにより、その瞬間の画像データが取り込まれ、画像表示エリアB1に静止画像であるコーディネート画像として表示される。また、画像表示エリアB1には、カメラ107又は外部カメラ(図示せず)が出力してマイクロコンピュータ201が取り込んだ撮像画像の画像データに基づくコーディネート画像のみならず、画像選択ボタンB6がタッチ指定されることで指定可能な予め撮像されてホストコンピュータ11のHDD15等に記録保存されている画像データに基づくコーディネート画像をも表示させることができる。なお、コーディネート画像となるべき画像データが取り込まれていない状態では、画像表示エリアB1にはコーディネート画像が表示されず、「撮影待機中」という状態表示のみが表示されている(図21参照)。
【0095】
店員名表示エリアB2は、店員の氏名を表示するために確保されている領域である。この場合の氏名のデータは、店員が所持するIDカードからRFIDリーダライタ111が読み取って出力した店員コードをマイクロコンピュータ201が取り込み、取り込んだ店員コードである店員IDをキーとして、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている店員マスタエリア22(図10参照)から検索して得た店員の氏名である。この際、店員マスタエリア22からはその店員の所属店舗も取得可能なので、取得した所属店舗は店舗名表示エリアB3に表示される。店員コードが読み取られていない状態では、店員名表示エリアB2及び店舗名表示エリアB3には店員の氏名及び店舗名が表示されず、ブランク表示状態となっている。
【0096】
商品名表示エリアB4は、店員が選択した商品名を表示するために確保されている領域である。この場合の商品名のデータは、商品ALに付されている商品タグに内蔵されているRFIDチップから読み取った商品コードに基づいて検索される。つまり、RFIDリーダライタ111はRFIDチップが記憶している商品コードを読み取り、これをマイクロコンピュータ201が取り込む。情報蓄積装置101のCPU202は、取り込んだ商品コードである商品IDをキーとして、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている商品マスタエリア21(図9参照)を検索し、商品名のデータを得る。商品コードが読み取られていない状態では、商品名表示エリアB4には商品名が表示されず、ブランク表示状態となっている。
【0097】
コメント入力欄B5には、コメントを書き込むことができる。コメントは、一例として、コメント入力欄B5のタッチ指定によって情報蓄積装置101の液晶ディスプレイ103にキーボードを表示させ、表示されたキーボードによって入力可能である。
【0098】
画像選択ボタンB6、読取開始ボタンB7及び読取停止ボタンB8は、前述した役割を担うオブジェクトである。保存ボタンB9、クリアボタンB10及び戻るボタンB11は、それぞれ、保存、クリア及び処理の戻りをタッチ指定するためのオブジェクトである。
【0099】
図19に示すフローチャートの説明に戻る。ステップS102に示すコーディネート編集画面Bの表示処理が実行された後は、カメラ撮影又は画像選択に待機している(ステップS103)。つまり、情報蓄積装置101のCPU202は、カメラ107又は外部カメラ(図示せず)から出力される撮像画像の画像データに基づくコーディネート画像の受信又は画像選択ボタンB6のタッチ指定に基づく既存の画像データに基づくコーディネート画像の選択に待機している。そして、CPU202は、コーディネート画像となるべき画像データを取得すると、取得した画像データについて画像IDを決定し、これをRAM205に一時記憶する。そして、その画像データに基づくコーディネート画像を表示させるようにビデオコントローラ207を駆動制御する(ステップS104)。これにより、ビデオコントローラ207は、画像データをRAM205中の画像メモリに展開する。そして、CPU202は、画像メモリに展開された画像データをコーディネート編集画面Bの画像表示エリアB1にコーディネート画像として表示するようにビデオコントローラ207を駆動制御する(ステップS105)。その結果、画像データに基づくコーディネート画像がコーディネート編集画面Bの画像表示エリアB1に表示される。
【0100】
図22は、情報蓄積装置101の液晶ディスプレイ103に表示されるコーディネート画像表示後のコーディネート編集画面Bの一例を示す模式図である。
【0101】
図19に示すフローチャートの説明に戻る。情報蓄積装置101のCPU202は、コーディネート編集画面Bの表示処理(ステップS105)の後、RFIDリーダライタ111を起動させ、そのRFIDアンテナ(図示せず)に出力を供給させる(ステップS106)。これにより、CPU202は、タッチパネル105からの操作入力のみならず、RFIDリーダライタ111からの読み取り入力によって入力されたデータも取り込み可能な状態となる。そこで、CPU202は、続く処理として、イベント入力の有無及びイベント種別の判定処理に待機する(ステップS107)。
【0102】
情報蓄積装置101のCPU202は、ステップS107に示すイベント入力の有無及びイベント種別の判定処理中、RFIDリーダライタ111から出力があると(RFID読み取り)、その種類を判定する(ステップS108)。つまり、前述したように、被写体となる店員は、自己を特定する店員コードを記憶するRFIDチップを内蔵するIDカード(図示せず)を所持しており、また、商品ALにはその商品ALを特定する商品コードを記憶するRFIDチップを内蔵する無線タグRTが付されている。そこで、RFIDリーダライタ111は、被写体となる店員が所持するIDカードからその店員を特定する店員コードを受信し、商品ALに付された商品タグからはその商品ALを特定する商品コードを受信し、これらの受信した識別コード及び商品コードを出力する。
【0103】
情報蓄積装置101のマイクロコンピュータ201は、RFIDリーダライタ111が出力した店員コード及び商品コードをシリアルポート209からI/OインターフェースIFを介して取り込み、ステップS107においてRFID読み取りを判定する。そして、被写体となる店員が所持するIDカードに記憶されている店員コード(店員ID)には店員コードであることを示すデータが含まれ、商品ALに付された商品タグに記憶されている商品コード(商品ID)には商品コードであることを示すデータが含まれているので、ステップS108での種類判定が可能となる。
【0104】
情報蓄積装置101のCPU202は、ステップS108の種類判定処理で店員IDを判定すると(ステップS108の店員ID)、ステップS109の処理を実行する。つまり、取り込んだ店員IDをRAM205のワークエリアに一時記憶する。そして、取り込んだ店員IDをキーとして店員マスタエリア22(図10参照)から店員の氏名と所属店舗とを検索して取得し、この取得した被写体の氏名を店員名表示エリアB2に表示し、所属店舗を店舗名表示エリアB3に表示する(図23参照)。その後、CPU202は、ステップS106の処理にリターンする。
【0105】
図23は、情報蓄積装置101の液晶ディスプレイ103に表示されるコーディネート画像表示後であって店員コード入力後のコーディネート編集画面Bの一例を示す模式図である。
【0106】
図19に示すフローチャートの説明に戻る。CPU202は、ステップS108の種類判定処理で商品IDを判定すると(ステップS108の商品ID)、ステップS110の処理を実行する。つまり、取り込んだ商品IDをRAM205のワークエリアに一時記憶する。そして、取り込んだ商品IDをキーとして、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている商品マスタエリア21(図9参照)から商品名称を検索して取得し、この取得した商品ALの名称を商品名表示エリアB4に表示する(図24参照)。その後、CPU202は、ステップS106の処理にリターンする。
【0107】
図24は、情報蓄積装置101の液晶ディスプレイ103に表示されるコーディネート画像表示後であって店員コード及び商品コード入力後のコーディネート編集画面Bの一例を示す模式図である。
【0108】
図19に示すフローチャートの説明に戻る。情報蓄積装置101のCPU202は、ステップS108の種類判定処理で店員ID及び商品ID以外の読み取り対象を判定した場合には(ステップS108のその他)、そのままステップS106の処理にリターンする。
【0109】
以上、ステップS107に示すイベント入力の有無及びイベント種別の判定処理において、情報蓄積装置101のCPU202がRFID読み取りを判定した場合(ステップS107のRFID読み取り)の処理(ステップS108〜110)について説明した。これに対して、CPU202は、ステップS107に示すイベント入力の有無及びイベント種別の判定処理において、タッチパネル105による保存ボタンB9のタッチ指定を判定した場合には(ステップS107の保存ボタン)、画像データを含むコーディネート情報の登録処理を実行する。次に、コーディネート情報の登録処理について説明する。
【0110】
まず、情報蓄積装置101のCPU202は、被写体である店員がコーディネート編集画面Bの画像表示エリアB1に表示されている画像についてその利用を許諾済みであるかどうかを判定する(ステップS111)。被写体である店員が画像表示エリアB1に表示されている画像の利用を許諾済みであるか否かは、RAM205に一時記憶されているステータスを参照することによってなされる。つまり、店員が所持するIDカードから店員コードが読み取られると(ステップS107〜108参照)、読み取られた店員コードは店員IDとしてRAM205のワークエリアに一時記憶される(ステップS109)。この際、CPU202は、一時記憶した店員IDについて、被写体である店員が画像表示エリアB1に表示されている画像の利用を許諾済みであるか否かのステータスを設定し、その許諾の有無を管理できるようにしている。この場合の許諾は、後述するステップS112で液晶ディスプレイ103に表示される利用許諾画面Cの許諾ボタンC2(図25参照)のタッチ指定によってなされる。そこで、情報蓄積装置101のCPU202は、ステップS111の判定処理において、RAM205のワークエリアに一時記憶されている店員IDに設定されている画像利用の許諾ステータス(図10参照)を参照し、被写体である店員が画像表示エリアB1に表示される画像の利用を許諾済みであるか否かを判定する。
【0111】
次いで、情報蓄積装置101のCPU202は、被写体である店員が画像表示エリアB1に表示される画像の利用を許諾済みではないと判定した場合(ステップS111のN)、利用許諾画面C(図25参照)をコーディネート編集画面Bにポップアップ表示する(ステップS112)。
【0112】
図25は、情報蓄積装置101の液晶ディスプレイ103に表示される利用許諾画面Cの一例を示す模式図である。利用許諾画面Cには、許諾内容を示す許諾事項表示エリアC1と、許諾ボタンC2と、許諾拒否ボタンC3とが表示されている。許諾事項表示エリアC1には、「当システムによって撮影した画像・登録情報を使用する権利を許諾します。」というような許諾内容が示されている。そして、許諾ボタンC2は許諾の意思表示を示すためにタッチ指定されるオブジェクトであり、許諾拒否ボタンC3は許諾拒否の意思表示を示すためにタッチ指定されるオブジェクトである。
【0113】
情報蓄積装置101のCPU202は、ステップS112に示す利用許諾画面Cのポップアップ表示処理後、利用許諾画面Cに含まれている許諾ボタンC2がタッチ指定されることによって生ずる「許諾」というイベントの発生を判定すると(ステップS113のY)、許諾された撮像画像の登録を実行する(ステップS114)。つまり、ステップS103で取り込んでRAM205に一時記憶したカメラ107等の撮像画像の画像データそのものであるバイナリデータを、ステップS104でRAM205に一時記憶した画像IDと共にホストコンピュータ11に送信する。この際、情報蓄積装置101からホストコンピュータ11に送信されるデータには、バイナリデータ及び画像IDのデータを、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている図13に示すメタ画像蓄積エリア25に保存登録すべき信号を伴わせる。あるいは、画像選択ボタンB6のタッチ指定によって選択された既存の画像データそのものであるバイナリデータを、ステップS104でRAM205に一時記憶した画像IDと共に図13に示すメタ画像蓄積エリア25に保存登録するよう、ホストコンピュータ11にその旨の司令を送信する。この際、カメラ107等の撮像画像の画像データや既存の画像データに伴われているパス名も画像ID及びバイナリデータに対応付けて、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられているメタ画像蓄積エリア25に保存登録するよう、ホストコンピュータ11にその旨の司令を送信する。そして、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている図14に示すコーディネート情報エリア26のコーディネートIDに新規のIDコードを設定し、これに対応付けてその画像IDと、ステップS110でRAM205に一時記憶した商品IDと、ステップS109でRAM205に一時記憶した店員IDと、ステップS101で設定した利用範囲とを保存登録するよう、ホストコンピュータ11にその旨の司令を送信する。この際、コーディネート情報エリア26には、商品IDから検索される商品名からなるアイテム情報と、店員IDから検索される店員名及び店舗名からなる店員情報とを保存登録するよう、ホストコンピュータ11にその旨の司令を送信する。
【0114】
一方、情報蓄積装置101のCPU202は、ステップS112に示す利用許諾画面Cのポップアップ表示処理後、利用許諾画面Cに含まれている許諾拒否ボタンC3がタッチ指定されることによって生ずる「許諾拒否」というイベントの発生を判定すると(ステップS113のN)、RAM205に一時記憶しているコーディネート編集画面Bのデータをクリアし(ステップS117)、ステップS102のコーディネート編集画面Bの表示処理にリターンする。
【0115】
このようなステップS102のコーディネート編集画面Bの表示処理へのリターンは、前述したステップS107でのイベント入力の有無及びイベント種別の判定処理において、RFID読み取り及び保存ボタンB9のタッチ指定以外のその他のイベント発生が判定され(ステップS107のその他)、それがクリアボタンB10のタッチ指定と判定された場合にも実行される(ステップS115のY)。
【0116】
更に、前述したステップS107でのイベント入力の有無及びイベント種別の判定処理において、RFID読み取り及び保存ボタンB9のタッチ指定以外のその他のイベント発生が判定され(ステップS107のその他)、それがクリアボタンB10のタッチ指定ではないと判定された場合(ステップS115のN)、発生イベントに対応する処理がなされる(ステップS116)。
【0117】
ここで、情報蓄積装置101のCPU202は、ステップS111において、被写体が画像表示エリアB1に表示されている画像の利用を許諾済みであると判定した場合(ステップS111のY)、利用許諾画面Cによる利用許諾の意思表示確認処理(ステップS112〜113)を経ることなく、直ちにステップS114の撮像画像の登録処理を実行する(ステップS114)。これは、被写体である店員から撮像画像の利用許諾を一度取得したならば、その後は逐次の利用許諾の取得を省略してもよいであろうという主旨の下に実行される処理である。このような利用許諾の省略処理を実行することで、円滑なコーディネート情報登録処理の遂行が図られる。
【0118】
また、本実施の形態では、画像表示エリアB1に表示されている画像について、被写体にその利用の許諾の意思表示をしてもらうための仕組みとして、利用許諾画面C上での許諾ボタンC2のタッチ指定という仕組みを採用している。これに対して、別の実施の形態として、シリアルポート209に手書きタブレット(図示せず)を接続しておき、手書きタブレットへの手書き入力画像の取り込みをもって利用許諾又はその拒否を実行するようにしてもよい。この場合、店員マスタエリア22に被写体となる店員の筆跡データを格納しておき、手書きタブレットに筆記された筆跡が本人の筆跡であるかどうかを判定することも可能である。更に別の実施の形態として、シリアルポート209に生体情報取得用のセンサ(図示せず)を接続しておき、かつ、店員マスタエリア22に当該センサによって取得可能な被写体となる店員の生体認証データを登録しておき、生体情報取得用のセンサによって入力された生体情報と店員マスタエリア22に登録されている生体情報との一致をもって利用許諾又はその拒否を実行するようにしてもよい。
【0119】
5.コーディネート情報閲覧フェーズ
コーディネート情報閲覧フェーズは、情報表示装置121が設置されている個々の店舗Sで実行される。このフェーズは、主に顧客が、来店した店舗Sにおいて、その店舗Sで販売している衣類をコーディネートしたコーディネート画像をその他の情報と共に情報表示装置121で閲覧するフェーズである。以下、図26ないし図30に基づいて、コーディネート情報閲覧フェーズについて説明する。
【0120】
図26は、情報表示装置121で実行されるコーディネート情報閲覧処理の流れを示すフローチャートである。HDD228のプログラムエリアPAにインストールされているコンピュータプログラムには、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられているメタ画像蓄積エリア25(図13参照)及びコーディネート情報エリア26(図14参照)に蓄積登録されているコーディネート情報を閲覧するためのコーディネート情報閲覧処理用のプログラムが含まれている。このコーディネート情報閲覧処理用のプログラムは、その起動時にRAM225にコピーされて使用される。図26に示すフローチャートの処理は、こうしてRAM225にコピーされたコーディネート情報登録処理用のプログラムに従いCPU222が実行する処理内容を示している。
【0121】
店舗Sを訪れた顧客がコーディネート画像の閲覧を希望する場合、情報表示装置121でのログインが必要となる。情報表示装置121でログインをするには、顧客が所持する会員カード(図示せず)に内蔵されているRFIDチップに記憶されている顧客コードをRFIDリーダライタ131によって読み取らせる。情報表示装置121のマイクロコンピュータ221は、RFIDリーダライタ131が出力した顧客コードをシリアルポート229からI/OインターフェースIFを介して取り込み、ホストコンピュータ11のHDD15に記憶保存されている顧客マスタエリア23(図11参照)を検索して取り込んだ顧客コードと同一の顧客IDの有無を判定する。情報表示装置121のマイクロコンピュータ221は、会員カードから読み取った顧客コードと同一の顧客IDが顧客マスタエリア23に存在することを条件に、ログインを許可する。以上がログイン処理である(ステップS201)。
【0122】
もっとも、コーディネート画像の閲覧を希望する場合に情報表示装置121でのログインを必要とするのは、顧客ばかりでなく、店員も同様である。つまり、店員が情報表示装置121でログインをするには、店員が所持するIDカード(図示せず)に内蔵されているRFIDチップに記憶されている店員コードをRFIDリーダライタ131によって読み取らせる。情報表示装置121のマイクロコンピュータ221は、RFIDリーダライタ131が出力した店員コードをシリアルポート229からI/OインターフェースIFを介して取り込み、ホストコンピュータ11のHDD15に記憶保存されている店員マスタエリア22(図10参照)を検索して取り込んだ店員コードと同一の店員IDの有無を判定する。情報表示装置121のマイクロコンピュータ221は、店員が所持するIDカードから読み取った店員コードと同一の店員IDが店員マスタエリア22に存在することを条件に、ログインを許可する。以上が店員によるログイン処理である(ステップS201)。
【0123】
情報表示装置121のマイクロコンピュータ221は、ステップS201でログイン処理を実行した後、コーディネート一覧画面Dを液晶ディスプレイ122に表示出力する(ステップS202)。
【0124】
図27は、情報表示装置121の液晶ディスプレイ122に表示されるコーディネート一覧画面Dの一例を示す模式図である。コーディネート一覧画面Dは、10個のコーディネート写真が一覧表示される一覧表示欄D1を主体に構成されている。一覧表示欄D1に表示される10個のコーディネート写真は、スクロール表示が可能である。コーディネート一覧画面D中の右下側に位置する三角印は、コーディネート写真のスクロールを指定するスクロールボタンD2である。図27は、上位10個のコーディネート写真が表示されている状態を示しているので、スクロールボタンD2は「送り側」の一つしか示されていないが、先頭のコーディネート写真がスクロールされて非表示になると、「戻し側」のスクロールボタン(図示せず)も表示されることになる。
【0125】
ここで、コーディネート一覧画面Dの一覧表示欄D1に表示されるコーディネート写真は、図14に示すコーディネート情報エリア26の利用範囲に記録されている定義に従って表示される。例えば、コーディネート情報エリア26中のコーディネートIDによって特定されるコーディネートの利用範囲IDがB又はCとして定義されている場合には、その利用範囲は自他いずれの店舗Sでも良いとの定義なので(図12参照)、一覧表示欄D1には、自他いずれの店舗Sにおいてもコーディネート写真が表示されることになる。これに対して、コーディネートIDによって特定されるコーディネートの利用範囲IDがAとして定義されている場合には、その利用範囲は自店舗内での利用との定義なので(図12参照)、一覧表示欄D1には、コーディネートIDに紐付けされている店員の自店舗Sでのみコーディネート写真が表示されることになる。
【0126】
コーディネート一覧画面Dには、「商品タグで検索」と表示されている商品タグ選択ボタンD3及び「カテゴリで検索」と表示されているカテゴリ選択ボタンD4が表示されている。また、コーディネート一覧画面Dには、更に、戻るボタンD5及びログアウトボタンD6も表示されている。
【0127】
ここで、コーディネート一覧画面Dは、特定のコーディネート画像を表示するコーディネート画面G(図30参照)を検索するためのフロント画面としての機能を果たしている。コーディネート一覧画面Dから所望のコーディネート画像を検索するために、情報表示装置121は、三通りの検索の仕方を提供する。以下、三通りの検索の仕方を図26のフローチャートに戻り説明する。
【0128】
一つ目の検索の仕方は、一覧表示欄D1に表示されているコーディネート写真のタッチ指定による選択である。情報表示装置121のCPU222は、ステップS202に続く処理として、画像選択の有無の判定に待機している(ステップS203)。この場合の画像選択は、一覧表示欄D1に一覧表示されているコーディネート写真のタッチパネル125によるタッチ指定によってなされる。
【0129】
二つ目の検索の仕方は、商品タグ選択ボタンD3をタッチ指定することで開始される無線タグRTに基づく検索である。情報表示装置121のCPU222は、画像選択がなされることなく(ステップS203のN)、商品タグ選択ボタンD3がタッチ指定されると(ステップS204のY)、タグ情報待機画面Eを液晶ディスプレイ122に表示する(ステップS207)。
【0130】
図28は、情報表示装置121の液晶ディスプレイ122に表示されるタグ情報待機画面Eの一例を示す模式図である。タグ情報待機画面Eには、「商品タグをかざしてね!」というメッセージE1が表示され、商品名を表示するための商品名表示欄E2が表示されている。そして、タグ情報待機画面Eには、図27に示すコーディネート一覧画面Dの表示を指示するための「すべて表示」と表示されている全表示ボタンE3と、後述する三つ目の検索の仕方であるカテゴリ検索を指示するための「カテゴリで検索」と表示されているカテゴリ選択ボタンE4とが表示されている。タグ情報待機画面Eには、更に、戻るボタンE5とログアウトボタンE6とが表示されている。
【0131】
図26に示すフローチャートの説明に戻る。情報表示装置121のCPU222は、タグ情報待機画面Eの表示処理(ステップS207)の後、タグ情報の受信判定に待機する(ステップS208)。つまり、商品ALである衣類には、その商品ALを特定する商品コードを記憶するRFIDチップを内蔵する商品タグが付されている。そこで、RFIDリーダライタ131が商品タグから商品コードを読み取って出力すると、CPU222は、タグ情報の受信を判定する(ステップS208のY)。続いて、情報表示装置121のCPU222は、ホストコンピュータ11にアクセスし、受信した商品コードと同一の商品IDを図14に示すコーディネート情報エリア26から検索し(ステップS209)、商品別コーディネート一覧画面F(図29参照)を液晶ディスプレイ122に表示出力する(ステップS210)。つまり、ステップS209でコーディネート情報エリア26から検索された商品IDが記録されている全てのコーディネートIDを図14に示すコーディネート情報エリア26から検索取得し、これらのコーディネートIDによって特定される商品別コーディネート一覧画面F(図29参照)を表示する。
【0132】
図29は、情報表示装置121の液晶ディスプレイ122に表示される商品別コーディネート一覧画面Fの一例を示す模式図である。商品別コーディネート一覧画面Fは、タグ情報待機画面Eを基礎として、商品名表示欄E2にステップS208で受信判定した商品コードに基づいて図9に示す商品マスタエリア21から検索される商品名称が表示されている。図29に示す一例では、商品名表示欄E2に表示されている商品名から、「ブラックジーンズ」という商品ALが選択されていることが分かる。また、タグ情報待機画面EのメッセージE1に換えて商品別コーディネート一覧画像F1が表示されている。更に、「商品タグで検索」と表示されている商品タグ選択ボタンF2が表示されている。その他の部分は、タグ情報待機画面Eの表示と同一なので、図29の商品別コーディネート一覧画面F中、タグ情報待機画面Eと同一部分は同一の表示符号をそのまま用い、説明も省略する。
【0133】
ここで、商品別コーディネート一覧画面Fの商品別コーディネート一覧画像F1として表示されるコーディネート写真は、図14に示すコーディネート情報エリア26の利用範囲に記録されている定義に従って表示される。例えば、コーディネート情報エリア26中のコーディネートIDによって特定されるコーディネートの利用範囲IDがB又はCとして定義されている場合には、その利用範囲は自他いずれの店舗Sでも良いとの定義なので(図12参照)、自他いずれの店舗Sにおいても商品別コーディネート一覧画像F1としてコーディネート写真が表示されることになる。これに対して、コーディネートIDによって特定されるコーディネートの利用範囲IDがAとして定義されている場合には、その利用範囲は自店舗内での利用との定義なので(図12参照)、コーディネートIDに紐付けされている店員の自店舗Sでのみ商品別コーディネート一覧画像F1としてコーディネート写真が表示されることになる。
【0134】
図26に示すフローチャートの説明に戻る。情報表示装置121のCPU222は、商品別コーディネート一覧画面Fの表示処理(ステップS210)の後、コーディネート選択の有無判定(ステップS211)に待機する。コーディネート選択は、商品別コーディネート一覧画面Fに表示されているコーディネート写真のタッチパネル125によるタッチ指定によってなされる。
【0135】
三つ目の検索の仕方は、カテゴリ選択ボタンD4をタッチ指定することで開始される商品ALである衣類のカテゴリに基づく検索である。情報表示装置121のCPU222は、画像選択を判定せず(ステップS203のN)、かつ、商品タグ検索の指定を判定しない間に(ステップS204のN)、カテゴリ検索の指定を判定すると(ステップS205のY)、カテゴリ選択処理を実行する(ステップS212)。カテゴリ選択処理は、コーディネート一覧画面D中のカテゴリ選択ボタンD4、又は、タグ情報待機画面E若しくは商品別コーディネート一覧画面F中のカテゴリ選択ボタンE4のタッチ指定によって開始される。この処理は、情報表示装置121のCPU222がホストコンピュータ11にアクセスし、図9に示す商品マスタエリア21で定義されているカテゴリに従い、カテゴリ別にコーディネート一覧画像(図示せず)を表示し、このコーディネート一覧画像中のコーディネート写真から、例えばタッチパネル125によるタッチ指定によって特定のコーディネート画像を選択する処理である。カテゴリ選択処理については、その詳細説明を省略する。
【0136】
ここで、一つ目の検索の仕方では、図27に示すコーディネート一覧画面Dにおいて、一覧表示欄D1に表示されているコーディネート写真のタッチ指定によって、特定のコーディネートの選択がなされる。この場合、図27に示す一覧表示欄D1に一覧表示されているコーディネート写真は、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている図13に示すメタ画像蓄積エリア25のバイナリデータに基づく。そこで、情報表示装置121のCPU222は、ホストコンピュータ11にアクセスしてメタ画像蓄積エリア25(図13参照)を参照することで、そのバイナリデータと対応付けられている画像IDを取得することができる。画像IDが分かれば、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられているコーディネート情報エリア26(図14参照)を参照することでコーディネートIDも分かる。こうして、情報表示装置121のCPU222は、図27に示す一覧表示欄D1に表示されている特定のコーディネート写真がタッチ指定されると、これに紐付けられているコーディネートIDを認識することができる。
【0137】
二つ目の検索の仕方では、図29に示す商品別コーディネート一覧画面Fにおいて、商品別コーディネート一覧画面Fに表示されているコーディネート写真のタッチ指定によって特定のコーディネートの選択がなされる。この場合、図29に示す商品別コーディネート一覧画像F1に一覧表示されているコーディネート写真は、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている図13に示すメタ画像蓄積エリア25のバイナリデータに基づく。そこで、情報表示装置121のCPU222は、ホストコンピュータ11にアクセスしてメタ画像蓄積エリア25(図13参照)を参照することで、そのバイナリデータと対応付けられている画像IDを取得することができる。画像IDが分かれば、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられているコーディネート情報エリア26(図14参照)を参照することでコーディネートIDも分かる。こうして、情報表示装置121のCPU222は、図29に示す商品別コーディネート一覧画像F1に表示されている特定のコーディネート写真がタッチ指定されると、これに紐付けられているコーディネートIDを認識することができる。
【0138】
三つ目の検索の仕方では、図26のフローチャート中のステップS212の処理によって液晶ディスプレイ122に表示されるカテゴリ別のコーディネート一覧画像(図示せず)中のコーディネート写真のタッチ指定によって特定のコーディネートの選択がなされる。この場合においても、一つ目の検索の仕方及び二つ目の検索の仕方と同様に、情報表示装置121のCPU222は、カテゴリ別のコーディネート一覧画像(図示せず)中から特定のコーディネート写真がタッチ指定されると、これに紐付けられているコーディネートIDを認識することができる。
【0139】
図26に示すフローチャートの説明に戻る。いずれの検索の仕方が採用されたとしても、情報表示装置121のCPU222は、特定のコーディネートが選択されると、そのコーディネートIDを認識することができる。そこで、CPU222は、認識したコーディネートIDに基づいて関連の商品IDを取得する(ステップS213)。ここでいう関連の商品IDというのは、選択されたコーディネート画像に含まれている衣類である商品ALを特定する商品IDである。コーディネートIDから商品IDを取得するには、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられているコーディネート情報エリア26(図14参照)にアクセスすればよい。
【0140】
その後、情報表示装置121のCPU222は、選択されたコーディネートに対する割引ルール適用の有無を判定する(ステップS214)。この判定処理において、CPU222は、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている商品マスタエリア21(図9参照)にアクセスし、ステップS213で取得した商品IDについてのカテゴリ情報、価格情報及び原価情報を取得する。そして、CPU222は、割引ルールエリア27にアクセスし(図15参照)、商品マスタエリア21(図9参照)にアクセスして取得したカテゴリ情報、価格情報及び原価情報に照らし該当する割引ルールがあるか否かを判定する。
【0141】
情報表示装置121のCPU222は、ステップS214の判定の結果、割引ルール適用ありと判定した場合(ステップS214のY)、特定のコーディネートが選択されることによって認識したコーディネートIDに対応するコーディネート画像を含むコーディネート画面Gを液晶ディスプレイ122に表示する(ステップS215)。情報表示装置121のCPU222は、ステップS214の判定の結果、割引ルール適用なしと判定した場合(ステップS214のN)、特定のコーディネートが選択されることによって認識したコーディネートIDに対応するコーディネート画像を含むコーディネート画面Gを液晶ディスプレイ122に表示する(ステップS216)。
【0142】
このようなコーディネート画面Gの表示に際して、CPU222は、コーディネート画像の他に、コーディネート情報エリア26(図14参照)から取得したコーディネートIDに対応する詳細情報と、商品マスタエリア21(図9参照)から取得した関連の商品IDに対応する詳細情報(商品名称及び価格)と、その商品IDに対応する価格に基づき計算される合計金額とを全て紐付けしてRAM225に一時記憶し、これらをコーディネート画面Gに表示する。この表示は、ステップS214の判定の結果、割引ルール適用ありと判定した場合であっても(ステップS214のY)、割引ルール適用なしと判定した場合であっても(ステップS214のN)、共通性を有している。
【0143】
これに対して、情報表示装置121のCPU222は、ステップS214の判定の結果、割引ルール適用ありと判定した場合(ステップS214のY)にのみコーディネート画面Gに特有の情報を表示する。この特有の情報は、割引後の合計金額である。つまり、CPU222は、ステップS214で判定した該当する割引ルール情報を割引ルールエリア27(図15参照)から取得し、これをRAM225に一時記憶している。CPU222は、その一時記憶する割引ルール情報に含まれている割引内容に基づいて割引後の合計金額を算出する。そして、CPU222は、ステップS214で割引ルール適用ありを判定した場合にステップS215で表示するコーディネート画面Gには、その算出された割引後の合計金額を割引前の合計金額と共に表示する。
【0144】
図30は、情報表示装置121の液晶ディスプレイ122に表示されるコーディネート画面Gの一例を示し、(a)は割引ルール適用なしの場合の模式図、(b)は割引ルール適用ありの場合の模式図である。コーディネート画面Gには、コーディネート画像を表示するコーディネート画像表示エリアG1、店員情報表示エリアG2、コメント表示エリアG3、商品情報表示エリアG4、合計金額表示エリアG5という表示領域が確保されている。これらの表示領域には、図14に示すコーディネート情報エリア26及び図9に示す商品マスタエリア21から検索される情報、及び、そのような情報に基づき算出される情報が表示される。
【0145】
つまり、コーディネート画像表示エリアG1には、コーディネート情報エリア26の画像IDに基づいて図13に示すメタ画像蓄積エリア25から検索されるバイナリデータに基づく画像表示がなされる。
【0146】
店員情報表示エリアG2には、コーディネート情報エリア26の店員情報に記録されている店員名及び店舗名(テキストデータ)が表示される。
【0147】
コメント表示エリアG3には、コーディネート情報エリア26のコメントに記録されているテキスト情報が表示される。
【0148】
商品情報表示エリアG4には、コーディネート情報エリア26(図14参照)のアイテム情報に記録されている商品名(テキストデータ)及び商品マスタエリア21(図9参照)の価格が表示される。
【0149】
合計金額表示エリアG5には、商品マスタエリア21(図9参照)の価格に基づいて計算される合計金額が表示される。そして、合計金額表示エリアG5には、割引ルール適用ありの場合(図26のフローチャート中のステップS214のY)、割引後の合計金額も併せて表示される(図30(b)参照)。
【0150】
コーディネート画面Gには、それらの各エリアG1〜G5に加えて、戻るボタンG6及びログアウトボタンG7も表示されている。また、割引ルール適用ありの場合には(図26のフローチャート中のステップS214のY)、クーポン発行ボタンG8も表示されている。
【0151】
ここで、コーディネート画面Gのコーディネート画像表示エリアG1に表示されるコーディネート写真は、図14に示すコーディネート情報エリア26の利用範囲に記録されている定義に従って表示される。例えば、コーディネート情報エリア26中のコーディネートIDによって特定されるコーディネートの利用範囲IDがB又はCとして定義されている場合には、その利用範囲は自他いずれの店舗Sでも良いとの定義なので(図12参照)、コーディネート画像表示エリアG1には、自他いずれの店舗Sにおいてもコーディネート写真が表示されることになる。これに対して、コーディネートIDによって特定されるコーディネートの利用範囲IDがAとして定義されている場合には、その利用範囲は自店舗内での利用との定義なので(図12参照)、コーディネート画像表示エリアG1には、コーディネートIDに紐付けされている店員の自店舗Sでのみコーディネート写真が表示されることになる。
【0152】
また、コーディネート画面Gの商品情報表示エリアG4に表示されている商品名等(テキストデータ)は、個々に、タッチパネル125によってタッチ指定可能なオブジェクトとして表示されている。つまり、図30に示す一例では、「メタリックショートパンツ」、という品名の商品ALと、「マフラー」という品名の商品ALと、「ワンピ」という品名の商品ALとが表示されている。これらの品名表示は、個々にタッチパネル125によってタッチ指定可能なオブジェクトである。したがって、「メタリックショートパンツ」と「マフラー」と「ワンピ」とを独立して選択指定することができる。
【0153】
図26に示すフローチャートの説明に戻る。情報表示装置121のCPU222は、図26のフローチャートに示す処理とは別ルーチンで、イベント監視ルーチンをマルチタスク処理によって実行している。このイベント監視ルーチンでは、図27に示すコーディネート一覧画面D中の戻るボタンD5又はログアウトボタンD6、図28に示すタグ情報待機画面E及び図29に示す商品別コーディネート一覧画面F中の戻るボタンE5又はログアウトボタンE6、図30に示すコーディネート画面G中の戻るボタンG6又はログアウトボタンG7のタッチパネル125によるタッチ指定の有無というイベントを監視している。したがって、図26に示すフローチャートの処理は、ログアウトボタンD6、E6、G7のタッチ指定によって終了する。
【0154】
また、情報表示装置121のCPU222は、図30(b)に示すコーディネート画面Gでは、クーポン発行ボタンG8のタッチパネル125によるタッチ指定の有無というイベントを監視している。CPU222は、クーポン発行ボタンG8のタッチパネル125によるタッチ指定を判定すると、プリンタ132を駆動制御してクーポン券Cを印字発行させる。情報表示装置121のCPU222は、そのクーポン券Cに、コーディネート画面G中の商品情報表示エリアG4に表示する商品ALの情報と、合計金額表示エリアG5に表示する合計金額と割引後の合計金額との差額、換言すると割引金額の情報とを印字する。これにより、会計時にクーポン券Cを店員まで持ち寄れば、割引金額分の割り引きを行なうことができる。
【0155】
以上説明したように、コーディネート情報閲覧フェーズでは、コーディネート画面G中の合計金額表示エリアG5には、割引ルール適用ありの場合(図26のフローチャート中のステップS214のY)、割引後の合計金額も併せて表示される。これにより、顧客に割引情報である割引後の合計金額を含むコーディネート画面Gを閲覧させることで、コーディネートによる美的側面からの商品の訴求効果に、値引きによる経済的側面からの購買意欲増進効果を加味させることができる。その結果、販売促進を図ることができる。
【0156】
6.決済フェーズ
決済フェーズは、情報表示装置121が設置されている個々の店舗Sで実行される。このフェーズは、顧客が購入する商品ALをPOS端末141が設置されている会計所まで持ち寄ることをきっかけとして、POS端末141によって実行されるフェーズである。以下、図31に基づいて、決済フェーズについて説明する。
【0157】
図31は、POS端末141で実行される決済処理の流れを示すフローチャートである。POS端末141のCPU242は、登録モード時、店員用ディスプレイ144及び顧客用ディスプレイ149に商品登録業務の画面表示を行なう(ステップS301)。この状態で、POS端末141は、顧客が購入しようとする全ての商品ALについて、商品IDの読み取りとその登録とを許容する(ステップS302)。商品IDの読み取りは、一例として、商品ALに付されている無線タグRTに記録されている商品ID(商品コード)をRFIDリーダライタ151によって読み取ることで行なわれる。POS端末141は、商品IDの読み取り登録処理後(ステップS302)、キーボード143中の締めキー押下があると(ステップS303)、レシートプリンタ148でのレシートRの印字発行等を伴う決済処理を実行する(ステップS307)。
【0158】
POS端末141は、ステップS303での締めキー押下判定からステップS307での決済処理に先立ち、割引有無の判定処理(ステップS304)とそれに続く割引処理(ステップS305)とを実行する。つまり、POS端末141のCPU242は、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている商品マスタエリア21(図9参照)にアクセスし、ステップS302で登録した商品IDについてのカテゴリ情報、価格情報及び原価情報を取得してRAM245に一時記憶する。そして、CPU242は、ホストコンピュータ11のHDD15に設けられている割引ルールエリア27(図15参照)にアクセスし、商品マスタエリア21(図9参照)にアクセスして取得しRAM245に一時記憶しているカテゴリ情報、価格情報及び原価情報に照らし、該当する割引ルールがあるか否かを判定する。
【0159】
POS端末141のCPU242は、ステップS304の判定の結果、割引ルール適用ありと判定した場合(ステップS304のY)、割引ルールエリア27(図15参照)に定義されているその適用ある割引ルールデータをRAM245に一時記憶する。そして、一時記憶した割引ルールデータ中の割引内容に相当する割引金額算出処理を実行し、こうして算出した割引金額を売上合計金額から差し引いた割引後の合計金額を求め、これを店員用ディスプレイ144及び顧客用ディスプレイ149に表示する(ステップS305)。
【0160】
これに対して、POS端末141のCPU242は、ステップS304の判定の結果、割引ルール適用なしと判定した場合(ステップS304のN)、売上合計金額を店員用ディスプレイ144及び顧客用ディスプレイ149に表示する(ステップS306)。
【0161】
POS端末141のCPU242は、これらのステップS305又はステップS306の処理を経て、上記決済処理を実行する(ステップS307)。
【0162】
したがって、本実施の形態のPOS端末141によれば、割引条件を満たす商品が購入される場合に割引処理を行うことができるので、自由なコーディネートを犠牲にすることなく値引きによる販売促進を図り得るコーディネート販売の実現を支援することができるという情報蓄積装置101の作用効果を決済という場面で補強することができる。
【符号の説明】
【0163】
121 情報表示装置
122 液晶ディスプレイ(表示部)
125 タッチパネル(操作入力部)
221 マイクロコンピュータ(情報処理部)
225 RAM(メモリ)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0164】
【特許文献1】特開2005−099891号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を表示するための表示部と、
前記表示部の表示面上に積層配置され、前記表示部に表示された情報をタッチ指定することにより情報を入力するための操作入力部と、
商品をコーディネートして撮像されたコーディネート画像を含むコーディネート画面を前記表示部に表示する表示制御手段と、
前記コーディネート画面に含まれる前記コーディネート画像中でコーディネートされている各商品の商品名のテキストデータを、個々に、前記操作入力部によりタッチ指定可能なオブジェクトとして前記コーディネート画面に付加表示する付加手段と、
を備える情報表示装置。
【請求項2】
コーディネートする商品を特定する商品コードを記憶する無線タグから、前記商品コードを読み取る無線通信部を備え、
前記表示制御手段は、前記無線通信部により読み取った商品コードにより特定される商品をコーディネートして撮像されたコーディネート画像を含む前記コーディネート一覧画面を前記表示部に表示する請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記付加手段は、前記コーディネート画面に含まれる前記コーディネート画像中でコーディネートされている各商品の商品名および価格のテキストデータを、個々に、前記操作入力部によりタッチ指定可能なオブジェクトとして前記コーディネート画面に付加表示する請求項1または2に記載の情報表示装置。
【請求項4】
情報を表示するための表示部と、前記表示部の表示面上に積層配置され、前記表示部に表示された情報をタッチ指定することにより情報を入力するための操作入力部と、を備える情報表示装置を制御するコンピュータを、
商品をコーディネートして撮像されたコーディネート画像を含むコーディネート画面を前記表示部に表示する表示制御手段と、
前記コーディネート画面に含まれる前記コーディネート画像中でコーディネートされている各商品の商品名のテキストデータを、個々に、前記操作入力部によりタッチ指定可能なオブジェクトとして前記コーディネート画面に付加表示する付加手段と、
として機能させるための情報表示装置用のコンピュータプログラム。
【請求項5】
前記情報表示装置は、前記商品コードを記憶する無線タグから、前記商品コードを読み取る無線通信部を備え、
前記コンピュータを、
前記表示制御手段は、前記無線通信部により読み取った商品コードにより特定される商品をコーディネートして撮像されたコーディネート画像を含む前記コーディネート一覧画面を前記表示部に表示する請求項4に記載の情報表示装置用のコンピュータプログラム。
【請求項6】
前記付加手段は、前記コーディネート画面に含まれる前記コーディネート画像中でコーディネートされている各商品の商品名および価格のテキストデータを、個々に、前記操作入力部によりタッチ指定可能なオブジェクトとして前記コーディネート画面に付加表示する請求項4または5に記載の情報表示装置用のコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【公開番号】特開2011−243211(P2011−243211A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−143277(P2011−143277)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【分割の表示】特願2008−152723(P2008−152723)の分割
【原出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】